JP2009278251A - 受信方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】利得制御において、受信状態の変動への高速な追従特性と、高精度な推定精度とを両立したい。
【解決手段】AGC部14は、受信した時間領域のマルチキャリア信号を所定の増幅率にて増幅する。FFT部18は、増幅した時間領域のマルチキャリア信号を周波数領域へ変換する。等化部20は、変換した周波数領域のマルチキャリア信号を復調する。制御部26は、変換した周波数領域のマルチキャリア信号と、増幅した時間領域のマルチキャリア信号とをもとに、AGC部14における増幅率を決定する。
【選択図】図1
【解決手段】AGC部14は、受信した時間領域のマルチキャリア信号を所定の増幅率にて増幅する。FFT部18は、増幅した時間領域のマルチキャリア信号を周波数領域へ変換する。等化部20は、変換した周波数領域のマルチキャリア信号を復調する。制御部26は、変換した周波数領域のマルチキャリア信号と、増幅した時間領域のマルチキャリア信号とをもとに、AGC部14における増幅率を決定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、受信技術に関し、特にマルチキャリア信号を受信する受信方法および装置に関する。
近年、地上波ディジタルテレビジョン放送や無線LAN(Lacal Area Network)などの無線放送、無線通信分野において、マルチパスフェージングに強い変調方式としてOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式が適用されている。一般的に、OFDM方式に対応した受信装置には、自動利得制御装置が備わっており、自動利得制御装置は、アンテナにおいて受信されたOFDM変調信号に対して、復調処理として適切な信号レベルまで増幅する。
自動利得制御装置は、増幅器の出力信号レベルを監視し、出力信号レベルが適正レベルより低ければ増幅器で増幅制御を行い、出力信号レベルが適正レベルより高ければ、減衰制御を行っている。このとき監視する信号には、電波伝搬経路に関するノイズ成分、隣接チャンネルからの信号の漏れこみや増幅器内部のノイズ成分など、受信信号以外の様々なノイズ成分が含まれている。これに対応するために、ノイズ成分を除去するフィルタを通して平均値を算出したり、信号レベルの大きなものを除外して平均値を算出したりすることによって、利得制御がなされていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−235296号公報
前述のごとく、世界各国で実用化されつつあるDVB−T(Digital Video Broadcasting−Terrestrial)やISDB−T(Integrated Services Digital Broadcasting−Terrestrial)などの地上波ディジタルテレビジョン放送において、OFDM方式が使用されている。このような地上波ディジタルテレビジョン放送では、周波数領域および時間領域において離散的に配置されるスキャッタードパイロット(以下、「SP」という)信号、または、特定サブキャリアに配置されるコンティニュアルパイロット(以下、「CP」という)信号が含まれており、SP信号またはCP信号をもとに、前述のような利得制御がなされている。受信装置における受信品質を向上するために、利得制御には、受信開始やチャンネル切替えなど受信電波が急激に変化するような場合においても適切になされることが必要とされる。つまり、利得制御には、受信状態の変動への高速な追従特性と、高精度な推定精度とが要求される。
本発明者はこうした状況を認識して本発明をなしたものであり、その目的は、利得制御において、受信状態の変動への高速な追従特性と、高精度な推定精度とを両立する技術を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の受信装置は、受信した時間領域のマルチキャリア信号を所定の増幅率にて増幅する増幅部と、増幅部において増幅した時間領域のマルチキャリア信号を周波数領域へ変換する変換部と、変換部において変換した周波数領域のマルチキャリア信号を復調する復調部と、変換部において変換した周波数領域のマルチキャリア信号と、増幅部において増幅した時間領域のマルチキャリア信号とをもとに、増幅部における増幅率を決定する決定部と、を備える。
本発明の別の態様は、受信方法である。この方法は、受信した時間領域のマルチキャリア信号を所定の増幅率にて増幅するステップと、増幅した時間領域のマルチキャリア信号を周波数領域へ変換するステップと、変換した周波数領域のマルチキャリア信号を復調するステップと、変換した周波数領域のマルチキャリア信号と、増幅した時間領域のマルチキャリア信号とをもとに、増幅するステップにおける増幅率を決定するステップと、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、利得制御において、受信状態の変動への高速な追従特性と、高精度な推定精度とを両立できる。
本発明を具体的に説明する前に、概要を述べる。本発明の実施例は、地上波ディジタルテレビジョン放送、例えばDVB−Tの無線信号を受信する受信装置に関する。無線信号は、前述のごとく、OFDM信号によって構成されており、OFDM信号の一部のサブキャリアには、SP信号が含まれている。受信装置は、受信したOFDM信号を増幅した後に、FFT(Fast Fourier Transform)を実行することによって、OFDM信号を時間領域から周波数領域へ変換する。また、受信装置は、周波数領域のOFDM信号からSP信号を抽出し、SP信号をもとに増幅率を制御する。ここで、FFT処理には、ある程度の遅延が伴うので、遅延された信号をもとに増幅率の制御がなされている。そのため、受信状態の変動への高速な追従が困難になる。これに対応するために、本実施例に係る受信装置は、以下の処理を実行する。なお、SP信号の代わりにCP信号を使用して、以下の処理を実行してもよい。
受信装置は、前述のごとく、受信したOFDM信号を増幅した後に、FFTを実行することによって、OFDM信号を時間領域から周波数領域へ変換する。以下では、時間領域のOFDM信号を「時間領域信号」と呼び、周波数領域のOFDM信号を「周波数領域信号」と呼ぶ。受信装置は、FFTを実行する前の時間領域信号をもとに、増幅率の候補(以下、「第1の増幅率候補」という)を導出する。また、受信装置は、FFTを実行した後の周波数領域信号をもとに、増幅率の候補(以下、「第2の増幅率候補」という)を導出する。
受信装置は、第1の増幅率候補と第2の増幅率候補とが、現在の増幅率と比較して、同一の方向への変化に相当する場合に、当該方向への変化するような増幅率を決定する。例えば、第1の増幅率候補と第2の増幅率候補とが、例えば、現在の増幅率よりも増加するような値である場合に、受信装置は、現在の増幅率よりも増加するような増幅率を決定する。また、第1の増幅率候補と第2の増幅率候補とのうちの一方が、現在の増幅率よりも増加するような値であり、他方が、現在の増幅率よりも減衰するような値である場合に、受信装置は、現在の増幅率の維持を決定する。
図1は、本発明の実施例に係る受信装置100の構成を示す。受信装置100は、アンテナ50、LNA(Low Noise Amplifier)部10、チューナ部12、AGC(Automatic Gain Control)部14、ADC(Analog Digital Converter)部16、FFT部18、等化部20、誤り訂正部22、復号部24、制御部26を含む。また、制御部26は、第1平均値算出部28、第2平均値算出部30、決定部32を含む。
アンテナ50は、図示しない送信装置からの無線信号を受信する。ここで、無線信号は、無線周波数帯に属し、時間領域のOFDM信号(以下、単に「OFDM信号」という)によって構成されている。また、OFDM信号は、OFDMシンボルの繰り返しによって構成されている。図2は、受信装置100に入力されるOFDMシンボルの構成を示す。図の横軸方向が周波数に相当し、図の縦軸方向が時間に相当し、図の左側にシンボル番号を示す。図中の「○」がデータ信号に相当し、「P」がSP信号に相当する。このように、SP信号は、OFDM信号の周波数領域および時間領域において離散的に挿入されている。また、SP信号は、受信装置100にとって既知の信号である。図1に戻る。ここで、DVB−Tでは、2kモードと8kモードとが規定されている。2kモードとは、IFFTのポイント数が2048サンプルである場合に相当し、8kモードとは、IFFTのポイント数が8192サンプルである場合に相当する。
LNA部10は、アンテナ50において受信したOFDM信号を増幅し、増幅したOFDM信号(以下、これも「OFDM信号」という)をチューナ部12へ出力する。チューナ部12は、LNA部10からのOFDM信号に対して、無線周波数帯からベースバンドへの周波数変換を実行する。また、チューナ部12は、ベースバンドに周波数変換したOFDM信号(以下、これも「OFDM信号」という)をAGC部14へ出力する。なお、ベースバンドの信号は、一般的に同相成分と直交成分にて形成される。そのため、2本の信号線が示されるべきであるが、ここでは、図面を明瞭にするために1本の信号線を示す。
AGC部14は、チューナ部12からのOFDM信号、つまり時間領域のOFDM信号を所定の増幅率にて増幅する。ここで、増幅率は、決定部32によって設定される。また、増幅率を設定するための処理の説明は、後述する。さらに、AGC部14は、増幅したOFDM信号(以下、これも「OFDM信号」という)をADC部16へ出力する。ADC部16は、ADC部16からのOFDM信号に対して、アナログ−デジタル変換を実行する。ここで、デジタル信号に変換された時間領域のOFDM信号が、前述の「時間領域信号」に相当する。ADC部16は、時間領域信号を出力する。
FFT部18は、ADC部16からの時間領域信号を受けつけ、時間領域信号に対してFFTを実行する。その結果、FFT部18は、時間領域信号を周波数領域のOFDM信号へ変換する。周波数領域のOFDM信号が、前述の「周波数領域信号」に相当する。FFT部18は、周波数領域信号を出力する。なお、FFT部18は、FFTを実行する前に、OFDMシンボルに付加されたガードインターバルを除去する。
等化部20は、FFT部18から周波数領域信号を受けつける。また、等化部20は、周波数領域信号の中からSP信号を抽出し、抽出したSP信号と、予め記憶したSP信号とをもとに、SP信号が配置されたサブキャリアに対する伝送路特性を算出する。さらに、等化部20は、伝送路特性を時間軸にて補間するとともに、周波数軸にて補間する。その結果、等化部20は、周波数領域信号に含まれた複数のサブキャリアのそれぞれに対応した伝送路特性を導出する。等化部20は、伝送路特性の逆特性を導出し、周波数領域信号を等化する。このように、等化部20は、周波数領域信号を復調する。等化部20は、復調した周波数領域信号(以下、「復調信号」という)を誤り訂正部22へ出力する。
誤り訂正部22は、等化部20から復調信号を受けつける。なお、図示しない送信装置は、誤り訂正符号化を実行しており、誤り訂正部22は、復調信号に対して、誤り訂正復号を実行する。例えば、誤り訂正符号化として、畳み込み符号化、BCH符号化、リード・ソロモン符号化があり、誤り訂正部22は、それらのうちの少なくともひとつに対する復号を実行する。なお、復号には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。誤り訂正部22は、復号した結果(以下、「復号信号」という)を復号部24へ出力する。
復号部24は、誤り訂正部22から復号信号を受けつける。なお、図示しない送信装置は、映像に対して映像符号化を実行しており、音声に対して音声符号化を実行している。例えば、前者としてMPEG(Moving Picture Experts Group)−2ビデオが使用され、後者としてMPEG−1Layer2が使用されている。復号部24は、それらに対応した復号を実行することによって、映像や音声を再生する。復号部24は、再生した映像を図示しないモニタへ出力し、再生した音声を図示しないスピーカへ出力する。
第1平均値算出部28は、ADC部16から時間領域信号を受けつける。第1平均値算出部28は、時間領域信号に対して統計処理を実行する。例えば、第1平均値算出部28は、所定サンプルにわたって時間領域信号の電力の平均値を計算する。第1平均値算出部28は、平均値(以下、平均値も「時間領域信号」という)を決定部32へ出力する。なお、統計処理は、平均に限定されない。また、平均化の計算には、電力ではなく信号振幅の絶対値を使用してもよい。第2平均値算出部30は、FFT部18から周波数領域信号を受けつける。第2平均値算出部30は、周波数領域信号に対して統計処理を実行する。例えば、第2平均値算出部30は、1シンボルにわたって周波数領域信号の振幅の平均値を計算する。第2平均値算出部30は、平均値(以下、平均値も「周波数領域信号」という)を決定部32へ出力する。
決定部32は、第1平均値算出部28から時間領域信号を受けつけるとともに、第2平均値算出部30から周波数領域信号を受けつける。決定部32は、時間領域信号の大きさ、例えば電力をしきい値と比較する。決定部32は、時間領域信号の大きさがしきい値よりも大きければ、「DOWN」を決定し、時間領域信号の大きさがしきい値以下であれば、「UP」を決定する。このような「DOWN」は、現在の増幅率よりも小さくなるような増幅率に相当し、「UP」は、現在の増幅率よりも大きくなるような増幅率に相当する。ここで、決定部32において決定された「DOWN」および「UP」を「第1の判定結果」と総称する。一方、決定部32は、周波数領域信号の大きさ、例えば電力もしきい値と比較する。決定部32は、周波数領域信号の大きさがしきい値よりも大きければ、「DOWN」を決定し、周波数領域信号の大きさがしきい値以下であれば、「UP」を決定する。ここで、決定部32において決定された「DOWN」および「UP」を「第2の判定結果」と総称する。
決定部32は、第1の判定結果と第2の判定結果とをもとに、増幅率を決定する。具体的に説明すると、決定部32は、テーブルを記憶しており、テーブルを参照しながら、第1の判定結果と第2の判定結果から増幅率を決定する。図3は、決定部32において記憶されるテーブルのデータ構造を示す。図示のごとく、第1の判定結果欄200、第2の判定結果欄202、決定結果欄204が含まれている。第1の判定結果欄200では、第1の判定結果である「DOWN」および「UP」が示されており、第2の判定結果欄202でも、第2の判定結果である「DOWN」および「UP」が示されている。決定結果欄204には、第1の判定結果と第2の判定結果から導き出される最終的な結果(以下、「決定結果」という)が示されている。図1に戻る。
決定部32は、図3のテーブルを参照しながら、第1の判定結果が「UP」であり、第2の判定結果が「UP」である場合に、決定結果として「UP」を選択する。一方、決定部32は、第1の判定結果が「DOWN」であり、第2の判定結果が「DOWN」である場合に、決定結果として「DOWN」を選択する。さらに、決定部32は、第1の判定結果および第2の判定結果のうちの一方が「UP」であり、他方が「DOWN」である場合に、決定結果として「KEEP」を選択する。ここで、KEEPは、現在の増幅率の維持に相当する。
つまり、第1の判定結果と第2の判定結果とが一致していれば、決定部32は、それらに対応した増幅率を決定し、一致していなければ、現在の増幅率を維持する。以上の処理は、決定部32が、時間領域信号と周波数領域信号とをもとに、増幅率を決定することに相当する。決定部は、決定結果をAGC部14へ出力する。ここで、増幅率の変化量として固定の値が予め定めており、AGC部14は、「UP」の指示に応じて固定の値だけ増幅率を増加させる。一方、AGC部14は、「DOWN」の指示に応じて固定の値だけ増幅率を減少させる。
本来、第1の判定結果と第2の判定結果とは、一致するべきである。しかしながら、受信状況やノイズの状況によっては一致しない場合が存在する。その際、どちらか一方の判定結果にしたがった制御を行えば、必ずしも適切な制御とならないこともある。そこで、決定部32は、複数の判定結果から、増幅率を決定するので、より適切な利得制御が可能になる。
なお、決定部32は、周波数領域信号の精度を導出し、精度がしきい値よりも低ければ、第2の判定結果を生成しない。例えば、周波数領域信号の精度として、周波数領域信号の電力が使用される。その際、決定部32は、電力が小さいほど、精度が低いとする。そのため、決定部32は、電力がしきい値よりも小さければ、第2の判定結果を生成せずに、決定部32は、第1の判定結果を決定結果とする。つまり、決定部32は、時間領域信号を優先的に使用して増幅率を決定する。また、第1の判定結果は、少なくともFFT部18の処理遅延だけ、第2の判定結果よりも早いタイミングに導出されるので、利得制御のフィードバックによる遅延を短縮できる。そのため、適切な増幅率への収束が高速になる。
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされた受信機能を有したプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
以上の構成による受信装置100の動作を説明する。図4は、決定部32における増幅率の決定手順を示すフローチャートである。周波数領域信号の受信電力がしきい値よりも小さければ(S10のY)、決定部32は、時間領域信号をもとに増幅率を決定する(S12)。周波数領域信号の受信電力がしきい値よりも小さくなければ(S10のN)、決定部32は、時間領域信号と周波数領域信号とをもとに増幅率を決定する(S14)。
次に、本発明の変形例を説明する。実施例では、時間領域信号の電力の平均値を計算していたが、変形例では、時間領域信号がしきい値を超えた回数を計算する。図5は、本発明の変形例に係る受信装置100の構成を示す。図5の受信装置100は、図1の第1平均値算出部28の代わりに基準値越え計数部34を含む。基準値越え計数部34は、時間領域信号の電力が所定の期間内にしきい値を超えた回数を計測する。基準値越え計数部34は、所定期間における回数を決定部32へ出力する。これは、時間領域信号の電力がしきい値を超えた頻度に相当する。なお、時間領域信号である時間領域のOFDM信号は、電力のピーク値と平均値の差が大きいという特徴を有する。そのため、電力の平均値からピーク値を予測して増幅率を制御する場合、ノイズ混入などの受信状態によっては、適切な制御が行われないこともありえる。
そこで、決定部32は、実際に適正な範囲に収まらなかったピーク値がどの程度発生しているかを監視し、受信性能を悪化させる程度にピーク値が適正範囲に収まらない場合、決定部32は、前述の「DOWN」を決定し、しきい値を越えた回数が少ない場合、決定部32は、前述の「UP」を決定する。つまり、回数に対して、第1のしきい値と第2のしきい値とが規定される。ここで、第1のしきい値は、第2のしきい値よりも大きいものとする。決定部32は、第1のしきい値よりも回数が大きければ、「DOWN」を決定し、第2のしきい値よりも回数が小さければ「UP」を決定する。以上の決定結果が、前述の第1の判定結果に相当する。その結果、決定部32は、第1の判定結果と第2判定結果とをもとに、増幅率を決定する。
次に、本発明の別の変形例を説明する。変形例では、周波数領域信号の電力の平均値を計算しているが、ひとつのシンボルに含まれているすべての周波数領域信号を処理の対象とする。別の変形例では、ひとつのシンボルに含まれているパイロット信号を処理の対象とする。図6は、本発明の別の変形例に係る受信装置100の構成を示す。図6の受信装置100は、図5の第2平均値算出部30の代わりに同期信号抽出部36、第3平均値算出部38を含む。同期信号抽出部36は、周波数領域信号の中から、パイロット信号を抽出する。図2に示したように、パイロット信号が配置されたサブキャリアは既知であるので、同期信号抽出部36は、既知の規則にしたがってパイロット信号を抽出する。このようなパイロット信号は、伝送路の変動や同期を得るために使用される信号といえる。同期信号抽出部36は、抽出したパイロット信号を第3平均値算出部38へ出力する。
第3平均値算出部38は、同期信号抽出部36からパイロット信号を受けつける。第3平均値算出部38は、パイロット信号に対して統計処理を実行する。例えば、第3平均値算出部38は、1シンボルにわたってパイロット信号の電力の平均値を計算する。第3平均値算出部38は、平均値(以下、平均値も「パイロット信号」という)を決定部32へ出力する。決定部32は、第3平均値算出部38からパイロット信号を受けつける。決定部32は、周波数領域信号に対する処理と同様の処理をパイロット信号に対しても実行する。そのため、決定部32は、パイロット信号をもとに、第2の判定結果を導出する。その結果、決定部32は、第1の判定結果と第2判定結果とをもとに、増幅率を決定する。上記のようなパイロット信号の振幅は、一般的に一定になるように規定されている。そのため、パイロット信号の電力には、伝送路特性の影響が主として反映され、より適切な利得制御が可能になる。
次に、本発明のさらに別の変形例を説明する。さらに別の変形例では、別の変形例と同様にパイロット信号を処理の対象とする。ここで、さらに別の変形例は、パイロット信号から受信処理に必要となる同期が確立されているかを監視することで、周波数領域信号の精度、つまり信頼度を判定する。同期が確立していない場合、さらに別の変形例は、第2の判定結果を使用せずに、時間領域信号から得られる利得制御の判定結果、つまり第1の判定結果をもとに、増幅率を決定する。その結果、受信状態によらず適切な利得制御が可能になる。
図7は、本発明のさらに別の変形例に係る受信装置100の構成を示す。図7の受信装置100は、図6の受信装置100に、同期監視部40が付加されている。同期監視部40は、同期信号抽出部36からパイロット信号を受けつける。同期監視部40は、受けつけたパイロット信号を判定し、判定したパイロット信号が、予め規定されたパイロット信号と一致するかを確認する。例えば、複数シンボルにまたがり送出される同期ワードを含むパイロット信号に対して、同期ワードが一致した場合に、同期監視部40は、同期が確立していると判定する。一方、上記以外の場合に、同期監視部40は、同期が確立していないと判定する。同期監視部40は、同期が確立しているか否かの情報を決定部32へ出力する。
決定部32は、別の変形例と同様に、基準値越え計数部34から、時間領域信号の電力がしきい値を超えた頻度を受けつけるとともに、第3平均値算出部38からパイロット信号を受けつける。さらに、決定部32は、同期監視部40から、同期が確立しているか否かの情報を受けつける。同期が確立している場合、決定部32は、別の変形例と同様の処理を実行することによって、増幅率を決定する。一方、同期が外れている場合、決定部32は、第1の判定結果のみを使用することによって、増幅率を決定する。
同期監視部40における同期の確立の判定は、周波数領域信号の精度に相当するので、決定部32は、精度がしきい値よりも低ければ、時間領域信号を使用して増幅率を決定するといえる。または第2の判定結果に対し、n(n:2以上の整数)回に一回参照する、n回連続して同じ判定ならば参照する、といった重み付けを行ってもよい。その結果、より適切な利得制御が可能となる。つまり、決定部32は、第2の判定結果に対してさらなる条件を追加することによって、時間領域信号を優先的に使用して増幅率を決定してもよい。
以上の構成による受信装置100の動作を説明する。図8は、決定部32における増幅率の決定手順を示すフローチャートである。同期監視部40において、同期が確立していないと判定されれば(S20のN)、決定部32は、時間領域信号をもとに増幅率を決定する(S22)。一方、同期監視部40において、同期が確立していると判定されれば(S20のY)、決定部32は、周波数領域信号、特にパイロット信号と時間領域信号とをもとに増幅率を決定する(S24)。
本発明の実施例によれば、時間領域信号と周波数領域とをもとに、増幅率を決定するので、増幅率の推定精度を向上できる。また、周波数領域信号の電力が小さければ、増幅率を決定する際に、周波数領域信号を使用しないので、初期の引き込み時におけるFFTの処理遅延の影響を低減できる。また、初期の引き込み時におけるFFTの処理遅延の影響が低減されるので、受信状態の変動へ高速に追従できる。また、第1の判定結果と第2の判定結果とが相違する場合に、現在の増幅率を維持するので、誤った利得制御を抑制できる。また、誤った利得制御が抑制されるので、増幅率の推定精度を向上できる。
また、時間領域信号の平均値と、周波数領域信号の平均値とを使用するので、雑音の影響を低減できる。また、雑音の影響が低減されるので、増幅率の推定精度を向上できる。また、時間領域信号がしきい値よりも大きくなる頻度を計算するので、平均値を計算する場合よりも、計算量を低減できる。また、周波数領域信号のうち、パイロット信号を使用するので、送信における振幅の変動の影響を低減できる。また、送信における振幅の変動の影響が低減されるので、増幅率の推定精度を向上できる。また、同期が確立されていない場合に、周波数領域信号を使用せずに、時間領域信号を使用するので、FFTの処理遅延の影響を低減できる。
また、同期が確立されていない場合に、周波数領域信号を使用せずに、時間領域信号を使用するので、受信状態の変動へ高速に追従できる。また、ノイズの影響などで受信状態が悪い状況においても的確な利得制御を実行できる。また、初期やチャンネル切替え時等で同期が一旦外れた場合においても、安定した利得制御を実行できる。また、受信状態の変動への高速な追従特性と、高精度な推定精度とを両立できる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
10 LNA部、 12 チューナ部、 14 AGC部、 16 ADC部、 18 FFT部、 20 等化部、 22 誤り訂正部、 24 復号部、 26 制御部、 28 第1平均値算出部、 30 第2平均値算出部、 32 決定部、 34 基準値越え計数部、 36 同期信号抽出部、 38 第3平均値算出部、 40 同期監視部、 50 アンテナ、 100 受信装置。
Claims (8)
- 受信した時間領域のマルチキャリア信号を所定の増幅率にて増幅する増幅部と、
前記増幅部において増幅した時間領域のマルチキャリア信号を周波数領域へ変換する変換部と、
前記変換部において変換した周波数領域のマルチキャリア信号を復調する復調部と、
前記変換部において変換した周波数領域のマルチキャリア信号と、前記増幅部において増幅した時間領域のマルチキャリア信号とをもとに、前記増幅部における増幅率を決定する決定部と、
を備えることを特徴とする受信装置。 - 前記決定部は、周波数領域のマルチキャリア信号および時間領域のマルチキャリア信号のうちの一方をもとに、現在の増幅率よりも大きくなるような増幅率を導出し、他方をもとに、現在の増幅率よりも小さくなるような増幅率を導出した場合に、現在の増幅率の維持を決定することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
- 前記決定部は、周波数領域のマルチキャリア信号の精度を導出し、精度がしきい値よりも低ければ、時間領域のマルチキャリア信号を優先的に使用して増幅率を決定することを特徴とする請求項1または2に記載の受信装置。
- 前記決定部は、周波数領域のマルチキャリア信号の同期を監視する同期監視部を備え、
前記同期監視部の監視結果が同期外れである場合、前記決定部は、時間領域のマルチキャリア信号を優先的に使用して増幅率を決定することを特徴とする請求項1または2に記載の受信装置。 - 前記決定部は、周波数領域のマルチキャリア信号に対する統計処理結果と時間領域のマルチキャリア信号に対する統計処理結果とをもとに、増幅率を決定することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の受信装置。
- 前記決定部は、周波数領域のマルチキャリア信号に対する統計処理結果と、時間領域のマルチキャリア信号の受信電力がしきい値よりも大きくなる頻度とをもとに、増幅率を決定することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の受信装置。
- 前記決定部は、周波数領域のマルチキャリア信号のうち、パイロット信号が配置されたサブキャリアに対する統計処理結果と、時間領域のマルチキャリア信号の受信電力がしきい値よりも大きくなる頻度とをもとに、増幅率を決定することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の受信装置。
- 受信した時間領域のマルチキャリア信号を所定の増幅率にて増幅するステップと、
増幅した時間領域のマルチキャリア信号を周波数領域へ変換するステップと、
変換した周波数領域のマルチキャリア信号を復調するステップと、
変換した周波数領域のマルチキャリア信号と、増幅した時間領域のマルチキャリア信号とをもとに、前記増幅するステップにおける増幅率を決定するステップと、
を備えることを特徴とする受信方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008126002A JP2009278251A (ja) | 2008-05-13 | 2008-05-13 | 受信方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008126002A JP2009278251A (ja) | 2008-05-13 | 2008-05-13 | 受信方法および装置 |
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JP2009278251A true JP2009278251A (ja) | 2009-11-26 |
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Family Applications (1)
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JP2008126002A Pending JP2009278251A (ja) | 2008-05-13 | 2008-05-13 | 受信方法および装置 |
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Country | Link |
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-
2008
- 2008-05-13 JP JP2008126002A patent/JP2009278251A/ja active Pending
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