JP2008100485A - 画像形成装置、液体吐出ヘッド、画像形成方法、記録物、記録液 - Google Patents

画像形成装置、液体吐出ヘッド、画像形成方法、記録物、記録液 Download PDF

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Abstract

【課題】商業・出版印刷用塗工紙に画像を形成しようとするとビーディングが生じて画像品質が低下する。
【解決手段】ライン型液体吐出ヘッド400は、液滴を吐出する複数のノズル401を並べた複数のノズル列402A、402Bを有し、ノズル列402Aのノズル401とノズル列402Bのノズル401が千鳥状に配置された構成となっており、各ノズル列402A、402Bのノズル401をいずれも使用することによって用紙幅方向で所要の解像度が得られるヘッドであって、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、用紙搬送速度をV1とするとき、各ノズル列402A、402Bのノズル列間距離L1が、L1=T1×V1に設定されている。
【選択図】図8

Description

本発明は画像形成装置、液体吐出ヘッド、画像形成方法、記録物、記録液に関する。
一般に、プリンタ、ファックス、コピア、プロッタ、或いはこれらの内の複数の機能を複合した画像形成装置としては、例えば、記録液(液体)の液滴を吐出する液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッドを含む液体吐出装置を用いて、媒体(以下「用紙」ともいうが材質を限定するものではなく、また、被記録媒体、記録媒体、転写材、記録紙なども同義で使用する。)を搬送しながら、液体としての記録液(以下、区別しない場合は「インク」ともいう。)を用紙に付着させて画像形成(記録、印刷、印写、印字も同義語で用いる。)を行なうものがある。
なお、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与することをも意味する。また、「液体」とは、記録液、インクに限るものではなく、吐出されるときに流体となるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料なども含まれる。さらに、「液体吐出装置」は液体吐出ヘッドから液体を吐出させる装置であって画像を形成するものに限定されない。
このような液体吐出装置を備える画像形成装置としてのインクジェット記録装置における課題として、第1に記録速度が挙げられる。所謂シリアル型インクジェット記録装置では、記録用紙幅よりも小さな記録ヘッドが何度も用紙上を走査して液滴を吐出することで記録を行っている。これはいわば「線」で記録する方式と言え、用紙(ページ)単位、すなわち「面」で記録を行う電子写真やオフセット印刷等と比べると、記録速度の点でかなり不利になると言える。
この速度面の不利を解消するために、液滴を噴射する周期を高めて走査速度の向上を図ると共に、記録ヘッドを大型化し、一度の走査で記録できる面積を増やして少ない走査数で記録を可能とする試みがなされてきている。この試みの到達点として、用紙の記録領域全域をカバー出来るように、用紙幅分にノズルを配置したライン型ヘッドを用いたライン型インクジェット記録装置が知られている。
特開2004−074611号公報
このライン型インクジェット記録装置は、一度の通紙で記録が完了するため、従来のシリアル型インクジェット記録装置に対して何倍もの高速化が見込め、速度面の不利を一気に解消することができる。
第2にコストに関係する問題として、用紙(記録用メディア)への対応が挙げられる。所謂インクジェット専用紙を用いた場合には、記録画像は極めて高品質な画像再現が可能であり、写真と同程度の画像品質が得られるようになってきている。
しかしながら、これらのインクジェット専用紙は一般に高価であり、オフィス等において厳しいコスト管理が要求される場合には導入が難しく、更に大量の印刷が要求される商用印刷等の用途では、インクジェット専用紙でしか高画質画像が得られないというのは大きな欠点となっている。
そこで、廉価な用紙、特にオフィス等で大量に使用される普通紙(コピー紙)に対応すべく、インクの組成に改良が加えられることとなり、例えば、低浸透な染料インクの開発や、定着補助剤の利用、顔料系インクの開発等が試みられ、最近では、オフィスで一般的に利用される普通紙、一般にコピー用紙として利用される用紙でも、レーザープリンタと同程度の画像品質が得られるようになってきている。
しかしながら、色剤を用紙表面に熱定着させる機構を持つ電子写真方式の画像形成装置とは異なって、用紙中へ色剤の浸透と水分蒸発を利用して定着を行うインクジェット記録装置では、この浸透プロセスに伴う問題や制約が常に付きまとうことになる。
上述したように普通紙への記録品質は格段に向上しているが、全ての用紙に対応できるわけではなく、特に、インクを充分に吸収出来ない用紙等では、吸収できずに溢れたインクが紙面上で固まり、醜いムラ(ビーディング)を形成してしまうことが多々生じている。
そこで、このような用紙に対して、従来は、複数回のパスに分けて記録行うマルチパス記録方式によって充分な乾燥時間を確保することで対応してきている。吸収性が悪い用紙であっても、充分な待ち時間を確保することで、蒸発による乾燥が進み、溢れたインクが凝集することなく用紙に定着するためである。
しかしながら、ライン型インクジェット記録装置のように、記録速度を優先した装置では、乾燥のための待ち時間を確保することが困難である。もちろんライン型インクジェット記録装置であっても、記録速度を落とし、用紙送り速度を遅くすれば乾燥時間を確保できるが、これでは本来の目的である記録速度の向上に反する結果となる。
そこで、特許文献2には、ラインヘッドの上流側に位置し、記録媒体の非記録面側から記録媒体を加熱乾燥させる第1の乾燥手段と、ラインヘッドの下流側に位置し、印刷後の記録媒体の非記録面側から記録媒体を加熱乾燥させる第2の乾燥手段と、第2の乾燥手段と対向した位置に設けられ、記録媒体の記録面側から非接触で記録媒体を加熱乾燥させる第3の乾燥手段とを備えて、用紙を暖めることで乾燥速度を高めることが記載されている
特開2005−0013
また、特許文献3には、ライン型インクジェット記録装置で、記録ヘッドを直交方向の所定位置に移動させ且つ記録紙を搬送方向の任意の向きに搬送しながら記録手段で間欠的に記録を行いながら所定量の紙送りを行う工程を所定回数繰り返し記録紙の全体に画像が記録されるマルチパス記録を行うことが記載されている。
特開2005−205828号公報
しかしながら、特許文献2に記載されているようにヒータなどの加熱手段を搭載する構成では、用紙のインクが付着した面とその逆側の面との膨張差から、所謂、カールと呼ばれる現象が発生するおそれがある。記録動作中にカールが発生した場合、ヘッドと接触して用紙を汚す、最悪の場合はヘッドユニットに引っかかり、機構を停止させてしまうジャムといった問題が発生することもある。一方、特許文献3に記載されているようにマルチパス記録を行う構成では、そもそもライン型インクジェット記録装置の高速性が損なわれるという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、記録速度を落とすことなくビーディングを抑制できる画像形成装置、液体吐出ヘッド、画像形成装置、ビーディングが抑制された記録物、ビーディングを抑制した画像形成を行うことが可能な記録液を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、液体の滴を吐出するノズルを用紙の幅方向に並べたライン型液体吐出ヘッドを備える画像形成装置において、前記ライン型液体吐出ヘッドは、同じ色の液滴を吐出する複数のノズルを並べた複数のノズル列を有し、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、用紙搬送速度をV1とするとき、各ノズル列間距離L1が、L1=T1×V1である構成とした。
本発明に係る画像形成装置は、液体の滴を吐出するノズルを用紙の幅方向に並べたライン型液体吐出ヘッドを備える画像形成装置において、前記ライン型液体吐出ヘッドは、同じ色の液滴を吐出する複数のノズルを並べたノズル列を有する複数のヘッドユニットで構成され、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、用紙搬送速度をV1とするとき、各ヘッドユニット間距離L11が、L1=T1×V1である構成とした。
この画像形成装置において、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2が、基準用紙への液体転移量飽和時間T1と異なるときに、前記ヘッドユニット間距離L11を、距離L12(L12=L11×(T1/T2))に変更する構成とできる。また、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2に対応するヘッドユニット間距離L2以上の距離L3に調整するとき、使用する用紙についての用紙搬送速度V2を、用紙搬送速度V2以上の用紙搬送速度V3に、使用する用紙についてのヘッド駆動周波数f2を、ヘッド駆動周波数f2以上のヘッド駆動周波数f3に、それぞれ変更する構成とできる。
本発明に係る画像形成装置は、液体の滴を吐出するノズルを用紙の幅方向に並べたライン型液体吐出ヘッドを備える画像形成装置において、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、基準用紙の用紙搬送速度をV1、基準用紙に画像形成を行うときのヘッド駆動周波数をf1とするとき、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2に応じて、使用する用紙についての用紙搬送速度V2を、V2=V1×(T2/T1)に、ヘッド駆動周波数f2を、f2=f1×(T2/T1)にする構成とした。
本発明に係る画像形成装置は、液体の滴を吐出するノズルを用紙の送り方向に並べた液体吐出ヘッドを用紙の送り方向と直交する方向に走査する画像形成装置において、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、基準用紙のヘッド走査速度をU1、基準用紙に画像形成を行うときのヘッド駆動周波数をf1とするとき、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2に応じて、使用する用紙についてのヘッド走査速度U2を、U2=U1×(T2/T1)に、ヘッド駆動周波数f2を、f2=f1×(T2/T1)に変更する構成とした。
これら各本発明に係る画像形成装置のうちの距離、速度、ヘッド駆動周波数を変更する構成の画像形成装置においては、外部からの指定又は使用する用紙の種別の判別結果に基づいてそれらを変更する制御を行う構成とできる。
また、これらの各本発明に係る画像形成装置においては、基準用紙への液体転移量飽和時間T1は、商業・出版印刷用塗工紙に対する顔料系インクの転移量飽和時間とすることが好ましい。この商業・出版印刷用塗工紙とは、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の転移量が4〜26ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける純水の転移量が5〜29ml/mである記録用メディアであることが好ましい。あるいは、商業・出版印刷用塗工紙とは、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける記録液の転移量が4〜15ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける記録液の転移量が7〜20ml/mである記録用メディアであることが好ましい。
また、顔料系インクとは、表面張力15mN/m以上35mN/m以下の顔料系インクであることが好ましい。この顔料系インクは、下記一般式(A)で表わされるフッ素系界面活性剤を含有することが好ましい。
Figure 2008100485
ただし、上記一般式(A)中、mは、0〜10の整数を表す。nは、0〜40の整数を表す。
また、記録方向のドット配置に対して奇数列のドットと偶数列のドットを半解像度分だけ記録位置をずらして記録する構成とできる。この半解像度分だけ記録位置をずらした記録動作は外部からの指定又は用紙種別の判別結果に基づいて行う構成とできる。
本発明に係る液体吐出ヘッドは、媒体を用紙搬送速度V1で搬送する画像形成装置に搭載される、液体の滴を吐出するノズルを用紙の幅方向に並べたライン型液体吐出ヘッドにおいて、同じ色の液滴を吐出する複数のノズルを並べた複数のノズル列を有し、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1とするとき、各ノズル列の列間距離L1が、L1=T1×V1である構成とした。
本発明に係る液体吐出ヘッドは、媒体を用紙搬送速度V1で搬送する画像形成装置に搭載される、液体の滴を吐出するノズルを用紙の幅方向に並べたライン型液体吐出ヘッドにおいて、同じ色の液滴を吐出する複数のノズルを並べたノズル列を有する複数のヘッドユニットで構成され、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1とするとき、ヘッドユニット間距離L11が、L11=T1×V1である構成とした。
この液体吐出ヘッドにおいては、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2が、基準用紙への液体転移量飽和時間T1と異なるときに、ヘッドユニット間距離L11を、距離L12(L12=L11×(T1/T2))に変更可能である構成とできる。
これらの本発明に係る液体吐出ヘッドにおいては、基準用紙への液体転移量飽和時間T1は、商業・出版印刷用塗工紙に対する顔料系インクの転移量飽和時間とする構成とできる。
この場合、商業・出版印刷用塗工紙とは、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の転移量が4〜26ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける純水の転移量が5〜29ml/mである記録用メディアである構成とできる。あるいは、商業・出版印刷用塗工紙とは、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける記録液の転移量が4〜15ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける記録液の転移量が7〜20ml/mである記録用メディアである構成とできる。
また、顔料系インクとは、表面張力15mN/m以上35mN/m以下の顔料系インクである構成とできる。この顔料系インクは、下記一般式(A)で表わされるフッ素系界面活性剤を含有するインクである構成とできる。
Figure 2008100485
ただし、上記一般式(A)中、mは、0〜10の整数を表す。nは、0〜40の整数を表す。
本発明に係る画像形成方法は、液体の滴を吐出するノズルを用紙の幅方向に並べたライン型液体吐出ヘッドを用いて画像を形成する画像形成方法において、同じ色の液滴を吐出する複数のノズルを並べた複数のノズル列を有し、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、用紙搬送速度をV1とするとき、各ノズル列の列間距離L1が、L1=T1×V1である、ライン型液体吐出ヘッドから液体の滴を吐出して画像を形成する構成とした。
本発明に係る画像形成方法は、液体の滴を吐出するノズルを用紙の幅方向に並べたライン型液体吐出ヘッドを用いて画像を形成する画像形成方法において、同じ色の液滴を吐出する複数のノズルを並べたノズル列を有する複数のヘッドユニットで構成され、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、用紙搬送速度をV1とするとき、ヘッドユニット間距離L11が、L11=T1×V1である、ライン型液体吐出ヘッドから液体の滴を吐出して画像を形成する構成とした。
この画像形成方法において、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2が、基準用紙への液体転移量飽和時間T1と異なるときに、ヘッドユニット間距離L11を、距離L12(L12=L11×(T1/T2))に変更する構成とできる。この場合、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2に対応するヘッドユニット間距離L2以上の距離L3に調整するとき、使用する用紙についての用紙搬送速度V2を、用紙搬送速度V2以上の用紙搬送速度V3に、使用する用紙についてのヘッド駆動周波数f2を、ヘッド駆動周波数f2以上のヘッド駆動周波数f3に、それぞれ変更する構成とできる。
本発明に係る画像形成方法は、液体の滴を吐出するノズルを用紙の幅方向に並べたライン型液体吐出ヘッドを用いて画像を形成する画像形成方法において、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、基準用紙の用紙搬送速度をV1、基準用紙に画像形成を行うときのヘッド駆動周波数をf1とするとき、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2に応じて、使用する用紙についての用紙搬送速度V2を、V2=V1×(T2/T1)に、ヘッド駆動周波数f2を、f2=f1×(T2/T1)にする構成とした。
本発明に係る画像形成方法は、液体の滴を吐出するノズルを用紙の送り方向に並べた液体吐出ヘッドを用紙の送り方向と直交する方向に走査して画像を形成する画像形成方法において、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、基準用紙のヘッド走査速度をU1、基準用紙に画像形成を行うときのヘッド駆動周波数をf1とするとき、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2に応じて、使用する用紙についてのヘッド走査速度U2を、U2=U1×(T2/T1)に、ヘッド駆動周波数f2を、f2=f1×(T2/T1)に変更する構成とした。
これら各本発明に係る画像形成方法のうちの距離、速度、ヘッド駆動周波数を変更する構成の画像形成方法においては、外部からの指定又は使用する用紙の種別の判別結果に基づいてそれらを変更する制御を行う構成とできる。
また、これらの各本発明に係る画像形成方法においては、基準用紙への液体転移量飽和時間T1は、商業・出版印刷用塗工紙に対する顔料系インクの転移量飽和時間とすることが好ましい。この商業・出版印刷用塗工紙とは、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の転移量が4〜26ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける純水の転移量が5〜29ml/mである記録用メディアであることが好ましい。あるいは、商業・出版印刷用塗工紙とは、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける記録液の転移量が4〜15ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける記録液の転移量が7〜20ml/mである記録用メディアであることが好ましい。
また、顔料系インクとは、表面張力15mN/m以上35mN/m以下の顔料系インクであることが好ましい。この顔料系インクは、下記一般式(A)で表わされるフッ素系界面活性剤を含有することが好ましい。
Figure 2008100485
ただし、上記一般式(A)中、mは、0〜10の整数を表す。nは、0〜40の整数を表す。
また、記録方向のドット配置に対して奇数列のドットと偶数列のドットを半解像度分だけ記録位置をずらして記録する構成とできる。この半解像度分だけ記録位置をずらした記録動作は外部からの指定又は用紙種別の判別結果に基づいて行う構成とできる。
本発明に係る記録物は、媒体上に液体の滴が着弾されて形成されるドットによって画像が形成されている記録物であって、媒体は液体転移量飽和時間T1の用紙であって、画像を形成する隣り合うドットは、液体転移量飽和時間T1の時間差Tで液体の滴が媒体上に着弾されて形成されたものである構成とした。
ここで、用紙は商業・出版印刷用塗工紙であり、液体は顔料系インクである構成とできる。この場合、商業・出版印刷用塗工紙とは、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の転移量が4〜26ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける純水の転移量が5〜29ml/mである記録用メディアである構成とできる。あるいは、商業・出版印刷用塗工紙とは、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける記録液の転移量が4〜15ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける記録液の転移量が7〜20ml/mである記録用メディアである構成とできる。また、顔料系インクとは、表面張力15mN/m以上35mN/m以下の顔料系インクである構成とできる。顔料系インクは、下記一般式(A)で表わされるフッ素系界面活性剤を含有する構成とできる。
Figure 2008100485
ただし、上記一般式(A)中、mは、0〜10の整数を表す。nは、0〜40の整数を表す。
また、記録方向のドット配置に対して奇数列のドットと偶数列のドットが半解像度分だけずれた記録位置に記録されている構成とできる。
本発明に係る記録液は、媒体に対して液滴として吐出されてドットを形成することで画像を形成する記録液において、この記録液は、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の転移量が4〜26ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける純水の転移量が5〜29ml/mである記録用メディアに対し、この記録用メディアの液体転移量飽和時間T1の時間差T1で画像を形成する隣り合うドットを形成する液滴として吐出される、顔料インクである構成とした。
本発明に係る記録液は、媒体に対して液滴として吐出されてドットを形成することで画像を形成する記録液において、この記録液は、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける記録液の転移量が4〜15ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける記録液の転移量が7〜20ml/mである記録用メディアに対し、この記録用メディアの液体転移量飽和時間T1の時間差T1で画像を形成する隣り合うドットを形成する液滴として吐出される、顔料インクである構成とした。
ここで、表面張力15mN/m以上35mN/m以下の顔料系インクである構成とできる。また、下記一般式(A)で表わされるフッ素系界面活性剤を含有する構成とできる。
Figure 2008100485
ただし、上記一般式(A)中、mは、0〜10の整数を表す。nは、0〜40の整数を表す。
本発明に係る画像形成装置によれば、ライン型液体吐出ヘッドは、同じ色の液滴を吐出する複数のノズルを並べた複数のノズル列を有し、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、用紙搬送速度をV1とするとき、各ノズル列の間隔(ノズル列間距離)L1が、L1=T1×V1である構成としたので、インクなどの液体が用紙に転移する十分な時間を確保でき、ドットの重複部分を足掛かりに発生するビーディングを抑制することができる。
本発明に係る画像形成装置によれば、ライン型液体吐出ヘッドは、同じ色の液滴を吐出する複数のノズルを並べたノズル列を有する複数のヘッドユニットで構成され、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、用紙搬送速度をV1とするとき、各ヘッドユニットの間隔(ヘッドユニット間距離)L11が、L11=T1×V1である構成としたので、インクなどの液体が用紙に転移する十分な時間を確保でき、ドットの重複部分を足掛かりに発生するビーディングを抑制することができる。
本発明に係る画像形成装置によれば、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、基準用紙の用紙搬送速度をV1、基準用紙に画像形成を行うときのヘッド駆動周波数をf1とするとき、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2に応じて、使用する用紙についての用紙搬送速度V2を、V2=V1×(T2/T1)に、ヘッド駆動周波数f2を、f2=f1×(T2/T1)にする構成としたので、インクなどの液体が用紙に転移する十分な時間を確保でき、ドットの重複部分を足掛かりに発生するビーディングを抑制することができる。
本発明に係る画像形成装置によれば、液体の滴を吐出するノズルを用紙の送り方向に並べた液体吐出ヘッドを用紙の送り方向と直交する方向に走査する画像形成装置において、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、基準用紙のヘッド走査速度をU1、基準用紙に画像形成を行うときのヘッド駆動周波数をf1とするとき、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2に応じて、使用する用紙についてのヘッド走査速度U2を、U2=U1×(T2/T1)に、ヘッド駆動周波数f2を、f2=f1×(T2/T1)に変更する構成としたので、インクなどの液体が用紙に転移する十分な時間を確保でき、ドットの重複部分を足掛かりに発生するビーディングを抑制することができる。
本発明に係る液体吐出ヘッドによれば、媒体を用紙搬送速度V1で搬送する画像形成装置に搭載される、液体の滴を吐出するノズルを用紙の幅方向に並べたライン型液体吐出ヘッドにおいて、同じ色の液滴を吐出する複数のノズルを並べた複数のノズル列を有し、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1とするとき、各ノズル列の列間距離L1が、L1=T1×V1である構成としたので、インクなどの液体が用紙に転移する十分な時間を確保でき、ドットの重複部分を足掛かりに発生するビーディングを抑制することができる。
本発明に係る液体吐出ヘッドによれば、媒体を用紙搬送速度V1で搬送する画像形成装置に搭載される、液体の滴を吐出するノズルを用紙の幅方向に並べたライン型液体吐出ヘッドにおいて、同じ色の液滴を吐出する複数のノズルを並べたノズル列を有する複数のヘッドユニットで構成され、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1とするとき、ヘッドユニット間距離L11が、L11=T1×V1である構成としたので、インクなどの液体が用紙に転移する十分な時間を確保でき、ドットの重複部分を足掛かりに発生するビーディングを抑制することができる。
本発明に係る画像形成方法によれば、同じ色の液滴を吐出する複数のノズルを並べた複数のノズル列を有し、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、用紙搬送速度をV1とするとき、各ノズル列の列間距離L1が、L1=T1×V1である、ライン型液体吐出ヘッドから液体の滴を吐出して画像を形成する構成としたので、インクなどの液体が用紙に転移する十分な時間を確保でき、ドットの重複部分を足掛かりに発生するビーディングを抑制することができる。
本発明に係る画像形成方法によれば、同じ色の液滴を吐出する複数のノズルを並べたノズル列を有する複数のヘッドユニットで構成され、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、用紙搬送速度をV1とするとき、ヘッドユニット間距離L11が、L11=T1×V1である、ライン型液体吐出ヘッドから液体の滴を吐出して画像を形成する構成としたので、インクなどの液体が用紙に転移する十分な時間を確保でき、ドットの重複部分を足掛かりに発生するビーディングを抑制することができる。
本発明に係る画像形成方法によれば、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、基準用紙の用紙搬送速度をV1、基準用紙に画像形成を行うときのヘッド駆動周波数をf1とするとき、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2に応じて、使用する用紙についての用紙搬送速度V2を、V2=V1×(T2/T1)に、ヘッド駆動周波数f2を、f2=f1×(T2/T1)にする構成としたので、インクなどの液体が用紙に転移する十分な時間を確保でき、ドットの重複部分を足掛かりに発生するビーディングを抑制することができる。
本発明に係る画像形成方法によれば、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、基準用紙のヘッド走査速度をU1、基準用紙に画像形成を行うときのヘッド駆動周波数をf1とするとき、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2に応じて、使用する用紙についてのヘッド走査速度U2を、U2=U1×(T2/T1)に、ヘッド駆動周波数f2を、f2=f1×(T2/T1)に変更する構成としたので、インクなどの液体が用紙に転移する十分な時間を確保でき、ドットの重複部分を足掛かりに発生するビーディングを抑制することができる。
本発明に係る記録物によれば、媒体上に液体の滴が着弾されて形成されるドットによって画像が形成されている記録物であって、媒体は液体転移量飽和時間T1の用紙であって、画像を形成する隣り合うドットは、液体転移量飽和時間T1の時間差Tで液体の滴が媒体上に着弾されて形成されたものである構成としたので、インクなどの液体が用紙に転移する十分な時間が確保されて、ドットの重複部分を足掛かりに発生するビーディングを抑制された高品質記録物を得ることができる。
本発明に係る記録液によれば、媒体に対して液滴として吐出されてドットを形成することで画像を形成する記録液において、この記録液は、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の転移量が4〜26ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける純水の転移量が5〜29ml/mである記録用メディアに対し、この記録用メディアの液体転移量飽和時間T1の時間差T1で画像を形成する隣り合うドットを形成する液滴として吐出される、顔料インクである構成としたので、記録液が用紙に転移する十分な時間が確保されて、ドットの重複部分を足掛かりに発生するビーディングが抑制される。
本発明に係る記録液によれば、媒体に対して液滴として吐出されてドットを形成することで画像を形成する記録液において、この記録液は、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける記録液の転移量が4〜15ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける記録液の転移量が7〜20ml/mである記録用メディアに対し、この記録用メディアの液体転移量飽和時間T1の時間差T1で画像を形成する隣り合うドットを形成する液滴として吐出される、顔料インクである構成としたので、記録液が用紙に転移する十分な時間が確保されて、ドットの重複部分を足掛かりに発生するビーディングが抑制される。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。先ず、本発明に係る液体吐出ヘッドを備え、本発明に係る記録液を使用し、本発明に係る画像形成方法で画像を形成して、本発明に係る記録物を生成することが可能な、本発明に係る画像形成装置の一例について図1を参照して説明する。なお、図1は同装置の機構部の全体構成を説明する概略構成図である。
この画像形成装置は、媒体の印字領域幅以上の長さのノズル列(ノズルを並べたもの)を有するフルライン型液体吐出ヘッドからなる記録ヘッドを搭載したライン型画像形成装置である。
この画像形成装置は、図2にも示すように、例えばブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色の液滴を吐出する、フルライン型の4個の本発明に係る液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッド1k、1c、1m、1y(色を区別しないときには「記録ヘッド1)という。)を備え、各記録ヘッド1はノズル104を形成したノズル面を下方に向けて図示しないヘッドホルダに装着している。
また、各記録ヘッド1に対応してヘッドの性能を維持回復するための維持回復機構2を備え、パージ処理、ワイピング処理などのヘッドの性能維持動作時には、記録ヘッド1と維持回復機構2とを相対的に移動させて、記録ヘッド1のノズル面に維持回復機構2を構成するキャッピング部材などを対向させる。
ここでは、記録ヘッド1は、用紙搬送方向上流側から、ブラック、シアン、マゼンダ、イエローの順に各色の液滴を吐出する配置としているが、配置及び色数はこれに限るものではない。
給紙トレイ3は、用紙4を載置する底板5と、用紙4を給送するための給紙コロ(半月コロ)6を備えている。底板5はベース8に取り付けられた回転軸9を中心に回転可能であって、加圧ばね1によって給紙コロ6側に付勢されている。なお、給紙コロ6に対向して、用紙4の重送を防止するため、人工皮、コルク材等の摩擦係数の大きい材質からなる図示しない分離パッドが設けられている。また、底板5と給紙コロ6の当接を解除する図示しないリリースカムが設けられている。
そして、この給紙トレイ3から給紙された用紙4を搬送ローラ12とピンチローラ13との間に送り込むために用紙4を案内するガイド部材10、11を設けている。
搬送ローラ12は、図示しない駆動源によって回転されて、送り込まれる用紙4を記録ヘッド1に対向して配置したプラテン15に向けて搬送する。プラテン15は、記録ヘッド1と用紙4とのギャップを維持することができるものであれば、剛体構造体でもよいし、搬送ベルトなどを用いることもできる。
プラテン15の下流側には、画像が形成された用紙4を排紙するための排紙ローラ16及びこれに対向する拍車17を配置し、排紙ローラ16によって画像が形成された用紙4を排紙トレイ18に排紙する。
また、排紙トレイ18と反対側には、用紙4を手差し給紙するための手差しトレイ21と、手差しトレイ21に載置された用紙4を給紙する給紙コロ22を配置している。この手差しトレイ21から給紙される用紙4はガイド部材11に案内されて搬送ローラ12とピンチローラ13との間に送り込まれる。
この画像形成装置においては、待機状態では、リリースカムが給紙トレイ3底板5を所定位置まで押し下げ、底板5と給紙コロ6との当接を解除している。そして、この状態で、搬送ローラ12が回転されることによって、この回転駆動力が図示しないギア等により給紙コロ6及び図示しないリリースカムに伝達されて、リリースカムが底板5から離れて底板5が上昇し、給紙コロ6と用紙4が当接し、給紙コロ6の回転に伴って用紙4がピックアップされて給紙が開始され、図示しない分離爪によって一枚ずつ分離される。
そして、給送コロ6の回転によって用紙4がガイド部材10、11に案内されて搬送ローラ12とピンチローラ13との間に送り込まれ、搬送ローラ12によって用紙4がプラテン15上に送り出される。その後、用紙4の後端は給紙コロ6のDカット部に対向して当接が解除され、搬送ローラ12によってプラテン15上に搬送される。なお。給紙コロ6と搬送ローラ12との間に、補助的に、搬送回転対を設けることもできる。
このようにしてプラテン15上を搬送される用紙4に対して、記録ヘッド1から液滴を吐出して画像を形成し、画像が形成された用紙4は排紙ローラ16によって排紙トレイ18に排紙される。なお、画像形成時における紙搬送の速度と液滴吐出のタイミングは図示しない制御部によって制御される。
ここで、記録ヘッド1を構成している液体吐出ヘッドの一例について図3及び図4をも参照して説明する。なお、図3は同液体吐出ヘッドの液室長手方向(ノズル並び方向と直交する方向)に沿う断面説明図、図4は同じく液室短手方向(ノズル並び方向)に沿う断面説明図である。
この液体吐出ヘッドは、流路板(液室基板)101と、この流路板101の下面に接合した振動板102と、流路板101の上面に接合した(或いは流路板と一体で形成した)ノズル板103とを有し、これらによって液滴(液体の滴)を吐出するノズル104が連通する個別流路としての加圧液室(圧力室、加圧室、流路などとも称される。)106、加圧液室106に液体であるインク(記録液)を供給する供給路を兼ねた流体抵抗部107、ダンパ室118を形成している。
ここで、流路板101は、SUS基板を、酸性エッチング液を用いてエッチング、あるいは打ち抜きなどの機械加工することで、各加圧液室106、流体抵抗部107、ダンパ室118などの開口をそれぞれ形成している。なお、上述したように、流路板101とノズル板103或いは振動板102とを電鋳で一体形成することもでき、また、結晶面方位(110)の単結晶シリコン基板を水酸化カリウム水溶液(KOH)などのアルカリ性エッチング液を用いて異方性エッチングすることで形成したものや、その他感光性樹脂などを用いることもできる。
振動板102は、図3に示すように液室106側から第1層102a、第2層102b、第3層102cの3層構造のニッケルプレートで形成したもので、例えば電鋳によって作製している。なお、この振動板102は、例えば、ポリイミドなどの樹脂部材とSUS基板などの金属プレートとの積層部材、或いは、樹脂部材から形成したものなどを用いることもできる。
ノズル板103は、各加圧液室106に対応して多数のノズル104を形成し、流路板101に接着剤接合している。このノズル板103としては、ステンレス、ニッケルなどの金属、ポリイミド樹脂フィルムなどの樹脂、シリコン、及びそれらの組み合わせからなるものを用いることができる。また、ノズル104の内部形状(内側形状)は、ホーン形状(略円柱形状又は略円錘台形状でもよい。)に形成し、このノズル104の穴径はインク滴出口側の直径で約20〜35μmとしている。さらに、各列のノズルピッチは150dpiとした。
また、ノズル板103のノズル面(吐出方向の表面:吐出面)には、図示しない撥水性の表面処理を施した撥水処理層を設けている。撥水処理層としては、例えば、PTFE−Ni共析メッキやフッ素樹脂の電着塗装、蒸発性のあるフッ素樹脂(例えばフッ化ピッチなど)を蒸着コートしたもの、シリコン系樹脂・フッ素系樹脂の溶剤塗布後の焼き付け等、記録液物性に応じて選定した撥水処理膜を設けて、記録液の滴形状、飛翔特性を安定化し、高品位の画像品質を得られるようにしている。
そして、振動板102には、図3に示すように、各加圧液室106に対応して第1層102aで形成したダイアフラム部102Aの中央部に第2層102b、第3層102cの2層構造の凸部102Bを形成し、この凸部102Bに圧力発生手段(アクチュエータ手段)を構成する圧電素子112をそれぞれ接合している。また、各加圧液室106の隔壁106Aに対応して3層構造部分(厚肉部102B)に支柱部113を接合している。
これらの圧電素子112及び支柱部113は積層型圧電素子部材114にハーフカットのダイシングによるスリット加工を施して櫛歯状に分割して形成したもので、支柱部113も圧電素子であるが駆動電圧を印加しないために単なる支柱となっている。この積層型圧電素子部材114はベース部材115に接合している。
なお、圧電素子112(圧電素子部材114)は、例えば厚さ10〜50μm/1層のチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の圧電層と、厚さ数μm/1層の銀・パラジューム(AgPd)からなる内部電極層とを交互に積層したものであり、内部電極を交互に端面の端面電極(外部電極)である個別電極、共通電極に電気的に接続し、これらの電極にFPCケーブル116を介して駆動信号を供給するようにしている。
また、圧電素子112の圧電方向としてd33方向の変位を用いて加圧液室106内記録液を加圧する構成とすることも、圧電素子112の圧電方向としてd31方向の変位を用いて加圧液室106内記録液を加圧する構成とすることもできる。本実施形態ではd33方向の変位を用いた構成をとっている。
ベース部材115は金属材料で形成することが好ましい。ベース部材115の材質(材料)が金属であれば、圧電素子112の自己発熱による蓄熱を防止することができる。圧電素子112とベース部材115は接着剤により接着接合しているが、ライン型ヘッドのようにチャンネル数が増えると、圧電素子112の自己発熱により100℃近くまで温度が上昇し、接合強度が著しく低下することになる。また、自己発熱によりヘッド内部の温度上昇が発生し、インク温度が上昇するが、インクの温度が上昇すると、インク粘度が低下し、噴射特性に大きな影響を与える。したがって、ベース部材115を金属材料で形成して圧電素子112の自己発熱による蓄熱を防止することで、これらの接合強度の低下、記録液粘度の低下による噴射特性の劣化を防止することができる
さらに、振動板102の周囲には例えばエポキシ系樹脂或いはポリフェニレンサルファイトで射出成形により形成したフレーム部材117を接着剤で接合している。このフレーム部材117には、各加圧液室106に記録液を供給する共通液室108を形成し、共通液室108から振動板102に形成した供給口109、流体抵抗部107の上流側に形成した流路110、流体抵抗部107を介して加圧液室106に記録液が供給される。なお、フレーム部材17には共通液室108に外部から記録液を供給するための記録液供給口119も形成される。
ここで、加圧液室106の壁面を形成する部材である振動板102で共通液室108の一部の壁面を形成し、この共通液室108の壁面を形成する部分をダンパ部124とし、隣接するダンパ室118との間の壁部を形成し、共通液室108に生じる圧力変動を吸収するようにしている。なお、ダンパ室118は図示しない大気開放路を通じて大気に開放している。
このように構成した液体吐出ヘッドにおいては、例えば圧電素子112に印加する電圧を基準電位から下げることによって圧電素子112が収縮し、振動板2が下降して加圧液室106の容積が膨張することで、加圧液室106内にインクが流入し、その後圧電素子112に印加する電圧を上げて圧電素子112を積層方向に伸長させ、振動板102をノズル104方向に変形させて加圧液室106の容積/体積を収縮させることにより、加圧液室106内の記録液が加圧され、ノズル104から記録液の滴が吐出(噴射)される。
そして、圧電素子112に印加する電圧を基準電位に戻すことによって振動板102が初期位置に復元し、加圧液室106が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室108から加圧液室106内に記録液が充填される。そこで、ノズル104のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。
なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行うこともできる。
また、ここでは、圧電素子を圧力発生手段(アクチュエータ手段)に用いる圧電型ヘッドとした例で説明している、発熱抵抗体をアクチュエータ手段に用いるサーマル型ヘッド、静電力を発生する振動板と電極をアクチュエータ手段に用いる静電型ヘッドなど、他のアクチュエータ手段を用いる液体吐出ヘッドを記録ヘッド1として使用することもできる。
次に、この画像形成装置の制御部の一例について図5のブロック図を参照して説明する。
この制御部は、この画像形成装置全体の制御を司る、本発明に係る空吐出動作の制御を行う制御手段などを兼ねたマイクロコンピュータで構成した主制御部301及び印刷制御を司るマイクロコンピュータで構成した印刷制御部302とを備えている。
そして、主制御部301は、通信回路300から入力される印刷処理の情報に基づいて用紙42に画像を形成するために、紙送りモータ駆動回路304を介して図示しない紙送りモータを駆動制御して搬送ローラ12を回転駆動するとともに、印刷制御部302に対して印刷用データを送出するなどの制御を行う。
また、主制御部301には、搬送ローラ12の移動量を検出する送り量検出回路306からの検出信号が入力され、主制御部301はこの検出信号に基づいて搬送ローラ12の移動量及び移動速度を制御する。搬送量検出回路306は、例えば搬送ローラ12の回転軸に取り付けられた回転エンコーダシートのスリット数を、フォトセンサで読み取って計数することで搬送量を検出する。紙送りモータ駆動回路304は、主制御部301から入力される搬送量に応じて紙送りモータを回転駆動させて搬送ローラ12を回転駆動し、用紙を所定の位置に所定の速度で搬送させる。
主制御部301は、給紙コロ駆動回路307に給紙コロ駆動指令を与えることによって給紙コロ6を一回転させる。主制御部301は、維持回復機構用駆動回路308を介して図示しないヘッドホルダ、維持回復機構2の駆動源を駆動することにより、記録ヘッド1の維持回復動作を行わせる。
印刷制御部302は、主制御部301からの信号と送り量検出回路306などからの用紙送り量に基づいて、記録ヘッド1の液滴を吐出させるための圧力発生手段を駆動するためのデータを生成してヘッド駆動回路310に転送するとともに、この画像データの転送及び転送の確定などに必要な各種信号などをヘッド駆動回路310に出力し、また、ROMに格納されている駆動信号のパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び電圧増幅器、電流増幅器等で構成される駆動波形生成部及びヘッドドライバに与える駆動波形選択手段を含み、1の駆動パルス(駆動信号)或いは複数の駆動パルス(駆動信号)で構成される駆動波形を生成してヘッド駆動回路310に対して出力する。
ヘッド駆動回路310は、印刷制御部302から与えられるデータに応じて印刷制御部302から与えられる駆動波形を構成する駆動信号を選択的に記録ヘッド1の液滴を吐出させるエネルギーを発生する駆動素子(例えば前述したような圧電素子)に対して印加することで記録ヘッド1を駆動する。
次に、本発明における基準用紙とする記録用メディアである商業・出版印刷用塗工紙について説明する。
商業・出版印刷用塗工紙とは、オフセット印刷用塗工紙やグラビア印刷用塗工紙に代表されるいわゆる印刷用塗工紙の他、電子写真記録方式用の塗工紙、商業印刷や出版印刷用途向けに開発されたインクジェット記録用塗工紙を包含する。
記録用メディアとしての商業・出版印刷用塗工紙は、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
記録用メディアとしては、動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける記録液としてのインクの記録用メディアへの転移量が、4〜15ml/mであり、より好ましくは6〜14ml/mであるものを用いている。同じく動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の記録用メディアへの転移量が、4〜26ml/mが好ましく、より好ましく8〜25ml/mであるものを用いている。記録用メディアとして、接触時間100msでのインク及び純水の転移量が少なすぎると、ビーディングが発生しやすくなることがあり、多すぎると、記録後のインクドット径が所望の径よりも小さくなりすぎることがある。
また、記録用メディアとしては、動的走査吸液計で測定した接触時間400msにおけるインクの記録用メディアへの転移量が、7〜20ml/mであり、より好ましくは8〜19ml/mのものを用いている。同じく動的走査吸液計で測定した接触時間400msにおける純水の記録用メディアへの転移量が、5〜29ml/mであり、より好ましくは10〜28ml/mのものを用いている。記録用メディアとして、接触時間400msでの転移量が少なすぎると、乾燥性が不十分であるため、拍車痕が発生しやすくなることがあり、多すぎると、ブリードが発生しやすく、乾燥後の画像部の光沢が低くなりやすくなることがある。
ここで、上記動的走査吸収液計(dynamic scanning absorptometer;DSA,紙パ技協誌、第48巻、1994年5月、第88〜92頁、空閑重則)は、極めて短時間における吸液量を正確に測定できる装置である。この動的走査吸液計は、吸液の速度をキャピラリー中のメニスカスの移動から直読する、試料を円盤状とし、この上で吸液ヘッドをらせん状に走査する、予め設定したパターンに従って走査速度を自動的に変化させ、1枚の試料で必要な点の数だけ測定を行う、という方法によって測定を自動化したものである。紙試料への液体供給ヘッドはテフロン(登録商標)管を介してキャピラリーに接続され、キャピラリー中のメニスカスの位置は光学センサで自動的に読み取られる。具体的には、動的走査吸液計(K350シリーズD型、協和精工株式会社製)を用いて、純水又はインクの転移量を測定した。接触時間100ms及び接触時間400msにおける転移量は、それぞれの接触時間の近隣の接触時間における転移量の測定値から補間により求めることができる。測定は23℃50%RHで行った。
−支持体−
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、木材繊維主体の紙、木材繊維及び合成繊維を主体とした不織布のようなシート状物質などが挙げられる。
ここで、紙としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、木材パルプ、古紙パルプなどが用いられる。前記木材パルプとしては、例えば、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、NBSP、LBSP、GP、TMPなどが挙げられる。
古紙パルプの原料としては、財団法人古紙再生促進センターの古紙標準品質規格表に示されている、上白、罫白、クリーム白、カード、特白、中白、模造、色白、ケント、白アート、特上切、別上切、新聞、雑誌などが挙げられる。具体的には、情報関連用紙である非塗工コンピュータ用紙、感熱紙、感圧紙等のプリンタ用紙;PPC用紙等のOA古紙;アート紙、コート紙、微塗工紙、マット紙等の塗工紙;上質紙、色上質、ノート、便箋、包装紙、ファンシーペーパー、中質紙、新聞用紙、更紙、スーパー掛け紙、模造紙、純白ロール紙、ミルクカートン等の非塗工紙、などの紙や板紙の古紙で、化学パルプ紙、高歩留りパルプ含有紙などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
この古紙パルプは、一般的に、以下の4工程の組み合わせから製造される。
(1)離解は、古紙をパルパーにて機械力と薬品で処理して繊維状にほぐし、印刷インキを繊維より剥離する。
(2)除塵は、古紙に含まれる異物(プラスチックなど)及びゴミをスクリーン、クリーナー等により除去する。
(3)脱墨は、繊維より界面活性剤を用いて剥離された印刷インキをフローテーション法、又は洗浄法で系外に除去する。
(4)漂白は、酸化作用や還元作用を用いて、繊維の白色度を高める。
古紙パルプを混合する場合、全パルプ中の古紙パルプの混合比率は、記録後のカール対策から40%以下が好ましい。
また、支持体に使用される内添填料としては、例えば、白色顔料として従来公知の顔料が用いられる。白色顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等のような白色無機顔料;スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等のような有機顔料、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、支持体を抄造する際に使用される内添サイズ剤としては、例えば、中性抄紙に用いられる中性ロジン系サイズ剤、アルケニル無水コハク酸(ASA)、アルキルケテンダイマー(AKD)、石油樹脂系サイズ剤などが挙げられる。これらの中でも、中性ロジンサイズ剤又はアルケニル無水コハク酸が特に好適である。前記アルキルケテンダイマーは、そのサイズ効果が高いことから添加量は少なくて済むが、記録用紙(メディア)表面の摩擦係数が下がり滑りやすくなるため、インクジェット記録時の搬送性の点からは好ましくない場合がある。
−塗工層−
前記塗工層は、顔料及びバインダー(結着剤)を含有してなり、更に必要に応じて、界面活性剤、その他の成分を含有してなる。
ここで、顔料としては、無機顔料、もしくは無機顔料と有機顔料を併用したものを用いることができる。
無機顔料としては、例えば、カオリン、タルク、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、非晶質シリカ、チタンホワイト、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、クロライトなどが挙げられる。これらの中でも、カオリンは光沢発現性に優れており、オフセット印刷用の用紙に近い風合いとすることができる点から特に好ましい。
上記のカオリンには、デラミネーテッドカオリン、焼成カオリン、表面改質等によるエンジニアードカオリン等があるが、光沢発現性を考慮すると、粒子径が2μm以下の割合が80質量%以上の粒子径分布を有するカオリンが、カオリン全体の50質量%以上を占めていることが好ましい。
このカオリンの添加量は、前記塗工層の全顔料100質量部に対し50質量部以上が好ましい。前記添加量が50質量部未満であると、光沢度において十分な効果が得られないことがある。前記添加量の上限は特に制限はないが、カオリンの流動性、特に高せん断力下での増粘性を考慮すると、塗工適性の点から、90質量部以下がより好ましい。
また、有機顔料としては、例えば、スチレン−アクリル共重合体粒子、スチレン−ブタジエン共重合体粒子、ポリスチレン粒子、ポリエチレン粒子等の水溶性ディスパージョンがある。これら有機顔料は2種以上が混合されてもよい。
この有機顔料の添加量は、前記塗工層の全顔料100質量部に対し2〜20質量部が好ましい。前記有機顔料は、光沢発現性に優れていることと、その比重が無機顔料と比べて小さいことから、嵩高く、高光沢で、表面被覆性の良好な塗工層を得ることができる。添加量が2質量部未満であると、前記効果がなく、20質量部を超えると、塗工液の流動性が悪化し、塗工操業性の低下に繋がることと、コスト面からも経済的ではない。
有機顔料には、その形態において、密実型、中空型、ドーナツ型等があるが、光沢発現性、表面被覆性及び塗工液の流動性のバランスを鑑み、平均粒子径は0.2〜3.0μmが好ましく、より好ましくは空隙率40%以上の中空型が採用される。
また、バインダーとしては、水性樹脂を使用するのが好ましい。
ここで、水性樹脂としては、水溶性樹脂及び水分散性樹脂の少なくともいずれかが好適に用いられる。水溶性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アセタール変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコールの変性物;ポリウレタン;ポリビニルピロリドン及びポリビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合体、ビニルピロリドンとジメチルアミノエチル・メタクリル酸の共重合体、四級化したビニルピロリドンとジメチルアミノエチル・メタクリル酸の共重合体、ビニルピロリドンとメタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウムの共重合体等のポリビニルピロリドンの変性物;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ドロキシプロピルセルロース等セルロース;カチオン化ヒドロキシエチルセルロース等
のセルロースの変性物;ポリエステル、ポリアクリル酸(エステル)、メラミン樹脂、又はこれらの変性物、ポリエステルとポリウレタンの共重合体等の合成樹脂;ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリルアミド、酸化澱粉、燐酸エステル化澱粉、自家変性澱粉、カチオン化澱粉、又は各種変性澱粉、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸ソーダ、アルギン酸ソーダ、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、インク吸収性の観点から、ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アセタール変性ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエステルとポリウレタンの共重合体、などが特に好ましい。
水分散性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル系重合体、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸(エステル)共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、ポリビニルエーテル、シリコーン−アクリル系共重合体、などが挙げられる。また、メチロール化メラミン、メチロール化尿素、メチロール化ヒドロキシプロピレン尿素、イソシアネート等の架橋剤を含有してよいし、N−メチロールアクリルアミドなどの単位を含む共重合体で自己架橋性を持つものでもよい。これら水性樹脂の複数を同時に用いることも可能である。
水性樹脂の添加量は、前記顔料100質量部に対し、2〜100質量部が好ましく、3〜50質量部がより好ましい。前記水性樹脂の添加量は前記記録用メディアの吸液特性が所望の範囲に入るように決定される。
前記着色剤として水分散性の着色剤を使用する場合には、カチオン性有機化合物は必ずしも配合する必要はないが、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択使用することができる。例えば、水溶性インク中の直接染料や酸性染料中のスルホン酸基、カルボキシル基、アミノ基等と反応して不溶な塩を形成する1級〜3級アミン、4級アンモニウム塩のモノマー、オリゴマー、ポリマーなどが挙げられ、これらの中でも、オリゴマー又はポリマーが好ましい。
ここで、カチオン性有機化合物としては、例えば、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物、ジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン縮合物、ポリ(メタクリル酸トリメチルアミノエチル・メチル硫酸塩)、ジアリルアミン塩酸塩・アクリルアミド共重合物、ポリ(ジアリルアミン塩酸塩・二酸化イオウ)、ポリアリルアミン塩酸塩、ポリ(アリルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩)、アクリルアミド・ジアリルアミン共重合物、ポリビニルアミン共重合物、ジシアンジアミド、ジシアンジアミド・塩化アンモニウム・尿素・ホルムアルデヒド縮合物、ポリアルキレンポリアミン・ジシアンジアミドアンモニウム塩縮合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド、ポリジアリルメチルアミン塩酸塩、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド・二酸化イオウ)、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド・ジアリルアミン塩酸塩誘導体)、アクリルアミド・ジアリルジメチルアンモニウムクロライド共重合物、アクリル酸塩・アクリルアミド・ジアリルアミン塩酸塩共重合物、ポリエチレンイミン、アクリルアミンポリマー等のエチレンイミン誘導体、ポリエチレンイミンアルキレンオキサイド変性物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物、ポリアリルアミン塩酸塩等の低分子量のカチオン性有機化合物と他の比較的高分子量のカチオン性有機化合物、例えば、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)等とを組み合わせて使用するのが好ましい。併用することにより、単独使用の場合よりも画像濃度を向上させ、フェザリングが更に低減される。
上記カチオン性有機化合物のコロイド滴定法(ポリビニル硫酸カリウム、トルイジンブルー使用)によるカチオン当量は3〜8meq/gが好ましい。カチオン当量がこの範囲であれば上記乾燥付着量の範囲で良好な結果が得られる。なお、コロイド滴定法によるカチオン当量の測定に当たっては、カチオン性有機化合物を固形分で0.1質量%となるように蒸留水で希釈し、pH調整は行わないものとする。
また、カチオン性有機化合物の乾燥付着量は、0.3〜2.0g/mが好ましい。このカチオン性有機化合物の乾燥付着量が0.3g/m2未満であると、充分な画像濃度向上やフェザリング低減の効果が得られないことがある。
また、上記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、アニオン活性剤、カチオン活性剤、両性活性剤、非イオン活性剤のいずれも使用することができる。これらの中でも、非イオン活性剤が特に好ましい。界面活性剤を添加することにより、画像の耐水性が向上するとともに、画像濃度が高くなり、ブリーディングが改善される。
ここで、非イオン活性剤としては、例えば、高級アルコールエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、高級脂肪族アミンエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミドエチレンオキサイド付加物、油脂のエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、グリセロールの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトール及びソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテル、アルカノールアミン類の脂肪酸アミド等が挙られる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリット、ソルビトール、ショ糖などが挙げられる。また、エチレンオキサイド付加物については、水溶性を維持できる範囲で、エチレンオキサイドの一部をプロピレンオキサイドあるいはブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドに置換したものも有効である。置換率は50%以下が好ましい。前記非イオン活性剤のHLB(親水性/親油性比)は4〜15が好ましく、7〜13がより好ましい。
界面活性剤の添加量は、前記カチオン性有機化合物100質量部に対し、0〜10質量部が好ましく、0.1〜1.0質量部がより好ましい。
前記塗工層には、本発明の目的及び効果を損なわない範囲で、更に必要に応じて、その他の成分を添加することができる。該その他の成分としては、アルミナ粉末、pH調整剤、防腐剤、酸化防止剤等の添加剤が挙げられる。
この塗工層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記支持体上に塗工層液を含浸又は塗布する方法により行うことができる。塗工層液の含浸又は塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、コンベンショナルサイズプレス、ゲートロールサイズプレス、フィルムトランスファーサイズプレス、ブレードコーター、ロッドコーター、エアーナイフコーター、カーテンコーターなど各種塗工機で塗工することができる。これらの中でも、コストの点から、抄紙機に設置されているコンベンショナルサイズプレス、ゲートロールサイズプレス、フィルムトランスファーサイズプレスなどで含浸又は付着させ、オンマシンで仕上げる方法が好ましい。
この塗工層液の付着量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、固形分で、0.5〜20g/mが好ましく、1〜15g/mがより好ましい。なお、含浸又は塗布の後、必要に応じて乾燥させてもよく、この場合の乾燥の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100〜250℃程度が好ましい。
本発明に係る画像形成方法で用いる記録用メディアとしては、更に支持体の裏面にバック層、支持体と塗工層との間、また、支持体とバック層間にその他の層を形成してもよく、塗工層上に保護層を設けることもできる。これらの各層は単層であっても複数層であってもよい。
本発明に係る画像形成方法で用いる記録用メディアは、吸液特性が上記本発明の範囲であれば、インクジェット記録用メディアの他、市販のオフセット印刷用コート紙、グラビア印刷用コート紙などであってもよい。
本発明に係る画像形成方法で用いる記録用メディアの坪量は、50〜250g/mであることが好ましい。50g/m未満であるとコシがないために搬送経路の途中で記録用メディアが詰まってしまうなどの搬送不良が生じやすい。250g/mを超えるとコシが大きくなりすぎるため搬送経路の途中にある曲線部で記録用メディアが曲がりきれず、やはり記録用メディアが詰まってしまうなどの搬送不良が生じやすい。
次に、本発明における液体転移量飽和時間を定める液体である本発明に係る記録液としてのインクについて説明する。
本発明に係る画像形成方法で用いるインクは、少なくとも水、着色剤、及び湿潤剤を含有してなり、浸透剤、界面活性剤、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
ここで、インクは、25℃における表面張力が、15〜40mN/mであり、20〜35mN/mがより好ましい。表面張力15mN/m未満であると、本発明に係る液体吐出ヘッドのノズルプレート(ノズル板)に濡れすぎてインク滴の形成(粒子化)がうまくできなかったり、本発明に係る画像形成方法で用いる記録用メディア上での滲みが顕著となり、安定したインクの吐出が得られないことがあり、40mN/mを超えると、記録用メディアへのインク浸透が十分に起こらず、ビーディングの発生や乾燥時間の長時間化を招くことがある。
上記表面張力は、例えば、表面張力測定装置(協和界面科学株式会社製、CBVP−Z)を用い、白金プレートを使用して25℃で測定することができる。
−着色剤−
インクに含有する着色剤としては、顔料、染料、及び着色微粒子の少なくともいずれかを用いることが好ましい。
着色微粒子としては、顔料及び染料の少なくともいずれかの色材を含有させたポリマー微粒子の水分散物が好適に用いられる。
ここで、上記「色材を含有させた」とは、ポリマー微粒子中に色材を封入した状態及びポリマー微粒子の表面に色材を吸着させた状態の何れか又は双方を意味する。この場合、インクに配合される色材はすべてポリマー微粒子に封入又は吸着されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、該色材がエマルジョン中に分散していてもよい。前記色材としては、水不溶性又は水難溶性であって、前記ポリマーによって吸着され得る色材であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
また、「水不溶性又は水難溶性」とは、20℃で水100質量部に対し色材が10質量部以上溶解しないことを意味する。また、「溶解する」とは、目視で水溶液表層又は下層に色材の分離や沈降が認められないことを意味する。
また、色材を含有させたポリマー微粒子(着色微粒子)の体積平均粒径は、インク中において0.01〜0.16μmが好ましい。0.01μm未満であると微粒子が流動しやすいための文字滲みが大きくなったり、耐光性が劣ってしまう。逆に、0.16μmを超えると、ノズルが目詰まりしやすくなったり、発色性が悪くなってしまう。
着色剤としては、例えば、水溶性染料、油溶性染料、分散染料等の染料、顔料等が挙げられる。良好な吸着性及び封入性の観点からは油溶性染料及び分散染料が好ましいが、得られる画像の耐光性からは顔料が好ましく用いられる。
なお、前記各染料は、ポリマー微粒子に効率的に含浸される観点から、有機溶剤、例えば、ケトン系溶剤に2g/リットル以上溶解することが好ましく、20〜600g/リットル溶解することがより好ましい。
水溶性染料としては、カラーインデックスにおいて酸性染料、直接性染料、塩基性染料、反応性染料、食用染料に分類される染料であり、好ましくは耐水性、及び耐光性に優れたものが用いられる。
この場合、酸性染料及び食用染料としては、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142;C.I.アシッドレッド 1,8,13,14,18,26,27,35,37,42,52,82,87,89,92,97,106,111,114,115,134,186,249,254,289;C.I.アシッドブルー 9,29,45,92,249;C.I.アシッドブラック 1,2,7,24,26,94;C.I.フードイエロー 3,4;C.I.フードレッド 7,9,14;C.I.フードブラック 1,2などが挙げられる。
また、直接性染料としては、例えば、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,26,33,44,50,86,120,132,142,144;C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,13,17,20,28,31,39,80,81,83,89,225,227;C.I.ダイレクトオレンジ 26,29,62,102;C.I.ダイレクトブルー 1,2,6,15,22,25,71,76,79,86,87,90,98,163,165,199,202;C.I.ダイレクトブラック 19,22,32,38,51,56,71,74,75,77,154,168,171などが挙げられる。
また、塩基性染料としては、例えば、C.I.べーシックイエロー 1,2,11,13,14,15,19,21,23,24,25,28,29,32,36,40,41,45,49,51,53,63,64,65,67,70,73,77,87,91;C.I.ベーシックレッド 2,12,13,14,15,18,22,23,24,27,29,35,36,38,39,46,49,51,52,54,59,68,69,70,73,78,82,102,104,109,112;C.I.べーシックブルー 1,3,5,7,9,21,22,26,35,41,45,47,54,62,65,66,67,69,75,77,78,89,92,93,105,117,120,122,124,129,137,141,147,155;C.I.ベーシックブラック 2,8などが挙げられる。
また、反応性染料としては、例えば、C.I.リアクティブブラック 3,4,7,11,12,17;C.I.リアクティブイエロー 1,5,11,13,14,20,21,22,25,40,47,51,55,65,67;C.I.リアクティブレッド 1,14,17,25,26,32,37,44,46,55,60,66,74,79,96,97;C.I.リアクティブブルー 1,2,7,14,15,23,32,35,38,41,63,80,95などが挙げられる。
前記顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、
無機顔料、有機顔料のいずれであってもよい。
無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、カーボンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックなどが好ましい。なお、前記カーボンブラックとしては、例えば、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法
などの公知の方法によって製造されたものが挙げられる。
また、有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、多環式顔料などがより好ましい。なお、前記アゾ顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、などが挙げられる。前記多環式顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料、などが挙げられる。前記染料キレートとしては、例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート、などが挙げられる。
顔料の色としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、黒色用のもの、カラー用のもの、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
黒色用のものとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料、などが挙げられる。
カラー用のものとしては、黄色インク用では、例えば、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、17、23、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83(ジスアゾイエローHR)、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、128、138、150、153、などが挙げられる。
マゼンタ用では、例えば、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカーレット)、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B (Ca))、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、92、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(ジメチルキナクリドン)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、などが挙げられる。
シアン用では、例えば、C.I.ピグメントブルー1、2、15(銅フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーG)、15:4、15:6(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、56、60、63等が挙げられる。
また、中間色としてはレッド、グリーン、ブルー用として、C.I.ピグメントレッド177、194、224、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントバイオレット3,19,23,37、C.I.ピグメントグリーン7,36などが挙げられる。
顔料としては、少なくとも1種の親水基が顔料の表面に直接若しくは他の原子団を介して結合した分散剤を使用することなく安定に分散させることができる自己分散型顔料が好適に用いられる。その結果、従来のインクのように、顔料を分散させるための分散剤が不要となる。前記自己分散型顔料としては、イオン性を有するものが好ましく、アニオン性に帯電したものやカチオン性に帯電したものが好適である。
自己分散型顔料の体積平均粒径は、インク中において0.01〜0.16μmが好ましい。
また、アニオン性親水基としては、例えば、−COOM、−SOM、−POHM、−PO、−SONH、−SONHCOR(ただし、式中のMは、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表す。Rは、炭素原子数1〜12のアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基又は置換基を有してもよいナフチル基を表す)等が挙げられる。これらの中でも、−COOM、−SOMがカラー顔料表面に結合されたものを用いることが好ましい。
上記親水基中における「M」は、アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、等が挙げられる。前記有機アンモニウムとしては、例えば、モノ乃至トリメチルアンモニウム、モノ乃至トリエチルアンモニウム、モノ乃至トリメタノールアンモニウムが挙げられる。前記アニオン性に帯電したカラー顔料を得る方法としては、カラー顔料表面に−COONaを導入する方法として、例えば、カラー顔料を次亜塩素酸ソーダで酸化処理する方法、スルホン化による方法、ジアゾニウム塩を反応させる方法が挙げられる。
また、カチオン性親水基としては、例えば、第4級アンモニウム基が好ましく、下記に挙げる第4級アンモニウム基がより好ましく、これらのいずれかが顔料表面に結合されたものが色材として好適である。
Figure 2008100485
前記親水基が結合されたカチオン性の自己分散型カーボンブラックを製造する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、下記構造式で表されるN−エチルピリジル基を結合させる方法としては、カーボンブラックを3−アミノ−N−エチルピリジウムブロマイドで処理する方法などが挙げられる。
Figure 2008100485
ここで、親水基が、他の原子団を介してカーボンブラックの表面に結合されていてもよい。他の原子団としては、例えば、炭素原子数1〜12のアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基又は置換基を有してもよいナフチル基が挙げられる。上記した親水基が他の原子団を介してカーボンブラックの表面に結合する場合の具体例としては、例えば、−CCOOM(ただし、Mはアルカリ金属、第4級アンモニウムを表す)、−PhSOM(ただし、Phはフェニル基、Mはアルカリ金属、第4級アンモニウムを表す)、−C10NH+等が挙げられる。
本発明に係る画像形成方法で用いるインクには、顔料分散剤を用いた顔料分散液を用いることもできる。
顔料分散剤としては、前記親水性高分子化合物として、天然系では、アラビアガム、トラガンガム、グーアガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、アラビノガラクトン、ペクチン、クインスシードデンプン等の植物性高分子、アルギン酸、カラギーナン、寒天等の海藻系高分子、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、コラーゲン等の動物系高分子、キサンテンガム、デキストラン等の微生物系高分子などが挙げられる。半合成系では、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の繊維素系高分子、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナトリウム等のデンプン系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等の海藻系高分子などが挙げられる。純合成系では、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル等のビニル系高分子、非架橋ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸又はそのアルカリ金属塩、水溶性スチレンアクリル樹脂等のアクリル系樹脂、水溶性スチレンマレイン酸樹脂、水溶性ビニルナフタレンアクリル樹脂、水溶性ビニルナフタレンマレイン酸樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のアルカリ金属塩、四級アンモニウムやアミノ基等のカチオン性官能基の塩を側鎖に有する高分子化合物、セラック等の天然高分子化合物等が挙げられる。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、スチレンアクリル酸のホモポリマーや他の親水基を有するモノマーの共重合体からなるようなカルボキシル基を導入したものが高分子分散剤として特に好ましい。
ここで、共重合体の重量平均分子量は、3,000〜50,000が好ましく、5,000〜30,000がより好ましく、7,000〜15,000が更に好ましい。
また、顔料と分散剤との混合質量比(顔料:分散剤)は、1:0.06〜1:3が好ましく、1:0.125〜1:3がより好ましい。
前記着色剤のインクにおける添加量は、6〜15質量%が好ましく、8〜12質量%がより好ましい。前記添加量が6質量%未満であると、着色力の低下により、画像濃度が低くなったり、粘度の低下によりフェザリングや滲みが悪化することがあり、15質量%を超えると、インクジェット記録装置を放置しておいた場合等に、ノズルが乾燥し易くなり、不吐出現象が発生したり、粘度が高くなりすぎることにより浸透性が低下したり、ドットが広がらないために画像濃度が低下したり、ぼそついた画像になることがある。
−湿潤剤−
湿潤剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオール化合物、ラクタム化合物、尿素化合物及び糖類から選択される少なくとも1種が好適である。
ここで、ポリオール化合物としては、例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類、多価アルコールアリールエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用して使用してもよい。
多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1、3−プルパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール1,3−プロパンジオール、1,5ペンタンジオール、1、6ヘキサンジオール、グリセロール、1、2、6−ヘキサントリオール、1、2、4−ブタントリオール、1、2、3−ブタントリオール、ペトリオールなどが挙げられる。
多価アルコールアルキルエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどが挙げられる。
多価アルコールアリールエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテルなどが挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタムなどが挙げられる。
アミド類としては、例えば、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。
アミン類としては、例えば、モノエタノ−ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンなどが挙げられる。
含硫黄化合物類としては、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノールなどが挙げられる。
これらの中でも、溶解性と水分蒸発による噴射特性不良の防止に対して優れた効果が得られる点から、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、テトラエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドンが好適である。
前記ラクタム化合物としては、例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、ε−カプロラクタムから選択される少なくとも1種が挙げられる。
また、尿素化合物としては、例えば、尿素、チオ尿素、エチレン尿素及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンから選択される少なくとも1種が挙げられる。前記尿素類のインクへの添加量は、一般的に0.5〜50質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。
また、糖類としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類及び四糖類を含む)、多糖類、又はこれらの誘導体などが挙げられる。これらの中でも、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオースが好適であり、マルチトース、ソルビトース、グルコノラクトン、マルトースが特に好ましい。
上記多糖類とは、広義の糖を意味し、α−シクロデキストリン、セルロースなど自然界に広く存在する物質を含む意味に用いることができる。
糖類の誘導体としては、糖類の還元糖(例えば、糖アルコール(ただし、一般式:HOCH(CHOH)nCHOH(ただし、nは2〜5の整数を表す)で表される)、酸化糖(例えば、アルドン酸、ウロン酸など)、アミノ酸、チオ酸などが挙げられる。これらの中でも、特に糖アルコールが好ましい。該当アルコールとしては、例えば、マルチトール、ソルビット、などが挙げられる。
また、湿潤剤のインク中における含有量は、10〜50質量%が好ましく、20〜35質量%がより好ましい。前記含有量が少なすぎると、ノズルが乾燥しやすくなり液滴の吐出不良が発生することがあり、多すぎるとインク粘度が高くなり、適正な粘度範囲を超えてしまうことがある。
−浸透剤−
前記浸透剤としては、ポリオール化合物やグリコールエーテル化合物等の水溶性有機溶剤が用いられ、特に、炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物の少なくともいずれかが好適に用いられる。
ここで、ポリオール化合物の炭素数が8未満であると、十分な浸透性が得られず、両面印刷時に記録用メディアを汚したり、記録用メディア上でのインクの広がりが不十分で画素の埋まりが悪くなるため、文字品位や画像濃度の低下が生じることがある。
炭素数8以上のポリオール化合物としては、例えば、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(溶解度:4.2%(25℃))、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール(溶解度:2.0%(25℃))、などが好適である。
グリコールエーテル化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
また、浸透剤の添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜10質量%がより好ましい。
−界面活性剤−
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アニオン界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールなどが挙げられる。該アセチレングリコール系界面活性剤は、市販品として、例えば、エアープロダクツ社(米国)のサーフィノール104、82、465、485、TGなどが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。具体的には、ラウリルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、ステアリルジメチルアミンオキシド、ジヒドロキシエチルラウリルアミンオキシド、ポリオキシエチレンヤシ油アルキルジメチルアミンオキシド、ジメチルアルキル(ヤシ)ベタイン、ジメチルラウリルベタイン、などが挙げられる。
これら界面活性剤の中でも、次の一般式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、及び(VI)で示される界面活性剤が好適である。
Figure 2008100485
ただし、前記一般式(I)中、R1は、アルキル基を表し、炭素数6〜14の分岐していてもよいアルキル基を表す。hは、3〜12の整数を表す。Mは、アルカリ金属イオン、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム、及びアルカノールアミンから選択されるいずれかを表す。
Figure 2008100485
ただし、前記一般式(II)中、R2は、アルキル基を表し、炭素数5〜16の分岐していてもよいアルキル基を表す。Mは、アルカリ金属イオン、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム、及びアルカノールアミンから選択されるいずれかを表す。
Figure 2008100485
ただし、上記一般式(III)中、R3は、炭化水素基を表し、例えば、分岐していてもよい炭素数6〜14のアルキル基を表す。kは5〜20の整数を表す。
Figure 2008100485
ただし、上記一般式(IV)中、R4は、炭化水素基を表し、例えば、炭素数6〜14のアルキル基を表す。jは、5〜20の整数を表す。
Figure 2008100485
ただし、上記一般式(V)中、Rは、炭化水素基を表し、例えば、炭素数6〜14の分岐していてもよいアルキル基を表す。L及びpは、1〜20の整数を表す。
Figure 2008100485
ただし、上記一般式(VI)中、q及びrは0〜40の整数を表す。
以下、前記構造式(I)、及び(II)の界面活性剤を具体的に遊離酸型で示す。先ず、(I)の界面活性剤としては、次の(I−1)ないし(I−6)で表わされるものを挙げることができる。
Figure 2008100485
Figure 2008100485
Figure 2008100485
Figure 2008100485
Figure 2008100485
Figure 2008100485
次に、(II)の界面活性剤としては、次の(II−1)ないし(II−4)で表わされるものを挙げることができる。
Figure 2008100485
Figure 2008100485
Figure 2008100485
Figure 2008100485
前記フッ素系界面活性剤としては、下記一般式(A)で表されるものが好適である。
Figure 2008100485
ただし、前記一般式(A)中、mは、0〜10の整数を表す。nは、1〜40の整数を表す。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物、などが挙げられる。これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少なく、近年問題視されているフッ素化合物の生体蓄積性についても低く安全性の高いものであり、特に好ましい。
ここで、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、などが挙げられる。
また、パーフルオロアルキルカルボン化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、などが挙げられる。
また、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルリン酸エステルの塩、などが挙げられる。
また、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩、などが挙げられる。
これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(いずれも旭硝子社製)、フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(いずれも住友スリーエム社製)、メガファックF−470、F1405、F−474(いずれも大日本インキ化学工業社製)、ゾニールTBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR(いずれもデュポン社製)、FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(いずれも株式会社ネオス社製)、PF−151N(オムノバ社製)などが挙げられる。これらの中でも、信頼性と発色向上に関して良好な点から、ゾニールFS−300、FSN、FSN−100、FSO(デュポン社製)が特に好ましい。
−その他の成分−
その他の成分としては、特に制限はなく、必要に応じて適宜選択することができ、例えば、樹脂エマルジョン、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、酸素吸収剤、光安定化剤、などが挙げられる。
−樹脂エマルジョン−
樹脂エマルジョンは、樹脂微粒子を連続相としての水中に分散したものであり、必要に応じて界面活性剤のような分散剤を含有しても構わない。
分散相成分としての樹脂微粒子の含有量(樹脂エマルジョン中の樹脂微粒子の含有量)は一般的には10〜70質量%が好ましい。また、前記樹脂微粒子の粒径は、特にインクジェット記録装置に使用することを考慮すると、平均粒径10〜1000nmが好ましく、20〜300nmがより好ましい。
分散相の樹脂微粒子成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられ、これらの中でも、アクリルシリコーン系樹脂が特に好ましい。
樹脂エマルジョンとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
市販の樹脂エマルジョンとしては、例えば、マイクロジェルE−1002、E−5002(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ペイント株式会社製)、ボンコート4001(アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、ボンコート5454(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、SAE−1014(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ゼオン株式会社製)、サイビノールSK−200(アクリル系樹脂エマルジョン、サイデン化学株式会社製)、プライマルAC−22、AC−61(アクリル系樹脂エマルジョン、ローム・アンド・ハース製)、ナノクリルSBCX−2821、3689(アクリルシリコーン系樹脂エマルジョン、東洋インキ製造株式会社製)、#3070(メタクリル酸メチル重合体樹脂エマルジョン、御国色素社製)などが挙げられる。
樹脂エマルジョンにおける樹脂微粒子成分の前記インクにおける添加量としては、0.1〜50質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましく、1〜10質量%が更に好ましい。前記添加量が0.1質量%未満であると、耐目詰まり性及び吐出安定性の向上効果が十分でないことがあり、50質量%を超えると、インクの保存安定性を低下させてしまうことがある。
また、防腐防黴剤としては、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、などが挙げられる。
また、pH調整剤としては、インクに悪影響をおよぼさずにpHを7以上に調整できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて任意の物質を使用することができる。
pH調製剤としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物;水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、などが挙げられる。
また、防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト、などが挙げられる。
また、酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、りん系酸化防止剤、などが挙げられる。
フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)としては、例えば、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトライキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3',5'−ジ−tert−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、などが挙げられる。
アミン系酸化防止剤としては、例えば、フェニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチル−フェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ジヒドロキフェニル)プロピオネート]メタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、などが挙げられる。
硫黄系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリルβ,β’−チオジプロピオネート、2−メルカプトベンゾイミダゾール、ジラウリルサルファイド等が挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、トリフェニルフォスファイト、オクタデシルフォスファイト、トリイソデシルフォスファイト、トリラウリルトリチオフォスファイト、トリノニルフェニルフォスファイト、等が挙げられる。
また、紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤、などが挙げられる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、等が挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2'−ヒドロキシ−5'−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−4'−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、等が挙げられる。
サリチレート系紫外線吸収剤としては、例えば、フェニルサリチレート、p−tert−ブチルフェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレート、等が挙げられる。
シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、例えば、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート、ブチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート、等が挙げられる。
ニッケル錯塩系紫外線吸収剤としては、例えば、ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−n−ブチルアミンニッケル(II)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−2−エチルヘキシルアミンニッケル(II)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)トリエタノールアミンニッケル(II)、等が挙げられる。
本発明のインクメディアセットにおけるインクは、少なくとも水、着色剤、及び湿潤剤、必要に応じて浸透剤、界面活性剤、更に必要に応じてその他の成分を水性媒体中に分散又は溶解し、更に必要に応じて攪拌混合して製造する。前記分散は、例えば、サンドミル、ホモジナイザー、ボールミル、ペイントシャイカー、超音波分散機等により行うことができ、攪拌混合は通常の攪拌羽を用いた攪拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機等で行うことができる。
インクの粘度は、25℃で、1cps以上30cps以下が好ましく、2〜20cpsがより好ましい。前記粘度が20cpsを超えると、吐出安定性の確保が困難になることがある。
インクのpHとしては、例えば、7〜10が好ましい。
インクの着色としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどが挙げられる。これらの着色を2種以上併用したインクセットを使用して記録を行うと、多色画像を形成することができ、全色併用したインクセットを使用して記録を行うと、フルカラー画像を形成することができる。
次に、具体的な実施例について説明する。なお、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(調製例1)
−銅フタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製−
機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管、及び滴下ロートを備えた1Lフラスコ内を十分に窒素ガスで置換した後、スチレン11.2g、アクリル酸2.8g、ラウリルメタクリレート12.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート4.0g、スチレンマクロマー(東亜合成株式会社製、商品名:AS−6)4.0g、及びメルカプトエタノール0.4gを仕込み、65℃に昇温した。次に、スチレン100.8g、アクリル酸25.2g、ラウリルメタクリレート108.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート36.0g、ヒドロキシエチルメタクリレート60.0g、スチレンマクロマー(東亜合成株式会社製、商品名:AS−6)36.0g、メルカプトエタノール3.6g、アゾビスジメチルバレロニトリル2.4g、及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を2.5時間かけてフラスコ内に滴下した。
滴下終了後、アゾビスジメチルバレロニトリル0.8g、及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を0.5時間かけてフラスコ内に滴下した。65℃にて1時間熟成した後、アゾビスジメチルバレロニトリル0.8gを添加し、更に1時間熟成した。反応終了後、フラスコ内に、メチルエチルケトン364gを添加し、濃度が50質量%のポリマー溶液800gを得た。次に、ポリマー溶液の一部を乾燥し、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(標準:ポリスチレン、溶媒:テトラヒドロフラン)で測定したところ、重量平均分子量(Mw)は15,000であった。
次に、得られたポリマー溶液28g、銅フタロシアニン顔料26g、1mol/L水酸化カリウム水溶液13.6g、メチルエチルケトン20g、及びイオン交換水30gを十分に攪拌した。その後、3本ロールミル(株式会社ノリタケカンパニー製、商品名:NR−84A)を用いて20回混練した。得られたペーストをイオン交換水200gに投入し、十分に攪拌した後、エバポレーターを用いてメチルエチルケトン及び水を留去し、固形分量が20.0質量%の青色のポリマー微粒子分散体160gを得た。
得られたポリマー微粒子について、粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)で測定した平均粒子径(D50%)は93nmであった。
(調製例2)
−ジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製−
調製例1において、銅フタロシアニン顔料をC.I.ピグメントレッド122に変更した以外は、調製例1と同様にして、赤紫色のポリマー微粒子分散体を調製した。
得られたポリマー微粒子について、粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)で測定した平均粒子径(D50%)は127nmであった。
(調製例3)
−モノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製−
調製例1において、銅フタロシアニン顔料をC.I.ピグメントイエロー74に変更した以外は、調製例1と同様にして、黄色のポリマー微粒子分散体を調製した。
得られたポリマー微粒子について、粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)で測定した平均粒子径(D50%)は76nmであった。
(調製例4)
−スルホン化剤処理したカーボンブラック分散体の調製−
市販のカーボンブラック顔料(デグサ社製、「プリンテックス#85」)150gをスルホラン400ml中に良く混合し、ビーズミルで微分散後、アミド硫酸15gを添加して140〜150℃で10時間攪拌した。得られたスラリーをイオン交換水1000ml中に投入し、12,000rpmで遠心分離機により表面処理カーボンブラックウェットケーキを得た。得られたカーボンブラックウェットケーキを2,000mlのイオン交換水中に再分散し、水酸化リチウムにてpHを調整し、限外濾過膜により脱塩濃縮して顔料濃度10質量%のカーボンブラック分散体とし、平均孔径1μmのナイロンフィルターで濾過し、カーボンブラック分散体を得た。
得られたカーボンブラック分散体について、粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)で測定した平均粒子径(D50%)は80nmであった。
(製造例1)
−シアンインクの作製−
調製例1の銅フタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子分散体20.0質量%、3−メチル−1,3−ブタンジオール23.0質量%、グリセリン8.0質量%、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール2.0質量%、フッ素系界面活性剤としてのFS−300(DuPont社製)2.5質量%、防腐防カビ剤としてのプロキセルLV(アベシア社製)0.2質量%、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール0.5質量%、及びイオン交換水を適量加えて100質量%とし、その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行った。以上により、シアンインクを調製した。
(製造例2)
−マゼンタインクの作製−
調製例2のジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子分散体20.0質量%、3−メチル−1,3−ブタンジオール22.5質量%、グリセリン9.0質量%、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール2.0質量%、フッ素系界面活性剤としてのFS−300(DuPont社製)2.5質量%、防腐防カビ剤としてのプロキセルLV(アベシア社製)0.2質量%、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール0.5質量%、及びイオン交換水を適量加えて100質量%とし、その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行った。以上により、マゼンタインクを調製した。
(製造例3)
−イエローインクの作製−
調製例3のモノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子分散体20.0質量%、3−メチル−1,3−ブタンジオール24.5質量%、グリセリン8.0質量%、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール2.0質量%、フッ素系界面活性剤としてのFS−300(DuPont社製)2.5質量%、防腐防カビ剤としてのプロキセルLV(アベシア社製)0.2質量%、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール0.5質量%、及びイオン交換水を適量加えて100質量%とし、その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行った。以上により、イエローインクを調製した。
(製造例4)
−ブラックインクの作製−
調製例4のカーボンブラック分散体20.0質量%、3−メチル−1,3−ブタンジオール22.5質量%、グリセリン7.5質量%、2−ピロリドン2.0質量%、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール2.0質量%、フッ素系界面活性剤としてのFS−300(DuPont社製)2.5質量%、防腐防カビ剤としてのプロキセルLV(アベシア社製)0.2質量%、及び2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール0.5質量%、及びイオン交換水を適量加えて100質量%とし、その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行った。以上によりブラックインクを調製した。
次に、得られた製造例1〜4の各インクについて、以下のようにして、表面張力、及び粘度を測定した。結果を表1に示す。
<粘度の測定>
粘度は、R−500型粘度計(東機産業株式会社製)を用いて、コーン1°34’×R24、60rpm、3分後の条件により、25℃で測定した。
<表面張力の測定>
表面張力は、表面張力測定装置(協和界面科学株式会社製、CBVP−Z)を用い、白金プレートを使用して25℃で測定した静的表面張力である。
Figure 2008100485
−支持体の作製−
下記配合の0.3質量%スラリーを長網抄紙機で抄造し、坪量79g/mの支持体を作製した。なお、抄紙工程のサイズプレス工程で、酸化澱粉水溶液を固形分付着量が片面当り、1.0g/mになるように塗布した。
・広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)…80質量部
・針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)…20質量部
・軽質炭酸カルシウム(商品名:TP−121、奥多摩工業株式会社製)…10質量部
・硫酸アルミニウム…1.0質量部
・両性澱粉(商品名:Cato3210、日本NSC株式会社製)…1.0質量部
・中性ロジンサイズ剤(商品名:NeuSize M−10、ハリマ化成株式会社製)…0.3質量部
・歩留まり向上剤(商品名:NR−11LS、ハイモ社製)…0.02質量部
(製造例1)
−記録用メディア1の作製−
顔料としての粒子径2μm以下の割合が97質量%のクレー70質量部、平均粒子径1.1μmの重質炭酸カルシウム30質量部、接着剤としてのガラス転移温度(Tg)が−5℃のスチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン8質量部、リン酸エステル化澱粉1質量部、及び助剤としてのステアリン酸カルシウム0.5質量部を加え、更に水を加えて固形分濃度60質量%の塗工液を調製した。
得られた塗工液を、上記作製した支持体に片面当り固形分付着量が8g/mになるように、ブレードコーターを用いて両面に塗工し、熱風乾燥後、段スーパーカレンダー処理を行い、「記録用メディア1」を作製した。
(製造例2)
−記録用メディア2の作製−
顔料としての粒子径2μm以下の割合が97質量%のクレー70質量部、平均粒子径1.1μmの重質炭酸カルシウム30質量部、接着剤としてのガラス転移温度(Tg)が−5℃のスチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン7質量部、リン酸エステル化澱粉0.7質量部、助剤としてのステアリン酸カルシウム0.5質量部を加え、更に水を加えて固形分濃度60質量%の塗工液を調製した。
得られた塗工液を、上記作製した支持体に片面当り固形分付着量が8g/mになるように、ブレードコーターを用いて両面塗工し、熱風乾燥後、段スーパーカレンダー処理を行い、「記録用メディア2」を作製した。
(実施例1)
−インクセット、記録用メディア、及び画像記録−
製造例4のブラックインク、製造例3のイエローインク、製造例2のマゼンタインク、及び製造例1のシアンインクからなる「インクセット1」を常法により調製した。
得られたインクセット1と、上記記録用メディア1とを用いて、300dpi、ノズル解像度384、ノズルを有するドロップオンデマンドプリンタ試作機を使用し、画像解像度600dpi、最大インク滴18plにて印字を行った。二次色の総量規制を140%にして付着量規制を実施し、ベタ画像、及び文字を印写して、画像プリントを得た。
(実施例2)
−インクセット、記録用メディア、及び画像記録−
実施例1において、記録用メディアとして上記記録用メディア2を用いた以外は、実施例1と同様にして、印写を実施し、画像プリントを得た。
(実施例3)
−インクセット、記録用メディア、及び画像記録−
実施例1において、記録用メディアとしてグラビア印刷用コート紙(商品名;スペースDX、坪量=56g/m、日本製紙株式会社製)(以下、「記録用メディア3」とする)を用いた以外は、実施例1と同様にして、印写を実施し、画像プリントを得た。
(比較例1)
−インクセット、記録用メディア、及び画像記録−
実施例1において、記録用メディアとして市販のオフセット用コート紙(商品名;オーロラコート、坪量=104.7g/m、日本製紙株式会社製、以下、「記録用メディア4」と称する)を用いた以外は、実施例1と同様にして、印写を実施し、画像プリントを得た。
(比較例2)
−インクセット、記録用メディア、及び画像記録−
実施例1において、記録用メディアとして市販のインクジェット用マットコート紙(商品名;スーパーファイン専用紙、セイコーエプソン株式会社製、以下、「記録用メディア5」と称する))を用いた以外は、実施例1と同様にして、印写を実施し、画像プリントを得た。
次に、記録用メディア1、記録用メディア2、記録用メディア3、記録用メディア4、記録用メディア5について、以下のようにして、動的走査吸液計による純水、及び製造例1のシアンインクの転移量を測定した。結果を表2に示す。
<動的走査吸液計による純水及びシアンインクの転移量の測定>
各記録用メディアについて、動的走査吸液計(K350シリーズD型、協和精工株式会
社製)を用いて、25℃50%RHにて、純水又はシアンインクの転移量を測定した。接触時間100ms及び接触時間400msにおける転移量は、それぞれの接触時間の近隣の接触時間における転移量の測定値から補間により求めた。
Figure 2008100485
次に、得られた実施例1〜3の各画像プリントについて、以下のようにして、ビーディング、ブリード、拍車痕、及び光沢感を評価した。結果を表3に示す。
<ビーディング>
各画像プリントのグリーンべた画像部のビーディングの程度を目視で観察し、下記基準により評価した。
〔評価基準〕
ランク4:ビーディングの発生がなく均一な印刷である。
ランク3:かすかにビーディングの発生が認められる。
ランク2:明確にビーディングの発生が認められる。
ランク1:甚だしいビーディングの発生が認められる。
<ブリードの評価>
各画像プリントの黄地中の黒文字のブリードの程度を目視で観察し、下記基準により評価した。
〔評価基準〕
◎:ブリードの発生無く鮮明な印刷である。
○:かすかにブリードの発生が認められる。
×:文字の輪郭がはっきりしないほどにじみが発生している。
<拍車痕の評価>
各画像プリントの拍車痕の程度を目視で観察し、下記基準により評価した。
〔評価基準〕
◎:全く認められない。
○:かすかに認められる。
×:明確に拍車痕が認められる。
<光沢感の評価>
各画像プリントのシアンのベタ画像部の60°鏡面光沢度(JIS Z8741)を測定した。
Figure 2008100485
表3の結果から、少なくとも水、着色剤、及び湿潤剤を含有してなり、25℃における表面張力が20〜35mN/mであるインクと、動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおけるインクの記録用メディアへの転移量が4〜15ml/mであり、かつ接触時間400msにおけるインクの記録用メディアへの転移量が7〜20ml/mである記録用メディアと、を組み合わせた実施例1〜3は、比較例1、2に比べて、ビーディング抑制、ブリード抑制、拍車痕無し、高い光沢度を同時に高いレベルで達成する評価結果が得られたことが認められた。
上述したように、水溶性溶剤(1,3-ブタンジオール、エチルヘキサンジオール)に加えて、フッ素系界面活性剤を添加することにより、所謂インクジェット専用紙や普通紙よりも浸透性の劣る商業・出版印刷用塗工紙においても、実用レベルの浸透性を有することが可能となる。
しかし、このような顔料系インクを使用しても、商業・出版印刷用塗工紙においては必ずしも速やかなインク定着が行われる訳ではなく、インクジェット専用紙や普通紙等に比べて低い浸透性からビーディングが発生し易いといった問題が残る。
そこで、本発明では、更にビーディング抑制効果を高めるため、インク浸透プロセスが進行中の間は隣接する記録位置に滴を打ち込まない構成とすることで、記録速度を落とすことなくビーディングを抑制する。ビーディングを抑制することで、従来の高速記録画像よりも一段階上の画質を形成できるだけでなく、これまでライン型画像形成装置では使用対象外となっていた用紙種の用紙を用いることもできる。
つまり、例えば、上述した商業・出版印刷用塗工紙は、見た目の質感はインクジェット専用光沢紙にひけを取らないものであり、且つ、非常に廉価な用紙であり、廉価であるが故に、大量消費、すなわち高速印刷に向く用紙であると言えるが、水性インクの吸収性が悪く、水性インクを用いる従前でのインクジェット記録装置では使用できない用紙とされている。
これに対して、本発明によりビーディングを抑制することで、このような吸収性の悪い用紙においても実用的な高速記録が可能となる。商業・出版印刷用塗工紙で高速記録が可能となることで、インクジェット専用紙と同等の画像品質を得つつ、大幅にコストダウンを図ることができ、更に、高浸透性のインクを組合せることで、より滲みやムラの少ない高品質記録を行うことができるようになる。
以下、具体的に説明する。
まず、インクの定着プロセスについて図6を参照して説明する。図6(a)に示すように、インク滴Iが用紙P表面に打ち込まれて、図6(b)にインク滴Iが着弾すると、図6(c)に示すように、着弾直後から用紙P内への浸透プロセスが進行し、遅れて、同図(d)に示すように、大気への乾燥プロセスが始まる。
インク滴の付着によって形成されるドットの外縁部は、ほぼこの浸透プロセスによって定着が行われるため、浸透プロセスが落ち着くまで外部からの影響が無ければ、ビーディングは発生しない。高速記録の場合、図7(a)に示すように、この浸透プロセスが落ち着く前に隣接したドット位置に後続の滴が打ち込まれるため、浸透待ちの未乾燥インク残分の領域に追加されたインク滴量分のインクが流れ込み、図7(b)に示すように、ドット形状の枠を越えた決壊(ビーディング)が発生する。
ここでいうインク浸透プロセスは、前述した商業・出版印刷用塗工紙の部分で説明した水分の転移に相当し、浸透プロセスに要する時間は、転移量飽和時間に相当する。この転移量飽和時間分、隣接位置への滴打ち込みを遅らせることで、定着済みのドット外縁部を成長させることができ、ドットの重畳部分を足がかりに発生するビーディングの発生を抑制することができる。
ここで、打ち込み時間差を発生させる構成としては、以下の3つが挙げられる。
(1)ノズル配置にて、隣接する位置にドットを打ち込むノズルの配置を引き離す。
(2)隣接する位置にドットを打ち込むノズルを異なるヘッドユニットに配置し、ヘッドユニットの間隔を引き離す。
(3)記録速度を低下させ、用紙送り方向(記録方向)へのインク滴噴射の時間を確保する。
そこで、本発明の第1実施形態について図8及び図9を参照して説明する。なお、図8及び図9は同実施形態における液体吐出ヘッドのノズル配置の異なる例を説明する説明図である。
この実施形態は上記(1)の構成に関するものであり、ライン型液体吐出ヘッド400は、液滴を吐出する複数のノズル401を並べた複数のノズル列402A、402Bを有する。
そして、図8の例では、ノズル列402Aのノズル401(例えば奇数番目のノズル)とノズル列402Bのノズル401(偶数番目のノズル)が千鳥状に配置された構成となっており、各ノズル列402A、402Bのノズル401をいずれも使用することによって用紙幅方向で所要の解像度が得られる。
また、図9の例では、ノズル列402A、402Bのノズル401がいずれも用紙送り方向で重複して配置された構成となっており、各ノズル列402A、402Bのいずれでも用紙幅方向で所要の解像度が得られる。
ここで、ノズル列402A、402Bは用紙送り方向での間隔(ノズル列間距離)Lで配置されることになるので、ノズル列402Aのノズル401から液滴を吐出するタイミングとノズル列402Bのノズル401から液滴を吐出するタイミングとの間には、次の時間差Tが生じることになる。
T=L/V
T:インク滴の着弾時間差
L:ノズル列間距離
V:用紙搬送速度
そこで、この時間差Tが用紙への転移量飽和時間と同じになるようにノズル列間距離Lを設定することで、ビーディングの発生を抑制することができる。
つまり、液体吐出ヘッド400の各ノズル列402A、402Bのノズル列間距離L1を、
L1=T1×V1
ただし、V1:用紙搬送速度
T1:基準用紙へのインク転移量飽和時間
となるようにする。
この場合、図8のヘッド構成(ノズル列配置)では、液体吐出ヘッド400の各ノズル列402A、402Bが隣り合うノズルが異なるノズル列に属する構成であるので、同じ色の液滴で、各ノズル列402A、402Bのすべてのノズル401を使用する。これに対して、図9のヘッド構成(ノズル列配置)では、液体吐出ヘッド400の各ノズル列402A、402Bが重複しているので、同じ色の液滴で、各ノズル列402A、402Bで1つおきのノズルを使用する。
なお、図10に示すように、小サイズの複数(ここでは3個とする。)液体吐出ヘッド410A、410B、410Cを、用紙幅方向に、用紙送り方向に位置をずらして支持体411上に並べて配置することで全体として1ライン分の長さを有するライン型液体吐出ヘッド410を構成した場合でも、各ヘッド410に複数のノズル列412A、412Bを複数備えることで同様に適用することができる。
また、ここでは、2つのノズル列を有する構成で説明しているが、これに限定されるものではなく、3つ以上のノズル列を有する構成とし、それぞれのノズル列について上記のノズル列間距離L1とすることもできる。
このように、この画像形成装置におけるライン型液体吐出ヘッドは、同じ色の液滴を吐出する複数のノズルを並べた複数のノズル列を有し、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、用紙搬送速度をV1とするとき、各ノズル列の間隔(ノズル列間距離)L1が、L1=T1×V1であるので、インクなどの液体が用紙に転移する十分な時間を確保でき、ドットの重複部分を足掛かりに発生するビーディングを抑制することができる。
そして、基準用紙への液体転移量飽和時間T1は、商業・出版印刷用塗工紙に対する顔料系インクの転移量飽和時間とすることで、商業・出版印刷用塗工紙に対して高品質画像を形成することができる。
この場合、前述したように、商業・出版印刷用塗工紙とは、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の転移量が4〜26ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける純水の転移量が5〜29ml/mである記録用メディア、あるいは、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける記録液の転移量が4〜15ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける記録液の転移量が7〜20ml/mである記録用メディアであることにより、より高品質画像を形成することができる。
また、顔料系インクとして、表面張力15mN/m以上35mN/m以下の顔料系インクを用いることより高品質画像を形成することができる。さらに、この顔料系インクは、前述した一般式(A)で表わされるフッ素系界面活性剤を含有することによってより高品質画像を形成することができる。
また、この画像形成装置による画像形成方法は、同じ色の液滴を吐出する複数のノズルを並べた複数のノズル列を有し、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、用紙搬送速度をV1とするとき、各ノズル列の列間距離L1が、L1=T1×V1である、ライン型液体吐出ヘッドから液体の滴を吐出して画像を形成するので、インクなどの液体が用紙に転移する十分な時間を確保でき、ドットの重複部分を足掛かりに発生するビーディングを抑制することができる。
そして、基準用紙への液体転移量飽和時間T1は、商業・出版印刷用塗工紙に対する顔料系インクの転移量飽和時間とすることで、商業・出版印刷用塗工紙に対して高品質画像を形成することができる。
この場合、前述したように、商業・出版印刷用塗工紙とは、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の転移量が4〜26ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける純水の転移量が5〜29ml/mである記録用メディア、あるいは、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける記録液の転移量が4〜15ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける記録液の転移量が7〜20ml/mである記録用メディアであることにより、より高品質画像を形成することができる。
また、顔料系インクとして、表面張力15mN/m以上35mN/m以下の顔料系インクを用いることより高品質画像を形成することができる。さらに、この顔料系インクは、前述した一般式(A)で表わされるフッ素系界面活性剤を含有することによってより高品質画像を形成することができる。
この画像形成装置で作成された記録物は、媒体上に液体の滴が着弾されて形成されるドットによって画像が形成されている記録物であって、媒体は液体転移量飽和時間T1の用紙であって、画像を形成する隣り合うドットは、液体転移量飽和時間T1の時間差Tで液体の滴が媒体上に着弾されて形成されたものであるので、インクが用紙に転移する十分な時間が確保されて、ドットの重複部分を足掛かりに発生するビーディングを抑制された高品質記録物となる。
この画像形成装置で用いた記録液は、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の転移量が4〜26ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける純水の転移量が5〜29ml/mである記録用メディアに対し、この記録用メディアの液体転移量飽和時間T1の時間差T1で画像を形成する隣り合うドットを形成する液滴として吐出される、顔料インクであるので、記録液が用紙に転移する十分な時間が確保されて、ドットの重複部分を足掛かりに発生するビーディングが抑制される。
また、この画像形成装置で用いた記録液は、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける記録液の転移量が4〜15ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける記録液の転移量が7〜20ml/mである記録用メディアに対し、この記録用メディアの液体転移量飽和時間T1の時間差T1で画像を形成する隣り合うドットを形成する液滴として吐出される、顔料インクである構成としたので、記録液が用紙に転移する十分な時間が確保されて、ドットの重複部分を足掛かりに発生するビーディングが抑制される。
また、顔料系インクとして、表面張力15mN/m以上35mN/m以下の顔料系インクを用いることより高品質画像を形成することができる。さらに、この顔料系インクは、前述した一般式(A)で表わされるフッ素系界面活性剤を含有することによってより高品質画像を形成することができる。
次に、本発明の第2実施形態について図11及び図12を参照して説明する。なお、図11及び図12は同実施形態における液体吐出ヘッドの異なる例を説明する説明図である。
この実施形態は上記(2)の構成に関するものであり、ライン型液体吐出ヘッド420は、液滴を吐出する複数のノズル401を並べたノズル列402を有するヘッドユニット403A、403Bを有する。
そして、図11の例では、ヘッドユニット403Aのノズル401(例えば奇数番目のノズル)とヘッドユニット403Bのノズル401(偶数番目のノズル)が千鳥状に配置された構成であり、各ヘッドユニット403A、403Bのノズル401をいずれも使用することによって用紙幅方向で所要の解像度が得られる。
また、図12の例では、ヘッドユニット403A、403Bのノズル401がいずれも用紙送り方向で重複して配置された構成であり、各ヘッドユニット403A、403Bのいずれでも用紙幅方向で所要の解像度が得られる。
このような構成でも、上記第1実施形態と同様に、2つのヘッドユニット403A,403Bから吐出する液滴の着弾タイミングには時間差Tが生じるので、この時間差Tが用紙への転移量飽和時間と同じになるようにヘッドユニットの間隔(ヘッドユニット間距離)Lを設定することで、ビーディングの発生を抑制することができる。
つまり、液体吐出ヘッド420を構成する2つのヘッドユニット403A,403Bのヘッドユニット間隔(ヘッドユニット間距離)L11を、
L11=T1×V1
ただし、V1:用紙搬送速度
T1:基準用紙へのインク転移量飽和時間
となるようにする。
この場合も、図11のヘッドユニット配置では、液体吐出ヘッド420の各ヘッドユニット403A、403Bが隣り合うノズルが異なるヘッドユニットに属する構成であるので、同じ色の液滴で、各ヘッドユニット403A、403Bのすべてのノズル401を使用する。これに対して、図12のヘッドユニット配置では、液体吐出ヘッド420の各ヘッドユニット403A、403Bのノズル401が重複しているので、同じ色の液滴で、各ヘッドユニット403A、403Bで1つおきのノズルを使用する。
また、図12の構成では1つのヘッドユニットで所要の解像度が得られるので、ビーディングの発生を抑制する必要のない用紙を使用するときなどには、ヘッドユニット403A、403Bを交互に使用して、ヘッドへの負荷を軽減することもできる。
このように、画像形成装置及びライン型液体吐出ヘッドによれば、同じ色の液滴を吐出する複数のノズルを並べたノズル列を有する複数のヘッドユニットで構成され、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、用紙搬送速度をV1とするとき、各ヘッドユニットの間隔(ヘッドユニット間距離)L11が、L11=T1×V1である構成としたので、インクなどの液体が用紙に転移する十分な時間を確保でき、ドットの重複部分を足掛かりに発生するビーディングを抑制することができる。
また、この画像形成装置の画像形成方法によれば、同じ色の液滴を吐出する複数のノズルを並べたノズル列を有する複数のヘッドユニットで構成され、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、用紙搬送速度をV1とするとき、ヘッドユニット間距離L11が、L11=T1×V1である、ライン型液体吐出ヘッドから液体の滴を吐出して画像を形成する構成としたので、インクなどの液体が用紙に転移する十分な時間を確保でき、ドットの重複部分を足掛かりに発生するビーディングを抑制することができる。
次に、この第2実施形態の他の例について説明する。上述したように、ヘッドユニットに分けることで、ヘッドユニットの間隔(ヘッドユニット間距離)を変更(調整)する機構を設けることができる。つまり、使用する用紙によっては、基準用紙に対するインク転移量飽和時間と異なるため、用紙毎に設計し直す手間が省けると共に、一台の画像形成装置で、複数種類の用紙に最適化した記録条件に設定することが可能となる。
これは、基準用紙に応じたヘッドユニット間距離L11を、使用する用紙の転移量飽和時間T2によって補正することで、使用する用紙に合わせたヘッドユニット間距離L12を算出することができる。
つまり、使用する用紙へのインク転移量飽和時間T2が基準用紙へのインク転移量飽和時間T1と異なるときには、ヘッドユニット間距離L11を、次のようにして算出されるヘッドユニット間距離L12に変更(調整)する(変更後のヘッドユニット間距離を「調整ヘッドユニット間距離」という。)。
L12=L11×(T1/T2)
L11:基準用紙使用時のヘッドユニット間距離
L12:調整ヘッドユニット間距離
T1:基準用紙へのインク転移量飽和時間
T2:使用する用紙へのインク転移量飽和時間
このヘッドユニット間隔の変更(調整)は、上記の図11或いは図12のヘッド構成においては、一方、例えばヘッドユニット403Bを用紙送り方向に沿う方向に移動可能に配置し、例えばラックとピニオンの組合せによる移動機構、あるいは、偏心カムによる移動機構などを備えて、算出されたヘッドユニット間距離L12になるようにヘッドユニット403Bをヘッドユニット403Aに対して相対的に用紙搬送方向に沿う方向(前後)に移動させることによって行うことができる。
次に、この第2実施形態の更に他の例について説明する。この第2実施形態では、ヘッドユニット間距離Lを大きく調整する余地がある場合には記録速度を高めることができる。記録速度を高めることは、用紙搬送速度を速くし、ヘッド駆動周波数を高くすることになる。
つまり、ヘッドユニット403A、403Bのヘッドユニット間隔を、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2に対応するヘッドユニット間隔L2以上の間隔値L3に調整するとき、使用する用紙についての用紙搬送速度V2を、用紙搬送速度V2以上の用紙搬送速度V3に、使用する用紙についてのヘッド駆動周波数f2を、ヘッド駆動周波数f2以上のヘッド駆動周波数f3に、それぞれ変更することができる。
言い換えれば、L3>L2とするとき、V3>V2、f3>f2、とする。ただし、L3:調整ヘッドユニット間隔、V3:調整搬送速度、f3:調整ヘッド駆動周波数である。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。この実施形態は上記(3)の構成に関するものである。上記(3)の構成は、実質的に記録速度が低下することになるため、上記(1)や(2)の構成と組み合わせることが好ましい。具体的には、記録速度を落とすことで、ノズル間距離Lの値を小さくすることができ、装置の小型化やコストダウンを図ることができる。
この実施形態では、記録速度を低下させることになるので、記録速度を落とすということは、用紙の搬送速度を落とすと共に、それに同期させて、ヘッドの駆動周波数を落とすことになる。
したがって、第1実施形態のような液体吐出ヘッド400、第2実施形態のような液体吐出ヘッド420のヘッド構成において、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2に応じて、用紙搬送速度V2、ヘッド駆動周波数f2を、次のように変更(調整)する(変更後の用紙搬送速度を「調整搬送速度」、ヘッド駆動周波数を「調整ヘッド駆動周波数」という。)。
V2=(T2/T1)×V1
f2=(T2/T1)×f1
ただし、V1:基準用紙の用搬送速度
V2:調整搬送速度
f1:基準用紙用ヘッド駆動周波数
f2:調整ヘッド駆動周波数
T1:基準用紙へのインク転移量飽和時間
T2:用紙へのインク転移量飽和時間
このように、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、基準用紙の用紙搬送速度をV1、基準用紙に画像形成を行うときのヘッド駆動周波数をf1とするとき、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2に応じて、使用する用紙についての用紙搬送速度V2を、V2=V1×(T2/T1)に、ヘッド駆動周波数f2を、f2=f1×(T2/T1)にする構成としたので、インクなどの液体が用紙に転移する十分な時間を確保でき、ドットの重複部分を足掛かりに発生するビーディングを抑制することができる
次に、定着性を上げる他の構成について図13及び図14を参照して説明する。
図13に示すように、ノズルNが並んで配置されたヘッドHによって画像を形成するとき、ノズルNの位置が即ちドット位置になるので、縦横揃った記録位置の場合、ベタで埋め尽くすために必要なドットDの径は、最低でも解像度の√2倍以上必要となる。
これに対して、図14に示すように、隣接するノズルNによる記録位置を用紙送り方向で半解像度分ズラして記録を行うことで、ベタで埋め尽くすために必要なドットDの径は相対的に小さくて済むようになる。この例では、ノズルの並び方向のドット位置C1,C3に対してドット位置C2、C4が用紙送り方向で半解像度分ずれている。
このように、ドット径を小さくできる分、隣接するドットの重複面積を抑えることができ、またインク滴量が少なくて済むので、乾燥に要する時間も短く、定着性を上げることができる。これにより前述した構成と併用することによって、一層ビーディングを抑えることができるようになる。
また、前述した使用する用紙のインク転移量飽和時間に応じてヘッドユニット間距離の調整を行う例(第2実施形態)、あるいは、用紙搬送速度及びヘッド駆動周波数の調整を行う例(第3実施形態)において、調整を行うか否かを選択できるようにすることができる。特に、転移量飽和時間に余裕のある用紙(すなわち浸透性が高い用紙)の場合は、デフォルトの設定である基準用紙に対応する設定のままでも充分な記録品質が得られるため、変更しないようにすることもできる。
そこで、この場合には、ホスト側のプリンタドライバなどから用紙種別を指定でき、あるいは、使用する用紙の種別を検出する手段を備えて、外部から指定された結果、あるいは、用紙種別の判別結果に基づいて上述したようなヘッドユニット間距離の調整、あるいは、用紙搬送速度及びヘッド駆動周波数の調整を行うようにすることもできる。
ここで、ヘッドユニット間距離の調整を行うか否かを指定ないし自動判別する場合の処理の一例について図15を参照して説明する。
この処理では、ホスト側のプリンタドライバで指定される用紙種別情報、あるいは、画像形成装置本体に設けられる用紙種別検出手段の検出結果で得られる用紙種別情報を取り込み、ホスト側のプリンタドライバ、或いは、画像形成装置本体の操作パネルなどに設けられる選択手段によって、ヘッドユニット間の距離調整を不要とする指定がなされているか否かを判別する。
そして、調整不要が指定されていなければ、使用する用紙が基準用紙か否かを判別し、基準用紙でなければ、使用する用紙種別に対応するインク転移量飽和時間を予め格納してメモリ(格納手段)から読み出して、前述したように、L12=(T2/T1)×L11の演算を行って、ヘッドユニット間距離L12を算出し、所定のヘッドユニットの移動駆動機構を駆動して、ヘッドユニット間距離L12になる位置に所定のヘッドユニットを移動させる処理を行なう。
なお、用紙搬送速度及びヘッド駆動周波数の調整も同様な処理で行うことができる。
また、上記実施形態では、基準用紙として、商業・出版印刷用塗工紙を用いているが、これに限るものではなく、その他の種類の用紙を基準用紙とすることもできる。
また、インクについても、必ずしも前述した処方のインクを使用しなくても良い。調整量の拡大が必要となる可能性はあるが、従来から使用されているインクを用いる場合でも、ビーディングの改善を図ることはできる。
次に、上記ライン型画像形成装置に代えてシリアル型画像形成装置に適用する実施形態について説明する。
上述した(3)の構成は、ライン型画像形成装置だけでなく、シリアル型画像形成装置にも適用することができる。
このシリアル型画像形成装置の一例について図16及び図17を参照して説明する。なお、図16は同装置の全体構成を説明する概略構成図、図17は同装置の要部平面説明図である。
この画像形成装置は、図17に示すように、図示しない左右の側板に横架したガイド部材であるガイドロッド501と図示しないガイドステーとでキャリッジ503を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータ504で駆動プーリ506aと従動プーリ506b間に架け渡したタイミングベルト505を介して図17で矢示方向(主走査方向)に移動走査する。
キャリッジ503には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する4個の液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド507k、507c、507m、507y(色を区別しないときは「記録ヘッド507」という。)を複数のインク吐出口(ノズル)を主走査方向と交叉する方向(副走査方向)に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。このヘッドには、前述したライン型液体吐出ヘッドの実施形態で説明したと同様に、複数のノズルからなるノズル列を2列有している。また、キャリッジ503には、記録ヘッド507に各色のインクを供給するための各色のサブタンク508を搭載している。このサブタンク508には図示しないインク供給チューブを介してメインタンク(インクカートリッジ)からインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ510の用紙積載部(圧板)511上に積載した用紙512を給紙するための給紙部として、用紙積載部511から用紙512を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙ローラ)513及び給紙ローラ513に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド514を備え、この分離パッド514は給紙ローラ513側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙512を、搬送ガイ515で上方に案内して、搬送ローラ521と従動ローラ522との間に掛け回された搬送ベルト523とレジストローラ516との間に送り込み、更に用紙12を略90°方向転換させて、押えコロ517で搬送ベルト523上に倣わせ、搬送ベルト523で用紙512を静電吸着して搬送する。
この搬送ベルト523は帯電ローラ524によって電荷が付与される。また、搬送ベルト523は副走査モータ531からタイミングベルト532及びタイミングローラ533を介して搬送ローラ521が回転されることで駆動される。
また、記録ヘッド507による画像形成領域の下流側には排紙ローラ525及び拍車などの用紙押えコロ526と分離爪527を配置し、これらの排紙ローラ525と用紙押えコロ526との間から排出される用紙512をスタックする排紙スタックトレイ528を設けている。
また、キャリッジ503の非印字領域には記録ヘッド507の信頼性を維持回復する維持回復機構540が設けられている。
このシリアル型画像形成装置では、用紙512を搬送ベルト523で間歇的に送り、キャリッジ503を主走査方向に移動走査しながら記録ヘッド507から液滴を吐出することによって、記録ヘッド507の用紙送り方向長さ分(1行分)の記録を行い、1行分の記録が終了したときに用紙512を所定量送る動作を繰り返して、用紙512上に画像を形成する。
そこで、このシリアル型画像形成装置におけるキャリッジ503の走査速度を調整することで、隣り合うドットにインク転移量飽和時間が経過するまでドットを打ち込まない動作を行うことによって、ビーディングを抑制することができる。
このときのキャリッジの主走査速度の調整は、次の式で算出することができる。
U2=(T2/T1)×U1
f2=(T2/T1)×f1
ただし、U1:基準用紙用ヘッドユニット走査速度
U2:調整走査速度
f1:基準用紙用ヘッド駆動周波数
f2:調整駆動周波数
T1:基準用紙へのインク転移量飽和時間
T2:用紙へのインク転移量飽和時間
このように、液体の滴を吐出するノズルを用紙の送り方向に並べた液体吐出ヘッドを用紙の送り方向と直交する方向に走査する画像形成装置においては、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、基準用紙のヘッド走査速度をU1、基準用紙に画像形成を行うときのヘッド駆動周波数をf1とするとき、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2に応じて、使用する用紙についてのヘッド走査速度U2を、U2=U1×(T2/T1)に、ヘッド駆動周波数f2を、f2=f1×(T2/T1)に変更することで、インクなどの液体が用紙に転移する十分な時間を確保でき、ドットの重複部分を足掛かりに発生するビーディングを抑制することができる。
この実施形態においても、用紙種別の判別結果や外部からの指定に基づいて調整を行うか否かを選択できるようにすることができる。
本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 同装置の記録ヘッドの説明に供する説明図である。 同記録ヘッドを構成する液体吐出ヘッドの液室長手方向に沿う断面説明図である。 同じく液室短手方向に沿う断面説明図である。 同装置の制御部の概略を示すブロック説明図である。 用紙に対するインクの定着プロセスの説明に供する説明図である。 ビーディングの発生プロセスの説明に供する説明図である。 本発明の第1実施形態の説明に供する液体吐出ヘッドの一例を示す説明図である。 同実施形態の説明に供する液体吐出ヘッドの他の例を示す説明図である。 同実施形態の説明に供する液体吐出ヘッドの更に他の例を示す説明図である。 本発明の第2実施形態の説明に供する液体吐出ヘッドの一例を示す説明図である。 同実施形態の説明に供する液体吐出ヘッドの他の例を示す説明図である。 ドット位置を半解像度分ずらさない場合の説明に供する説明図である。 ドット位置を半解像度分ずらした場合の説明に供する説明図である。 ヘッドユニット間距離の調整を行うか否かを指定ないし自動判別する場合の処理の一例を示すフロー図である。 シリアル型画像形成装置の構成を説明する概略構成図である。 同装置の要部平面説明図である。
符号の説明
1…記録ヘッド(液体吐出ヘッド)
4…用紙
12…搬送ローラ
104…ノズル
400、410、420…液体吐出ヘッド
401…ノズル
402、402A、402B…ノズル列
403A、403B…ヘッドユニット
503…キャリッジ

Claims (47)

  1. 液体の滴を吐出するノズルを用紙の幅方向に並べたライン型液体吐出ヘッドを備える画像形成装置において、前記ライン型液体吐出ヘッドは、同じ色の液滴を吐出する複数のノズルを並べた複数のノズル列を有し、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、用紙搬送速度をV1とするとき、各ノズル列の列間距離L1が、L1=T1×V1であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 液体の滴を吐出するノズルを用紙の幅方向に並べたライン型液体吐出ヘッドを備える画像形成装置において、前記ライン型液体吐出ヘッドは、同じ色の液滴を吐出する複数のノズルを並べたノズル列を有する複数のヘッドユニットで構成され、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、用紙搬送速度をV1とするとき、ヘッドユニット間距離L11が、L11=T1×V1であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2に記載の画像形成装置において、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2が、基準用紙への液体転移量飽和時間T1と異なるときに、前記ヘッドユニット間距離L11を、距離L12(L12=L11×(T1/T2))に変更することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3に記載の画像形成装置において、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2に対応するヘッドユニット間距離L2以上の距離L3に調整するとき、使用する用紙についての用紙搬送速度V2を、用紙搬送速度V2以上の用紙搬送速度V3に、使用する用紙についてのヘッド駆動周波数f2を、ヘッド駆動周波数f2以上のヘッド駆動周波数f3に、それぞれ変更することを特徴とする画像形成装置。
  5. 液体の滴を吐出するノズルを用紙の幅方向に並べたライン型液体吐出ヘッドを備える画像形成装置において、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、基準用紙の用紙搬送速度をV1、基準用紙に画像形成を行うときのヘッド駆動周波数をf1とするとき、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2に応じて、使用する用紙についての用紙搬送速度V2を、V2=V1×(T2/T1)に、ヘッド駆動周波数f2を、f2=f1×(T2/T1)にすることを特徴とする画像形成装置。
  6. 液体の滴を吐出するノズルを用紙の送り方向に並べた液体吐出ヘッドを用紙の送り方向と直交する方向に走査する画像形成装置において、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、基準用紙のヘッド走査速度をU1、基準用紙に画像形成を行うときのヘッド駆動周波数をf1とするとき、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2に応じて、使用する用紙についてのヘッド走査速度U2を、U2=U1×(T2/T1)に、ヘッド駆動周波数f2を、f2=f1×(T2/T1)に変更することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項3ないし6のいずれかに記載の画像形成装置において、外部からの指定又は使用する用紙の種別の判別結果に基づいて前記変更を行うことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置において、前記基準用紙への液体転移量飽和時間T1は、商業・出版印刷用塗工紙に対する顔料系インクの転移量飽和時間とすることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項8に記載の画像形成装置において、前記商業・出版印刷用塗工紙とは、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の転移量が4〜26ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける純水の転移量が5〜29ml/mである記録用メディアであることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項8に記載の画像形成装置において、前記商業・出版印刷用塗工紙とは、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける記録液の転移量が4〜15ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける記録液の転移量が7〜20ml/mである記録用メディアであることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項8ないし10のいずれかに記載の画像形成装置において、前記顔料系インクとは、表面張力15mN/m以上35mN/m以下の顔料系インクであることを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項8ないし11のいずれかに記載の画像形成装置において、前記顔料系インクは、下記一般式(A)で表わされるフッ素系界面活性剤を含有することを特徴とする画像形成装置。
    Figure 2008100485
    ただし、上記一般式(A)中、mは、0〜10の整数を表す。nは、0〜40の整数を表す。
  13. 請求項1ないし12のいずれかに記載の画像形成装置において、記録方向のドット配置に対して奇数列のドットと偶数列のドットを半解像度分だけ記録位置をずらして記録することを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項13に記載の画像形成装置において、外部からの指定又は使用する用紙の種別の判別結果に応じて半解像度分記録位置をずらした記録動作を行うことを特徴とする画像形成装置。
  15. 媒体を用紙搬送速度V1で搬送する画像形成装置に搭載される、液体の滴を吐出するノズルを用紙の幅方向に並べたライン型液体吐出ヘッドにおいて、同じ色の液滴を吐出する複数のノズルを並べた複数のノズル列を有し、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1とするとき、各ノズル列の列間距離L1が、L1=T1×V1であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  16. 媒体を用紙搬送速度V1で搬送する画像形成装置に搭載される、液体の滴を吐出するノズルを用紙の幅方向に並べたライン型液体吐出ヘッドにおいて、同じ色の液滴を吐出する複数のノズルを並べたノズル列を有する複数のヘッドユニットで構成され、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1とするとき、ヘッドユニット間距離L11が、L11=T1×V1であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  17. 請求項16に記載の液体吐出ヘッドにおいて、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2が、基準用紙への液体転移量飽和時間T1と異なるときに、前記ヘッドユニット間距離L11を、距離L12(L12=L11×(T1/T2))に変更可能であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  18. 請求項15ないし17のいずれかに記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記基準用紙への液体転移量飽和時間T1は、商業・出版印刷用塗工紙に対する顔料系インクの転移量飽和時間とすることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  19. 請求項18に記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記商業・出版印刷用塗工紙とは、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の転移量が4〜26ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける純水の転移量が5〜29ml/mである記録用メディアであることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  20. 請求項18に記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記商業・出版印刷用塗工紙とは、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける記録液の転移量が4〜15ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける記録液の転移量が7〜20ml/mである記録用メディアであることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  21. 請求項19又は20に記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記顔料系インクとは、表面張力15mN/m以上35mN/m以下の顔料系インクであることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  22. 請求項18ないし21のいずれかに記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記顔料系インクは、下記一般式(A)で表わされるフッ素系界面活性剤を含有するインクであることを特徴と液体吐出ヘッド。
    Figure 2008100485
    ただし、上記一般式(A)中、mは、0〜10の整数を表す。nは、0〜40の整数を表す。
  23. 液体の滴を吐出するノズルを用紙の幅方向に並べたライン型液体吐出ヘッドを用いて画像を形成する画像形成方法において、同じ色の液滴を吐出する複数のノズルを並べた複数のノズル列を有し、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、用紙搬送速度をV1とするとき、各ノズル列の列間距離L1が、L1=T1×V1である、前記ライン型液体吐出ヘッドから液体の滴を吐出して画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
  24. 液体の滴を吐出するノズルを用紙の幅方向に並べたライン型液体吐出ヘッドを用いて画像を形成する画像形成方法において、同じ色の液滴を吐出する複数のノズルを並べたノズル列を有する複数のヘッドユニットで構成され、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、用紙搬送速度をV1とするとき、ヘッドユニット間距離L11が、L11=T1×V1である、前記ライン型液体吐出ヘッドから液体の滴を吐出して画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
  25. 請求項24に記載の画像形成方法において、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2が、基準用紙への液体転移量飽和時間T1と異なるときに、前記ヘッドユニット間距離L11を、距離L12(L12=L11×(T1/T2))に変更することを特徴とする画像形成方法。
  26. 請求項25に記載の画像形成方法において、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2に対応するヘッドユニット間距離L2以上の距離L3に調整するとき、使用する用紙についての用紙搬送速度V2を、用紙搬送速度V2以上の用紙搬送速度V3に、使用する用紙についてのヘッド駆動周波数f2を、ヘッド駆動周波数f2以上のヘッド駆動周波数f3に、それぞれ変更することを特徴とする画像形成方法。
  27. 液体の滴を吐出するノズルを用紙の幅方向に並べたライン型液体吐出ヘッドを用いて画像を形成する画像形成方法において、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、基準用紙の用紙搬送速度をV1、基準用紙に画像形成を行うときのヘッド駆動周波数をf1とするとき、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2に応じて、使用する用紙についての用紙搬送速度V2を、V2=V1×(T2/T1)に、ヘッド駆動周波数f2を、f2=f1×(T2/T1)にすることを特徴とする画像形成方法。
  28. 液体の滴を吐出するノズルを用紙の送り方向に並べた液体吐出ヘッドを用紙の送り方向と直交する方向に走査して画像を形成する画像形成方法において、基準用紙への液体転移量飽和時間をT1、基準用紙のヘッド走査速度をU1、基準用紙に画像形成を行うときのヘッド駆動周波数をf1とするとき、使用する用紙への液体転移量飽和時間T2に応じて、使用する用紙についてのヘッド走査速度U2を、U2=U1×(T2/T1)に、ヘッド駆動周波数f2を、f2=f1×(T2/T1)に変更することを特徴とする画像形成方法。
  29. 請求項23ないし28のいずれかに記載の画像形成方法において、外部からの指定又は使用する用紙の種別の判別結果に基づいて前記変更を行うことを特徴とする画像形成方法。
  30. 請求項23ないし29のいずれかに記載の画像形成方法において、前記基準用紙への液体転移量飽和時間T1は、商業・出版印刷用塗工紙に対する顔料系インクの転移量飽和時間とすることを特徴とする画像形成方法。
  31. 請求項30に記載の画像形成方法において、前記商業・出版印刷用塗工紙とは、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の転移量が4〜26ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける純水の転移量が5〜29ml/mである記録用メディアであることを特徴とする画像形成方法。
  32. 請求項30に記載の画像形成方法において、前記商業・出版印刷用塗工紙とは、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける記録液の転移量が4〜15ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける記録液の転移量が7〜20ml/mである記録用メディアであることを特徴とする画像形成方法。
  33. 請求項30ないし32のいずれかに記載の画像形成方法において、前記顔料系インクとは、表面張力15mN/m以上35mN/m以下の顔料系インクであることを特徴とする画像形成方法。
  34. 請求項30ないし33のいずれかに記載の画像形成方法において、前記顔料系インクは、下記一般式(A)で表わされるフッ素系界面活性剤を含有することを特徴とする画像形成方法。
    Figure 2008100485
    ただし、上記一般式(A)中、mは、0〜10の整数を表す。nは、0〜40の整数を表す。
  35. 請求項23ないし34のいずれかに記載の画像形成方法において、記録方向のドット配置に対して奇数列のドットと偶数列のドットを半解像度分だけ記録位置をずらして記録することを特徴とする画像形成方法。
  36. 請求項35に記載の画像形成方法において、外部からの指定又は使用する用紙の種別の判別結果に応じて半解像度分記録位置をずらした記録動作を行うことを特徴とする画像形成方法。
  37. 媒体上に液体の滴が着弾されて形成されるドットによって画像が形成されている記録物であって、前記媒体は液体転移量飽和時間T1の基準用紙であって、前記画像を形成する隣り合うドットは、前記液体転移量飽和時間T1の時間差Tで前記液体の滴が前記媒体上に着弾されて形成されたものであることを特徴とする記録物。
  38. 請求項37に記載の記録物において、前記基準用紙は商業・出版印刷用塗工紙であり、前記液体は顔料系インクであることを特徴とする記録物。
  39. 請求項38に記載の記録物において、前記商業・出版印刷用塗工紙とは、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の転移量が4〜26ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける純水の転移量が5〜29ml/mである記録用メディアであることを特徴とする記録物。
  40. 請求項38に記載の記録物において、前記商業・出版印刷用塗工紙とは、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける記録液の転移量が4〜15ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける記録液の転移量が7〜20ml/mである記録用メディアであることを特徴とする記録物。
  41. 請求項38ないし40に記載の記録物において、前記顔料系インクとは、表面張力15mN/m以上35mN/m以下の顔料系インクであることを特徴とする記録物。
  42. 請求項38ないし41のいずれかに記載の記録物において、前記顔料系インクは、下記一般式(A)で表わされるフッ素系界面活性剤を含有することを特徴とする記録物。
    Figure 2008100485
    ただし、上記一般式(A)中、mは、0〜10の整数を表す。nは、0〜40の整数を表す。
  43. 請求項37ないし42のいずれかに記載の記録物において、記録方向のドット配置に対して奇数列のドットと偶数列のドットが半解像度分だけずれた記録位置に記録されていることを特徴とする記録物。
  44. 媒体に対して液滴として吐出されてドットを形成することで画像を形成する記録液において、この記録液は、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の転移量が4〜26ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける純水の転移量が5〜29ml/mである記録用メディアに対し、この記録用メディアの液体転移量飽和時間T1の時間差T1で前記画像を形成する隣り合うドットを形成する液滴として吐出される、顔料インクであることを特徴とする記録液。
  45. 媒体に対して液滴として吐出されてドットを形成することで画像を形成する記録液において、この記録液は、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、23℃50%RHにて動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける記録液の転移量が4〜15ml/mであり、かつ、接触時間400msにおける記録液の転移量が7〜20ml/mである記録用メディアに対し、この記録用メディアの液体転移量飽和時間T1の時間差T1で前記画像を形成する隣り合うドットを形成する液滴として吐出される、顔料インクであることを特徴とする記録液。
  46. 請求項43ないし45のいずれかに記載の記録液において、表面張力15mN/m以上35mN/m以下の顔料系インクであることを特徴とする記録液。
  47. 請求項43ないし47のいずれかに記載の記録液において、下記一般式(A)で表わされるフッ素系界面活性剤を含有することを特徴とする記録液。
    Figure 2008100485
    ただし、上記一般式(A)中、mは、0〜10の整数を表す。nは、0〜40の整数を表す。
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