JP2003279055A - 加熱調理器 - Google Patents

加熱調理器

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JP2003279055A JP2002082023A JP2002082023A JP2003279055A JP 2003279055 A JP2003279055 A JP 2003279055A JP 2002082023 A JP2002082023 A JP 2002082023A JP 2002082023 A JP2002082023 A JP 2002082023A JP 2003279055 A JP2003279055 A JP 2003279055A
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眞一 伊藤
Sadatoshi Tabuchi
貞敏 田縁
Chika Kawazoe
知香 河添
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全で且つ使い易い誘導加熱調理器を提供
する。 【解決手段】 本発明の誘導加熱調理器は本体内に設け
た加熱手段と、加熱手段の上部に設けたトッププレート
と、トッププレート上に設られ操作命令を入力する上操
作部と、トッププレート以外の場所に設けた操作命令を
入力する主操作部と、上操作部の入力状態を検知する入
力状態検知手段とを備え、入力状態検知手段の検知結果
に基づき上操作部からの操作命令の一部又は全部の実行
を制限する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トッププレート上
に上操作部を有する加熱調理器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、住宅の高密度化に伴い、台所で使
用される加熱調理器として、ガスに代えて電力を使用す
る加熱調理器が普及してきている。電力を使用する加熱
調理器は、火を使わず、燃焼ガスのでない安全でクリー
ンな調理器である。特に誘導加熱調理器(加熱手段とし
て少なくとも1つの誘導コイルを有する加熱調理器を
「誘導加熱調理器」と呼ぶ。)は、熱効率が高く、鍋を
直接加熱するので鍋の中の料理に熱がむらなくまわる。
誘導加熱調理器は、金属性の鍋以外のもの(例えば料理
人)を加熱しないので、料理人(使用者)がやけどをす
るおそれが小さい。又、誘導加熱調理器のトッププレー
トは凹凸のない1枚の平面(又はトッププレート及びト
ッププレートに略平行な面(例えば、1枚の金属パネル
を絞り加工することにより形成された、鍋等を置くトッ
ププレートと、上操作部を有しトッププレートと平行で
高さの異なる面と、を有する加熱調理器のその面))で
構成できる故に、料理後の掃除が容易である。それ故
に、誘導加熱調理器が急速に広まってきている。
【0003】一般に加熱調理器の操作部は前面パネルに
設けられている。しかし通常立って料理をする使用者は
前面パネルに設けられた操作部が見づらい。そこで、使
用者から操作部が見易いように、加熱調理器の上面(ト
ッププレート)に操作部を設けてほしいとの市場からの
要請があった。
【0004】特開平10−214677号公報には、ト
ッププレートに操作部を設けた従来例の加熱調理器が開
示されている。図13及び図14を用いて特開平10−
214677号公報に記載された従来例の加熱調理器を
説明する(図13及び図14の符号は、公報記載の符号
から変更している。)。図13は、従来例の加熱調理器
のトッププレートの平面図である。図13の加熱調理器
は、第1〜第3の加熱調理部を有する。第1の加熱調理
部1304は誘導加熱調理部であり、トッププレート1
313のリング表示の下に、誘導加熱コイル(図示しな
い。)が配置されている。1301は第1の加熱調理部
の操作手段であり、表示手段1302は複数の発光素子
で構成されており、第1の加熱調理部1304の加熱状
態を表示する(オフから最大電力まで、消費電力に応じ
た数の発光素子が点灯する。)。
【0005】第2の加熱調理部1308はヒータ加熱調
理部であり、トッププレート1313のリング表示の下
に、電気ヒータ(図示しない。)が配置されている。1
305は第2の加熱調理部の操作手段であり、表示手段
1306は複数の発光素子で構成されており、第2の加
熱調理部1308の加熱状態を表示する(オフから最大
電力まで、消費電力に応じた数の発光素子が点灯す
る。)。
【0006】第3の加熱調理部1312は誘導加熱調理
部であり、トッププレート1313のリング表示の下
に、誘導加熱コイル(図示しない。)が配置されてい
る。1309は第3の加熱調理部の操作手段であり、表
示手段1310は複数の発光素子で構成されており、第
3の加熱調理部1312の加熱状態を表示する(オフか
ら最大電力まで、消費電力に応じた数の発光素子が点灯
する。)。
【0007】1303、1307及び1311はトップ
プレートに配置した突起部であり、第1、第3の加熱調
理部1304、1312近傍に置かれた鍋が操作手段1
301、1305、1309の方にずれた場合、鍋が突
起部1303、1307、1311に乗り上げる様にな
っている。突起部は、鍋が操作手段1301、130
5、1309に接触することを防止している。これによ
り、鍋が操作手段に接触して操作入力スイッチ(「キ
ー」とも呼ぶ。)を押した状態になり、誤って鍋を加熱
することを防止している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】加熱調理器の上に操作
部を配置すると、使用者は容易にその操作をすることが
出来る。しかし、一般にトッププレート上に全ての操作
入力スイッチを配置することは困難である。上操作部に
配置できない操作入力スイッチを、トッププレート以外
の場所に配置した場合、使用者が、トッププレート及び
その他の場所の2箇所に配置した操作部を、両方に目を
走らせながら操作することは極めて煩雑である。本発明
は、例えば一定の範囲の操作については、上操作部及び
主操作部のいずれかひとつだけで操作できる、使い易い
加熱調理器を提供することを目的とする。
【0009】加熱調理器の上に操作部を配置すると、使
用者は容易にその操作をすることが出来る。しかしなが
らトッププレート上の上操作部206の操作キーの上
に、誤って調理器具などが置かれたままの状態になり、
加熱調理器が操作キーを押されたと誤認する恐れがあ
る。掃除の容易性等の理由により、上操作部206の操
作キーには凹凸及び隙間を生じない接触センサ(例えば
浮遊容量の変化に基づいてスイッチが押されたことを検
知するセンサ)が好ましい。しかし、トッププレート上
に例えば水がこぼれると接触センサが「スイッチが押さ
れた」状態になり、加熱調理器が意図しない加熱を開始
する恐れもある。特に、使用者が不在である時に、加熱
調理器が上記のような使用者が意図しない機能を開始す
ることは好ましくない。
【0010】突起部を有する特開平10−214677
号公報に記載された構成では、トッププレートが1枚の
平板な板であり、掃除が容易であるという電力を用いた
加熱調理器の特徴が失われる。突起部とトッププレート
との間の角部に油等が付着し易く、清掃が困難になる恐
れがある。又、突起部は第1〜第3の加熱調理部から流
れた水が操作部の上にたまることをある程度防止できる
が、例えばやかんの口から直接操作部の上にこぼれた水
が、操作スイッチを誤操作することまでは防止できな
い。本発明は、加熱調理器は、加熱調理器の前で立って
料理している使用者が操作入力をし易いこと、及び使用
者の意図しない操作命令が誤って入力された場合にも安
全であることを達成する加熱調理器を提供することを目
的とする。
【0011】加熱調理器が、上操作部が使用者の意図し
ない操作命令を入力されていることを検出した場合に、
その操作命令を受け付けなくすると共に、使用者からの
操作命令は受け付ける必要がある。例えば、使用者が調
理をしている時に、鍋の水がトッププレート上の上操作
部の上にこぼれて、使用者の意図しない操作命令(異常
入力)が入力されたことを検出したとする。この場合、
加熱調理器が異常入力を検出して、制御動作(加熱調
理)を停止し、使用者の操作命令を全く受け付けなくな
るとすれば、使用者は料理を出来なくなってしまう。本
発明は、加熱調理器の前で立って料理している使用者が
操作入力をし易いこと、使用者の意図しない操作命令が
誤って入力された場合にも安全であること、及び異常入
力を検出して安全機能が働いた場合にも、使用者が加熱
調理を継続できることを達成する加熱調理器を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の加熱調理器は、
本体内に設け被加熱物を加熱する加熱手段と、前記加熱
手段と前記被加熱物との間に設けたトッププレートと、
前記トッププレート上に設られ操作命令を入力する上操
作部と、前記トッププレート以外の場所に設けた操作命
令を入力する主操作部と、を有し、前記主操作部が、前
記上操作部が有する操作スイッチと同一の操作スイッチ
を有する。本発明は、2箇所の操作部を有するとともに
上操作部の機能を主操作部で全て行うことが出来るの
で、上操作部で操作不能な状況が生じても主操作部で機
能をバックアップすることが出来、使い易い加熱調理器
を実現出来る。
【0013】
【発明の実施の形態】請求項1の発明は、本体内に設け
被加熱物を加熱する加熱手段と、前記加熱手段と前記被
加熱物との間に設けたトッププレートと、前記トッププ
レート又は前記トッププレートと略平行な平面上に設ら
れ操作命令を入力する上操作部と、前記トッププレート
又は前記トッププレートと略平行な平面以外の場所に設
けた操作命令を入力する主操作部と、を有し、前記主操
作部が、前記上操作部が有する全ての操作スイッチと同
一の操作スイッチを有することを特徴とする加熱調理器
である。
【0014】本発明の加熱調理器は、使用者が料理中に
操作しやすい上操作部と、例えば大きなテンプラ鍋で油
を熱くしている時にも使用者が熱い鍋や飛び散った油に
触れずに操作し易い主操作部とを有する。これにより、
使用者は、その時の状況に応じて、使い易い方の操作部
から操作命令を入力し、加熱調理器を操作することが出
来る。本発明は、その時の状況に応じて、使い易い方の
操作部から操作命令を入力出来る加熱調理器を実現す
る。
【0015】又、本発明の加熱調理器は、使用者が料理
中に操作しやすい上操作部と、使用者が意図しない操作
命令が入力されるおそれがない主操作部とを有する。使
用者は上操作部を用いて、料理中に加熱調理器を容易に
操作出来る。上操作部が表示手段を有する場合には、使
用者は加熱調理器の設定状態又は現在の状態を、料理し
ながら見て確認出来る。上操作部に例えば鍋が置かれて
又は水がこぼれて使用者が意図しない操作命令が入力さ
れ、その異常入力が検知されて安全機能が働き、上操作
部が操作入力を受け付けなくなった場合にも、使用者は
主操作部を操作して料理を継続できる。本発明は、加熱
調理器の前で立って料理している使用者が操作入力をし
易いこと、あるいは、上操作部で安全機能が働いた場合
にも主操作部で使用者が操作(加熱調理)を継続できる
ことを達成する加熱調理器を実現する。
【0016】本発明は、例えば一定の範囲の操作につい
ては、上操作部及び主操作部のいずれかひとつだけで操
作できる(2箇所の操作部に目を走らせながら操作する
必要がない)、使い易い加熱調理器を実現出来る。本発
明は、加熱調理器の前で立って料理している使用者が操
作入力をし易いこと、及び2箇所の操作部を利用して、
例えば使用者の意図しない操作命令が誤って上操作部に
入力される状況が継続するような場合には上操作部から
の入力を制限し且つ使用者が主操作部を通じて操作を継
続出来る、安全で使い易い加熱調理器を実現出来る。
【0017】本発明は、主操作部の操作スイッチの数を
上操作部の操作スイッチの数より多くすれば、使用者が
主操作部から上操作部にはない操作入力(例えば詳細設
定を含む全ての操作入力)をすることが出来、且つ例え
ば使用頻度の高い又は料理中に設定を変更する可能性が
高い操作入力(例えば加熱手段に供給する電力をアップ
ダウンするスイッチ)についてはトッププレート上に配
置された上操作部から入力出来る使い勝手の良い加熱調
理器を実現出来る。主操作部にはこれと同一のスイッチ
及び詳細な設定を行うスイッチ(例えば加熱手段のモー
ド設定スイッチ)を配置する。これにより、安全性の確
保と操作のし易さとを実現出来る。
【0018】「同一の操作スイッチ」は、典型的には名
称及び機能が同一のスイッチであるが、これに限られ
ず、例えば名称が異なっていても実質的に同一の機能を
有する操作スイッチを含む。又構成も特定のものに限定
されるものではなく、対向した電極により構成された静
電検知方式のタッチスイッチ等も含む。「加熱手段」
は、エネルギーの供給を受けて発熱する任意の手段を意
味する。例えば誘導加熱コイル、電気ヒータ等である。
【0019】請求項2の発明は、前記上操作部の入力状
態を検知する入力状態検知手段を有し且つ前記上操作部
及び前記主操作部からの操作命令を実行する制御手段を
更に有し、前記制御手段は、前記入力状態検知手段の検
知結果に基づき前記上操作部からの操作命令の一部又は
全部の実行を制限することを特徴とする請求項1に記載
の加熱調理器である。
【0020】典型的には入力状態検知手段は、上操作部
から使用者の意図しない操作命令が入力されているか否
か(異常入力か又は否か)を検出する。これにより、使
い易い上操作部を設け、且つ上操作部から使用者の意図
しない操作命令が入力されることを防止する。本発明
は、上記に加えて、使い易く、安全性が高い加熱調理器
を実現出来る。上操作部からの操作命令を制限する方法
は任意である。例えば上操作部からの入力を受け付けな
くすることである。又、受け付けるスイッチを限定す
る、更には受けつけて、その実行内容を変える等の方法
もある。
【0021】請求項3の発明は、本体内に設け被加熱物
を加熱する加熱手段と、前記加熱手段と前記被加熱物と
の間に設けたトッププレートと、前記トッププレート又
は前記トッププレートと略平行な平面上に設られ操作命
令を入力する上操作部と、前記トッププレート又は前記
トッププレートと略平行な平面以外の場所に設けた操作
命令を入力する主操作部と、前記上操作部の入力状態を
検知する入力状態検知手段を有し、前記上操作部及び前
記主操作部からの操作命令を実行する制御手段と、を有
し、前記制御手段は、前記入力状態検知手段の検知結果
に基づき前記上操作部からの操作命令の一部又は全部の
実行を制限し、前記上操作部からの操作命令の一部又は
全部の実行が制限された状態において、少なくとも1つ
の前記制限された操作命令と同一の操作命令を前記主操
作部から入力すると、その操作命令を制限することなく
実行する、ことを特徴とする加熱調理器である。
【0022】本発明の加熱調理器は、使用者が料理中に
操作しやすい上操作部と、使用者が意図しない操作命令
が入力されるおそれがない主操作部とを有する。上操作
部から使用者が意図しない操作命令が入力され、その異
常入力が検知されて安全機能が働き、上操作部が操作入
力を受け付けなくなった場合にも、使用者は主操作部を
操作して料理を継続できる。本発明は、加熱調理器の前
で立って料理している使用者が操作入力をし易いこと、
使用者の意図しない操作命令が誤って入力された場合に
も安全であること、及び異常入力を検出して安全機能が
働いた場合(例えば加熱調理の停止)にも、使用者が主
操作部を操作して加熱調理を継続できることを達成する
加熱調理器を実現出来る。
【0023】本発明の加熱調理器は、上操作部から使用
者が意図しない操作命令が入力された場合に、異常操作
を検知して上操作部からの操作を制限することにより安
全性が高まる。又使用者が、上操作部から操作命令する
ことが禁止された操作を全くできないのは不都合であ
る。例えば加熱調理器の前に使用者が立っている状態で
安全機能が働いた時に、使用者の意図に反して火力が弱
まってしまい、使用者が火力を元に戻す手立てがないと
すれば不都合である。本発明は、上操作部から操作命令
することを禁止された操作を使用者が意図的に行いたい
場合は、主操作部から操作命令することができる加熱調
理器を実現する。
【0024】請求項4の発明は、前記上操作部からの操
作命令の一部又は全部の実行が制限された場合におい
て、前記主操作部からの任意の又は所定の入力命令によ
り、前記上操作部からの操作命令の実行の制限を解除す
ることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の加熱
調理器である。
【0025】例えば料理中に鍋から水がこぼれ、上操作
部が濡れて異常入力状態(例えば特定のスイッチが異常
に長い間押しっぱなしになった状態)になった場合、安
全機能が働いて(上操作部からの操作命令を制限するこ
とにより)加熱調理器の安全性を確保することが出来
る。特に使用者が不在である場合には、異常入力状態を
検出して安全機能が働くことは有用である。しかし、使
用者が加熱調理器の前に立って料理をしている時に、料
理中に鍋から水がこぼれ、上操作部が濡れて異常入力状
態になって、加熱調理器の安全機能が働く場合もある。
このような場合、使用者が状況を把握している故に火災
又は鍋の変形等の危険性はほとんどなく、むしろ加熱調
理が自動的に制限されることの不都合(例えば火力が自
動的に弱められて、使用者の意図通りに料理が出来な
い。)の方が大きい。加熱調理器は、上操作部からの操
作命令が制限された状態から、使用者が意図通りに料理
を継続出来る通常の状態に、速やかに戻る必要がある。
【0026】本発明は、異常入力状態を検出して安全機
能(操作命令の実行の制限)が働き、その時加熱調理器
の前に使用者がいる場合には、使用者が主操作部のスイ
ッチを押すことにより、上操作部からの操作命令が制限
された状態から、使用者が意図通りに料理を継続出来る
通常の状態に速やかに戻る、安全で操作性の良い加熱調
理器を実現出来る。
【0027】主操作部からの任意の入力命令により上操
作部からの操作命令の実行の制限を解除する加熱調理器
は、使用者が自然な操作をすることにより(通常の状態
に回復するための特有の操作でなく、例えば上操作部の
制限された操作命令に係るスイッチと同一の主操作部の
スイッチを押すことにより)、速やかに通常の状態に戻
れるという作用を有する。主操作部からの所定の入力命
令により上操作部からの操作命令の実行の制限を解除す
る加熱調理器は、上操作部からの操作命令が制限された
状態から通常の状態に戻る命令を、使用者が意図的に入
力しない限り、安全機能が働いた状態に留まる。本発明
は、安全機能が働いた状態から速やかに通常の状態に戻
れる機能を有し、且つ安全性が高い加熱調理器を実現す
る。
【0028】請求項5の発明は、前記入力状態検知手段
が前記上操作部が第1の入力状態であることを検知した
場合に、前記制御手段は前記上操作部からの操作命令の
一部又は全部の実行を制限し、前記入力状態検知手段が
前記上操作部が前記第1の入力状態と異なる第2の入力
状態であることを検知した場合に、前記制御手段は前記
上操作部からの操作命令の実行の制限を解除することを
特徴とする請求項2又は請求項3に記載の加熱調理器で
ある。
【0029】例えば、上操作部に鍋が置かれて又は上操
作部が水に濡れて操作スイッチが押されっぱなしの状態
が続き、異常入力を検出した場合、安全機能(上操作部
からの操作命令の実行の制限)が働く。しかし、異常入
力の原因が取り除かれれば(異常入力でなくなれば)危
険性は非常に小さくなる。特に使用者が上に置かれた鍋
を取り除き、又は水を拭き取った場合には、危険性は全
くない。本発明は、例えば操作スイッチが一定時間以上
押されっぱなしになった状態(第1の入力状態)を検知
した場合に安全機能が働き、例えば操作スイッチが押さ
ていない状態(第2の入力状態)を検知した場合に安全
機能を解除する。安全機能を解除する際に、一定時間第
2の入力状態が継続するのを確認する等の条件を付して
も良い。本発明は、異常状態が解消された場合には自動
的に安全機能が働いた状態から通常の状態に戻る、安全
性が高い加熱調理器を実現する。第2の状態は、例えば
第1の状態でない全ての状態を含んでも良い。
【0030】請求項6の発明は、本体内に設け被加熱物
を加熱する加熱手段と、前記加熱手段と前記被加熱物と
の間に設けたトッププレートと、前記トッププレート又
は前記トッププレートと略平行な平面上に設けた操作命
令を入力する上操作部と、前記トッププレート又は前記
トッププレートと略平行な平面以外の場所に設けた操作
命令を入力する主操作部と、前記上操作部の入力状態を
検知する入力状態検知手段を有し、前記上操作部及び前
記主操作部からの操作命令を実行し、前記主操作部に入
力された操作命令に応じて制御モードを設定し、前記入
力状態検知手段の検知結果及び前記制御モードに基づき
前記上操作部から入力した操作命令の実行を制限する制
御手段と、を有することを特徴とする加熱調理器であ
る。
【0031】加熱調理器は、設定された電力を加熱手段
又は被加熱物に印加する通常の加熱モードの他、例えば
鍋の温度を設定値にする温度調節モード等を有する場合
がある。上操作部からの操作命令の実行の制限(安全機
能の動作)が全ての制御モードにおいて一律に同一であ
ることは、必ずしも妥当でない。例えば上操作部におけ
る異常入力が検知された時点において設定される上操作
部からの操作命令の実行の制限(安全機能の動作)が、
全ての制御モードにおいて一律に、加熱手段に供給する
電力を一定の小さな値にすることとする。通常の加熱モ
ードであれば安全機能が働いて加熱手段に供給される電
力が小さくなり、加熱調理器はより安全な状態に移行す
る。しかし、例えば温度調節モードでテンプラを揚げて
いる場合には、使用者にとって目標温度が意図せず変更
される影響の方が大きく、設定温度を変えず、温度調節
機能が継続されるのが好ましい。
【0032】本発明は、異常入力を検出した場合、制御
モードに応じて安全機能を働かせる安全な加熱調理器を
実現する。例えば異常入力を検出した場合、通常の加熱
モードにおいては、加熱手段に供給する電力を一定の小
さな値に設定し又は加熱を停止し、温度調節モードにお
いては、上操作部による操作を禁止し、動作を継続する
(主操作部での操作は有効である。)。
【0033】本発明は、他の例として、例えば特に上操
作部に誤動作の生じる恐れのある制御モード(例えば加
熱出力が大きく湯の飛び散りやすい最大電力を増加させ
る加熱モード)においてのみ上操作部からの操作命令の
実行を禁止して(異常入力の有無を問わない。)動作を
継続し、通常の加熱モードでは異常入力を検知した時点
で出力を制限又は加熱を停止する加熱調理器を実現でき
る。このような構成により湯が飛び散りやすい制御モー
ドにおいて上操作部の誤動作により料理を妨げるおそれ
が少ない加熱調理器を実現できる。少なくとも2つの制
御モードにおいて、異常入力を検出した場合の応答が異
なる加熱調理器は、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0034】請求項7の発明は、被加熱物の温度を検知
する温度検知手段を更に有し、前記制御手段は、前記温
度検知手段が検知した被加熱物の温度に基づいて前記被
加熱物の温度を設定された目標温度に調節する温度調節
手段を更に有し、前記制御手段は、主操作部に入力され
た操作命令に応じて前記温度調節手段による被加熱物の
温度調節を行う温度調節モードを設定した場合に、前記
上操作部からの入力による操作命令の実行を制限するこ
とを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかの請求
項に記載の加熱調理器である。
【0035】例えば、温度調節モードでテンプラを調理
してる時に、例えば使用者が調理中に上操作部に小鍋が
置かれ、異常入力が検知され、加熱調理器が加熱手段へ
の電力供給をストップしたとすれば(安全機能が働いた
とすれば)、安全ではあるが、テンプラ鍋の油が冷めて
しまい、鍋の中のテンプラは食べられない恐れもある。
本発明は、温度調節モードを設定すると上操作部からの
入力を制限することで(例えば異常入力の有無を問わ
ず、上操作部からのキー入力を受け付けなくする。)、
不用意に目標温度が上げられたり下げられたりすること
を防止できる。本発明によれば、例えば使用者が調理中
に上操作部に小鍋が置かれ、異常入力が検知され、安全
機能が働いたとしても、テンプラ鍋の温度が変わらな
い。故に、テンプラが失敗する恐れを少なくすることが
出来る。
【0036】請求項8の発明は、前記制御手段は、主操
作部に入力された操作命令に応じて前記加熱手段又は前
記被加熱物に加える電力の上限値を増加させる最大出力
増加モードを設定した場合に、前記上操作部からの入力
による操作命令の実行を制限することを特徴とする請求
項1から請求項7のいずれかの請求項に記載の加熱調理
器である。
【0037】例えば、やかんのお湯を短時間で沸かすた
めに、加熱手段に供給する電力の上限値を通常の上限値
より高くする最大出力増加モードを設ける場合がある。
最大電力出力増加モードの最大電力で加熱手段を加熱す
ると、加熱手段の火力は非常に強い。従って湯の飛び散
りが発生し、上操作部の上に水滴が落ち、上操作部の設
定が使用者の意図がないまま変更される可能性がある。
本発明は、最大出力増加モードが設定された場合は上操
作部からの入力による操作命令の実行を制限して(例え
ば異常入力の有無を問わず、上操作部からのキー入力を
受け付けない。)、最大出力増加モードで湯沸し中に使
用者が意図せず出力設定が変更されるのを防止する。
【0038】請求項9の発明は、前記制御手段は、前記
上操作部からの操作命令の実行を制限している場合にお
いても、所定の前記制御モードにおいては、その制御モ
ードを継続して実行することを特徴とする請求項6から
請求項8のいずれかの請求項に記載の加熱調理器であ
る。
【0039】本発明は、例えば温度調節モード以外の制
御モードにおいて、上操作部からの操作命令の実行を制
限し(例えば上操作部での入力を受け付けなくする)と
ともに加熱手段に供給する電力を下げる。温度調節モー
ドにおいては、例えば上操作部での入力を受け付けなく
するとともに被加熱物の温度を設定された目標温度に調
節することを継続する。「その制御モードを継続して実
行する」とは、その制御モードの本質的な機能(例えば
温度調節モードにおいて、被加熱物の温度を設定された
目標温度に調節すること)を維持して実行することを意
味し、例えば温度制御方法、パターンを変えることを含
む。。本発明は、所定の制御モードにおいては、安全機
能が働いた場合にもその制御モードの特性を維持する故
に、例えば異常入力を検知した時に加熱調理器の設定状
態が変化して、使用者を戸惑わせる恐れがない加熱調理
器を実現出来る。
【0040】請求項10の発明は、前記上操作部からの
操作命令の実行が制限されている場合と制限されていな
い場合とで異なる表示を行う表示手段を有し、上操作部
からの操作命令の実行が制限されている場合に、前記表
示手段は上操作部からの操作命令の実行を制限している
場合の表示を行うことを特徴とする請求項2から請求項
9のいずれかの請求項に記載の加熱調理器である。
【0041】本発明は、上操作部からの操作命令の実行
を制限するという安全機能が働いた場合にその制御モー
ドの特性を維持し、あるいはその制御モードの特性を制
限しながら使用者に安全機能が働いたことを知らせる加
熱調理器を実現する。安全機能が働いた時に加熱調理器
の加熱機能は変わらず又は少し変化するだけとすれば使
用者がその変化を見逃す恐れがあるが、表示手段が使用
者に異常入力があることを知らせる故に、安全性を確保
出来るあるいは使い勝手を良くすることが出来る。
【0042】請求項11の発明は、前記入力状態検知手
段の検知結果に基づき前記上操作部からの操作命令の一
部又は全部の実行を制限した場合に、所定の制御モード
においては前記加熱手段又は被加熱物に加える電力又は
その上限値を制限せず、その制御モードを継続して実行
し、所定の制御モード以外の制御モードにおいては、前
記加熱手段又は被加熱物に加える電力又はその上限値を
制限する、ことを特徴とする請求項9又は請求項10に
記載の加熱調理器である。
【0043】通常の加熱モードにおいては、上操作部に
おける異常入力を検知した場合、加熱手段に供給する電
力又はその上限値を下げることにより、安全確保をする
ことが出来る。しかし、例えば加熱調理器を温度調節モ
ードに設定し、大きなテンプラ鍋を加熱している時に異
常入力を検知した場合、加熱手段に供給する電力又はそ
の上限値を下げたならば、供給電力不足により鍋が何時
までたっても目標温度に到達しない恐れがある。温度調
節モードにおいては、加熱調理器は被加熱物の温度を検
出して火力を調節している故に、被加熱物が過熱する恐
れはない。本発明は、例えば温度調節モード等の所定の
制御モードで上操作部における異常入力を検出した場
合、使用者が設定した制御モードの特性を維持する加熱
調理器を実現する。例えば温度調節モードにおいて異常
入力を検出した場合に、温度調節モードを維持し、設定
された温度の目標値又は目標値の上限を下げても良く又
は変えなくても良い。本発明は、それらのいずれも技術
的範囲に含む。
【0044】請求項12の発明は、前記上操作部からの
操作命令の一部又は全部の実行を制限する時に、上操作
部下方に設けた表示手段が、その制限内容に応じて表示
を変更することを特徴とする請求項2から請求項11の
いずれかの請求項に記載の加熱調理器である。本発明
は、使用者に安全機能が働いたことを知らせるととも
に、どのような制限がなされているのかを使用者に報知
できる加熱調理器を実現する。
【0045】請求項13の発明は、1つ又は複数の発光
素子を有する表示手段を有し、前記上操作部からの操作
命令の一部又は全部の実行を制限する時の前記表示手段
の表示が、前記上操作部からの操作命令の実行を制限す
ることを表示する発光素子を常時点灯若しくは点滅させ
ること、又は、制限された操作命令に係る表示を行う1
つ又は複数の発光素子の少なくとも一部を、点滅させる
こと、通常の発光色と異なる色で発光させること若しく
は消灯させること、のいずれかを含むことを特徴とする
請求項2から請求項12のいずれかの請求項に記載の加
熱調理器である。
【0046】本発明によれば、安全機能が働いた時に、
そのことを表示する発光素子を点灯させることにより、
使用者にそのことを知らせることが出来る。使用者は、
例えば上操作部のスイッチが水に濡れていれば、水を拭
き取ってその原因を除去できる。発光素子を点滅させる
ことにより、常時点灯よりも使用者の注意を強く引くこ
とが出来る。安全機能が働いた時には、通常の表示であ
る常時点灯よりも目立った方法で使用者の注意を喚起
し、使用者は速やかにその原因を除去することが出来
る。
【0047】通常の表示を行う時には常時点灯する発光
素子を点滅させて安全機能が働いたことを表示すること
により、専用の発光素子を追加することなく(ほとんど
コストアップを生じることなく)、使用者の注意を強く
喚起することができる。例えば2色発光ダイオード(例
えば赤色及び緑色の2色発光ダイオード)を通常の表示
では赤色で発光させ、安全機能が働いた時には緑色で発
光させることにより、デザイン的に美しく且つ安全機能
表示のための専用の表示スペースを必要としないで、安
全機能が働いたことを表示できる。発光中の発光素子を
消すことにより、専用の発光素子を追加することなく
(ほとんどコストアップを生じることなく)、安全機能
が働いたことを表示出来る。バックライト機能を有する
液晶により文字にて表示しても良い。表示内容以外に、
バックライトの色、文字の色を制限された文字に応じて
変更しても良い。
【0048】請求項14の発明は、前記上操作部からの
操作命令の一部又は全部の実行が制限された場合に、電
源スイッチ等で電源をオフすることによって、その制限
を解除することを特徴とする請求項2から請求項13の
いずれかの請求項に記載の加熱調理器である。
【0049】安全機能が働いた場合に、その原因が除去
されないまま加熱調理器を継続して使用することは好ま
しくない。本発明によれば、電源をオフすることでのみ
制限を解除できるようにすれば、電源を切らなければ加
熱調理器はその機能が制限されたままの状態になる。機
能が制限された加熱調理器は使用上不便である故に、使
用者は、真剣に原因を調べてそれを除去しようとする。
本発明は、安全性の高い加熱調理器を実現できる。又電
源をオフすること以外にも、制限を解除する手段を設け
た場合には、電源をオフさえすれば制限を解除出来るの
で使用者の使い勝手が良くなる。
【0050】請求項15の発明は、前記上操作部からの
操作命令の一部又は全部の実行の制限が、前記上操作部
からの操作命令を実行しないこと、前記加熱手段に供給
する電力の上限値を下げること、前記加熱手段に供給す
る電力を下げる若しくは停止すること、及び前記上操作
部からの操作命令の実行を制限する起因となった上操作
部の操作スイッチが押される前の状態に戻すことのいず
れかを含むことを特徴とする請求項2から請求項14の
いずれかに記載の加熱調理器である。
【0051】例えば操作スイッチが水に濡れたことによ
り使用者が意図しない操作命令が入力された場合にも、
安全機能が働いた後は、その後上操作部から使用者が意
図しない操作命令が更に入力されること(異常入力によ
り誤動作の範囲が広がること)を防止することが出来
る。上操作部からの入力を禁止することにより、使用者
は上操作部から入力しようと思っても入力できない。こ
れにより使用者の注意を上操作部に向けることが出来
る。例えば使用者は上操作部が水に濡れていることに気
がついて、水を拭き取り、異常入力の原因を速やかに除
去する。
【0052】安全機能が働いた時に加熱手段に供給する
電力の上限値を下げることにより、もし使用者が加熱調
理器の前にいなくても火災又は鍋の変形等の危険が生じ
ないように、加熱手段に供給する電力を一定値以下に下
げることが出来る。もし加熱手段に印加されている電力
が一定値以下である場合には、現状を継続する。加熱調
理器は、安全機能が働いた時に火力を危険でない程度に
下げると共に、火力が危険でない程度であれば不要に状
態を変化させない。例えば使用者が一定値以下の火力で
料理している時に上操作部に鍋の水がこぼれ、使用者が
気づかないうちに火力が弱まって料理に失敗することを
排除出来る。
【0053】安全機能が働いた時に加熱手段に供給する
電力を下げることにより、火災又は鍋の変形等の危険を
防止できる。異常入力を検知して安全機能が働いた時、
異常入力がされた上操作部の操作スイッチが押される前
の状態に戻すことにより、異常入力前の状態に正確に戻
すことが出来る。
【0054】請求項16の発明は、前記加熱手段の少な
くとも1つが、誘導加熱方式の誘導コイルであることを
特徴とする請求項1から請求項15のいずれかの請求項
に記載の加熱調理器である。加熱手段が誘導加熱方式で
あれば、被加熱物(例えば鍋)以外の物に熱を伝えにく
い故に、トッププレート等に上操作部を配置しても、上
操作部が熱くて触れられないという問題を生じない。使
用者は上操作部をフルに利用して料理することが出来
る。本発明は、誘導加熱方式の加熱調理器に適してい
る。上操作部に近い位置に配置された加熱手段を誘導加
熱方式にすることが好ましい。
【0055】
【実施例】以下本発明の実施をするための最良の形態を
具体的に示した実施例について、図面とともに記載す
る。 《実施例1》
【0056】図1〜5を用いて、本発明の実施例1の加
熱調理器を説明する。最初に図2〜4を用いて、実施例
の加熱調理器の外観及び機能を説明する。図2は、実施
例の加熱調理器の概略的な透視図である。実施例1は、
キッチンに組み込む型の加熱調理器である。本体を覆う
外郭ケース201の上面がトッププレート202となっ
ており、トッププレート202上の使用者から見て手前
側左右に2箇所の誘導加熱調理部203、204があ
り、中央後方にラジエントヒータ加熱調理部205があ
る。トッププレート202上において誘導加熱調理部2
03、204及びラジエントヒータ加熱調理部205
は、円形の表示により示されており、使用者はこれらの
円形の表示の上に鍋などを置いて調理をする。外郭ケー
ス201の前面には、魚などを焼いたりするためのロー
スタ部208(他のラジエントヒータが設置されてい
る。)が設けられている。
【0057】誘導加熱調理部203、204は、本体内
部(トッププレート202に描かれた円形の表示の下)
に設けられた誘導加熱コイル(図示していない)によっ
て加熱され、ラジエントヒータ加熱調理部205及びロ
ースタ部208は同じく本体内部に配置されたラジエン
トヒータ(図示していない)によって加熱される。トッ
ププレート202上の前部にはタッチコントロールの上
操作部206が設けられている。このように天板に操作
部があることにより、使用者(使用者)は加熱部の電力
調節などの操作をする際にも、姿勢を変えることなくト
ッププレート表面側から操作することができる。外郭ケ
ースの前面には主操作部209及び電源スイッチ210
が設けられている。主操作部209は、本体から引き出
し可能なカンガルーポケット207の上に設けられてい
る。電源スイッチ210は、左右の誘導加熱部203、
204、ラジエントヒータ加熱調理部205、ロースタ
部208の電源線を遮断し、電源をOFFする機能を有
し、主操作部209は、電源スイッチ210がON、O
FFいずれの状態であるかを検知する機能を有する。従
って本加熱調理器の制御系の説明においては、電源スイ
ッチ210も主操作部に含まれるものとする。尚電源ス
イッチ210がOFFとなっても主操作部209には電
源が供給され、主操作部209は制御動作を行うことが
可能となっている。
【0058】図3は主操作部209の詳細図である。図
3において301は左誘導加熱調理部203の操作部、
302はラジエントヒータ加熱調理部205及びロース
タ部208の操作部、303は右の誘導加熱調理部20
4の操作部である。左誘導加熱調理部203の操作部3
01は、最大出力増加モード切/入キー311、電力切
/入キー312、電力調節部313、タイマー設定部3
14、表示部315を有する。電力調節部313には、
左誘導加熱調理部203の誘導コイルの消費電力を上昇
させる電力上昇キー341及び消費電力を低下させる電
力低下キー342の二つのキーが配置されている。使用
者はこれらのキーを1回押す毎に1レベルずつ左誘導加
熱調理部203の消費電力を調節(上昇又は低下)でき
る。本実施例においては左誘導加熱調理部203の電力
をレベル1からレベル6までの6段階に調節することが
できるようになっている。
【0059】表示部315には現在の消費電力レベルを
表示すための、6つのランプ(実施例においては6個の
赤色のLED(Light Emitting Diode)である。)から
なる電力表示部がある。例えば左誘導加熱調理部が切で
あれば全てのLEDが消えており、その消費電力がレベ
ル3の場合は左から1〜3番目の3つのLED、レベル
4に設定されている場合は左から1〜4番目の4つのL
EDが点灯する。左誘導加熱調理部203には、3kW
IHヒータ(誘導加熱コイル)109(図1)がトップ
プレートの円形の表示の下に配置されている。本実施例
においては、通常の加熱モードにおいては最大でレベル
5の電力(2.0kW)を加熱手段(3kWIHヒータ
109)に印加することが出来、最大出力増加モードに
おいては最大でレベル6の電力(3.0kW)を加熱手
段に印加することが出来る。
【0060】左端の黒い丸を含む3つの丸は、左誘導加
熱調理部203が入状態で点灯し、切状態で消灯する。
0:00で示す時間表示は、タイマーの残り時間を示
す。やかんのマークは、最大出力増加モードにおいて点
灯し、通常の加熱モードにおいて消灯する。鍵のマーク
は、チャイルドロックモードにおいて点灯し、それ以外
の時は消灯する。
【0061】左誘導加熱調理部203を作動させるスイ
ッチとして、最大出力増加モード切/入キー311、電
力切/入キー312の2つのキーが設けられている。電
力切/入キー312は、左誘導加熱調理部203への電
力の切/入を切り換えるスイッチである。電力切/入キ
ー312を1回押すと、左誘導加熱調理部203が切か
ら入に変化し、電力切/入キー312をもう1回押す
と、左誘導加熱調理部203が入から切に変化する。電
力切/入キー312を押して左誘導加熱調理部203が
入になった時、左誘導加熱調理部203は通常の加熱モ
ード(最大電力が2.0kW)になる。
【0062】左誘導加熱調理部203は通常の加熱モー
ド及び最大出力増加モードの2つの制御モードを有す
る。最大出力増加モード切/入キー311は、通常の加
熱モードと最大出力増加モードとを切り換えるスイッチ
である。最大出力増加モード切/入キー311を1回押
すと、左誘導加熱調理部203は切(通常の加熱モー
ド)から入(最大出力増加モード)に変化し、最大出力
増加モード切/入キー311をもう1回押すと、左誘導
加熱調理部203は入(最大出力増加モード。最大電力
が3.0kW)から切(通常の加熱モード。最大電力が
2.0kW)に戻る。通常の加熱モードにおいて3kW
IHヒータ109に印加できる最大電力は2.0kWで
ある。従って左誘導加熱調理部203には最大レベル5
の消費電力までしか印加することができない。
【0063】最大出力増加モードになると、3kWIH
ヒータ109には最大3.0kWの電力を印加出来る。
従って誘導加熱調理部の電力はレベル1からレベル6ま
での6段階のレベル(レベル6においては、6個のLE
D全てが点灯する。)に設定することができる。料理を
加熱する上で通常は、通常の加熱モード(最大電力が
2.0kW)で十分である。3.0kWの電力は通常の
料理には大き過ぎる。例えば3.0kWの電力で鍋を加
熱したままにしておくと、沸騰した湯が飛び散る恐れも
ある。一般に、最大出力増加モードは、例えばやかんの
お湯(お湯及びやかんの温度は自動的に100℃以下に
保たれる。)を速く沸かしたい場合等に使用する。
【0064】タイマー設定部314には、時間単位でタ
イマーを設定する時間キーと、分単位でタイマーを設定
する分キーと、タイマーを取り消す取り消しキーと、を
設けている。タイマー設定部314で加熱時間を設定し
た後、左誘導加熱調理部203を作動させた場合は、加
熱を開始してから設定された加熱時間が経過すると、左
誘導加熱調理部203の加熱が終了する。この機能によ
り長時間加熱しすぎることを防止することができる。な
お残り加熱時間は表示部315のタイマーに表示され
る。
【0065】ラジエントヒータ加熱調理部205及びロ
ースタ部208の操作部302について説明する。ラジ
エントヒータ加熱調理部及びロースタ部の操作部302
において、上に説明した左誘導加熱調理部の操作部30
1と同様の構成を有する部分については説明を省略し、
異なる部分についてのみ説明する。ヒータ加熱調理部及
びロースタ部の操作部には、ロースタ部(ラジエントヒ
ータを有する。)を作動させるためのロースタ電力切/
入キー321及びラジエントヒータ加熱調理部を加熱す
るための中央ラジエント用電力切/入キー322が設け
られている。
【0066】ロースタ電力切/入キー321及び中央ラ
ジエント用電力切/入キー322の機能は、上述した電
力切/入キー312と同様である。尚、本実施例の加熱
調理器においては、ロースタ部208とラジエントヒー
タ加熱調理部205を同時に使うことはできない。従っ
て、ロースタ部208又はラジエントヒータ加熱調理部
205のどちらかが入状態になっている場合は、入状態
になっている方を切にしてからでないと、他方を入にす
ることはできない。電力調節部323の機能は、左誘導
加熱調理部203の電力調節部313と同様である。本
実施例においてはラジエントヒータ加熱調理部205及
びロースタ部208の電力をそれぞれ弱(レベル1)か
ら強(レベル3)までの3段階に調節することができ
る。
【0067】タイマー設定部324には、分単位でタイ
マーを設定する分キーと、タイマーを取り消す取り消し
キーと、ロースタ自動動作メニューキー351と、を設
けている。分キー及び取り消しキーは、左誘導加熱調理
部203のタイマー設定部314と同様である。ロース
タ部及びラジエントヒータ加熱調理部を1時間以上連続
して使用することは稀である故に、タイマー設定部32
4は時キーを有していない。
【0068】ロースタ部208を用いて調理する場合に
は、ロースタ自動動作機能を用いて調理する方法と、手
動でロースタ部を操作する方法とがある。本実施例にお
いてはロースタ自動動作機能が使える制御モードとして
「生・姿焼き」、「切身/干物」、「つけ焼き」の三つ
の制御モードがある。表示部325にはこれらに対応し
て「生・姿焼き」、「切身/干物」、「つけ焼き」及び
「手動」の4つ制御モードを示す表示が記されている。
矢印が指している制御モードが現在選択されている制御
モードである。使用者がロースタ自動動作メニューキー
351を1回押すごとに、選択されている制御モードが
一つずつ変わる。使用者は制御モードを確定した後、ロ
ースタキーを押しロースタを作動させる。「生・姿焼
き」、「切身/干物」、「つけ焼き」のいずれかの制御
モードを選択した場合には、ロースタ自動動作機能が働
き、各制御モードに最適と考えられる加熱電力や加熱時
間が選択され、自動的に調理がされる。「手動」モード
が選択された場合には、使用者が手動で加熱電力や加熱
時間を調節して調理を行う。
【0069】右誘導加熱調理部の操作部303について
説明する。右誘導加熱調理部の操作部303において、
上に説明した左誘導加熱調理部の操作部301と同様の
構成を有する部分については説明を省略し、異なる部分
についてのみ説明する。右誘導加熱調理部204を作動
させるスイッチとして、揚げ物切/入キー331及び電
力切/入キー332の2つのキーを有する。電力切/入
キー332の機能は、左誘導加熱調理部の電力切/入キ
ー312と同様である。右誘導加熱調理部204は、設
定された電力を加熱手段に印加する通常の加熱モード
と、被加熱物(「負荷」とも呼ぶ。例えば天ぷら鍋)の
温度を設定された目標温度になるように調節する温度調
節モード(温度調節手段(図1の122)が実行する)
と、の2つの制御モードを有している。
【0070】電力切/入キー332を押して右誘導加熱
調理部204を入状態にすると、右誘導加熱調理部20
4は、設定された電力を加熱手段に印加する通常の加熱
モードになる。揚げ物切/入キー331を1回押すと、
右誘導加熱調理部204は通常の加熱モードから温度調
節モードに変化する。温度調節モードにおいては、「揚
げ物」の表示が点灯する(通常の加熱モードにおいては
消灯している。)。揚げ物切/入キー331をもう1回
押すと、右誘導加熱調理部204は温度調節モードから
通常の加熱モードに戻る。
【0071】電力/温度調節部334には、電力/温度
上昇キー及び電力/温度低下キーの2つのキーが配置さ
れている。電力/温度上昇キー及び電力/温度低下キー
は、温度調節モードにおいてはそれぞれ設定温度を上昇
又は低下させ、通常の加熱モードにおいてはそれぞれ右
誘導加熱調理部204の誘導コイルの消費電力を上昇又
は低下させる。6つのLEDは、通常の加熱モードにお
いては加熱手段(誘導コイル)に印加される電力レベル
を示し(LEDの下の表示が火力を示す。)、温度調節
モードにおいては設定された目標温度を示す(LEDの
上の表示が目標温度を示す。)。
【0072】通常の加熱モードにおいては、最大で2k
Wの電力を誘導コイルに印加することが出来る。この
時、1〜5番目の5個のLEDが点灯する。右誘導加熱
調理器204においては、通常の加熱モードでは6番目
(右端)のLEDは点灯することはない。揚げ物切/入
キー331で右誘導加熱調理部204を温度調節モード
にした場合、右誘導加熱調理部204は、被加熱物の温
度を設定した目標温度に上昇させ、被加熱物の温度が目
標温度に達するとその後はその温度で保つようにする。
温度調節モードは主にフライや天ぷらなどの揚げ物をす
るときに用いる。
【0073】使用者は油の入った天ぷら鍋(油の温度の
初期値を25℃とする。)を右誘導加熱調理部204に
置き、揚げ物切/入キー331を押して温度調節モード
にする。使用者は電力/温度調節部333の2つのキー
を押して油の目標温度を設定する。この時(油の温度は
目標温度に達していない。)、表示部335の右中央に
目標温度(例えば180℃)が点滅表示される。油の温
度が設定した目標温度に達していないときは、表示部3
5の6つのLEDのうち、現在の油の温度よりも低い温
度に対応するLEDが常時点灯し、現在の温度よりも高
く且つ最も近い温度に対応するLEDが点滅し、それよ
り右側のLEDは消灯する。
【0074】従って、最初は(油の温度は25℃)1番
目のLEDのみが点滅し、2〜6番目のLEDは消灯す
る。てんぷら鍋の温度が140℃に達すると1番目のL
EDが点滅状態から常時点灯に変り、2番目のLEDが
点滅を始める。てんぷら鍋の温度が150℃に達すると
1〜2番目のLEDが常時点灯し、3番目のLEDが点
滅を始める。このようにてんぷら鍋の温度が上昇するに
つれてLEDが順番に点滅状態から常時点灯に変わり、
次のLEDが点滅を開始する。やがててんぷら鍋が目標
温度である180℃に達すると、5つのLEDが全て常
時点灯になり、目標温度の表示(例えば「180℃」)
が点滅状態から常時点灯に変る。油が目標温度に達する
と、加熱調理器の制御手段(図1の101)は油の温度
をその温度に保つ。電力切/入キー332で右誘導加熱
調理部204を作動させた場合は、通常の加熱モードに
おける右誘導加熱調理部204の動作は、左誘導加熱調
理部203の通常の加熱モードで動作させた場合と同様
である。右誘導加熱調理部204においては、最大出力
増加モードはない。タイマー設定部334は、左誘導加
熱調理部203のタイマー設定部314と同様である。
【0075】実施例1の加熱調理器は、例えば幼児が加
熱調理器をさわっても、加熱調理器が動作しないチャイ
ルドロックモードを有する。チャイルドロックキー33
6は、チャイルドロックモードと、そうでないモードと
を切り換える。チャイルドロックキー336を1回押す
と、通常の制御モード(チャイルドロックモードでない
制御モード)からチャイルドロックモードに変る。チャ
イルドロックモードにおいては、チャイルドロックキー
336以外の全てのキー(図3及び図4に示す全てのキ
ー)がきかなくなる。チャイルドロックモードにおいて
は、表示部315、325、335の鍵マークが点灯す
る。チャイルドロックキー336をもう1回押すと、チ
ャイルドロックモードから通常の制御モードに変る。通
常の制御モードにおいては、表示部315、325、3
35の鍵マークが消灯する。
【0076】上操作部206について図4を用いて説明
する。上操作部は、左誘導加熱調理部の操作部401及
び右誘導加熱調理部の操作部402を有する。左誘導加
熱調理部の操作部401は、電力切/入キー411、左
誘導加熱調理部に印加する電力を上昇させる電力上昇キ
ー412及び電力を低下させる電力低下キー413を有
する。それらのキーの上部に、現在の電力レベルを表示
すための、6つのLEDから成る表示部がある。同様に
右誘導加熱調理部の操作部402は、電力切/入キー4
21、右誘導加熱調理部に印加する電力(又は目標温
度)を上昇させる電力/温度上昇キー422及び電力
(又は目標温度)を低下させる電力電力/温度低下キー
423を有する。それらのキーの上部に、現在の電力レ
ベル(又は温度)を表示すための、6つのLEDから成
る表示部がある。上操作部206のキーは、全て、凹凸
及び隙間を生じないタッチスイッチ(対向する電極によ
り構成されたスイッチ)である。それらの機能は、主操
作部の説明で説明したものと同一のものであるので、こ
こでの説明は省略する。
【0077】次に、本発明の加熱調理器の制御系の構成
を説明する。図1は本発明の加熱調理器の制御系のブロ
ック図を示す。本発明の加熱調理器の制御系は、マイク
ロコンピュータを有する制御手段101(カンガルーポ
ケット207内に配置されている。)、上操作部206
(トッププレート上に設けられている。)、主操作部2
09(主としてカンガルーポケット207上に設けられ
ている。電源スイッチ210を含む。)、3kWIHヒ
ータ駆動手段104、ロースタヒータ駆動手段105、
ラジエントヒータ駆動手段106、2kWIHヒータ駆
動手段107、温度検出手段108、3kWIHヒータ
109、ロースタヒータ110、ラジエントヒータ11
1、2kWIHヒータ112、調理鍋113(被加熱
物)を有する。
【0078】制御手段101は入力状態検知手段12
1、温度調節手段122、最大出力増加手段123を有
する。上操作部206は、キー入力手段131、表示手
段132を有する。主操作部209は、キー入力手段1
41、表示手段142を有する。主操作部209及び上
操作部206の詳細な説明は図3、図4の説明で述べた
とおりである。
【0079】制御手段101は、使用者が上操作部20
6又は主操作部209から入力した操作命令に応じて、
加熱調理器の制御モード(例えば最大出力増加モード)
を設定し、3kWIHヒータ駆動手段104、ロースタ
ヒータ駆動手段105、ラジエントヒータ駆動手段10
6、2kWIHヒータ駆動手段107を制御する。制御
手段101の制御に応じて、3kWIHヒータ駆動手段
104は3kWIHヒータ109を駆動し、ロースタヒ
ータ駆動手段105はロースタヒータ110を駆動し、
ラジエントヒータ駆動手段106はラジエントヒータ1
11を駆動し、2kWIHヒータ駆動手段107は2k
WIHヒータ112を駆動する。3kWIHヒータ10
9は左誘導加熱調理部203(図2)の加熱手段であ
る。ロースタヒータ110はロースタ部208の加熱手
段である。ラジエントヒータ111はラジエントヒータ
加熱調理部205の加熱手段である。2kWIHヒータ
112は右誘導加熱調理部204の加熱手段である。制
御手段101は、上操作部206の表示部(図4)及び
主操作部209の表示部(図3)を制御する。各表示部
は、制御信号に応じて表示する。
【0080】入力状態検知手段121は、上操作部20
6のキー入力手段131のキーの入力状態を検知する。
入力状態検知手段121は、上操作部206のキーが一
定時間(例えば5秒)以上押され続けていると、このキ
ー入力が使用者の意図しない入力(異常入力)であると
判断する。通常、使用者は操作命令を入力する時、1秒
以内しかキーを押さない。例えば5秒以上押されつづけ
ているということは、実際に使用者がそのキーを押し続
けているのではなく、例えばそのキーの上に誤って鍋が
置かれており、又はそのキーが水に濡れており、キーが
押されていると誤認している可能性が高い。入力状態検
知手段121は、そのような異常入力を検出する。制御
手段101は、入力状態検知手段121が異常入力を検
出した場合には、上操作部206から入力された操作命
令の実行を制限する。
【0081】制御手段101は、右誘導加熱調理部20
4を温度調節モードに設定した場合は、温度調節手段1
22を動作させる。温度調節手段122は、温度検知手
段108により被加熱物である調理鍋113(例えば油
を入れたてんぷら鍋)の温度を検知し、検知された現在
の被加熱物の温度と設定されている目標温度とを比較
し、被加熱物の温度が設定されている目標温度になるよ
うに2kWIHヒータ駆動手段107を制御し、2kW
IHヒータ駆動手段107は2kWIHヒータ112を
駆動する。
【0082】制御手段101は、左誘導加熱調理部20
3を最大出力増加モードに設定した場合は、最大出力増
加手段123を動作させる。最大出力増加手段123
は、3kWIHヒータ109に供給する電力の上限を2
kWから3kWに増加させる。制御手段101はマイク
ロコンピュータを有し、マイクロコンピュータはソフト
ウエアにより各駆動手段104〜107を制御する。入
力状態検知手段121、温度調節手段122及び最大出
力増加手段123は、ソフトウエアにより実行される手
段である。
【0083】本発明の加熱調理器は、上操作部206の
タッチパネルのキーに誤って調理器具などが置かれたま
まの状態になること等により異常入力がされた場合の処
理に特徴を有する。例えば、上操作部の左誘導加熱調理
部の操作部401の電力上昇キー412の上に調理用の
しゃもじなどが置かれたまま使用者が気づかなかったと
する。この場合、使用者が気づかないまま左誘導加熱調
理部204の設定電力が上昇してしまう。その結果、調
理が失敗してしまったり、沸騰した湯が飛び散る恐れが
ある。
【0084】そこで、制御手段101は入力状態検知手
段121の検知結果に基づき異常入力があった場合は、
上操作部206から入力された操作命令の一部の実行を
制限する。例えば、上操作部206の左誘導加熱調理部
の操作部401の電力上昇キー412が一定の時間以上
押されたままになっていることを入力状態検知手段12
1が検知すると、その時上操作部206で押されたキー
(左誘導加熱調理部203の電力上昇キー412)に関
係するヒータ(左誘導加熱調理部203の3kWIHヒ
ータ109)の電源を切り、その後の上操作部206か
らの操作入力を受け付けない。動作を停止する。その
後、上操作部のキーがOFFに戻ると、制御部101は
異常入力が解消されたと判断し、それ以降の上操作部2
06からの操作は有効となる。また上操作部からの操作
が制限されている場合でも主操作部からの操作入力は一
切制限されない。
【0085】図5に本実施例の加熱調理器の制御方法の
フローチャートを示す。図5に示された加熱調理器の制
御方法フローチャートはステップ501からステップ5
12を有する。制御手段101のマイクロコンピュータ
が図5の処理を実行する。ステップ501で、上操作部
のいずれかのキーが押されているか否かを判断し、全て
のキーが押されていないと判断した場合はステップ50
8へ進み、いずれかのキーが押されていると判断した場
合はステップ502へ進む。ステップ508で、上操作
部の制限フラグがON状態であるか否かを判断する。上
操作部制限フラグがOFF状態であると判断した場合は
そのままステップ510へ進み、上操作部の制限フラグ
がON状態であると判断した場合は、上操作部の全ての
キーが押されていない場合は異常入力状態が解消されて
いる故に、ステップ509で上操作部制限フラグをOF
Fにしてステップ510へ進む。上操作部の全てのキー
が押されていない状態が一定時間(例えば1秒)以上継
続した場合にのみ、上操作部制限フラグをOFFにして
も良い。上操作部制限フラグがONであると、制御手段
101が上操作部206からの操作命令の入力を制限し
(安全機能が働いた状態)、上操作部制限フラグがOF
Fであると、制御手段101が上操作部206からの操
作命令の入力を制限しない(安全機能が働いていない状
態)。
【0086】ステップ501で上操作部のいずれかのキ
ーが押されている場合は、ステップ502で、上操作部
の制限フラグがOFF状態であるか否かを判断する。上
操作部の制限フラグがOFF状態であると判断した場合
はステップ503へ進み、ON状態であると判断した場
合はそのままステップ510へ進む(上操作部からのキ
ー入力を受け付けない。)。上操作部の制限フラグがO
FF状態であると判断した場合は、ステップ503で、
上操作部のキーが押されている時間が一定の閾値(実施
例では5秒間)以上であるか否かを判断する。キーが押
されている時間が一定の閾値未満であると判断した(正
常なキー入力と判断した)場合はステップ506へ進
み、一定の閾値以上であると判断した(異常なキー入力
と判断した)場合はステップ504へ進む。ステップ5
04で、上操作部制限フラグをONする。ステップ50
5で、ステップ501で押された上操作部のキーに関す
るヒータをオフにする。
【0087】ステップ506(正常なキー入力と判断し
た場合)で、上操作部のキーがOFF状態からON状態
へ変化したか否かを判断する。上操作部のキーがOFF
状態からON状態へ変化したのでなければそのままステ
ップ510へ進み、OFF状態からON状態へ変化した
と判断した場合はステップ507でそのキーのキー入力
処理をした(そのキーの操作命令を実行した)後ステッ
プ510へ進む。ステップ510で、主操作部のキーの
いずれかがON状態であるか否かを判断する。主操作部
のキーのいずれかがON状態であると判断した場合はス
テップ511へ進み、主操作部のキーが全てOFF状態
であると判断した場合はステップ501に戻り、再びス
テップ501以下の処理を実行する。ステップ511
で、主操作部のキーがOFF状態からON状態へ変化し
たか否かを判断する。主操作部のキーがOFFからON
へ変化したのでなければ、ステップ501へ戻り再びス
テップ501以下の処理を実行する。主操作部のキーが
OFFからONへ変化したと判断した場合はステップ5
12でそのキーのキー入力処理をした後(上操作部制限
フラグがONであるかOFFであるかにかかわらず、主
操作部から入力された操作命令が受け付けられる。)、
ステップ501に戻り、再びステップ501以下の処理
を実行する。
【0088】実施例1においては、上操作部制限フラグ
がONであれば、制御部はそのキーに関係するヒーター
をOFF(切)して、上操作部のそのヒータに関連する
表示部を消灯する。上操作部の制限フラグがON状態で
あっても、主操作部はキー入力を受け付ける。
【0089】《実施例2》図6、7を用いて、本発明の
実施例2の加熱調理器について説明する。実施例2の加
熱調理器は、実施例1と同一の外観及び構成(図1〜
4)を有する。実施例2の加熱調理器は、上操作部制限
フラグがON状態である時の処理方法が実施例1と異な
る。それ以外の点は実施例1と同一である。
【0090】実施例2においては上操作部206から異
常入力がされたこと(例えば電力上昇キー412が5秒
間以上押されっぱなしになっていたとする。)を入力状
態検知手段121が検知すると、制御手段101はその
異常入力に係る(電力上昇キー412が押されたとい
う)操作命令を無効にする。つまり、設定温度は電力上
昇キー412が押される前の設定電力に戻して運転す
る。このように、入力状態検知手段121が上操作部2
06からの操作が異常であることを検知すると、上操作
部206からの操作を無効化する。上操作部206から
の操作が無効化されると、それ以降は上操作部206か
らの操作は無視される。上操作部206からの操作が無
効にされた後でも主操作部209からの操作は可能とす
る。すなわち、主操作部209から電力上昇キー341
を押した場合は加熱手段に印加する電力を上昇させるこ
とができる。上操作部206からの操作命令の実行が制
限されている場合に主操作部209から何らかの操作が
されると、上操作部206からの操作の制限は解除され
る。
【0091】図6に実施例2の加熱調理器の制御方法の
フローチャートを示す。図6に示された加熱調理器の制
御方法のフローチャートはステップ601からステップ
613を有する。ステップ601で、装置全体の電源を
ONにする(電源スイッチ210をONする。)。ステ
ップ602で、上操作部の制限フラグをOFFにする
(初期設定)。ステップ603で、上操作部のキーのい
ずれかがON状態であるか否かを判断する。OFF状態
であると判断した場合はそのままステップ610へ進
み、ON状態であると判断した場合はステップ604へ
進む。ステップ604で、上操作部制限フラグがOFF
であるか否かを判断する。OFF状態であると判断した
場合はステップ605へ進む。ON状態であると判断し
た場合はそのままステップ610へすすむ(上操作部か
らのキー入力を受け付けない。)。
【0092】ステップ605で、上操作部のキーがON
状態である時間が一定の閾値(例えば5秒間)以上であ
るか否かを判断する。上操作部のキーがON状態である
時間が一定の閾値以上であると判断した場合はステップ
606へ進み、一定の閾値以下であると判断した場合は
ステップ608へ進む。ステップ606で、上操作部制
限フラグをONにする。ステップ607で、上操作部の
キーがON状態になる前の状態に誘導加熱調理部の状態
を戻す。例えば異常入力に係る電力上昇キーを受け付け
たことにより、左誘導加熱調理部203がレベル5にな
っていたとすれば、レベル4の電力に戻す。ステップ6
10に進む。
【0093】上操作部のキーがON状態である時間が一
定の閾値以下であれば、ステップ608で、上操作部の
キーがOFF状態からON状態へ変化したものであるか
否かを判断する。OFF状態からON状態へ変化したも
のではないと判断した場合はそのままステップ610へ
進む。OFF状態からON状態へ変化したものであると
判断した場合はステップ609でそのキーのキー入力処
理をし、その後ステップ10へすすむ。ステップ610
で、主操作部のキーのいずれかのキーがON状態である
か否かを判断する。OFF状態であると判断した場合は
そのままステップ603の直前に戻り入力待ち状態とな
る(上記の処理を繰り返す。)。ON状態であると判断
した場合はステップ611へ進む。
【0094】ステップ611で、上操作部制限フラグを
OFFにする。主操作部のキーが押された場合には、加
熱調理器の前に使用者がおり、それ故に鍋の過熱等の恐
れはないと考えられる。そこで、本実施例においては、
主操作部のキーが押された場合には、安全機能を解除す
る。ステップ612で、ステップ610で主操作部のキ
ーがOFF状態からON状態へ変化したか否かを判断す
る。OFFからONへ変化していない(ON状態が継続
している)と判断した場合はそのままステップ603に
戻り入力待ち状態になる。OFFからONへ変化したと
判断した場合は、ステップ613で、現在ONにされて
いる主操作部のキーに対応するキー入力処理を行い、そ
の後ステップ603に戻り入力待ち状態になる。
【0095】図7に実施例2の加熱調理器の上操作部の
操作が制限された場合の表示LEDの点灯方法について
説明する。ステップ701で、表示LEDが点灯してい
るか否かを判断する。点灯していると判断した場合はス
テップ702へ進み、点灯していないと判断した場合は
ステップ705へ進む。ステップ702で、上操作部制
限フラグがON状態であるか否かを判断する。ON状態
であると判断した場合はステップ03へ進み、OFF状
態であると判断した場合はステップ704へ進む。ステ
ップ703(安全機能が働いた状態)で、表示LEDを
一定時間(例えば0.5秒)間隔でフラッシュさせる。
ステップ704で、表示LEDを常時点灯させる。ステ
ップ705で、表示LEDを消灯する。
【0096】《実施例3》図8、9を用いて、本発明の
実施例3の加熱調理器について説明する。本発明の実施
例3の加熱調理器は、上述した実施例1と同様の外観及
び構成(図1〜4)を有する。本実施例の加熱調理器に
おいては、最大出力増加モード及び温度調節モードでは
上操作部206からの入力(安全機能が働いているか又
は働いていないかを問わない。)を受け付けない。それ
以外の制御モードにおいては、通常は上操作部からの制
御命令を入力して実行し、上操作部206から異常な操
作がされた場合に、上操作部からの制御命令の実行の一
部を制限する。実施例3は、このことを特徴とする。
【0097】最大出力増加モードで湯を沸かすと、湯が
ふきこぼれて上操作部のキー周辺に溜まり、キーが誤動
作する恐れがある。温度調節モードでてんぷら鍋を加熱
する場合には、鍋近傍のキー周辺に油やてんぷらの衣等
が付着し、キーが誤動作する恐れがある。そこで、実施
例3においては、この2つの制御モードにおいては、上
操作部からの操作入力を初めから禁止している。最大出
力増加モード及び温度調節モード以外の制御モードにお
いては、通常は上操作部からの任意の操作入力を受け付
けるが、異常入力を検知して安全機能が働いた場合(上
操作部制限フラグがON状態になった場合)には、上操
作部からの制御命令の入力を受け付けず、且つ出力レベ
ルをその制御モードでの最大出力より低いレベルに制限
する(最大出力より低いレベルであれば、制御手段10
1は上操作部からの操作入力を受け付ける。)。制御手
段101は、上操作部制限フラグがON状態であるかO
FF状態であるかにかかわらず、主操作部209からの
操作入力を受け付ける。
【0098】図8に実施例3の加熱調理器の制御方法の
フローチャートを示す。図8に示された加熱調理器の制
御方法のフローチャートはステップ801からステップ
809を有する。ステップ801で、上操作部のキーの
うちいずれかのキーがON状態であるか否かを判断す
る。上操作部のキーのいずれかがON状態であると判断
した場合はステップ802ヘ進み、上操作部のキーのど
れもON状態でないと判断した場合はステップ805へ
進む。ステップ802で、誘導加熱調理部が最大出力増
加モードで運転されているか否かを判断する。最大出力
増加モードであると判断した場合はステップ805へ進
み(最大出力増加モードにおいては、上操作部からのキ
ー入力を受け付けない。)、最大出力増加モードでない
と判断した場合はステップ803へ進む。
【0099】ステップ803で、加熱調理器が温度調節
モードで運転されているか否かを判断する。温度調節モ
ードで運転されていると判断した場合はステップ805
へ進み(温度調節モードにおいては、上操作部からのキ
ー入力を受け付けない。)、温度調節モードでないと判
断した場合は、ステップ804へ進む。ステップ804
で、ステップ801で押されたキーのキー入力処理(最
大出力増加モード及び温度調節モード以外の制御モード
でのキー入力処理)を行う。ステップ804の詳細は、
図9で説明する。次に、ステップ805へ進む。
【0100】ステップ805で、主操作部のいずれかの
キーがONであるか否かを判断する。主操作部のキーが
どれもON状態でないと判断した場合は、ステップ80
1に戻り入力待ち状態となる(ステップ801以下の処
理を再び実行する。)。主操作部のキーのいずれかがO
N状態であると判断した場合はステップ806へ進む。
ステップ806で、ONになった主操作部のキーが有効
であるか否かを判断する。ONになった主操作部のキー
が有効でなければ、ステップ801に進む。ONになっ
た主操作部のキーが有効であれば、ステップ807に進
む。実施例3においては、主操作部の有効なキーを押し
た場合にのみ、上操作部制限フラグをOFFする。
【0101】「有効なキー」とは、そのキー入力を処理
することにより、加熱調理器の状態が何らかの変化を生
じるキーを意味する。例えば左誘導加熱調理部でレベル
3の電力でお湯を沸かしている時を仮定する。左誘導加
熱調理部の操作部301の電力上昇キー341(図3)
を押した場合には、キー入力を受け付けて電力をレベル
3からレベル4に上げる。この場合、電力上昇キー34
1(図3)を押すというキー入力は有効である。一方同
じ場合(右誘導加熱調理部は切状態であると仮定す
る。)に、右誘導加熱調理部の操作部303の電力/温
度上昇キー(図3)を押した場合には、誘導加熱調理器
の状態は変化しない。この場合、電力/温度上昇キーを
押すというキー入力は無効である。
【0102】ステップ807で、上操作部制限フラグを
OFFにする。ステップ808で、ステップ805でO
N状態であると判断した主操作部のキーがOFF状態か
らON状態へ変化したか否かを判断する。OFF状態か
らON状態へ変化したものでないと判断した場合は、ス
テップ801へ戻り再び入力待ち状態となる。OFF状
態からON状態へ変化したと判断した場合は、ステップ
809でそのキーのキー入力処理を行いステップ801
へ戻りキー入力待ち状態になる。
【0103】図9に本実施例の加熱調理器において、最
大出力増加モード及び温度調節モード以外の制御モード
(他の制御モード)で動作中に上操作部のキーが押され
たときの処理方法(図8のステップ804)のフローチ
ャートを示す。図9に示された処理方法のフローチャー
トはステップ901からステップ910を有する。ステ
ップ901で、上操作部制限フラグがOFF状態である
か否かを判断する。上操作部制限フラグがOFF状態で
あると判断した場合はステップ902へ進み、上操作部
制限フラグがON状態であると判断した場合は、ステッ
プ908へ進む。ステップ902で、上操作部のキーが
ON状態である時間が一定の閾値(例えば5秒間)以上
であるか否かを判断する。一定の閾値以上であると判断
した場合はステップ903へ進み、一定の閾値未満であ
ると判断した場合は、ステップ906へ進む。
【0104】ステップ903で、上操作部制限フラグを
ONにする(安全機能を働かせる。)。ステップ904
で、現在の誘導加熱コイルへの出力は現在の制御モード
での最大値であるか否かを判断する。出力が現在の制御
モードでの最大値でないと判断した場合はそのまま過程
は終了する。ステップ904で出力が現在の制御モード
での最大値(2kW)であると判断した場合はステップ
905で出力レベルを1段階下げた後過程を終了する。
【0105】上操作部のキーがON状態である時間が一
定の閾値以下であれば、ステップ906で、現在上操作
部で押されているキーがOFF状態からON状態へ変化
したか否かを判断する。OFF状態からON状態へ変化
したものでないと判断した場合はそのまま過程は終了す
る。ステップ906でOFF状態からON状態へ変化し
たと判断した場合はステップ907で現在上操作部で押
されているキーのキー入力処理をし過程を終了する。
【0106】上操作部制限フラグがON状態であれば、
ステップ908で、現在上操作部で押されているキーが
OFF状態からON状態へ変化したものであるか否かを
判断する。OFF状態からON状態へ変化したものでな
いと判断した場合は、そのまま過程を終了し、OFF状
態からON状態変化したものであると判断した場合は、
ステップ909へ進む。ステップ909で現在上操作部
で押されているキーのキー入力処理をすると現在の制御
モードでの最大出力(2kW)になるか否かを判断す
る。現在の制御モードでの最大出力になると判断した場
合はキー入力処理をしないでそのまま過程を終了する。
最大出力増加モードにならないと判断した場合は、ステ
ップ910でキー入力処理をした後過程を終了する。
【0107】実施例3においては、安全機能が働いたこ
と(上操作部制限フラグがON状態)を示すため、電力
又は温度を表示する6つのLEDの発光色が、赤色から
緑色に変化する。実施例3において、最大出力増加モー
ド又は温度調節モードにおいて、制御手段101は、上
操作部からの異常入力を検知した場合及び検知しない場
合のいずれにおいても、同一の制御方法で加熱駆動手段
104〜107を制御する(異常入力を検知した場合に
も、その制御モードを継続して行う。)。
【0108】《実施例4》図10〜12、14を用い
て、本発明の実施例4の加熱調理器について説明する。
本発明の実施例4の加熱調理器は、上述した実施例1と
同様の外観及び構成(図1〜4)を有する。本実施例の
加熱調理器においては、温度調節モードでは、通常は上
操作部206からの任意の操作入力を受け付けるが、異
常入力を検知して安全機能が働いた場合(上操作部制限
フラグがON状態になった場合)には、上操作部からの
制御命令の入力を受け付けない。安全機能が働いた場合
にも、実際の温度を目標の温度にするという温度調節制
御をそのまま継続する。但し、安全機能が働いた場合に
おける実際の温度を目標温度に到達させる温度制御方法
(又は温度制御パターン)は、安全機能が働いていない
通常の場合における温度制御方法と異なる。それ以外の
制御モードにおいては、上操作部206から異常な操作
がされた場合に、上操作部からの制御命令の実行の一部
を制限する。実施例4は、このことを特徴とする。
【0109】温度調節モード以外の制御モード(最大出
力増加モードを含む。)においては、通常は上操作部か
らの任意の操作入力を受け付けるが、異常入力を検知し
て安全機能が働いた場合(上操作部制限フラグがON状
態になった場合)には、上操作部からの制御命令の入力
を受け付けず、且つ出力レベルをその制御モードでの最
大出力より低いレベルに制限する(最大出力より低いレ
ベルであれば、制御手段101は上操作部からの操作入
力を受け付ける。)。制御モードが最大出力増加モード
であれば、最大出力増加モードを解除し、通常の加熱モ
ードに変更する。制御手段101は、上操作部制限フラ
グがON状態であるかOFF状態であるかにかかわら
ず、主操作部209からの操作入力を受け付ける。本実
施例においては、上操作部制限フラグがON状態(上操
作部からの操作入力を制限した状態)になると、電源を
切らない限り、その状態を解除できない。
【0110】図10に本実施例の加熱調理器の制御方法
のフローチャートを示す。図10に示された加熱調理器
の制御方法のフローチャートはステップ1001からス
テップ1009を有する。ステップ1001で、電源
(電源スイッチ210)をOFFからONに切り替え
る。ステップ1002で、上操作部制限フラグをOFF
にする。ステップ1003で、上操作部のキーのいずれ
かがON状態であるか否かを判断する。ON状態でない
と判断するとステップ1007へ進み、ON状態である
と判断するとステップ1004へ進む。
【0111】ステップ1004で、誘導加熱調理部が温
度調節モードで運転されているか否かを判断する。温度
調節モードであると判断した場合は、ステップ1005
で上操作部で押されているキーのキー入力処理を温度調
節モードで行う。ステップ1005の処理は、図11で
説明する。ステップ1005において、現在の設定が最
高温度(200℃)である場合のみ、設定温度を1段階
下げても良い。ステップ1004で温度調節モードで運
転されていないと判断した場合は、ステップ1006で
上操作部で押されているキーのキー入力処理を温度調節
モード以外の制御モードで行い、ステップ1007へ進
む。ステップ1006の処理の詳細は、図12で説明す
る。
【0112】ステップ1007で、主操作部のキーのい
ずれかがON状態であるか否かを判断する。ON状態で
ないと判断した場合はステップ1003に戻り入力待ち
状態となる(ステップ1003以下の処理を実行す
る。)。主操作部のキーの何れかがON状態であると判
断した場合はステップ1008へ進む。ステップ100
8で、前ステップで押されていると判断したキーがOF
F状態からON状態へ変化したか否かを判断する。OF
F状態からON状態へ変化したものでないと判断した場
合は、ステップ1003へ戻り入力待ち状態となる。O
FF状態からON状態へ変化したと判断した場合は、ス
テップ1009で主操作部で押されているキーのキー入
力処理をし、その後ステップ1003へ戻り入力待ち状
態になる。
【0113】図11は、本実施例の加熱調理器におい
て、温度調節モードで動作中に上操作部のキーが押され
たときの処理方法(図10のステップ1005)のフロ
ーチャートを示す。図11に示された処理方法のフロー
チャートはステップ1101からステップ1105を有
する。ステップ1101で、上操作部制限フラグがOF
F状態であるか否かを判断する。上操作部制限フラグが
OFF状態であると判断した場合はステップ1102へ
進み、上操作部制限フラグがON状態であると判断した
場合は、処理を終了する(上操作部からのキー入力を受
け付けない。)。
【0114】ステップ1102で、上操作部のキーがO
N状態である時間が一定の閾値(例えば5秒間)以上で
あるか否かを判断する。一定の閾値以上であると判断し
た場合はステップ1103へ進み、一定の閾値未満であ
ると判断した場合は、ステップ1104へ進む。ステッ
プ1103で、上操作部制限フラグをONにする(安全
機能を働かせる。)。処理を終了する。ステップ110
4で、現在上操作部で押されているキーがOFF状態か
らON状態へ変化したか否かを判断する。OFF状態か
らON状態へ変化したものでないと判断した場合はその
まま過程は終了する。ステップ1104でOFF状態か
らON状態へ変化したと判断した場合はステップ110
5で現在上操作部で押されているキーのキー入力処理を
し処理を終了する。
【0115】図12に本実施例の加熱調理器において、
温度調節モード以外の制御モード(他の制御モード)で
動作中に上操作部のキーが押されたときの処理方法(図
10のステップ1006)のフローチャートを示す。図
12に示された処理方法のフローチャートはステップ1
201からステップ1212を有する。ステップ120
1で、上操作部制限フラグがOFF状態であるか否かを
判断する。上操作部制限フラグがOFF状態であると判
断した場合はステップ1202へ進み、上操作部制限フ
ラグがON状態であると判断した場合は、ステップ12
10へ進む。ステップ1202で、上操作部のキーがO
N状態である時間が一定の閾値(例えば5秒間)以上で
あるか否かを判断する。一定の閾値以上であると判断し
た場合はステップ1203へ進み、一定の閾値未満であ
ると判断した場合は、ステップ1208へ進む。ステッ
プ1203で、上操作部制限フラグをONにする(安全
機能を働かせる。)。
【0116】ステップ1204で、加熱調理器が現在最
大出力増加モードで運転されているか否かを判断する。
最大出力増加モードでないと判断した場合はそのままス
テップ1206へ進み、最大出力増加モードであると判
断した場合はステップ1205で加熱調理器を最大出力
増加モードから通常の加熱モードに設定変更しステップ
1206へ進む。ステップ1206で、現在の誘導加熱
コイルへの出力は現在の制御モードでの最大値であるか
否かを判断する。出力が現在の制御モードでの最大値で
ないと判断した場合はそのまま過程は終了する。ステッ
プ1206で出力が現在の制御モードでの最大値(3k
W又は2kW)であると判断した場合はステップ120
7で出力レベルを1段階下げた後過程を終了する。
【0117】上操作部のキーがON状態である時間が一
定の閾値以下であれば、ステップ1208で、現在上操
作部で押されているキーがOFF状態からON状態へ変
化したか否かを判断する。OFF状態からON状態へ変
化したものでないと判断した場合はそのまま過程は終了
する。ステップ1208でOFF状態からON状態へ変
化したと判断した場合はステップ1209で現在上操作
部で押されているキーのキー入力処理をし過程を終了す
る。
【0118】上操作部制限フラグがON状態であれば、
ステップ1210で、現在上操作部で押されているキー
がOFF状態からON状態へ変化したものであるか否か
を判断する。OFF状態からON状態へ変化したもので
ないと判断した場合は、そのまま過程を終了し、OFF
状態からON状態変化したものであると判断した場合
は、ステップ1211へ進む。ステップ1211で現在
上操作部で押されているキーのキー入力処理をすると現
在の制御モードでの最大出力(3kW又は2kW)にな
るか否かを判断する。現在の制御モードでの最大出力に
なると判断した場合はキー入力処理をしないでそのまま
過程を終了する。最大出力にならないと判断した場合
は、ステップ1212でキー入力処理をした後過程を終
了する。
【0119】図14は、本実施例における温度調節モー
ドでの温度制御方法のフローチャートである。図14に
示された処理方法のフローチャートはステップ1401
からステップ1403を有する。ステップ1401で、
上操作部制限フラグがON状態であるか否かを判断す
る。上操作部制限フラグがON状態であると判断した場
合はステップ1402へ進み、上操作部制限フラグがO
N状態でない(OFF状態である)と判断した場合は、
ステップ1403へ進む。
【0120】上操作部制限フラグがON状態であれば、
ステップ1402において一定以下の電力を供給する条
件で、最短時間で目標温度に到達するように被加熱物を
加熱する。安全機能が働いた場合は、一定以下の電力
(実施例においては、最大電力より低い電力)を加熱手
段に供給して温度調節を行う。実際の温度が目標の温度
になるのに余計に時間がかかるが、温度調節モードその
ものが解除されることはなく、目標温度そのものを自動
的に下げることもない。高い安全性を確保することが出
来、且つ使用者が気がつかないうちに自動的に目標温度
が下がってしまうこと等の不都合が生じない。上操作部
制限フラグがOFF状態であれば、ステップ1403に
おいて最短時間で目標温度に到達するように(必要であ
れば最大電力を供給して)被加熱物を加熱する。実施例
は例示であり、他の任意の方法により、安全機能が働い
た場合に、温度調節モードにおける温度制御方法又は温
度制御パターン(例えば、所定の目標温度に到達するた
めに、どれだけの電力で何分加熱し、次にどれだけの電
力で何分加熱するというような電力供給パターン)を変
えても良い。
【0121】本実施例において、上操作部の入力状態を
検知する入力状態検知手段121が上操作部206から
の異常入力を検知すると、トッププレート上に設けられ
た安全機能が働いていることを表示するLEDを点灯さ
せる。これに代えて、LEDを一定間隔で点滅しても良
い。これにより、上操作部の操作が制限されている旨を
使用者に知らせる。また、上操作部からの操作命令が制
限された場合は、上操作部206からの操作が制限され
た場合には、上操作部下方に設けた表示内容を状態の変
化に合わせて変化させ、上操作部206からの操作が制
限されていることを使用者に示す。
【0122】上記の実施例においてはキッチンに組み込
む型の加熱調理器を示したが、本発明は任意の加熱調理
器に適用できる。本発明は、例えばコンロ型(単体で独
立の筐体に収納されており、テーブル等に置いて使用で
きる加熱調理器)の加熱調理器においても、有用であ
る。例えばテーブルに座ってコンロ型の加熱調理器を使
用する場合にも、使用者の目線は高いので、前面パネル
の操作部(主操作部に相当する。)のみから加熱調理器
を操作することは不便である。上操作部から安全に加熱
調理器を使用し、且つ安全機能が働いた場合には主操作
部から加熱調理器を操作できる本発明は有用である。
【0123】上記の実施例においてはトッププレートが
1枚の平面であり、その上に上操作部が配置された加熱
調理器を示したが、本発明は、トッププレート及びトッ
ププレートに略平行な面を有する任意の加熱調理器に適
用できる。例えば1枚のパネルを絞り加工し又は2枚の
プレートを段差をつけて接続することにより形成され
た、鍋等を置くトッププレートと、上操作部を有しトッ
ププレートと平行で高さの異なる面と、を有する加熱調
理器に本発明を適用可能である。
【0124】上記の実施例においては誘導加熱調理器を
示した。誘導加熱調理器は鍋等の被加熱物以外の物(例
えば操作スイッチ、使用者の手)をほとんど加熱しない
故に、上操作部を設ける本発明に特に適している。しか
し、これに限定されるものではなく、例えば加熱ヒータ
を有する加熱調理器においても、操作スイッチを操作す
る時に手が熱くならないような工夫をすることにより、
本発明を適用可能である。上記実施例においては、左誘
導加熱調理部203及び右誘導加熱調理部204用の操
作部401、402を設け、それぞれのブロック毎に入
力状態検知手段が入力状態を検知し、それぞれのブロッ
ク毎に操作部からの操作命令の実行を制限する構成とし
たが、上操作部の全ての操作スイッチ(例えば操作部4
01、402を含む上操作部206の全ての操作スイッ
チ)を1ブロックとして、上操作部のいずれか1つ以上
の操作スイッチで異常入力が検知された場合に、上操作
部の全ての操作命令の実行を禁止又は制限する構成とし
ても良い。
【0125】
【発明の効果】本発明によれば、上操作部からの異常な
操作を検知すると、上操作部からの操作を制限すること
により、上操作部からの異常な操作により事故が発生す
ることを排除できる。又、上操作部からの操作を制限し
た状態においても、主操作部は入力を受け付けるので、
使用者は料理を支障なく続けることが出来る。上操作部
からの操作を制限されると不都合が生じ、且つ現在の状
態を継続しても沸騰した湯が飛び散る等の事故の恐れが
ない特定の制御モードにおいては、上操作部からの操作
を制限せず現在の制御モードを継続する。これにより、
必要な場合のみ上操作部からの操作を制限し、それ以外
の場合は使用者が支障なく料理を続けることが出来る過
熱調理器を実現出来る。上操作部から異常な操作を検知
した場合は、誘導加熱調理部を駆動するための、誘導加
熱コイルに加えることのできる電力の最大値を制限する
ことにより、より安全性を増すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の加熱調理器の制御系のブロック図
【図2】 本発明の加熱調理器の外観を示す図
【図3】 本発明の加熱調理器の主操作部の図
【図4】 本発明の加熱調理器の上操作部の図
【図5】 本発明の実施例1の加熱調理器の制御方法
のフローチャート
【図6】 本発明の実施例2の加熱調理器の制御方法
のフローチャート
【図7】 本発明の実施例2の加熱調理器の表示LE
Dの点灯方法のフローチャート
【図8】 本発明の実施例3の加熱調理器の制御方法
のフローチャート
【図9】 本発明の実施例3の加熱調理器の他の制御
モードでの上操作部からのキー入力処理を示すフローチ
ャート
【図10】 本発明の実施例4の加熱調理器の制御方
法のフローチャート
【図11】 本発明の実施例4の加熱調理器の温度調
節モードでの上操作部からのキー入力処理を示すフロー
チャート
【図12】 本発明の実施例4の加熱調理器の他の制
御モードでの上操作部からのキー入力処理を示すフロー
チャート
【図13】 従来例の加熱調理器のトップパネルの構
成を示す図
【図14】 本発明の実施例4の加熱調理器の温度調
節モードでの温度調節方法を示すフローチャート
【符号の説明】
101 制御手段 104 3kWIHヒータ駆動手段 105 ロースタヒータ駆動手段 106 ラジエントヒータ駆動手段 107 2kWIHヒータ駆動手段 108 温度検出手段 109 3kWIHヒータ 110 ロースタヒータ 111 ラジエントヒータ 112 2kWIHヒータ 113 調理鍋 121 入力状態検知手段 122 温度調節手段 123 最大出力増加手段 131、141 キー入力手段 132、142 表示手段 201 外郭ケース 202 トッププレート 203 左誘導加熱調理部 204 右誘導加熱調理部 205 ラジエントヒータ加熱調理部 206 上操作部 207 カンガルーポケット 208 ロースタ部 209 主操作部 210 電源スイッチ 301 左誘導加熱調理部の操作部 302 ヒータ加熱調理部及びロースタ部の操作部 303 右誘導加熱調理部の操作部 311 最大出力増加モード切/入キー 312、322、332 電力切/入キー 313、323、333 温度調節部 314、324、334 タイマー設定部 315、325、335 表示部 321 ロースタキー 331 温度調節キー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 6/12 324 H05B 6/12 324 (72)発明者 河添 知香 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3K051 AB14 AC33 AC52 AC53 AD12 AD14 AD15 AD39 CD42 3L087 BA03 BA09 BB07 BC06 BC10 BC14 BC15 DA01 DA24

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体内に設け被加熱物を加熱する加熱手
    段と、 前記加熱手段と前記被加熱物との間に設けたトッププレ
    ートと、 前記トッププレート又は前記トッププレートと略平行な
    平面上に設られ操作命令を入力する上操作部と、 前記トッププレート又は前記トッププレートと略平行な
    平面以外の場所に設けた操作命令を入力する主操作部
    と、 を有し、 前記主操作部が、前記上操作部が有する全ての操作スイ
    ッチと同一の操作スイッチを有することを特徴とする加
    熱調理器。
  2. 【請求項2】 前記上操作部の入力状態を検知する入力
    状態検知手段を有し且つ前記上操作部及び前記主操作部
    からの操作命令を実行する制御手段を更に有し、 前記制御手段は、前記入力状態検知手段の検知結果に基
    づき前記上操作部からの操作命令の一部又は全部の実行
    を制限することを特徴とする加熱調理器。
  3. 【請求項3】 本体内に設け被加熱物を加熱する加熱手
    段と、 前記加熱手段と前記被加熱物との間に設けたトッププレ
    ートと、 前記トッププレート又は前記トッププレートと略平行な
    平面上に設られ操作命令を入力する上操作部と、 前記トッププレート又は前記トッププレートと略平行な
    平面以外の場所に設けた操作命令を入力する主操作部
    と、 前記上操作部の入力状態を検知する入力状態検知手段を
    有し、前記上操作部及び前記主操作部からの操作命令を
    実行する制御手段と、 を有し、 前記制御手段は、 前記入力状態検知手段の検知結果に基づき前記上操作部
    からの操作命令の一部又は全部の実行を制限し、 前記上操作部からの操作命令の一部又は全部の実行が制
    限された状態において、少なくとも1つの前記制限され
    た操作命令と同一の操作命令を前記主操作部から入力す
    ると、その操作命令を制限することなく実行する、 ことを特徴とする加熱調理器。
  4. 【請求項4】 前記上操作部からの操作命令の一部又は
    全部の実行が制限された場合において、前記主操作部か
    らの任意の又は所定の入力命令により、前記上操作部か
    らの操作命令の実行の制限を解除することを特徴とする
    請求項2又は請求項3に記載の加熱調理器。
  5. 【請求項5】 前記入力状態検知手段が前記上操作部が
    第1の入力状態であることを検知した場合に、前記制御
    手段は前記上操作部からの操作命令の一部又は全部の実
    行を制限し、 前記入力状態検知手段が前記上操作部が前記第1の入力
    状態と異なる第2の入力状態であることを検知した場合
    に、前記制御手段は前記上操作部からの操作命令の実行
    の制限を解除することを特徴とする請求項2又は請求項
    3に記載の加熱調理器。
  6. 【請求項6】 本体内に設け被加熱物を加熱する加熱手
    段と、 前記加熱手段と前記被加熱物との間に設けたトッププレ
    ートと、 前記トッププレート又は前記トッププレートと略平行な
    平面上に設けた操作命令を入力する上操作部と、 前記トッププレート又は前記トッププレートと略平行な
    平面以外の場所に設けた操作命令を入力する主操作部
    と、 前記上操作部の入力状態を検知する入力状態検知手段を
    有し、前記上操作部及び前記主操作部からの操作命令を
    実行し、前記主操作部に入力された操作命令に応じて制
    御モードを設定し、前記入力状態検知手段の検知結果及
    び前記制御モードに基づき前記上操作部から入力した操
    作命令の実行を制限する制御手段と、 を有することを特徴とする加熱調理器。
  7. 【請求項7】 被加熱物の温度を検知する温度検知手段
    を更に有し、 前記制御手段は、前記温度検知手段が検知した被加熱物
    の温度に基づいて前記被加熱物の温度を設定された目標
    温度に調節する温度調節手段を更に有し、 前記制御手段は、主操作部に入力された操作命令に応じ
    て前記温度調節手段による被加熱物の温度調節を行う温
    度調節モードを設定した場合に、前記上操作部からの入
    力による操作命令の実行を制限することを特徴とする請
    求項1から請求項6のいずれかの請求項に記載の加熱調
    理器。
  8. 【請求項8】 前記制御手段は、主操作部に入力された
    操作命令に応じて前記加熱手段又は前記被加熱物に加え
    る電力の上限値を増加させる最大出力増加モードを設定
    した場合に、前記上操作部からの入力による操作命令の
    実行を制限することを特徴とする請求項1から請求項7
    のいずれかの請求項に記載の加熱調理器。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は、前記上操作部からの操
    作命令の実行を制限している場合においても、所定の前
    記制御モードにおいては、その制御モードを継続して実
    行することを特徴とする請求項6から請求項8のいずれ
    かの請求項に記載の加熱調理器。
  10. 【請求項10】 前記上操作部からの操作命令の実行が
    制限されている場合と制限されていない場合とで異なる
    表示を行う表示手段を有し、 上操作部からの操作命令の実行が制限されている場合
    に、前記表示手段は上操作部からの操作命令の実行を制
    限している場合の表示を行うことを特徴とする請求項2
    から請求項9のいずれかの請求項に記載の加熱調理器。
  11. 【請求項11】 前記入力状態検知手段の検知結果に基
    づき前記上操作部からの操作命令の一部又は全部の実行
    を制限した場合に、 所定の制御モードにおいては前記加熱手段又は被加熱物
    に加える電力又はその上限値を制限せず、その制御モー
    ドを継続して実行し、 所定の制御モード以外の制御モードにおいては、前記加
    熱手段又は被加熱物に加える電力又はその上限値を制限
    する、 ことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の加熱
    調理器。
  12. 【請求項12】 前記上操作部からの操作命令の一部又
    は全部の実行を制限する時に、上操作部下方に設けた表
    示手段が、その制限内容に応じて表示を変更することを
    特徴とする請求項2から請求項11のいずれかの請求項
    に記載の加熱調理器。
  13. 【請求項13】 1つ又は複数の発光素子を有する表示
    手段を有し、 前記上操作部からの操作命令の一部又は全部の実行を制
    限する時の前記表示手段の表示が、 前記上操作部からの操作命令の実行を制限することを表
    示する発光素子を常時点灯若しくは点滅させること、又
    は、 制限された操作命令に係る表示を行う1つ又は複数の発
    光素子の少なくとも一部を、点滅させること、通常の発
    光色と異なる色で発光させること若しくは消灯させるこ
    と、 のいずれかを含むことを特徴とする請求項2から請求項
    12のいずれかの請求項に記載の加熱調理器。
  14. 【請求項14】 前記上操作部からの操作命令の一部又
    は全部の実行が制限された場合に、電源をオフすること
    によって、その制限を解除することを特徴とする請求項
    2から請求項13のいずれかの請求項に記載の加熱調理
    器。
  15. 【請求項15】 前記上操作部からの操作命令の一部又
    は全部の実行の制限が、前記上操作部からの操作命令を
    実行しないこと、前記加熱手段に供給する電力の上限値
    を下げること、前記加熱手段に供給する電力を下げる若
    しくは停止すること、及び前記上操作部からの操作命令
    の実行を制限する起因となった上操作部の操作スイッチ
    が押される前の状態に戻すことのいずれかを含むことを
    特徴とする請求項2から請求項14のいずれかに記載の
    加熱調理器。
  16. 【請求項16】 前記加熱手段の少なくとも1つが、誘
    導加熱方式の誘導コイルであることを特徴とする請求項
    1から請求項15のいずれかの請求項に記載の加熱調理
    器。
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