JP2008172080A - 処理装置及びこの装置における清浄気体の排出方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被処理体Wが多段に支持された被処理体保持手段52を挿入して処理を施す処理ユニット36と、被処理体の移載を行うための移載室34と、被処理体保持手段を昇降させる昇降機構60と、区画壁に設けられて被処理体用容器を設置するための容器ステージ46と、被処理体用容器と被処理体保持手段との間で被処理体の移載を行う搬送アーム機構56と、清浄気体を水平方向に吹き出すために区画壁の一側壁側に左右に並列させて設けた2つのフィルタユニット68、70と、清浄気体を排出するフィルタユニットの対向側に設けられた排出部90とを有する処理装置において、隣り合うフィルタユニット間の間隙部に対応させて吸入口が形成された第1の吸入ダクト112を設けるように構成する。
【選択図】図1
Description
しかしながら、フィルタユニット68、70の配置、或いは配列に起因して、移載室34内に局所的に清浄気体が流れ難くて滞留し易い領域が発生しており、この結果、この滞留領域にパーティクル等が一時的に留まり、これが半導体ウエハに付着する、といった恐れがあった。
このように、容器ステージが設けられた区画壁に対向する位置にある裏面区画壁と、裏面区画壁に隣接するフィルタユニットとの間の間隙部に対応させて吸入口が形成された第2の吸入ダクトを設けるようにしたので、上記間隙部の前方における雰囲気を吸込口から吸い込むことができ、この結果、間隙部の前方において清浄気体の流れを発生させることができるので、ここに滞留領域が発生することを防止することができる。従って、移載室内の全体で高い清浄度を維持することができる。
また例えば、例えば請求項4に記載したように、前記底部ダクトの側壁は、複数の吸入口が形成された半閉止板として構成されている。
このように、底部ダクトの側壁として半閉止板を用いているので、移載室内の底部における雰囲気を吸入口から吸い込むことができ、この結果、移載室内の底部において清浄気体の流れを発生させることができ、ここに滞留領域が発生することを防止することができる。従って、移載室内の全体で高い清浄度を維持することができる。
また例えば請求項6に記載したように、前記第1及び第2の吸入ダクトの下端部には、吸入用ファンが設けられている。
また例えば請求項7に記載したように、前記第1及び/又は第2の吸入ダクトは、前記処理ユニットを支持するために前記区画壁に設けられた中空の支柱が兼用されている。
また例えば請求項9に記載したように、前記吸入口は、開口面積が一定で前記第1及び/又は第2の吸入ダクトの上下方向に沿って複数個設けられており、前記吸入口のピッチは下方に行くに従って順次大きくなるように設定されている。
また例えば請求項10に記載したように、前記排出部から排出された清浄気体の全部、或いは一部は循環通路を通って循環使用される。
また例えば請求項13に記載したように、前記吸入口が形成されている領域は、前記移載室を区画する筐体の底部全体の面積の内の前記フィルタユニット側の領域である。
また例えば請求項14に記載したように、前記各フィルタユニットの下部は、前記清浄気体を供給する底部ダクトにより連通されると共に、送風ファンが内蔵されている。
また例えば請求項15に記載したように、前記底部ダクトの側壁は、複数の吸入口が形成された半閉止板として構成されている。
また例えば請求項18に記載したように、前記容器ステージが設けられた区画壁に対向する位置にある裏面区画壁と、該裏面区画壁に隣接する前記フィルタユニットとの間の間隙部の前方の領域である。
また例えば請求項19に記載したように、前記排出部から排出された清浄気体の全部、或いは一部は前記筐体の底部に設けた循環通路を介して循環使用されており、前記清浄気体が滞留する領域は、前記移載室の底部である。
本発明によれば、移載室内の清浄気体が滞留する領域に臨ませ気体を吸い込む吸入口を設けて、滞留する清浄気体に流れを形成して排出するように構成して、清浄気体の流れを形成させるようにしたので、この結果、清浄気体の滞留領域が発生することを防止することができる。従って、移載室内の全体で高い清浄度を維持することができる。
図1は本発明に係る処理装置の一例を示す概略断面図、図2は本発明に係る処理装置の移載室内を示す概略斜視図、図3は本発明の処理装置の第1実施例における移載室内の状態を示す概略図であり、図3(A)は概略横断面図、図3(B)は概略縦断面図を示す。また図4は吸入ダクトの変形例を示す図、図5は第1実施例における移載室内の清浄気体の流れを示す図である。
まず、この処理装置110は、前段の収容ボックス搬送エリア4と後段のウエハ移載エリア6の2つのエリアに分けられている。この処理装置110の外周全体は区画壁となる箱状の筐体8で覆われており、上記収容ボックス搬送エリア4とウエハ移載エリア6とは筐体8内の中央部に設けた中央区画壁10により区画分離されている。上記収容ボックス搬送エリア4の前面区画壁12には容器搬出入口14が設けられると共に、この容器搬出入口14の外側には、容器搬出入ポート16が設けられており、この容器搬出入ポート16上に、外部より搬送してきた前述したスミフボックスやFOUPボックスのような被処理体用容器である被処理体収容ボックス18を設置できるようになっている。
まず、この処理装置110の前面の容器搬出入ポート16上に被処理体収容ボックス18が載置されると収容ボックス搬送エリア4内のドア開閉機構22の伸縮動作により開閉ドア20を開き、更に、上下動可能になされたボックス搬送アーム26により上記容器搬出入ポート16上の被処理体収容ボックス18を収容ボックス搬送エリア4内へ搬入して取り込む。この収容ボックス搬送エリア4内には清浄気体のダウンフローが形成され、高い清浄度に保たれている。
そして、昇降機構60を駆動することにより、上記ウエハWが保持されたウエハボート52を上昇させて上方に位置する処理ユニット36の処理容器36a内へ上記ウエハボート52をその下端の開口部36bよりロード(搬入)し、この開口部36bをキャップ部54により密閉する。
このように、ウエハWに対する所定の処理が完了したならば、昇降機構60を駆動してウエハボート52を降下させてこれを処理容器36a内からアンロードし、そして、前述したとは逆の経路を辿って処理済みのウエハWを搬出することになる。
ところで、従来の処理装置にあっては、図18において説明したように、2つのフィルタユニット68、70間の間隙部100の前方や奥側のフィルタユニット70と裏面区画壁42との間の間隙部102の前方や移載室32内の底部には、清浄気体の流れが停止、或いは非常に緩やか(低速に)になって清浄度が低下する滞留領域X1、X2、X3が発生し易かった。
次に、本発明に係る処理装置の第2実施例について説明する。図6は本発明の処理装置の第2実施例における移載室内の状態を示す概略図であり、図6(A)は概略横断面図、図3(B)は概略縦断面図である。図7は第2実施例における処理空間内の清浄気体の流れを示す図である。
次に、本発明に係る処理装置における吸入みダクトの作用についてシミュレーションによる評価を行ったので、その評価結果について説明する。
図8は本発明に係る処理装置における吸入みダクトの作用のシミュレーション結果を示す図であり、図8(A)は従来の処理装置の移載室内の状況を示し、図8(B)は本発明の処理装置の移載室内の状況を示す。ここでは清浄気体の流速を示す等速度線が等高線のように表されている。尚、本発明の処理装置では、吸入ダクトを代表して第1の吸入ダクト112のみを設けた場合を示している。
次に、本発明に係る処理装置の第3実施例について説明する。
図9は本発明の処理装置の第3実施例における移載室内の状態を示す概略縦断面図である。前述した第1及び第2実施例では、主として滞留領域X1、X2の発生を防止するための構成であったが、この第3実施例では主として移載室34内の底部の滞留領域X3(図18(B)参照)の発生を防止するための構成である。ここでは第1実施例の構成に、第3実施例の構成を加えた装置例について説明する。図9に示すように、2つのフィルタユニット68、70の下端部や第1及び第2の吸入ダクト112、118の下端部が接続された底部ダクト84の移載室34側に面する側壁140は、複数(多数)の吸入口142aを有する例えばパンチングメタル等よりなる半閉止板142により形成されている。この半閉止板142の吸入口142aは、上記側壁140の略全域に亘って設けられている。
このように、底部ダクト84の側壁として半閉止板142を用いているので、移載室34内の底部における滞留雰囲気を吸入口142aから吸い込むことができ、この結果、移載室34内の底部において清浄気体の流れを発生させることができ、ここに滞留領域X3が発生することを防止することができる。従って、移載室34内の全体で高い清浄度を維持することができる。
次に、本発明に係る処理装置の第4実施例について説明する。
図10は本発明に係る処理装置の第4実施例における移載室内の状態を示す概略縦断面図、図11は第4実施例における処理空間内の清浄気体の流れを示す図である。この第4実施例は先の第3実施例の場合と同様に、主として滞留領域X3の発生を防止するための構成である。ここでは第2及び第3実施例の構成に第4実施例を加えた装置例について説明する。図10に示すように、移載室34に設けた循環通路136を区画する通路用区画壁134は、複数(多数)の吸入口146aを有する、例えばパンチングメタル等よりなる半閉止板146により形成されている。この吸入口146aは、上記底部の通路用区画壁134の略全域、すなわち移載室34を区画する筐体の底部の全面に亘って形成されている。
尚、上記第1〜第4の各実施例及びそれらの変形例は、それぞれ個別に実施してもよいし、組み合わせることができる実施例や変形例は全て組み合わせるようにしてもよい。
特に、例えば図3に示す第1実施例、或いは図6に示す第2実施例と図9に示す第3実施例、或いは図10に示す第4実施例とを組み合わせることにより全ての滞留領域X1、X2、X3の発生を防止することができる。
更に、ここでは被処理体として半導体ウエハを例にとって説明したが、これに限定されず、ガラス基板、LCD基板、セラミック基板等にも本発明を適用することができる。
4 収容ボックス搬送エリア
6 ウエハ移載エリア
8 筐体
10 中央区画壁
12 前面区画壁
18 被処理体収容ボックス(被処理体用容器)
26 ボックス搬送アーム
34 移載室
36 処理ユニット
38 加熱ヒータ部
40 底部区画壁
42 裏面区画壁
46 容器ステージ
52 ウエハボート(被処理体保持手段)
56 搬送アーム機構
60 昇降機構
68,70 フィルタユニット
78 フィルタ部
84 底部ダクト
86 送風ファン
90 排出部
110 処理装置
112 第1の吸入ダクト
112a 吸入口
116 吸入用ファン
118 第2の吸入ダクト
118a 吸入口
120 吸入用ファン
132 半閉止板
134 通路用区画壁
136 循環通路
142 半閉止板
142a 吸入口
150,152 支柱
X1、X2、X3 滞留領域
W 半導体ウエハ(被処理体)
Claims (19)
- 下端に形成された開口部から複数枚の被処理体が多段に支持された被処理体保持手段を挿入して密閉状態で前記被処理体に対して所定の処理を施す縦型の処理ユニットと、
前記処理ユニットの下方に設けられて前記被処理体保持手段に対して前記被処理体の移載を行うために区画壁で囲まれた移載室と、
前記移載室内に設けられて前記被処理体保持手段を前記処理ユニットに対して昇降させる昇降機構と、
前記区画壁に設けられて前記被処理体を複数枚収容する被処理体用容器を設置するための容器ステージと、
前記被処理体用容器と前記被処理体保持手段との間で前記被処理体の移載を行う搬送アーム機構と、
前記移載室へ清浄気体を水平方向に吹き出すために前記区画壁の一側壁側に左右に並列させて設けた少なくとも2つのフィルタユニットと、
前記吹き出された清浄気体を排出するために前記フィルタユニットの対向側に設けられた排出部と、を有する処理装置において、
前記隣り合うフィルタユニット間の間隙部に対応させて吸入口が形成された第1の吸入ダクトを設けるように構成したことを特徴とする処理装置。 - 前記容器ステージが設けられた区画壁に対向する位置にある裏面区画壁と、該裏面区画壁に隣接する前記フィルタユニットとの間の間隙部に対応させて吸入口が形成された第2の吸入ダクトを設けるように構成したことを特徴とする請求項1記載の処理装置。
- 前記各フィルタユニットの下部は、前記清浄気体を供給する底部ダクトにより連通されると共に、送風ファンが内蔵されていることを特徴とする請求項1又は2記載の処理装置。
- 前記底部ダクトの側壁は、複数の吸入口が形成された半閉止板として構成されていることを特徴とする請求項3記載の処理装置。
- 前記第1及び第2の吸込みダクトの下端部は前記送風ファンの一次側に連通されていることを特徴とする請求項3又は4記載の処理装置。
- 前記第1及び第2の吸入ダクトの下端部には、吸入用ファンが設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の処理装置。
- 前記第1及び/又は第2の吸入ダクトは、前記処理ユニットを支持するために前記区画壁に設けられた中空の支柱が兼用されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の処理装置。
- 前記吸入口は、前記第1及び/又は第2の吸入ダクトの上下方向に沿って複数個設けられており、前記吸入口の開口面積は下方に行くに従って順次小さくなるように設定されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の処理装置。
- 前記吸入口は、開口面積が一定で前記第1及び/又は第2の吸入ダクトの上下方向に沿って複数個設けられており、前記吸入口のピッチは下方に行くに従って順次大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の処理装置。
- 前記排出部から排出された清浄気体の全部、或いは一部は循環通路を通って循環使用されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の処理装置。
- 下端に形成された開口部から複数枚の被処理体が多段に支持された被処理体保持手段を挿入して密閉状態で前記被処理体に対して所定の処理を施す縦型の処理ユニットと、
前記処理ユニットの下方に設けられて前記被処理体保持手段に対して前記被処理体の移載を行うために区画壁で囲まれた移載室と、
前記移載室内に設けられて前記被処理体保持手段を前記処理ユニットに対して昇降させる昇降機構と、
前記区画壁に設けられて前記被処理体を複数枚収容する被処理体用容器を設置するための容器ステージと、
前記被処理体用容器と前記被処理体保持手段との間で前記被処理体の移載を行う搬送アーム機構と、
前記移載室へ清浄気体を水平方向に吹き出すために前記区画壁の一側壁側に左右に並列させて設けた少なくとも2つのフィルタユニットと、
前記吹き出された清浄気体を排出するために前記フィルタユニットの対向側に設けられた排出部と、
前記排出部から排出された清浄気体の全部、或いは一部を前記フィルタユニット側へ戻して循環使用するために前記筐体の底部に設けた循環通路と、
を有する処理装置において、
前記循環通路を区画する通路用区画壁は、前記移載室を臨むように複数の吸入口が形成された半閉止板として構成されていることを特徴とする処理装置。 - 前記循環通路は、前記移載室を区画する筐体の底部の全面に亘って形成されていることを特徴とする請求項11記載の処理装置。
- 前記吸入口が形成されている領域は、前記移載室を区画する筐体の底部全体の面積の内の前記フィルタユニット側の領域であることを特徴とする請求項11記載の処理装置。
- 前記各フィルタユニットの下部は、前記清浄気体を供給する底部ダクトにより連通されると共に、送風ファンが内蔵されていることを特徴とする請求項11乃至13のいずれかに記載の処理装置。
- 前記底部ダクトの側壁は、複数の吸入口が形成された半閉止板として構成されていることを特徴とする請求項11乃至14のいずれかに記載の処理装置。
- 下端に形成された開口部から複数枚の被処理体が多段に支持された被処理体保持手段を挿入して密閉状態で前記被処理体に対して所定の処理を施す縦型の処理ユニットと、
前記処理ユニットの下方に設けられて前記被処理体保持手段に対して前記被処理体の移載を行うために区画壁で囲まれた移載室と、
前記移載室内に設けられて前記被処理体保持手段を前記処理ユニットに対して昇降させる昇降機構と、
前記区画壁に設けられて前記被処理体を複数枚収容する被処理体用容器を設置するための容器ステージと、
前記被処理体用容器と前記被処理体保持手段との間で前記被処理体の移載を行う搬送アーム機構と、
前記移載室へ清浄気体を水平方向に吹き出すために前記区画壁の一側壁側に左右に並列させて設けた少なくとも2つのフィルタユニットと、
前記吹き出された清浄気体を排出するために前記フィルタユニットの対向側に設けられた排出部と、を有する処理装置における清浄気体の排出方法において、
前記移載室内の前記清浄気体が滞留する領域に臨ませ気体を吸い込む吸入口を設けて、前記滞留する清浄気体に流れを形成して排出するように構成したことを特徴とする処理装置における清浄気体の排出方法。 - 前記清浄気体が滞留する領域は、前記隣り合うフィルタユニット間の間隙部の前方の領域であることを特徴とする請求項16記載の処理装置における清浄気体の排出方法。
- 前記容器ステージが設けられた区画壁に対向する位置にある裏面区画壁と、該裏面区画壁に隣接する前記フィルタユニットとの間の間隙部の前方の領域であることを特徴とする請求項16又は17記載の処理装置における清浄気体排出方法。
- 前記排出部から排出された清浄気体の全部、或いは一部は前記筐体の底部に設けた循環通路を介して循環使用されており、前記清浄気体が滞留する領域は、前記移載室の底部であることを特徴とする請求項16乃至18のいずれかに記載の処理装置における清浄気体の排出方法。
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