JP2008111772A - 集積回路のタイミング不良改善装置、並びに、集積回路のタイミング不良診断装置および方法、並びに、集積回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1クロック信号に基づいて参照用処理コア部10を動作させて参照用論理回路20aから参照用取出スキャンチェイン12に取り込まれた値と、第2クロック信号に基づいて試験対象処理コア部20を動作させて試験対象論理回路20aから試験対象取出スキャンチェイン22に取り込まれた値とを比較する比較部51と、この比較部51による比較結果に基づいて、試験対象論理回路20aのタイミング不良を診断する診断部54と、タイミング不良があると診断されると第2クロック信号の第二の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整する調整部56とをそなえて構成する。
【選択図】図1
Description
そして、フリップフロップ100に取り込まれている出力値は、スキャンチェイン101をシフトしてSO(Scan Out)端子107からLSI104外部に読み出され、期待値と比較される。
このような従来からの方法であれば、どのフリップフロップ100の値が期待値と異なるのか、つまり、不良なフリップフロップ100の特定が可能である。なお、オーバーディレイ不良の検出は、複数のクロックを印加することで、送り側フリップフロップ100の更新から受け側フリップフロップ100の更新までが、予め設定された所定時間内か否かを判別することによって実現できる。
すなわち、クロック分配系のそれぞれにクロックディレイ調整回路103を付加しておき、スキャンチェイン(クロックディレイ設定情報保持部)108などを通してクロックディレイ設定値を設定し、その信号によりディレイを決定する機構を持っておく。
その他、タイミング不良発生個所と調整すべきクロックパスの関係を特定しないまでも、スキャンチェイン108に保持されたクロックディレイ設定値を変更してクロックディレイを調整しながらタイミング不良の発生具合が減るように試行錯誤し、最終的にタイミング不良がなくなるところを探すか、あるいは、最も性能が得られるクロックディレイ設定値を探すという手法も存在する(例えば、下記特許文献1参照)。
この対策の一つとしてロジックBIST(Built In Self Test)がある。ロジックBISTでは、擬似乱数回路の出力など既知の論理情報を入力としてフリップフロップを設定している。このようにLSI内部で設定値を生成するため、LSIピン数やテスタによる制約などを受けることなくスキャンチェイン数を増やし、スキャンチェインの並列度を上げることで個々のスキャンチェイン長を減らし、試験時間を短縮することができる。
具体的には、並列化された多数のスキャンチェインの値をMISR(Multiple Input Signature Register)でシグネチャ(signature)化し、シグネチャの一致/不一致でLSIの良否判定を行なう。
次に、クロックを印加することで106を通過したデータがフリップフロップ100−6〜100−10および100−11〜100−15にそれぞれ取り込まれる。そして、各フリップフロップ100の値はスキャンチェイン中をシフトしながら、MISR111によりシグネチャ値が計算される。このシグネチャ値はMISR111中のフリップフロップ(図示せず)に保持されており、シグネチャ値の読み出し専用のスキャンパス112によりLSI109外部に読み出されて期待値と比較される。
また、ロジックBISTにおいても、複数クロックを印加することでオーバーディレイ不良を検出することは可能である。
なお、ロジックBISTによれば配線のオープンやショートによる論理不良やタイミング不良でもレーシングのチップは診断することができる。
さらにまた、クロックディレイ調整に限らず、不良位置が不明であると障害解析を行なうこともできない。
したがって、LSI、特に、複数のプロセッサコア(処理コア;CPUコア)を有し、スキャンチェインの並列数が多いLSIのロジックBISTにおいては、タイミング不良の位置や不良数等を判別できるようにすることが望ましい。
また、該比較部による比較結果をカウントするカウンタをそなえ、該診断部が、該カウンタの値に基づいて該試験対象論理回路のタイミング不良の数を診断することが好ましい(請求項3)。
さらにまた、該診断部が、該試験対象取出スキャンチェインが最終段に保持した値を読み出し可能に構成され、該診断部が、該試験対象論理回路がタイミング不良であると診断した際に、該試験対象取出スキャンチェインの最終段に保持された値を読み出し、読み出した値に基づいて該試験対象取出スキャンチェインにおいてタイミング不良が発生した不良位置を特定することが好ましい(請求項5)。
さらに、調整部が、診断部によってタイミング不良が診断されると、診断部によってタイミング不良があると診断された試験対象論理回路のタイミング不良を改善すべく第2クロック信号の第二の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整するので、当該タイミング不良を確実に且つ効率的に改善できる(請求項1,8)。
さらに、比較部による比較結果を保持する第1保持部をそなえ、診断部が、第1保持部に保持された比較結果に基づいて、タイミング不良が発生した不良スキャンチェインを特定するので、診断部はタイミング不良が発生した不良位置をより確実に特定できる(請求項4)。
〔1〕本発明の第1実施形態について
まず、図1を参照しながら、本発明の第1実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置の構成について説明する。この図1に示すように、本実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置1aは、複数(ここでは2つ)のCPU(Central Processing Unit)コア(処理コア部)10,20を有する集積回路(例えばLSI(Large Scale Integration)2にかかるタイミング不良を診断して改善するものである。
なお、本実施形態において集積回路2は、少なくともLFSR3,MISR4,およびCPUコア10,20をそなえて構成されていればよく、タイミング不良改善装置1aとして機能する第1クロック信号印加部30,第2クロック信号印加部40,第1比較部51,第2比較部52,カウンタ53,診断部54,クロックディレイ設定情報保持部55,および調整部56は集積回路2にそなえられていてもよいし、集積回路2の外部に設けられていてもよい。
また、本実施形態では、タイミング不良を診断するにあたり、CPUコア10をリファレンス(参照)用として機能させ、CPUコア20を試験対象として機能させる場合を例にあげて説明する。
ここでは、スキャンチェイン11はフリップフロップ11−1〜11−4からなり、スキャンチェイン12はフリップフロップ12−1〜12−4からなり、スキャンチェイン21はフリップフロップ21−1〜21−4からなり、スキャンチェイン22はフリップフロップ22−1〜22−4からなる。
ここで、図2〜図4を参照しながらスキャンチェイン11,12,21,22のフリップフロップ11−1〜11−4,21−1〜21−4(以下、これらフリップフロップを特に区別しない場合には符号を省略して単にフリップフロップという)について説明する。
なお、クロック入力部14aにはCPUコアを動作させるシステム動作用のクロック信号(図中“CK”と表記)が入力され、クロック入力部14bにはスキャン動作用のAクロック信号の反転信号(図中“〜ACK”と表記)が入力され、クロック入力部14cにはシステム動作用のクロック信号の反転信号とスキャン動作用のBクロック信号(図中“BCK”と表記)との論理和が入力される。
LFSR3はロジックBISTのための試験パターンを生成するものであり、LFSR3によって生成された試験パターンは、スキャンチェイン11,12,21,22に順次保持される。
MISR4は、LFSR3によって生成された試験パターンに基づいてCPUコア10,20を動作させた結果、スキャンチェイン11,12,21,22から出力された値をシグネチャ化して圧縮・格納するものである。
第1クロック信号印加部30は、CPUコア10に対してCPUコア10を動作させるためのシステム動作用のクロック信号(第1クロック信号)を印加するものであり、クロック信号を生成する第1クロック信号生成部31と、第1クロック信号生成部31によって生成されたクロック信号をCPUコア10に入力する2系統の入力機構(クロック分配)とをそなえている。なお、第1クロック信号生成部31は生成するクロック信号の周期を変更可能である。
そして、第1クロック信号印加部30は、入力スキャンチェイン11に第1クロック信号生成部31によって生成されたクロック信号を入力するクロック信号入力回路32−1と、このクロック信号入力回路32−1からのクロック信号の遅延量を調整するディレイ調整回路33−1とをそなえるとともに、取出スキャンチェイン12に第1クロック信号生成部31によって生成されたクロック信号を入力するクロック信号入力回路32−2と、このクロック信号入力回路32−2からのクロック信号の遅延量を調整するディレイ調整回路33−2とをそなえて構成されている。
ここで、ディレイ調整回路33−1,33−2は、クロックディレイ設定情報保持部55に保持された遅延量設定情報に基づいてクロック信号を遅延させるものであり、例えば、図5に示すごとく構成されている。
具体的には、ゲート35aは40psの遅延量を保持し、ゲート35bは20psの遅延量を保持し、ゲート35cは10psの遅延量を保持している。
第2クロック信号印加部40は、CPUコア20に対してCPUコア20を動作させるためのシステム動作用のクロック信号(第2クロック信号)を印加するものであり、第1クロック信号印加部40と同様に構成されている。
また、第2クロック信号生成部41も集積回路2にそなえられたPLLによって実現されてもよいし、集積回路2の外部にそなえられてもよい。
また、ディレイ調整回路43−1,43−2は、上記図5に示したディレイ調整回路33−1,33−2と同一構成である。
第2比較部52は、第1クロック信号印加部30によって印加された第1クロック信号に基づいて参照用のCPUコア10を動作させた後の入力スキャンチェイン11に保持された値と、第2クロック信号印加部40によって印加された第2クロック信号に基づいて試験対象のCPUコア20を動作させた後の入力スキャンチェイン21に保持された値とを比較するものである。
このように、第1比較部51および第2比較部52はMISR4の前段に設けられ、第1比較部51はMISR4によってシグネチャ化される前のフリップフロップ12−4,22−4に保持された値を直接比較し、第2比較部52はMISR4によってシグネチャ化される前のフリップフロップ11−4,21−4に保持された値を直接比較する。
クロックディレイ設定情報保持部55は、第1クロック信号印加部30および第2クロック信号印加部40のそれぞれによって印加される第1クロック信号および第2クロック信号のそれぞれの遅延量を設定する遅延量設定情報を保持するものであり、具体的には、ディレイ調整回路33−1,33−2,43−1,43−2それぞれに対応した遅延量設定情報を保持している。
なお、フリップフロップ55aはSI入力端子(図中“SI”と表記)55bから入力された値をクロックにより変化させずに保持し出力し続けるものであり、複数のNOTゲート55c〜55iとクロック信号ACKの反転信号が入力されるクロック入力部55jとクロック信号BCKが入力されるクロック入力部55kと、クロック信号ACK,BCKに基づいて保持した値を対応するディレイ調整回路に出力する出力端子(図中“S”と表記)55lとをそなえている。
さらに、調整部56は、カウンタ53の値が少なくなるように第2クロック信号の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整する。例えば、調整部56はカウント53の値が小さい方が適応度が高い(つまり、カウンタ値が少ない方が評価が良い)とした遺伝的アルゴリズムを用いて遅延量を調整する。
また、スキャンチェイン22が取出スキャンチェインとして動作する場合は、調整部56はクロックディレイ設定情報保持部55に保持されるディレイ調整回路43−2に設定される遅延量設定情報を調整するだけでよい。
まず、本タイミング不良改善装置1aは、集積回路2全体に対して、クロック信号(第1クロック信号および第2クロック信号)はデフォルト値としてファンクション試験を実行する(ステップS1)。
一方、テスタが集積回路2は不良チップではないと判断すると(ステップS2のNoルート)、本タイミング不良改善装置1aは、当該集積回路2のタイミング不良を診断して当該タイミング不良を改善する処理を開始する。つまり、本タイミング不良改善装置1aは、ファンクション試験によってCPUコア10,20(すなわち、論理回路10a,20a)のロジックは正常であるが、タイミング不良である集積回路2に対して、後述するステップS3〜S12の処理を実行する。
次に、試験対象CPUコア20に第2クロック信号印加部40によってデフォルト値である第1クロック信号よりも短い周期の第2クロック信号が印加されてCPUコア20が処理を実行する(ステップS4)一方、参照用CPUコア10に第1クロック信号印加部30がデフォルト値であるCPUコア10が正常に動作する周期の第1クロック信号が印加され(ステップS5)、期待値が生成される。なお、この期待値が正しい値であることはファンクション試験(上記ステップS1,S2)によって確認されている。また、ステップS4,S5の処理の順序は本発明において限定されない。
すなわち、第1比較部51による比較の結果、フリップフロップ22−4に得られた値とフリップフロップ12−4に得られた値とが異なっていれば(つまり、タイミング不良を検出すれば;ステップS6のYesルート)、カウンタ53が値を1つカウントアップする(ステップS7)一方、フリップフロップ22−4に得られた値とフリップフロップ12−4に得られた値とが同一であれば(つまり、タイミング不良は検出されなければ;ステップS6のNoルート)、上記ステップS7の処理を実行しない。
ここで、カウンタ53の値(タイミング不良数)が“0”でなく、診断部54がタイミング不良があると判断すると(ステップS11のNoルート)、調整部56は、タイミング不良を解消すべく、カウンタ値が少ない方が評価は高いとした遺伝的アルゴリズム等に基づいて第2クロック信号の周期および/または遅延量を調整する。ここでは、調整部56は、カウンタ53の値が“0”になるように、クロックディレイ設定情報保持部55に保持された遅延量設定情報を新たに生成(変更)して(ステップS12)、上記ステップS3の処理に戻る。
このように、本タイミング不良改善装置1aによれば、ロジックBISTの利点である試験時間短縮効果を活かしつつ、従来のロジックBISTにおける不良位置(不良スキャンチェインあるいは不良論理回路)を特定できないという欠点を解消し、タイミング不良の改善、すなわち集積回路2のタイミング調整を確実に且つ効率良く実行できる。その結果、集積回路2のスピード向上やタイミング歩留り向上といった効果を得ることができる。
さらに、第2クロック信号印加部40の第2クロック信号生成部41が生成するクロック信号の周期を変更可能に構成され、調整部56が第2クロック信号生成部41によって生成される第2クロック信号の周期を直接調整するので、第2クロック信号の周期の調整を確実に行なうことができる。
そして、調整部56が、カウンタ53の値(すなわちタイミング不良の数)に基づいて、その値が少なくなるように第2クロック信号の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整するので、論理回路20aのタイミング不良の数を確実に“0”に近づけることができ、タイミング不良を効率良く改善できる。
次に、図9を参照しながら、本発明の第2実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置の構成について説明する。この図9に示すように、本実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置1bは、上述した第1実施形態のカウンタ53に代えて、第1保持部57および第2保持部58をそなえて構成されている点を除いては、上述した第1実施形態のタイミング不良改善装置1aと同様に構成されている。なお、図9において既述の符号と同一の符号は同一の部分もしくは略同一の部分を示しているので、ここではその詳細な説明は省略する。
例えば、第1保持部57としてのフラグがオン(“1”)、第2保持部58としてのフラグがオフ(“0”)であれば、診断部54はスキャンチェイン22が不良スキャンチェインと特定する。逆に、第1保持部57としてのフラグがオフ、第2保持部58としてのフラグがオンであれば、診断部54はスキャンチェイン21が不良スキャンチェインと特定する。
本タイミング不良改善装置1bは、第1比較部51による比較の結果、フリップフロップ22−4に得られた値とフリップフロップ12−4に得られた値とが異なっていれば、あるいは、第2比較部52による比較の結果、フリップフロップ21−4に得られた値とフリップフロップ11−4に得られた値とが異なっていれば、(つまり、タイミング不良を検出すれば;ステップS6のYesルート)、第1保持部57もしくは第2保持部58としてのフラグがオンに設定され、診断部54がフラグに基づいて不良スキャンチェインを特定する(ステップS7´)。
一方、フリップフロップ22−4(21−4)に得られた値とフリップフロップ12−4(11−4)に得られた値とが同一であれば(つまり、タイミング不良が検出されなければ;ステップS6のNoルート)、上記ステップS7´の処理を実行しない。
ここで、集積回路2は、クロック分配のブロック毎にスキャンチェイン11,12,21,22を持つ構造となっている。つまり、各スキャンチェイン11,12,21,22に含まれるフリップフロップとクロック分配(入力機構;ここではクロック信号入力回路とディレイ調整回路との対)とが対応付けられるように集積回路2が構成されている。
したがって、診断部54によって不良スキャンチェインを特定することによって調整すべき入力機構(特にディレイ調整回路33−1,33−2,43−1,43−2)を間接的に特定でき、どのスキャンチェインに不良があればどのディレイ調整回路33−1,33−2,43−1,43−2に対する遅延量設定情報を変更すべきかが判別可能である。
例えば、診断部54によって取出スキャンチェイン22が不良スキャンチェインであると特定されると、調整部56はクロックディレイ設定情報保持部55におけるディレイ調整回路43−2の遅延量設定情報を変更する。
次に、図11を参照しながら、本発明の第3実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置の構成について説明する。この図11に示すように、本実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置1cは、上述した第1実施形態のカウンタ53に代えて、ORゲート59をそなえて構成されているとともに、スキャンチェイン21´,22´の構成(より具体的には最終段のフリップフロップ21−4´,22−4´の構成)が異なっている点を除いては、上述した第1実施形態のタイミング不良改善装置1aと同様に構成されている。なお、図11において既述の符号と同一の符号は同一の部分もしくは略同一の部分を示しているので、ここではその詳細な説明は省略する。
そして、診断部54は、ORゲート59からのフェイル検出信号に基づいて(すなわち、第1比較部および第2比較部の比較の結果に基づいて)、タイミング不良の有無を診断する。ここでORゲート59からのフェイル検出信号が“1”であり、診断部54がタイミング不良であると診断すると、取出スキャンチェイン22´の最終段のフリップフロップ22−4´および入力スキャンチェイン21´の最終段のフリップフロップ21−4´,22−4´に保持された値を後述するスキャンパス60を用いて直接読み出し、これら読み出した値に基づいてタイミング不良が発生した不良位置(不良フリップフロップ)を特定する。
この図13に示すように、スキャンチェイン21´,22´のそれぞれは、MISR4へデータを出力するスキャンチェインと、最終段のフリップフロップ21−4´,22−4´の値を外部(ここでは診断部54)に出力するためのスキャンチェインとの2系統のスキャンチェインを実現している。なお、フリップフロップ(以下、FFともいう)21−1〜21−3,22−1〜22−3は、スキャンイン入力端13b−2(SI2)の入力を用いられる場合は値を保持するように構成されている。
具体的には、最初のシフトでフリップフロップ22−4´に保持されたデータが出力端子SO2から出力されるとともに、フリップフロップ21−4´に保持されたデータがフリップフロップ22−4´にシフトする。そして、次のシフトでフリップフロップ22−4´に保持された前段(フリップフロップ21−4´)からのデータが出力端子SO2から出力される。
そして、調整部56は、診断部54によって特定された不良フリップフロップへ印加される第2クロック信号の周期および遅延量の少なくとも一方を調整するように構成されている。
そして、ステップS12において、調整部56が上記ステップS7´´において診断部54によって特定された不良フリップフロップの情報をもとに、当該不良フリップフロップに入力される第2クロック信号の周期および/または遅延量(ここでは遅延量設定情報)を調整する。
しかし、本発明において、スキャンチェイン11,12,21,22ごとに1対1対応でディレイ調整回路33−1,33−2,43−1,43−2を設ける必要はなく、同一のスキャンチェインのフリップフロップでもディレイ調整回路が異なるように構成したり、あるいは、一のディレイ調整回路が異なるスキャンチェインの複数のフリップフロップを担当してもよく、この場合には、診断部54が不良フリップフロップを特定することで、調整部56が当該不良フリップフロップにかかるディレイ調整回路に対する遅延量の調整を行なう。
このように、本発明の第3実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置1cによれば、上述した第1実施形態および第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形または組み合わせて実施することができる。
例えば、上述した実施形態では、CPUコア10を参照用としCPU20を試験対象とした場合のみ説明したが、本発明の集積回路のタイミング不良改善装置1a〜1cはCPUコア20のディレイ調整が完了すればその設定値を保存した上で、次はCPUコア20を参照用としCPUコア10を試験対象としてCPUコア10のタイミング不良を改善する。
それらのプログラムは、例えばフレキシブルディスク,CD(CD−ROM,CD−R,CD−RWなど),DVD(DVD−ROM,DVD−RAM,DVD−R,DVD−RW,DVD+R,DVD+RWなど)等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。この場合、コンピュータはその記録媒体から集積回路のタイミング不良改善プログラムもしくはタイミング不良診断プログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送し格納して用いる。また、それらプログラムを、例えば磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に記録しておき、その記憶装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
(付記1)
同一論理の論理回路を複数有する集積回路のタイミング不良改善装置であって、
該複数の論理回路に入力される試験パターンを生成するパターン生成部と、
該パターン生成部によって生成された該試験パターンを該複数の論理回路にそれぞれ入力する複数の入力スキャンチェインと、
該試験パターンに対する該複数の論理回路からの値をそれぞれ取り出す複数の取出スキャンチェインと、
該複数の論理回路のうちの参照用として機能する一の参照用論理回路、並びに、当該参照用論理回路に対応する該入力スキャンチェイン(以下、参照用入力スキャンチェインという)、および、該取出スキャンチェイン(以下、参照用取出スキャンチェインという)を有する参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加する第1クロック信号印加部と、
該複数の論理回路のうちの試験対象として機能する試験対象論理回路、並びに、当該試験対象論理回路に対応する該入力スキャンチェイン(以下、試験対象入力スキャンチェインという)、および、該取出スキャンチェイン(以下、試験対象取出スキャンチェインという)を有する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加する第2クロック信号印加部と、
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて該参照用論理回路から該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて該試験対象論理回路から該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較する第1比較部と、
該第1比較部による比較結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断する診断部と、
該診断部によって該タイミング不良があると診断されると、当該タイミング不良を改善すべく、該第2クロック信号印加部によって該試験対象処理コア部に印加される該第2クロック信号の該第二の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整する調整部とをそなえて構成されていることを特徴とする、集積回路のタイミング不良改善装置。
該複数の取出スキャンチェインから出力された該論理回路から取り出した値をシグネチャとして圧縮して格納する圧縮格納部をそなえて構成されていることを特徴とする、付記1記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
(付記3)
該第2クロック信号印加部が印加する該第2クロック信号の該第二の周期が、該第1クロック信号の該第一の周期よりも短いことを特徴とする、付記1または付記2記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
該第2クロック信号印加部によって該試験対象処理コア部に印加される該第2クロック信号の遅延量を設定する遅延量設定情報を保持する遅延量設定情報保持部をそなえ、
該調整部が、該遅延量設定情報保持部に保持された該遅延量設定情報を変更することを特徴とする、付記1〜付記3のいずれか1項に記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
該第2クロック信号印加部が該第2クロック信号の該第二の周期を変更可能に構成され、
該調整部が、該第2クロック信号印加部によって印加される該第2クロック信号の該第二の周期を変更することを特徴とする、付記1〜付記4のいずれか1項に記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
該診断部が、該第1比較部による比較の結果、該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とが異なっていれば、該試験対象論理回路がタイミング不良であると診断することを特徴とする、付記1〜付記5のいずれか1項に記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させた後の該参照用入力スキャンチェインに保持された値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させた後の該試験対象入力スキャンチェインに保持された値とを比較する第2比較部をそなえ、
該診断部が、該第1比較部および該第2比較部による比較の結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断することを特徴とする、付記1〜付記6のいずれか1項に記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
該第1比較部による比較結果をカウントするカウンタをそなえ、
該診断部が、該カウンタの値に基づいて該試験対象論理回路のタイミング不良の数を診断することを特徴とする、付記1〜付記6のいずれか1項に記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させた後の該参照用入力スキャンチェインに保持された値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させた後の該試験対象入力スキャンチェインに保持された値とを比較する第2比較部をそなえ、
該カウンタが該第1比較部および該第2比較部による比較結果をカウントすることを特徴とする、付記8記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
該調整部が、該カウンタの値が少なくなるように該第2クロック信号の該第二の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整することを特徴とする、付記8または付記9記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
(付記11)
該第1比較部による比較結果を保持する第1保持部をそなえ、
該診断部が、該第1保持部に保持された比較結果に基づいて、該タイミング不良が発生した不良スキャンチェインを特定することを特徴とする、付記1〜付記6のいずれか1項に記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させた後の該参照用入力スキャンチェインに保持された値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させた後の該試験対象入力スキャンチェインに保持された値とを比較する第2比較部と、
該第2比較部による比較結果を保持する第2保持部とをそなえ、
該診断部が、該第1保持部および該第2保持部に保持された比較結果に基づいて、該不良スキャンチェインを特定することを特徴とする、付記11記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
該調整部が、該診断部によって特定された該不良スキャンチェインへ印加される該第2クロック信号の該第二の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整することを特徴とする、付記11または付記12記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
(付記14)
該診断部が、該試験対象取出スキャンチェインが最終段に保持した値を読み出し可能に構成され、
該診断部が、該試験対象論理回路がタイミング不良であると診断した際に、該試験対象取出スキャンチェインの最終段に保持された値を読み出し、読み出した値に基づいて該試験対象取出スキャンチェインにおいてタイミング不良が発生した不良位置を特定することを特徴とする、付記1〜付記6のいずれか1項に記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させた後の該参照用入力スキャンチェインに保持された値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させた後の該試験対象入力スキャンチェインに保持された値とを比較する第2比較部をそなえ、
該診断部が、該第1比較部および該第2比較部による比較の結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断するとともに、該試験対象入力スキャンチェインが最終段に保持した値を読み出し可能に構成され、
該診断部が、該試験対象論理回路がタイミング不良であると診断した際に、該試験対象取出スキャンチェインおよび該試験対象入力スキャンチェインの最終段に保持された値を読み出し、読み出した値に基づいてタイミング不良が発生した不良位置を特定することを特徴とする、付記14記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
該調整部が、該診断部によって特定された該不良位置へ印加される該第2クロック信号の該第二の周期および遅延量の少なくとも一方を調整することを特徴とする、付記14または付記15記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
(付記17)
同一論理の論理回路を複数有する集積回路のタイミング不良診断装置であって、
該複数の論理回路に入力される試験パターンを生成するパターン生成部と、
該パターン生成部によって生成された該試験パターンを該複数の論理回路にそれぞれ入力する複数の入力スキャンチェインと、
該試験パターンに対する該複数の論理回路からの値をそれぞれ取り出す複数の取出スキャンチェインと、
該複数の論理回路のうちの参照用として機能する一の参照用論理回路、並びに、当該参照用論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、参照用取出スキャンチェインという)を有する参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加する第1クロック信号印加部と、
該複数の論理回路のうちの試験対象として機能する試験対象論理回路、並びに、当該試験対象論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、試験対象取出スキャンチェインという)を有する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加する第2クロック信号印加部と、
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて該参照用論理回路から該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて該試験対象論理回路から該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較する比較部と、
該比較部による比較結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断する診断部とをそなえて構成されていることを特徴とする、集積回路のタイミング不良診断装置。
論理回路と当該論理回路へ試験パターンを入力する入力スキャンチェインと該試験パターンに対する当該論理回路からの値を取り出す取出スキャンチェインとを有する処理コア部を複数そなえ、該複数の処理コア部の該論理回路が同一論理の回路である集積回路のタイミング不良を診断する集積回路のタイミング不良診断方法であって、
該複数の処理コア部の該論理回路に該入力スキャンチェインを通じて同一の試験パターンを入力し、
該複数の処理コア部のうちの参照用として機能する一の参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加し、
該複数の処理コア部のうちの試験対象として機能する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加し、
該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて当該参照用処理コア部の該論理回路から対応する該取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて当該試験対象処理コア部の該論理回路から対応する該取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較し、
かかる比較の結果に基づいて、該試験対象処理コア部の該論理回路のタイミング不良を診断することを特徴とする、集積回路のタイミング不良診断方法。
複数の同一論理の論理回路と、
該複数の論理回路に入力される試験パターンを生成するパターン生成部と、
該パターン生成部によって生成された該試験パターンを該複数の論理回路にそれぞれ入力する複数の入力スキャンチェインと、
該試験パターンに対する該複数の論理回路からの値をそれぞれ取り出す複数の取出スキャンチェインと、
該複数の論理回路のうちの参照用として機能する一の参照用論理回路、並びに、当該参照用論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、参照用取出スキャンチェインという)を有する参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加する第1クロック信号印加部と、
該複数の論理回路のうちの試験対象として機能する試験対象論理回路、並びに、当該試験対象論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、試験対象取出スキャンチェインという)を有する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加する第2クロック信号印加部と、
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて該参照用論理回路から該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて該試験対象論理回路から該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較する比較部とをそなえて構成されていることを特徴とする、集積回路。
該比較部による比較結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断する診断部と、
該診断部によって該タイミング不良があると診断されると、当該タイミング不良を改善すべく、該第2クロック信号印加部によって該試験対象処理コア部に印加される該第2クロック信号の該第二の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整する調整部とをそなえて構成されていることを特徴とする、付記19記載の集積回路。
複数の同一論理の論理回路と、試験パターンを該複数の論理回路にそれぞれ入力する複数の入力スキャンチェインと、該試験パターンに対する該複数の論理回路からの値をそれぞれ取り出す複数の取出スキャンチェインと、該複数の論理回路のうちの参照用として機能する一の参照用論理回路、並びに、当該参照用論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、参照用取出スキャンチェインという)を有する参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加する第1クロック信号印加部と、該複数の論理回路のうちの試験対象として機能する試験対象論理回路、並びに、当該試験対象論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、試験対象取出スキャンチェインという)を有する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加する第2クロック信号印加部とをそなえた集積回路のタイミング不良を改善する機能をコンピュータに実現させるための集積回路のタイミング不良改善プログラムであって、
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて該参照用論理回路から該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて該試験対象論理回路から該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較する比較部、
該比較部による比較結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断する診断部、および、
該診断部によって該タイミング不良があると診断されると、当該タイミング不良を改善すべく、該第2クロック信号印加部によって該試験対象処理コア部に印加される該第2クロック信号の該第二の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整する調整部として、該コンピュータを機能させることを特徴とする、集積回路のタイミング不良改善プログラム。
複数の同一論理の論理回路と、試験パターンを該複数の論理回路にそれぞれ入力する複数の入力スキャンチェインと、該試験パターンに対する該複数の論理回路からの値をそれぞれ取り出す複数の取出スキャンチェインと、該複数の論理回路のうちの参照用として機能する一の参照用論理回路、並びに、当該参照用論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、参照用取出スキャンチェインという)を有する参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加する第1クロック信号印加部と、該複数の論理回路のうちの試験対象として機能する試験対象論理回路、並びに、当該試験対象論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、試験対象取出スキャンチェインという)を有する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加する第2クロック信号印加部とをそなえた集積回路のタイミング不良を改善する機能をコンピュータに実現させるための集積回路のタイミング不良改善プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、
該集積回路のタイミング不良改善プログラムが、
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて該参照用論理回路から該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて該試験対象論理回路から該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較する比較部、
該比較部による比較結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断する診断部、および、
該診断部によって該タイミング不良があると診断されると、当該タイミング不良を改善すべく、該第2クロック信号印加部によって該試験対象処理コア部に印加される該第2クロック信号の該第二の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整する調整部として、該コンピュータを機能させることを特徴とする、集積回路のタイミング不良改善プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
複数の同一論理の論理回路と、試験パターンを該複数の論理回路にそれぞれ入力する複数の入力スキャンチェインと、該試験パターンに対する該複数の論理回路からの値をそれぞれ取り出す複数の取出スキャンチェインと、該複数の論理回路のうちの参照用として機能する一の参照用論理回路、並びに、当該参照用論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、参照用取出スキャンチェインという)を有する参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加する第1クロック信号印加部と、該複数の論理回路のうちの試験対象として機能する試験対象論理回路、並びに、当該試験対象論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、試験対象取出スキャンチェインという)を有する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加する第2クロック信号印加部とをそなえた集積回路のタイミング不良を診断する機能をコンピュータに実現させるための集積回路のタイミング不良診断プログラムであって、
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて該参照用論理回路から該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて該試験対象論理回路から該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較する比較部、および、
該比較部による比較結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断する診断部として、該コンピュータを機能させることを特徴とする、集積回路のタイミング不良診断プログラム。
複数の同一論理の論理回路と、試験パターンを該複数の論理回路にそれぞれ入力する複数の入力スキャンチェインと、該試験パターンに対する該複数の論理回路からの値をそれぞれ取り出す複数の取出スキャンチェインと、該複数の論理回路のうちの参照用として機能する一の参照用論理回路、並びに、当該参照用論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、参照用取出スキャンチェインという)を有する参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加する第1クロック信号印加部と、該複数の論理回路のうちの試験対象として機能する試験対象論理回路、並びに、当該試験対象論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、試験対象取出スキャンチェインという)を有する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加する第2クロック信号印加部とをそなえた集積回路のタイミング不良を改善する機能をコンピュータに実現させるための集積回路のタイミング不良改善プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、
該集積回路のタイミング不良診断プログラムが、
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて該参照用論理回路から該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて該試験対象論理回路から該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較する比較部、および、
該比較部による比較結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断する診断部として、該コンピュータを機能させることを特徴とする、集積回路のタイミング不良診断プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
2,104,109 集積回路
3,110 LFSR(Linear Feedback Shift Register)
4,111 MISR(Multiple Input Signature Register)
4a,60,112 スキャンパス
4b,55l 出力端子
5 PLL(Phase Locked Loop)
10 CPU(Central Processing Unit)コア(参照用処理コア部)
10a 論理回路(参照用論理回路)
11 入力スキャンチェイン(参照用入力スキャンチェイン)
11−1〜11−4,12−1〜12−4,21−1〜21−4,21−4´,22−1〜22−4,22−4´,100−1〜100−15 フリップフロップ
12 取出スキャンチェイン(参照用取出スキャンチェイン)
13a データ入力端
13b,13b−1,13b−2 スキャンイン入力端
13c マスタ出力端
13d スレーブ出力端
14a〜14c,55j,55k クロック入力部
15a〜15i,55c〜55i NOTゲート
16 選択回路
20 CPUコア(試験対象処理コア部)
20a 論理回路(試験対象論理回路)
21,21´ 入力スキャンチェイン(試験対象入力スキャンチェイン)
22,22´ 取出スキャンチェイン(試験対象取出スキャンチェイン)
30,30´ 第1クロック信号印加部
31 第1クロック信号生成部
32−1,32−2,42−1,42−2,102 クロック信号入力回路
33−1,33−2,43−1,43−2,103 ディレイ調整回路
34 第1マスク処理部
35a〜35c ゲート
36a〜36c セレクタ
40,40´ 第2クロック信号印加部
41 第2クロック信号生成部
44 第2マスク処理部
51 第1比較部(比較部)
52 第2比較部
53 カウンタ
54 診断部
55,108 クロックディレイ設定情報保持部(遅延量設定情報保持部)
55a フリップフロップ(スキャン専用フリップフロップ)
55b,105 SI入力端子
56 調整部
57 第1保持部
58 第2保持部
59 ORゲート
101 スキャンチェイン
107 SO出力端子
106−1,106−2 論理回路
Claims (8)
- 同一論理の論理回路を複数有する集積回路のタイミング不良改善装置であって、
該複数の論理回路に入力される試験パターンを生成するパターン生成部と、
該パターン生成部によって生成された該試験パターンを該複数の論理回路にそれぞれ入力する複数の入力スキャンチェインと、
該試験パターンに対する該複数の論理回路からの値をそれぞれ取り出す複数の取出スキャンチェインと、
該複数の論理回路のうちの参照用として機能する一の参照用論理回路、並びに、当該参照用論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、参照用取出スキャンチェインという)を有する参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加する第1クロック信号印加部と、
該複数の論理回路のうちの試験対象として機能する試験対象論理回路、並びに、当該試験対象論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、試験対象取出スキャンチェインという)を有する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加する第2クロック信号印加部と、
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて該参照用論理回路から該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて該試験対象論理回路から該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較する比較部と、
該比較部による比較結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断する診断部と、
該診断部によって該タイミング不良があると診断されると、当該タイミング不良を改善すべく、該第2クロック信号印加部によって該試験対象処理コア部に印加される該第2クロック信号の該第二の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整する調整部とをそなえて構成されていることを特徴とする、集積回路のタイミング不良改善装置。 - 該複数の取出スキャンチェインから出力された該論理回路から取り出した値をシグネチャとして圧縮して格納する圧縮格納部をそなえて構成されていることを特徴とする、請求項1記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
- 該比較部による比較結果をカウントするカウンタをそなえ、
該診断部が、該カウンタの値に基づいて該試験対象論理回路のタイミング不良の数を診断することを特徴とする、請求項1または請求項2記載の集積回路のタイミング不良改善装置。 - 該比較部による比較結果を保持する第1保持部をそなえ、
該診断部が、該第1保持部に保持された比較結果に基づいて、該タイミング不良が発生した不良スキャンチェインを特定することを特徴とする、請求項1または請求項2記載の集積回路のタイミング不良改善装置。 - 該診断部が、該試験対象取出スキャンチェインが最終段に保持した値を読み出し可能に構成され、
該診断部が、該試験対象論理回路がタイミング不良であると診断した際に、該試験対象取出スキャンチェインの最終段に保持された値を読み出し、読み出した値に基づいて該試験対象取出スキャンチェインにおいてタイミング不良が発生した不良位置を特定することを特徴とする、請求項1または請求項2記載の集積回路のタイミング不良改善装置。 - 同一論理の論理回路を複数有する集積回路のタイミング不良診断装置であって、
該複数の論理回路に入力される試験パターンを生成するパターン生成部と、
該パターン生成部によって生成された該試験パターンを該複数の論理回路にそれぞれ入力する複数の入力スキャンチェインと、
該試験パターンに対する該複数の論理回路からの値をそれぞれ取り出す複数の取出スキャンチェインと、
該複数の論理回路のうちの参照用として機能する一の参照用論理回路、並びに、当該参照用論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、参照用取出スキャンチェインという)を有する参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加する第1クロック信号印加部と、
該複数の論理回路のうちの試験対象として機能する試験対象論理回路、並びに、当該試験対象論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、試験対象取出スキャンチェインという)を有する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加する第2クロック信号印加部と、
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて該参照用論理回路から該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて該試験対象論理回路から該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較する比較部と、
該比較部による比較結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断する診断部とをそなえて構成されていることを特徴とする、集積回路のタイミング不良診断装置。 - 論理回路と当該論理回路へ試験パターンを入力する入力スキャンチェインと該試験パターンに対する当該論理回路からの値を取り出す取出スキャンチェインとを有する処理コア部を複数そなえ、該複数の処理コア部の該論理回路が同一論理の回路である集積回路のタイミング不良を診断する集積回路のタイミング不良診断方法であって、
該複数の処理コア部の該論理回路に該入力スキャンチェインを通じて同一の試験パターンを入力し、
該複数の処理コア部のうちの参照用として機能する一の参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加し、
該複数の処理コア部のうちの試験対象として機能する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加し、
該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて当該参照用処理コア部の該論理回路から対応する該取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて当該試験対象処理コア部の該論理回路から対応する該取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較し、
かかる比較の結果に基づいて、該試験対象処理コア部の該論理回路のタイミング不良を診断することを特徴とする、集積回路のタイミング不良診断方法。 - 複数の同一論理の論理回路と、
該複数の論理回路に入力される試験パターンを生成するパターン生成部と、
該パターン生成部によって生成された該試験パターンを該複数の論理回路にそれぞれ入力する複数の入力スキャンチェインと、
該試験パターンに対する該複数の論理回路からの値をそれぞれ取り出す複数の取出スキャンチェインと、
該複数の論理回路のうちの参照用として機能する一の参照用論理回路、並びに、当該参照用論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、参照用取出スキャンチェインという)を有する参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加する第1クロック信号印加部と、
該複数の論理回路のうちの試験対象として機能する試験対象論理回路、並びに、当該試験対象論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、試験対象取出スキャンチェインという)を有する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加する第2クロック信号印加部と、
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて該参照用論理回路から該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて該試験対象論理回路から該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較する比較部とをそなえて構成されていることを特徴とする、集積回路。
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