JP2008101236A - 蒸着源、蒸着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カソード電極の使用効率の高い蒸着源を提供する。
【解決手段】本発明の蒸着源3は保持装置40を有しており、カソード電極35は保持装置40に着脱可能にされている。所定回数のアーク放電を発生させ、カソード電極35の先端が後退したら、一旦保持装置40と共にカソード電極35を台座32から取り外し、保持装置40を緩め、蒸発によって減少した分だけカソード電極35を保持装置40から繰り出し、その状態でカソード電極35を保持装置40に固定し、再び台座32に取り付けると、再度アーク放電によって、所定量の蒸着材料の蒸気を放出できる状態になる。
【選択図】図2

Description

本発明は、蒸着源と、その蒸着源を使用した蒸着装置に係り、特に、蒸着材料を効率的に使用できる蒸着源と蒸着装置に関する。
同軸型真空アーク蒸着源は、成膜対象物を加熱せずに、金属間化合物薄膜や炭素薄膜が容易に得られることから、注目されている技術である。
図5の符号103は、従来技術の同軸型真空アーク蒸着源を示している。
この蒸着源103は、成膜装置の真空槽内に配置されており、円筒形のアノード電極131を有している。
アノード電極131の内部底面には導電性の台座132が配置されており、台座132の上部には凹部133が形成され、該凹部133内には、蒸着材料が柱状に成形されて成るカソード電極135が挿入されている。
カソード電極135の周囲には、絶縁円筒138と、リング状のトリガ電極137とが、この順序で環装されており、トリガ電極137は、絶縁円筒138の表面のカソード電極135とは離間した位置に配置されている。
カソード電極135と台座132とは電気的に接続されている。トリガ電極137と台座132との間は絶縁部材139によって絶縁されている。
真空槽(不図示)の外部には電源装置105が配置され、トリガ電極137と台座132はこの電源装置105に接続されており、カソード電極135には、台座132を介して電圧が印加されるように構成されている。
カソード電極135の先端は、絶縁円筒138先端から突出されており、突出された部分の側面と先端はアノード電極131内部で露出されている。
この蒸着源103によって成膜対象物表面に薄膜を形成する工程を説明すると、真空槽内を真空雰囲気にし、成膜対象物(不図示)を真空槽内に配置する。アノード電極131は接地されており、電源装置105により、台座132に負の高電圧を印加した状態で、トリガ電極137に、台座132の電圧よりも接地電位に近い負電圧を印加すると、アノード電極131内で露出するカソード電極135先端の側面とトリガ電極137の間にトリガ放電が発生し、トリガ放電によって、カソード電極135とアノード電極131の間にアーク放電が誘起される。
アーク放電により、カソード電極135の露出する側面に大電流のアーク電流が流れ、その部分が溶融、蒸発すると、カソード電極135の蒸気がアノード電極131の内部に放出される。
アーク電流が流れると、アーク放電によって生成された電子は、アーク電流が形成する磁界によってアノード電極131の外部に放出される。
アノード電極131内部に放出された蒸着材料の蒸気のうち、正電荷の微小粒子はその電子に引き付けられ、アノード電極131の外部に放出される。
放出された微小荷電粒子の飛行方向には成膜対象物が配置されており、蒸着材料の微小荷電粒子が成膜対象物表面に到達するとそこに付着し、蒸着材料の薄膜が形成される。
しかし、カソード電極135は、露出した側面のうち、一部分しか溶融せず、カソード電極135の極一部しか活用できない。
図6の符号109は、蒸着材料の放出により、カソード電極135の側面に形成されたリング状の凹部を示しており、アーク放電が維持できない程消耗すると、そのカソード電極135は使用できなくなる。
この場合、カソード電極135を台座132から抜去し、上下入れ替え、消耗した部分を台座132の凹部133に挿入し、消耗していない部分をアノード電極131内に露出させると、再使用できるが、再使用は一回限りであり、カソード電極135の大部分は使用することがでない。
同軸型アーク蒸着源は、例えば下記特許文献に記載されている。
特開2006−83431
本発明は、上記従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、カソード電極の使用効率の高い蒸着源と、その蒸着源を使用した蒸着装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は筒状のアノード電極と、前記アノード電極の内部に配置された棒状のカソード電極と、前記カソード電極の先端の外周に着脱可能に配置された絶縁部材と、前記絶縁部材に配置されたトリガ電極とを有し、前記トリガ電極と前記カソード電極の間に生じたトリガ放電によって、前記カソード電極と前記アノード電極の間にアーク放電が誘起され、前記カソード電極から蒸着材料の蒸気が生成され、前記蒸着材料の蒸気が前記アノード電極の開口から放出される蒸着源であって、前記アノード電極内には台座が配置され、前記カソード電極は、前記アノード電極内で前記アノード電極の中心軸線と平行に配置され、前記カソード電極の一端部は、先端が前記開口に向けられ、他端部は、保持装置に着脱可能に保持され、前記保持装置は、前記台座に着脱可能に保持され、前記保持装置と前記台座は密着され、前記カソード電極と前記保持装置とは、前記中心軸線と平行な方向に、アノード電流が流れるのに必要な最短長さ以上密着された蒸着源である。
本発明は蒸着源であって、前記保持装置と前記台座を密着させる第一の締結装置と、前記カソード電極と前記保持装置を密着させる第二の締結装置を有する蒸着源である。
本発明は蒸着源であって、前記保持装置は、分離可能な第一、第二の保持部を有し、前記第一、第二の保持部は前記カソード電極の側面に密着され、前記カソード電極を挟んで保持するように構成された蒸着源である。
本発明は蒸着源であって、前記カソード電極は、柱状の蒸発部と、前記蒸発部よりも小径の柱状の支持部を有し、前記第一、第二の保持部は、前記支持部の側面に密着されるように構成された蒸着源である。
本発明は蒸着装置であって、真空槽と、前記蒸着源とを有し、前記蒸着源から前記真空槽内に、前記蒸着材料の蒸気が放出されるように構成された蒸着装置である。
蒸着材料を少しずつ繰り出して使用することができるから、蒸着材料の使用効率が高い。
本発明の蒸着装置を図面を用いて説明する。
図1の符号1は、本発明の蒸着装置を示している。この蒸着装置1は、真空槽2を有しており、真空槽2内部には、本発明の一例の蒸着源3が配置されている。
図2(b)は、この蒸着源3の平面図であり、同図(a)は、同図(b)のA−A線截断面図に相当する。
この蒸着源3は、筒状のアノード電極31を有している。アノード電極31の一端には板状のアノードベース34が配置され、他端は開放され、開口39が形成されている。
アノードベース34のアノード電極31内部側の表面には、絶縁性のベース碍子49が配置されており、該ベース碍子49上には台座32が配置されている。
アノード電極31の内部には、蒸着材料が棒状に成形されて成るカソード電極35が配置されている。
台座32は、アノード電極31の開口39側の面に凹部33が形成されている。カソード電極35の一端は、保持装置40に保持されており、カソード電極35の他端がアノード電極31の開口39に向けられた状態で、保持装置40は、台座32の凹部33内に配置されている。
カソード電極35とアノード電極31の中心軸線は一致されており、カソード電極35の保持装置40とは反対側の端部は開口39に向けられている。カソード電極35の周囲には、絶縁部材である絶縁円筒44が環装されており、カソード電極35は絶縁円筒44の内部に挿入された状態になっている。カソード電極35の先端は、絶縁円筒44の端部と同程度の高さに配置されている。カソード電極35の先端は、アノード電極31内に位置している。
絶縁円筒44の外周には、トリガ電極37が配置されている。ここではトリガ電極37は円筒であり、絶縁円筒44の外周に環装されている。
図3(a)〜(d)は、カソード電極35と保持装置40を説明するための図面である。同図(b)は、カソード電極35を示しており、同図(a)は、カソード電極35が保持装置40内に挿入された状態を示している。
カソード電極35は、円柱形状の蒸発部45と、蒸発部45よりも小径の円柱形状の支持部46を有している。蒸発部45と支持部46の中心軸線は一致するようにして、支持部46の上端が蒸発部45の底面に接続されている。蒸発部45と支持部46は、蒸着材料で構成されている。
保持装置40の構造を説明すると、保持装置40は、分離可能な第一、第二の保持部41、42を有している。第一、第二の保持部41、42は、カソード電極35の側面にそれぞれ当接可能な形状に成形されており、ここでは、第一、第二の保持部41、42は、カソード電極35の支持部46の外周と同程度の半径の円周に沿った曲面65、66をそれぞれ有しており、第一、第二の保持部41、42がカソード電極35の支持部46に当接されると、互いに密着するように構成されている。
第一、第二の保持部41、42のカソード電極35の支持部46の円周に沿った方向の合計長さは、カソード電極35の外周よりも短く、第一、第二の保持部41、42は、両方一緒にカソード電極35に密着できる。
第一、第二の保持部41、42の、カソード電極35の中心軸線に沿った方向の長さは、蒸発部45の長さと同じか、それよりも長くされており、後述するようにカソード電極35を繰り出したときに、蒸発部45を可及的に使用可能にされている。
図3(c)は、第一、第二の保持部41、42を分離した状態の保持装置40を示している。第一、第二の保持部41、42の一方には、ねじ穴51が形成されて、他方には、ねじ溝の無い貫通孔52が形成されている。
第一、第二の保持部41、42をカソード電極35の支持部46に密着させ、第一、第二の保持部41、42のねじ穴51と貫通孔52を連通させた状態で、貫通孔52側からねじ55を挿入し、ねじ頭を貫通孔52の内部の突出部(不図示)に当接させた状態で、ねじ55先端をねじ穴51にねじ込むと、第一、第二の保持部41、42は、互いに逆方向から、カソード電極35の支持部46を圧縮するように押圧し、カソード電極35の支持部46の側面と第一、第二の保持部41、42の側面とが密着する。従って、この蒸着源3では、貫通孔52と、貫通孔52内部の突出部と、ねじ穴51と、ねじ55とで、カソード電極35を保持装置40に密着させる第二の締結装置が構成される。
カソード電極35が保持装置40に密着した状態では、カソード電極35と保持装置40の間は、電気的に低抵抗である。
第一、第二の保持部41、42の外周も円形に湾曲しており、第一、第二の保持部41、42によってカソード電極35の支持部46を保持した状態では、外形は円柱形状になっている。
保持装置40は、台座32の凹部33と同形状であって、凹部33内に挿入可能な支持台43を有している。ここでは、台座32の凹部33は円柱形状であり、支持台43も円盤形状を含む円柱形状である。
第一、第二の保持部41、42のうち、一方(ここでは第一の保持部41)が、保持部のカソード電極35と密着する曲面65の円の中心軸線が、支持台43の中心軸線と一致するように、支持台43の表面上に立設されている。
第一、第二の保持部41、42をねじ止め固定するねじ55は、ねじ頭が貫通孔52内に位置しており、従って、第一、第二の保持部41、42の外周からはねじ55が突出しないようにされている。
第一、第二の保持部41、42がカソード電極35を挟んだ状態では、第一、第二の保持部41、42の外形の直径は、支持台43の直径と同じ大きさであり、従って、側面に突出部の無い一個の円柱が形成される。
台座32の凹部33は、その円柱と略同径の円柱状の穴であり、カソード電極35を保持した状態の保持装置40は、台座32の凹部33内に配置されている。カソード電極35は、アノード電極31の開口39側に向けられている。
台座32の凹部33が形成された位置には、凹部33の壁面を厚み方向に貫通するねじ穴59が形成されている。ねじ穴59の延長線上には、保持装置40の支持台43が位置しており、ねじ穴59にねじ58の先端部をねじ込むと、ねじ58の先端部は支持台43の側面に当接され、更にねじ込むと、支持台43を押圧するようになっている。
押圧された支持台43は、ねじ58先端が当接された場所とは反対側の面が、台座32の凹部33の内周側面に押圧され、台座32と保持装置40は密着するように構成されている。従って、この蒸着源3では、ねじ58とねじ穴59とを有する第一の締結装置によって保持装置40と台座32とが密着する。
台座32と保持装置40は、金属等の導電性を有する材料で形成されており、互いに密着された状態では、台座32と保持装置40の間は電気的に低抵抗である。
真空槽2の外部には電源装置5が配置されている。
台座32の裏面側には、配線部材36が接続されており、配線部材36は、絶縁部材61、62によって真空槽2と絶縁された状態で、真空槽2の外部に気密に導出され、電源装置5に接続されている。従って、カソード電極35は、配線部材36と、台座32と、保持装置40を介して、電源装置5に接続されている。
真空槽2とアノードベース34には、外周がセラミックスで絶縁被覆された配線64が気密に挿通されており、トリガ電極37は、この配線64により、真空槽2やアノードベース34とは絶縁された状態で、電源装置5に接続されている。
アノード電極31は真空槽2と共に接地電位に接続されており、電源装置5により、カソード電極35にはアノード電極31に対して負の高電圧が印加され、トリガ電極37にはカソード電極35よりも接地電位に近い負電圧が印加されるように構成されている。
真空槽2には真空排気系9が接続されており、真空排気系9によって真空槽2内を真空雰囲気にし、電源装置5によって、カソード電極35に負の高電圧を印加した状態で、トリガ電極37に、負電圧をパルス状に印加すると、トリガ電極37とカソード電極35の先端の間にトリガ放電が発生し、それにより、アノード電極31の内周面とカソード電極35の先端の間にアーク放電が誘起され、カソード電極35にアーク電流が流れる。
カソード電極35を構成する蒸着材料はアーク電流によって溶融・蒸発し、カソード電極35の先端から蒸着材料の蒸気と電子が放出される。
このとき、カソード電極35と、保持装置40と、台座32を流れるアノード電流によって磁場が形成され、アノード電極31内の電子は、アーク電流が形成する磁場から力を受け、アノード電極31の開口39から真空槽2内に放出される。蒸着材料の蒸気中に含まれる電荷質量比(電荷質量比=電荷/質量)が大きな正電荷の微小粒子は、電子に引き付けられてアノード電極31の開口39から真空槽2内に放出されるが、電荷質量比が小さな巨大粒子や中性粒子は、アノード電極31の内周面に衝突し、アノード電極31の開口39から放出されない。
真空槽2内のアノード電極31の開口39に面する位置には基板ホルダ8が配置されている。基板ホルダ8には、成膜対象物である基板7が配置されており、真空槽2の内部に放出された微小荷電粒子は、基板7表面に到達すると、基板7表面に薄膜が成長する。
真空槽2内に磁力線形成装置(不図示)が配置されており、アノード電極31の開口39から放出された電子の飛行方向が曲げられる場合は、曲げられた電子の飛行方向に基板ホルダ8が配置されており、正電荷の微小粒子は電子に引き付けられ、基板ホルダ8に配置された基板7表面に到達し、薄膜を成長させる。
アーク電流は、電源装置5内のコンデンサ(2200μF)から供給されており、コンデンサの放電が終了するとアーク電流は停止する。アーク電流の大きさは、ピーク値が1400〜2000A、流れる時間は1ミリ秒程度である。
コンデンサを再充電した後、トリガ放電を発生させると、アーク電流が再度流れ、薄膜が成長する。
このように、アーク電流を複数回流し、基板7表面に薄膜を成長させると、カソード電極35の先端が蒸発により後退し、絶縁円筒44の先端から離れると、蒸気発生量は次第に減少する。
カソード電極35から蒸着材料蒸気が放出される前の状態では、第一、第二の保持部41、42と、カソード電極35との密着部分の、カソード電極35の中心軸線に平行な方向の長さL0は、アノード電流が流れるために必要な長さ以上の長さであり、所定回数のアーク放電を発生させたら、一旦保持装置40と共に台座32から取り外し、保持装置40を緩め、蒸発によって減少した分だけカソード電極35を保持装置40から繰り出し、その状態で保持装置40を締め、カソード電極35を保持装置40に固定する。図3(d)はその状態を示している。
保持装置40を、繰り出したカソード電極35と共に台座32の凹部33に装着し、ねじ止め固定すると、図4に示すように、カソード電極35の先端は絶縁円筒44と略同程度の高さに戻り、再度アーク放電によって、所定量の蒸着材料の蒸気を放出できる状態になる。
第一、第二の保持部41、42とカソード電極35とが密着する部分の長さを、カソード電極35の中心軸線に平行な方向の長さで定義すると、更にカソード電極35を使用し、カソード電極35の先端が蒸発して後退した場合には、再度、保持装置40と共にカソード電極35を取り外し、カソード電極35の蒸発部45が無くなるか、支持部46と第一、第二の保持部41、42の接触長さが減少して最短保持長さLminになるまでカソード電極35を保持装置40から繰り出して使用することができる。
要するに、本発明では、蒸発部45が無くなるか、繰り出し後の密着部分の長さLが、アノード電流が流れるのに必要な最短保持長さLmin(Lmin<L0)になるまで、カソード電極35を繰り出して使用することができる(Lmin<L<L0)。繰り出した場合、支持部46と支持台43の間に隙間が形成される。
このように、本発明によれば、カソード電極35は、側面を絶縁円筒44によって覆われており、カソード電極35は側面ではなく、先端から蒸気を発生させるようになっている。
そして、保持装置40とカソード電極35との間を緩め、そして台座32に保持装置40を装着したときに、カソード電極35の先端が、消耗前と同じ位置にあるように、カソード電極35を繰り出した後に締め付け、保持装置40で保持すると、カソード電極35は、最大繰り出し可能な長さ(L0−Lmin)だけ使用することができるので、使用効率が向上し、カソード電極35の寿命が長くなる。
本発明は、蒸着材料が金や白金等の高価な材料の場合は特に有効である。
なお、上記カソード電極35では、蒸発部45に接続された小径の支持部46を保持装置40が保持したが、カソード電極35の全体を径が一定の蒸発部45で構成し、蒸発部45を保持装置40が保持するようにしてもよい。
上記例では保持装置40は台座32の凹部33内に配置したが、台座32に貫通孔を設け、保持装置40を貫通孔内に配置してもよい。要するに、保持装置40を台座32に着脱可能に密着固定してアーク電流を流せればよい。
カソード電極35と保持装置40の間、及び、保持装置40と台座32の間は、ねじ58によって密着させていたが、本発明では、それに限定されるものではなく、高温に耐え、カソード電極35、保持装置40、台座32を着脱可能に固定でき、アノード電流を流せる程度に、カソード電極35、保持装置40、台座32を互いに密着させる締結装置を広く用いることができる。
また、上記例では、アノード電極31は円筒形であったが、本発明はそれに限定されるものではなく、多角筒状でもよい。
蒸着材料は円柱形状であったが、それに限定されるものではない。保持装置40、台座32についても、上記実施例で説明した形状に限定されるものではない。
本発明の蒸着装置を説明するための図面 (a):本発明の蒸着源の内部構造を説明するための図2(b)のA−A線截断面図、(b):その蒸着源の平面図 (a)〜(d):保持装置とカソード電極を説明するための図 カソード電極を繰り出した状態を説明するための図 従来技術の蒸着源を説明するための図 その蒸着源のカソード電極が消耗した状態を説明するための図
符号の説明
1……蒸着装置 2……真空槽 3……蒸着源 31……アノード電極 32……台座 35……カソード電極 37……トリガ電極 39……開口 40……保持装置 44……絶縁部材(絶縁円筒)

Claims (5)

  1. 筒状のアノード電極と、
    前記アノード電極の内部に配置された棒状のカソード電極と、
    前記カソード電極の先端の外周に着脱可能に配置された絶縁部材と、
    前記絶縁部材に配置されたトリガ電極とを有し、前記トリガ電極と前記カソード電極の間に生じたトリガ放電によって、前記カソード電極と前記アノード電極の間にアーク放電が誘起され、前記カソード電極から蒸着材料の蒸気が生成され、前記蒸着材料の蒸気が前記アノード電極の開口から放出される蒸着源であって、
    前記アノード電極内には台座が配置され、
    前記カソード電極は、前記アノード電極内で前記アノード電極の中心軸線と平行に配置され、
    前記カソード電極の一端部は、先端が前記開口に向けられ、
    他端部は、保持装置に着脱可能に保持され、
    前記保持装置は、前記台座に着脱可能に保持され、
    前記保持装置と前記台座は密着され、
    前記カソード電極と前記保持装置とは、前記中心軸線と平行な方向に、アノード電流が流れるのに必要な最短長さ以上密着された蒸着源。
  2. 前記保持装置と前記台座を密着させる第一の締結装置と、
    前記カソード電極と前記保持装置を密着させる第二の締結装置を有する請求項1記載の蒸着源。
  3. 前記保持装置は、分離可能な第一、第二の保持部を有し、
    前記第一、第二の保持部は前記カソード電極の側面に密着され、前記カソード電極を挟んで保持するように構成された請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の蒸着源。
  4. 前記カソード電極は、柱状の蒸発部と、前記蒸発部よりも小径の柱状の支持部を有し、前記第一、第二の保持部は、前記支持部の側面に密着されるように構成された請求項3記載の蒸着源。
  5. 真空槽と、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の蒸着源とを有し、前記蒸着源から前記真空槽内に、前記蒸着材料の蒸気が放出されるように構成された蒸着装置。
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