JP2008093689A - ローラヘミング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ローラヘミング装置10は、ワーク載置部材12に突没自在に設けられ、ワーク載置部材12に対して突状態に配置されることでワーク11を加工位置に位置決めする位置決めピン13と、位置決めピン13に対してワーク11の中心11a寄りにS寸法だけオフセットされるとともにワーク載置部材12の裏側に設けられ、位置決めピン13を突没状態に移動するピン移動部14とを備える。
【選択図】図2
Description
例えば、自動車のボンネットをローラヘミング装置で製造する場合、アウタープレートにインナープレートを重ねた状態で、アウタープレートおよびインナープレートを加工位置に保持し、加工位置に保持したアウタープレートのフランジ(周縁部)をローラで折り曲げてインナープレートの周縁部に被せる。
これにより、アウタープレートのフランジがインナープレートの周縁部に押し付けられ、アウタープレートおよびインナープレートが一体化されてボンネットが製造される。
位置決め部材として、位置決めアームを支持ピンを介して揺動自在に取り付けたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
ワークのフランジをローラで折り曲げる際には、位置決めアームを下方に揺動させることで水平に倒し、位置決めアームにローラが干渉することを防ぐ。
このため、位置決めアームの全長を長く形成する必要がある。全長の長い位置決めアームを下方に揺動させると、位置決めアームの先端部がフランジの下方においてフランジの外側に大きく突出する。
このため、例えば、フランジの下方にローラなどの部材を配置する場合に、フランジの外側に大きく突出する位置決めアームを回避させる必要があり、ローラなどの部材のレイアウトに制約を受ける。
この支持ピンは、加工用ローラとの干渉を避けるために、ワーク載置部材の裏側に設ける必要がある。
このため、位置決めピンの全長が長くなり、位置決めピンの小型化が図れない。
そこで、位置決めピンを直線方向に突没するように構成した。
位置決めピンはワークのフランジ近傍に配置されているので、ピン移動部をワークの中心寄りにオフセットさせることで、フランジの下方から離すことができる。
ここで、オフセットとは、位置決めピンに対してピン移動部を所定の間隔をおいて配置することをいう。
空間に案内部を設けることで、ピン移動部の制約を受けずに案内部のレイアウトを決めることができる。
よって、案内部でガイドローラを好適な位置(すなわち、加工用ローラを案内するために好ましい位置)に保ちながら案内することができる。
これにより、ガイドローラで加工用ローラを良好に案内することができるという利点がある。
これにより、位置決めピンを直線状に形成することが可能になり、位置決めピンの小型化を図ることができるという利点がある。
図1は本発明に係るローラヘミング装置を示す概略図である。
ローラヘミング装置10は、ワーク11を載せるワーク載置部材12と、ワーク載置部材12に突没自在に設けられた位置決めピン13…と、位置決めピン13…を突没状態に移動するピン移動部14…と、位置決めピン13…でワーク11を位置決めした状態でワーク11のフランジ15を折曲げ加工する加工用ローラ16と、加工用ローラ16を案内するガイド部17と、ガイド部17および加工用ローラ16をワーク11に沿って移動させるロボット18とを備える。
アウターパネル21は、4辺で略矩形状に形成された部材であり、フランジ(周縁部)15が略90°に折り曲げられた部材である。
このアウターパネル21は、ワーク載置部材12の表面12aに載置された状態で、フランジ15が表面12aに対して略直交するように立てられている。
周縁部22a側にフランジ15を折り曲げることで、周縁部22aがアウターパネル21間に挟持される。アウターパネル21およびインナーパネル22が一体化されて自動車用ボンネットとなる。
外側・内側のガイド溝24,25は、ピン移動部14に対してワーク11の外側方向に設けられている。
位置決めピン13は、基端部13aがピン移動部14に連結され、先端部13bが先細状に形成されている。この位置決めピン13は、収納部26に突状態に配置され、ワーク11を加工位置に位置決めする突状態と、ワーク11の位置決めを解除する没状態とに移動可能な部材である。
ここで、位置決めピン13は、ワーク11の4辺にそれぞれ臨むように4本がワーク載置部材12に設けられている(但し、2本のみを図示する)。
没状態とは、位置決めピン13が収納部26に収納されて先端部13bが表面12aに対して面一、または表面12aに対して僅かに凹むように配置されることで、位置決めピン13によるワーク11の位置決めを解除した状態をいう。
シリンダユニット28として、エアシリンダを例示するが、これに限定するものではない。
このピン移動部14は、4本の位置決めピン13に対応させて4個がワーク載置部材12に設けられている(但し、2個のみを図示する)。
よって、ピン移動部14をワーク11の中心11a寄りにS寸法だけオフセットさせることで、ピン移動部14をフランジ15下方から離すことができる。
これにより、フランジ15の下方に空間30を確保することが可能になり、外側・内側のガイド溝24,25やガイドローラ45などの部材のレイアウトを、ピン移動部14の制約を受けずに決めることができる。
位置決めピン13が表面12aから突出して、突状態に保持される。
位置決めピン13が表面12aに対して面一、または表面12aに対して僅かに凹むように沈没して、没状態に保持される。
位置決めピン13を直線状に形成することで、位置決めピンの小型化を図ることができる。
すなわち、本曲げ部33は、フランジ15を最終形状まで折り曲げる部位である。また、仮曲げ部34は、フランジ15を仮の形状まで折り曲げる部位である。
仮曲げ部34は、本曲げ部33の先端部に設けられ、先細状に形成された部材である。この仮曲げ部34は、軸線35に対して略45°に傾斜するように形成された断面円形の周面(以下、「仮曲げ周面」という)34aを有する。
ガイドローラ45は、ワーク載置部材12の裏側に配置可能に設けられている。
一方、シリンダユニット28を作動させて、ロッド部28aを後退させることで、ガイドローラ45を矢印の如く下方に向けて移動する。ガイドローラ45が外側ガイド溝24や内側ガイド溝25の下方に退避した位置に保持される。
これにより、加工用ローラ16をフランジ15に沿って良好に案内することができる。
空間30に外側・内側のガイド溝24,25を設けることで、ピン移動部14の制約を受けずに外側・内側のガイド溝24,25のレイアウトを決めることができる。
これにより、ガイドローラ45で加工用ローラ16をフランジ15に沿って良好に案内することができる。
シリンダユニット28を埋設させる必要がないので、ワーク載置部材12の厚さ寸法を薄く設定することができ、ワーク載置部材12の小型化を図ることができる。
さらに、L形フレーム37の下端部37aにガイド部17が設けられている。
よって、ロボット18を駆動してアーム47を三次元方向に移動することで、加工用ローラ16およびガイド部17をワーク11のフランジ15に沿って移動することができる。
(a)はフランジ15が仮曲げの状態に折り曲げられる状態を示す。
ワーク11を位置決めピン13(図2参照)で加工位置に位置決めした後、加工用ローラ16を折曲げ開始位置P1に配置する。
加工用ローラ16を移動して仮曲げ部34をフランジ15に押し付け、仮曲げ部34の仮曲げ周面34aでフランジ15を周縁部22a側に略45°折り曲げる。
加工用ローラ16をフランジ15に沿って移動させることで、フランジ15が周縁部22a側に略45°仮曲げの状態に全周に亘って折り曲げられる。
フランジ15の全周を仮曲げの状態に折り曲げた後、加工用ローラ16を移動して本曲げ部33をフランジ15に押し付け、本曲げ部33の本曲げ周面33aでフランジ15を周縁部22aに当接するまで折り曲げる。
加工用ローラ16をフランジ15に沿って移動させることで、フランジ15が周縁部22aに当接した状態に全周に亘って折り曲げられる。
図4(a),(b)は本発明に係る仮曲げ部をフランジに向けて移動する例を説明する図である。
(a)において、ワーク11をワーク載置部材12に載せ、このワーク11を位置決めピン13で加工位置に位置決めする。
ワーク11を加工位置に保持した後、ワーク11を真空吸着手段(図示せず)などで加工位置に保持する。
位置決めピン13を矢印Cの如く下降させる。
加工用ローラ16を折曲げ開始位置P1(図3(a)参照)に配置する。ロボット18で加工用ローラ16をフランジ15に向けて矢印Dの如く移動する。
同時に、ガイドローラ45が外側ガイド溝24に向けて矢印Eの如く移動する。
(a)において、加工用ローラ16の仮曲げ部34をフランジ15に押し付ける。フランジ15のうち、仮曲げ部34で押し付けられた部位が、周縁部22a側に略45°折り曲げられる。
同時に、ガイドローラ45が外側ガイド溝24の下方に位置する。ガイドローラ45を矢印Fの如く上昇させて外側ガイド溝24に当接する。
同時に、ガイドローラ45が外側ガイド溝24に沿って移動するとともに、ガイドローラ45がガイド支持軸44を軸にして矢印Hの如く回転する。
よって、加工用ローラ16がフランジ15に沿って良好に移動する。これにより、フランジ15を周縁部22a側に略45°仮曲げの状態に全周に亘って良好に折り曲げることができる。
(a)において、加工用ローラ16を折曲げ開始位置P1(図3(a)参照)に配置する。ガイドローラ45を外側ガイド溝24から離れる方向に矢印Iの如く移動する。
ロボット18で加工用ローラ16を矢印Jの如く移動する。
同時に、ガイドローラ45が内側ガイド溝25に向けて矢印Kの如く移動する。
同時に、ガイドローラ45が内側ガイド溝25の下方に位置する。ガイドローラ45を矢印Lの如く上昇させて内側ガイド溝25に当接する。
ロボット18で加工用ローラ16をフランジ15に沿って移動する。加工用ローラ16がローラ支持軸31を軸にして矢印Mの如く回転する。
同時に、ガイドローラ45が内側ガイド溝25に沿って移動するとともに、ガイドローラ45がガイド支持軸44を軸にして矢印Nの如く回転する。
よって、加工用ローラ16がフランジ15に沿って良好に移動する。これにより、フランジ15を周縁部22aに当接させた本曲げの状態に全周に亘って良好に折り曲げることができる。
この場合、位置決めピン13…を左右方向に直線状に移動させることで突没させる。
案内部として外側・内側のガイド凸部を用いた場合、ガイドローラ45の周面に凹部を形成し、凹部を備えたガイドローラ45を外側・内側のガイド凸部で案内する。
Claims (3)
- ワーク載置部材にワークを位置決めし、このワークに立てたフランジに加工用ローラを押し付け、この加工用ローラを前記フランジに対して相対的に移動することで前記フランジを折り曲げるローラヘミング装置において、
前記ワーク載置部材に突没自在に設けられ、前記ワーク載置部材に対して突状態に配置されることで前記ワークを加工位置に位置決めする位置決めピンと、
この位置決めピンに対して前記ワークの中心寄りにオフセットされるとともに前記ワーク載置部材の裏側に設けられ、前記位置決めピンを突没状態に移動するピン移動部と、
を備えたことを特徴とするローラヘミング装置。 - 前記ワーク載置部材の裏側で、かつ前記ピン移動部に対して前記ワークの外側方向に設けられた案内部と、
前記案内部に沿って移動することで、前記加工用ローラを案内するガイドローラと、
を備えたことを特徴とする請求項1記載のローラヘミング装置。 - 前記位置決めピンを直線方向に突没自在に構成したことを特徴とする請求項1または請求項2記載のローラヘミング装置。
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