JP2008100562A - 油圧パワーステアリング装置 - Google Patents

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Yoshimi Kotake
好美 小竹
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正善 足高
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Abstract

【課題】操舵特性を向上でき、しかも分解が可能な油圧パワーステアリング装置を提供すること。
【解決手段】揺動部材54の揺動に伴って、入力軸2及び出力軸3の相対回転を、第1及び第2のバルブ要素31,32の相対回転に変換する。ステッピングモータ72で作動部材74を駆動すると、支点形成部材56が移動し、揺動部材54の揺動支点としての第2の支持部52の位置が変化する。入力軸2及び出力軸3の相対回転角に対する、第1及び第2のバルブ要素31,32の相対回転角の比率が変化する。揺動部材54及び作動部材74を連結する連結部材77に係止された止め輪85を取り外し、連結部材77を作動部材74の挿通孔74aから抜く。
【選択図】図4

Description

本発明は、操舵トルクに応じたトーションバーの捩れに応じて操舵補助特性を変化させる油圧パワーステアリング装置に関する。
ステアリングホイールに連なる入力部材とピニオンシャフトに連なる出力部材とをトーションバーを介して同軸的に相対回転可能に連結し、入力部材と出力部材との相対回転に応じて、バルブ機構の第1および第2のバルブ要素を相対回転させることにより、パワーシリンダへの供給油圧を制御するようにした油圧パワーステアリング装置が、従来から用いられている。
上記のような油圧パワーステアリング装置において、操舵特性を向上するために、トーションバーのねじれ角(入力部材および出力部材の相対回転角に相当)に対する両バルブ要素の相対回転角に比率を可変とすることが提案されている(特許文献1参照)。
特開2006−123580号公報
ところで、上記特許文献1では、ステッピングモータのような電動モータを併用していないので、例えば車速に応じた適切な操舵補助を行えない。したがって、上記特許文献1に開示された内容を、電動モータを併用した油圧パワーステアリング装置に適用した場合に、そこに内在する課題が不明である。
本発明は上記内在する課題を明確化して、それを解決した油圧パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、トーションバー(6) を介して同軸的に相対回転可能に連結された入力軸(2) および出力軸(3) と、入力軸と同行回転する第1のバルブ要素(31)、および第1のバルブ要素に対して同軸的に相対回転する第2のバルブ要素(32)を含むロータリーバルブ(30)と、出力軸と同行回転可能で且つ出力軸の軸方向(X1)に移動可能な支点形成部材(56)と、その支点形成部材(56)に形成された支点(52)によって揺動可能に支持され、自身の揺動に伴って、入力軸と出力軸との相対回転を、第1および第2のバルブ要素の相対回転に変換できるように、入力軸および第2のバルブ要素に接続された揺動部材(54)と、電動モータ(72)により駆動されて出力軸の軸方向と平行に変位する作動部材(74)と、その作動部材と支点形成部材とを出力軸の軸方向と平行に同行移動可能に連結する連結部材(77)とを備え、上記連結部材は、作動部材に形成された挿通孔(74a) に取り外し可能に挿通された軸部材を含み、その軸部材の端部(77a) または中間部の外周の環状溝(84,840)に嵌め入れられた止め輪(85)が作動部材に係止されることにより、上記挿通孔に対する軸部材の軸方向移動が規制されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、揺動部材の揺動に伴って、入力部材と出力部材との相対回転を、第1および第2のバルブ要素の相対回転に変換することができる。また、電動モータの駆動により作動部材が移動されると、これに伴って支点形成部材が移動し、揺動部材を支持する支点の位置が変化する。これにより、入力部材および出力部材の相対回転角に対する、第1および第2のバルブ要素の相対回転角の比率を変化させることができる。
また、連結部材としての軸部材に係止された止め輪を取り外すことなどにより、軸部材を作動部材の挿通孔から抜くことが可能となり、その結果、揺動部材と作動部材とを分解することが可能となる。そうすると、軸部材や作動部材に微妙な寸法不良があったり、それらと周辺辺品との間に塵埃や異物が噛み込まれて、動作不良になっていた場合に、それらを容易に発見できるようになり、工程改善等に結び付けることが容易になるという特有の効果を奏する。
また、上記作動部材を収容するケーシング(71)と、そのケーシング(71)に設けられ上記止め輪が臨む開口部(86)と、その開口部を閉塞する取り外し可能な閉塞部材(87) とを備える場合がある(請求項2)。その場合、閉塞部材を取り外して開口部を開放することにより、開放された開口部を通して、作動部材に対する止め輪の係止を容易に解くことができ、分解が容易になる。
なお、上記において、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
本発明の好ましい実施の形態について添付図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の一実施の形態のラックアンドピニオン式油圧パワーステアリング装置1(以下では、単に油圧パワーステアリング装置1と言う)の模式的断面図である。図1を参照して、本油圧パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材(図示せず)に連結される筒状の入力部材としての入力軸2と、出力部材としての出力軸3と、入力軸2と出力軸3とを同軸的に相対回転可能に連結するトーションバー6とを備えている。
トーションバー6は入力軸2を貫通し、トーションバー6の一端は、ピン4を介して入力軸2と一体回転可能に且つ軸方向移動不能に連結されている。トーションバー6の他端は、出力軸3に形成された凹部にセレーション圧入により一体回転可能に且つ軸方向移動不能に連結されている。これにより、入力軸2と出力軸3の軸方向相対移動が規制されている。
入力軸2の一端は筒状のハウジング7により軸受8を介して回転可能に支持されている。入力軸2の他端は出力軸3の凹部の内周によりブッシュ12を介して支持されている。出力軸3は、ラックアンドピニオン式ステアリングギヤのギヤハウジング(図示せず)により回転可能に支持されている。出力軸3の他端外周にピニオン15が一体的に形成されている。
ステアリングギヤは、ピニオン15に噛み合うラック軸16を有し、ラック軸16の両端部はそれぞれ対応するタイロッドおよびナックルアームを介して対応する操向輪に連結されている。
操舵部材の操作による入力軸2の回転がトーションバー6を介して出力軸3に伝達されることにより、ピニオン15が回転し、これに伴って、ラック軸16が車両の左右方向に移動し、操向輪の舵角が変化する。
操舵補助力発生用の油圧アクチュエータとしてのパワーシリンダ20が設けられている。油圧シリンダ20は、シリンダチューブ20aと、ラック軸16と一体化されるピストン21とを備えている。シリンダチューブ20a内に、ピストン21により仕切られた一対の油室22,23が形成されている。
筒状のハウジング7内には、パワーシリンダ20に供給される圧油の油圧を制御するロータリーバルブ30が設けられている。ロータリーバルブ30は、一対のバルブ要素としてのインナーバルブ要素31とアウターバルブ要素32とを有する。
アウターバルブ要素32は、筒状をなし、インナーバルブ要素31は、アウターバルブ要素32に同軸的に相対回転可能に嵌め合わされている。
アウターバルブ要素32は、入力軸2と出力軸3とに対して同軸的に相対回転可能にハウジング7に挿入されている。インナーバルブ要素31は、入力軸2と一体的に形成されることで入力軸2と同軸的に同行回転する。
油圧シリンダ20に供給される圧油の油圧は両バルブ要素31,32の相対回転に応じて制御される。
すなわち、ハウジング7に、圧油吐出用ポンプ42に接続される接続ポート7Aと、タンク43に接続される接続ポート7Bと、パワーシリンダ20の一方の油室22に接続される接続ポート7Cと、他方の油室23に接続される接続ポート7Dとが設けられている。各ポート7A〜7Dは、インナーバルブ要素31とアウターバルブ要素32の間の流路を介して互いに連通するようにされている。
両バルブ要素31,32間の流路における絞り部の開度が両バルブ要素31,32の相対回転角に応じて変化する。例えば図2に示すように、アウターバルブ要素32の内周における複数の第1の溝48の軸方向縁と、インナーバルブ要素31の外周における複数の第2の溝49の軸方向縁との間が、絞り部A,B,C,Dとされる。
アウターバルブ要素32に形成された圧油流路31Aとハウジング7に形成されたポート7Cを介して一方の油室22に通じる第1の溝48と、アウターバルブ要素32に形成された圧油流路31Bとハウジング7に形成されたポート7Dを介して他方の油圧23に通じる第1の溝48とが、周方向において交互に配置される。アウターバルブ要素32に形成された圧油流路31Cとハウジング7に形成されたポート7Aを介してポンプ42に通じる第2の溝49と、入力軸2に形成された通孔2aからトーションバー6と入力軸2との間の空間と入力軸2の通孔2A(図1参照)を通りハウジング7に形成されたポート7Bを介してタンク43に通じる第2の溝49とが、周方向において交互に配置されている。
これにより、図3に示す油圧回路が構成される。なお、ハウジング7の内周とアウターバルブ要素32の外周との間に、複数(本実施の形態では4つ)の弾性材製シールリング11が軸方向に間隔を隔てて介在し、圧油の漏れを防止している。
操舵が行われていないときは、各絞り部A,B,C,Dが開き油圧は上昇しないので、操舵補助力は発生しない。右操舵のときは、両バルブ要素31,32の相対回転角に応じて絞り部A,Dの開度が大きくなるとともに絞り部B,Cの開度が小さくなり、これにより、一方の油圧22に圧油が供給されるとともに他方の油室23からタンク43に油が還流され、その結果、その相対回転角に応じて右方向への操舵補助力をパワーシリンダ20に発生する。
左操舵のときは、両バルブ要素31,32の相対回転方向が右操舵のときとは逆になり、その相対回転角に応じた左方向への操舵補助力をパワーシリンダ20に発生する。
入力軸2および出力軸3の相対回転を両バルブ要素31,32の相対回転に変換するための回転変換機構50と、入力軸2および出力軸3の相対回転角に対する、両バルブ要素31,32の相対回転角の比率を、車両の運転条件に応じて変化させる回転比変更機構70とが設けられている。
図4に示すように、回転変換機構50は、入力軸2と同行回転する第1の支持部51と、出力軸3と同行回転する第2の支持部52と、アウターバルブ要素32と同行回転する第3の支持部53と、揺動部材54とを有する。各支持部51,52,53は、入力軸2および出力軸3の軸方向において相互に離隔されている。第2の支持部52が、揺動部材54の揺動の支点となっている。
本実施の形態の第1の支持部51は、入力軸2の外周から突出するアーム2’の一端に設けられた凹部により構成されている。第1の支持部51は、その凹部の内面は円錐面に沿い、アウターバルブ要素32の一端に対向する。すなわち、第1の支持部51は入力軸2と一体であり、入力軸2および出力軸3に対する軸方向相対変位が規制されている。
上記揺動部材54の揺動の支点を構成する第2の支持部52は、移動体55によって保持された支点形成部材56に設けられている。移動体55は、出力軸3と同行回転し且つ出力軸3の軸方向に相対移動可能とされており、その移動体55によって保持された支点形成部材56は、出力軸3と同行回転し且つ出力軸3の軸方向に相対移動可能とされている。
具体的には、移動体55は、入力軸2および出力軸3と同心の環状部55aと、環状部55aの周縁からび出力軸3の軸方向X1に延びる筒状部55bとを有している。環状部55aの中央孔に入力軸2が相対回転可能に挿入され、筒状部55bの内周は、入力軸2および出力軸3の外周に対向している。
出力軸3の外周と筒状部55bの内周とに、出力軸3の軸方向X1に沿う溝3’、溝55b’が、互いに対向するように設けられている。両溝3’、55b’に、複数の鋼球等のボール57が、出力軸3の軸方向X1に転動するとともに入力軸2および出力軸3の周方向への変位が規制されるように挿入されている。これにより、移動体55は、出力軸3にボール57を介して同行回転するとともに、出力軸3の軸方向X1に相対移動可能に連結されている。なお、ボール57を保持するリテーナ58が設けられている。
支点形成部材56は円柱形状を有し、移動体55に形成された保持孔55cに、自身の軸中心に回転可能に挿入されている。支点形成部材56の軸心は入力軸2および出力軸3の軸心に対して直交する。これにより、支点形成部材56は、入力軸2および出力軸3の軸心に対して直交する軸中心に回転可能に移動体55により保持されている。支点形成部材56に設けられた支点としての第2の支持部52は、移動体55の移動により、入力軸2および出力軸3に対して軸方向相対移動することになる。
本実施の形態の第3の支持部53は、アウターバルブ要素32の一端に設けられた凹部により構成され、その凹部の内面は円錐面に沿い、入力軸2のアーム2’の一端に対向する。すなわち、第3の支持部53はアウターバルブ要素32と一体であり、アウターバルブ要素32に対する軸方向相対変位が規制されている。
揺動部材54は、入力軸2および出力軸3の相対回転に応じて揺動するように、第1の支持部51および第2の支持部52とにより支持されるとともに、その揺動によりアウターバルブ要素32をインナーバルブ要素31に対して相対回転させるように第3の支持部53によって支持されている。
すなわち、揺動部材54の外周面は円柱面とされ、各端部は球面とされている。揺動部材54の一端部は、第1の支持部51を構成する凹部に嵌め合わされ、その凹部の内面に接することで第1の支持部51と同行回転する。揺動部材54の他端部は、第3の支持部53を構成する凹部に嵌め合わされ、その凹部の内面に接することで第3の支持部53と同行回転する。揺動部材54の両端部間の中間部の外周部は、支点形成部材56に設けられた支点としての第2の支持部52により揺動可能に支持されている。
図5および図6に示すように、移動体55に形成された通孔55dと、支点形成部材56に形成された通孔56cに、揺動部材54が軸方向移動可能に挿通される。通孔56cの内周面は、揺動部材54の外周に相対揺動可能に接する曲面56c’とされ、揺動部材54の両端部間の外周部は曲面56c’と接することで、第2の支持部52と同行回転する。
例えば、入力軸2および出力軸3の相対回転により、図5および図6において、実線で示す揺動部材54が、二点鎖線で示すように揺動する。その揺動部材54の揺動により、支点形成部材56は自身の軸56a中心に回転する。
入力軸2および出力軸3の軸方向において、第1の支持部51と第3の支持部53は揺動部材54に対する相対変位が規制されるので、入力軸2および出力軸3の軸方向X1に関する、第1の支持部51と第3の支持部53の間の距離は、揺動部材54の揺動により変化しようとする。その揺動部材54の揺動による第1の支持部51と第3の支持部53との間の、軸方向X1に関する距離変化を許容するように、アウターバルブ要素32はインナーバルブ要素31に対して軸方向相対移動可能に嵌め合わされている。これにより、その距離変化だけ、第3の支持部53は入力軸2および出力軸3に対して軸方向相対変位する。
なお、アウターバルブ要素32が軸方向にがたつくのを防止するため、図1に示すように、第3の支持部53を構成する凹部の内面を揺動部材54の他端部に押し付ける弾力を付与する圧縮ばね59が、アウターバルブ要素32の他端部と入力軸2に取り付けられたばね受け7aとで保持されている。
本実施の形態の回転比変更機構70は、揺動部材54の揺動の支点となる第2の支持部52を車両の運転条件に応じた距離だけ入力軸2および出力軸3に対して軸方向変位させる。図4に示すように、本実施の形態の回転比伝達機構70においては、ハウジング7に図示しないボルト等で取り付けられたケーシング71により保持される電動モータとしてのステッピングモータ72の回転シャフトに、入力軸2および出力軸3の軸心と平行な軸心を有するねじ軸73が取り付けられ、ねじ軸73にねじ嵌合される作動部材74が、ケーシング71に出力軸3の軸方向X1と平行に移動可能に嵌め合わされている。
上記ケーシング71に、ステッピングモータ71、ねじ軸73、作動部材74、プラグ75、圧縮ばね76、および後述する軸部材からなる連結部材77の一部が収容されて、支点位置を制御するための一体的なユニットUが構成されており、その一体的なユニットUが、筒状のハウジング7の側部に取り付けられている。
なお、ケーシング71にプラグ75がねじ嵌合され、プラグ75と作動部材74とにより圧縮ばね76が保持され、ねじ軸73の軸方向に沿う弾力を付与することで、作動部材74を常にねじ軸73のねじ面の一方に押圧することにより、作動部材74の位置ずれをなくすように構成される。
図4および図4の要部の拡大図である図7を参照する。作動部材74と移動体75とは、連結部材77により、出力軸3の軸方向X1に平行に同行移動可能に連結されている。連結部材77は、ハウジング7に形成された通孔7bおよびケーシング71に形成された通孔71aを貫通し、軸心が入力軸2および出力軸3の軸心に対して直交する円柱状とされている。
連結部材77は、第1の端部77aと、第2の端部77bと、これら第1の端部77aと第2の端部77bとの間に介在する中間部77cとを有する軸部材からなる。連結部材77の第1の端部77aに設けられた小径部82および小径部82に連なる中間部77cの一部が、作動部材74に形成された挿通孔74aに、すきまばめにより嵌め入れられている。
また、小径部82には、ねじ軸73が遊嵌された通過孔77dが設けられている。小径部82の端部は、作動部材74の側部に形成された凹部83内に進入している。小径部82の端部の外周に形成された環状溝84に、例えばC形の取り外し可能な止め輪85が嵌め入れられている。自由状態における止め輪85の内径は、小径部82の外径よりも小さくされており、環状溝84に嵌め入れられたときの止め輪85の内径も、小径部82の外径よりも小さくなっている。図8に示すように、止め輪85は、有端の環状板からなり、周方向に対向する一対の端部に工具係合孔85aを設けている。
止め輪85が、図7に示すように、上記凹部83の底に係止することにより、挿通孔74aからの連結部材77の抜脱が防止されている。
また、ケーシング71には、作動部材74の上記凹部83に対向する開口部86が設けられており、その開口部86を閉塞する取り外し可能な閉塞部材87が設けられている。その閉塞部材87は、例えば開口部86の内周に形成された雌ねじに螺合する雄ねじが外周に形成されたプラグにより構成される。
閉塞部材87を構成するプラグの外周と開口部86の内周との間を液密的にシールする構造として、図示していないが、例えば、プラグの外周と開口部86の内周との間に、Oリング等のシール部材を介在させてもよい。その場合、シール部材は、プラグの外周または開口部86の内周に形成される周溝に収容されることになる。
また、上記のシールする構造として、閉塞部材87としてのプラグの外周と開口部86の内周との間に、シール可能な速乾性の充填剤を充填するようにしてもよい。
また、閉塞部材87としてのプラグの外周のねじにシール用のテープを巻くようにしてもよい。また、上記プラグの外周のねじをテーパねじとしてシール性を確保するようにしてもよい。
上記止め輪85が、上記ケーシング71の開口部86に臨んでいる。したがって、閉塞部材87を取り外すことにより、上記開口部86を通して、止め輪85を上記連結部材77から取り外す作業を実施することが可能となる。その結果、作動部材74の挿通孔74aからの連結部材77の抜脱が許容されることになる。
なお、作動部材74が、ねじ軸73の回転に連れ回りしないように、通孔7bは、ねじ軸73の軸方向が長径方向とされた長孔とされ、その通孔7bに、ねじ軸73の軸方向に移動可能に且つ自身の軸中心に回転しないように挿入されている。移動体55の外周に、入力軸2および出力軸3と同心の周溝55eが形成されている。
図9に示すように、移動体55の周溝55eに、入力軸2および出力軸3の軸心に対して直交する軸線を有する転がり軸受78が保持され、その転がり軸受78によって、連結部材77の他端77bに設けられた小径部88が回転可能に支持されている。また、連結部材77の他端77bの小径部88に嵌合された転がり軸受78が、移動体55の周溝55eに沿って案内されるので、連結部材77によって移動体55の回転が拘束されることがなく、移動体55は、入力軸2および出力軸3の軸心の回りにスムーズに回転することができる。
図1に示すように、ステッピングモータ72は制御装置80に接続され、制御装置80は運転条件として本実施形態では、車速を検出するセンサ81に接続され、車速に応じてステッピングモータ72の回転シャフトの回転角度を変化させる。これにより、作動部材74がねじ軸73に対して車速に応じて軸方向相対移動し、第2の支持部52が作動部材74と同行変位する。本実施の形態では、車速が増大するほどに第2の支持部52は図1において上方に変位するものとされている。
上記実施の形態によれば、入力軸2および出力軸3の相対回転により、入力軸2と同行回転する第1の支持部51に対して、出力軸3と同行回転する支点を構成する第2の支持部52が、周方向に相対変位し、第1の支持部51と第2の支持部52により支持される揺動部材54が揺動する。その揺動部材54の揺動により、揺動部材54を支持する第3の支持部53と同行回転するアウターバルブ要素32が、入力軸2と同行回転するインナーバルブ要素31に対して相対回転する。
揺動部材54の支点を構成する第2の支持部52が、車速に応じて距離だけ入力軸2および出力軸3に対して軸方向変位することで、各支持部51〜53相互間の距離が変化する。各支持部51〜53相互間の距離変化に応じて、第3の支持部53での揺動部材54の揺動量が変化する。
例えば、図5に示すように、第1の支持部51と第2の支持部52との距離をL1、第2の支持部52と第3の支持部53との距離をL2とする。入力軸2および出力軸3が相対回転すると、入力軸2と一体のインナーバルブ要素31は、出力軸3に対して、入力軸2と同一方向に同一角度だけ相対回転する。
一方、アウターバルブ要素32は、その入力軸2および出力軸3の相対回転が揺動部材54を介して伝達されることで、出力軸3に対して、入力軸2と逆方向に比率L2/L1に応じた角度だけ相対回転する。
L2/L1=1であれば、両バルブ要素31,32の相対回転角は、アウターバルブ要素32が出力軸3と同行回転するのに比べて2倍となる。車速に応じた第2の支持部52の軸方向移動により、L2/L1が変化することで、両バルブ要素31,32の相対回転角が変化し、車速に応じた適度な操舵トルクを得ることができる。
すなわち、低車速でL2/L1を相対的に大きくして操作性を向上し、高車速でL2/L1を相対的に小さくして安定性を向上することができる。また、アウターバルブ要素32が出力軸3と同行回転するのに比べ、入力軸2および出力軸3の相対回転角を大きくすることなく、両バルブ要素31,32の相対回転角を大きくすることができるので、トーションバー6の剛性を大きくして車両の直進安定性を向上することができる。
その場合において、アウターバルブ要素32とインナーバルブ要素31と入力軸2の三者を相互に同軸中心に相対回転させる必要はなく、インナーバルブ要素31を入力軸2と一体的に成形でき、一体化された入力軸2とインナーバルブ要素31とに対して、アウターバルブ要素32を相対回転させれば足りる。これにより、部品点数が増大することはなく、さらに、3部品を同軸中心に相対回転させる従来例に比べて高い同心加工精度を要求されない。
また、上記実施の形態によれば、第1の支持部51と第3の支持部53との間の、軸方向X1に関する距離が、揺動部材54の揺動により変化しても、その変化はアウターバルブ要素32のインナーバルブ要素31に対する軸方向相対変位により吸収される。よって、各支持部51〜53においてこじれを生じさせることなく揺動部材54を円滑に揺動させることができる。
さらに、揺動部材54の揺動により支点形成部材56が入力軸2および出力軸3の軸心に対して直交する軸中心に回転することで、支点としての第2の支持部52が、揺動部材54の揺動中心の変位に応じることができ、その結果、揺動部材54は円滑に揺動することができる。
また、第2の支持部52の移動体55の周溝55eに保持された転がり軸受78によって、連結部材77を回転可能に支持しているので、移動体55が入力軸2および出力軸3の軸心回りに回転することが、連結部材77によって阻害されることがなく、その結果、入力軸2および出力軸3を円滑に回転させることができる。
さらに、連結部材77と周溝55eとの間の遊びを小さくでき、その結果、移動体55を入力軸2および出力軸3の軸方向に移動させる際に大きな打撃音が発生するのを防止できる。また、第2の支持部52の移動体55は、出力軸3に対して溝3’、溝55bに挿入されたボール57を介して軸方向相対移動するので、入力軸2および出力軸3の相対回転角に対する両バルブ要素31,32の相対回転角の比率を変化させる際に、入力軸2および出力軸3の軸方向X1に円滑に移動することができる。
さらに、入力軸2および出力軸3の軸方向X1において、第2の支持部52が第1の支持部51と第3の支持部53との間に配置され、入力軸2と同行回転する第1の支持部51は揺動部材54の力点となる。また、出力軸3と同行回転する第2の支持部52は揺動部材54の支点となる。また、アウターバルブ要素32と同行回転する第3の支持部53は揺動部材54の作用点となる。
これにより、入力軸2および出力軸3の軸方向X1において、揺動部材54の揺動の支点が力点と作用点との間に配置されることから、揺動部材54の支持バランスが良く、その支点を揺動部材54の一端側に配置する場合と比較して、支点に対する作用点の相対変位が小さくなる。よって、揺動部材54の各支持部51〜53や両バルブ要素31,32間のこじれを防止し、両バルブ要素31,32の円滑な相対回転を図ることで相互補助を迅速に行い、操舵フィーリングを向上することができる。
また、本実施の形態によれば、連結部材77としての軸部材を作動部材74の挿通孔74aに、すきまばめにて挿入してあるので、軸部材からなる連結部材77の第1の端部77aの環状溝84に係止された止め輪85を取り外すことにより、連結部材77を作動部材74の挿通孔74aから抜くことが可能となり、その結果、揺動部材54と作動部材74とを分解することが可能となる。
さらに詳細に述べると、ケーシング71とハウジング7を結合するために使用されている前記ボルト等を取り外すと、連結部材77とともにケーシング71をハウジング7から離脱することができる。次に、閉塞部材87を取り外してから、止め輪85を外す。次いで、ねじ軸73を回転して作動部材74からねじ軸73をステッピングモータ72ごと上方に引き出せば、作動部材74にすきまばめされていた連結部材77は、作動部材74から横方向に引き抜くことができ、さらには、作動部材74はプラグ75を取り外すことにより外部に取り出せる。
したがって、上記のケーシング71、作動部材74等を含んで揺動部材54の支点位置を制御するための一体的なユニットUにおいて、ユニットU内の一部の部品に不具合があったときに、そのユニットUを分解して、不具合のある一部の部品を交換するのみでよく、残りの部品はそのまま使用することができる。すなわち、ユニットUの全体を部品交換する場合と比較して、実質的な製造コストを安くすることができる。
また、連結部材77や作動部材74に微妙な寸法不良があったり、それらと周辺部品との間に塵埃や異物が噛み込まれて、動作不良になっていた場合に、それらを容易に発見することができるようになり、工程改善等に結び付けることが容易になる。なお、止め輪85は連結部材77の軸方向移動を防止して、ねじ軸73と連結部材77の孔77dの内面との擦れなどを防止している。
特に、ケーシング71に止め輪85が臨む開口部86が設けられ、その開口部86を閉塞する取り外し可能な閉塞部材87が設けられているので、閉塞部材87を取り外して上記開口部86を開放することにより、開口部86を通して、作動部材74に対する止め輪85の係止を解く作業を容易に行うことができ、揺動部材54と作動部材74との分解がさらに容易になる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、例えば、上記止め輪85として、波形状の板ばねを用い、連結部材77としての軸部材に、軸力(図7において右方への力)を与えて、連結部材77の軸方向の遊びやこれに起因する異音の発生を抑制するようにしてもよい。
また、上記の止め輪85に代えて、図10に示すにように、ねじ軸73よりもハウジング7側で、連結部材77の中間部の環状溝840に係止する止め輪850を用いてもよい。この場合にも、連結部材77としての軸部材は、作動部材74の挿通孔74aに、すきまばめにより挿入されている。また、連結部材77に係止された止め輪850が、作動部材74の挿通孔74a内に形成された環状段部89に係止されている。なお、図10において、図7の実施の形態と同じ構成には同一の符号を付してある。
本実施の形態においても、ケーシング71とハウジング7を結合するために使用されている前記ボルト等を取り外すと、連結部材77とともにケーシング71をハウジング7から離脱することができる。次に、ねじ軸73を回転させて作動部材74からねじ軸73をステッピングモータ72ごと上方に引き出せば、作動部材74にすきばばめされていた連結部材77は、止め輪850が付いたまま、作動部材74から横方向に引き抜くことができ、さらには、作動部材74はプラグ75を取り外すことにより外部に取り出すことができる。なお、止め輪850は環状段部89に係止されて、やはり、連結部材77の軸方向移動を防止して、ねじ軸73と連結部材77の孔77dの内面との擦れなどを防止している。
本発明の一実施の形態の油圧パワーステアリング装置の概略構成を示す模式的断面図である。 上記油圧パワーステアリング装置のロータリバルブの断面図である。 油圧パワーステアリング装置の油圧回路を模式的に示す概略図である。 油圧パワーステアリング装置の要部の拡大断面図である。 回転変換機構の要部の断面図である。 伝達比変更機構の要部の断面図である。 伝達比変更機構の拡大断面図である。 止め輪の正面図である。 伝達比変更機構の連結部材の第2の端部を支持する機構の拡大断面図である。 本発明の別の実施の形態の伝達比変更機構の拡大断面図である。
符号の説明
1…油圧パワーステアリング装置、2…入力軸、3…出力軸、X1…軸方向、3’…溝、6…トーションバー、30…ロータリーバルブ、31…第1のバルブ要素、32…第2のバルブ要素、50…回転変換機構、51…第1の支持部、52…第2の支持部(支点)、53…第3の支持部、54…揺動部材、55…移動体、55a…環状部、55b…筒状部、55b’…溝、55c…保持孔、55d…通孔、55e…周溝、56…支点形成部材、70…回転比変換機構、71…ケーシング、72…ステッピングモータ(電動モータ)、73…ねじ軸、74…作動部材、74a…挿通孔、77…連結部材(軸部材)、77a…第1の端部、77b…第2の端部、78…転がり軸受、82…小径部、84,840…環状溝、85,850…止め輪、86…開口部、87…閉塞部材、88…小径部、89…環状段部

Claims (2)

  1. トーションバーを介して同軸的に相対回転可能に連結された入力軸および出力軸と、
    入力軸と同行回転する第1のバルブ要素、および第1のバルブ要素に対して同軸的に相対回転する第2のバルブ要素を含むロータリーバルブと、
    出力軸と同行回転可能で且つ出力軸の軸方向に移動可能な支点形成部材と、
    その支点形成部材に形成された支点によって揺動可能に支持され、自身の揺動に伴って、入力軸と出力軸との相対回転を、第1および第2のバルブ要素の相対回転に変換できるように、入力軸および第2のバルブ要素に接続された揺動部材と、
    電動モータにより駆動されて出力軸の軸方向と平行に変位する作動部材と、
    その作動部材と支点形成部材とを出力軸の軸方向と平行に同行移動可能に連結する連結部材とを備え、
    上記連結部材は、作動部材に形成された挿通孔に取り外し可能に挿通された軸部材を含み、
    その軸部材の端部または中間部の外周の環状溝に嵌め入れられた止め輪が作動部材に係止されることにより、上記挿通孔に対する軸部材の軸方向移動が規制されていることを特徴とする油圧パワーステアリング装置。
  2. 請求項1において、上記作動部材を収容するケーシングと、
    そのケーシングに設けられ上記止め輪が臨む開口部と、
    その開口部を閉塞する取り外し可能な閉塞部材とを備えることを特徴とする油圧パワーステアリング装置。
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