JP2008103129A - 非水電解液電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】リチウム電池負極において、内部抵抗を低減させる負極改質法において簡便でかつ効果が長期にわたって持続する改質方法がなかった。
【解決手段】負極に炭素材料の成形体を擦り付けることによって、炭素材料層を成膜することにより、内部抵抗を大きく低減することが可能となり、更に部分放電後の内部抵抗上昇も長期間にわたって抑制が可能となり、この方法を用いることで、簡便で、放電特性に優れ、さらに保存特性にも優れた非水電解液電池を提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウム金属またはリチウム合金を活物質とする負極と、正極と、非水電解液と、セパレータとを用いた非水電解液電池の製造方法に関し、生産性の高い負極改質方法に関するものである。
負極活物質にリチウム金属またはその合金を用いた電池は、一次電池、二次電池として、小型電子機器の主電源やバックアップ用電源などさまざまな用途に使用されている。
一次電池の代表例としては、負極活物質にリチウム金属、正極活物質に二酸化マンガン(MnO)を用いた非水電解液電池等が挙げられ、カメラ、電卓、時計等の電源やメモリバックアップに用いられている。
二次電池の代表例としては、負極活物質にリチウムアルミ合金、正極活物質にリチウムをドープした二酸化マンガン(LiMnO)を用いた非水電解液電池等が挙げられ、携帯電話等のメモリバックアップに用いられている。
しかしながら、電子機器の多機能化・小型化に伴い、ハイレート特性、サイクル特性、保存特性などさらなる特性の改善が要望されている。
リチウム金属またはその合金を用いた負極の表面改質等に関する研究は、電極界面抵抗上昇の抑制や二次電池用負極としてのデンドライト(針状析出)発生を低減する等の目的で、種々の技術が提案されている。
リチウム金属又はリチウム合金を活物質とする負極は、水との反応性が高く、多量の水の存在下では、水素を発生しながら激しく反応を起こす。また水分が微量であっても、LiOHなどの被膜を生成し、この被膜は絶縁抵抗となり電極の界面抵抗を上昇させる原因となる。このため、負極の改質においては、極力、水の影響を排した環境や状態で行う必要があると考えられる。よって、酸化物電極などで通常用いられる水分散ペーストを塗布する工法は非常に困難であると考えられる。
水分散ペーストを塗布する工法以外の方法で、表面に異種材料層を形成する方法としては、例えば、水溶媒の代わりに有機溶媒を用いたペースト塗布によりリチウム表面に導電体層、半導体層、絶縁体層から選択された1種類又は2種類以上の層を一層以上形成する技術(特許文献1)やリチウム極表面にスパッタリングによる多孔質絶縁膜を形成する技術(特許文献2)が提案されている。また、リチウム表面の抵抗皮膜を改良するためにリチウム表面を不活性ガス雰囲気下でエッチング処理した後、プラズマ化学気相成長法によりカーボン被覆層を成膜する技術(特許文献3)が提案されている。
特許第2943127号公報 特開平6−36800号公報 特許第3570128号公報
しかしながら、前記工法は材料の圧着性や製造コスト等の面でまだまだ課題が多い。特許文献1においては、リチウム表面で分解反応を生じない有機溶媒の選択が困難であるうえ、電解液溶媒並みの脱水処理を行う必要があるため、高コストである。リチウム金属の
反応は放電によりリチウム素材が電解液中に溶解し、消失していく反応であるため、表面に形成しただけでは反応に応じて脱離するため、より強固な圧着が必要であると考えられる。
また、特許文献2のようにスパッタリング工法を用いたり、特許文献3のようにプラズマ化学気相成長法により成膜したりする技術は均一な成膜が可能であるが、いずれも改質方法が複雑かつ高コストとなり、量産性に劣ることから実用化に至っていない。
放電によりリチウムが電解液中に溶解しても、効果が持続するためのより強固な圧着を成し得るためには、分散媒を用いず炭素材料をリチウム表面に擦り付けることが最適であると考えられる。しかし、炭素材料の粉体を直接圧着して層を形成する方法は、均一化が困難である上、カーボンブラックのような比重の軽い炭素材料の場合、雰囲気中に舞い散り周囲環境に悪影響を与える可能性がある。
本発明はこれらの課題を解決するため、より圧着性に優れ、より簡便にリチウム金属表面に炭素材料を成膜する製造法に関する。
前記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、次に述べる本発明に至った。
すなわち本発明は、リチウムまたはリチウム合金からなる負極と、正極と、非水電解液と、セパレータとを有した非水電解液電池の製造方法であって、前記負極表面に、成形密度が1.1g/cm〜1.7g/cmの炭素成形体を2.5〜29.4N/mの転写圧力で擦り付けて被覆層を形成後、非水電解液電池を構成することを特徴とするものである。
本発明により、リチウム表面に均一な炭素材料層を成膜させ、電極界面抵抗を低減することが可能となった。特に部分放電後の電池内部抵抗低減の持続力が、有機溶媒ペーストを分散させた改質方法や、スパッタリングによる改質方法に比べて、大幅に向上することができた。
また、今回の方法は、有機溶媒ペーストを分散させた改質方法や、スパッタリングによる改質方法に比べて、より簡便で生産性に優れている。
本発明の好ましい態様を以下に示す。
まず炭素材料としては、黒鉛、活性炭、カーボンブラックなど種々の材料が知られているが、本発明はこれらを限定するものではない。便宜上、発明の実施形態の説明をカーボンブラックの例を用いて行う。
カーボンブラックおよび結着剤としてスチレンブタジエンゴムを用いて、圧縮成形した円柱状の成形体を、吸着揮発分、付着水などを除去するため150℃から250℃の熱風乾燥または減圧乾燥を行った。アルゴングローブボックス内において、金属リチウムフープ上にカーボンブラック成形体を擦り付け、均一にカーボンブラックを圧着させカーボンブラック層を形成させることにより、リチウム負極が作製できる。
そこで、本発明者らは検討を重ねた結果、成形密度が1.1g/cm〜1.7g/c
の範囲である炭素材料の成形体を擦り付けることが最も効果が持続し、かつ簡便に行える製造方法であることを見出した。成形密度が1.1g/cm未満では、圧着時に成形体が崩れ炭素材料が粉化して圧着が困難となる。また、1.7g/cmより大きい場合、成形体が硬すぎることにより炭素材料が負極表面に転写されずに圧着量が不十分となる。このため、炭素材料の成形密度は1.1g/cm〜1.7g/cmの範囲であることが好ましい。
また、炭素材料成形体を負極表面に擦り付けて圧着させる際の転写圧力について、鋭意検討した結果、転写圧力は2.5〜29.4N/mの範囲の圧力であることがより好ましいことを見出した。転写圧力が2.5N/mより小さいと、炭素材料成形体の圧着が不十分で、炭素材料が負極表面上に載っても、剥がれ落ちることがわかった。また、29.4N/mより大きいと、負極表面の方が削れる形となって、箔の場合破断を生じたり、炭素材料成形体に負極層が形成されたり、といった状態となることがわかった。
さらに、電池反応に寄与しない材質であれば、炭素材料を基材に固定した成形体も可能であると考えられる。この基材について鋭意検討した結果、ポリオレフィン系樹脂の不織布を基材として炭素材料の塗布または吹き付けにより作製した成形体を用いると、効果がより高く生産性に優れた工法であることを見出した。これは、ポリオレフィン系樹脂の不織布を用いた場合、不織布の網目形状が負極の表面積拡大につながるため効果が高くなると考えられる。
また、前記炭素材料の成形体の形状としては特に限定されないが、量産性の観点からは、ペレット状の成形体よりフープ状が好ましいと考えられる。さらに、フープ状の成形体を形成する場合、炭素材料と結着剤だけでは、圧着の際にフープが切れるなどの可能性が高いため、基材上に炭素材料を塗布または吹き付けることにより作製する方法が好ましい。
前記炭素材料の成形体を作成する際の結着剤については、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などのフッ素系樹脂、スチレンブタジエンゴム、変性アクリロニトリルゴムエチレン−アクリル酸共重合体、ポリアクリル酸、ポリオレフィン系樹脂を用いることが好ましいが、より好ましくは、スチレンブタジエンゴム、変性アクリロニトリルゴムエチレン−アクリル酸共重合体、ポリアクリル酸、ポリオレフィン系樹脂を用いると効果が大きく好ましい。
負極活物質はリチウムまたはアルミニウム、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウムなどとのリチウム合金を用いることができる。
一次電池用の正極活物質としては、石油コークスや人造黒鉛などをフッ素化して得られるフッ化黒鉛や、固形活物質である二酸化マンガン、酸化銅などを用いることが可能であり、二次電池用の正極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵・放出可能なコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムなどを用いることが可能である。
正極結着剤としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)およびその変生体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロエチレン共重合体などのフッ素系樹脂、スチレンブタジエンゴム(SBR)、変性アクリロニトリルゴムエチレン−アクリル酸共重合体などの各種バインダーを用いることができる。正極導電剤としてはアセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンブラック、人造黒鉛等を単独あるいは組み合わせて用いて良い。
電解液については、γ−ブチロラクトン(γ−BL)、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネイト(EC)、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,2−ジエトキシエタン(DEE)、1,3−ジオキソラン、ジメチルカーボネイト(DMC)、ジエチルカーボネイト(DEC)、エチルメチルカーボネイト(EMC)、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、プロピルニトリル、ニトロメタン、エチルモノグライム、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、メチルスルホラン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、などのリチウム電池で用いられている溶媒を単独または複数の混合溶媒として用いることができる。
特に、γ−ブチロラクトン(γ−BL)が幅広い温度範囲で安定であり、溶質を溶かしやすいため好ましいが、低温でのイオン伝導度を改良する為に低沸点溶媒であるDMEなどを混合して用いても良い。
溶質についても、6フッ化リン酸リチウム(LiPF)、4フッ化硼酸リチウム(LiBF)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCFSO)、リチウム・ビスペンタフロロエチルスルホン酸イミド(LiN(SO)などの各種リチウム化合物を単独または組み合わせて用いることができる。特に主溶媒としてγ−BLを用いた場合にはLiBFを組み合わせた電解液が好ましい。
セパレータについては、リチウム電池の使用範囲に耐えうる組成であれば特に限定されないがポリプロピレン製不織布やポリフェニレンスルフィド製不織布、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂の微多孔フィルムを、単一あるいは複合して用いるのが一般的でありまた好ましい。
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
図1は評価に用いたコイン型電池の断面図を示す。ステンレス鋼製の正極ケース1と、ステンレス鋼製の負極ケース2とでポリプロピレン製の絶縁パッキング3を介して発電要素を密封口してなる。正極4と金属リチウムである負極5はポリプロピレン製不織布のセパレータ6を介して対向配置されている。電解液はγ−BLを溶媒とし、溶質のテトラフルオロ硼酸リチウム(LiBF)を1mol/Lの濃度で溶解させたものを用いた。
(実施例1)
正極は、石油コークスをフッ素化したフッ化黒鉛を用い、フッ化黒鉛と、導電剤のアセチレンブラックと、結着剤のSBRとを固形分比100:15:6の比率となるように秤量したものを水・エタノール混合液を用いて十分に混練した。この合剤を100℃で乾燥したものを、所定の成型金型を用いて油圧プレス機にて圧縮成型し正極板を作製した。
次に平均粒径0.04μmのアセチレンブラック(AB、電気化学工業製、BET比表面積60m/g)と結着剤のスチレンブタジエンゴム(SBRラテックス、日本エイアンドエル株式会社製、NSA−23)を固形分比100:10の比率となるように秤量したものを水・エタノール混合液を用いて十分に混練した。この合剤を100℃で乾燥したものを、所定の成型金型を用いて油圧プレス機にて圧縮成型して成形密度1.5g/cmの成形体を作製し、120℃の減圧乾燥を行った後、アルゴングローブボックス内に入れた。厚み150μmの金属リチウムフープを適当な長さに切断したものをステンレス鋼製バット上に並べた後、前記AB成形体を転写圧力15N/mで、リチウム上に擦り付ける形で圧着し負極板を作成した後、金型で打ち抜き絶縁ガスケットを装着した負極ケー
スに圧着した。
正極ケースに正極板を載せ、次に打ち抜いたポリプロピレン不織布製セパレータ(厚み100μm)を載せた後、1mol/LのLiBF/γ−BL電解液を注液含浸させた。次にリチウムを圧着した負極ケースをかぶせ、これをカシメ封口により密閉し、直径20mm、高さ2mmで、設計容量100mAhの電池を作製した。上記密閉までの工程は露点−50℃以下のドライエア中で行った。この電池を10セル作製し実施例1の電池とした。
(実施例2)
ABの代わりに平均粒径0.04μmのケッチェンブラック(KB、ケッチェンブラックインターナショナル製、ECP)を用いたこと以外、実施例1と同様に作製した電池を実施例2の電池とした。
(実施例3)
ABの代わりに平均粒径12μmの人造黒鉛(AG、日本黒鉛製、SP−10)を用いたこと以外、実施例1と同様に作製した電池を実施例3の電池とした。
(実施例4)
平均粒径0.04μmのアセチレンブラック(AB, 電気化学工業製、BET比表面積60m/g)と結着剤のスチレンブタジエンゴム(SBR、JSR製、NSA−23)を固形分比100:10の比率となるように秤量したものを水・エタノール混合液を用いてスラリー状になるまで十分に混練した合剤を、ポリプロピレン製不織布(目付け量30g/m、東燃タピルス製、P030FW)に塗布し、60℃で乾燥したものを、圧延ローラを用いて成形密度1.4g/cmの成形体を作製したこと以外、実施例1と同様に作成した電池を実施例4の電池とした。
(実施例5)
ABを成形する結着剤に変性アクリロニトリルゴムエチレン−アクリル酸共重合体を用いたこと以外、実施例1と同様に作製した電池を実施例5の電池とした。
(実施例6)
ABを成形する結着剤にポリアクリル酸(PAA、日本純薬製、AC−10)を用いたこと以外、実施例1と同様に作製した電池を実施例6の電池とした。
(実施例7)
ABを成形する結着剤にポリオレフィン系樹脂(PE、三井化学製、S650)を用いたこと以外、実施例1と同様に作製した電池を実施例7の電池とした。
(実施例8)
次に正極活物質に二酸化マンガン(MnO)を用い、MnOと導電剤のケッチェンブラックと結着剤のフッ素樹脂(ダイキン工業(株)製、ネオフロンFEP)を固形分比100:3:6の比率の正極合剤を、圧縮成型した正極板を用い、1mol/LのLiCFSO/PC+DME(体積混合比1:2)の電解液を用いたこと以外は、実施例1と同様に作製した電池を実施例8の電池とした。
(比較例1)
ABを圧着していないリチウムを負極活物質としたこと以外実施例1と同様に作製した電池を比較例1の電池とした。
(比較例2)
ABをγ−BL溶媒に分散させたペーストを塗布したリチウムを負極活物質としたこと以外実施例1と同様に作製した電池を比較例2の電池とした。
(比較例3)
さらにスパッタリングにより負極表面に炭素材料を成膜させたこと以外実施例1と同様に作製した電池を比較例3の電池とした。
(比較例4)
AB成形体の結着剤として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いたこと以外実施例1と同様に作製した電池を比較例4の電池とした。
(比較例5)
ABの成形密度を1.0g/cmとなるように成形したこと以外、実施例1と同様に作製した電池を比較例5の電池とした。
(比較例6)
ABの成形密度を1.8g/cmとなるように成形したこと以外、実施例1と同様に作製した電池を比較例6の電池とした。
(比較例7)
AB成形体を擦り付けて負極に圧着する際の転写圧力が、2.4N/mであること以外、実施例1と同様に作製した電池を比較例7の電池とした。
(比較例8)
AB成形体を擦り付けて負極に圧着する際の転写圧力が、29.5N/mであること以外、実施例1と同様に作製した電池を比較例8の電池とした。
(比較例9)
また、ABを圧着させていないリチウムを用いて実施例8と同様に作製した電池を比較例9の電池とした。
実施例1〜8、比較例1〜9の各電池を封口した後、4mA定電流で30分間の予備放電を行った。次に、60℃で1日のエージングを行ない、開回路電圧(OCV)が安定した後、実施例、比較例とも異常が見られないことを確認した。次に、実施例、比較例の各電池の室温における内部抵抗値(1kHz)を測定した。実施例1〜8と比較例1〜9の電池の内部抵抗値の平均、およびこの電池を60%放電後、60℃で3週間保存した電池の内部抵抗値の平均を表1に示す。

表1より明らかなように、正極活物質にフッ化黒鉛を用いた比較例の電池において、未処理リチウムを用いた比較例1の電池に比べ、種々の改質処理を施した比較例2、3の電池は内部抵抗の低減が見られるが、本発明の実施例1〜8の電池は内部抵抗値が比較例2、3の電池を下回っており、放電初期特性を改良できることがわかった。
また、実施例1〜8の電池は部分放電後の内部抵抗値が比較例2、3の電池を下回っており、部分放電後の保存特性が著しく向上している。さらに、これらの中でもポリプロピレン不織布を基材として、ABを塗布して作成した成形体を用いた実施例4が最も効果が大きいことがわかった。
一方、AB成形体を成形する際の結着剤にフッ素系樹脂のPTFEを使用した比較例4の電池は、初期内部抵抗および部分放電後の内部抵抗が大きくなり、効果が得られないことがわかった。これは、結着剤のフッ素樹脂中のフッ素がリチウムと反応して、LiFを生成し、リチウム表面に絶縁被膜を形成したためではないかと考えられる。
また、AB成形体を成形する際の成形密度を1.0g/cmとした比較例5の電池では、ABが崩れ粉状となり圧着が困難であり、改善効果が得られなかった。AB成形体を成形する際の成形密度を1.8g/cmとした比較例6の電池の場合は、成形体からリチウム表面へ転写が全く見られず、改善効果が得られなかった。
AB成形体を負極へ擦り付ける際の転写圧力を2.4N/mとした比較例7の電池では、リチウム表面への転写が見られなかったため、効果がなかったと考えられる。
AB成形体を負極へ擦り付ける際の転写圧力を29.5N/mとした比較例8の電池では、リチウム表面への転写がほとんど見られなかったうえに、リチウムの一部に破断を確認した。電池内部抵抗の上昇は、破断によりインピーダンスが上昇したためではないかと考えられる。
正極活物質に二酸化マンガンを用いた実施例8の電池においても比較例9の電池に比べて内部抵抗値の低減が見られ、改良効果を確認した。正極材料を二酸化マンガンとした場合には、電解液も異なるため負極側界面反応も変化すると考えられるが、表1に見られるようにフッ化黒鉛正極の場合と同様の改良効果が得られた。
本発明の作用効果は負極表面への物理的作用により、負極表面の反応性を向上させ、反応抵抗を低減するものであるため、固体正極活物質であれば、酸化物、フッ化物などの材料による差異はないと考えられる。
本発明の非水電解液電池の製造法は、優れた放電特性と保存特性を有する電池を、簡便に作製することが可能となり、有用である。
本発明の一実施例に係るコイン型電池の断面図
符号の説明
1 正極ケース
2 負極ケース
3 絶縁パッキング
4 正極
5 負極
6 セパレータ

Claims (2)

  1. リチウムまたはリチウム合金からなる負極と、正極と、非水電解液と、セパレータとを有した非水電解液電池の製造方法であって、前記負極表面に、成形密度が1.1g/cm〜1.7g/cmの炭素成形体を2.5〜29.4N/mの転写圧力で擦り付けて被覆層を形成後、非水電解液電池を構成することを特徴とする非水電解液電池の製造方法。
  2. 前記炭素成形体が、ポリオレフィン系樹脂の不織布に炭素材料を塗布または吹き付け後、前記負極表面に擦り付けられることを特徴とする請求項1記載の非水電解液電池の製造方法。
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