JP2008132613A - 画像記録装置及び画像記録方法 - Google Patents

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充宏 野崎
Shigeki Akiyama
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Abstract

【課題】シートトレイに保持されたシートのサイズを簡易且つ低コストで検出する手段を提供する。シートの端部検出を高速に行うとともに、制御部の処理速度を向上させる。
【解決手段】インクジェットプリンタ3は、記録用紙5が積載される給紙トレイ30を備える。給紙トレイ30にシートガイド15,16が設けられており、更にシートガイド15には反射板23が設けられている。メディアセンサ47から出射された光は、プラテン40の孔81を経て記録用紙5又はトレイ本体31で反射して受光部49に入射する。この反射光の光量から記録用紙5の有無が制御部60により判定される。また、長孔80経て反射板23で反射した反射光は受光部49に入射する。この反射光の光量からシートガイド15の位置が検出され、その位置から記録用紙5の幅サイズが判定される。
【選択図】図8

Description

本発明は、トレイ本体に対してシートガイドがスライド可能に設けられたシートトレイからシートが供給され、該シートに画像記録を行う画像記録装置及び画像記録方法に関し、特に、キャリッジに搭載された反射型光センサの検出値に基づいてシートガイドのスライド位置を判定し、そのスライド位置に基づいてシートトレイに保持されたシートのサイズを判定する画像記録装置及び画像記録方法に関する。
従来、プリンタなどの画像記録装置において、記録用紙を保持するシートトレイが採用されている(例えば、特許文献1参照)。シートトレイには、種々のサイズの記録用紙が保持されうる。異なるサイズの記録用紙を所定の位置に保持するために、シートトレイには、記録用紙を幅方向に対して位置決めするシートガイドが設けられている。シートガイドは、トレイ本体に対して可変に構成されている。ユーザは、シートトレイに保持させるべき記録用紙のサイズに合わせて、シートガイドを任意の位置にスライドさせる。
また、記録用紙を保持する給紙カセットにおいて、保持されている記録用紙の有無やサイズを検知するために、センサを設けることが公知である(例えば、特許文献2参照)。センサの検知信号に基づいて、給紙カセットに保持される用紙のサイズを判定し、そのサイズに応じたモードにて複写制御が実行される。
従来のインクジェットプリンタにおいて、記録用紙の端部まで印刷を行う所謂縁なし印刷を実行するものがある(例えば、特許文献3参照)。縁なし印刷においては、インクジェット記録ヘッドによって、記録用紙の端部より若干外側にまで画像記録が行われる。記録用紙の端部の位置は、キャリッジに搭載されたセンサにより検知される。
特開平3−95038号公報 特開昭61−287638号公報 特開2005−22210号公報
プリンタには小型化及び低価格化が要求されている。したがって、記録用紙のサイズの検出のためにシートトレイに新たにセンサを設けることは、これらの要求に反するため望ましくない。一方、シートトレイに実際に装填された記録用紙のサイズが、プリンタやプリンタドライバにおいて入力された用紙サイズと異なる場合には、実際の記録用紙のサイズと異なるサイズに対する画像記録の制御が行われるという問題がある。
縁なし印刷においては、実際に給紙される記録用紙の端部に合わせて、画像記録範囲を設定することが必要である。したがって、プラテンに給送された記録用紙に対して、キャリッジに搭載されたセンサを走査して、記録用紙の端部が検出される。しかし、記録用紙がプラテンへ給送される度に端部検出を行うと、画像記録速度が遅くなるという問題がある。また、プラテンの幅方向の全範囲に対してセンサを走査し、得られた検出値から端部を求める演算はデータ量が多く、縁なし印刷における制御部の処理速度を低下させる原因となる。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、シートトレイに保持されたシートのサイズを簡易且つ低コストで検出する手段を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、予め得られたシートのサイズに基づいて、シートの端部検出を高速に行うとともに、制御部の処理速度を向上させることにある。
(1) 本発明に係る画像記録装置は、トレイ本体に載置されるシートの移動方向と平行なシート側辺に当接してガイドするシートガイドが上記移動方向と交差する方向にスライド可能に設けられたシートトレイと、上記シートトレイに積載されたシートを上記移動方向へ供給する供給機構と、上記供給機構により供給されたシートを支持するプラテンと、上記プラテンに対して往復動されるキャリッジと、上記キャリッジに搭載されて、上記シートトレイからプラテンへ供給されたシートに対して画像記録を行う記録ヘッドと、上記キャリッジに搭載されて、上記プラテン上のシートを反射光により検出する反射型光センサと、上記シートガイドに連動してスライドされ、上記反射型光センサによって検出される被検出体と、上記シートトレイに保持されたシートのサイズを判定する制御部と、を具備する。上記シートトレイは、上記プラテンに対して上記反射型光センサと反対側に配置される。上記プラテンは、上記キャリッジが往復動する範囲のうち少なくとも上記被検出体がスライドされる領域に対応する位置に、上記被検出体からの反射光を透過する第1窓を有する。上記制御部は、上記反射型光センサの検出値に基づいて上記シートガイドのスライド位置を判定し、そのスライド位置に基づいて上記シートトレイに保持されたシートのサイズを判定する。
シートトレイには、複数のシートが載置されて保持されうる。シートガイドは、シートの供給(移動)方向と交差する方向、すなわち幅方向に対して位置決めされる。シートの供給(移動)方向と平行なシート側辺に当接して、シートの供給(移動)時に、シートが斜行等しないようにガイドする。したがって、シートトレイに保持されるシートのサイズに対応して、シートガイドがトレイ本体に対してスライドされる。例えば、A4サイズの複数のシートがシートトレイに保持された場合は、ユーザはシートガイドをスライドさせて、A4サイズに応じた位置に位置決めする。シートガイドのスライド移動に連動して、被検出体もシートガイドのスライド方向と同方向にスライドされる。供給機構は、シートトレイに保持されたシートをプラテンへ供給する。プラテンに供給されたシートに対して、キャリッジがシートの幅方向に往復動される。キャリッジに搭載された記録ヘッドは、キャリッジとともに往復動されてシートに画像記録を行う。キャリッジに搭載された反射型光センサは、反射光によりプラテン上のシートの位置を検出する。制御部は、検出されたシートの位置に基づいて、例えば縁なし印刷を実行する。
プラテンは、シートガイドがスライドされる領域に対応する位置に第1窓を有する。キャリッジが往復動される範囲において、反射型光センサは、第1窓を通じて被検出体からの反射光を検出しうる。キャリッジを移動させながら、反射型光センサにより被検出体からの反射光を検出することにより、制御部はシートガイドのスライド位置を判定する。そして、制御部は、シートガイドのスライド位置に対応するシートのサイズを判定する。
(2) 上記記録ヘッドは、インクジェット記録ヘッドである場合に、上記第1窓が、透過部材で封止されていることが好ましい。
記録ヘッドからインクが吐出されることにより、インクミストが発生する。プラテンの第1窓が透過部材で封止されることにより、第1窓を通じてインクミストがシートトレイ側へ拡散しない。これにより、シートトレイに保持されたシートがインクミストで汚されない。また、透過部材はシート面及びシートガイドからの反射光を透過するので、反射型光センサがこれらを検出することを妨げない。
(3) 上記透過部材が、上記被検出体を上記プラテンにおける上記記録ヘッド側の面に結像させるレンズであることが好ましい。
反射型光センサは、所定範囲の焦点領域にある物からの反射光を精度よく検出する。透過部材であるレンズが、上記被検出体をプラテンの面に結像させることにより、プラテン上のシートに対して焦点領域が調整された反射型光センサにより、上記被検出体を精度よく検出することができる。
(4) 上記被検出体が上記反射型センサから所定範囲内の距離に配置されたものが好ましい。
これにより、被検出体が反射型光センサにより精度よく検出される。なお、所定範囲内の距離は、反射型光センサの検出精度に基づいて設定される。
(5) 上記制御部は、上記反射型光センサが検出する上記プラテン上のシートの縁位置に基づいて縁なし印刷を実行するものであって、上記シートトレイに保持されたシートのサイズの判定に基づいて、上記プラテン上において上記反射型センサによりシートの縁位置を検出するための走査領域を設定することが考えられる。
縁なし印刷を行う際には、プラテン上におけるシートの縁位置を検出する必要がある。プラテン上に供給されるシートのサイズが不明であれば、プラテン上において、最大サイズのシートの縁位置を含む幅広い領域のすべてに対してキャリッジを移動させながら、反射型光センサによる縁位置の検出を行うことになる。本画像記録装置では、シートトレイから保持されるシートのサイズがシートガイドのスライド位置に基づいて判定されているので、プラテン上において、そのシートのサイズの縁を含む所定の領域のみについて反射型光センサによる縁位置の検出を行えばよい。これにより、縁なし印刷の印刷速度が向上される。
(6) 上記トレイ本体は、シートと光学的な反射率が異なるものであり、上記プラテンは、上記シートトレイがシートを保持する領域に対応する位置に、上記トレイ本体からの反射光を透過する第2窓を有し、上記制御部は、上記反射型光センサの検出値に基づいて上記シートトレイに保持されたシートの有無を判定するものであってもよい。
キャリッジが第2窓へ移動されることにより、反射型光センサがシートトレイがシートを保持する領域の反射光を検出する。シートトレイにシートが保持されていると、シートからの反射光が検出される。シートトレイにシートが保持されていなければ、トレイ本体からの反射光が検出される。トレイ本体は、シートと光学的な反射率が異なるので、制御部は、反射型光センサが検出する反射光に基づいて、シートトレイに保持されたシートの有無を判定することができる。これにより、キャリッジに搭載された反射型光センサにより、プラテン上のシートの検出、シートガイドのスライド位置の検出、及びシートトレイ上のシートの検出を行うことができる。
(7) 上記記録ヘッドは、インクジェット記録ヘッドである場合に、上記第2窓が、透過部材で封止されていることが好ましい。
記録ヘッドからインクが吐出されることにより、インクミストが発生する。プラテンの第2窓が透過部材で封止されることにより、第2窓を通じてインクミストがシートトレイ側へ拡散しない。これにより、シートトレイに保持されたシートがインクミストで汚されない。また、透過部材はシート面及びシートからの反射光を透過するので、反射型光センサがこれらを検出することを妨げない。
(8) 上記透過部材が、上記トレイ本体及びシートを上記プラテンにおける上記記録ヘッド側の面に結像させるレンズであることが好ましい。
反射型光センサは、所定範囲の焦点領域にある物からの反射光を精度よく検出する。透過部材であるレンズが、トレイ本体及びシートをプラテンの面に結像させることにより、プラテン上のシートに対して焦点領域が調整された反射型光センサにより、トレイ本体及びシートを精度よく検出することができる。
(9) 本発明に係る画像記録方法は、シートトレイのトレイ本体に載置されるシートの移動方向と平行なシート側辺に当接してガイドするシートガイドを上記移動方向と交差する方向にスライド可能に設け、上記シートガイドに連動してスライドされる被検出体のスライド領域に対応する位置に形成されたプラテンの第1窓に対してキャリッジを走査し、キャリッジに搭載された反射型光センサにより、上記第1窓を透過する上記被検出体からの反射光を検出し、上記反射型光センサの検出値に基づいて、上記シートガイドのスライド位置を判定し、上記スライド位置に基づいて、上記シートトレイに保持されたシートのサイズを判定し、上記サイズに基づいて、プラテン上に供給されるシートの縁位置を推定し、シートの縁の推定位置を含む所定領域について上記反射型光センサによりプラテン上に供給されたシートの縁位置を検出し、シートの縁の検出位置に基づいて、プラテン上のシートに対して縁なし印刷を行う。
シートトレイのトレイ本体に載置されるシートの供給(移動)方向と交差する方向にスライド可能にシートガイドが設けられている。このシートガイドは、シートの供給(移動)方向と平行なシート側辺に当接して、供給(移動)時にシートが斜行等しないようにガイドする。このシートガイドに連動してスライド可能に被検出体が設けられている。プラテンには、被検出体のスライド領域に対応する位置に第1窓が形成されている。この第1窓に対してキャリッジを走査する。キャリッジには反射型光センサが搭載されている。この反射型光センサにより、第1窓を透過する上記被検出体からの反射光を検出する。この反射型光センサの検出値に基づいて、シートガイドのスライド位置を判定する。そして、判定されたシートガイドのスライド位置に基づいて、シートトレイに保持されたシートのサイズを判定する。さらに、判定されたシートのサイズに基づいて、プラテン上に供給されるシートの縁位置を推定する。
シートトレイからプラテンへシートが供給されると、推定されたシートの縁位置を含む所定領域について反射型光センサによりシートの縁位置を検出する。縁検出が行われる所定領域は、シートの全領域ではなく、例えば、上記推定位置に対して幅方向に所定領域が追加されて設定される。追加される所定領域は、シートの斜行などを考慮したものである。シートトレイからプラテンへ搬送されたシートの縁は、上記推定位置付近を通過するので、上述された所定領域のみに対して反射型光センサによる縁検出を行えば、シートの縁位置が迅速且つ確実に検出される。この検出されたシートの縁位置に基づいて、プラテン上のシートに対して縁なし印刷を行う。
(10) 上記シートトレイにシートが保持される領域に対応する位置に形成された上記プラテンの第2窓へ上記キャリッジを移動し、上記反射型光センサにより、上記第2窓を透過する上記シートトレイからの反射光を検出し、上記反射型光センサの検出値に基づいて、上記シートトレイ上のシートの有無を判定し、上記シートトレイ上にシートが有ると判定された場合に、上記シートトレイから上記プラテンへシートを供給して画像記録を行い、上記シートトレイ上にシートが無いと判定された場合に、上記シートトレイからのシートの供給を中止してもよい。
プラテンには、シートトレイにシートが保持される領域に対応して第2窓が形成されている。この第2窓へキャリッジを移動して、反射型光センサにより、第2窓を透過するシートトレイからの反射光を検出する。シートトレイにシートが保持されていれば、シートからの反射光が検出される。シートトレイにシートが保持されていなければ、シート面からの反射光が検出される。したがって、反射型光センサの検出値に基づいて、シートトレイ上のシートの有無が判定できる。シートトレイ上にシートが有ると判定された場合には、シートトレイからプラテンへシートを供給して画像記録を行う。シートトレイ上にシートが無いと判定された場合には、シートトレイからのシートの供給を中止する。これにより、
縁なし印刷において、シートトレイ上のシートの有無を検出することができる。
本発明に係る画像記録装置によれば、シートトレイのシートガイドのスライド位置を、プラテンの第1窓を通じて、キャリッジに搭載された反射型光センサにより検出することにより、シートトレイに保持されたシートのサイズを判定することができる。
本発明に係る画像記録方法によれば、シートトレイに保持されたシートのサイズを判定し、そのサイズに応じてプラテン上におけるシートの縁の位置を推定し、その推定位置を含む所定領域についてのみ反射型光センサによりシートの縁を検出するので、縁なし印刷の印刷速度が向上される。
以下、適宜図面が参照されながら本発明の実施形態が説明される。なお、本実施形態は本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
《第1の実施形態》
以下に、図1から図7が参照されて、本発明の第1の実施形態に係るインクジェットプリンタ3を備えた複合機1について説明される。ここに、図1は、インクジェットプリンタ3を備えた複合機1の外観構成を示す斜視図である。図2は、インクジェットプリンタ3の内部構造を示す模式図である。図3は、給紙トレイ30の平面図であり、プラテン40が破線で示されている。図4は、プラテン40の上方を視点とする給紙トレイ30の平面図である。図5は、記録ヘッドユニット41の底面図である。図6は、メディアセンサ47の構成を示す拡大断面図である。図7は、複合機1の制御部60の構成の第1例を示すブロック図である。
複合機1は、スキャナ機能及びプリンタ機能を有する。図1に示されるように、フラットベッドスキャナ2は、複合機1の上部に一体的に構成されており、複合機1のスキャナ機能を実現する。複合機1の下部には、インクジェットプリンタ3が一体的に構成されている。インクジェットプリンタ3は、複合機1のプリンタ機能を実現するものであり、本発明に係る画像記録装置に相当する。なお、スキャナ機能は画像記録装置において任意の機能である。したがって、本発明の画像記録装置は、例えば、プリンタ機能のみを有する単機能のものとして実現されてもよい。
複合機1の正面側には、操作パネル4が設けられている。操作パネル4には各種操作キーや液晶ディスプレイがレイアウトされている。操作パネル4の構成は一般的なものである。インクジェットプリンタ3は、操作パネル4に入力された指示によって動作する。インクジェットプリンタ3は、操作パネル4に入力された指示のほか、コンピュータに接続されて該コンピュータからプリンタドライバ等を介して送信される指示によっても動作する。インクジェットプリンタ3の動作は、後述される制御部60により制御される。
インクジェットプリンタ3は、正面に開口10が形成されている。給紙トレイ30(本発明のシートトレイの一例)及び排紙トレイ43は、開口10の内側に上下2段に設けられている。給紙トレイ30及び排紙トレイ73は、開口10に対して着脱可能に構成されている。給紙トレイ30には、複数枚の記録用紙5(本発明のシートに相当)が積載され得る。給紙トレイ30はスライドトレイ11を備えており、該スライドトレイ11が必要に応じて引き出されることによりトレイ面が拡大される。給紙トレイ30に収容された記録用紙5がプリンタ部2の内部へ給送されて所望の画像が記録され、排紙トレイ43へ排出される。
以下に、本発明に係るシートトレイが、インクジェットプリンタ3の給紙トレイ30として説明される。
図3及び図4に示されるように、給紙トレイ30は、トレイ本体31と、一対のシートガイド15,16とを備えて構成されている。トレイ本体31は、平面視が概ね皿形状である。トレイ本体31は、合成樹脂を成形することにより得られる。本第1の実施形態では、トレイ本体31は、黒色などの暗色の合成樹脂で構成されている。トレイ本体31に、日本工業規格に規定される各種サイズ、例えば、A4サイズ、B5サイズ、A5サイズ、はがきサイズ、写真L判サイズ等の各種サイズの記録用紙5が収容される。
給紙トレイ30は、トレイ本体31と後述するメディアセンサ47との離間距離が所定の範囲内となる位置に配置されている。具体的には、メディアセンサ47から発せられた光のうち、トレイ本体31の上面で反射した反射光をメディアセンサ47で受光可能な範囲内に、給紙トレイ30が配置されている。
図2に示されるように、給紙トレイ30の装置背面側の壁33は、装置背面側へ傾斜している。壁33の内面は、記録用紙5を搬送路42へ案内するガイド面となる。図2には現れていないが、壁33の内側面には、突出された複数の歯が搬送方向に並んで配設されている。給紙トレイ30に載置された複数枚の記録用紙5は、壁33の傾斜に沿って最上位置の記録用紙5が搬送方向へ突き出されるように捌かれる。その際に、壁33の歯が記録用紙5間に入り込むことにより、記録用紙5間に隙間ができる。これにより、記録用紙5が分離しやすくなり、給送の際に最上位置の記録用紙5のみが他の記録用紙5から確実に分離される。
シートガイド15,16は、トレイ本体31に設けられている。シートガイド15,16は、合成樹脂を成形することにより得られる。シートガイド15,16の着色は特に限定されないが、本実施形態では、白色などの明色の合成樹脂で構成されている。シートガイド15,16は、トレイ本体31上で支持されている。シートガイド15,16は、トレイ本体31の幅方向、即ち、シートの供給(移動)方向に交差する方向へスライド可能に支持されている。シートガイド15,16は、給紙トレイ30に載置されて保持される記録用紙5の幅方向の位置を規制するとともに、シートの供給(移動)方向と平行なシート側辺に当接して、シートの供給時にシートが斜行等しないようにガイドするものである。詳細には、給紙トレイ30に載置された記録用紙5の幅方向の中央位置を予め定められた基準位置に略一致させるように記録用紙5の位置を規制するものである。本第1の実施形態では、上記基準位置は、給紙トレイ30の幅方向中央に設定されている。このように、記録用紙5の幅方向の中央を所定の基準位置に一致させるように記録用紙5を規制することは、一般に、センターレジと呼ばれる。
装置正面側から見て、給紙トレイ30の左側にシートガイド15が配置され、右側にシートガイド16が配置されている。シートガイド15,16は、略L字状に形成されており、底面部17と、この底面部17から鉛直上方に立設された垂直部18とからなる。シートガイド15,16は、周知の連動機構によって連結されている。具体的には、図3に示されるように、各シートガイド15,16それぞれの底面部17から給紙トレイ30の幅方向中央側へ延出されたラック20と、該ラック20に噛合されたピニオン21とによって構成される連動機構によってシートガイド15,16が連結されている。これにより、いずれか一方のシートガイド15(又は16)をスライド移動させると、他方のシートガイド16(又は15)が連動して相反する方向へスライド移動する。従って、例えば、給紙トレイ30に載置された記録用紙の幅がシートガイド15,16の離間距離よりも小さい場合には、図3において右側のシートガイド16を左方向へスライド移動させることにより、これに連動して、幅方向左側のシートガイド15が右方向へスライド移動され、シートガイド15,16間の離間距離が原稿の幅に合致される。これにより、記録用紙の幅方向の中央位置が給紙トレイ30の幅方向中央に一致する。
シートガイド15は、トレイ本体31と光学的な反射率が異なるように構成されている。具体的には、図3に示されるように、シートガイド15に反射板23(図3及び図4の斜線部分を参照)が設けられている。反射板23が、本発明の被検出体に相当する。この反射板23の反射率はトレイ本体31及び記録用紙5の反射率と異なる。反射板23は、トレイ本体31及び記録用紙5と比較して、光学的な反射率が高い部材で構成されている。なお、記録用紙5は白色である。
反射板23は、シートガイド15の垂直部18の上端であって、装置背面側の端部に配設されている。シートガイド15は、反射板23と後述するメディアセンサ47との鉛直方向の離間距離が所定の範囲内となる位置に配置されている。具体的には、メディアセンサ47から発せられた光のうち、反射板23の上面で反射した反射光をメディアセンサ47で受光可能な範囲内に、シートガイド15が配置されている。上記離間距離は、メディアセンサ47の検出精度や性能に基づいて設定される。
反射板23は、給紙トレイ30の上側に水平に配置されたプラテン40と対面するように配設されている。反射板23も、プラテン40と同様に水平に配置されている。つまり、反射板23は、プラテン40に対して平行に配設されている。反射板23は、シートガイド15と一体に形成されていてもよく、また、別部材として構成されていてもよい。本第1の実施形態では、垂直部18の上端から給紙トレイ30の幅方向中央側へ突出する板状の突出片をシートガイド15に一体に形成し、その突出片の上面に高反射率のアルミシートを貼り付けることにより反射板23を構成している。
なお、本第1の実施形態では、アルミシートが付着された反射板23を例示するが、反射板23は、トレイ本体31及び記録用紙5と比較して明るい色に着色されたものであればよい。また、本第1の実施形態では、反射板23及び記録用紙5の反射率をトレイ本体31よりも大きくしたが、その逆であってもかまわない。すなわち、反射板23及び記録用紙5の反射率をトレイ本体31の反射率よりも小さくしてもよい。要するに、反射板23の反射率とトレイ本体31及び記録用紙5の反射率とが光学的に区別可能な程度に異なるものであればよい。
また、本第1の実施形態では、反射板23の反射率とトレイ本体31及び記録用紙5の反射率とを異なるようにしたが、反射板23の上面をトレイ本体31の幅方向に白黒に色分けするようにしてもよい。例えば、反射板23の上面のうち、トレイ本体31の中央側の半分を白色、外側の半分を黒色としてもよい。
以下に、本発明に係る供給機構が、アーム35及び給紙ローラ36として説明される。
アーム35は、給紙トレイ30に接離する方向へ揺動可能に設けられている。給紙ローラ36は、アーム35の揺動端に回転自在に支持されている。したがって、アーム35の揺動により、給紙ローラ36が給紙トレイ30に対して接離される。
図2に示されるように、アーム35は、回転軸37が装置本体のフレーム(不図示)に回転自在に支持されている。アーム35は、その揺動端、すなわち回転軸37と反対側の端部が給紙トレイ30に接離可能に上下動される。アーム35は、自重により給紙トレイ30に接触するように下側に回動される。給紙トレイ30が装置本体に対して脱着される際には、アーム35がほぼ水平方向となるように上側へ退避される。
図2には現れていないが、回転軸37は、モータから駆動伝達される伝達ギヤを回転自在に支持する。アーム35において、回転軸37から揺動端へ向かって複数の伝達ギアが直列に噛合されて、駆動伝達機構が構成されている。この駆動伝達機構により、モータの駆動力が給紙ローラ36へ伝達される。
給紙ローラ36は、アーム35の揺動端に設けられている。給紙ローラ36は、記録用紙の搬送方向(図2における右方向)と直交する方向(図2における紙面垂直方向)を軸として回転自在に支持されている。給紙ローラ36の外周には合成ゴムからなるローラ面が形成されている。給紙ローラ36のローラ面には、記録用紙との摩擦を高めるために平目ローレットが形成されている。
図2に示されるように、給紙ローラ36が給紙トレイ30に載置された記録用紙5と接触した状態で、給紙ローラ36が回転されると、記録用紙5が搬送方向へ給送される。給紙ローラ36が回転されると、アーム35には、給紙ローラ36が回転して記録用紙5を搬送方向へ給送する反力として、下方向へ回動する力が作用する。これにより、給紙ローラ36が記録用紙5に食い込むように圧接され、給紙ローラ36と記録用紙5との摩擦力が増して、記録用紙5が確実に搬送方向へ給送される。
以下に、本発明に係るプラテン及び記録ヘッドが、プラテン40及び記録ヘッドユニット41として説明される。給紙トレイ30から給送された記録用紙5は、搬送路42を通じてプラテン40上へ搬送される。プラテン40に搬送された記録用紙5はプラテン40によって支持される。プラテン40に支持された記録用紙5は、記録ヘッドユニット41により画像記録が行われる。
図2に示されるように、給紙トレイ30の奥部から上側へ向かって搬送路42が形成されている。搬送路42は、給紙トレイ30の奥部から装置背面に沿って上方へ向かった後、装置正面側へ曲がって、装置背面側から装置正面側へと延びて排紙トレイ43へ至る。つまり、給紙トレイ30から給送された記録用紙5は、搬送路42により下方から上方へUターンするように案内されてプラテン40へ到達し、記録ヘッドユニット41により画像記録が行われた後、排紙トレイ43へ排出される。
図2から図4に示されるように、プラテン40は、シートガイド15,16の上側に配置されている。より詳細には、プラテン40は、シートガイド15が具備する反射板23の直上に配置されている。プラテン40は、記録用紙5の幅より十分に大きい。したがって、搬送路42を搬送される記録用紙5の両端は、常にプラテン40上を通過する。
図2に示されるように、プラテン40の上側には、記録ヘッドユニット41が設けられている。つまり、記録ヘッドユニット41は、プラテン40に対してアーム35や給紙トレイ30と反対側に配置されている。記録ヘッドユニット41は、キャリッジ44及び記録ヘッド45を有する。キャリッジ44は、記録ヘッド45を搭載する。図には表れていないが、キャリッジ44は、ガイドレールやガイドシャフトに案内されて、プラテン40に対してその幅方向(図3における紙面左右方向)に往復してスライド移動する。キャリッジ44は、画像記録が行われないときは、図3に示されるように、装置正面から見てプラテン40の右側端部、つまりシートガイド16側の端部で待機している。画像記録が行われないときにキャリッジ44が待機する位置を、以下待機位置と称する。
キャリッジ44は、周知のベルト駆動機構により所定のタイミングでスライドされる。キャリッジ44に搭載された記録ヘッド45も、キャリッジ44とともにスライドされる。図には現れていないが、キャリッジ44のスライド方向に、リニアエンコーダ72(図7参照)のエンコーダストリップが設けられている。キャリッジ44には、このエンコーダストリップを検出する光センサが設けられている。
図5に示されるように、記録ヘッド45は、その下面側に複数のノズル46を備える。記録ヘッド45は、インクジェット方式でノズル46からインクを吐出する。ノズル46は、シアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)・ブラック(Bk)の各色インク毎に、記録用紙5の搬送方向に並べられている。各図には現れていないが、記録ヘッド45には、インクカートリッジからインクチューブを通じてC・M・Y・Bkの各色インクが供給される。供給された各色インクは、記録ヘッド45内に形成された流路を通じて各ノズル46に分配される。記録ヘッド45は、供給された各インクを微小なインク滴としてノズル46から選択的に吐出する。キャリッジ44が往復動される間に、記録ヘッド45からインク滴が選択的に吐出される。これにより、プラテン40上を搬送される記録用紙5に画像記録が行われる。
以下に、本発明に係る第1窓及び第2窓が、長孔80及び孔81として説明される。また、本発明に係る透過部材が、レンズ82,83として説明される。
図3及び図4に示されるように、プラテン40には、長孔80及び孔81が形成されている。長孔80及び孔81は、プラテン40を厚み方向に貫通する。長孔80及び孔81は、プラテン40上において装置背面寄りに設けられている。また、長孔80及び孔81は、プラテン40の幅方向に一列に並んで配設されている。
長孔80は、プラテン40において反射板23の直上に形成されている。したがって、プラテン40の上面側から長孔80を通じてプラテン40の下側の反射板23が視認される。長孔80は、プラテン40の幅方向(図3における紙面左右方向)の中央付近からプラテン40の紙面左側の端部付近まで延設されている。長孔80の長手方向の長さは、シートガイド15とともに反射板23がスライドする領域に対応している。本第1の実施形態では、長孔80の長手方向長さは、反射板23がスライドする範囲以上を有する。長孔80の幅は、特に限定されないが、長孔80を通じてプラテン40の下側へ照射された光の反射光が孔81を再び上方へ通過し得る大きさを要する。
孔81は、プラテン40の幅方向の中央に形成されている。孔81は、プラテン40においてトレイ本体31の直上に形成されている。したがって、プラテン40の上面側から孔81を通じてプラテン40の下側のトレイ本体31が視認される。孔81の形態は、特に限定されないが、孔81を通じてプラテン40の下側へ照射された光の反射光が孔81を再び通過し得る形状及び大きさを要する。
図2及び図4に示されるように、長孔80には、レンズ82が嵌め込まれている。レンズとしては、例えば屈折率分布型レンズの一種であるセルフォックレンズ(登録商標)が用いられる。また、孔81には、レンズ83が嵌め込まれている。レンズ83としては、例えば凸レンズが用いられる。レンズ82,83は、長孔80,孔81に対して隙間無く嵌め込まれている。つまり、長孔80はレンズ82によって封止されており、孔81はレンズ83によって封止されている。
レンズ82は、トレイ本体31、少なくとも反射板23をプラテン40の上面に結像させるものである。したがって、反射板23からの反射光は、長孔80を通過することにより、レンズ82によってプラテン40の上面に結像される。もちろん、レンズ82は、反射板23、トレイ本体31及び記録用紙5をプラテン40の上面に結像するものであってもよい。レンズ83は、トレイ本体31及び記録用紙5をプラテン40の上面に結像させるものである。したがって、トレイ本体31及び記録用紙5からの反射光は、レンズ83を通過することにより、レンズ83によってプラテン40の上面に結像される。結像された反射光は、後述するメディアセンサ47により検出されうる。つまり、長孔80及びレンズ82、そして、孔81及びレンズ83を通じて、プラテン40の下側の各検出領域がメディアセンサ47に対して呈示される。
以下に、本発明に係る反射型光センサがメディアセンサ47として説明される。図6に示されるように、メディアセンサ47は、キャリッジ44に搭載されている。このメディアセンサ47は、プラテン40上の記録用紙5を検出することを主目的とするものであるが、本第1の実施形態では、給紙トレイ30に載置された記録用紙5の有無の判定や、シートガイド15の位置の判定にも用いられる。
メディアセンサ47は、発光ダイオードからなる発光部48と、光学式センサからなる受光部49とを具備する。メディアセンサ47の発光部48は鉛直下方へ向けて光を照射し、プラテン40などで反射した反射光を受光部49で受光される。
メディアセンサ47は、キャリッジ44とともにスライドされる。プラテン40上に記録用紙5が支持されている状態でキャリッジ44がスライドされると、そのスライドの過程において、メディアセンサ47はプラテン40の上面或いは記録用紙5の上面からの反射光を受光する。これにより、メディアセンサ47は、記録用紙5の両端の縁を含むデータを得る。制御部60は、このデータに基づいて記録用紙5の両端位置を判定する処理を行う。図5に示されるように、メディアセンサ47は、キャリッジ44の搬送方向上流側付近に配置されているので、記録ヘッド45が記録用紙5に画像記録を行う前に、メディアセンサ47により記録用紙5の両端位置を検出しうる。
図5に示されるように、キャリッジ44の下面側にメディアセンサ47が搭載されている。メディアセンサ47は、キャリッジ44の搬送方向上流側の端部付近、より詳細には、キャリッジ44がスライド移動したときに長孔80及び孔81上を通過する位置に設けられている。したがって、プラテン40上に記録用紙5が支持されていない状態で、メディアセンサ47が孔81に移動されてメディアセンサ47が駆動されると、メディアセンサ47の発光部48から発せられた光は孔81を通過してトレイ本体31の上面、或いは、トレイ本体31に載置された記録用紙5の上面で反射し、再び孔81を通過して受光部49で受光される。このとき受光したデータに基づいて、制御部60は、給紙トレイ30上に記録用紙5が載置されているかどうかを判定する処理を行う。
また、メディアセンサ47が長孔80に沿ってスライドする過程でメディアセンサ47が駆動されると、メディアセンサ47の発光部48から発せられた光は長孔80を通過して、トレイ本体31の上面、トレイ本体31に載置された記録用紙5の上面、或いは反射板23の上面で反射し、再び孔81を通過して受光部49で受光される。このとき受光したデータに基づいて、制御部60は、給紙トレイ30上の記録用紙5の幅サイズを判定する処理を行う。
プラテン40の上面の色は、プラテン40の素材と同じ暗色である。つまり、プラテン40の上面の色は、記録用紙5よりも反射率が低い暗色である。記録用紙5がプラテン40上に存在しない場合は、反射率の低いプラテン40からの反射光を受光部49が受光する。したがって、このときのメディアセンサ47の検出値(AD値)は低い値となる。記録用紙5がプラテン40上に存在する場合は、反射率の高い記録用紙5からの反射光を受光部49が受光する。したがって、このときのメディアセンサ47の検出値(AD値)は高い値となる。メディアセンサ47が受光する反射光の光量の差に基づいて、制御部60は、プラテン40上の記録用紙5の有無を判定する。
図2に示されるように、プラテン40の上流側及び下流側には、ローラ対50,51が設けられている。ローラ対50,51は、モータにより駆動されるローラと、そのローラに圧接されて従動するピンチローラとからなる。ローラ対50は、搬送路42を搬送される記録用紙5をニップしてプラテン40上へ搬送する。ローラ対51は、記録済みの記録用紙5を狭持して排紙トレイ43へ搬送する。ローラ対50,51は、所定の回転量毎に間欠駆動される。これにより、プラテン40上の記録用紙5は、所定の搬送量毎に一時停止されながら搬送される。ローラ対50,51の回転が間欠する間、つまり記録用紙5の搬送が一時停止される間に、記録ヘッドユニット41が記録用紙5の幅方向にスライドされ、記録ヘッド45のノズル46から各色インクが選択的に吐出される。これにより、記録用紙5の先端側から後端側へ向かって画像記録が行われる。画像記録を終えた記録用紙5は、排紙トレイ43へ排出される。
以下、本発明に係る制御部が、制御部60として説明される。制御部60は、メディアセンサ47の検出値に基づいて、シートガイド15,16の位置を判定し、その位置に基づいて給紙トレイ30に載置された記録用紙5のサイズを判定する。さらに、制御部60は、メディアセンサ47が検出するプラテン40上の記録用紙5の幅方向両端の縁位置に基づいて記録ヘッド45に縁なし印刷を実行させる。
制御部60は、インクジェットプリンタ3のみでなくフラットベッドスキャナ2を含む複合機1の全体動作を制御するものであるが、本第1の実施形態においてはフラットベッドスキャナ2の詳細な構成の説明は省略される。制御部60は、図7に示されるように、CPU61、ROM62、RAM63、EEPROM64を主とするマイクロコンピュータとして構成されており、バス65を介してASIC(Application Specific Integrated Circuit)66に接続されている。
ROM62には、複合機1の各種動作を制御するためのプログラム等が格納されている。RAM63は、CPU61が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記録する記憶領域又は作業領域として使用される。例えば、給紙トレイ30上の記録用紙5の有無を判定する際に用いられる閾値R1(図10参照)や、シートガイド15の反射板23の位置を判定する際に用いられる閾値R2(図10参照)等のデータを記憶する。
ASIC66は、CPU61からの指令に従い、LFモータ67に通電する相励磁信号等を生成して、該信号をLFモータ67の駆動回路68に付与する。駆動回路68を介して駆動信号がLFモータ67に通電されることにより、制御部60によるLFモータ67の回転制御が行われる。
駆動回路68は、給紙ローラ36、ローラ対50,51に接続されたLFモータ67を駆動させるものである。駆動回路68は、ASIC66からの出力信号を受けて、LFモータ67を回転するための電気信号を形成する。該電気信号を受けてLFモータ67が回転する。LFモータ67の回転力がギアや駆動軸等からなる周知の駆動機構を介して、給紙ローラ36、ローラ対50,51へ伝達される。
ASIC66は、CPU61からの指令に従い、CRモータ69に通電する相励磁信号等を生成して、該信号をCRモータ69の駆動回路70に付与する。駆動回路70を介して駆動信号をCRモータ69に通電されることにより、制御部60によるCRモータ69の回転制御が行われる。
駆動回路70は、キャリッジ44に接続されたCRモータ69を駆動させるものである。駆動回路70は、ASIC66からの出力信号を受けて、CRモータ69を回転するための電気信号を形成する。該電気信号を受けてCRモータ69が回転する。CRモータ69の回転力がベルト駆動機構を介してキャリッジ44へ伝達されことにより、キャリッジ44がスライドされる。
駆動回路71は、記録ヘッド45から所定のタイミングで各色インクを記録用紙5に対して選択的に吐出させるものである。CPU61から出力される駆動制御手順に基づいてASIC66が出力信号を生成する。駆動回路71は、この出力信号を受けて、記録ヘッド45を駆動制御する。
ASIC66には、メディアセンサ47が接続されている。メディアセンサ47の検知信号は、ASIC66、バス65を介してRAM63に記憶される。CPU61は、ROM62に格納されたプログラムに基づいて、該検知信号を解析して記録用紙の端部を判断する。また、CPU61は、ROM62に格納されたプログラムに基づいて、該検知信号を解析してシートガイド15の反射板23の位置を判定する。さらに、判定された位置に基づいて、給紙トレイ30に保持された記録用紙5の幅サイズを判定する。
さらに、ASIC66には、キャリッジ44の位置を検出するリニアエンコーダ72が接続されている。CPU61は、リニアエンコーダ72の検知信号に基づいてキャリッジ44のスライド位置を判断する。また、ASIC66には、フラットベッドスキャナ2や、複合機1の操作指示を行うための操作パネル4が接続されている。
図には現れていないが、制御部60は制御基板により構成されており、この制御基板と記録ヘッド45及びメディアセンサ47とは、フラットケーブルを通じて電気信号の送受信を行う。フラットケーブルは、電気信号を伝送する導体をポリエステルフィルム等の合成樹脂フィルムで覆って絶縁した薄帯状のものである。
以下に、図8から図12を用いて、制御部60により実行される処理手順の第1例とともに、複合機1で行われる画像記録動作について説明される。ここに、図8及び図9は、制御部60により実行される縁なし印刷処理の手順の第1例を示すフローチャートである。図10は、用紙検出位置から待機位置までの移動過程において受光部49に入射した反射光の光量分布を示す図である。図11及び図12は、装置正面側から見たプラテン40の模式断面図である。なお、図8及び図9において、S1,S2,・・・は処理手順(ステップ)番号を示す。
給紙トレイ30には、図2に示されるように、複数枚の記録用紙5が積載されて保持されている。ここでは、記録用紙5を写真L判サイズとする。アーム35が下方へ揺動されて、給紙ローラ36が給紙トレイ30上の記録用紙5に接触すると、給紙準備が整う。印刷指示が入力されるまで、複写機1はこの状態で待機する。このとき、キャリッジ44は、図11(a)に示される待機位置で静止している。
ステップS1では、印刷指示が入力されたかどうかが制御部60によって判断される。例えば、操作パネル4から印刷開始ボタンが押し操作されることにより、或いはコンピュータ等からプリンタドライバを通じて印刷開始のコマンドを受信することにより、制御部60は、印刷指示が入力されたと判断する。なお、ステップS1の判断処理は、印刷指示が入力されるまで継続される(S1のN側)。
ステップS1で印刷指示が入力されたと判断されると(S1のY側)、制御部60はCRモータ69を駆動させて、キャリッジ44を、待機位置から用紙検出位置まで移動させる(S2)。ここに、用紙検出位置とは、図11(b)に示されるように、メディアセンサ47と孔81とが平面視で一致する位置のことをいう。
続いて、ステップS3において、メディアセンサ47が駆動される。つまり、メディアセンサ47に電源が投入されて、発光部48から孔81へ向けて光を出射する。発光部48から出射された光は、孔81のレンズ83を透過して給紙トレイ30上の記録用紙5に到達する(図11(b)参照)。そして、その光は、記録用紙5で反射して再びレンズ83を透過して受光部49に入射する。これにより、メディアセンサ47は、記録用紙5に応じた光量の光を受光部49で受光する。給紙トレイ30に記録用紙5が載置されていない場合は、トレイ本体31で反射した光が受光部46に入射する。
ステップS4では、制御部60によって、記録用紙5が検出されたかどうかが判断される。かかる判断は、メディアセンサ47で受光した反射光の受光量が閾値R1より大きいかどうかを比較することによって行われる。受光量が閾値R1より大きい場合は、記録用紙5が給紙トレイ30に載置されていると判断され、受光量が閾値R1より小さい場合は、記録用紙5が給紙トレイ30に載置されていないと判断される。記録用紙5はトレイ本体31より反射率が大きいため、記録用紙5からの反射光はトレイ本体31からの反射光よりも光量が大きい。したがって、記録用紙5からの反射光とトレイ本体31からの反射光とに光量差が生じる。当該ステップS4の判断処理は、この光量差に基づいて行われる。なお、上記閾値R1は、記録用紙5からの反射光と給紙トレイ30からの反射光とを識別するための閾値であり、RAM63に記憶されている。閾値R1は、予め実測された記録用紙5からの反射光とトレイ本体31からの反射光とに基づいて定められる。
本第1の実施形態では、孔81にレンズ83が嵌め込まれている。そのため、レンズ83を透過したトレイ本体31及び記録用紙5からの反射光は、レンズ83によってプラテン40の上面に結像される。したがって、トレイ本体31で反射した反射光と記録用紙5で反射した反射光の光量差が明確となり、制御部60による記録用紙5の有無の判定が正確に行われる。
ステップS4で記録用紙5が検出された場合(S4のY側)、すなわち、給紙トレイ30に記録用紙5が載置されている場合は、次のステップS6において、記録用紙5を給紙する給紙動作が開始される。具体的には、制御部60によってLFモータ67が駆動されて、これにより給紙ローラ36が回転し、給紙トレイ30上に載置された記録用紙5が給紙ローラ36によって用紙搬送路42に給紙される。
一方、ステップS4で記録用紙5が検出されなかった場合(S4のN側)、すなわち、給紙トレイ30に記録用紙5が載置されていない場合は、次のステップS5において、記録用紙5が無いことを示すエラー(用紙無しエラー)が制御部60によって表示出力される。なお、用紙無しエラーが出力されると、画像記録を行わずに一連の処理が終了する。もちろん、エラーが解除されたことを条件に、ステップS6以降の処理を実行してもよい。
続いて、図11(c)に示されるように、用紙検出位置から長孔80の孔81側の第1端84を経て他方の第2端85までの領域が、メディアセンサ47によって走査される(S7)。具体的には、メディアセンサ47を駆動させたまま、用紙検出位置に配置されたキャリッジ44を第2端85までスライドさせる。これにより、用紙検出位置から第2端85までに受光部49に入射した反射光の光量分布(図10参照)が得られる。なお、この光量分布は、RAM63に記憶される。ここで、図10に示される光量分布において、領域Q1は、給紙トレイ30上の記録用紙5から孔81を通過した反射光の光量を示す。領域Q2は、孔81から長孔80の第1端84までに至るプラテン40の上面からの反射光の光量を示す。領域Q3は、給紙トレイ30上の記録用紙5で反射して、長孔80を通過した反射光の光量を示す。領域Q4は、反射板23で反射して、長孔80を通過した反射光の光量を示す。領域Q5は、トレイ本体31の上面で反射して、長孔80を通過した反射光の光量を示す。また、領域Q6は、プラテン40の上面からの反射光の光量を示す。また、図10の二点鎖線は、記録用紙が給紙トレイ30に載置されていないときにトレイ本体31の上面で反射した反射光の光量を示す。図10に示されるように、反射光は、反射した面の色に応じた光量を有する。
次のステップS8では、シートガイド15を検出する処理が制御部60によって行われる。かかる処理は、ステップS7で得られた光量分布(図10参照)に基づいて行われる。具体的には、上記光量分布と閾値R2とを比較して、上記光量分布に閾値R2を超える光量データが存在するかどうかを判定することによって行われる。図10においては、閾値R2を超える領域Q4の光量データが存在するため、反射板23が検出され、ひいてはシートガイド15が検出される。なお、上記閾値R2は、シートガイド15が具備する反射板23からの反射光と給紙トレイ30からの反射光とを識別するための閾値データであり、RAM63に記憶されている。閾値R2は、予め実測された反射板23からの反射光とその周辺部材からの反射光とに基づいて定められる。
ステップS8でシートガイド15が検出されなかった場合(S8のN側)、即ち、上記光量分布(図10参照)に閾値R2を超える光量データが存在しないと判断された場合は、次のステップS9において、制御部60によってシートガイド15が検出されなかったことを示すエラー(シートガイド検出エラー)が表示出力される。このシートガイド検出エラーが出力された後、一連の処理が終了する。もちろん、シートガイド検出エラーの出力後に、プラテン40で支持可能な最大サイズの記録用紙の幅全域を走査する従来の手法で、プラテン40に搬送された記録用紙5の先端及び幅方向の縁位置を検出するようにしてもかまわない。
ステップS8でシートガイド15が検出された場合(S8のY側)、即ち、上記光量分布(図10参照)に閾値R2を超える光量データが存在すると判断された場合は、ステップS10において、給紙トレイ30上の記録用紙5の幅サイズを判定する処理が制御部60によって行われる。かかる判定処理は、ステップS7で得られた光量分布(図10参照)において、シートガイド15の位置を求め、その位置に基づいて給紙トレイ30上の記録用紙5の幅サイズを判定する。シートガイド15の位置は、予め反射板23の幅方向の端部とシートガイド15の記録用紙5側の側面とを合致させておけば、図10の領域Q4の光量データの一方のエッジの位置に一致する。そのため、上記領域Q4の光量データの一方のエッジから、シートガイド15の位置を求めることができる。具体的には、上記領域Q4の光量データの一方のエッジに対応するメディアセンサ47の位置をリニアエンコーダ72やCRモータ69のステップ数などから求めることにより、トレイ本体31の幅方向中央を基準とするシートガイド15の位置、即ち、トレイ本体31の幅方向中央からシートガイド15までの距離が得られる。なお、トレイ本体31の幅方向中央からシートガイド15までの距離は、受光量が閾値R2を超えたときのメディアセンサ47の位置から孔81までの距離に一致する。
トレイ本体31の幅方向中央からシートガイド15までの距離を2倍して得られた数値は、シートガイド15とシートガイド16との離間距離であり、これは記録用紙5の幅サイズに一致する。本第1の実施形態では、このように求められたシートガイド15とシートガイド16との離間距離を記録用紙5の幅サイズと判定する。このようにして得られた幅サイズは、RAM63に記憶される(S11)。
なお、ステップS8で判定された幅サイズに基づいて、記録用紙5のサイズを日本工業規格に規定される各種サイズから特定してもよい。例えば、給紙トレイ30が縦置きの記録用紙を保持するものであれば、幅サイズが80mmである場合は写真L判サイズ、幅サイズが182mmである場合はB5サイズ、幅サイズが210mmである場合はA4サイズと特定することができる。
記録用紙5の幅サイズが判定されると、制御部60は、その幅サイズに基づいて、記録用紙5がプラテン40に搬送されたときの幅方向の縁位置を推定する。給紙トレイ30に載置されたときの記録用紙5の縁位置はプラテン40に搬送されたときの縁位置と概ね一致する。したがって、本第1の実施形態では、給紙トレイ30に載置された記録用紙5の幅方向の縁位置をプラテン40上における記録用紙5の縁位置と推定する。このように推定された縁位置を、図12(a)において符号L1,L2で示す。以下、符号L1,L2で示される縁位置を推定位置と称する。
続いて、制御部60によって、プラテン40上における記録用紙5の幅方向の縁位置を検出する際にメディアセンサ47が走査する領域(走査領域)が設定される(S12)。本第1の実施形態では、上記走査領域は、図12(a)の矢印86,87で示される領域に設定される。具体的には、上記走査領域86,87は、推定位置L1,L2を中心に幅方向へ距離Dを隔てた領域に設定される。なお、距離Dは、給紙トレイ30からプラテン40まだ記録用紙5が搬送されたときに生じうるズレを考慮して定められる。
次のステップS13では、プラテン40に搬送された記録用紙5の先端を検出するために、制御部60によって、キャリッジ44が用紙検出位置から先端検出位置まで移動される。先端検出位置とは、図12(b)に示されるように、推定位置L2を境にして、メディアセンサ47が幅方向中央側に配置され、記録ヘッド45がプラテン40の端部側に配置される位置である。なお、記録用紙5の後端を検出する際にも、キャリッジ44は上記先端検出位置に移動される。
給紙トレイ30から搬送された記録用紙5は、記録位置より搬送方向上流側の所定位置でレジストされる。その後、LFモータ67が間欠駆動されて、ローラ対50,51が所定の回転量毎に間欠駆動される。記録用紙5の先端がメディアセンサ47の下方に到達すると、プラテン40からの反射光を受光していた受光部44は、記録用紙5からの反射光を受光する。プラテン40からの反射光と記録用紙5からの反射光との間には光量差があるため、制御部60は、この光量差に基づいて記録用紙5の先端を検出することができる。
制御部60によって記録用紙5の先端が検出されると(S14のY)、ステップS12で設定された走査領域86,87がメディアセンサ47によって走査される(S15)。具体的には、キャリッジ44を一旦待機位置に移動させる。そして、走査領域87の手前までキャリッジ44を高速移動させてから走査領域87を走査する。走査領域87の走査が終了すると、走査領域86の手前まで再びキャリッジ44を高速移動させ、そして、走査領域86を走査する。このように走査されることにより得られた反射光の光量分布に現れる光量差に基づいて、制御部60は、記録用紙5の幅方向の実際の縁位置を検出することができる。
制御部60によって記録用紙5の幅方向の縁位置が検出されると(S16のY)、制御部60は、検出された記録用紙5の幅方向の縁位置に基づいて幅方向の印刷範囲が設定される。そして、設定された印刷範囲にインクを吐出するよう記録ヘッド45を制御することにより、縁なし印刷が行われる(S17)。なお、画像記録位置に記録用紙5の後端が近づくと、一ライン分の画像記録が行われるごとにキャリッジ44が先端検出位置(図12(a)参照)に移動されて、記録用紙5の後端を検出する処理が行われる。後端が検出されると、後端側の印刷範囲が設定される。記録用紙5の後端の印刷が終了すると、記録用紙5は排紙される。これにより、一連の画像記録が完了する。
このように、本第1の実施形態に係る複合機1では、ステップS10(図8参照)において、メディアセンサ47によって検出されたシートガイド15の位置から記録用紙5の幅サイズが判定されるため、給紙トレイ30上の記録用紙5を検出するためのセンサを別途設ける必要がない。その結果、製品の部品点数を減少させて、コストを低減することができる。
また、プラテン40上における記録用紙5の幅方向の縁位置を推定し、その推定位置を含む走査領域86,87についてのみメディアセンサ47を走査させることで、実際の縁位置を検出するので、縁なし印刷の印刷速度が向上する。
《第2の実施形態》
以下、図13から図15が参照されながら本発明の第2の実施形態について説明される。ここに、図13は、複合機1の制御部60の構成の第2例を示すブロック図である。図14は、制御部60により実行される用紙幅サイズ判定処理の手順の一例を示すフローチャートである。また、図15は、制御部60により実行される縁なし印刷処理の手順の第2例を示すフローチャートである。
本第2の実施形態は、トレイセンサ90が複合機1に設けられている点と、制御部60により実行される処理手順が上述の第1の実施形態とは異なる点が、上述の第1の実施形態と相違する。以下に、この相違点が説明される。なお、上述の第1の実施形態と共通する構成要素については、第1の実施形態で用いた符号と同符号を示すことでその詳細な説明を省略する。
図13に示されるように、ASIC66には、トレイセンサ90が接続されている。トレイセンサ90は、給紙トレイ30が複合機1に装着されたかどうかを検出するためのものである。このトレイセンサ90は、複合機1の装置背面側に配設されており、給紙トレイ30が複合機1に装着されたときに、給紙トレイ30の壁33を検出することにより給紙トレイ30の装着状態を検出する。なお、トレイセンサ90の配置は特に限定されない。また、トレイセンサ90としては、リミットスイッチなどの機械式スイッチや、光学センサを用いることも可能である。もちろん、メディアセンサ47を給紙トレイ30の有無の検出に兼用してもよい。
トレイセンサ90の検知信号は、ASIC66、バス65を介してRAM63に記憶される。CPU61は、ROM62に格納されたプログラムに基づいて、該検知信号を解析して給紙トレイ30の装着の有無を判定する。判定された情報はRAM63に記憶される。
以下に、図14及び図15を用いて、制御部60により実行される用紙幅サイズ判定処理及び縁なし印刷処理の手順とともに、複合機1で行われる画像記録動作について説明される。なお、図14及び図15において、S101,S102,・・・は処理手順(ステップ)番号を示す。
まず、図14のステップS101において、給紙トレイ30が複合機1に装着されているかどうかが制御部60によって判断される。かかる判断は、トレイセンサ90の検出信号に基づいて行われる。なお、ステップS101の判断処理は、給紙トレイ30が装着されたと判断されるまで継続される(S101のN側)。
続いて、上述のステップS2からステップS4と同じ処理がステップS102からステップS104において行われる。なお、複数の記録用紙5に画像を印刷する場合は、画像が印刷される度にステップS104の処理が繰り返し行われる。
そして、ステップS104において、記録用紙5が検出された場合(S104のY側)は、次のステップS106において、記録用紙5が有ることを示すビットフラグがオンにされる。つまり、当該ビットフラグが“0”から“1”に変えられる。
一方、ステップS104で記録用紙5が検出されなかった場合(S104のN側)は、次のステップS105において、記録用紙5が無いことを示すビットフラグがオンにされる。つまり、当該ビットフラグが“0”から“1”に変えられる。用紙無しエラーが出力されると、一連の用紙幅サイズ判定処理が終了する。
ステップS106で記録用紙5が有ることを示すビットフラグがオンにされると、次のステップS107では、上述のステップS7と同様に、用紙検出位置から長孔80の孔81側の第1端84を経て他方の第2端85までの領域が、メディアセンサ47によって走査される。その後、次のステップS108において、上述のステップS8と同様の処理、即ち、シートガイド15を検出する処理が制御部60によって行われる。
ステップS108でシートガイド15が検出されなかった場合(S108のN側)は、次のステップS109において、制御部60によって、用紙幅サイズが不明であることを示すビットフラグがオンにされ、その後、一連の用紙幅サイズ判定処理が終了する。
一方、ステップS108でシートガイド15が検出された場合(S108のY側)は、次のステップS110及びステップS111において、上述のステップS10及びステップS11と同様の処理が行われる。つまり、ステップS110で、給紙トレイ30上の記録用紙5の幅サイズを判定する処理が制御部60によって行われ、次のステップS111で、上記判定された幅サイズがRAM63に記憶される。これにより、一連の用紙幅サイズ判定処理が終了する。
記録用紙5の幅サイズがRAM63に記憶されると、続いて、図15のステップS121において、印刷指示が入力されたかどうかが制御部60によって判断される。このステップS121で、印刷指示が入力されたと判断されると(S121のY側)、続いて、記録用紙5の有無が制御部60によって判断される(S122)。かかる判断は、ステップS105またはステップS106でオンにされたビットフラグに基づいて行われる。
ステップS122で記録用紙5が有ると判断された場合(S122のY側)は、次のステップS124において、上述のステップS6と同様の処理、つまり、記録用紙5を給紙する給紙動作が開始される。
一方、ステップS122で記録用紙5が無いと判断された場合(S122のN側)は、次のステップS123において、記録用紙5が無いことを示すエラー(用紙無しエラー)が制御部60によって表示出力される。なお、用紙無しエラーが出力されると、一連の処理が終了する。もちろん、エラーが解除されたことを条件に、ステップS124以降の処理を実行してもよい。
記録用紙5の給紙動作が開始されると、上述のステップS12からステップS17と同様の処理がステップS124からステップS129において行われる。つまり、制御部60によって、プラテン40上における記録用紙5の幅方向の縁位置を検出する際にメディアセンサ47が走査する領域(走査領域)が設定され(S124)、キャリッジ44が用紙検出位置から先端検出位置まで移動され(S125)、その後、プラテン40に搬送された記録用紙5の先端が検出されたかどうかの判断処理がなされる(S126)。そして、制御部60によって記録用紙5の先端が検出されると(S126のY)、ステップS12で設定された走査領域86,87がメディアセンサ47によって走査され(S127)、記録用紙5の幅方向の縁位置が検出された場合(S128のY)に、検出された記録用紙5の幅方向の縁位置に基づいて幅方向の印刷範囲が設定されて、設定された印刷範囲にインクを吐出するよう記録ヘッド45を制御することにより、縁なし印刷が行われる(S129)。
このように、複合機1にトレイセンサ90が設けられている場合は、縁なし印刷の指示入力に先立って、記録用紙5の幅サイズを判定することができる。
図1は、インクジェットプリンタ3を備えた複合機1の外観構成を示す斜視図である。 図2は、インクジェットプリンタ3の内部構造を示す模式図である。 図3は、給紙トレイ30の平面図であり、プラテン40が破線で示されている。 図4は、プラテン40の上方を視点とする給紙トレイ30の平面図である。 図5は、記録ヘッドユニット41の底面図である。 図6は、メディアセンサ47の構成を示す拡大断面図である。 図7は、複合機1の制御部60の構成の第1例を示すブロック図である。 図8は、制御部60により実行される縁なし印刷処理の手順の第1例を示すフローチャートである。 図9は、制御部60により実行される縁なし印刷処理の手順の第1例を示すフローチャートである。 図10は、用紙検出位置から待機位置までの移動過程において受光部49に入射した反射光の光量分布を示す図である。 図11は、装置正面側から見たプラテン40の模式断面図である。 図12は、装置正面側から見たプラテン40の模式断面図である。 図13は、複合機1の制御部60の構成の第2例を示すブロック図である。 図14は、制御部60により実行される用紙幅サイズ判定処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図15は、制御部60により実行される縁なし印刷処理の手順の第2例を示すフローチャートである。
符号の説明
3・・・インクジェットプリンタ(画像記録装置)
5・・・記録用紙(シート)
15・・・シートガイド
16・・・シートガイド
23・・・反射板
30・・・給紙トレイ(シートトレイ)
31・・・トレイ本体
32・・・第2トレイ(トレイ)
35・・・アーム
36・・・給紙ローラ(ローラ)
37・・・回転軸(被検出子)
40・・・プラテン
41・・・記録ヘッドユニット(記録ヘッド)
47・・・メディアセンサ(反射型光センサ)
52・・・窓
53・・・レンズ(透過部材)
60・・・制御部
80・・・長孔(第1窓)
81・・・孔(第2窓)
82・・・レンズ
83・・・レンズ
93・・・反射板

Claims (10)

  1. トレイ本体に載置されるシートの移動方向と平行なシート側辺に当接してガイドするシートガイドが上記移動方向と交差する方向にスライド可能に設けられたシートトレイと、
    上記シートトレイに積載されたシートを上記移動方向へ供給する供給機構と、
    上記供給機構により供給されたシートを支持するプラテンと、
    上記プラテンに対して往復動されるキャリッジと、
    上記キャリッジに搭載されて、上記シートトレイからプラテンへ供給されたシートに対して画像記録を行う記録ヘッドと、
    上記キャリッジに搭載されて、上記プラテン上のシートを反射光により検出する反射型光センサと、
    上記シートガイドに連動してスライドされ、上記反射型光センサによって検出される被検出体と、
    上記シートトレイに保持されたシートのサイズを判定する制御部と、を具備し、
    上記シートトレイは、上記プラテンに対して上記反射型光センサと反対側に配置され、
    上記プラテンは、上記キャリッジが往復動する範囲のうち少なくとも上記被検出体がスライドされる領域に対応する位置に、上記被検出体からの反射光を透過する第1窓を有し、
    上記制御部は、上記反射型光センサの検出値に基づいて上記シートガイドのスライド位置を判定し、そのスライド位置に基づいて上記シートトレイに保持されたシートのサイズを判定する画像記録装置。
  2. 上記記録ヘッドは、インクジェット記録ヘッドであり、
    上記第1窓が、透過部材で封止されたものである請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 上記透過部材が、上記被検出体を上記プラテンにおける上記記録ヘッド側の面に結像させるレンズである請求項2に記載の画像記録装置。
  4. 上記被検出体が、上記反射型センサから所定範囲内の距離に配置されたものである請求項1から3のいずれかに記載の画像記録装置。
  5. 上記制御部は、上記反射型光センサが検出する上記プラテン上のシートの縁位置に基づいて縁なし印刷を実行するものであって、上記シートトレイに保持されたシートのサイズの判定に基づいて、上記プラテン上において上記反射型センサによりシートの縁位置を検出するための走査領域を設定するものである請求項1から4のいずれかに記載の画像記録装置。
  6. 上記トレイ本体は、シートと光学的な反射率が異なるものであり、
    上記プラテンは、上記シートトレイがシートを保持する領域に対応する位置に、上記トレイ本体からの反射光を透過する第2窓を有し、
    上記制御部は、上記反射型光センサの検出値に基づいて上記シートトレイに保持されたシートの有無を判定する請求項1から5のいずれかに記載の画像記録装置。
  7. 上記記録ヘッドは、インクジェット記録ヘッドであり、
    上記第2窓が、透過部材で封止されたものである請求項6に記載の画像記録装置。
  8. 上記透過部材が、上記トレイ本体及びシートを上記プラテンにおける上記記録ヘッド側の面に結像させるレンズである請求項7に記載の画像記録装置。
  9. シートトレイのトレイ本体に載置されるシートの移動方向と平行なシート側辺に当接してガイドするシートガイドを上記移動方向と交差する方向にスライド可能に設け、上記シートガイドに連動してスライドされる被検出体のスライド領域に対応する位置に形成されたプラテンの第1窓に対してキャリッジを走査し、
    キャリッジに搭載された反射型光センサにより、上記第1窓を透過する上記被検出体からの反射光を検出し、
    上記反射型光センサの検出値に基づいて、上記シートガイドのスライド位置を判定し、
    上記スライド位置に基づいて、上記シートトレイに保持されたシートのサイズを判定し、
    上記サイズに基づいて、プラテン上に供給されるシートの縁位置を推定し、
    シートの縁の推定位置を含む所定領域について上記反射型光センサによりプラテン上に供給されたシートの縁位置を検出し、
    シートの縁の検出位置に基づいて、プラテン上のシートに対して縁なし印刷を行う画像記録方法。
  10. 上記シートトレイにシートが保持される領域に対応する位置に形成された上記プラテンの第2窓へ上記キャリッジを移動し、
    上記反射型光センサにより、上記第2窓を透過する上記シートトレイからの反射光を検出し、
    上記反射型光センサの検出値に基づいて、上記シートトレイ上のシートの有無を判定し、
    上記シートトレイ上にシートが有ると判定された場合に、上記シートトレイから上記プラテンへシートを供給して画像記録を行い、
    上記シートトレイ上にシートが無いと判定された場合に、上記シートトレイからのシートの供給を中止する請求項9に記載の画像記録方法。
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