JP4149565B2 - 高純度薄膜形成用同軸型真空アーク蒸着源 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は蒸着装置に関し、特に、高純度の薄膜を形成できる同軸型真空アーク蒸着源、及びその同軸型真空アーク蒸着源を用いた蒸着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属や誘電体材料等の薄膜は、半導体装置や液晶表示装置に不可欠なものとなっており、スパッタリング法、蒸着法、CVD法等の種々の薄膜形成方法が開発されている。
それらの形成方法のうち、膜厚制御性に優れ、高品質の薄膜を形成できることから、近年では同軸型真空アーク蒸着源を用いた蒸着装置が注目されている。
【0003】
図4を参照し、符号110は、従来技術の蒸着装置であり、真空槽101を有している。真空槽101底面には、同軸型真空アーク蒸着源103が配置されており、天井側には基板ホルダ105が配置されている。
【0004】
同軸型真空アーク蒸着源103の模式的な断面図を図3(a)に示す。
この同軸型真空アーク蒸着源103は、円筒形形状のアノード電極130を有しており、該アノード電極130内には、カソード部140が配置されている。
【0005】
カソード部140は、絶縁部材141と、トリガ電極142と、蒸着材料143と、取付台145とを有している。
絶縁部材141は、円筒形形状にされており、取付台145と蒸着材料143は円柱形形状に成形され、絶縁部材141内部に挿入されている。
【0006】
絶縁部材141内部では、取付台145は奥側に、蒸着材料143は先端付近に配置されており、蒸着材料143の下端部は、取付台145の上端部に密着固定され、上端部は絶縁部材141先端から突き出されている。
【0007】
絶縁部材141の先端には、リング形形状のトリガ電極142が装着されており、従って、蒸着材料143側面とトリガ電極142表面とは、非接触の状態で近接配置されている。
【0008】
真空槽101の外部には、トリガ電源146とアーク電源147とが配置されている。各電源146、147の負電位側の端子は、それぞれ取付台145に共通に接続されている。他方、トリガ電源146の正電位側の端子はトリガ電極142に接続されており、アーク電源147の正電位側の端子はアノード電極130に接続されている。
【0009】
この蒸着装置110を用いて薄膜を形成する場合には、基板108を基板ホルダ105に保持させ、真空槽101内部を真空排気しながら基板108を加熱する。
【0010】
基板108が所定温度まで昇温した後、アーク電源147を起動し、アノード電極130に正電圧を印加し、蒸着材料143に、取付台145を介して負電圧を印加しておく。
その状態でトリガ電源146を起動し、トリガ電極142にパルス電圧を印加すると、トリガ電極142と蒸着材料143との間でトリガ放電が発生する。
【0011】
図3(b)の符号i1は、トリガ放電によって流れたトリガ電流を示しており、そのトリガ電流i1により、蒸着材料143側面が部分的に蒸発し、蒸着材料143の蒸気が放出され、アノード電極130内の圧力が上昇する。
その結果、アノード電極130と蒸着材料143との間の絶縁耐圧が低下し、蒸着材料143の側面と、アノード電極130との間でアーク放電が発生する。
【0012】
アーク放電によって、アノード電極130内周面から蒸着材料143側面に向けてアーク電流i2が流れると、アーク電流i2は大電流であるため、蒸着材料143側面が溶融し、トリガ放電のときよりも大量の蒸気が放出される。
【0013】
蒸着材料143と取付台145とは円柱形形状に成形されているため、アーク電流i2は、カソード部140内を直線的に流れる。
アーク電流i2により形成される磁界は、正電荷に対し、アーク電流i2の向きとは反対方向、即ち、アノード電極130内から真空槽101内に向かう方向の力Fを及ぼす。
【0014】
蒸着材料143から成る蒸気中には、正帯電の微小粒子151が含まれているため、蒸着材料143側面から様々な方向に飛び出した正帯電の微小粒子151は力Fの影響を受け、アノード電極130の開口部149から真空槽101内に向けて放出される。
【0015】
蒸着材料143の中心軸線の延長線上には基板108が位置しており、真空槽101内に放出された微小粒子151は基板108方向に飛行し、基板108に到達すると、その表面に薄膜を成長させる。
【0016】
ところで、アーク電流i2が流れると、微小粒子151の他に、蒸着材料143の構成物質から成る巨大粒子152も同時に放出されるが、その巨大粒子152は、無電荷であるか、電荷を有していても、電荷量に比べて質量が大きいので、力Fによる曲げ量が少なく、その結果、巨大粒子152はアノード電極130の内周面に付着し、真空槽101内には放出されない。
【0017】
このように、アーク電流i2が流れている間に、微小粒子151が薄膜を成長させるが、アーク電流i2は大電流であるため、アーク電源147の消耗が大きく、アーク電源147の出力電圧がアーク放電を維持できなくなる程度まで低下すると、自動的にアーク放電は停止する。
【0018】
従って、1回のトリガ放電によって放出される微小粒子151の量は、アーク電源147の電源能力によって決まるので、必要な回数だけトリガ放電を繰り返し発生させることで、所望膜厚の薄膜を形成することができる。
【0019】
上記のような蒸着装置110は、トリガ放電の回数によって膜厚を精密に制御することができ、しかも、巨大粒子152が基板108に到達せず、良質の薄膜を形成できることから、Ta、NiFe、Cu、Co、FeMn等の、高性能磁気薄膜を製造する場合に盛んに用いられている。
【0020】
ところが上記基板108表面に形成された薄膜を精密に分析してみると、蒸着材料143以外の物質が不純物として検出される場合がある。
その不純物を同定してみると、CrやNiであった。例えば、蒸着材料143を高純度のFeで構成し、Fe薄膜を形成してみると、Fe中に微量のCrやNiが観察されるが、トリガ電極142はステンレスで構成されており、CrやNiを含むため、Fe薄膜中の不純物はトリガ電極142に由来すると考えられる。
【0021】
近年では、薄膜の高純度化、高品質化が増々求められているため、形成される薄膜中に上記のような不純物を混入させない蒸着装置が必要になる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、同軸型真空アーク蒸着源により、一層高純度の薄膜を形成できる技術を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記のように、トリガ放電はアーク放電を誘起するために必要であるが、本発明の発明者等は、トリガ電流が流れる際に、トリガ電極142から、トリガ電極142を構成する物質が微少量放出されていることを見出した。
【0024】
そのため、蒸着材料143から放出された微小粒子中に、トリガ電極142を構成する物質の微小粒子が混入し、形成される薄膜中に取り込まれると、不純物となってしまうと考えられる。
【0025】
本発明は上記知見に基いて創作されたものであり、請求項1記載の発明は、アノード電極と蒸着材料とトリガ電極とを有し、前記アノード電極と蒸着材料との間に電圧を印加した状態で、トリガ電極と前記蒸着材料との間にトリガ放電を発生させ、前記アノード電極と前記蒸着材料との間にアーク放電を誘起させると、前記蒸着材料から該蒸着材料を構成する物質が放出されるように構成された同軸型真空アーク蒸着源であって、絶縁部材と、前記蒸着材料と、前記トリガ電極とを有する着脱部と、前記着脱部を支持する基台部とが設けられ、前記トリガ電極は、前記絶縁部材上に前記蒸着材料とは非接触の状態で固定され、前記着脱部は前記基台部に着脱できるように構成され、前記トリガ電極は、前記蒸着材料に含まれる1種又は2種以上の物質で構成されたことを特徴とする。
【0026】
この同軸型真空アーク蒸着源によれば、トリガ電極を構成する物質が薄膜中に取り込まれても、その物質は、本来の構成物質に含まれる物質なので、薄膜中に不純物が含まれなくなる。
【0027】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の同軸型真空アーク蒸着源であって、前記絶縁部材は前記蒸着材料側面に設けられたことを特徴とする。
【0028】
トリガ電極を蒸着材料に含まれる物質で構成した場合、蒸着材料の種類を替えるとトリガ電極の種類も替える必要がある。従って、蒸着材料とトリガ電極とが一対一に対応するように、蒸着材料とトリガ電極及び絶縁部材とで着脱部を構成させ、一体に交換可能に構成しておくとよい。
【0029】
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の同軸型真空アーク蒸着源であって、前記アノード電極は筒体状に形成され、前記蒸着材料は円柱状に形成され、前記着脱部は、前記蒸着材料の中心軸線を前記アノード電極の中心軸線に略一致させて前記アノード電極内に装着できるように構成されたことを特徴とする。
【0030】
この構成によれば、アーク電流はアノード電極の中心軸線上を流れ、その形成する磁界により、蒸着材料から放出された正帯電の微粒子に、アノード電極の開放口に向かう力を及ぼすので、蒸着材料から放出された巨大粒子をアノード電極に付着させ、除去することが可能になる。
【0031】
また、請求項4記載の発明は、蒸着装置であって、真空槽を有し、該真空槽に請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の同軸型真空アーク蒸着源が設けられたことを特徴とする。
【0032】
この蒸着装置によれば、同軸型真空アーク蒸着源の開放口に成膜対象物を対向配置させると、その表面に、高純度の薄膜を形成することが可能になる。
【0034】
このように、トリガ電極は薄膜中に混入した場合に不純物とならない物質で構成すればよい。この場合、トリガ電極から放出される微小粒子の量は微少なので、蒸着材料が2種以上の物質で構成されていれば、トリガ電極を蒸着材料と同一物質で構成する他、蒸着材料を構成する物質のうち、いずれか1種類以上の物質で構成すればよく、望ましくは含有率が最大の物質で構成すればよい。
【0035】
【発明の実施の形態】
図1を参照し、符号10は本発明の蒸着装置の一例であり、真空槽1を有している(真空槽1の全体は図示しない)。真空槽1の底壁には、同軸型真空アーク蒸着源3が配置されている。
同軸型真空アーク蒸着源3は、底板48と、アノード電極30と、カソード部40とを有しており、底板48は真空槽1の底壁に固定されている。
【0036】
アノード電極30は、円筒形形状の金属材料で構成されており、下端は底板48上に固定され、上端の開放部分は真空槽1天井側に向けられている。
カソード部40は、着脱部50と基台部60とで構成されており、基台部60は底板48に固定され、着脱部50は、基台部60に着脱自在に取り付けられている。
【0037】
着脱部50は、略円筒形形状の絶縁性材料から成る絶縁部材51と、リング形形状のトリガ電極52と、成膜対象の物質が円柱形形状に成形された蒸着材料53とを有している。着脱部50を図2に示す。
【0038】
絶縁部材51は、筒体部51aと、該筒体部51a下端に形成されたフランジ部51bとで構成されており、蒸着材料53の外径は、筒体部51a及びフランジ部51bの内径と略等しく形成され、両端部分が突き出された状態で、絶縁部材51中に挿入されている。トリガ電極52の内径は、筒体部51aの外径と略等しく形成され、また、その長さは筒体部51aの長さと略等しく形成されており、絶縁部材51の筒体部51a周囲に装着されている。
【0039】
基台部60は、略円筒形形状の絶縁台61及びスペーサ62と、円柱形形状の取付台63とを有しおり、取付台63の外径は、絶縁台61及びスペーサ62の内径と略等しくされ、該絶縁台61及びスペーサ62内に挿通されている。
【0040】
絶縁台61は底板48に固定されており、取付台63は、真空槽1とは絶縁された状態で、且つ真空槽1内の気密状態を維持した状態で、その下端部が真空槽1外部に導出されている。
【0041】
取付台63の上端部は、スペーサ63上部表面より、やや奥側に配置されており、スペーサ63の上端部には、蒸着材料53の下端部が挿入され、取付台63先端部に当接されている。
【0042】
その状態では、絶縁部材51のフランジ部51b底面と、スペーサ62の上端部表面とは密着した状態になっている。スペーサ62上端部側面にはねじ穴が形成されており、そのねじ穴にねじ68を螺合させ、蒸着材料53側面のスペーサ62内に挿入された部分を、ねじ68先端部で押圧すると、蒸着材料53は基材60に固定され、従って、着脱部50は基台部60に取り付けられる。
【0043】
スペーサ62と取付台63とは金属材料で構成されており、ねじ68によって蒸着部50が基台部60に取り付けられた状態では、蒸着材料53と取付台63とは、互いに電気的に接続される。
【0044】
また、蒸着部50が基台部60に取り付けられた状態では、蒸着材料53の中心軸線と、取付台63の中心軸線とは一致し、且つ、アノード電極30の中心軸線とも一致した状態になるように構成されている。更に、蒸着材料53上端部は、絶縁部材51先端から突き出されているため、その部分の側面は、アノード電極30の内周面と向き合った状態になっている。
【0045】
真空槽1の外部には、トリガ電源46とアーク電源47が配置されており、各電源46、47の負電位側の端子は、真空槽1外部に導出された取付台63に接続されている。
【0046】
他方、トリガ電源46の正電位側の端子はトリガ電極52に接続され、アーク電源47の正電位側の端子はアノード電極30に接続されており、その結果蒸着材料53に負電圧を、アノード電極30とトリガ電極52に正電圧を印加できるように構成されている。
【0047】
上記構成の蒸着装置10を用い、蒸着材料53を構成する物質の薄膜を形成する場合、真空槽1内の天井側に基板(成膜対象物)8を配置し、真空槽1内部を真空排気しながら基板8を所定温度まで昇温させた後、アーク電源47を起動し、アノード電極30と蒸着材料53の間に電圧を印加しておく(印加電圧の極性は、アノード電極30側が正電圧である)。
【0048】
その状態でトリガ電源46を動作させ、比較的高電圧のトリガ電圧をトリガ電極52に印加すると、トリガ電極52と蒸着材料53の間にトリガ放電が発生し、トリガ電極52から蒸着材料53に向けてトリガ電流が流れる。
【0049】
トリガ電流が流れ、蒸着材料53が一部蒸発すると、アノード電極30内の圧力が上昇し、その結果、アノード電極30と蒸着材料53の間にアーク放電が誘起される。
【0050】
そのアーク電流は大電流であるため、蒸着材料53側面が溶融し、蒸着材料53を構成する物質が蒸気となって大量に放出される。その蒸気中に含まれる正帯電の微小粒子には、アーク電流が流れる方向とは逆向きの力が加わるので、アーク電極30の開放口から真空槽1内に放出される。
【0051】
基板8は、同軸型真空アーク蒸着源3の開放口と対向配置されており、真空槽1内に放出された微小粒子49は、基板8方向に向けて飛行し、その表面に付着して薄膜を成長させる。
【0052】
ところで、カーボン(グラファイト)、Fe、Ni、Ti等の物質から成る薄膜を形成する場合、蒸着材料53はそれらの材料で構成されるが、この着脱部50では、トリガ電極52は、蒸着材料53と同じ物質で構成されている。
【0053】
従って、トリガ放電が発生した際に、トリガ電極52を構成する物質が微小粒子となってアノード電極30内に放出されても、その微小粒子は、蒸着材料53から放出された蒸気と同一物質であり、アーク電流が形成する磁界によって真空槽1内に放出され、基板8表面に到達しても、薄膜の不純物になることはない。
このように、本発明の同軸型真空アーク蒸着源3を用いれば、基板8表面に高純度の薄膜を成長させることが可能になっている。
【0054】
アーク放電が維持されている間、真空槽1内に蒸着材料53の正に帯電した微粒子が放出され、基板8表面に薄膜が成長するが、アーク電流は大電流であるため、アーク電源47が消耗し、出力電圧が低下するとアーク放電は終了する。
そして、アーク電源47の回復を待ってトリガ放電を発生させ、再びアーク放電を誘起させ、同様に、基板8表面に薄膜を成長させる。
【0055】
このように、必要な回数だけ繰り返しトリガ放電を発生させ、薄膜が所望の膜厚に形成された後、基板8を真空槽1外に搬出し、他の基板を搬入すると、薄膜形成作業を続行することができる。
【0056】
このように、同軸型真空アーク蒸着源3では、蒸着材料53から多量の蒸気を放出させるため、多数の基板表面に薄膜を形成すると蒸着材料53が消耗してしまう。
【0057】
この同軸型真空アーク蒸着源3では、ねじ68をゆるめ、消耗した着脱部50を取り外し、新しい着脱部を取り付けることで薄膜形成作業を再開できるようになっている。
【0058】
以上は、トリガ電極52を蒸着材料53と同じ物質で構成させたが、トリガ電極52から放出される微小粒子は微量なので、蒸着材料が2種類以上の物質で構成される場合、蒸着材料を構成する物質の1種又は2種以上の物質でトリガ電極を構成してもよく、望ましくは蒸着材料を構成する物質のうち、含有率が高い1種又は2種以上の物質で構成してもよい。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、同軸型真空アーク蒸着源を用い、より高純度の薄膜を形成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例の蒸着装置
【図2】本発明の同軸型真空アーク蒸着源の着脱部を説明するための図
【図3】(a)、(b):同軸型真空アーク蒸着源の動作原理を説明するための図
【図4】同軸型真空アーク蒸着源を用いた従来技術の蒸着装置を説明するための図
【符号の説明】
1……真空槽 3……同軸型真空アーク蒸着源 8……成膜対象物 10……蒸着装置 30……アノード電極 50……着脱部 51……絶縁部材 52……トリガ電極 53……蒸着材料 60……基台部
Claims (4)
- アノード電極と蒸着材料とトリガ電極とを有し、
前記アノード電極と蒸着材料との間に電圧を印加した状態で、トリガ電極と前記蒸着材料との間にトリガ放電を発生させ、前記アノード電極と前記蒸着材料との間にアーク放電を誘起させると、前記蒸着材料から該蒸着材料を構成する物質が放出されるように構成された同軸型真空アーク蒸着源であって、
絶縁部材と、前記蒸着材料と、前記トリガ電極とを有する着脱部と、
前記着脱部を支持する基台部とが設けられ、
前記トリガ電極は、前記絶縁部材上に前記蒸着材料とは非接触の状態で固定され、
前記着脱部は前記基台部に着脱できるように構成され、
前記トリガ電極は、前記蒸着材料に含まれる1種又は2種以上の物質で構成されたことを特徴とする同軸型真空アーク蒸着源。 - 前記絶縁部材は前記蒸着材料側面に設けられたことを特徴とする請求項1記載の同軸型真空アーク蒸着源。
- 前記アノード電極は筒体状に形成され、
前記蒸着材料は円柱状に形成され、
前記着脱部は、前記蒸着材料の中心軸線を前記アノード電極の中心軸線に略一致させて前記アノード電極内に装着できるように構成されたことを特徴とする請求項2記載の同軸型真空アーク蒸着源。 - 真空槽を有し、該真空槽に請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の同軸型真空アーク蒸着源が設けられたことを特徴とする蒸着装置。
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1998
- 1998-06-12 JP JP16447698A patent/JP4149565B2/ja not_active Expired - Lifetime
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