JP2008153913A - デジタル復調装置、デジタル受信装置、デジタル復調装置の制御方法、デジタル復調装置の制御プログラム、及び、この制御プログラムを記憶した記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】受信状況に関わらず良好な受信特性を実現する。
【解決手段】復調器3から変調処理の方式等のTMCC情報を取得する(S1:検出ステップ)。次に、このTMCC情報によって取得された変調処理の方式に従って、信号強度データベースを参照してIF信号Siの信号強度を決定する(S2:信号強度決定ステップ)。そして、S2によって決定された信号強度に等しくなるようにチューナ2のRFアンプ部21及びIFアンプ部25の利得をAGCコントローラによって制御する(S3:信号強度制御ステップ)。
【選択図】図11
【解決手段】復調器3から変調処理の方式等のTMCC情報を取得する(S1:検出ステップ)。次に、このTMCC情報によって取得された変調処理の方式に従って、信号強度データベースを参照してIF信号Siの信号強度を決定する(S2:信号強度決定ステップ)。そして、S2によって決定された信号強度に等しくなるようにチューナ2のRFアンプ部21及びIFアンプ部25の利得をAGCコントローラによって制御する(S3:信号強度制御ステップ)。
【選択図】図11
Description
本発明は、デジタル変調装置からの受信信号を復調するデジタル復調技術に関する。
受信信号に選局処理を施すチューナを有するデジタル復調装置において良好な受信特性を実現するためには、チューナから出力される信号において最低限必要なCN比を満たす必要がある。この最低限必要なCN比、いわゆる所要CN比は、受信信号に対して施される各種の処理によって異なる大きさになる。例えば、受信信号に施されている変調処理の方式が異なると、デジタル復調装置において受信信号に施される復調処理が異なったものとなる。そして、受信信号に施される復調処理が異なると、同じCN比の受信信号でも復調された信号の誤り率が異なり、誤りなく良好に受信できたり、誤りが多く良好に受信できなかったりする。
上記のようにチューナから出力される信号において、変調処理の方式に応じて誤りなく受信可能なCN比を確保するものに、特許文献1に記載のデジタル復調装置がある。特許文献1のデジタル復調装置は、受信信号の変調処理の方式(変調方式)に従って、2つの増幅器の利得配分を制御することにより、良好な受信特性を保ちつつ省電力を実現することが可能に構成されている。そして、省電力を実現するために、変調処理の方式に応じた所要CN比を満たすことができる信号強度になるように2つの増幅器の利得配分を制御している。
しかしながら、移動しながら受信する場合、受信信号の信号強度は車などの障害物や遮蔽物による反射によって変動する。また、移動によるフェージングなどによっても変動する。このように、デジタル復調装置における移動時の受信を考えると、受信信号の信号強度は常に変動しており、その変動幅(信号強度の分布)は非常に広い。したがって、変動する受信信号を誤りなく良好に受信するためには、必要最低限の所要CN比になるように制御するのみでは、このような変動に耐えられない。つまり、特許文献1のように、単に所要CN比を超えるようなCN比になるようにチューナからの信号の信号強度が調整されている場合には、広い範囲の信号強度の変動に対応できず、良好な受信特性を実現できない場合が生じる。
本発明の主たる目的は、受信状況に関わらず良好な受信特性を実現するデジタル復調技術を提供することである。
本発明のデジタル復調装置は、変調された受信信号に選局処理を施すチューナと、このチューナからの信号に復調処理を施す復調器とを備えたデジタル復調装置であって、前記チューナ及び前記復調器を構成する複数の回路部品と、前記受信信号に対して送信側で施された処理の種類を検出する検出手段と、前記複数の回路部品に含まれる少なくともいずれかの回路部品から出力される出力信号の信号強度を一定になるように制御する信号強度制御手段と、前記検出手段により検出された受信信号に対する処理の種類に基づいて、前記信号強度制御手段により制御される前記信号強度を決定する信号強度決定手段とを備えていることを特徴とするものである。
このデジタル復調装置によれば、受信信号に対する処理の種類に基づいて、信号強度が決定される。したがって、例えば、受信信号に対する処理の種類ごとに所要CN比を十分満たすことができる信号強度が決定されると、フェージングなどによる信号強度の急激な変化に対しても考慮されていることになる。これにより、受信状況に関わらず良好な受信特性を実現することができる。
また、前記信号強度決定手段は、前記検出手段により検出された受信信号に対する処理の種類に基づいて、前記回路部品に生じることになるノイズの強度から決定される、前記出力信号の上限強度である第1信号強度と下限強度である第2信号強度との中間の信号強度に、前記回路部品から出力される前記出力信号の信号強度を決定することが好ましい。この構成によれば、回路部品に生じることになるノイズの強度から決定される第1信号強度と第2信号強度とに基づいて、中間の信号強度が決定される。下限強度である第2信号強度に基づいて中間の信号強度が決定されることで、信号強度が小さいときに回路部品に生じるノイズの影響を考慮して中間の信号強度が決定されるのみならず、上限強度である第1信号強度に基づいて中間の信号強度が決定されることで、信号強度が大きいときに回路部品に生じるノイズをも考慮して中間の信号強度が決定されることとなる。また、これら第1信号強度及び第2信号強度は、受信信号に対する処理の種類に応じた所要CN比を最低限満たすことができるように決定されている。そして、中間の信号強度が、所要CN比を最低限満たす第1信号強度及び第2信号強度の中間の信号強度に決定されることにより、フェージングなどによる信号強度の急激な変化に対しても考慮されていることになる。これにより、受信状況に関わらず良好な受信特性を実現することができる。
さらに、各受信信号に対する処理の種類に関連付けて前記中間の信号強度を記憶する信号強度記憶手段を備えており、前記信号強度決定手段は、前記検出手段により検出された受信信号に対する処理の種類に関連付けて、前記信号強度記憶手段が記憶している前記中間の信号強度に、前記回路部品から出力される前記出力信号の信号強度を決定することが好ましい。この構成によれば、各受信信号に対する処理の種類に関連付けて中間の信号強度が記憶されている。これにより、各受信信号に対する処理の種類に基づいて、中間の信号強度を容易に決定することができる。
さらに、前記検出手段は、前記受信信号に施されている変調処理の方式を検出することが好ましい。この構成によれば、変調処理の方式によらず良好な受信特性を実現することが可能になる。
加えて、前記検出手段は、前記受信信号に施されている符号処理の符号化率を検出することが好ましい。この構成によれば、符号処理の符号化率によらず良好な受信特性を実現することが可能になる。
また、前記第1信号強度が、前記回路部品に入力される入力信号の信号強度が大きいことに起因して生じる、過負荷雑音を含むノイズの強度から決定されていてもよい。
さらに、前記第2信号強度が、前記回路部品に入力される前記入力信号の信号強度が小さいことに起因して生じる、環境雑音を含むノイズの強度から決定されていてもよい。
また、前記信号強度制御手段は、前記回路部品の利得を変更することにより前記回路部品から出力される前記受信信号の信号強度を制御することが好ましい。
さらに、前記チューナは、RFアンプ及びIFアンプを備えており、且つ、前記復調器は、前記チューナからの信号が入力される初段アンプを備えており、前記信号強度制御手段が、前記RFアンプ、前記IFアンプ及び前記初段アンプの少なくとも1つを構成する回路部品から出力される前記出力信号の信号強度を制御してもよい。この構成によれば、RFアンプ、IFアンプ及び初段アンプの少なくとも1つから出力される出力信号の信号強度を効果的に制御することができる。
また、本発明のデジタル復調装置は、文字、画像、プログラムなどのデータ、及び音声の少なくともいずれか1つの再現処理を行う携帯電話やデジタルTV等の様々なデジタル受信装置に採用され得る。本発明のデジタル復調装置が上記のようなデジタル受信装置に採用されていることにより、本発明のデジタル復調装置のような制御を行わないデジタル受信装置に比べて、受信状況が悪化したときにおいても良好な受信特性を実現することができる。
本発明のデジタル復調装置の制御方法は、変調された受信信号に選局処理を施すチューナと、このチューナからの信号に復調処理を施す復調器とを備えたデジタル復調装置であって、前記チューナ及び前記復調器を構成する複数の回路部品を備えた、デジタル復調装置の制御方法であって、前記受信信号に対して送信側で施された処理の種類を検出する検出ステップと、前記複数の回路部品に含まれる少なくともいずれかの回路部品から出力される出力信号の信号強度を一定になるように制御する信号強度制御ステップと、前記検出ステップにより検出された前記受信信号に対する処理の種類に基づいて、前記信号強度制御ステップにより制御される前記信号強度を決定する信号強度決定ステップとを備えていることを特徴とするものである。
このデジタル復調装置の制御方法によれば、受信信号に対する処理の種類に基づいて、信号強度が決定される。したがって、例えば、受信信号に対する処理の種類ごとに所要CN比を十分満たすことができる信号強度が決定されると、フェージングなどによる信号強度の急激な変化に対しても考慮されていることになる。これにより、受信状況に関わらず良好な受信特性を実現することができる。
本発明のデジタル復調装置の制御プログラムは、変調された受信信号に選局処理を施すチューナと、このチューナからの信号に復調処理を施す復調器とを備えたデジタル復調装置であって、前記チューナ及び前記復調器を構成する複数の回路部品を備えた、デジタル復調装置に実行させる制御プログラムであって、前記受信信号に対して送信側で施された処理の種類を検出する検出ステップと、前記複数の回路部品に含まれる少なくともいずれかの回路部品から出力される出力信号の信号強度を一定になるように制御する信号強度制御ステップと、前記検出ステップにより検出された前記受信信号に対する処理の種類に基づいて、前記信号強度制御ステップにより制御される前記信号強度を決定する信号強度決定ステップとを備えていることを特徴とするものである。
このデジタル復調装置の制御プログラムによれば、受信信号に対する処理の種類に基づいて、信号強度が決定される。したがって、例えば、受信信号に対する処理の種類ごとに所要CN比を十分満たすことができる信号強度が決定されると、フェージングなどによる信号強度の急激な変化に対しても考慮されていることになる。これにより、受信状況に関わらず良好な受信特性を実現することができる。
本発明の記憶媒体は、前述のデジタル復調装置の制御プログラムを記録したことを特徴とするものである。この制御プログラムを記録した記憶媒体によれば、回路部品から出力される出力信号の信号強度が、第1信号強度と第2信号強度との中間の信号強度に制御されることにより、受信状況に関わらず良好な受信特性を実現することが可能になる。
また、本明細書において「回路部品」とはデジタル復調装置の少なくとも一部分を構成する回路部品のことである。具体的には、例えば図2に示されているチューナ2が有する各部を構成する回路、及び、復調器3が有する各部を構成する回路や、これらの回路を構成する1個のトランジスタに等価な部品等、あらゆる単位の部品が回路部品に相当し得る。
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施形態のデジタル復調装置1は、例えば、図1に示すような携帯電話201(デジタル受信装置)に設けられている。そして、携帯電話201がアンテナから受信した信号Srはデジタル復調装置1によって復調され、復調された信号から文字、画像、音声、あるいは、プログラムなどのデータが再現されて、これらの情報が、携帯電話201に設けられた図示されていないディスプレイやスピーカを通じて使用者に提供される。なお、本実施形態では、携帯電話用のデジタル復調装置1を例に挙げて説明するが、携帯電話以外のデジタル復調装置、例えば、デジタルTV、無線LAN装置、あるいは、無線LANを搭載したPC等に用いられるものであってもよい。
次に、携帯電話201のアンテナで受信されて、デジタル復調装置1により復調される信号Sr(受信信号)について少し説明しておく。ここでは、特に、日本の地上波デジタル放送に係る方式、即ち、ISDB−T(Integrated Services Digital Broadcasting Terrestrial)方式を採用した場合を例に挙げて説明する。
まず、送信される文字、画像、音声、及び、プログラム等のデータはそれぞれ所定の方式に基づいてデジタル化される。さらに、デジタル化されたデータに対して、伝送経路で発生する雑音や干渉波によって発生する誤りを受信側で訂正できるようにするために符号が付加される。このような符号としては、リードソロモン符号(RS符号)と畳み込み符号(ビタビ符号)とが用いられる。地上波デジタル放送で用いられるRS符号においては、伝送される204バイトのデータのうち、後ろ16バイト分がチェックビットであり、204バイト中最大8バイトの誤りが訂正可能である。また、ビタビ符号においては、符号化率をk/nとして、1/2から7/8が規格化されている。例えば、伝送する2ビットの情報に対して、1ビットのチェックビットを付加して3ビット伝送する場合、符号化率は2/3となる。そして、受信側のデジタル復調装置1において、これらRS符号化及びビタビ符号化されたデータを元に戻すRS復号及びビタビ復号がそれぞれ行われることにより、伝送時等で生じた誤りが訂正される。その後、搬送波の振幅と位相とを変化させてデータを伝送する変調処理の方式を指定する。このような変調処理の方式としては、BPSK、QPSK、16QAM及び64QAMなどが用いられる。
ところで、伝送経路の状態によっては、伝送信号に対して時間的又は周波数的に連続的に誤りが集中するバースト誤りが発生する場合がある。そして、上記のようなRS符号化の誤り訂正によってある長さの信号に発生する誤りを訂正する場合、この長さの信号あたりにおける訂正可能な誤り数には限界があることから、上記のようなバースト誤りが発生すると、誤り訂正が不可能となる場合がある。またビタビ復号化において、復号前のデータに集中して誤りがあった場合は、誤った符号化訂正を行ってしまい、かえって誤りが増えてしまう場合もある。そこで、ISDB−T方式においては、このように伝送信号にバースト誤りが発生した場合にも誤り訂正が可能となるように、送信側において伝送されるデータを時間的あるいは周波数的に並べ替える種々のインタリーブ処理が施される。そして、受信側において、データを元に戻すデインタリーブ処理が施されることにより、伝送時に生じたバースト誤りが離散的に、かつ分散されることになる。
さらに、データの偏りによる伝送信号のエネルギーの偏りを防ぐため、エネルギー拡散も行われる。このエネルギー拡散は、擬似ランダムデータと伝送信号に係るデータとのビット単位の排他的論理和をとって、データをランダム化することにより行われる。
以上のような種々の処理がなされた後にデータが伝送されることになるが、ISDB−T方式の伝送方式としては、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)方式が採用されている。このOFDM方式は、データ搬送に、周波数の異なる複数の搬送波が用いられるマルチキャリア方式の1種である。
まず、送信データに含まれる複数のデータ値の配列順に従って、各データ値が異なる周波数の搬送波に振り分けられる。次に、複数の異なった周波数の搬送波に振り分けたデータ値列に高速フーリエ逆変換(Inverse Fast Fourier Transform:IFFT)が施されることにより、これら複数の搬送波が重ね合わされてOFDM信号が形成される。ここで、OFDM方式で用いられる搬送波の波形は直交しており、搬送波同士が互いに干渉しないようになっている。なお、「2つの波形が直交する」とは、時間に対する波の振幅を表すそれぞれの関数同士を掛け合わせ、一周期に相当する積分範囲で時間積分したもの(内積)がゼロになることをいう。
さらに、直接波以外の遅延波の影響を低減するため、変調された複数の搬送波が重ね合わせされたOFDM信号にはさらにガードインターバルが挿入される。このガードインターバルは、OFDM信号において有効シンボル長あたりの信号ごとに、この信号の一端部が複写されて他端部に挿入されたものである。なお、有効シンボル長とは、1つの搬送波に1つのデータを載せるシンボルの時間長さのことを言い、OFDM方式で用いられる搬送波の周波数間隔の逆数に相当する。このようにガードインターバルが挿入された信号が伝送経路へ送信される。
以上、受信信号Srが、ISDB−T方式で伝送された信号である場合について説明したが、このISDB−T方式の他、欧州のDAB(Digital Audio Broadcasting)、DVB−T(Digital Video Broadcasting-Terrestrial)、DVB−H(-Handheld)方式、韓国のDMB(Digital Multimedia Broadcasting)方式、無線LANに用いられるIEEE802.11a/b/g/n方式で伝送された信号であってもよい。
次に、アンテナで受信された前述の受信信号Srを復調するデジタル復調装置1について詳細に説明する。図2に示すように、このデジタル復調装置1は、チューナ2、復調器3及び制御部4を有する。チューナ2は携帯電話201(図1参照)のアンテナから信号Srを受信し、この信号Srの増幅等を行い、さらに、信号SrをIF(Intermediate Frequency:中間周波数)信号Siに変換して復調器3へと送信する。また、復調器3はチューナ2から送信されるIF信号Siを受信し、IF信号Siから復調信号、例えばTS(Transport Stream)信号を生成する。制御部4はチューナ2及び復調器3の動作をそれぞれ制御する。
まず、チューナ2について説明する。図3に示すように、チューナ2はRFアンプ部21、ミキサ部22、VCO・PLL部23、フィルタ部24及びIFアンプ部25を有する。チューナ2で受信された信号Srは、RFアンプ部21によって増幅されて、ミキサ部22に送られる。VCO・PLL部23は、制御部4から送られたチャンネル制御信号に従って、特定のチャンネルに相当する周波数に基づくミキシング信号を形成する。
このミキシング信号はミキサ部22に送られ、ミキサ部22において信号Srとミキシング信号とが混合される。さらに、フィルタ部24において、混合された信号から不要な周波数の信号成分が除去されて、選択されたチャンネルに対応するIF信号が生成される(選局処理)。さらに、このIF信号は、IFアンプ部25において増幅されて、IF信号Siが復調器3へ送られる。
次に、復調器3について説明する。図4に示すように、復調器3は、チューナ2からのIF信号Siに復調処理を施す復調部40と、この復調部40の各部を制御する復調制御部41とを備えている。
まず、復調部40について説明する。図5に示すように、復調部40は、初段アンプ部30、ADC部31、AFC・シンボル同期部32、FFT部33、フレーム同期部34、検波部35、波形等化部37及び誤り訂正部36を有する。そして、この復調部40は、チューナ2から送られたIF信号Siに復調処理及び誤り訂正処理を施す。
チューナ2から送信されたIF信号Siは初段アンプ部30に入力される。このIF信号Siは、初段アンプ部30において増幅されて、ADC部31に送られる。ADC部31は、アナログ信号であるIF信号Siをデジタル信号に変換し、変換したデジタル信号をAFC・シンボル同期部32へと送る。AFC・シンボル同期部32は、ADC部31から送られたデジタル信号に対してフィルタ処理などの補正処理等を行う。さらに、AFC・シンボル同期部32は、後述のFFT部33によるフーリエ変換の開始点、つまり、シンボル同期点を決定する。そして、同期がとられたデジタル信号におけるFFTに係る情報を導出し、このモードに係る情報を制御部4に送る。ここで、有効シンボル長を示すモードには、モード1(有効シンボル長252μs)、モード2(有効シンボル長504μs)及びモード3(有効シンボル長1008μs)がある。
なお、シンボル同期点の決定においては、遅延して到達する遅延波等の影響が最も少ない最適な受信が可能な点が同期点として設定される。このような同期点の決定方法として、信号の相関を参照する方法や、パイロット信号を用いて位相のずれを補正する方法等が用いられる。
FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)部33は、AFC・シンボル同期部32から送られたデジタル信号をフーリエ(時間−周波数)変換する。FFT部33に入力されるデジタル信号はOFDM信号であることから、逆フーリエ変換された波形、即ち、データ値に応じて変調された複数の搬送波が重ね合わされた波形を有する。そして、FFT部33は、このように重ね合わされた波形から、データ値に従って変調された複数の搬送波のデジタル信号をフーリエ変換によって取り出す。さらに、FFT部33は、各搬送波に振り分けられた各データ値に対応するデジタル信号を、データの元の配列順で時間的に並ぶように並び替えて、OFDM信号形成前のデータに対応するデジタル信号を再生する。そして、FFT部33はこのデジタル信号をフレーム同期部34へと送る。
フレーム同期部34は、FFT部33から送られたデジタル信号におけるフレーム単位での同期をとる。1フレームは204のシンボルからなり、後述するように、この1フレームの信号から1まとまりのTMCC情報が取得される。フレーム同期部34によって同期が取られたデジタル信号は波形等化部37へ送られると同時に、検波部35へ送られる。
波形等化部37は、デジタル信号に含まれるスキャッタードパイロット信号等に基づき、フレーム同期部34によって同期が取られたデジタル信号に対して波形等化を行う。そして、波形等化によって信号補正を施した後、データ値に相当するデジタル信号に復調し、復調したデジタル信号を誤り訂正部36へ送る。また、波形等化部37は、波形等化が施されたデジタル信号に含まれるスキャッタードパイロット信号等に基づき各搬送波のコンスタレーションと規定値との差を導出する。そして、導出したコンスタレーションと規定値との差から、受信信号のMER(Modulation Error Ratio)あるいはCN比に係る情報を取り出して制御部4へと送る。
一方、検波部35は、1フレームの信号ごとに含まれるTMCC情報を取り出し、このTMCCに係る情報を復調制御部41及び制御部4へと送る。TMCC情報には、64QAM、16QAM、QPSK、BPSK等のキャリア変調方式、畳み込み符号化率(1/2、2/3、3/4、5/6、7/8)、ガードインターバル長等の伝送方式に係る情報が含まれる。また、ガードインターバル長として、有効シンボルの1/4、1/8、1/16及び1/32の長さの何れかが採用される。
誤り訂正部36は、波形等化部37からのデジタル信号にデインタリーブ処理を施すデインタリーブ部44と、符号化デジタル信号の誤り訂正を行い、デジタル信号に復号処理を施す復号部42と、エネルギー逆拡散部43とを有する。
デインタリーブ部44は、送信側でインタリーブ処理が施されたデジタル信号を、デインタリーブ処理によりインタリーブ処理前のデジタル信号に戻す。
波形等化部37から送られたデジタル信号を復号する復号部42としては、ビタビ復号部61とRS復号部62とがある。そして、送信側においてビタビ符号化及びRS符号化が施されたデジタル信号は、前述のデインタリーブ処理でその誤りが分散された後に、ビタビ復号部61及びRS復号部62により符号化前のデジタル信号に戻されることにより、伝送時等で生じた誤りが訂正される。
ところで、ビタビ復号部61に入力されるデータ列の各データには、入力信号の大きさなどの受信状況に基づいて信頼性が設定されており、ビタビ復号部61は、この信頼性に基づいて誤り訂正性能を変更するように構成されている。ビタビ符号方式は、先行するデータの履歴から符号化を行う方法であることから、このビタビ符号化された信号を復号するビタビ復号部61において、トレースバック長(過去に遡って参照するデータの数)が長いほど、誤り訂正性能は高くなる。そこで、ビタビ復号部61は、信頼性に基づいてトレースバック長を変更することによりその誤り訂正性能を変更するように構成されていてもよい。
エネルギー逆拡散部43は、波形等化部37から送られたデジタル信号を、エネルギー拡散される前のデジタル信号に戻す。
次に、復調制御部41について説明する。復調制御部41は、制御部4からの指令を受けて、チューナ2から復調部40に入力されるIF信号Siの信号強度が一定となるように、チューナ2のIFアンプ部25の利得を設定するAGCコントローラへIF信号Siの信号強度に係る情報を出力する。ここで、復調制御部41は、その制御機能を果たすように特化された回路からなる部品であってもよいし、あるいは、汎用のCPU、ROM、RAM等を備え、ROMに記憶されたプログラムをCPUで実行させることにより、その制御機能を果たすように構成されていてもよい。
次に、制御部4について説明する。制御部4は、CPU、ROM、RAM等を備え、ROMに記憶された種々のプログラムをCPUで実行させることにより、チューナ2及び復調器3の各部の動作に係る種々の制御を行うように構成されている。例えば、制御部4は、チューナ2から復調部40に入力されるIF信号Siの信号強度が一定となるように、チューナ2のIFアンプ部25の利得を設定するAGCコントローラを制御する。
ここで、チューナ2のIFアンプ部25は、アナログ回路によって実現されており、このアナログ回路からの出力信号には各種ノイズが含まれる。つまり、IF信号Siには、アナログ回路であるIFアンプ部25によって発生するノイズが含まれている。
以下は、アナログ回路によって発生するノイズについての説明である。アナログ回路によって発生するノイズには、主に2種類のノイズがある。一方のノイズは、アナログ回路の熱雑音等に起因して発生する環境雑音である。環境雑音は、アナログ回路に含まれる抵抗素子、トランジスタのベース抵抗、エミッタ抵抗等から発生する熱によって発生するノイズを含んでいる。また、アナログ回路がpn(positive-negative)接合を含んでいる場合のように、エネルギー障壁にまたがって電荷が移動する際に発生するいわゆるショットノイズや、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)の酸化物とシリコンとの界面に電荷がトラップされる際に発生するいわゆるフリッカノイズも環境雑音に含まれる。アナログ回路からの出力信号、すなわち、IFアンプ部25から出力されるIF信号Siの信号強度が小さすぎる場合には、この環境雑音の強度がIF信号Siの信号強度に対して相対的に大きくなり、復調器3によって受信信号に含まれるデータを誤りなく取得することができない場合がある。
アナログ回路によって発生する他方のノイズは、入力信号の信号強度が大きすぎて出力信号が歪むことに起因して発生する過負荷雑音である。過負荷雑音には、携帯電話201に信号Srが受信される際に、送信元から送信された本来の信号に相当する所望波以外の妨害波が信号Srに混入することに起因して発生する妨害波ノイズがある。この妨害波ノイズについて説明する。所望波以外の妨害波が信号Srに混入している場合には、所望波と妨害波との両方に対する非線形な歪み成分が出力信号に表れる。このような非線形成分のうちの出力信号における所望波の線形成分に影響を与えるものが妨害波ノイズである。この妨害波ノイズは入力信号の信号強度が大きくなるほど顕著に影響を与えるため、入力信号の信号強度が大きすぎると出力信号が歪んでしまう。例えば、妨害波ノイズとしては、相互変調歪がある。
ここで、IF信号Siの信号強度に対してノイズの強度が大きくなり、所要CN比を満たしていないと、受信信号に含まれるデータを復調器3で誤りなく取得することができない場合がある。所要CN比とは、変調処理の方式や符号処理の符号化率に従って、それぞれ決定されるものであり、受信信号に含まれるデータを復調器3で誤りなく取得するために必要な受信信号の最小限の強度とノイズの強度との比である。なお、受信信号に含まれるデータを誤りなく取得するとは、具体的には復号の後でのビット誤り率が所定値以下となる場合をいう。例えば、RS復号後のビット誤り率が1×10−11以下となる場合が、受信信号に含まれるデータを復調器3で誤りなく取得する場合である。
一例に、変調処理の方式と所要CN比との関係について、変調処理の方式としてQPSKと16QAMとを例にあげて、図6を用いて説明する。図6は、QPSKの搬送波及び熱雑音、並びに16QAMの搬送波及び熱雑音を示している。QPSKにおいては振幅一定とし、位相の変化に応じてデータを伝送する。16QAMにおいては振幅及び位相の変化に応じてデータを伝送する。これにより、受信信号に含まれるデータを復調器3で誤りなく取得するための所要CN比は、QPSKでは4dBとなり、16QAMでは6dBとなる。このように、変調処理の方式によって、所要CN比は異なっている。したがって、IF信号Siの信号強度は、それぞれの変調処理の方式における所要CN比を満たす信号強度に決定する必要がある。
しかしながら、所要CN比を最低限満たすようなCN比にIF信号Siの信号強度を決定すると、フェージングなどによって、受信信号の信号強度が小さくなったり、大きくなったりと変動した場合に、所要CN比を満たさない状態となり、受信信号に含まれるデータを復調器3で誤りなく取得できないことがある。そこで、IF信号Siの信号強度は、所要CN比よりも十分大きなCN比を満たしている必要がある。このように、ノイズ及びフェージングの影響を考慮して、IF信号Siの信号強度は所要CN比を満たすような一定値に制御する必要がある。
ここで、所要CN比よりも十分大きなCN比を満たしているIF信号Siの信号強度の決定方法について、図7を用いて説明する。図7は、IF信号Siを出力するチューナ2のIFアンプ部25の入出力特性を示している。横軸である入力信号の信号強度はIFアンプ部25への入力信号の信号強度を示している。また、縦軸である出力信号の信号強度はIFアンプ部25の出力信号の信号強度すなわちIF信号Siの信号強度を示している。縦軸方向への濃度の変化はIF信号Siに対するノイズの影響度合である。濃度が濃くなるにつれてノイズの影響が大きくなる。
まず、IF信号Siの信号強度が大きい場合には、領域A1において過負荷雑音の影響が大きくなり、CN比が小さくなるので、所要CN比を満たすことができなくなる。そこで、過負荷雑音の影響が小さくなるような、すなわち、過負荷雑音に対して所要CN比を満たすような上限強度である信号強度C1が決定される。つまり、IF信号Siの信号強度は、信号強度C1よりも小さな信号強度にする必要がある。
次に、IF信号Siの信号強度が小さい場合には、領域A2において環境雑音の影響が大きくなり、CN比が小さくなるので、所要CN比を満たすことができなくなる。そこで、環境雑音の影響が小さくなるような、すなわち、環境雑音に対して所要CN比を満たすような下限強度である信号強度C2が決定される。つまり、IF信号Siの信号強度は、信号強度C2よりも大きな信号強度にする必要がある。
そして、フェージングなどの影響により受信信号の信号強度が変動した場合を考慮して、信号強度C1及び信号強度C2の中間の信号強度C3に、IF信号Siの信号強度が決定される。これにより、IF信号Siの信号強度は、過負荷雑音及び環境雑音の影響を相対的に小さくなるように、すなわち、ノイズの影響を最小限となるように決定されたものとなる。
さらに、変調処理の方式としてQPSKと16QAMを例にあげて、図8を用いて詳細に説明する。図8は、IF信号Siの信号強度とCN比との関係を示している。横軸には、IF信号Siの信号強度を示している。縦軸には、IF信号Siの信号強度に対するCN比である。直線L1は、環境雑音の影響によるCN比の変化を示している。直線L2は、過負荷雑音の影響によるCN比の変化を示している。
まず、IF信号Siの信号強度が大きくなるにつれて、環境雑音の影響を受けにくくなり、CN比は直線L1のように、大きくなっていく。しかし、IF信号Siの信号強度がある所定の信号強度よりも大きくなると、過負荷雑音の影響を受けやすくなり、CN比は直線L2のように、小さくなっていく。このように、IF信号Siは、信号強度を変化させることによって、直線L1及び直線L2のようなCN比を取りえることとなる。
ここで、前述したように、変調方式がQPSKの場合における所要CN比は、4dBであったので、所要CN比を満たすIF信号Siの信号強度の範囲はC1からC2の範囲となる。そして、フェージングなどの影響により受信信号の信号強度が変動した場合を考慮して、信号強度C1及び信号強度C2の中間の信号強度C3に、IF信号Siの信号強度が決定される。QPSKの場合と同様に、16QAMの場合における所要CN比は、6dBであったので、所要CN比を満たすIF信号Siの信号強度の範囲はD1からD2の範囲となる。そして、フェージングなどの影響により受信信号の信号強度が変動した場合を考慮して、信号強度D1及び信号強度D2の中間の信号強度D3に、IF信号Siの信号強度が決定される。これにより、IF信号Siの信号強度は、変調処理の方式に従って、過負荷雑音及び環境雑音の影響を相対的に小さくなるように、すなわち、ノイズの影響を最小限となるように決定されたものとなる。
以上説明した制御を実現するために、制御部4は、図9に示すように、信号強度決定部73(信号強度決定手段)、信号強度制御部74(信号強度制御手段)及び信号強度記憶部75(信号強度記憶手段)を備えている。
信号強度決定部73は、後述する信号強度制御部74により制御されるIF信号Siの信号強度を、変調処理の方式に従って決定する。信号強度決定部73は、後述する信号強度記憶部75に記憶された信号強度データベースを参照して、変調処理の方式に応じたIF信号Siの信号強度を決定する。
信号強度制御部74は、信号強度決定部73によって決定されたIF信号Siの信号強度に一定となるように、チューナ2のIFアンプ部25の利得をAGCコントローラによって制御する。図10に示すように、変調処理の方式がQPSKから16QAMに変化した場合においては、変調処理の方式に従って、IF信号の信号強度は制御される。
信号強度記憶部75には、前述したIF信号Siの信号強度の決定方法に従って、変調処理の方式と各変調処理の方式に関連付けてあらかじめ決定されたIF信号Siの信号強度が信号強度データベースとして記憶されている。具体的な内容を表1に示す。例えば、変調処理の方式がBPSKであった場合には、IF信号Siの信号強度はB3を満たすように記憶されている。各変調処理の方式における信号強度の大きさは、B3<C3<D3<E3となっている。
表1の信号強度データベースにおいて、各変調処理の方式に応じたIF信号Siの信号強度の決定方法について以下に示す。ここでは、変調処理の方式がQPSKの場合において説明する。まず、IFアンプ部25の利得をある値に設定して、IF信号Siの信号強度を一定となるように制御する。これにより、IFアンプ部25で発生する環境雑音及び過負荷雑音が決定し、変調処理の方式がQPSKのときにおける所要CN比から第1信号強度及び第2信号強度が決定される。そして、第1信号強度及び第2信号強度から中間の信号強度が決定される。この中間の信号強度と現在出力されているIF信号Siの信号強度とを比較し、同様の信号強度ではない場合には、IFアンプ部25の利得を変更して、再度決定された中間の信号強度と利得を変更して再度出力されているIF信号Siの信号強度とを比較する。中間の信号強度と実際のIF信号Siの信号強度とが同様の信号強度になった場合には、この信号強度を変調方式がQPSKのときにおける信号強度C3として信号強度データベースに記憶する。このように、各変調処理の方式に応じてIF信号Siの信号強度は記憶されている。
次に、制御部4による回路部品の動作制御を含む一連の制御について、図11のフローチャートを参照して説明する。但し、図11において、Sn(n=1、2、3)は各ステップを示す。
まず、復調器3から変調処理の方式、符号処理の符号化率等のTMCC情報を取得する(S1:検出ステップ)。次に、このTMCC情報によって取得された変調処理の方式に従って、信号強度データベースを参照してIF信号Siの信号強度を決定する(S2:信号強度決定ステップ)。そして、S2によって決定された信号強度に等しくなるようにチューナ2のIFアンプ部25の利得をAGCコントローラによって制御する(S3:信号強度制御ステップ)。
以上説明したデジタル復調装置1によれば、次のような効果が得られる。
変調処理の方式に基づいて、IF信号Siの信号強度が決定される。したがって、例えば、変調処理の方式ごとに所要CN比を十分満たすことができるIF信号Siの信号強度が決定されると、フェージングなどによる受信信号の信号強度の急激な変化に対しても考慮されていることになる。これにより、受信状況に関わらず良好な受信特性を実現することができる。
変調処理の方式に基づいて、IF信号Siの信号強度が決定される。したがって、例えば、変調処理の方式ごとに所要CN比を十分満たすことができるIF信号Siの信号強度が決定されると、フェージングなどによる受信信号の信号強度の急激な変化に対しても考慮されていることになる。これにより、受信状況に関わらず良好な受信特性を実現することができる。
さらに、IFアンプ部25に生じることになるノイズの強度から決定される第1信号強度と第2信号強度とに基づいて、中間の信号強度が決定される。そして、下限強度である第2信号強度に基づいて中間の信号強度が決定されることで、信号強度が小さいときにIFアンプ部25に生じるノイズの影響を考慮して中間の信号強度が決定されるのみならず、上限強度である第1信号強度に基づいて中間の信号強度が決定されることで、信号強度が大きいときにIFアンプ部25に生じるノイズをも考慮して中間の信号強度が決定されることとなる。また、これら第1信号強度及び第2信号強度は、変調処理の方式に応じた所要CN比を最低限満たすことができるように決定されている。そして、中間の信号強度が、所要CN比を最低限満たす第1信号強度及び第2信号強度の中間の信号強度に決定されることにより、フェージングなどによる信号強度の急激な変化に対しても考慮されていることになる。これにより、受信状況に関わらず良好な受信特性を実現することができる。
加えて、変調処理の方式に関連付けてIF信号Siの信号強度を記憶する信号強度記憶部75を備えており、信号強度決定部73は、変調処理の方式に関連付けて、信号強度記憶部75が記憶している信号強度に、IF信号Siの信号強度を決定することが好ましい。この構成によれば、各変調処理の方式に関連付けてIF信号Siの信号強度が信号強度データベースとして記憶されている。これにより、各変調処理の方式に基づいて、IF信号Siの信号強度を容易に決定することができる。
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
1]前記実施形態では、信号強度記憶部75に記憶された信号強度データベースを参照して、IF信号Siの信号強度を決定していたが、信号強度記憶部75を備えずに、信号強度決定部73において受信信号ごとに演算を行うことでIF信号Siの信号強度を決定してもよい。
1]前記実施形態では、信号強度記憶部75に記憶された信号強度データベースを参照して、IF信号Siの信号強度を決定していたが、信号強度記憶部75を備えずに、信号強度決定部73において受信信号ごとに演算を行うことでIF信号Siの信号強度を決定してもよい。
2]前記実施形態では、制御部4がチューナ2及び復調器3の外部に構築されているが、制御部4の機能を有する各部がチューナ2や復調器3の内部に構築されていてもよい。あるいは、前述した実施形態のデジタル復調装置1を備えた携帯電話等のデジタル受信装置を制御するホストCPUとこのCPUを機能させるプログラムとによって、制御部4が構築されていてもよい。また、復調制御部41も復調器3の内部に構築されている必要はなく、復調器3の外部に構築されていてもよい。
3]前記実施形態では、信号強度制御部74により、チューナ2から出力されるIF信号Siの信号強度を制御していたが、IF信号Siに限らず、RFアンプ部21、初段アンプ部30またはADC部31などから出力される信号の信号強度に対して本発明を適用してもよい。このとき、ADC部31の入出力特性を図12に示す。前記実施形態では、過負荷雑音に応じて第1信号強度、環境雑音に応じて第2信号強度を決定していたが、ADC部31においては環境雑音に加えて量子化雑音も考慮して第2信号強度を決定する必要がある。なお、量子化雑音とは連続的な値であるアナログ信号を離散的な値であるデジタル信号に変換したときに生じる誤差である。また、このときにおける過負荷雑音とは、入力信号の信号強度が大きすぎてデジタル信号に変換したときにオーバーフローしてしまうことによって生じる雑音である。ADC部31は、受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する素子であるために、ADC部31自身において信号強度を変更することはできない。この場合には、ADC部31に入力される信号強度を上記ノイズを考慮して適切に制御する必要がある。これにより、ADC部31から出力される信号の信号強度を一定に制御することができる。
4]前記実施形態では、変調処理の方式に従ってIF信号Siの信号強度を決定していたが、変調処理の方式ではなく符号処理の符号化率に従ってIF信号Siの信号強度を決定してもよい。あるいは、変調方式と符号化率の2つの組み合わせに基づいて、IF信号Siの信号強度を決定してもよい。
1 デジタル復調装置
2 チューナ
3 復調器
21 RFアンプ部
25 IFアンプ部
40 復調部
41 復調制御部
30 初段アンプ部
35 検波部
73 信号強度決定部
74 信号強度制御部
75 信号強度決定部
201 携帯電話(受信装置)
2 チューナ
3 復調器
21 RFアンプ部
25 IFアンプ部
40 復調部
41 復調制御部
30 初段アンプ部
35 検波部
73 信号強度決定部
74 信号強度制御部
75 信号強度決定部
201 携帯電話(受信装置)
Claims (13)
- 変調された受信信号に選局処理を施すチューナと、このチューナからの信号に復調処理を施す復調器とを備えたデジタル復調装置であって、
前記チューナ及び前記復調器を構成する複数の回路部品と、
前記受信信号に対して送信側で施された処理の種類を検出する検出手段と、
前記複数の回路部品に含まれる少なくともいずれかの回路部品から出力される出力信号の信号強度を一定になるように制御する信号強度制御手段と、
前記検出手段により検出された受信信号に対する処理の種類に基づいて、前記信号強度制御手段により制御される前記信号強度を決定する信号強度決定手段とを備えていることを特徴とするデジタル復調装置。 - 前記信号強度決定手段は、前記検出手段により検出された受信信号に対する処理の種類に基づいて、前記回路部品に生じることになるノイズの強度から決定される、前記出力信号の上限強度である第1信号強度と下限強度である第2信号強度との中間の信号強度に、前記回路部品から出力される前記出力信号の信号強度を決定することを特徴とする請求項1に記載のデジタル復調装置。
- 各受信信号に対する処理の種類に関連付けて前記中間の信号強度を記憶する信号強度記憶手段を備えており、
前記信号強度決定手段は、前記検出手段により検出された受信信号に対する処理の種類に関連付けて、前記信号強度記憶手段が記憶している前記中間の信号強度に、前記回路部品から出力される前記出力信号の信号強度を決定することを特徴とする請求項2に記載のデジタル復調装置。 - 前記検出手段は、前記受信信号に施されている変調処理の方式を検出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のデジタル復調装置。
- 前記検出手段は、前記受信信号に施されている符号処理の符号化率を検出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のデジタル復調装置。
- 前記第1信号強度が、前記回路部品に入力される入力信号の信号強度が大きいことに起因して生じる、過負荷雑音を含むノイズの強度から決定されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のデジタル復調装置。
- 前記第2信号強度が、前記回路部品に入力される前記入力信号の信号強度が小さいことに起因して生じる、環境雑音を含むノイズの強度から決定されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のデジタル復調装置。
- 前記信号強度制御手段は、前記回路部品の利得を変更することにより前記回路部品から出力される前記出力信号の信号強度を制御することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のデジタル復調装置。
- 前記チューナは、RFアンプ及びIFアンプを備えており、且つ、前記復調器は、前記チューナからの信号が入力される初段アンプを備えており、
前記信号強度制御手段が、前記RFアンプ、前記IFアンプ及び前記初段アンプの少なくとも1つを構成する回路部品から出力される前記出力信号の信号強度を制御することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のデジタル復調装置。 - 請求項1〜9の何れかに記載のデジタル復調装置を備えており、
前記デジタル復調装置が復調した受信信号に基づいて、文字、画像、音声及びデータの少なくとも1つの再現処理を行うことを特徴とするデジタル受信装置。 - 変調された受信信号に選局処理を施すチューナと、このチューナからの信号に復調処理を施す復調器とを備えたデジタル復調装置であって、前記チューナ及び前記復調器を構成する複数の回路部品を備えた、デジタル復調装置の制御方法であって、
前記受信信号に対して送信側で施された処理の種類を検出する検出ステップと、
前記複数の回路部品に含まれる少なくともいずれかの回路部品から出力される出力信号の信号強度を一定になるように制御する信号強度制御ステップと、
前記検出ステップにより検出された前記受信信号に対する処理の種類に基づいて、前記信号強度制御ステップにより制御される前記信号強度を決定する信号強度決定ステップとを備えていることを特徴とするデジタル復調装置の制御方法。 - 変調された受信信号に選局処理を施すチューナと、このチューナからの信号に復調処理を施す復調器とを備えたデジタル復調装置であって、前記チューナ及び前記復調器を構成する複数の回路部品を備えた、デジタル復調装置に実行させる制御プログラムであって、
前記受信信号に対して送信側で施された処理の種類を検出する検出ステップと、
前記複数の回路部品に含まれる少なくともいずれかの回路部品から出力される出力信号の信号強度を一定になるように制御する信号強度制御ステップと、
前記検出ステップにより検出された前記受信信号に対する処理の種類に基づいて、前記信号強度制御ステップにより制御される前記信号強度を決定する信号強度決定ステップとを備えていることを特徴とするデジタル復調装置の制御プログラム。 - 請求項12に記載のデジタル復調装置の制御プログラムを記録したことを特徴とする記憶媒体。
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