JP2008166268A - 蓄電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】重量当たりの容量を高め、エネルギ貯蔵能力を飛躍的に増大させた蓄電装置を提供すること。
【解決手段】正極10の導電性材料層6の材料として、層状構造を有する炭素材料であるグラファイトを使用し、負極12の導電性材料層8の材料として、高比表面積を有する炭素材料である活性炭を使用する。また、非水電解液16は、有機電解質材として、1−n−ブチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート(C14NP)を含み、溶媒として、プロピレンカーボネート(PC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)とを含む。非水電解液16中のアニオンが正極10の層間にインターカレートされ、カチオンが負極12の最表面に吸着されるので、重量当たりの容量を高め、エネルギ貯蔵能力を飛躍的に増大させた蓄電装置を提供することができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、蓄電装置に関し、特に、集電体上に形成された導電性材料層を有する正極および負極と、該両電極の間に設けられたセパレータ材と、有機電解質を主成分として含む非水電解液とを構成材として含む蓄電装置に関する。
一対の分極性電極を、電解質溶液中でセパレータを介して対向させて1つのセルを構成する蓄電装置は、大電流での充放電が可能なため、充放電頻度の高い、ハイブリッド自動車、電気自動車、太陽電池補助電源等の蓄電装置としての利用が期待されている。
従来、このような構成の蓄電装置においては、より大きなエネルギ密度を得るために、正極および負極の材料として、大きな比表面積を有する物質が使用されている。
例えば特許文献1の蓄電装置においては、負極の材料として、炭素網面の面間隔d002が0.337nm未満の黒鉛質を含有する炭素質材料を用い、電解液としてγ−ブチロラクトンを50容積%以上含有する有機溶媒系電解液を用いている。
また、特許文献2の蓄電装置においては、正極の材料として、ホウ素またはホウ素化合物を含有する炭素材料を熱処理して得られた黒鉛が用いられ、負極の材料として活性炭が用いられている。そして本特許文献2の非水系電解液を用いた実施例では炭酸プロピレン(PC)にテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート((C254NBF4)を溶解しているが、初期放電容量は僅か32.2mAh/g(約115F/g)しか得られていない。
さらに、特許文献3の蓄電装置においては、正極および負極の少なくとも一方に、リチウムの酸化還元電位に対して1V以上の電圧において、10〜20mAhのエネルギ貯蔵能力を有するBET表面積10〜300m2/gの黒鉛が用いられている。
特開平4−337247号公報 特開2004−134658号公報 特開2005−294780号公報
しかしながら、これら従来の蓄電装置は、いずれも1つのセルで得られる容量が小さく、例えば、ハイブリッド車などの様々な用途に用いるには、容量が未だ十分でない。
従来の蓄電装置で大きな容量を確保するためには、セル数を増やすことが考えられる。しかしながら、そのような構成にすると、蓄電装置全体の重量が重くなってしまうため、例えばこのような蓄電装置をハイブリッド車に適用すると、燃費が悪くなってしまうという問題がある。
本発明の目的は、重量当たりの容量を高め、エネルギ貯蔵能力を飛躍的に増大させた蓄電装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の蓄電装置は、集電体上に形成された導電性材料層を有する正極および負極と、該両電極の間に設けられたセパレータ材と、有機電解質を含む非水電解液とを構成材として含む蓄電装置であって、正極の導電性材料層の材料は、層状構造を有する炭素材料を含み、前記正極では、所定電圧値以上の電圧で、該正極の層間に、非水電解液中のアニオンがインターカレートされ、負極では、その最表面に非水電解液中のカチオンが吸着されることによって、充電が行われる、ことを特徴としている。
このような構成の本発明においては、正極のアニオンがインターカレートされることにより、多量のアニオンを層間に侵入させることで、より大きな容量を得ることができる。これにより、重量当たりの容量を高め、エネルギ貯蔵能力を飛躍的に増大させた蓄電装置を提供することができる。
本発明の蓄電装置は、集電体と、該集電体上に形成された導電性材料層とをそれぞれ有する正極および負極と、該両電極の間に設けられたセパレータ材と、有機電解質を含む非水電解液とを構成材として含む蓄電装置であって、正極の導電性材料層は、層状構造を有する結晶性の炭素材料を含み、負極の導電性材料層は、吸着能を有する高比表面積の炭素材料を含み、非水電解液のアニオンが、正極の導電性材料層の層間にインターカレートされ、非水電解液のカチオンが、負極の導電性材料層に吸着されることにより、正極の導電性材料層の重量1gあたり55.6mAh(55.6mAh/g)以上の容量を有する、ことを特徴としている。
このような構成の本発明においては、非水電解液のカチオンが、負極の導電性材料層に吸着され、アニオンが正極の導電性材料層の層間にインターカレートされることによって、55.6mAh/g以上の容量を有するので、より大きな容量の蓄電装置を得ることができる。また、アニオンが正極の導電性材料層の層間にインターカレートされることによって、55.6mAh/g以上の容量を有するので、重量当たりの容量が高く、エネルギ貯蔵能力を飛躍的に増大させた蓄電装置を提供することができる。
本発明の蓄電装置は、集電体と、該集電体上に形成された導電性材料層とをそれぞれ有する正極および負極と、該両電極の間に設けられたセパレータ材と、有機電解質を含む非水電解液とを構成材として含む蓄電装置であって、正極の導電性材料層は、層状構造を有するグラファイトを含み、負極の導電性材料層は、活性炭を含み、非水電解液は、ピリジニウムイオン及び第4級アンモニウムイオンから選ばれる少なくとも1種をカチオン主成分として含み、且つフッ化物アニオン及び塩化物アニオンから選ばれる少なくとも1種をアニオン主成分として含み、アニオンがグラファイトの層間にインターカレートされ、カチオンが活性炭に吸着される構成とされている、ことを特徴としている。
このような構成の本発明においては、非水電解液は、ピリジニウムイオン(1−n−ブチルピリジニウムイオン(nBP+)又はブチルメチルピリジニウムイオン(BMP+))及び第4級アンモニウムイオン(テトラエチルアンモニウムイオン(TEA+)又はトリエチルメチルアンモニウムイオン(TEMA+))から選ばれる少なくとも1種をカチオン主成分として含み、且つフッ化物アニオン及び塩化物アニオンから選ばれる少なくとも1種をアニオン主成分として含むことで、グラファイトへのインターカレーションがより行い易くなる。その理由としては、アニオンの脱溶媒和(静電気力や水素結合などによって結びついた溶媒分子が、外れること)がし易いこと、インターカレーションする電位が他の代表的なアニオンより低いため、相対的に電解液の耐電圧が高くなり、電解液が分解されにくいこと等が考えられる。このような非水電解液を用いることにより、より大きな容量を得ることができるから、重量当たりの容量が高く、エネルギ貯蔵能力を飛躍的に増大させた蓄電装置を提供することができる。
本発明においては、好ましくは、フッ化物アニオンは、テトラフルオロボレートイオン(BF4 -)、ヘキサフルオロホスフェートイオン(PF6 -)、トリフルオロメタンスルフォネートイオン(CF3SO3 -)から選ばれる少なくとも1種である。
このような構成の本発明においては、適切なフッ化物アニオンが選択されることにより、グラファイトへのインターカレーションがより行いやすくなる。
本発明においては、好ましくは、塩化物アニオンは、パークロレートイオン(ClO4 -)である。
このような構成の本発明においては、適切な塩化物アニオンが選択されることにより、グラファイトへのインターカレーションがより行いやすくなる。
本発明において、好ましくは、非水電解液は、1−n−ブチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート(nBPPF6)、ブチルメチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート(BMPPF6)、テトラエチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート(TEAPF6)、トリエチルメチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート(TEMAPF6)、テトラエチルアンモニウムパークロレート(TEAClO4)、及びテトラエチルアンモニウムトリフルオロメタンスルフォネート(TEACF3SO3)から選ばれる少なくとも1種を含む。
このような構成の本発明においては、非水電解液が、1−n−ブチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート(nBPPF6)、ブチルメチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート(BMPPF6)、テトラエチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート(TEAPF6)、トリエチルメチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート(TEMAPF6)、テトラエチルアンモニウムパークロレート(TEAClO4)、及びテトラエチルアンモニウムトリフルオロメタンスルフォネート(TEACF3SO3)から選ばれる少なくとも1種を含むので、カチオンのイオン半径が小さく、カチオンが溶媒和した状態でも立体障害が小さくなると推定されるため、負極の活性炭に吸着される量が多くなる。それにより、アニオンが正極にインターカレートされる量も増えることから、容量をより一層向上させることができる。
本発明において、好ましくは、非水電解液は、溶媒として、プロピレンカーボネート(PC)又はブチレンカーボネート(BC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)、γ−ブチロラクトン(GBL)、又はジエチルカーボネート(DEC)と、を含む。
このような構成の本発明においては、溶媒として、プロピレンカーボネート又はブチレンカーボネート(BC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)、γ−ブチロラクトン(GBL)、又はジエチルカーボネート(DEC)と、を含むので、溶媒全体の誘電率が高くなるため、有機電解質を溶けやすくすることができる。また、溶媒自身の分解電圧が高いため、電解液としての耐電圧を上げることができ、電解液の分解が起こりにくくなる。
本発明において、好ましくは、非水電解液は、更に、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルから選ばれる少なくとも1種を含む。
このように構成された本発明においては、非水電解液に、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルから選ばれる少なくとも1種を含むので、これらの材料を含まない非水電解液に比べて、充放電効率(クーロン効率)が高まる。
本発明において、好ましくは、非水電解液は、さらにビニレンカーボネート(VC)を含む。
このように構成された本発明においては、非水電解液は、さらにビニレンカーボネート(VC)を含むので、ビニレンカーボネートを含まない非水電解液に比べて、充放電を繰り返した際の放電容量維持率が高まる。
本発明において、好ましくは、正極上の導電性材料層は、高比表面積の炭素材料を更に含む。
このように構成された本発明においては、正極上の導電性材料層が、高比表面積の炭素材料を更に含むので、粒径の異なる2種類の炭素が混合されることで、電解液との接触面積が向上すると考えられる。これにより、正極により多くのアニオンがインターカレートされ、且つ吸着され、蓄電装置の容量をより一層向上させることができる。
<本発明の蓄電装置の構成等について>
[第一実施形態]
以下、添付図面を参照して、本発明の蓄電装置の第一実施形態を説明する。
図1は、本発明の第一実施形態に係る蓄電装置1の構成を概略的に示す図である。この図1に示すように、蓄電装置1は、一対の正極10および負極12と、正極10と負極12との間に設けられたセパレータ材14と、正極10と負極12との間に満たされた非水電解液16とを有する。正極10および負極12は、集電体2,4と、集電体2,4上に形成された導電性材料層6,8と、をそれぞれ備えている。
このような蓄電装置1を製造し、その性能を測定する場合には、以下のように行う。
図2は、蓄電装置1の製造方法および蓄電装置1の性能測定方法を示す図である。この図2に示すように、蓄電装置1の測定装置20は、内部に蓄電装置1を収納する収納容器22と、雌ねじが形成された円筒状のプラスチック容器24と、プラスチック容器24の雌ねじに螺合する雄ねじが形成された円柱形の蓋26とを備える。プラスチック容器24は、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)で構成され、その外周が収納容器22の内周に嵌合可能となっている。また、収納容器22および蓋26は、ステンレス鋼で構成され、両者の間には、電圧を印加できるように構成されている。
蓄電装置1を製造する場合には、まず、負極12および正極10を製造する。本実施形態では、負極12の導電性材料層8の材料として、活性炭(AG−1、代表特性の詳細を図5に示す)を使用する。この活性炭に、導電材としてアセチレンブラック(AB)と、バインダーとしてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を、活性炭:AB:PTFE=90:7.5:2.5の質量比で乳鉢に投入し、エタノールを加えて混合する。混合した後、この混合物を、集電体4であるステンメッシュ(φ17mm)上に塗布し、プレス機にて5MPaで圧着する。その後、真空中で、160℃において、2時間以上乾燥させる。
また、正極10の導電性材料層6の材料として、グラファイト(KS6、ロンザ社製)を使用する。このグラファイトに、負極12の場合と同様に、導電材としてアセチレンブラック(AB)と、バインダーとしてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を、グラファイト:AB:PTFE=90:7.5:2.5の質量比で乳鉢に投入し、エタノールを加えて混合する。混合した後、この混合物を、集電体2である直径17mmのステンメッシュ上に塗布し、プレス機にて20MPaで圧着する。その後、真空中で、160℃において、2時間以上乾燥させる。
ここで、正極10の導電性材料層6のグラファイトと、負極12の導電性材料層8の活性炭のXRDチャート図を図3および図4に示す。図3に見られるように、グラファイトは、結晶性がよいことがわかる。また、図4に見られるように、活性炭は、非晶質であることがわかる。
図5に、グラファイト(KS6)および活性炭(AG−1)の物性を示す。この図5に示すように、活性炭の比表面積は約2230m2/g(2234.14m2/g)と、高比表面積であることがわかる。さらに、粒度分布について、グラファイトは活性炭の約4倍の粒径を有している。
次に、これらの正極10および負極12を、測定装置20内で組み立て、二極式半開放型セルを作製する。組み立ては、Ar(アルゴン)雰囲気のグローブボックス内で行う。
まず、負極12を、集電体4側の面が収納容器22の底面に接触するように収納する。そして、負極12の導電性材料層8側の面に非水電解液16を滴下し、ガラスファイバー(φ21mm、アドバンテック、FILTER PAPER GA−100)を載置する。ここで、非水電解液16は、プロピレンカーボネート(PC)及びエチルメチルカーボネート(EMC)(ともに宇部興産社製)を1:2の体積比で混合した溶媒中に、有機電解質材として、1M/Lの1−n−ブチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート(C9146NP) (nBPPF6、東京化成製)を含む。
ガラスファイバーの上に、セパレータ材14(ダイセル化学社製、セルガード2502)を載置する。そして、プラスチック容器24を収納容器22に嵌合させて、その底面でセパレータ材14を収納容器22内に固定し、負極12、非水電解液16、およびセパレータ材14を密着させる。
セパレータ材14の上に、さらに、負極12とセパレータ14の間に載置したものと同じガラスファイバーを載置し、非水電解液16をしみ込ませる。
ガラスファイバーの上に、正極10を、導電性材料層6側の面がガラスファイバーに対向するように載置する。そして、蓋26をプラスチック容器24にねじ込んで、負極12、非水電解液16、およびセパレータ材14を密着させる。また、これにより、蓋26と正極10の集電体2を密着させる。
以上のようにして、蓄電装置1のセルを作製し、測定装置20に組み込むことができる。測定装置20において、充放電の性能を測定する場合には、充放電測定装置(ナガノ社製)を用いて測定を行うことができる。蓄電装置1に充電する場合には、負極12と正極10の間に、印加電流1mAで、0Vから3.5Vまで徐々に電圧を上げながら印加する。また、放電時には、0Vまで放電して測定を行えばよい。
このような構成の蓄電装置1に充電を行うと、非水電解液16中のピリジニウムイオンを主成分とするカチオンが負極12の最表面に吸着する。また、蓄電装置1への印加電圧が、約1.5V以上に上昇すると、正極10において、非水電解液16中のフッ素系イオンを主成分とするアニオンが、正極10の層状構造の層間に侵入する、即ちインターカレーションが起こる。ここで、インターカレーションが始まる電圧は、比較的低い、ほぼ常用電圧の範囲内である。これらの吸着およびインターカレーションにより、蓄電装置1に充電が行われる。なお、図6のリチウムイオン電池とキャパシタの放電特性パターンは、一般代表例として示しているものである。ここで、図6においては容量の単位としてF/gを使用している。なお、F/gからmAh/gへの変換には複雑な式が必要であるが、本願発明の説明では、簡略化して3.6を除する方法を採用することでF/gからmAh/gへの変換を行うことができる。この変換方法によれば、例えば約200F/gは、本願発明で特定する55.6mAh/gに換算することができる。この点は、図7乃至図10においても同様にあてはまる。
また、充電した蓄電装置1で放電を行うと、図6の放電特性を示した図に見られるように、緩やかに電圧が降下する。本実施形態の蓄電装置1は、リチウムイオン電池の放電特性で見られる平坦部分(プラトー)と類似して、電圧1.5V以上のところで、放電特性が比較的平坦となる部分が見られ、電池的な特性を有している。さらに、蓄電装置1は、55.6mAh/g(200F/g)以上の容量が得られることがわかる。
このように構成された本実施形態によれば、次のような優れた効果を得ることができる。
蓄電装置1の正極10の導電性材料層6の材料としてグラファイトが用いられ、負極12の導電性材料層8の材料として活性炭が用いられているので、正極10と負極12の間に電圧を印加すると、非水電解液16中のアニオンが、グラファイトの層間にインターカレートされ、カチオンが、活性炭の最表面に吸着されることにより、充電が行われる。したがって、グラファイトの層間により多くのアニオンがインターカレートされるので、従来の吸着のみを原理とする蓄電装置よりも、容量を大きくすることができる。これにより、55.6mAh/g(200F/g)以上の容量を得ることができるので、蓄電装置1の様々な分野への適用が期待できる。また、一つのセルの容量を大きくすることができるので、重量当たりの容量が高く、エネルギ貯蔵能力を飛躍的に増大させた蓄電装置を提供することができる。
非水電解液16が、有機電解質材として、例えば1−n−ブチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート(nBPPF6)を含んでいるので、正極10にアニオンが良好にインターカレートされ、負極12にカチオンが良好に吸着される。したがって、これによっても、蓄電装置1の静電容量を向上させることができる。
また、非水電解液16が、溶媒として、例えばプロピレンカーボネートおよびエチルメチルカーボネートを含んでいるので、有機電解質材が溶けやすい。また、これにより、耐電圧性を向上させることができる。
正極10、負極12の導電性材料層6,8や、非水電解液16の材料を適切に選択しているので、蓄電装置1の放電特性において、電位1.5V以上の部分に平坦部を得ることができ、蓄電装置1が1.5〜3.5Vの範囲を作動電位とすることができる。
また、充電時には、1.5V以上でインターカレーションが起こって充電が開始されるので、常用電圧の範囲内で充電を行うことができる。よって、例えば蓄電装置1に一度高い電圧を印加して一旦インターカレートさせる工程が本願発明品では必ずしも必要がないから、蓄電装置1の製造工程を簡略化できる。
<正極材について>
[第二実施形態]
次に、本発明の蓄電装置の第二実施形態について説明する。第二実施形態の蓄電装置では、正極の導電性材料層に高比表面積を有する炭素材料である活性炭を混合した点が、第一実施形態の蓄電装置と異なる。
第二実施形態の蓄電装置1を製造する場合には、正極10の導電性材料層6の材料として、グラファイトと活性炭(AG−1)を所定質量比で混合し、この混合物を、第一実施形態と同様に、所定の混合比率で導電材およびバインダーと混合する。ここで、グラファイトに対する活性炭の添加量は、10質量%以上60質量%以下の範囲であることが好ましい。さらに好ましくは10質量%以上50質量%以下、よりさらに好ましくは30質量%以上50質量%以下の範囲がよい。
このような第二実施形態によれば、第一実施形態の効果と同様の効果が得られる他、次のような効果が得られる。
正極10の導電性材料層8に高比表面積を有する活性炭を加えたので、正極10により多くのアニオンがインターカレートされ、且つ吸着される。したがって、蓄電装置1の容量をより一層向上させることができる。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、例えば、正極の導電性材料層の材料としては、グラファイトに限らず、インターカレーションを起こすことができる、層状構造を備える結晶性の炭素材料を採用できる。また、負極の導電性材料層の材料としては、活性炭等の吸着能を有する高比表面積の炭素材料を用いることができる。ここで、高比表面積を有する炭素材料とは、1000m2/g以上の比表面積を有する炭素材料をいうが、さらには1500m2/g以上の比表面積を有する炭素材料が好ましい。
また、非水電解液は、ピリジニウムイオン、第4級アンモニウムイオン、またはイミダゾリウムイオン等をカチオン主成分として含むのが好ましく、フッ素系イオン(フッ化物アニオン)または塩化物イオン(塩化物アニオン)をアニオン主成分として含むのが好ましい。したがって、前述の実施の形態では、有機電解質材として1−n−ブチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート(C9146NP)が採用されていたが、これに限らず、種々の有機電解質材を選択することができる。特に、非水電解液のカチオン主成分としては、1−n−ブチルピリジニウムイオン(nBP+)や、ブチルメチルピリジニウムイオン(BMP+)のようなピリジニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン(TEA+)や、トリエチルメチルアンモニウムイオン(TEMA+)のような第4級アンモニウムイオンが好ましい。また、非水電解液のアニオン主成分としては、テトラフルオロボレートイオン(BF4 -)、ヘキサフルオロホスフェートイオン(PF6 -)、トリフルオロメタンスルフォネートイオン(CF3SO3 -)等の上記フッ化物アニオンや、パークロレートイオン(ClO4 -)等の塩化物アニオンが好ましい。さらに、非水電解液のカチオン主成分及びアニオン主成分の組み合わせた非水電解液としては、1−n−ブチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート(nBPPF6)、ブチルメチルピリジニウムヘキサホスフェート(BMPPF6)、テトラエチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート(TEAPF6)、トリエチルメチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート(TEMAPF6)、テトラエチルアンモニウムパークロレート(TEAClO4)、及びテトラエチルアンモニウムトリフルオロメタンスルフォネート(TEACF3SO3)から選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。
次に、本発明の実施例および比較例について説明する。
<各種有機電解質材と放電容量との関係について>
(実施例1)
第一実施形態の蓄電装置1の負極12に、図5で説明した高比表面積材料である活性炭(AG−1)を用い、非水電解液の有機電解質材として、テトラエチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート(TEAPF6)を主成分として用いた。このようにして作製した蓄電装置1を、第一実施形態の測定装置20を用いて、充電し、その後放電容量を測定した。その他の材料、測定条件等は第一実施形態と同様である。
(実施例2)
第一実施形態の蓄電装置1の負極12に、実施例1と同じ活性炭(AG−1)を用い、非水電解液の有機電解質材として、ブチルメチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート(BMPPF6)を主成分として用いた。このようにして作製した蓄電装置1を、第一実施形態の測定装置20を用いて、充電し、その後放電容量を測定した。その他の材料、測定条件等は第一実施形態と同様である。
(実施例3)
第一実施形態の蓄電装置1の負極12に、実施例1と同じ活性炭(AG−1)を用い、非水電解液の有機電解質材として、1−n−ブチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート(nBPPF6)を主成分として用いた。このようにして作製した蓄電装置1を、第一実施形態の測定装置20を用いて、充電し、その後放電容量を測定した。その他の材料、測定条件等は第一実施形態と同様である。
(実施例4)
第一実施形態の蓄電装置1の負極12に、比表面積が1100m2/gのヤシガラ活性炭を用い、非水電解液の有機電解質材として、ブチルメチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート(BMPPF6)を主成分として用いた。このようにして作製した蓄電装置1を、第一実施形態の測定装置20を用いて、充電し、その後放電容量を測定した。その他の材料、測定条件等は第一実施形態と同様である。
(実施例5)
第一実施形態の蓄電装置1の負極12に、実施例4と同じヤシガラ活性炭を用い、非水電解液の有機電解質材として、1−n−ブチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート(nBPPF6)を主成分として用いた。このようにして作製した蓄電装置1を、第一実施形態の測定装置20を用いて、充電し、その後放電容量を測定した。その他の材料、測定条件等は第一実施形態と同様である。
(比較例1)
第一実施形態の蓄電装置1の負極12に、実施例4と同じヤシガラ活性炭を用い、非水電解液の有機電解質材として、テトラエチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート(TEAPF6)を主成分として用いた。このようにして作製した蓄電装置1を、第一実施形態の測定装置20を用いて、充電し、その後放電容量を測定した。その他の材料、測定条件等は第一実施形態と同様である。
(比較例2)
第一実施形態の蓄電装置1の負極12に、実施例4と同じヤシガラ活性炭を用い、非水電解液の有機電解質材として、ブチルジメチルイミダゾールヘキサホスフェート(BDMIPF6)を主成分として用いた。このようにして作製した蓄電装置1を、第一実施形態の測定装置20を用いて、充電し、その後放電容量を測定した。その他の材料、測定条件等は第一実施形態と同様である。
(比較例3)
第一実施形態の蓄電装置1の負極12に、実施例4と同じヤシガラ活性炭を用い、非水電解液の有機電解質材として、エチルメチルイミダゾールヘキサホスフェート(EMIPF6)を主成分として用いた。このようにして作製した蓄電装置1を、第一実施形態の測定装置20を用いて、充電し、その後放電容量を測定した。その他の材料、測定条件等は第一実施形態と同様である。
(実施例1〜5と比較例1〜3の比較結果)
図7に実施例1〜5の蓄電装置1の初期放電容量と比較例1〜3の蓄電装置1の初期放電容量とを示す。この図7に示すように、負極にヤシガラ活性炭を用いた実施例4,5及び比較例1〜3の場合、有機電解質材の種類により放電容量に差があることがわかり、特に実施例4のブチルメチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート(BMPPF6)、または実施例5の1−n−ブチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート(nBPPF6)を選択することにより、負極12の導電性材料層8の比表面積が1100m2/gであっても、初期放電容量が55.6mAh/g(200F/g)を大きく超える容量を得られることが確認できた。
さらに、実施例1〜3の負極材に高比表面積のAG−1を用いた場合、ヤシガラ活性炭と比較して容量が83.3mAh/g(300F/g)以上と大幅に向上し、負極12の導電性材料層8の材料として、比表面積の高い炭素材料を用いる方が、より大きい初期放電容量を得られることが確認できた。さらにまた、実施例3の負極材に高比表面積のAG−1、有機電解質材に1−n−ブチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート(nBPPF6)を用いることで、従来では考えられない約111.1mAh/g(約400F/g)の容量が得られることを確認した。
<正極材をグラファイトと活性炭の混合物とすることによる放電特性向上について>
(実施例6)
第二実施形態の蓄電装置1において、グラファイトに対する活性炭の混合率を10質量%として、蓄電装置1を作製し、その放電特性を測定した。放電特性の測定は、第一実施形態の測定装置20を用いた。その他の材料、測定条件等は第一実施形態と同様である。
(実施例7)
第二実施形態の蓄電装置1において、グラファイトに対する活性炭の混合率を30質量%として、蓄電装置1を作製し、その放電特性を測定した。放電特性の測定は、第一実施形態の測定装置20を用いた。その他の材料、測定条件等は第一実施形態と同様である。
(実施例8)
第二実施形態の蓄電装置1において、グラファイトに対する活性炭の混合率を50質量%として、蓄電装置1を作製し、その放電特性を測定した。放電特性の測定は、第一実施形態の測定装置20を用いた。その他の材料、測定条件等は第一実施形態と同様である。
(実施例9)
実施例3の蓄電装置1を用いて、その放電特性を測定した。放電特性の測定は、第一実施形態の測定装置20を用いた。
(実施例6〜8と実施例9との比較結果)
図8に、実施例6〜8の蓄電装置1の放電特性と実施例9の蓄電装置1の放電特性とを示す。即ちこれは、正極においてグラファイトに活性炭を混合することによる容量向上の度合いを測定したものである。この図8に示すように、実施例9の蓄電装置1では、放電開始後、一定容量に達すると急激に電圧が降下するのに対し、実施例6〜8の蓄電装置1では、その後も継続的に緩やかに電圧が降下する。このように、実施例6〜8の蓄電装置1の方が、実施例9の蓄電装置1よりも、さらに容量が向上していることが確認できた。したがって、蓄電装置1の静電容量を効果的に向上させるためには、活性炭を10質量%以上含有させるのが好ましいことがわかる。
<正極材をグラファイトと活性炭の混合物にすることによるサイクル特性向上について>
(実施例10)
第二実施形態の蓄電装置1において、グラファイトに対する活性炭の混合率を10質量%として、蓄電装置1を作製し、繰り返し充放電を行い、サイクル数に対する放電容量を測定した。放電容量の測定は、第一実施形態の測定装置20を用いた。その他の材料、測定条件等は第一実施形態と同様である。
(実施例11)
第二実施形態の蓄電装置1において、グラファイトに対する活性炭の混合率を30質量%として、蓄電装置1を作製し、繰り返し充放電を行い、サイクル数に対する放電容量を測定した。放電容量の測定は、第一実施形態の測定装置20を用いた。その他の材料、測定条件等は第一実施形態と同様である。
(実施例12)
第二実施形態の蓄電装置1において、グラファイトに対する活性炭の混合率を50質量%として、蓄電装置1を作製し、繰り返し充放電を行い、サイクル数に対する放電容量を測定した。放電容量の測定は、第一実施形態の測定装置20を用いた。その他の材料、測定条件等は第一実施形態と同様である。
(実施例13)
第二実施形態の蓄電装置1において、グラファイトに対する活性炭の混合率を0質量%として、蓄電装置1を作製し、繰り返し充放電を行い、サイクル数に対する放電容量を測定した。放電容量の測定は、第一実施形態の測定装置20を用いた。その他の材料、測定条件等は第一実施形態と同様である。
(実施例10〜12と実施例13との比較結果)
図9に実施例10〜12の蓄電装置1と実施例13の蓄電装置1のサイクル特性を示す。この図9に示すように、実施例13および実施例10〜12の蓄電装置1は、ともに、繰り返し充放電を行ってもその放電容量が急激に低下することはなかった。また、実施例13と実施例10〜12を比較すると、実施例10〜12の蓄電装置1の方が、放電容量が大きいことが確認できた。このように、実施例10〜12の蓄電装置1の方が、実施例13の蓄電装置1よりも、繰り返しの放電においても、さらに容量が向上していることが確認できた。
なお、前述の実施例1〜5の蓄電装置1においても、正極10に高比表面積を有する炭素材料を適量添加すれば、容量がより一層向上することが期待される。
次に、上記実施例3(グラファイトに対する活性炭の混合率0質量%),上記実施例6(同10質量%),上記実施例7(同30質量%),上記実施例8(同50質量%)及びグラファイトに対する活性炭の混合率をさらに増加させ75,100質量%とした各比較例とについて、その放電容量を測定した。即ち、第二実施形態の蓄電装置1において、正極のグラファイトに対する活性炭の混合率を0,10,30,50,75,100質量%と変化させて、それぞれの混合率の蓄電装置1を作製し、その放電容量を測定した。放電容量の測定は、第一実施形態の測定装置20を用いた。その他の材料、測定条件等は第一実施形態と同様である。
図10に、その測定結果を示す。この図10に示すように、放電容量は、活性炭の混合率が低い、あるいは高いとき、比較的小さくなる。したがって、グラファイトに対する活性炭の混合率が、好ましくは10質量%以上60質量%以下の範囲、さらに好ましくは10質量%以上50質量%以下、よりさらに好ましくは30質量%以上50質量%以下の範囲のとき、容量が効果的に大きくなることが確認できた。
<有機電解質材のアニオンが耐電圧に与える効果について>
(実施例14)
第一実施形態の蓄電装置1において、有機電解質材のカチオンをテトラエチルアンモニウムイオン(TEA+)とし、アニオンをテトラフルオロボレートイオン(BF4 -)とする、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート(TEABF4,東京化成製)の有機電解質を用いて、蓄電装置1を作製した。その他の材料、製造方法、測定条件等は第一実施形態と同様である。この蓄電装置1を用いて耐電圧を測定した。耐電圧の測定は、正極、負極、参照極の三極からなる三極式セルを用いて行った。具体的には、まず、正極と負極との間に0.5mAの定電流を印加し、正極−参照極間の電位(正極電位)と、負極−参照極間の電位(負極電位)とを測定した。定電流を印加し続け、正極電位及び負極電位が飽和し始めたときの電位をそれぞれ測定し、その正極電位と負極電位との差を耐電圧として測定した。
(実施例15)
第一実施形態の蓄電装置1において、有機電解質材のカチオンをテトラエチルアンモニウムイオン(TEA+)とし、アニオンをパークロレートイオン(ClO4 -)とする、テトラエチルアンモニウムパークロレート(TEAClO4,東京化成製)の有機電解質を用いて、蓄電装置1を作製した。その他の材料、製造方法、測定条件等は第一実施形態と同様である。この蓄電装置1を用いて耐電圧を測定した。耐電圧の測定方法は、実施例14と同様である。
(実施例16)
第一実施形態の蓄電装置1において、有機電解質材のカチオンをテトラエチルアンモニウムイオン(TEA+)とし、アニオンをヘキサフルオロホスフェートイオン(PF6 -)とする、テトラエチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート(TEAPF6,キシダ化学製)の有機電解質を用いて、蓄電装置1を作製した。その他の材料、製造方法、測定条件等は第一実施形態と同様である。この蓄電装置1を用いて耐電圧を測定した。耐電圧の測定方法は、実施例14と同様である。
(実施例17)
第一実施形態の蓄電装置1において、有機電解質材のカチオンをテトラエチルアンモニウムイオン(TEA+)とし、アニオンをトリフルオロメタンスルフォネートイオン(CF3SO3 -)とする、テトラエチルアンモニウムトリフルオロメタンスルフォネート(TEACF3SO3,Fluka製)の有機電解質を用いて、蓄電装置1を作製した。その他の材料、製造方法、測定条件等は第一実施形態と同様である。この蓄電装置1を用いて耐電圧を測定した。耐電圧の測定方法は、実施例14と同様である。
(比較例4)
第一実施形態の蓄電装置1において、有機電解質材のカチオンをテトラエチルアンモニウムイオン(TEA+)とし、アニオンをトリフルオロアセテートイオン(CF3COO-)とする、テトラエチルアンモニウムトリフルオロアセテート(TEACF3COO,アルドリッチ製)の有機電解質を用いて、蓄電装置1を作製した。その他の材料、製造方法、測定条件等は第一実施形態と同様である。この蓄電装置1を用いて耐電圧を測定した。耐電圧の測定方法は、実施例14と同様である。
(比較例5)
第一実施形態の蓄電装置1において、有機電解質材のカチオンをテトラエチルアンモニウムイオン(TEA+)とし、アニオンをトルエンスルフォネートイオン(CH364SO3 -)とする、テトラエチルアンモニウムトルエンスルフォネート(TEACH364SO3,東京化成製)の有機電解質を用いて、蓄電装置1を作製した。その他の材料、製造方法、測定条件等は第一実施形態と同様である。この蓄電装置1を用いて耐電圧を測定した。耐電圧の測定方法は、実施例14と同様である。
(実施例14〜17と比較例4及び5との比較結果)
図11に、実施例14〜17と比較例4及び5のアニオンのイオン半径及び蓄電装置1の耐電圧を示す。図11に示すように、実施例14〜17及び比較例4及び5のアニオンのうち、アニオンのイオン半径が比較的小さい実施例14〜16において、耐電圧が高くなった。また、イオン半径が比較的小さい実施例14〜16のうち、PF6 -を用いた実施例16において、最も耐電圧が高くなった。
一方、実施例16のPF6 -よりもイオン半径が大きなアニオンを有する実施例17及び比較例4及び5では、実施例14〜16よりも耐電圧は低下するものの、実施例17では、3.4Vの耐電圧を得ることができた。また、比較例4及び比較例5では、目視によりグラファイトの膨張が確認できなかったこと及び初期放電容量が小さいことから、正極でのインターカレーションが起こっていないと推定された。したがって、比較例4及び比較例5は、本発明の蓄電原理に従った反応が起こっているものではないと推定された。
以上より、アニオンのイオン半径は小さい方が耐電圧を向上させる傾向があり、その中でも特に、PF6 -付近のイオン半径を有するアニオンを使用することが更に好ましいことが確認できた。
以上のように、アニオンの種類を適切に選択することにより、電解液の耐電圧を向上させることができることが確認できた。即ち、蓄電装置1のエネルギ密度(容量)は、平均電圧と放電容量の積で表される。したがって、電圧を上げることで容量を増加することができる。蓄電装置1の電圧は、電解液の分解に起因しており、電解液の耐電圧に依存することから、上記のような実施例14〜17のアニオンを使用することにより、電解液の耐電圧を向上させて、蓄電装置1の高容量化を図ることができる。
<有機電解質材のカチオンが耐電圧に与える効果について>
(実施例18)
第一実施形態の蓄電装置1において、有機電解質材のアニオンをヘキサフルオロホスフェートイオン(PF6 -)とし、カチオンをトリエチルメチルアンモニウムイオン(TEMA+)とする、トリエチルメチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート(TEMAPF6,富山薬品工業製)の有機電解質を用いて、蓄電装置1を作製した。その他の材料、製造方法、測定条件等は第一実施形態と同様である。この蓄電装置1を用いて耐電圧を測定した。耐電圧の測定方法は、実施例14と同様である。
(実施例19)
第一実施形態の蓄電装置1において、有機電解質材のアニオンをヘキサフルオロホスフェートイオン(PF6 -)とし、カチオンをn−ブチルピリジニウムイオン(nBP+)とする、1−n−ブチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート(nBPPF6,東京化成製)の有機電解質を用いて、蓄電装置1を作製した。その他の材料、製造方法、測定条件等は第一実施形態と同様である。この蓄電装置1を用いて耐電圧を測定した。耐電圧の測定方法は、実施例14と同様である。
(比較例6)
第一実施形態の蓄電装置1において、有機電解質材のアニオンをヘキサフルオロホスフェートイオン(PF6 -)とし、カチオンをテトラメチルアンモニウムイオン(TMA+)とする、テトラメチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート(TMAPF6,東京化成製)の有機電解質を用いて、蓄電装置1を作製した。その他の材料、製造方法、測定条件等は第一実施形態と同様である。この蓄電装置1を用いて耐電圧を測定した。耐電圧の測定方法は、実施例14と同様である。
(比較例7)
第一実施形態の蓄電装置1において、有機電解質材のアニオンをヘキサフルオロホスフェートイオン(PF6 -)とし、カチオンをテトラブチルアンモニウムイオン(TBA+)とする、テトラブチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート(TBAPF6,東京化成製)蓄電装置1を作製した。その他の材料、製造方法、測定条件等は第一実施形態と同様である。この蓄電装置1を用いて耐電圧を測定した。耐電圧の測定方法は、実施例14と同様である。
(実施例16,18,及び19と比較例6及び7との比較結果)
図12は、実施例16,18,及び19と比較例6及び7のカチオンのイオン半径及び蓄電装置1の耐電圧を示す。図12に示すように、実施例16,18及び19と比較例6及び7のカチオンのうち、カチオンのイオン半径が比較的小さい実施例16及び18で耐電圧が高くなった。また、イオン半径が比較的小さい実施例16及び18のうち、実施例16のTEA+が最も耐電圧が高くなった。
一方、実施例16のTEA+よりもイオン半径が大きい実施例では、実施例19において、比較的高い耐電圧を得ることができた。なお、比較例6,7は、実施例19とほぼ同じ耐電圧を得ることができたものの、本発明で期待される55.6mAh/g(200F/g)以上の容量を得ることができなかった。
<溶媒が耐電圧に与える影響について>
(実施例20)
第一実施形態の蓄電装置1において、高比誘電率溶媒としてプロピレンカーボネート(PC,キシダ化学製)を用い、低粘度溶媒としてエチルメチルカーボネート(EMC,キシダ化学製)を用いて、これらを2:1の体積比で混合した溶媒を使用した。有機電解質材として、テトラエチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート(TEAPF6,キシダ化学製)を用いた。その他の材料、製造方法等は第一実施形態の蓄電装置1と同様である。この蓄電装置1の耐電圧を測定した。耐電圧の測定方法は、実施例14と同様である。
(実施例21)
第一実施形態の蓄電装置1において、高比誘電率溶媒としてブチレンカーボネート(BC,キシダ化学製)を用い、低粘度溶媒としてエチルメチルカーボネート(EMC,キシダ化学製)を用いて、これらを2:1の体積比で混合した溶媒を使用した。有機電解質材として、テトラエチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート(TEAPF6,キシダ化学製)を用いた。その他の材料、製造方法等は第一実施形態の蓄電装置1と同様である。この蓄電装置1の耐電圧を測定した。耐電圧の測定方法は、実施例14と同様である。
(実施例22)
第一実施形態の蓄電装置1において、高比誘電率溶媒としてプロピレンカーボネート(PC,キシダ化学製)を用い、低粘度溶媒としてジエチルカーボネート(DEC,キシダ化学製)を用いて、これらを2:1の体積比で混合した溶媒を使用した。有機電解質材として、テトラエチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート(TEAPF6,キシダ化学製)を用いた。その他の材料、製造方法等は第一実施形態の蓄電装置1と同様である。この蓄電装置1の耐電圧を測定した。耐電圧の測定方法は、実施例14と同様である。
(実施例23)
第一実施形態の蓄電装置1において、高比誘電率溶媒としてプロピレンカーボネート(PC)を用い、低粘度溶媒としてγ−ブチロラクトーン(GBL)を用いて、これらを2:1の体積比で混合した溶媒を使用した。有機電解質材として、テトラエチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート(TEAPF6,キシダ化学製)を用いた。その他の材料、製造方法等は第一実施形態の蓄電装置1と同様である。この蓄電装置1の耐電圧を測定した。耐電圧の測定方法は、実施例14と同様である。
(比較例8)
第一実施形態の蓄電装置1において、高比誘電率溶媒としてエチレンカーボネート(EC,キシダ化学製)を用い、低粘度溶媒としてエチルメチルカーボネート(EMC,キシダ化学製)を用いて、これらを2:1の体積比の割合で混合した溶媒を使用した。有機電解質材として、テトラエチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート(TEAPF6,キシダ化学製)を用いた。その他の材料、製造方法等は第一実施形態の蓄電装置1と同様である。この蓄電装置1の耐電圧を測定した。耐電圧の測定方法は、実施例14と同様である。
(実施例20〜23と比較例8との比較結果)
図13は、実施例20〜23と比較例8の溶媒のイオン半径及び誘電率、並びに蓄電装置1の耐電圧を示す。低粘度溶媒をEMCに固定し、種々の高比誘電率溶媒を用いた実施例20〜21及び比較例8では、実施例20及び21において、4V以上の高い耐電圧を得ることができた。また、実施例20〜21及び比較例8においては、イオン半径が大きいほど、耐電圧が高くなり、誘電率が小さいほど、耐電圧が高くなった。
一方、比較例8では、耐電圧が3.9Vとなり、4V以上の耐電圧を得ることができなかった。なお、比較例8では、ECは、常温で固体であるため、溶媒として取扱いが容易でないという欠点もある。
次に、高比誘電率溶媒をPCに固定して、種々の低粘度溶媒を用いた実施例20,22,及び23では、実施例20,22,及び23の全てにおいて4V以上の高い耐電圧を得ることができた。また、実施例20,22,及び23においては、イオン半径が小さいほど、耐電圧が高くなる傾向にあり、誘電率が大きいほど、耐電圧が高くなる傾向にあることが確認できた。さらに、実施例20,22,及び23の中では、GBLを用いた実施例23において4.6Vの最も高い耐電圧を得ることができた。
以上のように、溶媒を適切に選択することにより、電解液の耐電圧を向上させることができることが確認できた。即ち、アニオンのインターカレーションを促進するためには、溶媒の分解電圧は、正極の酸化電位(アニオンが正極にインターカレーションするときの電位)よりも高い必要がある。したがって蓄電装置の容量向上のために電解液の耐電圧を向上させるにあたっては、溶媒の分解電圧も高める必要がある。上記のような実施例20〜23の材料を用いて電解液の耐電圧を向上させることで、蓄電装置1の高容量化を図ることができる。
<電解液成分への添加物が初期サイクルの可逆性に与える影響について>
(実施例24)
第一実施形態の蓄電装置1において、実施例18の電解液に対して1vol%となるように酢酸エチルを加えた。その他の材料、製造方法等は、第一実施形態の蓄電装置1と同様である。この蓄電装置1を用いて繰り返し放電及び充電を行い、その放電容量、充電容量を測定し、これらの結果よりサイクル数に対するクーロン効率(充放電効率)を算出した。
(実施例25)
第一実施形態の蓄電装置1において、実施例18の電解液に対して1vol%となるように酢酸メチルを加えた。その他の材料、製造方法等は、第一実施形態の蓄電装置1と同様である。この蓄電装置1を用いて繰り返し放電及び充電を行い、その放電容量、充電容量を測定し、これらの結果よりサイクル数に対するクーロン効率を算出した。
(実施例26)
第一実施形態の蓄電装置1において、実施例18の電解液に対して1vol%となるように酢酸ブチルを添加した。その他の材料、作製方法等は、第一実施形態の蓄電装置1と同様である。この蓄電装置1を用いて繰り返し放電及び充電を行い、その放電容量、充電容量を測定し、これらの結果よりサイクル数に対するクーロン効率を算出した。
(実施例27)
実施例18の蓄電装置1を用いて繰り返し放電及び充電を行い、その放電容量、充電容量を測定し、これらの結果よりサイクル数に対するクーロン効率を算出した。
(実施例24〜26及び実施例27との比較結果)
図14は、実施例24と実施例27の結果を示す。また図15は、実施例25と実施例27の結果を示す。さらに図16は、実施例26と実施例27の結果を示す。これらの図14乃至図16に示すように、初期サイクルにおけるクーロン効率は、実施例24乃至26のいずれも、実施例27の55.7%を大きく向上することが確認できた。特に、酢酸ブチルを添加物として用いた実施例26では、初回クーロン効率が87.4%となり、良好であった。
<電解液成分への添加物がサイクル特性(放電容量維持率)に与える影響について>
(実施例28)
第一実施形態の蓄電装置1において、実施例18の電解液に対して1vol%となるようにビニレンカーボネート(VC)を添加した。その他の材料、作製方法等は、第一実施形態の蓄電装置1と同様である。この蓄電装置1を用いて繰り返し充電及び放電を100サイクル行い、その放電容量を測定するとともに、放電容量維持率を求めた。
(実施例29)
実施例18の蓄電装置1を用いて、繰り返し充電及び放電を100サイクル行い、その放電容量を測定するとともに、放電容量維持率を求めた。
(実施例28と実施例29との比較結果)
図17は、実施例28と実施例29の放電容量維持率に関する結果を示す。実施例29の蓄電装置1では、充放電を100サイクル行った後の放電容量維持率は81.6%であった。これに対して、実施例28の蓄電装置1では、充放電を100サイクル行った後では、放電容量維持率は93.8%であった。以上より、VCを添加物として電解液に添加することにより、サイクル特性(放電容量維持率)を向上させることができることが確認できた。
本発明の第一実施形態に係る蓄電装置の構造を概念的に示した図である。 本発明の第一実施形態に係る蓄電装置の測定装置を示した概略図である。 本発明の第一実施形態に係る蓄電装置の正極の導電性材料層のXRDチャート図である。 本発明の第一実施形態に係る蓄電装置の負極の導電性材料層のXRDチャート図である。 本発明の第一実施形態に係る蓄電装置のグラファイトおよび活性炭の物性を示す図である。 本発明の第一実施形態に係る蓄電装置の放電特性を示す図である。 実施例1〜5と比較例1〜3の蓄電装置1の初期放電容量を示す図である。 実施例6〜8と実施例9の蓄電装置1の放電特性を示す図である。 実施例10〜12と実施例13の蓄電装置1のサイクル特性を示す図である。 グラファイトに対する活性炭の混合率を変化させた場合の、各蓄電装置1の放電容量を示す図である。 実施例14〜17と比較例4及び5の結果を示す図である。 実施例16,18,及び19と比較例6及び7の結果を示す図である。 実施例20〜23と比較例8の結果を示す図である。 実施例24と実施例27の充放電特性(クーロン効率)を示す図である。 実施例25と実施例27の充放電特性(クーロン効率)を示す図である。 実施例26と実施例27の充放電特性(クーロン効率)を示す図である。 実施例28と実施例29の放電容量維持率を示す図である。
符号の説明
1 蓄電装置
2,4 集電体
6,8 導電性材料層
10 正極
12 負極
14 セパレータ材
16 非水電解液
20 測定装置

Claims (10)

  1. 集電体上に形成された導電性材料層を有する正極および負極と、該両電極の間に設けられたセパレータ材と、有機電解質を含む非水電解液とを構成材として含む蓄電装置であって、
    前記正極の導電性材料層の材料は、層状構造を有する炭素材料を含み、前記正極では、所定電圧値以上の電圧で、該正極の層間に、前記非水電解液中のアニオンがインターカレートされ、前記負極では、その最表面に前記非水電解液中のカチオンが吸着されることによって、充電が行われる、
    ことを特徴とする蓄電装置。
  2. 集電体と、該集電体上に形成された導電性材料層とをそれぞれ有する正極および負極と、該両電極の間に設けられたセパレータ材と、有機電解質を含む非水電解液とを構成材として含む蓄電装置であって、
    前記正極の前記導電性材料層は、層状構造を有する結晶性の炭素材料を含み、
    前記負極の前記導電性材料層は、吸着能を有する高比表面積の炭素材料を含み、
    前記非水電解液のアニオンが、前記正極の前記導電性材料層の層間にインターカレートされ、前記非水電解液のカチオンが、前記負極の前記導電性材料層に吸着されることにより、前記正極の前記導電性材料層の重量1gあたり55.6mAh(55.6mAh/g)以上の容量を有する、
    ことを特徴とする蓄電装置。
  3. 集電体と、該集電体上に形成された導電性材料層とをそれぞれ有する正極および負極と、該両電極の間に設けられたセパレータ材と、有機電解質を含む非水電解液とを構成材として含む蓄電装置であって、
    前記正極の前記導電性材料層は、層状構造を有するグラファイトを含み、
    前記負極の前記導電性材料層は、活性炭を含み、
    前記非水電解液は、ピリジニウムイオン及び第4級アンモニウムイオンから選ばれる少なくとも1種をカチオン主成分として含み、且つフッ化物アニオン及び塩化物アニオンから選ばれる少なくとも1種をアニオン主成分として含み、
    前記アニオンが前記グラファイトの層間にインターカレートされ、前記カチオンが前記活性炭に吸着される構成とされている、
    ことを特徴とする蓄電装置。
  4. 前記フッ化物アニオンは、テトラフルオロボレートイオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、トリフルオロメタンスルフォネートイオンから選ばれる少なくとも1種である、
    請求項3に記載の蓄電装置。
  5. 前記塩化物アニオンは、パークロレートイオンである、
    請求項3または請求項4に記載の蓄電装置。
  6. 前記非水電解液は、1−n−ブチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート、ブチルメチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート、テトラエチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート、トリエチルメチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート、テトラエチルアンモニウムパークロレート、及びテトラエチルアンモニウムトリフルオロメタンスルフォネートから選ばれる少なくとも1種を含む、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の蓄電装置。
  7. 前記非水電解液は、溶媒として、プロピレンカーボネート又はブチレンカーボネートと、エチルメチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、又はジエチルカーボネートと、を含む、
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の蓄電装置。
  8. 前記非水電解液は、更に、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルから選ばれる少なくとも1種を含む、
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の蓄電装置。
  9. 前記非水電解液は、更に、ビニレンカーボネートを含む、
    請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の蓄電装置。
  10. 前記正極上の前記導電性材料層は、高比表面積の炭素材料を更に含む、
    請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の蓄電装置。
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