JP2008112902A - 基板の支持方法及び支持構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガラス基板の周辺部を下方から支持する際に、ガラス基板の撓みを低減して、精度良い位置決めが可能となる基板の支持方法及び支持構造を提供する。
【解決手段】矩形状のガラス基板3の短辺3a側に各々1つの支持ピン4aを配置すると共に、ガラス基板3の長辺3b側に各々2つの支持ピン4bを配置して、合計6つの支持ピン4a、4bから構成し、支持ピン4a及び支持ピン4bを、ガラス基板3の4角を避けて、ガラス基板3の周辺部に配置して、ガラス基板3を下方から支持する。
【選択図】図1
【解決手段】矩形状のガラス基板3の短辺3a側に各々1つの支持ピン4aを配置すると共に、ガラス基板3の長辺3b側に各々2つの支持ピン4bを配置して、合計6つの支持ピン4a、4bから構成し、支持ピン4a及び支持ピン4bを、ガラス基板3の4角を避けて、ガラス基板3の周辺部に配置して、ガラス基板3を下方から支持する。
【選択図】図1
Description
本発明は、基板の支持方法及び支持構造に関する。
従来の基板の支持構造について、有機EL(エレクトロルミネセンス)パネル製造装置における基板搬送装置を例にとって説明する。有機ELパネルは、ガラス基板へ種々の蒸着材料の蒸着を行うことによって、製造されている。その際、種々の蒸着材料が蒸着される蒸着面は、ガラス基板の下面であるため、ガラス基板を支持、保持するときには、蒸着されないガラス基板の端部又はガラス基板の上面か、若しくは、ガラス基板の下面の蒸着されない周辺部しか、接触が許されておらず、その部分に接触して、ガラス基板の支持、保持が行われることになる。
有機ELパネルを製造する際の蒸着プロセス中には、蒸着パターンを変更するために蒸着パターンが形成されたマスクを異なるものに変更したり、蒸着材料が異なる蒸着チャンバへ移動するためにガラス基板を保持する基板ホルダを異なるものに変更したりするため、ガラス基板の基板ホルダへの載せ換えが必要となる。ガラス基板の基板ホルダへの載せ換えは、搬送ロボット等による搬送により行われるが、このとき、基板ホルダからガラス基板を浮き上がらせるために、ガラス基板を支持する支持ピンを鉛直上方に上昇させて、ガラス基板のみを支持ピンで支持すると共に、ガラス基板の下面側に搬送ロボットのフォーク部分を差込んで、ガラス基板のみを搬送するようにしている。このとき、ガラス基板に対するフォーク部分の支持範囲も、支持ピンと同様に、ガラス基板の周辺部又は端面の部分に限られることになり、そのために、ガラス基板の水平方向の位置精度として高い精度が要求されていた。
ところが、支持ピンによりガラス基板を支持する場合、ガラス基板の周辺部又は端面のみ支持するため、ガラス基板の中央が自重により撓むと共に、ガラス基板の角部が跳ね上がるという現象が生じていた。このような撓みが生じている状況では、ガラス基板の水平方向の位置決め精度に悪い影響を与え、ガラス基板に対するフォーク部分の支持範囲がずれると共に、ガラス基板の基板ホルダへの載せ換え時に正しく乗せ換えができないおそれがあった。
このような問題を解消するため、支持ピンに替えて、図6(a)に示すように、ガラス基板3の4辺の略全部を支持する支持プレート6を用いる支持構造も検討されている。しかしながら、このような支持構造でもガラス基板3の撓みを十分に低減できていない。例えば、ガラス基板(ソーダガラス、550mm×650mm×0.7mm厚)の4辺の端部を支持プレート6で支持する場合、ガラス基板3の中央が沈み込むと共に、ガラス基板3の角部が跳ね上がるため、図6(b)に示すように、最大3.0mm以上の高低差が生じ、又、その最大傾斜は0.043m/mとなっていた。
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、ガラス基板の周辺部を下方から支持する際に、ガラス基板の撓みを低減して、精度良い位置決めが可能となる基板の支持方法及び支持構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明に係る基板の支持方法は、
矩形状のガラス基板を支持する際、プロセスの対象領域でない該ガラス基板の周辺部を複数の支持ピンで下方から支持する基板の支持方法において、
前記ガラス基板の対向する1対の辺の中央に各々少なくとも1つの第1支持ピンを配置すると共に、前記ガラス基板の他の対向する1対の辺に各々少なくとも2つの第2支持ピンを配置して、前記複数の支持ピンを少なくとも合計6つ以上の支持ピンから構成し、
前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンを、前記ガラス基板の4角を避けて、前記ガラス基板の周辺部に配置することを特徴とする。
矩形状のガラス基板を支持する際、プロセスの対象領域でない該ガラス基板の周辺部を複数の支持ピンで下方から支持する基板の支持方法において、
前記ガラス基板の対向する1対の辺の中央に各々少なくとも1つの第1支持ピンを配置すると共に、前記ガラス基板の他の対向する1対の辺に各々少なくとも2つの第2支持ピンを配置して、前記複数の支持ピンを少なくとも合計6つ以上の支持ピンから構成し、
前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンを、前記ガラス基板の4角を避けて、前記ガラス基板の周辺部に配置することを特徴とする。
上記課題を解決する第2の発明に係る基板の支持方法は、
上記第1の発明に記載の基板の支持方法において、
前記ガラス基板の全面積に対して、前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンに囲まれた領域より外側の前記ガラス基板の面積の比が0.25以上となるように、前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンを配置することを特徴とする。
上記第1の発明に記載の基板の支持方法において、
前記ガラス基板の全面積に対して、前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンに囲まれた領域より外側の前記ガラス基板の面積の比が0.25以上となるように、前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンを配置することを特徴とする。
上記課題を解決する第3の発明に係る基板の支持方法は、
上記第1、第2の発明に記載の基板の支持方法において、
前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンの先端部は、半球状であることを特徴とする。
上記第1、第2の発明に記載の基板の支持方法において、
前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンの先端部は、半球状であることを特徴とする。
上記課題を解決する第4の発明に係る基板の支持構造は、
矩形状のガラス基板を支持する際、プロセスの対象領域でない該ガラス基板の周辺部を複数の支持ピンで下方から支持する基板の支持構造において、
前記複数の支持ピンが、前記ガラス基板の対向する1対の辺の中央に各々配置した少なくとも1つの第1支持ピンと前記ガラス基板の他の対向する1対の辺に各々配置した少なくとも2つの第2支持ピンの少なくとも合計6つ以上の支持ピンから構成され、
前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンを、前記ガラス基板の4角を避けて、前記ガラス基板の周辺部に配置したことを特徴とする。
矩形状のガラス基板を支持する際、プロセスの対象領域でない該ガラス基板の周辺部を複数の支持ピンで下方から支持する基板の支持構造において、
前記複数の支持ピンが、前記ガラス基板の対向する1対の辺の中央に各々配置した少なくとも1つの第1支持ピンと前記ガラス基板の他の対向する1対の辺に各々配置した少なくとも2つの第2支持ピンの少なくとも合計6つ以上の支持ピンから構成され、
前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンを、前記ガラス基板の4角を避けて、前記ガラス基板の周辺部に配置したことを特徴とする。
上記課題を解決する第5の発明に係る基板の支持構造は、
上記第4の発明に記載の基板の支持構造において、
前記ガラス基板の全面積に対して、前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンに囲まれた領域より外側の前記ガラス基板の面積の比が0.25以上となるように、前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンを配置したことを特徴とする。
上記第4の発明に記載の基板の支持構造において、
前記ガラス基板の全面積に対して、前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンに囲まれた領域より外側の前記ガラス基板の面積の比が0.25以上となるように、前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンを配置したことを特徴とする。
上記課題を解決する第6の発明に係る基板の支持構造は、
上記第4、第5の発明に記載の基板の支持構造において、
前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンの先端部を半球状に形成したことを特徴とする。
上記第4、第5の発明に記載の基板の支持構造において、
前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンの先端部を半球状に形成したことを特徴とする。
本発明によれば、ガラス基板の周辺部を下方から支持する際に、少なくとも6本以上の支持ピンを用い、ガラス基板の4角を避けて配置するので、自重によりガラス基板が撓んでも、ガラス基板の角部を跳ね上がらなくして、支持した際のガラス基板全体の変形量を小さくすることができる。その結果、ガラス基板を搬送する際のガラス基板の位置精度が向上し、精度良い位置決めが可能となる。
以下、図1、図2を用いて、本発明に係る基板の支持構造及び支持方法を説明する。又、本発明時に評価を行なった他の基板の支持構造とその測定結果を図3〜図6及び表1〜表5に示す。
図1は、本発明に係る基板の支持構造を示す図であり、図1(a)は、その側面図、図1(b)は、その平面図を示すものである。
本実施例の基板の支持構造は、図示しない真空装置やガス供給系により内部を真空状態や所望のガス雰囲気にすることができるチャンバ2と、チャンバ2の底面側に設けられ、矩形状のガラス基板3の周辺部を下面側から支持する複数の支持ピン4a、4bと、同じく、チャンバ2の底面側に設けられ、支持ピン4a、4bを昇降させる昇降装置5とを有するものである。
昇降装置5は、支持ピン4a、4b自体を昇降させるものであるが、これは、チャンバ2内へガラス基板3を搬入、搬出する際に使用するものである。
具体的には、図示しない搬送ロボットのフォーク部分が、ガラス基板3の下面を保持してチャンバ2内へガラス基板3を搬入する際には、予め、支持ピン4a、4bを降下させておき、フォーク部分がガラス基板3を所定の位置まで搬入した後、支持ピン4a、4bを上昇させることにより、フォーク部分からガラス基板3を持ち上げて、支持ピン4a、4bのみでガラス基板3を支持するようにする。このことにより、フォーク部分をガラス基板3の下から引く抜くことが可能となる。
そして、チャンバ2からガラス基板を搬出する際には、支持ピン4a、4bのみで支持されたガラス基板3の下方にフォーク部分を移動させ、支持ピン4a、4bを降下させることにより、支持ピン4a、4bからフォーク部分へガラス基板3を乗せ換えることになる。その後、フォーク部分に支持されたガラス基板3は、チャンバ2から搬出されることになる。
支持ピン4a、4bに支持されたガラス基板3を搬送ロボットのフォーク部分に乗せ換える際には、ガラス基板3の撓みを低減した状態で行うことが望ましい。そのため、本発明では、支持ピン4a、4bの数、配置位置を工夫することにより、ガラス基板3の撓みを低減している。
支持ピン4a、4bは、基本的には、ガラス基板3の蒸着面への不純物の付着を防止するため、蒸着が行われないガラス基板3の周辺部、即ち、ガラス基板3の端部から1〜5mm幅の範囲を支持するように配置され(なお、図1では、一例として、ガラス基板3の端部から5mmの位置としている。)、又、ガラス基板3の自重による撓みをできるだけ低減するため、複数の支持ピン4a、4bで支持する構成である。なお、支持ピン4の先端部は、Rを取って、半球状に形成されている。
又、支持ピン4a、4bは、ガラス基板3の短辺3a側の中央に配置した各々1本の支持ピン4aと、長辺3b側に配置した各々2本の支持ピン4bの合計6本からなり、これらの支持ピン4a、4bを、ガラス基板3の周辺部であり、かつ、ガラス基板3の4角を除いた位置に配置している。換言すると、ガラス基板3の4辺のうち、向かい合う1対の短辺3aは、その中央に配置された1本の支持ピン4aで必ず支持されており、残りの向かい合う1対の長辺3bは、2本の支持ピン4bで支持されている。
そして、支持ピン4a、4bは、後述する表1〜5からわかるように、ガラス基板3の全面積に対して、支持ピン4a、4bに囲まれた領域より外側のガラス基板3の面積の比が0.25以上となるように、配置することが望ましい。
次に、本実施例を含めて、本願発明者等が比較を行った他の測定実験の結果も示して、本実施例の基板の支持構造の優位性を説明する。
(測定実験1)
本測定実験は、基本的には、図1に示した基板の支持構造の構成に基づいて、下記表1に示すように、間隔B、間隔Cの条件を変更して、支持ピンの位置を各々変更し、各条件下において、ガラス基板の変形量を測定すると共に、その代表的な計測値として、最大高低差及び最大傾斜を求めたものである。
本測定実験は、基本的には、図1に示した基板の支持構造の構成に基づいて、下記表1に示すように、間隔B、間隔Cの条件を変更して、支持ピンの位置を各々変更し、各条件下において、ガラス基板の変形量を測定すると共に、その代表的な計測値として、最大高低差及び最大傾斜を求めたものである。
なお、本測定実験において、間隔Aは、支持ピン4aと支持ピン4bの短辺3aに平行な方向における間隔、間隔Bは、支持ピン4aと支持ピン4bの長辺3bに平行な方向における間隔の短い方の間隔、間隔Cは、2つの支持ピン4b間の長辺3bに平行な方向における間隔である。又、本測定実験においては、下記測定実験2〜5を含めて、ガラス基板として、ソーダガラス、550mm×650mm×0.7mm厚を用い、又、支持ピンとして、直径3mmのものを用いている。又、表1〜5における間隔A、B、C、D及び最大高低差の単位はmmであり、最大傾斜の単位はm/mである。
なお、上記実験の代表例として、実験1−4の条件下におけるガラス基板全面の変形量の3Dグラフを図2に示した。
上記条件の基板の支持構造において、面積比R(支持ピンより外側のガラス基板の面積/ガラス基板の全面積)を計算すると、表1に示す結果からわかるように、面積比Rが0.25以上を満たす実験1−3、1−4の場合、最大高低差及び最大傾斜が抑制されており、ガラス基板3の撓みが低減されたことがわかる。このような支持ピン4a、4bの配置構成の場合、ガラス基板3自体の撓みを低減できるため、ガラス基板の位置精度をより向上させることが可能であり、搬送ロボットによる搬送の位置精度を向上させることができる。
これは、ガラス基板3の4角を支持ピン4a、4bであえて支持せず、自由に変形可能とすることにより、ガラス基板3の4角では、その部分での自重により鉛直下方側に撓み、ガラス基板3の4角が鉛直上方へ跳ね上がる量が抑制されると共に、ガラス基板3の4角での鉛直下方側の撓みの影響で、ガラス基板3の中央部においては、鉛直下方へ撓む変位量も抑制されて、ガラス基板3全体の変形量が低減されたからであると考えられる。
(測定実験2)
本測定実験は、支持ピン4a、4bを、ガラス基板3の周辺部(ガラス基板3の端部から5mmの位置)であり、かつ、ガラス基板3の4角を除いた位置に配置しているが、図1に示した基板の支持構造とは異なり、図3(a)に示すように、ガラス基板3の短辺3a側に各々2本の支持ピン4aを、長辺3b側の中央に各々1本の支持ピン4bを、合計6本配置したものである。そして、この構成に基づいて、下記表2に示すように、間隔A、間隔Bの条件を変更して、支持ピン4a、4bの位置を各々変更し、各条件下において、ガラス基板の変形量を測定すると共に、その代表的な計測値として、最大高低差及び最大傾斜を求めたものである。
本測定実験は、支持ピン4a、4bを、ガラス基板3の周辺部(ガラス基板3の端部から5mmの位置)であり、かつ、ガラス基板3の4角を除いた位置に配置しているが、図1に示した基板の支持構造とは異なり、図3(a)に示すように、ガラス基板3の短辺3a側に各々2本の支持ピン4aを、長辺3b側の中央に各々1本の支持ピン4bを、合計6本配置したものである。そして、この構成に基づいて、下記表2に示すように、間隔A、間隔Bの条件を変更して、支持ピン4a、4bの位置を各々変更し、各条件下において、ガラス基板の変形量を測定すると共に、その代表的な計測値として、最大高低差及び最大傾斜を求めたものである。
なお、本測定実験において、間隔Aは、支持ピン4aと支持ピン4bの短辺3aに平行な方向における間隔の短い方の間隔、間隔Bは、2つの支持ピン4a間の短辺3aに平行な方向における間隔、間隔Cは、支持ピン4aと支持ピン4bの長辺3bに平行な方向における間隔である。
なお、上記実験の代表例として、実験2−4の条件下におけるガラス基板全面の変形量の3Dグラフを図3(b)に示した。
上記条件の基板の支持構造において、面積比R(支持ピンより外側のガラス基板の面積/ガラス基板の全面積)を計算すると、表2に示す結果からわかるように、面積比Rが0.25以上を満たす実験2−4の場合、最大高低差及び最大傾斜が抑制されており、ガラス基板3の撓みが低減されたことがわかる。このような支持ピン4a、4bの配置構成の場合、ガラス基板3自体の撓みを低減できるため、ガラス基板の位置精度をより向上させることが可能であり、搬送ロボットによる搬送の位置精度を向上させることができる。
(測定実験3)
本測定実験は、支持ピン4a、4bを、ガラス基板3の周辺部(ガラス基板3の端部から5mmの位置)であり、かつ、ガラス基板3の4角を除いた位置に配置しているが、図1に示した基板の支持構造とは異なり、図4(a)に示すように、ガラス基板3の短辺3a側に各々2本の支持ピン4aを、長辺3b側の中央に各々2本の支持ピン4bを、合計8本配置したものである。そして、この構成に基づいて、下記表3に示すように、間隔A、間隔B、間隔C、間隔Dの条件を変更して、支持ピン4a、4bの位置を各々変更し、各条件下において、ガラス基板の変形量を測定すると共に、その代表的な計測値として、最大高低差及び最大傾斜を求めたものである。
本測定実験は、支持ピン4a、4bを、ガラス基板3の周辺部(ガラス基板3の端部から5mmの位置)であり、かつ、ガラス基板3の4角を除いた位置に配置しているが、図1に示した基板の支持構造とは異なり、図4(a)に示すように、ガラス基板3の短辺3a側に各々2本の支持ピン4aを、長辺3b側の中央に各々2本の支持ピン4bを、合計8本配置したものである。そして、この構成に基づいて、下記表3に示すように、間隔A、間隔B、間隔C、間隔Dの条件を変更して、支持ピン4a、4bの位置を各々変更し、各条件下において、ガラス基板の変形量を測定すると共に、その代表的な計測値として、最大高低差及び最大傾斜を求めたものである。
なお、本測定実験において、間隔Aは、支持ピン4aと支持ピン4bの短辺3aに平行な方向における間隔の短い方の間隔、間隔Bは、2つの支持ピン4a間の短辺3aに平行な方向における間隔、間隔Cは、支持ピン4aと支持ピン4bの長辺3bに平行な方向における間隔の短い方の間隔、間隔Dは、2つの支持ピン4b間の長辺3bに平行な方向における間隔である。
なお、上記実験の代表例として、実験3−4の条件下におけるガラス基板全面の変形量の3Dグラフを図4(b)に示した。
上記条件の基板の支持構造において、面積比R(支持ピンより外側のガラス基板の面積/ガラス基板の全面積)を計算すると、表3に示す結果からわかるように、面積比Rが0.25以上を満たすものはなく、最大高低差及び最大傾斜が抑制されておらず、ガラス基板3の撓みが改善できていないことがわかる。
(測定実験4)
本測定実験は、合計4本の支持ピン4a、4bを、ガラス基板3の周辺部(ガラス基板3の端部から5mmの位置)であり、かつ、ガラス基板3の4角に配置したもの(実験4−1)と、合計4本の支持ピン4a、4bを、ガラス基板3の周辺部(ガラス基板3の端部から5mmの位置)であり、かつ、ガラス基板3の4角を除いた位置に配置したもの(実験4−2)である。例えば、実験4−2は、図5(a)に示すように、ガラス基板3の短辺3a側の中央に各々1本の支持ピン4aを、長辺3b側の中央に各々1本の支持ピン4bを、合計4本配置した。そして、各条件下において、ガラス基板の変形量を測定すると共に、その代表的な計測値として、最大高低差及び最大傾斜を求めたものである。
本測定実験は、合計4本の支持ピン4a、4bを、ガラス基板3の周辺部(ガラス基板3の端部から5mmの位置)であり、かつ、ガラス基板3の4角に配置したもの(実験4−1)と、合計4本の支持ピン4a、4bを、ガラス基板3の周辺部(ガラス基板3の端部から5mmの位置)であり、かつ、ガラス基板3の4角を除いた位置に配置したもの(実験4−2)である。例えば、実験4−2は、図5(a)に示すように、ガラス基板3の短辺3a側の中央に各々1本の支持ピン4aを、長辺3b側の中央に各々1本の支持ピン4bを、合計4本配置した。そして、各条件下において、ガラス基板の変形量を測定すると共に、その代表的な計測値として、最大高低差及び最大傾斜を求めたものである。
なお、本測定実験において、間隔Aは、支持ピン4aと支持ピン4bの短辺3aに平行な方向における間隔、間隔Bは、支持ピン4aと支持ピン4bの長辺3bに平行な方向における間隔である。
なお、上記実験の代表例として、実験4−2の条件下におけるガラス基板全面の変形量の3Dグラフを図5(b)に示した。
上記条件の基板の支持構造において、面積比R(支持ピンより外側のガラス基板の面積/ガラス基板の全面積)を計算すると、表4に示す結果からわかるように、面積比Rが0.25以上を満たしていない実験4−1は、最大高低差及び最大傾斜が抑制されておらず、ガラス基板3の撓みが改善できていないことがわかる。なお、面積比Rが0.25以上を満たす実験4−2においては、最大高低差及び最大傾斜の抑制が見られ、ガラス基板3の撓みが多少改善できているようであり、面積比Rとしては、0.5程度が上限であると考えられる。
(測定実験5)
本測定実験は、支持ピンに替えて、図6(a)に示すように、ガラス基板3の4辺の略全部を支持する支持プレート6を用い、ガラス基板3の周辺部を、その端部から5mm内側まで支持するものである。そして、その条件下において、ガラス基板の変形量を測定すると共に、その代表的な計測値として、最大高低差及び最大傾斜を求めたものである。
本測定実験は、支持ピンに替えて、図6(a)に示すように、ガラス基板3の4辺の略全部を支持する支持プレート6を用い、ガラス基板3の周辺部を、その端部から5mm内側まで支持するものである。そして、その条件下において、ガラス基板の変形量を測定すると共に、その代表的な計測値として、最大高低差及び最大傾斜を求めたものである。
なお、上記実験におけるガラス基板全面の変形量の3Dグラフを図6(b)に示した。
上記基板の支持構造においては、ガラス基板3の4辺の端部略全てを支持プレート6で支持しているが、ガラス基板3の中央部の沈み込み及びガラス基板3の角部の跳ね上がりの抑制が十分ではなく、表5に示す結果からわかるように、ガラス基板3の撓みが改善できていないことがわかる。
以上の測定実験からわかるように、矩形状のガラス基板を支持ピンで支持する際、その周辺部しか支持できない制約がある場合には、使用する支持ピンの数、配置位置が適切でないと、ガラス基板が自重により大きく撓んでしまい、搬送ロボットによる搬送時の位置精度に大きな影響を与えてしまう。しかしながら、測定実験1〜5の結果を参照すると、上述したように、ガラス基板3の対向する辺の中央に各々1本、残りの対向する辺に各々2本、合計6本の支持ピンを用い、ガラス基板3の周辺部であり、かつ、ガラス基板3の4角を除いた位置に配置すると共に、ガラス基板の全面積に対して、支持ピンに囲まれた領域より外側のガラス基板の面積の比が0.25以上となるように、6本の支持ピンを配置すると、ガラス基板の撓みを低減することができた。
なお、ガラス基板3の大きさが、上記測定実験で用いたものより大きくなる場合には、支持ピン4bより更に角部に近い位置ではなく、支持ピン4b間の間隔C(図1(b)参照)の中間の位置に更に支持ピンを設けて、ガラス基板を支持することが望ましいと思われる。
本発明に係る基板の支持構造及び支持方法は、有機EL製造装置に限らず、真空蒸着装置等の基板搬送装置にも適用可能なものである。
2 チャンバ
3 ガラス基板
4 支持ピン
5 昇降装置
3 ガラス基板
4 支持ピン
5 昇降装置
Claims (6)
- 矩形状のガラス基板を支持する際、プロセスの対象領域でない該ガラス基板の周辺部を複数の支持ピンで下方から支持する基板の支持方法において、
前記ガラス基板の対向する1対の辺の中央に各々少なくとも1つの第1支持ピンを配置すると共に、前記ガラス基板の他の対向する1対の辺に各々少なくとも2つの第2支持ピンを配置して、前記複数の支持ピンを少なくとも合計6つ以上の支持ピンから構成し、
前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンを、前記ガラス基板の4角を避けて、前記ガラス基板の周辺部に配置することを特徴とする基板の支持方法。 - 請求項1に記載の基板の支持方法において、
前記ガラス基板の全面積に対して、前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンに囲まれた領域より外側の前記ガラス基板の面積の比が0.25以上となるように、前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンを配置することを特徴とする基板の支持方法。 - 請求項2又は請求項3に記載の基板の支持方法において、
前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンの先端部は、半球状であることを特徴とする基板の支持方法。 - 矩形状のガラス基板を支持する際、プロセスの対象領域でない該ガラス基板の周辺部を複数の支持ピンで下方から支持する基板の支持構造において、
前記複数の支持ピンが、前記ガラス基板の対向する1対の辺の中央に各々配置した少なくとも1つの第1支持ピンと前記ガラス基板の他の対向する1対の辺に各々配置した少なくとも2つの第2支持ピンの少なくとも合計6つ以上の支持ピンから構成され、
前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンを、前記ガラス基板の4角を避けて、前記ガラス基板の周辺部に配置したことを特徴とする基板の支持構造。 - 請求項4に記載の基板の支持構造において、
前記ガラス基板の全面積に対して、前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンに囲まれた領域より外側の前記ガラス基板の面積の比が0.25以上となるように、前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンを配置したことを特徴とする基板の支持構造。 - 請求項4又は請求項5に記載の基板の支持構造において、
前記第1支持ピン及び前記第2支持ピンの先端部を半球状に形成したことを特徴とする基板の支持構造。
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