JP2008111772A - 集積回路のタイミング不良改善装置、並びに、集積回路のタイミング不良診断装置および方法、並びに、集積回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の処理コアを有しロジックは正常であるがタイミング不良であると診断された集積回路の不良位置もしくは不良数を診断できるようにし、さらに、タイミング不良の位置や数に基づいて当該タイミング不良を改善できるようにする。
【解決手段】第1クロック信号に基づいて参照用処理コア部10を動作させて参照用論理回路20aから参照用取出スキャンチェイン12に取り込まれた値と、第2クロック信号に基づいて試験対象処理コア部20を動作させて試験対象論理回路20aから試験対象取出スキャンチェイン22に取り込まれた値とを比較する比較部51と、この比較部51による比較結果に基づいて、試験対象論理回路20aのタイミング不良を診断する診断部54と、タイミング不良があると診断されると第2クロック信号の第二の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整する調整部56とをそなえて構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、集積回路(例えばLSI(Large Scale Integration))のタイミング不良を診断/改善するための技術に関し、特に、複数の同一論理回路(CPU(Central Processing Unit)コア)を有するLSIにおけるオーバーディレイ等のタイミング不良を診断/改善するための技術に関する。
従来、集積回路(例えば、LSI)の良否を判定する場合、例えば図17に示すように、複数のフリップフロップ(Flip Flop;図中“FF”と表記)100−1〜100−15(以下、これらフリップフロップ100−1〜100−15を特に区別しない場合には、単に符号“100”で示す。)が直列に連なって構成されたスキャンチェイン101において、フリップフロップ100の設定値をシフトしていき、すべてのフリップフロップ100に値を設定後、クロック信号入力回路102およびクロックディレイ調整回路103を介してクロックを印加し、そこでフリップフロップに取り込まれた値をスキャンチェインから読み出し、読み出した値が期待値と一致するか否かによって当該LSI104の良否判定を行なっていた。
つまり、SI(Scan In)入力端子105からシフトして個々のフリップフロップ100に初期値を設定した後、クロックを印加することで、論理回路(図中“Logic”と表記)106−1,106−2(以下、これら論理回路106−1,106−2を特に区別しない場合には、単に符号“106”で示す。)を通過したデータが後段のフリップフロップ100−6〜100−10および100−11〜100−15にそれぞれ取り込まれる。
例えば、図17における、中段(中央部)のフリップフロップ100−6〜100−10のように、フリップフロップ100は、通常、論理回路106への入力を与えるとともに、クロック印加後に論理回路106からの出力値を保持する役目も果たす。
そして、フリップフロップ100に取り込まれている出力値は、スキャンチェイン101をシフトしてSO(Scan Out)端子107からLSI104外部に読み出され、期待値と比較される。
なお、出力値をSO出力端子107から読み出すためのスキャン中には、同時にSI入力端子105へデータを入れることで、次の試験のための設定値をフリップフロップ100に与えることができる。
このような従来からの方法であれば、どのフリップフロップ100の値が期待値と異なるのか、つまり、不良なフリップフロップ100の特定が可能である。なお、オーバーディレイ不良の検出は、複数のクロックを印加することで、送り側フリップフロップ100の更新から受け側フリップフロップ100の更新までが、予め設定された所定時間内か否かを判別することによって実現できる。
さらに、図17に示す場合は、不良個所(フリップフロップ100)の特定が可能であるので、タイミング不良であればクロックディレイ調整回路103の設定値を変更し、不良を解消できる可能性がある。
すなわち、クロック分配系のそれぞれにクロックディレイ調整回路103を付加しておき、スキャンチェイン(クロックディレイ設定情報保持部)108などを通してクロックディレイ設定値を設定し、その信号によりディレイを決定する機構を持っておく。
そして、タイミング不良が見られるとタイミング不良の発生にかかるフリップフロップ100を駆動するクロックのディレイを調整するということが可能である。
その他、タイミング不良発生個所と調整すべきクロックパスの関係を特定しないまでも、スキャンチェイン108に保持されたクロックディレイ設定値を変更してクロックディレイを調整しながらタイミング不良の発生具合が減るように試行錯誤し、最終的にタイミング不良がなくなるところを探すか、あるいは、最も性能が得られるクロックディレイ設定値を探すという手法も存在する(例えば、下記特許文献1参照)。
ところが、近年のLSIではゲート規模が非常に増大し、LSI上のフリップフロップ数が多くなっており、その結果、スキャンシフト時間が増大して試験時間が長くなり、試験コストやTAT(Turn Around Time)の点が問題となっている。
この対策の一つとしてロジックBIST(Built In Self Test)がある。ロジックBISTでは、擬似乱数回路の出力など既知の論理情報を入力としてフリップフロップを設定している。このようにLSI内部で設定値を生成するため、LSIピン数やテスタによる制約などを受けることなくスキャンチェイン数を増やし、スキャンチェインの並列度を上げることで個々のスキャンチェイン長を減らし、試験時間を短縮することができる。
また、クロック印加後にフリップフロップに取り込まれた値をスキャンチェインからすべて読み出すと、スキャンインとスキャンアウトとを同時に行なうことになるので、スキャンチェインの並列化による効果が得られない。したがって、ロジックBISTでは出力についても圧縮したデータを出力している。
具体的には、並列化された多数のスキャンチェインの値をMISR(Multiple Input Signature Register)でシグネチャ(signature)化し、シグネチャの一致/不一致でLSIの良否判定を行なう。
例えば、図18に示すLSI109のように、LFSR(Linear Feedback Shift Register)110にて生成した擬似乱数が、スキャンシフトにより各フリップフロップ100の初期値として設定される。
次に、クロックを印加することで106を通過したデータがフリップフロップ100−6〜100−10および100−11〜100−15にそれぞれ取り込まれる。そして、各フリップフロップ100の値はスキャンチェイン中をシフトしながら、MISR111によりシグネチャ値が計算される。このシグネチャ値はMISR111中のフリップフロップ(図示せず)に保持されており、シグネチャ値の読み出し専用のスキャンパス112によりLSI109外部に読み出されて期待値と比較される。
ここで、論理回路106の出力値が正しくなければ、MISR111にて計算されるシグネチャ値はかなり高い確率で期待値とは異なる(つまり、不良が検出される)ように計算されるので、ロジックBISTにおいてLSI109が正常動作するか否かを診断できる。
また、ロジックBISTにおいても、複数クロックを印加することでオーバーディレイ不良を検出することは可能である。
なお、従来からLSIのタイミングテストをスキャンテストによって行なう際に、当該LSIの実際の動作速度で実行できるようにした技術もある(例えば、下記特許文献2参照)。
特開2001−43261号公報 特開2003−4807号公報
しかしながら、上記図18を参照しながら説明した従来のロジックBISTによれば、MISR111で圧縮されたシグネチャ値を期待値と比較するので、LSI109が正常動作するか否かの情報しか得られず、不良検出位置や不良発生数などの情報が得られない。つまり、MISR111によって算出されたシグネチャ値に基づいて、正しくない値を保持していたフリップフロップ100(つまり、不良フリップフロップ)を逆算することは通常は不可能である。
ただし、従来のロジックBISTによっても、例えばスキャンチェイン108に保持されたクロックディレイ設定値やクロック信号の周期を変更すると、タイミング不良が解消される場合があり、この場合は、試験対象であるLSI109は論理回路106のロジックは正常であるが、タイミング不良であると診断できる。
なお、ロジックBISTによれば配線のオープンやショートによる論理不良やタイミング不良でもレーシングのチップは診断することができる。
そして、ロジックは正常であるがタイミングが不良であると診断したLSI109に対しては、クロックディレイ等を調整してタイミング不良が解消されるようにしなければならないが、上述のごとく従来のロジックBISTでは、タイミング不良の位置を診断できないので、どこに対するクロックディレイ設定値を変更すると改善可能性があるのかが全く見当がつかない。
さらに、従来のロジックBISTでは、タイミング不良の数を診断できないので、不良数を減らすべく、クロックディレイ設定値等の変更を試行錯誤することもできない。
さらにまた、クロックディレイ調整に限らず、不良位置が不明であると障害解析を行なうこともできない。
したがって、LSI、特に、複数のプロセッサコア(処理コア;CPUコア)を有し、スキャンチェインの並列数が多いLSIのロジックBISTにおいては、タイミング不良の位置や不良数等を判別できるようにすることが望ましい。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、複数の処理コアを有しロジックは正常であるがタイミング不良であると診断された集積回路の不良位置もしくは不良数を診断できるようにし、さらに、タイミング不良の位置や数に基づいて当該タイミング不良を改善できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、集積回路のタイミング不良改善装置は、同一論理の論理回路を複数有するものであって、該複数の論理回路に入力される試験パターンを生成するパターン生成部と、このパターン生成部によって生成された該試験パターンを該複数の論理回路にそれぞれ入力する複数の入力スキャンチェインと、該試験パターンに対する該複数の論理回路からの値をそれぞれ取り出す複数の取出スキャンチェインと、該複数の論理回路のうちの参照用として機能する一の参照用論理回路、並びに、当該参照用論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、参照用取出スキャンチェインという)を有する参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加する第1クロック信号印加部と、該複数の論理回路のうちの試験対象として機能する試験対象論理回路、並びに、当該試験対象論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、試験対象取出スキャンチェインという)を有する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加する第2クロック信号印加部と、該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて該参照用論理回路から該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて該試験対象論理回路から該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較する比較部と、この比較部による比較結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断する診断部と、この診断部によって該タイミング不良があると診断されると、当該タイミング不良を改善すべく、該第2クロック信号印加部によって該試験対象処理コア部に印加される該第2クロック信号の該第二の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整する調整部とをそなえて構成されていることを特徴としている(請求項1)。
なお、該複数の取出スキャンチェインから出力された該論理回路から取り出した値をシグネチャとして圧縮して格納する圧縮格納部をそなえて構成されていることが好ましい(請求項2)。
また、該比較部による比較結果をカウントするカウンタをそなえ、該診断部が、該カウンタの値に基づいて該試験対象論理回路のタイミング不良の数を診断することが好ましい(請求項3)。
さらに、該比較部による比較結果を保持する第1保持部をそなえ、該診断部が、該第1保持部に保持された比較結果に基づいて、該タイミング不良が発生した不良スキャンチェインを特定することが好ましい(請求項4)。
さらにまた、該診断部が、該試験対象取出スキャンチェインが最終段に保持した値を読み出し可能に構成され、該診断部が、該試験対象論理回路がタイミング不良であると診断した際に、該試験対象取出スキャンチェインの最終段に保持された値を読み出し、読み出した値に基づいて該試験対象取出スキャンチェインにおいてタイミング不良が発生した不良位置を特定することが好ましい(請求項5)。
また、上記目的を達成するために、本発明の集積回路のタイミング不良診断装置は、同一論理の論理回路を複数有するものであって、該複数の論理回路に入力される試験パターンを生成するパターン生成部と、このパターン生成部によって生成された該試験パターンを該複数の論理回路にそれぞれ入力する複数の入力スキャンチェインと、該試験パターンに対する該複数の論理回路からの値をそれぞれ取り出す複数の取出スキャンチェインと、該複数の論理回路のうちの参照用として機能する一の参照用論理回路、並びに、当該参照用論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、参照用取出スキャンチェインという)を有する参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加する第1クロック信号印加部と、該複数の論理回路のうちの試験対象として機能する試験対象論理回路、並びに、当該試験対象論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、試験対象取出スキャンチェインという)を有する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加する第2クロック信号印加部と、該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて該参照用論理回路から該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて該試験対象論理回路から該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較する比較部と、この比較部による比較結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断する診断部とをそなえて構成されていることを特徴としている(請求項6)。
また、上記目的を達成するために、本発明の集積回路のタイミング不良診断方法は、論理回路と当該論理回路へ試験パターンを入力する入力スキャンチェインと該試験パターンに対する当該論理回路からの値を取り出す取出スキャンチェインとを有する処理コア部を複数そなえ、該複数の処理コア部の該論理回路が同一論理の回路である集積回路のタイミング不良を診断するものであって、該複数の処理コア部の該論理回路に該入力スキャンチェインを通じて同一の試験パターンを入力し、該複数の処理コア部のうちの参照用として機能する一の参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加し、該複数の処理コア部のうちの試験対象として機能する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加し、該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて当該参照用処理コア部の該論理回路から対応する該取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて当該試験対象処理コア部の該論理回路から対応する該取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較し、かかる比較の結果に基づいて、該試験対象処理コア部の該論理回路のタイミング不良を診断することを特徴としている(請求項7)。
また、上記目的を達成するために、本発明の集積回路は、複数の同一論理の論理回路と、該複数の論理回路に入力される試験パターンを生成するパターン生成部と、このパターン生成部によって生成された該試験パターンを該複数の論理回路にそれぞれ入力する複数の入力スキャンチェインと、該試験パターンに対する該複数の論理回路からの値をそれぞれ取り出す複数の取出スキャンチェインと、該複数の論理回路のうちの参照用として機能する一の参照用論理回路、並びに、当該参照用論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、参照用取出スキャンチェインという)を有する参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加する第1クロック信号印加部と、該複数の論理回路のうちの試験対象として機能する試験対象論理回路、並びに、当該試験対象論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、試験対象取出スキャンチェインという)を有する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加する第2クロック信号印加部と、該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて該参照用論理回路から該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて該試験対象論理回路から該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較する比較部とをそなえて構成されていることを特徴としている(請求項8)。
このように、本発明によれば、第1クロック信号印加部が参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加し、第2クロック信号印加部が試験対象処理コア部に第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加し、比較部が第1クロック信号に基づいて参照用処理コア部を動作させた結果、参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、第2クロック信号に基づいて試験対象処理コア部を動作させた結果、試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較し、診断部が比較部による比較結果に基づいて試験対象論理回路のタイミング不良を診断するので、ロジックは正常であるがタイミング不良であると診断された集積回路に対するタイミング不良の診断を確実に実行できる。
つまり、複数の処理コア部のうち一つを参照用、他を試験対象として診断しているので、診断部は試験対象の取出スキャンチェインを特定した上でタイミング不良を診断することになり、結果的にタイミング不良の有無とともに不良位置として試験対象取出スキャンチェインや試験対象論理回路を特定することができる(請求項1,6〜8)。
さらに、調整部が、診断部によってタイミング不良が診断されると、診断部によってタイミング不良があると診断された試験対象論理回路のタイミング不良を改善すべく第2クロック信号の第二の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整するので、当該タイミング不良を確実に且つ効率的に改善できる(請求項1,8)。
なお、複数の取出スキャンチェインから出力された論理回路から取り出した値をシグネチャとして圧縮して格納する圧縮格納部をそなえて構成されているので、ロジックBISTの利点である試験時間短縮効果を活かしつつ、従来のロジックBISTにおける不良位置(不良スキャンチェインあるいは不良論理回路)を特定できないという欠点を解消し、タイミング不良の改善を効率良く実行できる(請求項2)。
また、比較部による比較結果をカウントするカウンタをそなえ、診断部が、カウンタの値に基づいて試験対象論理回路のタイミング不良の数を診断するので、診断部は試験対象論理回路のタイミング不良の程度を診断できる(請求項3)。
さらに、比較部による比較結果を保持する第1保持部をそなえ、診断部が、第1保持部に保持された比較結果に基づいて、タイミング不良が発生した不良スキャンチェインを特定するので、診断部はタイミング不良が発生した不良位置をより確実に特定できる(請求項4)。
また、診断部が、試験対象取出スキャンチェインが最終段に保持した値を読み出し可能に構成され、診断部が、試験対象論理回路がタイミング不良であると診断した際に、試験対象取出スキャンチェインの最終段に保持された値を読み出し、読み出した値に基づいて試験対象取出スキャンチェインにおいてタイミング不良が発生した不良位置を特定するので、診断部は不良フリップフロップを確実に特定することができる(請求項5)。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
〔1〕本発明の第1実施形態について
まず、図1を参照しながら、本発明の第1実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置の構成について説明する。この図1に示すように、本実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置1aは、複数(ここでは2つ)のCPU(Central Processing Unit)コア(処理コア部)10,20を有する集積回路(例えばLSI(Large Scale Integration)2にかかるタイミング不良を診断して改善するものである。
そして、本タイミング不良改善装置1aは、LFSR(Linear Feedback Shift Register;パターン生成部)3,MISR(Multiple Input Signature Register)4,第1クロック信号印加部30,第2クロック信号印加部40,第1比較部(比較部)51,第2比較部52,カウンタ53,診断部54,クロックディレイ設定情報保持部(遅延量設定情報保持部)55,および調整部56をそなえて構成されている。また、CPUコア10,20の後述するスキャンチェイン11,12,21,22もタイミング不良改善装置1aとして機能する。
さらに、LFSR3,MISR4,スキャンチェイン11,12,21,22,第1クロック信号印加部30,第2クロック信号印加部40,第1比較部51,第2比較部52,カウンタ53,診断部54が、本発明のタイミング不良診断装置として機能する。
なお、本実施形態において集積回路2は、少なくともLFSR3,MISR4,およびCPUコア10,20をそなえて構成されていればよく、タイミング不良改善装置1aとして機能する第1クロック信号印加部30,第2クロック信号印加部40,第1比較部51,第2比較部52,カウンタ53,診断部54,クロックディレイ設定情報保持部55,および調整部56は集積回路2にそなえられていてもよいし、集積回路2の外部に設けられていてもよい。
まずCPUコア10,20について説明すると、CPUコア10,20はそれぞれ、同一論理の論理回路(図中“Logic”と表記)10a,20aをそなえて構成されている。したがって、CPUコア10,20(論理回路10a,20a)に同じ入力や設定値を与えると同じ出力値を得ることができる。
また、本実施形態では、タイミング不良を診断するにあたり、CPUコア10をリファレンス(参照)用として機能させ、CPUコア20を試験対象として機能させる場合を例にあげて説明する。
そして、CPUコア(参照用処理コア部)10はLFSR3によって生成された試験パターンを論理回路(参照用論理回路)10aに入力する入力スキャンチェイン(参照用入力スキャンチェイン)11、および、論理回路10aからのかかる試験パターンに対する値(つまり、かかる試験パターンが論理回路10aを通過して論理回路10aによる処理を施された結果得られた値)を取り出す取出スキャンチェイン(参照用取出スキャンチェイン)12をそなえている。
また、CPUコア(試験対象処理コア部)20もCPUコア10と同様に、LFSR3によって生成された試験パターンを論理回路(試験対象論理回路)20aに入力する入力スキャンチェイン(試験対象入力スキャンチェイン)21、および、論理回路20aからのかかる試験パターンに対する値を取り出す取出スキャンチェイン(試験対象取出スキャンチェイン)22をそなえている。
なお、スキャンチェイン11,12,21,22は同一構成であり、直列に接続された4つのフリップフロップ(図中“FF”と表記)から構成されている。
ここでは、スキャンチェイン11はフリップフロップ11−1〜11−4からなり、スキャンチェイン12はフリップフロップ12−1〜12−4からなり、スキャンチェイン21はフリップフロップ21−1〜21−4からなり、スキャンチェイン22はフリップフロップ22−1〜22−4からなる。
さらに、スキャンチェイン11,12,21,22のそれぞれは、本来、入力スキャンチェインおよび取出スキャンチェインの両方の機能を実現するが、本実施形態では、スキャンチェイン11,21が入力スキャンチェインとして機能し、スキャンチェイン12,22が取出スキャンチェインとして機能する場合を主に説明する。
ここで、図2〜図4を参照しながらスキャンチェイン11,12,21,22のフリップフロップ11−1〜11−4,21−1〜21−4(以下、これらフリップフロップを特に区別しない場合には符号を省略して単にフリップフロップという)について説明する。
フリップフロップは、図2に示すごとく、データ入力端(図中“D”と表記)13a,スキャンイン入力端(図中“SI”と表記)13b,マスタ出力端(図中“M”と表記)13c,スレーブ出力端(図中“S”と表記)13d,クロック入力部14a〜14c,およびNOTゲート15a〜15iから構成される。
なお、クロック入力部14aにはCPUコアを動作させるシステム動作用のクロック信号(図中“CK”と表記)が入力され、クロック入力部14bにはスキャン動作用のAクロック信号の反転信号(図中“〜ACK”と表記)が入力され、クロック入力部14cにはシステム動作用のクロック信号の反転信号とスキャン動作用のBクロック信号(図中“BCK”と表記)との論理和が入力される。
そして、図3に示すように、システム動作ではシステム動作用のクロック信号CKに同期してデータ入力端13aからでを取り込むとともに、クロック信号CKの立下りに対応してマスタ出力端13cからデータが出力され、クロック信号CKの立ち上がりに対応してスレーブ出力端13dからデータが出力される。ただし、このとき、スキャン動作用のクロック信号ACK,BCKはオフ(“Low”)状態である。
一方、図4に示すように、スキャン動作ではクロック信号ACK(+ACK)とBCK(−BCK)とを交互にオンすることより、スキャン動作用のクロック信号ACKの立ち上がりに対応してマスタ出力端13cからデータが出力され、スキャン動作用のクロック信号BCKの立下りに対応してスレーブ出力端13dからデータが出力される。ただし、このときシステム動作用のクロック信号CKはオン(“High”)状態である。
そして、スキャンイン入力端13bからスレーブ出力端13dにデータが伝搬されるので、各フリップフロップのこの経路を順に直列的に接続していくことで、スキャンチェイン11,12,21,22を構成することができる。
LFSR3はロジックBISTのための試験パターンを生成するものであり、LFSR3によって生成された試験パターンは、スキャンチェイン11,12,21,22に順次保持される。
ここでは、入力スキャンチェイン11,21にLFSR3で生成された同一の試験パターンが入力され、取出スキャンチェイン12,22にLFSR3で生成された同一の試験パターンが入力されるように構成されている。
MISR4は、LFSR3によって生成された試験パターンに基づいてCPUコア10,20を動作させた結果、スキャンチェイン11,12,21,22から出力された値をシグネチャ化して圧縮・格納するものである。
また、MISR4によってシグネチャ化された値はスキャンパス4aを通じて出力端子4bから出力される。
第1クロック信号印加部30は、CPUコア10に対してCPUコア10を動作させるためのシステム動作用のクロック信号(第1クロック信号)を印加するものであり、クロック信号を生成する第1クロック信号生成部31と、第1クロック信号生成部31によって生成されたクロック信号をCPUコア10に入力する2系統の入力機構(クロック分配)とをそなえている。なお、第1クロック信号生成部31は生成するクロック信号の周期を変更可能である。
また、第1クロック信号生成部31は集積回路2にそなえられたPLL(Phase Locked Loop)によって実現されてもよいし、集積回路2の外部にそなえられてもよい。
そして、第1クロック信号印加部30は、入力スキャンチェイン11に第1クロック信号生成部31によって生成されたクロック信号を入力するクロック信号入力回路32−1と、このクロック信号入力回路32−1からのクロック信号の遅延量を調整するディレイ調整回路33−1とをそなえるとともに、取出スキャンチェイン12に第1クロック信号生成部31によって生成されたクロック信号を入力するクロック信号入力回路32−2と、このクロック信号入力回路32−2からのクロック信号の遅延量を調整するディレイ調整回路33−2とをそなえて構成されている。
なお、スキャンチェイン11,12のそれぞれが、各フリップフロップ11−1〜11−4,12−1〜12−4に保持している値をシフトするためのスキャンパス用のクロック信号は図示しない信号印加機構によって別途生成されてスキャンチェイン11,12に印加される。
ここで、ディレイ調整回路33−1,33−2は、クロックディレイ設定情報保持部55に保持された遅延量設定情報に基づいてクロック信号を遅延させるものであり、例えば、図5に示すごとく構成されている。
つまり、各ディレイ調整回路33−1,33−2は、所定の値を保持するゲート35a〜35cと、これらゲート35a〜35cのそれぞれに対応するセレクタ36a〜36cをそなえ、クロックディレイ設定情報保持部55に保持された3つの遅延量設定情報t1〜t3のそれぞれに応じてクロック信号の遅延量を調整する。
具体的には、ゲート35aは40psの遅延量を保持し、ゲート35bは20psの遅延量を保持し、ゲート35cは10psの遅延量を保持している。
したがって、ディレイ調整回路33−1,33−2では、3つの遅延量設定情報t1〜t3に応じて各ゲート35a〜35cの遅延量を選択するか否かが決定し、0ps〜70psの範囲でクロック信号が遅延される。
第2クロック信号印加部40は、CPUコア20に対してCPUコア20を動作させるためのシステム動作用のクロック信号(第2クロック信号)を印加するものであり、第1クロック信号印加部40と同様に構成されている。
すなわち、第2クロック信号印加部40は、クロック信号を生成する第2クロック信号生成部41と、第2クロック信号生成部41によって生成されたクロック信号をCPUコア20に入力する2系統の入力機構をそなえている。なお、第2クロック信号生成部41も生成するクロック信号の周期を変更可能である。
また、第2クロック信号生成部41も集積回路2にそなえられたPLLによって実現されてもよいし、集積回路2の外部にそなえられてもよい。
さらに、第2クロック信号印加部40は、入力スキャンチェイン21に第2クロック信号を入力するクロック信号入力回路42−1と、このクロック信号入力回路42−1からのクロック信号の遅延量を調整するディレイ調整回路43−1とをそなえるとともに、取出スキャンチェイン22に第2クロック信号を入力するクロック信号入力回路42−2と、このクロック信号入力回路42−2からのクロック信号の遅延量を調整するディレイ調整回路43−2とをそなえて構成されている。
なお、スキャンチェイン21,22のそれぞれが、各フリップフロップ21−1〜21−4,22−1〜22−4に保持している値をシフトするためのスキャンパス用のクロック信号は図示しない信号印加機構によって別途生成されてスキャンチェイン21,22に印加される。
また、ディレイ調整回路43−1,43−2は、上記図5に示したディレイ調整回路33−1,33−2と同一構成である。
そして、本タイミング不良改善装置1aでは、LFSR3およびMISR4等を用いたロジックBISTの結果、集積回路2が論理回路10a,20aのロジックは正常であるが、タイミング不良であると判断された場合、第1クロック信号印加部30はCPUコア10を参照用として機能させるべく、CPUコア10が正常に動作することがかかるロジックBISTで保証されている所定周期(第一の周期)の第1クロック信号をCPUコア10に印加する一方、第2クロック信号印加部40はCPUコア20を試験対象とすべく、かかる所定周期とは異なる(ここでは、かかる所定周期よりも短い)周期(第二の周期)の第2クロック信号をCPUコア20に印加する。
例えば、図6(a)に示すように、第1クロック信号はCPUコア10が正常に動作するほど長い所定周期で2発のクロックを印加するものとする一方、図6(b)に示すように、第2クロック信号は第1クロック信号に対して非常に短い周期(ここでは1/5の周期)で2発のクロックを印加するものとする。なお、試験対象CPUコア20において、第2クロック信号における2発のクロックの間隔で入力スキャンチェイン21から論理回路20aに試験パターンが入力され、論理回路20aを通過した値が取出スキャンチェイン22に取り出されなければ、CPUコア20はタイミング不良である。
第1比較部51は、第1クロック信号印加部30によって印加された第1クロック信号に基づいて参照用として機能するCPUコア10を動作させて、このCPUコア10の参照用の論理回路10aから取出スキャンチェイン12に取り込まれた値と、第2クロック信号印加部40によって印加された第2クロック信号に基づいて試験対象としてのCPUコア20を動作させて試験対象としての論理回路20aから取出スキャンチェイン22に取り込まれた値とを比較するものである。
より具体的には、第1比較部51は、CPUコア10の取出スキャンチェイン12の最終段のフリップフロップ12−4に保持された値と、CPUコア20の入力スキャンチェイン22の最終段のフリップフロップ22−4に保持された値とを比較する。
第2比較部52は、第1クロック信号印加部30によって印加された第1クロック信号に基づいて参照用のCPUコア10を動作させた後の入力スキャンチェイン11に保持された値と、第2クロック信号印加部40によって印加された第2クロック信号に基づいて試験対象のCPUコア20を動作させた後の入力スキャンチェイン21に保持された値とを比較するものである。
より具体的には、第2比較部52は、CPUコア10の入力スキャンチェイン11の最終段のフリップフロップ11−4に保持された値と、CPUコア20の入力スキャンチェイン21の最終段のフリップフロップ21−4に保持された値とを比較する。
このように、第1比較部51および第2比較部52はMISR4の前段に設けられ、第1比較部51はMISR4によってシグネチャ化される前のフリップフロップ12−4,22−4に保持された値を直接比較し、第2比較部52はMISR4によってシグネチャ化される前のフリップフロップ11−4,21−4に保持された値を直接比較する。
カウンタ53は、所定時間内における、少なくとも第1比較部51による比較結果(ここでは、フリップフロップ12−4に保持された値とフリップフロップ22−4に保持された値とが異なっているという結果の数)をカウントするものであり、ここでは第1比較部51の比較結果に加えて、第2比較部52による比較結果(ここでは、フリップフロップ11−4に保持された値とフリップフロップ21−4に保持された値とが異なっているという結果の数)をカウントする。
なお、論理回路20aのタイミング不良の判定を行なうには、取出スキャンチェイン(ここではスキャンチェイン12,22)の値を比較するだけでよいが、上述したようにスキャンチェイン11,12,21,22は入力スキャンチェインおよび取出スキャンチェインの両方として機能するので、第2比較部52をそなえ、カウンタ53が第1比較部51のみならず第2比較部52の比較結果もカウントするように構成することによって、スキャンチェイン11,21が取出スキャンチェインとして動作する場合にもタイミング不良の診断を行なうことができるとともに、タイミング不良を診断する機構(第1比較部51,第2比較部52,カウンタ53,および診断部54)はテスト中にスキャンチェイン11,12,21,22のそれぞれが取出スキャンチェインとして動作しているか、あるいは、入力スキャンチェインとして動作しているかを意識しなくても試験対象の論理回路20aのタイミング不良を確実に診断できる。
診断部54は、第1比較部51および第2比較部52による比較結果に基づいて、試験対象の論理回路20aのタイミング不良を診断するものであり、第1比較部51および第2比較部52による比較の結果、参照用の取出スキャンチェイン(ここではスキャンチェイン12)に取り込まれた値と、試験対象の取出スキャンチェイン(ここではスキャンチェイン22)に取り込まれた値とが異なっていれば、試験対象の論理回路20aがタイミング不良であると診断する。
ここでは、診断部54はカウンタ53の値に基づいて試験対象の論理回路20aのタイミング不良の数を診断する。
クロックディレイ設定情報保持部55は、第1クロック信号印加部30および第2クロック信号印加部40のそれぞれによって印加される第1クロック信号および第2クロック信号のそれぞれの遅延量を設定する遅延量設定情報を保持するものであり、具体的には、ディレイ調整回路33−1,33−2,43−1,43−2それぞれに対応した遅延量設定情報を保持している。
そして、クロックディレイ設定情報保持部55は、図7に示すようなフリップフロップ(スキャン専用フリップフロップ)55aを各ディレイ調整回路33−1,33−2,43−1,43−2に対応して複数(ここではディレイ調整回路毎に3つ)そなえている。
なお、フリップフロップ55aはSI入力端子(図中“SI”と表記)55bから入力された値をクロックにより変化させずに保持し出力し続けるものであり、複数のNOTゲート55c〜55iとクロック信号ACKの反転信号が入力されるクロック入力部55jとクロック信号BCKが入力されるクロック入力部55kと、クロック信号ACK,BCKに基づいて保持した値を対応するディレイ調整回路に出力する出力端子(図中“S”と表記)55lとをそなえている。
調整部56は、診断部54によって試験対象の論理回路20aがタイミング不良であると診断されると、そのタイミング不良を改善すべく、第2クロック信号印加部40によって試験対象のCPUコア20に印加される第2クロック信号の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整するものである。
さらに、調整部56は、カウンタ53の値が少なくなるように第2クロック信号の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整する。例えば、調整部56はカウント53の値が小さい方が適応度が高い(つまり、カウンタ値が少ない方が評価が良い)とした遺伝的アルゴリズムを用いて遅延量を調整する。
なお、調整部56は、第2クロック信号生成部41を制御して第2クロック信号の周期を調整するか、もしくは、クロックディレイ設定情報保持部55に保持されたディレイ調整回路43−1,43−2に設定される遅延量設定情報を変更することによって、第2クロック信号の遅延量を調整する。
また、スキャンチェイン22が取出スキャンチェインとして動作する場合は、調整部56はクロックディレイ設定情報保持部55に保持されるディレイ調整回路43−2に設定される遅延量設定情報を調整するだけでよい。
なお、基本的に短いサイクルで複数クロックをCPUコア(試験対象CPUコア20)に印加するとオーバーディレイが顕在化する。しかし、第2クロック信号は第1クロック信号の所定周期(デフォルト値)から変化させたものであるので、この第2クロック信号をさらに変化させるとオーバーディレイ不良が解消する可能性がある他、逆にオーバーディレイ不良が新たに発生する可能性やレーシング不良が発生する可能性もある。
ここでは、調整部56の最終的な目的は、オーバーディレイ不良とレーシング不良とが発生しないクロックタイミング設定値(つまり、第2クロック信号の周期および遅延量)を求めることである。したがって、調整部56による調整は、基本的には第2クロック信号の周期を長くするか、遅延量を大きくするものであるが、その調整後のタイミング不良の数に応じて、調整部56は第2クロック信号の周期を短くしたり遅延量を小さくする場合もある。
次に、図8に示すフローチャート(ステップS1〜S12)を参照しながら、本タイミング不良改善装置1aの動作手順(本発明の第1実施形態としてのタイミング不良改善方法およびタイミング不良診断方法の処理手順)について説明する。なお、本発明の第1実施形態としてのタイミング不良診断方法はステップS1〜S11を含んでいる。
まず、本タイミング不良改善装置1aは、集積回路2全体に対して、クロック信号(第1クロック信号および第2クロック信号)はデフォルト値としてファンクション試験を実行する(ステップS1)。
つまり、CPUコア10,20が正常に動作しうる程度の周期の長いクロック信号を用いてLFSR3およびMISR4を用いたロジックBISTを行ない、集積回路2が不良チップか否かが判断される(ステップS2)。なお、ここでの不良チップであるか否かの判断は、集積回路2の外部もしくは内部に設けられた、MISR4によってシグネチャ化された値とそれに対する期待値とを比較して判断するテスタ(図示略)によって行なわれる。
そして、テスタが集積回路2は不良チップであると判断すると(ステップS2のYesルート)、処理を終了する。ここでは、タイミング不良以外のオープンやショートによる論理不良のチップや、レーシングのチップが不良チップと判断され、除外される。
一方、テスタが集積回路2は不良チップではないと判断すると(ステップS2のNoルート)、本タイミング不良改善装置1aは、当該集積回路2のタイミング不良を診断して当該タイミング不良を改善する処理を開始する。つまり、本タイミング不良改善装置1aは、ファンクション試験によってCPUコア10,20(すなわち、論理回路10a,20a)のロジックは正常であるが、タイミング不良である集積回路2に対して、後述するステップS3〜S12の処理を実行する。
具体的には、まず、LFSR3によって試験パターンが生成され、各スキャンチェイン11,12,21,22に試験パターンが設定される(ステップS3)。
次に、試験対象CPUコア20に第2クロック信号印加部40によってデフォルト値である第1クロック信号よりも短い周期の第2クロック信号が印加されてCPUコア20が処理を実行する(ステップS4)一方、参照用CPUコア10に第1クロック信号印加部30がデフォルト値であるCPUコア10が正常に動作する周期の第1クロック信号が印加され(ステップS5)、期待値が生成される。なお、この期待値が正しい値であることはファンクション試験(上記ステップS1,S2)によって確認されている。また、ステップS4,S5の処理の順序は本発明において限定されない。
なお、上述したように集積回路2はロジック良、タイミング不良のLSIであるので、クロック信号として短い周期で複数パルスを印加するとフェイルするが、デフォルト値の長い周期で複数パスルを印加してもフェイルしない。すなわち、デフォルト値で動作させることで正しい演算結果が得られるので、CPUコア10を参照用として使用し、CPUコア10の論理回路10aと同一論理の論理回路20aをそなえたCPUコア20を試験対象として使用することができる。
そして、第1比較部51が、論理回路20aによる演算結果として試験対象の取出スキャンチェイン22の最終段のフリップフロップ22−4に得られた値が正しいか否かを、参照用の取出スキャンチェイン12の最終段のフリップフロップ12−4に得られた値と比較することで判定する(ステップS6)。
すなわち、第1比較部51による比較の結果、フリップフロップ22−4に得られた値とフリップフロップ12−4に得られた値とが異なっていれば(つまり、タイミング不良を検出すれば;ステップS6のYesルート)、カウンタ53が値を1つカウントアップする(ステップS7)一方、フリップフロップ22−4に得られた値とフリップフロップ12−4に得られた値とが同一であれば(つまり、タイミング不良は検出されなければ;ステップS6のNoルート)、上記ステップS7の処理を実行しない。
なお、スキャンチェイン11,21が入力スキャンチェインとして動作した場合には第2比較部52による比較はタイミング不良の診断にとって意味はない(つまり、比較結果は必ず一致する)が、スキャンチェイン12,22が入力スキャンチェインとして動作しスキャンチェイン11,21が取出スキャンチェインとして動作した場合には、第2比較部52の比較結果がタイミング不良の診断に用いられる。
そして、スキャンチェイン12,22に保持された値すべてに対して上記ステップS6の処理を実行すべく、全ビットのシフトが完了していなければ(ステップS8のNoルート)、スキャンチェイン11,12,21,22(特に取出スキャンチェイン12,22)が一つだけスキャンシフトされ(ステップS9)、フリップフロップ12−3,22−3に得られた値がそれぞれフリップフロップ12−4,22−4にシフトされて、再度、上記ステップS6〜S8の処理が実行される。
そして、全ビットのシフトが完了すれば(つまり、フリップフロップ22−1〜22−4の値のすべてに対して第1比較部51による比較処理を実行すれば;ステップS8のYesルート)、診断部54が一連の試験が完了したか否か(例えば、試験予定のすべての試験パターンに対して試験を完了したか否か)を判断し(ステップS10)、ここで一連の試験が完了していなければ(ステップS10のNoルート)、新たな試験パターンで試験を実行すべく、上記ステップS3の処理に移行する。
一方、一連の試験が完了していれば(ステップS10のYesルート)、診断部54は、カウンタ53の値に基づいて試験対象のCPUコア20の論理回路20aのタイミング不良有無および数を診断する(ステップS11)。
ここで、カウンタ53の値(タイミング不良数)が“0”でなく、診断部54がタイミング不良があると判断すると(ステップS11のNoルート)、調整部56は、タイミング不良を解消すべく、カウンタ値が少ない方が評価は高いとした遺伝的アルゴリズム等に基づいて第2クロック信号の周期および/または遅延量を調整する。ここでは、調整部56は、カウンタ53の値が“0”になるように、クロックディレイ設定情報保持部55に保持された遅延量設定情報を新たに生成(変更)して(ステップS12)、上記ステップS3の処理に戻る。
そして、上記ステップS11において、カウンタ53の値が“0”でなくタイミング不良があると判断される間は、上記ステップS3〜S12の処理を繰り返し、カウンタ53の値(タイミング不良数)を徐々に減らしていき、最終的にカウンタ53の値が“0”であり、診断部54がタイミング不良はないと判断すると(ステップS11のYesルート)、処理を終了する。
このように、本発明の第1実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置1aによれば、同一論理の論理回路10a、20aをそれぞれ有する複数のCPUコア10,20をそなえ、ロジックBISTによってロジックは正常であるがタイミング不良であると診断された集積回路2に対して、一のCPUコア10を参照用として正しい値が得られるように第1クロック信号印加部30が所定周期(デフォルト値)の第1クロック信号で参照用CPUコア10をゆっくり動作させる一方、他のCPUコア20を試験対象として第2クロック信号印加部40が所定周期とは異なる周期(ここでは短い周期)の第2クロック信号で高速動作させる。このとき、各CPUコア10,20の入力スキャンチェイン11,21にはLFSR3によって生成された同一の試験パターンを設定し、第1比較部51が参照用CPUコア10から得られる(つまり、取出スキャンチェイン12に取り込まれた)正常な値(期待値)と試験対象CPUコア20から得られる(つまり、取出スキャンチェイン22に取り込まれた)値とを比較し、診断部54が、第1比較部51による比較の結果に基づいて、かかる比較結果が異なるというものであれば論理回路20aがタイミング不良であると診断することができる。つまり、CPUコア10を参照用、CPUコア20を試験対象として診断しているので、診断部54は集積回路2のうちのタイミング不良の値を持つ取出スキャンチェイン22を特定でき、その結果、論理回路20aのタイミング不良を確実に診断できる。
さらに、調整部56が診断部54の論理回路20aがタイミング不良であるという診断結果を受けて、第2クロック信号の周期および/または遅延量(具体的には遅延量設定情報)を調整するので、当該タイミング不良の位置を特定して当該タイミング不良を確実に且つ効率的に改善できる。
このように、本タイミング不良改善装置1aによれば、ロジックBISTの利点である試験時間短縮効果を活かしつつ、従来のロジックBISTにおける不良位置(不良スキャンチェインあるいは不良論理回路)を特定できないという欠点を解消し、タイミング不良の改善、すなわち集積回路2のタイミング調整を確実に且つ効率良く実行できる。その結果、集積回路2のスピード向上やタイミング歩留り向上といった効果を得ることができる。
なお、調整部56が第2クロック信号を調整するにあたり、クロックディレイ設定情報保持部55に保持された遅延量設定情報を調整するので、第2クロック信号の遅延量の調整を確実に行なうことができる。
さらに、第2クロック信号印加部40の第2クロック信号生成部41が生成するクロック信号の周期を変更可能に構成され、調整部56が第2クロック信号生成部41によって生成される第2クロック信号の周期を直接調整するので、第2クロック信号の周期の調整を確実に行なうことができる。
また、第2比較部52をそなえ、診断部54が第2比較部52による比較結果にも基づいてタイミング不良の診断を行なうので、スキャンチェイン11,21が取出スキャンチェインとして動作しスキャンチェイン12,22が入力スキャンチェインとして動作する場合でも、診断部54はどのスキャンチェイン11,12,21,22が取出スキャンチェインとして動作しているかという情報を得なくても、論理回路20aのタイミング不良の診断および改善を確実に実行できる。
さらに、本タイミング不良改善装置1aはカウンタ53をそなえ、診断部54がカウンタ53の値に基づいて論理回路20aのタイミング不良を診断するので、診断部54は論理回路20aのタイミング不良の数(程度)を診断できる。
そして、調整部56が、カウンタ53の値(すなわちタイミング不良の数)に基づいて、その値が少なくなるように第2クロック信号の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整するので、論理回路20aのタイミング不良の数を確実に“0”に近づけることができ、タイミング不良を効率良く改善できる。
〔2〕本発明の第2実施形態について
次に、図9を参照しながら、本発明の第2実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置の構成について説明する。この図9に示すように、本実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置1bは、上述した第1実施形態のカウンタ53に代えて、第1保持部57および第2保持部58をそなえて構成されている点を除いては、上述した第1実施形態のタイミング不良改善装置1aと同様に構成されている。なお、図9において既述の符号と同一の符号は同一の部分もしくは略同一の部分を示しているので、ここではその詳細な説明は省略する。
第1保持部57は、第1比較部51による比較結果を保持するものであり、具体的には第1保持部57はフラグであり、第1比較部51による比較の結果、取出スキャンチェイン12の最終段のフリップフロップ12−4に得られた期待値と、取出スキャンチェイン22の最終段のフリップフロップ22−4に得られた値とが異なっていれば、フラグをオン(“1”)に設定することで、第1比較部51の比較結果を保持する。
第2保持部58は、第2比較部52による比較結果を保持するものであり、具体的には第2保持部58もフラグであり、第2比較部52による比較の結果、スキャンチェイン11の最終段のフリップフロップ11−4に得られた期待値と、スキャンチェイン21の最終段のフリップフロップ21−4に得られた値とが異なっていれば、フラグをオン(“1”)に設定することで、第2比較部52の比較結果を保持する。
そして、本タイミング不良改善装置1bにおいて、診断部54は、第1保持部57および第2保持部58に保持された比較結果に基づいて、不良スキャンチェインを特定する。
例えば、第1保持部57としてのフラグがオン(“1”)、第2保持部58としてのフラグがオフ(“0”)であれば、診断部54はスキャンチェイン22が不良スキャンチェインと特定する。逆に、第1保持部57としてのフラグがオフ、第2保持部58としてのフラグがオンであれば、診断部54はスキャンチェイン21が不良スキャンチェインと特定する。
ここで、図10に示すフローチャート(ステップS1〜S6,S7´,S8〜S12)を参照しながら、本タイミング不良改善装置1bの動作手順について説明する。なお、図10において既述の符号と同一の符号は同一の処理もしくは略同一の処理を示しているので、ここではその詳細な説明は省略する。
本タイミング不良改善装置1bは、第1比較部51による比較の結果、フリップフロップ22−4に得られた値とフリップフロップ12−4に得られた値とが異なっていれば、あるいは、第2比較部52による比較の結果、フリップフロップ21−4に得られた値とフリップフロップ11−4に得られた値とが異なっていれば、(つまり、タイミング不良を検出すれば;ステップS6のYesルート)、第1保持部57もしくは第2保持部58としてのフラグがオンに設定され、診断部54がフラグに基づいて不良スキャンチェインを特定する(ステップS7´)。
なお、このステップS7´において特定された不良スキャンチェインにかかる情報(不良位置情報)は、例えば診断部54の記憶領域(図示略)に保持され、後段のステップS12における調整部56による遅延量調整処理に使用される。
一方、フリップフロップ22−4(21−4)に得られた値とフリップフロップ12−4(11−4)に得られた値とが同一であれば(つまり、タイミング不良が検出されなければ;ステップS6のNoルート)、上記ステップS7´の処理を実行しない。
そして、ステップS12において、調整部56が上記ステップS7´において診断部54によって特定された不良スキャンチェインの情報をもとに、当該不良スキャンチェインに入力されるクロック信号の周期および/または遅延量(ここでは遅延量設定情報)を調整する。
ここで、集積回路2は、クロック分配のブロック毎にスキャンチェイン11,12,21,22を持つ構造となっている。つまり、各スキャンチェイン11,12,21,22に含まれるフリップフロップとクロック分配(入力機構;ここではクロック信号入力回路とディレイ調整回路との対)とが対応付けられるように集積回路2が構成されている。
具体的には、各スキャンチェイン11,12,21,22のそれぞれにクロック信号入力回路32−1,32−2,42−1,42−2およびディレイ調整回路33−1,33−2,43−1,43−2が接続されている。
したがって、診断部54によって不良スキャンチェインを特定することによって調整すべき入力機構(特にディレイ調整回路33−1,33−2,43−1,43−2)を間接的に特定でき、どのスキャンチェインに不良があればどのディレイ調整回路33−1,33−2,43−1,43−2に対する遅延量設定情報を変更すべきかが判別可能である。
そのため、上記ステップS12において調整部56が不良スキャンチェインに基づいて遅延量設定情報の変更を的確に行なうことができる。
例えば、診断部54によって取出スキャンチェイン22が不良スキャンチェインであると特定されると、調整部56はクロックディレイ設定情報保持部55におけるディレイ調整回路43−2の遅延量設定情報を変更する。
このように、本発明の第2実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置1bによれば、上述した第1実施形態と同様の効果を得ることができるとともに、診断部54が第1保持部57および第2保持部58に保持された比較結果に基づいてタイミング不良が発生した不良スキャンチェインを特定するので、調整部56が診断部54によって特定された不良スキャンチェインに基づいて遅延量等を調整でき、その結果、タイミング不良の改善をより確実に且つより効率的に実行できる。
〔3〕本発明の第3実施形態について
次に、図11を参照しながら、本発明の第3実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置の構成について説明する。この図11に示すように、本実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置1cは、上述した第1実施形態のカウンタ53に代えて、ORゲート59をそなえて構成されているとともに、スキャンチェイン21´,22´の構成(より具体的には最終段のフリップフロップ21−4´,22−4´の構成)が異なっている点を除いては、上述した第1実施形態のタイミング不良改善装置1aと同様に構成されている。なお、図11において既述の符号と同一の符号は同一の部分もしくは略同一の部分を示しているので、ここではその詳細な説明は省略する。
ORゲート59は、第1比較部51および第2比較部52の比較結果を入力され、これら第1比較部51および第2比較部52の少なくとも一方の比較結果が異なっていれば(つまり、タイミング不良があれば)、フェイル検出信号として高レベルの信号(“1”を示す信号)を出力する。
そして、診断部54は、ORゲート59からのフェイル検出信号に基づいて(すなわち、第1比較部および第2比較部の比較の結果に基づいて)、タイミング不良の有無を診断する。ここでORゲート59からのフェイル検出信号が“1”であり、診断部54がタイミング不良であると診断すると、取出スキャンチェイン22´の最終段のフリップフロップ22−4´および入力スキャンチェイン21´の最終段のフリップフロップ21−4´,22−4´に保持された値を後述するスキャンパス60を用いて直接読み出し、これら読み出した値に基づいてタイミング不良が発生した不良位置(不良フリップフロップ)を特定する。
ここで、フリップフロップ21−4´,22−4´は、図12に示すごとく、2系統のスキャンパスを有している。つまり、上記図2に示す上述した第1実施形態のフリップフロップ21−4,22−4に対してスキャンイン入力端13bに代えて、2つのスキャンイン入力端13b−1(図中“SI1”と表記),13b−2(図中“SI2”と表記)と、これらのいずれか一方を選択信号(図中“SS”と表記)に基づいて選択する選択回路16とをそなえて構成される。そして、+ACK信号および−BCK信号によりスキャン動作が行なわれることは上記図2に示すフリップフロップと変わりないが、選択信号に基づいてスキャン入力を切り替え、複数のスキャンパスを構成することができる。
図13にこれらフリップフロップ21−4´,22−4´をそなえたスキャンチェイン21´,22´の構成を示す。なお、図13は図の簡略化のためスキャンチェイン21´,22´に同一のクロック信号(図中CK,ACK,BCK,SS)が入力される例を示している。
この図13に示すように、スキャンチェイン21´,22´のそれぞれは、MISR4へデータを出力するスキャンチェインと、最終段のフリップフロップ21−4´,22−4´の値を外部(ここでは診断部54)に出力するためのスキャンチェインとの2系統のスキャンチェインを実現している。なお、フリップフロップ(以下、FFともいう)21−1〜21−3,22−1〜22−3は、スキャンイン入力端13b−2(SI2)の入力を用いられる場合は値を保持するように構成されている。
そして、MISR4へデータを出力する通常のスキャンパスを用いる場合、スキャンチェイン21´においては、入力端子SI1,FF21−1,FF21−2,FF21−3,FF21−4´,出力端子SO1という順に信号(データ)が伝搬される。また、スキャンチェイン22´においては、入力端子SI2,FF22−1,FF22−2,FF22−3,FF22−4´,出力端子SO2という順に信号が伝搬される。
一方、診断部54によってタイミング不良が診断された際に用いられる第2のスキャンパス60では、FF21−4´,FF22−4´,出力端子SO2の順に値が読み出される。
具体的には、最初のシフトでフリップフロップ22−4´に保持されたデータが出力端子SO2から出力されるとともに、フリップフロップ21−4´に保持されたデータがフリップフロップ22−4´にシフトする。そして、次のシフトでフリップフロップ22−4´に保持された前段(フリップフロップ21−4´)からのデータが出力端子SO2から出力される。
このように、診断部54は、取出スキャンチェイン22´(21´)が最終段に保持した値を読み出し可能に構成されており、診断部54は試験対象の論理回路20aがタイミング不良であると診断した際に、取出スキャンチェイン22´の最終段に保持された値をスキャンパス60を用いて読み出し、読み出した値に基づいて取出スキャンチェイン22´においてタイミング不良が発生した不良位置(不良フリップフロップ)を特定する。
そして、調整部56は、診断部54によって特定された不良フリップフロップへ印加される第2クロック信号の周期および遅延量の少なくとも一方を調整するように構成されている。
次に、図14に示すフローチャート(ステップS1〜S6,S7´´,S8〜S12)を参照しながら、本タイミング不良改善装置1cの動作手順について説明する。なお、図14において既述の符号と同一の符号は同一の処理もしくは略同一の処理を示しているので、ここではその詳細な説明は省略する。
本タイミング不良改善装置1cは、第1比較部51による比較の結果、フリップフロップ22−4´に得られた値とフリップフロップ12−4に得られた値とが異なっているか、あるいは、第2比較部53による比較の結果、フリップフロップ21−4´に得られた値とフリップフロップ11−4に得られた値とが異なっていれば(つまり、タイミング不良を検出すれば;ステップS6のYesルート)、ORゲート59からフェイル検出信号“1”が出力され、このフェイル検出信号に基づいて診断部54がスキャンパス60を用いてフリップフロップ21−4´,22−4´の値を直接読み出し、読み出した値が期待値と異なっているフリップフロップ21−4´,22−4´を不良フリップフロップと特定する(つまり、不良位置を特定する;ステップS7´´)。
なお、このステップS7´´における不良フリップフロップの特定は、スキャンシフト処理(ステップS9)を行なった回数に基づいて診断部54により実行され、特定された不良フリップフロップにかかる情報(不良位置情報)は、例えば診断部54の記憶領域(図示略)に保持され、後段ステップS12における調整部56による遅延量調整処理に使用される。
一方、フリップフロップ22−4´(21−4´)に得られた値とフリップフロップ12−4(11−4)に得られた値とが同一であれば(つまり、タイミング不良が検出されなければ;ステップS6のNoルート)、上記ステップS7´´の処理を実行しない。
そして、ステップS12において、調整部56が上記ステップS7´´において診断部54によって特定された不良フリップフロップの情報をもとに、当該不良フリップフロップに入力される第2クロック信号の周期および/または遅延量(ここでは遅延量設定情報)を調整する。
ここで、集積回路2は、スキャンチェイン11,12,21,22毎にディレイ調整回路33−1,33−2,43−1,43−2をそなえているので、不良フリップフロップを特定しても、当該不良フリップフロップを含む取出スキャンチェインのすべてに対してディレイ調整を行なうことになる。
しかし、本発明において、スキャンチェイン11,12,21,22ごとに1対1対応でディレイ調整回路33−1,33−2,43−1,43−2を設ける必要はなく、同一のスキャンチェインのフリップフロップでもディレイ調整回路が異なるように構成したり、あるいは、一のディレイ調整回路が異なるスキャンチェインの複数のフリップフロップを担当してもよく、この場合には、診断部54が不良フリップフロップを特定することで、調整部56が当該不良フリップフロップにかかるディレイ調整回路に対する遅延量の調整を行なう。
いずれにしても、診断部54が不良フリップフロップを特定することによって、調整部56による調整をより確実且つ効率的に実行できる。なお、フェイル数が多くなると、ロジックBISTによる試験時間短縮の利点は薄れるが、それでも不良フリップフロップを特定するにあたり、前述した図17に示す従来技術のごとく全ビット読み出す場合よりも読み出すビット数を大幅に削減でき、試験時間を大幅に短縮することができる。
このように、本発明の第3実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置1cによれば、上述した第1実施形態および第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔4〕その他
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形または組み合わせて実施することができる。
例えば、上述した実施形態では、CPUコア10を参照用としCPU20を試験対象とした場合のみ説明したが、本発明の集積回路のタイミング不良改善装置1a〜1cはCPUコア20のディレイ調整が完了すればその設定値を保存した上で、次はCPUコア20を参照用としCPUコア10を試験対象としてCPUコア10のタイミング不良を改善する。
また、上述した実施形態では、集積回路2が2つのCPUコア10,20をそなえて構成された例をあげて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明のタイミング不良改善装置1a〜1cによれば、3以上のCPUコアをそなえた集積回路に対しても上述した実施形態と同様に処理を行なうことができる。例えば、集積回路が3つ以上のCPUコアをそなえている場合、一つの参照用CPUコアに対して複数のCPUコアを試験対象として同時に試験(ディレイ調整)を実行してもよいし、一つの参照用CPUコアに対して試験対象のCPUコアは一つとし、試験対象のCPUコアを順に変更して試験(ディレイ調整)を実行してもよい。
さらに、上述した実施形態では、集積回路2においてスキャンチェイン11,12,21,22ごとにクロック信号の入力機構(クロック信号入力回路およびディレイ調整回路)が設けられた例をあげて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくともCPUコア10,20ごとにクロック信号の入力機構が設けられ、その中で各入力機構が同一CPUコアの複数のスキャンチェインのフリップフロップを担当するように構成されていてもよく、この場合であっても調整部56は診断部54の診断結果に基づいて第2クロック信号の調整を確実に実行できる。
また、上述した実施形態では、第1クロック信号印加部30および第2クロック信号印加部40のそれぞれが信号を生成するクロック信号生成部(第1クロック信号生成部31,第2クロック信号生成部41)をそなえて構成された例をあげて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図15に示すごとく、第1クロック信号印加部30´および第2クロック信号印加部40´が集積回路2内部のPLL5を共用し、それぞれがPLL5で生成されたPLLクロックの一部のクロックをマスクする第1マスク処理部34,第2マスク処理部44をそなえて構成してもよい。
なお、図16(a)に示すごとく生成されたPLLクロックに対して、第1クロック印加部30´の第1マスク処理部34はPLLクロックの一部をマスクして図16(b)に示す第1クロック信号を生成する。また、第2クロック印加部40´の第2マスク処理部44はPLLクロックの一部をマスクして図16(c)に示す第2クロック信号を生成する。
また、上述した第1比較部51,第2比較部52,カウンタ53,診断部54,および調整部56としての機能は、コンピュータ(CPU,情報処理装置,各種端末を含む)が所定のアプリケーションプログラム(集積回路のタイミング不良改善プログラムもしくはタイミング不良診断プログラム)を実行することによって実現されてもよい。
それらのプログラムは、例えばフレキシブルディスク,CD(CD−ROM,CD−R,CD−RWなど),DVD(DVD−ROM,DVD−RAM,DVD−R,DVD−RW,DVD+R,DVD+RWなど)等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。この場合、コンピュータはその記録媒体から集積回路のタイミング不良改善プログラムもしくはタイミング不良診断プログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送し格納して用いる。また、それらプログラムを、例えば磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に記録しておき、その記憶装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
ここで、コンピュータとは、ハードウェアとOS(オペレーティングシステム)とを含む概念であり、OSの制御の下で動作するハードウェアを意味している。また、OSが不要でアプリケーションプログラム単独でハードウェアを動作させるような場合には、そのハードウェア自体がコンピュータに相当する。ハードウェアは、少なくとも、CPU等のマイクロプロセッサと、記録媒体に記録されたコンピュータプログラムを読み取るための手段とをそなえている。
上記集積回路のタイミング不良改善プログラムとしてのアプリケーションプログラムは、上述のようなコンピュータに、第1比較部51,第2比較部52,カウンタ53,診断部54,および調整部56としての機能を実現させるプログラムコードを含んでいる。また、その機能の一部は、アプリケーションプログラムではなくOSによって実現されてもよい。
さらに、上記集積回路のタイミング不良診断プログラムとしてのアプリケーションプログラムは、上述のようなコンピュータに、第1比較部51,第2比較部52,カウンタ53,および診断部54としての機能を実現させるプログラムコードを含んでいる。また、その機能の一部は、アプリケーションプログラムではなくOSによって実現されてもよい。
なお、本実施形態としての記録媒体としては、上述したフレキシブルディスク,CD,DVD,磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスクのほか、ICカード,ROMカートリッジ,磁気テープ,パンチカード,コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ),外部記憶装置等や、バーコードなどの符号が印刷された印刷物等の、コンピュータ読取可能な種々の媒体を利用することもできる。
〔5〕付記
(付記1)
同一論理の論理回路を複数有する集積回路のタイミング不良改善装置であって、
該複数の論理回路に入力される試験パターンを生成するパターン生成部と、
該パターン生成部によって生成された該試験パターンを該複数の論理回路にそれぞれ入力する複数の入力スキャンチェインと、
該試験パターンに対する該複数の論理回路からの値をそれぞれ取り出す複数の取出スキャンチェインと、
該複数の論理回路のうちの参照用として機能する一の参照用論理回路、並びに、当該参照用論理回路に対応する該入力スキャンチェイン(以下、参照用入力スキャンチェインという)、および、該取出スキャンチェイン(以下、参照用取出スキャンチェインという)を有する参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加する第1クロック信号印加部と、
該複数の論理回路のうちの試験対象として機能する試験対象論理回路、並びに、当該試験対象論理回路に対応する該入力スキャンチェイン(以下、試験対象入力スキャンチェインという)、および、該取出スキャンチェイン(以下、試験対象取出スキャンチェインという)を有する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加する第2クロック信号印加部と、
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて該参照用論理回路から該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて該試験対象論理回路から該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較する第1比較部と、
該第1比較部による比較結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断する診断部と、
該診断部によって該タイミング不良があると診断されると、当該タイミング不良を改善すべく、該第2クロック信号印加部によって該試験対象処理コア部に印加される該第2クロック信号の該第二の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整する調整部とをそなえて構成されていることを特徴とする、集積回路のタイミング不良改善装置。
(付記2)
該複数の取出スキャンチェインから出力された該論理回路から取り出した値をシグネチャとして圧縮して格納する圧縮格納部をそなえて構成されていることを特徴とする、付記1記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
(付記3)
該第2クロック信号印加部が印加する該第2クロック信号の該第二の周期が、該第1クロック信号の該第一の周期よりも短いことを特徴とする、付記1または付記2記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
(付記4)
該第2クロック信号印加部によって該試験対象処理コア部に印加される該第2クロック信号の遅延量を設定する遅延量設定情報を保持する遅延量設定情報保持部をそなえ、
該調整部が、該遅延量設定情報保持部に保持された該遅延量設定情報を変更することを特徴とする、付記1〜付記3のいずれか1項に記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
(付記5)
該第2クロック信号印加部が該第2クロック信号の該第二の周期を変更可能に構成され、
該調整部が、該第2クロック信号印加部によって印加される該第2クロック信号の該第二の周期を変更することを特徴とする、付記1〜付記4のいずれか1項に記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
(付記6)
該診断部が、該第1比較部による比較の結果、該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とが異なっていれば、該試験対象論理回路がタイミング不良であると診断することを特徴とする、付記1〜付記5のいずれか1項に記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
(付記7)
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させた後の該参照用入力スキャンチェインに保持された値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させた後の該試験対象入力スキャンチェインに保持された値とを比較する第2比較部をそなえ、
該診断部が、該第1比較部および該第2比較部による比較の結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断することを特徴とする、付記1〜付記6のいずれか1項に記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
(付記8)
該第1比較部による比較結果をカウントするカウンタをそなえ、
該診断部が、該カウンタの値に基づいて該試験対象論理回路のタイミング不良の数を診断することを特徴とする、付記1〜付記6のいずれか1項に記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
(付記9)
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させた後の該参照用入力スキャンチェインに保持された値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させた後の該試験対象入力スキャンチェインに保持された値とを比較する第2比較部をそなえ、
該カウンタが該第1比較部および該第2比較部による比較結果をカウントすることを特徴とする、付記8記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
(付記10)
該調整部が、該カウンタの値が少なくなるように該第2クロック信号の該第二の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整することを特徴とする、付記8または付記9記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
(付記11)
該第1比較部による比較結果を保持する第1保持部をそなえ、
該診断部が、該第1保持部に保持された比較結果に基づいて、該タイミング不良が発生した不良スキャンチェインを特定することを特徴とする、付記1〜付記6のいずれか1項に記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
(付記12)
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させた後の該参照用入力スキャンチェインに保持された値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させた後の該試験対象入力スキャンチェインに保持された値とを比較する第2比較部と、
該第2比較部による比較結果を保持する第2保持部とをそなえ、
該診断部が、該第1保持部および該第2保持部に保持された比較結果に基づいて、該不良スキャンチェインを特定することを特徴とする、付記11記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
(付記13)
該調整部が、該診断部によって特定された該不良スキャンチェインへ印加される該第2クロック信号の該第二の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整することを特徴とする、付記11または付記12記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
(付記14)
該診断部が、該試験対象取出スキャンチェインが最終段に保持した値を読み出し可能に構成され、
該診断部が、該試験対象論理回路がタイミング不良であると診断した際に、該試験対象取出スキャンチェインの最終段に保持された値を読み出し、読み出した値に基づいて該試験対象取出スキャンチェインにおいてタイミング不良が発生した不良位置を特定することを特徴とする、付記1〜付記6のいずれか1項に記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
(付記15)
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させた後の該参照用入力スキャンチェインに保持された値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させた後の該試験対象入力スキャンチェインに保持された値とを比較する第2比較部をそなえ、
該診断部が、該第1比較部および該第2比較部による比較の結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断するとともに、該試験対象入力スキャンチェインが最終段に保持した値を読み出し可能に構成され、
該診断部が、該試験対象論理回路がタイミング不良であると診断した際に、該試験対象取出スキャンチェインおよび該試験対象入力スキャンチェインの最終段に保持された値を読み出し、読み出した値に基づいてタイミング不良が発生した不良位置を特定することを特徴とする、付記14記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
(付記16)
該調整部が、該診断部によって特定された該不良位置へ印加される該第2クロック信号の該第二の周期および遅延量の少なくとも一方を調整することを特徴とする、付記14または付記15記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
(付記17)
同一論理の論理回路を複数有する集積回路のタイミング不良診断装置であって、
該複数の論理回路に入力される試験パターンを生成するパターン生成部と、
該パターン生成部によって生成された該試験パターンを該複数の論理回路にそれぞれ入力する複数の入力スキャンチェインと、
該試験パターンに対する該複数の論理回路からの値をそれぞれ取り出す複数の取出スキャンチェインと、
該複数の論理回路のうちの参照用として機能する一の参照用論理回路、並びに、当該参照用論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、参照用取出スキャンチェインという)を有する参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加する第1クロック信号印加部と、
該複数の論理回路のうちの試験対象として機能する試験対象論理回路、並びに、当該試験対象論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、試験対象取出スキャンチェインという)を有する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加する第2クロック信号印加部と、
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて該参照用論理回路から該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて該試験対象論理回路から該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較する比較部と、
該比較部による比較結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断する診断部とをそなえて構成されていることを特徴とする、集積回路のタイミング不良診断装置。
(付記18)
論理回路と当該論理回路へ試験パターンを入力する入力スキャンチェインと該試験パターンに対する当該論理回路からの値を取り出す取出スキャンチェインとを有する処理コア部を複数そなえ、該複数の処理コア部の該論理回路が同一論理の回路である集積回路のタイミング不良を診断する集積回路のタイミング不良診断方法であって、
該複数の処理コア部の該論理回路に該入力スキャンチェインを通じて同一の試験パターンを入力し、
該複数の処理コア部のうちの参照用として機能する一の参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加し、
該複数の処理コア部のうちの試験対象として機能する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加し、
該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて当該参照用処理コア部の該論理回路から対応する該取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて当該試験対象処理コア部の該論理回路から対応する該取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較し、
かかる比較の結果に基づいて、該試験対象処理コア部の該論理回路のタイミング不良を診断することを特徴とする、集積回路のタイミング不良診断方法。
(付記19)
複数の同一論理の論理回路と、
該複数の論理回路に入力される試験パターンを生成するパターン生成部と、
該パターン生成部によって生成された該試験パターンを該複数の論理回路にそれぞれ入力する複数の入力スキャンチェインと、
該試験パターンに対する該複数の論理回路からの値をそれぞれ取り出す複数の取出スキャンチェインと、
該複数の論理回路のうちの参照用として機能する一の参照用論理回路、並びに、当該参照用論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、参照用取出スキャンチェインという)を有する参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加する第1クロック信号印加部と、
該複数の論理回路のうちの試験対象として機能する試験対象論理回路、並びに、当該試験対象論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、試験対象取出スキャンチェインという)を有する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加する第2クロック信号印加部と、
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて該参照用論理回路から該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて該試験対象論理回路から該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較する比較部とをそなえて構成されていることを特徴とする、集積回路。
(付記20)
該比較部による比較結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断する診断部と、
該診断部によって該タイミング不良があると診断されると、当該タイミング不良を改善すべく、該第2クロック信号印加部によって該試験対象処理コア部に印加される該第2クロック信号の該第二の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整する調整部とをそなえて構成されていることを特徴とする、付記19記載の集積回路。
(付記21)
複数の同一論理の論理回路と、試験パターンを該複数の論理回路にそれぞれ入力する複数の入力スキャンチェインと、該試験パターンに対する該複数の論理回路からの値をそれぞれ取り出す複数の取出スキャンチェインと、該複数の論理回路のうちの参照用として機能する一の参照用論理回路、並びに、当該参照用論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、参照用取出スキャンチェインという)を有する参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加する第1クロック信号印加部と、該複数の論理回路のうちの試験対象として機能する試験対象論理回路、並びに、当該試験対象論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、試験対象取出スキャンチェインという)を有する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加する第2クロック信号印加部とをそなえた集積回路のタイミング不良を改善する機能をコンピュータに実現させるための集積回路のタイミング不良改善プログラムであって、
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて該参照用論理回路から該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて該試験対象論理回路から該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較する比較部、
該比較部による比較結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断する診断部、および、
該診断部によって該タイミング不良があると診断されると、当該タイミング不良を改善すべく、該第2クロック信号印加部によって該試験対象処理コア部に印加される該第2クロック信号の該第二の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整する調整部として、該コンピュータを機能させることを特徴とする、集積回路のタイミング不良改善プログラム。
(付記22)
複数の同一論理の論理回路と、試験パターンを該複数の論理回路にそれぞれ入力する複数の入力スキャンチェインと、該試験パターンに対する該複数の論理回路からの値をそれぞれ取り出す複数の取出スキャンチェインと、該複数の論理回路のうちの参照用として機能する一の参照用論理回路、並びに、当該参照用論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、参照用取出スキャンチェインという)を有する参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加する第1クロック信号印加部と、該複数の論理回路のうちの試験対象として機能する試験対象論理回路、並びに、当該試験対象論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、試験対象取出スキャンチェインという)を有する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加する第2クロック信号印加部とをそなえた集積回路のタイミング不良を改善する機能をコンピュータに実現させるための集積回路のタイミング不良改善プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、
該集積回路のタイミング不良改善プログラムが、
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて該参照用論理回路から該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて該試験対象論理回路から該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較する比較部、
該比較部による比較結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断する診断部、および、
該診断部によって該タイミング不良があると診断されると、当該タイミング不良を改善すべく、該第2クロック信号印加部によって該試験対象処理コア部に印加される該第2クロック信号の該第二の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整する調整部として、該コンピュータを機能させることを特徴とする、集積回路のタイミング不良改善プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
(付記23)
複数の同一論理の論理回路と、試験パターンを該複数の論理回路にそれぞれ入力する複数の入力スキャンチェインと、該試験パターンに対する該複数の論理回路からの値をそれぞれ取り出す複数の取出スキャンチェインと、該複数の論理回路のうちの参照用として機能する一の参照用論理回路、並びに、当該参照用論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、参照用取出スキャンチェインという)を有する参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加する第1クロック信号印加部と、該複数の論理回路のうちの試験対象として機能する試験対象論理回路、並びに、当該試験対象論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、試験対象取出スキャンチェインという)を有する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加する第2クロック信号印加部とをそなえた集積回路のタイミング不良を診断する機能をコンピュータに実現させるための集積回路のタイミング不良診断プログラムであって、
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて該参照用論理回路から該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて該試験対象論理回路から該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較する比較部、および、
該比較部による比較結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断する診断部として、該コンピュータを機能させることを特徴とする、集積回路のタイミング不良診断プログラム。
(付記24)
複数の同一論理の論理回路と、試験パターンを該複数の論理回路にそれぞれ入力する複数の入力スキャンチェインと、該試験パターンに対する該複数の論理回路からの値をそれぞれ取り出す複数の取出スキャンチェインと、該複数の論理回路のうちの参照用として機能する一の参照用論理回路、並びに、当該参照用論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、参照用取出スキャンチェインという)を有する参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加する第1クロック信号印加部と、該複数の論理回路のうちの試験対象として機能する試験対象論理回路、並びに、当該試験対象論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、試験対象取出スキャンチェインという)を有する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加する第2クロック信号印加部とをそなえた集積回路のタイミング不良を改善する機能をコンピュータに実現させるための集積回路のタイミング不良改善プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、
該集積回路のタイミング不良診断プログラムが、
該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて該参照用論理回路から該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて該試験対象論理回路から該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較する比較部、および、
該比較部による比較結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断する診断部として、該コンピュータを機能させることを特徴とする、集積回路のタイミング不良診断プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
本発明の第1実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置の構成を示す図である。 本発明の第1実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置のスキャンチェインのフリップフロップの構成例を示す図である。 図2に示すフリップフロップのシステム動作時の動作例を説明するためのタイムチャートである。 図2に示すフリップフロップのスキャン動作時の動作例を説明するためのタイムチャートである。 本発明の第1実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置の第1クロック信号印加部のディレイ調整回路および第2クロック信号印加部のディレイ調整回路の構成例を示す図である。 本発明の第1実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置の第1クロック信号印加部および第2クロック信号印加部によって印加されるクロック信号を説明するための図であり、(a)は第1クロック信号印加部によって印加される第1クロック信号を示す図であり、(b)は第2クロック信号印加部によって印加される第2クロック信号を示す図である。 本発明の第1実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置のクロックディレイ設定情報保持部のフリップフロップの構成例を示す図である。 本発明の第1実施形態としての集積回路のタイミング不良改善方法(タイミング不良診断方法)の処理手順を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置の構成を示す図である。 本発明の第2実施形態としての集積回路のタイミング不良改善方法(タイミング不良診断方法)の処理手順を説明するためのフローチャートである。 本発明の第3実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置の構成を示す図である。 本発明の第3実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置の試験対象の入力スキャンチェインおよび取出スキャンチェインの最終段のフリップフロップの構成例を示す図である。 本発明の第3実施形態としての集積回路のタイミング不良改善装置の試験対象の入力スキャンチェインおよび取出スキャンチェインの構成例を示す図である。 本発明の第3実施形態としての集積回路のタイミング不良改善方法(タイミング不良診断方法)の処理手順を説明するためのフローチャートである。 本発明の変形例としての集積回路のタイミング不良改善装置の構成を示す図である。 図15に示す本発明の変形例としての集積回路のタイミング不良改善装置の第1クロック信号印加部および第2クロック信号印加部によって印加されるクロック信号を説明するための図であり、(a)は集積回路内部のPLLによって生成されるクロック信号を示す図であり、(b)は第1クロック信号印加部によって印加される第1クロック信号を示す図であり、(c)は第2クロック信号印加部によって印加される第2クロック信号を示す図である。 従来の良否判定が可能な集積回路の構成を示す図である。 従来のロジックBIST機構をそなえた集積回路の構成を示す図である。
符号の説明
1a〜1c 集積回路のタイミング不良改善装置
2,104,109 集積回路
3,110 LFSR(Linear Feedback Shift Register)
4,111 MISR(Multiple Input Signature Register)
4a,60,112 スキャンパス
4b,55l 出力端子
5 PLL(Phase Locked Loop)
10 CPU(Central Processing Unit)コア(参照用処理コア部)
10a 論理回路(参照用論理回路)
11 入力スキャンチェイン(参照用入力スキャンチェイン)
11−1〜11−4,12−1〜12−4,21−1〜21−4,21−4´,22−1〜22−4,22−4´,100−1〜100−15 フリップフロップ
12 取出スキャンチェイン(参照用取出スキャンチェイン)
13a データ入力端
13b,13b−1,13b−2 スキャンイン入力端
13c マスタ出力端
13d スレーブ出力端
14a〜14c,55j,55k クロック入力部
15a〜15i,55c〜55i NOTゲート
16 選択回路
20 CPUコア(試験対象処理コア部)
20a 論理回路(試験対象論理回路)
21,21´ 入力スキャンチェイン(試験対象入力スキャンチェイン)
22,22´ 取出スキャンチェイン(試験対象取出スキャンチェイン)
30,30´ 第1クロック信号印加部
31 第1クロック信号生成部
32−1,32−2,42−1,42−2,102 クロック信号入力回路
33−1,33−2,43−1,43−2,103 ディレイ調整回路
34 第1マスク処理部
35a〜35c ゲート
36a〜36c セレクタ
40,40´ 第2クロック信号印加部
41 第2クロック信号生成部
44 第2マスク処理部
51 第1比較部(比較部)
52 第2比較部
53 カウンタ
54 診断部
55,108 クロックディレイ設定情報保持部(遅延量設定情報保持部)
55a フリップフロップ(スキャン専用フリップフロップ)
55b,105 SI入力端子
56 調整部
57 第1保持部
58 第2保持部
59 ORゲート
101 スキャンチェイン
107 SO出力端子
106−1,106−2 論理回路

Claims (8)

  1. 同一論理の論理回路を複数有する集積回路のタイミング不良改善装置であって、
    該複数の論理回路に入力される試験パターンを生成するパターン生成部と、
    該パターン生成部によって生成された該試験パターンを該複数の論理回路にそれぞれ入力する複数の入力スキャンチェインと、
    該試験パターンに対する該複数の論理回路からの値をそれぞれ取り出す複数の取出スキャンチェインと、
    該複数の論理回路のうちの参照用として機能する一の参照用論理回路、並びに、当該参照用論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、参照用取出スキャンチェインという)を有する参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加する第1クロック信号印加部と、
    該複数の論理回路のうちの試験対象として機能する試験対象論理回路、並びに、当該試験対象論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、試験対象取出スキャンチェインという)を有する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加する第2クロック信号印加部と、
    該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて該参照用論理回路から該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて該試験対象論理回路から該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較する比較部と、
    該比較部による比較結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断する診断部と、
    該診断部によって該タイミング不良があると診断されると、当該タイミング不良を改善すべく、該第2クロック信号印加部によって該試験対象処理コア部に印加される該第2クロック信号の該第二の周期もしくは遅延量の少なくとも一方を調整する調整部とをそなえて構成されていることを特徴とする、集積回路のタイミング不良改善装置。
  2. 該複数の取出スキャンチェインから出力された該論理回路から取り出した値をシグネチャとして圧縮して格納する圧縮格納部をそなえて構成されていることを特徴とする、請求項1記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
  3. 該比較部による比較結果をカウントするカウンタをそなえ、
    該診断部が、該カウンタの値に基づいて該試験対象論理回路のタイミング不良の数を診断することを特徴とする、請求項1または請求項2記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
  4. 該比較部による比較結果を保持する第1保持部をそなえ、
    該診断部が、該第1保持部に保持された比較結果に基づいて、該タイミング不良が発生した不良スキャンチェインを特定することを特徴とする、請求項1または請求項2記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
  5. 該診断部が、該試験対象取出スキャンチェインが最終段に保持した値を読み出し可能に構成され、
    該診断部が、該試験対象論理回路がタイミング不良であると診断した際に、該試験対象取出スキャンチェインの最終段に保持された値を読み出し、読み出した値に基づいて該試験対象取出スキャンチェインにおいてタイミング不良が発生した不良位置を特定することを特徴とする、請求項1または請求項2記載の集積回路のタイミング不良改善装置。
  6. 同一論理の論理回路を複数有する集積回路のタイミング不良診断装置であって、
    該複数の論理回路に入力される試験パターンを生成するパターン生成部と、
    該パターン生成部によって生成された該試験パターンを該複数の論理回路にそれぞれ入力する複数の入力スキャンチェインと、
    該試験パターンに対する該複数の論理回路からの値をそれぞれ取り出す複数の取出スキャンチェインと、
    該複数の論理回路のうちの参照用として機能する一の参照用論理回路、並びに、当該参照用論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、参照用取出スキャンチェインという)を有する参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加する第1クロック信号印加部と、
    該複数の論理回路のうちの試験対象として機能する試験対象論理回路、並びに、当該試験対象論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、試験対象取出スキャンチェインという)を有する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加する第2クロック信号印加部と、
    該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて該参照用論理回路から該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて該試験対象論理回路から該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較する比較部と、
    該比較部による比較結果に基づいて、該試験対象論理回路のタイミング不良を診断する診断部とをそなえて構成されていることを特徴とする、集積回路のタイミング不良診断装置。
  7. 論理回路と当該論理回路へ試験パターンを入力する入力スキャンチェインと該試験パターンに対する当該論理回路からの値を取り出す取出スキャンチェインとを有する処理コア部を複数そなえ、該複数の処理コア部の該論理回路が同一論理の回路である集積回路のタイミング不良を診断する集積回路のタイミング不良診断方法であって、
    該複数の処理コア部の該論理回路に該入力スキャンチェインを通じて同一の試験パターンを入力し、
    該複数の処理コア部のうちの参照用として機能する一の参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加し、
    該複数の処理コア部のうちの試験対象として機能する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加し、
    該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて当該参照用処理コア部の該論理回路から対応する該取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて当該試験対象処理コア部の該論理回路から対応する該取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較し、
    かかる比較の結果に基づいて、該試験対象処理コア部の該論理回路のタイミング不良を診断することを特徴とする、集積回路のタイミング不良診断方法。
  8. 複数の同一論理の論理回路と、
    該複数の論理回路に入力される試験パターンを生成するパターン生成部と、
    該パターン生成部によって生成された該試験パターンを該複数の論理回路にそれぞれ入力する複数の入力スキャンチェインと、
    該試験パターンに対する該複数の論理回路からの値をそれぞれ取り出す複数の取出スキャンチェインと、
    該複数の論理回路のうちの参照用として機能する一の参照用論理回路、並びに、当該参照用論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、参照用取出スキャンチェインという)を有する参照用処理コア部に第一の周期の第1クロック信号を印加する第1クロック信号印加部と、
    該複数の論理回路のうちの試験対象として機能する試験対象論理回路、並びに、当該試験対象論理回路に対応する該入力スキャンチェイン、および、該取出スキャンチェイン(以下、試験対象取出スキャンチェインという)を有する試験対象処理コア部に該第一の周期とは異なる第二の周期の第2クロック信号を印加する第2クロック信号印加部と、
    該第1クロック信号印加部によって印加された該第1クロック信号に基づいて該参照用処理コア部を動作させて該参照用論理回路から該参照用取出スキャンチェインに取り込まれた値と、該第2クロック信号印加部によって印加された該第2クロック信号に基づいて該試験対象処理コア部を動作させて該試験対象論理回路から該試験対象取出スキャンチェインに取り込まれた値とを比較する比較部とをそなえて構成されていることを特徴とする、集積回路。
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