JP2008122081A - 分析計及び分析プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガスクロマトグラフ分析装置1は、試料を分析して分析データを出力する分析部10と、分析データに基づきチャートを表示し、ユーザの指示により与えられる外部データを受け付ける表示部14と、分析データと外部データのうち少なくともいずれか一方を取得し、取得したデータを用いて所定の演算を行う演算制御部12と、分析データ、外部データ及び演算制御部12による演算結果を記憶する記憶部15と、を備え、表示部14は、ユーザが接触して指定した位置を検出し、演算制御部12は、検出された位置に対応するカーソルを表示部14に表示させるとともに、カーソルがチャートと交差するポイントにおける分析データを表示部14に表示させる。
【選択図】図1
Description
ここで、分析計は、試料を分析して分析データを出力する分析部と、分析データに基づきチャートを表示する表示部と、ユーザの指示により与えられる外部データを受け付けるデータ受付部と、分析データと外部データのうち少なくともいずれか一方を取得し、取得したデータを用いて所定の演算を行う演算制御部と、分析データ、外部データ及び演算制御部による演算結果を記憶する記憶部と、を備え、表示部は、ユーザが接触して指定した位置を検出し、演算制御部は、検出された位置に対応するカーソルを表示部に表示させるとともに、カーソルがチャートと交差するポイントにおける分析データを外部データとして取得することを特徴とすることができる。
また、表示部は、ユーザが接触して指定した位置を複数検出し、演算制御部は、検出された複数の位置に対応する複数のカーソルを表示させ、演算制御部は、複数のカーソルがチャートと交差する各々のポイントにおける分析データを表示部に表示させ、及び/又は、分析データを外部データとして取得することを特徴とすることができる。
ガスクロマトグラフ分析装置1は、試料をクロマトグラフ分析し分析データを出力する分析部の一例としての分析部10と、分析部10から出力されるアナログ値としての分析データをディジタル値に変換して演算制御部12(後述)に出力するアナログ−ディジタル変換器(ADC)11とを含む。
更に、ガスクロマトグラフ分析装置1は、分析データを外部へ出力する出力ポート13と、表示部14を含む。この表示部14は、分析部10から出力された分析データが演算制御部12によって変換されたクロマトグラム(チャート)を表示し、更にタッチパネル(後述)によって検出された表示画面上の位置にカーソルを表示する表示部の一例を構成する。また、表示部14は、ユーザの指が表示画面に接触したときその接触によって指定された表示画面上の位置を検出し演算制御部12に伝達するデータ受付部の一例を構成する。更に、ガスクロマトグラフ分析装置1は、分析部10からADC11を介して入力された分析データ、タッチパネル(後述)により検出された表示画面上の位置、外部から入力された各種設定パラメータなどの入力データ及び演算制御部12が出力する演算結果を記憶する記憶部の一例としての記憶部15を含む。
分析部10は、試料を注入する試料注入部21と、カラム22と、検出器23とを備えている。キャリアガスは、図示しないタンクから供給されて流量(または圧力)制御用の調整弁(図示しない)で調整されて試料注入部21及びカラム22を経て検出器23へと流れる。図示しないタンクから燃料ガスが供給され、図示しない調整弁で流量が調整されて検出器23に導入される。
ここで、検出器23には、物質を水素炎中で燃焼することによって発生するプラズマ電子を検知する水素炎イオン化型検出器(FID:Flame Ionization Detector)を用いた例を説明したが、物質の熱伝導度の違いを利用してサンプルの検出を行う熱伝導度型検出器(TCD:Thermal Conductivity Detector)等を用いることもできる。検出器23の種類によっては、燃料ガスの供給が不要であったり、メークアップガスの供給が必要である等構成が異なる。
表示部14は、演算制御部12から出力される分析データのクロマトグラムを表示すると共に、演算制御部12の指令を受けてカーソルをクロマトグラムに重ねて表示する。すなわち、表示部14は、ディスプレイ画面(液晶表示器)と、タッチパネル、すなわち、感圧式又は静電式の検知器を内部に有した透明な薄膜とで構成されている。そして、表示部14は、ユーザが画面を押したとき、タッチパネルがその接触を検知し画面上の押された位置を特定し位置の情報を演算制御部12へ伝達することにより、入力装置として機能する。
演算制御部12は、表示部14から出力された位置の情報を受けて、検出された画面上の位置にカーソルをクロマトグラムに重ねて表示するよう表示部14に指示を出力する。また、演算制御部12は、ユーザが画面上の別の位置を更に押したときに新たに押された位置に別のカーソルを表示する機能も有する。なお、本実施の形態で表示されるカーソルは縦線で表示され、ユーザによって指定された時間を示すが、例えば、検出器から得られた信号強度を示すための横線で表示されるものとしてもよい。
図3に示すように、画面40は、クロマトグラム(チャート)を表示するグラフ表示部41と、各種ファンクションキー43〜49を表示するキー表示部42とで構成される。各種ファンクションキー43〜49は、ディスプレイ画面(液晶表示器)上に表示されるキーとそのキー配置に対応した表示部14内のタッチパネル(検知器)との協働によってその機能を果たす。
ここで、例えば、あらかじめ設定された検出パラメータやピーク情報からは、物質の同定ができないような場合に、あらかじめ設定された検出パラメータやピーク情報に替えて演算の基準として用いるデータ(基準データ)を取得するための手順を説明する。
演算制御部12は、このようにして取得した分析データを基準データ、すなわち、あらかじめ設定された検出パラメータやピーク情報に替わる演算の基準となるデータとして用いて演算を行い、物質の定性及び定量の結果を画面40内に表示する。
また、演算制御部12が取得したデータを記憶部15に記憶することにより、次回以降の分析に利用することができる。
また、クリアボタン46は、一旦表示させたカーソル50を消去するためのボタンである。カーソル50を表示させた後、ファンクションキー43〜45を押す前であれば、直前に表示させたカーソル50に対して機能し、カーソル50を消去することができる。
選択ボタン47は、始点設定ボタン44、終点設定ボタン45あるいはリテンションタイム設定ボタン43を押した後(設定した後)にカーソル50の微調整または消去を行いたい場合に、微調整または消去の対象とするカーソル50を選択するためのボタンである。選択ボタン47を押した後に任意のカーソル50を押すことにより、微調整または消去の対象とするカーソル50が選択され、微調整ボタン48,49またはクリアボタン46を機能させることができるようになる。
試料が投入されて分析部10がクロマトグラフ分析をすると、分析結果がADC11を介して分析データとして演算制御部12に出力される(分析工程)(ステップ101)。分析データを受け取った演算制御部12は、記憶部15に分析データを記憶させる。また、演算制御部12は、横軸を時間とし縦軸を検出器から得られた信号強度にしたクロマトグラムを作成し、表示部14に出力し表示させる(表示工程)(ステップ102)。
ユーザがグラフ表示部41上の一箇所を押したとき、表示部14はユーザによって押された箇所を検出して演算制御部12に画面上の位置を伝達する(位置検出工程)(ステップ103)。そして、演算制御部12はその押された位置に相当する箇所に始点カーソル50aを表示する。その後、ユーザが微調整ボタン48,49を押したとき、演算制御部12は始点カーソル50aを移動する。ユーザが別のポイントを押したときも同様にカーソル50bが画面上に表示される(表示制御工程)(ステップ104)。
演算制御部12は、演算結果を記憶部15に記憶させると共に(記憶工程)(ステップ108)、演算結果を表示部14の画面上に表示する(結果表示工程)(ステップ109)。
ここで、例えば、ステップ102及びステップ103の処理が実行されることによりクロマトグラフ分析プログラムに係る発明の「位置検出機能」が、ステップ104の処理が実行されることにより「表示機能」が、ステップ105,106及びステップ108,109の処理が実行されることにより「制御機能」が、ステップ107の処理が実行されることにより「演算機能」がそれぞれ実現される。
また、上記した基準データ設定工程(ステップ105)では説明しなかったが、基準データが設定されたとき、設定された基準データを記憶部15に記憶させるようにしてもよい。これにより、ある分析で設定された基準データを次回以降の分析に再び活用することもできる。すなわち、手動校正機能として利用することができる。
更に、本実施の形態によれば、ガスクロマトグラフ分析装置1において、表示部14はユーザが接触して指定した複数の位置を検出し、演算制御部12は表示部14により検出された複数の位置に対応する基準データをそれぞれ取得し、これらを基準データとして用いて分析データを演算する。よって、あらかじめ設定された検出パラメータやピーク情報に替えて演算の基準として用いるデータ(基準データ)を複数取得することができ、これらを用いた演算結果を得ることが可能となる。
Claims (4)
- 試料を分析して分析データを出力する分析部と、
前記分析データに基づきチャートを表示する表示部と、
ユーザの指示により与えられる外部データを受け付けるデータ受付部と、
前記分析データと前記外部データのうち少なくともいずれか一方を取得し、当該取得したデータを用いて所定の演算を行う演算制御部と、
前記分析データ、前記外部データ及び前記演算制御部による演算結果を記憶する記憶部と、
を備え、
前記表示部は、ユーザが接触して指定した位置を検出し、
前記演算制御部は、前記検出された位置に対応するカーソルを前記表示部に表示させるとともに、当該カーソルが前記チャートと交差するポイントにおける前記分析データを当該表示部に表示させることを特徴とする分析計。 - 試料を分析して分析データを出力する分析部と、
前記分析データに基づきチャートを表示する表示部と、
ユーザの指示により与えられる外部データを受け付けるデータ受付部と、
前記分析データと前記外部データのうち少なくともいずれか一方を取得し、当該取得したデータを用いて所定の演算を行う演算制御部と、
前記分析データ、前記外部データ及び前記演算制御部による演算結果を記憶する記憶部と、
を備え、
前記表示部は、ユーザが接触して指定した位置を検出し、
前記演算制御部は、前記検出された位置に対応するカーソルを前記表示部に表示させるとともに、当該カーソルが前記チャートと交差するポイントにおける前記分析データを前記外部データとして取得することを特徴とする分析計。 - 前記表示部は、ユーザが接触して指定した位置を複数検出し、
前記演算制御部は、前記検出された複数の位置に対応する複数のカーソルを表示させ、
前記演算制御部は、前記複数のカーソルが前記チャートと交差する各々のポイントにおける前記分析データを前記表示部に表示させ、及び/又は、当該分析データを前記外部データとして取得することを特徴とする請求項1または2に記載の分析計。 - 試料を分析して分析データを出力する分析計が有するコンピュータに、
前記分析データに基づくチャートが表示される画面においてユーザが接触して指定した位置を検出する位置検出機能と、
前記検出された位置に対応するカーソルを前記画面に表示させる表示機能と、
前記カーソルが前記チャートと交差するポイントにおける前記分析データを表示させ、及び/又は、当該分析データを外部データとして取得する制御機能と、
前記分析データと前記外部データのうち少なくともいずれか一方を用いて所定の演算を行う演算機能と、
を実現させることを特徴とする分析プログラム。
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