JP6504779B2 - イグナイタおよび車両、イグニッションコイルの制御方法 - Google Patents

イグナイタおよび車両、イグニッションコイルの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、エンジンの点火プラグと接続されるイグニッションコイルを制御するイグナイタに関する。
図1は、ガソリンエンジン車(以下、単に車両ともいう)100のエンジンルーム101の斜視図である。エンジンルーム101には、エンジン110、吸気マニホールド112、エアクリーナ113、ラジエータ114、バッテリ102などが収容される。図1には4気筒エンジンが示される。
エンジン110には、気筒ごとにプラグホール(不図示)が設けられ、プラグホールには、点火プラグ(不図示)が挿入される。エンジン110の各気筒には、エアクリーナ113、吸気マニホールド112を経由した空気と、図示しない燃料タンクからの燃料との混合気体が供給される。点火プラグを適切なタイミングで点火(スパーク)させることで、エンジンが始動、回転する。
図2は、車両100rの電気系統の一部のブロック図である。車両100rは、バッテリ102、イグニッションコイル104、点火プラグ106、ECU108、イグナイタ200を備える。ECU108は、点火プラグ106の点火タイミングを指示する点火信号IGTを、エンジン110の回転と同期して周期的に発生する。イグニッションコイル104の2次コイルL2は点火プラグ106と接続される。イグナイタ200は、点火信号IGTに応じてイグニッションコイル104の1次コイルL1の電流を制御することにより、2次コイルL2に数十kVもの高電圧(2次電圧V)を発生させ、点火プラグ106を放電させて、エンジン110内の混合気を爆発させる。
イグナイタ200は、スイッチ素子202およびスイッチ制御装置300rを備える。スイッチ素子202はたとえばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)であり、そのコレクタは1次コイルL1と接続され、そのエミッタは接地される。スイッチ制御装置300rは、点火信号IGTに応じてスイッチ素子202の制御端子(ゲート)の電圧を制御し、スイッチ素子202のオン、オフを制御する。具体的にはスイッチ制御装置300rは、点火信号IGTがハイレベルの期間、スイッチ素子202をオン状態とする。スイッチ素子202がオンすると、1次コイルL1の両端間にバッテリ電圧VBATが印加され、1次コイルL1に流れる電流が時間とともに増大する。点火信号IGTがローレベルに遷移すると、スイッチ制御装置300rはスイッチ素子202を瞬時にターンオフさせ、1次コイルL1の電流IL1を遮断する。このとき1次コイルL1には、電流IL1の時間微分に比例した数百Vもの1次電圧VL1(=L・dIL1/dt)が発生する。このとき2次コイルL2には、1次電圧VL1に巻線比を乗じた数十kVもの2次電圧Vが発生する。
スイッチ制御装置300rは、前段の判定ステージ300Aと、後段の駆動ステージ300Bを含む。判定ステージ300Aは、ECU108からの点火信号IGTを受け、そのレベル(ハイ・ロー)を判定する。ここでイグナイタ200は、エンジンルーム内で使用され、さまざまなサージやノイズに晒される。高周波ノイズによるイグナイタ200の誤動作を防止するために、判定ステージ300Aには、点火信号IGTに重畳する高周波ノイズを除去する高周波フィルタ303が設けられる。電圧コンパレータ302は、高周波フィルタ303を通過した点火信号IGTの電圧レベルVFILを所定の基準電圧(しきい値)VREFと比較し、ハイ・ロー2値の判定信号SDETを生成する。
駆動ステージ300Bは、判定信号SDETに応じて、スイッチ素子202のオン、オフを切りかえる。遅延回路304は、判定信号SDETに所定の遅延を与える。この遅延量は、点火信号IGTの遷移と点火プラグの放電の時間の時間差(遅れ)が所定値となるように設定される。プリドライバ306およびゲートドライバ308は、遅延回路304の出力に応じてスイッチ素子202のゲート電圧を制御する。
特開2011−185165号公報 特開2014−051904号公報
本発明者らは、図2のイグナイタ200rについて検討した結果、以下の課題を認識するに至った。図3は、図2のイグナイタ200rの動作波形図である。
時刻t0に、ECU108によって点火信号IGTがアサート(ハイレベル)される。これにより、電圧コンパレータ302に入力される高周波フィルタ303通過後の信号の電圧VFILが増大し、VFIL>VREFの間、判定信号SDETがアサート(ハイレベル)となる。判定信号SDETがハイレベルの期間、スイッチ素子202がオンとなり、コイル電流Icが増大する。
時刻t1にECU108が点火信号IGTをネゲート(ローレベル)する。これに応答して判定信号SDETはローレベルに遷移し、スイッチ素子202がターンオフ(遮断)し、イグニッションコイル104の2次コイルL2に生ずる大電圧Vが点火プラグ106に印加され、点火する。
点火信号IGTがローレベルに遷移すると、電圧コンパレータ302に入力されるフィルタ通過後の電圧VFILは、高周波フィルタ303の容量の影響で遅延して低下する。点火プラグ106の点火に起因して、スパークノイズ(遮断ノイズ)が発生し、入力端子INからスイッチ制御装置300に入力される。スパークノイズが発生するタイミングt2で、高周波フィルタ303のキャパシタに電荷が残存していると、点火信号IGTがローレベルであるにもかかわらず、電圧コンパレータ302の入力電圧VFILが基準電圧VREFを超え、判定信号SDETがアサートされて、再遮断を引き起こす。この課題を、本発明の分野における共通の一般知識の範囲として捉えてはならず、本発明者が独自に認識したものである。
本発明はかかる課題に鑑みてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、点火直後の再遮断を抑制可能なイグナイタの提供にある。
本発明のある態様は、イグニッションコイルの1次コイルと接続されるスイッチ素子と、ECU(Engine Control Unit)からの点火信号に応じてスイッチ素子を制御するスイッチ制御装置と、を備える。スイッチ制御装置は、点火信号が入力される入力ラインと、入力ラインの高周波ノイズを除去するフィルタと、フィルタの出力電圧を基準電圧と比較し、判定信号を生成する電圧コンパレータと、判定信号に応じてスイッチ素子のオン、オフを制御する駆動ステージと、判定信号がスイッチ素子のオフに対応するネゲートレベルに遷移してから所定の不感時間の間、駆動ステージによるスイッチ素子のターンオフを禁止するオフ不感回路と、を備える。
この態様によると、点火信号にもとづく点火直後に不感区間を設け、この不感区間の間は、判定信号のレベルにかかわらず、スイッチ素子のターンオフを禁止することにより、自らが発生するスパークノイズなどの影響により、再遮断が発生するのを防止できる。
オフ不感回路は、判定信号を受け、判定信号のネゲートレベルへの遷移から不感時間の間、所定レベルとなるマスク信号を生成するマスク信号生成回路と、判定信号またはそれに応じて生成されるスイッチ素子のオン、オフを指示する制御信号を、マスク信号と論理演算する論理ゲートと、を含んでもよい。
マスク信号生成回路は、判定信号のネガティブエッジを検出すると、スタート信号をアサートするエッジ検出回路と、スタート信号がアサートされてから不感時間の経過後に、エンド信号をアサートするタイマー回路と、スタート信号がアサートされると所定レベルに遷移し、エンド信号がアサートされると所定レベルの相補レベルに遷移するマスク信号を生成するフリップフロップと、を備えてもよい。
本発明の別の態様もまた、イグナイタである。このイグナイタは、イグニッションコイルの1次コイルと接続されるスイッチ素子と、ECU(Engine Control Unit)からの点火信号に応じてスイッチ素子を制御するスイッチ制御装置と、を備える。スイッチ制御装置は、点火信号が入力される入力ラインと、入力ラインの高周波ノイズを除去するフィルタと、フィルタの出力電圧を基準電圧と比較し、判定信号を生成する電圧コンパレータと、判定信号に応じてスイッチ素子のオン、オフを制御する駆動ステージと、を備える。判定信号がスイッチ素子のオフに対応するネゲートレベルに遷移してから所定の不感時間の間、スイッチ素子のオフを維持するように構成される。
スイッチ制御装置は、ひとつの半導体基板に一体集積化されてもよい。
「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。
本発明の別の態様は、車両に関する。車両は、ガソリンエンジンと、点火プラグと、1次コイルと、点火プラグと接続される2次コイルと、を有するイグニッションコイルと、点火プラグの点火を指示する点火信号を生成するECUと、点火信号に応じてイグニッションコイルを駆動する上述のいずれかのイグナイタと、を備えてもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明のある態様によれば、スパークノイズによる再遮断を抑制できる。
ガソリンエンジン車のエンジンルームの斜視図である。 車両の電気系統の一部のブロック図である。 図2のイグナイタの動作波形図である。 実施の形態に係るイグナイタの回路図である。 図5(a)、(b)は、低速回転および高速回転時の点火サイクルを示す図である。 実施の形態に係るイグナイタの動作波形図である。 イグナイタの具体的な構成例を示す回路図である。 マスク信号生成回路の構成例を示す回路図である。 図7および図8のイグナイタの動作波形図である。 点火信号IGTに遮断ノイズが重畳したときの、図7および図8のイグナイタの動作波形図である。 第2変形例に係るイグナイタの回路図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aと部材Bが接続」された状態とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合や、部材Aと部材Bが、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
図4は、実施の形態に係るイグナイタ200の回路図である。イグナイタ200は、スイッチ素子202およびスイッチ制御装置300を備える。スイッチ制御装置300の基本構成は図2のそれと同じであり、判定ステージ300A、駆動ステージ300Bを備え、ひとつの半導体基板に一体集積化された機能ICである。
判定ステージ300Aは、高周波フィルタ303および電圧コンパレータ302を備える。入力ライン301には、ECU108からの点火信号IGTが入力される。高周波フィルタ303は、入力ライン301の高周波ノイズを除去する。
電圧コンパレータ302は、高周波フィルタ303の出力電圧VFILを基準電圧VREFと比較し、判定信号SDETを生成する。本実施の形態では、VFIL>VREF(VIN>VREF)の状態が、スイッチ素子202のオンに、VFIL<VREF(VIN<VREF)の状態が、スイッチ素子202のオフに対応づけられる。また、判定信号SDETは、VFIL>VREFのとき、ハイレベル(アサート)、VFIL<VREFのときローレベル(ネゲート)であり、したがって、判定信号SDETのハイレベルは、スイッチ素子202のオンに対応するアサートレベルであり、判定信号SDETのローレベルは、スイッチ素子202のオフに対応するネゲートレベルである。なお、ハイレベル、ローレベルとアサート、ネゲートの割り当ては設計事項であり、入れかえてもよい。
駆動ステージ300Bは、判定ステージ300Aにより生成された判定信号SDETに応じて、スイッチ素子202のオン、オフを制御する。駆動ステージ300Bは、遅延回路304、プリドライバ306、ゲートドライバ308を含む。
イグナイタ200のスイッチ制御装置300はさらに、オフ不感回路330を備える。オフ不感回路330は、電圧コンパレータ302の出力である判定信号SDETがネゲートレベル(ローレベル)に遷移してから、つまり判定信号SDETのネガティブエッジが発生してから所定の不感時間TDEADの間、駆動ステージ300Bによるスイッチ素子202のターンオフを禁止する。
本実施の形態においてオフ不感回路330は、電圧コンパレータ302からの判定信号SDETを受け、判定信号SDETのネガティブエッジを始点とする不感時間TDEADを設定する。そして不感時間TDEADの間、スイッチ素子202のオン、オフを指示する信号、具体的には、駆動ステージ300Bの入力信号S1、出力信号S4、あるいは中間的な信号S2、S3の論理レベルを修正することにより、スイッチ素子202のターンオフを禁止する。
続いて不感時間TDEADについて説明する。不感時間TDEADを決める上で重要なのは、正常時における点火サイクルに影響を与えないことであり、以下の4つの時間Ta〜Tdを考慮して定めればよい。
(1) イグナイタのロック保護タイマ時間Ta
スイッチ素子202のオン時間に上限(通電保護時間という)Taが設定される場合がある。この場合、スイッチ素子202が通電保護時間Taにわたり連続オンすると、スイッチ素子202が強制オフされる。通電保護時間Taはたとえば最大200msである。
(2) スタータモード時の通電時間Tb
エンジンの始動時には、スイッチ素子202の通電時間Tbは、エンジンの回転時の通電時間Tc、Tdよりも長く設定される。たとえばTbは最大150msである。
(3) 低速回転時の通電時間Tc
4サイクル直列4気筒エンジンの場合、500rpmのとき、点火サイクル(周期)Tcyc1は250msとなり、通電時間Tcは車の仕様・特にバッテリ電圧VBATにも依存するが、たとえば最大10msである。
(4) 高速回転時の通電時間Td
4サイクル直列4気筒エンジンの場合、12000rpmのとき、点火サイクル(周期)Tcyc2は10msとなり、通電時間Tdは車の仕様、特にバッテリ電圧によるが、たとえば最大3msである。
図5(a)、(b)は、低速回転および高速回転時の点火サイクルを示す図である。図5(a)と(b)は時間スケールが異なることに留意されたい。図5(a)に示すように、低速回転時のみを考慮した場合、不感時間TDEADは、250−200=50ms定めることができる。しかしながらこの不感時間TDEADを高速回転時に適用すると、点火サイクル時間TCYC=10msより長いため、正常な点火サイクルが妨げられる。したがって、不感時間TDEADは、エンジンの気筒数と想定される最大回転数から導かれる点火サイクル時間Tcyc2と、高速回転時の通電時間Tdを考慮して定めればよい。この例では、不感時間TDEADを、点火サイクルに影響を及ぼさない7msより短い範囲において定めればよく、その範囲で長いほど、スパークノイズによる誤点火を防止できる。
以上がイグナイタ200の基本構成である。続いてその動作を説明する。図6は、実施の形態に係るイグナイタ200の動作波形図である。ここでは理解の容易化のため、駆動ステージ300Bにおける伝搬遅延は無視している。
時刻t0にECU108によって点火信号IGTがアサート(ハイレベル)される。これにより、電圧コンパレータ302に入力される高周波フィルタ303通過後の信号の電圧VFILが増大し、VFIL>VREFの間、判定信号SDETがアサート(ハイレベル)となる。判定信号SDETがハイレベルの期間、スイッチ素子202がオンとなり、コイル電流Icが増大する。
時刻t1にECU108が点火信号IGTをネゲート(ローレベル)する。これに応答して判定信号SDETはローレベルに遷移し、スイッチ素子202がターンオフ(遮断)し、イグニッションコイル104の2次コイルL2に生ずる大電圧が点火プラグ106に印加され、点火する。
点火信号IGTがローレベルに遷移すると、電圧コンパレータ302に入力されるフィルタ通過後の電圧VFILは、高周波フィルタ303の容量の影響で遅延して低下する。点火プラグ106の点火に起因して、スパークノイズ(遮断ノイズ)が発生し、入力端子INからスイッチ制御装置300に入力される。スパークノイズが発生するタイミングt2で、高周波フィルタ303のキャパシタに電荷が残存していると、点火信号IGTがローレベルであるにもかかわらず、電圧コンパレータ302の入力電圧VFILが基準電圧VREFを超え、判定信号SDETが再びアサートされる。
一方、時刻t1の点火信号IGTの点火指示に応じた判定信号SDETのネガティブエッジを始点として、不感時間TDEADが設定され、不感時間TDEADの間、マスク信号SMSKがローレベルとなる。このマスク信号SMSKによって、ノイズに起因する判定信号SDETのハイレベル区間S10がマスクされ、スイッチ素子202のゲート信号S4はローレベルを維持することとなる。
このように実施の形態に係るイグナイタ200によれば、点火直後の再遮断を防止することができる。
本発明は、図4のブロック図として把握され、あるいは上述の説明から導かれるさまざまな回路に及ぶものであり、特定の回路構成に限定されるものではないが、以下では、その具体的な構成を説明する。
図7は、イグナイタ200の具体的な構成例を示す回路図である。
高周波フィルタ303は、RCフィルタなどの1次ローパスフィルタである。高周波フィルタ303はアクティブフィルタであってもよいし、2次以上のフィルタであってもよい。
オフ不感回路330は、マスク信号生成回路332、論理ゲート334、遅延回路336を含む。マスク信号生成回路332は、判定信号SDETのネゲートレベル(ローレベル)への遷移(つまりネガティブエッジ)から不感時間TDEADの間、所定レベル(以下、ローレベルとする)となるマスク信号SMSKを生成する。
遅延回路336は、遅延回路304のレプリカであり、遅延回路304と同じ遅延量をマスク信号SMSKに与える。
論理ゲート334は、判定信号SDETに応じて生成されるスイッチ素子202のオン、オフを指示する制御信号S2を、遅延後のマスク信号SMSK’と論理演算する。言い換えればオフ不感回路330は、判定信号SDETがネゲートレベル(ローレベル)に遷移してから、所定の不感時間TDEADの間に、スイッチ素子202のゲート信号S4の遷移を禁止する。
図8は、マスク信号生成回路332の構成例を示す回路図である。エッジ検出回路340は、判定信号SDETのネガティブエッジを検出すると、スタート信号S11をアサート(たとえばハイレベル)する。タイマー回路342は、スタート信号S11がアサートされてから不感時間TDEADの経過後に、エンド信号S12をアサート(たとえばハイレベル)する。フリップフロップ350の出力であるマスク信号SMSK(S6)は、スタート信号S11がアサートされると所定レベル(ローレベル)に遷移し、エンド信号S12がアサートされると所定レベルの相補レベル(ハイレベル)に遷移する。フリップフロップ350は、たとえばセット端子にエンド信号S12を受け、リセット端子にスタート信号S11を受けるSRフリップフロップであってもよい。
タイマー回路342は、オシレータ344、カウンタ346、デジタル比較器348を含む。オシレータ344は所定の周波数のクロック信号CLKを生成する。カウンタ346は、スタート信号S11のアサートを契機として、クロック信号CLKに応じたカウントを開始する。デジタル比較器348は、カウンタ346のカウント値CNTと、不感時間TDEADの設定値XXを比較し、それらが一致するとエンド信号S12をアサートする。
なおタイマー回路342の構成は図8のそれには限定されず、アナログタイマー回路を用いて構成してもよい。
図9は、図7および図8のイグナイタ200の動作波形図である。点火信号IGTがハイレベルに遷移すると、高周波フィルタ303の出力電圧VFILが増大し、ある遅延時間tdの経過後に、判定信号SDETがハイレベルとなる。判定信号SDETは、遅延回路304により遅延時間td2、遅延され、遅延後の判定信号S2が生成される。判定信号SDET(S5)がローレベルに遷移すると、マスク信号SMSK(S6)がローレベルに遷移するとともに、カウンタ346のカウント動作が開始し、カウント値CNTが変化する。そしてカウント値CNTが、不感時間TDEADの設定値XXと一致すると、マスク信号SMSK(S6)ハイレベルに戻る。
このマスク信号SMSK(S6)は、遅延回路336により遅延時間td2が与えられる。遅延後のマスク信号SMSK’(S7)と遅延後の判定信号S2とが論理演算され、制御パルスS8が生成される。スイッチ素子202のオン、オフは、この制御パルスS8により制御される。
図10は、点火信号IGTに遮断ノイズが重畳したときの、図7および図8のイグナイタ200の動作波形図である。遮断ノイズS20が発生すると、判定信号SDETにパルス状のノイズS21が現われる。従来のイグナイタでは、このパルス状のノイズS22を含む信号S2によって、スイッチ素子202がターンオン・ターンオフして誤点火が発生していた。
これに対して実施の形態に係るイグナイタ200では、ノイズS22がマスク信号S6によってマスクされるため、プリドライバ306への入力S8からは、ノイズS23が除去され、点火直後のスイッチ素子202の再遮断が発生せず、誤点火を防止できる。
実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例を説明する。
(第1変形例)
オフ不感回路330に関して、図7では、マスク信号生成回路332の後段に遅延回路336を挿入する構成としたが本発明はそれには限定されない。たとえば遅延回路336が与えるべき遅延を、マスク信号生成回路332内のタイマー回路342で与えてもよい。すなわち遅延時間td2の分だけ、タイマー回路342の時間を長くしてもよい。
(第2変形例)
図11は、第2変形例に係るイグナイタ200aの回路図である。マスク信号生成回路332は、遅延回路304により遅延された判定信号SDET’にもとづいてマスク信号SMSKを生成する。論理ゲート334は、判定信号SDET’とマスク信号SMSKとを論理演算する。この変形例によっても再遮断を防止できる。
(第3変形例)
当業者によれば、オフ不感回路330には、ここで例示したもの以外にもさまざまな変形例が存在しうること、またこうした変形例も本発明の範囲に含まれることが理解される。たとえば論理ゲート334に代えて、エッジトリガタイプのフリップフロップ(たとえばRSフリップフロップやDフリップフロップ)を用いてもよい。
実施の形態にもとづき本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎないことはいうまでもなく、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められることはいうまでもない。
100…車両、102…バッテリ、104…イグニッションコイル、L1…1次コイル、L2…2次コイル、106…点火プラグ、108…ECU、110…エンジン、200…イグナイタ、202…スイッチ素子、300…スイッチ制御装置、300A…判定ステージ、300B…駆動ステージ、301…入力ライン、302…電圧コンパレータ、303…高周波フィルタ、304…遅延回路、306…プリドライバ、308…ゲートドライバ、330…オフ不感回路、332…マスク信号生成回路、334…論理ゲート、336…遅延回路、340…エッジ検出回路、342…タイマー回路、344…オシレータ、346…カウンタ、348…デジタル比較器、350…フリップフロップ。

Claims (6)

  1. イグニッションコイルの1次コイルと接続されるスイッチ素子と、
    ECU(Engine Control Unit)からの点火信号に応じて前記スイッチ素子を制御するスイッチ制御装置と、
    を備え、
    前記スイッチ制御装置は、
    前記点火信号が入力される入力ラインと、
    前記入力ラインの高周波ノイズを除去するフィルタと、
    前記フィルタの出力電圧を基準電圧と比較し、判定信号を生成する電圧コンパレータと、
    前記電圧コンパレータが出力する前記判定信号を所定時間だけ遅延し、遅延判定信号を生成する第1遅延回路と、
    前記判定信号のネゲートレベルへの遷移から不感時間の間、所定レベルとなるマスク信号を生成するマスク信号生成回路と、
    前記マスク信号を前記第1遅延回路と同じ前記所定時間だけ遅延し、遅延マスク信号を出力する第2遅延回路と、
    前記遅延判定信号を前記遅延マスク信号と論理演算して得られる制御パルスに応じて、前記スイッチ素子のオン、オフを制御する駆動ステージと、
    を備えることを特徴とするイグナイタ。
  2. 前記マスク信号生成回路は、
    前記判定信号のネガティブエッジを検出すると、スタート信号をアサートするエッジ検出回路と、
    前記スタート信号がアサートされてから前記不感時間の経過後に、エンド信号をアサートするタイマー回路と、
    前記スタート信号がアサートされると前記所定レベルに遷移し、前記エンド信号がアサートされると前記所定レベルの相補レベルに遷移する前記マスク信号を生成するフリップフロップと、
    を備えることを特徴とする請求項に記載のイグナイタ。
  3. 前記タイマー回路は、
    前記スタート信号のアサートに応答してクロックのカウントを開始するカウンタと、
    前記カウンタのカウント値が所定値に達すると前記エンド信号をアサートするデジタル比較器と、
    を含むことを特徴とする請求項に記載のイグナイタ。
  4. 前記スイッチ制御装置は、ひとつの半導体基板に一体集積化されることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のイグナイタ。
  5. ガソリンエンジンと、
    点火プラグと、
    1次コイルと、前記点火プラグと接続される2次コイルと、を有するイグニッションコイルと、
    前記点火プラグの点火を指示する点火信号を生成するECUと、
    前記点火信号に応じて前記イグニッションコイルを駆動する請求項1からのいずれかに記載のイグナイタと、
    を備えることを特徴とする車両。
  6. 点火プラグと接続されるイグニッションコイルの制御方法であって、
    ECU(Engine Control Unit)が前記点火プラグの点火を指示する点火信号を生成するステップと、
    フィルタにより、前記点火信号の高周波ノイズを除去するステップと、
    前記フィルタの出力電圧を基準電圧と比較し、判定信号を生成するステップと、
    前記判定信号を所定時間だけ遅延し、遅延判定信号を生成するステップと、
    前記判定信号のネゲートレベルへの遷移から不感時間の間、所定レベルとなるマスク信号を生成するステップと、
    前記マスク信号を前記所定時間だけ遅延し、遅延マスク信号を出力するステップと、
    前記遅延判定信号を前記遅延マスク信号と論理演算して得られる制御パルスに応じて、前記スイッチ素子のオン、オフを制御するステップと、
    を備えることを特徴とする方法。
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