JP2008166709A - 基板研磨装置、及び基板研磨設備 - Google Patents

基板研磨装置、及び基板研磨設備 Download PDF

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Abstract

【課題】腐食性や有毒性の強い処理液やその揮発して生成されたガスの装置外への飛散を完全防止でき、且つ基板を高精度、高効率で研磨できる基板研磨装置及び基板研磨設備を提供すること。
【解決手段】研磨テーブル11と基板保持機構12を備え、該研磨テーブル11の上面に研磨用の処理液を供給すると共に、基板保持機構12で保持し基板を該研磨テーブル11の触媒面上に所定の押圧力で接触させ、又は処理液中に浸漬して該研磨テーブル11面に接近又は接触させ、該基板と研磨テーブル11の相対運動により基板を研磨する基板研磨装置であって、基板保持機構12及び研磨テーブル11の外側をカプセルで覆い処理液及びその揮発ガス等が外部に飛散しないようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体基板の表面を研磨する基板研磨装置、及び基板研磨設備に関し、特に腐食性や有毒性の強い処理液を使用した結果、ガス(蒸気)が発生する場合に好適な基板研磨装置、及び基板研磨設備に関するものである。
半導体の1つとして、近年炭素(C)とケイ素(Si)の化合物であるSiC(炭化ケイ素)からなる基板が注目されている。基板にSiC基板を用いたデバイスの最大の特徴は、バンドギャップが3.25eVと従来のSi基板を用いたデバイスに比べて3倍と広く、その分絶縁破壊にいたる電界強度が3MV/cmと10倍程度大きい。また、熱伝導性、耐熱性、対薬品性に優れ、放射線に対する耐性もSi基板を用いたデバイスより高いという特徴を有する。
上記特徴から、SiC基板を用いたデバイスは、Si基板を用いたデバイスより小型、低消費電力、高効率のパワー素子、電力、輸送、家電に加え、宇宙・原子力の分野でニーズが高い。最近では、ハイブリッド自動車用の素子用として検討が活発化している。ハイブリッド自動車では、消費電力が小さく、耐熱温度が400℃とSi基板を用いたデバイスより高く、冷却するためのファン等の放熱装置が必要ないという利点も注目されている。
ところで、SiCは硬質材料であるため、SiC基板は、Si基板等の半導体基板を研磨する通常のCMP装置、即ち研磨面に研磨パッドを貼り付けたテーブルの該研磨パッド面にトップリングで保持する基板を押圧すると共に、研磨パッド面にスラリー等の研磨液を供給しながら、基板を研磨する研磨装置では効率のよい研磨ができないという問題がある。また、従来一般的に使用されている機械的研磨装置では、研磨工具で基板の研磨面の原子をはぎとり研磨するので、結晶格子にダメージを与えてしまう上に、高精度の研磨面を得ることが非常に困難であるという問題もある。
上記SiC基板のような硬質な基板を研磨する研磨方法として、特許文献1に開示するような、触媒支援型化学加工による研磨方法がある。この触媒支援型化学研磨方法は、加工基準面に白金、金又はセラミック系固体触媒からなる触媒を用い、該触媒表面でハロゲンを含む分子が溶けた処理液が分解してハロゲンラジカルを生成し、触媒に接触若しくは極接近した被加工物の表面原子とハロゲンラジカルとの化学反応で生成したハロゲン化合物を、溶出させることよって被加工物を加工するのである。
SiC基板の研磨以外の半導体デバイス基板の研磨においても、ヨウ素を含んだスラリーを研磨に用いることもあり、研磨液や供給される雰囲気ガス自体に危険物質を含む場合や、加工中の反応によって人体に有害な気体や爆発物の気体を発生する研磨プロセスがある。
特開2006−114632号公報
上記のようにある種の溶液やガスは、人体に対して有害であったり爆発性に富むため、該溶液やガスが装置外に漏洩するのを完全に防止する必要がある。例えば触媒支援型化学研磨では、上記のようにハロゲンを含む分子が溶けた処理液を使用する。ハロゲンを含む分子としては、ハロゲン化水素が好ましく、このハロゲン化水素の分子が溶けた水溶液をハロゲン化水素酸という。ハロゲンとしては、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)が挙げられるが、処理液として実際の加工に好ましく使用できるのはフッ化水素酸(HF溶液)や塩酸水素酸(HCl溶液)である。このHF溶液やHCl溶液は腐食性の溶液であり、蒸発して発生するガスも腐食性がある。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、腐食性の強い処理液やその揮発して生成されたガスの装置外への飛散を完全防止でき、且つSiC等の硬質材料からなる基板を高精度、高効率で研磨できる基板研磨装置、及び基板研磨設備を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため請求項1に記載の発明は、研磨テーブルと基板保持機構を備え、該研磨テーブルの上面に研磨用の処理液を供給すると共に、前記基板保持機構で保持し基板を該研磨テーブル面に所定の押圧力で接触させ、又は処理液中に浸漬して該研磨テーブル面に接近又は接触させ、該基板と研磨テーブルの相対運動により基板を研磨する基板研磨装置であって、前記基板保持機構及び前記研磨テーブルの外側をカプセルで覆ったことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の基板研磨装置において、前記基板保持機構は研磨時と非研磨時において位置を移動し、前記カプセルは該基板保持機構の移動範囲も覆うことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の基板研磨装置において、前記基板保持機構は、回転軸を備えた自転型であり、該回転軸と前記カプセルの間にパージガスを噴出するパージ機構を設けていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の基板研磨装置において、前記カプセルには被研磨対象物である基板を出し入れするための開口と、該開口を閉じるシャッターを設けていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の基板研磨装置において、前記カプセルには、前記処理液を供給する処理液供給ノズルと、該カプセルの前記処理液との接液部を洗浄するための洗浄液を供給する洗浄液供給ノズルと、該カプセルから液を排出するための排液孔を設けていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の基板研磨装置において、前記カプセルの外側下方に、前記カプセルから漏れ出た液を受けるドレンパンを設けたことを特徴する。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の基板研磨装置において、前記カプセル内のガスを排気する排気手段を設けたことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の基板研磨装置において、前記カプセルは装置の第1の空間に納められており、該カプセル内圧は該第1の空間内圧よりも負圧に保たれていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の基板研磨装置において、前記第1の空間内には上方から下方に気体が流れるダウンフローを形成することを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項8又は9に記載の基板研磨装置において、前記第1の空間内圧は第2の空間内圧に設置されており、該第1の空間内圧は第2の空間内圧より負圧に保たれていることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の基板研磨装置において、前記研磨テーブルの上面をコンディショニングするコンディショナーを備え、該コンディショナーも前記カプセル内に納められていることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の基板研磨装置において、前記処理液が揮発して生成される気体、又は前記基板研磨中に発生する気体の濃度を検知するガス濃度検知機構を設けたことを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、外周縁部に筒状突起部を設け、且つ上面に固体触媒を設けた研磨テーブルと基板保持機構を備え、該研磨テーブルの筒状突起部内に研磨用の処理液を収容すると共に、前記基板保持機構で保持し基板を処理液中に浸漬して該研磨テーブル上面の固体触媒に接近又は接触させ、該基板と研磨テーブルの相対運動により基板を研磨する基板研磨装置であって、前記基板保持機構及び前記研磨テーブルの外側を密閉型のカプセルで覆ったことを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の基板研磨装置において、前記研磨テーブル上面の固体触媒は白金、モリブデン、鉄、イオン交換膜、イオン交換不織布のいずれかであることを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項13又は14に記載の基板研磨装置において、前記処理液はHF溶液、HCl溶液、H22、O3水のいずれかであることを特徴とする。
請求項16に記載の発明は、請求項1に記載の基板研磨装置を備え、更に該基板研磨装置に研磨用の薬液を供給する薬液供給モジュールと、廃液を収容する廃液タンクモジュールと、及び前記基板研磨装置と前記各モジュールを監視制御する制御盤を備え、前記各モジュールはそれぞれその外側が密閉型カプセルで覆われ密閉構造であることを特徴とする基板研磨設備にある。
請求項17に記載の発明は、基板を研磨する基板研磨装置と、該基板研磨装置に研磨用の薬液を供給する薬液供給モジュールと、廃液を収容する廃液タンクモジュールと、及び前記基板研磨装置と前記各モジュールを監視制御する制御盤を備え、前記基板研磨装置、前記薬液供給モジュール、前記廃液タンクモジュールはそれぞれその外側が密閉型カプセルで覆われ密閉構造であることを特徴とする基板研磨設備にある。
請求項18に記載の発明は、請求項16又は17に記載の基板研磨設備において、前記薬液供給モジュールと前記基板研磨装置との間で薬液を循環させる薬液循環ラインを設けたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、基板保持機構及び研磨テーブルの外側をカプセルで覆ったので、研磨用の処理液に腐食性の溶液や人体に有害な溶液を使用しても、溶液や該溶液が揮発して生成するガスはカプセル内に封じ込まれるから、装置外に飛散することがない。
請求項2に記載の発明によれば、カプセルは基板保持機構の研磨時と非研磨時の移動範囲も覆うので、研磨時及び非研磨時を通して上記腐食性ガスや人体に有害なガスがカプセル内に封じ込まれる。
請求項3に記載の発明によれば、基板保持機構の回転軸とカプセルの間にパージガスを噴出するパージ機構が設けているので、カプセル内で発生したガスが基板保持機構の回転軸の間を通ってカプセル外に飛散することはない。
請求項4に記載の発明によれば、カプセルには被研磨対象物である基板を出し入れするための開口と、開口を閉じるシャッターを設けているので、基板の出し入れ以外は開口を閉じることにより、カプセル内に発生したガスをカプセル内に封じ込めることができる。
請求項5に記載の発明によれば、カプセルに処理液供給ノズルと、洗浄液ノズルと、排液孔を設けているから、処理液の供給、カプセルの処理液との接液部の洗浄、カプセル内の液の排出を行うことができ、例えば処理液に腐食性の強いHF溶液やHCl溶液を使用しても、接液部の腐食を最小限に抑制できると共に、カプセル内の排液をカプセル外に速やかに排出できる。
請求項6に記載の発明によれば、カプセルの外側下方に、カプセルから漏れ出た液を受けるドレンパンを設けたので、万が一カプセルから処理液等が漏れても、ドレンパンに流入するから装置外に飛散することはない。
請求項7に記載の発明によれば、カプセル内のガスを排気する排気手段を設けたので、カプセル内に腐食性のガスや人体に有害なガスが滞留するのを防止できる。
請求項8に記載の発明によれば、カプセル内圧は第1の空間内よりも負圧に保たれているから、カプセル内のガスが第1の空間に漏れ出ることがない。
請求項9に記載の発明によれば、第1の空間内には上方から下方に気体が流れるダウンフローを形成するので、カプセル内のガスが第1の空間内に漏れたとしても、このダウンフローにより、速やかに第1の空間外に排出できる。
請求項10に記載の発明によれば、第1の空間内圧は第2の空間内圧より負圧に保たれているので、カプセル内のガスが第1の空間に漏れたとしても、該第1の空間から第2の空間、例えば人間が居るクリーンルーム内に漏れ出るのを防止できる。
請求項11に記載の発明によれば、研磨テーブルの上面をコンディショニングするコンディショナーを備え、該コンディショナーもカプセル内に納められているので、研磨テーブルの上面を研磨に最適な状態に維持できると共に、コンディショニングに際して発生する液やガスの飛散を防止できる。
請求項12に記載の発明によれば、処理液が揮発して生成される気体、又は基板研磨中に発生する気体の濃度を検知するガス濃度検知機構を設けたので、装置内のこれらのガス濃度を監視できる。
請求項13に記載の発明によれば、基板保持機構及び研磨テーブルの外側を密閉型のカプセルで覆っているので、突起部内に腐食性の強いHF溶液やHCl溶液を収容して触媒支援型化学研磨を行っても、これら溶液や該溶液が揮発して生成されるガスはカプセル内に封じ込められ、装置外に飛散することがないから、安全性の高い基板処理装置を提供できる。
請求項14に記載の発明によれば、研磨テーブル面は触媒体で覆われ、該触媒体は白金、モリブデン、鉄、イオン交換膜、イオン交換不織布のいずれかであるので、触媒支援型化学研磨により基板の被研磨面を高精度に研磨できると共に、この研磨に使用する腐食性の処理液や揮発により生成されるガスの装置外への飛散を防止できる。
請求項15に記載の発明によれば、処理液はHF溶液、HCl溶液、H22、O3水のいずれかであるので、触媒支援型化学研磨により基板の被研磨面を高精度に研磨できると共に、強い腐食性のHF溶液、HCl溶液やその揮発して生成されるガスの装置外への飛散を防止できる。
請求項16の発明によれば、薬液供給モジュール、廃液タンクモジュールはそれぞれその外側が密閉型カプセルで覆われ密閉構造であるので、研磨用の薬液に腐食性の溶液や人体に有害な溶液を使用しても、溶液や該溶液が揮発して生成するガスは密閉型カプセル内に封じ込まれるから、設備外に飛散することがない。
請求項17に記載の発明によれば、更に基板研磨装置も外側が密閉型カプセルで覆われ密閉構造であるので、研磨用の薬液に腐食性の溶液や人体に有害な溶液を使用しても、溶液や該溶液が揮発して生成するガスは密閉型カプセル内に封じ込まれるから、設備外に飛散することがない。
請求項18に記載の発明によれば、薬液供給モジュールと基板研磨装置との間で薬液を循環させる薬液循環ラインを設けたので、研磨用の薬液を循環させて研磨に使用することができ、薬液の使用量を節約できると共に、廃液処理量も少なくなる。
以下、本願発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る基板研磨設備の全体の概略構成を示す図である。図示するように本基板研磨設備は、基板研磨装置200、薬液供給モジュール300、廃液タンクモジュール400、及び制御盤500を備えている。基板研磨装置200はSiC基板等の基板を研磨する基板研磨装置で、後に詳述する機構を備えた構成である。基板研磨装置200の全体はモジュール槽40に収容されている。一例では、基板研磨装置200の外側は密閉型カプセルであるモジュール槽40に覆われている。モジュール槽40の背面に排気ダクト21が接続されている。別の例では、モジュール槽40の天井部分には複数の開口が設けられ、排気ダクト21から排気することにより、外部の空気をモジュール槽40内に取り込み定常的にダウンフローを形成し、有害な雰囲気が装置外へ流出することを防いでいる。
薬液供給モジュール300は、薬液原液供給タンク301、薬液濃度調整・循環タンク302、ポンプ303、フィルタ304、開閉バルブV7、開閉バルブV8を備え、全体の外側が密閉型カプセル305で覆われている。この密閉型カプセル305には排気ダクト309が接続されている。薬液原液が収容された薬液原液供給タンク301は、密閉型カプセル305内に搬入され、薬液供給モジュール300内に設けたステージに載置されるようになっている。薬液原液供給タンク301から薬液原液(例えば50%のHF溶液)が、開閉バルブV6を通して薬液濃度調整・循環タンク302に供給され、該薬液濃度調整・循環タンク302に開閉バルブV9を通して純水が供給され、薬液原液は所定の濃度に希釈された溶液となる。薬液濃度調整・循環タンク302内の薬液の濃度は濃度センサ306で監視される。
薬液供給モジュール300と基板研磨装置200は薬液循環ライン(配管)307で接続されている。ポンプ303を起動することにより、薬液濃度調整・循環タンク302内の薬液溶液は薬液循環ライン(配管)307、該薬液循環ライン307に設けられたフィルタ304、及び開閉バルブV7を通して基板研磨装置200に供給され、基板研磨装置200からの薬液は開閉バルブV10、及び薬液循環ライン308を通って薬液濃度調整・循環タンク302に戻り、循環する。基板研磨装置に供給される薬液溶液はフィルタ304を通ることにより、異物が除去される。なお、図示は省略するが、薬液濃度調整・循環タンク302には薬液の液位を検出するレベルセンサが設けられており、薬液濃度調整・循環タンク302内には所定の希釈薬液が収容されるようになっている。密閉型カプセル305は密閉構造で、図示しないドレンパンで薬液の漏れを防止し、薬液供給モジュール300内で発生した薬液蒸気は排気ダクト309を通して基板研磨設備の外に排気し、薬液蒸気の漏れを防止している。
廃液タンクモジュール400は薬液貯留希釈用タンク401、及びポンプ402を備え、全体の外側が密閉型カプセル403で覆われている。この密閉型カプセル403には排気ダクト404が接続されている。基板研磨装置200からの廃薬液は開閉バルブV11を通して、上記薬液循環ライン307からの廃薬液は開閉バルブV8を通して、薬液貯留希釈用タンク401に収容される。この薬液貯留希釈用タンク401内には開閉バルブV12を通して純水が供給されるようになっており、該純水を供給することにより廃薬液を所定濃度以下に希釈する。この廃液濃度は濃度センサ405で監視する。
なお、図示は省略するが、薬液貯留希釈用タンク401には廃薬液の液位を検出するレベルセンサが設けられており、薬液貯留希釈用タンク401内の廃薬液が所定のレベルに達すると、ポンプ402を起動し、薬液貯留希釈用タンク401内の廃薬液を排液配管406を通して排出する。密閉型カプセル403は密閉構造で、図示しないドレンパンで廃薬液の漏れを防止し、廃液タンクモジュール400内で発生した薬液蒸気は排気ダクト404を通して基板研磨設備の外に排気し、薬液蒸気の漏れを防止している。
制御盤500と基板研磨装置200の各部、薬液供給モジュール300の開閉バルブV6、開閉バルブV9、及びポンプ303等、廃液タンクモジュール400の開閉バルブV12、ポンプ402等との間は制御ラインLで接続され、制御盤500で制御ソフトによりコントロールできるようになっている。即ち、制御盤500で基板研磨装置200、薬液供給モジュール300、廃液タンクモジュール400の運転動作制御、運転状態監視、供給源(空気圧、純水圧等)の監視をすると共に、基板研磨工程の押付け圧、研磨時間、軸回転速度のレシピ(メニュー)を設定できるようになっている。
図2乃至図4は本発明に係る基板研磨装置200の概略構成例を示す図で、図2は全体の断面図、図3は基板保持機構(トップリング)と研磨テーブルを示す断面図、図4は研磨テーブル周辺部を示す平面図である。図示するように、本基板研磨装置200は研磨テーブル11と基板保持機構(トップリング)12とを備えている。研磨テーブル11は研磨テーブル駆動モータ13の上の下テーブル11’を介して回転するようになっている。また、トップリング12はトップリング駆動モータ15によりベルト16を介して回転するようになっている。
なお、本実施形態例では回転型研磨テーブルを用いているが、本発明に係る基板研磨装置に用いる研磨テーブルはそれに限定されず、例えばスクロール型(軌跡運動)研磨テーブル、リニア型(直線運動)、往復運動型の研磨テーブルでもよい。また、基板保持機構も自転型に限られず、研磨テーブルの表面と基板との間で相対的運動を生じさせるものであれば良い。
研磨テーブル11の上面は固体触媒体である白金板17が取付けられている。該研磨テーブル11の外周縁部には円筒状の突起部18が設けられ、該突起部18の内周面と白金板17の上面を含む研磨テーブル11の上面で後に詳述する研磨用の処理液を収容する処理液槽19を構成している。研磨テーブル11の外側は密閉構造(例えば、図示は省略するが部材と部材の間にOリング等のシール部材を介在させた構成を採用)のテーブルカプセル20で覆われている。該テーブルカプセル20の上端はトップリング12が上下動する開口が形成された蓋体20aで覆われている。また、テーブルカプセル20内は排気ダクト21に連通しており、該排気ダクト21を通してテーブルカプセル20内を局所的に排気するようになっている。
テーブルカプセル20と研磨テーブル11の接触部にはメカニカルシール22が介在して設けられており、該メカニカルシール22にパージガス経路24を通って、パージガス(空気)PGが供給できるようになっている。また、テーブルカプセル20の下方にはドレンパン23が設けられている。研磨テーブル11内に給電部ES1(図3)が設けられ、該給電部ES1と後述するトップリング12に設けられた給電部ES2を介して白金板17上のSiC基板Wに所定の電圧が印加できるようになっている。また、給電サポート14内には給電部ES1に電圧を印加するための給電ケーブル25と、研磨テーブル11内に形成された漏液収集部11a内に収集した液を流下されるドレンパイプ26が配置されている。該ドレンパイプ26を流下した液はドレンパンDPに集められ、液レベルが所定のレベル以上になったら図示しない液面センサでそれを検知し、通報するようになっている。
トップリング12の外側は密閉構造のトップリングカプセル27で覆われている。テーブルカプセル20とトップリングカプセル27は連通しており、全体として1つのカプセルを構成している。該トップリングカプセル27には研磨しようとする基板を搬入し、研磨が終了した基板を搬出するための開口27aが設けられ、該開口27aを開閉するためのシャッター28が設けられている。即ちシャッター28を回転軸29により矢印Bに示すように上下することにより開口27aは開閉される。また、トップリング12の回転軸29とトップリングカプセル27の間にはパージガス経路30を通って、パージガス(空気)PGが供給できるようになっている。また、トップリング12は図2及び図3に示すように、回転軸29の下端に取り付けられている。
回転軸29は支柱31の上端に固定されたトップリングヘッド32を貫通して回転自在になっており、且つ昇降用エアシリンダ33により上下動自在になっている。即ち、トップリング12を図2に示すように、トップリングカプセル27内で基板を装・脱着する位置(実線で示す位置)から、研磨する位置(二点鎖線で示す位置)まで上下動できるようになっている。研磨テーブル11の処理液槽19内には後述するようにHF溶液等の腐食性の強い研磨用の処理液が収容されており、昇降用エアシリンダ33内の空気圧が低下した場合、トップリング12が実線位置から二点鎖線位置まで降下し、腐食性の強い処理液中に浸漬することになる。これを防止するため図2に示すようにストッパー用エアシリンダ34を設け、昇降用シリンダ33内の空気圧が所定圧以下に低下した場合、又は研磨装置運転停止時にストッパー34aを矢印Aに示すように係止部材35の下端に突出し、トップリング12を実線位置に保持するようになっている。
また、図2の36はロータリージョイントであり、該ロータリージョイント36を通して、後述するように外部からトップリング12に真空や圧縮空気を供給、更には給電部ES2に給電ができるようになっている。また、図示はしないが、給電部ES2は基板の半径方向に複数の独立した電位を印加できるように2以上の給電部から構成することで基板加工(研磨)の精度を向上させることも可能である。また、研磨テーブル11やその駆動機構等、トップリング12やその駆動機構等は全体がモジュール槽40の内(第1の空間内)に収容されている。そしてモジュール槽(外装)40は室内(例えば、クリーンルーム内(第2の空間内))の所定の位置に配置されている。モジュール槽40には図4に示すように、研磨テーブル11側方の位置に排気ダクト42に通ずる排気口43が設けられており、該排気ダクト42で排気することにより、モジュール槽40とテーブルカプセル20との間の空間に上方から下方に向かって空気が流れるダウンフローが形成されるようになっている(図2矢印C参照)。
また、テーブルカプセル20の内圧はモジュール槽40(第1の空間)内圧より負圧になっており、モジュール槽40内は該モジュール槽40が配置されている例えば、クリーンルーム内(第2の空間)より負圧となっている。モジュール槽40は密閉構造カプセルにして、密閉構造カプセルの上部にダウンフロー形成用の空気源と接続する空気ダクトを設けても良いし、モジュール槽40の天井に開口を設けて外部雰囲気を取り込むようにしてもよい。
また、モジュール槽40に隣接して基板をモジュール槽40内に研磨対象物である基板Wを搬入及び搬出するためのロードアンロード治具44が設けられている。図5はロードアンロード治具44の構成例を示す図で、同図(a)は下アームの平面図、同図(b)はロードアンロード治具44の平面図、同図(c)は側面図である。図示するように、ロードアンロード治具44は下アーム46と上アーム47を備えている。 上アーム47は、その先端部に基板Wを載置する基板載置部47aを具備する。また、下アーム46は、その先端に基板Wを押し上げる基板押上部46aを具備する。該基板押上部46aには複数本(ここでは4本)の基板押上用ピン46bが立設している。
上記上アーム47及び下アーム46は、レール48に沿って矢印Dに示すように移動できるリニアガイド49に取付けられている。50は上アーム47及び下アーム46を押し込み引き出すための取っ手であり、51は下アーム46の基板押上部46aを上げ下げするための回転ツマミである。取っ手50を把持し下方に押圧することにより、上アーム47と下アーム46は2点鎖線で示すように所定量下降し、手を離すと元の位置(実線で示す位置)に戻るようになっている。また、回転ツマミ51の軸51aはネジ溝に螺合しており、該回転ツマミ51を所定の方向に回転させることにより軸51aは下降し、下アーム46をコイルバネ52の弾力に抗して押下げ、回転ツマミ51を反対の方向に回転させることにより軸51aは上昇し下アーム46をコイルバネ52の弾力により押し上げる。
上記構成のロードアンロード治具44において、操作棒38でシャッター28を押上げ、トップリングカプセル27の開口27aを開放し、取っ手50を把持し下方に押圧しながら上アーム47と下アーム46を前方に押し込むことにより、基板載置部47aと基板押上部46aはトップリング12の下端位置(図4のE位置)まで達するようになっており、ここで該取っ手50から手を離すことにより、基板載置部47aと基板押上部46aは所定量上昇して基板載置部47aの上面はトップリング12の下面に当接する。また、取っ手50を把持して下方に押圧しながら上アーム47と下アーム46を引き込むことにより基板載置部47aと基板押上部46aは基板のロードアンロード位置(図4のF位置)まで引き込むことができるようになっている。
上アーム47の基板載置部47aと下アーム46の基板押上部46aをロードアンロード位置(図4のF位置)に位置する状態とし、基板ロードアンロード扉41を開き、基板載置部47aに未研磨の基板を載置する。その後、取っ手50を把持し、下方に押圧しながら基板載置部47aと基板押上部46aを上記のようにしてトップリング12の下端位置(図4のE位置)まで押し込む。ここで取っ手50から手を離すと、基板載置部47aの上面はトップリング12の下面に当接する。続いて回転ツマミ51を回転させて下アーム46をコイルバネ52の弾力により押上げる。これにより、図5(c)に示すように、基板載置部47aに載置された基盤Wは基板押上部46aの基板押上用ピン46bにより押上げられ、トップリング12の下面に当接する。後に詳述する真空吸着手段により基板Wをトップリング12の下端に真空吸着される。基板Wがトップリング12の下面に真空吸着された後は、回転ツマミ51を逆に回転させて基板押上部46aをトップリング12から離間させて、取っ手50を把持し下方に押圧しながら引き込むことにより、上アーム47と下アーム46の基板載置部47aと基板押上部46aが図4のF位置に達する。
研磨終了後は、ロードアンロード治具44の基板載置部47aと基板押上部46aを上記のようにして図4のE位置で押し込み、該E位置で下アーム46の基板押上部46aが下方に位置する。この状態でトップリング12の下面に保持されている基板Wを解放することにより、基板Wは基板載置部47aに落とし込まれる。その後、上アーム47と下アーム46を引き込み基板載置部47aと基板押上部46aを図4のF位置に移動させ、基板ロードアンロード扉41を開き、基板載置部47aにある基板Wを液垂れ防止機能付の基板把持具で把持して取り出すことができる。
図6乃至図9はトップリングの構成を示す図で、図6及び図7は断面図、図8は図6のA−A断面図、図9は研磨点付近の詳細を示す断面図である。図示するように、トップリング12は下カバー60と上カバー61を備え、該下カバー60と上カバー61はボルト63で一体的に結合されている。上カバー61の中央部にはトップリング12の回転軸29が位置し、該回転軸29の下端にはキャップ64がボルト65で固定されている。キャップ64の下端には、ボール受ブラケット66がボルト67で固定されている。ボール受ブラケット66の下面中央部には下方に突出する突起部66aが形成されている。
ボール受ブラケット66の下方にはセットフランジ68が配置され、該セットフランジ68の下面にはリテーナーリング69がボルト70で固定されている。このリテーナーリング69はメンブレン76の基板Wの接触面から突起したリングであり、リテーナリング69に基板Wの外周が当ることにより、研磨中に基板Wが飛び出すのを防止する作用を奏する。また、セットフランジ68の下面中央部には下方に突出する突起部68aが形成され、該突起部68aの上面中央部には、ボール受ブラケット66の突起部66aが挿入される凹部68bが形成されている。ボール受ブラケット66の突起部66aの下面とセットフランジ68の凹部68bの底面の間にセラミックボール71が介在している。セットフランジ68の下面には突起部68aを囲むように、キャリア72がボルト73で固定されている。また、キャリア72の下面にはアタッチメント74がボルト75で固定されている。このように凹部68bと突起部66aによりセラミックボール71の設置位置と研磨面との距離を近づけることができ、セラミックボール71を中心とした回転モーメントを小さくすることができる。
キャリア72の外周面とリテーナーリング69の内周面の間には、図9に示すように、導電性ゴムからなるメンブレン76が挟持されており、該メンブレン76はアタッチメント74の下面を覆っている。メンブレン76には複数の真空吸着及び加圧用の孔(図示せず)が形成されており、該孔はアタッチメント74に形成された真空・加圧用経路74aを経由して吸着・加圧用チューブ77に連通している。吸着・加圧用チューブ77により真空を供給することにより、メンブレン76の下面に研磨する基板Wを吸着保持することができ、基板Wの背面(研磨面の反対側の面)研磨中に所定圧の圧縮空気を供給することにより、基板Wを所定の圧力で押圧できる。
また、ここでは図示しないが、メンブレン76は基板の半径方向に複数の部屋に分割された構造を採用することも可能である。メンブレンの複数の部屋には基板Wを背後から各々独立した圧力でテーブルに押圧するように部屋毎に流体圧力をかけることもできる。また、複数の独立した給電部が電気的に絶縁されたメンブレンの複数の部屋から基板Wに電位を印加させることも可能である。
なお、図6において、ES2は給電部であり、図3の給電部ES1と対応して、研磨中に基板Wに電圧を印加できるようになっている。また、図7において、81はボルト、82はスプリング、83はSPカラー、84はストッパー、85はクッション、86はカラーであり、これらボルト81、スプリング82、SPカラー83、ストッパー84、クッション85及びカラー86で、トップリング12の下面が研磨テーブル11の研磨面である白金板17の変位に応じてセラミックボール71を中心に揺動して追従できるトップリング揺動機構80を構成している。なお、回転軸29の中空部には上記吸着・加圧用チューブ77(図6参照)に連通する吸着・加圧用チューブ77と給電部ES2に給電する給電ケーブル用チューブ87が配置されている。なお、図6及び図7において、62はOリング等のシール部材を示す。
上記構成の基板研磨装置には図10に示すように、処理液槽19内に処理液Qを供給する処理液供給ノズル90、処理液Qの温度を検出する処理液温度センサ91、処理液槽19内に純水を供給する純水供給ノズル92、テーブルカプセル20内に純水を供給する純水供給ノズル93、処理液槽19内の処理液Qや純水を吸引する液吸引ノズル94、ポンプ96、該ポンプ96からの液をテーブルカプセル20に流入される液流入ノズル95、テーブルカプセル20内の液を排出する液排出ノズル(排液孔)97が設けられている。
また、図示していないが処理液温度センサ91で測定した処理液Qの温度を基板加工に適した温度とする為のヒーター若しくは冷却器を介して処理液温度を調節した後に、液流入ノズル95から処理液をテーブルカプセル20に流入することも可能である。また、図示はしていないが、処理液Qの濃度(例えば、HF濃度)の測定装置も処理液Qの循環・再生ラインに設けられ、測定された濃度に応じて、高濃度若しくは低濃度の処理液を循環・再生ラインに供給することで処理液Qの濃度を制御することが可能である。また、純水供給バルブV1、処理液戻りバルブV2、テーブルカプセル排液排出バルブV3、開閉バルブV4、V5が設けられている。
図10に示すように、トップリング12の下面に研磨する基板Wを吸着保持すると共に、処理液槽19内に処理液供給ノズル90を通して研磨用の処理液Qを供給して満たす。この状態で、研磨テーブル駆動モータ13を起動し、研磨テーブル11を回転させると共に、トップリング駆動モータ15を起動し、トップリング12を回転する。その後昇降用エアシリンダ33により、トップリング12を下降させ、下面に吸着保持された基板Wが処理液Q中で研磨テーブル11の白金板17面に極接近させるか又は接触させ、基板Wの研磨面を研磨する。研磨処理中、処理液槽19内を満たした処理液Qは突起部18の頂部をオーバーフローしてテーブルカプセル20内に流れ込む。テーブルカプセル20内に流れ込んだ処理液Qは処理液戻りバルブV2を通し、図1の薬液供給モジュール300の薬液濃度調整・循環タンク302に送られる。ポンプ303により薬液濃度調整・循環タンク302内の処理液(薬液)はフィルタ303を通って異物が除去され、処理液供給ノズル90を通って、再び処理液槽19内に流入して循環する。
ここで、SiC基板を研磨する場合について説明する。図1の薬液供給モジュール300の薬液原液タンク301には濃度50%の濃HF溶液が収容され、薬液濃度調整・循環タンク302内でこの濃HF溶液に純水が加えられ、HF濃度5%に希釈される。SiCは常態ではHF溶液に溶解しないか、溶解するが研磨処理時間内は殆ど溶解しないが、上記のようにHF溶液中でSiC基板と固体触媒である白金板17が極接近又は接触した状態では、白金板17の表面で生成したハロゲンラジカル(ハロゲンであるフッ素(F)分子のラジカル)とSiC基板Wの表面原子との化学反応で生成したハロゲン化合物が溶出する。これによりSiC基板Wの表面が研磨される。
研磨中又は研磨中の所定時間、給電部ES1と給電部ES2の間に所定の電圧を印加してSiC基板Wに給電し、研磨を促進させてもよい。研磨の終了は基板の平坦度の測定を行なって判定する。具体的にはトップリング12若しくは研磨テーブル駆動モータ13のトルクを検出してそのトルク値の変化(時間変化や設定した閾値からの変化等)で検出するか、研磨開始時間からの経過時間で管理するなどの方法で行う。
研磨終了後は、ポンプ96を運転し、処理液槽19内の処理液Qを液吸引ノズル94を通して排出すると共に、排出した処理液Qをテーブルカプセル20に流入させ、テーブルカプセル20から処理液戻りバルブV2(図1の開閉バルブV10)を通して前記薬液供給モジュール300の薬液濃度調整・循環タンク302に送られる。テーブルカプセル20に処理液が無くなったら、処理液戻りバルブV2を閉じ、純水供給バルブV1及び開閉バルブV4を開いて、処理液槽19内に純水を供給し、処理液槽19内を純水で満たし、突起部18の頂部をオーバーフローさせながら、基板W及びトップリング12を洗浄する。洗浄が終了したらトップリング12を図10の実線で示す位置まで上昇させ、ポンプ96により、処理液槽19内の純水を液吸引ノズル94を介して排水し、テーブルカプセル20に流入させる。テーブルカプセル20内に流入した純水はテーブルカプセル排液排出バルブV3を通して排出される。
続いて、開閉バルブV5を開いて純水供給ノズル93からテーブルカプセル20内に純水を供給し、テーブルカプセル20内及び研磨テーブル11の外側も洗浄する。テーブルカプセル20には上下動できるオーバーフロー管37が設けられており、該オーバーフロー管37の上下方向の位置を調整することにより、テーブルカプセル20の蓋体20aの下面も洗浄でき、テーブルカプセル20の処理液との接液部を洗浄することができる。このように、基板の研磨から洗浄終了まで、トップリング12及び研磨テーブル11は、密閉構造のテーブルカプセル20及びトップリングカプセル27内にあり、強い腐食性の処理液及びその揮発ガス等はテーブルカプセル20及びトップリングカプセル27の外側に飛散することがない。
また、万が一処理液及びその揮発ガス等がテーブルカプセル20及びトップリングカプセル27の外部に飛散しても、該テーブルカプセル20及びトップリングカプセル27の外側は上記のように、モジュール槽(外装)40に覆われ、テーブルカプセル20内はモジュール槽40内(第1の空間)より負圧になっており、モジュール槽40とテーブルカプセル20との間の空間には上方から下方に向かって空気が流れるダウンフローが形成され、更にモジュール槽40内は該モジュール槽40が配置されている例えば、クリーンルーム内より負圧となっている。テーブルカプセル20及びトップリングカプセル27の外部に飛散したガス等がモジュール槽40が配置されている室内に漏洩することはない。
研磨終了した基板Wをモジュール槽40内から搬出するには、図11に示すように、シャッター28を上に押し上げ、トップリングカプセル27の開口を開放する。回転ツマミ51を回転させて下アーム46の基板押上部46aの基板押上用ピン46bの上端が上アーム47の基板載置部47aの基板載置面より下方に位置していることを確認する。取っ手50を下方に押圧しながら、下アーム46と上アーム47を基板押上部46aと基板載置部47aがトップリング12の真下に位置するまで押し出し、取っ手50を離す。この状態でトップリング12に吸着されている基板Wを解放すると、基板Wは基板載置部47a上に落下し、載置される。この基板Wの解放は、真空吸引をOFFした後、基板Wの背面に純水を約1秒間噴射し、更に窒素(N2)をガスを2秒間噴射して行う。
基板Wが基板載置部47aに載置されたら、取っ手50を把持し下方に押圧しながら下アーム46と上アーム47を基板押上部46aと基板載置部47aの基板ロードアンロード位置(図4のF位置)まで引き込む。モジュール槽40内には、下アーム46及び上アーム47に対してクリーンな窒素(N2)や空気を噴射するガス噴射ノズル88、89が設けられており、下アーム46と上アーム47の引き込みに際して、ガス供給バルブV6を開いてガス噴射ノズル88、89からクリーンな窒素(N2)又は空気を噴射することにより、該下アーム46と上アーム47の表面の液滴を除去する。この下アーム46及び上アーム47の押し出し引き込み動作は、アーム上の液がなくなるまで複数回行ってもよい。
ガス供給バルブV6を閉じ、ガス噴射ノズル88、89からの窒素(N2)又は空気の噴射を停止する。続いて、シャッター28を下降させトップリングカプセル27の開口を閉じる。回転ツマミ51を回転させて下アーム46の基板押上部46aの基板押上用ピン46bの上端を上アーム47の基板載置部47aの基板載置面より上方に持ち上げる。ロードアンロード扉41を開け、基板を液ダレ防止付把持具で把持して取り出す。続いてロードアンロード扉41を閉じることにより、研磨の終了した基板Wの搬出は終了する。
上記構成の基板研磨装置200の研磨用処理液(薬液)と接する部分は耐薬液性の強い材料を使用する必要がある。ここでは、薬液接液部である研磨テーブル11にセラミック(アルミナ又はSiC)、PEEK、PVCのいずれかを使用する。また、同じく薬液接液部である突起部18、テーブルカプセル20、ドレンパン23、モジュール槽40、下カバー60、上カバー61には、それぞれPVCを使用している。また、同じく薬液接液部であるメンブレン76にはフッ素ゴムを使用している。また、トップリング12のリテーナーリング69の材料にはPEEK等の樹脂、又はセラミック(アルミナ又はSiC)を用いる。特に、SiC基板は硬質なため、リテーナーリング69の内側が基板の横方向の力を受けて磨耗しやすいが、リテーナーリング69をセラミックで形成することにより、リテーナーリング69が基板と接触により減耗することを防ぐことができる。
なお、固体触媒体として図3に示すように、白金板17を用いた場合、白金板17は高価ものであるから、できるだけ上面の多くを基板Wの研磨に役立てたい。そこで図3に示すように、白金板17を研磨テーブル11の上面に取り付けるためボルト55が貫通する孔53の径をボルト55の径より大きくし、この孔53の径より大きな径の座金54を介在させてボルト55で締め付け固定している。このような構成とすることにより、所定枚数の基板Wの研磨終了後、ボルト55を緩めることにより、白金板17の中心を研磨テーブル11の回転中心から偏芯させて、再びボルト55を締めつけることにより、白金板17の固定位置を変更することができる。これにより、白金板17の上面の多くを基板Wの研磨に活用できる。
なお、図12に示すように、トップリング12の上カバー61と回転軸29の間を蛇腹等の柔軟性を有する遮蔽部材98で閉塞することにより、研磨用の処理液である強い腐食性のHF溶液やその揮発ガスの影響を受けないようにすることができる。また、モジュール槽内の所定の位置にはガス濃度検知センサGS(図2参照)を設け、該ガス濃度検知センサGSの出力からガス濃度を監視し、ガス濃度が所定の値を超えた場合、図示しない警報手段から警報を発するようにする。
また、図13に示すように、テーブルカプセル20の上部に密閉構造のドレッシングカプセル101を設け、該テーブルカプセル20内に回転軸105で回転するブラシドレッサー102及び/又はウォータジェットノズル103を配置してもよい。これにより、ブラシドレッサー102で研磨テーブルの研磨面(白金板17)をドレッシングし、ウォータジェットノズル103の半径方向に配置した複数ノズルから研磨面(白金板17の面)上に純水を噴射することにより、研磨面である固体触媒である白金板17をドレッシングすることができる。
また、ドレッシングカプセル101の回転軸105の貫通部にはパージガス経路104を通してパージガス(空気)を供給している。これにより回転軸105の貫通部を通してドレッシングカプセル101内のガスが漏れ出ることはない。また、ドレッシングカプセル101内をモジュール槽40内(第1の空間)より負圧にすることにより、ドレッシングカプセル101やテーブルカプセル20からガスの漏出を更に防止できる。なお、ドレッシングカプセル101はテーブルカプセル20と連通しており、テーブルカプセル20、トップリングカプセル27、ドレッシングカプセル101で全体として1つのカプセルを構成している。
図14は洗浄部を備えた基板研磨設備の全体平面構成を示す図である。図示するように、本基板研磨設備は基板を研磨する研磨部210と、研磨した基板を洗浄する洗浄部220を備えている。研磨部210には自動運転ができる自動基板研磨装置200’が配置されている。自動基板研磨装置200’は上記基板研磨装置200が備えているものと略同じ構成の研磨テーブル11や基板保持機構(トップリング)12、ブラシドレッサー102、ウォータジェットノズル103を備えている。基板保持機構12はトップリングヘッド32’に回転自在に支持され、図示しないトップリング駆動モータで回転するようになっている。トップリングヘッド32’は回動及び上下動自在な支柱31’に支持されており、トップリングヘッド32’は支柱31’の回動により矢印Hに示すように旋回し、且つ支柱31’の上下動により上下動できるようになっている。
ブラシドレッサー102は回動及び上下動自在な支柱107に支持されており、ブラシドレッサー102は支柱107の回動により、実線で示す位置から2点鎖線で示す位置及びその反対に旋回し、且つ支柱107の上下動により上下動できるようになっている。211はロードアンロード用のプッシャーである。研磨テーブル11、基板保持機構12、ブラシドレッサー102、及びウォータジェットノズル103等の機器は、気密構造の研磨装置カブセル212内に配置され、研磨装置カブセル212内は排気ダクト213を介して排気されるようになっている。
研磨装置カブセル212はモジュール槽40内に配置されており、該モジュール槽40内を排気ダクト42で排気することにより、研磨装置カブセル212内に上方から下方に向かって空気が流れるダウンフローが形成されるようになっている。モジュール槽40には基板Wを搬入搬出するための開口40aが設けられ、該開口40aを開閉する開閉シャッター214が設けられている。また、研磨装置カブセル212にも基板Wを搬入搬出するための開口212aが設けられ、該開口212aを開閉する気密構造の開閉シャッター215が設けられている。
洗浄部220は、複数の基板Wが収容される基板カセット222を載置するロード/アンロード・ステージ221と、中央部に配置され、矢印G方向に可動する2台の搬送ロボット223,224と、搬送ロボット223,224の一方側にある2台の反転機225,226と、搬送ロボット223,224の他方側にある3台の洗浄機、即ち第1次洗浄機227、第2次洗浄機228、第3次洗浄機229とから構成されている。
図14に示す基板研磨設備において、研磨前のSiC基板等の基板Wを収容した基板カセット222が、ロード/アンロード・ステージ221にセットされると、搬送ロボット223が基板カセット222から1枚の基板Wを取り出し反転機225に渡す。反転機225は基板Wを反転する。搬送ロボット224は反転機225からアーム224aにより基板Wを受け取り、開閉シャッター214及び開閉シャッター215が開いた、開口40a、開口212aを通って、基板Wを研磨装置カブセル212に内に搬入し、プッシャー211上に載置する。基板Wの載置後は、搬送ロボット224のアーム224aは速やかに退出し、開閉シャッター214及び開閉シャッター215は閉じる。
なお、空間雰囲気の気圧は、研磨装置カプセル212<モジュール槽40<洗浄部220<クリーンルーム(基板研磨装置配置空間)に設定されており、腐食性、又は有害なガスが装置外部に流出しないように構成されている。
基板保持機構12はトップリングヘッド32’の旋回動作により、プッシャー211の上部に移動する。ここでプッシャー211の上昇動作により、基板Wは基板保持機構12の下面に当接し、基板保持機構12の真空吸着動作によりその下面に基板Wを真空吸着する。続いて、トップリングヘッド32’の旋回動作により、基板保持機構12は研磨テーブル11の上に移動する。ここで支柱31’の下降動作により、基板保持機構12に保持された基板Wは処理液19槽内の処理液に浸漬すると共に、研磨面(例えば白金板)17に所定の押圧力で接触又は極接近して、上記のように研磨が行われる。
研磨終了した基板Wはトップリングヘッド32’の旋回動作により、プッシャー211の上部に移動し、基板保持機構12はプッシャー211の動作によりその上面が所定の位置に到達したら基板Wを解放し、プッシャー211上に載置する。プッシャー211は所定位置下降し、その位置に基板Wを保持する。開閉シャッター214及び開閉シャッター215は開放され、搬送ロボット224のアーム224aが研磨装置カブセル212に進入し、プッシャー211上の基板Wを受け取り、洗浄部220に退出する。搬送ロボット224のアーム224aの退出後は速やかに開閉シャッター214及び開閉シャッター215を閉じる。
搬送ロボット224は基板Wを反転機226に渡し、反転した後に、搬送ロボット224及びロボット223によって、第1次〜第3次洗浄機227〜229に順次送られる。基板Wは第1次〜第3次洗浄機227〜229にて洗浄及び乾燥された後、搬送ロボット223によってロード/アンロード・ステージ221の基板カセット222に戻される。なお、ここでは基板研磨装置200にドレッシングカプセルを備えないものを示したが、図13に示すようにドレッシングカプセル101を備えた基板研磨装置でもよいことは当然である。
なお、上記例では、研磨テーブル11の処理液槽19に収容される処理液として触媒支援化学研磨方法の場合に、HF溶液を用いる例を説明したが、触媒支援化学研磨方法に用いる処理液としては、HCl溶液、H22(重水)、O3水を用いることもできる。また、固体触媒材料としては白金板を用いる例を説明したが、固体触媒材料としてはMo、Fe、イオン交換体(イオン交換膜、イオン交換不織布)を用いることもでき板状体に限定されるものではなく、研磨テーブル11の上面にこれら触媒材料の膜を形成した構成でもよい。また、固体触媒の表面には凹凸溝を形成することにより、触媒支援化学研磨効率が向上する。
また、図14に示す基板研磨設備において、自動基板研磨装置200’に替え、図1に示す構成の基板研磨設備を用いて、基板研磨設備を構成することも可能である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、上記例では基板研磨装置は研磨テーブル11の外周縁部に円筒状の突起部18を設け、触媒支援型化学研磨装置を説明したが、これに限定されるものではなく、処理液槽が形成された上面が平坦な研磨テーブル、トップリング、及びドレッサーを備えた基板研磨装置において、研磨テーブル、トップリング、及びドレッサーを夫々密閉構造のカプセルに収容した構造としてもよい。これにより、例えば、研磨用の処理液に腐食性液、或いは有害性液、研磨処理により腐食性ガス或いは有害性ガスが発生する場合でも、それらが装置外に飛散するのを完全に防止できる。
図1は本発明に係る基板研磨設備の全体の概略構成を示す図である。 本発明に係る基板研磨装置の概略構成例を断面図である。 本発明に係る基板研磨装置の基板保持機構(トップリング)と研磨テーブル部分の構成例を示す断面図である。 本発明に係る基板研磨装置の研磨テーブル周辺の構成例を示す平面図である。 本発明に係る基板研磨装置のロードアンロード治具の構成例を示す図である。 本発明に係る基板研磨装置の基板保持機構の構成例を示す断面図である。 本発明に係る基板研磨装置の基板保持機構の構成例を示す断面図である。 本発明に係る基板研磨装置の基板保持機構の構成例を示す断面図(図6のA−A断面)である。 本発明に係る基板研磨装置の基板保持機構の研磨点付近の構成例を示す断面図である。 本発明に係る基板研磨装置の基板保持機構と研磨テーブル部分の構成例を示す断面図である。 本発明に係る基板研磨装置のロードアンロード治具の動作を説明するための図である。 本発明に係る基板研磨装置の基板保持機構の構成例を示す断面図である。 本発明に係る基板研磨装置の基板保持機構(トップリング)と研磨テーブル部分の構成例を示す断面図である。 本発明に係る基板研磨装置を用いた基板研磨設備全体の構成例を示す平面図である。
符号の説明
11 研磨テーブル
12 基板保持機構(トップリング)
13 研磨テーブル駆動モータ
14 給電サポート
15 トップリング駆動モータ
16 ベルト
17 白金板(研磨面)
18 突起部
19 処理液槽
20 テーブルカプセル
20a 蓋体
21 排気ダクト
22 メカニカルシール
23 ドレンパン
24 パージガス経路
25 給電ケーブル
26 ドレンパイプ
27 トップリングカプセル
27a 開口
28 シャッター
29 回転軸
30 パージガス経路
31 支柱
32 トップリングヘッド
33 昇降用エアシリンダ
34 ストッパー用エアシリンダ
34a ストッパー
35 係止部材
36 ロータリージョイント
37 オーバーフロー管
38 操作棒
40 モジュール槽
40a 開口
41 ロードアンロード扉
42 排気ダクト
43 排気口
44 ロードアンロード治具
46 下アーム
46a 基板押上部
46b 基板押上用ピン
47 上アーム
47a 基板載置部
48 レール
49 リニアガイド
50 取っ手
51 回転ツマミ
51a 軸
52 コイルバネ
53 孔
54 座金
55 ボルト
60 下カバー
61 上カバー
62 シール部材
63 ボルト
64 キャップ
65 ボルト
66 ボール受ブラケット
66a 突起部
67 ボルト
68 セットフランジ
68b 凹部
69 リテーナーリング
70 ボルト
71 セラミックボール
72 キャリア
73 ボルト
74 アタッチメント
75 ボルト
76 メンブレン
77 吸着・加圧用チューブ
80 トップリング揺動機構
81 ボルト
82 スプリング
83 SPカラー
84 ストッパー
85 クッション
86 カラー
87 給電ケーブル用チューブ
88 ガス噴射ノズル
89 ガス噴射ノズル
90 処理液供給ノズル
91 処理液温度センサ
92 純水供給ノズル
93 純水供給ノズル
94 液吸引ノズル
95 液流入ノズル
96 ポンプ
97 液排出ノズル
98 遮蔽部材
101 ドレッシングカプセル
102 ブラシドレッサー
103 ウォータジェットノズル
104 パージガス経路
105 回転軸
107 支柱
200 基板研磨装置
200´ 自動研磨装置
210 研磨部
211 プッシャー
212 研磨装置カプセル
212a 開口
213 排気ダクト
214 開閉シャッター
215 開閉シャッター
220 洗浄部
221 ロード/アンロード・ステージ
222 基板カセット
223 搬送ロボット
224 搬送ロボット
224a アーム
225 反転機
226 反転機
227 第1次洗浄機
228 第2次洗浄機
229 第3次洗浄機
300 薬液供給モジュール
301 薬液原液供給タンク
302 薬液濃度調整・循環タンク
303 ポンプ
305 密閉型カプセル
306 濃度センサ
307 薬液循環ライン
308 薬液循環ライン
309 排気ダクト
400 廃液タンクモジュール
401 薬液貯留希釈用タンク
402 ポンプ
403 密閉型カプセル
404 排気ダクト
500 制御盤
DP ドレンパン
ES1 給電部
ES2 給電部
GS ガス濃度検知センサ
PG パージガス
Q 処理液
V1 純水供給バルブ
V2 処理液戻バルブ
V3 排液排出バルブ
V4 開閉バルブ
V5 開閉バルブ
V6 開閉バルブ
V7 開閉バルブ
V8 開閉バルブ
V9 開閉バルブ
V10 開閉バルブ
V11 開閉バルブ
V12 開閉バルブ

Claims (18)

  1. 研磨テーブルと基板保持機構を備え、該研磨テーブルの上面に研磨用の処理液を供給すると共に、前記基板保持機構で保持し基板を該研磨テーブル面に所定の押圧力で接触させ、又は処理液中に浸漬して該研磨テーブル面に接近又は接触させ、該基板と研磨テーブルの相対運動により基板を研磨する基板研磨装置であって、
    前記基板保持機構及び前記研磨テーブルの外側をカプセルで覆ったことを特徴とすることを特徴とする基板研磨装置。
  2. 請求項1に記載の基板研磨装置において、
    前記基板保持機構は研磨時と非研磨時において位置を移動し、前記カプセルは該基板保持機構の移動範囲も覆うことを特徴とする基板研磨装置。
  3. 請求項1又は2に記載の基板研磨装置において、
    前記基板保持機構は、回転軸を備えた自転型であり、該回転軸と前記カプセルの間にパージガスを噴出するパージ機構を設けていることを特徴とする基板研磨装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の基板研磨装置において、
    前記カプセルには被研磨対象物である基板を出し入れするための開口と、該開口を閉じるシャッターを設けていることを特徴とする基板研磨装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の基板研磨装置において、
    前記カプセルには、前記処理液を供給する処理液供給ノズルと、該カプセルの前記処理液との接液部を洗浄するための洗浄液を供給する洗浄液供給ノズルと、該カプセルから液を排出するための排液孔を設けていることを特徴とする基板研磨装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の基板研磨装置において、
    前記カプセルの外側下方に、前記カプセルから漏れ出た液を受けるドレンパンを設けたことを特徴する基板研磨装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の基板研磨装置において、
    前記カプセル内のガスを排気する排気手段を設けたことを特徴とする基板研磨装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の基板研磨装置において、
    前記カプセルは装置の第1の空間に納められており、該カプセル内圧は該第1の空間内圧よりも負圧に保たれていることを特徴とする基板研磨装置。
  9. 請求項8に記載の基板研磨装置において、
    前記第1の空間内には上方から下方に気体が流れるダウンフローを形成することを特徴とする基板研磨装置。
  10. 請求項8又は9に記載の基板研磨装置において、
    前記第1の空間は第2の空間内に設置されており、該第1の空間内圧は第2の空間内圧より負圧に保たれていることを特徴とする基板研磨装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の基板研磨装置において、
    前記研磨テーブルの上面をコンディショニングするコンディショナーを備え、該コンディショナーも前記カプセル内に納められていることを特徴とする基板研磨装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の基板研磨装置において、
    前記処理液が揮発して生成される気体、又は前記基板研磨中に発生する気体の濃度を検知するガス濃度検知機構を設けたことを特徴とする基板研磨装置。
  13. 外周縁部に筒状突起部を設け、且つ上面に固体触媒を設けた研磨テーブルと基板保持機構を備え、該研磨テーブルの筒状突起部内に研磨用の処理液を収容すると共に、前記基板保持機構で保持し基板を処理液中に浸漬して該研磨テーブル上面の固体触媒に接近又は接触させ、該基板と研磨テーブルの相対運動により基板を研磨する基板研磨装置であって、
    前記基板保持機構及び前記研磨テーブルの外側を密閉型のカプセルで覆ったことを特徴とすることを特徴とする基板研磨装置。
  14. 請求項13に記載の基板研磨装置において、
    前記研磨テーブル上面の固体触媒は白金、モリブデン、鉄、イオン交換膜、イオン交換不織布のいずれかであることを特徴とする基板研磨装置。
  15. 請求項13又は14に記載の基板研磨装置において、
    前記処理液はHF溶液、HCl溶液、H22、O3水のいずれかであることを特徴とする基板研磨装置。
  16. 請求項1に記載の基板研磨装置を備え、更に該基板研磨装置に研磨用の薬液を供給する薬液供給モジュールと、廃液を収容する廃液タンクモジュールと、及び前記基板研磨装置と前記各モジュールを監視制御する制御盤を備え、前記各モジュールはそれぞれその外側が密閉型カプセルで覆われ密閉構造であることを特徴とする基板研磨設備。
  17. 基板を研磨する基板研磨装置と、該基板研磨装置に研磨用の薬液を供給する薬液供給モジュールと、廃液を収容する廃液タンクモジュールと、及び前記基板研磨装置と前記各モジュールを監視制御する制御盤を備え、
    前記基板研磨装置、前記薬液供給モジュール、前記廃液タンクモジュールはそれぞれその外側が密閉型カプセルで覆われ密閉構造であることを特徴とする基板研磨設備。
  18. 請求項16又は17に記載の基板研磨設備において、
    前記薬液供給モジュールと前記基板研磨装置との間で薬液を循環させる薬液循環ラインを設けたことを特徴とする基板研磨設備。
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