JP2008088582A - 低密度印刷用紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】低密度で、紙腰が柔軟で、印刷時のインキ着肉性が良好で、ブランケットへの紙粉付着が少ない印刷適性に優れた低密度印刷用紙を提供する。
【解決手段】紙中に低密度化剤を対パルプ当たり0.3〜2.0質量%、カルボキシメチルセルロースを0.05〜2.0質量%、更に好ましくは、対パルプ当たり0.1〜1.0質量%添加する。さらに、カルボキシメチルセルロースの置換度が0.7以上である。
【選択図】なし

Description

本発明は、低密度な印刷用紙に関するものである。更に詳しくは、低密度で紙腰が柔軟であり、印刷時のインキ着肉性が良好で、ブランケットへの紙粉付着が少ない印刷適性に優れた低密度印刷用紙に関するものである。
近年、活字離れを反映し書籍、コミック本、コート紙においても軽量化が進んでいる。また、森林資源の有効活用といった環境の観点からも紙の軽量化は避けては通れない問題となっている。特に上質系非塗工印刷用紙では、低密度化が進んでおり、書籍用紙などは読みやすさの点で紙腰の柔軟なもの、印刷品位の優れ印刷映えがするなど、低密度以外の品質も要求されるようになってきた。また、印刷時においては、低密度印刷用紙に特有のブランケットへの紙粉付着悪化に対して、軽減できるものが求められるようになってきた。ここで、紙の軽量化とは紙の厚さを維持しながら紙を軽くする、すなわち低密度化を意味する。
紙の低密度化に関する従来の技術としては、原料パルプの選択、パルプ叩解度の低減、抄紙時のプレス処理やカレンダー処理の線圧低減、低密度化填料の使用、低密度化剤の使用などが挙げられる。
原料パルプの選択に関しては、まずパルプの種類が挙げられる。一般的に製紙用パルプには木材パルプが使用されているが、化学薬品により繊維中の補強材料であるリグニンを抽出した化学パルプよりも、薬品は使用せずグラインダーで木材を磨り潰す砕木パルプやリファイナーで木材を解繊して得られるサーモメカニカルのような機械パルプの方が剛直な繊維を得られるため、低密度化には効果的であることは公知である。
しかし、上質紙の場合、砕木パルプ、機械パルプ、サーモメカニカルパルプを原料パルプとして使用することは規格上問題があり、また経時による退色などの品質上での問題もあるため、上質紙の原料は化学パルプのみとなる。この化学パルプは、その原料木材の樹種や産地により繊維の形状が異なってくる。従って、上質紙の密度は、使用する化学パルプ樹種や産地の影響を強く受ける。パルプ繊維自体が粗大な方が、紙の低密度化に効果がある。上質紙には主に広葉樹パルプが配合されているが、広葉樹で比較的低密度化が可能な樹種としてはガムウッド、メープル、バーチ、マングローブなどが公知である。樹種を特定した例としては、カナダ標準フリーネス(以下、CSFと記述する)が500ml以上のフタバガキ類広葉樹の漂白パルプを使用する方法が開示されている(特許文献1参照)。しかしながら、この方法では、パルプ叩解度が十分でなく、強度不足により、印刷時にブランケットへの紙粉付着が多くなり、印刷操業性を低下させる。また、密度低下により紙の平滑性が低下し、インキ着肉性が悪化するため、印刷品位も損ねる。
また、原料木材チップとしてユーカリプタスデバーシカラー(Eucalyptus diversicolor)をチップに混合し、蒸解、漂白して得られる漂白化学パルプを原料として用いる方法が開示されている(特許文献2参照)。この方法においても、密度低下により、紙の平滑性低下を招き、インキ着肉性が悪化するため、印刷品位を損ねる。
このようなパルプの種類の他に、紙に対して填料分として中空の合成有機物のカプセルを配合することにより低密度化を達成する方法が開示されている(特許文献3参照)。しかしながら、この方法では、抄紙時の乾燥条件の設定が難しい上、不均一な発泡により紙の外観を著しく損ね、インキ着肉性が悪化するため、印刷品位を損ねる。
また、低密度化剤として、高級アルコールのエチレン及び/またはプロピレンオキサイド付加物、多価アルコール型非イオン界面活性化剤(特許文献4参照)、高級脂肪酸のエチレンオキサイド付加物(特許文献5参照)、多価アルコールと脂肪酸エステル化合物、多価アルコールと脂肪酸エステル化合物のエチレンオキサイド付加物、あるいは脂肪酸ポリアミドアミン(特許文献6参照)などが開示されている。これらの方法によれば、中空の合成有機物のような紙の外観を損ねることなく、低密度化を達成することが出来るが、いずれも紙力を低下させるため、印刷時にブランケットへの紙粉付着が多くなり印刷操業性を低下させ、また低密度になるに従い、インキ着肉性が低下し、印刷品位を損ねる。
また、ブランケットへの紙粉付着を少なくするため、無定形シリカ若しくは無定形シリケートを含有した原紙に水溶性高分子と耐水化剤から成る表面処理剤を塗布する方法が開示されている(特許文献7参照)。しかしながら、この方法では、水溶性高分子の膜強度が強くなるがために、紙腰が硬くなりすぎて書籍用紙や雑誌などに適用した場合、読みにくくなる問題がある。
上記のように、従来の方法では、低密度と紙腰、印刷品位、印刷操業性を両立する低密度印刷用紙が得られていないのが現状である。
特許第3657380号公報 特開2005−15950号公報 特開第2689787号公報 国際公開第98/03730号パンフレット 特許第3453505号公報 特開平11−350380号公報 特許第3306860号公報
従って、本発明の目的は、低密度で紙腰が柔軟で、印刷品位と印刷操業性に優れた低密度印刷用紙を提供することである。
本発明の上記目的は、以下の方法によって達成された。
紙中に、低密度化剤を対パルプ当たり0.3〜2.0質量%、カルボキシメチルセルロースを対パルプ当たり0.05〜0.2質量%含有することを特徴とする低密度印刷用紙である。
さらに好ましくは、カルボキシメチルセルロースの添加率が対パルプ当たり、0.1〜1.0質量%であることを特徴とする低密度印刷用紙である。
さらに好ましくは、カルボキシメチルセルロースの置換度が0.7以上であることを特徴とする低密度印刷用紙である。
本発明を実施することにより、特に低密度で紙腰が柔軟で、印刷品位と印刷操業性に優れた低密度印刷用紙を提供することが可能となる。
以下、本発明の低密度印刷用紙を詳細に説明する。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、低密度化剤とカルボキシメチルセルロースの添加率を調整することにより上記課題を解決するに至った。すなわち、低密度化剤をパルプ当たり0.3〜2.0質量%、カルボキシメチルセルロースをパルプ当たり0.05〜2.0質量%添加することで、低密度で紙腰が柔軟な、印刷品位が良好でブランケットへの紙粉付着が少ない低密度印刷用紙を得ることが可能となる。また、カルボキシメチルセルロースの添加率がパルプ当たり0.1〜1.0質量%とすることにより、紙腰の柔軟性を維持しつつ、更に印刷適性が良好となる。加えてカルボキシメチルセルロースのエーテル化度を0.7以上とすることで更にブランケットへの紙粉付着を抑制することが可能となる。低密度化剤とカルボキシメチルセルロースの併用により上記課題を解決できる理由は定かではないが、カルボキシメチルセルロースの添加により、パルプ繊維表面のマイナス電荷が増幅し、カチオン性の低密度化剤がパルプ繊維表面に均一に留まるため、低密度化と紙腰の柔軟性を効果的に高めると推測される。また、カルボキシメチルセルロース自体のバインダー効果に加え、カチオン化澱粉や硫酸バンド等のカチオン性物質との相互作用により、強度の発現と填料の脱落が防止できるため、印刷時のブランケットへの紙粉付着量が軽減できるものと推測される。また、目止め効果により透気性が適度に低くなり、インキの沈み込みを抑制できるため印刷濃度が高く、印刷映えを高めると推測される。
本発明は、下記の各発明を包含する。
(1)紙中に、低密度化剤を対パルプ当たり0.3〜2.0質量%、カルボキシメチルセルロースを0.05〜2.0質量%含有することを特徴とする低密度印刷用紙。
(2)カルボキシメチルセルロースの添加率が対パルプ当たり0.1〜1.0質量%であることを特徴とする(1)の低密度印刷用紙。
(3)カルボキシメチルセルロースの置換度が0.7以上であることを特徴とする(1)または(2)の低密度印刷用紙。
本発明の低密度化剤とは、疎水基と親水基を持つ化合物であって、現在知られているものは、界面活性剤であり、高級アルコールのエチレンオキサイド付加物や脂肪酸ポリアミドアミンなどを例示することが出来るが、低密度化が可能であればこのような組成に限定されることはない。低密度化の機構については明らかではなく、また、上市されている低密度化剤の組成は同一ではないが、いずれにしても抄紙時にパルプ繊維に定着し、パルプ繊維間の結合阻害要因として働くため、繊維結合間の距離を増すことにより紙にした場合、低密度化されると考えられている。
本発明のカルボキシメチルセルロースとは、木材パルプ、リンターパルプ等を原料とし、モノクロル酢酸等を反応させて合成されたセルロース誘導体であり、工業的には水媒法、溶媒法等の公知の製造方法で得られるものである。
本発明では、低密度化剤の添加率はパルプ当たり0.3〜2.0質量%で、カルボキシメチルセルロースの添加率はパルプ当たり0.05〜2.0質量%、さらには0.1〜1.0質量%が好ましい。低密度化剤が0.3質量%未満では、満足な低密度化効果が得られず、2.0質量%を超えると、紙全体の強度をいたずらに低下させる結果、印刷時のブランケットへの紙粉付着が多くなり印刷操業性を低下させ、印刷品位も損ねる。また、カルボキシメチルセルロースの添加率が0.05質量%未満では、十分な紙力が得られず印刷時のブランケットへの紙粉付着が多くなり印刷操業性を損ねるばかりでなく、目止め効果も少なく、印刷濃度が上がらず満足な印刷品位も得られない。カルボキシメチルセルロースの添加率がパルプ当たり2.0質量%を超えると、十分な低密度化効果が得られず、また、ろ水性を低下させるため、抄紙時の生産性を低下させてしまう。
本発明では、カルボキシメチルセルロースのエーテル化度は、0.5以上のものが好ましい。更には0.7以上のものが好ましい。エーテル化度が0.5未満でもインキ着肉性及び印刷操業性への効果はあるが、0.5以上のものと比べるとそれらに対する効果は落ちる。
本発明のカルボキシメチルセルロースは、使用するパルプ繊維の性状や製造方法により様々な重合度のものが製造可能であるが、1%水溶液の粘度が5〜16,000mPa・s(0.1N−NaCl溶媒、25℃、B型粘度計)平均重合度が100〜4,500、平均分子量が2万〜100万の範囲のものである。本発明に用いられるカルボキシメチルセルロースは、殆どがカルボン酸ナトリウム塩、あるいはカリウム塩であり、正確に記せば、カルボキシメチルセルロースナトリウムあるいはカルボキシメチルセルロースカリウムであるが、慣用上ナトリウムやカリウムの記載は省略し、単にカルボキシメチルセルロースと表示する。安価で効果の高いカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩を用いることが好ましい。また、パルプスラリーへ添加する際の溶液濃度は、濃度が高すぎると粘性が高くスラリーへの拡散が悪くなるため、0.5〜5.0質量%、好ましくは0.5〜3.0質量%の範囲である。
カルボキシメチルセルロースを溶かすための溶媒は通常、水であるが、カルボキシメチルセルロースが安定に溶解する範囲で、必要に応じて水と相溶性のある溶剤、例えばメタノール、エタノール等を水に対して10.0〜30.0質量%の割合で混合してもよいし、カルボキシメチルセルロースが安定する範囲で、ボウショウ等の電解質等、他の物質を混合してもよい。
本発明に用いられるパルプとしては、LBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)、NBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)、LBSP(広葉樹晒亜硫酸パルプ)、NBSP(針葉樹晒亜硫酸パルプ)など従来から知られている化学パルプの何れもが使用でき、またGP(グランドパルプ)やTMP(サーモメカニカルパルプ)など各種の機械パルプ、さらには古紙パルプや非木材パルプ、合成パルプ、各種パルプ繊維のマーセル化など化学的処理を加えたパルプについても低密度印刷用紙としての特性や紙の品質を損なわない範囲で単独にあるいは併用して使用する事が可能である。
本発明で用いられる内添填料としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、デラミネーティッドカオリン、焼成カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、カチオン修飾したコロイダルシリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、アルミナ水和物、リトポン、ゼオライト、加水ハロサイト、水酸化マグネシウムなどの白色無機顔料、有機顔料といった公知の製紙用填料を単独あるいは混合して使用することが出来るが、これらの填料は、カルボキシメチルセルロースを添加した後に、添加することが好ましい。
本発明で用いられるパルプスラリー中には、本発明の効果を阻害しない範囲で、一般に知られる各種の抄紙用助剤を用いることが出来る。例えば、紙力剤として澱粉、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルアルコール、ガラクトマンナンなど、湿潤紙力剤としてポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂など、サイズ剤としてアルキルケテンダイマー、アルケニルまたはアルキル琥珀酸無水物、脂肪酸金属塩、脂肪酸、エポキシ系高級脂肪酸アミド、ロジン誘導体など、定着剤として塩化アルミニウム、硫酸バンドなどの水溶性アルミニウム塩など、pH調整剤として水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、硫酸、塩酸など、他に歩留まり向上剤、染料、顔料、蛍光増白剤、を適宜組み合わせて含有すると有利である。
本発明の紙の製造方法において使用する抄紙機は、一般的な抄紙機であれば特に制限は無く、長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、ハイブリット抄紙機、円網抄紙機、ヤンキー抄紙機、各種のコンビネーション抄紙機など製紙業界で公知の抄紙機を適宜使用できるが、抄紙機ウェットパートおよびプレスパートにおいて紙匹に加える外力をできる限り穏やかにする設備や運転条件が望ましく、例えば、湿った状態の紙匹を低圧で処理できるシュープレスや乾燥後の平滑化処理をソフトカレンダーで行う事は、本発明の嵩高効果を損ねず望ましい方法である。また、抄紙機上に各種サイズプレス装置、ロールコーター等を設けて、各種澱粉、PVA、PAM、表面サイズ剤等の表面処理剤を塗布することも可能である。
以下に、本発明の実施例をあげて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。又、実施例において示す「部」及び「%」は、断りのない限り実質固形分の質量部及び質量%を示す。
(実施例1)
市販のLBKPを実験用ナイアガラビーターでろ水度が450mlcsfになるように叩解した後、対パルプ当たりに下記の順に薬品を添加し、手抄き用試料を得た。
低密度化剤として、
星光PMC社製「PT−8104」 0.3質量%
カルボキシメチルセルロース(エーテル化度:0.5)として、
第一工業製薬製「セロゲンPL−15」 0.05質量%
軽質炭酸カルシウム(原紙中灰分で表示)として、
奥多摩工業製「タマパール121」
紙中含有量が15質量%になるように添加量調整
定着剤として、
硫酸バンド 0.4質量%
カチオン化澱粉として、
日本食品加工製「ネオタック40T」 0.7質量%
アルキルケテンダイマーサイズ剤として、
荒川化学工業製「サイズパインK−903−20」 0.1質量%
カチオン性ポリアクリルアミド歩留まり向上剤として、
ハイモ製「ハイモロックNR11LS」 0.02質量%
得られた試料で角型手抄き器にて、坪量80g/mのウェットシートを作製し、実験用ロールプレスにて湿紙水分が55%になるように線圧を調整して搾水した後、実験用ドラムドライヤーにて表面温度120℃、1分間の条件で乾燥した。得られた乾燥シートを実験用サイズプレス装置にて、酸化澱粉として、日本食品化工社製「MS−3800」を固形付着量で1.5g/mとなるように濃度調整して手抄きシートを作製した。
(実施例2〜8)
表1の実施例2〜実施例8の通りに低密度化剤添加率とカルボキシメチルセルロース添加率の条件にした以外は実施例1と同様にして、実施例2〜実施例8の手抄きシートを作製した。
(実施例9〜11)
エーテル化度が0.7のカルボキシメチルセルロース(ダイセル化学工業社製「1105」)を表1の実施例9〜実施例11の通りの添加率で添加した以外は実施例6と同様にして、実施例9〜実施例11の手抄きシートを作製した。
(実施例12)
実施例6においてエーテル化度が0.9のカルボキシメチルセルロース(ダイセル化学工業社製「1205」)を用いた以外は実施例6と同様にして、実施例12の手抄きシートを作製した。
(実施例13)
実施例10において低密度化剤を花王社製「KB−115」用いた以外は実施例10と同様にして、実施例13の手抄きシートを作製した。
(実施例14)
実施例10において、低密度化剤を第一工業製薬社製「G−5462」を用いた以外は実施例10と同様にして、実施例14の手抄きシートを作製した。
(比較例1)
実施例9において、低密度化剤の添加率を対パルプ当たり0.2質量%、カルボキシメチルセルロースの添加率を対パルプ当たり0.05質量%とした以外は実施例9と同様にして、比較例1の手抄きシートを作製した。
(比較例2〜比較例4)
表1の比較例2〜比較例4の通りに低密度化剤添加率とカルボキシメチルセルロース添加率の条件にした以外は比較例1と同様にして、比較例2〜比較例4の手抄きシートを作製した。
(比較例5)
比較例1において、カルボキシメチルセルロースの代わりにポリアクリルアミド系合成紙力剤(荒川化学工業社製「ポリストロン117」)を対パルプ当たり0.5質量%添加した以外は比較例1と同様にして、比較例5の手抄きシートを作製した。
Figure 2008088582
<密度評価>
得られた手抄きシートの密度をJIS P8118に従い測定した。最近の市場の動向から、低密度印刷用紙として通用する密度は0.70g/cm未満である。低密度印刷用紙として、十分通用する密度は0.65g/cmである。低密度印刷用紙の密度として、最上級レベルは0.60g/cm未満である。
<印刷品位評価>
得られた手抄きシートに対して、石川島産業機械社製「RI−1型印刷試験器」を用いて、下記の印刷条件にて印刷見本を作製した。
オフセット印刷インキとして、
大日本インキ社製「スペースカラーFusionG 墨S」 0.65cc
ドラム回転数 30rpm
印刷見本の印刷部位の印刷濃度の指標として、GretagMcbeth社製「SpectroEya」を用いてOD値を10点測定し、平均値を算出した。また、目視にてインキの着肉ムラを評価した。印刷濃度(OD値)が高く、インキ着肉ムラが非常に少ないものを◎、印刷濃度(OD値)が高く、インキ着肉ムラが少ないものを○、印刷濃度、インキ着肉ムラともに○レベルより劣るが実用上問題ないと思われるものを△、印刷濃度(OD値)が低く、インキ着肉ムラも悪いものを×とした。実用上使用できるレベルは△以上である。
<ドライピック評価>
印刷時のブランケットへの紙粉付着の指標として、「RI−1型印刷試験器」にてドライピックを下記の条件にて評価した。
評価用インキとして、
大日本インキ社製「IGT測定用インキTV.20」 1.0cc
ドラム回転数 60rpm
印刷後の見本を目視評価し、面向けが全くないものを◎、面ムケが極少のものを○、若干の面ムケ等があるが、問題無く使用できると思われるものを△、面ムケが多く生じ、使用するには問題が生じると思われるものを×とした。実使用上問題無く使用できるものは△以上である。
<紙腰評価>
得られた手抄きシートに対して、手で持ったときの紙腰を感覚にて評価した。紙腰が適度であり、柔軟性を兼ね備えているものを○、やや剛度が高いが使用するのにはあまり気にならないと思われるものを△、剛度が高く柔軟性に劣ると思われるものを×とした。実使用上問題無く使用できるものは△以上である。
Figure 2008088582
<結果評価>
実施例1〜実施例8と比較例1〜比較例5を比較することにより、低密度化剤の添加率がパルプ当たり0.3〜2.0質量%で、カルボキシメチルセルロースの添加率がパルプ当たり0.05〜2.0質量%の時、紙腰が柔軟で印刷濃度が高くインキ着肉ムラが少なく、ブランケットへの紙粉付着の少ない印刷操業性優れた低密度印刷用紙が得られることが明らかである。また、実施例9〜実施例12の結果から、カルボキシメチルセルロースのエーテル化度が0.7以上で、カルボキシメチルセルロースの添加率がパルプ当たり0.1〜1.0質量%のとき、ブランケットへの紙粉付着が更に良好な低密度印刷用紙が得られることが明らかである。
本発明によれば、低密度で紙腰が柔軟であり、印刷品位が良好で、ブランケットへの紙粉付着が少なく印刷操業性に優れた低密度印刷用紙を提供することが可能である。

Claims (3)

  1. 紙中に、低密度化剤を対パルプ当たり0.3〜2.0質量%、カルボキシメチルセルロースを0.05〜2.0質量%添加することを特徴とする低密度印刷用紙。
  2. カルボキシメチルセルロースの添加率が対パルプ当たり0.1〜1.0質量%であることを特徴とする請求項1記載の低密度印刷用紙。
  3. カルボキシメチルセルロースの置換度が0.7以上であることを特徴とする請求項1または2記載の低密度印刷用紙。
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