JPH1172489A - 液体クロマトグラフ - Google Patents

液体クロマトグラフ

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JPH1172489A
JPH1172489A JP9232112A JP23211297A JPH1172489A JP H1172489 A JPH1172489 A JP H1172489A JP 9232112 A JP9232112 A JP 9232112A JP 23211297 A JP23211297 A JP 23211297A JP H1172489 A JPH1172489 A JP H1172489A
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waveform
peak
time
data
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JP9232112A
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Kimihiko Ishii
公彦 石井
Noriaki Yamada
宜昭 山田
Masatoshi Mori
聖年 森
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
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    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/86Signal analysis
    • G01N30/8624Detection of slopes or peaks; baseline correction
    • G01N30/8631Peaks

Abstract

(57)【要約】 【課題】迅速な同定を行い、同定能力を向上させ、同定
が確実に行われたことを確認容易な液体クロマトグラ
フ、さらに実試料中から目的成分のみを確実に分取可能
な液体クロマトグラフを提供すること。 【解決手段】ポンプ,試料注入装置,カラム,フォトダ
イオードアレイ検出器,既知成分のスペクトルを登録し
たスペクトルライブラリを持つデータ処理装置により構
成されるクロマトグラフにおいて、あらかじめ前記スペ
クトルライブラリより選択されたスペクトルと、実試料
における各ピークのスペクトルとを比較する。 【効果】目的成分の同定に要するスペクトル比較回数が
減少し、さらに分析中でも同定可能であることから迅速
な同定を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体クロマトグラ
フに関する。
【0002】
【従来の技術】液体クロマトグラフにおいては、得られ
た各ピークの成分同定に各ピークの保持時間が利用され
るが、測定した実試料中に、同定したい目的成分の保持
時間とほぼ等しい保持時間を有する成分が混在するよう
な場合、保持時間のみでは目的成分の同定ができない。
【0003】そこで、各ピークにおけるスペクトルが確
認できるフォトダイオードアレイ検出器を用いた液体ク
ロマトグラフにおける同定においては、前記の保持時間
による同定法に加え、実試料における保持時間の各ピー
ク時のスペクトルと、あらかじめ各含有成分のスペクト
ルを登録したスペクトルライブラリ中のスペクトルとを
比較することで同定を行い、目的成分の同定精度を高め
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実試料
における各ピークのスペクトルとスペクトルライブラリ
中のスペクトルとを比較することによって目的成分の同
定を行う前記従来技術は、それぞれのピーク毎にスペク
トルライブラリに登録してある全スペクトルと比較を行
う必要があるため、同定を完了するための最大比較回数
は全ピーク数とライブラリに登録してある全スペクトル
数との積となり、ライブラリに登録してあるスペクトル
数が多くなるほど、目的成分の同定に多大な時間を要し
ていた。
【0005】また、前記従来技術による同定は、実試料
の分析が既に終了している場合についてのみ有効であ
り、分析時間が数時間にも及ぶような長時間である場合
においては、目的成分のピークが実試料分析開始直後に
検出されたとしても、ライブラリのデータと比較して同
定する処理を行うためには、少なくとも分析が終了する
残り数時間を待つ必要があり、効率が悪かった。
【0006】また、複数の成分が混在する実試料から目
的成分のみを分取する場合、一回の分析で分取が終了す
るためには、目的成分がどのピークであるかをまず同定
することにより、目的成分のピークのスタート時間,エ
ンド時間を検出し、この検出された目的成分の時間情報
に基づいて分取装置の分取開始時間,分取終了時間を制
御しなければならない。従来の技術においては、前記一
連の「同定−分取」と云った作業を一分析中に行うこと
は不可能であり、前もって目的成分の保持時間を確認し
ておく必要があった。さらに、溶離液やカラム等の測定
条件が変化すると、目的成分ピークの保持時間も変化す
るため、測定条件が変わるごとに目的成分の保持時間を
確認しておく必要があった。
【0007】本発明の目的は、迅速な同定を行い、同定
能力を向上させ、同定が確実に行われたことを確認容易
な液体クロマトグラフ、さらに実試料中から目的成分の
みを確実に分取可能な液体クロマトグラフを提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の特徴は、単一、または複数の成分が混在した
試料の分析を行い、当該試料の分析結果を、保持時間と
信号強度により波形グラフとして表示する手段と、前記
波形グラフ内のピーク波形発生時の保持時間におけるス
ペクトルデータをグラフ化して表示する手段とを有する
液体クロマトグラフにおいて、複数の成分についての保
持時間,スペクトルデータを含む標準データライブラリ
を有し、分析開始前、若しくは分析実行中に選択された
前記標準データライブラリ中の目的成分のスペクトル
と、前記波形ピーク発生時のスペクトルとを比較し、同
定処理を行うことである。
【0009】また好ましくは、前記波形グラフ内の各ピ
ーク波形毎に前記目的成分のスペクトルとの類似度を算
出し、前記波形グラフに当該類似度を数値化して重畳表
示することである。
【0010】また好ましくは、前記波形グラフ内の各ピ
ーク波形の類似度の順位を、前記波形グラフに重畳表示
することである。
【0011】また好ましくは、前記波形グラフ内の各ピ
ーク波形に対し、類似度の差異により各ピーク波形の表
示色を変えることである。
【0012】また好ましくは、前記ピーク波形の信号強
度についてのしきい値を設定する手段を有し、当該設定
されたしきい値の範囲内のピーク波形について、選択さ
れた標準データライブラリ内のデータとの比較を行うこ
とである。
【0013】また好ましくは、前記保持時間について指
定範囲を設定する手段を有し、当該設定された保持時間
範囲内のピーク波形について、選択された標準データラ
イブラリ内のデータとの比較を行うことである。
【0014】また好ましくは、選択された標準データラ
イブラリ内のデータと分析結果のデータの比較は、分析
実行中に同時に行われることである。
【0015】また、本発明の目的を達成するための他の
特徴は、単一、または複数の成分が混在した試料の分析
を行い、当該試料の分析結果を、保持時間と信号強度に
より波形グラフとして出力する手段と、前記波形グラフ
内のピーク波形発生時の保持時間におけるスペクトルデ
ータをグラフ化して出力する手段とを有する液体クロマ
トグラフにおいて、複数の成分のスペクトルデータを格
納したライブラリと、試料分析前に前記ライブラリから
同定すべき成分のスペクトルを選択する手段と、試料分
析によって得られるスペクトルデータと逐次比較を行
い、試料中から目的成分を同定する手段と、目的成分の
ピーク波形のピーク頂点となる時間を算出する手段とを
有し、当該ピーク波形のピーク頂点となる時間に基づき
分取装置の制御を行うことである。
【0016】また更に、本発明の目的を達成するための
他の特徴は、単一、または複数の成分が混在した試料の
分析を行い、当該試料の分析結果を、保持時間と信号強
度により波形グラフとして出力する手段と、前記波形グ
ラフ内のピーク波形発生時の保持時間におけるスペクト
ルデータをグラフ化して出力する手段とを有する液体ク
ロマトグラフにおいて、複数の成分のスペクトルデータ
を格納したライブラリと、試料分析前に前記ライブラリ
から同定すべき成分のスペクトルを選択する手段と、試
料分析によって得られるスペクトルデータと逐次比較を
行い、試料中から目的成分を同定する手段と、目的成分
のピーク波形の立ち上がり時間および立ち下がり時間を
算出する手段とを有し、当該ピーク波形の立ち上がり時
間および立ち下がり時間に基づき分取装置の制御を行う
ことである。
【0017】本発明では、既知成分のスペクトルを登録
したスペクトルライブラリ中から同定したい目的成分の
スペクトルをあらかじめ選択し、前記選択スペクトルと
各ピークのスペクトルとを比較する手段を持たせること
で、同定に要するスペクトル比較回数が減少し、同定時
間が大幅に短縮できる。さらに、前記選択スペクトルは
実試料分析前に選択され、各ピークのスペクトルとリア
ルタイムで比較する手段を持たせることで、実試料分析
中においても同定が行え、分析終了までの待ち時間を必
要としない。
【0018】また、あらかじめ設定された保持時間範囲
内、およびあらかじめ設定されたピーク波形の信号強度
のしきい値の条件に該当するピークのみを同定の対象と
することで、同定に要するスペクトル比較回数が減少す
る。さらに、全く異なる物質ではあるがスペクトルのみ
が類似した成分やノイズ等を誤って同定することがな
い。
【0019】また、スペクトルの類似度を数値化し、波
形グラフに類似度を重畳表示することで、目的成分を容
易に判別できる。また、スペクトルの類似順位を波形グ
ラフの各ピーク毎に表示することで、目的成分を容易に
判別できる。また、スペクトル類似度の差異によって、
波形ピークの色を変えて表示することで、目的成分を容
易に判別できる。さらに、目的成分の同定結果がレポー
トとして出力されているため、同定が確実に行われたこ
とが確認できる。
【0020】また、実試料分析前に前記スペクトルライ
ブラリから同定すべき成分のスペクトルをあらかじめ選
択しておき、リアルタイムで実試料中から目的成分を同
定し、目的成分ピークのスタート時間,エンド時間に基
づいて分取装置の分取開始時間,分取終了時間を制御す
ることで、溶離液やカラム等の測定条件が変化すること
によって目的成分のピーク保持時間が変化しても、実試
料から目的成分だけを確実に分取できる。また、目的成
分ピークの保持時間に基づいて分取装置の分取開始時
間,分取終了時間を制御することで、実試料から純度の
高い目的成分を分取できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を説明す
る。
【0022】図1は液体クロマトグラフの基本的なシス
テムの構成例を示している。1は溶離液、2はポンプで
あり、ポンプ2により溶離液1が3の試料注入装置の方
向へ送液される。測定対象となる試料は、試料注入装置
3より注入され、4のカラムにより分離される。5のフ
ォトダイオードアレイ検出器はカラムからの溶出液の吸
収スペクトルを時間軸上で連続的に検出しており(具体
的には、一定のサンプリング時間間隔で検出が行われ
る。)、このデータは6のスペクトルライブラリを持つ
データ処理装置に送られ目的成分の同定が行われる。
【0023】図2はNaphthale,Anthrace,Chrysene の
三成分が混在した実試料を注入した際に、検出結果とし
て得られたクロマトグラフの例であり、7,8,9のそ
れぞれがNaphthale,Anthrace,Chrysene の何れかを示
す波形である。通常、実試料の検出結果として用いられ
るのは、このような保持時間と信号強度によって表され
た波形グラフであり、データ処理装置6などの表示装置
(図示せず)に表示出力される。
【0024】また、図3は図2の検出結果の各波形のピ
ークトップ時間におけるスペクトルを示したものであ
り、11,12,13は、それぞれ実試料の分析によっ
て得られた7,8,9のピークトップとなる保持時間に
おけるスペクトルデータである。目的成分の同定を行う
場合は、このスペクトルのデータを基に行う。
【0025】図4は、データ処理装置6に格納されてい
る標準試料によるライブラリの一部を示したものであ
る。ライブラリのデータは、単成分の試料を標準試料と
して分析し、そのピーク保持時間,スペクトルを検出
し、成分毎に標準データとして分類したものである。本
実施例においては、データ処理装置6の表示画面には、
図4に示されるような内容で、ライブラリ内の一覧表と
して各成分名称と共に成分毎のピーク保持時間が表示さ
れる。そして、装置の操作を行う操作者が、このライブ
ラリの一覧表から、同定したい成分を目的成分を指定す
るようにしている。ライブラリには、各成分毎に、ピー
ク保持時間の他にスペクトルのデータが関連付けられて
登録されている。
【0026】ここで、目的成分としてAnthraceを指定し
た場合について説明する。
【0027】図4におけるライブラリの一覧表示から、
操作者がAnthraceを選択すると、ライブラリの中からAn
thraceのスペクトルデータが選択され、図3に示した検
出結果の各スペクトルのデータと重ね合わせ、比較が行
われる。図5は、ライブラリのスペクトルデータと検出
結果のスペクトルデータを重ね合わせたときの様子を示
したものである。10はデータ処理装置が持つスペクト
ルライブラリ中に既知成分として登録されているAnthra
ceのスペクトルである。図5によれば、12のスペクト
ルがAnthraceのスペクトルと最も近似していることが分
かり、従って、図2の分析結果を保持時間で示したグラ
フでは、8のピークが目的とするAnthraceであることが
推定できる。
【0028】同定においての具体的な処理は、ライブラ
リデータのAnthraceのスペクトル10と保持時間で示さ
れた波形での各ピークトップ時のスペクトルとの比較
を、類似度として数値的に算出することで行われる。
【0029】図6は、図2で示した検出結果の表示に、
同定結果を加えて示したものであり、データ処理装置6
などの表示画面には、同定処理の結果として表示され
る。図6中の各ピークの近傍に表示されている数値14
は、スペクトルの類似度を数値化したものであり、スペ
クトルライブラリに登録されているAnthraceのスペクト
ル10と、各ピークのピークトップのスペクトルを比較
して得た相関係数である。ここで、相関係数は、以下の
ような数式を基に算出される。
【0030】
【数1】
【0031】上記の式において、A=(a1,a2
n),B=(b1,b2…bn)は、それぞれ比較すべき
ライブラリのスペクトルと検出結果のスペクトルを示す
ものであり、aiおよびbiは、それぞれのスペクトルの
任意の波長(波長i)における吸光度値を示すものであ
る。
【0032】上記式で得た相関係数によれば、図6にお
いては、相関係数が最大である中央の8のピークが、An
thraceであることが容易に判定できる。
【0033】また本実施例では、相関係数と共に、15
のようにスペクトル類似度の順位を示した番号を表示す
るようにしており、類似順位が一番である8のピークが
Anthraceであることが容易に判定できるようになってい
る。さらに、類似度に応じて各ピークが色分けされるこ
とにより、8のピークがAnthraceであることが視覚的に
容易に判定できる。
【0034】本実施例によれば、同定に要するスペクト
ル比較回数は検出されたピーク数分だけの3回である。
従来の同定技術が、全ピーク数とライブラリに登録され
ている全スペクトル数との積の数だけ比較を要するのに
比べ、同定時間を大幅に短縮できる。さらに、実試料分
析前に目的成分であるAnthraceの10のスペクトルを選
択しておけば、各ピークのスペクトルが検出される度に
順にリアルタイムで比較することによって、分析終了時
間まで待たずに、8のピークが検出された時点で目的と
するAnthraceであることが同定できる。
【0035】また、図7はAnthraceの同定結果の出力レ
ポートの例である。相関係数について、ある程度の精度
を持って同定できる範囲を基準値として設定しておき、
設定した基準値に満たないピークについては、類似順位
の欄に(#)をマークして判別を容易にしている。
【0036】次に本発明の他の実施例について説明す
る。
【0037】図8は複数成分が混在した実試料を注入し
た際に得られたクロマトグラフの例である。図9は図8
の各ピーク17,18,19,20のピークトップにお
けるスペクトル例であり,17,18,19,20のそ
れぞれのピークに21,22,23,24スペクトルが
対応している。
【0038】ここで、任意の目的成分の同定を行う場
合、本実施例においては、分析前、若しくは、ライブラ
リとの比較処理前に、ピーク高さのしきい値ATHと、比
較を行う保持時間の範囲(保持時間範囲)TTHをあらか
じめ設定しておくものとする。これにより、しきい値未
満の微少ピークは比較の対象とならないため、比較回数
が低減されノイズのような微少ピークを誤って同定する
ことを回避することができる。また、保持時間範囲外の
ピークも比較の対象とならないため、比較回数が更に低
減する。
【0039】例えば、18のピークが同定したい目的成
分であった場合、上記のようなしきい値を設定し、同定
時にしきい値で選択されたピークのデータのみを比較対
象とできるので、図9で示したように、目的成分18の
スペクトル22に非常に近似しているスペクトル24の
成分20のピークを誤って同定してしまうことがない。
図8,図9の例の場合、目的成分の同定に要する比較回
数は2回で済む。
【0040】図10は同定結果の出力レポートの例であ
る。ピーク高さがあらかじめ設定したしきい値ATHに満
たないピークについては類似順位の欄に(?)を出力し
て判別を容易にしている。また、保持時間があらかじめ
設定した範囲TTH外にあるピークについては類似順位の
欄に(*)を出力して判別を容易にしている。
【0041】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。本実施例は、上記の実施例で示した同定処理を、任
意の目的成分の分取を行うシステムにて適用したもので
ある。
【0042】図11は目的成分を分取する際のシステム
の構成例を示しており、25は溶離液、26はポンプで
ある。試料は27の試料注入装置より注入され、28の
カラムにより分離される。29のフォトダイオードアレ
イ検出器はカラム28からの溶出液の吸収スペクトルを
時間軸上で連続的に検出しており(具体的には、一定の
サンプリング時間間隔で検出が行われる。)、このデー
タは30のスペクトルライブラリを有するデータ処理装
置に送られリアルタイムで目的成分の同定が行われる。
【0043】ここで、データ処理装置30においては目
的成分が同定された場合、同定ピークのスタート時間
(立ち上がり時間),保持時間,エンド時間(立ち下が
り時間)について算出する処理を行う。これらの時間を
算出するには、図2で示されるような保持時間と信号強
度の関係の波形データにおいて、同定された保持時間
(ピーク波形のピーク頂点となる時間)にサンプリング
されたデータの前後で、ピーク頂点の信号強度の値から
一定の差が生ずるサンプリングデータの時点を検出する
ようにし、スタート時間、またはエンド時間としてい
る。ピーク頂点の値からの差の設定については、自由に
設定が行え、この設定を調節することで、ピーク波形の
検出感度の調節を行うことができる。
【0044】そして、データ処理装置30は、同定ピー
クのスタート時間,保持時間,エンド時間に基づいて、
31の分取装置に分取開始と分取終了の制御信号を送出
し、これにより目的成分の分取が行われる。ここで、分
取開始および終了のタイミングは、前述のスタート時間
とエンド時間から計る方法と、保持時間の前後に任意の
余裕時間を設定し、この余裕時間からタイミングを計る
方法とがある。
【0045】同定にかかる時間は、上記の実施例によれ
ば、非常に短い時間で済むため、試料がフォトダイオー
ドアレイ検出器29を経て分取装置31に到達するまで
に目的成分の同定処理を行うことができ、試料の分析か
ら分取に至るまで、作業を中断することなくリアルタイ
ムで処理を行うことができる。
【0046】次に図12を用いて、本実施例の処理の流
れを説明する。図12は図11のシステムを用いて、実
試料中から目的成分を分取する際の処理を示したフロー
チャートである。
【0047】まず、分取を行う目的成分のスペクトルを
ライブラリから選択する。この処理は、前述のように、
データ処理装置30から操作者が表示画面を介して容易
に行うことができる。
【0048】次に、保持時間範囲,ピーク高さ,相関関
数の値をしきい値として設定を行う。
【0049】その後実試料の分析を行い、リアルタイム
で得られる分析結果について、設定されたしきい値を基
に、保持時間範囲内か、ピーク高さはしきい値以上か、
の判断処理を行う。しきい値に満たない場合は、次々に
他のデータの判断処理を繰り返す。
【0050】保持時間,ピーク高さのしきい値を満たす
データを得られれば、次に相関関数の算出を行い、予め
設定したしきい値を満たすものかの判断を行う。しきい
値を満たさない場合は、再び保持時間範囲の判断の処理
に戻り、次のデータの判断を行う。ここで、保持時間範
囲の判断に戻ることにより、保持時間範囲の設定を複数
箇所設定した場合においても対応できる。
【0051】相関関数がしきい値を満たした場合は、デ
ータ処理装置30は、検出されたピークを目的成分とし
て同定し、そのピークスタート時間(対象ピークの保持
時間の始点時間)から、デッドボリューム時間(試料が
フォトダイオードアレイ検出器29を経て分取装置31
に到達するまでの時間)経過後、分取を開始するよう、
分取装置に対して制御信号を送出する。
【0052】最後に、データ処理装置30は、目的成分
として検出されたピークのピークエンド時間(対象ピー
クの保持時間の終点時間)から、デッドボリューム時間
経過後、分取を終了するよう、分取装置に対して制御信
号を送出する。
【0053】上記の一連の処理におけるピークを同定す
る条件として、上述した保持時間範囲、ピーク高さしき
い値に加え、目的成分の選択スペクトルと検出ピークの
ピークトップ時のスペクトルの相関係数を計算し、得ら
れた相関係数にもしきい値を設けることで、同定時間を
迅速にし、同定能力を向上させることができる。
【0054】また、同定した目的成分ピークのスタート
時間,エンド時間に基づいて分取装置の分取開始時間、
分取終了時間を制御することで、溶離液やカラム等の測
定条件の違いから目的成分のピーク保持時間が変化して
も、複数成分の混在した実試料から目的成分を確実に分
取できる。また、目的成分ピークの保持時間の前後短時
間に限って分取を行うように分取装置を制御すること
で、より純度の高い目的成分を分取することができる。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、液体クロマトグラフの
目的成分の同定に要するスペクトル比較回数が減少し、
さらに分析中でも同定可能であることから迅速な同定を
行うことができる。また、同定処理を行うデータ処理装
置としても負荷が大幅に減少する。
【0056】また、同定条件として各種のしきい値を設
けることで、同定能力を向上させ、更に比較回数を減少
させることができる。
【0057】また、同定成分を視覚化して表示し、更に
同定結果をレポートとして出力することで、同定が確実
に行われたことが確認できるものである。
【0058】また更に、目的成分の分取を行う場合も、
分析と同定処理を同時に行えることから、分析を全て終
わった後ではなく、分析中に目的成分が同定できた時点
で、すぐに分取の作業に移ることができ、分析から分取
までの一連の作業を一度に行うことができる。また、同
定結果に基づき分取装置を制御することで、測定条件の
違いにより保持時間が変化しても、目的成分だけを確実
に分取できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液体クロマトグラフのシステムの構成例であ
る。
【図2】三成分が混在した実試料を注入した際に得られ
たクロマトグラフの例である。
【図3】三成分が混在した実試料を注入した際に得られ
たスペクトルの例である。
【図4】目的成分を選択する際に表示されるライブラリ
の例である。
【図5】同定に用いられるスペクトルの例である。
【図6】同定時の判定結果を示した例である。
【図7】同定結果の出力レポートの例である。
【図8】複数成分が混在した実試料を注入した際に得ら
れたクロマトグラフの例である。
【図9】複数成分が混在した実試料を注入した際に得ら
れたスペクトルの例である。
【図10】同定結果の出力レポートの別例である。
【図11】目的成分を分取する際のシステムの構成例で
ある。
【図12】実試料中から目的成分だけを分取する際のフ
ローチャートである。
【符号の説明】 1,25…溶離液、2,26…ポンプ、3,27…試料
注入装置、4,28…カラム、5,29…フォトダイオ
ードアレイ検出器、6,30…データ処理装置、31…
分取装置。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単一、または複数の成分が混在した試料の
    分析を行い、当該試料の分析結果を、保持時間と信号強
    度により波形グラフとして表示する手段と、前記波形グ
    ラフ内のピーク波形発生時の保持時間におけるスペクト
    ルデータをグラフ化して表示する手段とを有する液体ク
    ロマトグラフにおいて、 複数の成分についての保持時間,スペクトルデータを含
    む標準データライブラリを有し、 分析開始前、若しくは分析実行中に選択された前記標準
    データライブラリ中の目的成分のスペクトルと、前記波
    形ピーク発生時のスペクトルとを比較し、同定処理を行
    うことを特徴とする液体クロマトグラフ。
  2. 【請求項2】請求項1の液体クロマトグラフにおいて、 前記波形グラフ内の各ピーク波形毎に前記目的成分のス
    ペクトルとの類似度を算出し、前記波形グラフに当該類
    似度を数値化して重畳表示することを特徴とする液体ク
    ロマトグラフ。
  3. 【請求項3】請求項2の液体クロマトグラフにおいて、 前記波形グラフ内の各ピーク波形の類似度の順位を、前
    記波形グラフに重畳表示することを特徴とする液体クロ
    マトグラフ。
  4. 【請求項4】請求項2の液体クロマトグラフにおいて、 前記波形グラフ内の各ピーク波形に対し、類似度の差異
    により各ピーク波形の表示色を変えることを特徴とする
    液体クロマトグラフ。
  5. 【請求項5】請求項1の液体クロマトグラフにおいて、 前記ピーク波形の信号強度についてのしきい値を設定す
    る手段を有し、当該設定されたしきい値の範囲内のピー
    ク波形について、選択された標準データライブラリ内の
    データとの比較を行うことを特徴とする液体クロマトグ
    ラフ。
  6. 【請求項6】請求項1の液体クロマトグラフにおいて、 前記保持時間について指定範囲を設定する手段を有し、
    当該設定された保持時間範囲内のピーク波形について、
    選択された標準データライブラリ内のデータとの比較を
    行うことを特徴とする液体クロマトグラフ。
  7. 【請求項7】請求項1の液体クロマトグラフにおいて、 選択された標準データライブラリ内のデータと分析結果
    のデータの比較は、分析実行中に同時に行われることを
    特徴とする液体クロマトグラフ。
  8. 【請求項8】単一、または複数の成分が混在した試料の
    分析を行い、当該試料の分析結果を、保持時間と信号強
    度により波形グラフとして出力する手段と、前記波形グ
    ラフ内のピーク波形発生時の保持時間におけるスペクト
    ルデータをグラフ化して出力する手段とを有する液体ク
    ロマトグラフにおいて、 複数の成分のスペクトルデータを格納したライブラリ
    と、 試料分析前に前記ライブラリから同定すべき成分のスペ
    クトルを選択する手段と、 試料分析によって得られるスペクトルデータと逐次比較
    を行い、試料中から目的成分を同定する手段と、 目的成分のピーク波形のピーク頂点となる時間を算出す
    る手段とを有し、 当該ピーク波形のピーク頂点となる時間に基づき分取装
    置の制御を行うことを特徴とする液体クロマトグラフ。
  9. 【請求項9】単一、または複数の成分が混在した試料の
    分析を行い、当該試料の分析結果を、保持時間と信号強
    度により波形グラフとして出力する手段と、前記波形グ
    ラフ内のピーク波形発生時の保持時間におけるスペクト
    ルデータをグラフ化して出力する手段とを有する液体ク
    ロマトグラフにおいて、 複数の成分のスペクトルデータを格納したライブラリ
    と、 試料分析前に前記ライブラリから同定すべき成分のスペ
    クトルを選択する手段と、 試料分析によって得られるスペクトルデータと逐次比較
    を行い、試料中から目的成分を同定する手段と、 目的成分のピーク波形の立ち上がり時間および立ち下が
    り時間を算出する手段とを有し、 当該ピーク波形の立ち上がり時間および立ち下がり時間
    に基づき分取装置の制御を行うことを特徴とする液体ク
    ロマトグラフ。
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