JP2022129559A - 積層型固体電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】内部抵抗が低く高レートでの充放電動作に適した積層型固体電池を提供すること。【解決手段】本発明の積層型固体電池は、正極層と、負極層と、正極層と負極層との間に設けられた固体電解質層と、を含む単電池を複数個含み、隣り合う単電池の正極層同士または負極層同士が対向して配置されるように、複数個の単電池が積層された構造を有し、下記組成式(1)で表される第1の固体電解質を含む。Li7-x-yLa3Zr2-x-ySbxTayO12・・・(1)(式(1)中、0.01≦x≦1.99、0.01≦y≦1.99、0.02≦x+y≦2.00を満たす。)【選択図】なし
Description
本発明は、積層型固体電池に関する。
携帯型情報機器をはじめとする多くの電気機器の電源として、リチウム電池が利用されている。中でも、高エネルギー密度と安全性を両立したリチウム電池として、正・負極間のリチウムの伝導に固体電解質を用いた全固体電池が提案されている。
固体電解質は、有機電解液を用いることなくリチウムイオンを伝導することができ、電解液漏れや駆動発熱による電解液の揮発等が生じないため、安全性が高い材料として注目されている。
このような固体電解質を用いた全固体電池では、単位体積当たりの電池容量と充放電レート特性を両立するため、複数の単電池を積層して一体化した、いわゆる積層型電池が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、電極と固体電解質の界面が点接触となりやすく、電気的に大きな抵抗を生じるため、充放電レートが高まると過電圧やオーミックドロップにより電池容量の損失が大きくなるという問題があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することができる。
本発明の適用例に係る積層型固体電池は、正極層と、負極層と、前記正極層と前記負極層との間に設けられた固体電解質層と、を含む単電池を複数個含み、隣り合う前記単電池の前記正極層同士または前記負極層同士が対向して配置されるように、複数個の前記単電池が積層された構造を有する積層型固体電池であって、
下記組成式(1)で表される第1の固体電解質を含む。
Li7-x-yLa3Zr2-x-ySbxTayO12 ・・・(1)
(式(1)中、0.01≦x≦1.99、0.01≦y≦1.99、0.02≦x+y≦2.00を満たす。)
下記組成式(1)で表される第1の固体電解質を含む。
Li7-x-yLa3Zr2-x-ySbxTayO12 ・・・(1)
(式(1)中、0.01≦x≦1.99、0.01≦y≦1.99、0.02≦x+y≦2.00を満たす。)
また、本発明の他の適用例に係る積層型固体電池では、前記第1の固体電解質は、前記固体電解質層中に含まれている。
また、本発明の他の適用例に係る積層型固体電池では、前記固体電解質層は、前記第1の固体電解質に加えて、NASICON型の結晶構造を有する第2の固体電解質を含んでいる。
また、本発明の他の適用例に係る積層型固体電池では、前記第2の固体電解質は、リチウム含有リン酸化合物である。
また、本発明の他の適用例に係る積層型固体電池では、前記固体電解質層中における、前記第1の固体電解質の含有率をX1[質量%]、前記第2の固体電解質の含有率をX2[質量%]としたとき、0.10≦X1/X2≦9.0の関係を満たす。
また、本発明の他の適用例に係る積層型固体電池は、隣り合う前記単電池の間に、内部集電層をさらに有している。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
[1]第1実施形態
まず、第1実施形態に係る積層型固体電池について説明する。
図1は、第1実施形態に係る積層型固体電池の断面構造を模式的に示す断面図である。
[1]第1実施形態
まず、第1実施形態に係る積層型固体電池について説明する。
図1は、第1実施形態に係る積層型固体電池の断面構造を模式的に示す断面図である。
本発明の積層型固体電池は、正極層と、負極層と、前記正極層と前記負極層との間に設けられた固体電解質層と、を含む単電池を複数個含み、隣り合う前記単電池の前記正極層同士または前記負極層同士が対向して配置されるように、複数個の前記単電池が積層された構造を有している。そして、本発明の積層型固体電池は、下記組成式(1)で表される第1の固体電解質を含む。
Li7-x-yLa3Zr2-x-ySbxTayO12 ・・・(1)
(式(1)中、0.01≦x≦1.99、0.01≦y≦1.99、0.02≦x+y≦2.00を満たす。)
(式(1)中、0.01≦x≦1.99、0.01≦y≦1.99、0.02≦x+y≦2.00を満たす。)
これにより、第1の固体電解質と、活物質等の他の複酸化物との界面が融着しやすくなり、従来に比べて内部抵抗が低く高レートでの充放電動作に適した積層型固体電池を提供することができる。
このような優れた効果が得られるのは、結晶のエントロピーが高まり、融点の低下や元素の固相表面拡散が促進されるためであると考えられる。
これに対し、上記のような条件を満たさない場合には、上記のような優れた効果が得られない。
例えば、第1の固体電解質の代わりに、Li、La、Zr、Sbを含み、かつ、Taを含まない組成の固体酸化物を用いた場合には、界面の接着性が低下し、特に高レートで動作した際の電池充放電特性が低下しやすいという問題を生じる。
また、第1の固体電解質の代わりに、Li、La、Zr、Taを含み、かつ、Sbを含まない組成の固体酸化物を用いた場合には、界面の接着性が低下し、特に高レートで動作した際の電池充放電特性が低下しやすいという問題を生じる。
また、第1の固体電解質の代わりに、Li、La、Sb、Taを含み、かつ、Zrを含まない組成の固体酸化物を用いた場合には、界面の接着性が低下し、特に高レートで動作した際の電池充放電特性が低下しやすいという問題を生じる。
また、上記組成式(1)において、xの値が前記下限値未満である場合には、焼結時に固体電解質表面の元素相互拡散が生じやすく、特性が損なわれ、良好な界面が得られにくくなる。
また、上記組成式(1)において、yの値が前記下限値未満である場合には、焼結時に固体電解質表面の元素相互拡散が生じやすく、特性が損なわれ、良好な界面が得られにくくなる。
特に、本実施形態の積層型固体電池100は、正極層1と、負極層2と、正極層1と負極層2との間に設けられた固体電解質層3とを含む単電池10を複数個含んでいる。そして、隣り合う単電池10において、同極性の電極同士、すなわち、正極層1同士または負極層2同士が、対向して配置されるように、複数個の単電池10が積層された構造を有している。そして、隣り合う単電池10は、内部集電層4aまたは内部集電層4bを介して接合されている。そして、積層型固体電池100は、下記組成式(1)で表される第1の固体電解質を含んでいる。
第1の固体電解質は、積層型固体電池100のいかなる部位に含まれていてもよく、例えば、正極層1、負極層2、固体電解質層3、内部集電層4b、内部集電層4bのうちの少なくとも1つに含まれていればよい。
[1-1]第1の固体電解質について
以下、本発明の積層型固体電池に含まれる第1の固体電解質について、詳細に説明する。
前述したように、第1の固体電池は、上記組成式(1)で表されるものである。
以下、本発明の積層型固体電池に含まれる第1の固体電解質について、詳細に説明する。
前述したように、第1の固体電池は、上記組成式(1)で表されるものである。
上記組成式(1)中のxの値は、0.01以上1.99以下であればよいが、0.10以上1.20以下であるのが好ましく、0.20以上1.00以下であるのがより好ましく、0.35以上0.65以下であるのがさらに好ましい。
これにより、前述した効果がより顕著に発揮される。
これにより、前述した効果がより顕著に発揮される。
上記組成式(1)中のyの値は、0.01以上1.99以下であればよいが、0.03以上1.00以下であるのが好ましく、0.05以上0.80以下であるのがより好ましく、0.10以上0.50以下であるのがさらに好ましい。
これにより、前述した効果がより顕著に発揮される。
これにより、前述した効果がより顕著に発揮される。
上記組成式(1)中のx+yの値は、0超2.00以下であればよいが、0.13以上1.80以下であるのが好ましく、0.25以上1.60以下であるのがより好ましく、0.45以上1.00以下であるのがさらに好ましい。
これにより、前述した効果がより顕著に発揮される。
これにより、前述した効果がより顕著に発揮される。
上記のような第1の固体電解質は、通常、ガーネット型の結晶構造を有している。
これにより、高いイオン伝導性および電気化学的安定性をより高いレベルで両立することができ、積層型固体電池についての高レート動作での適正、信頼性等をより優れたものとすることができる。
本発明の積層型固体電池は、複数種の第1の固体電解質を含んでいてもよい。
これにより、高いイオン伝導性および電気化学的安定性をより高いレベルで両立することができ、積層型固体電池についての高レート動作での適正、信頼性等をより優れたものとすることができる。
本発明の積層型固体電池は、複数種の第1の固体電解質を含んでいてもよい。
[1-2]単電池
単電池10は、正極層1と、固体電解質層3と、負極層2とがこの順に積層された構造を有している。
単電池10は、正極層1と、固体電解質層3と、負極層2とがこの順に積層された構造を有している。
積層型固体電池100は、複数の単電池10を含んでいればよいが、積層型固体電池100に含まれる単電池10の数は、2以上2000以下であるのが好ましく、3以上1000以下であるのがより好ましい。
これにより、電極の単位体積当たりの面積を高めやすく、積層型固体電池100をより高容量のものとすることができる。
単電池10の厚さは、特に限定されないが、0.01μm以上500μm以下であるのが好ましく、0.3μm以上60μm以下であるのがより好ましい。
これにより、実用上十分な容量と、より高い充放電動作特性とを兼ね備えた積層型固体電池100を提供することができる。
[1-2-1]固体電解質層
固体電解質層3は、固体電解質を含む材料で構成されている。
固体電解質層3は、固体電解質を含む材料で構成されている。
特に、固体電解質層3は、前述した第1の固体電解質を含む材料で構成されているのが好ましい。言い換えると、第1の固体電解質は、固体電解質層3中に含まれているのが好ましい。
これにより、固体電解質層3のイオン伝導性をさらに高めることができるとともに、固体電解質層3の正極層1および負極層2との界面接触性をさらに高めることができ、積層型固体電池100の内部抵抗をさらに低減できる。
固体電解質層3中における第1の固体電解質の含有率は、10質量%以上であるのが好ましく、15質量%以上であるのがより好ましく、20質量%以上であるのがさらに好ましい。
これにより、前述した効果がより顕著に発揮される。
これにより、前述した効果がより顕著に発揮される。
また、固体電解質層3は、NASICON型の結晶構造を有する第2の固体電解質を含むものであってもよい。
特に、固体電解質層3は、第1の固体電解質に加えて、NASICON型の結晶構造を有する第2の固体電解質を含んでいるのが好ましい。
これにより、固体電解質層3の大気成分等に対する化学的安定性を高め、積層型固体電池100の長期的動作信頼性をより優れたものとすることができる。
第2の固体電解質は、特に限定されないが、リチウム含有リン酸化合物であるのが好ましい。
これにより、積層型固体電池100の動作信頼性をさらに高めることができ、第1の固体電解質と併用することで第1の固体電解質の焼結性を高める、いわゆる焼結助剤として機能し、積層型固体電池100の動作特性をさらに向上させることができる。
特に、前記リチウム含有リン酸化合物としては、下記組成式(2)で示される化合物を好適に用いることができる。
LixMy(PO4)3 ・・・(2)
(式(2)中、1≦x≦2、1≦y≦2を満たし、MはTi、Ge、Al、GaおよびZrからなる群から選択される少なくとも1種の元素を示す。)
(式(2)中、1≦x≦2、1≦y≦2を満たし、MはTi、Ge、Al、GaおよびZrからなる群から選択される少なくとも1種の元素を示す。)
これにより、固体電解質のバルクイオン伝導率が高まり、積層型固体電池100の高レート動作特性をさらに優れたものとすることができる。
前記リチウム含有リン酸化合物の具体例としては、例えば、Li1.5Al0.5Ge1.5(PO4)3、Li1.3Al0.3Ti1.7(PO4)3、Li1.3Ti1.7Al0.3(PO4)3、Li1.4Al0.4Ti1.6(PO4)3、Li1.4Al0.4Ti1.4Ge0.2(PO4)3、Li1.5Al0.5Ge1.5(PO4)3、Li1.2Al0.2Ti1.8(PO4)3等が挙げられる。
第2の固体電解質としては、2種以上の化合物を併用してもよい。
第2の固体電解質としては、2種以上の化合物を併用してもよい。
固体電解質層3中に第2の固体電解質が含まれる場合、固体電解質層3中における第2の固体電解質の含有率は、10質量%以上90質量%以下であるのが好ましく、30質量%以上85質量%以下であるのがより好ましく、50質量%以上80質量%以下であるのがさらに好ましい。
これにより、固体電解質の電気化学的安定性、化学的安定性およびイオン伝導性の3要素を互いに損ねることなく高めることができ、積層型固体電池100の高レート動作特性と長期的動作信頼性をより優れたものとすることができる。
固体電解質層3中における第1の固体電解質の含有率をX1[質量%]、固体電解質層3中における第2の固体電解質の含有率をX2[質量%]としたとき、0.10≦X1/X2≦9.0の関係を満たすのが好ましく、0.18≦X1/X2≦2.3の関係を満たすのがより好ましく、0.25≦X1/X2≦1.0の関係を満たすのがさらに好ましい。
これにより、固体電解質の電気化学的安定性、化学的安定性およびイオン伝導性の3要素を互いに損ねることなく高めることができ、積層型固体電池100の高レート動作特性と長期的動作信頼性をより優れたものとすることができる。
固体電解質層3は、上記以外の固体電解質を含む材料で構成されていてもよい。このような固体電解質としては、例えば、上記以外の各種の酸化物固体電解質、硫化物固体電解質、窒化物固体電解質、ハロゲン化物固体電解質、水素化物固体電解質、ドライポリマー電解質、擬固体電解質の結晶質、非晶質等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
結晶質の酸化物としては、例えば、Li0.35La0.55TiO3、Li0.2La0.27NbO3、および、これらの結晶を構成する元素の一部をN、F、Al、Sr、Sc、Nb、Ta、Sb、ランタノイド元素等で置換したペロブスカイト型結晶またはペロブスカイト類似型結晶、Li7La3Zr2O12、Li5La3Nb2O12、Li5BaLa2TaO12、および、これらの結晶を構成する元素の一部をN、F、Al、Sr、Sc、Nb、Ta、Sb、ランタノイド元素等で置換したガーネット型結晶またはガーネット類似型結晶、Li14ZnGe4O16等のLISICON型結晶、Li3.4V0.6Si0.4O4、Li3.6V0.4Ge0.6O4、Li2+xC1-xBxO3等のその他の結晶質等を挙げることができる。
結晶質の硫化物としては、例えば、Li10GeP2S12、Li9.6P3S12、Li9.54Si1.74P1.44S11.7Cl0.3、Li3PS4等を挙げることができる。
また、その他の非晶質としては、例えば、Li2O-TiO2、La2O3-Li2O-TiO2、LiNbO3、LiSO4、Li4SiO4、Li3PO4-Li4SiO4、Li4GeO4-Li3VO4、Li4SiO4-Li3VO4、Li4GeO4-Zn2GeO2、Li4SiO4-LiMoO4、Li4SiO4-Li4ZrO4、SiO2-P2O5-Li2O、SiO2-P2O5-LiCl、Li2O-LiCl-B2O3、LiAlCl4、LiAlF4、LiF-Al2O3、LiBr-Al2O3、Li2.88PO3.73N0.14、Li3N-LiCl、Li6NBr3、Li2S-SiS2、Li2S-SiS2-P2S5等を挙げることができる。
ただし、固体電解質層3中における第1の固体電解質および第2の固体電解質以外の成分の含有率は、10質量%以下であるのが好ましく、7質量%以下であるのがより好ましく、5質量%以下であるのがさらに好ましい。
固体電解質層3の厚さは、0.1μm以上100μm以下であるのが好ましく、0.2μm以上10μm以下であるのがより好ましい。
これにより、固体電解質層3の内部抵抗をさらに低くするとともに、正極層1と負極層2との間での短絡の発生をより効果的に防止することができる。
固体電解質層3と正極層1との密着性の向上、比表面積の増大による積層型固体電池100の出力や電池容量の向上等を目的として、例えば、固体電解質層3の正極層1と接する表面には、例えば、ディンプル、トレンチ、ピラー等の三次元的なパターン構造を形成してもよい。
固体電解質層3と負極層2との密着性の向上、比表面積の増大による積層型固体電池100の出力や電池容量の向上等を目的として、例えば、固体電解質層3の負極層2と接する表面には、例えば、ディンプル、トレンチ、ピラー等の三次元的なパターン構造を形成してもよい。
なお、積層型固体電池100を構成する複数個の単電池10で、各固体電解質層3の条件は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
[1-2-2]正極層
正極層1は、正極活物質を含む材料で構成されるものであればいかなるものであってもよい。
正極層1は、正極活物質を含む材料で構成されるものであればいかなるものであってもよい。
正極層1を構成する正極活物質としては、例えば、少なくともLiを含み、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuからなる群より選択されるいずれか1種以上の元素により構成されるリチウムの複酸化物等を用いることができる。このような複酸化物としては、例えば、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、Li2Mn2O3、LiCr0.5Mn0.5O2、LiFePO4、Li2FeP2O7、LiMnPO4、LiFeBO3、Li3V2(PO4)3、Li2CuO2、Li2FeSiO4、Li2MnSiO4等が挙げられる。また、正極層1を構成する正極活物質としては、例えば、LiFeF3等のフッ化物、LiBH4やLi4BN3H10等のホウ素化物錯体化合物、ポリビニルピリジン-ヨウ素錯体等のヨウ素錯体化合物、硫黄等の非金属化合物等を用いることもできる。
正極層1中における正極活物質の含有率は、10質量%以上であるのが好ましく、25質量%以上であるのがより好ましく、40質量%以上であるのがさらに好ましい。
正極層1は、正極活物質に加えて、固体電解質を含んでいてもよい。
これにより、正極活物質と固体電解質との電荷交換が生じる接触界面の面積が増加し、より高レートでの動作特性を向上できる。
これにより、正極活物質と固体電解質との電荷交換が生じる接触界面の面積が増加し、より高レートでの動作特性を向上できる。
正極層1が固体電解質を含む材料で構成されている場合、当該固体電解質としては、例えば、固体電解質層3の構成材料として述べたものを用いることができる。
特に、正極層1が前述した第1の固体電解質を含むものである場合、密着性のより高い接触界面を好適に形成することができ、積層型固体電池100の電池特性をさらに高いものとすることができる。
また、正極層1が、第1の固体電解質に加えて、前述した第2の固体電解質を含むものである場合、密着性のより高い接触界面を好適に形成することができ、より高いイオン伝導性を得ることができるとともに、さらに、特に優れた化学的安定性を付与でき、積層型固体電池100の信頼性をさらに優れたものとすることができる。
正極層1中に第1の固体電解質が含まれる場合、正極層1中における第1の固体電解質の含有率は、1.25質量%以上75質量%以下であるのが好ましく、4質量%以上50質量%以下であるのがより好ましい。
正極層1中に第2の固体電解質が含まれる場合、正極層1中における第2の固体電解質の含有率は、1.25質量%以上75質量%以下であるのが好ましく、4質量%以上50質量%以下であるのがより好ましい。
また、正極層1は、上記以外の成分を含んでいてもよい。以下、このような成分を「その他の成分」ともいう。その他の成分としては、例えば、導電助剤、結着剤等が挙げられる。
ただし、正極層1中におけるその他の成分の含有率は、10質量%以下であるのが好ましく、7質量%以下であるのがより好ましく、5質量%以下であるのがさらに好ましい。
導電助剤としては、正極反応電位において電気化学的な相互作用が無視できる導電体であれば、いかなるものを用いてもよく、より具体的には、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ等の炭素材料、パラジウム、プラチナ等の貴金属、SnO2、ZnO、RuO2やReO3、Ir2O3等の導電性酸化物等を用いることができる。
正極層1の厚さは、特に限定されないが、0.1μm以上500μm以下であるのが好ましく、0.3μm以上100μm以下であるのがより好ましい。
なお、積層型固体電池100を構成する複数個の単電池10で、各正極層1の条件は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
[1-2-3]負極層
負極層2は、負極活物質を含む材料で構成されるものであればいかなるものであってもよい。
負極層2は、負極活物質を含む材料で構成されるものであればいかなるものであってもよい。
負極層2を構成する負極活物質としては、例えば、Nb2O5、V2O5、TiO2、In2O3、ZnO、SnO2、NiO、ITO、AZO、GZO、ATO、FTO、Li4Ti5O12、Li2Ti3O7等のリチウムの複酸化物等が挙げられる。また、例えば、Li、Al、Si、Si-Mn、Si-Co、Si―Ni、Sn、Zn、Sb、Bi、In、Au等の金属および合金、炭素材料、LiC24、LiC6等のような炭素材料の層間にリチウムイオンが挿入された物質等が挙げられる。
負極層2中における負極活物質の含有率は、3質量%以上であるのが好ましく、20質量%以上であるのがより好ましく、32質量%以上であるのがさらに好ましい。
負極層2は、負極活物質に加えて、固体電解質を含んでいてもよい。
これにより、負極活物質と固体電解質との電荷交換が生じる接触界面の面積が増加し、より高レートでの動作特性を向上できる。
これにより、負極活物質と固体電解質との電荷交換が生じる接触界面の面積が増加し、より高レートでの動作特性を向上できる。
負極層2が固体電解質を含む材料で構成されている場合、当該固体電解質としては、例えば、固体電解質層3の構成材料として述べたものを用いることができる。
特に、負極層2が前述した第1の固体電解質を含むものである場合、密着性のより高い接触界面を好適に形成することができ、積層型固体電池100の電池特性をさらに高いものとすることができる。
また、負極層2が、第1の固体電解質に加えて、前述した第2の固体電解質を含むものである場合、密着性のより高い接触界面を好適に形成することができ、より高いイオン伝導性を得ることができるとともに、さらに、特に優れた化学的安定性を付与でき、積層型固体電池100の信頼性をさらに優れたものとすることができる。
負極層2中に第1の固体電解質が含まれる場合、負極層2中における第1の固体電解質の含有率は、1.25質量%以上75質量%以下であるのが好ましく、4質量%以上50質量%以下であるのがより好ましい。
負極層2中に第2の固体電解質が含まれる場合、負極層2中における第2の固体電解質の含有率は、1.25質量%以上75質量%以下であるのが好ましく、4質量%以上50質量%以下であるのがより好ましい。
また、負極層2は、上記以外の成分を含んでいてもよい。以下、このような成分を「その他の成分」ともいう。その他の成分としては、例えば、導電助剤、結着剤等が挙げられる。
ただし、負極層2中におけるその他の成分の含有率は、10質量%以下であるのが好ましく、7質量%以下であるのがより好ましく、5質量%以下であるのがさらに好ましい。
導電助剤としては、正極反応電位において電気化学的な相互作用が無視できる導電体であれば、いかなるものを用いてもよく、より具体的には、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ等の炭素材料、パラジウム、プラチナ等の貴金属、SnO2、ZnO、RuO2やReO3、Ir2O3等の導電性酸化物等を用いることができる。
負極層2の厚さは、特に限定されないが、0.1μm以上500μm以下であるのが好ましく、0.3μm以上100μm以下であるのがより好ましい。
なお、積層型固体電池100を構成する複数個の単電池10で、各負極層2の条件は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
[1-3]内部集電層
本実施形態の積層型固体電池100は、隣り合う単電池10の間に、内部集電層4aまたは内部集電層4bを有している。言い換えると、内部集電層4a,4bは、一方の面である第1の面において単電池10の電極と接触しており、他方の面である第2の面において、前記第1の面で接触しているのとは異なる単電池10の電極と接触している。
本実施形態の積層型固体電池100は、隣り合う単電池10の間に、内部集電層4aまたは内部集電層4bを有している。言い換えると、内部集電層4a,4bは、一方の面である第1の面において単電池10の電極と接触しており、他方の面である第2の面において、前記第1の面で接触しているのとは異なる単電池10の電極と接触している。
そして、第1の面で接触する単電池10の電極と、第2の面で接触する単電池10の電極とは、同極性である。すなわち、第1の面で接触する電極が正極層1である内部集電層4aは、第2の面で接触する電極も正極層1であり、第1の面で接触する電極が負極層2である内部集電層4bは、第2の面で接触する電極も負極層2である。
このような内部集電層4a,4bが設けられることにより、電極との電子授受抵抗を低減でき、積層型固体電池100の内部抵抗をより低いものとすることができる。
内部集電層4a、内部集電層4bは、イオン伝導的に導電性な材料である伝導材料を含んでいてもよい。
内部集電層4a、内部集電層4bを構成する前記伝導材料としては、例えば、上記組成式(2)で示されるリチウム含有リン酸化合物、ペロブスカイト型チタンランタンリチウム、ガーネット型ジルコニウム酸ランタンリチウム、逆ペロブスカイト型化合物等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、特に、上記組成式(2)で示されるリチウム含有リン酸化合物が好ましい。
これにより、大気成分等に対する化学的安定性を高め、積層型固体電池100の長期的動作信頼性をより優れたものとすることができる。
内部集電層4a、内部集電層4b中における前記伝導材料の含有率は、0.01質量%以上であるのが好ましく、0.05質量%以上であるのがより好ましく、0.1質量%以上であるのがさらに好ましい。
内部集電層4a、内部集電層4bは、前記伝導材料に加えて、前述した第1の固体電解質を含んでいてもよい。
これにより、電極との電子授受抵抗を低減でき、積層型固体電池100の内部抵抗をより低いものとすることができる。
内部集電層4a中に第1の固体電解質が含まれる場合、内部集電層4a中における第1の固体電解質の含有率は、0.01質量%以上0.5質量%以下であるのが好ましく、0.05質量%以上0.1質量%以下であるのがより好ましい。内部集電層4bについても同様である。
内部集電層4a、内部集電層4bの厚さは、特に限定されないが、0.01μm以上50μm以下であるのが好ましく、0.1μm以上20μm以下であるのがより好ましい。
なお、積層型固体電池100が複数の内部集電層を有する場合、各内部集電層の条件は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
[1-4]外部電極
本実施形態では、複数個の単電池10を積み重ねることにより形成された積層体、すなわち、nを2以上の整数とした場合に、積層型固体電池100がn個の単電池10と(n-1)個の内部集電層とからなる積層体の、積層方向の両最外層の表面に、外部電極が設けられている。特に、本実施形態の積層型固体電池100は、奇数個の単電池10を備えており、前記積層体の積層方向の一方の外表面である正極層1の表面には、外部電極5aが設けられており、前記積層体の積層方向の他方の外表面である負極層2の表面には、外部電極5bが設けられている。
本実施形態では、複数個の単電池10を積み重ねることにより形成された積層体、すなわち、nを2以上の整数とした場合に、積層型固体電池100がn個の単電池10と(n-1)個の内部集電層とからなる積層体の、積層方向の両最外層の表面に、外部電極が設けられている。特に、本実施形態の積層型固体電池100は、奇数個の単電池10を備えており、前記積層体の積層方向の一方の外表面である正極層1の表面には、外部電極5aが設けられており、前記積層体の積層方向の他方の外表面である負極層2の表面には、外部電極5bが設けられている。
本実施形態の積層型固体電池100では、外部電極5aおよび各内部集電層4aを図示しない正極端子に接続するとともに、外部電極5bおよび各内部集電層4bを図示しない負極端子に接続することによって、充電および放電が行うことができる。
外部電極5a、外部電極5bは、電子伝導性を有する材料で構成されたものであればよい。外部電極5a、外部電極5bの構成材料としては、例えば、Al、Ti、Pt、Au、Cu等の金属材料等が挙げられる。
[1-5]その他
積層型固体電池100の形状は、例えば、円盤状、多角形の盤状等、いかなる形状であってもよい。積層型固体電池100の大きさは、特に限定されないが、例えば、積層型固体電池100の直径は、例えば、10mm以上20mm以下とすることができ、積層型固体電池100の厚さは、例えば、0.1mm以上1.0mm以下とすることができる。
積層型固体電池100の形状は、例えば、円盤状、多角形の盤状等、いかなる形状であってもよい。積層型固体電池100の大きさは、特に限定されないが、例えば、積層型固体電池100の直径は、例えば、10mm以上20mm以下とすることができ、積層型固体電池100の厚さは、例えば、0.1mm以上1.0mm以下とすることができる。
積層型固体電池100が、このように、小型、薄型であると、充放電可能であって全固体であることと相まって、例えば、スマートフォン等の携帯情報端末の電源として好適に用いることができる。
積層型固体電池100は、いかなる用途のものであってもよい。積層型固体電池100が電源として適用される電子機器としては、例えば、パーソナルコンピューター、デジタルカメラ、携帯電話、スマートフォン、音楽プレイヤー、タブレット端末、時計、スマートウォッチ、インクジェットプリンター等の各種プリンター、テレビ、プロジェクター、ヘッドアップディスプレイ、ワイヤレスヘッドホン、ワイヤレスイヤホン、スマートグラス、ヘッドマウントディスプレイ等のウェアラブル端末、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ドライブレコーダー、ページャー、電子手帳、電子辞書、電子翻訳機、電卓、電子ゲーム機器、玩具、ワードプロセッサー、ワークステーション、ロボット、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器、魚群探知機、各種測定機器、移動体端末基地局用機器、車両、鉄道車輌、航空機、ヘリコプター、船舶等の各種計器類、フライトシミュレーター、ネットワークサーバー等が挙げられる。また、積層型固体電池100は、例えば、自動車や船舶等の移動体に適用してもよい。より具体的には、例えば、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池自動車等の蓄電池として、好適に適用することができる。また、例えば、家庭用電源、工業用電源、太陽光発電の蓄電池等にも適用することができる。
[2]第2実施形態
次に、第2実施形態に係る積層型固体電池について説明する。
次に、第2実施形態に係る積層型固体電池について説明する。
図2は、第2実施形態に係る積層型固体電池の断面構造を模式的に示す断面図である。
以下、図2を参照して第2実施形態に係る積層型固体電池について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
以下、図2を参照して第2実施形態に係る積層型固体電池について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
前述した第1実施形態では、積層型固体電池100が奇数個の単電池10を備えており、積層型固体電池100を構成する前記積層体、すなわち、複数個の単電池10を積み重ねることにより形成された積層体は、積層方向の一方の外表面が正極層1の表面であり、積層方向の他方の外表面が負極層2の表面であった。すなわち、前述した第1実施形態では、前記積層体の積層方向についての両外表面が互いに異極性の電極であった。これに対し、本実施形態では、積層型固体電池100が偶数個の単電池10を備えており、積層型固体電池100を構成する前記積層体、すなわち、複数個の単電池10を積み重ねることにより形成された積層体は、積層体の積層方向についての両外表面が同極性の電極である。特に、図示の構成では、前記積層体の積層方向についての両外表面が、いずれも、正極層1である。そして、前記積層体の積層方向についての両外表面に設けられた各正極層1の表面には、それぞれ、外部電極5aが設けられている。
本実施形態の積層型固体電池100では、外部電極5aおよび各内部集電層4aを図示しない正極端子に接続するとともに、各内部集電層4bを図示しない負極端子に接続することによって、充電および放電が行うことができる。
なお、前記積層体の積層方向についての両外表面が、いずれも、負極層2である場合には、前記積層体の積層方向についての両外表面に設けられた各負極層2の表面には、それぞれ、外部電極5bが設けられていてもよい。このような積層型固体電池100では、各内部集電層4aを図示しない正極端子に接続するとともに、外部電極5bおよび各内部集電層4bを図示しない負極端子に接続することによって、充電および放電が行うことができる。
[3]第3実施形態
次に、第3実施形態に係る積層型固体電池について説明する。
次に、第3実施形態に係る積層型固体電池について説明する。
図3は、第3実施形態に係る積層型固体電池の断面構造を模式的に示す断面図である。
以下、図3を参照して第3実施形態に係る積層型固体電池について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図3に示すように、本実施形態に係る積層型固体電池100は、奇数個の単電池10を備えており、側面に保護層6が配置されている。
これにより、積層型固体電池100の側面における正極層1と負極層2との接触を効果的に防止することができ、短絡等の問題の発生をより確実に防止することができる。
なお、図示の構成では、固体電解質層3の側面全体とともに、正極層1、負極層2および内部集電層4a,4bの側面の一部に保護層6で被覆されている。これにより、前述した効果がより顕著に発揮されるとともに、積層型固体電池100の側面のうち保護層6が配置されていない部位において、図示しない正極端子、負極端子への接続を好適に行うことができる。
積層型固体電池100の形状にもよるが、例えば、積層型固体電池100が円盤状をなすものである場合、正極層1および内部集電層4aの側面のうち保護層6で被覆されていない部位と、負極層2および内部集電層4bの側面のうち保護層6で被覆されていない部位とは、前記円盤の中心軸を介して反対側に位置しているのが好ましい。
保護層6の構成材料としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリエステル等の各種樹脂材料や、これらに所定の充填剤を添加した複合材等が挙げられる。
保護層6の厚さは、特に限定されないが、0.1μm以上100μm以下であるのが好ましく、1μm以上50μm以下であるのがより好ましい。
なお、積層型固体電池100が複数個の保護層6を有する場合、各保護層6の条件は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
保護層6が設けられている以外は、本実施形態の積層型固体電池100は、前述した第1実施形態と同様の構成を有している。
[4]第4実施形態
次に、第4実施形態に係る積層型固体電池について説明する。
次に、第4実施形態に係る積層型固体電池について説明する。
図4は、第4実施形態に係る積層型固体電池の断面構造を模式的に示す断面図である。
以下、図4を参照して第4実施形態に係る積層型固体電池について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
以下、図4を参照して第4実施形態に係る積層型固体電池について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図4に示すように、本実施形態に係る積層型固体電池100は、偶数個の単電池10を備えており、正極層1および負極層2の側面に保護層6が配置されている。すなわち、保護層6が設けられている以外は、前述した第2実施形態と同様である。
そして、保護層6の条件、例えば、保護層6の設けられる部位や構成材料、厚さは、第3実施形態で述べたのと同様であるのが好ましい。
[5]第5実施形態
次に、第5実施形態に係る積層型固体電池について説明する。
次に、第5実施形態に係る積層型固体電池について説明する。
図5は、第5実施形態に係る積層型固体電池の断面構造を模式的に示す断面図である。
以下、図5を参照して第5実施形態に係る積層型固体電池について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
以下、図5を参照して第5実施形態に係る積層型固体電池について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態に係る積層型固体電池100は、奇数個の単電池10を備えており、積層型固体電池100の側面に電子伝導性を有する外部集電層7aおよび外部集電層7bが設けられている。そして、外部集電層7aは、正極層1の側面および内部集電層4aの側面と電気的に接続しており、外部集電層7bは、負極層2の側面および内部集電層4bの側面と電気的に接続している。
このような構成により、外部集電層7aを正極端子、外部集電層7bを負極端子として用いることができる。
外部集電層7a,7bの構成材料としては、例えば、各種金属材料、炭素材料等の電子伝導性を有する材料を好適に用いることができる。
外部集電層7a,7bの厚さは、特に限定されないが、0.1μm以上200μm以下であるのが好ましく、0.5μm以上50μm以下であるのがより好ましい。
外部集電層7a,7bが設けられている以外は、本実施形態の積層型固体電池100は、前述した第3実施形態と同様の構成を有している。
なお、外部集電層7aが正極層1および内部集電層4aのうちの一方のみに接続している場合や、外部集電層7bが負極層2および内部集電層4bのうちの一方のみに接続している場合であっても、上記と同様な効果が得られる。
[6]第6実施形態
次に、第6実施形態に係る積層型固体電池について説明する。
次に、第6実施形態に係る積層型固体電池について説明する。
図6は、第6実施形態に係る積層型固体電池の断面構造を模式的に示す断面図である。
以下、図6を参照して第6実施形態に係る積層型固体電池について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
以下、図6を参照して第6実施形態に係る積層型固体電池について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図6に示すように、本実施形態に係る積層型固体電池100は、偶数個の単電池10を備えており、積層型固体電池100の側面に電子伝導性を有する外部集電層7aおよび外部集電層7bが設けられている。そして、外部集電層7aは、正極層1の側面および内部集電層4aの側面と電気的に接続しており、外部集電層7bは、負極層2の側面および内部集電層4bの側面と電気的に接続している。すなわち、外部集電層7a,7bが設けられている以外は、前述した第4実施形態と同様である。
そして、外部集電層7a,7bの条件は、第5実施形態で述べたのと同様であるのが好ましい。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、本発明の積層型固体電池は、前述した構成に加えて、さらに他の構成を有していてもよい。
また、前述した実施形態で参照した図面では、積層型固体電池が5個以上の単電池を備えるものであったが、本発明の積層型固体電池は、2個以上の単電池を備えるものであればよく、含まれる単電池の数は4個以下であってもよい。
また、前述した実施形態では、前記積層体の積層方向の両側の外表面に外部電極を有する場合について説明したが、このような外部電極の少なくとも一方は省略してもよい。
また、前述した実施形態では、積層方向に隣り合う単電極の間に内部集電層が設けられている場合について代表的に説明したが、内部集電層を省略してもよい。例えば、積層方向に隣り合う単電池において、同じ極性の電極、すなわち、正極層または負極層を共有することにより、内部集電層を省略してもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
[7]積層型固体電池の製造
(実施例A1)
Li2O、La2O3、Sb2O3、Ta2O5(いずれも高純度化学社製)を、それぞれ、0.747質量部、4.887質量部、0.015質量部、4.397質量部の割合で計り取り、これらを、メノウ鉢で混合した後、624MPaでペレット状に成型し、大気雰囲気中で1000℃の焼成を6時間行った。その後、この焼成物を粉砕することにより、ガーネット型の結晶構造を有し、組成式:Li5.00La3Sb0.01Ta1.99O12で示される粉末状の第1の固体電解質を得た。
[7]積層型固体電池の製造
(実施例A1)
Li2O、La2O3、Sb2O3、Ta2O5(いずれも高純度化学社製)を、それぞれ、0.747質量部、4.887質量部、0.015質量部、4.397質量部の割合で計り取り、これらを、メノウ鉢で混合した後、624MPaでペレット状に成型し、大気雰囲気中で1000℃の焼成を6時間行った。その後、この焼成物を粉砕することにより、ガーネット型の結晶構造を有し、組成式:Li5.00La3Sb0.01Ta1.99O12で示される粉末状の第1の固体電解質を得た。
固体電解質層形成用のペーストである固体電解質ペーストを以下のようにして製造した。
すなわち、ポリビニルブチラール:15g、フタル酸ベンジルブチル:5gをエタノール:80gに溶解した溶液:100gと、上記の粉末状の第1の固体電解質:15gとを混合することでスラリー化し、固体電解質ペーストとした。
正極層形成用のペーストである正極ペーストは、以下のようにして製造した。
すなわち、ポリプロピレンカーボネート(シグマアルドリッチ社製):10gを1,4-ジオキサン(関東化学社製):90gに溶解した溶液:100gと、正極活物質であるLiCoO2粉末(日本化薬社製):6.0gと、上記の粉末状の第1の固体電解質:4.0gとを混合することでスラリー化し、正極ペーストとした。
すなわち、ポリプロピレンカーボネート(シグマアルドリッチ社製):10gを1,4-ジオキサン(関東化学社製):90gに溶解した溶液:100gと、正極活物質であるLiCoO2粉末(日本化薬社製):6.0gと、上記の粉末状の第1の固体電解質:4.0gとを混合することでスラリー化し、正極ペーストとした。
負極層形成用のペーストである負極ペーストは、以下のようにして製造した。
すなわち、ポリプロピレンカーボネート(シグマアルドリッチ社製):10gを1,4-ジオキサン(関東化学社製):90gに溶解した溶液:100gと、負極活物質であるTiO2粉末(シグマアルドリッチ社製):6.0gと、上記の粉末状の第1の固体電解質:4.0gとを混合することでスラリー化し、負極ペーストとした。
すなわち、ポリプロピレンカーボネート(シグマアルドリッチ社製):10gを1,4-ジオキサン(関東化学社製):90gに溶解した溶液:100gと、負極活物質であるTiO2粉末(シグマアルドリッチ社製):6.0gと、上記の粉末状の第1の固体電解質:4.0gとを混合することでスラリー化し、負極ペーストとした。
上記のようにして得られた固体電解質ペーストを、ポリエチレンテレフタラートフィルム基材上に全自動フィルムアプリケータ(コーテック社製)を用いてシート成型した。その後、このシートを80℃の減圧下で3時間乾燥させることにより、固体電解質層形成用のグリーンシートを得た。
次に、このようにして得られた固体電解質層形成用のグリーンシート上に、上記のようにして得られた正極ペーストを、9mm×9mmの矩形になるように、スクリーン印刷し、80℃の減圧下で3時間乾燥させることにより、固体電解質層形成用のグリーンシートと正極層形成用のグリーンシートとの積層体を得た。
次に、このようにして得られた固体電解質層形成用のグリーンシートと正極層形成用のグリーンシートとの積層体の正極層形成用のグリーンシートの表面に、上記のようにして得られた負極ペーストをスクリーン印刷し、80℃の減圧下で3時間乾燥させることにより、正極層形成用のグリーンシートと固体電解質層形成用のグリーンシートと負極層形成用のグリーンシートとの積層体を得た。
また、正極層形成用のグリーンシートと固体電解質層形成用のグリーンシートと負極層形成用のグリーンシートとの積層体の両面に、Niペースト(大研化学工業社製)をスクリーン印刷し、80℃の減圧下で3時間乾燥させることにより、内部集電極となるべき層を形成し、単電池の前駆体を得た。
上記のように作製した単電池の前駆体を、電極印刷領域の一辺が切断端面と共有されるよう、10mm×10mmのサイズに裁断し、個片化された電池体の前駆体を、隣り合う電極の極性が同一になるよう、かつ、正極層形成用のグリーンシートおよび負極層形成用のグリーンシートの端面が一致しないようにアライメントして20層積層したうえ、50~95℃、100MPaで熱圧着することで積層体を作製した。
次に、この積層体を900℃の大気下で6時間焼結した後、焼成雰囲気を、3質量%水素ガスを含むアルゴンガスに切り替えて900℃で1時間焼成し、徐冷してから取り出した。次に、積層体の電極層端面露出部に対してAgZnペーストを塗布して400℃でアニールすることで外部電極を形成し、理論容量3.3mAhの積層型固体電池とした。
(実施例A2~A5)
第1の固体電解質の製造に用いる原料化合物の種類、使用比率を表1に示すようにし、第1の固体電解質の組成が表3に示すものとなるようにした以外は、前記実施例A1と同様にして積層型固体電池を製造した。
第1の固体電解質の製造に用いる原料化合物の種類、使用比率を表1に示すようにし、第1の固体電解質の組成が表3に示すものとなるようにした以外は、前記実施例A1と同様にして積層型固体電池を製造した。
(実施例B1~B3)
正極ペーストの製造に用いる正極活物質と第1の固体電解質との比率を変更することにより、正極層の構成が表3に示すものとなるようにした以外は、前記実施例A3と同様にして積層型固体電池を製造した。
正極ペーストの製造に用いる正極活物質と第1の固体電解質との比率を変更することにより、正極層の構成が表3に示すものとなるようにした以外は、前記実施例A3と同様にして積層型固体電池を製造した。
(実施例C1~C3)
負極ペーストの製造に用いる負極活物質と第1の固体電解質との比率を変更することにより、負極層の構成が表3、表4に示すものとなるようにした以外は、前記実施例A3と同様にして積層型固体電池を製造した。
負極ペーストの製造に用いる負極活物質と第1の固体電解質との比率を変更することにより、負極層の構成が表3、表4に示すものとなるようにした以外は、前記実施例A3と同様にして積層型固体電池を製造した。
(実施例D1~D3)
負極活物質として、TiO2粉末の代わりにLi4Ti4O12粉末を用いるとともに、負極ペーストの製造に用いる負極活物質と第1の固体電解質との比率を変更することにより、負極層の構成が表4に示すものとなるようにした以外は、前記実施例A3と同様にして積層型固体電池を製造した。
負極活物質として、TiO2粉末の代わりにLi4Ti4O12粉末を用いるとともに、負極ペーストの製造に用いる負極活物質と第1の固体電解質との比率を変更することにより、負極層の構成が表4に示すものとなるようにした以外は、前記実施例A3と同様にして積層型固体電池を製造した。
(実施例E1~E3)
負極活物質として、TiO2粉末の代わりにNb2O5粉末を用いるとともに、負極ペーストの製造に用いる負極活物質と第1の固体電解質との比率を変更することにより、負極層の構成が表4に示すものとなるようにした以外は、前記実施例A3と同様にして積層型固体電池を製造した。
負極活物質として、TiO2粉末の代わりにNb2O5粉末を用いるとともに、負極ペーストの製造に用いる負極活物質と第1の固体電解質との比率を変更することにより、負極層の構成が表4に示すものとなるようにした以外は、前記実施例A3と同様にして積層型固体電池を製造した。
(実施例F1~F3)
正極活物質として、LiCoO2粉末の代わりにLiNi0.5Co0.2Mn0.3O2粉末を用いるとともに、正極ペーストの製造に用いる正極活物質と第1の固体電解質との比率を変更することにより、正極層の構成が表4に示すものとなるようにした以外は、前記実施例A3と同様にして積層型固体電池を製造した。
正極活物質として、LiCoO2粉末の代わりにLiNi0.5Co0.2Mn0.3O2粉末を用いるとともに、正極ペーストの製造に用いる正極活物質と第1の固体電解質との比率を変更することにより、正極層の構成が表4に示すものとなるようにした以外は、前記実施例A3と同様にして積層型固体電池を製造した。
(実施例G1~G3)
正極活物質として、LiCoO2粉末の代わりにLi3V2(PO4)3粉末を用いるとともに、正極ペーストの製造に用いる正極活物質と第1の固体電解質との比率を変更することにより、正極層の構成が表5に示すものとなるようにした以外は、前記実施例A3と同様にして積層型固体電池を製造した。
正極活物質として、LiCoO2粉末の代わりにLi3V2(PO4)3粉末を用いるとともに、正極ペーストの製造に用いる正極活物質と第1の固体電解質との比率を変更することにより、正極層の構成が表5に示すものとなるようにした以外は、前記実施例A3と同様にして積層型固体電池を製造した。
(実施例H1~H3)
正極活物質として、LiCoO2粉末の代わりにLi3V1.6Al0.4(PO4)3粉末を用いるとともに、正極ペーストの製造に用いる正極活物質と第1の固体電解質との比率を変更することにより、正極層の構成が表5に示すものとなるようにした以外は、前記実施例A3と同様にして積層型固体電池を製造した。
正極活物質として、LiCoO2粉末の代わりにLi3V1.6Al0.4(PO4)3粉末を用いるとともに、正極ペーストの製造に用いる正極活物質と第1の固体電解質との比率を変更することにより、正極層の構成が表5に示すものとなるようにした以外は、前記実施例A3と同様にして積層型固体電池を製造した。
(実施例I1)
粉末状の第1の固体電解質として、以下のようにして製造したものを用いた以外は、前記実施例C2と同様にして積層型固体電池を製造した。
粉末状の第1の固体電解質として、以下のようにして製造したものを用いた以外は、前記実施例C2と同様にして積層型固体電池を製造した。
すなわち、本実施例では、以下のようにして、粉末状の第1の固体電解質を製造した。
まず、LiNO3、La(NO3)3、Zr(OC4H9)4、Sb(OC4H9)3、Ta(OC2H5)5を、それぞれ、ブトキシエタノールに溶解して、5種の金属塩について、1mol/kgの濃度のブトキシエタノール溶液を調製した。これら5種のブトキシエタノール溶液を所定の割合で混合し、200℃で1時間の乾燥後540℃で10分間熱分解させた。その後、熱分解後の残渣を粉砕・混合し400MPaでプレスし、900℃で4時間焼成して焼結体を作製した。この焼結体を粉砕することにより、組成式:Li6.30La3Zr1.30Sb0.50Ta0.20O12で示される粉末状の第1の固体電解質を得た。
まず、LiNO3、La(NO3)3、Zr(OC4H9)4、Sb(OC4H9)3、Ta(OC2H5)5を、それぞれ、ブトキシエタノールに溶解して、5種の金属塩について、1mol/kgの濃度のブトキシエタノール溶液を調製した。これら5種のブトキシエタノール溶液を所定の割合で混合し、200℃で1時間の乾燥後540℃で10分間熱分解させた。その後、熱分解後の残渣を粉砕・混合し400MPaでプレスし、900℃で4時間焼成して焼結体を作製した。この焼結体を粉砕することにより、組成式:Li6.30La3Zr1.30Sb0.50Ta0.20O12で示される粉末状の第1の固体電解質を得た。
(実施例I2)
粉末状の第1の固体電解質として、以下のようにして製造したものを用いた以外は、前記実施例C2と同様にして積層型固体電池を製造した。
粉末状の第1の固体電解質として、以下のようにして製造したものを用いた以外は、前記実施例C2と同様にして積層型固体電池を製造した。
すなわち、本実施例では、以下のようにして、粉末状の第1の固体電解質を製造した。
まず、LiNO3、La(NO3)3、Zr(OC4H9)4、Sb(OC4H9)3、Ta(OC2H5)5を、それぞれ、ブトキシエタノールに溶解して、5種の金属塩について、1mol/kgの濃度のブトキシエタノール溶液を調製した。これら5種のブトキシエタノール溶液を所定の割合で混合し、200℃で1時間の乾燥後540℃で10分間熱分解させることにより、粉末状の第1の固体電解質を得た。
まず、LiNO3、La(NO3)3、Zr(OC4H9)4、Sb(OC4H9)3、Ta(OC2H5)5を、それぞれ、ブトキシエタノールに溶解して、5種の金属塩について、1mol/kgの濃度のブトキシエタノール溶液を調製した。これら5種のブトキシエタノール溶液を所定の割合で混合し、200℃で1時間の乾燥後540℃で10分間熱分解させることにより、粉末状の第1の固体電解質を得た。
(実施例J1)
固体電解質ペースト、正極ペーストおよび負極ペーストの調製に、粉末状の第1の固体電解質の代わりに、粉末状の第1の固体電解質と、以下のようにして調製した粉末状の第2の固体電解質との混合粉末を用いた以外は、前記実施例A3と同様にして積層型固体電池を製造した。
固体電解質ペースト、正極ペーストおよび負極ペーストの調製に、粉末状の第1の固体電解質の代わりに、粉末状の第1の固体電解質と、以下のようにして調製した粉末状の第2の固体電解質との混合粉末を用いた以外は、前記実施例A3と同様にして積層型固体電池を製造した。
粉末状の第2の固体電解質は、以下のようにして調製した。すなわち、まず、Li2O、Al2O3、GeO2、P2O5(いずれも高純度化学社製)を、それぞれ、0.224質量部、0.255質量部、1.569質量部、2.129質量部の割合で計り取り、これらを、メノウ鉢で混合した後、624MPaでペレット状に成型し、大気雰囲気中で1200℃の焼成を6時間行った。その後、この焼成物を粉砕することにより、NASICON型の結晶構造を有し、組成式:Li1.5Al0.5Ge1.5(PO4)3で示される粉末状の第2の固体電解質を得た。
なお、前記混合粉末は、第1の固体電解質と、第2の固体電解質とを、質量比で、10:90の割合で含むものであった。
(実施例J2、J3)
混合粉末中における粉末状の第1の固体電解質と粉末状の第2の固体電解質との混合比率を、表5、表6に示すように変更した以外は、前記実施例J1と同様にして積層型固体電池を製造した。
混合粉末中における粉末状の第1の固体電解質と粉末状の第2の固体電解質との混合比率を、表5、表6に示すように変更した以外は、前記実施例J1と同様にして積層型固体電池を製造した。
(実施例J4)
粉末状の第2の固体電解質として、以下のようにして調製したものを用いた以外は、前記実施例J1と同様にして積層型個体電池を製造した。
粉末状の第2の固体電解質として、以下のようにして調製したものを用いた以外は、前記実施例J1と同様にして積層型個体電池を製造した。
すなわち、まず、Li2O、Al2O3、TiO2、P2O5(いずれも高純度化学社製)を、それぞれ、0.194質量部、0.153質量部、1.358質量部、2.129質量部の割合で計り取り、これらを、メノウ鉢で混合した後、624MPaでペレット状に成型し、大気雰囲気中で1200℃の焼成を6時間行った。その後、この焼成物を粉砕することにより、NASICON型の結晶構造を有し、組成式:Li1.3Al0.3Ti1.7(PO4)3で示される粉末状の第2の固体電解質を得た。
(実施例J5、J6)
混合粉末中における粉末状の第1の固体電解質と粉末状の第2の固体電解質との混合比率を、表6に示すように変更した以外は、前記実施例J4と同様にして積層型固体電池を製造した。
混合粉末中における粉末状の第1の固体電解質と粉末状の第2の固体電解質との混合比率を、表6に示すように変更した以外は、前記実施例J4と同様にして積層型固体電池を製造した。
(実施例J7)
粉末状の第2の固体電解質として、以下のようにして調製したものを用いた以外は、前記実施例J1と同様にして積層型個体電池を製造した。
粉末状の第2の固体電解質として、以下のようにして調製したものを用いた以外は、前記実施例J1と同様にして積層型個体電池を製造した。
すなわち、まず、Li2O、Al2O3、ZrO2、P2O5(いずれも高純度化学社製)を、それぞれ、0.224質量部、0.255質量部、1.848質量部、2.129質量部の割合で計り取り、これらを、メノウ鉢で混合した後、624MPaでペレット状に成型し、大気雰囲気中で1200℃の焼成を6時間行った。その後、この焼成物を粉砕することにより、NASICON型の結晶構造を有し、組成式:Li1.5Al0.5Zr1.5(PO4)3で示される粉末状の第2の固体電解質を得た。
(実施例J8、J9)
混合粉末中における粉末状の第1の固体電解質と粉末状の第2の固体電解質との混合比率を、表6に示すように変更した以外は、前記実施例J7と同様にして積層型固体電池を製造した。
混合粉末中における粉末状の第1の固体電解質と粉末状の第2の固体電解質との混合比率を、表6に示すように変更した以外は、前記実施例J7と同様にして積層型固体電池を製造した。
(比較例1~3)
第1の固体電解質の製造に用いる原料化合物の使用比率を表2に示すようにし、第1の固体電解質の組成が表7に示すものとなるようにした以外は、前記実施例A3と同様にして積層型固体電池を製造した。
第1の固体電解質の製造に用いる原料化合物の使用比率を表2に示すようにし、第1の固体電解質の組成が表7に示すものとなるようにした以外は、前記実施例A3と同様にして積層型固体電池を製造した。
(比較例4)
第1の固体電解質を用いなかった以外は、前記実施例J1と同様にして積層型固体電池を製造した。
第1の固体電解質を用いなかった以外は、前記実施例J1と同様にして積層型固体電池を製造した。
前記各実施例および各比較例の積層型固体電池の製造において、第1の固体電解質の調製に用いた原料化合物の種類と使用量を表1、表2にまとめて示し、前記各実施例および各比較例の積層型固体電池の構成を表3~表7にまとめて示す。なお、前記各実施例の固体電解質層を構成する第1の固体電解質はいずれもガーネット型の結晶構造を有し、第2の固体電解質はNASICON型の結晶構造を有していた。第1の固体電解質、第2の固体電解質の結晶構造は、フィリップス社製のX線回折装置X’Pert-PROを用いた分析により得られたX線回折パターンから求めた。
[8]評価
[8-1]固体電解質層を構成する固体電解質についてのイオン伝導率評価
前記各実施例および各比較例の積層型固体電池の製造過程で得られた第1の固体電解質と第2の固体電解質との混合粉末を、それぞれ、200mg計り取り、これを内径10.00mmの排気ポート付きダイパンチ(specac社製)に充填し、600MPaの圧力で一軸プレスを行った。得られた固体電解質ペレットを大気雰囲気下で900℃の焼成を8時間行うことで焼結体を作製した。
[8-1]固体電解質層を構成する固体電解質についてのイオン伝導率評価
前記各実施例および各比較例の積層型固体電池の製造過程で得られた第1の固体電解質と第2の固体電解質との混合粉末を、それぞれ、200mg計り取り、これを内径10.00mmの排気ポート付きダイパンチ(specac社製)に充填し、600MPaの圧力で一軸プレスを行った。得られた固体電解質ペレットを大気雰囲気下で900℃の焼成を8時間行うことで焼結体を作製した。
上記のようにして得られた各焼結体の両面に、スパッタリングにより金の電極層を形成し、これらについてイオン伝導率σの測定を行った。
イオン伝導率σは、焼結体の両面に金のスパッタ電極層を形成し、交流振幅10mV、掃引周波数10mHzから1MHzの範囲における交流インピーダンス解析を実施し、下記式(3)に従い求めた。
σ=L/RA ・・・(3)
ただし、式(3)中、Lは厚み、Rはインピーダンス、Aは電極面積を示す。
ただし、式(3)中、Lは厚み、Rはインピーダンス、Aは電極面積を示す。
なお、積層型固体電池の製造で第1の固体電解質層を用いなかった比較例4については、混合粉末の代わりに粉末状の第2の固体電解質を用いた以外は上記と同様にして、焼結体の製造、イオン伝導率σの測定を行った。
[8-2]積層型固体電池についての充放電動作特性評価
前記各実施例および各比較例で得られた積層型固体電池を、それぞれ、充放電評価装置HJ1001SD8(北斗電工社製)に接続し、下限カットオフ電圧1.5V、上限カットオフ電圧3.7Vの範囲で、25℃における充放電サイクル試験を実施することにより評価した。充放電試験は、充電を0.2C、放電を0.1~2Cの間の条件で行い、充放電動作特性を確認した。
これらの結果を、表8、表9にまとめて示す。
前記各実施例および各比較例で得られた積層型固体電池を、それぞれ、充放電評価装置HJ1001SD8(北斗電工社製)に接続し、下限カットオフ電圧1.5V、上限カットオフ電圧3.7Vの範囲で、25℃における充放電サイクル試験を実施することにより評価した。充放電試験は、充電を0.2C、放電を0.1~2Cの間の条件で行い、充放電動作特性を確認した。
これらの結果を、表8、表9にまとめて示す。
表8、表9から明らかなように、本発明では、いずれも、優れた結果が得られたのに対し、比較例では、満足のいく結果が得られなかった。
1…正極層、2…負極層、3…固体電解質層、4a,4b…内部集電層、5a,5b…外部電極、6…保護層、7a,7b…外部集電層、10…単電池、100…積層型固体電池
Claims (6)
- 正極層と、負極層と、前記正極層と前記負極層との間に設けられた固体電解質層と、を含む単電池を複数個含み、隣り合う前記単電池の前記正極層同士または前記負極層同士が対向して配置されるように、複数個の前記単電池が積層された構造を有する積層型固体電池であって、
下記組成式(1)で表される第1の固体電解質を含む、積層型固体電池。
Li7-x-yLa3Zr2-x-ySbxTayO12 ・・・(1)
(式(1)中、0.01≦x≦1.99、0.01≦y≦1.99、0.02≦x+y≦2.00を満たす。) - 前記第1の固体電解質は、前記固体電解質層中に含まれている、請求項1に記載の積層型固体電池。
- 前記固体電解質層は、前記第1の固体電解質に加えて、NASICON型の結晶構造を有する第2の固体電解質を含んでいる、請求項2に記載の積層型固体電池。
- 前記第2の固体電解質は、リチウム含有リン酸化合物である、請求項3に記載の積層型固体電池。
- 前記固体電解質層中における、前記第1の固体電解質の含有率をX1[質量%]、前記第2の固体電解質の含有率をX2[質量%]としたとき、0.10≦X1/X2≦9.0の関係を満たす、請求項3または4に記載の積層型固体電池。
- 隣り合う前記単電池の間に、内部集電層をさらに有している、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の積層型固体電池。
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