JP2008095168A - 高純度チタンインゴットの製造方法 - Google Patents

高純度チタンインゴットの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スポンジチタンへの吸湿、これによるチタンインゴットの酸素濃度増大の問題を簡単な操作で解決し、不純物の少ない金属チタンインゴットを経済的に製造する。
【解決手段】クロール法により製造されたスポンジチタン粒を圧縮加工により成形体にし、複数の圧縮成形体を溶接して棒状溶解原料とした後に溶解する高純度チタンインゴットの製造方法において、前記圧縮加工により温度上昇した圧縮成形体を、減圧容器内で減圧処理した後に低湿度雰囲気中に保持して冷却する。
【選択図】図1

Description

本発明は、スポンジチタンケーキからチタンインゴットを製造する方法に関し、更に詳しくは、半導体用配線材料等に適した酸素不純物濃度の低い高純度チタンインゴットの製造方法に関する。
半導体製造分野においては、高集積化の進捗が著しく、超LSIと称されるデバイスでは、1μm以下の微細パターンの加工が必要とされている。このような超LSI製造プロセスに使用される電極材料は、より高純度で高強度のものに移行しつつあり、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、チタン(Ti)又はそれらのシリサイド(珪化物)などの高純度高融点金属材料が注目されている。なかでもチタンは優れた比強度、加工性及び耐食性を発揮することかから、特に有望とされている。
現在、チタン材の製造方法として工業的に使用されているものは、いずれもルチル(TiO2 )又は合成ルチルなどを塩化して得られる四塩化チタン(TiCl4 )を中間原料として用いる還元法であり、マグネシウム(Mg)を還元剤として使用するクロール法、ナトリウム(Na)を還元剤として使用するハンター法及び溶融塩電解による電解法である。これらのなかでクロール法が生産性及び省エネルギーの観点から多用されている。
クロール法によるチタン材の製造では、まず、密閉した鋼製の反応容器内にMgを装入し、容器内を不活性なアルゴンガスで置換した後、加熱してMgを溶融する。反応容器内の上部に設けられたノズルからTiCl4 を供給すると、TiCl4 がMgで還元されてTiが生成し、溶融物(溶融Mgと副生物である溶融MgCl2 )の中を沈降し、堆積して多孔質のスポンジチタンケーキが形成される。
還元反応が終了すると、反応容器の底部から前記溶融物(溶融MgCl2 )が抜き出されるが、スポンジチタンケーキの内部には多量の溶融物が残留している。この残留溶融物を除去するために、真空分離工程で溶融物を蒸発させて除去する。具体的には、反応容器を真空分離炉内に収容した後、反応容器の内部を真空状態にすると共に、反応容器の外部から加熱して、反応容器内のスポンジチタンケーキに含まれる未反応Mg及び残留MgCl2 を蒸発、分離する。未反応Mg及び残留MgCl2 を分離されたスポンジチタンは、バッチ毎に反応容器から略円柱状の塊(ケーキ)として押し出される。
製造されたスポンジチタンケーキは切断、粉砕され、その粉末を押し固めることによりコンパクトやブリケットと呼ばれる圧縮成形体に加工される。製造された圧縮成形体は溶接により棒状に連結されて溶解原料とされる。そして、この棒状溶解原料が溶解されて金属チタンインゴットとされる。溶解法としては、消耗電極式真空アーク溶解(VAR)や電子ビーム溶解(EB溶解)などがあり、現在は効率等の点から前者の消耗電極式真空アーク溶解法が多用されている。
消耗電極式真空アーク溶解法による金属チタンインゴットの溶製では、水冷銅モールド底部と、消耗電極として当該モールド内に挿入された棒状溶解原料との間にアークを発生させ、そのアーク熱により棒状溶解原料を下から順次溶融させて当該モールド内に鋳込むことにより、チタンインゴットが製造される。通常はこの溶解操作が必要に応じて複数回繰り返される。2回目以降の溶解操作では、チタンインゴットが消耗電極として使用される。
このような方法で半導体用配線材料用の高純度チタンインゴットを製造する場合、Fe、Cr、Niなどの金属不純物濃度及び酸素濃度を低減する工夫が必要となり、Cr、Ni、Feなどの金属不純物については反応容器からの汚染の占める比率が大きく、この観点から容器内面をFeにより構成すると共に、その内面と接するスポンジチタンケーキの外面近傍等を除去することなどにより濃度低下が図られている。一方、酸素については、スポンジチタンケーキを切断、粉砕する粉砕工程での大気中からの吸着水分の影響が大きいとされている。なぜなら、この粉砕工程では、作業が通常の開放型工場内で行われ、しかもスポンジチタンが細かく破砕され、その表面積が激増するためである。
このような現状に鑑みて、スポンジチタンの粉砕工程、並びにこの工程で得られたスポンジチタン粒を溶解原料に加工する圧縮成形・溶接工程を「絶対湿度が10g−H2 O/m3 以下」、好ましくは「7g−H2 O/m3 以下」、更に好ましくは「5g−H2 O/m3 以下」の雰囲気下で実施することより、大気からの吸湿を抑制して酸素濃度を低減する低酸素チタン材の製造方法は、特許文献1により提示されている。
特開平10−259432号公報
特許文献1に記載された方法のように、スポンジチタンを取り扱う全工程を低湿度雰囲気で実施することにより、大気からスポンジチタンへの吸湿が抑制され、製品である金属チタンインゴットの酸素濃度を低減することが可能である。スポンジチタンを取り扱う全工程はスポンジチタンの切断、破砕、整粒、成形、溶接等、多岐にわたり、これらの全工程を低湿度雰囲気で実施するためには、工場全体を除湿する必要がある。スポンジチタンを取り扱う工場は大きく、全体の除湿は容易ではなく合理的とは言えないが、それでも「絶対湿度10g−H2 O/m3 」程度に除湿することは不可能ではない。
しかしながら、「絶対湿度10g−H2 O/m3 」程度の低湿雰囲気では、期待するような吸湿抑制効果、酸素濃度低減効果は得られない。その理由を調査したところ、スポンジチタン中に残留するMgCl2 があたかも乾燥剤の如く水分のゲッター剤として作用するために、雰囲気中の水分量が少なくても僅かでも水分が残留していると、工場全体に存在する大気中の水分をどんどん吸収し、その結果として通常の大気中で取り扱った場合と実質的に変わらない量の水分がスポンジチタン中に含有されてしまうことが判明した。このため、低湿雰囲気による方法で吸湿の問題を解決するためには、工場内の湿度を実質的に0にまで低減することが必要となり、そのためには工場内を完全気密にしてAr雰囲気にするなどしか実現策がない。しかし、このような実現策は設備投資が膨大となり、現実的でない。
本発明の目的は、スポンジチタンへの吸湿、これによるチタンインゴットの酸素濃度増大の問題を簡単な操作で解決でき、不純物の少ない金属チタンを経済的に製造できる高純度チタンの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明者はスポンジチタンにおける吸湿の原因である残留MgCl2 に着目し、この観点から吸湿のメカニズムを詳細に調査した。その結果、以下の事実が判明した。
スポンジチタン中に残量するMgCl2 は、前述したとおり、あたかも乾燥剤の如く水分のゲッター剤として作用し、これが吸湿の主因になっている。この残留MgCl2 に吸収された水分は加熱により除去される。より詳しくは、水分の除去に要求される減圧度(圧力)が温度上昇につれて高くなる。すなわち、MgCl2 は結晶水として水分を含有しており、減圧度(圧力)の低下に伴い6水塩が4水塩に、4水塩が2水塩に、2水塩が1水塩にというように水分が段階的に除去されていくが、その水分除去に要する減圧度(圧力)が温度上昇と共に高くなり、水分除去が容易となるのである。
すなわち、スポンジチタンやその圧縮成形体の加熱は残留MgCl2 の結晶水除去に有効である。しかしながら、スポンジチタン粒やその圧縮成形体の外部加熱は、非効率である。
また、圧縮成形体を加熱した場合、その後の冷却過程で成形体内の空隙部に存在する大気が熱収縮し、その際に周囲の大気を水分と共に引き込むことにより、酸素のピックアップが生じ、これが酸素濃度増大の原因になる。
なお、消耗電極式真空アーク溶解では、その溶解前に真空置換が行われるが、この真空置換でも、スポンジチタン粒からなる溶解原料中の水分は完全には除去されない。なぜなら、コンパクトやブリケットと呼ばれる圧縮成形体の溶接部では、真空下でも水分が除去されないからである。
このような事情を総合的に考慮した結果、本発明者はスポンジチタン粒の圧縮加工に着目した。すなわち、スポンジチタン粒の圧縮加工では、その加工により圧縮成形体中の空気が押し出される。しかも、加工熱により圧縮成形体が内部から加熱され、数十度以上に昇温する。ただし、スポンジチタン粒の表面酸化が始まる100℃以上には殆どの場合ならない。このような加熱状態で圧縮成形体を減圧処理すると、減圧容器内の水分が除去されるだけでなく、比較的高い圧力で残留MgCl2 中の結晶水が容易に除去される。そして、その後に圧縮成形体を低湿雰囲気中に保持して冷却することにより、圧縮成形体内の空気の熱収縮による水分の再吸着が防止され、最終的に水分含有量の少ない圧縮成形体、ひいては酸素濃度の低いチタンインゴットが得られる。しかも、圧縮成形体は小さく、小さな減圧容器で減圧保持、雰囲気保持ができるので、これらの作業も容易となる。
本発明の高純度チタンインゴットの製造方法は、かかる知見を基礎として完成されたものであり、クロール法により製造されたスポンジチタン粒を圧縮加工により成形体にし、複数の圧縮成形体を溶接して棒状溶解原料とした後に溶解する高純度チタンインゴットの製造方法において、前記圧縮加工により温度上昇した圧縮成形体を、減圧容器内で減圧処理した後に低湿度雰囲気中に保持して冷却するものである。
スポンジチタン粒の圧縮成形体は、コンパクト或いはブリケットと呼ばれるものである。この圧縮成形体は、空気が十分に抜けている上に、加工熱により温度が上昇しているために、比較的高い圧力(減圧度)でもMgCl2 中の結晶水が効率的に除去される。しかも、外部加熱は不要である。そして、減圧による結晶水の除去後に、その圧縮成形体を低湿雰囲気中に保持して冷却することにより、水分の再吸着が防止され、最終的に酸素濃度の低いチタンインゴットが製造される。
すなわち、圧縮成形体の冷却時に成形体内の空隙部に存在する大気が熱収縮し、その際に周囲の大気を水分と共に引き込むことにより、酸素のピックアップが生じることは前述したとおりである。しかるに、本発明の製造方法では、減圧処理して空隙部の大気を一旦除去した後に低湿度雰囲気中で冷却するために、冷却後に大気に触れても空隙部への大気吸収は最早、発生しない。よって、熱収縮による酸素ピックアップは生じない。
これらに加え、本発明の製造方法では、圧縮成形体が小さいために、減圧操作も、その後の低湿雰囲気保持も、小さな減圧容器で効率的に行うことができる。工場全体を低湿雰囲気に保持することと比較すると、その効率の高さ、合理性は明らかである。
減圧処理後の低湿度雰囲気保持は、減圧による真空状態の継続、又は不活性ガス雰囲気への置換により行うことができる。圧縮成形体の冷却速度を速めるためには、真空状態よりもAr、窒素などの不活性ガス雰囲気の方が好ましく、不活性ガス雰囲気の場合、圧力は大気圧の10%以上が望ましい。乾燥エア雰囲気でもよいが、乾燥エアには水分が若干残留するので、乾燥エア雰囲気よりも真空状態、不活性ガス雰囲気が好ましい。
棒状溶解原料は、具体的には消耗電極式真空アーク溶解(VAR)用の消耗電極や、電子ビーム溶解(EB溶解)用のバー材などである。消耗電極式真空アーク溶解(VAR)では、大型の消耗電極を吊り下げるために強固な溶接が要求される。このため電子ビーム溶解(EB溶解)用のバー材よりも溶接量が多くなる。MgCl2 に吸着された水分は消耗電極製造のための溶接時にチタン中に入り、溶接による酸素混入も増加する。本発明は酸素濃度が増加しやすい消耗電極式真空アーク溶解(VAR)を用いるチタンインゴット製造方法で特に有効である。
減圧処理は圧縮加工後2時間以内に開始するのが好ましい。なぜなら、長時間が経過すると、加工熱により昇温した圧縮成形体が冷却され、減圧開始時の温度が下がるために、本発明の効果が不十分となるからである。より好ましいのは1時間以内の開始であり、特に好ましくは30分以内の開始である。
低湿度雰囲気中での冷却時間は6時間以上が好ましい。なぜなら、低湿度雰囲気での冷却時間が短すぎると、冷却が不純分な状態で大気雰囲気に曝されることになり、本発明の効果が不十分となるからである。より好ましいのは12時間以上の冷却であり、特に好ましくは24時間以上の冷却である。
真空処理では、効率的な目標真空度が存在する。それは、第1に、MgCl2 の結晶水が6水塩から4水塩に変化する臨界的な真空度であり、第2に、4水塩から2水塩に変化する臨界的な真空度であり、第3に、2水塩から1水塩に変化する臨界的な真空度である。すなわち、圧縮成形体の真空処理において真空度(圧力)を段階的に下げていくと、第1の臨界的な真空度で結晶水が6水塩から4水塩に変化し、第2の臨界的な真空度で4水塩から2水塩に変化し、第3の臨界的な真空度で2水塩から1水塩に変化し、これらで含有水分量が大きく減少するのである。
これらの臨界的な真空度は、圧縮成形体の温度が高くなるにつれて低下する。また、第1の臨界的な真空度までの間、第1の臨界的な真空度から第2の臨界的な真空度までの間、第2の臨界的な真空度から第3の臨界的な真空度までの間、第3の臨界的な真空度から下の圧力でも、圧力の低下にしたがって主に減圧容器内の水分が除去されることにより、含有水分量が減少するが、臨界的な真空度を通過するときに比べると減少率は小さい。
減圧処理での真空度が目標値に到達した後は、その真空度に10秒以上保持することが好ましく、1分以上保持することが特に好ましい。圧縮成形体から結晶水を効果的に除去するためである。
減圧処理に使用する減圧容器は、内部に装入する圧縮成形体の大きさに比べて小容量であるほど好ましい。減圧容器内の無駄な空間が排除されるためである。具体的には、装入する圧縮成形体の重量(kg)/減圧容器の容量(m3 )で表して、300kg/m3 以上が好ましく、500kg/m3 以上が更に好ましく、1000kg/m3 以上が特に好ましい。
本発明の高純度チタンインゴットの製造方法は、クロール法により製造されたスポンジチタン粒を圧縮加工により成形体にし、複数の圧縮成形体を溶接して棒状溶解原料とした後に溶解する高純度チタンインゴットの製造方法において、前記圧縮加工により温度上昇した圧縮成形体を、減圧容器内で減圧処理した後に低湿度雰囲気中に保持して冷却することにより、スポンジチタンへの吸湿、これによるチタンインゴットの酸素濃度増大の問題を簡単な操作で解決でき、半導体用配線材料にも使用可能な不純物の少ない高品質の金属チタンを経済的に製造することができる。
以下に本発明の実施形態を説明する。本実施形態では、クロール法によって製造されたスポンジチタンケーキから半導体用配線材料にも使用可能な高純度チタンインゴットが製造される。
本実施形態のチタンインゴット製造方法では、まずクロール法でスポンジチタンケーキを製造する。ここでは、ステンレス鋼からなる還元反応容器の内面に鉄を用いて、Ni、Crなどの重金属による汚染を防止する。真空分離後に反応容器から略円柱状のスポンジチタンケーキを取り出す。スポンジチタンケーキを切断し、部位ごとに選別する。Fe汚染の危険性のある、反応容器の内面と接していた外周部、更には上部及び下部を除外する。こうして、金属不純物の少ない中心部のスポンジチタン片を選出する。
選出されたスポンジチタン片を更に小さく切断し、粉砕し、粒度調整する。スポンジチタンケーキの中心部から採取されたスポンジチタン粒を、コンパクトやブリケットと呼ばれる圧縮成形体に圧縮加工する。以上の作業は、全てこれまで通り工場内の大気中で行う。
圧縮成形体が得られると、その圧縮加工から2時間以内、好ましくは1時間以内、更に好ましくは30分以内に、これを気密構造の減圧容器(例えばドラム缶)内に封入する。そして減圧容器内の圧力y(Pa)を目標真空度まで減圧する。この減圧により減圧容器内の水分が除去される。また、減圧容器内の圧縮成形体に残留するMgCl2 の結晶水が除去される。目標真空度としては、前述した第1の臨界的な真空度y1(Pa)以下、特にy1(Pa)より若干低い真空度、或いは第2の臨界的な真空度y2(Pa)以下、特にy2(Pa)より若干低い真空度が好ましい。
図1は第1の臨界的な真空度y1(Pa)、及び第2の臨界的な真空度y2(Pa)に及ぼす圧縮成形体の温度の影響度を示している。MgCl2 の結晶水が6水塩から4水塩に変化する第1の臨界的な真空度y1(Pa)は、圧縮成形体の温度が高くなるにしたがって大気圧に近づき、減圧開始時の圧縮成形体の表面温度をx(℃)として数式1で表されることが知られている。また、4水塩から2水塩に減少する第2の臨界的な真空度y2(Pa)は、第1の臨界的な真空度y1より全体的に低く、圧縮成形体の温度が高くなるにしたがって大気圧に近づき、減圧開始時の圧縮成形体の表面温度をx(℃)として数式2で表されることが知られている。
Figure 2008095168
Figure 2008095168
したがって、減圧処理での減圧度は、減圧容器内の圧力y(Pa)で表して、y≦y1が好ましく、y≦y2がより好ましいということになる。実際、本発明者による実験も、これを裏付けるものであった。
ここで、圧縮成形体は圧縮加工に伴う加工熱により数十度に加熱されている。図1での圧縮成形体の温度は、気温+50℃である。その温度が例えば25℃の場合、減圧容器に封入後、減圧容器内の圧力y(Pa)を段階的に下げていくと、その圧力y(Pa)が第1の臨界的な真空度y1(Pa)である約100Paを下回った段階でMgCl2 の結晶水が6水塩から4水塩に変化し、水分量が大きく減少する。次に、減圧容器内の圧力y(Pa)が、第2の臨界的な真空度y2(Pa)である約6Paを下回った段階でMgCl2 の結晶水が4水塩から2水塩に変化し、水分量が大きく減少する。
これに対し、圧縮成形体の温度が80℃の場合は、これらの臨界的な真空度は25℃のときよりも大幅に高くなり、第1の臨界的な真空度y1(Pa)は約4000Paに、第2の臨界的な真空度y2(Pa)は約300〜400Paとなる。このため、減圧による結晶水除去がすこぶる容易となる。
このように、圧縮成形体中のMgCl2 の結晶水を大きく減少させる臨界的な真空度は重要であるが、これを効果的に引き上げる圧縮成形体の加熱は更に重要である。
減圧容器内の圧力y(Pa)が目標真空度に到達すると、その真空度に10秒以上、好ましくは1分以上保持した後、減圧容器内を低湿雰囲気に置換し、その低湿雰囲気中で容器内の圧縮成形体を冷却する。具体的には、減圧容器内にArガス又は窒素ガスなどの不活性ガスを注入し、その不活性ガス中で圧縮成形体を6時間以上、好ましくは12時間以上、更に好ましくは24時間以上保持して冷却する。このときの減圧容器内の圧力は冷却促進の点から大気圧の10%以上が望ましい。
減圧容器内を減圧状態のまま保持することにより、減圧容器内の圧縮成形体を低湿雰囲気中で冷却することもできるが、その場合は、容器内に熱伝達媒体が実質的に存在しないために冷却に要する時間が長くなる。
減圧容器内での圧縮成形体の冷却が終了すると、その圧縮成形体を減圧容器内から取り出す。圧縮成形体を減圧容器内から取り出すことにより、その圧縮成形体の外表面は大気に触れるが、冷却を終えているので、内部空気の熱収縮はなく、外気の引込みはない。したがって、外気と触れても水分量は殆ど増加しない。このため、冷却の後は通常の工場内で普通に取り扱うことができる。
圧縮成形体は、高さの低い円柱体、1/2円柱体、1/4円柱体などである。これらを長い棒状に組み合わせ溶接して消耗電極式真空アーク溶解用の消耗電極となす。この段階では、圧縮成形体中の水分量が十分に減少しているので、水分に起因する酸素が溶接により金属中に取り込まれる問題は生じない。そして、完成した消耗電極を使用して真空アーク溶解を行う。具体的には、溶解炉内に消耗電極をセットし、炉内を一旦減圧して不活性雰囲気に置換する。そして、水冷銅モールド内の溶湯とその上に吊された消耗電極との間にアークを発生させ、そのアーク熱により消耗電極を下から順次溶融させて当該モールド内に鋳込みインゴットとする。必要に応じてこの溶解操作を2回、3回と繰り返す。2回目以降の溶解操作では、消耗電極の素材としてチタンインゴットを使用する。
このような方法により、金属不純物及び酸素含有量の少ない高純度のチタンインゴットが製造される。
同条件で製造した同一仕様のスポンジチタン粒を使用して、同一仕様の圧縮成形体(コンパクト)を作製した。作製したコンパクトを減圧容器としてのドラム缶内に封入し、缶内の真空引きを開始した。缶内の真空引きにはロータリポンプとメカニカルブースタとの組合せを使用した。ドラム缶の容量は200リットルであり、これに1個約75kgのコンパクトを4個(合計重量300kg)封入した。ドラム缶に装入したコンパクトの重量/減圧容器の容量は300kg/0.2m3 (=1500kg/m3 )である。
ドラム缶内を様々な目標真空度まで真空引きし、その目標真空度に到達後1分間保持し、次いで真空引きを中止すると共に、ドラム缶内にArガスを注入して缶内を大気圧程度まで上昇させた。この状態で缶内のコンパクトを自然冷却した。冷却時間は圧縮成形加工後からの経過時間で48時間とした。冷却終了後は速やかにドラム缶を大気開放し、缶内のコンパクトを消耗電極組立工程へ移送した。
消耗電極組立工程では、移送されてきたコンパクトを所定の棒状に組み合わせ溶接接合して消耗電極とした。得られた消耗電極を使用して真空アーク溶解を実施し、金属チタンインゴットを得た。得られたインゴット中の酸素濃度を測定し、コンパクトの素材であるスポンジチタン粒の酸素濃度測定値と比較して、酸素ピックアップ量を調査した。具体的には、スポンジチタン粒の酸素濃度からの増加量を酸素ピックアップ量とした。
調査は室温が30℃の夏期と室温が10℃の冬期とに実施した。夏期における調査結果を表1に実施例1〜4として示す。冬期における調査結果を表1に実施例5〜8として示す。圧縮加工により加熱されたコンパクトの温度は、真空引き開始時の表面温度で表して室温+50℃であり、夏期のときは80℃、冬期のときは60℃である。また、比較例1及び比較例2は、夏期及び冬期のそれぞれにおいて、成形されたコンパクトをドラム缶に入れずに大気中で自然放冷した場合である。
Figure 2008095168
表1からわかるように、夏期の場合、ドラム缶内を5000Paまで真空引きした実施例1では、酸素ピックアップ量は40ppmとなる。真空引きなしの比較例1では、これが62ppmであるから、22ppmの減少である。2000Paまで真空引きした実施例2では、酸素ピックアップ量は28ppmとなる。実施例1に比べて12ppmの減少である。500ppmまで真空引きした実施例3では、酸素ピックアップ量は25ppmとなる。実施例2に比べて3ppmの減少である。50ppmまで真空引きした実施例4では、酸素ピックアップ量は8ppmとなる。実施例3に比べて17ppmの減少である。なお、1気圧は約100000Paである。
図1によると、真空引き開始時のコンパクト表面温度が80℃である夏期の場合の第1の臨界的な真空度y1は約4000Paであり、第2の臨界的な真空度y2は約300〜400Paである。実施例2で酸素ピックアップ量が多く減少したのは、真空引きで缶内圧力yが第1の臨界的な真空度y1より下がり、缶内のコンパクト中に残留するMgCl2 の結晶水が6水塩から4水塩に変化したためである。同様に、実施例4で酸素ピックアップ量が多く減少したのは、真空引きで缶内圧力yが第2の臨界的な真空度y2より下がり、MgCl2 の結晶水が4水塩から2水塩に変化したためである。また、実施例1では、結晶水が変化していないにもかかわらず酸素ピックアップ量が比較的多く減少している。これはドラム缶内の軽度の真空引きで、缶内の水分の多くが除去されたためである。
冬期の場合は、夏期の場合と比べて全体的に酸素ピックアップ量が少ない。しかし、酸素ピックアップ量の減少傾向は夏期の場合と同じである。すなわち、冬期における真空引き開始時のコンパクト表面温度は60℃であり、この場合の第1の臨界的な真空度y1は1000Pa、第2の臨界的な真空度y2は70〜80Paである(図1参照)。真空引きで缶内圧力yがこれらより低下する実施例7及び実施例8で、酸素ピックアップ量の減少率が大である。結晶水が変化していない実施例5で、酸素ピックアップ量が比較的多く減少しているのは、実施例1と同様、ドラム缶内の軽度の真空引きで、缶内の水分の多くが除去されたためである。
圧縮成形体中に残留するMgCl2 の結晶水が変化する臨界的な真空度と圧縮成形体の温度との関係を示すグラフである。

Claims (6)

  1. クロール法により製造されたスポンジチタン粒を圧縮加工により成形体にし、複数の圧縮成形体を溶接して棒状溶解原料とした後に溶解する高純度チタンインゴットの製造方法において、前記圧縮加工により温度上昇した圧縮成形体を、減圧容器内で減圧処理した後に低湿度雰囲気中に保持して冷却することを特徴とする高純度チタンインゴットの製造方法。
  2. 低湿度雰囲気の保持は、減圧による真空状態の継続、又は不活性ガス雰囲気への置換により行う請求項1に記載の高純度チタンインゴットの製造方法。
  3. 溶解はVAR溶解であり、棒状溶解原料はVAR溶解用消耗電極である請求項1に記載の高純度チタンインゴットの製造方法。
  4. 減圧処理は圧縮加工後2時間以内に開始し、低湿雰囲気中での冷却は6時間以上継続する請求項1に記載の高純度チタンインゴットの製造方法。
  5. 減圧処理での減圧度は、減圧容器内の圧力をy(Pa)、減圧開始時の圧縮成形体の表面温度をx(℃)として、y≦24.015e0.0631x を満足する請求項1に記載の高純度チタンインゴットの製造方法。
  6. 減圧処理での減圧度は、減圧容器内の圧力をy(Pa)、減圧開始時の圧縮成形体の表面温度をx(℃)として、y≦0.8688e0.0741x を満足する請求項1に記載の高純度チタンインゴットの製造方法。
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