JP2006047280A - クロマトグラフ用データ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 多数のクロマトグラムを重ね描き表示したときに、その多数のクロマトグラムの中で所望のクロマトグラムのピークを簡便な操作で分割してピーク情報を得られるようにする。
【解決手段】 マウス操作により十字形状カーソルを表示画面内で移動させてクリック操作すると(S3)、その位置と同一の時間位置で最も近い位置のクロマトグラムが識別され(S4、S5)、そのクロマトグラム上でその時間位置がピーク開始点と終了点との間にある場合には(S6でYES)、その時間位置でピークが左右に垂直分割される(S7)。そして、新たなピークの終了点及び開始点を示す表示や分割線を示す表示が付加されて画面表示が更新され(S8)、さらに分割された各ピークの面積や高さ等のピーク情報が再計算されて表示される(S9)。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ガスクロマトグラフ(GC)や液体クロマトグラフ(LC)等のクロマトグラフと質量分析装置とを組み合わせたクロマトグラフ質量分析装置や、検出器としてフォトダイオードアレイ検出器などを用いた液体クロマトグラフなど、時間、信号強度のほかに質量数や波長等の第3のディメンジョンを有する3次元クロマトグラムデータを取得することが可能なクロマトグラフのためのデータ処理装置に関する。
GC/MSは、GCのカラムで試料成分を時間的に分離し、分離された各成分をそれぞれイオン化した後に各種イオンを質量数に応じて分離して検出する構成を有している。こうして検出されたデータに基づき、質量数を横軸に、検出したイオン強度を縦軸にとることによりマススペクトルが作成される。また、特定の1つの質量数に着目して時間経過(つまり試料成分の分離方向)を横軸に、イオン強度を縦軸にとることによりマスクロマトグラム(MC)が作成される。また、特定の複数の質量数又は質量範囲に着目して時間経過を横軸に、イオン強度を縦軸にとることにより混合イオンクロマトグラム(MIC)が作成される。さらにまた、質量数を問わずに、時間経過を横軸に、イオン強度を縦軸にとることによりトータルイオンクロマトグラム(TIC)が作成される。
TIC、MIC、MCといったクロマトグラムは互いに比較することが多いため、同一の表示画面上に複数のクロマトグラムを同時に表示させたり(特許文献1など参照)、さらには同一時間軸に沿って複数のクロマトグラムをベースラインを少しずつ信号強度方向にずらしながら重ね描き表示させたりすることも多い。
ところで、一般にこうしたクロマトグラムでは、そのクロマトグラムカーブの傾斜に基づいて自動的にピーク検出が行われるが、例えば図5に示すように複数のピークが重なり合っている場合、オペレータがクロマトグラムを目視で確認すれば複数のピークが判別できる場合であっても、自動ピーク検出処理では1個のピークとして検出してしまうことが多い。こうした場合には、オペレータは手動で個々のピークの開始点及び終了点を決定するような操作を行うことによって重なり合っているピークを分割するが、上記のように複数のクロマトグラムが重ね描き表示されている場合には、全てのクロマトグラムについて指定された同一の分割点でピークが分割処理されてしまう。
しかしながら、実際にはクロマトグラム毎にピーク分割すべき時間位置が微妙に相違していたりピーク分割の不要なクロマトグラムが存在したりするため、複数のクロマトグラムを重ね描き表示するようなモードにおいては上記のようなピーク分割処理はあまり適切なものではなかった。
特開平5−164751号公報(段落[0002])
本発明はかかる課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、複数のクロマトグラムを重ね描き表示した状態において、所望のクロマトグラムの所望のピークを適切に分割することができるクロマトグラフ用データ処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するために成された本発明は、時間、信号強度のほかに質量数や波長等の第3のディメンジョンを有する3次元クロマトグラムデータに基づいて作成される複数のクロマトグラムを同一時間軸に沿って重ね描きして表示画面上に描画する機能を有するクロマトグラフ用データ処理装置において、
a)複数のクロマトグラムが重ね描き表示されている表示画面上の任意の位置を作業者が指定するための入力手段と、
b)重ね描き表示されている複数のクロマトグラムの中から前記入力手段による指定点に最も近い又は該指定点に相当する時間上で該指定点に最も近いクロマトグラムを識別する識別手段と、
c)該識別手段により識別されたクロマトグラムに現れているピークを前記指定点に相当する時間位置で分割する分割処理手段と、
を備え、ピーク面積やピーク高さ等のピーク情報を算出する際に前記分割処理手段により2つに分割されたピークをそれぞれ別個のピークとして取り扱うことを特徴としている。
本発明に係るクロマトグラフ用データ処理装置では、重ね描き表示されている複数のクロマトグラムの中の或る1つのクロマトグラムに現れているピークを2つに分割したい場合に、作業者は、そのクロマトグラム上で分割したい時間位置の上で且つそのクロマトグラムに近い(他のクロマトグラムに対して相対的に近い)位置を入力手段により指定する。識別手段は、その指定点に距離的に最も近いクロマトグラム、又は上記指定点に相当する時間上で(一般的には、その指定点を含み、信号強度軸に平行で時間軸に垂直な線上で)該指定点に最も近いクロマトグラム、つまり所望のクロマトグラムを識別し、分割処理手段はそのクロマトグラムに現れているピークを指定点に相当する時間位置で時間的に前後に垂直分割する。
但し、場合によっては作業者が誤って又は意図せずにピークでない位置を入力手段により指定してしまう場合があり得る。そこで、好ましくは、前記分割処理手段は前記指定点に相当する時間位置に分割すべきピークが存在するか否かを判定する判定手段を含み、分割すべきピークが存在しない場合には作業者に注意を促す報知手段をさらに備える構成とするとよい。判定手段は、例えば分割点となるべき時間位置がピークの開始点とピークの終了点とで挟まれているか否かによってピークが存在するか否かを判定することができる。
分割処理手段はピークを垂直分割した場合、例えばその位置を直前のピークの終了点及び直後のピークの開始点と定める。もちろん、こうして新たなピークの終了点や開始点が確定したならば、グラフ表示制御手段がこうした表示を加えるようにグラフ表示を更新するとよい。また、ピークの終了点や開始点を更新した状態でピーク面積やピーク高さ、保持時間、濃度等の計算を実行させることにより、分割後のピークに対応したピーク情報を求めることができる。ピークの分割指示に伴って、このような分割後のピークのピーク情報の再計算までを自動化し、再計算によって求まったピーク情報を表示画面内又は他の画面内に表示される数値に反映させるようにしてもよい。
このように本発明に係るクロマトグラフ用データ処理装置によれば、重ね描き表示されている複数のクロマトグラムの中の任意の1つのクロマトグラムに現れているピークのみを、他のクロマトグラムには何らの影響を及ぼすことなく簡便な操作によって分割することができる。したがって、ピーク分割の作業が効率的に行えるとともに、各クロマトグラムについて正確なピーク情報を得ることができる。
また、本発明の別の態様として、前記分割処理手段は、前記指定点に相当する時間位置に分割すべきピークが存在するか否かを判定する判定手段を含み、前記識別手段は、前記判定手段により分割すべきピークが存在しないと判定された場合には、重ね描き表示されている複数のクロマトグラムの中から前記指定点に次に近い又は該指定点に相当する時間上で該指定点に次に近いクロマトグラムを識別し、その識別されたクロマトグラムに対して前記分割処理手段による処理を実行する構成としてもよい。
この構成によれば、作業者が誤って又は不注意などで本来分割処理を行いたい目的のクロマトグラムでないクロマトグラムが相対的に近くに存在する位置で入力手段による指定を行ってしまった場合でも、その目的外のクロマトグラムにあって上記指定点に相当する時間位置にピークが存在しなければ、その次に相対的に近いクロマトグラムが識別されてそのクロマトグラムに対して分割処理が試みられる。したがって、分割位置の指定に関し作業者の操作にミスや不適切さがあった場合でも、所望のピーク分割が行える可能性が高まる。
また、上記構成によれば、所望の時間位置上で目的とするクロマトグラムよりも相対的に近くにあるクロマトグラムにピークが存在しないことが分かっている場合には、あえて目的とするクロマトグラムの直近の位置で入力手段による指定を行わなくてもよい。これにより、作業者が入力手段によりピーク分割を行いたい時間位置を指定する際の作業性が向上する。
なお、この構成においては、重ね描き表示されている複数のクロマトグラムの全てについて前記指定点に相当する時間位置に分割すべきピークが存在しない場合に作業者に注意を促す報知手段をさらに備える構成とするとよい。
以下、本発明に係るクロマトグラフ用データ処理装置の一実施例(実施例1)について、図1〜図4を参照しつつ説明する。図1は、本実施例によるデータ処理装置を備えるガスクロマトグラフ質量分析装置の全体構成図である。
GC部1はカラムを含み、分析対象の試料に含まれる成分を時間的に分離してMS部2へと送る。MS部2は時間経過に伴って順次与えられる試料成分をイオン化し、このイオンを質量数(=質量/電荷)毎に分離して検出する。例えばスキャン測定では、予め設定された質量範囲内を所定の質量ステップで順次質量分析し、これを連続的に繰り返すことによって各時間毎に所定質量範囲内のイオン強度データを得る。元の試料中の各成分はGC部1で時間軸方向に分離された後に、さらにMS部2で質量数軸上で分離されるから、データ処理部3では、時間、信号強度(イオン強度)及び質量数をディメンジョンとする3次元クロマトグラムデータが得られる。このクロマトグラムデータは記憶部5に格納されるとともに、所定の演算処理が実行される。制御部4はGC部1及びMS部2の動作を制御する機能を有し、データ処理部3、記憶部5とともに実質的にはパーソナルコンピュータ(PC)6により具現化される。PC6には操作部7としてキーボードやマウスなどのポインティングデバイスが接続され、表示部8としてモニタが接続されている。
データ処理部3は、本実施例に特徴的な機能としてピーク分割処理部11を含み、そのピーク分割処理部11の処理結果がピーク情報演算部12に入力され、ピーク面積やピーク高さ等のピーク情報が再計算されるように構成されている。
次にピーク分割処理部11を中心に実行されるピーク分割処理について図2〜図4を参照して説明する。図2はピーク分割処理の制御フローチャート、図3は表示部8の表示画面上に表示される重ね描きクロマトグラムの一例、図4はピーク分割の状態を示すピーク波形図である。
図3(a)に示すように複数のクロマトグラム(TIC、MIC、MCのいずれでもよい)G1、G2、G3が同一の時間軸(横軸)に沿って且つそれぞれのベースラインが信号強度軸(縦軸)方向にずれた状態で重ね描き表示された状態で、作業者が操作部7で所定の操作を行うとピーク分割モードに移行する(ステップS1)。なお、図3(a)、(b)中で上向き矢印表示31はピーク開始点を、下向き矢印表示32はピーク終了点を示している。
ピーク分割モードに移行すると、データ処理部3は、表示画面30内に表示されているマウスカーソルを十字形状(図3(a)中に符号33で示す)に変更する(ステップS2)。作業者は操作部7の一部であるマウスを操作して、十字形状マウスカーソル33を所望のクロマトグラムの分割したいピークの時間位置上まで移動させ(クロマトグラムカーブ上には必ずしも載せる必要はなく、少なくとも上記時間位置を含む縦線上において他のクロマトグラムよりも相対的に近い位置でありさえすればよい)、クリック操作を実行することで位置を指定する(ステップS3)。
データ処理部3のピーク分割処理部11は、表示画面30内でクリック操作が為された座標位置情報を取得することでクリック位置を検出し(ステップS4)、そのクリック位置と同一時間上で、つまりクリック位置を含み信号強度軸に平行で時間軸に垂直な縦線上で、最も近い位置に在るクロマトグラムを識別する(ステップS5)。図3(a)に示すように十字形状マウスカーソル33が位置するときにクリック操作が為された場合には、クロマトグラムG2が直近のクロマトグラムとして識別される。こうした処理を行っていることが、上述したように十字形状マウスカーソル33を必ずしもクロマトグラムカーブ上に載せる必要がない理由である。
次に、ピーク分割処理部11は、そのクロマトグラムG2上でクリック位置に相当する時間位置がピーク開始点とピーク終了点との間であるか否かを判定する(ステップS6)。図3(a)の例の場合には、ピーク開始点と終了点との間であるためステップS7へと進むが、例えば、作業者が誤ってピークの存在しないような位置でクリック操作を行ってしまった場合には、ステップS6からステップS10へと進み、表示画面30内に所定の警告メッセージを表示して、クリック操作が適切でなかったことを作業者に報知する。
ピーク分割処理部11は、ステップS7において、識別されたクロマトグラムG2に現れているピークをクリック位置に相当する時間位置で前後に垂直分割する。それによって、分割点は直前のピークの終了点となると共に直後のピークの開始点となる。したがって、垂直分割の後に、図3(b)、(c)に示すように分割点に上向き矢印表示31と下向き矢印表示32とが表示され、且つ信号強度軸と平行なピーク分割境界線34が描出されるように画面が更新される(ステップS8)。
図4に示すように、上記垂直分割により、ピーク分割境界線34よりも前方はそのピーク分割境界線34をピーク終了点とするピークP1に、ピーク分割境界線34よりも後方はそのピーク分割境界線34をピーク開始点とするピークP2の2つに分割されたものとして取り扱われる。そのため、ピーク分割処理部11の処理結果を受けたピーク情報演算部12は、ピークP1、P2のそれぞれのピーク面積、ピーク高さ、保持時間、濃度値などのピーク情報を再計算し、表示画面30内に表示するピーク情報の数値を更新する(ステップS9)。もちろん、ピーク情報は表示画面30とは別の画面内に表示するようにしてもよい。
なお、同一又は他のクロマトグラムのピークを分割したい場合には、上記ステップS3からの操作を引き続いて実行すればよい。
また、上記のようなピーク分割は、クロマトグラムを平行移動した場合でもそのまま移動する。また、ベースラインが水平でなく傾斜している場合でも、分割自体は垂直、つまり信号強度軸に平行な線で行われ、ベースラインは傾斜した状態のまま各ピークのピーク情報が再計算されることになる。
次に本発明の他の実施例(実施例2)によるクロマトグラフ用データ処理装置について説明する。この実施例2によるデータ処理装置を備えるガスクロマトグラフ質量分析装置の全体構成については上記実施例1と同じであるので説明を省略する。この実施例2では、ピーク分割処理部11を中心に実行されるピーク分割処理の内容が、上記実施例1と若干異なる。この相違について、実施例1における図2及び図3にそれぞれ対応する図6及び図7を参照して説明する。図6はピーク分割処理の制御フローチャート、図7は表示部8の表示画面上に表示される重ね描きクロマトグラムの一例である。
図6において、図2におけるフローチャートと同一処理内容のステップについては同一ステップ番号を付している。作業者が操作部7で所定の操作を行って(ステップS1)ピーク分割モードに移行すると、データ処理部3は、表示画面30内に表示されているマウスカーソルを十字形状に変更する(ステップS2)。作業者はマウスを操作して、十字形状マウスカーソル33を所望のクロマトグラムの分割したいピークの時間位置上まで移動させ、クリック操作を実行することで位置を指定する(ステップS3)。いま、ここでは図7(a)中に符号33で示す位置に十字形状マウスカーソル33を移動した状態でクリック操作がなされた場合を想定する。
ピーク分割処理部11は、表示画面30内でクリック操作が為された座標位置情報を取得することでクリック位置を検出し(ステップS4)、そのクリック位置と同一時間上で最も近い位置にあるクロマトグラムを識別する(ステップS5)。図7(a)に示すように十字形状マウスカーソル33が位置するときにクリック操作が為された場合には、クロマトグラムG1が直近のクロマトグラムとして識別される。
次にピーク分割処理部11は、そのクロマトグラムG1上でクリック位置に相当する時間位置がピーク開始点とピーク終了点との間であるか否かを判定する(ステップS6)。ここまでの処理は実施例1と同様である。図7(a)の例の場合には、上記時間位置がピーク開始点と終了点との間ではないため、ステップS6からステップS11へと進む。ステップS11では、先に識別されたクロマトグラム以外に重ね描きされているクロマトグラムがあるか否かを判定し、もし他のクロマトグラムがある場合には先のクリック位置と同一時間上で次に近い位置にあるクロマトグラムを識別し(ステップS12)ステップS6へと戻る。
例えば図7(a)の例の場合、ステップS11ではYESと判定され、ステップS12において次に近い位置にあるクロマトグラムG2が識別される。そして、ステップS6に戻って、このクロマトグラムG2上でクリック位置に相当する時間位置がピーク開始点とピーク終了点との間であるか否かが判定される。したがって、このときにはクリック位置に相当する時間位置がピーク開始点と終了点との間であるため、ステップS6からS7へと進み、前述のようにステップS7〜S9の処理、つまりピーク分割処理が実行される。これにより、図7(b)、(c)に示すように、クロマトグラムG2に関して、分割点に上向き矢印表示31と下向き矢印表示32とが表示され、且つ信号強度軸と平行なピーク分割境界線34が描出されるように画面が更新されることになる。
図7の例ではそうではないが、仮にクロマトグラムG2上でもクリック位置に相当する時間位置がピーク開始点とピーク終了点との間でない場合には、再びステップS11で他のクロマトグラムが有るか否かが判定され、他にクロマトグラムがない場合にはステップS10に進んで、表示画面30内に所定の警告メッセージを表示して、クリック操作が適切でなかったことを作業者に報知する。
したがって、この実施例2によれば、作業者が誤って又は不注意で分割したいクロマトグラムではない別のクロマトグラムに最も近い位置に十字形状マウスカーソル33を移動した状態でクリック操作をしてしまった場合でも、その位置が直近のクロマトグラムのピーク範囲でなければ、自動的に次に近いクロマトグラムが選択されてピーク分割処理が実行される。これによって、作業者のミスや不注意を補って、目的とするクロマトグラムのピーク分割を行える可能性が高まる(もちろん、必ずしも適切なピーク分割が行えるとは限らない)。
上記実施例1及び2ではいずれも、作業者がマウスでクリック操作を行うことで指定された位置と同一時間上で、つまりクリック位置を含み信号強度軸に平行で時間軸に垂直な縦線上において、クリック位置に近いクロマトグラムを識別するようにしていたが、クロマトグラムの識別は必ずしもクリック位置と同一時間上ではなく、例えばグラフ内で斜め方向に距離的に近いクロマトグラムを識別するようにしてもよい。例えば、上記実施例2において図7(a)のときにクリック操作が為されると、十字形状マウスカーソル33の位置と同一時間上で最も直近のクロマトグラムとしてクロマトグラムG1が識別されるが、クリック位置と同一時間上であるという限定をしない場合には、十字形状マウスカーソル33の位置と最も直近のクロマトグラムとして該位置から右斜め下に距離的に最も近いクロマトグラムG2が識別される。もちろん、作業者の作業性を考慮して、クリック位置と同一時間上の範囲又は同一時間上に限らない範囲のいずれかでクリック位置に近いクロマトグラムを識別するように選択可能としてもよい。
また、上記実施例は本発明の一例にすぎず、本発明の趣旨に沿った範囲で適宜変形や修正を行うことができることは明らかである。例えば、上記実施例はいずれも本発明をガスクロマトグラフ質量分析装置に適用したものであるが、液体クロマトグラフ質量分析装置にも同様に適用できることは当然である。また、検出器としてPDA検出器を用いた液体クロマトグラフ装置でも、波長の異なる複数のクロマトグラムを図3(a)、図7(a)のように重ね描き表示することが可能であるから、上記実施例と同様にして特定のクロマトグラムのピーク分割が有用であることは容易に想到し得る。
本発明の一実施例(実施例1)によるデータ処理装置を備えるガスクロマトグラフ質量分析装置の全体構成図。 実施例1のデータ処理装置におけるピーク分割処理の制御フローチャート。 実施例1のデータ処理装置において表示部の表示画面上に表示される重ね描きクロマトグラムの一例を示す図。 実施例1のデータ処理装置におけるピーク分割の状態を示す波形図。 2つのピークが重なった場合のクロマトグラムカーブの一例を示す図。 本発明の他の実施例(実施例2)のデータ処理装置におけるピーク分割処理の制御フローチャート。 実施例2のデータ処理装置において表示部の表示画面上に表示される重ね描きクロマトグラムの一例を示す図。
符号の説明
1…GC部
2…MS部
3…データ処理部
4…制御部
5…記憶部
6…パーソナルコンピュータ(PC)
7…操作部
8…表示部
11…ピーク分割処理部
12…ピーク情報演算部
30…表示画面
31…上向き矢印表示
32…下向き矢印表示
33…十字形状マウスカーソル
34…ピーク分割境界線

Claims (4)

  1. 時間、信号強度のほかに質量数や波長等の第3のディメンジョンを有する3次元クロマトグラムデータに基づいて作成される複数のクロマトグラムを同一時間軸に沿って重ね描きして表示画面上に描画する機能を有するクロマトグラフ用データ処理装置において、
    a)複数のクロマトグラムが重ね描き表示されている表示画面上の任意の位置を作業者が指定するための入力手段と、
    b)重ね描き表示されている複数のクロマトグラムの中から前記入力手段による指定点に最も近い又は該指定点に相当する時間上で該指定点に最も近いクロマトグラムを識別する識別手段と、
    c)該識別手段により識別されたクロマトグラムに現れているピークを前記指定点に相当する時間位置で分割する分割処理手段と、
    を備え、ピーク面積やピーク高さ等のピーク情報を算出する際に前記分割処理手段により2つに分割されたピークをそれぞれ別個のピークとして取り扱うことを特徴とするクロマトグラフ用データ処理装置。
  2. 前記分割処理手段は前記指定点に相当する時間位置に分割すべきピークが存在するか否かを判定する判定手段を含み、分割すべきピークが存在しない場合には作業者に注意を促す報知手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のクロマトグラフ用データ処理装置。
  3. 前記分割処理手段は、前記指定点に相当する時間位置に分割すべきピークが存在するか否かを判定する判定手段を含み、前記識別手段は、前記判定手段により分割すべきピークが存在しないと判定された場合には、重ね描き表示されている複数のクロマトグラムの中から前記指定点に次に近い又は該指定点に相当する時間上で該指定点に次に近いクロマトグラムを識別し、その識別されたクロマトグラムに対して前記分割処理手段による処理を実行することを特徴とする請求項1に記載のクロマトグラフ用データ処理装置。
  4. 重ね描き表示されている複数のクロマトグラムの全てについて前記指定点に相当する時間位置に分割すべきピークが存在しない場合に作業者に注意を促す報知手段をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載のクロマトグラフ用データ処理装置。
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