JP2008168607A - カット用下敷きフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】面状の光学部品や電子部品中間製品から、製品サイズに切断する工程における切断用下敷きの最適な材料を提供し、その製造方法を提供する。
【解決手段】PP系樹脂フィルム(A)の少なくとも片面に高分子帯電防止剤を配合してなる層(C)を積層した積層フィルムからなり、特に(C)層としてはPP系樹脂層が好ましく、表層(C)の表面抵抗率が1012Ω/□未満である面状光学部品や電子部品のカット用下敷きフィルムであり、更に、PP系樹脂フィルム(A)の厚みが150μm以上1200μm以下であり、(C)層の厚みが2μm以上100μm以下であり、更に、高分子型帯電防止剤が、JIS K7210において230℃、荷重21.2Nで測定したMFRが90g/10分以下であり、積層フィルムのJIS K7113で測定して得た引張弾性率が、MD(縦)方向、TD(横)方向ともに900MPa以上、2000MPa以下でとする。
【選択図】なし

Description

本発明は、帯電防止機能付きのポリプロピレンフィルム(以下、PPフィルムという)に関するものである。また、その使用方法に関し、面状の光学部品や電子部品のカット用下敷きに関するものである。
光学部品や電子部品は、これらの部品にごみが付着することを避ける必要があり、クリーンルームで製造されているのが一般的である。部材は、生産性を高く保つために一般的に大きなサイズで連続的に製造されている。その後、最終的には所望のサイズにカットされた部品が、モジュールや製品に組み込まれ組み立てられているが、これらのカットされる工程では、ごみが発生することが多く、製品にごみが付着することを極力抑えることが必要とされている。
光学部品や電子部品の一例として偏光板を取り上げ、その切断工程では下敷きが用いられ、この時に使用される下敷きについて説明する。光学部品である液晶ディスプレーに用いられる偏光板では、ロール状で機能フィルムが数枚張り合わせることで偏光板が製造された後に、規定の製品サイズに切断され、検査、梱包し、出荷されている。この規定サイズへの切断は、偏光板をプラスチックやゴム状の素材を下敷きとし、その上にロール状で生産された偏光板が置かれ、例えばトムソンカッターでカットすることで行われている。下敷きは、偏光板を何度も繰り返しカットしながら使用されており、カット後には、刃の痕が下敷きに残るために、傷が顕著になると定期的に交換されている。交換された後には、この下敷きフィルムは廃棄されるので環境上で問題のない素材であることも重要である。
偏光板は、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム等の機械特性的にもろい材料を構成に含んでおり、トムソンカッターでの切断時に、偏光板の切断面が割れたりひびが入り、この割れやひびからごみが発生し、偏光板に付着する問題があった。このごみの発生量は、切れ味と関係し、この切れ味は用いるカッターの刃の種類や状態にもよるが、下敷きの堅さにも依存している。従って、軟らかすぎると切断時に力が加わるため、下敷きが彎曲し、偏光板もカット時に彎曲して、切り口の断面からごみの発生が増えるために、適度な堅さを有する素材が必要とされていた。また、下敷きにはカッターの刃が下敷き素材の中まで入るために、その時に下敷き素材から、ごみの原因となるかけ、われやはがれが発生しない必要があり、適度な弾性や引張り強度及び衝撃強度を有する素材が必要であった。また、繰り返し切断は同じ下敷きフィルムを用いて実施されるので、この繰り返し使用による傷口から、下敷きフィルムが破断しにくい強度を有するものでなければならない。更に、この切断工程は、大型機では、ロールに巻かれた広幅の下敷きが、ロールから引き出され、これを切断用の装置に固定する必要があり、下敷きが静電気を帯びていると引き出しにくいばかりか、引き出し作業時、静電気により空中に存在する浮遊ごみを吸い付ける問題があった。
また、切断時に偏光板の切断面からかすやごみが発生したり、切断用の下敷きからかけ、われやはがれにより糸状や粉状のごみが発生した場合においても、下敷きがこれらのごみを静電気により吸い付けないことが望まれ、下敷きは帯電防止機能が必要であった。下敷きにかすやごみが付着すると、切断後の偏光板にこのごみやかすが付着して、偏光板が異物付着で不良品となったり、偏光板そのものに傷をつけたりする問題があった。
従来、この偏光板の切断用の下敷きとしては、塩化ビニルフィルム(以後、PVCという)やポリエチレンテレフタレートフィルム(以後PETという)が用いられていたが、この下敷きでは、カッターの刃の痕が顕著になると交換する必要があるので、PVCは、安価であっても環境上リサイクルや廃棄の問題があった。PETフィルムは、下敷きとして通常必要とされる厚みである500μm程度のフィルムもロール状のものが生産され、ロールのままでの帯電防止処理も可能であるために使用されていたが、500μm程度の厚みのフィルムは、用途が限定されているために生産量が少なく、高価である問題があった。また、PETを下敷きとして用いた際に、カッターの刃が入った時に、特にこの下敷きでは繰り返し同じ箇所にカッターの刃が入ることがあり、PETそのものでわれやかけが生じたり、傷口から糸状や粉状のごみが発生しやすいという根本的な問題があった。
この下敷きに用いるには、偏光板や下敷きから、かすやごみが発生しにくい材料が必要であるが、500μm厚みのフィルムが安価に工業生産され、適度な堅さ、弾性、引っ張り強度、衝撃強度等を併せ持つ材料として、ポリプロピレン(以後、PPという)フィルム(以後、PPフィルムという)がある。この材料の欠点は、帯電しやすい材料であることであり、下敷きとして使用する際に必要とされる帯電防止処理が困難もしくは不十分、実施できたとしても従来法では問題を有することであった。PPフィルムは根本的に非極性であり、極性が大きな導電剤をその表面に塗布し、密着させることが一般的に困難であり、密着させた場合においても、密着力が弱いためにカッターの刃が入ったり、擦れたりすると、導電剤の塗布層が剥がれ落ちる問題があった。そのため、PPフィルムに導電処理を施す方法としては、PP樹脂の中に導電材としてカーボンや導電性の金属や金属酸化物、或いは低分子の界面活性剤を練りこみ、フィルムを溶融押し出し法等で作る試みがなされている。
カーボンを練りこむ方法では、帯電防止処理は可能であるが、練りこまれたカーボンが、下敷きとして用いた場合、切断の刃が入ったり、擦れたりするとカーボンが剥げ落ちたり、偏光板にカーボンが転写する問題があった。また、下敷きとして用いた際には、更にカッターの刃が下敷きの内部に入るので、練りこまれているカーボンが取れたり剥げ落ちて、黒色のごみとなり、偏光板に付着して歩留まりが低下するという大きな問題があった。また、金属や金属酸化物を練りこむ方法では、非常に高価であり、刃が入ると練りこまれた金属や金属酸化物粒子が取れてごみになるばかりか、刃を痛める問題があった。低分子の界面活性剤をPP樹脂に練りこむ方法では、導電性が小さいために、帯電防止効果が本質的に小さいこと、冬場の乾燥時には帯電防止効果が殆ど消滅してしまうこと、また、PPフィルム表面に染み出した界面活性剤が、偏光板に転写してしまう問題があった。
また、本発明で用いる高分子帯電防止剤をPP樹脂に練りこみ、その素材を用いて押出し法で帯電防止機能を有するPPフィルムを製造し、それを下敷きとして使用する方法もあるが、この方法では、帯電防止効果が、長期間にわたり機能し、PPフィルムの表面に浮き出て偏光板に転写する問題は小さいが、高分子帯電防止剤そのものが高価であるため、消耗品である下敷きとしては、不必要な下敷きの部分にまで高分子帯電防止剤が含まれているために高価になりすぎる問題があった。特に、この下敷きフィルムの場合には、カッターの刃が繰り返し下敷きフィルムに入るので、ある程度の厚みが必要であり、特に、高価な高分子帯電防止剤の使用量をできるだけ減少させて、効果的な帯電防止機能を得るかは重要な課題であった。
高分子帯電防止剤をバインダーとともに、PPフィルム基材に塗布し表面に密着させる方法にてPP表面に帯電防止機能を付与する方法もあるが、先に述べたごとく、通常PPフィルムは、帯電防止剤の密着性に問題があり、下敷きとして使用する際に帯電防止層が剥れ落ちてしまうことになり、塗布法を採用する場合には、この密着性の改善が必要とされていた。
この下敷きフィルムは、PPフィルムであれば、何でも良いわけではなく、まずごみを吸い付けない帯電防止機能を有するものでなければならないので、その観点で表面固有抵抗値が1012Ω/□未満であり、この下敷きフィルムは長期間保管されたり繰り返し使用されるので、短期のうちに帯電防止性能が消滅するものであってはならない。また、帯電防止機能を有するものであれば、何でもよいわけではなく、表面に浮き出て偏光板に転写したり、カット時に刃が入ることで、はがれたりしてごみの原因になってもいけない。この観点で、帯電防止剤の種類は選定されなければならない。また、下敷きフィルムは、カット機にロール状でセットされるために、ロール状で作業できる厚みでなければならず、また、強い力で引っ張った状態でカット機に固定され、かつカット時には、何度も繰り返し使用され、カット痕が下敷きフィルムに入りかつ残るので、厚みが薄すぎると繰り返しカット時に、カット痕が繰り返し入った箇所で破断がおきてしまう問題がある。またロール状での供給が必須であることや作業性の観点から、厚すぎても不適当である。また経済性を考慮することも重要であり、この観点で形状も工夫が必要である。更に、下敷きフィルムは、消耗品であり使用後には廃棄されるので、環境上の問題がない素材である必要があった。
次に、下敷きフィルムは、カット時に加わる力で彎曲すると被カット物の端面が不ぞろいとなったり、その端面が割れたりひびが入ったりして、かけやごみの発生が起こることがあり、硬い素材であることが必要である。また、下敷きそのものからカット痕からはがれが生じたり、繰り返しカットされた時に、破断がおきにくいことも必要であり、そのためにPPフィルムそのものの機械特性も選定される必要がある。機械特性の増強のために充填材をPPフィルムの中に配合することも可能であるが、刃をいためることから、充填材の量も制限される。このように、光学部品や電子部品のカット用の下敷きフィルムは、従来の帯電防止PPフィルムが必要とされている用途である電子部品の包装用成形体(例えば、特許文献1参照)や食品包装(例えば、特許文献2参照)の用途に要求された特性とは異なり、この光学部品や電子部品のカット用下敷きフィルムに限った特有の特性が必要とされているのである。
特開2005−28771号公報 特開2004−345271号公報
本発明は、前記従来における諸問題をすべて解決し、以下の目的を達成することを課題とする。すなわち、本発明は、光学部品や電子部品の製造工程に使用するカット時の下敷きとして最適な材料を提供することを目的としている。
上記課題を解決し、偏光板等の光学部品や電子部品の製造工程に使用するカット時の下敷きとして最適な材料を見出すために、鋭意検討を進めたところ、高分子帯電防止材を配合した層(C)をPPを主成分とする基材層であるポリプロピレン系樹脂フィルム(A)に積層した積層フィルムを選定することで、PPそのものの持つ優れた耐衝撃性と粘り強さ等の優れた機械特性から、ごみの一原因となる下敷き材料そのものわれ、かけやはがれが生じ難く、高分子帯電防止剤で帯電防止処理がなされているので、表面への浮き出しに拠る被カット物への汚れ転写が起きず、かつ帯電防止性能が半永久的に保持され、外部のごみやカット時に発生したごみを寄せ付けず、帯電防止材そのものから黒色異物を発生しない。(C)層をPPを主成分とする層とした場合には、基材層、表層が同材料となり、共押し出しで製造しているので2層間の密着性も優れ、層間のはがれが起きにくい材料となる。また、PP樹脂そのものの機械強度も選定することで繰り返し使用で傷口からの破断も起き難く、カット時に彎曲しにくいために被カット物質の端面の切り口がそろい、端面のわれやかけも生じにくいことも見出し本発明に到達した。また、共押し出しPPフィルムの2層の厚み構成により、カット作業の効率化や低コスト化、PPの強度も最適範囲を規定することで、カット耐久性の優れた下敷きフィルムとすることができることも見出した。また、高分子帯電防止材を配合した層(C)を、バインダーにて高分子帯電防止剤をPP基材層(A)に密着させる方法にて積層し、帯電防止機能を付与する場合には、PPフィルムを特定の易接着処理を行った後に、塗布することで密着性が改善されることを見出した。また、本発明で材料は、廃棄されたりリサイクルされても環境上の問題もない。
すなわち、本発明は、PP系樹脂フィルム(A)の少なくとも片面に高分子帯電防止剤を配合してなる層(C)を積層した積層フィルムであり、特に(C)層としてはPP系樹脂層を共押し出し法にて積層した積層フィルムが最適であり、表層(C)の表面抵抗率が1012Ω/□未満である面状光学部品や電子部品のカット用下敷きフィルムであり、更に、PP系樹脂フィルム(A)の厚みが150μm以上1200μm以下であり、((C)層の厚みが2μm以上100μm以下であり、更に、高分子型帯電防止剤が、JIS K7210において230℃、荷重21.2Nで測定したMFRが90g/10分以下であり、積層フィルムのJIS K7113で測定して得た引張弾性率が、MD(縦)方向、TD(横)方向ともに900MPa以上、2000MPa以下である下敷きフィルムを提供する。更に、これらの下敷きフィルムに用いられる積層フィルムの製造方法も提供する。また、高分子帯電防止剤を塗布法にてPP系樹脂フィルム(A)の少なくとも片面に塗布する方法において帯電防止層(C)を形成する場合には、基材(A)の表面を易接着処理した後に塗布することで、密着性に問題のない帯電防止層をもち、特に基材のPPフィルムのエアー面に塗布すると更に優れた密着性を有する下敷きフィルムを提供することができる。この場合の積層フィルムの引張弾性率は、共押し出しで得た積層フィルムの場合と同じ範囲の値をもつことが必要である。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
本発明に用いられる下敷きフィルムは、基材層(A)の少なくとも片面に高分子帯電防止剤を配合してなる層(C)を積層して表層とする積層フィルムであり、帯電防止層である前記(C)層を付与する方法として、高分子帯電防止剤を含有する樹脂層を共押し出し法で形成する方法と塗布法により形成する方法とを提案している。
まず、共押し出し法について、実施の形態を説明する。本発明の積層フィルムの特に優れた構成は、両層がポリプロピレン樹脂(以下、PP樹脂という)を主成分とする樹脂(ポリプロピレン系樹脂)からなるものであり、表層を形成する樹脂には高分子帯電防止剤が添加されている。この積層フィルムは、熱溶融共押出し法で製造されたものである。PPを主成分とするフィルムは、PP樹脂を50重量%以上含有するフィルムである。
高分子帯電防止剤が配合された表層(C)の材料は、基材(A)のPPを主成分とする樹脂と共押出できるものであり、基材のPPフィルムによく密着し、高分子帯電防止剤が均一に分散することができる素材であれば、特に限定されない。たとえば、種々のエラストマーや樹脂の中から選定できる。特に好ましい構成は、基材層も表層もPPを主成分とする材料であり、以下この構成について詳細に説明する。なお、以降このPPを主成分とする高分子帯電防止剤が配合された表層(C)を特に(B)層と称することがある。
基材層と表層に用いられるPP樹脂は、PPの単独重合体でも良いが、目的に応じて、堅さ、引張強さ、引張強度、曲げ強度、衝撃強度等の特性を調整するために、エチレン及び炭素数4〜10個を有するα−オレフィンから選択された少なくとも1種のコモノマー単位とのプロピレン単位を主成分とするランダムもしくはブロック共重合体とすることもできる。剛性の観点では、ブロック共重合体が優れている。PP樹脂の製法は特に限定されるものではないが、公知のチグラーナッタ法やメタロセン法で造られる。共重合モノマーとしてのα−オレフィンは、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる。その中でも、エチレン、1−ブテンや1−ヘキセン等を好適に用いることができる。基材層としてのPP樹脂は、プロピレンホモポリマーまたは、プロピレン/エチレンの共重合体やプロピレン/α−オレフィン共重合体が好ましい。共重合体におけるエチレンやα−オレフィンの使用量は、プロピレン100モルに対し、40モル以下、好ましくは30モル、更に好ましくは20モル以下である。α−オレフィンの使用量が40モルを超えると下敷きとして必要な剛性や耐熱性が低下する問題が生じる。
これらのPP樹脂は、単独で用いることもできるが、目的に応じて、組成の異なったポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリカーボネート等公知の熱可塑性材料が配合されていても良い。強度や柔軟性の観点から、ポリエチレン系の樹脂を配合したものが好ましく、ポリエチレン樹脂の配合する場合の割合は30%以下が好ましい。30%以上では、下敷きとして用いる際に強度や硬さが不十分になることがある。もちろん、分子量の異なったPP樹脂を種々混合して用いることもできる。
本発明のポリプロピレンを主成分とする基材層(A)に用いられるPP樹脂は、積層フィルムの主構成をなすものである。したがって、外部からの衝撃やカッターでの切断時の表面の傷口から、割れ、かけやはがれの発生が少ないという観点、繰り返しカットで破断が容易に起こらないという観点およびPPフィルムの製造が容易に実施できるという観点すべてを満足したものが望ましく、基材層の特性は、引張弾性率は、900MPa乃至2000MPa(JIS K7113法による)好ましくは1000MPa乃至1800MPa、更に好ましくは1300MPa乃至1700MPaである。この値が小さいと繰り返し使用で破断が起き、大きすぎると硬すぎてロールにセットする際に作業性が悪化する。その他の機械特性については、特に制限するものではないが、引張降伏強さは、20MPa乃至50MPa(JIS K7113による)好ましくは、25MPa乃至45MPa、伸びは、600%以上(ASTM D683−64T)好ましくは、750%以上、曲げ弾性率は、1000MPa乃至2000MPa(ASTM D683−64T)好ましくは1200MPa乃至1800MPa、衝撃強さは、1.0J乃至10.0J(デュポン法、0℃、撃芯R=1/4)好ましくは1.2J乃至7.0J、軟化点は120℃乃至175℃(ASTM D1525−58T)のものが好適に用いられる。
被カット体の光学材料の厚みや硬さ、構成等に拠っては、上記特性のうち、いくつかの項目で規定外であっても好適に使用できる場合もある。偏光板のカット用下敷きに用いる場合には、繰り返しカットで破断が生じ難いためには、上記特性を満足しているものが好適に使用され、特に引張弾性率は重要である。また、引き裂き強度を上昇させるために、基材層のPP樹脂に、エラストマー成分を配合すると、下敷きとして用いカットの際に、このエラストマーの効果によって破断しにくくなることがある。ただし、過剰に加えると軟らかくなりカット時にたわみが生じ、被カット物の端面にひび割れやかけが発生することがあり、添加量は選定する必要がある。
表層の高分子帯電防止剤を含有するPP樹脂層(B)は、上記基材(A)に用いられるPP樹脂から選ぶことができ、この特性範囲も同様である。基材(A)と同種の樹脂を用いても良いが、帯電防止剤との混合の容易性、共押し出し性の観点から選定することが必要である。特に限定されるものではないが、基材層のPP樹脂よりも引っ張り弾性率が小さく、軟化点も低いPP樹脂を用いることが好ましい場合が多い。高分子帯電防止が配合されたPP樹脂層(B)は、必要に応じて基材の両面に設置されても良い。また、後述の塗布法と組み合わせて使用することもできる。
表層のPP樹脂層(B)に配合される高分子帯電防止剤は、JIS K7210にて230℃、荷重21.2Nで測定したMFRが、90g/10分以下で、好ましくは、10〜50g/10分であり、溶融加工でき、帯電防止性能を有するものである。90g/10分以上であると樹脂(B)との混合が不十分になったり、低分子帯電防止剤と同じ弊害が生じる。また、その重量平均分子量としては、1000以上、好ましくは2000以上である。かかるものとして、例えば高濃度のポリエーテルブロックを含む高分子物質が挙げられる。抵抗値は、一般的には、添加率や分散状態に依存するが、10〜1012Ω/□の表面抵抗値を与える。この範囲の抵抗値であれば、帯電防止機能を付与することができる。
このような導電性ポリマーの具体例としては、ポリエチレンオキシド系、ポリエーテル−ブロック−コポリアミド系、ポリエーテルエステルアミド系、ポリエーテルアミドイミド、ポリエーテルとポリオレフィンのブロックポリマー、幹ポリマーがポリアミド、枝ポリマーがポリアルキレンエーテルとポリエステルとのブロックポリマーからなるグラフトポリマー、オキシエチレン構造またはオキシプロピレン構造を含むポリアルキル成分とフェノキシ樹脂骨格成分との共重合体、カプロラクタム、イミド環を形成しうる多価カルボン酸成分と有機ジイソシアネート及びポリエチレングリコールの共重合体、α−オレフィンと無水マレイン酸とポリオキシアルキレンアリルエーテルとの共重合体、ポリエチレンエーテル、イソシアネート及びグリコールからなるポリマー等を挙げることができ、ポリアルキレングリコール部分を含む熱可塑性のポリウレタン等が含まれるが、PP樹脂の機械特性を大きく低下させずに、表面抵抗値を1012Ω未満とする公知の高分子帯電防止剤であれば差し支えなく、上記具体例に限定されるものではない。また、電荷の移動により導電性を与える公知のポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリンやその誘導体も使用できる。
これらは、単独で使用しても2種以上を混合して使用してもよい。表層の組成物においては、PP樹脂に上記高分子帯電防止剤が、混合性や抵抗値から決められるが、通常2〜30重量%添加される。ただし、高価であり、過剰の添加はPP樹脂の機械強度を低下させることがあるので、5〜20重量%が好適に使用される。高分子帯電防止剤がこの範囲であると、帯電防止性能が満足される。上記多くの高分子帯電防止剤の中でも、ポリエーテル−ブロック−コポリアミド系やポリエーテルエステルアミド系が少量で帯電防止性能が付与される点で好ましい。商品名を挙げると、チバスペシャルティケミカルズ社のIRGASTATシリーズ、三洋化成工業株式会社のペレスタットシリーズ等が好適に使用できる。
本発明の表層のPP樹脂層(A)には、剛性をあげるために、PP樹脂に充填剤を18重量部以内添加することもできる。18重量部以上であると、硬くなりすぎてカット機に巻きつけ作業性が劣るばかりか、トムソンカッター機の刃を短時間で傷つける問題が生じる。また、PPフィルムの製造においても、充填剤が多量入っているとドラムやダイを傷つけることがあり、好ましくない。充填剤としては、公知の各種の無機系やポリスチレン粒子等の有機系の充填剤を用いることができ、剛性アップという観点から、好ましくは無機系であり、タルク、マイカ、ガラス繊維、シリカ、アルミナ、炭カル等が用いられ、その中でも特にタルクが好ましい。タルクを用いる場合の平均粒径は10〜30μmの範囲が好ましい。10μm以下では、PP樹脂の中での分散性が低下し、30μm以上では、PPフィルムにピンホールが生じやすくなる。
PP樹脂の中には、シートの物性や製膜を阻害しない程度に、公知の酸化防止剤、中和剤、滑剤、着色剤、紫外線吸収剤、可塑剤、アンチブロッキング剤、脂肪酸塩や脂肪酸アミド等のスリップ剤等を必要に応じて添加できる。通常、PP樹脂には、酸化防止剤の添加が必要とされる。
PP樹脂に充填剤を配合したり、PP樹脂にポリエチレン系樹脂等の異なった樹脂を混合したりする方法、高分子帯電防止剤、必要に応じて加えられる添加剤を混合する方法は特に限定されるものではないが、一般的には、シート成膜時に押し出し機にて攪拌混合した原料を直接投入する方法、または、攪拌混合した原料を押し出し機にて溶融混合してペレット化し、押し出し時にこのペレットを使用する方法等がある。特に、帯電防止性能をできるだけ高価な高分子帯電防止剤の量を少ない量で得ることは重要である。この高分子帯電防止剤を表層のPP樹脂に混ぜる方法は、例えば、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、タンブラーミキサー等でよく混合し、その混合物を押し出し機で溶融混練する方法が挙げられる。
用いられるPPフィルムの基材と表層のトータル厚みは、下敷きとして使用する被カット物質によって様々であり、被カット物の厚みや素材の硬さ等によって、使用のしやすさやコスト、耐久性の面で選定され、特に限定されるものではない。例えば偏光板の切断用の下敷きでは、カッターの刃がPPフィルムの内部に入るため、下敷きフィルムの破断が容易に起こらないという耐久性の観点で、0.2mmから1.2mmの厚みが好ましく、取り扱い操作性やコスト面、ロール状での製造が容易等から、0.3mmから1mmの厚みが更に好ましい。
表層表面の抵抗値は、10〜1012Ω/□であれば、帯電防止性能が得られるが、過剰な抵抗値とすると、高価な高分子帯電防止剤を必要以上に添加する必要があり、コスト的に見てもPP樹脂層(B)の強度にも問題が生じるため、10〜1012Ω/□の抵抗値が得られれば、帯電防止性能が十分であり、かつコスト上や高分子帯電防止剤のPP樹脂への分散性等の観点から総合して好ましい。表層のPP樹脂層(B)の厚みは、基材層の厚みや共押し出しの生産性により、適宜選定されるが、2μm〜100μmが、帯電防止性能が得られ、かつコスト的、生産性的に見ても好ましい厚みである。更に好ましくは、10μm〜70μmである。
本発明の帯電防止性の積層PPフィルムを製造する方法は、特に限定されるものではないが、基材層(A)のPP樹脂組成物と表層(B)用の高分子帯電防止剤を含有するPP樹脂組成物とを、それぞれ溶融混練りして、共押し出し法にて積層されたフィルムをダイスより共押出成形することで製造できる。具体的には、複数の押出成形機でフィードブロックまたはマルチマニホールドを用いて積層する公知の共押出成形方法を適用することができる。その他にドライラミネート方法や押し出しラミネート方法、プレス方法等もあるが、生産性の観点で共押出方法が1工程で簡単に製造できる点で好ましい。その後、延伸加工を施すこともでき、逐次2軸延伸方式、同時2軸延伸方式等公知の方法を適宜使用できる。
次に、塗布法でポリプロピレン系樹脂フィルム(A)の表面に帯電防止機能を付与する方法について説明する。PPフィルム基材等の特性については、既に記述しているように、共押し出し法の場合と同じである。本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂フィルム(A)は、熱溶融押出し法で製造されたものが使用され、既述の共押し出しフィルムの基材(A)と同じ形状及び特性のPPフィルムが好適に使用できる。
塗布法に使用されるPPフィルムは、熱溶融押出法で製造される際に、フィルムの滑りを良くし、製造効率を上げるために、シリコン等の滑剤が使用されるのが、一般的である。ところが、本発明のPPフィルムは、その後導電高分子を主成分とする帯電防止剤の塗布が実施される。この滑剤が表面に存在すると、塗布された帯電防止剤の密着性が不十分となる。従って、シリコン等の滑剤がPPフィルム表面に残存していては好ましくない。
PPフィルムは、熱収縮率が大きく、熱溶融押出法でフィルムを製造した後に、厚みの不均一性やロール状に巻いた巻き強さの不均一性、製造条件等に起因して、巻きコブが生成することが良く知られている。本発明においてシート状のままで使用される用途では、この巻きコブが、光学部品や電子部品に傷をつけることがあり、巻きコブができるだけ生成していないものが必要である。用途によって許容できるコブの高さは異なり、問題の生じない範囲で規定すればよいが、偏光板の切断用の下敷きでは、許容できるコブ高さの範囲は、10mm以下がよく、好ましくは5mm以下であり、更に好ましくは3mm以下である。
ポリオレフィンであるPPフィルムは、この表面に帯電防止層を密着させることが極めて難しい材料である。従って、導電高分子層をPPフィルムの表面にコーティングし、コーティング層を強く密着させるためには、コーティングする前にPPフィルム表面を活性化する必要がある。密着性を向上させるためには、コロナ処理、プラズマ処理、電子線による処理、UV光等の光による公知の物理的処理等で、PPフィルム表面を活性化させることにより達成できる。特にコロナ処理は、装置も手軽で安価であるために好ましい。コロナ処理により密着性を向上させるには、特に限定はされないが、処理度(濡れ指数)は30mN/m以上が良いが、50mN/m以上が更に好ましい。また、コロナ処理の効果は、時間と共に薄れてくるので、コロナ処理後30日以内に、導電高分子層の塗布を行うのが良いが、塗布直前にインラインでコロナ処理を実施するのが更に好ましい。このコロナ処理面に導電性高分子を塗布するが、塗布後塗布層(導電層)の密着性テストをASTM D3359Bの方法で行い、導電層の剥がれが認められないまで、コロナ処理のエネルギーを高めることが好ましい。導電層の密着性は、コーティング液の種類やコーティング方法、条件等によって種々変化するので、上記密着性テストの結果を見ながら、コロナ処理条件を決定することが好ましい。
PPフィルム表面への導電高分子層の密着性を改善する方法は、上述のコロナ処理のごとき物理的な手法で行う以外に、PP表面に易接着層を設ける手法がある。公知の易接着層を用いることができるが、通常ウレタン系、ウレタンアクリル系、アクリル系の樹脂をPP表面にコーティングすることで行うことができる。これらの易接着層を付ける際にも、コロナ処理等で表面を活性化しておくことが望ましい。易接着層については、PP表面への密着性とその上にコーティングされる導電高分子層との密着性を考慮して決めることができる。
溶融押出法で製造されたPPフィルムは、表面が平滑な鏡面側と表面に小さな凹凸があるエアー面とがある。その片面に導電性高分子層を塗布する場合、いずれの表面であっても構わないが、密着性の観点で見ると細かい凹凸が生じるエアー面に塗布するのが好ましい。エアー面をコロナ処理し、その面に導電性高分子層を塗布するのが密着性と作業性及びコストの面でもっとも好ましい。
次に、導電性高分子について説明する。
導電性高分子は、共押し出し法の説明で既述した高分子帯電防止剤の他、電子移動型の導電性を与えるものであれば特に限定されないが、一般的にはポリアニリン、ポリピロール、ポリパラビニリン及びポリチオフェンとこれらの誘導体の中から少なくとも1種が選ばれる。通常、電子移動型の導電高分子としては、ポリアニリン、ポリピロール及びポリチオフェン及びその誘導体が使用されている。これらの塗布方法は、特に限定される訳ではないが、導電性高分子、バインダー、架橋剤等を適当な溶媒に溶かし、公知の方法でPP表面に塗布し加熱硬化させて付着させる方法(方法1)、PP表面に酸化剤を塗布後、導電性のモノマーを気相でPP表面に送り、表面で重合させることで付着させる方法(方法2)、導電性高分子、光硬化樹脂もしくは熱硬化樹脂と適宜加えられる硬化剤とを適当な溶媒に溶かし、この溶液を公知の方法でPP表面に塗布し、UVや熱等で硬化させ付着させる方法(方法3)とがあるが、とくにこれらの方法に限定されるものではない。共押し出し法の説明で既述した高分子帯電防止剤は、方法1と方法3にて基材のPPフィルム表面に塗布することができる。
方法1について説明する。
導電性高分子とバインダー、架橋剤と界面活性剤や必要によって添加できる酸化防止剤、着色剤、顔料、蛍光増白剤、可塑剤、紫外線吸収剤等が溶媒に分散或いは溶解された溶液を造り、グラビアコート機等によって、PPフィルム表面に塗布され加熱乾燥することで付着させる方法である。バインダーとしては、エラストマー系、エポキシ系、ビニル系、アクリル系、ウレタン系、スチレン系、エステル系、エーテル系、アミド系、カーボネート系の有機系バインダーや各種シリケート系またはチタネート系等の無機系バインダーが1種または2種以上が組み合わせて使用される。また、強固な塗布層とするために架橋剤を組み合わせて使用することが好ましい。架橋剤としては、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、アジリジン系樹脂、オルガノポリシロキサン等公知のものが用いられる。
ポリピロールとポリチオフェン塗料の溶媒としては、水を基本とし、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、グリコール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、セロソルブ系溶媒、アセテート系溶媒、クロロホルム等の塩化物溶媒が、適宜溶解性や分散性、塗布性を勘案して適宜混合できる。水性塗料は、水溶液、水分散液、乳化等任意の形態で用いることができる。ただし、ポリアニリンや共押し出し法の説明に記載の高分子帯電防止剤の場合は、トルエンやキシレン、メタクレゾールエチルアセテート、ケトン類、アルコール類等の有機溶媒が適宜用いられる。このようにして形成された塗料の固形分濃度は、0.1乃至30重量%が通常用いられ、塗料の粘度が塗布に適したものとなる観点で、1乃至20重量%が好ましい。また、この他に塗膜の滑り性や耐ブロッキング性を付与するために、平均粒径が0.1μm乃至20μmの公知の無機物もしくは有機物の微粒子を、0.001乃至5重量%の割合で含有させることもできる。かかる微粒子としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン等の無機微粒子、ポリスチレン樹脂もしくはその架橋物、アクリル樹脂もしくはその架橋物、メラミン樹脂等の有機微粒子が1種または、2種以上組み合わせて使用される。
得られた塗料のコーティング方法は、特に限定されるわけではなく、公知の任意の塗布方法が適用できる。例えば、ロールコート法、グラビアコート法、スクリーン印刷法、マイクログラビア法、リバースコート法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナイフ法、含浸法、及びカーテンコート法等を単独もしくは組み合わせて適用することができる。
まず、導電高分子の代表例としてポリピロールとポリチオフェンについて説明する。ポリピロールコーティング液は、アルコールを含む水性のコーティング液が良く知られている。PPに塗布する場合、ポリピロールとポリスチレンスルフォン酸などのドープ剤、高分子分散剤、ポリエステル系のバインダー、界面活性剤、レベリング剤、PP樹脂の耐熱性から低温架橋が可能なアジリジン系の架橋剤の組み合わせが好適な水性分散液として用いられる。PPフィルム基材である場合、高温に耐えることに難があるので、アジリジン系の架橋剤は80℃程度で10秒程度から数時間保つことで架橋できるので好ましい。勿論、この組成に限られたものではなく、目的に応じ、各種の添加剤やバインダーに変更してもよく、追加添加することも可能である。全体の固形分濃度10%程度としたイソプロピルアルコールを含有した水溶液に、その固形分10%の内ポリピロールとドープ剤を26部、ポリエステル系のバインダーを72部通常、アジリジン系架橋剤を2部配合したコート液を、コート厚2μm程度の厚みで、コロナ処理を行ったPPフィルムのエアー面に、バーコーターで塗布し、100℃で5分程度熱処理すると、10Ω/□程度の表面固有抵抗値が得られ、密着性をASTM D3359Bに従って碁盤目テストを行ってもはがれが認められなかった。
次にポリチオフェンコート液について説明する。ポリチオフェンとスチレンスルフォン酸系のドープ剤を含んだ水溶液がSTARCK社よりBAYTRONという商品名で販売されている。これに、上述したようにバインダー、界面活性剤、架橋剤、必要に応じてレベリング剤やアルコール等を配合して、PPに適したコート液を作ることができる。また、混合をホモジナイザーで行うと、或いはすべての薬剤の混合を十分に行うために例えばエチレングリコールや極性の強いDMSOやNMP等を添加すると、導電性が向上することも知られている。ポリピロールで述べたような配合の塗料をバーコーターで、塗布厚1μmの厚みになるようにコロナ処理されたPPのエアー面に塗布し、100℃にて5分程度熱処理すると、10Ω/□の表面固有抵抗値が得られ、密着性を同様に碁盤目テストしたところ、はがれが認められず密着性に優れたが導電層が得られた。
共押し出し法の説明に記載した高分子帯電防止剤を、適当な溶媒に溶かし上記と同じ方法でバインダー、架橋剤等とともに、基材のPPフィルムに塗布することもできる。上記ポリチオフェンやポリピロールよりも安価であり、溶媒をトルエン等の芳香族炭化水素類、アセトン等のケトン類、イソプロピルアルコール等のアルコール類のようなものを用いることができるために、基材のPPに対する濡れ性が優れており、均一に塗布でき、塗布層の基材に対する密着性が優れる観点で好ましい帯電防止機能を持つ積層体を得ることができる。溶剤は、高分子帯電防止剤の種類によって、均一に溶解できるものを適宜選択でき、塗布後の乾燥速度を考慮して、混合溶媒にするのが好ましいことが多い。高分子帯電防止剤の濃度は特に限定されず、表面固有抵抗値が1012Ω/□以下になり、密着性が満足できるような構成で、高分子帯電防止剤の種類と量、バインダーの種類と量、その他の添加物を選定すればよい。
方法2について説明する。方法2は、PPフィルム表面に酸化剤を塗布し、その表面に気相状態でピロールモノマーもしくはチオフェンモノマー等を接触させPPフィルムの表面で重合反応を行って、ポリピロールもしくはポリチオフェンを形成させ、その後未反応のモノマーや酸化剤を洗浄除去し、PPフィルム表面に導電性高分子を付与する方法であり、特開2004−255857等にその製法が記載されている。この方法では、バインダーがない構成の帯電防止層が得られ、非常に薄い層にて、1010Ω/□程度の高い導電性が得られる。
最後に方法3について説明する。
UV等の光を照射すると硬化するかもしくは熱を与えることで硬化する樹脂は被塗布表面の硬度を改良する方法として良く知られている。ここで述べる方法3は、これらの樹脂と導電性高分子を混合させ、この混合物を公知の方法でPPフィルム上に塗布し、光または熱にて硬化させて、帯電防止機能をPPフィルムに付与する方法である。
硬化性の物質としては、特には限定されず、公知のものが使用できる。熱硬化性の物質、紫外線架橋物質のような光による硬化性の物質及び電子線による硬化性の物質等を用いることができる。例えば、メラニン樹脂、ウレタン樹脂、ウレタンアクリル樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、シリコン系樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ、2種以上を混合してもよく、構造上で2種以上をハイブリッド化されていても良い。それぞれ、硬化のための開始剤や分子量の調節剤等が調合される。
本発明における硬化性物質の一例を挙げる。例えば、分子内に2個以上のアクリル系もしくはメタクリル系2重結合を持った架橋性の単量体、または分子内に2個以上の芳香族ビニル系2重結合を持った単量体、或いはこれらのオリゴマーまたはポリマーが挙げられる。
分子内に2個以上のアクリル系もしくはメタクリル系二重結合を持った架橋性単量体等を市販品として例示すると、ビスコート700(大阪有機化学工業(株)製)、KAYARAD R−551(日本化薬(株)製)、アロニックスM−315(東亜合成(株)製)、アロニックスM−210(同)、BP−4PA(共栄社油脂(株)製)、BP−4EA(同)、ユビマーUVSA−1002(三菱油化(株)製)、ユビマーUVSA−2006(同)、などを挙げることができる。
また、分子内に2個以上のアリル基を持った架橋性単量体としては、ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレート、ジアリルイソフタレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネートなどを挙げることができる。
さらに、分子内に2個以上の芳香族ビニル系二重結合を持った架橋性単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジイソプロペニルベンゼン、ジビニルトルエン、トリビニルベンゼン、ジイソプロペニルトルエン、ジビニルナフタレン、ジイソプロペニルナフタレン、4,4’−ジビニルビフェニル、4,4’−ジイソプロペニルビフェニルなどを挙げることができる。
さらに、架橋性物質のうち、オリゴマーとしては、前記架橋性単量体のオリゴマーが挙げられ、その重合度は、通常、2〜1,000、好ましくは2〜100程度である。
さらに、架橋性物質のうち、ポリマーとしては、分子末端にアクリル系もしくはメタクリル系二重結合に起因するエチレン性不飽和基を有するポリエーテルポリウレタン、ポリエステルポリウレタン、ポリカプロラクトンポリウレタンなどを挙げることができる。
さらに、エポキシアクリレートプレポリマーにシランカップリング剤を添加したものも用いることができ、シランカップリング剤の添加量は0.5〜1%重量%添加するのが一般的であり、エポキシ基、アミノ基、メルカプトン基を有するものが良い。
ウレタン系樹脂としては、1分子内に水酸基を2個以上有するポリオール化合物を多官能イソシアネート化合物で硬化されるものが好適に用いられる。ポリオール化合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のポリエーテルポリオール、エポキシ樹脂変性ポリオール、ポリエステルポリオール、エチレンビニルアルコール共重合体のケン化物、フェノキシ系樹脂等が挙げられる。
なお、架橋性物質が、熱架橋性物質として使用される場合には、熱重合性のある他の単量体、オリゴマーあるいは重合体を添加していてもよい。
この場合、熱架橋性物質の割合が少なくなると、強度のある被膜が得られなくなるので、その割合は少なくとも20重量%以上、好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上含有されていることが必要である。
また、熱架橋性物質として使用する場合には、ラジカル重合開始剤を添加してもよい。
このラジカル重合開始剤としては、例えば過酸化物、アゾ化合物を挙げることができ、より具体的には、ベンゾイルパーオキサイド、L−ブチルパーオキシベンゾエート、アゾビスイソブチロニトリルなどを挙げることができる。このラジカル重合開始剤は、1種単独であるいは2種以上を併用することができる。
このラジカル重合開始剤の添加量は、熱架橋性物質100重量部に対して、2重量部以下、好ましくは、0.001〜1重量部用いられる。
一方、架橋性物質が、紫外線などの光架橋性物質として使用される場合には、光重合成のある他の単量体、オリゴマーあるいは重合体を添加してもよい。この場合、光架橋性物質の割合が少なくなると、強度のある被膜が得られなくなるので、その割合は少なくとも20重量%以上、好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上含有されていることが必要である。
また、光架橋性物質として使用する場合には、光重合開始剤を添加してもよい。
この光重合開始剤としては、例えば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンゾアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4−4’−ジメトキシベンゾフェノン、4−4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン系化合物、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノープロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル−ホスフィンオキサイドなどが挙げられる。これらの光重合開始剤は、1種単独であるいは2種以上を併用することができる。
光重合開始剤の添加量は、光架橋性物質100重量部に対し、0〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部、さらに好ましくは0.2〜3重量部である。また、光重合開始剤には、必要に応じてアミン系化合物などの光増感剤(重合促進剤)を併用することができる。
本発明に使用される架橋性物質には、必要に応じて添加される溶媒のほか、反応性希釈剤、老化防止剤、重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤などを配合することができる。
これらの硬化性樹脂は組み合わせて使用することもでき、熱による硬化層の上に紫外線等の光による硬化層を積層するなど数層重ね塗りすることも可能である。透明性等の観点からアクリル系やウレタンアクリル系、シリコン系の樹脂が好適に用いられる。帯電防止剤や重合開始剤等の各種添加物を加えてなる組成物を、通常溶液で希釈して架橋性の樹脂の固形物が20〜80重量%となるように調整して用いる。また、表面の滑り性を付与するために、方法1で述べたように、無機や有機の粒子を混合させることもでき、平滑な光学部品の保護カバーとして用いたり、ロールを使用してフィルムを供給する場合には、粒子を混合したものを用いた方が、好ましい場合が多い。
上記説明した硬化性の樹脂に、高分子帯電防止剤としては、共押し出し法の説明に例示した種々の高分子帯電防止剤、ポリアニリンや既に説明した丸菱油化工業(株)製のポリピロール組成物やSTARCK社製のポリチオフェン組成物(商品名BAYTRON)等の導電性高分子を用いることができる。導電性高分子に比べると安価であり、炭化水素系の溶剤選定が容易であり、均一な帯電防止層が得られ、密着性も優れた構成が得られやすいために、共押し出し法の説明に記載の高分子帯電防止剤が好ましい。この場合、塗布層の厚みは、限定するわけではないが、1μm以上20μm以下好ましくは3μm以上10μm以下である。厚すぎると不経済であるだけでなく、擦ったりナイフで傷がついた場合にはげやすくなる。薄すぎると帯電防止効果がでない場合があり、塗布層の均一性に問題が生じる場合がある。
一般的に、ポリチオフェン等の導電性高分子の場合は、アルコール等を含んだ水溶液であるので、硬化性の樹脂もアルコール溶液が混合しやすい点でよい。また、両成分の混合に当たっては、メチルセロソルブやエチルセロソルブ等のセロソルブを溶媒として用いると混合が均一となることが多い。硬化性の樹脂溶液の組成や導電性高分子の溶液組成を考慮して、混合もしくは均一分散できるように、溶媒や界面活性剤等を適宜加えることもでき、ホモジナイザーで攪拌を十分行うことも有効である。
紫外線硬化性のアクリル樹脂の50%溶液とSTARCK製のポリチオフェン溶液であるBAYTRON Pとを容積比1:1で混合すると、固形分濃度約26%の混合溶液が得られ、これをPPフィルム上にグラビアコーティング機等公知の方法で、この溶液を溶液塗布厚み4μm厚みで塗工し、乾燥後紫外線で硬化すると、塗工層の厚み約1μmで表面固有抵抗値は104〜5Ω/□が得られる。また、この硬化性樹脂と導電高分子の混合比率は、任意に変えることができ、導電性高分子の割合を減らすと表面固有抵抗値が上昇する。表面固有抵抗値としては、用途によってそれぞれ異なり、目的に応じて10Ω/□から1010Ω/□、さらには10Ω/□から1012Ω/□の範囲でコントロールすることができ、選定できる。帯電防止効果は、導電性が上がるほど上昇するので、一般的には、10Ω/□以下が好ましい。コート層の厚みは、帯電防止効果に加えて更に硬度付与も必要な場合には、3μm以上10μm程度までが好ましく、ただ単に帯電防止機能を与える場合には、特に厚みは限定されないが、コスト面を考慮すると、3μm以下の厚みで十分である。
前記光架橋性物質を硬化させる条件としては、波長200〜500nmの範囲内にある紫外線を、0.1秒以上、好ましくは0.5〜60秒間照射することなどが挙げられる。
なお、ここで、照射量の積算量は、通常、30〜5.000mj/cmであり、余分なエネルギー照射を避ける意味合いで、100〜1000mj/cmが好ましい。光源としては、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、カーボンアーク、メタルハライドランプ、水銀放電管、タングステンランプ、ハロゲンランプ、ナトリウム放電管、ネオン放電管などを用いることができる。
紫外線硬化樹脂と導電性高分子として、STARCK社のポリチオフェン溶液(商品名;BAYTRON P)とが混合された表面固有抵抗値が10Ω/□〜1010Ω/□の抵抗値を硬化後に示す帯電防止機能を示すハードコーティング液が、市販されている。このような液を、そのままPPフィルムへ塗布することもできる。
以下、このようにして得られた高分子帯電防止剤が塗布されたPPフィルムの用途について説明する。高分子帯電防止剤は基材のPPフィルムの両面に施されていても、片面に施されていても良い。また、偏光板の切断用下敷きフィルムでは、1500mm程度の幅が必要となっているので、ロール状のPPフィルムから必要な長さを引き出す作業を考慮したり、偏光板カット機のロールに下敷きが巻かれて作業をする必要もあり、PPフィルムの平滑性が良くて、ロールに密着したり、巻取り負荷が大きくなる問題を避けることから、導電性高分子の塗布層に粒子を含有させ、表面に小さな凹凸をつけたものが好ましい。
被カット材料である面上光学部品や電子部品は、光学部品や電子部品として使用されるシート状やフィルム状の平面状の中間部品であり、これを最終製品の形状にカットされるものであれば、特に限定されない。例えば、液晶ディスプレーであれば、本発明の中で例として説明した偏光板の他、反射防止フィルム、ディスプレーの表面の保護フィルム、高視野角フィルム、低視野角フィルム等があり、プラズマディスプレーにおいても、反射防止フィルム、近赤外カットフィルム、電磁波防止フィルム等や、これらが組み合わされた前面板、タッチパネルでも透明導電フィルムや反射防止フィルムや表面保護フィルム等が例示できる。このように、シート状で中間部品が生産され、製品形状にカットされるものであれば、特に限定されず、本発明の下敷きが好適に使用できる。
以下、実施例で具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。
(実施例1)
基材層に用いたPP樹脂(A)は、MFR4g/10分、融点164℃のプロピレン単独重合体の粉末に、酸化防止剤としてチバスペシャルティーケミカルズ製のIRGANOX−1010を0.1重量部とIRGAFOS−168(商品名)を0.1重量部、ステアリン酸カルシウムを0.1重量部をミキサーでよく混合した後に、押し出し機で造粒した。表層に用いたPP樹脂(B)の組成物は、MFRが10g/10分、融点が144℃のプロピレン/エチレンのランダム共重合体の粉末にチバスペシャルティーケミカルズ社製の高分子帯電防止剤IRGASTAT−P18(商品名、ポリエーテル−ブロック−コポリアミドを主成分)を20重量%と基材層に用いたと同じ添加剤を加え、ミキサーでよく混合し、押し出し機で造粒した。用いた高分子帯電防止剤の特性は、表−1に示した。このPP樹脂(A)及び(B)を用いて、それぞれ別の押し出し機で(A)層の厚みは550μm、(B)層の厚みは50μmとなるように溶融混練した後、樹脂温度255℃にて、1基の共押出Tダイに供給し、20℃の冷却ロールにて急冷し固化させ、2層構成の複層シート(a)を得た。複層シート(a)の特性値を表−1に示した。また、この表面を水で濡らした布で、10回こすり表面抵抗値の変化を調べた。次に、この原反上に偏光板成分80μm厚のTAC(ポリアセチルセルロース)フィルムを置き、その上から、TACフィルムが完全に切れる強さで、鋭利なかみそりで縦横30mmの範囲を縦横ともに10回繰り返し、線状にカットを行い、TACの端面とカット面の状況を観察するとともに、カット後に下敷きに用いた複層シートを90度に上下折り曲げを各10回繰り返して破断の有無を調べた。結果を表−1に示した。
(実施例2〜3,比較例1〜2)
(A)層、(B)層のPP樹脂は実施例1と同じものを用い、(B)層内の高分子帯電防止剤の割合と、(A)層及び(B)層の厚みを変化させた共押出シートを作成し、実施例1と同様に物性値を測定し、下敷きフィルムとしてテストを行い、表−1の結果を得た。比較例2の共押出物は、厚みが大きすぎて、ロール上での連続生産が困難であり、硬すぎてカット機への固定が困難であると想定されたので、共押出品としての特性評価は実施しなかった。
Figure 2008168607
特性測定方法
・ TACの端面状態は、ルーペで観察しひび割れやかけの有無を観察した。○は認められずを示す。
・ カット後の表面状態は、下敷きをカット後ルーペで観察し、クラック状態や、糸状・粉状の異物の発生の有無を観察した。○は上記欠陥が生じていない場合を示す。
・ カット後の下敷きを用い折り曲げを繰り返し実施し、破断の有無を示した。まったく破断の兆候が認められないものを○、やや破断の兆候が認められるものを△、破断したものを×で示した。
・ MFRは、JIS K7210に準じて、230℃、荷重21.2Nにて測定。単位はg/10分。
・ 表面抵抗値は、23℃湿度50%にて、アドバンテスト社製ULTRA HIGHRESISTANCE METER R8340Aを用いて測定した
・ 引張弾性率は、JIS K 7113に準じ、インストロン引張試験機にてシートサンプルを1号形試験片に切り出し、引張速度10mm/分の条件にて求めた。MD方向(流れ方向)とTD方向(横方向)にて各3点の測定を行い、平均値を算出した。
(実施例4)
基材層(A)として、MFRが6g/10分のプロピレン(90%)/エチレン(10%)のランダム共重合体を用い、表層(B)をMFRが15g/10分のプロピレン(85%)/エチレン(10%)/1−ブテン(5%)のランダム共重合体を用い、共押出温度を240℃とした以外は、実施例1と同じように共押し出しPPフィルムを作成した。その特性と下敷きとしての評価の結果を、表−2に示した。
(実施例5)
実施例1の基材層(A)と実施例4の表層(B)のPP樹脂を組み合わせて250℃にて共押出、共押出PPフィルムを得た。その特性と下敷きとしての評価の結果を、表−2に示した。
(実施例6)
実施例1の基材に用いたPP樹脂とポリエチレンを重量比85:15で混合して、MFR7g/10分の混合物を基材層(A)とし、表層には実施例4のPP樹脂(B)を用いて、240℃にて共押し出しをした以外は、実施例とまったく同じ条件で共押出PPフィルムを得た。その特性と下敷きとしての評価の結果を表−2に示した。
(実施例7)
実施例1において、表層に用いた高分子帯電防止剤を三洋化成製のペレスタット300(MFR60g/10分)を5部に代えた以外は、実施例1とまったく同じ条件で共押出フィルムを得た。その時の特性と下敷きとしての評価の結果を表−2に示した。
(比較例3)
実施例1において、表層(B)に高分子帯電防止剤の代わりに、花王社製の低分子界面活性剤TS−3Bを5部添加した以外は、実施例7とまったく同じ条件で共押出フィルムを得た。その時の特性と下敷きとしての評価の結果を表−2に示した。また、この下敷きを用いてカット試験後にTACフィルムに界面活性剤の転写が認められた。
Figure 2008168607
(実施例8)
実施例7において、ペレスタット300を表層PP樹脂に25%配合した以外は、実施例7とまったく同様にして、共押し出しPPフィルムを得た。その時の特性と評価の結果を表−3に示した。
(比較例4)
実施例6において、基材層(A)の樹脂および表層の樹脂ともにPPとポリエチレンとの混合物(比率を65:35)とした以外は実施例6とまったく同様にして、共押し出しPPフィルムを得た。その時の特性と評価の結果を表−3に示した。
(実施例9)
実施例8において、基材層(A)にタルクを10部添加した以外は、まったく実施例8と同様にして、共押し出しフィルムを得た。この時の特性と評価の結果を表−3に示した。
(比較例5)
実施例9において、基材層(A)にタルクを30部添加した以外は、まったく実施例9と同様にして共押し出しフィルムを得た。この時の特性と評価の結果を表−3に示した。また、このものは硬すぎてカット機のロールに巻きつけることが困難であった。
(比較例6)
0.3mm厚のPETフィルムにポリチオフェンをバインダーとともに塗布し、150℃で硬化させた。この塗布面上にTACフィルムを置いて、カットテストを実施した。その時の結果を表−3に示した。
Figure 2008168607
(実施例10)
大阪樹脂加工株式会社の厚み0.5mm、幅1350mmのPPフィルム(グレード名;P NT)で、エアー面に濡れ指数が50mN/mになるようにコロナ処理されているPPフィルムを用いて、導電性高分子を塗布する前に再度80mN/mになるように、同じ面をインラインで再度コロナ処理を行った後に、長興化学製のETERCURE6501C(ポリチオフェン含有、アクリル小粒子含有の紫外線硬化樹脂溶液)を、幅1600mmのグラビアコート機で、15μmの厚みで塗布し、80℃1分間の乾燥後、320nmの紫外線を、400mj/cmで照射し硬化させ、3μm厚の導電性高分子が塗布されたPPフィルム1(帯電防止機能付きPPフィルム1)を得た。このフィルムの表面固有抵抗値は、2x10Ω/□であった。また、ASTM D3359Bによって碁盤目テストによる導電層の密着性テストを実施したところ、導電層のはがれは認められなかった。このPPフィルムが巻かれたロールから、PPフィルムを引き出し、偏光板の連続切断機にPPフィルムの塗布されていない面に偏光板が置かれる向きで取り付け、偏光板の切断を行った。PPフィルム1は、帯電防止されかつ小粒子が配合されているので、上記引き出し作業と切断機への取り付けが、極めて容易に実施できた。ロールからこのPPフィルムを偏光板の切断用の下敷きとして用い、トムソンカッターで偏光板を15インチの製品サイズにカットした時の結果として、偏光板の端面に付着している偏光板の切断かすによるごみの量(カットされた偏光板を10枚重ね、粘着テープを端面に当て、端面に付着している長さ10μm以上のごみを300倍の光学顕微鏡で観察した)を測定、偏光板の両面に付着している長さ10μm以上のごみの量を300倍の光学顕微鏡で測定、および、偏光板を100枚カットした後のPPフィルムの切断痕の切断面を300倍の光学顕微鏡で観察した結果(下敷き素材の欠けおよびわれ)を表−4に示した。
(実施例11)
長興化学製のETERCURE6501Cの代わりにETERCURE6501(小粒子の含有のないポリチオフェン含有の紫外線硬化樹脂溶液)を用いた以外は、実施例1とまったく同じようにして、表面抵抗値3x10Ω/□のPPフィルム2(帯電防止機能付きPPフィルム2)を得た。実施例1と同様に導電層の密着性テストを実施したところ、導電層のはがれは認められなかった。また、PPフィルム1と比べると、引き出し作業と切断機への取り付け作業に、やや力を要したが特に大きな問題なく実施できた。これを、実施例10と同じように下敷きとして用いた時の結果を表−4に示した。
(実施例12)
長興化学製のETERCURE6501Cの代わりに、ETERCURE6505Aを用いた以外は、実施例10とまったく同じようにして、表面固有抵抗値5x10Ω/□のPPフィルム3(帯電防止機能付きPPフィルム3)を得た。実施例10と同様に導電層のはがれは認められなかった。また、ロールの引き出し作業と切断機への取り付け作業は、容易に実施できた。これを、実施例10と同じように下敷きとして用いた時の結果を表−4に示した。
(実施例13)
ETERCURE6505Aの代わりに、ETERCURE6505A1kgに更に、STARCK社製のBAYTRON Pを300gの割合で加えてよく混合した溶液を用いた以外は、実施例12とまったく同じようにして、表面固有抵抗値7x10Ω/□のPPフィルム4(帯電防止機能付きPPフィルム4)を得た。実施例10と同様に密着性テストを実施したところ、導電層のはがれは認められなかった。また、ロールの引き出し作業と切断機への取り付け作業は、極めて容易に実施できた。これを、実施例10と同じように下敷きとして用いた時の結果を表−4に示した。
(実施例14)
大阪樹脂加工株式会社製のPPフィルムの代わりに、共栄樹脂株式会社製の0.6mm厚みのPPシート(グレード名;X−144T)を用いた以外は、実施例13とまったく同様にして、表面固有抵抗値6x10Ω/□のPPフィルム5(帯電防止機能付きPPフィルム5)を得、実施例10と同様に導電性の密着性テストを実施したが、はがれは認められなかった。また、ロールからの引き出しと作業と切断機への取り付け作業は、容易に実施できた。これを、実施例10と同じように下敷きとして用いた時の結果を表−4に示した。
(実施例15)
実施例10において得られたエアー面に塗布されたPPフィルム1の塗布面とは、反対面を更に100mN/mでコロナ処理し、実施例11で用いたETERCURE6501をこの面に塗布し両面塗布されたPPフィルム6(帯電防止機能付きPPフィルム6)を得た。エアー面と反対面の表面固有抵抗値は、5x10Ω/□であった。両面の導電層の密着性を実施例10と同様にしてチェックしたところ、剥がれは認められなかった。また、ロールからの引き出し作業と切断機への取り付け作業は容易に実施できた。これを、エアー面に偏光板を置くようにセットし、この面に偏光板を置いて、実施例10と同じように下敷きとして用いた時の結果を表−4に示した。
(実施例16)
丸菱油化社製のポリピロール8%の水溶液(商品名;PPY12)、バインダーとして、界面活性剤とレベリング剤を計0.3%含んだポリエステル系樹脂を濃度14%であるイソプロピルアルコール含有の水溶液(商品名;BI−202)、架橋剤としてアジリジン化合物99%濃度(商品名;CL−15)の3種を、重量費比26部:72部:2部で混合した溶液を作り、実施例1で使用したコロナ処理を行ったPPフィルムに、実施例10と同様に塗布した。塗布後、100℃で1分間の熱処理を行い、塗布膜の厚みが3μmのPPフィルム7(帯電防止機能付きPPフィルム7)を得た。この導電層の表面抵抗値は、7x10Ω/□であった。導電層の密着性を実施例10と同様にしてチェックしたところ、剥がれは認められなかった。このPPフィルム7を、実施例10と同じように下敷きとして用いた時の結果を表−4に示した。
(実施例17)
STARCK社製のジオキシエチレンポリチオフェン(商品名;BAYTRON PH)16重量部にポリスチレンスルフォン酸イオンとポリスチレンスルフォン酸を1:1のモル比で共重合したものを30重量部ドーピングした導電性高分子20gとバインダーとしてアクリル樹脂、ウレタン樹脂及びポリビニルアルコールを1:1:1の重量比で混合したものを100g、ならびにポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル5gとアジリジン化合物2gとをイソプロピルアルコールを20重量%含有する純水1kgに溶解させて、水性コート液を得た。これを、実施例10と同様にコロナ処理された0.7mm厚のPPフィルムに実施例10と同様の方法で塗布した。100℃3分間の乾燥、熱処理を実施し、塗布膜の厚みが、1μmのPPフィルム8(帯電防止機能付きPPフィルム8)を得た。この導電層の表面固有抵抗値は、8x10Ω/□であり、実施例10と同様にして導電層の密着性をチェックしたところ剥がれは認められなかった。また、実施例10と同じように下敷きとして用いた時の結果を表−4に示した。
(実施例18)
ポリアニリンの5%トルエン溶液100gに、バインダーとしてポリエステル樹脂20gと架橋補助材を含むメラミン樹脂を1gを溶解した溶液を作成した。これを実施例8と同様にコロナ処理された0.8mm厚のPPフィルムに実施例10と同様の方法で塗布した。100℃10分間の乾燥、熱処理を行い、塗布厚3μmのPPフィルム9(帯電防止機能付きPPフィルム9)を得た。この導電層の表面固有抵抗値は、2x10Ω/□であった。実施例10と同様に下敷きとして用いた時の結果を表−4に示した。
(比較例7)
実施例10において、導電性高分子の塗布を行っていない表面固有抵抗値が1016Ω/□以上であるPPフィルム12を用いた。このPPフィルムのロールから引き出す際に相当の力を要し、かつ静電気による火花も発生した。このように、作業性に著しく問題があった。これを、実施例10と同様に下敷きとして用いた時の結果を表−4に示した。
(比較例8)
導電性物質として、カーボンが10重量部の割合で練りこまれた0.6mm厚のPPフィルム13を用いた。このPPフィルムの表面固有抵抗値は、6x10Ω/□であった。ロールより、このPPフィルムを引き出す際に、手に黒い汚れが付着した。これを実施例10と同様に下敷きとして用いた時の結果を表−4に示した。
(比較例9)
実施例10において、PPフィルム1の代わりに、0.5mm厚のPETフィルム1を用いた。このPETフィルムの表面固有抵抗値は1016Ω/□以上であった。ロールからこのフィルムを引き出す際に、相当の力を要し、静電気による火花も発生した。PPフィルムに比べると、柔軟性に乏しく、切断機に設置する際に作業性の問題があった。これを、実施例10と同様に、下敷きとして用いた時の結果を表−4に示した。
(比較例10)
0.5mm厚のPETフィルムに、実施例10と同様にして導電性高分子を付着させたPETフィルム2を得た。このフィルムの導電層の表面固有抵抗値は、4x10Ω/□であった。比較例9と同様に柔軟性に乏しいために切断機に取り付ける際の作業性に問題があった。これを実施例10と同様に、下敷きとして用いた時の結果を表−4に示した。
Figure 2008168607
(実施例19)
実施例1で使用したチバスペシャルティーケミカルズ製の高分子帯電防止剤IRGASTAT−P18を10重量%とバインダーとしてポリエステル樹脂20重量%、架橋剤としてメラミン樹脂1重量%になるように、トルエン、アセトンとイソプロピルアルコールとが重量で1:1:1となるように混合された溶媒に溶解して、塗布液を作成した。0.6mm厚のPPフィルムをあらかじめコロナ処理し(55mN/m)た表面にグラビアコート機でこの塗布液を塗布層の厚みが5μmとなるように塗布し、100℃10分間の乾燥、熱処理を行った。塗布層の抵抗値は、10Ω/□であり、十分な帯電防止効果を示した。また、塗布層の密着性もまったく問題がなかった。実施例10と同様にして、下敷きとして用いたときの結果を表−4に示した。
実施例で示されるように、本発明の高分子帯電防止剤層を有するポリプロピレンフィルムは、光学部品や電子部品の切断工程に使用される下敷きとして用いると、ごみの発生や光学部品や電子部品にごみの付着を抑制し、作業性をも改善していることがわかる。
本発明の高分子帯電防止剤層を有するポリプロピレンフィルムは、光学部品や電子部品の製造工程において規定の製品サイズにカットする時の下敷きフィルムとして極めて優れた特性を所有している。

Claims (9)

  1. ポリプロピレン系樹脂フィルム(A)の少なくとも片面に高分子帯電防止剤を配合してなる層(C)を積層した積層フィルムからなり、前記(C)層の表面抵抗率が1012Ω/□未満であり、面状光学部品又は電子部品のカット時の下敷きとして用いられることを特徴とする下敷きフィルム。
  2. 高分子帯電防止剤を配合してなる層(C)がポリプロピレン系樹脂層である請求項1に記載の下敷きフィルム。
  3. ポリプロピレン系樹脂フィルム(A)の厚みが150μm以上1200μm以下であり、(C)層の厚みが2μm以上100μm以下である請求項1又は請求項2に記載の下敷きフィルム。
  4. (C)層に含有される高分子帯電防止剤が、JIS K7210において230℃、荷重21.2Nで測定したMFRが90g/10分以下である請求項1から請求項3のいずれかに記載の下敷きフィルム。
  5. 積層フィルムのJIS K7113で測定して得た引張弾性率が、MD(縦)方向、TD(横)方向ともに900MPa以上、2000MPa以下である請求項1から請求項4のいずれかに記載の下敷きフィルム。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の下敷きフィルムの製造方法であって、ポリプロピレン系樹脂フィルム(A)と高分子帯電防止剤を配合してなる層(C)からなる積層フィルムが、共押出法により製造されたことを特徴とする積層フィルムの製造方法。
  7. (C)層が高分子帯電防止剤を塗布することにより設けられた導電層であり、ASTMD3359B法に従ったクロスカット密着性テストにおいて、前記(C)層の剥離がない請求項1に記載の下敷きフィルム。
  8. 溶融押出し法で製造されたポリプロピレン系樹脂フィルム(A)のエアー面側を易接着処理した後に、この面に高分子帯電防止剤が塗布して(C)層を設けたことを特徴とする請求項7に記載の下敷きフィルム。
  9. 高分子帯電防止剤が塗布された積層フィルムをJIS K7113で測定して得た引張弾性率が、MD(縦)方向、TD(横)方向ともに900MPa以上、2000MPa以下である請求項7又は請求項8に記載の下敷きフィルム。
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