JP2008159399A - リチウムイオン二次電池用負極活物質及びこれを用いたリチウムイオン二次電池並びにこれを備えた複合型機器 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用負極活物質及びこれを用いたリチウムイオン二次電池並びにこれを備えた複合型機器 Download PDF

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Abstract

【課題】電圧減少が緩やかで充放電容量が大きく、取扱いが容易であると共に、薄膜形成に要する時間が短いリチウムイオン二次電池用負極活物質及びこれを用いたリチウムイオン二次電池並びにこれを備えた複合型機器を提供する。
【解決手段】リチウムイオン二次電池用負極活物質としてリチウム−チタン−ニオブ複合酸化物を含んでいる。また、リチウムイオン二次電池は、正極側の集電体層2と、正極活物質層3と、固体電解質層4と、負極活物質層5と、負極側の集電体層2とが基板1上に積層された薄膜固体二次電池であり、負極活物質層5は、負極活物質としてリチウム−チタン−ニオブ複合酸化物を含有している。リチウム−チタン−ニオブ複合酸化物は電圧減少が緩やかで充放電容量が大きいため二次電池として使用することで充放電特性が向上し、かつ水分等に安定で毒性も少ないため、取扱いが容易となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用負極活物質及びこれを用いたリチウムイオン二次電池並びにこれを備えた複合型機器に係り、特に、充放電特性を向上させることが可能なリチウムイオン二次電池用負極活物質及びこれを用いたリチウムイオン二次電池並びにこれを備えた複合型機器に関する。
現在、携帯機器等の電子機器を中心にリチウムイオン二次電池が広く用いられている。これは、リチウムイオン二次電池が、ニッカド電池等と比較して、高い電圧を有し、充放電容量が大きく、メモリ効果等による弊害が少ないことによる。
そして、電子機器等はさらなる小型化・軽量化が進められており、この電子機器等に搭載されるバッテリーとしてリチウムイオン二次電池もますます小型化・軽量化の開発が進められている。例えばICカードや医療用小型機器等に搭載可能な薄型・小型のリチウムイオン二次電池の開発が進められている。そして、今後もより一層薄型化・小型化が求められることが予想される。
従来のリチウムイオン二次電池は、正電極及び負電極に金属片又は金属箔を用い、これらを電解液に浸積させて容器で覆って使用している。このため、薄型化や小型化には限界があった。現実的には、薄さ1mm、体積1cm程度が限界と考えられる。
しかし、最近ではさらに薄型化、小型化を可能とするために、電解液ではなくゲル状の電解質を用いるポリマー電池(例えば、特許文献1参照)や固体電解質を用いる薄膜固体二次電池(例えば、特許文献2〜4参照)が開発されている。
特許文献1に記載のポリマー電池は、正極集電体、内部に高分子固体電解質を含有する複合正極、イオン伝導性高分子化合物からなる電解質層、内部に高分子固体電解質を含有する複合負極、負極集電体を外装体内部に順に配置して構成されている。
このようなポリマー電池は、電解液を使う通常のリチウムイオン二次電池よりは薄型化、小型化が可能であるものの、ゲル状の電解質や接合剤、封口部材等を必要とするため、厚さとしては0.1mm程度が限界であり、より一層の薄型化、小型化を進めるには適当ではなかった。
一方、薄膜固体二次電池の構成は、特許文献2〜4に記載のように、基板上に集電体薄膜、負極活物質薄膜、固体電解質薄膜、正極活物質薄膜、集電体薄膜を順に積層した構成、又は基板上に上記の層を逆の順で積層した構成である。
このような構成により、薄膜固体二次電池は、基板を除けば1μm程度の薄さにすることが可能である。また、基板の厚さを薄くしたり、薄膜化した固体電解質フィルムを基板の代わりに使用したりすれば、全体としてより薄型化、小型化を図ることが可能である。
薄膜固体二次電池を構成する各層の材料は、集電体としてはCu、Ni、Al、Vなどの金属薄膜、固体電解質としては窒素をドープしたLiPO(LiPO+N、LiPON)薄膜、正極活物質薄膜としてはLiを含む遷移金属薄膜(LiCoO、LiNiO、LiMnなど)、負極としてはV、Nb、Siなどが主に用いられている。
これらの中で、負極活物質に関しては、通常の電解液タイプの電池で用いる場合には問題がないものの、薄膜固体二次電池の中で用いる場合に問題が生じる材料が多い。現在、電解液タイプの中で最も標準的に用いられるグラファイトカーボンは、薄膜を形成させることが極めて困難で、たとえ薄膜が形成できても、抵抗値が高く、密着性の悪い膜となってしまい、薄膜固体二次電池の負極として用いるのは困難である。
また、最近、グラファイトカーボンに代わる負極材料として研究開発が盛んに行われているSiやSn、又はその合金系の材料では、リチウムイオンの挿入、離脱時に体積の膨張、収縮がそれぞれ伴うため、薄膜固体二次電池で充放電を繰り返すと、膜剥がれが起こりやすくなる。また、負極材料として金属リチウムがそのまま用いられることもあるが、金属リチウムは水分に弱く、酸化されやすいため、薄膜固体二次電池で用いるには取扱いが難しく、安定した電池を作製するのは困難である。
そのような理由により、薄膜固体二次電池の負極としては、リチウムイオンの挿入、離脱時に体積の膨張、収縮が少ない酸化バナジウムや酸化ニオブなどの金属酸化物薄膜を用いることが多い。特許文献2,3には、負極層に酸化バナジウム又は酸化ニオブを用いた薄膜固体二次電池が開示されている。これらの金属酸化物を用いた薄膜固体二次電池は、サイクル安定性は高いが、対Li/Li+の電極電位が3.5〜1.5Vと広い範囲にわたって分布するため、マンガン酸リチウムなどの正極と組み合わせて用いる場合、動作電圧は、正極の対Li/Li+の電極電位4〜3Vとの差の3.5〜0Vとなり、放電時にプラトー領域が出にくく電圧減少が早い放電プロファイルとなる。このような放電プロファイルの電池は、実用的ではない。
また、酸化バナジウムは酸化され易く、水分にも弱い。このため、電池特性の良い薄膜固体二次電池を安定して作製することが困難であるという問題がある。
さらに、酸化バナジウムは毒性があるため、製造工程や電池使用時において取扱いが面倒であるという問題もある。
一方、特許文献4には、負極層にSiや酸化バナジウム以外の酸化物としてチタン酸リチウム(LiTi12)が用いられた薄膜固体二次電池が開示されている。このLiTi12は、Liイオンの挿入、離脱が歪みを伴わずに行える物質であることが以前から知られており、できるだけ体積の膨張、収縮なしでLiイオンの挿入離脱を行う必要がある薄膜固体二次電池の負極材料としては適している。その対Li/Li+の電極電位は、約1.5Vと安定しており、マンガン酸リチウムなどの正極と組み合わせて用いた場合、約1.5〜3Vの範囲で比較的電圧減少が小さく、プラトーに近いカーブを描き、電池として利用可能な特性を示す。
しかしながら、LiTi12はNbやVなどと比較すると充放電容量がやや小さい。また、LiTi12は絶縁体であり、電子伝導性が低いと同時にイオン伝導性も低いため、それを負極に用いた薄膜固体二次電池は内部抵抗が高く、実用上重要な高速充放電特性などが劣るという問題がある。さらに、スパッタリングなどで薄膜を形成する場合、LiTi12焼結体は電気伝導性が低く熱伝導も悪いため、これをターゲットとしてスパッタリングを行うとスパッタリングレートが下がると同時にターゲットが割れやすくなり、強いパワーをかけることが困難であり、このため成膜速度が極めて遅く、成膜時間が長くなるという欠点がある。
特開平10−74496号公報(第3−6頁、図1−2) 特開平10−284130号公報(第3−4頁、図1−4) 特開2002−42863号公報(第9−16頁、図1−16) 特開2004−179158号公報(第3−11頁、図1)
特許文献2,3の薄膜固体二次電池では、負極層に酸化バナジウム又は酸化ニオブを用いているため、電圧減少が早い放電プロファイルとなるという問題がある。また、酸化バナジウムは酸化され易く、水分にも弱いため、電池特性の良い薄膜固体二次電池を安定して作製しにくいという問題がある。さらに、酸化バナジウムは毒性があるため、製造工程や電池使用時において取扱いが面倒であるという問題がある。
一方、特許文献4の薄膜固体二次電池では、負極にLiTi12を用いているため、充放電容量がやや小さいこと、内部抵抗が高く高速充放電特性などが劣ること、成膜速度が極めて遅く薄膜形成に要する時間が極めて長くなること、などの問題がある。
本発明の目的は、電圧減少が緩やかで充放電容量が大きく、取扱いが容易であるとともに、薄膜形成に要する時間が短いリチウムイオン二次電池用負極活物質を提供することにある。
本発明の他の目的は、充放電容量を大容量化させ、製造・分解を容易としたリチウムイオン二次電池を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、長期にわたって安定的に駆動可能であり、かつ、製造・分解が容易な複合型機器を提供することにある。
前記課題は、本発明のリチウムイオン二次電池用負極活物質によれば、リチウム−チタン−ニオブ複合酸化物を含むことにより解決される。
この場合、前記リチウム−チタン−ニオブ複合酸化物は、Li(Ti5−xNb)O12(ここで、0<x<5)で示される化合物であることが好ましい。
さらに、前記リチウム−チタン−ニオブ複合酸化物は、Li(TiNb)O12で示される化合物であると好適である。
このように、リチウムイオン二次電池用負極活物質としてリチウム−チタン−ニオブ複合酸化物を含んでいる。リチウム−チタン−ニオブ複合酸化物は電気伝導性が高いため、これをリチウムイオン二次電池の負極活物質として用いると、リチウムイオン二次電池全体の電気伝導性を向上させることができる。
また、リチウム−チタン−ニオブ複合酸化物は、リチウム−チタン酸化物などの公知の負極活物質よりも電圧減少が緩やかで充放電容量が大きいため、特にリチウムイオン二次電池のように、長期にわたって高い電圧を安定的に維持し、かつ大きな充放電容量が求められる用途に適している。
加えて、リチウム−チタン−ニオブ複合酸化物は、水分に強く、酸化されにくい性質を有し、さらに毒性がほとんどないため、取扱いが容易で、長期にわたって安定した充放電特性を有する。
また、前記課題は、本発明のリチウムイオン二次電池によれば、正極集電体と、正極活物質と、電解質と、負極活物質、負極集電体とを備えたリチウムイオン二次電池であって、前記負極活物質層は、上記いずれかに記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質を含有することにより解決される。
このように、本発明のリチウムイオン二次電池によれば、負極活物質としてリチウム−チタン−ニオブ複合酸化物を用いているので、充放電カーブにおいて電圧減少が緩やかになり、充放電容量も増加する。
また、リチウム−チタン−ニオブ複合酸化物は電気伝導性が高いので、特に薄膜固体二次電池を作製する際にリチウム−チタン−ニオブ複合酸化物をターゲットとしてスパッタリングにより薄膜形成を行う場合、スパッタリングレートを向上させることができるとともにスパッタパワーを増加させることができる。これにより、成膜速度を向上させて、薄膜形成時間を短縮することができる。
さらに、リチウム−チタン−ニオブ複合酸化物は、水分に強く、酸化されにくい性質を有すると同時に毒性がほとんどないので、取扱いが容易で、安定した特性を持つリチウムイオン二次電池を歩留まり良く作製することが可能となる。また、リチウム−チタン−ニオブ複合酸化物は、毒性がほとんどないため、分解しても有毒物質が放出されにくい。
この場合、前記リチウムイオン二次電池は、前記正極集電体を含む正極集電体層と、前記正極活物質を含む正極活物質層と、前記電解質を含む固体電解質層と、前記負極活物質を含む負極活物質層と、前記負極集電体を含む負極集電体層とが基板上に積層された薄膜固体二次電池であることが好ましい。
このように、リチウムイオン二次電池は、正極集電体層と、正極活物質層と、固体電解質層と、負極活物質層と、負極集電体層とが基板上に積層された薄膜固体二次電池であり、このうち負極活物質層はリチウム−チタン−ニオブ複合酸化物を含んでいるので、充放電カーブにおいて電圧減少が緩やかになり、充放電容量も増加する。
また、負極活物質であるリチウム−チタン−ニオブ複合酸化物の電気伝導性が高いので、薄膜を形成する際にスパッタリングレートを向上させ、同時にスパッタパワーを増加させることができる。このため、成膜過程で成膜速度を向上させることが可能となり、薄膜形成時間を短縮することができる。
さらに、リチウム−チタン−ニオブ複合酸化物は、水分に強く、酸化されにくい性質を有すると同時に毒性がほとんどないので、取扱いが容易で、安定した特性を持った薄膜固体二次電池を歩留まり良く作製することが可能となる。また、毒性がほとんどないため、リチウムイオン二次電池を分解しても有毒物質がほとんど放出されず、安全である。
この場合、前記固体電解質層は、リン酸リチウム(LiPO)又は窒素が添加されたリン酸リチウム(LiPON)を含有することが好ましい。
このように、リチウムイオンの伝導性が良好なこれらの化合物を固体電解質層に含有することで、リチウムイオン二次電池の充放電特性が更に向上する。
また、前記正極活物質層は、リチウム−マンガン酸化物,リチウム−コバルト酸化物,リチウム−ニッケル酸化物,リチウム−マンガン−コバルト酸化物,及びリチウム−チタン酸化物からなる群より選択される1又は2以上の酸化物を含有すると好適である。
このように、リチウムイオンの離脱、吸着が可能なこれらの化合物を用いることで、正極活物質層に多くのリチウムイオンを吸蔵・離脱させることが可能となり、リチウムイオン二次電池の充放電特性を更に向上させることが可能となる。
さらに、水分防止膜が表面に積層されていると好適である。
このように、リチウムイオン二次電池の表面に水分防止膜が形成されることで、水分等の付着を防止できるため、水分の付着による電池性能の低下を防ぐことができる。したがって、電池性能を長期間安定的に保持することができる。
また、前記正極集電体層、前記正極活物質層、前記固体電解質層、前記負極活物質層、前記負極集電体層は、スパッタリング法により形成されると好適である。
上述のようにリチウム−チタン−ニオブ複合酸化物は電気伝導性が高いため、これをターゲットとしてスパッタリングにより成膜を行うことで、成膜速度を向上させ、短い時間で負極活物質層を形成することができる。また、他の層もスパッタリングにより成膜することで、リチウムイオン二次電池、特に薄膜固体二次電池の製造に要する時間を短縮することができる。
また、前記電解質は、溶液状の電解質、ゲル状電解質又はポリマー電解質であることが好ましい。
このように、電解質が溶液状の電解質、ゲル状電解質やポリマー電解質であっても、リチウムイオン二次電池の充放電容量を増加させ、イオン伝導性を向上させるとともに、取扱いを容易とすることができる。
また、上記いずれかに記載のリチウムイオン二次電池が2つ以上、直列又は並列に接続されていると好適である。
この場合、上記いずれかに記載のリチウムイオン二次電池(薄膜固体二次電池)が2つ以上、直列又は並列に接続され、かつ前記2つ以上の前記リチウムイオン二次電池(薄膜固体二次電池)が同一基板上に積層されていることが好ましい。
このように、リチウムイオン二次電池(薄膜固体二次電池)を2つ以上接続することで、リチウムイオン二次電池の電圧、容量を向上させることができる。また、リチウムイオン二次電池の接続数や接続状態(直列・並列)を適宜設定することで、起電力などの特性を任意に設定することが可能となり、所望の電池特性を有するリチウムイオン二次電池を作製することができる。
また、2つ以上の薄膜固体二次電池を同一基板上に積層することで、電池を薄型化・小型化することが可能となり、省スペース化を図ることができる。
また、上記課題は、本発明の複合型機器によれば、リチウムイオン二次電池と、該リチウムイオン二次電池に接続されるデバイスとから構成される複合型機器であって、前記リチウムイオン二次電池は、上記いずれかに記載のリチウムイオン二次電池を構成要素の一つとして用いることにより解決される。
このようにすることで、複合型機器の電源として上記リチウムイオン二次電池を用いることができる。上述のように、本発明のリチウムイオン二次電池は、電圧減少が緩やかで、充放電容量が大きく、水分や酸化に強い性質を有するとともに、毒性が少ないため取扱いも容易である。このため、これを電源とする複合型機器は、長期にわたって安定的に駆動することが可能であり、また製造も容易となり、しかも分解しても有毒物質がほとんど出ないため安全である。
また、前記デバイスは、太陽電池であると好適である。
このようにすることで、太陽電池で発生した電力でリチウムイオン二次電池を充電することが可能となる。したがって、メンテナンスフリーの電源とすることができる。
さらにこの場合、前記リチウムイオン二次電池は、基板上に形成された薄膜固体二次電池であり、前記薄膜固体二次電池と前記太陽電池とは、同一基板上に形成されていると好適である。
このように、薄膜固体二次電池と太陽電池とを同一基板上に形成することで、これらの電池から構成される複合型機器を薄型化・小型化することが可能となり、省スペース化を図ることが可能となる。したがって、場所をとらないメンテナンスフリーの電源とすることができる。
また、前記太陽電池は、透明導電膜を有する色素増感太陽電池であり、前記透明導電膜は、酸化インジウムにスズをドープしたITO膜の上に酸化スズにアンチモンをドープしたATO膜を積層させた積層透明導電膜であると好適である。
このようにすることで、太陽電池製造の際に透明導電膜の抵抗の上昇を抑えることが可能となり、これにより太陽電池を簡便に作製することが可能である。
本発明のリチウムイオン二次電池用負極活物質によれば、電圧減少が緩やかで充放電容量が大きいリチウム−チタン−ニオブ複合酸化物を含むことにより、これをリチウムイオン二次電池として使用することで、高い充放電容量を有する高性能なものとすることができる。
また、リチウムイオン二次電池用負極活物質は電気伝導性が高いため、スパッタリング等により薄膜として負極活物質層を成膜する場合に、成膜時間を短縮することが可能となり、製造のタクトタイムを向上させることができる。
さらに、リチウム−チタン−ニオブ複合酸化物は、水分に強く、酸化されにくい性質を有するとともに、毒性がほとんどないため、取扱いが容易で、安定した特性を持った薄膜固体二次電池を歩留まり良く作製することが可能となる。
また、本発明のリチウムイオン二次電池によれば、充放電容量が大きく取扱い等も簡便なリチウム−チタン−ニオブ複合酸化物を負極活物質として使用したことで、従来に比べて充放電容量を大容量化するとともに、製造・分解が容易となる。
さらに、本発明の複合型機器によれば、このような大容量で製造等も容易なリチウムイオン二次電池を備えることで、長期にわたって安定的に駆動可能であり、かつ、製造・分解が容易となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材、配置、構成等は、本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
図1〜図4は本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の断面図である。
図1に示すように、本例のリチウムイオン二次電池は、基板1上に、正極側の集電体層2(正極集電体層)、正極活物質層3、固体電解質層4、負極活物質層5、負極側の集電体層2(負極集電体層)、水分防止膜6が順に積層されて形成された薄膜固体二次電池である。なお、基板1上への積層順序は、負極側の集電体層2、負極活物質層5、固体電解質層4、正極活物質層3、正極側の集電体層2、水分防止膜6の順であってもよい。
基板1は、ガラス、半導体シリコン、セラミック、ステンレス、樹脂基板等を用いることができる。樹脂基板としては、ポリイミドやPET等を用いることができる。また、形が崩れずに取扱いができるものであれば、基板1に折り曲げが可能な薄いフィルムを用いることができる。また、基板1には、例えば透明性を増したり、Naなどのアルカリ元素の拡散を防止したり、耐熱性を増したり、ガスバリア性を持たせるなどの付加特性が備わっていればより好ましく、そのために表面にSiO、TiOなどの薄膜がスパッタリング法などにより形成されても良い。
集電体層2は、正極(正極活物質層3)及び負極(負極活物質層5)との密着性がよく、電気抵抗が低い導電膜を用いることができる。集電体層2が取り出し電極として良好に機能するためには、そのシート抵抗が1kΩ/□以下であることが望ましい。集電体層2の膜厚を0.1μm程度以上に設定する場合、集電体層2は抵抗率が1×10−2Ω・cm程度以下の物質によって形成する必要がある。このような物質として、例えば、バナジウム、アルミニウム、銅、ニッケル、金等を使用することができる。これらの物質によって集電体層2は、できるだけ薄くて電気抵抗も低くなる0.05〜1μm程度の膜厚に形成することができる。
正極活物質層3は、リチウムイオンの離脱、吸着が可能な遷移金属であるマンガン、コバルト、ニッケルのうちのいずれか一つ以上とリチウムとを含む金属酸化物薄膜を用いることができる。例えば、リチウム−マンガン酸化物(LiMn,LiMn等),リチウム−コバルト酸化物(LiCoO,LiCo等),リチウム−ニッケル酸化物(LiNiO,LiNi等),リチウム−マンガン−コバルト酸化物(LiMnCoO,LiMnCoO等),リチウム−チタン酸化物(LiTi12,LiTi等)などを使用することができる。正極活物質層3の膜厚は、できるだけ薄いことが望ましいが、十分な充放電容量を確保できる0.05〜5μm程度とするとよい。
固体電解質層4は、リチウムイオンの伝導性が良いリン酸リチウム(LiPO)やこれに窒素を添加した物質(LiPON)等を用いることができる。固体電解質層4の膜厚は、ピンホールの発生が低減され、かつ、できるだけ薄い0.05〜1μm程度が好ましい。
負極活物質層5は、リチウム−チタン酸化物(LiTi,LiTi12等)のチタンの一部がニオブで置換されたリチウム−チタン−ニオブ複合酸化物を用いることができる。例えば、Li(Ti5−xNb)O12(ここで、0<x<5)で示されるリチウム−チタン−ニオブ複合酸化物などである。この負極活物質層5の膜厚は、できるだけ薄いことが望ましいが、充放電容量を確保できる0.05〜5μm程度とするとよい。
また、薄膜固体二次電池の大気に露出する表面は、水分防止効果のある水分防止膜6で被覆されている。このようにすると電池性能をより長く保つことができる。水分防止膜6としては、酸化珪素(SiO)や窒化珪素(SiN)等を使用することができる。水分防止膜6の膜厚は、できるだけ薄くて水分防止効果も高い0.05〜1μm程度が好ましい。
上記の各薄膜の形成方法としては、スパッタリング法、電子ビーム蒸着法、加熱蒸着法等の真空成膜法や、塗布法等を用いることができる。好ましくは、より薄く均一に薄膜を形成できる真空成膜法を用いるのが良い。さらに好ましくは、蒸着物質との原子組成のずれが少なく、均一に成膜ができるスパッタリング法を用いるのが良い。
また、全体の膜厚が厚い場合、成膜の際、少なくとも集電体層2以外の層の結晶化を防ぐため、いずれの構成層も無加熱で成膜を行い、集電体層2以外の層を非晶質とすることが好ましい。これは、内部応力を低減し、膜剥がれを防ぐためである。
上記の薄膜固体二次電池は、充電を行うと、正極活物質層3からリチウムがイオンとなって離脱し、固体電解質層4を介して負極活物質層5に吸蔵される。このとき、正極活物質層3から外部へ電子が放出される。
また、放電時には、負極活物質層5からリチウムがイオンとなって離脱し、固体電解質層4を介して正極活物質層3に吸蔵される。このとき、負極活物質層5から外部へ電子が放出される。
図2は、本発明の直列又は並列接続で積層された積層型の薄膜固体二次電池からなるリチウムイオン二次電池の断面図である。基本構造は図1に示した薄膜固体二次電池を単純に2層積層したものであり、各層の作製方法は図1の薄膜固体二次電池と全く同様である。1層目と2層目の間には絶縁膜が形成されていても良い。また、2層目の上に薄膜固体二次電池を更に積層し、3層以上の構成としても良い。
図3は、本発明のリチウムイオン二次電池と太陽電池を別個に作製して接続させた複合型機器の断面図である。リチウムイオン二次電池としての薄膜固体二次電池は、図1に示したものと全く同じであるが、図2に示した積層型の薄膜固体二次電池でもよい。太陽電池の種類としては特に限定はなく、Si系太陽電池、化合物半導体太陽電池、色素増感太陽電池など、いずれの種類のものでも良い。なお、太陽電池は、本発明のデバイスに相当する。
図4は、本発明の太陽電池複合型のリチウムイオン二次電池(以下、「太陽電池複合型二次電池」という)の実施形態の構成を示す断面説明図である。この図では、リチウムイオン二次電池として、上記と同様の薄膜固体二次電池を用いた例を示している。この太陽電池複合型二次電池も、本発明の複合型機器に該当する。
本実施形態の太陽電池複合型二次電池は、薄膜固体リチウムイオン二次電池10(以下「二次電池10」という)と色素増感太陽電池20(以下「太陽電池20」という)とを主要構成要素としている。
二次電池10は、基板1と、薄膜固体リチウムイオン二次電池セル(以下、「薄膜固体リチウムイオン二次電池セル」を「二次電池セル」という)、水分防止膜6を主要構成要素としている。二次電池セルは、集電体層2、正極活物質層3、固体電解質層4、負極活物質層5、集電体層2から構成される。
太陽電池20は、基板1と、基板1に対向して配置された基板11との間に、色素増感太陽電池セルが配設された構成である。色素増感太陽電池セルは、透明導電膜12、酸化チタン層13、酸化チタン層13に吸着された色素14、電解液層15、導電膜16、仕切部17を主要構成要素としている。
基板11は、例えば、ガラス基板,石英基板,樹脂基板,光学結晶基板等の光を所定量透過させることが可能なものが用いられる。好ましくは、Naなどのアルカリ元素を含まないノンアルカリガラス、耐熱性の高い石英基板などである。透明性を増したり、Naなどのアルカリ元素の拡散を防止したり、耐熱性を増したり、ガスバリア性を持たせるなどの付加特性を持たせるために、表面にSiO、TiOなどの薄膜がスパッタリング法などにより形成されても良い。
透明導電膜12は、光の透過性があり、かつ、導電性を有する導電膜である。透明導電膜12には、例えば、酸化インジウム(In),酸化スズ(SnO),酸化亜鉛(ZnO)等の透明導電膜、及びこれらの透明導電膜に不純物を添加した透明導電膜を用いることができる。透明導電膜12には、外部負荷又は二次電池10に接続するための負極引出線18bが接続されている。
不純物を添加した透明導電膜としては、酸化インジウムにスズを添加したITO,酸化スズにアンチモンを添加したATO,酸化スズにフッ素を添加したFTO,酸化亜鉛にアルミニウムを添加したAZO,酸化亜鉛にガリウムを添加したGZO等を用いることができる。
なお、透明導電膜12上に酸化チタン層13を形成する工程では、透明導電膜12上に酸化チタンペーストを塗布した後、望ましい温度として400〜500℃で焼成する。したがって、透明導電膜12は、この焼成工程により、透過率が減少せず、抵抗も増加しないものを用いることが好ましい。
このような条件を満たすものとしては、FTO,ATO,及びITOの上にATO又はFTOをコートした積層透明導電膜等があり、太陽電池特性を向上させるためには、透明導電膜12としてこれらの積層透明導電膜を用いるのが好ましい。
酸化チタン層13は、バインダーに酸化チタンを混合してペースト状の焼成ペーストとし、この焼成ペーストを透明導電膜12上に塗布した後、焼成することにより形成される。焼成温度は100℃以上であれば良いが、酸化チタン粒子同士の焼結性を良くして光電変換効率を高めるためには400℃以上で焼成するのが好ましい。
焼成ペーストを製造する際のバインダーとしては、有機系の溶媒、酸性溶液等を用いることができる。また、酸化チタン層13の結晶構造はアナターゼ型であることが好ましい。また、良好な太陽電池特性を有するためには、小さな穴を多く含む細孔構造をとっていることが好ましい。
色素14には、太陽光を効率よく吸収できる色素、すなわち可視域を中心に近紫外域から近赤外域にかけて収吸帯を持つものが用いられる。色素14をアルコール等の溶媒に溶かし、この中に酸化チタン層13まで形成された基板11を漬ける。これにより、色素14は酸化チタン層13の細孔部に吸着される。
光電変換効率を上げるためには、色素14として、光で励起された際、効率良く酸化チタン層13に電子を移動させることができるRu錯体[RuL(NSC)](ここで、L=4,4´−dicarboxy−2,2´−bypyridine)等を使用するのが好ましい。
電解液層15には、色素14に電子を供給し、また、正極部(導電膜16)で電子を受け取ることができるものが用いられる。電解液層15には、例えば、ポリエチレングリコールにヨウ化リチウムと金属ヨウ素を溶かした電解液、アセトニトリルとエチレンカーボネートを混合した電解液等を用いることができる。
導電膜16には、導電性を有する金属膜,透明導電膜等が用いられる。導電膜16が、光を透過させる必要がある部位に用いられる場合には、透明導電膜が用いられる。
光電変換効率を上げるため、導電膜16には、触媒作用があり、かつ、電解液層15の電解液に対する耐性に優れるPt、Pd、Au等を用いることが好ましい。導電膜16には、外部負荷又は二次電池10に接続するための正極引出線18aが接続されている。
基板1には、薄型化が可能で割れにくい基板が用いられる。本実施の形態の基板1では、光の透過性はなくてもよい。基板1には、例えば、ガラス基板,ステンレススチール基板,樹脂基板等を用いることができる。
二次電池10は、スパッタリング法等により、太陽電池20の正極側の基板1の表面に図1に示した二次電池と同様にして、集電体層2、正極活物質層3、固体電解質層4、負極活物質層5、集電体層2、水分防止膜6が順に形成されたものである。
正極活物質層3には、外部負荷又は太陽電池20に接続するための正極引出線7aが接続されている。また、集電体層2には、外部負荷又は太陽電池20に接続するための負極引出線7bが接続されている。
基板1と基板11の間には、色素14を吸着させた酸化チタン層13と導電膜16の周囲を覆うように、仕切部17が形成されている。この仕切部17によって、色素14を吸着させた酸化チタン層13と導電膜16の間に、電解液層15の電解液が封入された状態に保持されている。
本発明のリチウムイオン二次電池は、デバイスを備えた複合型機器の電源として用いられることで、長時間にわたって安定的にデバイスを駆動することができる。すなわち、リチウムイオン二次電池は、電圧減少が緩やかであるため長期にわたってデバイスの駆動電圧以上を安定的に維持し続けることが可能となり、充放電容量を大容量化できるため一度の充電によりデバイスを長時間継続して駆動することが可能となる。
このような複合型機器において、本発明のリチウムイオン二次電池は、一般的なデバイスの電源として通常使用される電池と同じような使用形態で用いることができる。このようなデバイスとして、例えば、携帯電話、ノートパソコン、デジタルカメラ、携帯型ゲーム機等のモバイル機器などが挙げられる。
上記実施形態では、リチウムイオン二次電池の一実施形態として、薄膜固体二次電池を挙げて説明を行っているが、本発明のリチウムイオン二次電池用負極活物質の用途としては、このような薄膜固体二次電池に限定されない。例えば、上述した薄膜固体電解質ではなく、溶液状の電解質、ゲル状電解質、ポリマー電解質等を用いたリチウムイオン二次電池であってもよい。
次に、図面を参照して、本発明の実施例、比較例について説明する。表1、図5〜10に、実施例1〜6、比較例1の構成及び充放電特性の測定結果を示す。
(実施例1)
実施例1では、図1の構成をなすよう基板1上に、集電体層2、正極活物質層3、固体電解質層4、負極活物質層5、集電体層2をこの順にスパッタリング法により形成し、薄膜固体二次電池を作製した。
基板1は、縦50mm、横50mm、厚さ1mmのソーダライムガラスを用いた。
集電体層2は、バナジウム金属ターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法にて形成した。DCパワーは1kW、無加熱で成膜した。これにより、集電体層2として0.1μmのバナジウム薄膜を形成した。負極側及び正極側のいずれの集電体層2も、上記方法により形成した。
正極活物質層3は、マンガン酸リチウム(LiMn)の焼結体ターゲットを用い、酸素を導入してRFマグネトロンスパッタリング法にて形成した。RFパワーは1kW、無加熱で成膜した。これにより、0.2μmのマンガン酸リチウム薄膜を形成した。
固体電解質層4は、リン酸リチウム(LiPO)の焼結体ターゲットを用い、窒素ガスを導入してRFマグネトロンスパッタリング法にて形成した。RFパワーは1kW、無加熱で成膜した。これにより、0.1μmの窒素が添加されたリン酸リチウム薄膜を形成した。
負極活物質層5は、リチウム−チタン−ニオブ複合酸化物(Li[TiNb]O12)の焼結体ターゲットを用い、酸素を導入してRFマグネトロンスパッタリング法にて形成した。RFパワーは1kW、無加熱で成膜した。これにより、0.2μmのLi[TiNb]O12薄膜を形成した。成膜には約30分の時間を要した。
以上のようにして得られた薄膜固体二次電池について、X線回折測定を行い、この結果、回折ピークが現れないことを確認した。これにより、いずれの構成層も非晶質であることが確認できた。
次に電池性能を評価するために、充放電測定器を用いて充放電特性を測定した。
測定は、充電及び放電時の電流を0.02mA及び0.2mA、充電及び放電の打ち切りの電圧をそれぞれ3.5V、0.3Vの条件で行った。
その結果、いずれの電流の測定でも繰り返し充放電動作を示すことが確認できた。図5に、測定電流0.02mAで100サイクルの充放電を行い、このうち安定した充放電動作を示した10サイクル目の充放電特性のグラフを示す。充放電動作が安定した10サイクル目の放電開始電圧,充電開始電圧は、それぞれ3.4V,0.8Vであり、充電容量,放電容量は、それぞれ0.14mAh,0.14mAhであった。また、通常のデバイス駆動に必要な1V以上の電圧を維持できる放電容量は、0.13mAh程度であった。
さらに、本例では100サイクルまで充放電測定を行ったが、安定して略一定の充放電曲線を示すことが確認できた。
また、充放電電流を10倍の0.2mAhに増やしての測定では、10サイクル目の充電容量,放電容量は、それぞれ0.13mAh,0.12mAhであった。測定電流が小さい場合と比べて充放電容量の減少は10%程度である。
また、実際に1回の充電でどのくらいの期間デジタル時計を駆動できるかを確認するために、2.5Vまで充電した後、デジタル時計につないで実験を行った。その結果、連続して約1ヶ月間、デジタル時計を駆動できるこが確認された。
表1に、測定電流0.02mAでの10サイクル目の放電容量、この測定電流で1V以上の電圧を維持できる放電容量、この10倍の測定電流0.2mAでの放電容量、及び測定電流0.02mAでの放電容量と比べて0.2mAでの放電容量の減少率(容量減少率)をそれぞれまとめて示す。容量減少率は、「(0.02mAの放電容量−0.2mAでの放電容量)/0.02mAでの放電容量」で算出した。
Figure 2008159399
(比較例1)
比較例1では、図1の構成をなすよう基板1上に、集電体層2、正極活物質層3、固体電解質層4、負極活物質層5、集電体層2をこの順にスパッタリング法により形成し、薄膜固体二次電池を作製した。ここで、負極活物質層5以外の層は、実施例1と同じ物質、膜厚、成膜条件で形成した。負極活物質としては、酸化バナジウム(V)、酸化ニオブ(Nb)、チタン酸リチウム(LiTi12)の3種類の物質を形成した。成膜はそれぞれの物質の焼結体ターゲットを用いて行い、RFマグネトロンスパッタリング法にて薄膜を形成した。RFパワーは1kW、無加熱で成膜した。これにより、それぞれ0.2μm薄膜を形成した。成膜に要した時間は、それぞれ40分、45分、80分であった。この成膜時間は、実施例1のようにLi(TiNb)O12を負極活物質として用いた場合の30分と比べるといずれも長く、特にLiTi12では2倍以上の時間を要する。
以上のようにして得られた3種類の薄膜固体二次電池について、実施例1と同様に、充放電測定器を用いて充放電特性を測定した。充放電特性の測定条件は上記の実施例1と同じである。
その結果、いずれの薄膜固体二次電池でも繰り返し充放電動作を示すことが確認できた。
図6、図7、図8に、V、Nb、LiTi12を負極に用いた薄膜固体二次電池が安定した充放電動作を示した10サイクル目の充放電特性のグラフをそれぞれ示す。表1には、これらの薄膜固体二次電池の測定電流0.02mAでの10サイクル目の放電容量、この測定電流で1V以上の電圧を維持できる放電容量、測定電流0.2mAでの放電容量、及び測定電流0.02mAでの放電容量と比べて0.2mAでの放電容量の減少率(容量減少率)をそれぞれまとめて示す。
まず図6に示すように、Vでは、測定電流0.02mAでの充放電動作が安定した10サイクル目の放電開始電圧、充電開始電圧は、それぞれ2.7V、0.5Vであり、充電容量,放電容量は、それぞれ0.091mAh,0.089mAhである。また、通常のデバイス駆動に必要な1V以上の電圧を維持できる放電容量は、0.028mAh程度である。
実施例1のLi(TiNb)O12を負極活物質に用いた薄膜固体二次電池と比較してみると、図5、図6から、Vでは実施例1よりもやや容量が小さく、放電時の電圧減少も早いことが分かる。表1から、1V以上の電圧を維持できる放電容量は、Vでは実施例1の1/3以下の容量であることが分かる。
また、実施例1で用いたデジタル時計で駆動実験を行ったところ、本比較例のVを負極とする薄膜固体二次電池は、2.5Vの充電で、デジタル時計を連続して駆動できたのは、約10日間であった。この期間は、実施例1の連続駆動が可能な期間約1ヶ月の1/3程度で、1V以上の電圧を維持できる期間にほぼ対応している。
また、充放電電流を10倍の0.2mAに増やして測定した場合、10サイクル目の放充電容量,放電容量は、それぞれ0.061mAh、0.056mAhであった。測定電流0.02mAhの場合と比べて充放電容量の減少は約37%であり、実施例1での減少率が14%程度であるのと比べるとやや大きな減少率である。
次に図7に示すように、Nbでは、測定電流0.02mAでの充放電動作が安定した10サイクル目の放電開始電圧、充電開始電圧は、それぞれ3.3V、0.6Vであり、充電容量,放電容量は、それぞれ0.11mAh、0.10mAhである。また、通常のデバイス駆動に必要な1V以上の電圧を維持できる放電容量は、0.081mAh程度である。
実施例1と比較してみると、図5、図7から、Nbでは実施例1よりも容量が小さく、放電時の電圧減少も早いことが分かる。表1から1V以上の電圧を維持できる放電容量は、Nbでは実施例1の60%程度の容量であることが分かる。
また、実施例1で用いたデジタル時計で駆動実験を行ったところ、Nbを負極とする薄膜固体二次電池は、2.5Vの充電で、デジタル時計を連続して駆動できたのは、約20日間であった。この期間は、実施例1の連続駆動が可能な期間約1ヶ月の2/3程度で、1V以上の電圧を維持できる期間にほぼ対応している。
また、充放電電流を10倍の0.2mAhに増やして測定した場合、10サイクル目の放充電容量,放電容量は、それぞれ0.072mAh、0.069mAhであった。測定電流が小さい場合と比べて充放電容量の減少は30%程度であり、実施1での減少率が14%程度であるのと比べるとやや大きな減少率である。
最後に図8に示すように、LiTi12では、測定電流0.02mAでの充放電動作が安定した10サイクル目の放電開始電圧、充電開始電圧は、それぞれ3.2V、0.6Vであり、充電容量,放電容量は、それぞれ0.072mAh,0.070mAhである。また、通常のデバイス駆動に必要な1V以上の電圧を維持できる放電容量は、0.062mAh程度である。
実施例1と比較してみると、図5、図8から、LiTi12では放電時の電圧減少の早さの割合はほぼ同等であるが、充放電容量が約1/2であることが分かる。また、1V以上の電圧を維持できる放電容量も、実施例1の約1/2であることが分かる。
また、実施例1で用いたデジタル時計で駆動実験を行ったところ、LiTi12を負極とする薄膜固体二次電池は、2.5Vの充電で、デジタル時計を連続して駆動できたのは、約15日間であった。この期間は、実施例1の連続駆動が可能な期間約1ヶ月の1/2程度で、1V以上の電圧を維持できる期間にほぼ対応している。
また、充放電電流を10倍の0.2mAhに増やして測定した場合、10サイクル目の放充電容量,放電容量は、それぞれ0.039mAh、0.036mAhであった。測定電流が小さい場合と比べて充放電容量の減少は50%程度であり、実施1での減少率が14%程度であるのと比べるとかなり大きな減少率で、高速充放電特性は悪いことが分かる。
このように、本実施例の薄膜固体二次電池では、負極活物質層5の材料にリチウム−チタン−ニオブ複合酸化物(Li[TiNb]O12)が用いられているので、比較例1のように負極活物質として酸化バナジウム(V)、酸化ニオブ(Nb)、チタン酸リチウム(LiTi12)が用いられた薄膜固体二次電池と比べて、放電時の電圧減少が緩やかになると同時に全体の容量が増加し、実用的なデバイス駆動に必要な1V以上の電圧を維持できる充放電容量も増加させることが可能となる。
また、膜の内部抵抗が低いため、高速充放電も少ない容量減少で安定して行うことができる。
なお、このようにリチウム−チタン−ニオブ複合酸化物を用いた場合の充放電容量が他の酸化物の場合と比較して増加した理由は明確ではないが、酸化還元反応においてニオブ(Nb)が取り得る価数によるものと推測される。例えば、ニオブを含まないチタン酸リチウム(LiTi12)と比較した場合、Nbは通常3〜5価の価数を取りうるが、チタン(Ti)は2価又は4価のみを取り得る。すなわち、NbはTiよりも取り得る価数が多く、より多くの電子を授受することが可能となる。したがって、リチウム−チタン−ニオブ複合酸化物を負極活物質として使用したリチウムイオン二次電池では、Nbを含まない場合と比較して充放電容量が増加し、充放電特性が向上すると考えられる。
また、本実施例の薄膜固体二次電池は、毒性がある点や水分に弱い点で取扱いが面倒な酸化バナジウムを用いずに作製することができる。
さらに、リチウム−チタン−ニオブ複合酸化物は、電気伝導性が高いため成膜速度が速くなり、LiTi12と比べて成膜速度が2倍以上となり、作製に要する時間が短縮される。
(実施例2)
実施例2では、正極活物質層3のみ幾つかの物質に換えたこと以外は実施例1と同様の構成、成膜条件で薄膜固体二次電池を作製した。正極活物質層3を形成した物質は、リチウム−コバルト酸化物(LiCoO)、リチウム−ニッケル酸化物(LiNiO)、リチウム−マンガン−コバルト酸化物(LiMnCoO、LiMnCoO)、リチウム−チタン酸化物(LiTi)の5種類である。負極活物質層5はいずれもLi(TiNb)O12である。
以上のようにして得られた5種類の薄膜固体二次電池について、実施例1と同様に、充放電測定器を用いて充放電特性を測定した。充放電測定の測定条件は上記の実施例1と同じである。
その結果、いずれの薄膜固体二次電池も図5に示す実施例1の薄膜固体二次電池と略同じ充放電曲線を示した。正極がLiCoO、LiMnCoO、LiMnCoOの3種類の薄膜固体二次電池では、充電容量、放電容量、1V以上の電圧を維持できる放電容量とも実施例1のLiMn正極のものよりも大きな値を示し、また、放電開始電圧、充電開始電圧の増加も見られた。正極がLiNiO、LiTiの2種類の薄膜固体二次電池では、放電開始電圧、充電開始電圧、充電容量、放電容量、1V以上の電圧を維持できる放電容量とも実施例1よりもやや小さい値となったが、安定したサイクル特性を示した。
また、本例の6種類の薄膜固体二次電池を3.5Vまで充電した後、デジタル時計につないで駆動できる期間を調べた結果、実施例1と同様、いずれも連続して約1ヶ月間以上、デジタル時計を駆動できることが確認された。
(実施例3)
実施例3では、図2の構成をなすよう基板1上に、集電体層2、正極活物質層3、固体電解質層4、負極活物質層5、集電体層2をこの順にスパッタリング法により形成し、さらにこの上に正極活物質層3、固体電解質層4、負極活物質層5、集電体層2をこの順にスパッタリング法により形成し、直列接続積層型の薄膜固体二次電池を作製した。ここで、いずれの層も、実施例1と同じ物質、膜厚、成膜条件で形成した。
以上のようにして得られた薄膜固体二次電池について、充放電測定器を用いて充放電特性を測定した。充放電測定の測定条件は電圧が2倍になると予想されるので、充電及び放電時の電流を0.02mA、充電及び放電の打ち切りの電圧をそれぞれ7.0V、0.6Vとした。
その結果、繰り返し充放電動作を示すことが確認できた。図9に、安定して充放電動作を示した10サイクル目の充放電特性のグラフを示す。充放電動作が安定した10サイクル目の放電開始電圧,充電開始電圧は、それぞれ6.6V、1.3であり、充電容量,放電容量は、それぞれ0.15mAh,0.14mAhであった。実施例1と比較すると、充放電容量がほぼ同じで、電圧が2倍となった。
(実施例4)
実施例4では、実施例1〜実施例3、及び比較例1の薄膜固体二次電池の大気に露出する表面に、水分防止膜6として窒化珪素薄膜(SiN)をスパッタリング法によりそれぞれ形成した。すなわち負極側の集電体層2の露出面に窒化珪素薄膜を形成した。
水分防止膜6は、Si半導体ターゲットを用い、RFマグネトロンスパッタリング法により窒素ガスを導入して行った。RFパワーは1kW、無加熱で成膜した。これにより、0.2μmの窒化珪素薄膜を形成した。
以上のようにして得られた水分防止膜6で被覆した薄膜固体二次電池の充放電特性を作製後すぐに測定したところ、上記実施例1〜実施例3、及び比較例1の水分防止膜6を被覆していない薄膜固体二次電池とそれぞれ同等の充放電電圧、充放電容量が得られた。
約1か月後に実施例1〜実施例3、及び比較例1の薄膜固体二次電池について、再び充放電特性の測定を行った。
その結果、水分防止膜6で被覆されていない実施例1〜実施例3の薄膜固体二次電池では、比較例1のうちVを負極に用いた薄膜固体二次電池を除いて放電容量は約5%低下していた。比較例1のVを負極に用いた薄膜固体二次電池では、放電容量は約20%低下していた。これらの放電容量の低下は、薄膜固体二次電池が大気中の水分を吸うことによって電池特性が劣化したものである。特に、酸化バナジウムVを負極活物質層5の材料として用いた比較例1の薄膜固体二次電池では、水分に対する耐性が弱いことが分かった。
これに対して、水分防止膜6で被覆された実施例1〜実施例3、及び比較例1の薄膜固体二次電池では、いずれも1ヶ月後の測定で充放電容量の低下が見られなかった。
このように、水分防止膜6で表面を被覆することにより、薄膜固体二次電池は、空気中の水分に対する耐久性を有し、電池特性が劣化しにくくなることが分かった。
(実施例5)
実施例5では、図3の構成をなすように、実施例4と同様にして作製した水分防止膜6を有する薄膜固体二次電池と、Siを材料とする太陽電池とを、正、負極が一致するよう接続した。太陽電池は、電圧が3.0V、電流1mAの市販のものを用いた。
この太陽電池に光を当てて発電を行い、同時に薄膜固体二次電池の充電を行った。充電は電圧が3Vに達したところで終了とし、太陽電池と薄膜固体二次電池を切り離して、放電時電流0.02mAで0.3Vまで放電を行った。この一連の操作を100サイクル繰り返し行い、充放電特性を測定した。その結果、いずれのサイクルもほぼ同じ特性を100サイクルまで安定して示した。
次に、同様に太陽電池で充電を行った後、実施例1と同じように薄膜固体二次電池にデジタル時計をつないで駆動させた。その結果、連続して約15日間、デジタル時計を駆動できることができた。このサイクルを連続して10回繰り返し実行したが、いずれのサイクルも約15日間、デジタル時計の駆動を行うことができた。
以上のように、ごく一般的な太陽電池と薄膜固体二次電池を組み合わせれば、容易に充電を行うことが可能で、デジタル時計などの電源として、光さえあれば半永久的に利用可能な電源となることを確かめた。
(実施例6)
図10に示す太陽電池複合型二次電池を作製した実施例6について説明する。実施例6は、同一基板上に薄膜固体二次電池と太陽電池を形成した例である。
二次電池10の作製は、縦100mm、横100mm、厚さ1mmのソーダライムガラスを基板1として用いたこと以外は、実施例1と同様の構成、成膜条件で薄膜固体二次電池を作製した。表面には、実施例4と同様にして水分防止膜6を形成した。
以上のようにしてソーダライムガラスからなる基板1の片面に二次電池10を形成した。この二次電池10を形成した後、その基板1の裏面に太陽電池20を形成した。
太陽電池20の作製は以下のようにして行った。
まず、二次電池10を形成した基板1の裏面に、太陽電池20の正極となる導電膜16を形成した。導電膜16は、プラチナ(Pt)ターゲットを用いて、DCマグネトロンスパッタリング法で行った。0.6kWのDCパワー、無加熱で成膜を行い、0.3μmのPt薄膜を形成した。
Pt膜の成膜においては、マスクを用いた。このマスクにより、図10に示すように、基板1上に約10mm幅の6本の帯状のPt膜を形成した。各Pt膜は、互いに絶縁されるよう所定の間隔(約5mm)だけ離して形成した。6本の帯状のPt膜を形成するのは、各Pt膜に対応して、基板1上に6個の太陽電池セルを作製し、これらを直列接続して起電力を増加させる為である。
6個の太陽電池セルを直列接続するのは、全体として太陽電池20の起電力が3Vを越えるようにするためである。各太陽電池セルの起電力が0.6V程度であるため、二次電池10を3V以上で充電させるには、6個以上の太陽電池セルを直列に接続することが必要となる。
負極側の基板11は、縦100mm、横100mm、厚さ1mmのソーダライムガラスを用いた。後で述べるように、この後の工程では500℃で基板11の焼成を行うので、その際ガラスに含まれるアルカリ元素などの不純物や酸素の拡散を防止したり、ガラスの耐熱性を向上させたりするために、透明導電膜12を形成する前に、まずガラス製の基板11上に酸化シリコン(SiO)薄膜を形成した。SiO膜は、Si半導体ターゲットを用い、RFマグネトロンスパッタリング法により酸素ガスを導入して行った。RFパワーは1kW、無加熱で成膜した。これにより、0.2μmのSiO薄膜を形成した。
この表面にSiO薄膜が形成された基板11上に、スズがドープされた酸化インジウム(ITO)膜、アンチモンがドープされた酸化スズ(ATO)膜を順に成膜することにより透明導電膜12を形成した。
成膜はそれぞれITO、ATOの焼結体ターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により、1.0kWのDCパワー、300℃の成膜温度で成膜を行った。形成したITO薄膜,ATO薄膜の膜厚は、それぞれ0.3μm,0.1μmである。
ATO膜をITO膜の上に形成したのは、次に述べる酸化チタン(TiO)の焼成工程の際、透明導電膜12の抵抗の上昇を押さえるためである。
成膜の際、Pt膜の場合と同様、同じマスクを使用して、6本の帯状のITO/ATO膜が互いに絶縁されるように形成した。
次に6本の帯状の透明導電膜12の上に、酸化チタンの粉を酸性溶液に溶かしてペースト状にした粘性のある液体をスキージ法により塗布し、乾燥させた後、電気炉に入れて500℃で1時間焼成を行った。
この焼成の後、透明導電膜12、酸化チタン(TiO)が付いた基板11を電気炉から取り出した。そして、シャーレでRu錯体を含む色素14をアルコールで溶かした。この色素14が溶けたシャーレに、電気炉から取り出した基板11を一晩浸積させて、酸化チタン層13の表面に色素14を吸着させた。
翌日、基板11をシャーレから取り出し、酸化チタン層13以外の部分の色素をきれいに拭き取った。その基板11の周辺部及び6本の帯状の各セルの間に、接着剤を付け、仕切部17を形成した。本例では、仕切部17は、エポキシ樹脂製の2液性接着剤アラルダイト・ラピッド(ハンツマン・アドバンスド・マテリアル社製接着剤)によって形成した。
そして、電解液層15として、ポリエチレングリコールにヨウ化リチウムと金属ヨウ素を溶かしてヨウ素溶液を作製し、このヨウ素溶液を仕切部17で仕切られたセル内に垂らした。仕切部17で6つに仕切られた各セルにヨウ素溶液を垂らした後、基板11と、裏面に二次電池10が形成された基板1とを、6本のPt導電膜16と各セルとが重なるように、互いに押し付けて一体化した。これにより、電解液層15の電解液は、仕切部17によって基板11と基板1の間に封入される。
最後に、帯状の6個の太陽電池セルが直列接続をなすように、隣り合う太陽電池20の透明導電膜12と導電膜16とを配線19によって連結した。配線19には、銅の導電性テープを使用した。また、配線19に接続されなかった導電膜16に正極引出線18aを接続し、配線19に接続されなかった透明導電膜12に負極引出線18bを接続した。
以上のようにして、6個の太陽電池セルからなる太陽電池20と、二次電池10との複合化デバイスである太陽電池複合型二次電池を作製した。
このようにして作製した太陽電池複合型二次電池の二次電池特性と太陽電池特性を、それぞれ別個に評価した。
二次電池の特性は、充放電測定器を用いて充放電特性を測定して評価した。測定条件は、充電及び放電時の電流はいずれも400μA、充電及び放電の停止電圧はそれぞれ3.5V、0.3Vとして測定を行った。その結果、充放電が安定した10サイクル目の充電、放電の容量は、いずれも約1.2mAhであった。
太陽電池特性は、光源としてソーラーシミュレーター、電流電圧測定としてI−Vカーブトレーサーを用いて、6個の太陽電池セル単独、及び6個の太陽電池セルが直列接続された太陽電池20全体として、電池特性を評価した。
その結果、単一の太陽電池セルでは平均値として、開放電圧0.68V、短絡電流12.48mA/cm2、光電変換効率約5.6%であった。
太陽電池20全体では、開放電圧3.8V、短絡電流12.21mA、光電変換効率約5.5%であった。
実際に、複合化デバイスとして両方の機能を併せ持つことを確かめるために、太陽電池20と二次電池10の正負の電極が一致するよう接続し、太陽電池20側から光を照射して、二次電池10を充電し、さらに二次電池10を放電させた。
その1回目の充放電特性の測定では、二次電池10の電圧は徐々に上昇して、約3.5Vに達し、充電されたことが確認された。その後、放電も行うことができ、その放電容量は約1.0mAh程度であった。この二次電池10を太陽電池20で再度充電してデジタル時計を駆動させたところ、約1ヶ月連続して駆動させることができた。
以上のように、本実施例の太陽電池複合型二次電池は、外部からの充電を必要としない太陽電池としての機能と、薄膜固体二次電池としての機能とを兼ね備えていることが確認された。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の断面図である。 本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の断面図である。 本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の断面図である。 本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の断面図である。 実施例1に係るリチウムイオン二次電池の充放電特性のグラフである。 比較例1に係るリチウムイオン二次電池の充放電特性のグラフである。 比較例1に係るリチウムイオン二次電池の充放電特性のグラフである。 比較例1に係るリチウムイオン二次電池の充放電特性のグラフである。 実施例3に係るリチウムイオン二次電池の充放電特性のグラフである。 実施例6の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の断面図である。
符号の説明
1 基板
2 集電体層(正極集電体層、負極集電体層)
3 正極活物質層
4 固体電解質層
5 負極活物質層
6 水分防止膜
7a 正極引出線
7b 負極引出線
10 薄膜固体リチウムイオン二次電池(二次電池)
11 基板
12 透明導電膜
13 酸化チタン層
14 色素
15 電解液層
16 導電膜
17 仕切部
18a 正極引出線
18b 負極引出線
19 配線
20 色素増感太陽電池(太陽電池)

Claims (16)

  1. リチウム−チタン−ニオブ複合酸化物を含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  2. 前記リチウム−チタン−ニオブ複合酸化物は、Li(Ti5−xNb)O12(ここで、0<x<5)で示される化合物であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  3. 前記リチウム−チタン−ニオブ複合酸化物は、Li(TiNb)O12で示される化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  4. 正極集電体と、正極活物質と、電解質と、負極活物質と、負極集電体とを備えたリチウムイオン二次電池であって、
    前記負極活物質は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質を含有することを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  5. 前記リチウムイオン二次電池は、前記正極集電体を含む正極集電体層と、前記正極活物質を含む正極活物質層と、前記電解質を含む固体電解質層と、前記負極活物質を含む負極活物質層と、前記負極集電体を含む負極集電体層とが基板上に積層された薄膜固体二次電池であることを特徴とする請求項4に記載のリチウムイオン二次電池。
  6. 前記固体電解質層は、リン酸リチウム(LiPO)又は窒素が添加されたリン酸リチウム(LiPON)を含有することを特徴とする請求項5に記載のリチウムイオン二次電池。
  7. 前記正極活物質層は、リチウム−マンガン酸化物,リチウム−コバルト酸化物,リチウム−ニッケル酸化物,リチウム−マンガン−コバルト酸化物,及びリチウム−チタン酸化物からなる群より選択される1又は2以上の酸化物を含有することを特徴とする請求項5に記載のリチウムイオン二次電池。
  8. 水分防止膜が表面に積層されていることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池。
  9. 前記正極集電体層、前記正極活物質層、前記固体電解質層、前記負極活物質層、前記負極集電体層は、スパッタリング法により形成されたことを特徴とする請求項5に記載のリチウムイオン二次電池。
  10. 前記電解質は、溶液状の電解質、ゲル状電解質又はポリマー電解質であることを特徴とする請求項4に記載のリチウムイオン二次電池。
  11. 請求項4〜10のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池が2つ以上、直列又は並列に接続されていることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  12. 請求項5〜9に記載のリチウムイオン二次電池が2つ以上、直列又は並列に接続され、かつ前記2つ以上の前記リチウムイオン二次電池が同一基板上に積層されていることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  13. リチウムイオン二次電池と、該リチウムイオン二次電池に接続されるデバイスとから構成される複合型機器であって、
    前記リチウムイオン二次電池は、請求項4〜12のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池であることを特徴とする複合型機器。
  14. 前記デバイスは、太陽電池であることを特徴とする請求項13に記載の複合型機器。
  15. 前記リチウムイオン二次電池は、基板上に形成された薄膜固体二次電池であり、
    前記薄膜固体二次電池と前記太陽電池とは、同一基板上に形成されていることを特徴とする請求項14に記載の複合型機器。
  16. 前記太陽電池は、透明導電膜を有する色素増感太陽電池であり、
    前記透明導電膜は、酸化インジウムにスズをドープしたITO膜の上に酸化スズにアンチモンをドープしたATO膜を積層させた積層透明導電膜であることを特徴とする請求項14又は15に記載の複合型機器。
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