JP2008102251A - 手振補正機能付カメラにおけるジャイロセンサ取付構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1ジャイロセンサS1及び第2ジャイロセンサS2を支持するセンサ取付部材20、22と、カメラ内部の固定部材15に形成した仮想正方形の各頂点上に位置する4つの同一仕様の雌ねじ孔17A、17B、17C、17Dと、センサ取付部材を貫通し4つの雌ねじ孔のうち少なくとも二つにそれぞれ螺合する2ないし4つの同一仕様のボルト25と、を備える。
【選択図】図2
Description
この際の振動の程度はカメラボディやレンズ鏡筒の位置ごとに異なる。そのため、カメラボディやレンズ鏡筒を介してX軸ジャイロセンサとY軸ジャイロセンサに伝わる振動がX軸ジャイロセンサやY軸ジャイロセンサに大きな影響を及ぼさなければ、X軸ジャイロセンサとY軸ジャイロセンサはカメラの手振れを精度よく検出できる。しかし、X軸ジャイロセンサやY軸ジャイロセンサに伝わる振動がX軸ジャイロセンサやY軸ジャイロセンサに大きな影響を及ぼす場合には、X軸ジャイロセンサやY軸ジャイロセンサはカメラの手振れを精度よく検出できなくなる。
さらに、カメラの仕様(例えば、ジャイロセンサを取り付けるカメラボディの寸法や材質)によって、X軸ジャイロセンサとY軸ジャイロセンサには上記振動が異なる態様で伝わる。そのため、X軸ジャイロセンサとY軸ジャイロセンサを仕様が異なる複数のカメラに適用する場合には、各カメラごとに異なる仕様のX軸ジャイロセンサとY軸ジャイロセンサを選択し取り付ける必要があったので、コストが増大していた。
従って、カメラの内部装置が動くことによって第1ジャイロセンサや第2ジャイロセンサに伝わる振動が第1ジャイロセンサや第2ジャイロセンサに大きな影響を及ぼす場合には、センサ取付部材を90°、180°あるいは270°回転させ、かつ各嵌合部を対応する被嵌合部に嵌合させることにより、第1ジャイロセンサと第2ジャイロセンサの取付位置を簡単に変更することができる。しかも、センサ取付部材の回転間隔が90°なので、いずれの角度で取り付けた場合においても、第1ジャイロセンサは互いに直交する二つの軸(X軸とY軸)の一方の軸回りの回転を必ず検出可能となり、第2ジャイロセンサは他方の軸回りの回転を必ず検出可能になる。
また、仕様が異なる複数のカメラにも適用可能となる。
さらに、本発明の取付構造は極めて簡単な構造なので、低コストで実現することが可能である。
さらに、請求項4のように被嵌合部と嵌合部材を二対として実施してもよく、このようにすれば選択できるセンサ取付部材の固定位置は90°間隔となる。
図1に示すように手振補正機能付カメラ10は一眼レフタイプのカメラであり、カメラボディ11と、カメラボディ11の前面中央部に着脱可能に取り付けたレンズ鏡筒12とからなる。カメラボディ11の内部にはその前面に撮像素子13を支持したステージ板14が設けてある。このステージ板14(撮像素子13)は、図1に示す初期位置(正面視においてレンズ光軸Oと撮像素子13の中心点が一致する位置)からカメラボディ11に対してX方向とY方向にスライド可能である。さらに、カメラボディ11内にはステージ板14をX方向とY方向に駆動するための駆動手段(例えば、磁石と、該磁石の磁界内に位置する状態で電流を受けることにより駆動力を発生するコイルとによって構成できる)が設けてある。
枠状突部16の直前には、正面視正方形で枠状突部16より大寸のジャイロ基板(センサ取付部材)20が位置している。このジャイロ基板20は、ジャイロ基板20を枠状突部16の直前に位置させたときに各雌ねじ孔17A、17B、17C、17Dとそれぞれ同心をなす4つの嵌合孔21A、21B、21C、21Dを有している。これら4つの嵌合孔21A、21B、21C、21Dは互いに同一仕様である。さらに、図示するように枠状突部16の前面には、同一仕様の2つのジャイロセンサである第1ジャイロセンサS1と第2ジャイロセンサS2が固着してある。図示するように第1ジャイロセンサS1と第2ジャイロセンサS2は共に長方形状であり、第1ジャイロセンサS1と第2ジャイロセンサS2は正面視で互いに直交する方向に延びている。
4本のボルト(嵌合部材)25は互いに同一仕様であり、緩衝筒22の中心孔24と同形状の円柱部26と、先端部をなす雄ねじ部27と、各緩衝筒22の中心孔24より大径の頭部28とを具備している。各中心孔24が対応する雌ねじ孔17A、17B、17C、17Dと同心をなすように各緩衝筒22の後面を枠状突部16の前面に面接触させた状態で、4本のボルト25の円柱部26を各中心孔24に嵌合しかつ雄ねじ部27を対応する雌ねじ孔17A、17B、17C、17Dに螺合すると、頭部28が対応する緩衝筒22の前面に当接する。このようにすることにより、図2に示すように第1ジャイロセンサS1がX方向と平行をなし第2ジャイロセンサS2がY方向と平行をなす態様で、ジャイロ基板20が枠状突部16から離間した状態で枠状突部16(固定部材15)に固定される。
図4のようにしたときに第1ジャイロセンサS1と第2ジャイロセンサS2が上記振動から影響が受けにくくなった場合は、ジャイロ基板20の枠状突部16に対する回転位置はこのままにする。一方、図4の取付態様においても第1ジャイロセンサS1と第2ジャイロセンサS2に振動の影響が大きく及ぶ場合には、図4の状態からさらに時計方向に90°あるいは180°回転させる(図示略)。
なお、この場合は第1ジャイロセンサS1がY軸回りの角速度を検出するY軸ジャイロセンサとして機能し、第2ジャイロセンサS2がX軸回りの角速度を検出するX軸ジャイロセンサとして機能する。
しかも、第1ジャイロセンサS1と第2ジャイロセンサS2を支持するジャイロ基板20を直接枠状突部16に接触させずに弾性材料からなる緩衝筒22を介して枠状突部16(固定部材15)に接触させ、かつカメラボディ11の振動を緩衝筒22で吸収しているので、カメラボディ11の振動が第1ジャイロセンサS1と第2ジャイロセンサS2に伝わり難い構造となっている。
さらに、本実施形態の取付構造は極めて簡単な構造なので、低コストで実現できる。
さらに、図示は省略してあるが、固定部材15(枠状突部16)の雌ねじ孔を3つのみとし、仮想正方形のいずれかのY方向辺またはX方向辺の両端に位置する2つの雌ねじ孔に、ジャイロ基板20のいずれかの2つの嵌合孔を貫通したボルト25を螺合してもよい。この場合は選択できる回転角度は2つ(90°間隔)となる。
この変形例において、図9に示すように雌ねじ孔17Gと嵌合孔21Gにボルト25を螺合し、雌ねじ孔17Hと嵌合孔21Hにボルト25を螺合すればジャイロ基板20を固定部材15に固定できる。
さらに、例えば、図8及び図9の状態からジャイロ基板20を180°回転させて、雌ねじ孔17G及び嵌合孔21Hにボルト25を螺合し、かつ雌ねじ孔17H及び嵌合孔21Gにボルト25を螺合すれば、図8及び図9の状態から180°回転した状態でジャイロ基板20を固定部材15に固定できる。また、図8及び図9の状態からジャイロ基板20を時計方向に90°回転させて、雌ねじ孔17E及び嵌合孔21Gにボルト25を螺合し、かつ雌ねじ孔17F及び嵌合孔21Hにボルト25を螺合すれば、図8及び図9の状態から時計方向に90°回転した状態でジャイロ基板20を固定部材15に固定できる。
さらに図示は省略してあるが、ねじ孔を一対(例えば17Gと17Hのみ)とし、嵌合孔を一対(例えば21Gと21Hのみ)として実施してもよい。この場合は、雌ねじ孔17Gと嵌合孔21Gにボルト25を螺合し雌ねじ孔17Hと嵌合孔21Hにボルト25を螺合する態様と、雌ねじ孔17Gと嵌合孔21Hにボルト25を螺合し雌ねじ孔17Hと嵌合孔21Gにボルト25を螺合する態様の2態様での固定が可能なので、ジャイロ基板20を固定部材15に180°ごとの2つの固定位置に選択的に固定できる。
なお、このように緩衝筒22の中心孔24を被嵌合部とする変形例は、上記各変形例においても実施可能である。
また、緩衝筒22と嵌合ピン33を一体成形し、緩衝筒22の後面から小径部35が後方に突出する構成として実施してもよい。
また、雌ねじ孔17A、17B、17C、17D及び嵌合凹部17A’、17B’、17C’、17D’は有底の凹部として成形したが、これらを貫通孔として成形してもよい。
なお、図示は省略してあるが、緩衝筒22の後面に嵌合凹部17A’、17B’、17C’、17D’に相当する凹部(嵌合凹部)を形成し、固定部材15に中心孔24に相当する貫通孔を形成し、嵌合ピン33に相当するピンを固定部材15の後方から各貫通孔及び凹部に挿入する構造としてもよい。
11 カメラボディ
12 レンズ鏡筒
13 撮像素子
14 ステージ板
15 固定部材
16 枠状突部
17A 17B 17C 17D 17E 17F 17G 17H 雌ねじ孔(被嵌合部)
17A’ 17B’ 17C’ 17D’ 嵌合凹部(被嵌合部)
20 ジャイロ基板(センサ取付部材)
21A 21B 21C 21D 21E 21F 21G 21H 嵌合孔
22 緩衝筒(センサ取付部材/緩衝部)
23 環状凹部
24 中心孔
25 ボルト(嵌合部材)
26 円柱部
27 雄ねじ部
28 頭部
33 嵌合ピン(嵌合部材)
34 大径部
35 小径部(挿入部)
36 頭部
40 貫通孔
41 頭部
42 ボルト
43 ナット
O レンズ光軸
S1 第1ジャイロセンサ
S2 第2ジャイロセンサ
Claims (8)
- レンズ光軸に直交すると共に互いに直交する二つの軸のうちの一方の軸回りの回転を検出する第1ジャイロセンサ、及び他方の軸回りの回転を検出する第2ジャイロセンサを支持するセンサ取付部材と、
該センサ取付部材を取り付けるためのカメラ内部の固定部材と、を有する手振補正機能を有するカメラにおけるジャイロセンサの取付構造において、
上記センサ取付部材と上記固定部材の一方に形成した、上記レンズ光軸に直交する平面上に位置し、かつその一辺が上記一方の軸または他方の軸と平行な仮想正方形の各頂点に位置する4つの同一仕様の被嵌合部と、
上記センサ取付部材と上記固定部材の他方に形成した、上記被嵌合部のうちの少なくとも2つに嵌合可能な2ないし4つの同一仕様の嵌合部材と、を備えることを特徴とする手振補正機能付カメラにおけるジャイロセンサ取付構造。 - レンズ光軸に直交すると共に互いに直交する二つの軸のうちの一方の軸回りの回転を検出する第1ジャイロセンサ、及び他方の軸回りの回転を検出する第2ジャイロセンサを支持するセンサ取付部材と、
該センサ取付部材を取り付けるためのカメラ内部の固定部材と、を有する手振補正機能を有するカメラにおけるジャイロセンサの取付構造において、
上記センサ取付部材と上記固定部材の一方に形成した、上記レンズ光軸に直交する平面上に位置し、かつその一辺が上記一方の軸または他方の軸と平行な仮想正方形の3つの頂点に位置する3つの同一仕様の被嵌合部と、
上記センサ取付部材と上記固定部材の他方に形成した、上記仮想正方形の一辺の両端に位置する2つの上記被嵌合部に嵌合可能な2つの同一仕様の嵌合部材と、を備えることを特徴とする手振補正機能付カメラにおけるジャイロセンサ取付構造。 - レンズ光軸に直交すると共に互いに直交する二つの軸のうちの一方の軸回りの回転を検出する第1ジャイロセンサ、及び他方の軸回りの回転を検出する第2ジャイロセンサを支持するセンサ取付部材と、
該センサ取付部材を取り付けるためのカメラ内部の固定部材と、を有する手振補正機能を有するカメラにおけるジャイロセンサの取付構造において、
上記センサ取付部材と上記固定部材の一方に形成した、上記レンズ光軸に直交する平面上に位置する一対の同一仕様の被嵌合部と、
上記センサ取付部材と上記固定部材の他方に形成した、上記一対の被嵌合部に嵌合可能な一対の同一仕様の嵌合部材と、を備えることを特徴とする手振補正機能付カメラにおけるジャイロセンサ取付構造。 - 請求項3記載の手振補正機能付カメラにおけるジャイロセンサ取付構造において、
上記一対の被嵌合部を二組有すると共に各組の上記被嵌合部を結ぶ直線同士が直交し、
上記嵌合部材が、いずれの組の一対の上記被嵌合部にも嵌合可能である手振補正機能付カメラにおけるジャイロセンサ取付構造。 - 請求項1から4のいずれか1項記載の手振補正機能付カメラにおけるジャイロセンサ取付構造において、
上記被嵌合部が上記固定部材に形成した雌ねじ孔であり、
上記嵌合部材が上記センサ取付部材を貫通し、その雄ねじ部が上記各雌ねじ孔にそれぞれ螺合し、かつその頭部と上記固定部材との間で上記センサ取付部材を挟持するボルトである手振補正機能付カメラにおけるジャイロセンサ取付構造。 - 請求項1から4のいずれか1項記載の手振補正機能付カメラにおけるジャイロセンサ取付構造において、
上記被嵌合部が上記センサ取付部材に形成した貫通孔であり、
上記嵌合部材が上記固定部材及び上記貫通孔を貫通し、その頭部が上記固定部材における上記センサ取付部材と反対側の面に接触するボルトであり、
さらに、上記貫通孔から突出する上記ボルトの先端部にナットを螺合し、該ナットと上記頭部の間に上記固定部材及びセンサ取付部材を挟持する手振補正機能付カメラにおけるジャイロセンサ取付構造。 - 請求項1から4のいずれか1項記載の手振補正機能付カメラにおけるジャイロセンサ取付構造において、
上記被嵌合部が、上記固定部材とセンサ取付部材の一方に設けた孔または凹部であり、
上記嵌合部材が、上記固定部材とセンサ取付部材の他方を貫通し自由状態における径が上記孔または凹部より大径の弾性材料からなる挿入部と、該挿入部が上記孔または凹部に嵌合したときに上記固定部材とセンサ取付部材の一方との間で上記固定部材とセンサ取付部材の他方を挟持する頭部と、を有する嵌合ピンである手振補正機能付カメラにおけるジャイロセンサ取付構造。 - 請求項1から7のいずれか1項記載の手振補正機能付カメラにおけるジャイロセンサ取付構造において、
上記センサ取付部材が、弾性材料からなり上記嵌合部材によって上記固定部材に固定される緩衝部と、上記第1ジャイロセンサ及び第2ジャイロセンサを支持し該緩衝部に上記固定部材から離間した状態で支持されるジャイロ基板と、を備える手振補正機能付カメラにおけるジャイロセンサ取付構造。
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