JP2008093691A - ローラヘミング加工方法 - Google Patents

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Eisaku Hasegawa
栄作 長谷川
Takeshi Nakamura
中村  剛
Hiroshi Miwa
浩 美和
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Abstract

【課題】加工用ローラの周面の摩耗に影響を受けずに、ヘミング加工を良好におこなうことができるローラヘミング加工方法を提供する。
【解決手段】ローラヘミング加工方法は、設定された軌道40に基づいて加工用ローラ14を移動することでワーク11に立てたフランジ13を折り曲げる。このローラヘミング加工方法は、加工用ローラ14の摩耗量を検出する工程と、検出した摩耗量に基づいて、フランジ13に対する加工用ローラ14の位置を、加工用ローラ14が摩耗する前と同じ状態に保つように軌道40を補正する工程とを備えた。
【選択図】図5

Description

本発明は、ワークに立てたフランジを加工用ローラで折り曲げるローラヘミング加工方法に関する。
自動車のボンネットやドアパネルなどのワークを加工用ローラを用いてヘミング加工する方法としてローラヘミング装置が知られている。
このローラヘミング装置は、加工用ローラがロボットのアームに設けられ、このアームを三次元方向に移動させることで、加工用ローラをワークのフランジに沿って移動可能に構成されている。
ローラヘミング装置でワークのフランジをヘミング加工する際には、まず、加工用ローラが移動する軌道をティーチング(倣い運転)で設定する。そして、設定された軌道の情報をロボットの制御部に記憶させる。
軌道の情報を制御部に記憶させた後、ワークを加工位置に配置する。ワークを加工位置に配置した状態で、軌道情報に基づいて加工用ローラを移動する。
これにより、加工用ローラがワークのフランジ(周縁部)に押し付けられた状態でフランジに沿って移動する。
このように、軌道情報を予めティーチングで設定し、設定された軌道情報でロボットを制御することで、加工用ローラがフランジに沿って移動してフランジを折り曲げるヘミング加工方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平5−305357号公報
ところで、加工用ローラでフランジのヘミング加工を多数回繰り返した場合、加工用ローラの周面がフランジに接触して摩耗する。加工用ローラの周面が摩耗すると、加工用ローラの直径が小さくなり、加工用ローラをフランジに良好に押し付けることが難しい。
このため、加工用ローラが摩耗すると、フランジを良好にヘミング加工することが難しい。
本発明は、加工用ローラの周面の摩耗に影響を受けずに、ヘミング加工を良好におこなうことができるローラヘミング加工方法を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、設定された軌道に基づいて加工用ローラを移動することで、ワークに立てたフランジを折り曲げるローラヘミング加工方法において、前記加工用ローラの摩耗量を検出する工程と、検出した摩耗量に基づいて前記加工用ローラの軌道を補正する工程と、を備えたことを特徴とする。
ここで、加工用ローラの周面がフランジに接触して摩耗すると、加工用ローラの直径が小さくなる。このため、直径が小さくなった加工用ローラを、ティーチングで設定された軌道に基づいて移動させても、加工用ローラをフランジに良好に押し付けることは難しい。
そこで、請求項1において、加工用ローラの摩耗量を検出し、検出した摩耗量に基づいて加工用ローラの軌道を補正することにした。
請求項2に係る発明は、前記加工用ローラに、前記フランジを仮の形状に折り曲げる仮曲げ部と、前記フランジを最終形状に折り曲げる本曲げ部とを備え、前記加工用ローラのうち、前記本曲げ部の摩耗量に基づいて前記加工用ローラの軌道を補正することを特徴とする。
加工用ローラに仮曲げ部と本曲げ部とを備えた場合、仮曲げ部および本曲げ部の両方の摩耗量を考慮して、加工用ローラの軌道を補正することが考えられる。
しかし、両方の摩耗量を考慮して加工用ローラの軌道を補正すると、補正に時間がかかり、生産性を高める妨げになる虞がある。
ここで、仮曲げ部でフランジを仮の形状に折り曲げる場合、フランジは空間に浮いた状態に保たれる。よって、仮の形状に折り曲げる際にはフランジの剛性が低いため、仮曲げ部の摩耗を小さく抑えることができる。
また、仮曲げ部でフランジを仮の形状に折り曲げる場合、折り曲げ形状が僅かに変化しても、本曲げ部で最終形状に折り曲げることが可能である。
そこで、請求項2において、加工用ローラのうち、本曲げ部の摩耗量に基づいて加工用ローラの軌道を補正することにした。
請求項1に係る発明では、加工用ローラの軌道を摩耗量に基づいて補正することで、フランジに対する加工用ローラの位置を、加工用ローラが摩耗する前と同じ状態に保つことができる。
よって、加工用ローラの周面が摩耗しても、加工用ローラをフランジに良好に押し付けることができる。
これにより、ワークに立てたフランジを折り曲げるヘミング加工を良好におこなうことができるという利点がある。
請求項2に係る発明では、加工用ローラのうち、本曲げ部の摩耗量に基づいて加工用ローラの軌道を補正することで、仮曲げ部および本曲げ部の両方の摩耗量を考慮して加工用ローラの軌道を補正する必要がない。
これにより、加工用ローラの軌道を時間をかけないで補正することが可能になり、生産性を高めることができるという利点がある。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は本発明に係るローラヘミング加工方法を実施する装置を示す概略図である。
ローラヘミング装置10は、ワーク11を加工位置に保持するワーク載置部材12と、ワーク載置部材12に保持されたワーク11のフランジ13を折曲げ加工する加工用ローラ14と、加工用ローラ14を支持するロボット15と、ロボット15の制御部16に接続された摩耗量検出部18とを備える。
ワーク11は、一例として、自動車用ボンネットの素材であり、アウターパネル21およびインナーパネル22を有する。
アウターパネル21は、4辺で略矩形状に形成された部材であり、フランジ(周縁部)13が略90°に折り曲げられた部材である。
このアウターパネル21は、ワーク載置部材12の表面12aに載置された状態で、フランジ13が表面12aに対して略直交するように立てられている。
インナーパネル22は、アウターパネル21に対して一回り小さく形成された部材である。このインナーパネル22は、アウターパネル21に載置された状態で、アウターパネル21のフランジ13近傍に周縁部22aが接触するように形成されている。
周縁部22a側にフランジ13を折り曲げることで、周縁部22aがアウターパネル21間に挟持される。アウターパネル21およびインナーパネル22が一体化されて自動車用ボンネットとなる。
加工用ローラ14は、ロボット15のアーム24に対して回転自在に支持された部材であって、フランジ13を周縁部22aに当接するまで略90°本曲げ状態に折り曲げる本曲げ部25と、フランジ13を略45°仮曲げ状態に折り曲げる仮曲げ部26とを有する。
すなわち、本曲げ部25は、フランジ13を最終形状まで折り曲げる部位である。また、仮曲げ部26は、フランジ13を仮の形状まで折り曲げる部位である。
本曲げ部25は、軸線14aに対して平行に形成された断面円形の周面(以下、「本曲げ周面」という)25aを有する。
仮曲げ部26は、本曲げ部25の先端部に設けられ、先細状に形成された部材である。この仮曲げ部26は、軸線14aに対して略45°に傾斜するように形成された断面円形の周面(以下、「仮曲げ周面」という)26aを有する。
ロボット15は、ロボット本体31にアーム24が三次元方向に移動可能に支持され、ロボット本体31の駆動部32に制御部16が接続されている。アーム24の先端部24aに加工用ローラ14が回転自在に設けられている。
ロボット15の制御部16で駆動部32を制御することで、アーム24を三次元方向に移動する。アーム24を三次元方向に移動することで、加工用ローラ14をワーク11のフランジ13に沿って移動することができる。
制御部16については後述する。
摩耗量検出部18は、検出本体35内に作動トランス36が収納され、作動トランス36の鉄心37に測定端子38が連結され、検出本体35が昇降手段(図示せず)によって測定位置P1と退避位置P2との間で昇降可能に設けられている。
この摩耗量検出部18は、検出本体35が測定位置P1に配置された状態において、測定端子38が加工用ローラ14の本曲げ周面25aに当接し、測定端子38が検出本体35側に押し込まれた状態に保たれる。
一方、検出本体35が退避位置P2に配置された状態において、測定端子38が本曲げ周面25aから離れた状態に保たれる。
この摩耗量検出部18によれば、検出本体35を測定位置P1に配置することで、測定端子38が本曲げ周面25aに当接し、測定端子38が検出本体35側に押し込まれる。
測定端子38とともに鉄心37が上方向に移動する。鉄心37の上方向の移動を作動トランス36で検出することで、測定端子38の位置を求める。
これにより、本曲げ部25の外径や摩耗量を検出することができる。検出した本曲げ部25の外径や摩耗量は制御部16に伝えられる。
制御部16は、ティーチングで設定された加工用ローラ14の軌道40(図3参照)や、本曲げ部25の未摩耗外径が予め記憶され、記憶された軌道40の情報に基づいてロボット15を制御する。
加えて、制御部16は、摩耗量検出部18から本曲げ部25の摩耗外径が伝えられたとき、伝えられた摩耗外径と、予め記憶されていた未摩耗外径とに基づいて摩耗量を求め、求めた摩耗量に基づいて加工用ローラ14の軌道40を軌道50(図6参照)に補正する。
加工用ローラ14の軌道40を補正することで、フランジ13に対する加工用ローラ14の位置を、ティーチングで設定された状態(すなわち、加工用ローラ14の摩耗前の状態)と同じにすることができる。
図2(a),(b)は本発明に係る加工用ローラでワークのフランジを折り曲げる動作を説明する概略図である。
(a)はフランジ13を仮曲げの状態に折り曲げる状態を示す。
ワーク11を加工位置に位置決めした後、加工用ローラ14を折曲げ開始位置P3に配置する。
加工用ローラ14を移動して仮曲げ部26をフランジ13に押し付け、仮曲げ周面26aでフランジ13を周縁部22a側に略45°仮の形状に折り曲げる。
ロボット15(図1参照)で加工用ローラ14を矢印Aの如く移動する。加工用ローラ14がアーム24を軸にして矢印Bの如く回転する。
加工用ローラ14をフランジ13に沿って移動させることで、フランジ13が周縁部22a側に略45°仮の形状に全周に亘って折り曲げられる。
(b)はフランジ13を本曲げの状態に折り曲げる状態を示す。
フランジ13の全周を仮の形状に折り曲げた後、加工用ローラ14を移動して本曲げ部25をフランジ13に押し付け、本曲げ周面25aでフランジ13を周縁部22aに当接するまで折り曲げる。
ロボット15で加工用ローラ14を矢印Aの如く再度移動する。加工用ローラ14がアーム24を軸にして矢印Bの如く回転する。
加工用ローラ14をフランジ13に沿って移動させることで、フランジ13が全周に亘って周縁部22aに当接するように最終形状に折り曲げられる。
つぎに、ローラヘミング装置10でワーク11をヘミング加工する方法(すなわち、本発明に係るローラヘミング加工方法)を図3〜図7に基づいて説明する。
図3は本発明に係る加工用ローラの軌道をティーチングで設定する例を説明する図である。
加工用ローラ14の本曲げ部25の未摩耗外径D1を摩耗量検出部18(図1参照)で検出する。検出した未摩耗外径D1の情報が制御部16(図1参照)に伝えられて記憶される。
未摩耗外径D1を摩耗量検出部18で検出した後、加工用ローラ14を折曲げ開始位置P3に配置する。
折曲げ開始位置P3に配置した後、加工用ローラ14を仮想ワーク39の周縁39aに沿って矢印Cの如く移動する。
これにより、加工用ローラ14の軌道40(第1〜第8の軌道41〜48)がティーチングで設定される。ティーチングで設定された軌道40(第1〜第8の軌道41〜48)は制御部16(図1参照)に記憶される。
なお、ティーチングで設定された軌道40は、ワーク載置部材12の表面12aに対して高さH1(図4(a)参照)に設定されている。
ここで、第1軌道41、第3軌道43、第5軌道45および第7軌道47は、直線状の軌道であり、それぞれの軌道長さがL1、L3、L5およびL7となる。
また、第2軌道42、第4軌道44、第6軌道46および第8軌道48は、半径R1で円弧角θの円弧状の軌道である。
よって、第2軌道42、第4軌道44、第6軌道46および第8軌道48は、それぞれの軌道長さL2、L4、L6およびL8が
2π×(R1)×(θ/360)
となる。
但し、R1=R+(D1/2)
R:仮想ワーク39の円弧長さ
である。
なお、仮想ワーク39は、一例として、ワーク11からフランジ13を除去した形状と同様に形成されたものである。
仮想ワーク39を用いることで、フランジ13に邪魔されずに、実際のヘミング加工と同様に加工用ローラ14を移動させることが可能である。
図4(a)〜(c)は本発明に係るティーチングで設定された軌道に基づいてフランジを折り曲げる例を説明する図である。
(a)において、ワーク11をワーク載置部材12の表面12aに載せ、このワーク11を加工位置に保持する。
図1に示す制御部16でロボット15を制御することで、加工用ローラ14をティーチングで設定された軌道40に基づいて移動させる。
すなわち、加工用ローラ14を折曲げ開始位置P3(図2(a)、図3参照)に配置した後、加工用ローラ14をフランジ13に向けて矢印Dの如く移動する。
加工用ローラ14は、ワーク載置部材12の表面12aに対して軸心(軸線)14aが高さH1に配置されている。
(b)において、加工用ローラ14の仮曲げ周面26aをフランジ13に押し付ける。フランジ13のうち、仮曲げ周面26aで押し付けられた部位が、周縁部22a側に略45°折り曲げられる。
加工用ローラ14を第1〜第8の軌道41〜48(図3参照)に基づいて移動させることで、加工用ローラ14がアーム24を軸にして矢印Eの如く回転する。
加工用ローラ14がフランジ13に沿って折曲げ開始位置P3(図2(a)、図3参照)まで移動する。これにより、フランジ13は、周縁部22a側に略45°仮の形状に全周に亘って折り曲げられる。
(c)において、加工用ローラ14が折曲げ開始位置P3(図2(a)、図3参照)に到達した後、加工用ローラ14の本曲げ周面25aをフランジ13に押し付ける。
フランジ13のうち、本曲げ周面25aで押し付けられた部位が、周縁部22aに当接するように折り曲げられる。
加工用ローラ14を第1〜第8の軌道41〜48(図3参照)に基づいて移動させることで、加工用ローラ14がアーム24を軸にして矢印Fの如く回転する。
加工用ローラ14がフランジ13に沿って折曲げ開始位置P3(図2(a)、図3参照)まで移動する。これにより、フランジ13は全周に亘って周縁部22aに当接させた最終形状に折り曲げられる。
図4(a)〜(c)の工程を多数回(所定回数)繰り返すことで、加工用ローラ14で多数枚のワーク11をヘミング加工する。
加工用ローラ14で多数枚のワーク11をヘミング加工することで、加工用ローラ14の本曲げ周面25aや仮曲げ周面26aが摩耗する。
図5(a),(b)は本発明に係る加工用ローラの摩耗量を検出する例を説明する図である。
(a)において、加工用ローラ14が折曲げ開始位置P3(図2(a)参照)に配置される。
摩耗量検出部18の検出本体35を測定位置P1まで下降させて、測定端子38を本曲げ周面25aに当接する。
測定端子38が検出本体35側に押し込まれた状態に保たれ、本曲げ部25の摩耗外径D2が検出される。検出された摩耗外径D2が制御部16に伝えられる。
(b)において、摩耗量検出部18の検出本体35を待機位置P2まで上昇させる。
本曲げ部25の摩耗外径D2が制御部16に伝えられたとき、制御部16で未摩耗外径D1と摩耗外径D2とに基づいて本曲げ部25の摩耗量を求める。
摩耗量は、(1/2)×(D1−D2)で求められる。求めた摩耗量に基づいて加工用ローラ14の高さH1をH2に補正する。
高さH1と高さH2との関係は、以下の通りである。
H2=H1−(1/2)×(D1−D2)
図6は本発明に係る加工用ローラの軌道を摩擦量に基づいて補正する例を説明する図である。
図3に示す軌道40を、求めた摩耗量に基づいて軌道50に補正する。
すなわち、図3に示す第1軌道41を第1軌道51に補正する。第1軌道41は直線状の軌道なので、第1軌道51は、第1軌道41の軌道長さL1と同じである。
同様に、図3に示す第3軌道43、第5軌道45および第7軌道47は、直線状の軌道なので、第3軌道53、第5軌道55および第7軌道57は、それぞれ第3軌道43、第5軌道45および第7軌道47の軌道長さL3,L5,L7と同じである。
よって、第1軌道51、第3軌道53、第5軌道55および第7軌道57は、それぞれ第1軌道41、第3軌道43、第5軌道45および第7軌道47に対して高さをH1からH2に下げるだけである。
さらに、図3に示す第2軌道42を第2軌道52に補正する。第2軌道52は半径R2で円弧角θの円弧状の軌道である。よって、第2軌道52は、軌道長さL2が
2π×(R2)×(θ/360)
となる。
但し、R2=R+(D2/2)
である。
同様に、第4軌道54、第6軌道56および第8軌道58は、半径R2で円弧角θの円弧状の軌道である。よって、第4軌道54、第6軌道56および第8軌道58は、それぞれの軌道長さL4,L6,L8が
2π×(R2)×(θ/360)
となる。
よって、第2軌道52、第4軌道54、第6軌道56および第8軌道58は、第2軌道42、第4軌道44、第6軌道46および第8軌道48に対して高さをH1からH2に下げるとともに、軌道長さL2,L4,L6,L8を2π×(R2)×(θ/360)に変える。
これにより、本曲げ部25の摩耗量に基づいて、軌道40(第1軌道41〜第8軌道48)を、軌道50(第1軌道51〜第8軌道58)に補正することができる。補正された軌道50(第1軌道51〜第8軌道58)は制御部16(図1参照)に記憶される。
図7(a)〜(c)は本発明に係るティーチングで設定された軌道を補正してフランジを折り曲げる例を説明する図である。
(a)において、ワーク11をワーク載置部材12の表面12aに載せ、このワーク11を加工位置に保持する。
図1に示す制御部16でロボット15を制御することで、加工用ローラ14を補正した軌道50に基づいて移動させる。
すなわち、加工用ローラ14を矢印Gの如く下降させる。ワーク11が、ワーク載置部材12の表面12aに対して軸心14aが高さH2になるように配置される。
加工用ローラ14は折曲げ開始位置P3(図2(a)、図6参照)に配置される。
つぎに、加工用ローラ14をフランジ13に向けて矢印Hの如く移動する。
(b)において、加工用ローラ14の仮曲げ周面26aをフランジ13に押し付ける。フランジ13のうち、仮曲げ周面26aで押し付けられた部位が、周縁部22a側に略45°折り曲げられる。
加工用ローラ14を第1〜第8の軌道51〜58(図6参照)に基づいて移動させることで、加工用ローラ14がアーム24を軸にして矢印Iの如く回転する。
加工用ローラ14がフランジ13に沿って折曲げ開始位置P3(図2(a)、図6参照)まで移動する。これにより、フランジ13は、周縁部22a側に略45°仮の形状に全周に亘って折り曲げられる。
(c)において、加工用ローラ14が折曲げ開始位置P3(図2(a)、図6参照)に到達した後、加工用ローラ14の本曲げ周面25aをフランジ13に押し付ける。
フランジ13のうち、本曲げ周面25aで押し付けられた部位が、周縁部22aに当接するように折り曲げられる。
加工用ローラ14を第1〜第8の軌道51〜58(図6参照)に基づいて移動させることで、加工用ローラ14がアーム24を軸にして矢印Jの如く回転する。
加工用ローラ14がフランジ13に沿って折曲げ開始位置P3(図2(a)、図6参照)まで移動する。これにより、フランジ13は全周に亘って周縁部22aに当接させた最終形状に折り曲げられる。
このように、加工用ローラ14(すなわち、本曲げ周面25a)の摩耗量に基づいて、軌道40(第1軌道41〜第8軌道48)を、軌道50(第1軌道51〜第8軌道58)に補正することで、フランジ13に対する本曲げ部25の位置を、ティーチングで設定した状態(すなわち、加工用ローラ14の摩耗前の状態)と同じにすることができる。
よって、加工用ローラ14の本曲げ周面25aが摩耗しても、本曲げ周面25aをフランジ13に良好に押し付けることができる。
これにより、ワーク11に立てたフランジ13を折り曲げるヘミング加工を良好におこなうことができる。
ところで、本発明に係るヘミング加工方法では、仮曲げ周面26aの摩耗量に基づいて加工用ローラ14の軌道40を補正していない。
このため、仮曲げ周面26aでフランジ13を仮の形状に折り曲げる際に、折り曲げ形状が正規の形状に対して僅かに変化することが考えられる。
しかし、仮曲げ周面26aでフランジ13を仮の形状に折り曲げる場合、フランジ13は空間に浮いた状態に保たれる。よって、仮の形状に折り曲げる際にはフランジ13の剛性が低いため、仮曲げ周面26aの摩耗を小さく抑えることができる。
また、仮の形状に折り曲げる際に、折り曲げ形状が僅かに変化しても、本曲げ周面25aで折り曲げる際に、フランジ13を最終形状に良好に折り曲げることができる。
よって、仮曲げ部26および本曲げ部25の両方の摩耗量を考慮して加工用ローラ14の軌道40を補正する必要がない。
これにより、加工用ローラ14の軌道40を時間をかけないで補正することができる。
なお、前記実施の形態では、ワーク載置部材12の表面12aを上向きに配置した例について説明したが、これに限らないで、例えば、ワーク載置部材12の表面12aを横向きに配置しても同様の効果を得ることができる。
また、前記実施の形態では、ワーク11として自動車用ボンネットの素材を例示したが、これに限らないで、自動車用サイドドアなどの他の素材をワークとしても同様の効果を得ることができる。
さらに、前記実施の形態では、摩耗量検出部18として測定端子38を本曲げ周面25aに接触させて本曲げ部25の外径を測定する例について説明したが、その他の摩耗量検出部18として、例えば、レーザ光や超音波などの非接触タイプのものを用いることも可能である。
また、前記実施の形態では、測定端子38で本曲げ周面25aの一箇所を測定して本曲げ部25の外径を求める例について説明したが、加工用ローラ14を回転させて測定端子38で本曲げ周面25aの全周を測定して本曲げ部25の外径を求めることも可能である。
さらに、前記実施の形態では、加工用ローラ14が移動する軌道40,50を二次元平面に適用した例について説明したが、これに限らないで、加工用ローラ14が移動する軌道を三次元空間に適用させても同様の効果を得ることができる。
本発明は、ワークに立てたフランジを加工用ローラで折り曲げるローラヘミング加工方法への適用に好適である。
本発明に係るローラヘミング加工方法を実施する装置を示す概略図である。 本発明に係る加工用ローラでワークのフランジを折り曲げる動作を説明する概略図である。 本発明に係る加工用ローラの軌道をティーチングで設定する例を説明する図である。 本発明に係るティーチングで設定された軌道に基づいてフランジを折り曲げる例を説明する図である。 本発明に係る加工用ローラの摩耗量を検出する例を説明する図である。 本発明に係る加工用ローラの軌道を摩擦量に基づいて補正する例を説明する図である。 本発明に係るティーチングで設定された軌道を補正してフランジを折り曲げる例を説明する図である。
符号の説明
10…ローラヘミング装置、11…ワーク、13…フランジ、14…加工用ローラ、25…本曲げ部、25a…本曲げ周面、26…仮曲げ部、26a…仮曲げ周面、40,50…軌道。

Claims (2)

  1. 設定された軌道に基づいて加工用ローラを移動することで、ワークに立てたフランジを折り曲げるローラヘミング加工方法において、
    前記加工用ローラの摩耗量を検出する工程と、
    検出した摩耗量に基づいて前記加工用ローラの軌道を補正する工程と、
    を備えたことを特徴とするローラヘミング加工方法。
  2. 前記加工用ローラに、前記フランジを仮の形状に折り曲げる仮曲げ部と、前記フランジを最終形状に折り曲げる本曲げ部とを備え、
    前記加工用ローラのうち、前記本曲げ部の摩耗量に基づいて前記加工用ローラの軌道を補正することを特徴とする請求項1記載のローラヘミング加工方法。
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