JP5577454B2 - 共晶合金を用いたタンタル(Ta)粉末の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タンタル(Ta)又はタンタル合金(Ta−M)ターゲット製造のためのタンタル(Ta)粉末製造方法に関するものであり、特に、使用済みタンタル(Ta)ターゲットの表面に残存した汚染物を物理的又は化学的方法で取り除き、共晶反応を用いて低融点合金を製造して、プラズマを用いて微細タンタル(Ta)粉末を製造した後、製造されたタンタル(Ta)粉末から化学的方法で共晶合金元素を取り除く方法に関する。
本発明は、最終的には、半導体及びHDDなどに多く使われるタンタル(Ta)及びタンタル合金(Ta−M)ターゲットを製造する方法に関する。
本発明は、微細タンタル(Ta)粉末製造に関するものである。プラズマを用いたタンタル(Ta)粉末製造においては、タンタル(Ta)の沸点(5424℃)が高いため、多量の電力が要求される、という問題がある。上記の問題点を解決するために、本発明では、タンタル(Ta)の融点を低めることができる合金元素のうち、後処理において簡単な化学的方法で除去が可能な合金元素を用いて、タンタル(Ta)の融点(2996℃)より低い1500℃以下でタンタル(Ta)の気化粉末製造が可能になるようにした。すなわち、本発明は、共晶反応及びプラズマを用いて製造された粉末から、化学的方法を通じて共晶合金元素を取り除いて、高純度タンタル(Ta)粉末を製造する方法に関する。
従来の製造方法は、ナトリウム又はカリウムのようなアルカリ金属や、マグネシウム又はカルシウムなどのアルカリ土類金属を用いて、タンタル(Ta)の弗化物又は酸化物を還元させてタンタル(Ta)粉末を得る湿式製造方法を用いている。
しかし、製造時間が長時間必要となり、量産性が低く、製造工程において還元反応を行う際に、理論上必要な化学当量より多い、過剰な還元剤を使用すると、還元剤がタンタル(Ta)内部に残留する、という問題点があり、また、精製のために使われる酸性溶液の廃水処理による環境問題は深刻である。
また、従来の湿式製造法の場合には、最終的に得られる粉末の大きさが微細であるという長所はあるが、均一でなく凝集された形態になっており、平均数ミクロン以上の大きさの粉末となる。湿式法によって製造された不均一な粉末を用い、焼結法によってターゲットを製造する場合には、均一に制御された微細な粉末を用いてターゲットを製造する場合に比べて、高密度の焼結体を得るために印加される圧力が高くなり、従って焼結温度も高くなければならないという工程上の問題が発生する。
近年、プラズマアーク法を用いて蒸発・凝縮された微細な粉末を製造する試みが行われているが、これらは研究開発段階にあり、特にタンタル(Ta)のような高融点貴金属の粉末製造には試みられていない。
本発明は、使用済みタンタル(Ta)ターゲットを用いて低融点の共晶合金及びその他のタンタル(Ta)系合金を製造した後、乾式法の一種であるプラズマアーク法を用いて蒸発・凝縮された高純度の微細タンタル(Ta)粉末を製造するものであり、これは、近年多用されている湿式法を用いたタンタル(Ta)粉末製造の工程と比較して、環境負荷が低く、工程及び製造時間の短縮が可能である。
一般的に、HDD及び次世代半導体メモリー(RAM、MRAM、FeRAM)、ヘッド(MR、TMR)及びキャパシター(Capacitor)に使われるウェハー(Wafer)やガラス(Glass)上に、電極層又はシード層を形成するために利用されるタンタル(Ta)は、高価であるため、使用済みターゲットを再利用(Recycling)してタンタル(Ta)粉末を製造する試みがなされている。また、タンタル(Ta)ターゲットの效率を高めて成膜後の薄膜の厚さの制御を容易にするために、ターゲットの微細結晶粒化及び高純度化が要求される。このような結果を得るためには、超微細化したタンタル(Ta)粉末製造が必須である。
本発明は、使用済みタンタル(Ta)ターゲットを用いて高純度化及び超微細化されたタンタル(Ta)粉末を製造するものであり、従来の湿式法による廃水の発生を最小化でき、また、環境負荷の低い乾式法を通じたタンタル(Ta)粉末の製造を目的とし、粉末粉砕ではなくプラズマを用いて、蒸発・凝縮法を通じて超微細粉末を製造することを目的とする。この粉末製造方法では、既存の湿式法に比較して製造時間が短縮され、酸性溶液の使用を減らすことで環境汚染を最小化することができる。
本発明は、使用済みターゲットの表面から、研磨、加工などの物理的方法又は酸、アルカリ溶液を用いた化学的方法を通じて表面に残存する汚染物質を取り除き、低融点の共晶合金を作った後に、プラズマを用いて超微細粉末を製造することにより、低融点の共晶合金を製造するものであるが、その理由は、超高融点であるタンタル(Ta)をプラズマアーク法で蒸発・凝縮させて粉末を製造することが非常に困難だからである。すなわち、タンタル(Ta)をプラズマアーク法で蒸発・凝縮させて粉末を製造するためには、高電力のプラズマ装置が必要であるが、価格が高価であるのみならず使用電力が多く、経済性に欠ける。
したがって、本発明は、高融点のタンタル(Ta)に、タンタルと共晶合金を形成する元素(Ni、Al、Cu、Fe、C)を添加して、融点(1500℃以下)を低下させた後、プラズマアークを用いて粉末を製造する方法である。製造された粉末から、簡単な化学的方法で添加された元素を取り除いて、高純度タンタル(Ta)粉末を得ることができる。
本発明は、使用済みタンタル(Ta)ターゲットから、物理的又は化学的方法を用いて表面の汚染物を取り除いた後、使用済みタンタル(Ta)ターゲットと、タンタルと共晶合金を形成する物質(Ni、Al、Cu、Fe、C)とを、プラズマ装置に装入して、不活性雰囲気のもと、低電力でプラズマを形成して共晶合金を製造し、高電力プラズマを印加して超微細化した共晶合金の粉末を製造し、簡単な化学的方法により添加された元素を取り除いて、高純度タンタル(Ta)粉末を製造する方法である。
本発明の方法により製造されたタンタル(Ta)のナノ単位及びミクロン単位の粉末は、現在、半導体/HDD/ディスプレー産業等において使用される高密度タンタル(Ta)及びタンタル(Ta)系合金からなるスパッタリングターゲットの製造に使用される。これは、本発明により、安価で加工性の向上したな製造工程が実現したため、タンタル(Ta)又はタンタル(Ta)系金属間化合物からなるスパッタリングターゲットが、経済的に製造可能となったことに起因する。
また、従来は、湿式法でタンタル(Ta)を製造するためには長時間の処理時間が必要であり、さらに、各種酸性溶液の多量使用による取り扱いの問題、廃液処理及び環境汚染などの問題が発生するが、乾式プラズマ方法でタンタル(Ta)粉末を製造する本発明の方法は、工程時間の短縮及び廃液量の減少等の長所をもたらす。
図1は、本発明の方法による、使用済みタンタル(Ta)ターゲットを用いたタンタル(Ta)粉末を製造する作業手順の一例を示す図である。 図2は、本発明の方法により製造したタンタル(Ta)粉末の電界放射型走査顕微鏡写真である。 図3は、本発明の方法により製造したタンタル(Ta)粉末のEDX結果である。 図4は、本発明で製造したタンタル(Ta)粉末のXRD結果である。
本発明は、使用済みタンタル(Ta)ターゲットを用いてタンタル(Ta)粉末を製造する方法であり、従来の湿式法及び粗粉砕法とは異なり、プラズマを用いて高純度粉末を製造し、共晶反応を用いて低電力で超微細化されたタンタル(Ta)粉末を製造した後、簡単な化学的方法で添加元素を取り除いて、高純度化及び超微細化されたタンタル(Ta)粉末を製造することを特徴とする。これを通じて、既存の湿式法に比べて、製造時間の短縮、及び酸性溶液の使用を減少させることにより環境負荷を低く抑えて、20μm以下の超微細化されたタンタル(Ta)粉末の製造が可能になる。
最終タンタル(Ta)粉末の製造方法は、図1のように、
化学的又は物理的な方法を用いて使用済みタンタル(Ta)ターゲットの表面に残存した汚染物を取り除く段階(S10)と、
汚染物が除去された使用済みタンタル(Ta)ターゲットと、該タンタルと共晶反応する元素を、それぞれ秤量して、望ましい割合でプラズマ装置内部に装入する段階(S20)と、
プラズマ装置内部を減圧して、反応ガスを投入し、電力を印加して低電力のプラズマを形成させて、タンタル(Ta)共晶合金を製造する段階(S30)と、
該共晶合金に対して高電力プラズマを印加して、超微細化したタンタル(Ta)共晶合金粉末を製造する段階(S40)と、
製造されたタンタル(Ta)共晶合金粉末に混入したカーボン及び酸素の除去のために熱処理をする段階(S50)と、
熱処理された粉末から共晶反応元素を化学的方法で取り除いて、高純度化及び超微細化したタンタル(Ta)粉末を製造する段階(S60)と、
で構成されることを特徴とする。
以下、上記の工程段階について詳細に説明する。
先ず、使用済みタンタル(Ta)ターゲットの表面に残存した汚染物を取り除く(S10)。
使用済みタンタル(Ta)ターゲットの表面は、取り扱いによる表面汚染や、スパッタリング工程中における飛沫付着による汚染、及び長期間の大気露出による表面酸化の可能性が高く、これを用いて粉末を製造すると、プラズマ処理によって一部の汚染物の除去は可能であるが、多くは、製造されるタンタル(Ta)粉末内に汚染物が残留する可能性が高く、最終ターゲットの品質低下の要因となる。したがって、粉末製造工程以前に汚染物を取り除くことが望ましい。汚染物の除去は、使用済みタンタル(Ta)ターゲットを溶解材に短時間沈積させて表面を数十μm削る化学的な方法を利用することが可能であり、或いは、切削や研摩機又はMCTなどの機械的な加工法などの物理的方法を用いて一定量の厚みの層を取り除くことも可能である。機械的な加工法を用いて取り除く場合には、10μm位の厚さを取り除くことが望ましいが、その理由は、取り除く厚みが薄過ぎると、酸化膜などの除去が完璧ではなく、厚過ぎる場合には、最終粉末収率を低下させる可能性があるからである。
汚染物が除去された使用済みタンタル(Ta)ターゲットと、タンタルに対して共晶反応を起こす共晶反応生成元素を、プラズマ装置内に装入する(S20)。
プラズマ処理の前にプラズマ装置のチャンバ内部を洗浄して、不純物や、異物の混入を防止することが望ましい。洗浄されたチャンバ内部の両極モールド上に、使用済みタンタル(Ta)ターゲットと共晶反応生成元素(Al、C、Cu、Fe、Niなど)を投入した後、プラズマ形成のためにプラズマトーチとターゲット間の距離を調整する。プラズマ形成のために使われる電極の材質が重要で、汚染を最小化することが重要である。
使用可能な両極モールドの材質はモリブデン(Mo)、タングステン(W)、銅(Cu)、黒鉛(Graphite)及びタンタル(Ta)などが使用可能であり、最終粉末の純度を低下させないようにするために、モールドによる汚染を最小化することが重要で、モールドによって汚染が発生しても汚染の除去が容易なモールドを選択することが重要である。このために、望ましくは除去が容易なカーボン(Carbon)が有利である。
プラズマ装置内部を減圧して、反応ガスを投入し、電力を印加して低電力のプラズマを形成させてタンタル(Ta)共晶合金を製造する(S30)。
プラズマを形成させるために真空ポンプを用いて10−2torr水準に減圧し、反応ガスを投入し、作業真空度を調節した後に、電力を印加する。使用される反応ガスとしては、Ar、H 2 、N 2 、CH 4 、Ar+H 2 、Ar+N 2 等の混合ガスの使用が可能であり、H 2 、N 2 、O 2 は、最終タンタル(Ta)粉末に残存する可能性が高く、ターゲットに製造されて半導体ラインで使われる場合には、これらは、成膜過程中に粒子(Particle)形成などの影響を与える。したがって、その問題を回避するためには、不活性ガスであるArを使うのが一番有利である。粉末の製造速度を増加させるために反応ガスとしてN 2 やH 2 を使用するほか、チャンバ内部の残存O 2 によって製造される粉末にガス成分が残存した場合でも、粉末を微細化処理の後、脱ガス処理を通じて除去が可能なので、作業環境に合わせて選択して使うことが望ましい。
作業環境の真空度は、おおよそ50〜760torrであることが望ましいが、その理由は、真空度が50torr以下の場合、プラズマがモールドまで転移して材料への直接的な熱伝逹が難しくなり、760torr以上の場合には、プラズマ厚さが薄くなり、使用済みタンタル(Ta)ターゲット内部のガス成分や低気圧で除去可能な不純物などの除去が難しくなることがあるためである。
真空度調節は、装置に備え付けの冷却ガスを利用するほか、真空度制御バルブを用いて調節するのが望ましい。
プラズマ電力を低電力で維持すると鎔湯が形成されて、共晶合金が製造される。この時に印加される電力は、20kw未満である。初期の印加電圧が高いと、使用済みタンタル(Ta)ターゲットが熱応力によって割れながら両極モールド外部に落ちることがあるため、20kw以下で印加するのが望ましい。
次いで、プラズマ電力を増加させて超微細化したタンタル(Ta)共晶合金粉末を製造する(S40)。
鎔湯形成の後、プラズマ電力の増加に伴って鎔湯温度が増加し、これによって、タンタルが気化し、気化されたタンタルから粉末が製造される。この時、印加される電力は10〜100kw以下が望ましいが、その理由は、10kw以下の場合、電力が低いため、鎔湯形成及び気化が起きず、また、装置の安全性を考慮して100kw以下で実施するものとする。タンタル(Ta)共晶合金は60kw以下の電力で容易に粉末を得ることができる。
製造されたタンタル(Ta)共晶合金粉末に熱処理を行う(S50)。
熱処理条件は、気体熱処理の場合、温度は500〜1500℃で1〜5時間の間、熱処理をすることが望ましい。特に800〜1200℃内の温度範囲内で2〜4時間の間、熱処理を行うことが不純物除去においてもっとも望ましい。温度が500℃以下であり1時間以内と短い場合、残存したカーボン(Carbon)が充分に除去されない可能性が高く、温度が1500℃以上と高温で5時間以上の長時間の場合、製造された粉末が凝集する可能性が高い。
気体熱処理された粉末は、水素熱処理を通じて還元されるが、温度は800〜1200℃で1〜5時間の間、熱処理をすることが望ましい。温度が800℃以下であり1時間以内と短い場合、タンタル(Ta)酸化物の還元が充分になされず、温度が1200℃以上と高く、5時間以上の長時間の場合、製造された粉末が凝集する可能性が高いためである。
次いで、熱処理された粉末から共晶反応元素を化学的方法で取り除いて、高純度化及び超微細化したタンタル(Ta)粉末を製造する(S60)。
熱処理されたタンタル(Ta)共晶合金粉末に、HCl.H 2 SO 4 、HNO 3 、FeClなどを用いて化学的方法でタンタル(Ta)以外の物質を溶解した後、高純度化及び微細化されたタンタル(Ta)粉末を回収する。本発明の方法は、回収の際に酸の使用を少なく抑えることができ、環境負荷の低い製造方法である。
以下、望ましい実施例を参照して本発明を詳細に説明する。
Ta−Ni(原子比 Ta:Ni=38:62、重量比 Ta:Ni=65:35)を製造するため、総量237grの合金インゴットの製造を目的として、Taインゴットを176gr、Niインゴットを61gr秤量した。用意したインゴットをカーボンモールドに装入した後、真空溶解炉を用いて合金化した。装入したインゴットは10−3torr以下の真空雰囲気を形成した後、真空状態で密封し、最大電力13kwまで電力を増加して、全部で50分間、1000℃で加熱して、Ta−Ni共晶合金を製造した。
Ta−Ni共晶合金は、再度カーボンモールドに装入した後、DC熱プラズマシステムに装入した。装入された合金は、5kwの電力を印加して22kwのプラズマを用いて共晶合金を気化させて粉末を製造した。
Ta−Ni(原子比 Ta:Ni=38:62、重量比 Ta:Ni=65:35)を製造するため、総量237grの合金インゴットの製造を目的として、Taインゴットを176gr、Niインゴットを61gr秤量した。
用意したインゴットをカーボンモールドに装入した後、DC熱プラズマシステムに装入した。装入したインゴットは10−3torr以下の真空雰囲気を形成した後、N 2 Gas雰囲気で5kwの電力でプラズマを印加した。熱プラズマによってNiが徐々に鎔湯を形成し、インゴットがTaとともに溶融しながら共晶合金を形成することを確認した後、最大電力22kwの熱プラズマを用いて共晶合金を気化させた。
実施例1、2における粉末の製造結果を表1に示す。さらに、製造された粉末を、電界放射走査顕微鏡(FE−SEM)法を用いて粉末形態及び大きさを観察し、また、X-線分光法(EDX)を用いて粉末の成分組成を確認した。各結果を図2及び図3に示す。また、X-線回折分析法(XRD)を通じて粉末の相分析を行った。その結果を図4に示す。
プラズマを通じて共晶合金の粉末を製造した結果、いずれも製造時間が5分間と同一であるのに拘わらず、回収粉末の量が異なるが、その理由は、実施例1の場合、共晶合金を製造してプラズマを印加したが、実施例2の場合、プラズマ印加と同時に共晶合金を製造し、粉末製造を行ったためである。実施例1、2で製造された粉末は、AタイプとBタイプの二つのタイプの粉末を得ることができた。Aタイプの粉末は、溶湯の温度をTa−Niの沸点以上に上昇させて、蒸発・凝縮器に通すことによって製造された、ナノメートル単位の大きさの粉末粒子である。Bタイプの粉末は、プラズマにより溶湯を形成する際に、溶湯の飛散とともに形成された粉末である。EDX分析を通じて観察した結果、TaとNiとの原子比で、所望の水準の共晶合金を形成したことを確認することができ、また、X線回折分析法でTa−Ni共晶合金が形成されたことを確認することができた。

Claims (9)

  1. 使用済みタンタル(Ta)ターゲットを用いてタンタル(Ta)粉末を製造する方法であって、
    化学的又は物理的な方法を用いて使用済みタンタル(Ta)ターゲットの表面に残存した汚染物を取り除く段階と、
    汚染物が除去された使用済みタンタル(Ta)ターゲットと共晶反応元素を各々秤量して、融点が1500℃以下になるような割合でプラズマ装置内部に装入する段階と、
    プラズマ装置内部を減圧して、反応ガスを投入し、電力を印加して20kw以下の第一の電力のプラズマを形成させてタンタル(Ta)共晶合金を製造する段階と、
    10〜100kwであって前記第一の電力より高い第二の電力プラズマを印加して微細化したタンタル(Ta)共晶合金粉末を製造する段階と、
    製造されたタンタル(Ta)共晶合金粉末に混入されたカーボン及び酸素の除去のために熱処理をする段階と、
    熱処理されたタンタル(Ta)共晶合金粉末から共晶反応元素を取り除いて、高純度及び微細なタンタル(Ta)粉末を製造する段階と
    を含むことを特徴とする共晶合金を用いたタンタル(Ta)粉末の製造方法。
  2. 前記タンタル(Ta)粉末及びタンタル(Ta)共晶合金粉末は、1〜300μmのミクロン単位の粉末であることを特徴とする、請求項1に記載の共晶合金を用いたタンタル(Ta)粉末の製造方法。
  3. 前記タンタル(Ta)粉末及びタンタル(Ta)共晶合金粉末は、1nm〜1μmのナノ単位の粉末であることを特徴とする、請求項1に記載の共晶合金を用いたタンタル(Ta)粉末の製造方法。
  4. 前記タンタル(Ta)共晶合金を製造する前記段階は、真空溶解法及びプラズマアーク溶解法から選択された、いずれか一つの方法によって行われることを特徴とする、請求項1に記載の共晶合金を用いたタンタル(Ta)粉末の製造方法。
  5. 前記共晶反応元素はアルミニウム(Al)、銅(Cu)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)から選択されたいずれか一つ又はそれ以上であることを特徴とする、請求項1に記載の共晶合金を用いたタンタル(Ta)粉末の製造方法。
  6. 前記反応ガスは、アルゴン(Ar)、窒素(N 2 )、酸素(O 2 )、水素(H 2 )、ヘリウム(He)、メタン(CH 4 から選択されたいずれか一つ又はそれ以上であることを特徴とする、請求項1に記載の共晶合金を用いたタンタル(Ta)粉末の製造方法。
  7. 前記熱処理は、大気(Air)、水素(H 2 )、酸素(O 2 )、真空雰囲気で500℃〜1500℃の温度で熱処理することを特徴とする、請求項1に記載の共晶合金を用いたタンタル(Ta)粉末の製造方法。
  8. 前記熱処理は、大気(Air)、水素(H 2 )、酸素(O 2 )、真空雰囲気で800℃〜1200℃の温度で熱処理することを特徴とする、請求項1に記載の共晶合金を用いたタンタル(Ta)粉末の製造方法。
  9. 前記共晶反応元素を取り除く方法は、HNO 3 、HCl、H 2 SO 4 、FeClから選択されたいずれか一つ又はそれ以上を用いて、タンタル(Ta)共晶合金粉末から共晶反応元素を取り除くことを特徴とする、請求項1に記載の共晶合金を用いたタンタル(Ta)粉末の製造方法。
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