JP4863001B2 - 蓄電デバイスおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は電圧が高く、容量が大きく、かつ充放電サイクルにおける信頼性の高い蓄電デバイス、蓄電システム、およびそれを用いた電子機器、動力システムに関する。
非水電解液を使用する蓄電デバイスとして知られているものにはリチウムイオン二次電池や電気二重層キャパシタなどがある。
リチウムイオン二次電池は正極にリチウム含有遷移金属酸化物が使用され、負極にはリチウムがインターカレート可能な黒鉛系炭素化合物が好適に使用されており、電解液としてはリチウム塩を含む非水電解液が利用されている。
リチウムイオン二次電池では通常、正極にリチウム含有遷移金属酸化物を使用しているために、リチウムイオン二次電池は高い電圧による充放電を実現でき、結果として高容量な電池と認識される一方で、正負極活物質自体にリチウムイオンを吸蔵・脱離するために充放電サイクルの劣化が早期に起こってしまう。
一方、電気二重層キャパシタは、正極、負極共に活性炭を主体とする分極性電極にて構成されているために容量は低いながらも、急速な充放電を可能にし、かつ充放電サイクルにおける高い信頼性を確保出来ている。
しかしながら、分極性電極と電解液の界面に形成される電気二重層を利用することで安定した電源を構成する電気二重層キャパシタの電気エネルギーは1/2CVで表されることから、より高い電圧で作動させる電気化学系が求められている。
電気二重層キャパシタの蓄電システムにおける容量向上の為に近年研究されたシステムとしては、正極にPFPT(ポリ−p−フルオロフェニルチオフェン)を使用し、負極に活性炭を使用するものが提案されている。また、正極に活性炭を使用し、負極にチタン酸リチウムを使用するもの、あるいは、正極に活性炭を使用し、負極が黒鉛系炭素というものが提案されている。しかしながら、これら提案の蓄電システムにおいては、充放電サイクル初期の劣化、急速充放電による容量低下、黒鉛系炭素へのリチウムイオンの挿入脱離の繰り返しによる構造の劣化の可能性が報告されている。例えば、特許文献1には、電気二重層キャパシタの電極材料となる特殊な炭素材、及びその製造方法について提案されている。
特許文献2には、(002)ピークのX線回折での半値幅が0.5〜5.0°である黒鉛系炭素材料を正極及び負極の両電極の主成分として含む電気二重層キャパシタについて提案されているが、実施例に示されているように、電気二重層キャパシタを作製した後に水蒸気賦活処理の代わりに、20分〜5時間、3.8Vの高電圧を印加して使用することを特徴としている。
さらに、特許文献3には、正極の炭素材料として、ホウ素またはホウ素化合物を含有する炭素材料を熱処理して得られるホウ素含有黒鉛を使用し、負極の炭素材料として活性炭を使用した電気二重層キャパシタが提案されている。特許文献3では、正極おけるアニオンのインターカレーション反応を推定しているが、充放電過程の詳細は明らかにされていない。またホウ素含有黒鉛の比表面積等の物理的性質に関する詳細も明らかにされていない。
さらに特許文献4にも、正極活物質として黒鉛を使用し、負極の活物質として黒鉛または活性炭を使用する電気二重層キャパシタが提案されているが、キャパシタ容量が正極および負極でのイオンの吸脱着によって発現するとされている。
特開平10−199767号公報 特開2002−151364号公報 特開2004−134658号公報 特開2005−294780号公報
以上のように、従来正極として黒鉛や活性炭を使用した非水系の電気二重層キャパシタの提案はあったが、実際に使用できる蓄電容量およびエネルギー容量が十分ではなく、また充放電過程の適正な制御がされていないためにサイクル特性が不十分であった。
本発明は従来の鉛電池、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素二次電池、電気二重層キャパシタ等を代替することが可能で、実質的に利用できる蓄電容量およびエネルギー容量が大きく、かつ充放電サイクルにおける信頼性が高い、蓄電デバイスを提供することを目的とする。
本発明は、以下の事項に関する。
1. 炭素質活物質を含有する正極および負極を備える蓄電デバイスであって、
正極における電気的充電過程が、低電圧領域におけるアニオンの吸着過程と高電圧領域におけるインターカレーション過程を示し、
負極における電気的充電が、カチオンの吸着により生じ、
完全放電時に、前記負極が、放電されずに残存する負電荷で充電されていることを特徴とする蓄電デバイス。
2. 前記正極および負極は、初期充電時に負極が最大許容電気量に達する前に、正極電位が正極での不可逆反応電位を超えるように設定され、
正極で不可逆反応が起きる電圧で、少なくとも1回の開放充電および開放放電を行って製造されたことを特徴とする上記1記載の蓄電デバイス。
3. 正極へのアニオンのインターカレーションが開始する遷移電圧が、1.75Vから2.5Vの範囲であることを特徴とする上記1または2記載の蓄電デバイス。
4. 正極の充電可能な積算容量が、負極の充電可能な積算容量の95%以下であることを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の蓄電デバイス。
5. 前記開放充電時の不可逆反応電荷量が、負極が本来有するカチオン吸着に基づく電荷量の10〜60%であることを特徴とする上記2の蓄電デバイス。
6. 前記不可逆反応が、電解液の溶媒の分解反応であることを特徴とする上記2記載の蓄電デバイス。
7. 開放充電時に、電解液の耐電圧より高い電圧まで印加されたことを特徴とする上記6記載の蓄電デバイス。
8. 前記不可逆反応が、添加された材料の反応を伴うことを特徴とする上記2記載の蓄電デバイス。
9. 前記正極の活物質として黒鉛質材料が使用され、
前記負極の活物質として正極の活物質として使用される黒鉛質材料より比表面積の大きい炭素質材料が使用されることを特徴とする上記1〜8のいずれかに記載の蓄電デバイス。
10. 前記負極で使用される炭素質材料が活性炭であることを特徴とする上記9記載の蓄電デバイス。
11. 蓄電デバイスとしての使用時において、充電時の正極電位が5.2Vvs.Li/Liを超えない範囲で使用されることを特徴とする上記1〜10のいずれかに記載の蓄電デバイス。
12. 蓄電デバイスとしての使用時において、充電電圧3.5V未満の範囲で使用されることを特徴とする上記1〜10のいずれかに記載の蓄電デバイス。
13. 炭素質活物質を含有する正極および負極を備える蓄電デバイスの製造方法であって、
(a)正極における電気的充電過程が、低電圧領域におけるアニオンの吸着過程と高電圧領域におけるインターカレーション過程を示し、(b)負極における電気的充電が、カチオンの吸着により生じ、(c)初期充電時に負極が最大許容電気量に達する前に、正極電位が正極での不可逆反応電位を超えるように、正極および負極材料の容量を設定し、
前記正極で不可逆反応が起きる電圧で、少なくとも1回の開放充電および開放放電を行うことを特徴とする蓄電デバイスの製造方法。
14. 前記開放充電時に、正極が有する電荷量に加えて、正極で起きる不可逆反応で消費した正孔に相当する電気量を、負極に負の電荷として蓄電し、
前記開放放電時に、前記正極と負極の電位がバランスするように完全放電し、その際に、前記不可逆反応を利用して蓄電した負極の電荷が、負極に残存することを特徴とする上記13記載の製造方法。
15. 前記正極での不可逆反応が、電解液の溶媒の酸化分解であることを特徴とする上記13または14記載の製造方法。
本発明によれば、非水系の電気二重層キャパシタに特徴的な高速充放電という性質を保持したまま、従来の電気二重層キャパシタに比べて高電圧で利用可能で、実質的に利用できる蓄電容量およびエネルギー容量が大きく、かつ充放電サイクルにおける信頼性が高い蓄電デバイスを提供することができる。
本発明では、完全放電時に、負極が、放電されずに残存する負電荷で充電された状態になっているので、等電点が低電位側にシフトし、その結果、正極においてアニオンの吸着からインターカレーションに変化する遷移電圧が上がる。従って、本発明の蓄電デバイスは、動作電圧が高く、かつ引き上げられた高電圧域での容量が確保される。さらに実用に供しない低電圧域での正極に対するアニオンのインターカレーション負荷を減らすことができる。さらに、遷移電圧の上昇は、負極電位の低下によってもたらされているので、使用時の動作電圧を高くしても、電解液の酸化反応電位以下でデバイスをしようできる。このようなことから、本発明の蓄電デバイスは、高電圧と高容量かつ良好なサイクル特性を有する。
さらに、本発明の蓄電デバイスでは1.75Vから3.5Vと高い動作電圧を得ることが出来ることから、高電圧で急速な充放電を行う分野において本発明の蓄電デバイスの特徴を有効であり、例えば、エンジンのスターター電源や、HEV用蓄電デバイスとして利用できる。例えばHEV用の蓄電デバイスに200V以上の電圧が必要とされるが、従来の電気二重層キャパシタと比較すると、直列するデバイスの個数は40%低減される。これは昇圧回路が単純化できるという効果のみならず、直列ゆえに1ヶのデバイスが故障すると直列部分の全てのエネルギーが得られなくなることから故障頻度の低減等のメリットが大きい。
本発明のデバイスにおいて、完全放電時に負極が放電されずに残存する負電荷で充電された状態になるには、後述するような不可逆反応を利用する。この説明の前に、最初に、正極における電気的充電過程が、低電圧領域におけるアニオンの吸着過程と高電圧領域におけるインターカレーション過程を示し、負極における電気的充電が、カチオンの吸着により生ずる蓄電デバイスについて説明する。
<遷移電圧を有する蓄電デバイスの説明>
図12に、本発明の蓄電デバイスの代表的な充放電特性を示す。また、図13に、従来の電気二重層キャパシタとして正極負極に活性炭を使用したデバイスの充放電特性を、図12に示した本発明のデバイスの特性と合わせて示す。これらの充電容量−電圧特性曲線(クロノポテンショグラム)のグラフでは、横軸が充放電容量を表し、縦軸が電圧を表す。例えば定電流充電を行ったとすると、横軸は充電容量を表すと共に充電時間にも対応する。
本発明の蓄電デバイスでは、図12に示すように、充電時に電圧Vtを境にして充電容量−電圧特性曲線の傾斜が大きく変化する。即ち、後述する実施例で示すように、電圧Vtまでは正極活物質にオニウム塩のアニオンが吸着し、電圧Vt以上でアニオンが正極活物質にインターカレーションしている。本出願では、充電過程が吸着からインターカレーションに変わる電圧Vtを、遷移電圧と定義する。
遷移電圧Vtまでの吸着による充電では、比表面積の小さな正極活物質に吸着されるアニオン量は少ないので充電容量は小さく、充電容量−電圧特性曲線には、大きな傾斜が観察される。その後のインターカレーションによる充電過程では、比較的電圧の変化が小さく、大きな電荷を取り込むことができるので、大きな蓄電容量を発現することができる。
さらにインターカレーションを詳細に検討すると、遷移電圧Vt付近で、正極活物質表面に吸着したアニオンが急速にインターカレーションする過程と、その後の通常の本格的なインターカレーション過程に分けられる。遷移電圧Vt付近での吸着アニオンのインターカレーションによる反応電流は小さいが、狭い電圧域で起きるため単位電圧当たりの容量変化量を調べると、この電圧域において反応電流は極大値またはショルダーとして検出される。ただし、正極に用いる黒鉛質材料の比表面積が小さい場合、インターカレートする吸着アニオン量が少ないために、明確にピークとして検出され難いこともある。また、この蓄電デバイスを遷移電圧以上の電圧領域のみで利用するシステムでは、その充放電の際には当然ながら見かけ上は遷移電圧Vtが観察されない。
放電時には、放電量の増加(残存容量の減少)と共に、脱インターカレーションにより緩やかに電圧が減少し、ほとんどのアニオンが脱インターカレーションしたところで急激に電圧が低下する。しかし、充電時とは異なり、脱インターカレーション状態から脱着状態に移行する過程が明瞭に発現しないために、クロノポテンショグラム上には明確な遷移電圧は観察されない。
本発明の蓄電デバイスでは、使用時の充放電領域として、インターカレーションした状態にて、使用されることが好ましい。図12では、放電時に遷移電圧Vt以下の1.5Vまで使用可能であることを示しているが、この状態でもインターカレーションしたアニオンが残っており、ここから再充電を始めた場合には、吸着過程を経ることなく遷移電圧Vt以上から充電が開始される。充電時の遷移電圧Vtと放電時にインターカレーション状態にあって利用できる電圧の差は、充放電時の電流と内部抵抗等の影響も受け、通常0.5V程度である。
本発明の蓄電デバイスでは、このように放電時において高い電圧を保ちながら放電していくので、電子機器に必要とされる電圧領域において実際に利用できる蓄電容量が大きい。また、取り出せるエネルギー容量は、クロノポテンショグラムの積分に対応するが、本発明のデバイスは、高い電圧で放電するために、エネルギー容量が大きいことも特徴である。
一方、従来の正極および負極に活性炭を使用した電気二重層キャパシタでは、図13に示すように、充放電のクロノポテンショグラムがなだらかである。これは、低電圧にても充電される容量が大きいことを示しており、本発明の蓄電デバイスに比べて、この例では1.5V以下の範囲で利用できる容量が大きい。しかし、蓄電デバイスを、1.5V以上で動作する電子機器に搭載したときに、1.5V以下の範囲で充電容量が大きいことは何ら意味がない。即ち、本発明の蓄電デバイスは、実際に使用する比較的高電圧の範囲での充電容量、特にエネルギー容量が大きいことが特徴である。
本発明の蓄電デバイスの遷移電圧Vtは、従って、実際の電子機器で使用される電圧を考慮して定められることが好ましく、通常1.5V以上に設定されることが好ましい。
遷移電圧Vtは、正極活物質の容量(capacitance)と負極活物質の容量(capacitance)、特にその比に依存することから、両者の組み合わせで遷移電圧Vtを調節することができる。正極活物質の容量が大きい場合、遷移電圧Vtは低くなり、負極活物質の容量が大きい場合には、遷移電圧Vtは高くなる。
さらに、本発明の蓄電デバイスでは、例えば正極活物質および負極活物質の容量を調整し、即ち、遷移電圧Vtを調節することで、充電時(即ち正極活物質へのインターカレーション時)に、正極における電解液の分解反応を抑制し、サイクル特性を改善することもできる。本発明者は、従来の正極に黒鉛を用いた電気二重層キャパシタでは、正極上で電解液(溶媒)の分解が起こり、これに伴う分解生成物の有機質が負極側に移動して負極表面を被覆する結果、負極表面の有効な電気二重層がサイクル毎に減少し、これが容量維持率の減少、すなわちサイクル特性低下をもたらすことを見出した。電解液の分解の開始電圧は種々の要因に依存するが、活性炭の種類や表面積、正極と負極の容量比等に依存する。この例の本発明の蓄電デバイスでは、3.2V程度(図12)、一方、従来の電気二重層キャパシタでは、2.3V程度(図13)からそれぞれ分解反応電流が観察されている。
正極上で電解液(溶媒)の分解を抑制するための方法の1つとして、充電の間に正極側の電位が分解電位を超えないようにすることが有効である。本発明の蓄電デバイスでは、例えば負極と正極の容量比を大きくして、遷移電圧を高く設定すると、充電容量が増大していく間に、正極電位の上昇が小さく、負極電位の絶対値の大きい範囲まで充電が可能になる。その結果、デバイス電圧で見た分解電圧が上昇する。そのために、蓄電デバイスの使用可能な電圧が高くなることに加え、電解液分解反応が十分に抑制された電圧範囲で使用することができる。このような使用条件では、負極上への有機物沈積が抑制され蓄電デバイスの容量低下が改良される結果、サイクル特性が向上する。
具体的には、図12および図13で、正極活物質と負極活物質の重量比を1/1とした場合、2200m/g以上の高表面積を有する活性炭を両極の活物質として用いた電気二重層キャパシタの3.5Vからの0Vまでの放電容量は本発明の蓄電デバイスを上回る。しかし、充電時に2.3Vで反応電流が認められるため、充電電圧は2.3Vまでに限定される。一方、本発明の蓄電デバイスでは、3.2V程度まで充電できる。従って、実際に利用する電圧範囲を、例えば1.5V以上とすると、蓄電デバイスで利用できる充放電容量は3.2V〜1.5Vの範囲であるために、2.3V〜1.5Vの範囲しか利用できない電気二重層キャパシタの充放電容量を上回る。さらに放電エネルギーで比較すると逐次充電過程を示す蓄電デバイスのそれは電気二重層キャパシタの3倍以上となる。
以上のように、正極活物質における充電が、吸着とインターカレーションの2段階過程を示すことにより、特にその遷移電圧Vtを比較的高めに設定することにより、本発明の蓄電デバイスは、利用できる放電容量および放電エネルギーを大きくとることができる。さらに電解液の分解も考慮すると、実装置で利用できる放電容量および放電エネルギー、並びにサイクル特性の点で、遷移電圧を有するこの蓄電デバイスは極めて優れている。
<本発明の蓄電デバイスおよび高電圧化の方法の説明>
本発明の蓄電デバイスは、上述の遷移電圧を有する蓄電デバイスをさらに改良し、遷移電圧を上昇させ、さらに高電圧での利用を可能にする。アニオンのインターカレーションは化学反応であることからインターカレーション電位を変えることは出来ない。遷移電圧を高くすることは正極のインターカレーション開始時の負極の電位を下げることを意味する。本発明では、負極が、放電されずに残存する負電荷で充電されているために、負極の電位が下げられている。そのため、高電圧で動作させも、正極が電解液の酸化分解電位に達っしないためにサイクル特性が向上する。
高電圧動作の蓄電デバイスとするためには遷移電圧が高いことが好ましく、1.75V以上、好ましくは2V以上、さらには2.2V以上であることがさらに好ましい。また、従来のインターカレーションを伴うデバイスでは、過度のインターカレーションによるサイクル特性の低下という欠点が内在するが、本発明では、実用に供しない低電圧域での正極に対するアニオンのインターカレーション負荷を減らすことができるために、この機構によるサイクル特性も改善することができる。
本発明の正極の活物質としては、代表的にはアニオンのインターカレーションが可能な黒鉛質材料が用いられ、また負極の活物質としては、代表的にはカチオンの吸着可能な活性炭が用いられる。正極のインターカレーション容量を静電容量として表現すると、正極黒鉛の静電容量は活性炭の5倍から15倍程度と大きく、本発明の蓄電デバイスは活性炭を活物質とする従来の電気二重層キャパシタに比べてははるかに高い蓄電容量を有する。本蓄電デバイスの放電容量は負極において分極したカチオンの活性炭への吸着量と、アニオンが黒鉛にインターカレーションする量によって決定される。しかしインターカレーションするアニオン量は、負極で分極したカチオンと同電気量であることから、デバイス容量は電解質を分極させる負極の容量で決定されるといえる。従って、本発明の蓄電デバイスにおいては出来る限り高容量の活性炭を選択すべきである。
本発明の高電圧化のメカニズムを図1〜図8を参照しながら説明する。これらの図で、(A)および(B)は同じ状態を示しており、(A)は正負極の容量と電位、電圧の関係を示すための模式図であり、横軸は電位、縦軸は静電容量(dQ/dV)を表す。また、(B)は電池構造の模式図であり、正極および負極が保持する電子および正孔、並びに電荷バランスを説明する。また、正極における不可逆反応として、溶媒の酸化分解を例にとり、高電位側に溶媒の酸化電位、低電位側に溶媒の還元電位を示した。
図1は、充電前の蓄電デバイスを示している。図1(B)に示すように、充電前は、正極および負極には、アニオンおよびカチオンは、インターカレーションも吸着もしていない。図1(A)において、正極および負極の四角は、高さが静電容量、横の位置が充電可能な電位範囲、四角の面積がそれぞれの積算容量(通常の充電で充電できる積分電気量mAH)を模式的に表している。尚、正極の容量は、吸着容量とインターカレーション容量の2つの合計である。
次に、この電池を充電していくと、図2(B)に示すように、正極から負極へ電子が移動し、負極に電子が蓄積され正極に正孔が蓄積される。また負極表面にはカチオンが吸着され、正極にはアニオンがインターカレーションしている。図2(A)には、正極、負極の容量が部分的に充電された様子を示す。
さらに充電を進め、正極側で不可逆反応開始電位(この例では溶媒の酸化分解電位)にちょうど達した状態、即ち、正極が充電可能な積算容量に達した状態を図3に示す。図3(B)に示すように、正極から負極にN個の電子が流れ、負極にはN個の電子が蓄積されると共にN個の電荷をもつカチオンが吸着し、正極にはN個の正孔が蓄積されると共に、N個の電荷を持つアニオンがインターカレーションしている。このとき、図3(A)に示すように、正極の積算容量は全部充電されているが、負極には未だ充電可能な容量が残存している(図中の「余裕部分」)。
このような状態は、負極の積算容量が正極の積算容量より大きくなるように設定することで、達成できる。正極容量/負極容量比の好ましい範囲は0.5〜0.95である。容量比が0.5未満でも本発明の効果は発現するが、負極が過多になると容量低下が大きくなるので0.5以上が好ましい。容量比が0.95以上では遷移電圧のシフトが少なく、高電圧化の効果の点で不十分になりがちである。さらに好ましい正極容量/負極容量比は0.75〜0.9である。
そこで、使用する溶媒系にも依存するが、正極電位を5.2V vs. Li/Li以上(好ましくは5.5V以上)、負極電位を1.9V vs. Li/Li以上とし、両極間の電圧を3.4V、好ましくは3.5V以上に設定することによって、正極表面で電解液の不可逆的な分解反応が起きる。そこで、図4に示すように、仮に両極間の充電電圧を3.5Vとして充電すると、正極容量より負極容量を大きく設計した本発明の蓄電デバイスでは過充電によって、正極で電解液の酸化分解が起き、正極ではn個の正孔が消費される(n個の電子を吸収する)。このとき負極では等価のn個の電子が貯蔵される。
図5では充電されたN個の電子が放電された状態を示す。正極にはN個の電子が流入し、正極は電気的に中性で電荷を有さない状態となっているが、負極にはn個の電子が貯蔵されている。しかし、この状態では、未だ正極の電位がわずかに高く、正極と負極の電位がバランスしていない。
さらに負極の電子の一部が正極に流れると、電位がバランスして完全放電状態になる。この状態を図6に示す。尚、このとき流れる電子は非常にわずかであるので、図中では無視している。n個電子が有する電荷量をQとすると、Qは正極と負極の静電容量に比例して分配され、電位のバランスが図られる。つまり正極の吸着部分の静電容量をCc、分配される電圧をVc、負極の吸着部分の静電容量をCa、分配される電圧をVaとすると
=Qa+Qc
Va=Vc
Va=Qa/Ca=Qc/Cc=Vc
が成り立つ条件で電荷と電圧がバランスする。しかしながら、現実には負極活物質としての活性炭の静電容量は正極活物質としての黒鉛の吸着部分の静電容量に比較してはるかに大きいので、
≒Qa>>Qc≒0
が成立する。完全に放電した状態すなわち電荷と電圧がバランスした時点では、n個の電子のほとんどは、負極側に留まり、わずかの電子が正極に存在する。その結果、完全放電時に、負極には放出できない負電荷Qが存在するため、負極の積算容量はQだけ減少する。しかし、本発明の構成では、負極の容量を正極に比べて十分大きく設定しているので、容量の減少は電池全体の容量には影響を与えない。一方、等電位点は、Vaだけ低電位側にシフトする。そのため、充電を行うときに、初期より、Vaだけ低電位から充電が開始するため、正極のインターカレーション開始電圧(遷移電圧Vt)は、Vaだけ高くなる。従って、本発明の蓄電デバイスは、高電圧で充放電が可能になる。
本発明では、過充電を1回だけ行ってもよいが、複数回行ってもよい。ここでは、引き続き2回目の過充電を行う例を説明する。
2回目の充電では、1回目の充電と同様の操作を行う。2回目の過充電においても不可逆反応が起こるように、正極側で不可逆反応開始電位(この例では溶媒の酸化分解電位)を超えるように充電を行う。図7に示すように、仮に1回目の過充電と同じように、両極間に充電電圧が3.5Vになるまで充電すると、電解液の分解、すなわち過充電が開始する。ここで、例えば正極でm個の正孔が電解液の分解に新たに消費されたとすると(m個の電子の吸収)、負極ではm個の電子が蓄えられる。この状態では、正極に蓄積されている正孔がN個であるのに対して、負極で蓄積されている電子はN+n+m個である。尚、ここでm=nとなるようにしてもよい。
そこで、完全放電を行うと、n+m個の電子が有する電荷Q+Qが、正極と負極の静電容量に比例して分配され、電位のバランスが行われる。1回目の完全放電後と同様に、Q+Q=Qa+Qc+Qa+Qc
Va+Va=Vc+Vc
Va+Va=(Qa+Qa)/Ca=(Qc+Qc)/Cc=Vc+Vc
が成り立つ条件で電荷と電圧がバランスする。負極の静電容量が正極の静電容量よりはるかに大きいので、
+Q≒Qa+Qa>>Qc+Qc≒0
が成り立つ。即ち、図8(B)に示すように、n+m個の電子のほとんどは負極側に留まったままで、わずかの電子が正極に流れてバランスする。図8(A)に示すように、この結果、完全放電時に負極に存在する負電荷は、負極の積算容量の減少分となる。一方、等電位点がVc+Vcだけ低電位にシフトするために、正極における充電過程が吸着からインターカレーションに変わる遷移電圧は、この例では、Va+Vaだけ、高電圧側に変化する。
本発明の上記処理は開放充電の段階で行うことが好ましく、そして実際の使用時の充電は電解液が分解しない正極電位、負極電位および端子間電圧に設定する。図14に、実際の使用時(定常状態)における限界充電電位と端子間電圧を示す。図中の「充電上限界電位」は、溶媒の酸化分解反応が開始する限界の正極電位である。充電時の正極電位は、対Li/Li基準電位で5.2V以下、好ましくは5.0V以下である。図中の「充電下限界電位」は、溶媒の還元分解が始まる負極電位または正極が「充電上限限界電位」に達したときの負極電位のどちらか高い方である。この図では、両者がちょうど等しい例として、1.7Vvs.Li/Liの例を示した。負極の充電電位は、1.7Vvs.Li/Li以上が好ましく、特に1.9Vvs.Li/Li以上が好ましい。
このような条件から、充電電圧(正極と負極の端子間電圧)として、電解液が分解しない電圧は3.5V以下、好ましくは3.4V以下、さらに好ましくは3.2V以下である。この条件で充放電を行うことにより本蓄電デバイスの遷移電圧は0.55Vから1.5V程度増加する。
このように、正極側で不可逆反応が起きる電圧で、1回または複数回の開放充放電を行うと、遷移電圧が高い蓄電デバイスを得ることができる。遷移電圧が高いことはデバイスの動作電圧が高く、高エネルギーであることを意味する。本発明の処理によって負極容量は漸減するが、この容量減少は本発明の蓄電デバイスにおいては2Vないし2.2V以下の低電圧動作域での容量減少である。したがって実用の高電圧域での容量には何ら変化はない。つまり0Vから1.75Vないし2V間の低電圧域で充放電を行う場合には容量低下が現れるが、例えば2V以上の高電圧域で充放電を行う限り、容量変化はない。
以上の説明では、不可逆反応が、溶媒の酸化分解よって起こる場合を例に挙げたが、溶媒の酸化分解に限られず、過充電によって正極で正孔が消費されるような不可逆反応(酸化反応)が起こるような反応が利用できる。即ち、電池性能に悪影響を与えずに、負極で電子を消費するような反応であればどのような反応であってもよい。
例えば、過充電時に正極で分解する材料をあらかじめ添加しておいてもよい。開放充電時に正極で分解する電気容量分を負極で蓄えることができて、その電荷に相当する電位分だけ遷移電圧を高めることができる。この方法では正極に過多のアニオンのインターカレーションが行われないために、サイクル特性の改善に効果がある。
また、過充電を行う電圧は、不可逆反応が起きる電圧に依存して適宜決められる。溶媒の酸化分解でも、溶媒によって分解電圧が異なるので、電解液に含まれる溶媒成分に依存して決めることが好ましい。
また、不可逆反応を起こすための過充電を複数回に分ける場合には、1回での過充電で必要な容量増大を得る場合に比べ、マイルドな条件を選択することが可能であるので、一般には2回以上、好ましくは5回以上である。また、回数は特に制限されないが、作業上、例えば50回以下程度が好ましい。
以上のような過充電および放電は、製品としてデバイスが完成する前の段階において、開放状態にて行うことが好ましい。このような工程を経て、製品としての蓄電デバイスが完成する。
<各材料の説明>
次に、本発明の蓄電デバイスに使用される具体的材料等を説明する。本発明の蓄電デバイスには、正極活物質、負極活物質、バインダー、導電材、集電体、セパレータ、および電解液などの材料が使用される。蓄電デバイスの形状としては捲回式、スタック式、葛折などが挙げられる。また、電気容量取り出しのシステムとしてはEcaSS(商標)などの従来の技術をいずれも好適に転用することができる。
本出願において、黒鉛とは、炭素原子がSP2混成軌道による六角網平面を構成しており、この2次元格子構造が規則的に積層したものを基本構造単位(結晶子)にしているものをいい、強い異方性を持っている。黒鉛質材料とは、黒鉛質が十分に発達しており一般に「黒鉛」として認識される範囲の材料であり、本出願においては、黒鉛を含む。
本発明では、正極および負極の両方に炭素材料を活物質として使用する。正極の活物質として、黒鉛質材料が挙げられる。正極活物質として用いられる黒鉛質材料は、天然黒鉛、人造黒鉛いずれでもよく、より高容量を得ようとした場合、高結晶質の黒鉛を用いることが好ましい。良好なインターカレーションを実現するためには黒鉛質材料の層間距離が0.3357nm以下が好ましく、より好ましくは0.3355nm以下である。
または黒鉛質材料の結晶構造には、六方晶構造(ABAB・・積層周期)と菱面体構造(ABCABC・・積層周期)がある。多くの場合、菱面体構造は粉砕によって導入されるが、インターカレーションによる高容量を得るためには、菱面体構造を有さない黒鉛であることが好ましい。
また、インターカレーションを急速に行うためには黒鉛質材料の粒子の外表面積は大きいほど好ましい(即ち、黒鉛粒子は小さいほど好ましい)が、粉砕時に菱面体構造が導入され、黒鉛質材料の結晶性が損なわれることが多い。したがって好ましい黒鉛質材料の平均粒子径は3〜40μmであり、さらに好ましくは6〜25μmである。
黒鉛質材料の比表面積については、例えばジェットミル等を用いて、菱面体構造が導入されないようにして黒鉛質材料の結晶性を維持したままで粉砕すると、比表面積1〜20m/gに調整することが可能であるが、正極表面での溶媒の分解速度を下げるためには10m/g以下、更に好ましくは2〜5m/gであることが好ましい。
さらに、蓄電デバイスの単位体積当たりの蓄電容量を増加させるためには黒鉛質材料を圧密化処理したり、黒鉛質材料から微細粒子を除去したりすることも有効である。圧密化処理された黒鉛のタップ密度は0.8〜1.4g/cc、真密度は2.22g/cc以上が好ましい。また実質的に1μm以下の黒鉛質材料の割合を10%以下とすることによっても黒鉛の嵩密度の低下が抑制されかつ表面積の増大が抑制される。
負極の活物質として使用される炭素系材料としては、充放電の際にイオンの吸着のみ、即ちインターカレーションが生じないような材料が選ばれることが好ましく、活性炭または黒鉛質材料が挙げられる。正極の活物質材料より、比表面積の大きな材料が好ましい。黒鉛質材料を使用する場合には、正極の活物質の材料と異なるものが好ましく、特に正極に使用される黒鉛質材料より比表面積の大きなものが選ばれる。活性炭としては、公知のキャパシタ用活性炭を使用することができる。例えば薬品賦活した椰子殻活性炭をはじめ、水蒸気賦活した椰子殻活性炭、フェノール樹脂活性炭およびピッチ活性炭、またはアルカリ賦活したフェノール樹脂活性炭およびメソフェースピッチ活性炭を用いることができる。通常の活性炭のほかに、高表面積化した黒鉛質材料、CVD処理した活性炭または黒鉛質材料等を用いることもできる。負極の活物質として使用される炭素系材料は、比表面積が300m/g以上であることが好ましく、特に450m/g〜2000m/gの高表面積を有することが好ましい。通常は、負極活物質として活性炭を使用することが好ましいが、容積あたりの蓄電容量の高密度化を求める場合には、高表面積黒鉛質材料は圧密化して嵩密度を高めることができるので好適である。
バインダーについても特に限定はなく、PVDF、PTFE、ポリエチレンおよびゴム系のバインダー等を用いることができる。
例えばゴム系のバインダー成分としては、EPT、EPDM,ブチルゴム、プロピレンゴム、天然ゴムなどの脂肪族に代表されるゴム、またはスチレンブタジエンゴム等の芳香族ゴムを含有したゴムが挙げられる。これらのゴムの構造にはニトリル、アクリル、カルボニル等のヘテロ含有基質またはシリコンを含んでいても良く、さらには直鎖や分枝を制限するものではない。なおこれらを単独または複数の混合で用いても良好なバインダーとなり得る。
また、必要に応じてカーボンブラック、ケッチェンブラック等の導電材を添加してもよい。
集電体としては一般に純アルミ箔が用いられるが、純アルミであっても銅、マンガン、シリコン、マグネシウム、亜鉛などの金属を単独または複数添加したアルミニウムであっても良い。またステンレス、ニッケル、チタンなどでも同様に用いられる。また導電性の増幅と強度確保のために上記混合物やその他の元素を添加したものでも使用できる。この時これらの基質の表面にエッチングなどで凹凸を付与したり、導電性の金属やカーボンを基質に埋め込むか、またはコートしても良い。これらの集電体は箔でもメッシュ状でも用いられる。
セパレータとしてセルロース紙、ガラス繊維紙のほかに、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド微多孔膜やそれらが層状に構成された多層膜が用いられる。またこれらのセパレータ表面にPVDFやシリコン樹脂、ゴム系樹脂などをコーティングすることでも代用可能であるし、酸化アルミニウム、二酸化珪素、酸化マグネシウムなどの金属酸化物の粒子が埋包してあっても良い。もちろんこれらのセパレータは正負極間に一枚であってもそれ以上あっても問題なく、2種類以上のセパレータを任意に選択して使用しても良い。
電解液として用いる有機溶媒は、プロピレンカーボネート等の環状炭酸エステル、γ―ブチロラクトンなどの環状エステル、N−メチルピロリドンなどの複素環状化合物、アセトニトリルなどのニトリル類、その他スルホランやスルホキシド等の極性溶媒が利用出来る。
具体的には以下の化合物である。
エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ―ブチロラクトン、δ―バレロラクトン、N―メチルピロリドン、N,N−ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルオキサゾリジノン、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、3−メトキシプロピオニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、スルホラン、3−メチルスルホラン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、リン酸トリメチル。
これらの溶媒は単独であっても2種類以上の混合であっても使用出来る。
非水電解液中に含有される電解質としては、アンモニウム塩、ピリジニウム塩、ピロリジニウム塩、ピペリジニウム塩、イミダゾリウム塩、ホスホニウム塩などのオニウム塩が好ましく、これらの塩のアニオンとしてはホウフッ化物イオン(BF )、ヘキサフルオロリン酸イオン(PF )、トリフルオロメタンスルホン酸イオン等のフッ素化合物が好ましい。
具体的には以下の化合物である。
ホウフッ化テトラメチルアンモニウム、ホウフッ化エチルトリメチルアンモニウム、ホウフッ化ジエチルジメチルアンモニウム、ホウフッ化トリエチルメチルアンモニウム、ホウフッ化テトラエチルアンモニウム、ホウフッ化テトラプロピルアンモニウム、ホウフッ化トリブチルメチルアンモニウム、ホウフッ化テトラブチルアンモニウム、ホウフッ化テトラヘキシルアンモニウム、ホウフッ化プロピルトリメチルアンモニウム、ホウフッ化ブチルトリメチルアンモニウム、ホウフッ化ヘプチルトリメチルアンモニウム、ホウフッ化(4−ペンテニル)トリメチルアンモニウム、ホウフッ化テトラデシルトリメチルアンモニウム、ホウフッ化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、ホウフッ化ヘプタデシルトリメチルアンモニウム、ホウフッ化オクタデシルトリメチルアンモニウム、1,1’−ジフルオロ−2,2’−ビピリジニウム ビステトラフルオロボレート、ホウフッ化N,N−ジメチルピロリジニウム、ホウフッ化N−エチル−N−メチルピロリジニウム、ホウフッ化N,N−ジエチルピロリジニウム、ホウフッ化N,N−ジメチルピペリジニウム、ホウフッ化N−エチル−N−メチルピペリジニウム、ホウフッ化N,N−ジエチルピペリジニウム、ホウフッ化1,1−テトラメチレンピロリジニウム、ホウフッ化1,1−ペンタメチレンピペリジニウム、ホウフッ化N−エチル−N−メチルモルフォリニウム、ホウフッ化アンモニウム、ホウフッ化テトラメチルホスホニウム、ホウフッ化テトラエチルホスホニウム、ホウフッ化テトラプロピルホスホニウム、ホウフッ化テトラブチルホスホニウム、ヘキサフルオロリン酸テトラメチルアンモニウム、ヘキサフルオロリン酸エチルトリメチルアンモニウム、ヘキサフルオロリン酸テトラエチルアンモニウム、ヘキサフルオロリン酸ビニルトリメチルアンモニウム、ヘキサフルオロリン酸ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサフルオロリン酸ドデシルトリメチルアンモニウム、過塩素酸テトラエチルアンモニウム、ヘキサフルオロヒ酸テトラエチルアンモニウム、ヘキサフルオロアンチモン酸テトラエチルアンモニウム、トリフルオロメタンスルホン酸テトラエチルアンモニウム、ノナフルオロブタンスルホン酸テトラエチルアンモニウム、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドテトラエチルアンモニウム、トリエチルメチルホウ酸テトラエチルアンモニウム、テトラエチルホウ酸テトラエチルアンモニウム、テトラブチルホウ酸テトラエチルアンモニウム、テトラフェニルホウ酸テトラエチルアンモニウム、ヘキサフルオロリン酸1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、ホウフッ化1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、トリフルオロメタンスルホン酸1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、ヘキサフルオロリン酸1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、ホウフッ化1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、トリフルオロメタンスルホン酸1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、ヘキサフルオロリン酸1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウム、ホウフッ化1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウム、トリフルオロメタンスルホン酸1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウム、ヘキサフルオロリン酸1−オクチル−3−メチルイミダゾリウム、ホウフッ化1−オクチル−3−メチルイミダゾリウム、ホウフッ化1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、トリフルオロメタンスルホン酸1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、ホウフッ化1−ヘキシル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、トリフルオロメタンスルホン酸1−ヘキシル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、ヘキサフルオロリン酸1−ブチルピリジニウム、ホウフッ化1−ブチルピリジニウム、トリフルオロメタンスルホン酸1−ブチルピリジニウム、ヘキサフルオロリン酸1−ヘキシルピリジニウム、ホウフッ化1−ヘキシルピリジニウム、トリフルオロメタンスルホン酸1−ヘキシルピリジニウム、ヘキサフルオロリン酸1−ブチル−4−メチルピリジニウム、ホウフッ化1−ブチル−4−メチルピリジニウム、1−フルオロピリジニウムピリジン ヘプタフルオロジボレート、ホウフッ化1−フルオロピリジニウム。
これらの電解質は単独であっても2種類以上の混合であっても使用出来る。
本発明の蓄電デバイスは3V以上の高電圧でも作動し、高容量で充放電が可能であることから、高エネルギーを蓄電することが可能である。その用途はパソコンのバックアップ電源、携帯電話、携帯用モバイル機器、デジタルカメラの電源などに用いることが可能である。また、本発明の蓄電デバイスは電気自動車やHEVの動力システムにも適用することができる。
特に高電圧を必要とする動力系で用いられる場合、本蓄電デバイスの放電電圧は1.5V以上、望ましくは2V以上でカットすることが好ましい。
また、本発明の蓄電デバイスと、充放電がインターカレーションの領域のみとなるように、所定電圧まで低下したときにシャットダウンするような、公知の電圧制御手段とを組み合わせて、蓄電システムとすることも好ましい。
さらに、本発明の蓄電デバイスが、使用時の充電時に、正極電位および負極電位が前述の範囲になるように、端子間電圧を所定の電圧範囲に制限するように、公知の電圧制御手段とを組み合わせて、蓄電システムとすることも好ましい。
以下に本発明の実施例を説明する。ただし以下に示す実施例は例示であって、これらに限定されるものではない。
<実施例1>
正極活物質としてTIMCAL社製黒鉛ティムレックスSFG44(002層間距離0.3355nm、平均粒子径23.8μm、表面積5.0m/g)84部に対し電気化学社製アセチレンブラック8部を粉体混合後、呉羽化学社製PVDF8部のNMP溶液でスラリーを調製し、アルミ箔上に電極を調製した。負極活物質としてクラレケミカル社製活性炭RP−20、平均粒子径2μm、表面積1800m/gの84部に対しアセチレンブラック8部を粉体混合後、PVDF8部のNMP溶液でスラリーを調製し、アルミ箔上に負極を調製した。
正極活物質重量/負極活物質重量の重量比を1/1.5とし、セパレーターにガラス繊維、電解液に1.5M/リットル TEMABFのPC溶液を用い、電極面積3.14cmの組立式セルを組み立てた。発生するガスはテフロン絶縁スリーブの隙間から放出される仕組みになっている。最初に1mAで3.5VまでCC充電(定電流充電)を行い、3.5Vで30分間CV充電(定電圧充電)を行った。その後、1mAで0VまでCC放電、0Vで30分間CV放電を行う操作を5サイクル行った。この時の充放電曲線を電圧変化量を基準に変換したdQ/dV曲線を図9に示す。この図から、遷移電圧がサイクルごとに高くなることが分かる。一方、高電圧での放電容量は遷移電圧が高くなりにもかかわらずほぼ一定であった。
3.5Vでの開放充電後、充電電圧を3.2Vに変更し10サイクルの充放電試験を行った。3.2V充電の10サイクル目の放電容量は、1.8V〜3.2Vの電圧範囲で46.9mAh/g(正極重量ベース)であった。高い電圧を保ちながら充放電が進んでおり、エネルギー容量が大きいことが分かった。
<実施例2>
実施例1と同様の方法で正極及び負極を作成し、組立式セルを作成した。
但し正極用黒鉛にはTIMCAL社製黒鉛ティムレックスSFG15(002層間距離0.3355nm、平均粒子径8.8μm、表面積9.5m/g)、負極用活性炭には日本黒鉛製黒鉛質多孔体SP440(002層間距離0.3371nm、平均粒子径13.0μm、表面積440m/g)を用いた。また正極/負極目付け比は1/2とした。このセルを用い、最初に1mAで3.5VまでCC充電を行い、3.5Vで30分間CV充電を行った。その後、1mAで0VまでCC放電、0Vで30分間CV放電を行う操作を5サイクル行った。この時の充放電曲線を電圧変化量を基準に変換したdQ/dV曲線を図10に示す。
3.5Vでの開放充電後、充電電圧を3.2Vに変更し10サイクルの充放電試験を行った。3.2V充電の10サイクル目の放電容量は、1.8V〜3.2Vの電圧範囲で47.0mAh/g(正極重量ベース)であった。高い電圧を保ちながら充放電が進んでおり、エネルギー容量が大きかった。
<比較例1>
実施例1の方法で正極及び負極を調製した。しかし正極活物質重量/負極活物質重量の重量比を1/1に調整した。実施例1と同様に組立式セルを組み立てた。1mAで3.2VまでCC充電を行い、3.2Vで30分間CV充電を行った。その後、1mAで0VまでCC放電し、0Vで30分間CV放電を行う操作を5サイクル行った。5サイクル後の遷移電圧の大きな変化は認められなかった。この結果を図11に示す。3.2V充電の10サイクル目の放電容量は、1.4V〜3.2Vの電圧範囲で46.5mAh/g(正極重量ベース)であった。放電時の電圧が低電圧までに及んでおり、エネルギー容量面ではやや劣っていた。
<サイクル試験結果>
実施例1と比較例1で作成した同一の電極構成で、2032コインセルを作成し、2.3Vと3.2Vの間で10Cレートの5000回のサイクル試験を行った。
5000サイクル後の実施例1のセルの放電容量は容量維持率は99.7%であった。一方、5000サイクル後の比較例1のセルの容量維持率は90.8%であった。
充電前の蓄電デバイスを示す図である。(A)は正負極の容量と電位、電圧の関係を示すための模式図であり、横軸は電位、縦軸は静電容量(dQ/dV)を表す。(B)は正極および負極での電荷バランスを示すための電池の構成の模式図である。 一部充電状態の蓄電デバイスを示す図である。(A)と(B)の説明は図1の説明を参照のこと。 正極が充電可能な積算容量に達した状態の蓄電デバイスを示す図である。(A)と(B)の説明は図1の説明を参照のこと。 過充電により、正極で不可逆反応が起きている状態の蓄電デバイスを示す図である。(A)と(B)の説明は図1の説明を参照のこと。 初期の等電点まで放電した状態の蓄電デバイスを示す図である。(A)と(B)の説明は図1の説明を参照のこと。 完全放電した状態の蓄電デバイスを示す図である。(A)と(B)の説明は図1の説明を参照のこと。 2回目の過充電により不可逆反応が起きている状態の蓄電デバイスを示す図である。(A)と(B)の説明は図1の説明を参照のこと。 2回目の過充電後に完全放電した状態の蓄電デバイスを示す図である。(A)と(B)の説明は図1の説明を参照のこと。 実施例1で5回まで過充電電圧まで開放充放電を繰り返したときの蓄電デバイスの特性を示すグラフである。 実施例2で5回まで過充電電圧まで開放充放電を繰り返したときの蓄電デバイスの特性を示すグラフである。 比較例1で5回まで過充電電圧まで開放充放電を繰り返したときの蓄電デバイスの特性を示すグラフである。 本発明が適用される蓄電デバイスの充放電容量と電圧の関係を示すグラフ(クロノポテンショグラム)である。 従来の電気二重層キャパシタの充放電容量と電圧の関係を示すグラフ(クロノポテンショグラム)である。 使用時の蓄電デバイスの限界充電電位と端子間電圧を説明するための図である。(A)と(B)の説明は図1の説明を参照のこと。

Claims (15)

  1. 炭素質活物質を含有する正極および負極を備える蓄電デバイスであって、
    正極における電気的充電過程が、低電圧領域におけるアニオンの吸着過程と高電圧領域におけるインターカレーション過程を示し、
    負極における電気的充電が、カチオンの吸着により生じ、
    完全放電時に、前記負極が、放電されずに残存する負電荷で充電されていることを特徴とする蓄電デバイス。
  2. 前記正極および負極は、初期充電時に負極が最大許容電気量に達する前に、正極電位が正極での不可逆反応電位を超えるように設定され、
    正極で不可逆反応が起きる電圧で、少なくとも1回の開放充電および開放放電を行って製造されたことを特徴とする請求項1記載の蓄電デバイス。
  3. 正極へのアニオンのインターカレーションが開始する遷移電圧が、1.75Vから2.5Vの範囲であることを特徴とする請求項1または2記載の蓄電デバイス。
  4. 正極の充電可能な積算容量が、負極の充電可能な積算容量の95%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の蓄電デバイス。
  5. 前記開放充電時の不可逆反応電荷量が、負極が本来有するカチオン吸着に基づく電荷量の10〜60%であることを特徴とする請求項2記載の蓄電デバイス。
  6. 前記不可逆反応が、電解液の溶媒の分解反応であることを特徴とする請求項2記載の蓄電デバイス。
  7. 開放充電時に、電解液の耐電圧より高い電圧まで印加されたことを特徴とする請求項6記載の蓄電デバイス。
  8. 前記不可逆反応が、添加された材料の反応を伴うことを特徴とする請求項2記載の蓄電デバイス。
  9. 前記正極の活物質として黒鉛質材料が使用され、
    前記負極の活物質として正極の活物質として使用される黒鉛質材料より比表面積の大きい炭素質材料が使用されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の蓄電デバイス。
  10. 前記負極で使用される炭素質材料が活性炭であることを特徴とする請求項9記載の蓄電デバイス。
  11. 蓄電デバイスとしての使用時において、充電時の正極電位が5.2Vvs.Li/Liを超えない範囲で使用されることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の蓄電デバイス。
  12. 蓄電デバイスとしての使用時において、充電電圧3.5V未満の範囲で使用されることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の蓄電デバイス。
  13. 炭素質活物質を含有する正極および負極を備える蓄電デバイスの製造方法であって、
    (a)正極における電気的充電過程が、低電圧領域におけるアニオンの吸着過程と高電圧領域におけるインターカレーション過程を示し、(b)負極における電気的充電が、カチオンの吸着により生じ、(c)初期充電時に負極が最大許容電気量に達する前に、正極電位が正極での不可逆反応電位を超えるように、正極および負極材料の容量を設定し、
    前記正極で不可逆反応が起きる電圧で、少なくとも1回の開放充電および開放放電を行うことを特徴とする蓄電デバイスの製造方法。
  14. 前記開放充電時に、正極が有する電荷量に加えて、正極で起きる不可逆反応で消費した正孔に相当する電気量を、負極に負の電荷として蓄電し、
    前記開放放電時に、前記正極と負極の電位がバランスするように完全放電し、その際に、前記不可逆反応を利用して蓄電した負極の電荷が、負極に残存することを特徴とする請求項13記載の製造方法。
  15. 前記正極での不可逆反応が、電解液の溶媒の酸化分解であることを特徴とする請求項13または14記載の製造方法。
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