JP4915242B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

この発明は、内燃機関の排気浄化装置に関し、詳しくは、排気通路における触媒の下流に、触媒で浄化できなかった未浄化成分を吸着するための吸着材を備えた排気浄化装置に関する。
内燃機関の排気通路には、排気ガスを浄化するための触媒が設けられている。しかし、触媒の温度が低下している冷間始動時には、触媒が暖機されて活性化するまでの間、未浄化成分を含んだ排気ガスが外部へ排出されてしまうことがある。このため、従来、排気通路における触媒の下流に、触媒で浄化できなかった未浄化成分を吸着する吸着材を設けることが提案されている。このような従来技術の一例が特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示された従来技術は、触媒が配置された排気通路(メイン排気通路)の途中からバイパス通路を分岐させ、このバイパス通路に炭化水素を吸着する吸着材を配置している。バイパス通路の下流側の端部は再び排気通路に接続されている。メイン排気通路とバイパス通路との分岐点には、排気ガスの流路をメイン排気通路とバイパス通路とで切り替える切替バルブが設けられている。冷間始動の直後、触媒が活性化するまでの間は、切替バルブの制御によって排気ガスがバイパス通路に導入される。これにより、排気ガスが吸着材を通過する際に未浄化の炭化水素は吸着材に吸着され、排気ガスは浄化されてから外部へ排出されることになる。
尚、吸着材には炭化水素を吸着可能な容量があり、その容量を超えては吸着することはできない。このため、吸着材の使用時、必要とされる吸着能力を常に得られるようにするためには、吸着材の不使用時に吸着能力を回復させておくことが必要となる。吸着材に吸着されている炭化水素は、排気温度の上昇に伴って吸着材が所定温度以上の高温状態になったとき、吸着材から脱離していくようになる。特許文献1に開示された従来技術では、EGR管を介して吸気通路の負圧を吸着材に作用させることで、吸着材からの炭化水素の脱離を促すとともに、脱離した炭化水素を内燃機関に再循環させるようにしている。
特開2002−138820号公報
ところで、未浄化成分の吸着に用いられる吸着材は、その主成分としてゼオライト等の水分吸着機能を有する素材を含んでいる。このため、排気ガスを吸着材に通したとき、吸着材には未浄化成分のみならず水分も吸着されることになる。排気ガスには燃料の燃焼によって生成された水分(蒸気)が大量に含まれているからである。吸着材に水分が吸着されていると、その分、吸着可能な未浄化成分の量は減少することになる。従って、低下した吸着材の吸着能力を回復するためには、未浄化成分だけでなく水分も吸着材から確実にパージする必要がある。しかしながら、特許文献1に記載の技術のように、吸着材からの未浄化成分および水分のパージに吸気通路の負圧を利用する場合、パージが完了するまでに長時間を要してしまうという課題があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、吸着材からの未浄化成分および水分のパージを短い時間で完了できるようにした内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、内燃機関から排出された排気ガスが流れる主排気通路と、
前記主排気通路に配置され、排気ガスを浄化可能な触媒と、
前記触媒の下流において前記主排気通路から分岐し、分岐点の下流において再び前記主排気通路に合流するバイパス通路と、
前記バイパス通路に配置され、排気ガスに含まれる未浄化成分を吸着する吸着材と、
前記バイパス通路から分岐し、前記触媒の上流に接続されるリターン通路と、
前記触媒を通過した排気ガスの流路の形態を、そのまま主排気通路を通して大気中へ排出する通常の流路形態から他の流路形態に切り替える流路切替手段と、
前記流路切替手段を制御する制御手段とを備え、
前記流路切替手段は、前記他の流路形態として、前記触媒を通過した排気ガスの一部を前記主排気通路から前記バイパス通路に導入し、前記吸着材を通過させた後に前記リターン通路を介して前記触媒の上流に還流させる第1流路形態と、前記触媒を通過した排気ガスの少なくとも一部を前記主排気通路から前記バイパス通路に導入し、前記吸着材を通過させた後に再び前記主排気通路に戻して大気中へ放出する第2流路形態とを選択可能であり、
前記吸着材は、水分の吸着に適した水分吸着材と、NOxの吸着に適したNOx吸着材とからなり、前記第2流路形態において排気ガスの流れの方向の上流側に前記水分吸着材が配置され、下流側に前記NOx吸着材が配置されており、
前記制御手段は、前記NOx吸着材にNOxを吸着させる場合には、前記第2流路形態を選択するように前記流路切替手段を制御し、前記NOx吸着材に吸着されたNOxをパージする場合には、前記第1流路形態を選択するように前記流路切替手段を制御し、その後、前記NOx吸着材の温度がNOx完全脱離温度に達したと判断された場合に前記第1流路形態から前記第2流路形態に切り替わるように前記流路切替手段を制御し、その後、前記水分吸着材および前記NOx吸着材の温度が水分完全脱離温度に達したと判断された場合に、前記通常の流路形態を選択するように前記流路切替手段を制御することを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記第1流路形態において前記吸着材を通過する排気ガスの流れの方向と、前記第2流路形態において前記吸着材を通過する排気ガスの流れの方向とは同方向であることを特徴とする。
また、第3の発明は、第の発明において、前記第1流路形態は、前記触媒を通過した後の前記主排気通路を流れる排気ガスの一部を前記分岐点よりも下流側の合流部から前記バイパス通路に導入し、前記吸着材を通過させた後に前記リターン通路を介して前記触媒の上流に還流させるものであって、
前記主排気通路は、前記分岐点側の、前記主排気通路と前記バイパス通路との接続部において、当該主排気通路の下流方向に先細りとなるように形成されていることを特徴とする。
また、第の発明は、第1乃至第3の発明の何れかにおいて、排気ガスに含まれる炭化水素を吸着する炭化水素吸着材を更に備え、
前記炭化水素吸着材は、前記第2流路形態において前記吸着材の上流に配置されることを特徴とする。
また、第の発明は、第1乃至第の発明の何れかにおいて、前記リターン通路は、内燃機関の吸気通路に接続されていることを特徴とする。
また、第の発明は、第1乃至第の発明の何れかにおいて、前記主排気通路上における前記バイパス通路との前記分岐点と合流点との間、および前記合流点より下流の前記主排気通路上の少なくとも一方に、排気ガスを浄化可能な触媒を更に備えることを特徴とする。
第1の発明によれば、NOxのパージの完了後は、排気ガスの流路形態が第1流路形態から第2流路形態に切り替えられることで、高い圧力を水分吸着材およびNOx吸着材に作用させてこれらの吸着材(特に水分吸着材)に残存している水分を速やかにパージすることができ、全体のパージに要する時間を短縮することができる。尚、NOx吸着材からパージされたNOxは触媒の上流に還流され、触媒によって浄化される。一方、水分吸着材およびNOx吸着材からパージされた水分は、NOxと異なって無害であるので、触媒を通すことなくそのまま大気中へ排出することができる。また、本発明によれば、排気ガスに含まれる水分は水分吸着材で取り除かれ、乾いた排気ガスがNOx吸着材へ導入されるので、NOx吸着材によるNOxの吸着性能を高く維持することができる。また、第1流路形態においてこれらの吸着材を通過する排気ガスの流れの方向を、第2流路形態においてこれらの吸着材を通過する排気ガスの流れの方向と同方向とする場合には、水分吸着材からパージされた水分(水蒸気)を利用して下流のNOxに吸着されているNOxのパージを促進することができる。更に、本発明によれば、未浄化成分の1つであるNOxが大気中へ排出されることを防止することができる。また、NOxは比較的低温で吸着材から完全脱離するのに対し、水分が吸着材から完全脱離する温度はNOxのそれよりもかなり高温であるため、NOxのパージ完了後も吸着材には多くの水分が残存している。従って、NOx完全脱離温度に基づくNOxのパージ完了後、水分のパージのために排気ガスの流路形態を第1流路形態から第2流路形態に切り替えることで、全体のパージ時間の短縮に関して顕著な効果を得ながら、NOxおよび水分の確実なパージを行えるようになる。
2の発明によれば、パージ時には吸着時と同方向に排気ガスが流されるので、上流側の水分吸着材からパージされた水分(水蒸気を利用して下流のNOx吸着材に吸着されているNOxのパージを促進することができる。
の発明によれば、分岐点側の、主排気通路とバイパス通路との接続部において、排気ガスの流速が高められることになる。このため、ベンチュリー効果によってバイパス通路側から分岐点に向かう方向に排気ガスの流れを生じさせることが可能となり、未浄化成分のパージを促進することができる。
の発明によれば、排気ガスに含まれる未浄化成分のうち、NOxはNOx吸着材で吸着することができ、炭化水素はNOx吸着材の上流に配置された炭化水素吸着材で吸着することができる。これによれば、NOxと炭化水素が大気中へ排出されることを防止することができる。
の発明によれば、吸着材からの未浄化成分のパージに吸気通路の負圧を利用することができる。これによれば、主排気通路の排気脈動を利用する場合よりも効率良くパージを行うことができる。また、この場合、吸着材からパージされた未浄化成分は吸気通路に還流されるので、内燃機関において再度燃焼させることができる。
の発明によれば、主排気通路における分岐部と合流部との間、および合流点より下流の主排気通路上の少なくとも一方に配置される触媒を利用して、吸着材から脱離させた未浄化成分を浄化することができる。更に、第7の発明と組み合わせるようにしたうえで、主排気通路における分岐部と合流部との間の部位に触媒を配置するようにすれば、以下のような顕著な効果を奏することができる。すなわち、当該触媒に未浄化成分を含むパージガスが導入されることになるため、触媒がパージガスの浄化反応熱によって昇温されることとなる。このため、当該触媒の温度低下を招くことなく、触媒から出る高温ガスをバイパス通路に常に循環させることが可能となる。これにより、優れたパージ促進効果が得られるようになる。
実施の形態1.
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1における排気浄化装置を備える内燃機関システムの構成を説明するための図である。図1に示す内燃機関10は、筒内に空気を取り込むための吸気通路12と、筒内から排出された排気ガスが流れる排気通路とを備えている。本実施形態の排気通路は、筒内から排気ガスを排出するための主排気通路14と、後述する第1バイパス通路18および第2バイパス通路20とを備えている。主排気通路14には、排気ガスを浄化可能な触媒16が配置されている。
本実施形態のシステムは、主排気通路14を迂回する通路として、第1バイパス通路18と第2バイパス通路20とを備えている。第1バイパス通路18は、触媒16の下流において主排気通路14から分岐し、第1分岐部18aの下流において再び主排気通路14に合流するように構成されている。第1分岐部18aには、排気ガスの流入先を主排気通路14と第1バイパス通路18との間で切り替えるための第1切替バルブ22が配置されている。
また、第1バイパス通路18の途中には、排気ガスに含まれる未浄化成分である炭化水素(HC)を吸着する機能を有する炭化水素吸着材24が配置されている。そのような炭化水素吸着材24としては、例えば、ゼオライト系の素材を用いた吸着材を用いることができる。また、第1バイパス通路18には、第1分岐部18aと炭化水素吸着材24との間の部位において、第1リターン通路26が連通している。第1リターン通路26は、その途中に第1パージ制御バルブ28を備え、その端部において吸気通路12に連通している。
また、第2バイパス通路20は、第1バイパス通路18の第1合流部18bの下流において主排気通路14から分岐し、第2分岐部20aの下流において再び主排気通路14に合流するように構成されている。第2分岐部20aには、切替バルブ22と同様の構成を有する第2切替バルブ30が配置されている。第2切替バルブ30は、排気ガスの流入先を主排気通路14と第2バイパス通路20との間で切り替えることができる。
また、第2バイパス通路20の途中には、2つの吸着材が配置されている。具体的には、主排気通路14の上流側に、すなわち、第2切替バルブ30に近い側に、先ず、排気ガスに含まれる水分を吸着する機能を有し、当該水分の吸着に適した水分吸着材32が配置されている。そのような水分吸着材32としては、例えば、ゼオライト系の素材を用いた吸着材を用いることができる。
また、第2バイパス通路20には、水分吸着材32の下流側に、更に、排気ガスに含まれる未浄化成分であるNOxを吸着する機能を有し、当該NOxの吸着に適したNOx吸着材34が配置されている。そのようなNOx吸着材34としては、例えばゼオライトに鉄Feを担持した素材を用いることができる。
また、第2バイパス通路20には、第2分岐部20aと水分吸着材32との間の部位において、第2リターン通路36が連通している。第2リターン通路36は、その途中に第2パージ制御バルブ38を備え、その端部において吸気通路12に連通している。更に、第2バイパス通路20における切替バルブ30と水分吸着材32との間の部位には、第2バイパス通路20に流入する排気ガスの温度を検出するための第1温度センサ40が組み込まれており、第2バイパス通路20におけるNOx吸着材34と第2合流部20bとの間の部位には、当該部位を流れる排気ガスの温度を検出するための第2温度センサ42が取り付けられている。
尚、リターン通路26、36の接続先は、触媒16の上流の通路であれば、吸気通路12でなくてもよく、例えば、主排気通路14における触媒16の上流部であってもよい。このような構成によれば、排気通路内に生じている排気脈動を利用してパージ動作を行うことができる。しかしながら、図1に示すリターン通路26、36によれば、パージに吸気負圧を利用することができ、排気通路の脈動を利用する場合よりも効率良くパージを行うことができる。また、この場合には、吸着材34等からパージされた未浄化成分は吸気通路12に還流されるので、内燃機関10において再度燃焼させることができる。
本実施形態のシステムは、ECU(Electronic Control Unit)50を備えている。ECU50には、内燃機関10を制御するための各種センサや上記温度センサ40等とともに、エンジン冷却水温度を検出するための水温センサ52が接続されている。また、ECU50には、上述した切替バルブ22等やパージ制御バルブ28等の各種アクチュエータが接続されている。
[実施の形態1の動作]
図2は、本発明の実施の形態1のシステム動作を説明するための図である。尚、以下、図2(A)乃至(C)を参照して、第2バイパス通路20上に配置された水分吸着材32およびNOx吸着材34に対して行う動作について説明することとする。また、第1バイパス通路18上に配置された炭化水素吸着材24に対して行う動作については、第2パージ動作が実行されないという点を除き、水分吸着材32等に対して行う動作と同様であるため省略するものとする。
(吸着時の動作)
先ず、図2(A)を参照して、内燃機関10の冷間始動時に筒内から排出される排気ガスの未浄化成分(NOx)を上記NOx吸着材34に吸着させるために行われる動作について説明する。
吸着動作は、図2(A)に示すように、内燃機関10の冷間始動時に、第2切替バルブ30が主排気通路14を閉塞させる状態にして開始される。また、この吸着動作時には、第2パージ制御バルブ38についても、閉弁状態に制御される。
上記のような状態では、内燃機関10から排出された排気ガスの全部が、主排気通路14から第2バイパス通路20に導入される。第2バイパス通路20に導入された排気ガスは、水分吸着材32およびNOx吸着材34を順に通過し、その後再び主排気通路14に戻された後に大気中に放出される。
上記の吸着動作によれば、排気ガスに含まれる水分が水分吸着材32に吸着されることで取り除かれる。そして、排気ガスに含まれるNOxがNOx吸着材34に吸着されることで取り除かれる。これにより、触媒16が未だ活性化していない冷間始動時に、排気ガスに含まれるNOxが大気中に放出されるのを抑制することができる。また、水分吸着材32を、吸着動作時においてNOx吸着材34の上流となる側に配置したことで、乾いた排気ガスがNOx吸着材34に導入されることになるので、NOx吸着材34によるNOxの吸着性能を高く維持することができる。
また、本実施形態のシステムによれば、第1バイパス通路18上に配置された炭化水素吸着材24に対しても同様の吸着動作を行うことによって、未浄化成分であるNOxおよび炭化水素が大気中へ放出されることを防止することができる。
図2(B)および(A)は、第1パージ動作と第2パージ動作を有する本実施形態のパージ動作を説明するための図である。
先ず、図2(B)を参照して、冷間時に水分吸着材32およびNOx吸着材34にそれぞれ吸着された水分とNOxをそれらの吸着材34等からパージ(脱離)させるための第1パージ動作について説明する。
(第1パージ動作)
第1パージ動作は、触媒16が活性化した後のタイミング等に、図2(B)に示すように、第2バイパス通路20を閉塞する状態に第2切替バルブ30を制御し、かつ、第2パージ制御バルブ38を開いた状態で開始される。このような第1パージ動作によれば、筒内から排出された排気ガスの一部が、内燃機関10の吸気通路12に生じている負圧を利用して、主排気通路14から第2合流部20bを通過して第2バイパス通路20に導入される。
その結果、比較的暖まってきた排気ガスがNOx吸着材34に供給されることで、NOxがNOx吸着材34から脱離し、第2リターン通路36を介して吸気通路12にパージされる。吸気通路12に戻されたNOxは、再び燃焼に付された後に活性状態にある触媒16によって浄化される。
ところで、NOxがNOx吸着材34から完全に脱離する温度(例えば、150℃)は、水分が水分吸着材32から完全に脱離する温度(例えば、350℃)よりも低いことが分かってきた。そこで、本実施形態では、そのようなNOxと水分のパージ温度が異なるという特性を利用して、次のような温度条件で、第1パージ動作から図2(A)を参照して説明する第2パージ動作を切り替えるようにした。
(第2パージ動作)
第2パージ動作は、NOx吸着材34の温度が上記のNOx完全脱離温度に達したと判断された時点で、図2(B)に示す状態から図2(A)に示す状態となるように、切替バルブ30や第2パージ制御バルブ38の調整によって流路形態が切り替えられた状態で実行される動作である。このような第2パージ動作によれば、上述した吸着動作時と同様の流路形態が採用されるので、内燃機関10の始動後に段々温まってきた排気ガスの全部が、主排気通路14から第2分岐部20aを通過して第2バイパス通路20に導入されることになる。
その結果、水分吸着材32に残存する水分の脱離が開始される。その後、水分吸着材32およびNOx吸着材34の温度が上記の水完全脱離温度に達したと判断された時点で、排気通路の流路形態が図2(C)に示す通常の流路形態に切り替えられることで、第2パージ動作が終了する。尚、図2(C)に示す通常の流路形態は、第2バイパス通路20を閉塞するように第2切替バルブ30が制御され、かつ、第2パージ制御バルブ38が閉じられた状態で実現される。また、ここでは、第2パージ動作時に排気ガスの全部を第2バイパス通路20に導入するようにしているが、第2パージ動作時の場合には、第2バイパス通路20に導入される排気ガスは、必ずしも全部でなくてもよい。
ところで、NOxの吸着に用いられるNOx吸着材34は、その主成分としてゼオライトを含んでいる。ゼオライトは水分を吸着するため、排気ガスをNOx吸着材34に通したとき、NOx吸着材34にはNOxのみならず水分も吸着されることになる。排気ガスには燃料の燃焼によって生成された水分(蒸気)が大量に含まれているからである。NOx吸着材34に水分が吸着されていると、その分、吸着可能なNOxの量は減少することになる。従って、低下したNOx吸着材34の吸着能力を回復するためには、NOxだけでなく水分もNOx吸着材34から確実にパージする必要がある。しかしながら、NOx吸着材34からのNOxおよび水分のパージを、吸気通路12の負圧を利用する第1パージ動作のみで行おうとすると、パージが完了するまでに長時間を要してしまう。
これに対し、本実施形態では、第1パージ動作に加えて、第2パージ動作が実行されることで、比較的低温側でパージ可能なNOxは第1パージ動作によって吸気側へパージしたうえで、高い圧力および高い温度を水分吸着材32に作用させて水分吸着材32に残存している水分を速やかにパージすることができ、全体のパージ動作に要する時間を簡便な手法で好適に短縮することができる。尚、水分吸着材32等からパージされた水分は、NOxと異なって無害であるので、触媒16を通すことなくそのまま大気中へ排出することができる。
また、このような第2パージ動作によれば、第1パージ動作では十分にパージし難い水分を第1パージ動作のようにエンジン制御に悪影響を与えずに簡単かつ短時間にパージすることが可能となる。更に付け加えると、NOx吸着材34等への供給ガス温度を下げるためには、NOx吸着材34等をなるべく排気通路の下流側に搭載することが有利である。しかしながら、そのような搭載とした場合には、第1パージ動作に必要な温度にまでNOx吸着材34等が到達しにくくなるため、NOx吸着材34等を排気通路の上流側に搭載せざるを得ないという問題があった。ところが、本実施形態のパージ動作を採用することで、NOx吸着材34等の配置場所の自由度を高めることが可能となる。
図3は、図2に示す吸着動作、並びに第1および第2パージ動作を実現するために、本実施の形態1においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。尚、図3に示すルーチンは、内燃機関10の始動直後に起動されるものとする。
図3に示すルーチンでは、先ず、エンジン冷却水温度が設定温度以下であるか否かが判別される(ステップ100)。その結果、エンジン冷却水温度が設定温度よりも高いと判定された場合、すなわち、暖機が完了している場合には、今回の処理サイクルが速やかに終了される。
上記ステップ100において、エンジン冷却水温度が設定温度以下であると判定された場合、すなわち、冷間始動時であると認められた場合には、第2切替バルブ30が開弁されるとともに、第2パージ制御バルブ38が閉弁される(ステップ102)。第2切替バルブ30は、通常時は、第2バイパス通路20の入口を閉塞しているが、本ステップ102において、冷間始動時と認められた場合には、主排気通路14と第2バイパス通路20とが連通状態となるように切り替えられる。
次に、触媒16の活性判定が実行される(ステップ104)。具体的には、触媒16の温度が所定の設定温度以上であるか否かが判別される。触媒16の温度は、例えば、内燃機関10の始動開始後に触媒16に流入するガス量を吸入空気量Gaに基づき推定し、その吸入空気量Gaとガス流通時間との関係に基づいて予め定められたマップにより取得することができる。
上記ステップ104において、触媒16の温度が上記設定温度以上であると判定された場合、すなわち、触媒16が活性状態にあると判断できる場合には、第2切替バルブ30が閉弁される(すなわち、第2バイパス通路20への排気ガスの流入が遮断される)とともに、第2パージ制御バルブ38が開弁される(ステップ106)。これにより、吸着動作が終了され、第1パージ動作が開始されることになる。
一方、上記ステップ104において、触媒16の温度が上記設定温度に達していないと判定された場合には、水分吸着材32等に流入するガス温度判定が実行される(ステップ108)。具体的には、第1温度センサ40により検出される当該流入ガスの温度が所定の設定温度以上であるか否かが判別される。その結果、当該流入ガス温度が上記設定温度を下回る間は、排気ガスを第2バイパス通路20に流入させる制御が継続される。その一方で、当該流入ガス温度が上記設定温度以上であると判定された場合には、触媒16が未だ活性状態になっていなくても、第2切替バルブ30が閉弁される(ステップ106)。このような制御によれば、第2バイパス通路20に流入する排気ガスの温度が上昇した場合に、NOxがNOx吸着材34からパージされ、大気中に放出されるのを防止することができる。
また、図3に示すルーチンでは、第1パージ動作の実行中には、第2温度センサ42により検出される第2バイパス通路20内の排気ガス温度情報などに基づいて、NOx吸着材34の温度が上記のNOx完全脱離温度に達したか否かが判別される(ステップ110)。
その結果、NOx吸着材34の温度が当該NOx完全脱離温度に達したと判断できる場合には、第2切替バルブ30が開弁されるとともに、第2パージ制御バルブ38が閉弁される(ステップ112)。これにより、第1パージ動作が終了され、次いで、第2パージ動作が開始される。
次に、第1温度センサ40により検出される第2バイパス通路20への供給ガス温度情報などに基づいて、水分吸着材32およびNOx吸着材34の温度が上記の水分完全脱離温度に達したか否かが判別される(ステップ114)。
その結果、水分吸着材32等の温度が当該水分完全脱離温度に達したと判断できる場合には、第2切替バルブ30が閉弁されるとともに、第2パージ制御バルブ38が閉弁される(ステップ116)。これにより、第2パージ動作が終了される。
尚、上述した実施の形態1においては、第1切替バルブ22、第2切替バルブ30、第1パージ制御バルブ28、および第2パージ制御バルブ38が前記第1の発明における「流路切替手段」に、図2(B)に示す第1パージ動作時の流路形態が前記第1の発明における「第1流路形態」に、図2(A)に示す吸着動作および第2パージ動作時の流路形態が前記第1の発明における「第2流路形態」に、それぞれ相当している。また、ECU50が上記図3に示すルーチンの処理を実行することにより前記第1の発明における「制御手段」が実現されている。
実施の形態2.
[実施の形態2の特徴的な構成]
次に、図4乃至図6を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
図4は、本発明の実施の形態2における排気浄化装置の特徴部分を表した図である。尚、図4において、上記図1に示す構成要素と同一の要素については、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。また、図4においては、第2バイパス通路20よりも上流側の構成の図示を省略している。
本実施形態のシステムでは、図4に示すように、吸気通路12へNOxや水分をパージさせるために用いる第2リターン通路60が、NOx吸着材34と第2合流部20bとの間の部位において第2バイパス通路20に接続されている。また、第2合流部20bには、排気ガスの流入先を、主排気通路14における第2合流部20bの下流通路と第2リターン通路60との間で切り替えるための第3切替バルブ62が配置されている。
本実施形態のシステムは、上述した構成を用いて、吸着動作時においてNOx吸着材34等を通過する排気ガスの流れの方向と、パージ動作時においてNOx吸着材34等を通過する排気ガスの流れの方向とを同方向としたという点に特徴を有している。
[実施の形態2の動作]
図5は、本発明の実施の形態2のシステム動作を説明するための図である。尚、以下、図5(A)乃至(C)を参照して、第2バイパス通路20上に配置された水分吸着材32およびNOx吸着材34に対して行う動作について説明することとする。
(吸着時の動作)
本実施形態における吸着動作は、図5(A)に示すように、内燃機関の冷間始動時に、主排気通路14を閉塞する状態に第2切替バルブ30を制御し、かつ、主排気通路14を開放する状態に第3切替バルブ62を制御した状態にして開始される。また、この吸着動作時には、第2パージ制御バルブ38についても閉弁状態に制御される。
上記のような状態では、内燃機関10から排出された排気ガスの全部が、主排気通路14から第2バイパス通路20に導入される。第2バイパス通路20に導入された排気ガスは、水分吸着材32およびNOx吸着材34を順に通過し、その後再び主排気通路14に戻された後に大気中に放出される。
上記のような吸着動作によれば、排気ガスに含まれる水分およびNOxが水分吸着材32およびNOx吸着材34にそれぞれ吸着されることで取り除かれる。これにより、触媒16が未だ活性化していない冷間始動時に、排気ガスに含まれるNOxが大気中に放出されるのを抑制することができる。
本実施形態においても、パージガスを吸気通路12に戻す第1パージ動作と、パージガスを大気に放出する第2パージ動作が行われる。本実施形態は、特に第1パージ動作に特徴を有している。先ず、図5(B)を参照して、冷間時に水分吸着材32およびNOx吸着材34にそれぞれ吸着された水分とNOxをそれらの吸着材34等からパージ(脱離)させるための第1パージ動作について説明する。
(第1パージ動作)
第1パージ動作は、触媒16が活性化した後のタイミング等に、図5(B)に示すように、主排気通路14と第2バイパス通路20とがそれぞれ開放されるように半開きの開度に第2切替バルブ30を制御し、かつ、主排気通路14を閉塞する状態に第3切替バルブ62を制御した状態で開始される。また、この第1パージ動作時には、第2パージ制御バルブ38は開弁状態に制御される。
上記のような第1パージ動作によれば、筒内から排出された排気ガスの一部が、内燃機関10の吸気通路12に生じている負圧を利用して、主排気通路14から第2分岐部20aを通過して第2バイパス通路20に導入される。その結果、比較的暖まってきた排気ガスがNOx吸着材34に供給されることで、NOxがNOx吸着材34から脱離し、第2リターン通路60を介して吸気通路12にパージされる。吸気通路12に戻されたNOxは、再び燃焼に付された後に活性状態にある触媒16によって浄化される。
本実施形態の構成によれば、第1パージ動作時には、吸着動作時と同方向に排気ガスが流されることになる。このような構成に基づく効果を説明するために、上記吸着動作をより詳細に説明する。ゼオライトに鉄Feを担持した素材を用いるNOx吸着材34は、NOxだけでなく水分をも吸着することができる。未浄化成分であるNOxは、冷間始動の直後から発生するのに対し、水分は主排気通路14がある程度暖められてから次第に増えてくる。このため、NOx吸着材34には先ずNOxが吸着され、水分が増えてくるに従ってNOx吸着材34の上流端から順にNOxが水分に置き換えられていく。従って、最終的には、NOx吸着材34の上流部は、主に水分によって占められ、NOxはNOx吸着材34の下流部に高い濃度で吸着された状態になる。
本実施形態の構成によれば、第1パージ動作時には、吸着動作時と同方向に排気ガスが流されるので、先ずNOx吸着材34の上流部の水分をパージし、そこで発生した水蒸気を利用して下流部に吸着されているNOxのパージを好適に促進することができる。また、NOx吸着材34の上流側に水分吸着材32が配置されているため、水分吸着材32からパージされた水分(水蒸気)を利用して下流のNOx吸着材34に吸着されているNOxのパージを促進することができる。
(第2パージ動作)
また、本実施形態においても、上述した実施の形態1と同様に、第2パージ動作が、NOx吸着材34の温度が上記のNOx完全脱離温度に達したと判断された時点で実行される。より具体的には、第2パージ動作は、図5(B)に示す状態から図5(A)に示す状態となるように、第2切替バルブ30、第3切替バルブ62、および第2パージ制御バルブ38の調整によって流路形態が切り替えられた状態で実行される。
上記の第2パージ動作によれば、上述した吸着動作時と同様の流路形態が採用されるので、内燃機関10の始動後に段々温まってきた排気ガスの全部が、主排気通路14から第2分岐部20aを通過して第2バイパス通路20に導入されることになる。その結果、水分吸着材32に残存する水分の脱離が開始される。その後、水分吸着材32およびNOx吸着材34の温度が上記の水完全脱離温度に達したと判断された時点で、排気通路の流路形態が図5(C)に示す通常の流路形態に切り替えられることで、第2パージ動作が終了する。尚、図5(C)に示す通常の流路形態は、第2バイパス通路20を閉塞するように第2切替バルブ30および第3切替バルブ62が制御され、かつ、第2パージ制御バルブ38が閉じられた状態で実現される。
図6は、図5に示す吸着動作、並びに第1および第2パージ動作を実現するために、本実施の形態2においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。尚、図6に示すルーチンは、内燃機関10の始動直後に起動されるものとする。尚、図6において、実施の形態1における図3に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図6に示すルーチンでは、ステップ100において、エンジン冷却水温度が設定温度以下であると判定された場合、すなわち、冷間始動時であると認められた場合には、第2切替バルブ30および第3切替バルブ62が主排気通路14を開放するように開弁されるとともに、第2パージ制御バルブ38が閉弁される(ステップ200)。
また、図6に示すルーチンでは、ステップ104または108の判定が成立する場合には、第2切替バルブ30が半開きの開度に制御されるとともに、第3切替バルブ62が閉弁され、また、第2パージ制御バルブ38が開弁される(ステップ202)。第2切替バルブ30は、開弁状態に維持される。これにより、吸着動作が終了され、第1パージ動作が開始されることになる。
また、図6に示すルーチンでは、第1パージ動作の実行中に、NOx吸着材34の温度が当該NOx完全脱離温度に達したと判断された場合(ステップ110)には、第2切替バルブ30および第3切替バルブ62がともに開弁されるとともに、第2パージ制御バルブ38が閉弁される(ステップ204)。これにより、第1パージ動作が終了され、次いで、第2パージ動作が開始される。
また、図6に示すルーチンでは、第2パージ動作の実行中に、水分吸着材32等の温度が当該水分完全脱離温度に達したと判断された場合(ステップ114)には、第2切替バルブ30および第3切替バルブ62がともに閉弁されるとともに、第2パージ制御バルブ38が閉弁される(ステップ206)。これにより、第2パージ動作が終了される。
実施の形態3.
次に、図7を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。
図7は、本発明の実施の形態3における排気浄化装置の特徴部分を表した図である。尚、図7において、上記図1に示す構成要素と同一の要素については、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。ここでは、主排気通路70を迂回する第1バイパス通路72を例にとって説明する。
本実施形態のシステムは、第1バイパス通路72との第1分岐部72aから第1合流部72bまでの区間の主排気通路70の構造に特徴を有している。すなわち、図7に示す構成は、排気通路の上流側における主排気通路70と第1バイパス通路72との接続部である第1分岐部72aを備えている。排気通路の上流側から第1分岐部72aに接続される主排気通路70の端部70aは、排気通路の下流方向に先細りとなるように、すなわち、排気通路の下流方向に向かうに従って通路断面積が小さくなるように形成されている。
また、排気通路の下流側における主排気通路70と第1バイパス通路72との接続部である第1合流部72bは、主排気通路70内の排気ガスの流れ方向に第1バイパス通路72の端部が合流されるように形成されている。その結果、第1合流部72bは、排気ガスの流通時に動圧を受け易くなる。更に、主排気通路70における第1分岐部72aと第1合流部72bとの間の部位には、排気ガスを浄化可能な触媒(床下触媒UF)74が配置されている。
第1バイパス通路72上に配置される炭化水素吸着材24のように、パージに必要な吸着材の温度が300℃以上であることが要求される吸着材では、吸気通路12へのパージだけでは、十分に炭化水素などの未浄化成分をパージすることが困難な場合がある。
これに対し、上記図7に示す構成では、排気通路の上流側から第1分岐部72aに接続される主排気通路70の端部70aが、排気通路の下流側に向かうに従って先細りとなるように形成されている。このため、その端部70aにおいては、排気ガスの流速が高められることになる。従って、第1切替バルブ22の開度を第1バイパス通路72が少しだけ開放される程度の半開き状態とすれば、ベンチュリー効果によって第1バイパス通路72側から第1分岐部72aに向かう方向に排気ガスの流れを生じさせることが可能となる。
その結果、第1合流部72bが上記のように動圧を受け易い構造とされていることと相まって、第1分岐部72aから第1合流部72bまでの区間の主排気通路70と第1バイパス通路72との間で排気ガスが図7における反時計方向に循環するようになる。これにより、炭化水素吸着材24の温度を効果的に上昇させることができ、炭化水素のパージを促進することができる。
また、上記図7に示す構成によれば、上記ベンチュリー効果による第1バイパス通路72内のガス循環を利用して、触媒74によってパージガスを浄化することができるので、吸気通路12にパージガスを還流させるという手法に頼ることなくパージ動作が可能となり、また、吸気通路12にパージガスを還流させるという手法に比して、十分にパージガスの温度を向上させることができる。更に、上記図7に示す構成によれば、主排気通路70における第1分岐部72aと第1合流部72bとの間の部位に配置された触媒74に未浄化成分である炭化水素を含むパージガスが導入されることになる。その結果、触媒74がパージガスの浄化反応熱によって昇温されることとなる。このため、当該触媒74の温度低下を招くことなく、触媒74から出る高温ガスを第1バイパス通路72に常に循環させることが可能となる。このように、本実施形態のシステムによれば、優れたパージ促進効果が得られるようになる。
ところで、上述した実施の形態3においては、主排気通路70における第1分岐部72aと第1合流部72bとの間の部位に触媒74を配置するようにしているが、触媒74の配置場所は、これに限定されるものではなく、例えば、合流点72bより下流の主排気通路70上であってもよい。触媒74がそのような位置に配置される場合であっても、上記図7に示す構成によれば、第1バイパス通路72内でパージガスが循環されることになるので、炭化水素吸着材24の温度を効果的に上昇させることができ、炭化水素のパージを十分に促進させることができる。
本発明の実施の形態1における排気浄化装置を備える内燃機関システムの構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1のシステム動作を説明するための図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2における排気浄化装置の特徴部分を表した図である。 本発明の実施の形態2のシステム動作を説明するための図である。 本発明の実施の形態2において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態3における排気浄化装置の特徴部分を表した図である。
符号の説明
10 内燃機関
12 吸気通路
14 主排気通路
16、74 触媒
18、72 第1バイパス通路
18a、72a 第1分岐部
18b、72b 第1合流部
20 第2バイパス通路
20a 第2分岐部
20b 第2合流部
22 第1切替バルブ
24 炭化水素吸着材
26 第1リターン通路
28 第1パージ制御バルブ
30 第2切替バルブ
32 水分吸着材
34 NOx吸着材
36、60 第2リターン通路
38 第2パージ制御バルブ
50 ECU(Electronic Control Unit)
62 第3切替バルブ
70 主排気通路
70a 端部

Claims (6)

  1. 内燃機関から排出された排気ガスが流れる主排気通路と、
    前記主排気通路に配置され、排気ガスを浄化可能な触媒と、
    前記触媒の下流において前記主排気通路から分岐し、分岐点の下流において再び前記主排気通路に合流するバイパス通路と、
    前記バイパス通路に配置され、排気ガスに含まれる未浄化成分を吸着する吸着材と、
    前記バイパス通路から分岐し、前記触媒の上流に接続されるリターン通路と、
    前記触媒を通過した排気ガスの流路の形態を、そのまま主排気通路を通して大気中へ排出する通常の流路形態から他の流路形態に切り替える流路切替手段と、
    前記流路切替手段を制御する制御手段とを備え、
    前記流路切替手段は、前記他の流路形態として、前記触媒を通過した排気ガスの一部を前記主排気通路から前記バイパス通路に導入し、前記吸着材を通過させた後に前記リターン通路を介して前記触媒の上流に還流させる第1流路形態と、前記触媒を通過した排気ガスの少なくとも一部を前記主排気通路から前記バイパス通路に導入し、前記吸着材を通過させた後に再び前記主排気通路に戻して大気中へ放出する第2流路形態とを選択可能であり、
    前記吸着材は、水分の吸着に適した水分吸着材と、NOxの吸着に適したNOx吸着材とからなり、前記第2流路形態において排気ガスの流れの方向の上流側に前記水分吸着材が配置され、下流側に前記NOx吸着材が配置されており、
    前記制御手段は、前記NOx吸着材にNOxを吸着させる場合には、前記第2流路形態を選択するように前記流路切替手段を制御し、前記NOx吸着材に吸着されたNOxをパージする場合には、前記第1流路形態を選択するように前記流路切替手段を制御し、その後、前記NOx吸着材の温度がNOx完全脱離温度に達したと判断された場合に前記第1流路形態から前記第2流路形態に切り替わるように前記流路切替手段を制御し、その後、前記水分吸着材および前記NOx吸着材の温度が水分完全脱離温度に達したと判断された場合に、前記通常の流路形態を選択するように前記流路切替手段を制御することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記第1流路形態において前記吸着材を通過する排気ガスの流れの方向と、前記第2流路形態において前記吸着材を通過する排気ガスの流れの方向とは同方向であることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記第1流路形態は、前記触媒を通過した後の前記主排気通路を流れる排気ガスの一部を前記分岐点よりも下流側の合流部から前記バイパス通路に導入し、前記吸着材を通過させた後に前記リターン通路を介して前記触媒の上流に還流させるものであって、
    前記主排気通路は、前記分岐点側の、前記主排気通路と前記バイパス通路との接続部において、当該主排気通路の下流方向に先細りとなるように形成されていることを特徴とする請求項記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 排気ガスに含まれる炭化水素を吸着する炭化水素吸着材を更に備え、
    前記炭化水素吸着材は、前記第2流路形態において前記吸着材の上流に配置されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記リターン通路は、内燃機関の吸気通路に接続されていることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 前記主排気通路上における前記バイパス通路との前記分岐点と合流点との間、および前記合流点より下流の前記主排気通路上の少なくとも一方に、排気ガスを浄化可能な触媒を更に備えることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項記載の内燃機関の排気浄化装置。
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