JP5383743B2 - 振れ補正装置を有する光学機器 - Google Patents

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Description

本発明は、光学機器等に生じる振動(手振れ)を検出して、これを像振れ補正の情報として光軸垂直方向にレンズ(振れ補正手段)を移動させることによって像振れを補正する振れ補正装置を有した光学機器に関するものである。
現在のカメラは、露出決定やピント合わせ等の撮影にとって重要な作業はすべて自動化されてきており、カメラ操作に未熟な人でも撮影の失敗を起こす可能性は非常に少なくなっている。また、最近では、カメラに加わる手振れによる像振れを補正するシステムも研究されており、撮影者の撮影失敗を誘発する要因はほとんど無くなってきている。
ここで、手振れによる像振れを補正するシステムについて簡単に説明する。
撮影時のカメラの手振れは、周波数として通常1Hz乃至12Hzの振動であるが、シャッタのレリーズ時点において、このような手振れが発生していても像振れの無い写真を撮影可能とするため、基本的な考えとして上記手振れによるカメラの振動を検出し、その検出値に応じて補正レンズを変位させなければならない。従って、手振れが生じても像振れを生じない写真を撮影可能とするためには、第1にカメラの振動を正確に検出すること、補正レンズを変位させて第2にカメラの振動による光軸変化を補正すること、が必要となる。
この振動(手振れ)の検出は、原理的にいえば、加速度,角速度等を検出する振動検出手段と、該振動検出手段の出力信号を電気的に積分して変位を出力するカメラ振れ検出手段とをカメラに搭載することによって行うことができる。そして、この検出情報に基づいて補正レンズを変位させ撮影光軸を変化させるべく搭載された振れ補正装置内の振れ補正手段を制御することにより、像振れ補正が可能となる。
ここで、振れ検出手段を用いた、カメラ縦ブレ(ピッチ方向)及びカメラ横ブレ(ヨー方向)に由来する像ブレを抑制する、防振システムの概要を説明する。
防振システムは、レンズ鏡筒、カメラ縦ブレ振動、カメラ横ブレ振動を検出する振れ検出手段、振れ補正光学手段及び振れ補正光学手段に推力を与えるコイル、補正光学手段の位置を検出する検出素子から構成される。補正光学手段は、コイルとマグネットにより構成される電磁アクチュエータにより駆動される。また、補正光学手段は位置制御ループを備え、振れ検出手段の出力を目標値として駆動され、像面上での結像位置の安定性を確保している。
また、振れ補正装置においては、振れ補正装置が回転しないようにピッチ方向、ヨー方向にのみ振れ補正光学手段を移動させる為のローリング防止構造を設けているものが多い。なぜなら、ピッチ方向やヨー方向への移動の他にローリングが発生してしまうと、本来の振れ補正量とは異なる移動量を位置検知手段が検知し、所謂クロストークという誤信号による誤補正を行い像振れ補正を正確に行うことが出来なくなってしまうからである。
本出願人もローリング防止構造として、過去に以下の提案している。
特許文献1においては、L字形状のガイド軸で補正レンズの光軸回りの回転を防止した光学防振装置を提案している。ただし、上記特許文献1の光学防振装置では、補正レンズの光軸回りの回転を抑制するためのガイド機構部は、摺動によって補正レンズを平行移動ガイドする構成を有している。したがって、ガイド機構において発生する摺動摩擦が、特に補正レンズの微小駆動時に駆動応答性を劣化させるという問題がある。
このため、特許文献2では、転動可能なボールを用いて補正レンズの光軸回りの回転を抑える光学防振装置が開示されている。この装置は、互いに直交する方向に延びたV溝部が両面に形成されたガイド部材を有する。さらに、該ガイド部材の一方の面のV溝部内に配置されて装置のベース部材との間に挟み込まれるボール(鋼球)と、他方の面のV溝部内に配置されて補正レンズを保持するレンズ保持部材との間に挟み込まれるボールとを有する。
特許文献3でも同様に転動ボールによるローリング防止構造を構成し、高周波振動時や大きな外力が加わった際にもローリングを確実に防止できる構成が開示されている。
特開平10−197911号公報 特開2004−101721号公報 特開2008−185643号公報
特許文献2、特許文献3においては、転動ボールにてローリングを防止する構造を提案している。ローリング防止構造としての転動ボール、ガイド部材は光軸方向に積み上げられた形で構成される。また、転動ボールによるローリング防止効果を得る為の付勢手段を、ローリング防止構造部分と振れ補正手段を挟んで反対側に配置している。その為に、振れ補正装置自体が光軸方向に大きくなり、光学設計上の制約となっていた。また、固定部材からの部品数が多いので、振れ補正光学系の光軸方向の位置精度を出すためには、各部品の寸法精度を上げることが不可欠であり、部品の製造コストが不利な要因となっていた。
また、特許文献3における実施例においては、振れ補正装置における振れ補正光学系は光軸方向においてローリング防止構造用の転動ボール以外の転動ボールで支持される構造である為、光軸方向の位置精度は出しやすくなっている。しかし、転動ボールだけでも9個必要な構成であり、付勢手段とローリング防止構造は光軸方向に積み上げた形で配置するため、振れ補正装置自体が光軸方向へ更に大きくなってしまうという課題があった。また、構成部品も多く、組立性にも課題があった。
そこで本発明は、上記問題点に鑑み、ローリング防止構造を転動ボールで構成することで、少ない摩擦抵抗でレンズをガイドしつつ、振れ補正装置自体をコンパクトに構成でき、組立性も改善し、且つ、振れ補正光学系の光軸方向の位置精度も上げられる振れ補正装置を有する光学機器を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明に係る実施形態においては、振れ補正装置は、光軸に垂直な平面内を移動して像振れを補正する光学系と、該光学系を保持するとともに光軸に垂直な平面内において固定部材に対して可動である可動部材と、該可動部材が光軸に垂直な平面内で回転しないようにガイドするガイド部材と、該固定部材と該ガイド部材との間で転動可能に挟持される3つの第1転動ボールと、該ガイド部材と該可動部材との間で転動可能に挟持される2つの第2転動ボールと、該固定部材と該可動部材との間で転動可能に挟持される1個の第3転動ボールと、該可動部材を該固定部材の方向に付勢する付勢手段と、該可動部材を該固定部材に対して光軸に垂直な二つの方向に駆動する駆動手段と、を有し、前記第1転動ボールの内の2個は、光軸に垂直な第1の方向にのみ転動可能であり、前記第2転動ボールは光軸に垂直な方向であって前記第1の方向とは異なる第2の方向にのみ転動可能であるように構成するものである。
本発明の更なる実施形態においては、前記振れ補正装置は、該2個の第2転動ボールの前記ガイド部材の当接箇所を結んだ線と、前記3個の第1転動ボールの前記ガイド部材との当接箇所を結んだ三角形が、光軸に垂直な平面に投影した状態において、2点で交わるように構成される。この構成により、ガイド部材を2箇所で第1の転動ボールの方向へ付勢しているにもかかわらず、ガイド部材が安定した状態で第1転動ボールの方向へ付勢され、また、第3転動ボールを固定部材に直接当接させていることで振れ補正手段の光軸方向の位置精度を上げることも出来、光軸方向にコンパクトに構成することが出来る。
本発明の更なる実施形態における振れ補正装置は、前記第2の転動ボールと前記第3転動ボールを、光軸を中心とする回転方向において等角度の間隔で配置し、前記ガイド部材は板状の非磁性体で形成され、該ガイド部材への前記第1転動ボールと前記第2転動ボールの当接部は、光軸を中心とする回転方向において互いに異なる位置に配置され、前記ガイド部材及び前記固定部材の、前記第1の方向にのみ転動可能な前記第1転動ボールとの当接部は、該第1の方向に延設されたガイド溝で構成され、前記可動部材及び前記固定部材の前記第2転動ボールとの当接部を前記第2の方向に延設されたガイド溝で構成することで、転動ボール自体が光軸方向にオーバーラップした状態で配置される。この構成により、振れ補正装置を光軸方向にコンパクトに構成することができる。
更に、本発明の振れ補正装置における前記駆動手段は、マグネットと磁気結合している磁性体であるヨークから構成され、前記固定部と一体的に固定され、前記第3転動ボールと少なくとも2個の前記第1転動ボールの、それぞれの前記固定部材への当接部を、該ヨークによって構成することで、部品点数を増やさず光軸方向の位置精度を上げることができる。更には、前記付勢手段は、前記第2転動ボール及び前記第3転動ボールと、光軸を中心とする回転方向において同じ位値になるように配置することで光軸方向にコンパクトに構成可能である。
また、前記振れ補正装置は光学機器に対し光軸の傾きを調整する傾き調整機構を有することで振れ補正手段の倒れを補正し光学性能に影響しない、振れ補正装置を有する光学機器を構成できる。
本発明によれば、振れ補正装置の光軸方向の大きさがコンパクトな構造でありながら、レンズ保持部材の光軸に垂直な平面内での回転を制限しながら光軸に垂直な平面内にて任意の方向にレンズ保持部材を少ない摩擦抵抗で移動させることができる。このため、駆動応答性及び防振性能を向上させることができ、振動や騒音の発生の少ない振れ補正装置及び光学機器を実現することができる。
本発明の実施形態を表すレンズ鏡筒の断面図 図1の振れ補正装置の分解斜視図 図2の反対側から見た分解斜視図 図1の振れ補正装置を係止手段側から見た正面図 図4のA-A断面図 図4のB-B断面図 振れ補正装置の斜視図 振れ補正装置の斜視図 振れ補正装置の斜視図 振れ補正装置の動作の説明概要図 振れ補正装置の動作の説明概要図 振れ補正装置の動作の説明概要図
本発明を実施するための最良の形態を、以下の実施例により説明する。
図1には、本発明の実施例である光学機器としてのレンズ装置の構成を示している。このレンズ装置は、一眼レフカメラ用の交換レンズ(ズームレンズ)であり、図中の中心線より上側は広角端での構成を、中心線より下側は望遠端での構成をそれぞれ示している。なお、以下の説明において、物体側を前側とし、像側を後側とする。
撮像光学系は、第1〜第6レンズユニットL1〜L6により構成される。ズーム操作環1の直進操作によって、第1〜第6レンズユニットL1〜L6が光軸方向に移動し、撮像光学系の焦点距離を変更する。ズーム操作環1の外周には、操作をし易くするためにゴムリング1aが取り付けられている。また、ズーム操作環1の前端部には、遮光フードを取り付けるための爪部1bが設けられている。
ズーム操作環1の後端部には、フォーカス操作環2及びズーム操作調節リング3が配置されている。フォーカス操作環2の回転操作によって第2レンズユニットL2が光軸方向に移動し、焦点調節を行うことができる。また、ズーム操作調節リング3の回転操作によって、ズーム調節リング3とその内側に配置された固定筒4との間の摩擦の大きさが変化し、ズーム操作環1の操作の重さを調節することができる。
直進筒5は、ズーム操作環1及び第1レンズユニットL1を保持する第1鏡筒13とともに光軸方向に移動する。直進筒5にはカム5aが設けられている。ズームカム環6には、直進筒5のカム5aに係合するカムフォロア(図示せず)が設けられている。したがって、操作環の直進操作によって、カム環6は回転しながら光軸方向に移動し、各群を光軸方向に移動する。
ここで、ズームカム環6の光軸方向の移動量は、第5レンズユニットL5を含む後述する振れ補正装置(光学防振装置)12の光軸方向の移動量と同じである。
振れ補正装置12は、第5移動筒11に固定されている。第5移動筒11に設けられたフォロア(図示せず)は、ズームカム環6に周方向に延びるように形成された溝部(図示せず)に係合している。このため、振れ補正装置12(第5レンズユニットL5)は、回転することなくズームカム環6とともに光軸方向に移動する。
案内筒7はレンズ装置の固定部を構成する。案内筒7の後部には、振動型モータと、該モータの回転及びフォーカス操作環2の回転をフォーカスキー16に伝達する伝達機構とを含むフォーカスユニット8が保持されている。また、案内筒7の後端部には、固定筒4及びマウント9がビスによって固定されている。
防滴ゴム10は、マウント9が不図示のカメラのマウントに装着された状態で、該マウント結合部への水滴の浸入を防止する。
第2鏡筒14は第2レンズユニットL2を保持する。第2鏡筒14の外周に配置されたフォーカスカム環15には、ズームカム環6に光軸方向に延在するように形成された案内溝部(図示せず)と第5移動筒11に形成されたカム溝部11aに係合するカムフォロア(図示せず)が設けられている。このため、ズームカム環6が回転すると、フォーカスカム環15が回転しながら光軸方向に移動し、これとともに第2鏡筒14(第2レンズユニットL2)が回転せずに光軸方向に移動する。
前述したフォーカスキー16の回転は、第2鏡筒14に伝達される。第2鏡筒14がフォーカスカム環15に対して回転することで、フォーカスカム環15の内周に形成されたフォーカスカム15aによって第2鏡筒14が焦点調節のために光軸方向に移動する。なお、本実施例の撮像光学系は、焦点距離によって焦点調節のための第2レンズユニットL2の移動量が異なる光学系である。このため、焦点距離の変化に応じてフォーカスカム環15を回転させ、第2鏡筒14を光軸方向に移動させるためのフォーカスカム15aの使用領域を変化させることで、第2鏡筒14の移動量を変化させる。
第3鏡筒18は第3レンズユニットL3を保持する。第3鏡筒18の前部(第3レンズユニットL3よりも前側)には、絞りユニット17が固定されている。第3鏡筒18には、ズームカム環6に形成されたカム溝部6aと、第5移動筒11に形成された直進溝部(図示せず)とに係合するカムフォロア(図示せず)が設けられている。このため、ズームカム環6が回転することによって、第3鏡筒18(第3レンズユニットL3)及び絞りユニット17が光軸方向に移動する。
第4鏡筒19は第4レンズユニットL4を保持する。第4鏡筒19には、ズームカム環6に形成されたカム溝部6bと、第5移動筒11に形成された直進溝部(図示せず)とに係合するカムフォロア(図示せず)が設けられている。このため、ズームカム環6が回転することによって、第4鏡筒19(第4レンズユニットL4)が光軸方向に移動する。
第6鏡筒20は第6レンズユニットL6を保持する。第6鏡筒20には、ズームカム環6に形成されたカム溝部6cと、案内筒7に形成された直進溝部(図示せず)とに係合するカムフォロア(図示せず)が設けられている。このため、ズームカム環6が回転することによって、第6鏡筒20(第6レンズユニットL6)が光軸方向に移動する。
三脚座21には、レンズ装置を三脚に固定するためのネジ部21aが設けられている。
レンズ装置の制御回路23は、案内筒7の外周を囲むように配置されている。レンズ装置の振れを検出する振動ジャイロ等の振れセンサ(角速度センサ)は、制御回路23に半田付けされ、案内筒7にゴムを介して固定されている。
また、制御回路23、フォーカスユニット8、振れ補正装置12及び絞りユニット17は接点22においてカメラと電気的に接続される。
次に、振れ補正装置12の構成を、図2〜図9を用いて詳細に説明する。図2は振れ補正装置12を分解して、振れ補正装置12内の制御基板40側から見た図、図3は振れ補正装置12を分解して図2と逆側から見た図である。図4は振れ補正装置12の背面図、図5,図6はそれぞれ、振れ補正装置12を図4におけるA−A線、B−B線で切断したときの断面を示している。図7〜図8は本実施形態における主要部を抜き出して表した図であり、同一部材については同じ番号で示してある。
振れ補正装置における固定部としての地板30の外周には、図2及び図3に示すように、コロ座30a(実際には光軸を中心とする回転方向に等角度の間隔で3箇所に設けられている)が形成されている。該コロ座30aには、コロ(図示せず)がビス止めされる。該コロが第5移動筒11に設けられた穴部に係合することで、振れ補正装置12が第5移動筒11により保持される。また該コロは所謂偏心コロであり、第5移動筒との係合箇所とコロ座30aとの係合箇所の中心線が偏心している形状である。その為、この偏心コロを回転させることで、第5移動筒に対する振れ補正装置12全体の倒れ(光軸の傾き)を適宜調整することが可能である構成となっている。尚、偏心コロにて保持する理由は後述する。
磁性体により形成された第1ヨーク32は、4箇所に形成された穴32aを貫通する4本のビス34によって地板30の穴30bにビス止めされ一体的に振れ補正装置12の固定部を構成する。ヨーク1の位置は2箇所の突起(不図示)に係合する穴32bによって決められている。また、第1ヨーク32の前面(シフト枠側)には、4つのネオジウムマグネットからなる永久磁石(シフトマグネット)33aが2対吸着されて固定されている。
第5レンズユニットL5は、振れ補正手段を構成している防振レンズであって、図5等で示すように、本実施形態においては3枚のレンズで構成されている。
第5レンズユニットL5は、振れ補正手段を構成しているシフト枠31によって保持されている。シフト枠31の前面には、2対のシフトマグネット33aに対向するよう、2つのシフトコイル35が接着により固定されている。
シフト枠31は、地板30に対して、第5レンズユニットL5の光軸、つまりは撮像光学系の光軸に垂直なピッチ方向(A方向)及びヨー方向(B方向)にシフト可能である。
また、シフト枠31の後面には、2つの赤外発光ダイオード(iRED)等の投光素子36が接着により固定されている。各投光素子36からの光束は、シフト枠31に形成されたスリット31aを通して、シフト基板40に実装された光位置センサ(PSD)等の受光素子(以下、シフト位置検出素子という)40bに入射する。シフト位置検出素子40bは、2つの投光素子36に対応して2つ設けられている。これにより、シフト枠31のピッチ方向及びヨー方向での位置を検出することができる。
前述した振れセンサからの角速度信号は、制御回路23において積分される。これにより、角変位信号が生成される。そして、制御回路23は、角変位信号に基づいて、該角変位により本来像面で生ずる被写体像の変位方向及び変位量に対して、逆方向に同じ量だけ被写体像を変位させる位置を、シフト枠31の目標シフト位置として設定する。制御回路23は、該目標シフト位置とシフト位置検出素子40bにより得られたシフト枠31の位置との差が小さくなるように、シフトコイル35への通電方向及び通電量を決定し、シフトコイル35への通電を行う。このようにして、シフト枠31(第5レンズユニットL5)のフィードバック位置制御を行うことで、像振れを低減する。
シフトフレキシブルプリント基板(以後、シフトFPCと記す)35aの接続部35cは、シフト基板40に実装されたコネクタ40cに接続される。これにより、シフト基板40からのシフトFPC35aに半田付けされた投光素子36とシフトコイル35への通電が行われる。シフトFPC35aのうち接続部35cと投光素子36に半田付けされた部分との間には、複数の折り曲げ部が形成されており、折り曲げ部の弾性と折り曲げ部が移動することによってシフト枠31がシフトしてもシフトFPC35aが突っ張らないようになっている。
第2ヨーク39の前面には、シフト位置検出素子40b、不図示の出力増幅用IC及び接続用コネクタ40cが実装されたシフト基板40が当接している。シフト基板40は、2箇所の位置決め穴40aに地板30に設けられた位置決めダボ30dが挿入されることで第2ヨーク39と共々、位置決めされる。そして、シフト基板40は第2ヨーク39のネジ穴39aに対して2本のビス41aにより第2ヨーク39と一体化され、2本のビス41bによって第2ヨーク39と共に地板30と結合され固定部を構成する。
第2ヨーク39の後面には、第1ヨーク32に固定された2対のシフトマグネット33aと同じ形状を有する2対のシフトマグネット33bが吸着により固定されている。したがって第1ヨーク32、シフトマグネット33a,33b及び第2ヨーク39によって閉じた磁気回路が形成され、磁気吸引力によって第1ヨーク32と第2ヨーク39が引き合う。この際に磁気吸引力によりそれぞれのヨークや固定部である地板30が変形するのを防止するために、4本のシャフト32fがヨーク間に配設されている。また、この磁気回路内でシフトコイル35に通電することで、シフト枠31がピッチ方向及びヨー方向にシフト駆動される。
つまり、第1ヨーク32、シフトマグネット33a,33b、第2ヨーク39及びシフトコイル35によって、シフト枠31をピッチ方向及びヨー方向にシフトさせる電磁アクチュエータが構成されている。
次に本発明の主要部であるガイド手段を構成しているローリング防止構造部分について説明する。
ローリング防止構造は、主に第1ヨーク32、第1ガイドプレート42、第2ガイドプレート44、第1転動ボール38、第2転動ボール51、第3転動ボール55によって構成されている。
シフト枠31等の振れ補正手段を組み込む前であって、地板30に第1ヨークを組み込んだ状態を像側から見た状態を図7に示す。第1ヨーク32は、3箇所の転動ボール当接部32c、32dを有する。2組のアクチュエータを構成しているマグネットの間に位置する当接部32cには、第3転動ボール55が当接し、2箇所の当接部32dには第1転動ボール38が当接する。当接部32dは長穴により構成されるガイド溝32eである。2個の第1転動ボール38は、それぞれの当接部32dのガイド溝32e上を転動する。
地板30には第1ロックヨーク53がビス54によって固定され、第1ロックヨーク53の表面には当接面53aがあり、この当接面53a上を残りの第1転動ボール38が転動する。
図7の状態に第1ガイドプレート42を組み込んだ状態が図8の状態である。第1ガイドプレート42は、板状のガイド部材であって、3箇所の当接部(42a(2箇所)、42b(1箇所))において第1転動ボール38と当接する。その内2ヶ所の当接部42aは、図8に示す第1ガイドプレート42の裏面側に、第1ヨーク32上のガイド溝32eと同方向に形成された長穴からなるガイド溝42aで構成される。
以上の構成により、第1ガイドプレート42と第1ヨーク32及び地板30の間に、3個の第1転動ボール38が転動可能な状態で挟持される。第1ヨーク32上のガイド溝32eと、ガイド溝32eと同じ方向に長手方向を有するガイド溝42aの間で2つの第1転動ボール38が挟持されているため、第1ガイドプレート42は長穴の長手方向(図8中のA方向)にのみ移動できる。
第1ガイドプレート42には、光軸と直行する平面内においてガイド溝42aと直交する方向に延設された長穴があり、その像面側(地板30と反対側)にガイド溝42cが2箇所形成され第2転動ボール51の当接部として機能する。なお、第1ガイドプレート42は、非磁性体のステンレスを材料としていることで、シフトマグネット33aに吸引されて第1ガイドプレート42の作動の負荷にならない。また、第1転動ボール38、第2転動ボール51、第3転動ボール55は、セラミック製のボールであるため、組込み時にシフトマグネット33aに吸引されずに組込むことが出来、作動時の負荷にもならない。
またそれぞれの転動ボールの当接部を光軸方向に重ならないように、ずらした配置としたことで、組み込み後の光軸方向の厚さを、それぞれの転動ボールとガイドプレートの厚みの和より小さくするように構成でき、光軸方向の省スペース化を図っている。本発明においては更に第1ガイドプレート42の表側当接部であるガイド溝42c付近と当接部42a付近との間で段をつけて、ガイド溝42cが構成される第1ガイドプレート42の面を第1転動ボール38側へシフトさせ、更なる省スペース化を図っている。
図9は図8の組立途中の装置に組み込まれる振れ補正手段を主に表している。尚、分かり易いように第2転動ボール51及び第3転動ボール55は当接部に接する形で表現し、シフトスプリング37も表現してある。
シフト枠31には位置決めダボ31cが設けられ、第2ガイドプレート44の穴44aに入り込むことで位置決めとして機能している。また第2ガイドプレート44はネジ穴部44bに図9裏側からビス止めされることでシフト枠31と一体的に固定される。
第2ガイドプレート44には、B方向に長手方向を有する長穴が形成され、その長穴により構成されるガイド溝44cが2箇所設けられている。このガイド溝44cが第2転動ボール51の当接部として機能している。第3転動ボール55の当接部はサブプレート52によって構成される。このサブプレート52はステンレスを材料で構成され、シフト枠31に接着固定される。
凸部31eは、サブプレート52の位置決め及び第3転動ボール55の脱落防止用の壁を兼ねている。
以上のように転動ボールの当接箇所は本発明においては全て金属で構成しているが、振れ補正手段を構成している光学系の重量や大きさによっては樹脂で構成してもよい。図8の状態に図9に示す振れ補正手段が組み込まれた際には、シフト枠31(振れ補正手段)は、第2ガイドプレート44を介して2箇所の第2転動ボール51及びサブプレート52を介して1箇所の第3転動ボール55によって支持されている。すなわち、第1ガイドプレート42と第2ガイドプレート44との間で、2つの第2転動ボールが転動可能に挟持され、サブプレート52と第2ガイドプレート44との間で、第3転動ボールが転動可能に挟持されている。そして、B方向に長い、第2ガイドプレート44のガイド溝44cと第1ガイドプレート42のガイド溝42cの間に2つの第2転動ボール51が挟まれているため、第2ガイドプレート44を固定しているシフト枠31は、第1ガイドプレート42に対して長穴の方向(B方向)にしか移動できない。つまり、当接部32cとサブプレート52との間に挟まれた第3転動ボール55、当接面53aと当接部42bとの間に挟まれた第1転動ボールは、それぞれ自由な方向に転動可能である。そのため、第1ガイドプレート42とシフト枠31(第2ガイドプレート44)は、A方向には第1転動ボール38の転動により一体的に移動し、B方向には第2転動ボールの転動により移動する。このように、シフト枠31は光軸に垂直な平面内において回転することなく光軸に垂直な平面内をシフト移動することができる。
尚、ガイド溝42aとガイド溝32eの長手方向(第1の方向)と、ガイド溝42cとガイド溝44cの長手方向(第2の方向)が互いに直交する実施例を例示したが、本発明の構成はこれに限定されることはなく、光軸に垂直な平面内において互いに異なればよい。
以上の構成を模式的に表したものが図10で、これにより本実施形態の主要部の動作を簡単に説明する。
図10中、(1a)はシフトしていない状態を表している正面図であり、(1b)及び(1c)はそれぞれ側面図である。転動ボール38、51、55の配置以外は模式的に示している。固定要素(固定部材)301は、実施例中の、第1ヨーク32と第1及び第2ロックヨーク47、53並びに地板30に対応する。ガイド要素302は第1ガイドプレート42に対応し、移動要素(可動部材)303は、シフト枠31、第2ガイドプレート44、サブプレート52を一体的に表している。第5レンズユニットL5は、移動要素303に装着される
図10の(2a)は、ピッチ方向(A方向)上側に最大シフトした状態を表しており、(2b)及び(2c)は同様にその状態の側面図である。図10の(3a)は、ヨー方向(B方向)右側に最大シフトした状態を表しており、(3b)及び(3c)はその側面図である。また移動要素303は常に固定要素301側に付勢されている状態であるが本図上では省略している。
シフトしていない状態では、(1a)に示すようにそれぞれの転動ボール38,51、55はガイド溝の中心位置に位置している。この状態から図中でピッチ方向(A方向)上側に最大シフトした状態(2a)への移動中では、ピッチ方向(A方向)に延設されたガイド溝32eとガイド溝42aに沿って2個の第1転動ボール38が転動する。従って、第1転動ボール38は、移動要素303の移動量の半分だけピッチ方向(図中上方向)に移動している。ガイド溝に当接していない2ヶ所の転動ボール、すなわち、固定要素301と移動要素303との間に挟まれている第3転動ボール55と、固定要素301とガイド要素302との間に挟まれている第1転動ボール38も同様に転動する。ヨー方向に延設されたガイド溝に当接する2箇所の第2転動ボール51は、シフトスプリング37によりガイド溝に付勢されているため、ピッチ方向(A方向)には転動できず、ガイド要素302及び移動要素303と一体的にA方向に移動する。また転動した第1転動ボール38は最大シフト状態でもガイド溝の延設方向の端部と当接しないため、確実に転動することにより負荷変動が起きず、制御上も安定する。
次に図中、B方向右側に最大シフトした状態への移動中、すなわち、図10の(1a)の状態から(3a)の状態への移行中では、ヨー方向に延設されているガイド溝42cとガイド溝44cに沿って、2個の第2転動ボール51が転動する。従って、第2転動ボール51は、移動要素303の移動量の半分だけ図中右方向に移動している。ガイド溝に当接していない第3転動ボール、すなわち、固定要素301と移動要素303との間に挟まれている第3転動ボール55も同様に転動する。ピッチ方向(A方向)に延設されたガイド溝に当接している2箇所の第1転動ボール38は、シフトスプリング37によりガイド溝32e、42aに付勢されているため、ヨー方向(B方向)には転動できず、中心位置にそのまま保持される。また転動した第2転動ボール51、は最大シフト状態でもガイド溝の延設方向の端部と当接しないため、確実に転動することにより負荷変動が起きず、制御上も安定する。
以上の関係をそれぞれピッチ方向、ヨー方向で制御することで、負荷変動無くかつ、回転(ローリング)もしないで全ての移動部が転動保持されている構成となっている。
また、本実施形態におけるそれぞれのガイド溝32e、42a、42c、44cの長さは、各転動ボールの転がり移動量よりも所定量長く設定されている。これにより移動方向の端(溝の長手方向の端)で転動ボールがガイド溝の長手方向の端部に突き当たり、作動に影響を及ぼす可能性が排除されている。自由に転動する当接面53aの段差、凸部31eの壁までの距離も同様に、実際の転動によって移動する量より所定量広げた範囲としている。本実施形態においてはどちらも実際の転動によって移動する量の約2倍を確保している。シフト枠31の外周3箇所には、突起31bが形成されている。また、地板30における該3つの突起31bに対応する3箇所にも、突起30cが形成されている。そして、各突起31bと各突起30cには、図5等に示すように、シフトスプリング37の両端37aが掛けられている。この様に、シフトスプリング37が角度方向に略等間に配置されることで、シフト枠31が常に地板30側にバランスよく付勢される。そして、シフト枠31がシフト時にシフト枠31自体がばたついたりせず、バランスよく支持するために、シフトスプリング37と、光軸を中心とする回転方向において略同じ位置に、第2転動ボール51及び第3転動ボール55の当接部が設けてある。
尚、第1ガイドプレート42における第2転動ボール51のガイド溝42cは、第1ガイドプレートの3箇所の第1転動ボール38の当接部42a、42bの間に設けてあり、当接部42a,42bを結んだ三角形に対してガイド溝42cを結んだ線は光軸に垂直な平面に投影すると、2箇所の点Pで交わる構成になっている。第1ガイドプレート42は、シフトスプリング37による地板30側への付勢力を、ガイド溝42c上の2つの第2転動ボール51を介して2箇所のみで受けているが、この構成によりばたつかずバランスよく移動可能に支持することを可能とする。
また、シフト枠31の光軸方向の位置を第1ガイドプレート42を介さずに、第3転動ボール55を介して固定部である第1ヨークに対して決めている箇所があるため、部品点数と光軸方向の位置の変動を抑制することが出来る。
但し、シフト枠31は、2箇所においては、第1ガイドプレート42、第2ガイドプレート44を介して固定部に支持される。その2箇所の光軸方向の位置については、第2転動ボール当接部42c近傍のコロ座30aに配置される前述の偏心コロを回転させて調整する傾き調整機構を有し、振れ補正手段の倒れを調整することが可能である。
尚、倒れ調整方法は偏心コロにて行う方法に限定されるものではない。
地板30に固定される第1ロックヨーク53には、ロックマグネット48aが吸着して固定されている。ロック部材としてのロックリング45は、地板30の内周部によって光軸回りで回転可能に保持されている。ロックリング45の内周部の4箇所には、ロックカム部45aが形成されている。
シフト枠31に形成された第5レンズユニットL5を保持する円筒部分の外周面のうち、ロックリング45が後述するアンロック位置に回転した状態で、光軸を中心とする回転方向において、ロックカム部45aと同じ位置となる4箇所には、突起部31fが形成されている。光軸を中心とする回転方向において、ロックリング45のロックカム部45aの位置がシフト枠31の突起部31cの位置に対してずれている状態では、突起部31cがロックリング45の内周面45fに当接(係合)又は近接する。このため、シフト枠31のピッチ及びヨー方向へのシフトが制限される。この状態をロック状態といい、この状態でのロックリング45の回転方向の位置をロック位置という。
また、ロックリング45のロックカム部45aの回転角がシフト枠31の突起部31cの回転角に一致している状態では、突起部31cがロックカム部45aの内側に、ロックカム部45aに対して所定の間隔をあけて位置する。このため、シフト枠31のピッチ及びヨー方向へのシフトが許容される。この状態をアンロック状態といい、この状態でのロックリング45の回転位置をアンロック位置(ロック解除位置)という。
ロックリング45の平面部45cの後面には、ロックコイル49が接着により固定されている。ロックコイル49のコイル線の端部は、ロックリング45の外周に貼り付けられたロックFPC46の露出部46bに半田付けされている。
ロックFPC46には、ロックリング45の回転位置を検出するための検出器であるフォトインタラプタ46aが実装されている。フォトインタラプタ46aは、ロックリング45に形成された遮光部45bが、該フォトインタラプタ46aの投光部と受光部の間を通過して遮光状態から受光状態に切り換わることで、ロックリング45の回転位置(ロック位置及びアンロック位置)を検出する。
本実施例では、ロック位置とアンロック位置とでフォトインタラプタ46aから出力される信号はいずれも明信号(受光部が受光しているときの信号)である。このため、制御回路23は、シフト枠31のシフト位置を検出するシフト位置検出素子40bからの信号を参照して、ロック位置かアンロック位置かを判定する。例えば、フォトインタラプタ46aから明信号が出力されている状態でシフト枠31の位置が撮像光学系の光軸付近の位置を示す場合はロック位置と判定し、シフト枠31の位置が撮像光学系の光軸から離れた位置である場合はアンロック位置と判定する。
なお、ロックFPC46には、ロックリング45の回転に伴って弾性変形可能なUターン部46dが形成されており、これによりロックFPC46の突っ張りが防止される。
47aはロックゴム(弾性部材)であり、ロックリング45のロック位置を超える回転及びアンロック位置を超える回転を阻止する。
第2ロックヨーク47の前面には、ロックマグネット48bが吸着して固定されている。第1ロックヨーク53、ロックマグネット48a、第2ロックヨーク47及びロックマグネット48bにより閉じた磁気回路が形成され、磁気結合している。この磁気回路の中でロックコイル49に通電することで、ロックリング45をロック位置とアンロック位置との間で回転させることができる。
第1ロックヨーク53、ロックマグネット48a、第2ロックヨーク47、ロックマグネット48b及びロックコイル49により、ロックリング45を回転させる電磁アクチュエータが構成される。
ロックコイル49への通電によって回転駆動されたロックリング45の突起45d,45eがロックゴム47aに衝突しても、ロックゴム47aが弾性部材(ゴム)によって形成されているため、ほとんど衝突音は発生しない。
また、ロックリング45がロック位置とアンロック位置との間で回転している状態(以下、回転途中状態という)では、ロックリング45の遮光部45bがフォトインタラプタ46aの投光部と受光部の間に位置し、投光部から受光部に向かう光を遮る。外乱等によってロックリング45が回転途中状態で停止したことがフォトインタラプタ46aによって検出された場合、制御回路23は、ロックリング45を該停止直前までの回転方向と同じ方向に再度回転させるように、ロックコイル49への通電を行う。停止直前までの回転方向は、制御回路23内のメモリに記憶するようにすればよい。
また、不具合防止の観点から、回転途中状態で停止した場合は、停止直前までの回転方向にかかわらず、ロックリング45をロック位置に再度回転させるようにしてもよい。
以上の構成で、それぞれの転動ボールが滑ることなく転がることができるために、少ない摩擦抵抗で振れ補正手段であるシフト枠31が移動でき、駆動応答性及び防振性能を向上することができる。
また、振れ補正手段自体を付勢していることでシフト移動時にガタが無い為に、振動や騒音の発生を少なく出来る。また、ローリング防止構造を構成している上記部分と光軸方向に重なった位置に付勢手段であるシフトスプリング37を配置することで振れ補正装置を光軸方向にコンパクトに構成できる。
なお、本実施例では、シフト枠31にシフトコイル35を設け、地板30(第1及び第2ヨーク32,39)にシフトマグネット33a,33bを設けた、いわゆるムービングコイルタイプの振れ補正装置について説明した。しかし、本発明はこの構成に限らず、シフト枠31にシフトマグネットを設け、地板30にシフトコイルを設けた、いわゆるムービングマグネット型の振れ補正装置を用いる場合にも適用することができる。すなわち、シフト枠31と地板30のうち一方にコイルを設け、他方にマグネットを設ければよい。
また、本実施例において、シフト枠31の付勢手段としてコイルバネを用いたが、他の付勢手段であるゴム等の弾性部材やマグネットの磁気吸引力あるいは磁気反発力を利用して付勢してもよい。コイルバネを用いた場合についても本実施例と同様の効果があれば本実施形態の構成に縛られるものではない。
本実施例においては、転動ボールを一方向のみ転動可能にするための構成として、長穴によるガイド溝を例示したが、本発明はこれに限定されることはない。V溝、U溝等からなるガイドであって、一方向以外への転動の自由度を持たないガイドの構成(転動ボールがガイドに2点のみで当接するガイド)であれば、本実施例と同様の効果を享受できることに留意されたい。
12:振れ補正装置
30:地板(固定部材)
31:シフト枠(可動部材)
32:第1ヨーク
37:シフトスプリング
38:第1転動ボール
39:第2ヨーク
40:シフト基板
42:第1ガイドプレート
44:第2ガイドプレート
51:第2転動ボール
55:第3転動ボール

Claims (8)

  1. 振れ補正レンズと、
    該振れ補正レンズを保持するとともに光軸に垂直な平面内において固定部材に対し可動である可動部材と、
    該固定部材に対して光軸に垂直な平面内において移動可能であり且つ該可動部材が光軸に垂直な平面において回転しないようにガイドするガイド部材と、
    該固定部材と該ガイド部材との間で転動可能に挟持される3個の第1転動ボールと、
    該ガイド部材と該可動部材との間で転動可能に挟持される2個の第2転動ボールと、
    該固定部材と該可動部材との間で転動可能に挟持される1個の第3転動ボールと、
    該可動部材を該固定部材に対して光軸に垂直な方向に駆動する駆動手段と、を有する振れ補正装置であって、
    前記3個の第1転動ボールの内の2個は、光軸に垂直な第1の方向にのみ転動可能であり、
    前記2個の第2転動ボールは、光軸に垂直な方向であって、前記第1の方向とは異なる第2の方向にのみ転動可能であり、
    前記1個の第3転動ボールは、光軸に垂直な方向に自由に転動可能であ
    前記光軸に垂直な方向から見た場合に、前記第3転動ボールと前記第1転動ボールとは、少なくとも一部が重なるように配置されている、
    ことを特徴とする振れ補正装置。
  2. 前記光軸に垂直な方向から見た場合に、前記第3転動ボールと前記第2転動ボールとは、少なくとも一部が重なるように配置されている、ことを特徴とする請求項に記載の振れ補正装置。
  3. 前記2個の第2転動ボールの前記ガイド部材との当接箇所を結んだ線と、前記3個の第1転動ボールの前記ガイド部材との当接箇所を結んだ三角形が、光軸に垂直な平面に投影した状態において、2点で交わるように構成される、ことを特徴とする請求項1または2に記載の振れ補正装置。
  4. 前記第2転動ボールと前記第3転動ボールを、光軸を中心とする回転方向において等しい間隔で配置し、
    該ガイド部材への前記第1転動ボールと前記第2転動ボールの当接部は、該光軸を中心とする回転方向において互いに異なる位置に配置され、
    前記ガイド部材及び前記固定部材の、前記第1の方向にのみ転動可能な前記第1転動ボールとの当接部は、該第1の方向に延設されたガイド溝で構成され、
    前記可動部材及び前記固定部材の、前記第2転動ボールとの当接部は、前記第2の方向に延設されたガイド溝で構成される、
    ことを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の振れ補正装置。
  5. 前記駆動手段は、マグネットと磁気結合している磁性体であるヨークから構成され、前記固定部材と一体的に固定され、
    前記第3転動ボールと少なくとも2個の前記第1転動ボールのそれぞれの前記固定部材への当接部は該ヨークによって構成される、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の振れ補正装置。
  6. 前記可動部材を前記固定部材の方向に付勢する付勢手段を備え、
    該付勢手段は、前記第2転動ボール及び前記第3転動ボールと、光軸を中心とする回転方向において同じ位置になるように配置されている、
    ことを特徴とする請求項に記載の振れ補正装置。
  7. 光軸に垂直な平面に投影した状態において、光軸を中心とする回転方向について、前記第1転動ボール、前記第2転動ボール、前記第1転動ボール、前記第3転動ボール、前記第1転動ボール、前記第2転動ボールの順に配置されている、ことを特徴とする請求項に記載の振れ補正装置。
  8. 請求項1乃至の何れか1項に記載の振れ補正装置を有する光学機器。
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