JP2005194613A - 基板の湿式処理方法及び処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 基板を薬液で処理する湿式処理に際して、表面を下向きにして基板を裏面側で保持し、この裏面側を保持した基板を処理槽内に貯留した薬液中に浸漬させて基板の薬液処理を行い、この薬液処理後の基板の表面、端面及び裏面を洗浄する。
【選択図】図3
Description
半導体装置の配線形成プロセスとして、配線溝及びコンタクトホールに金属(導電体)を埋込むようにした配線形成プロセス(いわゆる、ダマシンプロセス)が使用されつつある。これは、層間絶縁膜に予め形成した配線溝やコンタクトホールに、アルミニウム、近年では銅や銀等の金属を埋め込んだ後、余分な金属を化学機械的研磨(CMP)によって除去し平坦化するプロセス技術である。
このように、乾燥状態にある基板に対して薬液による湿式処理を行うことで、湿式処理を行う前に、例えば銅からなる配線等に腐食等の不具合が生じてしまうことを防止することができる。
このように、洗浄後の基板を乾燥状態とすることで、そのまま次工程に搬送することが可能となるばかりでなく、次工程にかかるまでの間に、例えば銅配線を保護する保護膜が劣化してしまうことを防止することができる。
基板は、通常表面(被処理面)上方に向けて、工程の内外を搬送される。従って、表面を上向きにして搬送されてきた基板を、予め反転機で反転させて表面を下向きにしておくことで、その後の薬液処理をスムーズに行うことができる。
このように、真空吸着方式を採用して基板を裏面側で保持することで、基板の脱落を防止しつつ、基板を確実かつ迅速に保持することができる。
薬液処理における所定の面内均一性を確保するためには、薬液の精密な温度制御が必要である。そのためには、処理槽内の薬液量は、基板の大きさにもよるが、少なくとも5リットル以上とすることが望ましく、これにより、基板に対して薬液の容量を多くとり、その熱容量により基板表面の各部位での温度の違いを最小限に抑えることができる。また、薬液中の溶存酸素が基板処理の反応に好ましくない影響を持つ場合、予め脱気した薬液で処理することが広く行われているが、この場合、薬液量が少ないと空気中の酸素の溶解により溶存酸素を低いままに維持することが困難となる。この点からも、処理槽内の薬液量は、少なくとも5リットル以上とすることが望ましい。
薬液処理における基板の面内均一性を妨げる様々な要素を排除するためには、気体の基板表面への付着、基板全表面での薬液組成並びにその温度の不均一性等を排除する必要がある。そこで別途設けた薬液貯槽内に薬液を準備し、少なくとも基板を処理する間は、薬液貯槽から処理槽中の基板表面に向けて、例えば上向流で薬液を連続的に供給して、処理層内での薬液の流れを作ることで、基板表面の気体の排除をより確実なものとし、しかも基板全面における薬液組成並びにその温度の不均一性を排除して、反応の基板面内における均一性の向上を図ることができる。
薬液貯槽内の薬液の消費状況や濃度変化を、基板の処理枚数、薬液の温度条件及び処理時間等を基に事前に予測し、その結果を基に、薬液を構成する成分を個別ないし混合状態で追加するフィードフォワード制御、または薬液貯槽内の薬液量を計測するとともに、薬液をサンプリングして該薬液を構成する成分の濃度分析を行い、その結果を基に、薬液を構成する成分を個別ないし混合状態で追加するフィードバック制御、または両者の併用により、薬液貯槽内の薬液を所定の容量範囲及び濃度範囲に調製することができる。
このように、処理槽に供給される薬液の温度を所定の範囲に調整することで、例えば、薬液の濃度を所定範囲に維持し、かつ供給時における薬液の処理槽内での流れの状態を均一にすることと併せて、反応の基板面内における均一性をより高めることができる。薬液の温度は、室温以下の場合もあれば室温以上の場合もある。
薬液貯槽から処理槽に薬液を連続的に供給する際に、処理槽内の薬液に浸漬させた基板の位置と薬液の導入位置との距離が近すぎると、薬液の基板面に対して垂直な線速度を基板全面に亘って均一にすることが困難となる。このため、基板の位置と薬液の導入位置との距離を、少なくとも50mm以上とすることが望ましく、これにより、基板表面への薬液の供給が、基板面に対してできるだけ垂直でかつ均一になるようにすることができる。
このように、基板を適切な回転速度で回転させながら薬液処理を行うことで、気体の基板表面からの排除を確実なものとし、しかも基板全面における反応の均一性を図ることができる。
請求項15に記載の発明は、前記基板ホルダは、回転自在に構成されていることを特徴とする請求項13または14記載の基板の湿式処理装置である。
請求項16に記載の発明は、前記処理槽は、5リットル以上の薬液を貯留する容積を有することを特徴とする請求項13乃至15のいずれかに記載の基板の湿式処理装置である。
請求項18に記載の発明は、前記洗浄ユニットで洗浄した基板を乾燥させる乾燥ユニットを更に有することを特徴とする請求項13乃至17のいずれかに記載の基板の湿式処理装置である。
請求項20に記載の発明は、表面を上向きにして搬送されてきた基板を反転させて表面を下向きにする反転機を更に有することを特徴とする請求項13乃至19のいずれかに記載の基板の湿式処理装置である。
請求項21に記載の発明は、所定の濃度範囲に調製した薬液を準備し、少なくとも基板の薬液処理中に前記薬液を前記処理槽に連続的に供給する薬液貯槽を更に有することを特徴とする請求項13乃至20のいずれかに記載の基板の湿式処理装置である。
請求項23に記載の発明は、前記処理槽は、この内部の薬液に浸漬させた基板の表面と、前記処理槽内に設置した前記薬液貯槽から供給される薬液の供給口との距離が50mm以上となるように構成されていることを特徴とする請求項21または22記載の基板の湿式処理装置である。
請求項24に記載の発明は、基板の周縁部に付着した金属イオンや薄膜を、薬液を用いて除去する基板処理ユニットを更に有することを特徴とする請求項13乃至23のいずれかに記載の基板の湿式処理装置である。
請求項26に記載の発明は、前記処理液供給部により供給された処理液を該処理液の供給中及び/または供給後に基板上から除去する処理液除去部を設けたことを特徴とする請求項25記載の基板の湿式処理装置である。
図2は、本発明の実施の形態にかかる基板処理装置1の全体概略平面図である。図2に示すように、この基板処理装置1は、ロード・アンロードエリア100と、洗浄エリア200と、めっき処理エリア300の3つの処理エリアを具備して構成されている。そしてロード・アンロードエリア100には、2つのロードポート110、第1基板搬送ロボット130及び第1反転機150が設置されている。洗浄エリア200には、基板仮置台210、第2基板搬送ロボット230、前洗浄ユニット240、第2反転機250及び2つの後洗浄ユニット260が設置されている。めっき処理エリア300には、第3基板搬送ロボット310、4つの前処理ユニット320、4つのめっきユニット360及び薬液供給ユニット390が設置されている。
前処理が完了した基板Wは、第3基板搬送ロボット310によってめっきユニット360に移送され、めっき処理される。
先ず、処理すべき基板Wを、真空チャック611で保持しつつ回転させる。次に、回転する基板Wの周縁部に、薬液供給部615の供給ノズル616から、例えば、エッチング液としてフッ酸と過酸化水素の混合液を供給する。このとき、同時に、導管609からは基板Wの表面に向けて不活性ガス、典型的には窒素ガスを供給する。
100 ロード・アンロードエリア
150,250 反転機
200 洗浄エリア
210 基板仮置台
240 前洗浄ユニット(薬液処理ユニット)
260 後洗浄ユニット
270 第1洗浄部(洗浄ユニット)
275,277 ロール状ブラシ
279 ローラ
290 第2洗浄乾燥部(乾燥ユニット)
291 クランプ機構
292 スピンドル
294 洗浄カップ
296 ペンシル洗浄ユニット
298 洗浄スポンジ
299 メガジェットノズル
300 めっき処理エリア
320 前処理ユニット(薬液処理ユニット)
360 めっきユニット(薬液処理ユニット)
390 薬液供給ユニット
391 薬液貯槽
400 薬液処理ユニット
404 薬液供給ポンプ
416 ヒータ
418 流量計
420 熱交換器
430 薬液管理ユニット
432 溶存酸素濃度計
442 液面センサ
500 洗浄ユニット
510 チャンバ
511 基板保持部
512,515 流体供給ノズル
512a,515a 流体供給口
512b,515b 流体吸引口
513,514 気体供給ノズル
600 基板処理ユニット
601 チャンバ
606 上部シャフト
607 フレキシブルジョイント
609 導管
610 上部ディスク
611 真空チャック
615 薬液供給部
616 供給ノズル
620 薬液除去部
621 吸引ノズル
710 処理槽
711 開口部
713 処理槽本体
740 蓋部材
780 基板ホルダ
781 基板保持部
787 基板挿入口
789 吸着ヘッド
793 真空供給ライン
795 基板吸着部
797 基板吸着溝
800 基板保持部駆動部
810 基板ホルダ駆動機構
811 傾斜機構
821 旋回機構
831 昇降機構
900 基板処理ユニット
920 防水カバー
921 スピンチャック
922 基板保持部
Q 薬液
Claims (26)
- 基板を薬液で処理する湿式処理に際して、
表面を下向きにして基板を裏面側で保持し、
この裏面側を保持した基板を処理槽内に貯留した薬液中に浸漬させて基板の薬液処理を行い、
この薬液処理後の基板の表面、端面及び裏面を洗浄することを特徴とする基板の湿式処理方法。 - 乾燥状態にある基板に対して前記薬液による湿式処理を行うことを特徴とする請求項1記載の基板の湿式処理方法。
- 前記洗浄後の基板を乾燥状態にすることを特徴とする請求項1または2記載の基板の湿式処理方法。
- 表面を下向きにして基板を裏面側で保持するに先だって、表面を上向きにして搬送されてきた基板を反転機で反転させて表面を下向きにすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の基板の湿式処理方法。
- 前記基板の裏面側での保持を真空吸着により行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の基板の湿式処理方法。
- 前記処理槽内に、5リットル以上の薬液を貯留することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の基板の湿式処理方法。
- 所定の濃度範囲に調製した薬液を薬液貯槽内に準備し、
少なくとも基板の薬液処理時に、前記薬液貯槽内の薬液を前記処理槽に連続的に供給することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の基板の湿式処理方法。 - 前記薬液貯槽内の薬液を、フィードフォワード制御及び/またはフィードバック制御により、所定の容量範囲及び濃度範囲に調製することを特徴とする請求項7記載の基板の湿式処理方法。
- 所定の濃度範囲に調製した薬液を薬液貯槽内に準備するに際して、該薬液貯槽内の薬液の温度を所定の範囲に調整することを特徴とする請求項7または8記載の基板の湿式処理方法。
- 前記処理槽内の薬液に浸漬させた基板の表面と、前記処理槽内に設置した前記薬液貯槽から供給される薬液の供給口との距離を、50mm以上とすることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の基板の湿式処理方法。
- 前記処理槽内の薬液に浸漬させた基板を回転させることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の基板の湿式処理方法。
- 薬液処理後の基板の表面、端面及び裏面を洗浄するに際して、
基板の表面、端面及び裏面より薬液を除去し、
基板の表面、端面及び裏面に洗浄液を供給して洗浄することを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の基板の湿式処理方法。 - 表面を下向きにして基板を裏面側で保持する基板ホルダと該基板ホルダで保持した基板を浸漬させる薬液を内部に保持する処理槽を備えた薬液処理ユニットと、
基板の表面、端面及び裏面を洗浄する洗浄ユニットを有することを特徴とする基板の湿式処理装置。 - 前記基板ホルダは、真空吸着により基板を保持することを特徴とする請求項13記載の基板の湿式処理装置。
- 前記基板ホルダは、回転自在に構成されていることを特徴とする請求項13または14記載の基板の湿式処理装置。
- 前記処理槽は、5リットル以上の薬液を貯留する容積を有することを特徴とする請求項13乃至15のいずれかに記載の基板の湿式処理装置。
- 前記洗浄ユニットは、回転する基板に近接した位置に互いに離間させて配置される流体供給口と流体吸引口を有し、前記流体供給口から処理流体を前記基板に向けて供給するとともに、前記基板に付着した前記処理流体を前記流体吸引口から吸引するように構成されていることを特徴とする請求項13乃至16のいずれかに記載の基板の湿式処理装置。
- 前記洗浄ユニットで洗浄した基板を乾燥させる乾燥ユニットを更に有することを特徴とする請求項13乃至17のいずれかに記載の基板の湿式処理装置。
- 前記乾燥ユニットは、基板表面に洗浄スポンジを接触させる機構を有することを特徴とする請求項18記載の基板の湿式処理装置。
- 表面を上向きにして搬送されてきた基板を反転させて表面を下向きにする反転機を更に有することを特徴とする請求項13乃至19のいずれかに記載の基板の湿式処理装置。
- 所定の濃度範囲に調製した薬液を準備し、少なくとも基板の薬液処理中に前記薬液を前記処理槽に連続的に供給する薬液貯槽を更に有することを特徴とする請求項13乃至20のいずれかに記載の基板の湿式処理装置。
- 前記薬液貯槽は、内部に保持した薬液の温度を所定の範囲に調整する温度調整部を有することを特徴とする請求項21記載の基板の湿式処理装置。
- 前記処理槽は、この内部の薬液に浸漬させた基板の表面と、前記処理槽内に設置した前記薬液貯槽から供給される薬液の供給口との距離が50mm以上となるように構成されていることを特徴とする請求項21または22記載の基板の湿式処理装置。
- 基板の周縁部に付着した金属イオンや薄膜を、薬液を用いて除去する基板処理ユニットを更に有することを特徴とする請求項13乃至23のいずれかに記載の基板の湿式処理装置。
- 基板を略水平に保持しつつ回転させる回転保持部と、回転する基板の周縁部に、処理液が基板に対して静止するように該処理液を供給する処理液供給部を備えた基板処理ユニットを更に有することを特徴とする請求項13乃至23のいずれかに記載の基板の湿式処理装置。
- 前記処理液供給部により供給された処理液を該処理液の供給中及び/または供給後に基板上から除去する処理液除去部を設けたことを特徴とする請求項25記載の基板の湿式処理装置。
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