JP2008121457A - 回路異常検出装置 - Google Patents

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JP2008121457A JP2006303913A JP2006303913A JP2008121457A JP 2008121457 A JP2008121457 A JP 2008121457A JP 2006303913 A JP2006303913 A JP 2006303913A JP 2006303913 A JP2006303913 A JP 2006303913A JP 2008121457 A JP2008121457 A JP 2008121457A
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Abstract

【課題】部品点数増大を抑制しつつ、オープン故障に加えショート故障をも検出できる回路異常検出装置を提供する。
【解決手段】チャネルデューティ信号ch3がオン、かつ、チャネルデューティ信号ch4がオフのときに、グロープラグ4に対応する第2検出手段が異常を検出した場合に、制御回路は、チャネルデューティ信号ch4の出力を停止することを所定期間延期する。そして、その所定期間内に、グロープラグ3に対応する第1検出手段が異常を検出した場合には、グロープラグ3に対応する第1検出点とグロープラグ4に対応する第2検出点とが短絡したショート故障、或いは、グロープラグ3およびグロープラグ4のいずれもがオープン故障であると判定する。一方、前記所定期間内に、第1検出手段が異常を検出しない場合には、グロープラグ4がオープン故障であると判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の負荷への電力供給と遮断を切り替えるスイッチング素子を備えた回路の異常を検出する、回路異常検出装置に関する。
従来より、内燃機関の各気筒に配置される複数のグロープラグを負荷として、これらのグロープラグの駆動を制御する駆動回路が知られている。この駆動回路は、グロープラグの各々に対して設けられてグロープラグへの電力供給と遮断を切り替えるパワートランジスタ等のスイッチング素子と、これらのスイッチング素子を制御する制御回路と、グロープラグの故障を検出する検出手段とを備えている。
制御回路は、グロープラグの各々に対して駆動を指令するチャネルデューティ信号を生成するとともに、チャネルデューティ信号のオン開始タイミングがずれるようにチャネルデューティ信号をスイッチング素子の各々へ出力する(特許文献1参照)。
また、検出手段は、複数のグロープラグの各々に対して設けられており、次に説明する手順によりグロープラグのオープン故障を検出する。なお、オープン故障とは、グロープラグ(負荷)が破損して断線した状態になること又は接続ワイヤの断線などである。
検出手段は、複数のスイッチング素子のうち任意のスイッチング素子とそのスイッチング素子に対応するグロープラグとの間の検出点に微弱の検出電流を流す。そして、任意のスイッチング素子へのチャネルデューティ信号がオフのときにおける検出点の電圧に基づき、オープン故障を検出する。
次に、検出点の電圧の変化の一例を説明する。
オープン故障が生じていなければ、スイッチング素子はオフの状態であるため、検出電流はグロープラグを通じてグランド等に流れる。そして、グロープラグの抵抗は小さいため、検出点の電圧は零に近い値となる。一方、オープン故障が生じていれば、スイッチング素子がオフであるとともに、検出電流はグロープラグを流れないため、検出点の電圧は、オープン故障が生じていない場合に比べて高い値となる。よって、検出点の電圧が所定値よりも高い値になっているか否かに基づき、オープン故障を検出できる。
特開平8−076902号公報
しかしながら、上記構成による回路異常検出装置では、オープン故障は検出できるものの、グロープラグへ電力を供給する配線同士が短絡するといったショート故障を検出するには至っていない。
そして、ショート故障を検出する回路を、オープン故障を検出する回路とは別に単純に追加するだけでは、回路異常検出装置の部品点数増大を招いてしまう。
そこで、本発明の目的は、部品点数増大を抑制しつつ、出力オープン故障に加え出力端子間ショート故障をも検出できる回路異常検出装置を提供することにある。
請求項1記載の発明では、複数の負荷のうち第1負荷に対応するチャネルデューティ信号がオン、かつ、第1負荷の後に駆動する第2負荷に対応するチャネルデューティ信号がオフのときに、複数の検出手段のうち第2負荷に対応する第2検出手段が異常を検出した場合に、
(a)制御回路は、第2負荷に対応するチャネルデューティ信号の出力を停止することを所定期間延期し、
(b1)所定期間内に、第1負荷に対応する第1検出手段が異常を検出した場合には、複数の検出点のうち第1負荷に対応する第1検出点と第2負荷に対応する第2検出点とが短絡したショート故障、或いは、第1負荷および第2負荷のいずれもがオープン故障であると判定し、
(b2)所定期間内に、第1検出手段が異常を検出しない場合には、第2負荷がオープン故障であると判定する。
この構成によれば、オープン故障を検出するために必要となる検出手段を利用して、出力端子間ショート故障であるか否かをも判定できるので、部品点数増大を抑制しつつ、オープン故障に加えショート故障をも検出できる回路異常検出装置を提供することができる。
請求項2記載の発明では、制御回路は、複数の検出手段の少なくとも一部が異常を検出した旨を記憶する第1ラッチ回路と、異常を検出した旨を遅れて記憶する第2ラッチ回路とを有し、複数の負荷のうち第1負荷に対応するチャネルデューティ信号がオン、かつ、第1負荷の後に駆動する第2負荷に対応するチャネルデューティ信号がオフのときに、複数の検出手段のうち第2負荷に対応する第2検出手段が前記異常を検出した場合に、
(a)制御回路は第2負荷に対応するチャネルデューティ信号の出力を停止することを所定期間延期するとともに、第2負荷に対応する第1ラッチ回路は第2検出手段が異常を検出した旨を記憶し、
(b1)所定期間内に、第1負荷に対応する第1検出手段が異常を検出した旨が第1負荷に対応する第1ラッチ回路により記憶されている場合には、複数の検出点のうち第1負荷に対応する第1検出点と第2負荷に対応する第2検出点とが短絡したショート故障、或いは、第1負荷および第2負荷のいずれもがオープン故障であると判定し、
(b2)所定期間内に、第1検出手段が異常を検出した旨が第1ラッチ回路により記憶されていない場合には、第2負荷がオープン故障であると判定する。
この構成によれば、出力オープン故障を検出するために必要となる検出手段を利用して、出力端子間ショート故障であるか否かをも判定できるので、部品点数増大を抑制しつつ、出力オープン故障に加え出力端子間ショート故障をも検出できる回路異常検出装置を提供することができる。
請求項3記載の発明では、前記所定期間は、第2検出手段が異常を検出した後、第2負荷に対応するチャネルデューティ信号がオンからオフに切り換わった時点までの期間である。
そのため、第2負荷に対応するチャネルデューティ信号がオンからオフに切り換わる前に所定期間を終了させた場合に比べて、出力端子間ショート故障、或いは出力オープン故障を確実に検出できる。また、第2負荷に対応するチャネルデューティ信号がオンからオフに切り換わった後に所定期間を終了させた場合に比べて、出力端子間ショート故障、或いは出力オープン故障となっている負荷に対応するチャネルデューティ信号の出力を迅速に停止させることができる。
請求項4記載の発明では、制御回路は、第2検出手段が異常を検出した後、第2負荷に対応するチャネルデューティ信号がオンからオフに切り換わったタイミングで、第2負荷に対応するチャネルデューティ信号の出力を強制的に停止させる。
そのため、前記タイミングよりも前に第2負荷に対応するチャネルデューティ信号の出力を強制的に停止させた場合に比べて、出力端子間ショート故障、或いは出力オープン故障を確実に検出できる。また、前記タイミングよりも後に第2負荷に対応するチャネルデューティ信号の出力を強制的に停止させた場合に比べて、出力端子間ショート故障、或いは出力オープン故障となっている第2負荷に対応するチャネルデューティ信号の出力を迅速に停止させることができる。
請求項5記載の発明では、制御回路は、第1検出手段が異常を検出した後、第1負荷に対応するチャネルデューティ信号がオンからオフに切り換わったタイミングで、第1負荷に対応するチャネルデューティ信号の出力を強制的に停止させる。
そのため、前記タイミングよりも前に第1負荷に対応するチャネルデューティ信号の出力を強制的に停止させた場合に比べて、ショート故障、或いは出力オープン故障を確実に検出できる。また、前記タイミングよりも後に第1負荷に対応するチャネルデューティ信号の出力を強制的に停止させた場合に比べて、出力端子間ショート故障、或いは出力オープン故障となっている第1負荷に対応するチャネルデューティ信号の出力を迅速に停止させることができる。
請求項1から5のいずれか一項記載の回路異常検出装置に係る負荷は、請求項6記載の如く内燃機関の各気筒に配置される複数のグロープラグであってもよいし、ヒータその他の負荷であってもよい。
以下、本発明に係る一実施形態を図1〜図6を用いて説明する。
本実施形態では、本発明に係る回路異常検出装置をグロープラグ制御装置の回路異常検出に適用したものである。図1に示すように、グロープラグ制御装置は、内燃機関の各気筒に配置される複数のグロープラグ1、2、3、4からなる予熱手段の作動を制御する装置であり、制御回路10およびパワートランジスタ21、22、23、24を備えて構成されている。なお、グロープラグ1〜4は、例えばディーゼルエンジンの燃焼室につながる予燃焼室に設けられており、エンジン始動前に通電により発熱して予燃焼室を暖めるためのものである。また、グロープラグ1〜4は特許請求の範囲に記載の「負荷」に相当する。また、パワートランジスタ21〜24は特許請求の範囲に記載の「スイッチング素子」に相当する。
エンジンECU30は、グロープラグ1〜4の駆動を指令するスイッチング信号としての指令デューティ信号SI(図4、図5、図6および図7中の符号SI参照)を制御回路10に出力する。制御回路10は、この指令デューティ信号SIに基づいて、スイッチング信号としてのチャネルデューティ信号ch1、ch2、ch3、ch4(図5、図6および図7中の符号ch1〜ch4参照)をグロープラグ1〜4の各々に対応するパワートランジスタ21〜24に出力する。これらのスイッチング信号は、例えば繰返し信号に相当し、指令デューティ信号SIおよびチャネルデューティ信号ch1〜ch4は、例えば立上りが33mSの周期で現われる波形の信号である。
バッテリ40は、パワートランジスタ21〜24にバッテリ電圧を印加する周知の車載用バッテリである。そして、パワートランジスタ21〜24は、バッテリ20から入力されるバッテリ電圧を、入力されるチャネルデューティ信号ch1〜ch4に応じてスイッチング電圧に変換して、グロープラグ1〜4にスイッチング電圧(すなわち、電力)を出力する。なお、これらのパワートランジスタ21〜24として、例えばNチャンネルMOSFETやIGBTが採用される。
上記スイッチング電圧が各グロープラグ1〜4に印加されると、各グロープラグ1〜4は、印加されるスイッチング電圧に応じて発熱し、ディーゼルエンジンの各気筒内で着火源となる。グロープラグ1〜4には、定格電圧が12Vのものとそれ以下のものがある。本実施形態では、定格電圧の低いグロープラグ1〜4を採用している。
制御回路10は、前述のチャネルデューティ信号ch1〜ch4の立上げタイミングがずれるようにチャネルデューティ信号ch1〜ch4をパワートランジスタ21〜24の各々へ出力する。このように、各々のグロープラグ1〜4への通電開始タイミングをずらすことにより、予熱手段全体としてのピーク電流値の低減を図っている。
具体的には、図5中の符号t1、t2、t3,t4に示す期間だけ、チャネルデューティ信号ch1〜ch4の立上りタイミングがずれている。
なお、本実施形態では、指令デューティ信号SIの立上りから所定時間が経過する毎にチャネルデューティ信号ch2〜ch4を順次立上げる制御によりチャネルデューティ信号ch1〜ch4の立上げタイミングをずらしているが、立上げタイミングのずらし方の他の例として、指令デューティ信号SIの前回の立上りから今回の立上りまでの期間を4等分し、その4等分された期間の開始タイミングでチャネルデューティ信号ch1〜ch4を順次立上げる制御等が挙げられる。
また、制御回路10は、図2に示すアナログ検出回路501および図3に示すデジタル検出回路502を有している。これらの両検出回路501、502は、グロープラグ1〜4の出力オープン故障(以下、単にオープン故障と呼ぶ)が発生しているか否かを検出するとともに、図1に示す各検出点P1〜P4同士が短絡した出力端子間ショート故障(以下、単にショート故障と呼ぶ)が発生しているか否かを検出する。なお、検出点P3は特許請求の範囲に記載の「第1検出点」に相当し、検出点P4は特許請求の範囲に記載の「第2検出点」に相当する。
次に、本実施形態の要部であるオープン故障およびショート故障の検出に関し、以下に説明する。
<オープン故障の検出について>
アナログ検出回路501は、パワートランジスタ21〜24とそのパワートランジスタ21〜24に対応するグロープラグ1〜4との間の検出点P1、P2、P3、P4(図1参照)に検出電流を流し、チャネルデューティ信号ch1〜ch4がオフであるにも拘わらず検出点P1〜P4の電圧が所定値以上になっているか否かを検出することにより、グロープラグ1〜4のオープン故障が発生しているか否かを検出する。
例えば、検出点P1に対して設けられたアナログ検出回路501の場合、検出点P1に検出電流を流し、チャネルデューティ信号ch1がオフであるにも拘わらず検出点P1の電圧が所定値以上になっているか否かを検出する。
すなわち、グロープラグ1にオープン故障が生じていなければ、パワートランジスタ21はオフの状態であるため、検出点P1への検出電流はグロープラグ1を通じてグランドに流れる。そして、グロープラグ1の抵抗は小さいため、検出点P1の電圧は零に近い値となる。一方、オープン故障が生じていれば、パワートランジスタ21がオフであるとともに、検出点P1への検出電流はグロープラグ1を流れないため、検出点P1の電圧は、オープン故障が生じていない場合に比べて高い値となる。よって、検出点P1の電圧が所定値よりも高い値になっているか否かに基づき、オープン故障を検出する。
なお、アナログ検出回路501を構成する部品のうち少なくともコンパレータ53は、複数のグロープラグ1〜4の各々に対して設けられており(図1参照)、特許請求の範囲に記載の検出手段に相当する。微弱電流出力回路はコンパレータ入力からの漏れ電流を利用する事により省略する事もできる。
次に、図2および図3を用いて、オープン故障検出に係るアナログ検出回路501の構成および作動をより具体的に説明する。
図2に示す検出電流としての微弱電流を出力する回路51から検出点P1〜P4に微弱電流が流されると、コンパレータ53により、検出点P1〜P4の電圧と基準電圧とが比較され、検出点P1〜P4の電圧が基準電圧よりも高い値になっていればコンパレータ53はオープン検出信号OP1(ローレベル信号)を出力する。
そして、図3に示すように、オープン検出信号OP1はOR回路61の入力端子に入力される。OR回路61の他方の入力端子には、インバータ69の出力信号が反転して入力される。つまり、チャネルデューティ信号ch1〜ch4のオンオフ状態がそのまま信号として入力される。OR回路61の出力端子はカウンタ62のリセット端子に接続される。
従って、OR回路61にオープン検出信号OP1(ローレベル信号)が入力され、かつ、対応するチャネルデューティ信号ch1〜ch4がオフ(ローレベル信号)であれば、カウンタ62のリセットが外れカウントが開始される。所定のカウント(本実施形態では796μSに相当する10カウント)がカウントされると、カウンタ62から出力される信号はAND回路64の入力端子に入力される。
また、AND回路64の他方の入力端子には、インバータ65の出力信号が入力される。インバータ65の出力信号は、制御回路10に電源を投入したとき等に出力されるリセット信号が反転されたものである。
従って、リセット信号が非アクティブ(リセット解除)であり、かつ、前述の10カウントが経過するまで、チャネルデューティ信号ch1〜ch4がオフの状態のままオープン検出信号OP1(ローレベル信号)がOR回路61に入力され続けると、AND回路64からの出力信号(ハイレベル信号)が、フリップフロップ回路により構成される第1ラッチ回路66のリセット端子Rに入力される。
第1ラッチ回路66はSRタイプであり、第1ラッチ回路66のセット端子Sには、インバータ67の出力信号であるリセット信号が入力される。制御回路10に電源を投入してセット端子Sにリセット信号のパルスが入力されると、第1ラッチ回路66の出力端子Qからの出力信号はハイレベル信号となるようにセットされる。
そしてその後、前述の各種条件を満たして、第1ラッチ回路66のリセット端子RにAND回路64からの出力信号(ハイレベル信号)のパルスが入力されると、出力端子Qからの出力信号はローレベル信号となるようにリセットされる。
一度ローレベル信号にリセットされた出力端子Qからの出力信号は、セット端子Sにリセット信号のパルスが入力されない限り、ローレベルの状態が維持される。また、第1ラッチ回路66の反転出力端子QBは、出力端子Qの出力信号と反転した信号を出力する。
ここまでの動作を、図4のタイミングチャートを用いてさらに説明する。
図4は、SI信号と、チャネルデューティ信号ch4と、オープン検出信号OP1と、カウンタ62と、第1ラッチ回路66と、後述する第2ラッチ回路72との出力変化の対応関係を示すタイミングチャートである。
そして、図4では、チャネルデューティ信号ch4がオフの状態のまま異常検出してオープン検出信号OP1がローレベル信号を出力した時点を、符号T1、T2にて図示している。そして、その出力が10カウント経過した符号T3に示す時点で、第1ラッチ回路66は異常検出をラッチ(記憶保持)した状態となり、この異常検出のラッチがなされている間、反転出力端子QBからオープン異常検出信号としてのハイレベル信号が出力され続ける。
<ショート故障の検出について>
以下、検出点P3と検出点P4とが短絡してショートした場合におけるアナログ検出回路501およびデジタル検出回路502の検出動作を説明する。
グロープラグ1〜4のうちグロープラグ3(第1負荷)に対応するチャネルデューティ信号ch3がオン、かつ、グロープラグ3の次に駆動するグロープラグ4(第2負荷)に対応するチャネルデューティ信号ch4がオフのときに、複数のコンパレータ53のうちグロープラグ4に対応するコンパレータ53(第2検出手段)が異常を検出してオープン検出信号OP1を出力した場合に、両検出回路501、502は次のように動作する。
先ず、デジタル検出回路502は、オープン故障が検出されたグロープラグ4に対し、チャネルデューティ信号ch4の出力を停止することを所定期間延期する。所定期間とは、第2検出手段53がオープン検出信号OP1を一定時間出力した後、グロープラグ4に対応するチャネルデューティ信号ch4がオンからオフに切り換わった時点までの期間(図5中の符号T4からT5までの期間)である。
次に、所定期間T4〜T5内に、複数のコンパレータ53のうちグロープラグ3に対応するコンパレータ53(第1検出手段)が異常を検出してオープン検出信号OP1を一定時間以上出力した場合には、複数の検出点P1〜P4のうちグロープラグ3に対応する検出点P3とグロープラグ4に対応する検出点P4とが短絡したショート故障、或いは、グロープラグ3およびグロープラグ4のいずれもがオープン故障であると判定する。
そして、制御回路10は、チャネルデューティ信号ch3、ch4の出力を停止する。
一方、所定期間T4〜T5内に、コンパレータ53(第1検出手段)が異常を検出せずにオープン検出信号OP1を一定時間以上出力しない場合には、グロープラグ4がオープン故障であると判定する。
そして、制御回路10は、チャネルデューティ信号ch4の出力を停止する。
次に、図3を用いて、ショート故障検出に係るデジタル検出回路502の構成および作動をより具体的に説明する。
前述した第2負荷に対応する第1ラッチ回路66の反転出力端子QBからの出力信号は、AND回路68の入力端子に入力される。また、AND回路68の他方の入力端子には、インバータ69の出力信号が反転して入力される。つまり、チャネルデューティ信号ch1〜ch4のオンオフ状態がそのまま信号として入力される。また、AND回路68の出力端子は、フリップフロップ回路70の入力端子に接続されている。
このフリップフロップ回路70には、T方式かつネガティブエッジトリガ方式が採用されており、AND回路68からの出力信号の立下りをトリガとしてフリップフロップ回路70は作動する。また、フリップフロップ回路70のリセット端子Rにはインバータ67の出力信号であるリセット信号が入力される。
従って、第1ラッチ回路66の反転出力端子QBからの出力信号がAND回路68に入力されているときに、チャネルデューティ信号ch4の立下り信号がAND回路68に入力された時点で、フリップフロップ回路70の出力端子Qから出力される信号はハイレベル信号となる。
AND回路71の入力端子には、フリップフロップ回路70の出力端子Qから出力信号が入力され、他方の入力端子にはインバータ65の出力信号が入力される。
従って、リセット信号が非アクティブ(リセット解除)であり、かつ、フリップフロップ回路70の出力端子Qから出力される信号がオープン異常検出信号としてのハイレベル信号になると、AND回路71からの出力信号(ハイレベル信号)が、フリップフロップ回路により構成される第2ラッチ回路72のリセット端子Rに入力される。
第2ラッチ回路72はSRタイプであり、第2ラッチ回路72のセット端子Sには、インバータ67の出力信号であるリセット信号が入力される。制御回路10に電源を投入してセット端子Sにリセット信号のパルスが入力されると、第2ラッチ回路72の出力端子Qからの出力信号はハイレベル信号となるようにセットされる。
そしてその後、前述の各種条件を満たして、第2ラッチ回路72のリセット端子RにAND回路71からの出力信号(ハイレベル信号)のパルスが入力されると、出力端子Qからの出力信号はローレベル信号となるようにリセットされる。
一度ローレベル信号にリセットされた出力端子Qからの出力信号は、セット端子Sにリセット信号のパルスが入力されない限り、ローレベルの状態が維持される。また、第2ラッチ回路72の反転出力端子QBは、出力端子Qの出力信号と反転した信号を出力する。
以上の動作を、図4および図5のタイミングチャートを用いてさらに説明する。
図5は、検出点P3と検出点P4とが短絡してショートした場合における、SI信号と、パワートランジスタ21〜24に向けて出力されたチャネルデューティ信号ch1〜ch4と、検出点P3、P4における電圧信号と、ch3及びch4の第1ラッチ回路66と、ch3及びch4の第2ラッチ回路72と、の出力変化の対応関係を示すタイミングチャートである。
図5中の斜線に示す部分は、両検出点P3、P4の短絡に起因して発生したオン信号部分を示している。また、図5中の符号T6は、ch4の第1ラッチ回路66によりオープン異常検出信号としてのハイレベル信号がラッチされている間に、グロープラグ3に対応するコンパレータ53(第1検出手段)が異常を検出してオープン検出信号OP1を出力し、その後、その出力が10カウント経過した時点を表している。
つまり、符号T6の時点からch3第1ラッチ回路66は、チャネルデューティ信号ch3に係る異常検出をラッチ(記憶保持)した状態となり、この異常検出のラッチがなされている間、第1ラッチ回路66の反転出力端子QBからオープン検出信号としてのハイレベル信号が出力され続ける。
なお、図5中の符号T4は、ch4第1ラッチ回路66によりチャネルデューティ信号ch4に係る異常検出をラッチ(記憶保持)した時点を示しており、この異常検出のラッチがなされている間、ch4第1ラッチ回路66の反転出力端子QBからオープン検出信号としてのハイレベル信号が出力され続ける。
そして、ch4第1ラッチ回路66の反転出力端子QBからオープン検出信号としてのハイレベル信号が出力された時点T4の後、チャネルデューティ信号ch4がオンからオフに切り換わった時点T5になり、前述した所定期間T4〜T5が経過すると、制御回路10は、パワートランジスタ24にチャネルデューティ信号ch4を出力することを強制的に禁止する(図5中のch4第2ラッチ回路出力の欄参照)。
また、図3に示されるように、ch3第2ラッチ回路72の反転出力端子QBからオープン検出信号OP2が出力され、出力端子Qからローレベル信号がAND回路73に出力されると、AND回路73の出力信号がローレベル信号となり、その結果、チャネルデューティ信号ch3がオフとなる。
従って、ch3第1ラッチ回路66の反転出力端子QBからオープン検出信号が出力された時点T6の後、チャネルデューティ信号ch3がオンからオフに切り換わった時点T7になると、制御回路10は、パワートランジスタ23にチャネルデューティ信号ch3を出力することを強制的に禁止する(図5中のch3第2ラッチ回路出力の欄参照)。
因みに、第2ラッチ回路72の出力端子Qから出力される異常信号としてのハイレベル信号は、ダイアグ信号としてエンジンECU30に出力される。
次に、デジタル検出回路502が、オープン故障が検出されたグロープラグ4に対し、チャネルデューティ信号ch4の出力を停止することを所定期間T4〜T5延期することによる技術的意義を説明する。
図6は、検出点P3と検出点P4とが短絡してショートした場合において、第2ラッチ回路72を廃止して、所定期間T4〜T5延期することなくオープン故障が検出されたグロープラグ4に対しチャネルデューティ信号ch4の出力を即座に停止した場合のタイミングチャートである。
この図6に示される場合には、図5中の検出点P3における電圧の欄の斜線に示す、両検出点P3、P4の短絡に起因して発生したオン信号部分が、短絡しているにも拘わらず正常なオフ信号になってしまう。すなわち、ch4が単独でオフしてしまう為、ch4のオンによるch3への通電が行なわれないため、図5に示すようにショート故障であることを検出することができない。
因みに、図6中の斜線に示す部分は、両検出点P3、P4の短絡に起因して発生したオン信号部分を示しており、チャネルデューティ信号ch4には短絡に起因して発生したオン信号部分が現われる。
よって、制御回路10は、パワートランジスタ24にチャネルデューティ信号ch4を出力することを強制的に禁止することはできるものの、パワートランジスタ23へのチャネルデューティ信号ch3の強制禁止をするようには作動しないこととなるといった不具合が生じる。
以上により、上述の所定期間T4〜T5を設けることにより上記不具合を解消している。
ここで、図5は、検出点P3と検出点P4とが短絡してショートした場合におけるタイミングチャートを示しているのに対し、図7は、検出点P1と検出点P3とが短絡してショートした場合におけるタイミングチャートを示している。
図7中の斜線に示す部分は、両検出点P1、P3の短絡に起因して発生したオン信号部分を示している。また、図7中の符号T10は、ch3の第1ラッチ回路66によりオープン異常検出信号としてのハイレベル信号がラッチされている間に、グロープラグ1に対応するコンパレータ53(第1検出手段)が異常を検出してオープン検出信号OP1を出力し、その後、その出力が10カウント経過した時点を表している。
つまり、符号T10の時点からch1第1ラッチ回路66は、チャネルデューティ信号ch1に係る異常検出をラッチ(記憶保持)した状態となり、この異常検出のラッチがなされている間、第1ラッチ回路66の反転出力端子QBからオープン検出信号としてのハイレベル信号が出力され続ける。
なお、図7中の符号T8は、ch3第1ラッチ回路66によりチャネルデューティ信号ch3に係る異常検出をラッチ(記憶保持)した時点を示しており、この異常検出のラッチがなされている間、ch3第1ラッチ回路66の反転出力端子QBからオープン検出信号としてのハイレベル信号が出力され続ける。
そして、ch3第1ラッチ回路66の反転出力端子QBからオープン検出信号としてのハイレベル信号が出力された時点T8の後、チャネルデューティ信号ch3がオンからオフに切り換わった時点T9になり、所定期間T8〜T9が経過すると、制御回路10は、パワートランジスタ23にチャネルデューティ信号ch3を出力することを強制的に禁止する(図7中のch3第2ラッチ回路出力の欄参照)。
また、図3に示されるように、ch1第2ラッチ回路72の反転出力端子QBからオープン検出信号OP2が出力され、出力端子Qからローレベル信号がAND回路73に出力されると、AND回路73の出力信号がローレベル信号となり、その結果、チャネルデューティ信号ch1がオフとなる。
従って、ch1第1ラッチ回路66の反転出力端子QBからオープン検出信号が出力された時点T10の後、チャネルデューティ信号ch1がオンからオフに切り換わった時点T11になると、制御回路10は、パワートランジスタ21にチャネルデューティ信号ch1を出力することを強制的に禁止する(図7中のch1第2ラッチ回路出力の欄参照)。
以上により、本実施形態によれば、アナログ検出回路501およびデジタル検出回路502に第2ラッチ回路72等を追加する構成により、出力オープン故障を検出するために必要となる検出回路の一部を利用して、出力端子間ショート故障であるか否かをも判定できる。よって、部品点数増大を抑制しつつ、オープン故障に加えショート故障をも検出できる回路異常検出装置を提供することができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、コンパレータ53が異常を検出した旨をラッチ回路に記憶させているが、本発明の実施にあたり、第1ラッチ回路66および第2ラッチ回路72に替えて、マイクロコンピュータ等に搭載されたメモリに記憶させるようにしてもよい。
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
本発明の一実施形態による回路異常検出装置の概略を示すブロック図。 図1の制御回路が有するアナログ検出回路の概略を示すブロック図。 図1の制御回路が有するデジタル検出回路の概略を示すブロック図。 図2および図3に示す両検出回路による信号の時系列変化を示す、タイミングチャート。 図2および図3に示す両検出回路による信号の時系列変化を示す、検出点P3と検出点P4とが短絡してショートした場合におけるタイミングチャート。 所定期間延期することを廃止した場合における不具合を図5と比較して説明するタイミングチャート。 図2および図3に示す両検出回路による信号の時系列変化を示す、検出点P1と検出点P3とが短絡してショートした場合におけるタイミングチャート。
符号の説明
1、2、3、4:グロープラグ、10:制御回路、21、22、23、24:パワートランジスタ(スイッチング素子)、53:コンパレータ(検出手段)、66:第1ラッチ回路、72:第2ラッチ回路、ch1、ch2、ch3、ch4:チャネルデューティ信号、P1、P2、P3、P4:検出点、SI:指令デューティ信号、T4〜T5、T8〜T9:所定期間。

Claims (6)

  1. 電力供給されて駆動する複数の負荷に対して設けられ、前記負荷への電力供給と遮断を切り替えるスイッチング素子と、
    前記負荷の各々に対して駆動を指令するチャネルデューティ信号を生成するとともに、前記チャネルデューティ信号のオン開始タイミングがずれるように前記チャネルデューティ信号を前記スイッチング素子の各々へ出力する制御回路と、
    前記複数の負荷の各々に対して設けられ、前記複数のスイッチング素子のうち任意のスイッチング素子とそのスイッチング素子に対応する前記負荷との間の検出点に検出電流を流し、前記任意のスイッチング素子に対応する前記チャネルデューティ信号がオフであるにも拘わらず前記検出点の電圧が所定値以上になっているとの異常を検出する検出手段と、
    を備え、
    前記複数の負荷のうち任意の第1負荷に対応する前記チャネルデューティ信号がオン、かつ、前記第1負荷の後に駆動する第1負荷以外の任意の負荷である第2負荷に対応する前記チャネルデューティ信号がオフのときに、前記複数の検出手段のうち前記第2負荷に対応する第2検出手段が前記異常を検出した場合に、
    (a)前記制御回路は、前記第2負荷に対応する前記チャネルデューティ信号の出力を停止することを所定期間延期し、
    (b1)前記所定期間内に、前記第1負荷に対応する第1検出手段が前記異常を検出した場合には、前記複数の検出点のうち前記第1負荷に対応する第1検出点と前記第2負荷に対応する第2検出点とが短絡したショート故障、或いは、前記第1負荷および前記第2負荷のいずれもがオープン故障であると判定し、
    (b2)前記所定期間内に、前記第1検出手段が前記異常を検出しない場合には、前記第2負荷がオープン故障であると判定することを特徴とする回路異常検出装置。
  2. 電力供給されて駆動する複数の負荷に対して設けられ、前記負荷への電力供給と遮断を切り替えるスイッチング素子と、
    前記負荷の各々に対して駆動を指令するチャネルデューティ信号を生成するとともに、前記チャネルデューティ信号のオン開始タイミングがずれるように前記チャネルデューティ信号を前記スイッチング素子の各々へ出力する制御回路と、
    前記複数の負荷の各々に対して設けられ、前記複数のスイッチング素子のうち任意のスイッチング素子とそのスイッチング素子に対応する前記負荷との間の検出点に検出電流を流し、前記任意のスイッチング素子に対応する前記チャネルデューティ信号がオフであるにも拘わらず前記検出点の電圧が所定値以上になっているとの異常を検出する検出手段と、
    を備え、
    前記制御回路は、前記複数の検出手段の少なくとも一部が前記異常を検出した旨を記憶する第1ラッチ回路と、前記異常を検出した旨を遅れて記憶する第2ラッチ回路とを有し、
    前記複数の負荷のうち任意の第1負荷に対応する前記チャネルデューティ信号がオン、かつ、前記第1負荷の後に駆動する第1負荷以外の任意の負荷である第2負荷に対応する前記チャネルデューティ信号がオフのときに、前記複数の検出手段のうち前記第2負荷に対応する第2検出手段が前記異常を検出した場合に、
    (a)前記制御回路は前記第2負荷に対応する前記チャネルデューティ信号の出力を停止することを所定期間延期するとともに、前記第2負荷に対応する第1ラッチ回路は前記第2検出手段が前記異常を検出した旨を記憶し、
    (b1)前記所定期間内に、前記第1負荷に対応する第1検出手段が前記異常を検出した旨が前記第1負荷に対応する第1ラッチ回路により記憶されている場合には、前記複数の検出点のうち前記第1負荷に対応する第1検出点と前記第2負荷に対応する第2検出点とが短絡したショート故障、或いは、前記第1負荷および前記第2負荷のいずれもがオープン故障であると判定し、
    (b2)前記所定期間内に、前記第1検出手段が前記異常を検出した旨が前記第1ラッチ回路により記憶されていない場合には、前記第2負荷がオープン故障であると判定することを特徴とする回路異常検出装置。
  3. 前記所定期間は、前記第2検出手段が前記異常を検出した後、前記第2負荷に対応する前記チャネルデューティ信号がオンからオフに切り換わった時点までの期間である請求項1または2記載の回路異常検出装置。
  4. 前記制御回路は、前記第2検出手段が前記異常を検出した後、前記第2負荷に対応する前記チャネルデューティ信号がオンからオフに切り換わったタイミングで、前記第2負荷に対応する前記チャネルデューティ信号の出力を強制的に停止させる請求項1から3のいずれか一項記載の回路異常検出装置。
  5. 前記制御回路は、前記第1検出手段が前記異常を検出した後、前記第1負荷に対応する前記チャネルデューティ信号がオンからオフに切り換わったタイミングで、前記第1負荷に対応する前記チャネルデューティ信号の出力を強制的に停止させる請求項1から4のいずれか一項記載の回路異常検出装置。
  6. 前記負荷は、内燃機関の各気筒に配置される複数のグロープラグである請求項1から5のいずれか一項記載の回路異常検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009286261A (ja) * 2008-05-29 2009-12-10 Advics Co Ltd 制御装置
JP2010270961A (ja) * 2009-05-21 2010-12-02 Ngk Spark Plug Co Ltd グロープラグの通電制御装置
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