JP2008138253A - 溶銑の脱硫精錬剤および脱硫方法 - Google Patents

溶銑の脱硫精錬剤および脱硫方法 Download PDF

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Abstract

【課題】溶銑の機械攪拌式脱硫処理において、CaF2を使用せずに溶銑の脱硫精錬を効果的に実施するための脱硫精錬剤を提供する。
【解決手段】溶銑の機械攪拌脱硫処理に用いる脱硫精錬剤において、精錬剤中の粒鉄量が1.5質量%以上且5.0質量%以下,FeO濃度が2質量%以上且つ7質量%以下、CaO濃度が80質量%以上である。生石灰あるいは生石灰に製鋼スラグを配合したものを主原料とし、該主原料に製鋼スラグ磁選粉を加えることによって上記脱硫精錬剤とすることができる。また、この脱硫精錬剤を用いることを特徴とした溶銑の機械攪拌脱硫方法である。脱硫精錬剤中に粒鉄を含有するので密度が高く、脱硫処理の初期から溶銑に巻き込まれて脱硫反応に寄与し、CaF2を含有しないにもかかわらず格段に高い脱硫率を実現することができる。
【選択図】なし

Description

本発明はCaF2を使用せずに溶銑の脱硫精錬を効果的に実施する技術に関するものである。
鉄鋼業においては,粉体吹込み法や機械攪拌法(KR法)によって,溶銑を脱硫処理するにあたり,CaOを主成分とし,反応特性を向上させるために,特許文献1に開示のCaF2や,特許文献2に記載のAl23,特許文献3に提示のソーダ石灰硝子など,CaOを溶融させる効果の大きい物質を加えた精錬剤を用い、強還元性条件下で脱硫処理を実施している。特に、安価でCaO溶融効果の大きいCaF2は、各種溶銑の脱硫方法において汎くCaO系脱硫剤に添加されて用いられてきた。一方,地球環境保全・産業廃棄物の有効活用の観点から,これまで一般的に使用していたCaF2源としての蛍石の使用が制限され,脱硫方法として,精錬剤の使用裕度が広い機械攪拌法(KR法)が用いられつつある。
しかし、機械攪拌法においては、前記開示のごとく脱硫能の高い精錬剤をただ漫然と使用しても、高い脱硫効率は実現できない。つまり、機械攪拌法において、精錬剤の具備すべき要件は、高い脱硫能の保持と、機械攪拌による精錬剤の溶銑への巻き込みの容易さが絶対条件となる.この観点で、脱硫剤の巻き込みに有利な回転羽根の形状(例えば特許文献4)や回転羽根と溶銑湯面との相対的位置関係の設定に関する技術(例えば特許文献5)が開示されている。
しかし、これらの技術は、脱硫スラグの巻き込みを有利にするための技術を開示しているに過ぎず、スラグの巻き込みの状況がスラグの組成あるいはスラグの性状によって大きく変化するという本発明者らが得ている実態を鑑みると、これらの技術単独では、高い脱硫能を得るための十分条件を与える技術とはなっていない。
本発明者らは、スラグが効率的に巻き込まれ、十分な脱硫反応が達成された処理後のスラグの性状や組成を調査し、処理後のスラグが球相当径で3mmφ以上かつ20mmφ以下の大きさである粒状を呈しており、かつ比重が3.5以上であることを見出し、このような条件を満たすために、スラグの液相率を処理温度で5%〜30%になるようにスラグ組成を調整する技術を開示している(特許文献6)。この開示技術は適正な液相率を持ったスラグ組成にすることによって、処理途中に溶鉄を巻き込みながらスラグが造粒(転動造粒)されていくことを利用し、機械攪拌において容易に溶銑に巻き込まれるスラグ粒を造ることを根幹とした技術であるが、逆に造粒までには一定の時間が必要であり、その間は、スラグの巻き込みが生じ難いために、脱硫反応が抑制されるというという欠点を持っていた。
さらに本発明者らは、上記適切な液相率を確保するための脱硫剤として、CaOにFeO源を添加する技術を開示している(特許文献7)。本開示技術については、従来酸素分圧を増加させるため脱硫材には極力含有させないことが必要と考えられていたFeOも、適切な添加量においては上記スラグ巻き込みに好適なスラグ組成を確保する安価な添加剤となることが見出されている。しかし、この技術も、スラグ組成のみの制御でスラグ巻き込みに好適なスラグ粒を処理中に形成させる前記技術に立脚したものであり、造粒までには一定の時間が必要であるという欠点は前記技術と共有している。
特公昭55−51402号公報 特公昭61−24491号公報 特開平8−209212号公報 特開2000−247910号公報 特開2001−247910号公報 特開2003−213313号公報 特開2003−253315号公報
本発明は、上記従来技術の課題を解決し、蛍石を使用せずに,かつ機械攪拌方式の脱硫処理の初期から脱硫反応を生じさせ、もって、溶銑の脱硫処理におけるより高い脱硫効率を実現し,且つ,再利用用途の少ない製鋼スラグ磁選粉を有効に利用できる技術を提示するものである。
即ち、本発明の要旨とするところは,以下のとおりである。
(1)溶銑の機械攪拌式脱硫処理に用いる脱硫精錬剤であって、該脱硫精錬剤中の粒鉄量が1.5〜5.0質量%,FeO濃度が2.0〜7.0質量%、CaO濃度が80質量%以上であることを特徴とする溶銑の脱硫精錬剤。
ここでFeO濃度は、脱硫精錬剤中に含まれる酸化鉄がすべてFeOであるとして算定する。
(2)生石灰あるいは生石灰に製鋼スラグを配合したものを主原料とし、更に製鋼スラグ磁選粉を加えてなることを特徴とする上記(1)に記載の溶銑の脱硫精錬剤。
(3)更に該脱硫精錬剤中のAl23濃度が1.0〜5.0質量%以下であることを特徴とする上記(1)に記載の溶銑の脱硫精錬剤。
(4)生石灰あるいは生石灰に製鋼スラグを配合したものを主原料とし、更に製鋼スラグ磁選粉及びAl23源を加えてなることを特徴とする上記(3)に記載の溶銑の脱硫精錬剤。
(5)前記製鋼スラグ磁選粉の一部あるいは全部を2次精錬滓磁選粉としたことを特徴とする上記(2)又は(4)に記載の溶銑の脱硫精錬剤。
(6)上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の脱硫精錬剤を用いて機械攪拌式脱硫処理を行うことを特徴とする溶銑の脱硫方法。
本発明の方法により、蛍石(CaF2)を使用せず、環境に調和した溶銑脱硫処理を高効率で行うことができ、且つ、利用価値の極めて少ない製鋼スラグ磁選粉が活用できる上に、磁選粉に多量に存在する鉄源の回収も併せて可能となった。
溶銑の機械攪拌式脱硫処理に用いる本発明の脱硫精錬剤は、脱硫精錬剤中の粒鉄量が1.5〜5.0質量%,FeO濃度が2.0〜7.0質量%、CaO濃度が80質量%以上であることを特徴とする。ここでFeO濃度は、脱硫精錬剤中に含まれる酸化鉄がすべてFeOであるとして算定する。以下同様である。
本発明の脱硫精錬剤中のCaO濃度を80質量%以上とすることにより、CaOによる脱硫能力を十分に発揮することができる。また、脱硫精錬剤中のFeO濃度を2.0〜7.0質量%とすることにより、FeOによるCaOの滓化効果を発揮し、機械攪拌式脱硫処理においてスラグ巻き込みを促進することができる。
本発明は、脱硫精錬剤中の粒鉄量を1.5〜5.0質量%とする点が最大の特徴である。粒鉄は密度が高いので、粒鉄を含有する脱硫精錬剤の密度を高めることができ、機械攪拌式脱硫処理の初期から、溶銑に巻き込まれて脱硫反応に寄与するので、脱硫率を格段に高めることができる。そのため、脱硫精錬剤中に蛍石を含有することなく、蛍石を含有したときと同様の高い脱硫率を実現することができる。それに対し脱硫精錬剤中に粒鉄を含有しない従来の場合は、機械攪拌式脱硫処理を開始してしばらく経ってからでないと脱硫精錬剤が溶銑に巻き込まれず、十分に高い脱硫率を実現することができない。
本発明において粒鉄とは、粒状の金属鉄を意味する。脱硫精錬剤を化学分析したときに金属鉄として検出される。
上記本発明の脱硫精錬剤において、生石灰あるいは生石灰に製鋼スラグを配合したものを主原料とし、更に製鋼スラグ磁選粉を加えてなることとすると好ましい。
製鋼スラグ磁選粉とは、製鋼工程で排出されたスラグを冷却した後、該スラグをおよそ5.0mm以下に粉砕し,磁石により選別し,さらに2.0mm以下に粉砕したものであり,磁石につく粒鉄を含むスラグ粉である。表1に代表的な転炉滓磁選粉、表2に磁選粉を分離する前の代表的な転炉滓の化学組成を示す。表1の例は、およそ2000ガウスの磁力を持つ電磁石(磁化面積0.3m2)を用いて磁選したものである。なお、磁選粉中の酸化鉄には、FeOとFe23が含まれるが、表1のFeOの濃度は、スラグを化学分析した結果得られるT.Fe(質量%)から同じく化学分析から得られる金属Fe(質量%)を差し引いた酸化鉄中のFe濃度を全てFeOとして質量%に換算して得られた値である。本明細書中に記載している「FeO濃度」は全て、上記定義によるものである。
Figure 2008138253
Figure 2008138253
製鋼過程で発生する製鋼スラグ磁選粉は,表1に示すように粒鉄を多量に含有するため,従来、製鋼精錬剤としての利用が困難とされ,転炉等の精錬炉に鉄源としてリサイクルする程度であった。本発明者らは、脱硫精錬剤として汎く使用される生石灰あるいは生石灰に製鋼スラグを配合したものを主原料とし、これに製鋼スラグ磁選粉を適量配合することにより、脱硫精錬剤中の粒鉄量が1.5〜5.0質量%,FeO濃度が2.0〜7.0質量%、CaO濃度が80質量%以上である本発明の脱硫精錬剤とすることができることを見出した。これにより、CaOに粒鉄を含まないFeO源のみを混合して同量のFeO濃度とした脱硫剤を用いて機械攪拌脱硫処理を行った場合と比較して、より高い脱硫能を得ることができる。
ここで、脱硫精錬剤の主原料として生石灰とともに製鋼スラグを配合する場合、製鋼スラグとして、脱硫に有効なCaO源としての製鋼スラグを用いると好ましい。脱硫に有効なCaO源としての製鋼スラグとは、転炉(脱炭)滓、溶銑予備処理滓、2次精錬滓等、CaO濃度が比較的高く、生石灰と混合して用いた場合に、生石灰単独使用の脱硫処理と比較してCaOの脱硫能を保持するか或いは向上させる製鋼スラグを言う。具体的には、脱硫精錬剤中のCaO成分として生石灰の代替となり、かつ脱硫精錬剤中のCaO含有量を80質量%以上に保持することのできる製鋼スラグであればよい。
表1からわかるように、転炉滓磁選粉には脱硫反応そのものに寄与するCaO分を多く含み、CaOの滓化を促進するFeO分が含まれていることの他に、粒鉄分もかなり多く含まれている。このうち、FeO分は非常に低融点のCaO−FeOX(X=1.0−1.5)相を生成し、CaOの早期滓化が生じ、KR機械攪拌法における転動造粒に必要な液相率を確保するのに有効であると考えられる。また、粒鉄を含む転炉滓磁選粉を脱硫精錬剤に含有させた場合、粒鉄を含まないFeO源を用いた場合よりも脱硫率が高くなっていたことから、転炉滓磁選粉内の粒鉄は、機械攪拌処理の初期から添加したCaOやスラグ液体成分と一体となり、密度の高いスラグ粒を形成して、処理の極初期から溶銑に巻き込まれて脱硫反応に寄与したため、脱硫率が格段に高くなったと考えられる。一方、粒鉄を含まないFeO源を用いた場合には、造粒されるスラグ粒に溶銑が取り込まれ、密度が高くなるのを待ってからでないとスラグ粒が溶銑に巻き込まれないために、脱硫反応が遅くなり、粒鉄を含んだ脱硫剤を用いた場合よりも脱硫能が劣ったと考えられる。従って、機械攪拌方式による溶銑の脱硫処理において、このような格段に高い脱硫能を得るためには、CaOをベースとした脱硫剤中に適量のFeO分と粒鉄が含まれていることが必要となってくる。
ここで、CaOの滓化効果を持つ成分としては、FeOの他にAl23やSiO2が考えられるが、CaO−Al23およびCaO−SiO2系の状態図からわかるように、これらの成分単独では、溶銑処理の温度(1300℃〜1450℃)では液体を生成せず、FeOと比べて液体の生成能力は劣る。本発明の目的は、機械攪拌による溶銑の脱硫処理の反応速度向上にあるのであり、よって本発明では、脱硫剤中のCaOの滓化促進剤としてCaO溶解能力の高いFeOの存在を必須とした。
脱炭吹錬や2次精錬等の精錬処理では、精錬反応を促進させるため、大きな攪拌力を付与するのが通例である。従って、精錬処理にて生成するスラグ中には、不可避的に粒鉄が混入する。よって、この粒鉄分を取り除く目的で行われる磁選処理で発生する磁選粉には、当然ながら粒鉄が多量に存在する。さらに、スラグの冷却、破砕、磁選処理においては、粒鉄の一部が酸化され、磁選粉内にFeOが生成する。また、転炉吹錬などの酸化精錬では、精錬直後のスラグ中にもFeOが存在し、そのスラグを磁選した磁選粉にもFeO分として残留する。従って、製鋼スラグの磁選粉は多量の粒鉄とFeOを同時に含んだものであり、本発明を達成するために必要な条件を具備した配合物である。
なお、本発明において、脱硫精錬剤中の粒鉄量とFeO濃度には好適な範囲が存在する。すなわち、粒鉄量については、1.5質量%以上且つ5.0質量%以下、FeO濃度としては、2.0質量%以上且つ7.0質量%以下が好適な範囲である。ここで脱硫剤中の粒鉄量範囲を制限した理由は、粒鉄量が1.5質量%より少ない場合には、上述したようにスラグ中の密度が低く、脱硫処理の初期の巻き込みが抑制されて、本発明の効果を発揮することができないからであり、また粒鉄量が5.0質量%より多い場合は、機械攪拌に用いられる回転羽根に造粒された精錬剤が融着し精錬剤の巻き込み機能が低下する結果,脱硫反応の進行が妨げられるため、目的の高脱硫能は得られないからである。また、FeO濃度については、FeO濃度が2.0質量%より低い場合は、前述したFeOによるCaO滓化効果が十分には得られず、逆に7.0質量%より高いとスラグの脱硫能そのものが低下し目的の高脱硫能が得られないからである。
本発明の脱硫精錬剤において、脱硫精錬剤中のCaO濃度を質量%で80%以上確保する必要がある。本発明者らの知見では、溶銑をKR機械攪拌方法で脱硫処理する場合に、処理後のスラグの塩基度((%CaO)/(%SiO2)比)を3.5以上に制御する必要がある。通常、脱硫処理をする容器に溶銑を装入する際に、高炉スラグをベースにした低塩基度のスラグが不可避的に混入する。脱硫精錬剤中のCaO濃度を質量%で80%以上に制限したのは、この条件においてのみ、脱硫精錬剤が上記低塩基度スラグと混合した場合でも、処理後のスラグ塩基度を3.5以上とすることができるからである。
本発明者らは、粒鉄とFeOを含有する本発明に加えて、脱硫精錬剤中にAl23を含有することにより、さらに高い脱硫能が得られることを見出した。その理由は、FeOのCaO滓化効果に加えて、Al23の滓化効果が付加されるが、Al23の場合、FeOを増量する場合と異なって、スラグ酸素ポテンシャルを増加させないため、それによる脱硫阻害が生じ難く、磁選粉配合による脱硫率向上効果を促進したものと思われる。この効果は脱硫剤中のAl23含有量として2.0質量%以上で発揮される。しかし、Al23も多く配合されるとスラグの脱硫能を阻害するため、配合量は脱硫剤中のAl23含有量5.0%以下になるように制限される。
脱硫精錬剤中にAl23を含有させるためのAl23源としては、任意の原料を用いることができる。特に、脱硫精錬剤に配合する製鋼スラグ磁選粉の一部又は全部を、適量のAl23が含有されている2次精錬滓磁選粉とすることにより、脱硫精錬剤のAl23源とすることができる。2次精錬滓磁選粉とは,RH処理や,脱酸処理,脱硫処理で生成するスラグと,不可避的に転炉から流出する脱炭滓とからなる高塩基度スラグを磁選処理して得られる磁選粉であり、その代表的な化学組成を表3に示した。2次精錬滓磁選粉の組成の特徴は、粒鉄およびFeOを含有していることに加えて、Al23が比較的高濃度で含有されていることである。2次精錬滓磁選粉を用いることにより、他の製鋼スラグ磁選粉を用いた場合よりさらに高い脱硫率が得られるが、その理由は上述のとおりである。なお、好適な量のFeOおよび粒鉄に加えて、好適な量のAl23を脱硫精錬剤に含有させることによって得られる格別に高い脱硫率は、Al23を少量しか含まない製鋼スラグ磁選粉と2次精錬スラグ磁選粉以外のAl23源の組み合わせでも同様に得られる。
Figure 2008138253
本発明の溶銑の脱硫方法において、上記本発明の脱硫精錬剤を用いて機械攪拌式脱硫処理を行うことにより、脱硫精錬剤中に蛍石を含有しないにもかかわらず、格段に高い脱硫率で脱硫精錬を行うことが可能となる。
[S]濃度が0.033〜0.040質量%,温度が1330℃〜1360℃の範囲の溶銑250tonを用いて溶銑の脱硫処理を機械攪拌脱硫設備(KR脱硫設備)で実施した。溶銑脱硫処理の条件は、精錬剤投入量:6.0〜7.0kg/ton、各原料の粒径:2.0mm以下、回転羽根回転数:100〜120rpm、回転羽根数:4枚、回転羽根外径:1.3〜1.5m、回転羽根浸漬深さ:0.7〜0.8m、処理時間:10〜13min、精錬後の(CaO/SiO2)の値は3.5以上である。残留高炉滓はその厚みで15mm以下の範囲になるよう排除した。
表4に本発明の脱硫精錬剤を用いた実施例を比較例とともに示した。表4には、本試験に用いた各種脱硫精錬剤を構成する原料の構成比を質量%で示している。原料は、生石灰、製鋼スラグとして転炉滓、製鋼スラグ磁選粉として転炉滓磁選粉を用い、その他に、場合によっては、FeO濃度およびAl23濃度を独立に調整することを狙って、それぞれ鉄鉱石、Al23レンガ屑および2次精錬滓磁選粉を用いている。表4には、これらの原料で構成される脱硫精錬剤の成分組成を試験で得られた脱硫率とともに示した。成分組成のうち、本発明範囲から外れる数値についてアンダーラインを付している。下記表6も同様である。転炉滓は、あらかじめサンプルを化学分析し、化学組成を把握していた同一ロットの転炉滓を統一して用いた。実施例に用いた転炉滓磁選粉および2次精錬滓磁選粉も同様である。Al23レンガ屑はAl23濃度で99質量%のものを用いた。ここで用いた転炉滓、転炉滓磁選粉および2次精錬滓磁選粉の化学組成を表5に示した。なお、表4に示す脱硫率:ηS(%)は(1)式で与えられる試験の結果から得られる脱硫の程度を示す値である。
ηS(%)=(SI−SF)/SI ・・・(1)
ここで、SIは処理前の溶銑中S濃度(質量%)、SFは処理後の溶銑中S濃度(質量%)である。
Figure 2008138253
Figure 2008138253
比較例1は生石灰に蛍石を添加した場合であり、蛍石を用いると比較的高い脱硫率が得られている。一方で、生石灰に加え、FeOを比較的多量に含む転炉滓を添加した脱硫精錬剤を用いた場合の脱硫率を比較例3〜5に示し、蛍石と転炉滓を同時に添加した場合の脱硫率を比較例2に示した。転炉滓のみ添加のケースでは、FeO濃度を適当な範囲にすることによって蛍石添加のケースに匹敵するような脱硫能が得られているが、これは、特許文献7に開示されている技術を再現したものである。しかし、転炉滓単独の添加では、蛍石添加の脱硫率をさらに向上させることはできていない。一方、蛍石に加えて転炉滓を添加した比較例2では、蛍石単独添加よりもさらに高い脱硫率が得られている(比較例2)。これは、蛍石に加えて、転炉滓中のFeO分がCaO滓化を促進した効果が発揮されたものと考えられる。本発明では、蛍石無添加の制約条件において、蛍石単独添加よりも格段に高い脱硫率が得られる脱硫精錬剤を得ることを目標とし、具体的には脱硫率が比較例2(脱硫率=85%)以上となるような脱硫精錬剤を発明の範囲とした。
一方、試験No6〜12は、生石灰に粒鉄およびFeO分を多く含む転炉滓磁選粉を添加して得られる脱硫精錬剤を用いた場合の脱硫試験結果を示す。実施例7〜10に示すように、転炉滓磁選粉からFeOおよび粒鉄が供給され、脱硫精錬剤中のFeO濃度が2.0%〜7.0%、かつ、粒鉄の濃度が1.5%〜5.0%の範囲に入っているときに、85%以上の格段に高い脱硫能が得られた。さらに実施例7〜10では、同程度のFeOを精錬剤中に含む転炉滓単独添加の例(比較例3,4)では得られなかった高い脱硫率が得られており、これらの例は、本発明の特徴である「好適な量の粒鉄含有の効果」が端的に示されたものである。なお、比較例6は脱硫精錬剤中の粒鉄の濃度が低いために目的の脱硫率が得られなかった例であり、比較例11は転炉滓磁選粉の添加量が多すぎたためにFeOおよび粒鉄濃度が好適な範囲の上限を超えた場合の例であり、さらに、比較例12は、粒鉄は好適な範囲にあるが、FeO濃度が好適な範囲の上限を超えた場合の例である。いずれの例でも、目的とする格段に高い脱硫率は得られていない。
No13〜20は生石灰に2次精錬滓磁選粉を添加した場合の例である。試験No18〜20では、脱硫精錬剤中のAl23濃度を単独で高めるためにAl23レンガ屑を追加して添加している。実施例14〜16および実施例18、19に示すように、2次精錬滓磁選粉から或いは一部Al23源としてAl23レンガ屑から、FeO、粒鉄およびAl23が供給され、脱硫精錬剤中のFeO濃度が2.0%〜7.0%、かつ、粒鉄の濃度が1.5%〜5.0%、さらに、Al23濃度が1.5%〜5.0%の範囲に入っているときに、格段に高い脱硫能が得られている。なお、比較例13は2次精錬滓磁選粉の添加量が過少であり、Al23濃度が好適な濃度より低くなった場合の例であり、比較例17は、粒鉄量が好適な量より高い場合の例、および、比較例20はAl23濃度が好適な濃度より高い場合の例を示すが、いずれの場合も、本発明の技術で目標とする85%以上の脱硫率に達していない。また、試験No21は、Al23を少量しか含まない製鋼スラグ磁選粉とAl23源としてレンガ屑を用いたときの請求項2に示した発明の実施例である。さらにAl23源としては、Al23を比較的多く含む2次精錬滓を用いても良く、実施例22は、塩基度2.9、FeO濃度=14.1質量%、粒鉄量=2.0質量%、Al23濃度=20.2質量%の2次精錬滓と脱炭滓磁選粉を生石灰に配合して脱硫精錬剤を構成した場合の実施例を示す。
表6には、生石灰の一部を製鋼スラグに置き換えてCaO源とした場合の本発明による実施例と比較例を示したものである。表6で示した脱硫試験の試験条件は実施例1と同じであるが、製鋼スラグおよび製鋼スラグ磁選粉はあらかじめ化学組成が判っているものを使用せず、保管場所の任意の部分から抜き取ったものを用い、脱硫精錬剤配合後に化学組成を分析により求めた。
Figure 2008138253
試験No23〜25は生石灰の一部を転炉滓で置き換え、さらに転炉滓磁選粉を配合した脱硫精錬剤を用いた場合の結果である。No23、No24の実施例に示すように、生石灰の一部を転炉滓で置き換えても、好適なCaO濃度、FeO濃度および粒鉄量が確保できている限り、請求項1に示す本発明の効果は得られた。生石灰の一部を製鋼スラグで置き換えた場合、必然的に脱硫精錬剤中のCaO濃度は低下するため、過多に製鋼スラグによる生石灰の置き換えを行うと脱硫精錬剤中のCaO濃度が80質量%を下回り、本発明の効果は得られない(比較例25)。
一方、生石灰と置き換える製鋼スラグとして脱炭滓以外の製鋼スラグを用いても、好適なCaO濃度、FeO濃度および粒鉄量が確保されている限り、同様の効果が得られる。例えば、試験No26は生石灰と置き換える製鋼スラグとして塩基度2.9、FeO濃度=23質量%、粒鉄量=4質量%の転炉型溶銑脱りん処理後スラグを用いた場合の本発明の実施例を示す。
さらに脱硫精錬剤中にAl23を含有する本発明においても、実施例27に示すように、生石灰を一部脱炭滓に置き換えた場合でも格別に高い脱硫率が得られている。

Claims (6)

  1. 溶銑の機械攪拌式脱硫処理に用いる脱硫精錬剤であって、
    該脱硫精錬剤中の粒鉄量が1.5〜5.0質量%,FeO濃度が2.0〜7.0質量%、CaO濃度が80質量%以上であることを特徴とする溶銑の脱硫精錬剤。
    ここでFeO濃度は、脱硫精錬剤中に含まれる酸化鉄がすべてFeOであるとして算定する。
  2. 生石灰あるいは生石灰に製鋼スラグを配合したものを主原料とし、更に製鋼スラグ磁選粉を加えてなることを特徴とする請求項1に記載の溶銑の脱硫精錬剤。
  3. 更に該脱硫精錬剤中のAl23濃度が1.0〜5.0質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の溶銑の脱硫精錬剤。
  4. 生石灰あるいは生石灰に製鋼スラグを配合したものを主原料とし、更に製鋼スラグ磁選粉及びAl23源を加えてなることを特徴とする請求項3に記載の溶銑の脱硫精錬剤。
  5. 前記製鋼スラグ磁選粉及びAl23源の一部あるいは全部を2次精錬滓磁選粉としたことを特徴とする請求項2又は4に記載の溶銑の脱硫精錬剤。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の脱硫精錬剤を用いて機械攪拌式脱硫処理を行うことを特徴とする溶銑の脱硫方法。
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