JPH07159834A - 振れ防止装置 - Google Patents

振れ防止装置

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JPH07159834A
JPH07159834A JP34038093A JP34038093A JPH07159834A JP H07159834 A JPH07159834 A JP H07159834A JP 34038093 A JP34038093 A JP 34038093A JP 34038093 A JP34038093 A JP 34038093A JP H07159834 A JPH07159834 A JP H07159834A
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JP
Japan
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shake
lens
prevention device
image
optical system
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Pending
Application number
JP34038093A
Other languages
English (en)
Inventor
Etsuo Tanaka
悦男 田中
Yoshio Imura
好男 井村
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
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Publication of JPH07159834A publication Critical patent/JPH07159834A/ja
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  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 振れ検出手段の感度軸と像振れ防止光学系の
シフト軸の位置と方向との調整を簡単かつ適切に行な
え、しかも機構部を含めてユニット化を図る。 【構成】 主光学系2の光軸Iに垂直な面内で可動され
て像振れを防止する振れ防止光学系8とその駆動機構部
による像振れ防止機構部20を備える。その駆動制御の
ために振れを検出する手段101x,101yを有す
る。振れ検出手段は、像振れ防止機構部を有するレンズ
鏡筒、カメラ前ボディ等の機構部ユニットに一体的に付
設されてユニット化される。振れ検出手段として二方向
への振れを検出可能なものを用い、これらを相互の感度
軸の方向出しを行った状態で基板22上に実装する。基
板は、機構部ユニットの光軸に垂直な平面部に付設位
置、取付け方向を調整可能な状態で緩衝手段102を介
して一体的に設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカメラ等において手振れ
等による像振れを防止するために用いて好適な振れ防止
装置に関し、特にカメラでの振れ状況の検出を行なう振
れ検出手段の組込み構造を改良してなる振れ防止装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】最近のカメラは、自動露出機構、オート
フォーカス機構等を始めとする各部において電子化が著
しく、高度に自動化されている。しかし、この種のカメ
ラにおいて自動化への試みとして不充分なところとし
て、手持ち撮影時等において生じ易い手振れ等による像
振れに対しての対策がある。
【0003】このため、この種のカメラにおいて、カメ
ラ揺れ、特にカメラが振動したり、傾いたりすることに
よって生じる像振れを防止しようとして、カメラの揺れ
状況を、加速度センサ、振動ジャイロ等による振れ検出
手段によって検出し、その検出結果に応じて撮影レンズ
系(主光学系)またはその一部の光学系を、振れ防止光
学系(振れ防止レンズ)とし、これを光軸に直交する方
向にシフト移動させるといった構成をもつ振れ防止装置
が、従来から知られている。
【0004】すなわち、このような振れ防止機能をもつ
カメラでは、撮影レンズ系の少なくとも一部を構成する
振れ防止光学系(以下、振れ防止レンズという)を可動
可能に支持し、振れ検出手段で検出されるカメラの振れ
状況に応じて、この振れ防止レンズを主光学系の光軸に
対し垂直な面内において振れを吸収する方向にシフト移
動させることにより、フィルム面上での振れによる結像
位置のずれを補正し、像振れを解消しようとするもので
あった。
【0005】このような振れ防止装置において、振れ防
止レンズをシフト移動させるための駆動機構部として
は、たとえば特開平3−110530号公報等に開示さ
れるような機構部が、従来既に提案されている。
【0006】すなわち、この従来例では、振れ防止レン
ズのレンズ枠を、光軸に垂直な面内で移動可能に保持す
るとともに、レンズ枠に駆動手段(モータ、ギヤ列、レ
バーまたはねじ軸、ボールおよびV字溝等による)から
の駆動力を押圧力および引張力として伝達する連結手段
(ロッド部材や駆動軸による)を介して作用させること
により、振れ防止レンズを直接駆動して移動させる構造
となっていた。
【0007】ところで、この種の振れ防止装置を構成す
るにあたっては、カメラの振れ状況を検出するための手
段である振れ検出センサを、カメラ内部に組込むことが
必要とされている。
【0008】本出願人は、特開平5−61091号公報
等により、スプール室の外壁部と撮影レンズ鏡筒または
暗箱との間、あるいはパトローネ室の外壁部と撮影レン
ズ鏡筒または暗箱との間の空間に、振れ検出を行なうた
めに加速度センサまたは振動ジャイロ等による振れ検出
センサを配置し、カメラ内部でのスペースを有効に利用
しようとした振れ検出可能なカメラを先に提案してい
る。
【0009】すなわち、カメラボディは、パトローネ
室、スプール室、アパーチャ、暗箱等を備える後ボディ
と、撮影レンズ鏡筒等を備える前ボディとの二つの部分
によって構成されている。そして、この従来例では、組
立ての都合上等から、後ボディに振れ検出センサを設け
た方がよい点に基づき、かつこの後ボディ内への組込み
性等に配慮し、上述した構成を採用している。
【0010】このような構成によれば、カメラ内部、特
に後ボディ内でのスペースのうちのデッドスペースを巧
みに利用し、カメラの大型化を招くことなく、振れ検出
センサのカメラ内への組込みが簡単にしかも適切に行な
えるものであった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来例では、カメラボディにおいて後ボディ内に振れ
検出センサを組込んでいることから、次のような不具合
を生じることを避けられないものであった。
【0012】すなわち、振れ防止レンズは、撮影レンズ
の一部を構成するものであり、前ボディ側に組み込まれ
ており、これをシフト駆動する機構も、前ボディ側に配
置される一方、上述した通り、振れ検出センサは後ボデ
ィ側に組み込まれている。
【0013】ここで問題となることは、精度のよい振れ
防止効果を得るためには、振れ検出センサの感度軸と振
れ防止レンズのシフト軸の方向が一致していることが必
要とされることである。
【0014】そして、上述した従来例では、振れ防止レ
ンズ等が前ボディに、振れ検出センサが後ボディに組み
込まれることから、前ボディを後ボディに組み付けた後
においての振れ検出センサの感度軸の調整は不可能であ
り、振れ防止レンズのシフト軸の方向と振れ検出センサ
の感度軸の方向を調整して一致させることが、現実的に
不可能となるという問題があった。
【0015】このような位置調整にずれが生じると、前
ボディと後ボディとを再度分解し、調整作業を行ないな
がら、一致させるようにして組立てることが必要で、組
立時の作業が面倒かつ煩雑となるという不具合を避けら
れないものであった。
【0016】特に、上述した振れ防止レンズやその駆動
機構部と、振れ検出センサとの間での位置決め調整作業
は、振れ防止機能を得るうえで重要な事項であり、これ
らの問題点を解決し得る何らかの対策を講じることが望
まれている。
【0017】さらに、上述した従来構造によれば、振れ
防止レンズ等を有するレンズ鏡筒と、振れ検出センサを
設けたカメラの後ボディとの間に生じるがた等の問題に
起因する位置ずれ、方向のずれ等を生じることを避けら
れないものであった。
【0018】特に、レンズ鏡筒において振れ防止レンズ
等は、それ自身の駆動制御部は勿論、直進ガイド筒やカ
ム筒等といった固定筒と移動筒との組み合わせによって
可動可能に保持されており、これら間での加工精度や組
立精度、さらには可動可能な連結手段等によってがた付
きを生じることを避けられず、上述したような振れ防止
レンズと振れ検出センサとの間での位置決め等を所要の
状態で行なうことが、現実的に不可能であった。
【0019】したがって、従来構造による振れ防止装置
にあっては、一長一短があり、上述した問題点を一掃で
きる何らかの対策を講じることが望まれている。
【0020】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、簡単かつ安価な構造であるにもかかわら
ず、振れ検出手段を、振れ防止光学系やその駆動機構部
との位置関係を簡単かつ確実に調整し、振れ防止機能を
発揮させ得るとともに、カメラ全体での組み立て前にお
いてユニット化を図ることにより、組立て作業の簡素
化、加工、組立精度の低減化等を可能とする振れ防止装
置を得ることを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】このような要請に応える
ために本発明に係る振れ防止装置は、主光学系の光軸に
対し垂直な面内で可動されて像振れを防止する振れ防止
光学系とその駆動機構部からなる像振れ防止機構部と、
これを駆動制御するために振れを検出する手段を備え、
この振れ検出手段を、像振れ防止機構部を有するレンズ
鏡筒、カメラ前ボディ等の機構部ユニットの一部に、付
設位置、取付け方向を調整可能な状態で一体的に付設
し、ユニット化したものである。
【0022】また、本発明に係る振れ防止装置は、二方
向での振れを検出する一対の振れ検出手段を有し、これ
ら相互の感度軸の方向出しを行なった状態で、一枚の基
板上に実装され、かつこの基板は、機構部ユニットの光
軸に垂直な平面部に振れ検出手段の付設位置、取付け方
向等を調整可能な状態で取付けられるようにしたもので
ある。
【0023】さらに、本発明に係る振れ防止装置は、振
れ防止光学系を含む撮影レンズ鏡筒の光軸に垂直な平面
部を、レンズ鏡筒、カメラの前ボディ等の機構部ユニッ
トの一部に一体的に設け、その平面部に二方向での振れ
検出手段を実装した一枚の基板を付設位置、取付け方向
を調整自在に取付けてユニット化することによって、こ
の基板の付設位置、取付け方向での調整によって、振れ
防止光学系のシフト軸と振れ検出手段の感度軸との位置
と方向とを一致させるように構成したものである。
【0024】
【作用】本発明によれば、二方向の振れ検出手段を一枚
の基板上に実装し、これら相互の感度軸の方向出しを予
め行ない、その後基板を振れ防止光学系、その駆動機構
部を有するレンズ鏡筒等に組付けてユニット化すること
によって、振れ防止光学系のシフト軸の方向と振れ検出
手段の感度軸の方向とを基板の方向を調整することによ
って一致させるようにする。これにより、振れ防止機構
における各部の取付け方向の調整を容易に行なえ、その
結果ユニット化による小型化を図れるとともに精度のよ
い振れ防止機能を得ることが可能となる。
【0025】特に、本発明によれば、振れ検出手段を実
装した基板を、像振れ防止機構部等を組込んだレンズ鏡
筒またはカメラの前ボディなどの機構部ユニットの一部
に付設し、全体をユニット化して構成しているため、こ
のようにして得られるユニットを、カメラ本体側に組み
付ける前のアッセンブリ状態において、振れ検出手段の
感度と振れ防止光学系の駆動状態とのチェックや調整作
業等を、きわめて簡単かつ確実に行なえる。
【0026】
【実施例】図1ないし図9は本発明に係る振れ防止装置
の第1の実施例を示し、これらの図において、まず、本
発明を適用して好適なレンズシャッタ付き撮影レンズ系
を有するカメラの概略構成を、図9を用いて簡単に説明
する。
【0027】すなわち、全体を符号1で示すカメラにお
いて主光学系である撮影レンズ系2は、第1のレンズ群
4と、前、後レンズ群7,8による第2のレンズ群9
と、第3のレンズ群11とを備え、ズームレンズとして
構成されている。
【0028】ここで、第1のレンズ群4は、三枚のレン
ズ4a,4b,4cがレンズ枠3に保持されることによ
り構成されている。第2のレンズ群9は、三枚、四枚の
レンズ7a,7b,7c;8a,8b,8c,8dがレ
ンズ枠5,6に保持されることにより合計七枚のレンズ
から構成されている。第3のレンズ群11は、三枚のレ
ンズ11a,11b,11cがレンズ枠10に保持され
ることにより構成されている。
【0029】また、図中12はレンズシャッタで、上述
した第2のレンズ群9の前、後レンズ群7,8間に介在
して設けられ、シャッタ幕13,14とこれを駆動する
駆動部15等から構成されている。なお、このシャッタ
駆動部15は、第2のレンズ群9において前レンズ群7
のレンズ枠5の外周部等に配設され、またシャッタ幕1
3,14は、後述する像振れ防止レンズとして機能する
後レンズ群8の直前に配置される。
【0030】さらに、図中16は上述した撮影レンズ系
2を構成する第1、第2および第3のレンズ群4,9,
11によって被写体像が結像されるフィルムによる結像
面で、また図中Iは撮影レンズ系2の光軸である。
【0031】なお、図中17は上述した撮影レンズ系2
におけるレンズ鏡筒19を構成する直進ガイド筒、18
はズームカム筒で、直進ガイド筒17は図示しないカメ
ラ本体(後ボディ)に固定される。
【0032】さらに、図中3a,3bはレンズ枠3のカ
ムフォロアピンで、また21j,21kは後述する基板
21のカムフォロアピン、10a,10bはレンズ枠1
0のカムフォロアピンで、これらのカムフォロアピン
は、周知の通り、各レンズ枠3,10や基板21を、ガ
イド筒18、ズームカム筒18内で撮影レンズ系2の光
軸方向にのみ移動させ得るように構成されている。
【0033】ここで、本実施例によれば、上述したよう
な三群のレンズ群4,9,11を有する撮影レンズ系2
において、第2のレンズ群9の後レンズ群8を、像振れ
防止レンズとして光軸Iと垂直な面内でシフト移動させ
ることにより、図1〜図4に示したような像振れ防止機
構部20を用い、結像面16に結ばれる像を像振れ状態
に応じて移動させるように構成されている。
【0034】このような像振れ防止機構部20は、図1
〜図4、さらに図9から明らかなように、第2のレンズ
群9における後レンズ群8はレンズ枠6内に固定して保
持され、かつその外周側空間内にレンズシャッタ12側
の基板21をベース部材として利用して設けられてい
る。
【0035】ここで、この像振れ防止機構部20におい
て、前記第2のレンズ群9における後レンズ群8(以
下、振れ防止レンズ8という)は、図1〜図4から明ら
かなように、レンズ枠6内に固定して保持され、その外
周部で基板21の開口部21a部分に対向する部分に
は、フランジ部6aが設けられている。
【0036】そして、このような振れ防止レンズ8は、
図4に示されるように、撮影レンズ系2の光軸Iに垂直
な平面内でガイド手段によりシフト移動するようにガイ
ドされている。
【0037】すなわち、これらフランジ部6aと基板開
口部21aの対向する部分には、図2および図5から明
らかなように、リテーナ部材68の貫通穴によって位置
決め保持されるボール(鋼球)70,71,72,73
を受けるための焼き入れ鋼等の高硬度材料からなる受け
部材67,69が付設されている。前記ボール70,7
1,72,73は、これらの受け部材67,69によっ
て挾み込まれた状態で保持されて固定され、これにより
レンズ枠6は、フランジ部6a、受け部材67、ボール
70〜73を介して前記基板21の開口部21aに対し
移動可能な状態となっている。
【0038】すなわち、リテーナ部材68には、ボール
70,71,72,73が内部で回転自在に保持される
貫通穴68a,68bが周方向に等配して形成される。
また、レンズ枠6は、その外周部の一部に設けた腕部6
f,6gと基板21との間にばね51,52,53,5
4が掛け渡されており、これによりフランジ部6aに固
定された焼き入れ鋼等の高硬度材料からなる受け部材6
7,69がボール70〜73に常時当接するようになっ
ている。
【0039】このような構造では、振れ防止レンズ8
は、光軸Iに垂直な平面内において低負荷で移動可能に
支持されており、しかもばね51,52によって常時付
勢されているため、倒れを生じて光学性能を劣化させる
といった問題は生じない。なお、図4ではボール70,
71を二個所にしか図示していないが、基板21の開口
部21a回りに、フランジ部6aとの間に、図2に示す
ようにボール72,73を含めて四個所に配置するとよ
い。
【0040】この構造を拡大図である図5を用いて詳述
すると、受け部材69およびリテーナ部材68は、フッ
素樹脂、リン青銅等の低摩擦特性を有する材料または低
摩擦特性を有するように表面処理が施された部材によっ
て構成される。また、レンズ枠6のフランジ部6aは、
ばね51,52により矢印D方向に付勢されているの
で、ボール71はそれぞれの受け部材67,69とA
点、C点で常時接触している。
【0041】ここで、レンズ枠6を図中矢印E方向に移
動させると、ボール71は、始めにリテーナ部材68の
穴部68bの内壁部のB点で接触するが、接触点B点、
C点の摩擦は低くしているので、ボール71は、リテー
ナ部材68の穴部68bの内部で回転する。なお、図4
では、ボール70,71を二個所しか図示していない
が、基板21の開口部21aの回りに図2に示すボール
72,73を含めて四個所に配置している。
【0042】これにより、振れ防止レンズ8は、光軸I
と垂直な平面内において、低負荷で移動可能であり、し
かもばね51,52によって付勢しているので、倒れを
生じて光学性能を劣化させることもない。
【0043】図2中30,31は前記像振れ防止レンズ
8をx軸方向またはy軸方向に移動させるための駆動手
段となるx軸用およびy軸用のDCモータ(図中Mx,
Myを付している)で、前記基板21側に付設して固定
されている。
【0044】また、32,33はこれらのモータ30,
31から駆動力を伝達するギヤ32a,32b,32
c,32d;33a,33b,33c,33dからなる
回転伝達用のギヤ列で、その回転は、第1、第2の軸3
4,35に伝達される。これら第1、第2の軸34,3
5は、基板21に設けられた軸受部21b,21cまた
は21d,21eに、x軸方向またはy軸方向に延在し
て回動可能に軸支されている。
【0045】なお、上述したモータ30,31からの回
転を伝達するギヤ列32,33を構成するギヤ32b,
32c;33b,33cは、それぞれ基板21b,21
d上に回動可能に固定されるとともに、ギヤ32d,3
3dは軸34,35と一体に回転可能に構成されてい
る。
【0046】36,37はx軸側およびy軸側の可動部
材で、それぞれに設けられているめねじ部36a,37
aが前記軸34,35のおねじ部34a,35aに螺合
しており、これによる送りねじ機構によって可動部材3
6,37を介してレンズ枠6をx軸、y軸方向に移動さ
せるための駆動機構部となる移動量発生機構部が構成さ
れている。
【0047】さらに、これら各可動部材36,37に
は、めねじ部36a,37aに隣接してガイド部材5
5,56が固定されている。これらのガイド部材55,
56は、図1から明らかなように、基板21の軸受部2
1b,21dまたは21c,21eに軸34,35と平
行して固定されたガイド軸57,58にガイドされてい
る。そして、可動部材36,37は、各モータ30,3
1によりそれぞれx軸方向、y軸方向に可動される。
【0048】また、レンズ枠6のフランジ部6aには、
図2や図3から明らかなように、ローラ59,60,6
1,62がローラ軸63,64,65,66によって回
動自由に取付けられている。さらに、レンズ枠6のロー
ラ59,60の反対側のばね掛け部6b、ローラ61,
62の反対側のばね掛け部6cと基板21との間には、
図1および図3に示されるように、各ばね53,54が
それぞれの可動部材36,37の可動方向のx軸方向、
y軸方向と略同一方向に掛け渡されている。そして、ロ
ーラ59,60および61,62は、それぞれ可動部材
36,37の両方の先端において断面形状が略L字型を
した当接部36b,36cまたは37b,37cに、ば
ね53,54の付勢力によって当接している。
【0049】したがって、上述した振れ防止レンズ8
は、x軸側のモータ30によって可動部材36の可動方
向(x軸方向)に追従してシフトするが、y軸方向には
自由となる。また、この振れ防止レンズ8は、同様にy
軸側のモータ31によって可動部材37の可動方向(y
軸方向)に追従してシフトするが、x軸方向には自由と
なる。そして、このことから明らかなように、この振れ
防止レンズ8は、基板21の開口部21aの内部におい
て全ての方向にシフト可能となる。
【0050】また、ばね53,54によってレンズ枠6
を可動部材36,37の可動方向であるx軸方向、y軸
方向と略同一方向に付勢することにより、レンズ枠6と
可動部材36,37は常に当接した状態となっており、
これにより可動部材36,37の動きをレンズ枠6に確
実に伝えることができる。
【0051】さらに、ばね53,54の付勢力により、
軸34,35のスラスト方向でのがた、軸34,35の
おねじ部34a,35aと可動部材36,37のめねじ
部36a,37aの螺合部分でのがたを、それぞれの付
勢方向に常に取ることができる。したがって、それぞれ
のモータ30,31の駆動力を正確かつ確実に振れ防止
レンズ8に伝えることができる。
【0052】ここで、この実施例では、モータ30,3
1の駆動力をねじ機構を介して可動部材36,37に伝
達する機構構造を採用したが、これに限定されず、ねじ
機構は勿論、回転運動を直線運動に変換できる機構であ
って、たとえばカム機構、レバー等を用いた機構も適用
できるものである。
【0053】また、ギヤ32d,33dの小ギヤには、
図2および図7の(a),(b)から明らかなように、
それぞれ制限ギヤ80x,80yが噛合されている。そ
して、これらの制限ギヤ80x,80yは、基板21の
ギヤ軸受部21b,21dに回動可能に軸支されてい
る。
【0054】これらの制限ギヤ80x,80yは、制限
手段として機能する部分であり、その働きを図7の
(a),(b)を用いて以下に説明する。ここで、図7
の(a)は図2中矢視VII aに相当し、x軸のギヤ32
dと制限ギヤ80xとの関係を示す。また、同図の
(b)は図2中矢視VII bに相当し、y軸のギヤ33d
と制限ギヤ80yとの関係を示す。
【0055】これらの制限ギヤ80x,80yの表面側
(図2中可動部材36,37側)には、略C字形を呈す
る溝80xa,80yaが形成されている。そして、こ
れらの溝80xa,80ya内部でギヤ32d,33d
と略反対側部分に、ギヤ軸受け部21b,21dから突
設した凸部21g,21iが臨んでいる。
【0056】したがって、これらの制限ギヤ80x,8
0yは、それぞれ両方向に180度回転しないところ
で、制限ギヤ80x,80yのリブ部80xb,80y
bが凸部21g,21iに当接し回転を機械的に制限す
ることになる。
【0057】ここで、図7の(a),(b)に示すよう
に、凸部21g,21iが制限ギヤ80x,80yの溝
80xa,80yaの中央に位置した状態で、振れ防止
レンズ8がセンタの位置(振れ防止レンズ8の光軸と光
軸Iとが一致した位置)とし、振れ防止レンズ8のシフ
ト量と制限ギヤ80x,80yの回転角を合わせるよう
に構成することで、振れ防止レンズ8のシフト量を所定
範囲内で制限することができる。
【0058】ここで、このような防止レンズ8の位置お
よび速度の検出方法について、以下に説明する。すなわ
ち、図2および図6に示したギヤ32a,33aと一体
に設けられ、かつ周縁部に多数の孔を等間隔に設けてい
る孔付き円板40x,40yと、その周縁部を挾み込ん
で基板21側に設けられているフォトインタラプタ41
x,41yとによって、それぞれx軸側、y軸側のモー
タ30,31の回転角を検出することにより行なうよう
になっている。
【0059】つまり、フォトインタラプタ41x,41
yによって、円板40x,40y側の孔の数をパルス信
号として検出し、これをカウントすることにより、位置
および速度の検出が行なえる。
【0060】このような位置検出は、図7の(a),
(b)において、たとえばギヤ32d,33dを矢印
「−」方向に回転すると、振れ防止レンズ8は図2の左
下方向にシフトし制限位置に達する。この位置を原点と
してフォトインタラプタ41x,41yでパルスをカウ
ントすることにより位置を検出する。なお、速度は、パ
ルスの速さを検出することにより行なう。
【0061】したがって、孔付き円板40x,40yと
フォトインタラプタ41x,41yとで構成されるエン
コーダをモータ30,31の出力軸部に設け、減速ギヤ
列を介して制限ギヤ80x,80yを設けているため、
制限ギヤ80x,80yの作動制限位置および作動角度
を高分解能に検出できる。
【0062】さらに、制限ギヤ80x,80yの作動回
転角度を360度より小さい角度とすることにより、そ
れぞれ一つの制限ギヤで振れ防止レンズ8のシフト範囲
を所定範囲に制限できる。また、振れ防止レンズ8は制
限ギヤ80x,80yとは別に、移動量発生機構である
送りねじ機構を介して駆動しているので、振れ防止レン
ズ8に直接負荷を与えることなく、かつ高精度に振れ防
止レンズ8を所定範囲に制限できる。
【0063】さて、本発明によれば、上述した構成によ
る像振れ防止機構部20において、振れ防止レンズ8
を、光軸Iに対し垂直な面内で可動するにあたって、振
れ状況を検出する検出手段としての振れ検出センサを、
図1、図3、図8および図9から明らかなように、振れ
防止レンズ8やその駆動機構部を組込んだレンズ鏡筒1
9内(本実施例では像振れ防止機構部20の像面側)
に、振れ検出センサ(角速度センサ101x,101
y)を実装した基板22(センサ基板22)をビス10
3によって組込んで配設したところに特徴を有してい
る。
【0064】ここで、本実施例では、振れ検出センサと
しては角速度センサ101y,101xを用いている。
そして、これらのセンサ101y,101xによって、
図8から明らかなように、カメラのピッチング軸とヨー
イング軸回りでの角速度の検出を行なうように構成して
いる。
【0065】これを詳述すると、振れ防止レンズのY軸
方向でのシフトは、センサのピッチング軸回りの出力に
より制御され、同様にX軸方向でのシフトは、センサの
ヨーイング軸回りの出力によって制御される。なお、図
8中Pはピッチング軸、Yはヨーイング軸を示してい
る。
【0066】そこで、像振れ防止機構部20のX軸とそ
の角速度の検出方向であるヨーイング方向、Y軸とその
角速度の検出方向であるピッチング方向が一致していな
いと、精度のよい振れ防止を行なうことはできない。
【0067】なお、像振れ防止機構部20のX軸方向の
シフト軸とY軸方向のシフト軸の直角度は、構成部品が
機械加工品であったり、型部品であるので、正確に出来
上がっていると考えられる。
【0068】他方、基板22上に実装される二つの角速
度センサ101xと101yとの感度軸の直角度も、同
様に確保できるものである。なお、この点については、
本出願人が先に提案した特願平5−105735号のよ
うな方法で精度を確保できるものであり、ここではその
詳細な説明は省略する。
【0069】そして、このように感度軸の直角度が確保
されて基板22上に実装された角速度センサ101x,
101yは、像振れ防止機構部20の基板21にビス1
03によって取付けられる。以下、振れ検出センサとし
ての角速度センサ101x,101yを実装した基板2
2を、センサ基板として説明する。
【0070】このセンサ基板22の取付穴は、像振れ防
止機構部20のX軸方向と角速度センサのヨーイング方
向、Y軸方向と角速度センサのピッチング方向を調整し
て取付けられるような長穴とされている。
【0071】そこで、図8に示すように、X軸方向とヨ
ーイング方向、Y軸方向とピッチング方向を一致させ
て、ビス103により像振れ防止機構部20とセンサ基
板22とを一体としてユニット化するように構成してい
る。なお、この図8では、取付けビス103を、簡略化
のために2本としているが、このセンサ基板22を安定
化させて取付け固定するためには3本または4本のビス
で取付けるとよいことは言うまでもない。
【0072】さらに、このセンサ基板22は、図1から
明らかなように、像振れ防止機構部20側の基板21に
対し、緩衝材102を挾み込んで取付けるようにしてお
り、これにより像振れ防止機構部20の微細な振動を、
センサ基板22に伝わらないようにしている。そして、
これらを一つのユニットとして構成している。
【0073】この場合においても、センサ基板22の角
速度の検出方向と振れ防止レンズ8のシフト方向を一致
させるための調整が可能となるように、緩衝材102の
内側には隙間102aが開けられている。
【0074】さらに、本実施例では、像振れ防止機構部
20の物体側にレンズシャッタ13,14とその駆動部
15(以下これらをレンズシャッタ12として総称す
る)を緩衝材83を挾み込んでビス104で取付け固定
し、さらに大きなユニットとして構成している。
【0075】この緩衝材83は、シャッタ作動時の振動
を、像振れ防止機構部20の振れ防止レンズ8およびセ
ンサ基板22に伝えないようにするためである。
【0076】そして、本実施例では、以上のように、レ
ンズシャッタ12、像振れ防止機構部20、センサ基板
22を一体的に連結し、一つのユニットとしている。こ
こで、このようなレンズシャッタ12の代わりに、絞り
を設けるようにしてもよいことは勿論である。
【0077】なお、以上の構成による像振れ防止機構部
20によれば、前述した図9における第2のレンズ群9
の後レンズ群(振れ防止レンズ)8を、レンズ光軸Iに
対し直交する方向においてシフトさせることで、結像面
16に結ばれる像を、所要の状態で移動させ、結果とし
て像振れを防止し得る。
【0078】また、この像振れ防止機構部20によれ
ば、比較的体積の大きいDCモータ30,31を、その
長手方向が前記撮影レンズ群2の光軸Iに対して直交し
た位置関係となるように配置させることが可能で、図2
および図3からも明らかなように、これらDCモータ3
0,31を、レンズシャッタ12や第3のレンズ群11
側に突出させることも必要なく、振れ防止レンズ8のレ
ンズ枠6の外周側に、高密度にしかもコンパクトにユニ
ット化して組込むことが可能で、構造、組立て等の面か
ら有利である。
【0079】したがって、このような像振れ防止機構部
20によれば、レンズシャッタ12のスペースや第2の
レンズ群9と第3のレンズ群11との間隔を損なうこと
がない。しかも、上述したようにユニット化が簡単に行
えるため、組込み性に優れており、たとえば交換式の撮
影レンズにおいて絞り機構に隣接して配置しても、非常
に有効である。
【0080】そして、上述した構成では、第1および第
2のモータ30,31を、振れ防止レンズ8のレンズ枠
6外周部に形成される環状空間部内で、この空間部内に
可動可能に配置される第1および第2の可動部材36,
37とは周方向にずれた位置に、それぞれの長手方向
が、光軸Iとは直交した位置関係となるようにして配設
していることから、簡単な機構部構造にもかかわらず、
駆動手段となるDCモータ30,31を、外部に突出さ
せることなく配設でき、しかもこれらによる振れ防止機
構部20をユニット化して構成でき、機構部20の省ス
ペース化、省コスト化を図れる等の利点がある。
【0081】このような利点は、モータ30,31の出
力軸を、それぞれがx軸方向、y軸方向に向いて配設さ
れ、その回転力を、ギヤ列32,33を介して第1およ
び第2の変換手段となる第1および第2の軸34,35
と第1および第2の可動部材36,37とによって、そ
れぞれがx軸方向、y軸方向への直線運動に変換される
ような構成とすることで、より一層発揮させ得るもので
ある。
【0082】さらに、振れ防止機構部20を、振れ防止
レンズ8のレンズ枠6の外周側に形成される環状空間部
内に、基板21とセンサ基板22とからなるケース部材
を用いてユニット化して構成され、かつその大きさも小
型であり、これにより図9で例示したようなレンズシャ
ッタ12等といった他の複雑な機構部を、隣接して配置
させることが必要とされる部位に用いて効果を発揮し得
る。
【0083】図10は本発明に係る振れ防止装置の第2
の実施例を示すものであり、前述した実施例と同一また
は相当する部分には同一番号を付して説明は省略する。
この図において17は直進ガイド筒で、その内部には、
図示を省略したが撮影レンズ群2や前述した像振れ防止
機構部20が収納して配置され、かつ外周部にカム筒
(図示せず)が嵌装されることによってレンズ鏡筒19
が構成される。
【0084】なお、17aは直進ガイド筒17の光軸I
に垂直な平面部であるフランジで、直進ガイド筒17と
一体に形成されている。ここで、上述したカム筒は、光
軸I回りに回転してレンズ群を進退動作させるが、直進
ガイド筒17はカメラボディに対し不動となっている。
【0085】また、図中22はヨーイングを検出する角
速度センサ101xとピッチングを検出する角速度セン
サ101yがその角速度の検出方向を互いに直角になる
ように実装したセンサ基板である。
【0086】そして、この実施例では、このセンサ基板
22を、ビス108によって光軸Iに平行な軸回りに回
転調整して、上述したレンズ鏡筒19を構成する直進ガ
イド筒17のフランジ17aに固定できるようになって
いる。これにより、このような角速度センサ101x,
101yを実装したセンサ基板22は、直進ガイド筒1
7等によるレンズ鏡筒19に対し一体的に組み付けら
れ、ユニット化されることになる。
【0087】なお、105はカメラボディ本体(前ボデ
ィ)で、直進ガイド筒17とはフランジ17aがビス1
09で組付け固定されるようになっている。
【0088】ここで、図示しないカム筒を直進ガイド筒
17の外側に嵌装させた後、直進ガイド筒17内の振れ
防止レンズ8のX,Y軸のシフト方向と、センサ基板2
2上の角速度センサ101y,101xの角速度の検出
方向とを、ビス108を緩めてセンサ基板22を光軸I
と平行な軸回りに回転させて調整し、シフト方向と角速
度の検出方向とが一致した所で、ビス108を締付けて
調整を完了させるとよい。
【0089】以上のようにこの実施例では、直進ガイド
筒17,17aとセンサ基板22とカム筒、さらに撮影
レンズ群によって、一つの鏡筒ユニットを構成してい
る。このような鏡筒ユニットによれば、振れ防止レンズ
8のX,Y軸のシフト方向とセンサの角速度の検出方向
が常に一致したものが得られる。
【0090】図11は本発明の第3の実施例を示し、同
図において上述した実施例と同一または相当する部分に
は同一番号を付して説明は省略する。この図において1
12はフレキシブルプリント配線板、111は各種制御
回路部としてのシャッタ制御回路である。なお、フレキ
シブルプリント配線板112は、シャッタ機構部15、
像振れ防止機構部20の基板21とセンサ基板22とを
接続するものである。
【0091】すなわち、振れ防止レンズ8を駆動制御す
る像振れ防止機構部20から引き出したフレキシブルプ
リント配線板112の一部に、一対をなす角速度センサ
101X,101Yを実装したセンサ基板22を設け、
この基板22を、レンズ鏡筒19を構成する直進ガイド
筒17のフランジ17aまたは前ボディ105の平面部
に位置調整可能に取付け、振れ防止レンズ8のシフト軸
と角速度センサ101x,101yの角速度の検出方向
を一致させるように構成している。
【0092】また、シャッタ機構部15と像振れ防止機
構部20等は、想像線で示したレンズ鏡筒19を構成す
る直進ガイド筒17内で光軸I回りに回転しないように
収納配置されている。
【0093】さらに、この実施例では、センサ基板22
上に、角度センサ101x,101yと共に、シャッタ
制御回路111を実装した場合を示している。なお、こ
のような実装部品としては、シャッタ制御回路111に
限らず、AF制御回路や絞り制御回路等を始めとする各
種の制御回路部であってもよい。ここで、センサ基板2
2上に防振レンズの駆動制御回路を実現することによ
り、完全なユニット化が可能となり、小型化、低コスト
化が実現できる。
【0094】ここで、角速度センサ101x,101y
の角速度の検出方向の直角度の位置出しは、前述した第
1、第2の実施例と同様に行なうとよい。
【0095】このような構成において、上述したセンサ
基板22は、光軸Iと垂直な面、たとえば直進ガイド筒
17のフランジ17aあるいはカメラの前ボディ部で光
軸Iに垂直な面に対し、ビス113で取付け固定するこ
とにより、像振れ防止機構部20に一体化し、一つのユ
ニットとしている。これにより、角速度センサの角速度
の検出方向と振れ防止レンズ8のシフト方向が一致する
ように調整して取付けられることになる。
【0096】なお、本発明は上述した実施例構造には限
定されず、振れ防止装置を構成する像振れ防止機構部2
0を始めとする各部の形状、構造等を適宜変形、変更し
得ることは言うまでもない。
【0097】たとえば上述した実施例では、レンズシャ
ッタ12を有するカメラに、本発明を適用した場合を説
明したが、これに限定されず、従来から周知のカメラに
おいて、手振れ等による像振れを防止するために、光軸
Iから直交する方向にシフトさせる振れ防止レンズに適
用すればよいもので、カメラ側の構造に限定されないこ
とは言うまでもない。
【0098】さらに、本発明に係る振れ防止装置は、上
述したようなカメラに限定されず、各種の光学機器、装
置等に適用して効果を発揮し得るものである。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る振れ防
止装置によれば、主光学系の光軸に対し垂直な面内で可
動される振れ防止光学系と、この振れ防止光学系を駆動
する駆動機構部とを備えてなり、振れを検出する振れ検
出手段を、振れ防止光学系およびその駆動機構部を組込
んだレンズ鏡筒またはカメラの前ボディ等の機構部ユニ
ットの一部に一体的に組付けて配置するように構成した
ので、簡単な構成であるにもかかわらず、以下に列挙す
る種々優れた効果を奏する。
【0100】すなわち、振れ検出手段を実装したセンサ
基板を、振れ防止機構部側に結合して一体化したユニッ
ト構造としているため、振れ防止機構部での振れ防止光
学系のシフト移動方向と角速度センサ等の振れ検出手段
の感度軸の方向との位置合わせが、きわめて簡単かつ確
実に行なえ、これにより精度のよい振れ防止が可能とな
り、振れのない写真撮影を行なえるという優れた効果を
奏する。
【0101】さらに、このようにすれば、振れ防止機構
部や振れ検出手段のユニット化を図っていることから、
このユニット毎の互換性が確保され、組立性を向上させ
得るという利点もある。
【0102】また、像振れ防止機構部を内蔵したレンズ
鏡筒とセンサ基板とを結合してユニット化することによ
り、レンズ鏡筒ユニットの調整によって、振れ防止レン
ズのシフト方向と振れ検出手段である角速度センサの角
速度の検出方向を一致させるように調整できるようにな
り、これにより組立性が向上し、さらにユニット毎の互
換性も確保できるという利点を奏する。
【0103】また、本発明によれば、センサ基板上に他
の機能回路、たとえばシャッタ制御回路、AF制御回
路、絞り制御回路等を一緒に実装するように構成するこ
とにより、実装基板の減少化に効果的であり、これによ
りカメラのコスト低減化が図れるという利点もある。
【0104】特に、本発明によれば、二方向の振れ検出
手段を一枚の基板上に実装し、これら相互の感度軸の方
向出しを予め行ない、その後基板を振れ防止光学系、そ
の駆動機構部を有するレンズ鏡筒等に組付けてユニット
化することによって、振れ防止光学系のシフト軸の方向
と振れ検出手段の感度軸の方向とを基板の方向を調整す
ることによって一致させることができる。これにより、
振れ防止機構における各部の取付け方向の調整を容易に
行なえ、その結果ユニット化による小型化を図れるとと
もに精度のよい振れ防止機能を得ることが可能となる。
【0105】さらに、本発明によれば、振れ検出手段を
実装した基板を、像振れ防止機構部等を組込んだレンズ
鏡筒の一部に付設し、ユニットとして構成しているた
め、この機構部ユニットをカメラ本体側に組み付ける前
のアッセンブリ状態において、振れ検出手段の感度と振
れ防止光学系の駆動状態とのチェックや調整作業等を、
きわめて簡単かつ確実に行なえるという利点を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る振れ防止装置の一実施例を示し、
要部とするカメラのレンズ鏡筒部分における像振れ防止
機構部の概略縦断側面図である。
【図2】本発明に係る振れ防止装置の一実施例を示すカ
メラレンズ鏡筒内の像振れ防止機構部の横断側面図であ
る。
【図3】図2におけるIII−III線断面図である。
【図4】図2のIV−IV線断面図である。
【図5】振れ防止レンズの支持部構造を示す要部拡大断
面図である。
【図6】振れ防止レンズの位置検出手段を説明するため
の要部拡大図である。
【図7】振れ防止レンズの可動範囲を制限する制限手段
の一例を説明するためのもので、(a),(b)は図2
において矢視VIIa、VIIbで示した部分の要部拡大図で
ある。
【図8】本発明の要部となるセンサ基板の概略側面図で
ある。
【図9】本発明に係る振れ防止装置を適用して好適なレ
ンズシャッタ付きカメラの概略構成を説明するための概
略構成図である。
【図10】本発明装置の第2の実施例を示す概略斜視図
である。
【図11】本発明装置の第3の実施例を示す概略斜視図
である。
【符号の説明】
1 カメラ 2 撮影レンズ 4 第1レンズ群 6 レンズ枠(レンズ枠部材) 6a フランジ部 7 前レンズ群 8 後レンズ群(振れ防止レンズ) 9 第2レンズ群 11 第3レンズ群 12 レンズシャッタ 15 シャッタ駆動部 16 結像面 17 直進ガイド筒 17a フランジ 18 カム筒 19 レンズ鏡筒 20 像振れ防止機構部 21 基板 21a 開口部 22 センサ基板 30 x軸用DCモータ(駆動手段) 31 y軸用DCモータ(駆動手段) 32 駆動力伝達用ギヤ列(減速ギヤ列) 33 駆動力伝達用ギヤ列(減速ギヤ列) 36 x軸側の可動部材 37 y軸側の可動部材 40x 孔付き円板 40y 孔付き円板 41x フォトインタラプタ 41y フォトインタラプタ 70 ボール 71 ボール 72 ボール 73 ボール 101x 角速度センサ(振れ検出手段) 101y 角速度センサ(振れ検出手段) 105 カメラボディ本体の後ボディ 111 シャッタ制御回路(AF制御回路、絞り制御
回路;制御回路部) I 撮影レンズ系の光軸

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主光学系の光軸に対し垂直な面内で可動
    されることにより像振れを防止する振れ防止光学系とこ
    れを駆動する駆動機構部とからなる像振れ防止機構部
    と、 振れを検出する振れ検出手段とを備えてなり、 この振れ検出手段によって得られた検出信号に応じて前
    記像振れ防止機構部を駆動制御するように構成されてい
    る振れ防止装置において、 前記振れ検出手段を、前記像振れ防止機構部を有する機
    構部ユニットの一部に一体的に付設したことを特徴とす
    る振れ防止装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の振れ防止装置において、 二方向への振れをそれぞれ検出する一対の振れ検出手段
    を用い、 かつこれらの振れ検出手段を、相互の感度軸の方向出し
    を行った状態で、一枚の基板上に実装したことを特徴と
    する振れ防止装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の振れ防止
    装置において、 振れ検出手段は、像振れ防止機構部を有する機構部ユニ
    ットに対し、像振れ防止光学系との位置関係を調整可能
    な状態で、一体的に付設されていることを特徴とする振
    れ防止装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2または請求項3記載
    の振れ防止装置において、 振れ検出手段は、振れ防止光学系およびその駆動機構部
    を組込んだレンズ鏡筒の一部に一体的に付設されること
    により、ユニット化されていることを特徴とする振れ防
    止装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の振れ防止装置において、 レンズ鏡筒の一部には、主光学系の光軸に対して垂直な
    面を有する平面部が形成され、 かつこの平面部に対し、振れ検出手段の付設位置および
    取付け方向を調整可能な状態で付設したことを特徴とす
    る振れ防止装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の振れ防止装置において、 振れ検出手段は、レンズ鏡筒側の平面部に付設位置およ
    び取付け方向を調整可能に付設される基板上に実装さ
    れ、 かつこの基板上には、シャッタ制御回路、AF制御回
    路、絞り制御回路を含む制御回路の少なくとも一つが付
    設されていることを特徴とする振れ防止装置。
  7. 【請求項7】 請求項1、請求項2、請求項3または請
    求項4記載の振れ防止装置において、 振れ検出手段は、振れ防止光学系およびその駆動機構部
    を組込んだレンズ鏡筒が設けられるカメラの前ボディの
    一部に一体的に付設されることにより、ユニット化され
    ていることを特徴とする振れ防止装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の振れ防止装置において、 カメラの前ボディの一部には、主光学系の光軸に対して
    垂直な面を有する平面部が形成され、 かつこの平面部に対し、振れ検出手段を付設位置および
    取付け方向を調整可能な状態で付設したことを特徴とす
    る振れ防止装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の振れ防止装置において、 振れ検出手段は、カメラの前ボディ側の平面部に付設位
    置および取付け方向を調整可能に付設される基板上に実
    装され、 かつこの基板上には、シャッタ制御回路、AF制御回
    路、絞り制御回路を含む制御回路の少なくとも一つが付
    設されていることを特徴とする振れ防止装置。
  10. 【請求項10】 請求項1、請求項2、請求項3、請求
    項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8または
    請求項9記載の振れ防止装置において、 振れ検出手段は、像振れ防止機構部を有する機構部ユニ
    ットに対し、緩衝手段を介して一体的に付設されている
    ことを特徴とする振れ防止装置。
  11. 【請求項11】 請求項1、請求項2、請求項3、請求
    項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求
    項9または請求項10記載の振れ防止装置において、 像振れ防止機構部を有しかつ振れ検出手段が付設される
    機構部ユニットには、レンズシャッタ手段、絞り手段の
    少なくともいずれか一方が一体的に付設されていること
    を特徴とする振れ防止装置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の振れ防止装置におい
    て、 レンズシャッタ手段、絞り手段等は、像振れ防止機構部
    を有しかつ振れ検出手段が付設される機構部ユニットに
    対し、緩衝手段を介して一体的に付設されていることを
    特徴とする振れ防止装置。
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