JP2008128192A - 動力出力装置、それを搭載した車両及びその制御方法 - Google Patents

動力出力装置、それを搭載した車両及びその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より燃費を向上させるに際して、操作者の要求をできるだけ満たすことができる。
【解決手段】ハイブリッド自動車20は、操作者の快適性に関する要求を満たす通常走行モード及び、この通常走行モードより燃費を優先するエコモードとして、車両の静粛性は維持する静粛性維持エコモード、リングギヤ軸32aに出力される要求トルクは維持する駆動力維持エコモード、乗員室21の空調性能は維持する空調性能維持エコモード、操作者の快適性に関する要求を維持しない最燃費優先モード、のうちいずれか1つのモードを操作者のエコモードスイッチ89の操作に基づいて選択し、この選択されたモードに基づいて要求トルクを設定し、この設定された要求トルクに基づく駆動力がリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22やモータMG1,MG2を制御する。このように、操作者は、複数のエコモードから選択可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、動力出力装置、それを搭載した車両及びその制御方法に関する。
従来、動力出力装置としては、通常モードよりも燃費が向上する省エネルギーモードを備え、この省エネルギーモードが選択されたときには、回生制動力を通常モードよりも多くすると共に、乗員室内のエアコン及びシートヒータの出力を通常モードよりも抑え、燃費を向上させるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−151039号公報
しかしながら、この特許文献1に記載された動力出力装置では、省エネルギーモードが選択されると、回生制動力の向上と、エアコンの出力低下とシートヒータの出力低下が起きるため、燃費を向上させる際に、例えば、回生制動力を向上させない、エアコンの出力を低下させない、又はシートヒータの出力を低下させないなど、個別の設定を行うことができず、操作者の多様な要望に応えることはできなかった。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、より燃費を向上させるに際して、操作者の要求をできるだけ満たすことができる動力出力装置、それを搭載した車両及びその制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
走行用の動力を出力可能な動力源と、
操作者の快適性に関する要求を満たす通常走行モード及び該通常走行モードより燃費を優先すると共に操作者の快適性に関する要求の少なくとも一部を満たす複数の燃費優先モードのうちいずれか1つのモードを操作者の操作に基づいて選択可能なモード選択手段と、
前記モード選択手段により選択されたモードに基づいて前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
前記設定された要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記動力源を制御する制御手段と、
を備えるものである。
この動力出力装置では、操作者の快適性に関する要求を満たす通常走行モード及びこの通常走行モードより燃費を優先すると共に操作者の快適性に関する要求の少なくとも一部を満たす複数の燃費優先モードのうちいずれか1つのモードを操作者の操作に基づいて選択し、この選択されたモードに基づいて駆動軸に要求される要求駆動力を設定し、この設定された要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されるよう動力源を制御する。このように、操作者は、複数の燃費優先モードから選択可能である。したがって、より燃費を向上させるに際して、操作者の要求をできるだけ満たすことができる。
本発明の動力出力装置において、前記モード選択手段は、前記操作者の快適性に関する要求の少なくとも一部を満たす複数の燃費優先モードとして、車両の静粛性は維持する静粛性維持モードと、前記駆動軸に出力される要求駆動力は維持する駆動力維持モードと、前記操作者を含む乗員室内の空調性能は維持する空調性能維持モードと、前記操作者の快適性に関する要求を維持しない最燃費優先モードとのうち2以上を含む燃費優先モードから選択可能であるものとしてもよい。こうすれば、燃費を優先する選択をする際に、静粛性を損なわないモードや、要求駆動力を損なわないモードや、空調性能を損なわないモードや、静粛性と要求駆動力と空調性能を損なっても一層の燃費を優先するモードなどから、操作者の望むモードを選択することができる。
本発明の動力出力装置において、前記モード選択手段は、前回の装置停止時に前記燃費優先モードが選択されていたときには、該選択されていた燃費優先モードを今回の装置起動時に選択する手段であるものとしてもよい。こうすれば、操作者は、装置起動時に、再度同じモードを選択する操作を行わずに済む。ここで、「装置起動時」とは、動力出力装置の電源がオンになったときとしてもよいし、動力源が起動したときとしてもよい。このとき、本発明の動力出力装置は、前記装置起動時において、前記燃費優先モードのうち予め定められたいずれか1つのモードを前記モード選択手段への前記操作者の操作にかかわらず設定するモード設定手段、を備え、前記要求駆動力設定手段は、前記モード設定手段により設定されたモードに基づいて前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定するものとしてもよい。こうすれば、装置起動時に優先する必要のある燃費優先モードに設定して装置を起動することができる。このとき、前記モード選択手段は、前記予め定められた燃費優先モードとして車両の静粛性は維持する静粛性維持モードを選択するものとしてもよい。こうすれば、装置起動時に発生する起動音を低減可能であり、操作者は快適に装置を起動することができる。
本発明の動力出力装置において、車両の状態を検出可能な状態検出手段と、前記検出された車両の状態に基づいて前記燃費優先モードのうち予め定められたいずれか1つのモードを前記モード選択手段への前記操作者の操作にかかわらず設定するモード設定手段と、を備え、前記要求駆動力設定手段は、前記モード設定手段により設定されたモードに基づいて前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定するものとしてもよい。こうすれば、車両の状態に適した燃費優先モードを設定することができる。このとき、前記状態検出手段は、前記動力源の温度を検出可能な手段であり、前記モード設定手段は、前記検出した動力源の温度が所定範囲を下回るときには、前記予め定められた燃費優先モードとして車両の静粛性は維持する静粛性維持モードを設定するものとしてもよい。こうすれば、例えば動力源の温度が所定範囲を下回る冷間始動時など装置起動時に発生する起動音が比較的大きくなるときに、起動音を低減するため、操作者は快適に装置を起動することができる。ここで、「動力源の温度を検出」とは、動力源の温度を検出又は推定可能な情報を得られればよく、例えば、動力源自体の温度を直接的に検出してもよいし、動力源の冷却水温などにより間接的に検出してもよいし、動力源の温度に関係する外気温を検出し検出した外気温から動力源の温度を推定してもよい。また、前記状態検出手段は、乗員室内の温度を検出可能な手段であり、前記モード設定手段は、前記検出された乗員室内の温度が所定の許容範囲から外れているときには、前記予め定められた燃費優先モードとして前記乗員室内の空調性能は維持する空調性能維持モードを設定する手段であるものとしてもよい。こうすれば、乗員室内の空調性能を維持して温度を許容範囲内にしやすいため、操作者は快適に乗車することができる。ここで、「乗員室内の温度を検出」とは、乗員室内の温度を検出又は推定可能な情報を得られればよく、例えば、乗員室内自体の温度を直接的に検出してもよいし、乗員室内の温度に関係する外気温を検出し検出した外気温から乗員室内の温度を推定してもよい。また、前記状態検出手段は、車両の傾斜を検出可能な手段であり、前記モード設定手段は、前記検出された車両の傾斜が所定の許容範囲から外れているときには、前記予め定められたモードとして前記駆動軸に出力される要求駆動力は維持する駆動力維持モードを設定する手段であるものとしてもよい。こうすれば、車両が坂路にあるときなどに要求駆動力を維持するため、その坂路を確実に走行することができる。ここで、「車両の傾斜を検出」とは、車両の傾斜を検出又は推定可能な情報を得られればよく、例えば、車両の傾斜を直接的に検出してもよいし、車両の傾斜関係する車両の位置情報(例えばGPS情報)を検出し検出した位置情報から車両の傾斜を推定してもよい。
モード設定手段を備えた態様を採用した本発明の動力出力装置において、前記モード設定手段は、前記予め定められたいずれか1つの燃費優先モードに設定したあと、所定期間を経過後に前回選択されていたモードに切り替えて設定するものとしてもよい。こうすれば、設定した燃費優先モードを確実に所定期間継続することができるし、所定期間経過後は操作者が自由に燃費優先モードを選択することができる。
本発明の動力出力装置は、前記動力源としての内燃機関の出力軸と該出力軸に対して独立に回転可能な前記駆動軸とに接続され、電力の入出力と前記出力軸および前記駆動軸への駆動力の入出力とを伴って前記駆動軸に対する前記出力軸の回転数を調整可能な回転調整手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、を備えるものとしてもよい。このとき、前記回転調整手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の軸との3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力可能な発電機と、を備える手段であるものとしてもよい。
本発明の車両は、上述したいずれかに記載の動力出力装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に連結されてなるものである。本発明の動力出力装置は、より燃費を向上させるに際して、操作者の要求をできるだけ満たすことができるものであるため、本発明の車両も同様の効果を奏する。
本発明の動力出力装置の制御方法は、
走行用の動力を出力可能な動力源、を備え、駆動軸に動力を出力する動力出力装置の制御方法であって、
操作者の快適性に関する要求を満たす通常走行モード及び該通常走行モードより燃費を優先すると共に操作者の快適性に関する要求の少なくとも一部を満たす複数の燃費優先モードのうちいずれか1つのモードを操作者の操作に基づいて選択し、
前記選択したモードに基づいて前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定し、
前記設定した要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記動力源を制御することを含むものである。
この動力出力装置の制御方法では、操作者の快適性に関する要求を満たす通常走行モード及びこの通常走行モードより燃費を優先すると共に操作者の快適性に関する要求の少なくとも一部を満たす複数の燃費優先モードのうちいずれか1つのモードを操作者の操作に基づいて選択し、この選択されたモードに基づいて駆動軸に要求される要求駆動力を設定し、この設定された要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されるよう動力源を制御する。このように、操作者は、複数の燃費優先モードから選択可能である。したがって、より燃費を向上させるに際して、操作者の要求をできるだけ満たすことができる。なお、この動力出力装置の制御方法において、上述した動力出力装置の種々の態様を採用してもよいし、また、上述した動力出力装置の各機能を実現するようなステップを追加してもよい。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、乗員室21の空調を行う空調システム90と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する動力源としての内燃機関であり、冷却水の温度(エンジン水温)twを検出する冷却水温度センサ23などのエンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構36およびデファレンシャルギヤ38を介して、最終的には車両の駆動輪39a,39bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
空調システム90は、エンジン22の冷却水との熱交換や図示しないエバポレータとの熱交換を行なう熱交換器や熱交換された空気を乗員室21に吹き出させるブロワ等を備え乗員室21の空調を行う空調装置91と、装置全体をコントロールする空調用電子制御ユニット(以下、空調用ECUという)96とを備える。空調用ECU96には、乗員室21内の温度を設定する空調スイッチ92からの設定温度t*,乗員室21内の温度を検出する室温センサ94からの乗員室温tr,乗員室21の外部に取り付けられて外気温を検出する外気温センサ95からの外気温toなどが入力されており、これらの入力信号に基づいて基本的には乗員室温Trが設定温度T*となるよう空調装置91を駆動制御する。この空調用ECU96は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、必要に応じて空調システム90の状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、乗員室21のインパネ97には、操作者に文字などの画像を表示する表示パネル98が設けられており、現在の車両状態の情報や空調の設定などが表示可能となっている。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、データを書き込み消去可能なフラッシュメモリ78と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速V,燃費を優先する燃費優先モード(以下エコモードと称する)と通常走行する通常走行モードとを切り替えるエコモードスイッチ89からの信号などが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52,空調用ECU96と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
また、ハイブリッド自動車20では、操作者の快適性に関する要求を満たす通常走行モードや通常走行モードより燃費を優先する複数のエコモードがエコモードスイッチ89の操作により選択可能となっている。この複数のエコモードには、操作者が要求する駆動力や乗員室21の空調性能を満たすことができなくても車両の静粛性は維持する静粛性維持エコモード、車両の静粛性や乗員室21の空調性能を満たすことができなくてもリングギヤ軸32aに出力される要求駆動力Tr*は維持する駆動力維持エコモード、操作者が要求する駆動力や車両の静粛性を満たすことができなくても乗員室21の空調性能は維持する空調性能維持エコモード、操作者が要求する駆動力や乗員室21の空調性能や車両の静粛性を満たすことができなくても燃費を最優先する最燃費優先エコモードなどが含まれている。このエコモードは、インパネ97に設けられたエコモードスイッチ89を操作することにより切替可能となっている。このエコモードスイッチ89は、押下するとエコモードがオンになるオンボタンと、押下するたびに前回設定されていたモードからモード1〜4の順にトグル式に切り替わる切替ボタンとで構成されている。ここでは、このモード1には静粛性維持エコモードが、モード2には駆動力維持エコモードが、モード3には空調性能維持エコモードが、モード4には最燃費優先エコモードが対応付けられている。なお、エコモードスイッチ89は、ダイヤルを時計回りに回転するたび前回設定されたモードから順にモード1〜4を切り替えるものとしてもよいし、レバーの位置でエコモードのモード1〜4を切り替えるものとしてもよい。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、まず、複数のエコモードのうちいずれかを設定する際の動作について説明する。図2は、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるエコモード設定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、エコモードスイッチ89のオンボタンが押下されエコモードが操作者に選択されたあと所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。
エコモード設定処理ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、現在がシステム起動後の所定期間内であるか否かを判定する(ステップS100)。ここでは、イグニッションスイッチ80がオンされてから図示しないタイマのカウントを開始し、このタイマのカウント値が所定値(例えば3分など)以内であるときに起動後の所定期間内であると判定するものとした。システム起動後の所定期間内であるときには、操作者のエコモードの選択や、前回のイグニッションオフ時に設定されていたエコモードにかかわらず、ハイブリッドECU70で実行する実行モードに静粛性維持エコモードを設定し(ステップS110)、設定されたモードを表示パネル98に表示出力し(ステップS200)、このルーチンを終了する。ここで、システム起動後の所定期間内に静粛性維持エコモードに設定するのは、システム起動後の所定期間内には、エンジン22を起動することが多く、これに伴う起動音が発生することが多い。ここでは、システム起動後の所定期間に限って、操作者に選択されたエコモードにかかわらず静粛性維持エコモードを設定することにより、起動音を低減するのである。
一方、ステップS100でシステムが起動後の所定期間内でないときには、エコモードスイッチ89が操作されたか否かを判定し(ステップS120)、エコモードスイッチ89が操作されていないときにはフラッシュメモリ78に記憶された前回操作者に選択されたエコモードを実行モードに設定し(ステップS130)、そのままこのルーチンを終了する。このように、エコモードスイッチ89が操作されないときは、前回操作者が選択したエコモードに設定される。一方、ステップS120でエコモードスイッチ89が操作されたと判定されたときには、スイッチの状態を調べる(ステップS140)。ここでは、エコモードスイッチ89の切替ボタンが押下されると、例えば前回がモード1であればモード2などのように、前回操作者によって選択されたモードの次のモードに切り替わって設定されるものとした。モード1が選択されたときには実行モードに静粛性維持エコモードを設定し(ステップS150)、モード2が選択されたときには実行モードに駆動力維持エコモードを設定し(ステップS160)、モード3が選択されたときには実行モードに空調性能維持エコモードを設定し(ステップS170)、モード4が選択されたときには実行モードに最燃費優先エコモードを設定する(ステップS180)。そして、実行モードを設定すると、設定されたモードをフラッシュメモリ78に記憶し(ステップS190)、設定されたエコモード名を表示パネル98に表示出力し(ステップS200)、このルーチンを終了する。このように、システムの起動後の所定期間内でないときは、表示パネル98に表示されるモード名(図1参照)を見ながら、操作者がエコモードスイッチ89を操作し複数のエコモードのうちいずれかを選択するのである。
次に、設定されたモードで駆動制御する際の動作について説明する。図3は、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。ここで、説明の便宜のため、まず通常走行モードが設定されている場合を説明し、次に最燃費優先エコモードが実行モードとして設定されている場合を説明し、以下、静粛性維持エコモード、駆動力維持エコモード、空調性能維持エコモードのように、場合分けして説明する。
[通常走行モード]
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,空調用ECU96からの目標空調パワーPctmp、バッテリ50の入出力制限Win,Wout、通常走行モードやエコモードなどの実行モードの設定値など制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS300)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。さらに、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、温度センサ51により検出されたバッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。なお、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の残容量(SOC)に基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。目標空調パワーPctmpは、空調スイッチ92により入力された設定温度t*と室温センサ94で検出された乗員室温trとに基づいて設定されたものを空調用ECU96から入力するものとした。
次に、現在の設定モードをエコモードスイッチ89のオンボタンの状態とフラッシュメモリ78に記憶されたモードに基づいて判定する(ステップS310)。なお、エコモードスイッチ89のオンボタンが押下されていないときには、通常走行モードが選択されているものと判定し、フラッシュメモリ78に記憶されたエコモードの情報は読み出さないものとした。ここでは、通常走行モードが選択されているから(以下同じ)、空調パワーPc*に目標空調パワーPctmpを設定し、即ち操作者の要求通りの空調が働くよう空調パワーPc*を設定し(ステップS320)、現在の設定モードを判定し(ステップS330)、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪39a,39bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*を設定する(ステップS340)。即ち、操作者の要求通りに要求トルクTr*を設定する。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図4に要求トルク設定用マップの一例を示す。次に、エンジン22に要求される要求パワーPe*を設定する(ステップS350)。要求パワーPe*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*と空調装置91で消費する空調パワーPc*とロスLossとの和として計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じることによって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ることによって求めることができる。
続いて、現在の設定モードを判定し(ステップS360)、設定した要求パワーPe*に基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS370)。この設定は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと要求パワーPe*とに基づいて行なわれる。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図5に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。ここでは、エンジン回転数NeとトルクTeのある領域(図5のこもり音領域参照)においてこもり音が発生することから、こもり音が生じないようにすると共にできる限りエンジン22を効率よく動作させる静粛性維持動作ラインと、静粛性を満たすことができないが燃費を重視する動作ラインである燃費重視動作ラインとが予め経験的に求められている。通常走行モードでは、静粛性を維持することから静粛性維持動作ラインを用い、このラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点(Ne*1,Te*1)を目標回転数Ne*と目標トルクTe*に設定する。
次に、設定した目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する(ステップS380)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図6に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1から出力されたトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/(Gr・ρ) (1)
Tm1*=前回Tm1*+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt (2)
こうしてモータMG1の目標回転数Nm1*とトルク指令Tm1*とを計算すると、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと計算したモータMG1のトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmin,Tmaxを次式(3)および式(4)により計算すると共に(ステップS390)、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(5)により計算し(ステップS400)、計算したトルク制限Tmin,Tmaxで仮モータトルクTm2tmpを制限した値としてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS410)。このようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定することにより、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力する要求トルクTr*を、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で制限したトルクとして設定することができる。なお、式(5)は、前述した図6の共線図から容易に導き出すことができる。
Tmin=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (3)
Tmax=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (4)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (5)
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信して(ステップS420)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における燃料噴射制御や点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。このように、通常走行モードでは、空調性能や要求トルクTr*や静粛性など操作者の快適性に関する要求を満たすようにシステムを駆動するのである。なお、「操作者の要求を満たす」とは、操作者が操作して定めた値(例えば乗員室21の設定温度t*やアクセルペダル83の踏み込み量であるアクセル開度Accなど)となるようにシステムが動作することや、通常の動作で期待される性能(静粛性など)が発揮されるようシステムが動作することなどをいう。
[最燃費優先エコモード]
最燃費優先エコモードでは、ステップS300で制御に必要なデータを入力する処理を実行したあと、燃料消費を抑えるために、目標空調パワーPctmpよりも小さな値を空調パワーPc*に設定する(ステップS430)。例えば、空調装置91が冷房で動作しているときには空調スイッチ92で入力された設定温度t*に所定値を加えて設定温度t*よりも大きな値に設定し、空調装置91が暖房で動作しているときには空調スイッチ92で入力された設定温度t*から所定値を差し引いて設定温度t*よりも小さな値に設定することで空調スイッチ92で入力された設定温度t*により計算された目標空調パワーPctmpよりも小さな値を空調パワーPc*に設定することができる。このように、空調性能を抑えることにより燃費を向上させるのである。
次に、燃料消費を抑えるために、要求トルクTr*を通常走行モードよりも小さな値に設定する(ステップS440)。例えば、アクセル開度Accの単位時間あたりの変化量△Accが所定値以上、即ちアクセルペダル83が大きく踏み込まれたときなどに、入力されたアクセル開度Accから所定値Aを差し引いた値を求めることにより、アクセル開度Accが小さく変化するようにし、この求めた値と上述した要求トルク設定用マップ(図4参照)とを用いて、要求トルクTr*を通常走行モードよりも小さな値に設定することができる。あるいは、要求トルクTr*が所定値を超えないように要求トルクTr*を制限して定めてもよい。このように、要求トルクTr*を抑えることにより燃費を向上させるのである。
次に、ステップS350でエンジン22に要求される要求パワーPe*を設定し、通常走行モードよりも燃費が向上するように、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS450)。ここでは、静粛性を満たすことはできないが燃費を重視する動作ラインである燃費重視動作ライン(図5参照)と要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点(Ne*2,Te*2)を目標回転数Ne*と目標トルクTe*に設定する。あるいは、これに代えて又はこれに加えて、通常走行モードでは実行される、エンジン22のトルク変動を打ち消すトルクをモータMG2から発生させる制振制御を行わないものとしてもよい。こうすれば、車両に震動がより発生するが、それをキャンセルするトルクを必要としないため、燃費を向上することができる。このように、静粛性を抑えることにより燃費を向上させるのである。続いて、上述したステップS380〜S420の処理を実行し、このルーチンを終了する。このように、最燃費優先エコモードでは、空調性能や要求トルクTr*や静粛性などの操作者の要求は満たせないが、できる限り燃費が向上するようにシステムを駆動するのである。
[静粛性維持エコモード]
静粛性維持エコモードでは、上述と同様に、ステップS300で制御に必要なデータを入力する処理を実行したあと、燃料消費を抑えるために、ステップS430で目標空調パワーPctmpよりも小さな値を空調パワーPc*に設定する。次に、燃料消費を抑えるために、ステップS440で要求トルクTr*を通常走行モードよりも小さな値に設定し、ステップS350でエンジン22に要求される要求パワーPe*を設定し、設定した要求パワーPe*に基づいて、ステップS370で静粛性を維持するようエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する。続いて、上述したステップS380〜S420の処理を実行し、このルーチンを終了する。このように、静粛性維持エコモードでは、空調性能や要求トルクTr*などの操作者の要求を満たすことはできないが静粛性は維持した状態で燃費を向上させてシステムを駆動するのである。
[駆動力維持エコモード]
駆動力維持エコモードでは、上述と同様に、ステップS300で制御に必要なデータを入力する処理を実行したあと、燃料消費を抑えるために、ステップS430で目標空調パワーPctmpよりも小さな値を空調パワーPc*に設定する。次に、ステップS340で操作者の要求通りに要求トルクTr*を設定し、ステップS350でエンジン22に要求される要求パワーPe*を設定し、設定した要求パワーPe*に基づいて、ステップS450で通常走行モードよりも燃費が向上するように、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する。続いて、上述したステップS380〜S420の処理を実行し、このルーチンを終了する。このように、駆動力維持エコモードでは、空調性能や静粛性などの操作者の要求を満たすことはできないが要求トルクTr*は維持した状態で燃費を向上させてシステムを駆動するのである。
[空調性能維持エコモード]
空調性能維持エコモードでは、上述と同様に、ステップS300で制御に必要なデータを入力する処理を実行したあと、ステップS320で操作者の要求通りに空調が働く目標空調パワーPctmpを空調パワーPc*に設定する。次に、燃料消費を抑えるために、ステップS440で要求トルクTr*を通常走行モードよりも小さな値に設定し、ステップS350でエンジン22に要求される要求パワーPe*を設定し、設定した要求パワーPe*に基づいて、ステップS450で通常走行モードよりも燃費が向上するように、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する。続いて、上述したステップS380〜S420の処理を実行し、このルーチンを終了する。このように、空調性能維持エコモードでは、要求トルクTr*や静粛性などの操作者の要求を満たすことはできないが空調性能は維持した状態で燃費を向上させてシステムを駆動するのである。
以上詳述した本実施例のハイブリッド自動車20によれば、操作者の快適性に関する要求を満たす通常走行モード及び、この通常走行モードより燃費を優先するエコモードとして、車両の静粛性は維持する静粛性維持エコモード、リングギヤ軸32aに出力される要求トルクTr*は維持する駆動力維持エコモード、乗員室21の空調性能は維持する空調性能維持エコモード、操作者の快適性に関する要求を維持しない最燃費優先モード、のうちいずれか1つのモードを操作者のエコモードスイッチ89の操作に基づいて選択し、この選択されたモードに基づいて要求トルクTr*を設定し、この設定された要求トルクTr*に基づく駆動力がリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22やモータMG1,MG2を制御する。このように、操作者は、複数のエコモードから選択可能である。したがって、より燃費を向上させるに際して、操作者の要求をできるだけ満たすことができる。また、燃費を優先する選択をする際に、静粛性を損なわないモードや、要求駆動力を損なわないモードや、空調性能を損なわないモードや、静粛性と要求駆動力と空調性能を損なっても一層の燃費を優先するモードから、操作者の望むモードを選択することができる。更に、前回のイグニッションオフ時にエコモードが選択されていたときには、この選択されていたエコモードを今回の実行モードに選択するため、操作者は、システム起動時に再度同じモードを選択する操作を行わずに済む。更にまた、システム起動時に、操作者の選択操作にかかわらず静粛性維持モードを選択するため、システム起動時に発生する起動音を低減可能であり、操作者は快適に装置を起動することができる。特に、システム起動時の異音の発生を抑制することにより、装置が故障したと操作者が誤認してしまうのを防止することができる。そして、操作者の操作にかかわらず実行モードに静粛性維持エコモードを設定したあと、所定期間を経過後に前回のイグニッションオフ時に選択されていたモードに切り替えて設定するため、システム起動時に静粛性維持エコモードを継続して起動音の発生を確実に抑制することができるし、所定期間経過後は操作者が自由にエコモードを選択することができる。
なお、本発明は上述した実施例に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施例では、エコモードとして、静粛性は維持する静粛性維持エコモード、要求トルクTr*は維持する駆動力維持エコモード、空調性能は維持する空調性能維持エコモードなど、1つの操作者の要求を満たすモードとしたが、これに代えて又はこれに加えて、2つの操作者の要求を満たすモード、例えば静粛性と空調性能を維持する静粛性空調性能維持エコモードなどを設けてもよい。こうすれば、操作者の要求を一層満たすことができる。また、通常走行モードに比べ燃費を向上させると共に、操作者の快適性に関する要求を少なくとも1つ満たすその他の維持エコモードを追加してもよい。また、上述した4つのエコモードのいずれか1〜2つを省略してもよい。
上述した実施例では、システム起動後の所定期間内には静粛性維持エコモードに必ず設定するものとしたが、これを省略してもよい。こうしても、より燃費を向上させるに際して、操作者の要求をできるだけ満たすことができる。あるいは、システム起動後の所定期間内には必ず駆動力維持エコモードに設定するものとしてもよいし、システム起動後の所定期間内には必ず空調性能維持エコモードに設定するものとしてもよい。システム起動後の所定期間内の実行モードは、車両の特性などに合わせて適宜設定すればよい。こうしても、操作者の操作にかかわらずシステム起動時に優先する必要のあるエコモードに設定して装置を起動することができる。
上述した実施例では、システム起動後の所定期間内をイグニッションオンしたあと所定期間としたが、システム起動後の所定期間内として、エンジン22を起動するときとしてもよい。ハイブリッド自動車20では、エンジン22の起動がイグニッションオンの直後とは限らないため、エンジン22が起動する際に合わせて静粛性維持エコモードに設定するものとしてもよい。こうすれば、確実に起動音の発生を抑制することができる。
上述した実施例では、システム起動後の所定期間内には静粛性維持エコモードに必ず設定するものとしたが、システム起動後の所定期間内又はシステム起動後の所定期間内にかかわらず、車両の状態を検出し、この検出された車両の状態に基づいて複数のエコモードのうち予め定められたいずれか1つのモードを操作者の操作にかかわらず設定するものとしてもよい。こうすれば、車両の状態に適したエコモードを操作者の操作にかかわらず設定することができる。例えば、エンジン22の温度として冷却水温度センサ23によりエンジン水温twを検出し、検出したエンジン水温twが所定範囲を下回るときには、操作者の操作にかかわらず実行モードに静粛性維持エコモードを設定するものとしてもよい。こうすれば、例えばエンジン22の温度が所定範囲を下回る冷間始動時などエンジン22の起動時に発生する起動音が比較的大きくなるときにこの起動音を低減するため、操作者は快適にシステムを起動することができる。なお、ここでは、冷却水温度センサ23によりエンジン水温twを検出するものとしたが、エンジン22自体の温度を測定してもよいし、外気温toを外気温センサ95で検出しこの検出した外気温toからエンジン22の温度を推定してもよい。
あるいは、乗員室21の乗員室温trを室温センサ94により検出し、検出された乗員室温trが所定の許容範囲(例えば12℃〜28℃など)から外れているときには、操作者の操作にかかわらず実行モードに空調性能維持エコモードを設定するものとしてもよい。こうすれば、操作者が空調性能を維持して欲しいときに、乗員室温trを許容範囲内にしやすいため、操作者は快適に乗車することができる。なお、ここでは、室温センサ94により乗員室温trを検出するものとしたが、外気温センサ95により外気温toを検出し、検出した外気温toから乗員室温trを推定してもよい。
あるいは、車両の傾斜を図示しないGセンサなどで検出し、検出された車両の傾斜が所定の許容範囲から外れているときには、操作者の操作にかかわらず実行モードとして駆動力維持エコモードを設定する手段であるものとしてもよい。こうすれば、車両が坂路にあるときなどに要求駆動力を維持するため、その坂路を確実に走行することができる。なお、ここでは、Gセンサにより車両の傾きを検出するものとしたが、ナビゲーションシステムの位置情報を検出し、検出した位置情報から車両の傾きを推定してもよい。
上述した実施例では、システム起動後の所定期間内には静粛性維持エコモードに必ず設定するものとしたが、遠隔操作でイグニッションオン可能なリモートコントローラでイグニッションオンしたときには、前回の選択されたエコモードにかかわらず、実行モードに空調性能維持エコモードを設定するものとしてもよい。リモートコントローラでイグニッションオンする際には、乗車前に乗員室21の温度を快適な範囲にしたいことが多いため、この操作者の要求を満たすことができる。
上述した実施例では、前回操作者によって選択されたエコモードをフラッシュメモリ78に記憶し、次のイグニッションオンのあとエコモードスイッチ89が操作されなければ実行モードに前回のエコモードを設定するものとしたが、これを省略し、毎回操作者にエコモードを入力させるものとしてもかまわない。こうしても、より燃費を向上させるに際して、操作者の要求をできるだけ満たすことができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図7の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪39a,39bが接続された車軸)とは異なる車軸(図7における車輪39c,39dに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪39a,39bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図8の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪39a,39bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
上述した実施例では、エンジン22とモータMG1,MG2を動力源とするハイブリッド自動車20としたが、動力源としてエンジン22を備えた自動車としてもよいし、動力源としてバッテリ50とモータMGとを備えた電気自動車としてもよいし、動力源としてバッテリ50と燃料電池とモータMGとを備えた燃料電池自動車としてもよい。こうしても、静粛性維持エコモード、駆動力維持エコモード、空調性能維持エコモード、最燃費優先モードのうちいずれか1つのモードを選択可能とすれば、より燃費を向上させるに際して、操作者の要求をできるだけ満たすことができる。
ここで、実施例や変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、通常走行モードや複数のエコモードのうちいずれか1つのモードを操作者の操作に基づいて選択可能なエコモードスイッチ89及びハイブリッドECU70が「モード選択手段」に相当し、選択されたモードに基づいて要求トルクTr*を設定し、この設定した要求トルクTr*に基づきトルク制限Tmin,Tmaxで制限された駆動力が駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22やモータMG1,MG2を制御し、イグニッションオン時において複数のエコモードのうち静粛性維持エコモードを操作者の操作にかかわらず設定するハイブリッドECU70が「要求駆動力設定手段」及び「モード設定手段」に相当する。また、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26とこの出力軸に対して独立に回転可能な駆動軸としてのリングギヤ軸32aとに接続され、電力の入出力と出力軸および駆動軸への駆動力の入出力とを伴って駆動軸に対する出力軸の回転数を調整可能な動力分配統合機構30及びモータMG1が「回転調整手段」に相当し、駆動軸に動力を入出力可能なモータMG2が「電動機」に相当し、エンジン22の出力軸と駆動軸と第3の軸との3軸に接続されこの3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する動力分配統合機構30が「3軸式動力入出力手段」に相当する。なお、実施例や変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
また、エンジン22などの動力源を備えるものであれば、上述の実施例のエコモード設定処理ルーチンと同様の制御を行なうことができるから、動力源を備える自動車や車両、船舶、航空機などの移動体などに搭載される動力出力装置の形態としてもよいし、こうした動力出力装置の制御方法の形態としてもよい。
本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるエコモード設定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定する様子を示す説明図である。 動力分配統合機構30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、21 乗員室、22 エンジン、23 冷却水温度センサ、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、36 ギヤ機構、38 デファレンシャルギヤ、39a,39b 駆動輪、39c,39d 車輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、78 フラッシュメモリ、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、89 エコモードスイッチ、90 空調システム、91 空調装置、92 空調スイッチ、94 室温センサ、95 外気温センサ、96 空調用電子制御ユニット(ECU)、97 インパネ、98 表示パネル、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ 234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (14)

  1. 駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    走行用の動力を出力可能な動力源と、
    操作者の快適性に関する要求を満たす通常走行モード及び該通常走行モードより燃費を優先すると共に操作者の快適性に関する要求の少なくとも一部を満たす複数の燃費優先モードのうちいずれか1つのモードを操作者の操作に基づいて選択可能なモード選択手段と、
    前記モード選択手段により選択されたモードに基づいて前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
    前記設定された要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記動力源を制御する制御手段と、
    を備える動力出力装置。
  2. 前記モード選択手段は、前記操作者の快適性に関する要求の少なくとも一部を満たす複数の燃費優先モードとして、車両の静粛性は維持する静粛性維持モードと、前記駆動軸に出力される要求駆動力は維持する駆動力維持モードと、前記操作者を含む乗員室内の空調性能は維持する空調性能維持モードと、前記操作者の快適性に関する要求を維持しない最燃費優先モードとのうち2以上を含む燃費優先モードから選択可能である、請求項1に記載の動力出力装置。
  3. 前記モード選択手段は、前回の装置停止時に前記燃費優先モードが選択されていたときには、該選択されていた燃費優先モードを今回の装置起動時に選択する手段である、請求項1又は2に記載の動力出力装置。
  4. 請求項3に記載の動力出力装置であって、
    前記装置起動時において、前記燃費優先モードのうち予め定められたいずれか1つのモードを前記モード選択手段への前記操作者の操作にかかわらず設定するモード設定手段、を備え、
    前記要求駆動力設定手段は、前記モード設定手段により設定されたモードに基づいて前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する、動力出力装置。
  5. 前記モード選択手段は、前記予め定められた燃費優先モードとして車両の静粛性は維持する静粛性維持モードを選択する、請求項4に記載の動力出力装置。
  6. 請求項1又は2に記載の動力出力装置であって、
    車両の状態を検出可能な状態検出手段と、
    前記検出された車両の状態に基づいて前記燃費優先モードのうち予め定められたいずれか1つのモードを前記モード選択手段への前記操作者の操作にかかわらず設定するモード設定手段と、を備え、
    前記要求駆動力設定手段は、前記モード設定手段により設定されたモードに基づいて前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する、動力出力装置。
  7. 前記状態検出手段は、前記動力源の温度を検出可能な手段であり、
    前記モード設定手段は、前記検出した動力源の温度が所定範囲を下回るときには、前記予め定められた燃費優先モードとして車両の静粛性は維持する静粛性維持モードを設定する、請求項6に記載の動力出力装置。
  8. 前記状態検出手段は、乗員室内の温度を検出可能な手段であり、
    前記モード設定手段は、前記検出された乗員室内の温度が所定の許容範囲から外れているときには、前記予め定められた燃費優先モードとして前記乗員室内の空調性能は維持する空調性能維持モードを設定する手段である、請求項6又は7に記載の動力出力装置。
  9. 前記状態検出手段は、車両の傾斜を検出可能な手段であり、
    前記モード設定手段は、前記検出された車両の傾斜が所定の許容範囲から外れているときには、前記予め定められたモードとして前記駆動軸に出力される要求駆動力は維持する駆動力維持モードを設定する手段である、請求項6〜8のいずれかに記載の動力出力装置。
  10. 前記モード設定手段は、前記予め定められたいずれか1つの燃費優先モードに設定したあと、所定期間を経過後に前回選択されていたモードに設定する、請求項4〜9のいずれかに記載の動力出力装置。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の動力出力装置であって、
    前記動力源としての内燃機関の出力軸と該出力軸に対して独立に回転可能な前記駆動軸とに接続され、電力の入出力と前記出力軸および前記駆動軸への駆動力の入出力とを伴って前記駆動軸に対する前記出力軸の回転数を調整可能な回転調整手段と、
    前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、
    を備える動力出力装置。
  12. 前記回転調整手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の軸との3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力可能な発電機と、を備える手段である、請求項11記載の動力出力装置。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の動力出力装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に連結されてなる車両。
  14. 走行用の動力を出力可能な動力源、を備え、駆動軸に動力を出力する動力出力装置の制御方法であって、
    操作者の快適性に関する要求を満たす通常走行モード及び該通常走行モードより燃費を優先すると共に操作者の快適性に関する要求の少なくとも一部を満たす複数の燃費優先モードのうちいずれか1つのモードを操作者の操作に基づいて選択し、
    前記選択したモードに基づいて前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定し、
    前記設定した要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記動力源を制御する、
    動力出力装置の制御方法。
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