JP4911060B2 - 内燃機関用点火装置 - Google Patents

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本発明は、車両用エンジンなどの内燃機関に用いられる内燃機関用点火装置に関するものである。
従来、点火コイルに流れる電流を遮断することにより高電圧を発生させ、点火プラグで放電して点火する方式の点火装置が、車両用エンジンなどに用いられている。点火装置はイグナイタとも呼ばれ、エンジン制御装置から入力されるタイミング信号に基づいて、点火コイルの通電及び遮断を制御するものである。通電制御を行う回路素子としては、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)を始めとする半導体素子が一般的に用いられている。近年では、点火装置を小形化するために1チップのICまたは回路基板で形成し、かつ点火装置を点火コイルに一体的に組み付けるようになってきている。
また、タイミング信号に不具合が発生した場合の保護回路として、点火装置には通常ロック防止回路が設けられている。ロック防止回路は、点火コイルが通電状態にロックされたときに通電電流を強制的に遮断して、点火コイルや点火装置自身の温度上昇を許容限度以下とするものである。ロック防止回路には、例えば特許文献1に開示されるサーマルシャットオフ回路や時限回路などが用いられている。サーマルシャットオフ回路は、点火装置上で検出した温度が規定温度に到達したときに電流を遮断するものである。時限回路は、通電開始後の経過時間が所定のロック防止時間に達したときに電流を遮断するものである。時限回路は大別して、コンデンサの充電または放電の時定数を利用したアナログ方式と、発振器及びカウンタからなるタイマを利用したディジタル方式とがある。
特開平9−42129号公報
しかし、特許文献1のサーマルシャットオフ回路は点火装置上の温度を検出するため、内燃機関の構造や動作状況によって点火コイルとの温度差が大きくなり、点火コイルを保護できなくなる場合がある。また、アナログ方式の時限回路はコンデンサや抵抗などで構成されるが、所望する充放電の時定数を得るために比較的大きな回路素子が必要とされ、小形化や回路基板廃止の制約となっていた。
このような理由から、最近ではロック防止回路には小形化の容易なディジタル方式のタイマ回路が採用されるようになってきている。しかしながら、点火プラグの放電で引き起こされる電源電圧変動の影響によりロック防止が良好に機能しないという別の問題が生じている。例えば、タイミング信号が何らかの原因によりオフせず、タイミング信号のオン時にタイマがスタートしロック防止時間に達した時点で点火コイルの通電電流が強制的に遮断されて保護される場合を考える。この場合、強制遮断であってもタイミング信号がオフした正常動作時と同様に、点火コイルには高電圧が発生し、点火プラグで放電が発生する。すると、放電時の電磁波ノイズや過渡的な電圧変動の影響により、瞬間的にタイマ回路の回路電源が瞬時停電してしまう場合がある。タイマ回路は、通常電源立ち上がり時にタイマをリセットするように構成されているため、瞬時停電においてタイマのリセットが生じ得る。この結果、再度点火コイルに電流が流れる不具合となる。このような保護の不具合により、点火コイルの通電が継続し、点火コイルあるいはイグナイタを損傷するおそれがある。
なお、タイマ回路の電源立ち上がり時にタイマ出力をリセットではなくセットする方式とすれば、瞬時停電の影響は解消することができるが、通常の動作開始時にロック防止回路が動作して初回の点火が行えなくなる。したがって、電源立ち上がり時にタイマ出力をセットする方式は好ましいとは言えない。
また、点火装置に停電補償用のコンデンサを付加して回路電源を強化し、あるいは回路電源と点火コイルの電源とを別々に設けても、電磁波ノイズに対して必ずしも確実な対策とは言えず、逆に装置大形化並びにコスト上昇の弊害が大きい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、従来と同程度に小形でありながら、回路電源の瞬時停電などに起因するタイマ出力のリセットが生じても良好に動作するロック防止回路を有する内燃機関用点火装置を提供することを目的とする。
そこで、本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、ロック防止回路中のタイマ部出力側にタイマ信号保持部を設けることを思いつき、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の内燃機関用点火装置は、点火タイミングを指令するタイミング信号が入力される入力端子と、前記入力端子に接続されるとともに前記タイミング信号がオンした後の所定のロック防止時間後にタイマ信号をオンするタイマ部及び、前記タイマ信号のオンによりセット信号を出力保持しかつ前記タイマ信号がオフした後の所定時間前記セット信号を出力保持するとともに前記タイミング信号のオフにより前記セット信号をリセットするタイマ信号保持部及び、前記セット信号のオンによりロック防止信号を出力保持し前記タイミング信号のオフにより前記ロック防止信号をリセットするラッチ部、を有するロック防止回路と、前記タイミング信号のオンにより通電信号をオンし、前記タイミング信号のオフまたは前記ロック防止信号のオンにより前記通電信号をオフするドライブ回路と、前記通電信号のオンにより点火コイルに通電し、前記通電信号のオフにより前記点火コイルの通電を遮断して高電圧を発生させる通電制御回路と、を備えることを特徴とする。
さらに、前記タイマ信号保持部は、前記セット信号を出力保持しているときに回路電源が停電した後の前記所定時間前記セット信号を出力保持する、ことが好ましい。
また、前記タイマ信号保持部は、前記タイマ信号のオフにより放電を開始するコンデンサと、前記コンデンサの充電電圧を基準電圧と比較して前記セット信号を出力するコンパレータと、を有することでもよい。
前記ロック防止回路は、前記高電圧により生じる放電で引き起こされる回路電源の瞬時停電に対し、復電後まで前記ロック防止信号を保持する、ことが好ましい。
また、前記タイマ部は、前記回路電源立ち上がり時に前記タイマ信号をリセットすることが好ましい。
本発明の内燃機関用点火装置によれば、何らかの原因によりタイミング信号が継続した場合にロック防止回路が機能してタイマ信号、セット信号、及びロック防止信号がオンし、点火コイルの通電電流が強制的に遮断される。このとき、仮にタイマ信号がリセットによりオフされても、オフ後の所定時間はタイマ信号保持部でセット信号を出力保持するので、ラッチ部はロック防止信号を出力保持することができる。したがって、ロック防止回路は良好に動作し、通電電流は確実に遮断されて再通電は生じない。
とりわけ、本発明は点火プラグの近傍に配置される点火装置に効果的であり、点火プラグでの放電に影響されて回路電源が瞬時停電し、タイマ部のタイマ信号がリセットされた場合でも、ロック防止回路は瞬時停電に影響されずに良好に動作する。
また、タイマ信号保持部は小さな容量のコンデンサとコンパレータ及び周辺部品で構成することができるので、制御用IC内に内蔵することが可能であり、回路基板を使用することなく、チップ部品で点火装置を形成することができる。
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。図1は、車両用エンジンなど一般的な内燃機関の点火部及び点火装置を説明するブロック図である。まず、図1を参考にして、エンジンの点火部及び点火装置の概要を説明する。
図示されるように、点火部91は、点火装置92及び点火コイル93で構成されている。点火装置92はイグナイタとも呼ばれ、入力端子921、波形整形回路922、ロック防止回路923、ドライブ回路924、通電制御素子925、過電圧保護回路926、過電流保護回路927、により構成されている。入力端子921は、エンジン制御装置(ECU)94から出力されたタイミング信号IGTを受け取る箇所である。波形整形回路922は、受け取ったタイミング信号IGTの歪みを取り除いてHigh/Lowのきれいな2値信号に整形する回路である。ロック防止回路923は、点火コイル93が通電状態にロックされたときの保護として、通電電流を強制的に遮断するための回路である。ドライブ回路924は、タイミング信号IGTに基づいて通電信号SCを出力し通電制御素子925を駆動する回路である。通電制御素子925は、通電信号SCに基づいて点火コイル93の通電を制御するものであり、半導体素子を用いるのが一般的である。また、点火装置92の電源端子928にはバッテリ95が接続され、各回路922、923、924は直流電圧VBまたは点火装置92の内部で生成される定電圧Vccで動作するようになっている。過電圧保護回路926は、バッテリ95の直流電圧VBの過電圧を検出して保護する回路である。過電圧が検出されたときには、ドライブ回路924は通電信号SCをオフして通電制御素子925を強制的に遮断するようになっている。過電流保護回路927は、点火コイル93に流れる電流を検出してある一定の電流値に制御する回路である。
点火コイル93は、磁気結合した一次コイル931及び二次コイル932で構成されている。一次コイル931の高圧側端子はバッテリ95に接続され、低圧側端子はイグナイタの92の通電制御素子925を経由して接地されている。二次コイル932の高圧側端子は点火プラグ96に接続され、低圧側端子はツェナーダイオード933を経由して接地されている。二次コイル932の巻数は一次コイル931よりも大とされており、一次コイル931の通電電流が遮断された瞬間に二次コイル932に高電圧が誘起され、点火プラグ96で放電して点火するようになっている。
次に、図2を参考にして実施例の内燃機関用点火装置について詳述する。図2は、本発明の実施例の内燃機関用点火装置の構成を説明するブロック図である。実施例の点火装置1は、入力端子2、波形整形回路3、ロック防止回路4、本発明のドライブ回路に相当するNOR回路5、通電制御回路に相当する絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ6(以降IGBTと略す)、過電圧保護回路7、により構成されている。また、ロック防止回路4は、発振器42、カウンタ43、カウンタ論理部44、ラッチ部45、タイマ信号保持部46により構成されている。
入力端子2は、点火タイミングを指令するタイミング信号IGTが入力される箇所である。タイミング信号IGTは、High/Lowの2値信号であり、後述するようにHigh状態でIGBT6に電流が流れ、Low状態でIGBT6の電流を遮断するように論理回路構成されている。波形整形回路3は、タイミング信号IGTに伝送途中で重畳するノイズや歪みを取り除いてHigh/Lowのきれいな2値信号に整形する回路である。波形整形回路3から出力されたタイミング信号IGTは、ロック防止回路4に入力されるとともに、否定素子31により反転されてLow状態でオンを示す反転信号RIGがNOR回路5に入力されている。
ロック防止回路4の発振器42、カウンタ43、及びカウンタ論理部44により、本発明のタイマ部が構成されている。すなわち、発振器42の一定周波数の出力をカウンタ43でカウントし、所定のロック防止時間TPに達したときにカウンタ論理部44からパルス状のタイマ信号STをオン出力するようになっている。なお、発振器42及びカウンタ43にはタイミング信号IGTが入力され、オン時の立ち上がりによりタイマ部がリセット再スタートするように構成されている。
ロック防止回路4のタイマ信号保持部46は、タイマ信号STを入力とし、その保持信号をセット信号SSとしてラッチ部45に出力保持する回路部である。タイマ信号保持部46には、またタイミング信号IGTが入力され、オフ時の立ち下がりによりセット信号SSがリセットされるように構成されている。さらに、タイマ信号保持部46は、セット信号SSを出力保持しているときに回路電源が停電したとき、停電後の所定時間セット信号SSを出力保持するようになっている。タイマ信号保持部46には、例えば図3に示される保持回路8を用いることができる。
図3は、本発明のタイマ信号保持部46の構成例である保持回路8を説明する回路図である。保持回路8は、コンデンサ84とコンパレータ86及びその他の回路素子を用いて構成されている。詳述すると、定電流回路81の一端811がバッテリ95の直流電圧VBから内部で生成される定電圧Vccに接続され、他端812にはNPN型のトランジスタ82のコレクタCとダイオード83のアノード831とが接続されている。トランジスタ82のベースBにはタイマ信号STを否定素子88で反転した反転信号RSTが入力され、エミッタEはハウジングGに接地されている。また、ダイオード83のカソード832にコンパレータ86の正側入力端子861が接続されるとともに、カソード832とハウジングGとの間にコンデンサ84と定電流回路85が接続されている。つまり、コンデンサ84の充電電圧VCがコンパレータ86の正側入力端子861に入力された構成となっている。コンパレータ86の負側入力端子862とハウジングGとの間には、直流電圧VBから別途生成された基準電圧VDを有する参照電源87が接続されている。そして、コンパレータ86の出力端子863からセット信号SSが出力されるようになっている。本回路構成において、トランジスタ82は、ベースBへの入力信号を反転してコレクタCに出力する否定素子として作用する。なお、2つの定電流回路81、85は、周知のように例えばトランジスタを用いて構成することができる。
図2に戻り、ラッチ部45は、セット信号SSが入力されるセット端子Sと、タイミング信号IGTが入力されるリセット端子Rと、出力端子Qとを有している。ラッチ部45は、セット信号SSが入力されると出力端子Qにロック防止信号SPを出力保持し、タイミング信号IGTのオフ時の立ち下がりによりロック防止信号SPをリセットするように構成されている。
過電圧保護回路7は、バッテリ95の直流電圧VBを監視し、過電圧を検出して過電圧信号SVを出力するようになっている。
本発明のドライブ回路に相当するNOR回路5は、トランジスタなどを用いて構成することができ、機能的には論理演算を行う回路である。NOR回路5の入力は、タイミング信号IGTを反転した反転信号RIG、ロック防止信号SP、過電圧信号SVの3点とされ、論理和の否定を通電信号SCとして出力するようになっている。つまり、ロック防止信号SP及び過電圧信号SVがオフの正常状態で、反転信号RIGがLow状態のオンとき(タイミング信号IGTが入力された状態に相当)に限り論理和がゼロとなり、ゼロを否定して通電信号SCをオン出力するようになっている。
本発明の通電制御回路に相当するIGBT6は、点火コイル93の一次コイル931の低圧側端子とハウジングGとの間に介装されている。そして、ゲート電圧を制御する通電信号SCのオンにより導通状態となって一次コイル931に電流を流し、通電信号SCのオフにより遮断状態となって一次コイル931の電流を遮断するようになっている。
次に、上述のように構成された実施例の点火装置1の動作及び作用について説明する。まず、図4を参考にして保持回路8の動作を説明する。図4は、図3に示される保持回路8の動作を説明するタイミングチャートである。図4において、タイマ信号STが入力されていない時刻T41以前では、反転信号RSTはオフ状態のHighレベルでトランジスタ82のベースBに入力され、ベース電流が流れる。すると、内部で生成される定電圧Vccから定電流回路81を経由してコレクタCにコレクタ電流が流れ、ダイオード83には電流は流れない。コンデンサ84は充電されず、充電電圧VCは基準電圧VDよりも小さくなる。したがって、コンパレータ86の出力条件は満たされず、出力端子863のセット信号SSはオフとなっている。
時刻T41でタイマ信号STが入力されると、その反転信号RSTが立ち下がってオン状態のLowレベルとなり、トランジスタ82のベース電流が流れなくなる。すると、内部で生成される定電圧Vccから定電流回路81を経由する電流は、コレクタC側には流れず、ダイオード83を経由してコンデンサ84に流れ込み、コンデンサ84の充電電圧VCが上昇して基準電圧VDを超える。したがって、コンパレータ86の出力条件が満足されて、出力端子863のセット信号SSはオンに切り替わる。このとき、定電流回路81に流れ得る電流は大きく設定されており、充電電圧VCは急峻に上昇するため、あまり遅延せずにセット信号セットSSが切り替わる。
時刻T42で回路電源が瞬時停電すると、タイマ部がリセットされてタイマ信号STがなくなり、その後回路電源が復旧してもロック防止時間TPを経過するまでタイマ信号STはオンしない。したがって、時刻T42の直後から反転信号RSTがオフ状態で立ち上がり、トランジスタ82のベース電流が流れ、直流電圧VBから定電流回路81を経由する電流はコレクタ電流となって流れる。このとき、ダイオード83は逆バイアス電圧となり、コンデンサ84に充電電圧VCで蓄えられた電荷は、定電流回路85を介して放電される。定電流回路85に流れ得る電流は小さく設定されており、放電は徐々に進行するので、充電電圧VCが基準電圧VDに達するまでに保持時間THの余裕がある。したがって、出力端子863のセット信号SSは保持時間TH分だけ遅れた時刻T43までオンを保持することができる。
また、時刻T42で保持回路8の回路電源すなわち直流電圧VBが停電するとコンデンサ84からの放電が始まるが、保持時間TH内に復電すれば、保持回路8は正常に復帰して出力端子863のセット信号SSをオンに保持することができる。
つまり、保持回路8は、タイマ信号STがリセットされて立ち下がるときに保持時間TH分だけ長くセット信号SSを出力保持し、また、保持時間THよりも短い瞬時停電に対してセット信号SSを保持する作用を有している。なお、保持時間THは、定電流回路85、コンデンサ84及び基準電圧VDを適宜設計することで自在に設定することができる。
次に、点火装置1全体の動作及び作用について、従来構成と比較しながら説明する。図5は、図2〜図4に示される実施例の点火装置1の通常の動作を説明するタイミングチャートである。図5の実施例のタイミングチャートにおいて、時刻T51で回路電源として直流電圧VBが供給されると、点火装置1は動作を開始する。時刻T52でタイミング信号IGTが入力オンされると、その反転信号RIGが立ち下がりってLowレベルとなる。すると、NOR回路5の条件が満たされて出力側の通電信号SCがオンし、IGBT6が導通して点火コイル93の一次コイル931に電流が流れる。また同時に発振器42及びカウンタ43がリセットされ、カウンタ43出力がオンするとともに計時が開始される。通常の動作状況にあっては、ある制御時間TNが経過した時刻T53でタイミング信号IGTがオフされ、NOR回路5の通電信号SCがオフされる。そして、IGBT6が一次コイル931の通電電流を遮断し、二次コイル932に高電圧が誘起され、点火プラグ96で放電して点火が行われる。このとき、制御時間TNはロック防止時間TPよりも短いのでロック防止回路4は動作せず、カウンタ出力がリセットされ、タイマ信号ST、セット信号SS、ロック防止信号SPはいずれもオンしない。
次に、何らかの理由でタイミング信号IGTがオン状態で継続する場合を考える。図6は、図2〜図4に示される実施例の点火装置1のロック防止動作を説明するタイミングチャートである。図6の実施例のタイミングチャートにおいて、時刻T61で直流電圧VBが供給され、時刻T62でタイミング信号IGTが入力オンされると、通電信号SCがオンし、カウンタ43出力がオンして計時が開始される時点までは図5と同様に動作する。ここで、タイミング信号IGTがオン状態で継続すると、カウンタ43はロック防止時間TPの経過を検出し、時刻T63で出力をオフする。カウンタ論理部44はタイマ信号STをオン出力し、タイマ信号保持部46はセット信号SSを出力保持し、ラッチ部45は出力端子Qにロック防止信号SPを出力保持する。このロック防止信号SPにより、NOR回路5の通電信号SCがオフされ、IGBT6が一次コイル931の通電電流を強制的に遮断する。強制遮断による点火プラグ96の放電の影響により時刻T64で直流電圧VBが瞬時停電する場合が生じ得る。
この瞬時停電により発振器42及びカウンタ43がリセットされてタイマ信号STがリセットされ、またラッチ部45の動作は不確実となる。一方、タイマ信号保持部46は、図4に示される保持遅間THだけは確実にセット信号SSを出力保持する。保持時間THは瞬時停電の継続時間よりも格段に長く、したがって、直流電圧VBが復電したときに保持されていたセット信号SSにより、ラッチ部45はロック防止信号SPを確実にオン状態とすることができる。そして、通電信号SCはオフ状態に保たれ、一次コイル931は遮断状態に保たれる。つまり、瞬時停電に影響されず、ロック防止が確実に機能する。
これに対し、図7のタイミングチャートを参考にして、従来構成の点火装置のロック防止動作を説明する。従来構成の点火装置は、図2においてタイマ信号保持部46を有せず、タイマ信号STそのものがセット信号SSとしてラッチ部45のセット端子Sに入力されている。図7の従来構成のタイミングチャートにおいて、時刻T71で直流電圧VBが供給され、時刻T72でタイミング信号IGTが入力オンされると、通電信号SCがオンし、カウンタ43出力がオンして計時が開始される時点までは図6と同様に動作する。ここで、タイミング信号IGTがオン状態で継続する場合、カウンタ43はロック防止時間TPの経過を検出し、時刻T73で出力をオフする。カウンタ論理部44はタイマ信号ST(すなわちセット信号SS)をオン出力し、ラッチ部45は出力端子Qにロック防止信号SPを出力保持する。このロック防止信号SPにより、NOR回路5の通電信号SCがオフされ、IGBT6が一次コイル931の電流を強制的に遮断する。強制遮断による点火プラグ96の放電の影響により、時刻T74で直流電圧VBが瞬時停電する場合が生じ得る。この瞬時停電により発振器42及びカウンタ43がリセットされてカウンタ出力オンして再度計時が開始され、またラッチ部45の動作は不確実となる。したがって、直流電圧VBが復電したときに、ロック防止信号SPがオフとなる場合が生じる。すると、NOR回路5の条件が再度満たされて通電信号SCがオンし、一次コイル931に再度電流が流れてしまう。つまり、ロック防止が機能せず、一次コイル931に電流が流れ続けるおそれがある。
以上説明したように、本実施例の点火装置1は、タイマ信号保持部46すなわち保持回路8を設けて所定時間セット信号SSを出力保持することにより、従来瞬時停電に影響されて不確実であったロック防止の機能を確実に作用させることができるようになった。なお、保持回路8は比較的小さな電子部品で構成することができるので、点火装置1は従来と同程度に小形のチップ部品とすることができる。
一般的な内燃機関の点火部及び点火装置を説明するブロック図である。 本発明の実施例の内燃機関用点火装置の構成を説明するブロック図である。 本発明のタイマ信号保持部の構成例である保持回路を説明する回路図である。 図3に示される保持回路の動作を説明するタイミングチャートである。 図2〜図4に示される実施例の点火装置の通常の動作を説明するタイミングチャートである。 図2〜図4に示される実施例の点火装置のロック防止動作を説明するタイミングチャートである。 従来構成の点火装置のロック防止動作を説明するタイミングチャートである。
符号の説明
1:内燃機関用点火装置
2:入力端子
3:波形整形回路
4:ロック防止回路
42:発振器 43:カウンタ 44:カウンタ論理部 45:ラッチ部
46:タイマ信号保持部
5:NOR回路(ドライブ回路)
6:絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)(通電制御回路)
7:過電圧保護回路
8:保持回路(タイマ信号保持部の構成例)
84:コンデンサ 86:コンパレータ
91:エンジンの点火部 92:点火装置 93:点火コイル
94:エンジン制御装置(ECU) 95:バッテリ 96:点火プラグ
IGT:タイミング信号 RIG:タイミング信号の反転信号
ST:タイマ信号 SS:セット信号
SP:ロック防止信号 SC:通電信号
VB:バッテリの直流電圧
Vcc:内部回路の駆動用定電圧
VC:コンデンサの充電電圧
VD:コンパレータの基準電圧
TP:ロック防止時間

Claims (5)

  1. 点火タイミングを指令するタイミング信号が入力される入力端子と、
    前記入力端子に接続されるとともに前記タイミング信号がオンした後の所定のロック防止時間後にタイマ信号をオンするタイマ部及び、前記タイマ信号のオンによりセット信号を出力保持しかつ前記タイマ信号がオフした後の所定時間前記セット信号を出力保持するとともに前記タイミング信号のオフにより前記セット信号をリセットするタイマ信号保持部及び、前記セット信号のオンによりロック防止信号を出力保持し前記タイミング信号のオフにより前記ロック防止信号をリセットするラッチ部、を有するロック防止回路と、
    前記タイミング信号のオンにより通電信号をオンし、前記タイミング信号のオフまたは前記ロック防止信号のオンにより前記通電信号をオフするドライブ回路と、
    前記通電信号のオンにより点火コイルに通電し、前記通電信号のオフにより前記点火コイルの通電を遮断して高電圧を発生させる通電制御回路と、
    を備えることを特徴とする内燃機関用点火装置。
  2. 前記タイマ信号保持部は、前記セット信号を出力保持しているときに回路電源が停電した後の前記所定時間前記セット信号を出力保持する請求項1に記載の内燃機関用点火装置。
  3. 前記タイマ信号保持部は、前記タイマ信号のオフにより放電を開始するコンデンサと、前記コンデンサの充電電圧を基準電圧と比較して前記セット信号を出力するコンパレータと、を有する請求項1または2のいずれかに記載の内燃機関用点火装置。
  4. 前記ロック防止回路は、前記高電圧により生じる放電で引き起こされる回路電源の瞬時停電に対し、復電後まで前記ロック防止信号を保持する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関用点火装置。
  5. 前記タイマ部は、前記回路電源立ち上がり時に前記タイマ信号をリセットする請求項4に記載の内燃機関用点火装置。
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