JP2009002264A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、内燃機関の排気浄化装置において、吸着剤の脱離処理を行うときに、内燃機関の吸気負圧を吸着剤に十分に作用させ、吸着されていた未浄化成分を効率よく脱離させることを目的とする。
【解決手段】内燃機関10には、排気通路14の主通路部14aと並列にバイパス通路20を設け、バイパス通路20の両側には切換弁28,30を設ける。また、バイパス通路20の上流側通路部20aにはパージ通路24を接続し、下流側通路部20bには短絡通路32と流量調整弁34とを設ける。これにより、吸着剤22の脱離処理を行うときには、パージ通路24から導入される吸気負圧を流量調整弁34の位置まで安定的に作用させることができる。従って、吸着剤22に吸着されていた未浄化成分を負圧雰囲気中で効率よく脱離させることができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、内燃機関の排気浄化装置に係り、特に、排気ガスを浄化する吸着剤を備えた内燃機関に用いて好適な内燃機関の排気浄化装置に関する。
従来、例えば特許文献1(特開平5−171929号公報)に開示されているように、エンジンの排気通路に触媒を配置し、この排気通路から分岐するバイパス通路には吸着剤を配置した装置が知られている。この吸着剤は、触媒が未活性状態であるときに、排気ガス中に含まれるHC等の未浄化成分を吸着するものである。このような吸着剤は、吸着能力が飽和しないように、一旦吸着させた未浄化成分を適切なタイミングで脱離させる必要がある。
このため、従来の装置では、エンジンの吸気通路とバイパス通路との間に排気還流通路を設けている。この排気還流通路は、吸着剤から脱離させた未浄化成分をエンジンの吸気側に還流させるものである。また、排気還流通路の途中には、還流させるガスの流量を制御する流量制御弁が設けられている。
そして、吸着剤の脱離処理を行うときには、まず吸着剤の上流側に配置された流路切換弁を適度に開弁させ、吸着剤の下流側を閉塞する。この状態で、排気還流通路の流量制御弁を開弁させると、エンジンの吸気負圧が排気還流通路と流量制御弁を介してバイパス通路に作用する。これにより、バイパス通路内には、吸着剤の上流側からエンジンの排気ガスが流入するようになり、この排気ガスは、バイパス通路内で吸着剤から脱離した未浄化成分を含むパージガスとなる。そして、このパージガスは、吸着剤の下流側で排気還流通路に流入し、流量制御弁の弁開度に応じた流量でエンジンの吸気側に還流される。
特開平5−171929号公報
従来技術では、排気還流通路に設けた流量制御弁によってパージガスの流量を制御する構成としている。しかし、この構成では、エンジンの吸気負圧が排気還流通路を介してバイパス通路に伝達されるときに、その途中に介在する流量制御弁が絞りとして作用する。この結果、従来の装置では、流量制御弁によってバイパス通路への吸気負圧の伝達が抑制され、吸着剤に作用する負圧が低下することがある。
ここで、一般に、吸着剤に吸着された未浄化成分は、周囲に存在する気体の圧力が低いほど脱離し易い。このため、従来の装置では、吸着剤の脱離処理を行うときに、負圧不足によって脱離の効率が低下する虞れがある。そして、未浄化成分の脱離が不十分であると、残留した未浄化成分によって吸着剤の能力が低下し、排気エミッションの悪化を招くという問題がある。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、内燃機関の吸気負圧によって吸着剤中の未浄化成分を効率よく脱離させることができ、吸着剤の性能を安定的に発揮させることが可能な内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、内燃機関の排気ガスが流れる排気通路と、
前記排気通路の一部である主通路部と並列に配置され、長さ方向の一側と他側がそれぞれ前記排気通路に接続されたバイパス通路と、
前記バイパス通路を構成する一側通路部と他側通路部との間に設けられ、前記バイパス通路を流れる排気ガス中の成分を吸着する吸着剤と、
前記バイパス通路の一側通路部に接続され、前記吸着剤から脱離する成分を逃がすために内燃機関の吸気負圧を前記一側通路部に導くパージ通路と、
前記バイパス通路の一側通路部に設けられ、前記一側通路部を前記排気通路に対して開,閉する一側開閉手段と、
前記バイパス通路の他側通路部に設けられ、前記他側通路部を流れる気体の流量を調整する他側流量調整手段と、
前記一側開閉手段によって前記バイパス通路の一側通路部を閉塞した状態で、前記パージ通路から前記一側通路部に吸気負圧が作用するときに、前記排気通路から前記バイパス通路の他側通路部に流入する気体の流量を前記他側流量調整手段によって制御するパージ制御手段と、
を備えることを特徴とする。
第2の発明は、前記バイパス通路の他側通路部に設けられ排気ガスの流路を前記排気通路の主通路部と前記他側通路部との間で切り換える切換弁と、前記切換弁を跨ぐ位置で前記排気通路と前記他側通路部との間を短絡し前記他側流量調整手段が設けられた短絡通路とを備え、
前記パージ制御手段は、前記切換弁によって排気ガスの流路を前記排気通路の主通路部に切り換えた状態で、前記他側流量調整手段によって前記短絡通路を流れる気体の流量を制御する構成としている。
第3の発明によると、前記他側流量調整手段は、排気ガスの流路を前記排気通路の主通路部と前記バイパス通路の他側通路部との間で切り換える可変流量型切換弁により構成している。
第4の発明は、前記パージ通路を開放または閉塞するパージ通路開閉弁を備える構成としている。
また、第5の発明は、前記パージ通路を流れる気体の流量を調整する補助調整手段を備える構成としている。
第1の発明によれば、吸着剤の脱離処理を行うときには、まず一側開閉手段によってバイパス通路の一側通路部を閉塞し、この状態でパージ通路から一側通路部に吸気負圧を導入することができる。このとき、他側流量調整手段は、バイパス通路の他側通路部において、バイパス通路内の負圧を維持する絞りとして機能することができる。このように、パージ通路と他側流量調整手段とは、吸着剤を挟んで互いに反対側に配置されている。従って、パージ通路からバイパス通路に導入される吸気負圧を、何らかの構造によって吸着剤の手前で妨げることないから、この吸気負圧を吸着剤の全体にそのまま作用させることができる。
これにより、吸着剤を十分な負圧状態に保持することができ、この負圧状態によって吸着剤中の未浄化成分を効率よく脱離させることができる。従って、脱離処理が済んだ後には、吸着剤の能力を安定的に発揮させることができ、排気浄化装置としての性能や信頼性を向上させることができる。そして、パージ制御手段は、排気通路からバイパス通路に流入する排気ガスの流量を他側流量調整手段によって制御することができる。これにより、内燃機関の運転状態等に応じて、バイパス通路から吸気通路に還流される気体(パージガス)の流量を適切に設定することができる。
第2の発明によれば、切換弁は、排気通路の主通路部とバイパス通路のうち何れか一方の通路に排気ガスを流通させることができる。このため、例えば排気通路に設けられた触媒が未活性状態のときには、排気ガス中の未浄化成分をバイパス通路に導いて吸着剤に吸着させることができる。従って、触媒の活性化状態等に応じて、排気ガスの流路の切り換えを確実に行うことができる。
一方、吸着剤の脱離処理を行うときには、一側開閉手段と切換弁とによってバイパス通路の両側を閉塞することができる。この状態で、パージ制御手段は、他側流量調整手段によって短絡通路を流れる気体の流量を制御することができ、これによってバイパス通路内の負圧状態を安定的に保持することができる。従って、排気ガスの流路の切換動作が確実で、かつ高い脱離効率が得られるようなシステム構成を実現することができる。
第3の発明によれば、他側流量調整手段として、例えば弁開度に応じて流量を連続的に変化させることが可能な可変流量型切換弁を用いることができる。この結果、単一の可変流量型切換弁によって排気ガスの流路の切り換えと、パージガスの流量調整とを行うことができる。従って、装置の部品点数を削減することができ、構造を簡略化してコストダウンを図ることができる。
第4の発明によれば、吸着剤の脱離処理を停止しているときには、パージ通路開閉弁によってパージ通路を閉塞しておくことができる。これにより、例えば運転に不適切なタイミングでバイパス通路から内燃機関の吸気側にパージガスが還流されるのを回避することができ、内燃機関の運転状態を良好に保つことができる。また、他側流量調整手段を備えているので、パージ通路開閉弁としては、比較的安価な2位置切換弁(ON・OFF切換弁)等を用いれば良くなり、コストアップを抑えることができる。
第5の発明によれば、他側流量調整手段と補助調整手段とを、吸着剤(バイパス通路)を挟んで両側に配置することができる。このため、例えば吸着剤の脱離処理中に吸気負圧が変動する場合でも、これらの他側流量調整手段と補助調整手段とによってバイパス通路内の負圧を適切に調整することができる。従って、吸気負圧の変動を補償してパージガスの流量を安定させることができる。また、補助調整手段は、吸着剤の脱離処理を開始するときに、パージ通路を徐々に開くことができる。このため、バイパス通路内に滞留していた高濃度のパージガスが内燃機関の吸気側に向けて一挙に流れ出すのを回避することができる。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。図1に示す内燃機関10は、気筒内に空気(吸入空気)を吸い込む吸気通路12と、気筒から排出された排気ガスが流れる排気通路14とを備えている。
ここで、排気通路14の一側(排気ガスの流れ方向の上流側)は、内燃機関10の排気ポートに接続されている。また、排気通路14の途中部位は、後述のバイパス通路20と並列に接続された主通路部14aとなっている。
そして、排気通路14の途中には、主通路部14aの上流側に位置して前段触媒(SC)16と後段触媒(UFC)18とが直列に設けられている。これらの触媒16,18は、内燃機関10の排気熱等によって活性化したときに、排気ガス中に含まれるHC、NOx、CO等の成分を浄化するものである。また、排気通路14の他側(排気ガスの流れ方向の下流側)は、大気開放されている。
なお、本実施の形態では、請求項1ないし5に記載された「一側」を排気ガスの流れ方向の「上流側」に対応させ、同じく「他側」を「下流側」に対応させた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、「一側」が排気ガスの流れ方向の「下流側」となり、「他側」が「上流側」となるように構成してもよい。
一方、本実施の形態のシステムは、バイパス通路20と吸着剤22とを備えている。ここで、バイパス通路20は、排気通路14の主通路部14aを迂回する通路として形成され、主通路部14aと並列に接続されている。また、バイパス通路20は、吸着剤22を挟んで配置された上流側通路部20aと下流側通路部20bとによって構成されている。
そして、上流側通路部20aは、主通路部14aと吸着剤22とを両者の上流側で接続しており、これらの接続部位は上流側接続部20cとなっている。また、下流側通路部20bは、主通路部14aと吸着剤22とを両者の下流側で接続しており、これらの接続部位は下流側接続部20dとなっている。
また、吸着剤22は、例えばゼオライト系、セリア系、ジルコニア系の材料または他の適切な材料によって形成され、バイパス通路20の上流側通路部20aと下流側通路部20bとの間に設けられている。そして、吸着剤22は、触媒16,18が未活性状態のときに、排気ガス中に含まれるHC、NOx、CO等の未浄化成分を吸着するものである。
さらに、上流側通路部20aには、内燃機関10の吸気通路12から上流側通路部20aに吸気負圧を導くパージ通路24が接続されている。そして、パージ通路24は、吸着剤22の脱離処理を行うときに、吸着剤22から脱離する未浄化成分を内燃機関10の吸気側に逃がす構成となっている。
また、パージ通路24の途中には、当該パージ通路24を開放または閉塞するパージ通路開閉弁26が設けられている。このパージ通路開閉弁26は、例えば2位置切換型の電磁弁(ON・OFF切換弁)によって構成されている。そして、パージ通路開閉弁26は、後述のECU36によって駆動され、吸着剤22の脱離処理を行わないときにパージ通路24を閉塞しておくものである。
次に、排気ガスの流路を切り換える切換構造について説明する。この切換構造は、例えば2位置切換型の電磁弁からなる上流側切換弁28と下流側切換弁30とによって構成されている。
まず、上流側切換弁28について述べると、この上流側切換弁28は、バイパス通路20の上流側接続部20cに設けられ、パージ通路24よりも上流側に位置している。そして、上流側切換弁28は、図1中に実線で示す通常位置と、仮想線で示すバイパス位置との間で切り換えられる。
この場合、上流側切換弁28は、通常位置となったときに、排気通路14の主通路部14aを開放し、バイパス通路20の上流側通路部20aを閉塞している。また、上流側切換弁28は、バイパス位置となったときに、主通路部14aを上流側で閉塞し、バイパス通路20を開放する構成となっている。このとき、上流側切換弁28は、バイパス通路20の上流側通路部20aを排気通路14に対して開,閉する。
一方、下流側切換弁30は、バイパス通路20の下流側接続部20dに設けられている。そして、下流側切換弁30は、上流側切換弁28とほぼ同様に、通常位置とバイパス位置との間で切り換えられる。即ち、下流側切換弁30は、通常位置となったときに、排気通路14の主通路部14aを開放し、バイパス通路20の下流側通路部20bを閉塞している。また、下流側切換弁30は、バイパス位置となったときに、主通路部14aを下流側で閉塞し、バイパス通路20を開放する。
そして、本実施の形態のシステム構成では、これらの切換弁28,30がECU36によって一緒に切換駆動される。これにより、排気ガスの流路は、排気通路14の主通路部14aとバイパス通路20との間で切り換えられるものである。
また、本実施の形態のシステム構成は、短絡通路32と流量調整弁34とを備えている。ここで、短絡通路32は、下流側切換弁30を跨ぐ位置で排気通路14の主通路部14aとバイパス通路20の下流側通路部20bとの間に設けられ、これらの間を短絡している。
一方、流量調整弁34は、短絡通路32を介してバイパス通路20の下流側通路部20bに設けられ、短絡通路32の途中に接続されている。この流量調整弁34は、例えば流量を連続的に変化させることが可能な可変流量型の電磁弁等によって構成され、その弁開度は、ECU36から入力される制御信号に応じて変化する。そして、流量調整弁34は、その弁開度に応じて短絡通路32を流れる排気ガスの流量を調整するものである。
さらに、本実施の形態のシステム構成は、内燃機関10の運転状態を制御するECU(Electronic Control Unit)36を備えている。このECU36の入力側には、運転に必要な各種の物理量を検出するセンサ類が接続されている。この物理量とは、例えば内燃機関10の吸入空気量、回転数、スロットル弁の開度、排気ガス中の酸素濃度、エンジン冷却水の水温、触媒の温度等である。
また、ECU36の出力側には、上述したパージ通路開閉弁26、切換弁28,30及び流量調整弁34を含めて各種のアクチュエータが接続されている。そして、ECU36は、内燃機関10の運転状態に応じて、これらのアクチュエータを駆動することにより、後述の吸着制御、パージ制御等を行う。
ここで、ECU36は、パージ制御(吸着剤22の脱離処理)を行うときに、2つの切換弁28,30を通常位置に保持し、バイパス通路20の両側を閉塞する。そして、ECU36は、内燃機関10の吸気負圧がパージ通路24を介してバイパス通路20に導入されるときに、この吸気負圧に応じて流量調整弁34の開度を変化させる。これにより、ECU36は、バイパス通路20内に作用する負圧の大きさと、短絡通路32を介してバイパス通路20に流入する排気ガスの流量とを制御する。
[実施の形態1の動作]
次に、上述した図1と、図2及び図3を参照して、本発明の実施の形態1のシステム動作を説明する。
(通常運転時の動作)
まず、触媒16,18が活性化した通常の運転状態では、図1中に実線で示すように、ECU36によって各切換弁28,30が通常位置に保持されている。この状態で、内燃機関10の排気ガスは、排気通路14内で触媒16,18によって浄化され、その後に主通路部14a等を通って外部に排出される。
(吸着動作)
次に、図2を参照して、内燃機関10の冷間始動時に行われる吸着剤22の吸着動作について説明する。
この吸着動作は、パージ通路開閉弁26と流量調整弁34とが閉弁された状態で、切換弁28,30がバイパス位置に切り換えられることにより開始される。この結果、内燃機関10の排気ガスは、矢示のように、排気通路14の途中でバイパス通路20を流通するようになる。そして、排気ガス中に含まれる未浄化成分は、吸着剤22を通過するときに吸着される。また、このような吸着動作を続けるうちに、触媒16,18が活性化したときには、切換弁28,30が通常位置に切り換えられ、吸着動作が終了する。
(パージ動作)
次に、図3を参照して、吸着剤30の脱離処理が行われるパージ動作について説明する。
まず、パージ動作は、ECU36によって切換弁28,30が通常位置に保持され、バイパス通路20の両側が閉塞された状態で開始される。この状態で、流量調整弁34は開弁されるが、その弁開度は、ECU36によって比較的小さな開度に設定されている。そして、パージ通路開閉弁26が開弁されると、内燃機関10の吸気負圧がパージ通路24によってバイパス通路20内に導入される。
このとき、流量調整弁34は、バイパス通路20の下流側(吸着剤22の下流側)で絞りとして機能する。このため、吸気負圧は、バイパス通路20の上流側通路部20aから下流側通路部20bにわたってほぼ全体に作用する。この結果、吸着剤22は、吸気負圧またはこれに近い負圧雰囲気中に晒されることになり、この負圧によって吸着剤22に吸着されていた未浄化成分の脱離が促進される。
一方、排気通路14を流れる排気ガスの一部は、この吸気負圧によって吸引され、短絡通路32を通じてバイパス通路20の下流側通路部20bに流入する。このときの流量は、流量調整弁34の弁開度に応じた流量値に調整されている。そして、バイパス通路20内に流入した排気ガスは、吸着剤22から脱離した未浄化成分と共にパージガスを形成し、このパージガスは、矢示のように、パージ通路24を介して吸気通路12に還流される。この結果、パージガスの流量は、流量調整弁34によって適切な流量値に調整されるものである。
このように、本実施の形態では、バイパス通路20の上流側通路部20a(吸着剤22の上流側)にパージ通路24を配置し、バイパス通路20の下流側通路部20b(吸着剤22の下流側)に流量調整弁34を配置している。このため、吸着剤22の脱離処理を行うときには、吸着剤22の上流側から導入される吸気負圧に対して、流量調整弁34が吸着剤22の下流側で絞りとして機能することができる。
即ち、本実施の形態では、パージ通路24と流量調整弁34とが吸着剤22を挟んで互いに反対側に配置されているので、パージ通路24からバイパス通路20に導入される吸気負圧を、何らかの構造によって吸着剤22の手前で妨げることがない。従って、バイパス通路20内の圧力を、上流側通路部20aと下流側通路部20bの両方にわたってほぼ吸気負圧に保持することができる。
そして、吸着剤22の全体をこの負圧雰囲気中に晒すことができ、この負圧によって吸着剤22に吸着されていた未浄化成分を効率よく脱離させることができる。従って、脱離処理が済んだ後には、吸着剤22の能力を安定的に発揮させることができ、排気浄化装置としての性能や信頼性を向上させることができる。
そして、ECU36は、排気通路14からバイパス通路20に流入する排気ガスの流量を流量調整弁34によって制御することができる。これにより、内燃機関10の運転状態等に応じて、バイパス通路20から吸気通路12に還流されるパージガスの流量を適切に設定することができる。
また、本実施の形態では、バイパス通路20の両側に上流側切換弁28と下流側切換弁30とを設けている。これにより、バイパス通路20の両側(または排気通路14の主通路部14aの両側)で排気ガスの流路の切り換えを確実に行うことができる。一方、吸着剤22の脱離処理時には、各切換弁28,30によってバイパス通路20の両側を閉塞した状態で、短絡通路32の流量調整弁34によって負圧状態を安定的に保持することができる。従って、排気ガスの流路の切換動作が確実で、かつ高い脱離効率が得られるようなシステム構成を実現することができる。
さらに、本実施の形態では、パージ通路開閉弁26を備えているので、吸着剤22の脱離処理を停止しているときには、パージ通路開閉弁26によってパージ通路24を閉塞しておくことができる。これにより、例えば運転に不適切なタイミングでバイパス通路20から吸気通路12にパージガスが還流されるのを回避することができ、内燃機関10の運転状態を良好に保つことができる。また、流量調整弁34を備えているので、パージ通路開閉弁26としては、比較的安価な2位置切換弁(ON・OFF切換弁)等を用いれば良くなり、コストアップを抑えることができる。
[実施の形態1を実現するための具体的な制御処理]
図4は、本実施の形態における吸着動作及びパージ動作を実現するために、ECU36が実行するルーチンのフローチャートである。なお、図4に示すルーチンは、内燃機関10の始動直後に起動されるものとする。
まず、ECU36は、ステップ100において、例えばエンジン冷却水の水温、触媒16,18の温度、排気ガス中の酸素濃度(またはA/F)等を図示しないセンサによって検出し、その検出結果に応じて吸着制御の要求があるか否かの判定を行う。
そして、触媒16,18が未活性状態である場合には、ステップ100で吸着制御の要求ありと判定される。そこで、この場合には、ステップ102〜108で吸着制御を行う。この吸着制御では、まずステップ102,104で上流側切換弁28と下流側切換弁30とをバイパス位置に切り換える。そして、ステップ106,108では、パージ通路開閉弁26と流量調整弁34とを閉弁させる。これにより、前述した図2に示す吸着動作が行われる。
一方、触媒16,18が暖機によって活性化した場合には、ステップ100で吸着制御の要求なしと判定される。そこで、この場合には、ステップ110,112で切換弁28,30を通常位置に切り換える。この結果、内燃機関10は、前述した図1に示す状態で通常運転を行うようになる。
次に、この通常の運転状態において、ステップ114では、例えば吸着制御の継続時間等を考慮することにより、パージ制御(吸着剤22の脱離処理)を行う要求があるか否かを判定する。そして、パージ制御の要求がある場合には、ステップ116でパージ通路開閉弁26を開弁する。また、ステップ118では、流量調整弁34を所望の弁開度に開弁させることにより、前述した図3に示すパージ動作が行われる。
ここで、ECU36は、例えば内燃機関10の吸入空気量、吸気負圧等を検出し、その検出結果に応じて流量調整弁34の弁開度を調整する。これにより、ECU36は、バイパス通路20内に作用する負圧の大きさを適切に制御し、吸着剤22に適度な負圧を導入することができる。
また、ECU36は、内燃機関の運転状態に応じて流量調整弁34の弁開度を調整し、これによって吸気通路12に還流されるパージガスの流量を適切に制御することができる。このため、パージガスの過剰な還流によって内燃機関10の運転状態が悪化するのを回避することができる。
なお、本実施の形態では、上流側切換弁28が一側開閉手段の具体例を示している。また、流量調整弁34は他側流量調整手段の具体例を示し、ECU36はパージ制御手段の具体例を示している。また、バイパス通路20の上流側通路部20aは一側通路部の具体例を示し、下流側通路部20bは他側通路部の具体例を示している。さらに、下流側切換弁30は、第2の発明における切換弁の具体例を示している。
実施の形態2.
次に、図5及び図6を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態2の特徴部分]
本実施の形態のシステム構成は、実施の形態1におけるパージ通路開閉弁26に代えて、補助調整弁40を用いている点で、実施の形態1の構成と異なっている。ここで、補助調整弁40は、例えば可変流量型の電磁弁等によって構成され、その弁開度に応じてパージ通路24の流路断面積を変化させるものである。
そして、補助調整弁40は、ECU36によって駆動されることにより、流量調整弁34と協働してパージ通路24を流れるパージガスの流量を調整する。また、補助調整弁40は、吸着剤22の脱離処理が開始されるときに、パージ通路24を徐々に開放し、吸気通路12に対してパージガスを緩やかに導入する構成となっている。
このように構成される本実施の形態でも、前記実施の形態1とほぼ同様の作用効果を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、パージ通路24に補助調整弁40を設けたので、流量調整弁34と補助調整弁40とを吸着剤22(バイパス通路20)を挟んで両側に配置することができる。
このため、例えば吸着剤22の脱離処理中に内燃機関10の吸気負圧が変動する場合でも、流量調整弁34と補助調整弁40とは、互いに連動してバイパス通路20内の負圧を適切に調整することができる。従って、吸気負圧の変動を補償してパージガスの流量を安定させることができる。
また、補助調整弁40は、吸着剤22の脱離処理を開始するときに、パージ通路24を徐々に開くことができる。このため、バイパス通路20内に滞留していた高濃度のパージガスが内燃機関の吸気側に向けて一挙に流れ出すのを回避することができる。従って、パージ制御中にも内燃機関10の運転状態を安定させることができる。
[実施の形態2を実現するための具体的な制御処理]
図6は、本実施の形態における吸着動作及びパージ動作を実現するために、ECU36が実行するルーチンのフローチャートである。なお、本ルーチンの説明では、前記実施の形態1(図4)と同一のステップに同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
ここで、本実施の形態のルーチンは、ステップ114でパージ制御の要求があると判定したときに、ステップ120で流量調整弁34と補助調整弁40の弁開度をそれぞれ調整し、両者の弁開度に応じてバイパス通路20内の負圧やパージガスの流量が目標値となるように制御している。このように、2つの調整弁34、40が協働することにより、脱離処理の開始時や吸気負圧の変動時には、パージガスの流量を安定させることができる。
なお、本実施の形態では、上流側切換弁28が一側開閉手段の具体例を示し、流量調整弁34とECU36は、それぞれ他側流量調整手段とパージ制御手段の具体例を示している。また、下流側切換弁30は、第2の発明における切換弁の具体例を示し、補助調整弁40は、第5の発明における補助調整手段の具体例を示している。
実施の形態3.
次に、図7を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態3の特徴部分]
本実施の形態のシステム構成は、実施の形態1における2位置切換型の下流側切換弁30に代えて、可変流量型切換弁50を用いると共に、短絡通路32と流量調整弁34とを廃止した点で、実施の形態1の構成と異なっている。
ここで、可変流量型切換弁50は、実施の形態1の下流側切換弁30とほぼ同様に、ECU36によって駆動される。そして、可変流量型切換弁50は、吸着制御を行うときにバイパス位置に切り換えられ、通常運転を行うときには通常位置に保持される。これにより、可変流量型切換弁50は、排気ガスの流路を排気通路14の主通路部14aとバイパス通路20との間で切り換える。
一方、パージ制御を行うときには、図7中に実線で示すように、ECU36によって可変流量型切換弁50の開度が通常位置とバイパス位置との間(中間開度の範囲)で制御される。このとき、可変流量型切換弁50は、実施の形態1の流量調整弁34とほぼ同様に、排気通路14からバイパス通路20の他側に流入する排気ガスの流量を、当該切換弁50の弁開度に応じて調整する。
このように構成される本実施の形態でも、前記実施の形態1とほぼ同様の作用効果を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、可変流量型切換弁50を用いているので、この可変流量型切換弁50には、実施の形態1における下流側切換弁30と流量調整弁34の機能をもたせることができる。
従って、単一の切換弁50によって排気ガスの流路の切り換えと、パージガスの流量調整とを行うことができ、実施の形態1における短絡通路32も廃止することができる。従って、装置の部品点数を削減することができ、構造を簡略化してコストダウンを図ることができる。
なお、本実施の形態では、上流側切換弁28が一側開閉手段の具体例を示し、ECU36がパージ制御手段の具体例を示している。また、可変流量型切換弁50は、第1の発明における他側流量調整手段の具体例を示している。
また、前記実施の形態1では、バイパス通路20の上流側通路部20aにパージ通路24を接続し、下流側通路部20bに短絡通路32と流量調整弁34とを配置する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば上流側通路部20aに短絡通路32と流量調整弁34とを配置し、下流側通路部20bにパージ通路24を接続する構成としてもよい。
これと同様に、他の実施の形態においても、請求項1ないし5に記載された「一側」が排気ガスの流れ方向の「下流側」となり、「他側」が「上流側」となるように構成してもよいものである。
また、実施の形態1において、上流側切換弁28と下流側切換弁30とは、排気ガスの流路を排気通路14の主通路部14aとバイパス通路20のうち何れか一方に切り換える構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、これらの切換弁28,30のうち一方の弁機構は、単にバイパス通路20を排気通路14に対して開,閉するだけの開閉弁によって構成してもよい。
本発明の実施の形態1における内燃機関の排気浄化装置のシステム構成を説明するための図である。 吸着剤に対する吸着制御を行っているときのシステム動作を示す部分拡大図である。 吸着剤のパージ制御を行っているときのシステム動作を示す部分拡大図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2における内燃機関の排気浄化装置のシステム構成を説明するための部分拡大図である。 本発明の実施の形態2において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態3における内燃機関の排気浄化装置のシステム構成を説明するための部分拡大図である。
符号の説明
10 内燃機関
12 吸気通路
14 排気通路
14a 主通路部
16,18 触媒
20 バイパス通路
20a 上流側通路部(一側通路部)
20b 下流側通路部(他側通路部)
20c 上流側接続部
20d 下流側接続部
22 吸着剤
24 パージ通路
26 パージ通路開閉弁
28 上流側切換弁(一側開閉手段)
30 下流側切換弁(切換弁)
32 短絡通路
34 流量調整弁(他側流量調整手段)
36 ECU(パージ制御手段)
40 補助調整弁(補助調整手段)
50 可変流量型切換弁(他側流量調整手段)

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気ガスが流れる排気通路と、
    前記排気通路の一部である主通路部と並列に配置され、長さ方向の一側と他側がそれぞれ前記排気通路に接続されたバイパス通路と、
    前記バイパス通路を構成する一側通路部と他側通路部との間に設けられ、前記バイパス通路を流れる排気ガス中の成分を吸着する吸着剤と、
    前記バイパス通路の一側通路部に接続され、前記吸着剤から脱離する成分を逃がすために内燃機関の吸気負圧を前記一側通路部に導くパージ通路と、
    前記バイパス通路の一側通路部に設けられ、前記一側通路部を前記排気通路に対して開,閉する一側開閉手段と、
    前記バイパス通路の他側通路部に設けられ、前記他側通路部を流れる気体の流量を調整する他側流量調整手段と、
    前記一側開閉手段によって前記バイパス通路の一側通路部を閉塞した状態で、前記パージ通路から前記一側通路部に吸気負圧が作用するときに、前記排気通路から前記バイパス通路の他側通路部に流入する気体の流量を前記他側流量調整手段によって制御するパージ制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記バイパス通路の他側通路部に設けられ排気ガスの流路を前記排気通路の主通路部と前記他側通路部との間で切り換える切換弁と、前記切換弁を跨ぐ位置で前記排気通路と前記他側通路部との間を短絡し前記他側流量調整手段が設けられた短絡通路とを備え、
    前記パージ制御手段は、前記切換弁によって排気ガスの流路を前記排気通路の主通路部に切り換えた状態で、前記他側流量調整手段によって前記短絡通路を流れる気体の流量を制御する構成としてなる請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記他側流量調整手段は、排気ガスの流路を前記排気通路の主通路部と前記バイパス通路の他側通路部との間で切り換える可変流量型切換弁により構成してなる請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記パージ通路を開放または閉塞するパージ通路開閉弁を備えてなる請求項1,2または3に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記パージ通路を流れる気体の流量を調整する補助調整手段を備えてなる請求項1,2または3に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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