JP2004074611A - インクジェット記録装置 - Google Patents
インクジェット記録装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004074611A JP2004074611A JP2002238910A JP2002238910A JP2004074611A JP 2004074611 A JP2004074611 A JP 2004074611A JP 2002238910 A JP2002238910 A JP 2002238910A JP 2002238910 A JP2002238910 A JP 2002238910A JP 2004074611 A JP2004074611 A JP 2004074611A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- head
- recording
- frame
- cap
- unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
- Common Mechanisms (AREA)
Abstract
【課題】簡単な構成で吐出不良の保守回復、装置の移動や輸送時の保護、ジャム紙の除去などを行えるライン型インクジェット記録装置が得られない。
【解決手段】記録ユニット1は、フルラインヘッドを保持して用紙の搬送面に対して接近及び退避方向に移動可能なヘッド枠体11と、ヘッドをキャッピングするキャップ手段を保持してヘッド枠体11の移動方向と略直交する方向に移動可能なキャップ枠体12とを、枠体13に一体的に備え、この枠体13の一端部13a側を軸14で回動可能に支持することで、記録ユニット1を全体的に用紙の搬送面に対して接近及び退避する方向に揺動可能に設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】記録ユニット1は、フルラインヘッドを保持して用紙の搬送面に対して接近及び退避方向に移動可能なヘッド枠体11と、ヘッドをキャッピングするキャップ手段を保持してヘッド枠体11の移動方向と略直交する方向に移動可能なキャップ枠体12とを、枠体13に一体的に備え、この枠体13の一端部13a側を軸14で回動可能に支持することで、記録ユニット1を全体的に用紙の搬送面に対して接近及び退避する方向に揺動可能に設けた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はインクジェット記録装置に関し、特にインクを吐出可能な記録ヘッドと定着促進液を吐出可能な定着促進液ヘッドとを用いて被記録媒体に画像を形成するインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の機能を有する記録装置、コンピュータやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーションなどの出力機器として用いられる記録装置は、画像情報(記録情報)に基づいて紙、布、プラスチックシート、OHP用シート等の被記録材(被記録媒体)に文字や記号等を含む画像を記録するものである。
【0003】
このような記録装置には種々の方式があるが、そのうち、インクジェット式の記録装置(インクジェット記録装置)は、記録ヘッドから被記録媒体にインクを吐出して記録を行うものであり、ヘッドのコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多種類のインク(例えばカラーインク)を使用してカラー画像を形成するのが容易であるなどの利点を有している。
【0004】
このようなインクジェット記録装置においては、ヘッドの吐出口からインク滴を吐出して記録を行うことから、吐出口の状態が記録品位(画像品質)に大きく影響する。そこで、記録中に吐出口内に発生した気泡などで吐出不良(不吐出を含む)になると、加圧手段などでインクを記録ヘッド内に充填させて吐出口をリフレッシュ(回復)させる保守回復方法が行なわれている。また、長期放置や運送中におけるインクの自然蒸発による吐出口内のインクの増粘固着に備えて、密閉性の高いキャップ部材で吐出口を覆う(キャッピング)ことが行われている。
【0005】
ところで、近年、記録の高精細化の要請に応えてヘッドの吐出口の高密度化が急速に進んでおり、こうした吐出口の高密度化に伴って前記吐出口の回復を行う保守回復機構に対する要求が一層高まっている。特に、被記録媒体の搬送方向幅にわたって一度に記録できる、いわゆるフルライン型の長い記録ヘッド(フルラインヘッド)を用いるインクジェット記録装置においては、保守回復機構の長さが記録ヘッド長と同程度必要となるために大型になり、記録装置に対してどのように組み込むかが問題となっている。
【0006】
そのため、例えば、特開2000−127362号公報には搬送ベルトの清掃手段を有する保守回復機構を記録ヘッドの数と等しい数だけ、被記録媒体の搬送方向に沿って、各記録ヘッドと交互に隣接し、かつ、搬送方向の下流側に配置するものが開示されている。
【0007】
この機構では、保守回復時には、複数の記録ヘッドを有するヘッド枠体を搬送方向に対して上方に移動させ、続いて保守回復機構を有するキャップ枠体を搬送方向に平行に移動させ、続いてヘッド枠体を搬送方向に対して下方に移動させることにより記録ヘッドの吐出口をキャッピングしている。
【0008】
また、特開2000−272104号公報には複数の記録ヘッドを有するヘッドユニットと、複数のキャップ部材を有するキャップユニットを回転、スライドするものが提案されている。
【0009】
この機構では、保守回復時には、ヘッドユニットを回転させ、続いてキャップユニットをヘッドユニットの下部にスライドして移動させ、続いて、ヘッドユニットを回転によりキャップユニットを上方移動させることにより記録ヘッドの吐出口をキャッピングしている。
【0010】
さらに、特開2000−301710号公報には記録ヘッドの吐出口列の外側に該吐出口列と略直交する回転中心を設け、記録ヘッドの一端を前記回転中心を中心として記録用紙の搬送面に対して上下動を伴いながら略平行に回転移動可能に支持するものが提案されている。
【0011】
この機構では、保守回復時には記録ヘッドは記録用紙に対して垂直な方向から平行な方向に回転により移動し、記録用紙に対して平行に設けられた保守回復機構により記録ヘッドの吐出口をキャッピングしている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、フルライン型インクジェット記録装置はその使用中に吐出方向が変化したり、不吐出状態となって、印字品質が著しく劣化する場合がある。この場合、通常の保守回復動作では吐出性能が回復しない場合も起こり、ユーザーやサービスマンによる保守が必要となる。この保守に際しては、保守回復を容易にするため、記録ヘッド吐出口を露出した構成とする必要がある。
【0013】
また、フルライン型インクジェット記録装置の設置場所を変える場合、移動時のインクの自然蒸発による吐出口内のインクの増粘固着や吐出口からの空気混入に備えて、保護テープ等で記録ヘッドの吐出口を保護し、移動、設置後にユーザーやサービスマンにより印字品質の検査を行う。この場合、ユーザーやサービスマンが容易に保護テープを容易に着脱できるように記録ヘッドの吐出口を露出した構成とする必要がある。この記録ヘッドの吐出口の保護は、工場で組立検査後に出荷されユーザーへの着荷時に印字品質が着荷検査される際にも同様な構成が必要となる。
【0014】
さらに、記録動作中に被記録媒体が記録ヘッドと搬送手段の間に詰まってしまったとき(いわゆるジャムを起こしたとき)、それを解消するためにジャムした用紙を取り除く作業が必要になる。この記録用紙ジャム除去時には記録用紙が記録ヘッドの吐出口を傷つけることを防止するため、記録ヘッドを記録時の位置より退避することが好ましい。
【0015】
しかしながら、上述した各従来例にあっては、上述の吐出方向不良の保守を考慮した、また装置の移動や輸送を、さらには用記録用紙ジャムを考慮した記録ヘッドと保守回復機構の構成がなく、これらの課題に対応することができない。
【0016】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、吐出不良の保守回復、装置の移動、輸送時の保護、ジャム紙の除去などを容易に行うことができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係るインクジェット記録装置は、フルラインヘッドを保持するヘッド枠体を進退可能に保持するとともに、ヘッドをキャッピングするキャップ手段を保持するキャップ枠体を移動可能に保持した記録ユニットを備え、この記録ユニットは被記録媒体の搬送面に対して接近及び退避方向に揺動可能に配設されている構成としたものである。
【0018】
ここで、記録ユニットを退避位置にした状態でヘッド枠体及びキャップ枠体の移動を指示する手段を有していることが好ましい。この移動を指示する手段は吐出不良が生じたときに操作される手段であること、或いは記録装置本体を移動するときに操作される手段であることが好ましい。
【0019】
また、被記録媒体を検出する検出手段と、この検出手段の検出結果に基づいて記録ユニットのヘッド枠体を移動させる手段とを備えていること、あるいは、被記録媒体を検出する検出手段と、この検出手段の検出結果に基づいて記録ユニットのヘッド枠体及びキャップ枠体を移動させてヘッドの吐出面をキャップ手段でキャッピングさせる手段とを備えていることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。本発明に係るインクジェット記録装置の実施形態について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同記録装置のヘッド部近傍の模式的構成図、図2は図1の要部斜視説明図である。
【0021】
このインクジェット記録装置は、フルライン型インクジェット記録装置であり、被記録媒体(以下「用紙」という。)に対してインク滴を吐出して画像を形成する記録ユニット1と、記録ユニット1の記録ヘッドに対して用紙を搬送するための紙吸着ベルト(搬送ベルト)2とを備えている。
【0022】
また、図示しないが、搬送ベルト2に対して用紙を積載保持し必要な時に一枚づつ供給する給紙部と、搬送ベルト2から記録が終了した用紙を剥離してスタックに排出するための排紙部と、記録ヘッドにインクを供給するインク供給部と、予備吐出などで排出されるインクの廃液を保持する廃液保持部と、ホストコンピュータからのデータを受信して記録ヘッドにデータを転送し、ヘッドを駆動したり、搬送ベルト2を駆動制御するなど、この記録装置の駆動制御を司る制御部などを備えている。
【0023】
記録ユニット1は、フルラインヘッドを保持して用紙の搬送面に対して接近及び退避方向に移動可能なヘッド枠体11と、ヘッドをキャッピングするキャップ手段を保持してヘッド枠体11の移動方向と略直交する方向に移動可能なキャップ枠体12とを、枠体13に一体的に備え、この枠体13の一端部13a側を軸14で回動可能に支持することで、記録ユニット1を全体的に用紙の搬送面に対して接近する方向(図1の矢示A方向)及び退避する方向(矢示B方向)に揺動可能に設けている。また、記録ユニット1の枠体13の他端部13b側は支持部材15に載置している。
【0024】
この記録ユニット1は、手動操作によって、図1に示す近接位置と後述する図5に示す退避位置との間で揺動させることができるとともに、退避位置では図示しない保持機構によって保持及び保持の解除を行うことができる構成としている。また、手動操作に代えて、例えばモータなどの駆動機構などを用いて、近接位置と退避位置との間で揺動させることができるようにして良い。
【0025】
ヘッド枠体11には、用紙搬送方向(図2の矢示C方向)下流側に向かって、インク滴を吐出する4個の記録ヘッド23a、23b、23c、23d(これら4個のヘッドを「記録ヘッド23」とも総称する。)を順次保持している。この記録ヘッド23は、いずれもフルラインヘッドであり、この実施形態では、所謂1パスで記録を行うため、600dpi以上のノズル密度を有し、また、A4サイズ短手方向と略同様の幅を有し、その記録幅8インチ幅にわたり4800個以上のノズルを有するヘッド構成としている。
【0026】
また、記録ヘッド23としては、振動板を圧電素子などの電気機械変換素子で変形させて液滴を吐出させるヘッド、電気熱変換体を用いてバブルを発生させて液滴を吐出させるヘッド、振動板を静電力で変形させて液滴を吐出させるヘッドなど、各種のヘッドを用いることができる。
【0027】
また、ここでは、4個の記録ヘッド23a、23b、23c、23dを用いて、各ヘッドからイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(Bk)のインクを吐出させるようにしているが、3色のインク、或いは淡い色のインクを付加した6色或いは7色のインクを吐出させるヘッドを用いることもできる。
【0028】
そして、ヘッド枠体11は記録ユニット1の枠体13に上下方向に移動可能に設けることで、記録ヘッド23が用紙搬送面(搬送ベルト4の表面とする。)に対して近接した位置及び用紙搬送面から退避した位置との間で移動可能としている。そして、このヘッド枠体11にラック歯車24を一体形成し、このラック歯車24に噛み合うギヤを有するモータ25を設けて、モータ25を駆動することによりヘッド枠体11を上下方向に移動させるようにしている。
【0029】
なお、定着促進液(インク定着を促進させると共に画像濃度向上や耐水性向上をはかるための処理液)を吐出する定着促進液ヘッドを塔載する場合には、記録ヘッド23よりも用紙搬送方向上流側で、ヘッド枠体11に定着促進液ヘッドを取り付けることが好ましい。
【0030】
また、キャップ枠体12には記録ヘッド23a〜23dにそれぞれ対応するキャップ保持部材26a〜26dを有する。そして、これらのキャップ保持部材26a〜26dには記録ヘッド23a〜23dの各吐出口をキャッピングするためのキャップ手段であるキャップ部材27a〜27dを保持している。また、これらのキャップ保持部材26a〜26dはキャップ枠体12にそれぞれ独立して駆動可能に設け、キャップ保持部材26a〜26dをヘッド23の吐出面から離れる方向に移動させるプランジャ28と、キャップ保持部材26a〜26dをヘッド23の吐出面に向かう方向に付勢する戻しばね29とを設けている。
【0031】
このキャップ枠体12は、記録ユニット1の枠体13に用紙搬送方向に移動可能に取り付けてヘッド枠体11の移動方向と直交する方向に移動可能としている。そして、キャップ枠体12にはラック歯車31を一体形成し、このラック歯車31に噛み合うギヤを有するモータ32を設けて、モータ32を駆動することによりキャップ枠体12を用紙搬送方向に沿う方向に移動させるようにしている。
【0032】
搬送ベルト2は、例えば静電力を利用して用紙を吸着して搬送する静電吸着ベルトであり、回転駆動されるローラ35、36間に張装されている。このような静電吸着ベルトとしては、絶縁性の材質からなるベルト中に、櫛歯状の導電性電極を、搬送方向に互いに向かい合い、互いの凹部に互いの凸部が入りこむように構成し、各々の櫛歯電極にブラシにより給電することで静電力を発生させて用紙を静電吸着するようにしている。
【0033】
なお、これに限らず、例えば、絶縁性の材質からなる搬送ベルトに帯電用ローラを接触するように配置し、この帯電ローラーに正、負の電圧を印加することで静電吸着する方式の静電吸着ベルトなどを用いることもできる。
【0034】
このように、静電吸着型の搬送ベルト2を用いることによって、搬送距離の長い記録ヘッド23a〜23d間を、用紙のインク滴の付着によるコックリング、カーリングなどを防止して平面性を保持した状態で確実に搬送することができ、画像品質を向上できる。
【0035】
そして、搬送ベルト2の給紙側には用紙を押さえる押さえローラ37を押圧接触させ、また搬送ベルト2の排紙側にも用紙を押さえる押さえローラ38を押圧接触させている。さらに、搬送ベルト2上に付着したインクを清掃するためのインク吸収体を含むクリーニングローラ39を当接させている。
【0036】
また、搬送ベルト2の給紙側には用紙の先端を検出するための検出手段である用紙センサ40を配置している。
【0037】
このインクジェット記録装置の制御部のうちの本発明に係わる部分の構成の概要について図3を参照して説明する。
主制御部51は、マイコン、プログラム及び固定情報を格納したROM、ワーキングメモリ、画像メモリ等として用いるRAM及び入出力装置を含み、この記録装置全体の制御を司る部分である。この主制御部51は、ホスト側から与えられる印字データ(ビットマップデータあるいはコードデータのいずれでも良い。)を受領して、ヘッド枠ドライバ55を介してモータ25を駆動制御し、キャップ枠ドライバ56を介してモータ32、プランジャ(ソレノイド)28を駆動制御し、ヘッドドライバ57を介して記録ヘッド23a〜23dを駆動制御し、モータドライバ58を介して搬送ベルト2を回転させるモータ59を駆動制御するなどの制御を行う。
【0038】
また、この主制御部51は、本発明を実施するため、操作パネル52などに設けた記録ユニット1のヘッド枠体11の移動を指示する手段であるモード指示手段からの指示情報、用紙の先端位置を検出する用紙センサ40などからの検出信号に基づいて、ヘッド枠体11を上下動させるモータ25、キャップ枠体12を移動させるモータ32、キャップ部材27a〜27dの上下動を行うためのプランジャ28の駆動制御などを行う。
【0039】
このように構成したインクジェット記録装置においては、通常は、記録ユニット1の枠体13を矢示A方向に揺動させて、図1に示すように、用紙搬送面に近接した位置にて保持している。そして、印字動作中は、モータ25を駆動して記録ユニット1のヘッド枠体11を矢示D方向に下降させ、記録ヘッド23の下面が搬送ベルト2で搬送される用紙に近接した状態で画像記録を行う。
【0040】
また、印字待機中などは、図4に示すように、ヘッド枠体11を上方に移動させ各記録ヘッド23を上昇させる(退避位置にする)とともに、モータ32を駆動してキャップ枠体12を矢示E方向に移動させて、キャップ保持部材26a〜26dを各記録ヘッド23に対応する位置に移動した後、ヘッド枠体11を下方に移動し、キャップ保持部材26a〜26dのプランジャ28への通電を停止することにより、戻りばね29によりキャップ保持部材26a〜26dが上昇してキャップ部材27a〜27dが各記録ヘッド23の吐出面に押圧当接してキャッピングする。
【0041】
また、用紙は、図1の給紙方向から給紙され、搬送ベルト2により記録ヘッド13の下部を搬送され、記録後排紙される。
【0042】
そこで、先ず、このインクジェット記録装置において吐出不良(吐出方向変化や不吐出)が生じたときに、これを保守する場合について図5をも参照して説明する。この吐出不良は、装置を使用中に印字不良が発生し、通常のクリーニングモード等では正常印字に復帰しない場合である。
【0043】
この場合、一般に装置の電源はOFFの状態であり、このときは前述した図4に示すように記録ヘッド23a〜23dはキャップ部材27a〜27dでキャッピングされた状態にある。
【0044】
ここで、ユーザーやサービスマンは電源をONし、操作パネル52のモード指示手段を操作して吐出不良モードを指示すると、主制御部51は、図5に示すように、ヘッド枠体11を上昇させて記録ヘッド23を上昇させ、キャップ枠体12を図2の矢示E方向とは反対方向に移動させてキャップ部材27a〜27dを待機位置にした後、ヘッド枠体11を下降させて記録ヘッド23を下降させ、記録ヘッド23が露出した状態にする。
【0045】
そこで、記録ユニット1を図1の矢示B方向に回動させて、記録ユニット1を図5に示すように所定の角度に保持する。
【0046】
これにより、ユーザーやサービスマンが記録ヘッド23の吐出面を清掃したり、紙粉を除去したり、あるいは特殊な保守回復装置を記録ヘッドに装着したりする等の保守回復を行うことができる。
【0047】
そして、保守回復後、記録ユニット1を図1の状態に戻し、操作パネル52により復帰モードを選択することによって、ノズルチェックパターンなどの印字により印字品質の確認を行うことができる。
【0048】
このように、ヘッド及びキャップ部材を保持するヘッド枠体及びキャップ枠体を一体的に備えた記録ユニットを揺動可能に設けたので、吐出不良に対して、記録ユニットを回転することにより記録ヘッド面が露出された状態にすることができ、ユーザーやサービスマンは記録ヘッド面を清掃したり、紙粉を除去したり、あるいは特殊な保守回復装置を記録ヘッドに装着したり等の保守回復を容易に行うことができるようになる。
【0049】
次に、記録装置の移動や輸送に際してヘッドの吐出口をユーザーやサービスマンが保護する場合について説明する。
装置の移動や、輸送が必要な場合、装置の電源はオフ状態であり、このときも前述した図4に示すように記録ヘッド23a〜23dはキャップ部材27a〜27dでキャッピングされた状態にある。
【0050】
ここで、ユーザーやサービスマンは電源をONし、操作パネル52のモード指示手段で輸送モードを指定すると、主制御部51は、前述した図5に示すように、ヘッド枠体11を上昇させて記録ヘッド23を上昇させ、キャップ枠体12を図2の矢示E方向とは反対方向に移動させてキャップ部材27a〜27dを待機位置にした後、ヘッド枠体11を下降させて記録ヘッド23を下降させ、記録ヘッド23が露出した状態にする。
【0051】
その後、記録ユニット1を図1の矢示B方向に回動させて、記録ユニット1を図5に示すように所定の角度に保持する。
【0052】
これにより、ユーザーやサービスマンは記録ヘッド23の吐出面に保護テープを貼りつけ等の対策をすることができる。
【0053】
そして、保守回復後、記録ユニット1を図1の状態に戻して、電源をOFFし、装置の移動、輸送を行う。移動、輸送後は、ユーザーやサービスマンは、前述したと同様にして記録ユニット1を回転することにより記録ヘッド23から保護テープを容易に剥離することができる。
【0054】
続いて、電源をONし、初期モードを操作パネル52で選定することにより、記録ヘッド23の上昇、キャップ部材27a〜27dのキャッピング位置への移動、記録ヘッド23の下降を行い、キャップ部材27a〜27dを記録ヘッド23に当接したキャッピング状態とし、所定のインク充填やインク吐出等の初期化を行い、さらに続いて、記録ヘッド上昇、キャップ左方移動、記録ヘッド下降を行い、ノズルチェックパターンなどの印字により印字品質の確認を行うことができる。
【0055】
なお、この移動、輸送モードは装置が工場で出荷検査後にユーザーに届いた着荷時にユーザーやサービスマンが初期印字品質検査をおこなう場合にも行うことができる。
【0056】
このように、ヘッド及びキャップ部材を保持するヘッド枠体及びキャップ枠体を一体的に備えた記録ユニットを揺動可能に設けたので、移動、輸送に対して、記録ユニットを回転することにより記録ヘッド面が露出された状態とすることができるため、ユーザーやサービスマンは記録ヘッド面に保護テープを貼りつけたり、取り外したり等の移動、輸送に対する対策を容易に行うことができる。
【0057】
次に、インクジェット記録装置でジャムが発生したときにジャムを除去する場合について図6をも参照して説明する。
用紙ジャムは、記録装置を図1に示す状態で使用中にジャムが発生し、用紙センサ40でジャムが検出された場合である。
【0058】
ここでは、用紙ジャムは用紙搬送路の上流側で、用紙先端の両側に配置した用紙センサ40で行っているが、用紙搬送路下流側にも用紙センサが配置されても良い。例えば、上流側の用紙センサ40の出力が用紙先端検出後に所定の時間経過してもある場合、あるいは下流側の用紙センサの出力が用紙先端検出後に所定の時間経過してもない場合は、主制御部51は用紙ジャムと判断する。
【0059】
また、上流側の2個の用紙センサ40の出力が所定の時間内でない場合は、用紙がスキューなどで正常に搬送されない場合で、この場合は画像が用紙の所定の位置から外れて記録されることになるので、これもジャムと判断する。
【0060】
そして、主制御部51は上述したように用紙センサ40からの出力結果に基づいて用紙ジャムと判断したときには、記録ヘッド23からのインク吐出を停止させ、ヘッド枠体11を上昇させて記録ヘッド23を退避位置に移動させ、表示パネルなどに用紙ジャムの発生を表示する。
【0061】
この場合、ユーザーは前述した吐出不良などの場合と同様に、図6に示すように記録ユニット1を所定の退避位置に揺動退避させた状態にして、ジャムした用紙を取り除くことができる。ジャム紙除去後は、記録ユニット1を回転により元の状態に戻し、操作パネルにより復帰モードを選択することにより、記録ヘッド23を下方に移動し、記録を再開する。
【0062】
このように、記録ユニットにヘッドを保持するヘッド枠体を移動可能に備え、この記録ユニットを揺動可能に設けたので、用紙ジャムに対して、記録ヘッドを退避し、さらに記録ユニットを回転することにより、ユーザーは記録ヘッド面に損傷を与えることなく、且つ容易にジャムした用紙を取り除くことができる。
【0063】
また、スキューなどの異常搬送が続く場合には、ユーザーは異常画像を認識し、操作パネルより上と同様の処理を行い、搬送系中の用紙を取り除くことができる。
【0064】
次に、用紙ジャムを保守する場合の他の動作について図7を参照して説明する。
この場合も、主制御部51は上述したように用紙センサ40からの出力結果に基づいて用紙ジャムと判断したときには、記録ヘッド23からのインク吐出を停止させ、ヘッド枠体11を上昇させて記録ヘッド23を退避位置に移動させる。
【0065】
そして、ここでは、さらに、キャップ枠体12を移動させてキャップ部材27a〜27dを記録ヘッド23に対応させた後、記録ヘッド23を下降させて、キャッピング状態とする。また、表示パネルなどに用紙ジャムの発生を表示する。
【0066】
この場合、ユーザーは前述した吐出不良などの場合と同様に、図7に示すように記録ユニット1を所定の退避位置に揺動退避させた状態にして、ジャムした用紙を取り除くことができる。ジャム紙除去後は、記録ユニット1を回転により元の状態に戻し、操作パネルにより復帰モードを選択することにより、記録ヘッド23の上方移動、キャップ枠体12の退避位置への移動、記録ヘッド23の下方移動を行って記録可能状態とし、記録を継続する。
【0067】
この場合、記録ヘッドを退避しキャッピングをしているので、記録ユニットを回転することにより、ユーザーはより確実に記録ヘッド面に損傷を与えることなく、且つ容易にジャム紙を取り除くことができるようになる。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るインクジェット記録装置によれば、フルラインヘッドを保持するヘッド枠体を進退可能に保持するとともに、ヘッドをキャッピングするキャップ手段を保持するキャップ枠体を移動可能に保持した記録ユニットを備え、この記録ユニットは被記録媒体の搬送面に対して接近及び退避方向に揺動可能に配設されている構成としたので、吐出不良の保守回復、装置の移動、輸送時の保護、ジャム紙の除去などを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェット記録装置の実施形態を説明するヘッド部近傍の模式的構成図
【図2】図1の要部斜視説明図
【図3】同記録装置の制御部の概要を説明するブロック図
【図4】同記録装置の作用説明に供する説明図
【図5】同記録装置の作用説明に供する説明図
【図6】同記録装置の作用説明に供する説明図
【図7】同記録装置の作用説明に供する説明図
【符号の説明】
1…記録ユニット、2…搬送ベルト、11…ヘッド枠体、12…キャップ枠体、23a〜23d…記録ヘッド、27a〜27d…キャップ部材。
【産業上の利用分野】
本発明はインクジェット記録装置に関し、特にインクを吐出可能な記録ヘッドと定着促進液を吐出可能な定着促進液ヘッドとを用いて被記録媒体に画像を形成するインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の機能を有する記録装置、コンピュータやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーションなどの出力機器として用いられる記録装置は、画像情報(記録情報)に基づいて紙、布、プラスチックシート、OHP用シート等の被記録材(被記録媒体)に文字や記号等を含む画像を記録するものである。
【0003】
このような記録装置には種々の方式があるが、そのうち、インクジェット式の記録装置(インクジェット記録装置)は、記録ヘッドから被記録媒体にインクを吐出して記録を行うものであり、ヘッドのコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多種類のインク(例えばカラーインク)を使用してカラー画像を形成するのが容易であるなどの利点を有している。
【0004】
このようなインクジェット記録装置においては、ヘッドの吐出口からインク滴を吐出して記録を行うことから、吐出口の状態が記録品位(画像品質)に大きく影響する。そこで、記録中に吐出口内に発生した気泡などで吐出不良(不吐出を含む)になると、加圧手段などでインクを記録ヘッド内に充填させて吐出口をリフレッシュ(回復)させる保守回復方法が行なわれている。また、長期放置や運送中におけるインクの自然蒸発による吐出口内のインクの増粘固着に備えて、密閉性の高いキャップ部材で吐出口を覆う(キャッピング)ことが行われている。
【0005】
ところで、近年、記録の高精細化の要請に応えてヘッドの吐出口の高密度化が急速に進んでおり、こうした吐出口の高密度化に伴って前記吐出口の回復を行う保守回復機構に対する要求が一層高まっている。特に、被記録媒体の搬送方向幅にわたって一度に記録できる、いわゆるフルライン型の長い記録ヘッド(フルラインヘッド)を用いるインクジェット記録装置においては、保守回復機構の長さが記録ヘッド長と同程度必要となるために大型になり、記録装置に対してどのように組み込むかが問題となっている。
【0006】
そのため、例えば、特開2000−127362号公報には搬送ベルトの清掃手段を有する保守回復機構を記録ヘッドの数と等しい数だけ、被記録媒体の搬送方向に沿って、各記録ヘッドと交互に隣接し、かつ、搬送方向の下流側に配置するものが開示されている。
【0007】
この機構では、保守回復時には、複数の記録ヘッドを有するヘッド枠体を搬送方向に対して上方に移動させ、続いて保守回復機構を有するキャップ枠体を搬送方向に平行に移動させ、続いてヘッド枠体を搬送方向に対して下方に移動させることにより記録ヘッドの吐出口をキャッピングしている。
【0008】
また、特開2000−272104号公報には複数の記録ヘッドを有するヘッドユニットと、複数のキャップ部材を有するキャップユニットを回転、スライドするものが提案されている。
【0009】
この機構では、保守回復時には、ヘッドユニットを回転させ、続いてキャップユニットをヘッドユニットの下部にスライドして移動させ、続いて、ヘッドユニットを回転によりキャップユニットを上方移動させることにより記録ヘッドの吐出口をキャッピングしている。
【0010】
さらに、特開2000−301710号公報には記録ヘッドの吐出口列の外側に該吐出口列と略直交する回転中心を設け、記録ヘッドの一端を前記回転中心を中心として記録用紙の搬送面に対して上下動を伴いながら略平行に回転移動可能に支持するものが提案されている。
【0011】
この機構では、保守回復時には記録ヘッドは記録用紙に対して垂直な方向から平行な方向に回転により移動し、記録用紙に対して平行に設けられた保守回復機構により記録ヘッドの吐出口をキャッピングしている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、フルライン型インクジェット記録装置はその使用中に吐出方向が変化したり、不吐出状態となって、印字品質が著しく劣化する場合がある。この場合、通常の保守回復動作では吐出性能が回復しない場合も起こり、ユーザーやサービスマンによる保守が必要となる。この保守に際しては、保守回復を容易にするため、記録ヘッド吐出口を露出した構成とする必要がある。
【0013】
また、フルライン型インクジェット記録装置の設置場所を変える場合、移動時のインクの自然蒸発による吐出口内のインクの増粘固着や吐出口からの空気混入に備えて、保護テープ等で記録ヘッドの吐出口を保護し、移動、設置後にユーザーやサービスマンにより印字品質の検査を行う。この場合、ユーザーやサービスマンが容易に保護テープを容易に着脱できるように記録ヘッドの吐出口を露出した構成とする必要がある。この記録ヘッドの吐出口の保護は、工場で組立検査後に出荷されユーザーへの着荷時に印字品質が着荷検査される際にも同様な構成が必要となる。
【0014】
さらに、記録動作中に被記録媒体が記録ヘッドと搬送手段の間に詰まってしまったとき(いわゆるジャムを起こしたとき)、それを解消するためにジャムした用紙を取り除く作業が必要になる。この記録用紙ジャム除去時には記録用紙が記録ヘッドの吐出口を傷つけることを防止するため、記録ヘッドを記録時の位置より退避することが好ましい。
【0015】
しかしながら、上述した各従来例にあっては、上述の吐出方向不良の保守を考慮した、また装置の移動や輸送を、さらには用記録用紙ジャムを考慮した記録ヘッドと保守回復機構の構成がなく、これらの課題に対応することができない。
【0016】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、吐出不良の保守回復、装置の移動、輸送時の保護、ジャム紙の除去などを容易に行うことができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係るインクジェット記録装置は、フルラインヘッドを保持するヘッド枠体を進退可能に保持するとともに、ヘッドをキャッピングするキャップ手段を保持するキャップ枠体を移動可能に保持した記録ユニットを備え、この記録ユニットは被記録媒体の搬送面に対して接近及び退避方向に揺動可能に配設されている構成としたものである。
【0018】
ここで、記録ユニットを退避位置にした状態でヘッド枠体及びキャップ枠体の移動を指示する手段を有していることが好ましい。この移動を指示する手段は吐出不良が生じたときに操作される手段であること、或いは記録装置本体を移動するときに操作される手段であることが好ましい。
【0019】
また、被記録媒体を検出する検出手段と、この検出手段の検出結果に基づいて記録ユニットのヘッド枠体を移動させる手段とを備えていること、あるいは、被記録媒体を検出する検出手段と、この検出手段の検出結果に基づいて記録ユニットのヘッド枠体及びキャップ枠体を移動させてヘッドの吐出面をキャップ手段でキャッピングさせる手段とを備えていることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。本発明に係るインクジェット記録装置の実施形態について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同記録装置のヘッド部近傍の模式的構成図、図2は図1の要部斜視説明図である。
【0021】
このインクジェット記録装置は、フルライン型インクジェット記録装置であり、被記録媒体(以下「用紙」という。)に対してインク滴を吐出して画像を形成する記録ユニット1と、記録ユニット1の記録ヘッドに対して用紙を搬送するための紙吸着ベルト(搬送ベルト)2とを備えている。
【0022】
また、図示しないが、搬送ベルト2に対して用紙を積載保持し必要な時に一枚づつ供給する給紙部と、搬送ベルト2から記録が終了した用紙を剥離してスタックに排出するための排紙部と、記録ヘッドにインクを供給するインク供給部と、予備吐出などで排出されるインクの廃液を保持する廃液保持部と、ホストコンピュータからのデータを受信して記録ヘッドにデータを転送し、ヘッドを駆動したり、搬送ベルト2を駆動制御するなど、この記録装置の駆動制御を司る制御部などを備えている。
【0023】
記録ユニット1は、フルラインヘッドを保持して用紙の搬送面に対して接近及び退避方向に移動可能なヘッド枠体11と、ヘッドをキャッピングするキャップ手段を保持してヘッド枠体11の移動方向と略直交する方向に移動可能なキャップ枠体12とを、枠体13に一体的に備え、この枠体13の一端部13a側を軸14で回動可能に支持することで、記録ユニット1を全体的に用紙の搬送面に対して接近する方向(図1の矢示A方向)及び退避する方向(矢示B方向)に揺動可能に設けている。また、記録ユニット1の枠体13の他端部13b側は支持部材15に載置している。
【0024】
この記録ユニット1は、手動操作によって、図1に示す近接位置と後述する図5に示す退避位置との間で揺動させることができるとともに、退避位置では図示しない保持機構によって保持及び保持の解除を行うことができる構成としている。また、手動操作に代えて、例えばモータなどの駆動機構などを用いて、近接位置と退避位置との間で揺動させることができるようにして良い。
【0025】
ヘッド枠体11には、用紙搬送方向(図2の矢示C方向)下流側に向かって、インク滴を吐出する4個の記録ヘッド23a、23b、23c、23d(これら4個のヘッドを「記録ヘッド23」とも総称する。)を順次保持している。この記録ヘッド23は、いずれもフルラインヘッドであり、この実施形態では、所謂1パスで記録を行うため、600dpi以上のノズル密度を有し、また、A4サイズ短手方向と略同様の幅を有し、その記録幅8インチ幅にわたり4800個以上のノズルを有するヘッド構成としている。
【0026】
また、記録ヘッド23としては、振動板を圧電素子などの電気機械変換素子で変形させて液滴を吐出させるヘッド、電気熱変換体を用いてバブルを発生させて液滴を吐出させるヘッド、振動板を静電力で変形させて液滴を吐出させるヘッドなど、各種のヘッドを用いることができる。
【0027】
また、ここでは、4個の記録ヘッド23a、23b、23c、23dを用いて、各ヘッドからイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(Bk)のインクを吐出させるようにしているが、3色のインク、或いは淡い色のインクを付加した6色或いは7色のインクを吐出させるヘッドを用いることもできる。
【0028】
そして、ヘッド枠体11は記録ユニット1の枠体13に上下方向に移動可能に設けることで、記録ヘッド23が用紙搬送面(搬送ベルト4の表面とする。)に対して近接した位置及び用紙搬送面から退避した位置との間で移動可能としている。そして、このヘッド枠体11にラック歯車24を一体形成し、このラック歯車24に噛み合うギヤを有するモータ25を設けて、モータ25を駆動することによりヘッド枠体11を上下方向に移動させるようにしている。
【0029】
なお、定着促進液(インク定着を促進させると共に画像濃度向上や耐水性向上をはかるための処理液)を吐出する定着促進液ヘッドを塔載する場合には、記録ヘッド23よりも用紙搬送方向上流側で、ヘッド枠体11に定着促進液ヘッドを取り付けることが好ましい。
【0030】
また、キャップ枠体12には記録ヘッド23a〜23dにそれぞれ対応するキャップ保持部材26a〜26dを有する。そして、これらのキャップ保持部材26a〜26dには記録ヘッド23a〜23dの各吐出口をキャッピングするためのキャップ手段であるキャップ部材27a〜27dを保持している。また、これらのキャップ保持部材26a〜26dはキャップ枠体12にそれぞれ独立して駆動可能に設け、キャップ保持部材26a〜26dをヘッド23の吐出面から離れる方向に移動させるプランジャ28と、キャップ保持部材26a〜26dをヘッド23の吐出面に向かう方向に付勢する戻しばね29とを設けている。
【0031】
このキャップ枠体12は、記録ユニット1の枠体13に用紙搬送方向に移動可能に取り付けてヘッド枠体11の移動方向と直交する方向に移動可能としている。そして、キャップ枠体12にはラック歯車31を一体形成し、このラック歯車31に噛み合うギヤを有するモータ32を設けて、モータ32を駆動することによりキャップ枠体12を用紙搬送方向に沿う方向に移動させるようにしている。
【0032】
搬送ベルト2は、例えば静電力を利用して用紙を吸着して搬送する静電吸着ベルトであり、回転駆動されるローラ35、36間に張装されている。このような静電吸着ベルトとしては、絶縁性の材質からなるベルト中に、櫛歯状の導電性電極を、搬送方向に互いに向かい合い、互いの凹部に互いの凸部が入りこむように構成し、各々の櫛歯電極にブラシにより給電することで静電力を発生させて用紙を静電吸着するようにしている。
【0033】
なお、これに限らず、例えば、絶縁性の材質からなる搬送ベルトに帯電用ローラを接触するように配置し、この帯電ローラーに正、負の電圧を印加することで静電吸着する方式の静電吸着ベルトなどを用いることもできる。
【0034】
このように、静電吸着型の搬送ベルト2を用いることによって、搬送距離の長い記録ヘッド23a〜23d間を、用紙のインク滴の付着によるコックリング、カーリングなどを防止して平面性を保持した状態で確実に搬送することができ、画像品質を向上できる。
【0035】
そして、搬送ベルト2の給紙側には用紙を押さえる押さえローラ37を押圧接触させ、また搬送ベルト2の排紙側にも用紙を押さえる押さえローラ38を押圧接触させている。さらに、搬送ベルト2上に付着したインクを清掃するためのインク吸収体を含むクリーニングローラ39を当接させている。
【0036】
また、搬送ベルト2の給紙側には用紙の先端を検出するための検出手段である用紙センサ40を配置している。
【0037】
このインクジェット記録装置の制御部のうちの本発明に係わる部分の構成の概要について図3を参照して説明する。
主制御部51は、マイコン、プログラム及び固定情報を格納したROM、ワーキングメモリ、画像メモリ等として用いるRAM及び入出力装置を含み、この記録装置全体の制御を司る部分である。この主制御部51は、ホスト側から与えられる印字データ(ビットマップデータあるいはコードデータのいずれでも良い。)を受領して、ヘッド枠ドライバ55を介してモータ25を駆動制御し、キャップ枠ドライバ56を介してモータ32、プランジャ(ソレノイド)28を駆動制御し、ヘッドドライバ57を介して記録ヘッド23a〜23dを駆動制御し、モータドライバ58を介して搬送ベルト2を回転させるモータ59を駆動制御するなどの制御を行う。
【0038】
また、この主制御部51は、本発明を実施するため、操作パネル52などに設けた記録ユニット1のヘッド枠体11の移動を指示する手段であるモード指示手段からの指示情報、用紙の先端位置を検出する用紙センサ40などからの検出信号に基づいて、ヘッド枠体11を上下動させるモータ25、キャップ枠体12を移動させるモータ32、キャップ部材27a〜27dの上下動を行うためのプランジャ28の駆動制御などを行う。
【0039】
このように構成したインクジェット記録装置においては、通常は、記録ユニット1の枠体13を矢示A方向に揺動させて、図1に示すように、用紙搬送面に近接した位置にて保持している。そして、印字動作中は、モータ25を駆動して記録ユニット1のヘッド枠体11を矢示D方向に下降させ、記録ヘッド23の下面が搬送ベルト2で搬送される用紙に近接した状態で画像記録を行う。
【0040】
また、印字待機中などは、図4に示すように、ヘッド枠体11を上方に移動させ各記録ヘッド23を上昇させる(退避位置にする)とともに、モータ32を駆動してキャップ枠体12を矢示E方向に移動させて、キャップ保持部材26a〜26dを各記録ヘッド23に対応する位置に移動した後、ヘッド枠体11を下方に移動し、キャップ保持部材26a〜26dのプランジャ28への通電を停止することにより、戻りばね29によりキャップ保持部材26a〜26dが上昇してキャップ部材27a〜27dが各記録ヘッド23の吐出面に押圧当接してキャッピングする。
【0041】
また、用紙は、図1の給紙方向から給紙され、搬送ベルト2により記録ヘッド13の下部を搬送され、記録後排紙される。
【0042】
そこで、先ず、このインクジェット記録装置において吐出不良(吐出方向変化や不吐出)が生じたときに、これを保守する場合について図5をも参照して説明する。この吐出不良は、装置を使用中に印字不良が発生し、通常のクリーニングモード等では正常印字に復帰しない場合である。
【0043】
この場合、一般に装置の電源はOFFの状態であり、このときは前述した図4に示すように記録ヘッド23a〜23dはキャップ部材27a〜27dでキャッピングされた状態にある。
【0044】
ここで、ユーザーやサービスマンは電源をONし、操作パネル52のモード指示手段を操作して吐出不良モードを指示すると、主制御部51は、図5に示すように、ヘッド枠体11を上昇させて記録ヘッド23を上昇させ、キャップ枠体12を図2の矢示E方向とは反対方向に移動させてキャップ部材27a〜27dを待機位置にした後、ヘッド枠体11を下降させて記録ヘッド23を下降させ、記録ヘッド23が露出した状態にする。
【0045】
そこで、記録ユニット1を図1の矢示B方向に回動させて、記録ユニット1を図5に示すように所定の角度に保持する。
【0046】
これにより、ユーザーやサービスマンが記録ヘッド23の吐出面を清掃したり、紙粉を除去したり、あるいは特殊な保守回復装置を記録ヘッドに装着したりする等の保守回復を行うことができる。
【0047】
そして、保守回復後、記録ユニット1を図1の状態に戻し、操作パネル52により復帰モードを選択することによって、ノズルチェックパターンなどの印字により印字品質の確認を行うことができる。
【0048】
このように、ヘッド及びキャップ部材を保持するヘッド枠体及びキャップ枠体を一体的に備えた記録ユニットを揺動可能に設けたので、吐出不良に対して、記録ユニットを回転することにより記録ヘッド面が露出された状態にすることができ、ユーザーやサービスマンは記録ヘッド面を清掃したり、紙粉を除去したり、あるいは特殊な保守回復装置を記録ヘッドに装着したり等の保守回復を容易に行うことができるようになる。
【0049】
次に、記録装置の移動や輸送に際してヘッドの吐出口をユーザーやサービスマンが保護する場合について説明する。
装置の移動や、輸送が必要な場合、装置の電源はオフ状態であり、このときも前述した図4に示すように記録ヘッド23a〜23dはキャップ部材27a〜27dでキャッピングされた状態にある。
【0050】
ここで、ユーザーやサービスマンは電源をONし、操作パネル52のモード指示手段で輸送モードを指定すると、主制御部51は、前述した図5に示すように、ヘッド枠体11を上昇させて記録ヘッド23を上昇させ、キャップ枠体12を図2の矢示E方向とは反対方向に移動させてキャップ部材27a〜27dを待機位置にした後、ヘッド枠体11を下降させて記録ヘッド23を下降させ、記録ヘッド23が露出した状態にする。
【0051】
その後、記録ユニット1を図1の矢示B方向に回動させて、記録ユニット1を図5に示すように所定の角度に保持する。
【0052】
これにより、ユーザーやサービスマンは記録ヘッド23の吐出面に保護テープを貼りつけ等の対策をすることができる。
【0053】
そして、保守回復後、記録ユニット1を図1の状態に戻して、電源をOFFし、装置の移動、輸送を行う。移動、輸送後は、ユーザーやサービスマンは、前述したと同様にして記録ユニット1を回転することにより記録ヘッド23から保護テープを容易に剥離することができる。
【0054】
続いて、電源をONし、初期モードを操作パネル52で選定することにより、記録ヘッド23の上昇、キャップ部材27a〜27dのキャッピング位置への移動、記録ヘッド23の下降を行い、キャップ部材27a〜27dを記録ヘッド23に当接したキャッピング状態とし、所定のインク充填やインク吐出等の初期化を行い、さらに続いて、記録ヘッド上昇、キャップ左方移動、記録ヘッド下降を行い、ノズルチェックパターンなどの印字により印字品質の確認を行うことができる。
【0055】
なお、この移動、輸送モードは装置が工場で出荷検査後にユーザーに届いた着荷時にユーザーやサービスマンが初期印字品質検査をおこなう場合にも行うことができる。
【0056】
このように、ヘッド及びキャップ部材を保持するヘッド枠体及びキャップ枠体を一体的に備えた記録ユニットを揺動可能に設けたので、移動、輸送に対して、記録ユニットを回転することにより記録ヘッド面が露出された状態とすることができるため、ユーザーやサービスマンは記録ヘッド面に保護テープを貼りつけたり、取り外したり等の移動、輸送に対する対策を容易に行うことができる。
【0057】
次に、インクジェット記録装置でジャムが発生したときにジャムを除去する場合について図6をも参照して説明する。
用紙ジャムは、記録装置を図1に示す状態で使用中にジャムが発生し、用紙センサ40でジャムが検出された場合である。
【0058】
ここでは、用紙ジャムは用紙搬送路の上流側で、用紙先端の両側に配置した用紙センサ40で行っているが、用紙搬送路下流側にも用紙センサが配置されても良い。例えば、上流側の用紙センサ40の出力が用紙先端検出後に所定の時間経過してもある場合、あるいは下流側の用紙センサの出力が用紙先端検出後に所定の時間経過してもない場合は、主制御部51は用紙ジャムと判断する。
【0059】
また、上流側の2個の用紙センサ40の出力が所定の時間内でない場合は、用紙がスキューなどで正常に搬送されない場合で、この場合は画像が用紙の所定の位置から外れて記録されることになるので、これもジャムと判断する。
【0060】
そして、主制御部51は上述したように用紙センサ40からの出力結果に基づいて用紙ジャムと判断したときには、記録ヘッド23からのインク吐出を停止させ、ヘッド枠体11を上昇させて記録ヘッド23を退避位置に移動させ、表示パネルなどに用紙ジャムの発生を表示する。
【0061】
この場合、ユーザーは前述した吐出不良などの場合と同様に、図6に示すように記録ユニット1を所定の退避位置に揺動退避させた状態にして、ジャムした用紙を取り除くことができる。ジャム紙除去後は、記録ユニット1を回転により元の状態に戻し、操作パネルにより復帰モードを選択することにより、記録ヘッド23を下方に移動し、記録を再開する。
【0062】
このように、記録ユニットにヘッドを保持するヘッド枠体を移動可能に備え、この記録ユニットを揺動可能に設けたので、用紙ジャムに対して、記録ヘッドを退避し、さらに記録ユニットを回転することにより、ユーザーは記録ヘッド面に損傷を与えることなく、且つ容易にジャムした用紙を取り除くことができる。
【0063】
また、スキューなどの異常搬送が続く場合には、ユーザーは異常画像を認識し、操作パネルより上と同様の処理を行い、搬送系中の用紙を取り除くことができる。
【0064】
次に、用紙ジャムを保守する場合の他の動作について図7を参照して説明する。
この場合も、主制御部51は上述したように用紙センサ40からの出力結果に基づいて用紙ジャムと判断したときには、記録ヘッド23からのインク吐出を停止させ、ヘッド枠体11を上昇させて記録ヘッド23を退避位置に移動させる。
【0065】
そして、ここでは、さらに、キャップ枠体12を移動させてキャップ部材27a〜27dを記録ヘッド23に対応させた後、記録ヘッド23を下降させて、キャッピング状態とする。また、表示パネルなどに用紙ジャムの発生を表示する。
【0066】
この場合、ユーザーは前述した吐出不良などの場合と同様に、図7に示すように記録ユニット1を所定の退避位置に揺動退避させた状態にして、ジャムした用紙を取り除くことができる。ジャム紙除去後は、記録ユニット1を回転により元の状態に戻し、操作パネルにより復帰モードを選択することにより、記録ヘッド23の上方移動、キャップ枠体12の退避位置への移動、記録ヘッド23の下方移動を行って記録可能状態とし、記録を継続する。
【0067】
この場合、記録ヘッドを退避しキャッピングをしているので、記録ユニットを回転することにより、ユーザーはより確実に記録ヘッド面に損傷を与えることなく、且つ容易にジャム紙を取り除くことができるようになる。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るインクジェット記録装置によれば、フルラインヘッドを保持するヘッド枠体を進退可能に保持するとともに、ヘッドをキャッピングするキャップ手段を保持するキャップ枠体を移動可能に保持した記録ユニットを備え、この記録ユニットは被記録媒体の搬送面に対して接近及び退避方向に揺動可能に配設されている構成としたので、吐出不良の保守回復、装置の移動、輸送時の保護、ジャム紙の除去などを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェット記録装置の実施形態を説明するヘッド部近傍の模式的構成図
【図2】図1の要部斜視説明図
【図3】同記録装置の制御部の概要を説明するブロック図
【図4】同記録装置の作用説明に供する説明図
【図5】同記録装置の作用説明に供する説明図
【図6】同記録装置の作用説明に供する説明図
【図7】同記録装置の作用説明に供する説明図
【符号の説明】
1…記録ユニット、2…搬送ベルト、11…ヘッド枠体、12…キャップ枠体、23a〜23d…記録ヘッド、27a〜27d…キャップ部材。
Claims (6)
- フルラインヘッドを備えたインクジェット記録装置において、前記ヘッドを保持するヘッド枠体を進退可能に保持するとともに、前記ヘッドをキャッピングするキャップ手段を保持するキャップ枠体を移動可能に保持した記録ユニットを備え、この記録ユニットは前記被記録媒体の搬送面に対して接近及び退避方向に揺動可能に配設されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項1に記載のインクジェット記録装置において、前記記録ユニットの前記ヘッド枠体の進退及びキャップ枠体の移動を指示する手段を有していることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項2に記載のインクジェット記録装置において、前記移動を指示する手段は吐出不良が生じたときに操作される手段であることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項2又は3に記載のインクジェット記録装置において、前記移動を指示する手段は記録装置本体を移動するときに操作される手段であることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載のインクジェット記録装置において、前記被記録媒体を検出する検出手段と、この検出手段の検出結果に基づいて前記記録ユニットのヘッド枠体を移動させる手段とを備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載のインクジェット記録装置において、前記被記録媒体を検出する検出手段と、この検出手段の検出結果に基づいて前記記録ユニットのヘッド枠体及びキャップ枠体を移動させて前記ヘッドの吐出面をキャップ手段でキャッピングさせる手段とを備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002238910A JP2004074611A (ja) | 2002-08-20 | 2002-08-20 | インクジェット記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002238910A JP2004074611A (ja) | 2002-08-20 | 2002-08-20 | インクジェット記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004074611A true JP2004074611A (ja) | 2004-03-11 |
Family
ID=32022162
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002238910A Pending JP2004074611A (ja) | 2002-08-20 | 2002-08-20 | インクジェット記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004074611A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007144633A (ja) * | 2005-11-24 | 2007-06-14 | Ricoh Co Ltd | インクジェット記録装置 |
KR100730038B1 (ko) * | 2005-08-04 | 2007-06-20 | 순천대학교 산학협력단 | 아연산화물의 습식식각방법 |
US7527351B2 (en) | 2006-07-25 | 2009-05-05 | Ricoh Company, Ltd. | Image forming apparatus, liquid discharging head, image forming method, recorded matter, and recording liquid |
US7543898B2 (en) | 2005-09-02 | 2009-06-09 | Seiko Epson Corporation | Liquid ejection apparatus |
JP2010143191A (ja) * | 2008-12-22 | 2010-07-01 | Brother Ind Ltd | インクジェット記録装置 |
US20130027490A1 (en) * | 2011-07-29 | 2013-01-31 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Liquid ejection apparatus |
US9592669B2 (en) | 2014-09-08 | 2017-03-14 | Seiko Epson Corporation | Recording apparatus |
JP7413765B2 (ja) | 2019-12-23 | 2024-01-16 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | インクジェット記録装置 |
-
2002
- 2002-08-20 JP JP2002238910A patent/JP2004074611A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100730038B1 (ko) * | 2005-08-04 | 2007-06-20 | 순천대학교 산학협력단 | 아연산화물의 습식식각방법 |
US7543898B2 (en) | 2005-09-02 | 2009-06-09 | Seiko Epson Corporation | Liquid ejection apparatus |
JP2007144633A (ja) * | 2005-11-24 | 2007-06-14 | Ricoh Co Ltd | インクジェット記録装置 |
JP4668044B2 (ja) * | 2005-11-24 | 2011-04-13 | 株式会社リコー | インクジェット記録装置 |
US7527351B2 (en) | 2006-07-25 | 2009-05-05 | Ricoh Company, Ltd. | Image forming apparatus, liquid discharging head, image forming method, recorded matter, and recording liquid |
JP2010143191A (ja) * | 2008-12-22 | 2010-07-01 | Brother Ind Ltd | インクジェット記録装置 |
US8336983B2 (en) | 2008-12-22 | 2012-12-25 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Ink-jet recording apparatus for dealing with jams of recording media |
US20130027490A1 (en) * | 2011-07-29 | 2013-01-31 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Liquid ejection apparatus |
EP2551120A3 (en) * | 2011-07-29 | 2013-12-18 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Liquid ejection apparatus |
US8944587B2 (en) | 2011-07-29 | 2015-02-03 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Liquid ejection apparatus |
US9592669B2 (en) | 2014-09-08 | 2017-03-14 | Seiko Epson Corporation | Recording apparatus |
JP7413765B2 (ja) | 2019-12-23 | 2024-01-16 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | インクジェット記録装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4914627B2 (ja) | 液体吐出ヘッドの吐出回復装置並びにこれを備えた画像形成装置 | |
US8029092B2 (en) | Printing apparatus | |
EP2319700B1 (en) | Ink-jet recording apparatus | |
US8684488B2 (en) | Liquid ejecting device | |
JP2007145504A (ja) | 記録装置の記録媒体搬送装置 | |
JP4492366B2 (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP4646465B2 (ja) | 記録媒体搬送装置及び該記録媒体搬送装置を備えた記録装置 | |
JP2005199606A (ja) | 画像形成装置及び記録ヘッド制御方法 | |
JP2004074611A (ja) | インクジェット記録装置 | |
US20120206522A1 (en) | Ink jet printing apparatus and recovery method for a print head thereof | |
JP4583876B2 (ja) | 画像形成装置及びプログラム | |
JP2006347039A (ja) | インクジェットプリンタ及びその制御装置 | |
US20090141066A1 (en) | Recording Device | |
JP2004142280A (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP5321101B2 (ja) | 画像形成装置、画像形成プログラムおよび画像形成システム | |
JP2007144673A (ja) | 記録装置 | |
JP2003063033A (ja) | 液滴吐出印字装置の印字ヘッドリフレッシュ方法 | |
JP2008260164A (ja) | 記録ヘッドの状態検出装置及び記録装置 | |
JP2007276915A (ja) | インクジェットプリンタ | |
JP2004098412A (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP5039531B2 (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP2010138742A (ja) | チューブポンプ及び画像形成装置 | |
JP2009196732A (ja) | 記録装置 | |
JP2010173850A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2002225240A (ja) | 記録方法および記録装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20040705 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040826 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20040922 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20050909 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |