JP2008094181A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】静電霧化装置で発生した帯電した粒子状の水を車室内に広く行き渡らせることができるようにすることにより、車室内の環境を全体に亘って一層良好にして、乗員の快適性を向上させる。
【解決手段】水に電圧を印加してナノメーターサイズの帯電した粒子状の水を得るように構成された静電霧化装置Aを空調装置Bに設ける。静電霧化装置Aに、帯電した粒子状の水を導く導管部71を設ける。道管部71の先端開口部71bを空調装置Bのサイドベントダクト36内で開口させる。先端側開口部71bをサイドベントダクト36の吹出口36aと重複させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば自動車等の車室内に配設される車両用空調装置に関する。
一般に、例えば自動車等の車室内に設けられたインストルメントパネルの内部には、空調装置が配設されている。この空調装置により、車室内の温度及び湿度が乗員にとって快適な状態となるように調節される。
また、従来より、例えば、特許文献1に開示されているように、除菌及び消臭効果を持つ帯電した水の粒子を得る装置として、静電霧化装置が知られている。この静電霧化装置は、水を貯留したタンクと、タンク内の水を吸い上げる棒状の吸水体と、吸水体の先端部近傍に配置された電極とを備えている。電極に高電圧を印加すると吸水体の先端部が実質的な電極として機能して吸水体の先端部に電荷が集中する。これにより、吸い上げられた水が表面張力を越えて分裂を繰り返してナノメーターサイズの径を有する帯電した粒子状になり、空気中に放出される。このようにして得られた帯電した粒子状の水は、超微細であるため、放出された後に約10分程度の長い時間に亘って空気中を浮遊するとともに、洋服等の繊維の中まで入り易くなり、除菌及び消臭効果を高いレベルで得ることができる。
特開2005−177678号公報
ところで、近年、自動車等においては車室内の環境を温度や湿度以外の要素によって一層良好にしたいという要求が増えつつある。このことに対して、車室内にスプレーで除菌消臭剤等を散布することで車室の臭気を低減したり、スギ花粉等のアレルギーの原因物質であるアレルゲンを低減することが考えられる。しかし、除菌消臭剤をスプレーで散布した場合には、その粒径は小さくても数μmくらいになり、車室に浮遊する時間は短い時間で車室の全体に行き渡り難く、その上、座席やフロアカーペットを構成する繊維の間には入り込み難い。このため、除菌消臭の効果は低いものとなってしまい、車室内の環境を十分に良好にできない。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、静電霧化装置では帯電した粒子状の水によって除菌及び消臭効果が高いレベルで得られることに着目し、この静電霧化装置で発生した帯電した粒子状の水を車室内に広く行き渡らせることができるようにすることにより、車室内の環境を全体に亘って一層良好にして、乗員の快適性を向上させることにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、水に電圧を印加して帯電した粒子状の水を得る静電霧化部と、該静電霧化部で得た帯電した粒子状の水を導く導管部とを有する静電霧化装置が配設された車両用空調装置であって、空気の導入口及び導出口が形成された空調用ケースと、上記空調用ケースに設けられ、上記導入口から導入された空気の温度調節を行い空調風を生成する温度調節部と、上記導出口に接続され、該導出口から導出された空調風を車室に導くダクトとを備え、上記静電霧化装置の導管部の開口部は上記ダクト内で開口し、該ダクトをその吹出口から見たときに該吹出口と上記導管部の開口部とが少なくとも一部互いに重複するように位置付けられている構成とする。
この構成によれば、静電霧化装置において電圧を印加して得られた帯電した粒子状の水の粒径は、スプレーで散布した場合の粒径よりもはるかに小さいナノメーター(nm)サイズとなる。この超微細な帯電した粒子状の水は、導管部の開口部から空調装置のダクト内に放出される。このとき、ダクトの吹出口と導管部の開口部との少なくとも一部が互いに重複しているので、ダクト内に放出された粒子状の水は、そのまま直線状に流れてダクトの吹出口から車室に効率よく供給される。
車室に供給された粒子状の水は、その後、長い時間に亘って空気中を浮遊するので、車室内の空気の流れに乗って車室の全体に行き渡る。さらに、粒子状の水が超微細であることから、座席やフロアカーペット等を構成する繊維の間にまで容易にかつ確実に入り込む。これにより、車室の全体に亘って除菌消臭効果が得られる。
請求項2の発明では、水に電圧を印加して帯電した粒子状の水を得る静電霧化部と、該静電霧化部で得た帯電した粒子状の水を導く導管部とを有する静電霧化装置が配設された車両用空調装置であって、空気の導入口及び導出口が形成された空調用ケースと、上記空調用ケースに設けられ、上記導入口から導入された空気の温度調節を行い空調風を生成する温度調節部と、上記導出口に接続され、該導出口から導出された空調風を車室に導くダクトとを備え、上記静電霧化装置の導管部の開口部は、上記ダクトの吹出口近傍に位置付けられている構成とする。
この構成によれば、静電霧化装置において得られた超微細な帯電した粒子状の水は、導管部の開口部から空調装置のダクトの吹出口近傍に放出される。この吹出口近傍に放出された粒子状の水は、吹出口から吹き出す空調風にのって車室の全体に効率よく行き渡るとともに、座席やフロアカーペット等を構成する繊維の間にまで容易にかつ確実に入り込む。これにより、車室の全体に亘って除菌消臭効果が得られる。
請求項3の発明では、請求項1または2の発明において、ダクトは、空調風を乗員の上半身に向けて供給するベントダクトである構成とする。
この構成によれば、帯電した粒子状の水をより広範囲に効率よく供給することが可能になる。
請求項4の発明では、請求項3の発明において、空調用ケースには、複数の導出口が形成されるとともに、空調風を各導出口に振り分けて吹出モードを切り替えるダンパが内蔵され、静電霧化装置は、静電霧化部で得られた帯電した粒子状の水を導管部に送り出すための送風機と、上記静電霧化部及び上記送風機を作動状態と非作動状態とに切り替えるための切替スイッチと、上記静電霧化部、上記送風機及び上記切替スイッチが接続された制御部とを備え、上記制御部は、空調風の吹出モードを検出し、検出された吹出モードに関わらず、上記切替スイッチに応じて上記静電霧化部及び上記送風機を作動状態と非作動状態とに切り替えるように構成されている構成とする。
この構成によれば、空調装置の吹出モードがベントダクトから空調風が供給されないモードとされている場合に、静電霧化部及び送風機を作動させて、静電霧化部で生成した粒子状の水を送風機の風に乗せてベントダクトから供給することが可能になる。
請求項5の発明では、請求項4の発明において、空気を空調用ケースの温度調節部に送風する空調ファンを備え、上記制御部は、上記空調ファンが作動しているか否かを検出するとともに、該空調ファンが作動していることを検出したときに静電霧化部を作動させるように構成されている構成とする。
この構成によれば、粒子状の水を空調ファンの風に乗せて乗員近傍に供給することが可能になる。
請求項1の発明によれば、静電霧化装置の導管部の開口部を空調装置のダクト内で開口させ、該ダクトの吹出口と導管部の開口部との少なくとも一部を互いに重複させたので、帯電した粒子状の水を効率よく車室に供給できる。これにより、車室の全体に亘って除菌消臭効果を十分に得ることができ、乗員の快適性を向上させることができる。
請求項2の発明によれば、静電霧化装置の導管部の開口部を、空調装置のダクトの吹出口近傍に位置付けたので、空調風を利用して、帯電した粒子状の水を車室の全体に行き渡らせることができる。これにより、車室の全体に亘って除菌消臭効果を十分に得ることができ、乗員の快適性を向上させることができる。
請求項3の発明によれば、帯電した粒子状の水を広範囲に均一に供給でき、乗員の快適性をより一層向上させることができる。
請求項4の発明によれば、ベントダクトから空調風が供給されない吹出モードの場合に、静電霧化部で得た帯電した粒子状の水を送風機の風に乗せてベントダクトから効果的に供給することができる。これにより、空調装置の吹出モードによらず、除菌及び消臭効果を得て乗員の快適性を向上させることができる。
請求項5の発明によれば、空調装置が有する空調ファンの風を利用して帯電した粒子状の水を車室の広い範囲に亘って供給できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図2は、本発明の実施形態に係る車両用空調装置Bを車両後側から見た図である。この空調装置Bには、静電霧化装置Aが取り付けられており、図1に示すように、自動車の室内前端部に設けられたインストルメントパネルPの内部に収容された状態で車体及びインストルメントパネルPに固定されている。尚、以下の説明では特に説明しない場合、「前」及び「後」はそれぞれ「車両前後方向前」及び「車両前後方向後」を意味しており、「左」及び「右」は、それぞれ車体を基準とした「車幅方向左」及び「車幅方向右」を意味している。
上記インストルメントパネルPの前端部には、フロントウインドガラス(図示せず)の内面に空調風を供給するためのデフロスト口100が形成されている。また、インストルメントパネルPの車両右側である運転席側及び左側である助手席側には、乗員の上半身近傍に空調風を供給するための運転席側のサイドベント口101及び助手席側のサイドベント口101がそれぞれ設けられている。さらに、インストルメントパネルPの左右略中央部には、乗員の上半身近傍に空調風を供給するための2つのセンタベント口102が設けられている。
図2に示すように、上記空調装置Bは、送風機ユニット2と、空調ユニット3と、空調制御装置5(図5に示す)とを備えている。上記送風機ユニット2は、図1に示すように、インストルメントパネルP内の助手席側に位置付けられ、上記空調ユニット3は、インストルメントパネルP内の左右方向略中央部に位置付けられている。
上記送風機ユニット2は、樹脂製の送風用ケース10を備えている。この送風用ケース10の上部には、図4にも示すように、車室に開口する内気導入口11と、車室外に連通するダクト(図示せず)に接続される外気導入口12とが形成されている。送風用ケース10の内部には、上記内気導入口11と外気導入口12とを選択的に開閉する内外気切替ダンパ13が配設されている。図2に示すように、送風用ケース10の上部外面には、上記内外気切替ダンパ13を作動させる内外気切替用アクチュエータ14が取り付けられている。このアクチュエータ14は、上記空調制御装置5に接続されて、該空調制御装置5から出力される制御信号により作動するようになっている。このアクチュエータ14により内外気切替ダンパ13を作動させることで、空調装置Bは、内気導入口11を開きかつ外気導入口12を閉じる内気循環モードと、内気導入口11を閉じかつ外気導入口12を開く外気導入モードとに切り替えられる。
図2に示すように、上記送風用ケース10内の下半部には、空調ファンを構成する遠心式ファン16が回転軸を上下方向に向けた状態で収容されている。このファン16の下方には、ファン駆動モータ17が配置されている。このファン駆動モータ17は、送風用ケース10に取り付けられた状態で上記空調制御装置5に接続され、該空調制御装置5から出力される制御信号により作動するようになっている。ファン駆動モータ17の回転速度は空調制御装置5により設定される。上記ファン駆動モータ17が回転することにより、空気が上記内気導入口11または外気導入口12から送風用ケース10内に導入されるようになっている。この導入された空気は、送風用ケース10の下部における空調ユニット3側に形成された吹出口(図示せず)から吹き出すようになっている。
上記空調ユニット3は、樹脂製の空調用ケース20を備えている。この空調用ケース20の下部における送風機ユニット2側には、図示しないが、上記送風用ケース10の吹出口に接続される導入口が形成されており、この導入口から送風機ユニット2の空気が導入されるようになっている。図4に示すように、上記空調用ケース20の内部には、冷却用熱交換器21と、加熱用熱交換器22とが収容されている。冷却用熱交換器21は、チューブアンドフィンタイプのものであり、冷凍サイクルの一要素である蒸発器で構成されている。冷凍サイクルは、上記冷却用熱交換器21の他に、冷媒を圧縮する圧縮機23と、圧縮機23から吐出された冷媒を冷却して凝縮させる凝縮器24と、冷媒の気液分離を促進させる受液器25と、冷媒の圧力を減圧する減圧弁26とを備えており、これらが冷媒配管27を用いて順に接続されて構成されている。上記圧縮機23は、エンジンEの動力により駆動されるようになっている。
上記圧縮機23が作動すると冷却用熱交換器21に減圧された冷媒が流入し、該冷却用熱交換器21の表面温度が低下する。この冷却用熱交換器21の表面温度は、該冷却用熱交換器21の空気流れ下流側の面に取り付けられた温度検出センサ28で検出されるようになっている。この温度検出センサ28は、上記空調制御装置5に接続されている。
上記加熱用熱交換器22は、上記冷却用熱交換器21の空気流れ方向下流側に配置されている。この加熱用熱交換器22は、チューブアンドフィンタイプの熱交換器であり、エンジンEの冷却水が循環するヒータコアで構成されている。加熱用熱交換器22には、エンジンEの冷却水通路(図示せず)に連通するヒータ配管30が接続されている。また、空調用ケース20内には、冷却用熱交換器21を通過した空気を、加熱用熱交換器22に流さずに該加熱用熱交換器22の下流側へ導くバイパス通路31が設けられている。
上記空調用ケース20内の冷却用熱交換器21と加熱用熱交換器22との間には、加熱用熱交換器22を通過する空気量を設定するエアミックスダンパ32が配設されている。空調用ケース20の外面には、図2に示すように、上記エアミックスダンパ32を作動させる温度制御用アクチュエータ33が取り付けられている。このアクチュエータ33は、上記空調制御装置5に接続され、該空調制御装置5から出力される制御信号により作動するようになっている。このアクチュエータ33によりエアミックスダンパ32を作動させることで、冷却用熱交換器21を通過した全空気のうち、加熱用熱交換器22を通過する空気量が設定される。そして、この加熱用熱交換器22を通過した空気と、それ以外のバイパス通路31を流れた空気とが、加熱用熱交換器22の下流側で混合し、これにより、空調風が生成される。つまり、エアミックスダンパ32の作動状態により空調風の温度が変更されるようになっている。上記冷却用熱交換器21、加熱用熱交換器22、バイパス通路31及びエアミックスダンパ32により、本発明の温度調節部が構成されている。
上記空調用ケース20の上部における後側には、ベント導出口(図示せず)が形成され、このベント導出口には、上記インストルメントパネルPのセンタベント口102に連通するセンタベントダクト35と、運転席側のサイドベント口101に連通する運転席側サイドベントダクト36と、助手席側のサイドベント口101に連通する助手席側サイドベントダクト36とが接続されている。図3に示すように、これら運転席側及び助手席側サイドベントダクト36,36の先端側は後側へ向けて折り曲げられ、その端部に吹出口36aが形成されている。
また、上記空調用ケース20の上部における前側には、デフロスト導出口(図示せず)が形成され、このデフロスト導出口には、上記デフロスト口100に連通するデフロストダクト38が接続されている。空調用ケース20の両側部には、フット導出口(図示せず)が形成され、このフット導出口には、運転席乗員の足元近傍及び助手席乗員の足元近傍まで延びるフットダクト39がそれぞれ接続されている。上記センタベントダクト35、運転席側及び助手席サイドベントダクト36,36、デフロストダクト38及びフットダクト39は樹脂製である。
図4に示すように、上記空調用ケース20内のセンタベントダクト35及びサイドベントダクト36、36の上流端部近傍には、該上流端開口を開閉するベントダンパ40が配設されている。また、空調用ケース20内のデフロストダクト38の上流端部近傍には、該上流端開口を開閉するデフロストダンパ41が配設され、フットダクト39の上流端部近傍には、該上流端開口を開閉するフットダンパ42が配設されている。
上記空調用ケース20の外面には、図2に示すように、上記ベントダンパ40、デフロストダンパ41及びフットダンパ42を作動させる吹出モード切替用アクチュエータ43が配設されている。この吹出モード切替用アクチュエータ43は、上記空調制御装置5に接続され、該空調制御装置5から出力される制御信号により作動するようになっている。また、図5に示すように、空調制御装置5には、インストルメントパネルPに設けられた乗員操作用ダイヤル104が接続されている。
上記吹出モード切替用アクチュエータ43によりベントダンパ40を全開とし、かつデフロストダンパ41及びフットダンパ42を閉じると、空調風がベント口101,102から吹き出すベントモードとなる。また、上記アクチュエータ43により、ベントダンパ40及びフットダンパ42を半分開き、かつデフロストダンパ41を閉じると、バイレベルモードとなる。また、上記アクチューエータ43により、デフロストダンパ41を開き、かつベントダンパ40及びフットダンパ42を閉じると、デフロストモードとなる。尚、吹出モードは、アクチュエータ43の作動によって上記した吹出モード以外にも、デフフットモードやフットモードにも切り替えられるようになっている。本発明の空調風を各導出口に振り分けて吹出モードを切り替えるダンパは、上記ベントダンパ40、デフロストダンパ41及びフットダンパ42で構成されている。
図5に示すように、上記空調制御装置5には、車室内の温度を検出する内気温度センサ66が接続されている。空調制御装置5は、センサ66及びダイヤル104の入力信号に基づいて、空調風の目標温度を決定し、温度調節用アクチュエータ33を制御する。また、空調制御装置5は、自動モードとされているときには、空調風量が目標温度に見合った最適な風量となるようにファン駆動モータ17への印加電圧を変更し、また、最適な吹出モードとなるように吹出モード切替用アクチュエータ43を制御する。尚、上記吹出モードは、乗員が上記ダイヤル104で任意の吹出モードに切り替えることも可能である。
上記静電霧化装置Aは、図2及び図3に示すように、運転席側サイドベントダクト36の吹出口36a近傍に配置され、該サイドベントダクト36やインストルメントパネルPに設けたブラケット(図示せず)に固定されている。この静電霧化装置Aは、空気に含まれる水分を結露させて集め、この集めた水から帯電した粒子状の水を得て放出するように構成されたものである。
上記静電霧化装置Aは、図6に示すように、帯電した粒子状の水を生成する静電霧化部70と、この静電霧化部70で生成した粒子状の水を導く導管部71と、送風機75とを備えている。静電霧化部70は、図7に示すように、ケース72と、ケース72内に収容された結露水生成部73と、放電部74と、静電霧化制御装置76とを備えている。上記ケース72は、樹脂材を矩形箱状に成形してなるものである。ケース72の内部は、その略中央部に配置された仕切壁72aにより、静電霧化制御装置76を収容する第1空間R1と、結露水生成部73、放電部74及び送風機75を収容する第2空間R2とに仕切られている。ケース72の第2空間R2側の端壁部には、略中央部近傍に、略円形の放出孔72bが貫通形成されている。図6に示すように、この放出孔72bの周縁部は、ケース72の外方へ突出し、環状の突条部を形成している。ケース72の第2空間R2側の両側壁には、細長いスリット形状を有する複数の通風孔72cがそれぞれ形成されている。
図8に示すように、上記結露水生成部73は、熱電効果を有する熱電素子としてのペルチェ素子78と、アルミニウム合金等の金属材からなる放熱用フィン79とを備えている。ペルチェ素子78は、周知のように、電圧を印加することで高温部78aと低温部78bができる素子である。ペルチェ素子78の高温部78aが放熱用フィン79に接触しており、高温部78aの熱が放熱用フィン79によって放熱されるようになっている。この結露水生成部73は、図6や図7に示すように、上記第2空間R2の仕切壁72aに接近して配置されている。
上記放電部74は、電気を通さない樹脂材を略円筒状に成形した筒部材80と、放電電極81と、対向電極82とを備えている。筒部材80は、ペルチェ素子78の周囲を囲む大きさとされ、中心線方向一端部には、放熱用フィン79に固定されるフランジが形成されている。筒部材80の内周面には、放電電極81を保持する保持板部80aが形成されている。また、筒部材80の周壁部には、中心線方向中間部に、周方向に延びるスリット形状の複数の貫通孔80bが周方向に互いに離れて形成されている。
上記対向電極82は、導電性を有する金属材料を筒部材80と略同じ径のリング状に成形してなるものであり、筒部材80のフランジと反対側の端部に固定されている。この対向電極82からはリード線(図示せず)が延びており、接地されている。
上記放電電極81は、導電性を有する金属材料を棒状に成形してなるものであり、筒部材80内に配置され、基端部が、上記保持板部80aを貫通した状態で該保持部材80aに固定されている。放電電極81の基端部には、先端側に比べて大径の円板部が設けられ、該円板部は、上記ペルチェ素子78の低温部78b側に、板状の絶縁材83を介在させた状態で配置されている。この絶縁材83は伝熱性を有しており、ペルチェ素子78の低温部78bによって放電電極81が冷却されるようになっている。また、放電電極81の先端部は、先細に形成されている。放電電極81は、保持板部80aから対向電極82側へ突出した部分が、先端部を除いて断熱材84で覆われている。また、放電電極81には、リード線85が接続されている。図6や図7に示すように、放電部74は、第2空間R2の放出孔72b側に配置されており、この状態で、筒部材80の対向電極82側の開口部が放出孔72bと略一致している。
上記送風機75は、詳細は図示しないが、矩形状の枠と、枠内の中央部に配置された状態で該枠に固定されたモータと、モータの出力軸に連結された軸流ファンとで構成されており、各種冷却部分に用いられる周知の構造のものである。送風機75は、図6や図7に示すように、ケース72の第2空間R2において、放熱フィン79とケース72の通風孔72cとの間に配置されている。この送風機75のファンは、上記通風孔72cから空気を吸い込む方向に回転し、これにより、図7に矢印で示すように、吸い込まれた空気の一部は、放熱用フィン79の間を通って反対側の通風孔72cから排出され、残りは、ケース72内を放出孔72b側へ流れて筒部材80の貫通孔80bから該筒部材80の内部に流れ込んで放出孔72bから排出されるようになっている。
上記導管部71は、図6に示すように、ポリ塩化ビニルを真っ直ぐな円管状に成形してなるものである。この導管部71は、放出孔72bに接続される基端開口部71aから先端開口部71bに亘って内径の変化がなく、同じ断面形状を有しており、内周面が凹凸のない円滑形状とされている。導管部71を先端開口部71b側から見ると、該導管部71における基端開口部71aと先端開口部71bとが重複している。また、導管部71は、図7に示すように、基端開口部71aの内側にケース72の突条部を嵌入した状態で該ケース72に取り付けられている。尚、導管部71の内径は、先端側へ行くほど小さくしてもよい。
上記静電霧化制御装置76は、図9に示すように、CPU88と、ペルチェ素子電源部89と、高電圧発生部90とを備えており、ペルチェ素子電源部89及び高電圧発生部90はCPU88に接続され、CPU88によりコントロールされるようになっている。上記送風機75のモータはCPU88に接続され、上記ペルチェ素子78はペルチェ素子電源部89に接続され、上記放電電極81のリード線85は高電圧発生部90に接続されている。また、静電霧化制御装置76には、静電霧化部70及び送風機75を、作動状態と非作動状態とに切り替えるON/OFFスイッチ91が接続されている。さらに、静電霧化制御装置76と空調制御装置5とは信号線で接続されている。この信号線を介して、静電霧化制御装置76には、空調装置Bのファン駆動モータ17が作動しているか否かが電気信号として入力されるとともに、吹出モードがどのモードであるかが電気信号として入力されるようになっている。
上記ベルチェ素子電源部89は、ペルチェ素子78に電圧を印加するように構成されている。ペルチェ素子電源部89からの出力電圧は変化するようになっており、このペルチェ素子電源部89の出力電圧は、ペルチェ素子78の低温部78bの温度が周囲の空気の露点よりも低くなるように設定されている。また、上記高電圧発生部90は、例えば、6000Vくらいの電圧を発生して放電電極81に印加するように構成されている。
上記静電霧化制御装置76は、ON/OFFスイッチ91がOFFとされているときには、送風機75のモータ、ペルチェ素子78及び放電電極81へ電圧を印加せず、一方、ONとされているときには、これらモータ、ペルチェ素子78及び放電電極81に電圧を印加するように構成されている。また、静電霧化制御装置76は、空調装置Bの吹出モードを検出し、この検出された吹出モードがどのモードであっても、ON/OFFスイッチ91を優先して送風機75のモータ、ペルチェ素子78及び放電電極81への電圧の印加をコントロールするように構成されている。また、静電霧化制御装置76は、空調装置Bのファン駆動モータ17が作動していることを検出すると、ON/OFFスイッチ91の状態に関わらず、上記モータ、ペルチェ素子78及び放電電極81に電圧を印加するようになっている。尚、図6に示す符号92は配線である。
図2及び図3に示すように、上記静電霧化装置Aの導管部71の先端側は、運転席側サイドベントダクト36の前壁部を貫通して該ダクト36内に突出し、導管部71の先端開口部71bはサイドベントダクト36内で開口している。つまり、放出口72bは、導管部71を介してダクト36内と連通している。導管部71の先端開口部71bは、サイドベントダクト36の吹出口36a近傍に位置しており、図2に示すように、サイドベントダクト36を吹出口36a側から見たときに、先端開口部71bが吹出口36aと重複している。上記先端開口部71bの全部を吹出口36aと重複させるようにしてもよいし、先端開口部71bの一部を吹出口36aと重複させるようにしてもよい。
次に、上記のように構成された空調装置B及び静電霧化装置Aの動作について説明する。空調制御装置5は、自動モードにあるときには、乗員による設定温度や車室の温度状態等に基づいて空調風の目標温度を決定して温度調節用アクチュエータ33を作動させるとともに、ファン駆動モータ17を回転させ、さらに、空調風の吹出モードを設定して吹出モード切替用アクチュエータ43を作動させる。
また、静電霧化装置AのON/OFFスイッチ91がONにされていると、静電霧化制御装置76は、ペルチェ素子78、静電霧化部70及び送風機75に電圧を印加する。ペルチェ素子78に加される電圧は、低温部78bが周囲の空気の露点よりも低い温度となるように設定されており、この値は、シュミレーション等により予め求められている値である。
上記ペルチェ素子78に電圧が印加されると、低温部78bの温度が低下するとともに、高温部78aの温度が上昇する。上昇した高温部78aの熱は、放熱フィン79により放熱される。このとき、送風機75によりケース72内に吸い込まれた空気がフィン79間を通っているので、高温部78aを十分に冷却することが可能になり、よって、低温部78bの温度が空気の露点以下まで確実に下がる。この低温部78bにより放電電極81が冷却されると、断熱材で囲まれていない先端部において、空気に含まれている水分が凝縮して結露水が得られる。この結露水は、電圧が印加されている放電電極81の先端部で分裂(レイリー分裂)し、粒径がナノメーター(nm)サイズの帯電した粒子状の水になる。また、放電電極81と対極電極82との間では、凝縮水の分裂と同時にマイナスイオンが発生する。上記のようにして得られた粒子状の水は、送風機75の風により、筒部材80から放出孔72bを介して導管部71に流入する。この導管部71の内周面が円滑形状であるため、導管部71内の空気の流れは大きく乱れずスムーズに流れており、粒子状の水は、このスムーズな空気の流れに乗って導管部71を流れていく。
このようにして粒子状の水が導管部71により運転席側サイドベントダクト36内に導かれる。このとき、空調装置Bの吹出モードがベントモードやバイレベルモードとされていると、運転席側サイドベントダクト36内に流入した粒子状の水は、放出孔72bと吹出口36aとが重複しているので、空調風に乗って直線状に流れて吹出口36a及びサイドベント口101を介して運転席乗員の上半身近傍へ向けて吹き出す。
上記のようにサイドベント口101から吹き出した粒子状の水は、浮遊時間が約10分程度と長いので、吹出口36aから吹き出した空調風の流れにより車室の後部にまで到達し、やがて、車室全体に行き渡る。このことを図10に示すグラフに基づいて説明する。このグラフは、粒子状の水の数が車室の部位によりどのように異なるかを測定した結果を示すものであり、横軸には、インストルメントパネルPの表面から後方への離間距離をとり、縦軸には、粒子状の水の数をとっている。測定に使用した自動車は、前後方向に3列の座席を有するミニバンタイプの車両であり、測定は、運転席側と助手席側とで個別に行った。また、測定条件は、空調装置Bを内気循環モードとするとともにベントモードとし、操作ダイヤル104による室温設定を25℃とした。また、粒子状の水の個数は、ナノメーターサイズの粒子をカウント可能なカウンター(図示せず)を用いて測定した。
この図10から明らかなように、インストルメントパネルPからの離間距離が約50cmの1列目の座席近傍、約150cmの2列目の座席近傍、約230cmの3列目の座席近傍のそれぞれで、粒子状の水の数は略同じであり、該粒子状の水は車室全体に行き渡っていることが分かる。
また、上記静電霧化装置Aによる脱臭効果について図11に示すグラフに基づいて説明する。このグラフは、タバコの臭気が時間の経過と共にどのように変化するかを測定した結果を示すものであり、横軸には、測定開始からの経過時間(hour)をとり、縦軸には、臭気強度をとっている。この臭気強度は、6段階臭気強度表示法で官能評価した結果であり、0は無臭、1はやっと感知できるにおい、2は何のにおいであるか分かる弱いにおい、3は確実に感知できるにおい、4は強いにおい、5は強烈なにおいをそれぞれ示している。測定に使用した自動車は、上記と同様なミニバンタイプである。また、測定条件は、空調装置Bを外気導入モードとするとともにベントモードとし、操作ダイヤル104による室温設定を20℃とし、また、吸ったタバコの本数は5本であり、タバコを吸っているときには運転席側のウインドガラスを約5cm開け、タバコの煙を排出した後に閉めることとした。測定は、タバコを吸い終わって所定時間経過してから開始した。尚、測定は複数回行い、結果を平均している。
この図11から明らかなように、静電霧化装置AをOFFにしている場合は、測定開始から4時間経過しても、臭気強度が2以上の何のにおいか感知できる程度の臭気が残っているのに対し、静電霧化装置AをONにしている場合には、1以下となって殆どにおいを感知できない程度となった。これは、粒子状の水が車室全体に行き渡って臭気除去作用を発揮していることと、粒径が小さく繊維の間に入り込み易く、座席やフロアカーペットにしみ込んだ臭気成分に対しても臭気除去作用を発揮しているためである。
また、上記静電霧化装置Aによるアレルゲンの低減効果について図12に示すグラフに基づいて説明する。このグラフは、アレルゲンとしてのスギ花粉が時間の経過と共にどのように変化していくかを測定した結果を示すものであり、横軸には、測定開始からの経過時間(hour)をとり、縦軸には、アレルゲン残存率をとっている。測定条件としては、所定広さの部屋にスギ花粉を置いたシャーレを複数個配置し、これらシャーレから離れた所に静電霧化装置Aを配置した。
この図12から明らかなように、静電霧化装置AをOFFにしている場合は、測定開始から4時間経過してもスギ花粉の殆ど全てが活性状態にあるのに対し、静電霧化装置AをONにしている場合には、4時間経過すると活性状態にあるものは20%程度にまで減少した。このように、静電霧化装置Aで得られた帯電した粒子状の水は、アレルゲン低減にも十分に効果があることが分かる。
また、上記測定条件以外の条件として、例えば、空調装置Bの吹出モードがベントダクト35,36から空調風が供給されない吹出モードとされている場合においても、静電霧化装置Aの送風機75が作動しているので、この送風機75から送られて筒部材80を通って放出孔72bから排出される空気により、粒子状の水を運転席側サイドベントダクト36から車室に供給することが可能になる。この場合も、粒子状の水の浮遊時間が長いことにより、該粒子状の水は車室全体に行き渡る。
また、上記粒子状の水は、水をレイリー分裂させただけであり、除菌剤や消臭剤等の薬剤を含んでいないものである。従って、粒子状の水が座席やフロアカーペットに付着してもそれらを傷めることはない。
また、空調装置Bのファン駆動モータ17が作動している状態では、静電霧化装置AのON/OFFスイッチ91がOFFとされていても、静電霧化制御装置76は、ペルチェ素子78、静電霧化部70及び送風機75に電圧を印加するため、粒子状の水を送風機75の風の流れにより車室全体に行き渡らせることが可能である。
以上説明したように、この実施形態に係る車両用空調装置Bによれば、サイドベントダクト36の吹出口36aと、静電霧化装置Aの導管部71の先端開口部71bとを互いに重複させたので、サイドベントダクト36内に放出された帯電した粒子状の水を、そのまま直線状に流して吹出口36aから車室に効率よく供給できる。このことに加え、静電霧化装置Aの導管部71の先端開口部71bを、サイドベントダクト36の吹出口36a近傍に位置付けたので、空調風を利用して、帯電した粒子状の水を車室の全体に行き渡らせることができる。これらのことにより、車室の全体に亘って除菌消臭効果を得ることができ、乗員の快適性を向上させることができる。
また、ベントダクト36から空調風が供給されない吹出モードの場合に、帯電した粒子状の水を送風機75の風に乗せてベントダクト36から乗員近傍に効果的に供給することができる。これにより、空調装置Bの吹出モードによらず、除菌及び消臭効果を得て乗員の快適性を向上させることができる。
また、静電霧化部70で得た粒子状の水を導管部71により運転席側サイドベントダクト36の内部まで導くようにしたので、粒子状の水が運転席側サイドベントダクト36の内部に到達する前に拡散しなくなる。これにより、粒子状の水が静電霧化装置Aの周囲に存在するベントダクト36等に付着しなくなり、消失数を減少できる。
また、ペルチェ素子78によって結露させた水を利用して帯電した粒子状の水を得ることができるので、水の補給作業を行うことなく十分な数の粒子状の水を継続的に供給することができる。
また、静電霧化装置Aをサイドベントダクト36に取り付けてインストルメントパネルP内部に設置するようにしたので、インストルメントパネルP内部のデッドスペースを有効に活用できる。
また、静電霧化装置Aの放出孔72bを空調装置Bのサイドベントダクト36内に連通させたので、粒子状の水を空調風に乗せて車室の広い範囲に亘って供給できる。
また、本実施形態では、導管部71をポリ塩化ビニルで構成しているが、他の樹脂材を用いて構成してもよい。
また、本実施形態では、導管部71をケース72と別体としているが、導管部71をケース72に一体成形してもよい。
また、上記実施形態では、静電霧化装置Aの導管部71の先端側開口部71bをサイドベントダクト36内で開口させるようにしたが、これに限らず、導管部71の先端側開口部71bをセンタベントダクト35やデフロストダクト38、フットダクト39内で開口させるようにしてもよい。さらに、導管部71の先端側を上記ダクト35、36、38、39内で開口させることなく、該ダクト35、36、38、39の外部で各吹出口36aの周縁部に隣接するように位置付けてもよい。
また、例えば、図13に示す変形例1のように、導管部71の基端側に消音器95を設けてもよい。この消音器95は、厚肉筒状に形成されており、導管部71と略同径の内筒部材96と、この内筒部材96よりも大きい外筒部材97と、内筒部材96と外筒部材97との間に設けられた吸音材98とで構成されている。内筒部材96には、多数の貫通孔96aが形成されている。これにより、静電霧化装置Aの放電時の音や送風機75の音が吸音材98により吸音されるので、導管部71から洩れる音の大きさを小さくでき、静粛性を高めることができる。
また、図14に示す変形例2のように、導管部71を曲げてもよい。この場合には、導管部71を先端開口部71b側から見たとき((b)に示す)に、該導管部71における先端開口部71bと基端開口部71aとが少なくとも一部互いに重複するように曲がりを設定するのが好ましい。このことで、導管部71内には、基端開口部71aから先端開口部71bまで直線状に延びる領域(図中に斜線で示した領域)が形成されることになり、その結果、粒子状の水を導管部71内で直線状にスムーズに流すことが可能になる。
また、上記実施形態では、静電霧化装置Aの導管部71の先端側をサイドベントダクト36内に突出させるようにしたが、これに限らず、導管部71の先端側をセンタベントダクト35やデフロストダクト38、フットダクト39内に突出させるようにしてもよい。さらに、導管部71の先端側を上記ダクト35、36、38、39に突出させることなく、該ダクト35、36、38、39の外部で吹出口36a近傍に配置してもよい。また、導管部71の形状は任意に設定することができ、また、導管部71を省略することも可能である。
以上説明したように、本発明に係る車両用空調装置は、例えば、乗用自動車の車室に搭載するのに適している。
本発明の実施形態に係る車両用空調装置が搭載された車両のインストルメントパネルの斜視図である。 空調装置を車両後側から見た図である。 空調装置の平面図である。 空調装置の概略構造を説明する図である。 空調制御装置のブロック図である。 静電霧化装置の斜視図である。 静電霧化装置の断面図である。 結露水生成部及び放電部の断面図である。 静電霧化制御装置のブロック図である。 車室の部位と粒子状の水の数との関係を示すグラフである。 タバコの臭気強度の変化を示すグラフである。 スギ花粉アレルゲンの残存率の変化を示すグラフである。 変形例1に係る静電霧化装置の図7相当図である。 変形例2に係る導管部及びケースの一部を示し、(a)は、導管部の軸線に沿った断面図であり、(b)は、(a)のY矢視図である。
符号の説明
11 内気導入口
12 外気導入口
16 遠心式ファン(空調ファン)
20 空調用ケース
21 冷却用熱交換器
22 加熱用熱交換器
31 バイパス通路
32 エアミックスダンパ
36 ベントダクト
36a 吹出口
40 ベントダンパ
41 デフロストダンパ
42 フットダンパ
70 静電霧化部
71 道管部
72 ケース
72b 放出孔
73 結露水生成部
75 送風機
76 静電霧化制御装置(制御部)
78 ペルチェ素子(熱電素子)
91 ON/OFFスイッチ(切替スイッチ)
A 静電霧化装置
B 車両用空調装置
P インストルメントパネル

Claims (5)

  1. 水に電圧を印加して帯電した粒子状の水を得る静電霧化部と、該静電霧化部で得た帯電した粒子状の水を導く導管部とを有する静電霧化装置が配設された車両用空調装置であって、
    空気の導入口及び導出口が形成された空調用ケースと、
    上記空調用ケースに設けられ、上記導入口から導入された空気の温度調節を行い空調風を生成する温度調節部と、
    上記導出口に接続され、該導出口から導出された空調風を車室に導くダクトとを備え、
    上記静電霧化装置の導管部の開口部は上記ダクト内で開口し、該ダクトをその吹出口から見たときに該吹出口と上記導管部の開口部とが少なくとも一部互いに重複するように位置付けられていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 水に電圧を印加して帯電した粒子状の水を得る静電霧化部と、該静電霧化部で得た帯電した粒子状の水を導く導管部とを有する静電霧化装置が配設された車両用空調装置であって、
    空気の導入口及び導出口が形成された空調用ケースと、
    上記空調用ケースに設けられ、上記導入口から導入された空気の温度調節を行い空調風を生成する温度調節部と、
    上記導出口に接続され、該導出口から導出された空調風を車室に導くダクトとを備え、
    上記静電霧化装置の導管部の開口部は、上記ダクトの吹出口近傍に位置付けられていることを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項1または2に記載の車両用空調装置において、
    ダクトは、空調風を乗員の上半身に向けて供給するベントダクトであることを特徴とする車両用空調装置。
  4. 請求項3に記載の車両用空調装置において、
    空調用ケースには、複数の導出口が形成されるとともに、空調風を各導出口に振り分けて吹出モードを切り替えるダンパが内蔵され、
    静電霧化装置は、静電霧化部で得られた帯電した粒子状の水を導管部に送り出すための送風機と、上記静電霧化部及び上記送風機を作動状態と非作動状態とに切り替えるための切替スイッチと、上記静電霧化部、上記送風機及び上記切替スイッチが接続された制御部とを備え、
    上記制御部は、空調風の吹出モードを検出し、検出された吹出モードに関わらず、上記切替スイッチに応じて上記静電霧化部及び上記送風機を作動状態と非作動状態とに切り替えるように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  5. 請求項4に記載の車両用空調装置において、
    空気を空調用ケースの温度調節部に送風する空調ファンを備え、
    上記制御部は、上記空調ファンが作動しているか否かを検出するとともに、該空調ファンが作動していることを検出したときに静電霧化部を作動させるように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
    置。
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