JPH08128991A - 質量スペクトル測定システム - Google Patents

質量スペクトル測定システム

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Publication number
JPH08128991A
JPH08128991A JP7193161A JP19316195A JPH08128991A JP H08128991 A JPH08128991 A JP H08128991A JP 7193161 A JP7193161 A JP 7193161A JP 19316195 A JP19316195 A JP 19316195A JP H08128991 A JPH08128991 A JP H08128991A
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mass
spectrum
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ion
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Application number
JP7193161A
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English (en)
Inventor
Zachary A Gray
ザッカリー・エイ・グレイ
Roger H Abel
ロジャー・エイチ・アーベル
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HP Inc
Original Assignee
Hewlett Packard Co
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/02Details
    • H01J49/025Detectors specially adapted to particle spectrometers

Abstract

(57)【要約】 【課題】 GC/MS分析で近接して溶離された分析物を区
別する、簡単で、効率の良い、自動化された手段を提供
する。 【解決手段】 質量スペクトル分析器が、自動化された
質量スペクトルの検出、デコンボリューション、及び識
別を提供する。従来方法により得られた質量データ・フ
ァイルが、時間順から、第1にイオン質量順に、第2に
各イオン質量グループ内の時間順に再ソートされる。測
定された各イオン質量に関して、局部ピーク、又は最大
値が積分器手段を経由して識別される。次に、デコンボ
リューションを施されたスペクトルが得られ、その組の
各要素が識別可能な化合物を構成するように、全ての局
部最大値がソートされ、分配される。次に化合物が、従
来の確率的マッチング・ルーチンによって、ライブラリ
・データファイル内の参照スペクトルとマッチングされ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は質量スペクトルの解
釈に関し、より詳しくは、近接して溶離された化合物の
質量電荷信号のデコンボリューションを行なうシステム
に関する。
【0002】
【従来の技術】クロマトグラフィ結果の質量スペクトル
測定分析は近接した保持時間を有して溶離された2つ以
上の成分を区別できないことがあるので、全イオンの電
流トレースが単一のピークとして現われる。この状況は
廃水、危険廃水、及び有機組織サンプルの分析に共通で
ある。このようなスペクトルの人手による解釈は不可能
であり、最も熟練したオペレータでさえも、諺にある
「干し草の山の中の針」を見付けるような仕事と直面す
るようなものである。ライブラリ検索プログラムは全く
同じ理由で利用が制限されている。
【0003】一般に使用されているアルゴリズム(その
制作者にちなんで、Biller-Biemannと呼ばれている)は
重複しているスペクトル成分の分析に関するルーチンを
提供する(Biller、J. Biemann、K. Anal Letters 197
4, 7, 515を参照)。選択された走査における、又は選
択された走査に隣接する質量クロマトグラムの最大値を
有する、質量対電荷比からのみの質量/強度の対を組み
込んでいるスペクトルが生成される。従って、2つの成
分に共通の質量対電荷比がなく、且つそれらを2回以上
の走査で分離することができれば、各成分に対して個別
のスペクトルが生成されうる。このアルゴリズムは実施
するのが簡単であるが、その結果は分解能が不十分なた
め利用が制限される。
【0004】Biller-Biemannより間違いなく強力なのは
Dromey(Dromey, R.G.、Stefik, M.J.、Rindfleisch,
T.C.、Duffielk, A.M. Anal. Chem. 1976, 48, 1365)
によって示唆され、ピーク分析が、単一の成分に関する
全てのピークは同じ形状を有するという概念に基づいた
アルゴリズムである。しかし、このアルゴリズムの実施
は未だ商業的に成功していない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】代わりに、Colbyは、J
Am Soc Mass Spectrom 1992、3、558-562の“Spectral
Deconvolution for Overlapping GC/MS Components”
に、Biller-Biemannアルゴリズムを拡張して商業的用途
に十分な単純さを保持しながらピーク形状の評価が可能
なように意図したデコンボリューション・アルゴリズム
を報告している。しかし、これまで報告されている方法
はデータファイル内の考えられ得る成分を全て検出する
わけではなく、スペクトルに十分なデコンボリューショ
ンがなされておらず、又は自動的に動作していない。前
述の内容から、GC/MS分析で近接して溶離された分析物
を区別する、簡単で、効率の良い、自動化された手段が
非常に必要とされていることが明らかである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は質量スペクトル
の自動化された生成、デコンボリューション、及び識別
を提供する。簡潔に言えば、従来得られていた質量デー
タファイルを時間順から、第1にイオン質量順に、第2
に各イオン質量グループ内で時間順に再ソートする。測
定された各イオン質量について、局部ピーク、即ち局部
最大値を積分器手段により識別する。次に全ての局部最
大値が、1組のデコンボリューションを施されたスペク
トルが得られ、その組の各要素が識別可能な化合物を構
成するようにソートされ、分配される。次に化合物が従
来の確率的マッチング・ルーチンによってライブラリ・
データファイルにある照会スペクトルとマッチングされ
る。
【0007】本発明の利点を最も良く伝えるためには、
質量スペクトル測定法、及び代表的なスペクトル分析技
法の簡潔な概観と、それに続いて本発明の説明を提供
し、次に本発明が提供する優れた結果の例を示す必要が
ある。
【0008】質量スペクトル測定法は分子構造の判定と
同様に化合物の識別においてその有用性が周知のもので
ある。簡潔に言えば、質量スペクトル計が気体、又は液
体状態のサンプルを受け取り、このサンプルを多様な手
段のうちのいずれかにより部分的にイオン化する。サン
プル内の各化合物に関して、通常フラグメント・イオン
が形成され、各フラグメント・イオンは特定の質量対電
荷比を備えている。質量対電荷比はm/eで表される。こ
こで、mは原子質量単位で表したイオンの質量であり、e
はイオンの電荷であり、この電荷はイオン化プロセスに
よる電子の損失から生ずる。質量対電荷比、m/eを普通
「質量」という。
【0009】次に、イオンを電界、磁界、又はその両方
を使用して質量によるグループに分離する。典型的に
は、単一質量のイオンを1度に検出器、又は電子倍率器
に伝えて測定、又は記録を行なう。質量分析器の制御部
は、m/e値が反復して且つ連続的に掃引される範囲を超
えた質量範囲の事前選択を可能にする。m/eに対するイ
オン強度のプロット、又は図表を「質量スペクトル」と
いう。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は質量スペクトルの解釈が化
合物のサンプルを識別する方法を示している。調査対象
のサンプルの質量スペクトル(ms)データファイル10が、
1度につき1スペクトルずつ、以前に記録された純粋
な、又はその他の既知の化合物のサンプル・スペクトル
のライブラリ70に対してマッチングされうる。このステ
ップは既知であり、一般に全イオン・クロマトグラム(T
IC)20の表示を生成するステップ、局部最大値(ピー
ク)及び基線領域を検出するステップ、msデータファイ
ル10に戻るステップ、2つの代表的スペクトル、即ち局
部最大値でのスペクトル30、及び基線、即ちノイズレベ
ルでのスペクトル40を選択するステップから構成されて
いる。前記2つのスペクトルに関して、ノイズレベルで
のスペクトル40は局部最大値でのスペクトル30から減算
され(50)、いわゆる精製スペクトルを得る(60)。次にサ
ンプル・スペクトルに関する「マッチ」を検出するため
に、サンプル・スペクトルのライブラリ70が検索され
る。時には参照スペクトルをサンプル・スペクトルから
減算する(75)ことによって、スペクトルがマッチングさ
れることがある。このマッチングの結果は残留スペクト
ル80を加えた「マッチ」である。次にこの残留スペクト
ル80がサンプル・スペクトルのライブラリ70内で検索さ
れる。
【0011】本発明は従来のマッチング・プロトコルの
欠点の多くを克服するようにサンプル・データを取り扱
う優れた手段を提供する。人手による分析は、スペクト
ルの特徴が調査対象の化合物を識別できる可能性を示唆
している時に限り可能である。近接して溶離された化合
物の場合には、スペクトルが幾つの、及びどのタイプの
化合物が観察されたピークに寄与しているかについての
視覚的指示を与えないという場合がしばしばある。
【0012】質量スペクトル測定法によって、分析され
るサンプルは周知のガスクロマトグラフ/質量スペクト
ル計(GC/MS)、又は液体クロマトグラフ/質量スペクト
ル計(LC/MS)を用いて気体、又は液体の形で取り入れ
られる。入力端に注入された後、その気化されたサンプ
ルは不活性ガスと共にGC、又はLCカラムを通り、カラム
に向かって進む。このカラムには液相が詰め込まれてい
る。サンプルが液相を通過する時にそれぞれの化合物が
異なる割合で低速になり、その結果、異なる時刻に現れ
る。標準動作条件下では、化合物は再現可能な保持時間
(注入から溶離までの時間)を有する。次に、溶離され
たサンプルは質量スペクトル計を通過し、そこで質量が
判定される。
【0013】サンプルの質量スペクトルをライブラリ内
の参照スペクトルとマッチングさせることは、典型的に
殆ど質量スペクトルの時間順ソートに基づくことによっ
てのみ行なわれてきた。この参照データは保持時間のス
ペクトル、及び化合物のスペクトルを存在度−時間のプ
ロットに関して含んでいる。このサンプルは1度に単一
スペクトルの連続的な分析を行うことによって、その成
分に関して識別され、最終的に、スペクトル分析の合計
によってサンプル組成のプロフィルを生成する。スペク
トルがマッチングのために時間順に選択される場合、局
部最大値が識別され、基線領域が検出される。サンプル
・スペクトルでこれらが判定されると、バックグラウン
ドのノイズスペクトルが局部最大値スペクトルから減算
される。次に、訂正された、即ち「精製された」スペク
トルを参照ライブラリ内の化合物の既知の特性スペクト
ルとマッチングさせようとして、このライブラリが検索
される。マッチングが行なわれて、サンプルのパターン
に寄与する残留スペクトルが存在すれば、残留スペクト
ルがスペクトルのマッチングした部分から減算される。
この手順は、残留スペクトルを、単にノイズのせいだけ
ではない(即ち電子工学の人工生成物、又は化学薬品の
バックグラウンド)、近接して溶離された成分とマッチ
ングさせようとして繰り返される。
【0014】本発明は質量スペクトル計データ分析を行
なう新規で有用な方法、及び装置を提供する。最初に、
図2に示すように、サンプルの質量スペクトル・データ
ファイル100全体が、溶離時間ではなく質量に従って再
ソートされる(110)。次に質量の大きい順115で質量ス
ペクトル・データファイルが質量グループに従って検査
され(120)、局部最大値130が各質量グループ内の蓄積に
従って判定される。次に各グループ内の局部最大値130
が、溶離時間に従ってソートされる(140)。1組の「精
製」スペクトルが結果的に生成されるような方法で、各
グループ内の局部最大値130全てが分配される(150)。そ
の組のスペクトル要素から成る各スペクトルは1つの個
別の識別可能な化合物を表す。次に典型的な確率的スペ
クトル・マッチング・プロトコルにおいてスペクトルの
個別要素にマッチングさせるために、参照ライブラリが
検索され(160)、参照スペクトルにマッチした化合物が
表示される(170)。本発明は従来の化合物識別方法、及
びシステムを越える幾つかの重要な利点を提供する。第
1に、本発明は質量に従う再ソートを提供するが、これ
は近接して溶離された化合物を区別するように、大幅に
システムの能力を拡張する。第2に、本発明のシステム
は、かなりのノイズ要因を有する化合物の混合物に対し
て非常に敏感である。第3に、本発明は質量データが集
中している部分の走査が、一瞬で行われるのではなく、
むしろ実際に検出し得る時間(0.1から1秒)の間に行
われると言う事実を説明するような、独特で有用な方法
を提供する。厳密に時間順から、第1にイオン質量順
に、第2にそれを時間順に再ソートすることは、データ
分析の精度を大幅に高め、近接して溶離された化合物の
場合に最も顕著な効果がある。信号が識別される方法
は、「ノイズ」を減算する従来技術において質量スペク
トル測定法データ分析の一部分を不要にする。ノイズ
は、最も高い(即ち、最も強い)識別された信号からの
表面上の差に基づいて減算される。しかし、ノイズと信
号を区別する方法がなかったので、減算されているもの
が、実際にノイズであるという確実性が存在しなかっ
た。ここに提供される本発明では、ノイズをより好感度
の方法で効果的に取り扱うので、減算は必要とされな
い。最大値を検出し、ソートし、区別化するというプロ
セスによって(間違いなくノイズとして特徴づけること
ができる)最低の強度を有する信号は重要でないとして
分析から単に「削除」され、識別された最大値、及び結
果的に得られたスペクトルの要素が分析のためにそのま
ま残される。本発明は近接して溶離されたものを含む広
い範囲に及ぶ化学的化合物を分析することができる自動
質量スペクトル測定システムを提供する。本発明は又、
近接して溶離される化合物を識別することができる質量
スペクトル測定データを分析する方法も提供する。従っ
て、本発明によって質量スペクトル測定システムの分野
において分析能力、及び非常に簡単な操作が提供され
る。
【0015】図3は本発明による分析方法の概略図であ
る。この方法は、質量スペクトル測定データを得るステ
ップ180、質量スペクトル測定データを質量によって再
ソートするステップ181、局部最大値を検出するステッ
プ182、最大値を時間順に再ソートするステップ183、時
間順に分配するステップ184、スペクトル・ライブラリ
と比較を行うステップ185、及び結果を表示するステッ
プ186から成る。
【0016】図4は本発明による質量スペクトル測定シ
ステムの機能ブロック図である。本発明は、1つ以上の
化合物を含有するサンプルの質量スペクトルを測定する
のに使用できる、測定装置205を含む質量スペクトル測
定システムを提供する。サンプル取り込み装置200を経
由して、サンプルが測定装置に取り込まれる。
【0017】測定装置205はサンプルの1つ以上の質量
ピークを測定するように制御装置206によって制御する
ことができる。ピーク分析装置240は、データ入出力装
置250に電気的に結合されている。ピーク分析装置240は
サンプル・データ格納装置(図示せず)、及びデータを
時間順から、第1にイオン質量順に、第2に各イオン質
量グループ内で時間順に再ソートするのに使用できるサ
ンプル・データ再ソート装置208を備えている。各質量
グループ内の局部イオン存在度の最大値が、最大値判定
装置212によって検出される。この判定装置によって識
別された全ての局部イオン存在度の最大値は、次に最大
値ソート装置214によって時間順にソートされる。次
に、ソートされた全ての局部イオン最大値は、第2デー
タ格納装置218に格納されている1組のデコンボリュー
ション・スペクトルを生成する目的で、分配装置216の
動作によって分配される。デコンボリューションを施さ
れたスペクトルで、その組の各要素が個別の化合物を表
している。次に比較手段220が動作して、デコンボリュ
ーションを施されたスペクトルが少なくとも1つの参照
スペクトルとマッチするように、デコンボリューション
を施されたスペクトルを第3データ格納装置222に格納
されている格納標準参照スペクトルと比較する。比較装
置220は次に質量ピークを測定して目標化合物の格納ス
ペクトルの質量ピークとの相関関係を確率的に判定す
る。マッチングの程度はスペクトル・マッチング基準に
関して判定される。比較装置220は電気的に第2、及び
第3の格納装置218、222に結合され、かつ制御装置206
に結合されている。目標化合物はスペクトル・マッチン
グ基準によってサンプル内に存在するもの、又は存在し
ていないものとして識別される。表示装置230は比較装
置220から出力を受け取り、結果の視覚的表現をスペク
トル測定者に提示する。
【0018】デコンボリューション・プロセスは、デー
タ範囲内の各質量クロマトグラム最大値に関する時間中
心を計算するステップ、質量スペクトル・データファイ
ルを時間順からイオン質量順に再ソートするステップ、
積分器を用いて質量スペクトルを測定する手段によって
測定された各イオンについて局部ピーク(最大値)を選
択するステップ、全ての局部最大値をソートするステッ
プ、及び1組のスペクトルが得られ、各スペクトルが識
別可能な化合物を表すように全ての局部最大値を分配す
るステップを含む。
【0019】
【実施例】以下の構成の機器が、本発明の動作を実施す
る。HP5972はガスクロマトグラフ(好適にはHP5890GC)
に機能的に結合され、次にこのガスクロマトグラフは質
量スペクトル計(好適にはHP5972質量スペクトル計)に
結合されている。GC、及びMSはコンピュータ、及びプリ
ンタ、この場合にはHP Laser Jet Printerが接続された
HP Vectra PCコンパチブル・コンピュータに接続されて
いる。このコンピュータは本発明に従って分析を実行で
きなければならず、この場合には、HP G1034C制御ソフ
トウェア、及び収集・制御ソフトウェア/ライブラリ、
及び参照スペクトルを扱うことができなければならな
い。
【0020】本発明は純粋な化合物の分析、及び識別に
おいて、他の従来の方法も行なう。2つの成分が、視覚
による検査で2つの成分と認められる程十分広く分離し
ている場合には、本発明は通常使用されている技法より
優れている。本発明は頂点、及び立ち上がりの肩(leadi
ng shoulder)を選択することによって、人手で選択する
こともできるスペクトルを自動的に返す。非常に高品質
のライブラリ検索が本発明から得られる。
【0021】しかし、本発明の能力、及び有用性は、図
5ないし図18の図に示すケースによって明らかである。
図5の310のある単一ピークは、目に見える重複はない
が、実際には3つの成分から成る。図6、及び図7のTI
C頂点の人手による検索はテトラクロロエチレンを示し
ている(320)。しかし、従来の分析では2つのマッチし
ないピークについて説明がつかない。図8ないし図16は
15.94分でのピークの分析(図8の330)及び対応するラ
イブラリ検索(図9、及び図10の340)、15.98分での分
析(図11の350)及びライブラリ検索(図12、及び図13
の360)、及び16.02分での分析(図14の370)及びライ
ブラリ検索(図15、及び図16の380)を示している。15.
8分ないし16.2分についてのTICを図17の390に示し、本
発明により抽出された3つのピークを図18の400に示
す。本発明は3つのスペクトル、1,3-ジクロロプロパ
ン、テトラクロロエチレン、及び2-ヘキサノンを返して
いる。従来の分析ではこれら3つの成分を識別すること
ができない。この例は従来の方法には検出できない、本
発明が提供する有用な能力を実証している。
【0022】以下に本発明の実施態様を列挙する。
【0023】1. 質量スペクトル測定システムが、 (1)1つ以上の化合物を含有するサンプルの質量スペク
トルを測定するのに使用できる測定装置、 (2)サンプルを前記測定装置に取り込むのに使用できる
取り込み装置、 (3)サンプルの1つ以上の質量ピークを測定するよう
に、測定装置の動作を制御できる制御手段、 (4)質量ピークを分析するのに使用できる分析装置に電
気的に結合されている入出力装置であって、前記入出力
装置が、 a.サンプルからのデータを格納するのに使用できる格納
手段、 b.サンプル・データを時間順から、第1にイオン質量順
に、第2に各イオン質量グループ内で時間順に再ソート
するのに使用できる再ソート手段、 c.各質量グループ内の局部イオン存在度の最大値を判定
するのに使用できる判定手段、 d.(c)からの全ての局部イオン存在度の最大値を時間
順にソートするのに使用できるソート手段、 e.1組のデコンボリューションを施されたスペクトルが
得られ、その組の各要素が別個の化合物を表すように全
ての局部最大値を分配するのに使用できる分配手段から
構成されている前記入出力装置、 (5)デコンボリューションを施されたスペクトルが少な
くとも1つの参照スペクトルにマッチするように、デコ
ンボリューションを施されたスペクトルを格納標準参照
スペクトルと比較するのに使用できる比較装置、及び
(6)測定された質量ピークを目標化合物の格納スペクト
ルの対応する質量ピークに確率的にマッチさせるのに使
用できるマッチング手段であって、そこでマッチングの
程度がスペクトル・マッチング基準に関して判定され、
前記マッチング手段が第1、及び第2の格納手段に電気
的に結合され、かつ測定装置に電気的に結合され、それ
によって目標化合物が、スペクトル・マッチング基準に
従ってサンプル内に存在するもの、又はサンプル内に存
在しないものとして識別される前記マッチング手段から
構成されていることを特徴とする、前記質量スペクトル
測定システム。
【0024】2. 前記分析器が更に、測定された質量
ピークに関して動作するデコンボリューション・ロジッ
クを備えており、前記デコンボリューション・ロジック
が a)データ範囲内の各質量クロマトグラム最大値に関する
時間中心を計算するのに使用できる時間計算ロジック、 b)質量スペクトル・データファイルを時間順からイオン
質量順に再ソートするのに使用できる再ソート・ロジッ
ク、 c)積分器を用いて、質量スペクトル測定手段によって測
定された各イオンの局部ピーク(最大値)を選択するの
に使用できる局部ピーク・ロジック、 d)局部最大値を時間順にソートするのに使用できる局部
最大値ソート・ロジック、及び e)1組のスペクトルが得られ、各スペクトルが識別可能
な化合物を表すように、全ての局部最大値を分配するの
に使用できる分配ロジックを備えることを特徴とする、
項番1に記載の質量スペクトル測定システム。
【0025】3. 質量スペクトル測定データの分析方
法であって、前記方法が a)1つ以上の化合物を含有するサンプルを受け取るステ
ップ、 b)サンプル・データを得るステップ、 c)イオン質量順に再ソートするステップ、 d)(各イオン質量について)局部最大値を選択するステ
ップ、 e)時間順に再ソートするステップ、 f)質量順/時間順のデータを使用して、サンプル内の各
化合物を識別するステップを含むことを特徴とする、前
記質量スペクトル測定データの分析方法。
【0026】
【発明の効果】本発明によって、GC/MS分析において近
接して溶離された分析物を区別する、簡単で、効率の良
い、自動化された手段が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】典型的なピーク抽出装置を備えた従来技術の質
量スペクトル計のブロック図である。
【図2】本発明のブロック図である。
【図3】本発明による分析方法の概略図である。
【図4】本発明によるスペクトル測定システムの機能ブ
ロック図である。
【図5】あるサンプルのガスクロマトグラフを示した図
である。
【図6】従来の手段によって分析された質量スペクトル
を示した図である。
【図7】参照スペクトル・ライブラリから得られる質量
スペクトルを示した図である。
【図8】本発明による質量スペクトルを示した図であ
る。
【図9】本発明による質量スペクトルを示した図であ
る。
【図10】参照スペクトル・ライブラリから得られる質
量スペクトルを示した図である。
【図11】本発明による質量スペクトルを示した図であ
る。
【図12】本発明による質量スペクトルを示した図であ
る。
【図13】参照スペクトル・ライブラリから得られる質
量スペクトルを示した図である。
【図14】本発明による質量スペクトルを示した図であ
る。
【図15】本発明による質量スペクトルを示した図であ
る。
【図16】参照スペクトル・ライブラリから得られる質
量スペクトルを示した図である。
【図17】あるサンプルのガスクロマトグラフを示した
図である。
【図18】あるサンプルのガスクロマトグラフを示した
図である。
【符号の説明】
10 質量スペクトル・データファイル 20 TIC 30 局部最大値でのスペクトル 40 基線でのスペクトル 70 参照スペクトルのライブラリ 80 残留スペクトル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】質量スペクトル測定システムが、 (1)1つ以上の化合物を含有するサンプルの質量スペク
    トルを測定するのに使用できる測定装置、 (2)サンプルを前記測定装置に取り込むのに使用できる
    取り込み装置、 (3)サンプルの1つ以上の質量ピークを測定するよう
    に、測定装置の動作を制御できる制御手段、 (4)質量ピークを分析するのに使用できる分析装置に電
    気的に結合されている入出力装置であって、前記入出力
    装置が、 a.サンプルからのデータを格納するのに使用できる格納
    手段、 b.サンプル・データを時間順から、第1にイオン質量順
    に、第2に各イオン質量グループ内で時間順に再ソート
    するのに使用できる再ソート手段、 c.各質量グループ内の局部イオン存在度の最大値を判定
    するのに使用できる判定手段、 d.(c)からの全ての局部イオン存在度の最大値を時間
    順にソートするのに使用できるソート手段、 e.1組のデコンボリューションを施されたスペクトルが
    得られ、その組の各要素が別個の化合物を表すように全
    ての局部最大値を分配するのに使用できる分配手段から
    構成されている前記入出力装置、 (5)デコンボリューションを施されたスペクトルが少な
    くとも1つの参照スペクトルにマッチするように、デコ
    ンボリューションを施されたスペクトルを格納標準参照
    スペクトルと比較するのに使用できる比較装置、及び (6)測定された質量ピークを目標化合物の格納スペクト
    ルの対応する質量ピークに確率的にマッチさせるのに使
    用できるマッチング手段であって、そこでマッチングの
    程度がスペクトル・マッチング基準に関して判定され、
    前記マッチング手段が第1、及び第2の格納手段に電気
    的に結合され、かつ測定装置に電気的に結合され、それ
    によって目標化合物が、スペクトル・マッチング基準に
    従ってサンプル内に存在するもの、又はサンプル内に存
    在しないものとして識別される前記マッチング手段から
    構成されていることを特徴とする、前記質量スペクトル
    測定システム。
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