JP2008140762A - 加熱調理器およびそのプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】被調理物の粘性を判断し、粘性に応じた加熱制御を実現すること。
【解決手段】磁界が直接的に通らない位置の被加熱物下部温度を検出する第1の温度検出手段と、磁界が直接的に通る位置の被加熱物下部温度を検出する第2の温度検出手段の検出値の温度差を粘性判定手段がモニタするものとし、モニタする温度差の傾きを判定することで粘性を判断し、判定した粘性を加熱量に反映することで被調理物の粘性に応じた加熱制御を行うこととなる。
【選択図】図1

Description

本発明はスープのような粘性が高い被調理物を加熱調理する加熱調理器およびそのプログラムに関するものである。
従来、この種の加熱調理器およびそのプログラムは、図9に示すように構成されていた。図9は、901は加熱手段、902は調理メニュースイッチ、903は制御手段であり、その動作は次の通りである。制御手段903は、使用者が調理メニュースイッチ902で選択するメニューによりその食品が粘性が高いものかどうかを判断し、粘性が高いメニューが選択されていれば、901の加熱手段による被加熱物への加熱量を調整するよう動作する(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−86446号公報
しかしながら、前記従来の構成では、調理メニューにない被加熱物の加熱を行う場合や、間違って選択してしまった場合は、粘性に合わせた適切な加熱を行うことができないという課題を有していた。
また、被調理物を入れた鍋などの被加熱物の特性に合わせた上で、被加熱物の粘性を考慮した加熱を行うことができないという課題を有していた。
また、加熱上の問題が発生しはじめた時に加熱調整を行うことができないという課題を有していた。
また、必要な時だけ加熱調整を行うよう使用者が選択できないという課題を有していた。
また、加熱調整が行われたことを使用者に報せる機能がないという課題を有していた。
また、被調理物にとって適切な対流を提供する機能がないという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、被加熱物の粘性に応じた加熱制御を行うことが可能な加熱調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の加熱調理器は、高周波電力供給手段から加熱コイルに供給された高周波電力により発生する磁界が直接的に通らない位置の被加熱物下部温度を検出する第1の温度検出手段と、磁界が直接的に通る位置の被加熱物下部温度を検出する第2の温度検出手段の検出値の温度差を粘性判定手段がモニタするものとし、被加熱物内の被調理物の粘性が低い場合、水の対流による撹拌均一化効果により、第1の温度検出手段と第2の温度検出手段の温度上昇傾きは該一定になるため、粘性判定手段がモニタする温度差の傾きを判定することで被調理物の粘性を判断することができ、判定した粘性を加熱量に反映することで被調理物の粘性に応じた加熱制御を行うことが可能な加熱調理器を提供することができる。
また、粘性判定手段が処理した第1の温度検出手段の検出位置と第2の温度検出手段の検出位置の温度差の大きさから、被加熱物特性判定手段が鍋などの前記被加熱物の熱伝導特性を判断し、温度差が大きく被加熱物の熱伝導性が悪い上に、被被調理物の粘性が高い場合は対流による撹拌均一化も期待できないため、被加熱物特性判定手段の検出した熱伝導性に応じて、加熱量の上限を制限することで焦げ付き防止を行うことができる。
また、粘性判定手段が処理した第1の温度検出手段および第2の温度検出手段の検出値の差を基に、焦げ付き判定手段が、加熱初期に上昇した第1の温度検出手段および第2の温度検出手段の検出値の差が強制的な熱伝達や局所的な対流により一旦小さくなった後、高温になり焦げ付きが始まることで、第1の温度検出手段および第2の温度検出手段の検出値の差が加熱初期に上昇した検出値の差と該同一値になることを検出することで、高加熱量によりしっかり加熱した後、焦げ付きが始まった時点をとらえて加熱量を制限し焦げ付き防止を行うことができる。
また、調理モード選択手段で、あたためを行う調理モードを使用者が選択した時だけ粘性判定手段を用いた加熱制御を動作させるようにすることで、必要な時だけ加熱制御を行うことができる。
また、加熱制御解除選択手段で、加熱制御解除が選択された場合は、粘性判定手段を用いた加熱制御を動作させないことで、焦げ付きの有無よりも高火力を必要したいという使用者の意図を反映した加熱調理を行うことができる。
また、粘性判定手段が加熱制御により加熱量を制限した場合、加熱に要する電力制限を実施したという事実を報知することで、調理時間が長くなることを使用者に報せることができる。
また、粘性判定手段の判定に合わせて、対流モード変更手段により加熱コイル構成を内回り対流モード、外回り対流モードに切り換えることで、被調理物にとって適切な対流を提供することができる。
また、焦げ付き判定手段の判定に合わせて、対流モード変更手段により加熱コイル構成を内回り対流モード、外回り対流モードに切り換えることで、被調理物にとって適切な対流を提供することができる。
本発明の加熱調理器およびそのプログラムは、被調理物の粘性に応じた加熱制御を行うことが可能な加熱調理器を提供することができる。
第1の発明は、被調理物を入れる鍋などの被加熱物と、被加熱物を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルを用いて誘導加熱を行うための高周波電力供給手段と、前記加熱コイルにより前記被加熱物が直接加熱されない位置の被加熱物下部温度を検出する第1の温度検出手段と、前記加熱コイルにより前記被加熱物が直接加熱される位置の被加熱物下部温度を検出する第2の温度検出手段と、前記第1の温度検出手段および前記第2の温度検出手段の検出値の差を基に前記被加熱物内の被調理物の粘性を判定する粘性判定手段と、加熱制御を行うための制御手段とを備え、前記粘性判定手段で被加熱物内の被調理物の粘性を判断し、加熱量に反映することで被調理物の粘性に応じた加熱制御を行う加熱調理器とすることにより、被加熱物内の被調理物の粘性に応じて、粘性判定手段がモニタする第1の温度検出手段と第2の温度検出手段の温度差の傾きが変化する現象を利用して被調理物の粘性を判断し、判定した粘性を加熱量に反映することで被調理物の粘性に応じた加熱制御を行うことができる。
第2の発明は、前記粘性判定手段が処理した前記第1の温度検出手段および前記第2の温度検出手段の検出値の差を基に鍋などの前記被加熱物の熱伝導特性を検出する被加熱物特性判定手段を備え、熱伝導性の悪い被加熱部内に粘性が高い被加熱物がある場合に焦げ付きが発生するのを防ぐため、被加熱物特性判定手段の検出した熱伝導性に応じて、加熱量の上限を制限する加熱調理器とすることにより、粘性判定手段が処理した第1の温度検出手段の検出位置と第2の温度検出手段の検出位置の温度差の大きさから、被加熱物特性判定手段が鍋などの前記被加熱物の熱伝導特性を判断し、被加熱物特性判定手段の検出した熱伝導性に応じて、加熱量の上限を制限することで焦げ付き防止を行うことができる。
第3の発明は、前記粘性判定手段が処理した前記第1の温度検出手段および前記第2の温度検出手段の検出値の差を基に被加熱物内の被調理物の焦げ付きが始まったことを判定する焦げ付き判定手段を備え、高加熱量によりしっかり加熱した後、焦げ付きが始まった時点をとらえて加熱量を制限する加熱調理器とすることにより、粘性判定手段が処理した第1の温度検出手段および第2の温度検出手段の検出値の差を基に、焦げ付き判定手段が、加熱初期に上昇した第1の温度検出手段および第2の温度検出手段の検出値の差が強制的な熱伝達や局所的な対流により一旦小さくなった後、高温になり焦げ付きが始まることで、第1の温度検出手段および第2の温度検出手段の検出値の差が加熱初期に上昇した検出値の差と該同一値になることを検出することで、高加熱量によりしっかり加熱した後、焦げ付きが始まった時点をとらえて加熱量を制限し焦げ付き防止を行うことができる。
第4の発明は、調理モード選択手段を備え、あたためを行う調理モードが選択された時だけ前記粘性判定手段による加熱制御を使用する加熱調理器とすることにより、調理モード選択手段で、あたためを行う調理モードを使用者が選択した時だけ粘性判定手段を用いた加熱制御を動作させるようにすることで、必要な時だけ加熱制御を行うことができる。
第5の発明は、加熱制御解除選択手段を備え、加熱制御解除が選択された場合に加熱量の制限を行わないようにすることで、使用者の意図により多少焦げ付きが発生しても高火力で調理することが可能な加熱調理器とすることにより、加熱制御解除選択手段で、加熱制御解除が選択された場合は、粘性判定手段を用いた加熱制御を動作させないことで、焦げ付きの有無よりも高火力を必要したいという使用者の意図を反映した加熱調理を行うことができる。
第6の発明は、前記粘性判定手段による加熱量制限が行われた場合に加熱制限が行われたことを報知するための加熱制御実行表示手段を備えた加熱調理器とすることにより、粘性判定手段が加熱制御により加熱量を制限した場合、加熱に要する電力制限を実施したという事実を報知することで、調理時間が長くなることを使用者に報せることができる。
第7の発明は、加熱調理器の機能の少なくとも一部をコンピュータにより実行するためのプログラムである。そして、プログラムであるので、電気・情報機器、コンピュータ、サーバ等のハードリソースを協働させて本発明の加熱調理器の少なくとも一部を容易に実現することができる。また記録媒体に記録したり通信回線を用いてプログラムを配信したりすることでプログラムの配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
第8の発明は、前記加熱コイルが複数の加熱コイルから構成され、前記複数の加熱コイルの接続を変更することで前記加熱コイルの動作モードとして外回り対流モード、内回り対流モードを作り出す対流モード変更手段を備え、前記粘性判定手段による判定に基づき、外回り対流モード、内回り対流モードを切り換えることが可能な加熱調理器とすることにより、被調理物の粘性に合わせた対流を提供することができる。
第9の発明は、前記複数の加熱コイルが内側加熱コイルと外側加熱コイルに分割され、前記対流モード変更手段で前記外回り対流モードを選択する時は内側加熱コイルと外側加熱コイルで加熱し、前記内回り対流モードを選択する時は外側加熱コイルで加熱することにより、対流促進に特化した対流動作モード、均一加熱を強みとする対流動作モードといった明確な目的を持つ対流を提供することができる。
第10の発明は、前記複数の加熱コイルは内側加熱コイルと外側加熱コイルに分割され、前記対流モード変更手段で前記外回り対流モードを選択する時は内側加熱コイルで加熱し、前記内回り対流モードを選択する時は外側加熱コイルで加熱する加熱調理器とすることで、あたため調理選択時に適切な対流を提供すると共に、粘性大の時に有効な対流モードを提供することができる。
第11の発明は、前記調理モード選択手段で、あたためを行う調理モードが選択されている場合、前記粘性判定手段の判定結果が粘性小の時は対流を促進する外回り対流モードを用い、粘性大の時は被調理物に熱的なゆらぎを与えるため外回り対流モードと内回り対流モードを交互に適用する加熱調理器とすることで、あたため調理選択時に適切な対流を提供すると共に、粘性大の時に有効な対流モードを提供することができる。
第12の発明は、前記粘性判定手段が処理した前記第1の温度検出手段および前記第2の温度検出手段の検出値の差を基に被加熱物内の被調理物の焦げ付きが始まったことを判定する焦げ付き判定手段を備えた加熱調理器とすることで、焦げ付きが始まった時点をとらえて前記対流モード変更手段により対流モードを変更するにより焦げ付きを緩和することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器のブロック図を示すものである。
図1において、101は被調理物、102は被加熱物、103は加熱コイル、104は高周波電力供給手段、105は第1の温度検出手段、106は第2の温度検出手段、107は粘性判定手段、108は制御手段である。
なお、被加熱物102には鍋、第1の温度検出手段104、第2の温度検出手段105にはサーミスタ等の温度センサ、高周波電力供給手段106には誘導加熱用インバータ、粘性判定手段107、制御手段108にはマイクロコンピュータを用いることでこの構成を容易に実現できる。
以上のように構成された加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。
まず、使用者が被調理物101を被加熱物102に入れ、被調理物101のあたため開始を指示すると、制御手段108は高周波電力供給手段106を動作させ、加熱コイル103へ高周波電力を供給することで、加熱コイル103に高周波磁界を発生させ、被加熱物102の誘導加熱を行う。ここで粘性判定手段107は、第1の温度検出手段104および第2の温度検出手段105の検出値の差分を用いて、被加熱物102内の被調理物101の粘性を判断することで加熱制御量を決定し、制御手段108が決定された加熱制御量を用いて高周波電力供給手段106をコントロールし加熱制御を行う。
次に、粘性判定手段107の粘性判断について図1、2、3を用いて詳細に説明する。図2は粘性が低い被調理物101を、粘性判定手段107による加熱制限を行わず一定の加熱量で加熱した場合の温度変化を示す図であり、図3は粘性が高い被加熱物101を、粘性判定手段107による加熱制限を行わず一定の加熱量で加熱した場合の温度変化を示す図である。第1の温度検出手段105が配置されている位置は、図1に示すように、加熱コイル103の巻き線部分がから外れた場所であり、第2の温度検出手段106が配置されている位置は、加熱コイル103の巻き線部の上となっている。したがって、被加熱物102が加熱コイル103に発生した高周波磁界により誘導加熱される際、第2の温度検出手段106の検出値は巻き線部上に配置されていることから、被加熱物102が直接加熱されることによる影響を大きく受ける。また、第1の温度検出手段105の検出値は、巻き線部分から外れた位置に配置されていることから、被加熱物102の熱伝導や被加熱物102内の被調理物101の対流による温度変化の影響を大きく受ける。
例えば、被加熱物102内の被調理物101が粘性の低い水のような物性である場合、加熱コイル103による誘導加熱が行われると、被調理物101には対流が発生し撹拌・均一化されるため、図2に示すように被加熱物102下部の第1の温度検出手段と第2の温度検出手段の温度傾きは該同一となる。また、加熱を継続した場合の検出値は、水の沸点温度で対流する被調理物の影響で、ほぼ一定の温度が継続することになる。このとき、粘性判定手段107がモニタしている第1の温度検出手段と第2の温度検出手段の差分値は、図2に示すように温度差のピーク201を経た後、ピーク後の傾き202はほぼ平坦となる(例えば温度差のピーク検出後30秒間の温度変化が5度以内)。
また、被加熱物102内の被調理物101が、とろみのあるコーンスープやカレーのような粘性の高い物性である場合、加熱コイル103による誘導加熱が行われても、被調理物101には対流が殆ど発生しないため、被調理物101内の撹拌・均一化が行われない。したがって、加熱開始初期では、図3に示すように、被加熱物102が直接加熱されることによる影響を大きく受ける第2の温度検出手段106の検出値の傾きは、被加熱物102の熱伝導や被加熱物102内の被調理物101の対流による影響が大きい第1の温度検出手段105の傾きより大きくなる。また、第1の温度検出手段の検出値は、直接加熱の影響が少ないため、加熱が進むと被調理物101が含む水分が沸騰することによる温度一定化や熱の供給と放出のバランスにより安定化していくが、第2の温度検出手段の検出値は、第1の温度検出手段の検出値と同様に一旦安定化していくが、直接加熱されている影響により、焦げ付き開始303のポイントを経ることで水の沸騰による温度一定化の影響がなくなるため、更に大きな傾きで温度上昇することになる。この時、このとき、粘性判定手段107がモニタしている第1の温度検出手段と第2の温度検出手段の差分値は、図3に示すように温度差のピーク301を経た後、ピーク後の傾き302は大きく低下し(例えば温度差のピーク検出後30秒間の温度変化が5度以上)、その後、焦げ付きの開始により温度差のピークと一致304するポイントを経て更に上昇する。
粘性判定手段107は、前述の現象を利用し図4に示すようなアルゴリズムで動作し加熱制御動作を実行する。まず初期化処理で差分ピーク検出用の候補値や加熱制御量をクリアする(S401)。加熱中は第1の温度検出手段104と第2の温度検出手段105の検出値の差分演算を行い(S402)、ピーク候補値との比較を行い(S404)、検出値の差分値が下がっていればピーク確定とし次工程へ移行し、下がっていなければピーク候補値を更新(S404)して差分ピーク検出を継続する。差分ピークが検出されると、所定時間(例えば30秒)の経過を待った後(S405)、差分値の演算を行い(S406)、S403で確定したピーク値からの温度変化を見ることでピーク後の傾き検出を行い(図2の202、図3の302)、温度変化が5度以上あれば被調理物101は粘性大とみなし次工程へ移行し、温度変化が5度以下であれば被調理物101は粘性小とみなし焦げ付き発生の可能性が低いため加熱制限を行うことなく加熱を継続する(S407)。被調理物101が粘性大の場合、加熱電力制限量(例えば700W)を決定し(S408)、制御手段108に伝えることで粘性に応じた加熱制御を実行する。
以上のように、本実施の形態においては、被加熱物102内の被調理物101の粘性に応じて、粘性判定手段107がモニタする第1の温度検出手段と第2の温度検出手段の温度差の傾きが変化する現象を利用して被調理物101の粘性を判断し、判定した粘性を加熱量に反映することで被調理物101の粘性に応じた加熱制御を行うことができる。
なお、本実施の形態においては、粘性が低い場合と高い場合の2つの条件について述べたが、第1の温度検出手段104と第2の温度検出手段105の温度差のピーク後の傾き判断ポイントを複数点用意し、複数の加熱制限を加えてもよいことは言うまでもない。
(実施の形態2)
図5は、本発明の第2の実施の形態における加熱調理器のブロック図を示すものである。図5において501は被加熱物特性判定手段である。なお、被加熱物特性判定手段501にはマイクロコンピュータを用いることでこの構成を容易に実現できる。
以上のように構成された加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。なお、図面において、(実施の形態1)と同一動作を示す部分は同一番号を付与している。
(実施の形態2)における加熱調理器の基本的な動作は(実施の形態1)と同様であるが、図4のS403において差分ピークが検出された際、差分ピークが非常に大きい場合、被加熱物102は非常に熱伝導性の悪い鍋(例えば、単層ステンレスの底面の厚みが0.5mm以下)であることが分かる。このような場合、早期に加熱制限をかけることが被調理物101の被加熱物102への焦げ付きの防止に繋がる。したがって、被加熱物特性判定手段501は、粘性判定手段107が図4のS403において差分ピークを検出したかどうかをモニタし、差分ピークが検出された時、差分ピークの大きさを判断し差分ピーク値が大きければ(例えば50度以上)、加熱電力制限量(例えば700W)を決定し、制御手段108に伝えることで早期に焦げ付き防止のための加熱制限を行うことができる。
以上のように、本実施の形態においては、粘性判定手段107が処理した第1の温度検出手段104の検出位置と第2の温度検出手段105の検出位置の温度差の大きさから、被加熱物特性判定手段501が鍋などの前記被加熱物102の熱伝導特性を判断し、被加熱物特性判定手段501の検出した熱伝導性に応じて、加熱量の上限を制限することで焦げ付き防止を行うことができる。
(実施の形態3)
図6は、本発明の第3の実施の形態における加熱調理器のブロック図を示すものである。図6において601は焦げ付き判定手段である。なお、焦げ付き判定手段601にはマイクロコンピュータを用いることでこの構成を容易に実現できる。
以上のように構成された加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。なお、図面において、(実施の形態1)と同一動作を示す部分は同一番号を付与している。
(実施の形態3)における加熱調理器の基本的な動作は(実施の形態1)と同様である。
粘性判定手段107の粘性判断および焦げ付き判定手段601の動作について図2、3、6、7を用いて詳細に説明する。図2は粘性が低い被調理物101を、粘性判定手段107による加熱制限を行わず一定の加熱量で加熱した場合の温度変化を示す図であり、図3は粘性が高い被加熱物101を、粘性判定手段107による加熱制限を行わず一定の加熱量で加熱した場合の温度変化を示す図である。第1の温度検出手段105が配置されている位置は、図1に示すように、加熱コイル103の巻き線部分がから外れた場所であり、第2の温度検出手段106が配置されている位置は、加熱コイル103の巻き線部の上となっている。したがって、被加熱物102が加熱コイル103に発生した高周波磁界により誘導加熱される際、第2の温度検出手段106の検出値は巻き線部上に配置されていることから、被加熱物102が直接加熱されることによる影響を大きく受ける。また、第1の温度検出手段105の検出値は、巻き線部分から外れた位置に配置されていることから、被加熱物102の熱伝導や被加熱物102内の被調理物101の対流による温度変化の影響を大きく受ける。
例えば、被加熱物102内の被調理物101が粘性の低い水のような物性である場合、加熱コイル103による誘導加熱が行われると、被調理物101には対流が発生し撹拌・均一化されるため、図2に示すように被加熱物102下部の第1の温度検出手段と第2の温度検出手段の温度傾きは該同一となる。また、加熱を継続した場合の検出値は、水の沸点温度で対流する被調理物の影響で、ほぼ一定の温度が継続することになる。このとき、粘性判定手段107がモニタしている第1の温度検出手段と第2の温度検出手段の差分値は、図2に示すように温度差のピーク201を経た後、ピーク後の傾き202はほぼ平坦となる(例えば温度差のピーク検出後30秒間の温度変化が5度以内)。
また、被加熱物102内の被調理物101が、とろみのあるコーンスープやカレーのような粘性の高い物性である場合、加熱コイル103による誘導加熱が行われても、被調理物101には対流が殆ど発生しないため、被調理物101内の撹拌・均一化が行われない。したがって、加熱開始初期では、図3に示すように、被加熱物102が直接加熱されることによる影響を大きく受ける第2の温度検出手段106の検出値の傾きは、被加熱物102の熱伝導や被加熱物102内の被調理物101の対流による影響が大きい第1の温度検出手段105の傾きより大きくなる。また、第1の温度検出手段の検出値は、直接加熱の影響が少ないため、加熱が進むと被調理物101が含む水分が沸騰することによる温度一定化や熱の供給と放出のバランスにより安定化していくが、第2の温度検出手段の検出値は、第1の温度検出手段の検出値と同様に一旦安定化していくが、直接加熱されている影響により、焦げ付き開始303のポイントを経ることで水の沸騰による温度一定化の影響がなくなるため、更に大きな傾きで温度上昇することになる。この時、このとき、粘性判定手段107がモニタしている第1の温度検出手段と第2の温度検出手段の差分値は、図3に示すように温度差のピーク301を経た後、ピーク後の傾き302は大きく低下し(例えば温度差のピーク検出後30秒間の温度変化が5度以上)、その後、焦げ付きの開始により温度差のピークと一致304するポイントを経て更に上昇する。
粘性判定手段107は、前述の現象を利用し図4に示すようなアルゴリズムで動作し加熱制御動作を実行する。まず初期化処理で差分ピーク検出用の候補値や加熱制御量をクリアする(S401)。加熱中は第1の温度検出手段104と第2の温度検出手段105の検出値の差分演算を行い(S402)、ピーク候補値との比較を行い(S404)、検出値の差分値が下がっていればピーク確定とし次工程へ移行し、下がっていなければピーク候補値を更新(S404)して差分ピーク検出を継続する。差分ピークが検出されると、所定時間(例えば30秒)の経過を待った後(S405)、差分値の演算を行い(S406)、S403で確定したピーク値からの温度変化を見ることでピーク後の傾き検出を行い(図2の202、図3の302)、温度変化が5度以上あれば被調理物101は粘性大とみなし焦げ付き判定手段601が管理する次工程へ移行し、温度変化が5度以下であれば被調理物101は粘性小とみなし焦げ付き発生の可能性が低いため加熱制限を行うことなく加熱を継続する(S407)。被調理物101が粘性大の場合、焦げ付き判定手段601の管理下で再び温度検出手段の検出値の差分を演算し(S701)、差分ピーク値とS701で得た差分演算値が一致するまで比較を繰り返し(S702)、一致した場合は加熱電力制限量(例えば700W)を決定し(S703)、制御手段108に伝えることで粘性に応じた加熱制御を実行する。
以上のように、本実施の形態においては、粘性判定手段107が処理した第1の温度検出手段104と第2の温度検出手段105の検出値の差を基に、焦げ付き判定手段601が、加熱初期に上昇した第1の温度検出手段104と第2の温度検出手段105の検出値の差が強制的な熱伝達や局所的な対流により一旦小さくなった後、高温になり焦げ付きが始まることで、第1の温度検出手段104と第2の温度検出手段105の検出値の差が加熱初期に上昇した検出値の差と該同一値になることを検出することで、高加熱量によりしっかり加熱した後、焦げ付きが始まった時点をとらえて加熱量を制限し焦げ付き防止を行うことができる。
なお、本実施の形態においては、温度差のピークと一致するポイントを加熱制限のポイントとして用いたが、温度差のピーク検出からの経過時間や電力積算値を用いてもよい。
(実施の形態4)
図8は、本発明の第3の実施の形態における加熱調理器のブロック図を示すものである。図8において801は調理モード選択手段、802は加熱制御解除選択手段、803は加熱制御実行表示手段である。なお、調理モード選択手段801、加熱制御解除選択手段802にはスイッチとマイクロコンピュータ、加熱制御実行表示手段803にはLEDを用いることでこの構成を容易に実現できる。
以上のように構成された加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。なお、図面において、実施の形態1と同一動作を示す部分は同一番号を付与している。
実施の形態4における加熱調理器の基本的な動作は、実施の形態1と同様である。
ここで、使用者が調理を開始する際、揚げ物、炒め物などの調理を行う場合に、意図せず加熱制限が行われることがないように、調理モード選択手段801を用いて、あたためを行う調理モードを使用者が選択できるようにすることで、粘性判定手段107を用いた加熱制御を必要な時だけ行うことができる。
また、使用者が自動的に火力調整を行うことを望まない場合に、加熱制御解除選択手段802で、粘性判定手段107を用いた加熱制御を動作させない選択を可能とする。これにより、通常は焦げ付きが発生しないように自動加熱制御を行うが、使用者が意図的に禁止することも可能となる。
また、粘性判定手段107が粘性判定を行い加熱量を制限した場合、制限を行わない場合に比べると投入電力が減少することになるため、加熱制御実行表示手段803を用いて使用者に制限が行われた事実と調理時間が長くなることを報知する。
以上のように、本実施の形態においては、調理モード選択手段801で、あたためを行う調理モードを使用者が選択した時だけ粘性判定手段107を用いた加熱制御を動作させるようにすることで、必要な時だけ加熱制御を行うことができる。また、加熱制御解除選択手段802で、加熱制御解除が選択された場合は、粘性判定手段107を用いた加熱制御を動作させないことで、焦げ付きの有無よりも高火力を必要したいという使用者の意図を反映した加熱調理を行うことができる。また、粘性判定手段107が加熱制御により加熱量を制限した場合、加熱に要する電力制限を実施したという事実を報知することで、調理時間が長くなることを使用者に報せることができる。
また、本実施の形態1〜4で説明した手段は、CPU(またはマイコン)、RAM、ROM、記憶・記録装置、I/Oなどを備えた電気・情報機器、コンピュータ、サーバ等のハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施してもよい。プログラムであれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録したり、インターネットなどの通信回線を用いて配信することでプログラムの配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
(実施の形態5)
図10は、本発明の第5の実施の形態における加熱調理器のブロック図を示すものである。図10において1001は内側加熱コイル、1002は外側加熱コイル、1003は対流モード変更手段である。対流モード変更手段1003にはスイッチによる切り換え手段を用い、外向き対流モードでは内側加熱コイル1001と外側加熱コイル1002を直列に接続し、内向き対流モードでは外側加熱コイル1002のコイル構成をとるようなスイッチ構成とすることでこの構成を容易に実現できる。
以上のように構成された加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。なお、図面において、実施の形態1と同一動作を示す部分は同一番号を付与している。
まず、使用者が被調理物101を被加熱物102に入れ、被調理物101のあたため開始を指示すると、制御手段108は対流モード変更手段1003に被加熱物102の下面全域をカバーする外向き対流モードを指示する。ここで、対流モード変更手段1003は外向き対流モード時は内側加熱コイル1001と外側加熱コイル1002を直列に接続する加熱コイル構成とし、内向き対流モードでは、外側加熱コイルで加熱コイル構成を提供する(図11)。次に制御手段108は高周波電力供給手段106を動作させ、対流モード変更手段1003が準備した加熱コイル構成に対し高周波電力を供給することで、加熱コイル103に高周波磁界を発生させ、被加熱物102の誘導加熱を行う。ここで粘性判定手段107は、実施の形態1で説明した動作の通りに、第1の温度検出手段104および第2の温度検出手段105の検出値の差分を用いて、被加熱物102内の被調理物101の粘性を判断する。
水気が多く粘性が少ない場合は、被調理物101を構成し対流の媒体として作用する水が被加熱物102内で移動しやすい。なお、対流とは、水が暖められると比重が軽くなるため上昇し、上昇して空いたスペースに水が入り込むというサイクルがまわっていくことで持続するため、大きな対流を得たい場合は、下部全体が発熱するよりは、下部の発熱部に偏りがある方が、移動する流体が上昇する所と下降する所がはっきりするため、大きな循環を発生させ易いといえる。
したがって、粘性判定手段で加熱対象の粘性判定を行い、水分が多い加熱対象と判定された場合は、対流モード変更手段1003が加熱コイルの構成を外側加熱コイル1002で加熱する内向き対流モード(図11(b))に切り換えることで、被加熱物102内で大きな対流をさせて被加熱物102と水との熱伝達係数を向上させたり、被調理物101を均一にあたためたり、味をしみこませたりする効果を得ることができる。
また、粘性が高い場合は、既述のような対流による加熱効果よりも伝熱加熱を重視し、下面全体をカバーする外向き対流モード(図11(a))による加熱を継続し、粘性が高いながらも温度上昇により動きやすくなったタイミング(例えば直接加熱されない位置に配置されている第2の温度検出手段105の温度上昇が開始したタイミング)で、対流モード変更手段1003が内向き対流モード、外向き対流モードを所定周期毎(例えば30秒毎)に切り換えることで、高粘性の被調理物101の加熱状態にゆらぎを与え均一加熱を促進する。
以上のように、本実施の形態においては、粘性判定手段107の判定に合わせて、対流モード変更手段1003により加熱コイル構成を内回り対流モード、外回り対流モードに切り換えることで、被調理物にとって適切な対流を提供することができる。
また、外向き対流モードでは、内側加熱コイル1001と外側加熱コイル1002を高周波電力供給手段106に対し直列に接続して加熱し、内向き対流モードでは外側加熱コイルで加熱するとしたが、外向き対流モードでは、内側加熱コイル1001で加熱し、内向き対流モードは外側加熱コイル1002で加熱するとしてもよい。
(実施の形態6)
図12は、本発明の第6の実施の形態における加熱調理器のブロック図を示すものである。
実施の形態6における加熱調理器の基本的な動作は、実施の形態5と同様である。
ここで、使用者が調理を開始する際、揚げ物、炒め物などの調理を行う場合に、意図せず対流モード変更手段1003による対流制御が行われることがないように、調理モード選択手段801を用いて、あたためを行う調理モードを使用者が選択できるようにすることで、粘性判定手段107および対流モード変更手段1003を用いた対流制御を必要な時だけ行うことができる。
以上のように、本実施の形態においては、調理モード選択手段801で、あたためを行う調理モードを使用者が選択した時だけ粘性判定手段107および対流モード変更手段1003を用いた加熱制御を動作させるようにすることで、必要な時だけ加熱制御を行うことができる。
(実施の形態7)
図13は、本発明の第6の実施の形態における加熱調理器のブロック図を示すものである。
実施の形態7における加熱調理器の基本的な動作は、実施の形態3および実施の形態5と同様である。
実施の形態5と同様の動作で、粘性判定手段107が粘性大と判定した場合、対流モード変更手段1003により下部全体が発熱する内向き対流モードが設定され加熱が行われる。ここで、実施の形態3と同様の動作で、焦げ付き判定手段601が焦げ付き発生を検出した場合、粘性が高い流体も温度が上がれば動きやすくなるため、対流モード変更手段1003が所定周期(例えば30秒)で対流モードを内向き対流モード、外向き対流モードに交互に切り換えることで、加熱量を維持したまま焦げ付きを緩和することができる。
以上のように、本実施の形態においては、粘性判定手段107、対流モード変更手段1003、焦げ付き判定手段601を用いることで、加熱量を維持したまま焦げ付きを緩和することができる。
以上のように、本発明にかかる加熱調理器およびそのプログラムは、高周波電力供給手段から加熱コイルに供給された高周波電力により発生する磁界が直接的に通らない位置の被加熱物下部温度を検出する第1の温度検出手段と、磁界が直接的に通る位置の被加熱物下部温度を検出する第2の温度検出手段の検出値の温度差を粘性判定手段がモニタするものとし、被加熱物内の被調理物の粘性が低い場合、水の対流による撹拌均一化効果により、第1の温度検出手段と第2の温度検出手段の温度上昇傾きは該一定になるため、粘性判定手段がモニタする温度差の傾きを判定することで粘性を判断することができ、判定した粘性を加熱量に反映することで被調理物の粘性に応じた加熱制御を行うことができる。
この動作は、第1の温度検出手段を炎が直接当たらない場所付近の温度を検出し、第2の温度検出手段を炎が直接当たる場所付近の温度を検出するように配置することで、ガスなどの炎を直接被加熱物に当てることで加熱を行う機器にも適用することができる。
本発明の実施の形態1における加熱調理器の構成を示すブロック図 粘性が低い被調理物を一定の加熱量で加熱した場合の温度変化を示す図 粘性が高い被調理物を一定の加熱量で加熱した場合の温度変化を示す図 本発明の実施の形態1における動作シーケンスを示す図 本発明の実施の形態2における加熱調理器の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態3における加熱調理器の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態3における動作シーケンスを示す図 本発明の実施の形態4における加熱調理器の構成を示すブロック図 従来例である加熱調理器の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態5における加熱調理器の構成を示すブロック図 対流モード変更手段による各対流モードを説明する図 本発明の実施の形態6における加熱調理器の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態7における加熱調理器の構成を示すブロック図
符号の説明
101 被調理物
102 被加熱物
103 加熱コイル
104 第1の温度検出手段
105 第2の温度検出手段
107 粘性判定手段
108 制御手段
501 被加熱物特性判定手段
601 焦げ付き判定手段
801 調理モード選択手段
802 加熱制限解除選択手段
803 加熱制御実行表示手段
1001 内側加熱コイル
1002 外側加熱コイル
1003 対流モード変更手段

Claims (12)

  1. 被調理物を入れる鍋などの被加熱物を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルを用いて誘導加熱を行うための高周波電力供給手段と、前記加熱コイルにより前記被加熱物が直接加熱されない位置の前記被加熱物下部温度を検出する第1の温度検出手段と、前記加熱コイルにより前記被加熱物が直接加熱される位置の被加熱物下部温度を検出する第2の温度検出手段と、前記第1の温度検出手段および前記第2の温度検出手段の検出値の差を基に前記被加熱物内の前記被調理物の粘性を判定する粘性判定手段と、加熱制御を行うための制御手段とを備え、前記粘性判定手段で被加熱物内の前記被調理物の粘性を判断し、加熱量に反映することで前記被調理物の粘性に応じた加熱制御を行うことを特徴とする加熱調理器。
  2. 前記粘性判定手段が処理した前記第1の温度検出手段および前記第2の温度検出手段の検出値の差を基に鍋などの前記被加熱物の熱伝導特性を検出する被加熱物特性判定手段を備え、熱伝導性の悪い被加熱部内に粘性が高い被加熱物がある場合に焦げ付きが発生するのを防ぐため、被加熱物特性判定手段の検出した熱伝導性に応じて、加熱量の上限を制限する請求項1に記載の加熱調理器。
  3. 前記粘性判定手段が処理した前記第1の温度検出手段および前記第2の温度検出手段の検出値の差を基に被加熱物内の被調理物の焦げ付きが始まったことを判定する焦げ付き判定手段を備え、高加熱量によりしっかり加熱した後、焦げ付きが始まった時点をとらえて加熱量を制限する請求項1または2に記載の加熱調理器。
  4. 調理モード選択手段を備え、あたためを行う調理モードが選択された時だけ前記粘性判定手段による加熱制御を使用する請求項1〜3のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  5. 加熱制御解除選択手段を備え、加熱制御解除が選択された場合に加熱量の制限を行わないようにすることで、使用者の意図により多少焦げ付きが発生しても高火力で調理することが可能な請求項1〜4のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  6. 前記粘性判定手段による加熱量制限が行われた場合に加熱制限が行われたことを報知するための加熱制御実行表示手段を備えた請求項1〜5のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の加熱調理器の少なくとも一部をコンピュータにより実行するためのプログラム。
  8. 前記加熱コイルが複数の加熱コイルから構成され、前記複数の加熱コイルの接続を変更することで前記加熱コイルの動作モードとして外回り対流モード、内回り対流モードを作り出す対流モード変更手段を備え、前記粘性判定手段による判定に基づき、外回り対流モード、内回り対流モードを切り換えることが可能な請求項1または請求項4に記載の加熱調理器。
  9. 前記複数の加熱コイルは内側加熱コイルと外側加熱コイルに分割され、前記対流モード変更手段で前記外回り対流モードを選択する時は内側加熱コイルと外側加熱コイルで加熱し、前記内回り対流モードを選択する時は外側加熱コイルで加熱する請求項8に記載の加熱調理器。
  10. 前記複数の加熱コイルは内側加熱コイルと外側加熱コイルに分割され、前記対流モード変更手段で前記外回り対流モードを選択する時は内側加熱コイルで加熱し、前記内回り対流モードを選択する時は外側加熱コイルで加熱する請求項8に記載の加熱調理器。
  11. 前記調理モード選択手段で、あたためを行う調理モードが選択されている場合、前記粘性判定手段の判定結果が粘性小の時は対流を促進する外回り対流モードを用い、粘性大の時は被調理物に熱的なゆらぎを与えるため外回り対流モードと内回り対流モードを交互に適用する請求項4、8、9、10のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  12. 前記粘性判定手段が処理した前記第1の温度検出手段および前記第2の温度検出手段の検出値の差を基に被加熱物内の被調理物の焦げ付きが始まったことを判定する焦げ付き判定手段を備え、焦げ付きが始まった時点をとらえて前記対流モード変更手段により対流モードを変更することで焦げ付きを緩和することが可能な8〜11のいずれか1項に記載の加熱調理器。
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