JP2008086462A - 生体内留置用ステントおよび生体器官拡張器具 - Google Patents

生体内留置用ステントおよび生体器官拡張器具 Download PDF

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Abstract

【課題】オープンドセルタイプであって、生体器官に対するより高い追従性、高い拡張保持力を有する生体内留置用ステントおよび生体器官拡張器具を提供する。
【解決手段】生体内留置用ステント1は、波線状環状体2がステント1の軸方向に隣り合うように4つ以上配列されている。波線状環状体2は、ステント1の軸方向の一端側に頂点21を有する複数の一端側屈曲部、および他端側に頂点22を有する複数の他端側屈曲部を有し、隣り合う前記波線状環状体2の他端側屈曲部の頂点22と一端側屈曲部の頂点21は近接し、かつ連接部4または連接部4と形態が異なるとともに連接部4とステント1の軸方向に対して交互となるように配置された連結部3により接続されている。連接部4は、ステント1の軸方向に直交する方向に延びる屈曲部を備え、連結部3は、接続対象の2つの頂点部分(頂点21と頂点22)を一体化している。
【選択図】図1

Description

本発明は、血管、胆管、気管、食道、尿道等の生体管腔内に生じた狭窄部、もしくは閉塞部の改善に使用される生体内留置用ステントおよび生体器官拡張器具に関する。
生体内留置用ステントは、血管あるいは他の生体内管腔が狭窄もしくは閉塞することによって生じる様々な疾患を治療するために、その狭窄もしくは閉塞部位を拡張し、その内腔を確保するためにそこに留置する一般的には管状の医療用具である。
ステントは、体外から体内に挿入するため、そのときは直径が小さく、目的の狭窄もしくは閉塞部位で拡張させて直径を大きくし、かつその管腔をそのままで保持する物である。
ステントとしては、金属線材、あるいは金属管を加工した円筒状のものが一般的である。カテーテルなどに細くした状態で装着され、生体内に挿入され、目的部位で何らかの方法で拡張させ、その管腔内壁に密着、固定することで管腔形状を維持する。ステントは、機能および留置方法によって、セルフエクスパンダブルステントとバルーンエクスパンダブルステントに区別される。バルーンエクスパンダブルステントはステント自体に拡張機能はなく、ステントを目的部位に挿入した後、ステント内にバルーンを位置させてバルーンを拡張させ、バルーンの拡張力によりステントを拡張(塑性変形)させ目的管腔の内面に密着させて固定する。このタイプのステントでは、上記のようなステントの拡張作業が必要になる。
そして、血管系、特に冠動脈治療に用いられているステントは、バルーンエクスパンドタイプがその大半を占めている。そして、ステントとしては、より多くの症例に対応させるために軸方向に柔軟な構造が求められている。
バルーンエクスパンドタイプステントは、ストラットの形状によりクローズドセルタイプとオープンドセルタイプ2種に大別できる。オープンドセルタイプは、血管に刺激を与えないように血管走行に追随して留置されるという柔軟性という長所を持つ半面で、ストラットが外側にフレアになるという短所を持つ。一方、クローズドセルタイプはフレアにならない長所を持つ反面、血管走行に追随する柔軟性には劣る。双方ともに一長一短があり、適用する血管形状等に応じて使い分けがされる。
オープンドセルタイプのバルーンエクスパンドタイプステントとしては、例えば、特開2000−84090(特許文献1)、特表平2001−511666特許文献2)がある。
特開2000−84090 特表平2001−511666
特許文献1のものでも、オープンドセル部分によるある程度の拡張保持力を備えているが、環状ユニット4における略円弧状の環状要素7は、所定長の長さを備えるとともに、湾曲しているため、その拡張保持力は十分ではなく、また、環状ユニット4が直線状の連結部5により接続されているため、環状ユニット間における生体器官に対する追従性が十分ではない。
また、特許文献2の図5に示すものでは、オープンドセル部分によるある程度の拡張保持力を備えているが、複数設けられたタイバー150により拡張が十分に行われない可能性があり、また、その拡張保持力も十分ではない。また、タイバーは、谷と谷を接続しており、長く形成されているため、柔軟性に欠ける。一般にセルを形成する、あるいは、連結部が長い構成の場合には、柔軟性に欠けるという問題があった。
本発明の目的は、オープンドセルタイプのステントであって、生体器官に対する高い追従性、高い拡張保持力を有する生体内留置用ステントおよび生体器官拡張器具を提供するものである。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1) 波線状環状体がステントの軸方向に隣り合うように4つ以上配列され、隣り合う波線状環状体が接続された形態を有する生体内留置用ステントであって、前記波線状環状体は、前記ステントの軸方向の一端側に頂点を有する複数の一端側屈曲部および前記ステントの軸方向の他端側に頂点を有する複数の他端側屈曲部を有し、隣り合う前記波線状環状体の前記他端側屈曲部の前記頂点と前記一端側屈曲部の前記頂点は、近接し、かつ隣り合う前記波線状環状体は、連接部または前記連接部と形態が異なるとともに前記連接部と前記ステントの軸方向に対して交互となるように配置された連結部により接続されており、そして、前記連接部は、前記ステントの軸方向に直交する方向に延びる屈曲部を備え、前記連結部は、接続対象の2つの前記頂点部分を一体化するものである生体内留置用ステント。
(2) 隣り合う前記波線状環状体では、前記他端側屈曲部の前記頂点と前記一端側屈曲部の前記頂点が、向かい合うものとなっている上記(1)に記載の生体内留置用ステント。
また、上記目的を達成するものは、以下のものである。
(3) 波線状環状体がステントの軸方向に隣り合うように4つ以上配列され、隣り合う波線状環状体が接続された形態を有する生体内留置用ステントであって、前記波線状環状体は、前記ステントの軸方向の一端側に頂点を有する複数の一端側屈曲部および前記ステントの軸方向の他端側に頂点を有する複数の他端側屈曲部を有し、隣り合う前記波線状環状体の前記他端側屈曲部の前記頂点と前記一端側屈曲部の前記頂点は、近接するとともに若干ステントの軸方向に直交する方向にずれた状態となっており、かつ隣り合う前記波線状環状体は、連接部または前記連接部と形態が異なるとともに前記連接部と前記ステントの軸方向に対して交互となるように配置された連結部により接続されており、そして、前記連接部は、前記ステントの軸方向に直交する方向に延びる屈曲部を備え、前記連結部は、前記近接する頂点もしくはその付近を略直線的に接続するものである生体内留置用ステント。
また、上記目的を達成するものは、以下のものである。
(4) 波線状環状体がステントの軸方向に隣り合うように4つ以上配列され、隣り合う波線状環状体が接続された形態を有する生体内留置用ステントであって、前記波線状環状体は、前記ステントの軸方向の一端側に頂点を有する複数の一端側屈曲部および前記ステントの軸方向の他端側に頂点を有する複数の他端側屈曲部を有し、隣り合う前記波線状環状体の前記一端側屈曲部の前記頂点および隣り合う前記波線状環状体の前記他端側屈曲部の前記頂点は、前記ステントの軸方向にほぼ直線状に並んだ状態となっており、前記隣り合う前記波線状環状体の前記一端側屈曲部もしくは前記他端側屈曲部の前記頂点は、連接部または前記連接部と形態が異なるとともに前記連接部と前記ステントの軸方向に対して交互となるように配置された連結部により接続されており、そして、前記連接部は、前記ステントの軸方向に直交する方向に延びる屈曲部を備え、前記連結部は、前記頂点を略直線的に接続するものである生体内留置用ステント。
(5) 前記連接部は、前記ステントの軸方向にほぼ直交する方向に延びる第1の部分と、該第1の部分と反対方向に延びる第2の部分とを備えている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
(6) 前記連接部は、波状部分、U字状部分、V字状部分、Z字状部分、S字状部分のいずれかもしくはそれらの2以上を組合せたものを備えている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
(7) 前記連接部および前記連結部は、前記ステントの中心軸に対して、ほぼ等角度となる位置に配置されている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
(8) 前記ステントの両端部における隣り合う波線状環状体は、複数の前記連結部もしくは前記連接部により接続されている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
(9) 前記連接部および前記連結部は、前記ステントの軸方向に連続しないように形成されている上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
(10) 前記連結部と軸方向に隣り合う前記連接部および該連結部と隣り合う前記連結部は、前記ステントの外周面において螺旋状となるように配置されている上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
(11) 前記ステントは、形態が異なる少なくとも2種の連接部を備えている上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
(12) 前記ステントは、形態が異なる少なくとも2種の連結部を備えている上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
(13) 前記ステントは、略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、該管状体の内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張可能なステントである上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
また、上記目的を達成するものは、以下のものである。
(14) チューブ状のシャフト本体部と、該シャフト本体部の先端部に設けられた折り畳みおよび拡張可能なバルーンと、折り畳まれた状態の前記バルーンを被包するように装着され、かつ該バルーンの拡張により拡張されるステントとを備える生体器官拡張器具であって、前記ステントは、上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の生体内留置用ステントである生体器官拡張器具。
本発明のステントは、波線状環状体がステントの軸方向に隣り合うように4つ以上配列され、隣り合う波線状環状体が接続された形態を有する生体内留置用ステントであって、隣り合う前記波線状環状体は、連接部または前記連接部と形態が異なる連結部により接続されているとともに、前記連接部および前記連結部は、前記ステントの軸方向に対して交互となるように存在しており、さらに、前記連接部は、屈曲部を保有するものであり、前記連結部は、隣り合う前記波線状環状体を略直線的に接続もしくは接続対象部分を一体化することにより接続するものとなっている。
このため、屈曲部を有する連接部により得られる柔軟性と、略直線的に接続もしくは接続対象部分を一体化することにより接続する連結部により得られる剛性の両者を、ステントの軸方向に交互に備えるため、生体器官に対する高い追従性および高い拡張保持力を有する。
本発明の生体内留置用ステントについて以下の好適実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例の生体内留置用ステントの正面図である。図2は、図1の生体内留置用ステントの展開図である。図3は、図1に示すステントの製造時の正面図である。図4は、図1に示すステントの製造時の展開図である。図5は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。図6は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。図7は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。図8は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。図9は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。図10は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。図11は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。図12は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。図13は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。図14は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。
本発明の生体内留置用ステント1は、波線状環状体2がステント1の軸方向に隣り合うように4つ以上配列され、隣り合う波線状環状体2が接続された形態を有する。波線状環状体2は、ステント1の軸方向の一端側に頂点21を有する複数の一端側屈曲部およびステント1の軸方向の他端側に頂点22を有する複数の他端側屈曲部を有し、隣り合う前記波線状環状体2の他端側屈曲部の頂点22と一端側屈曲部の頂点21は近接し、かつ連接部4または連接部4と形態が異なるとともに連接部4とステント1の軸方向に対して交互となるように配置された連結部3により接続されている。そして、連接部4は、ステント1の軸方向に直交する方向に延びる屈曲部を備え、連結部3は、接続対象の2つの頂点部分(頂点21と頂点22)を一体化するものである。
ステント1は、略管状体に形成され、生体内への挿入のための直径を有し、管状体の内部より半径方向外方に広がる力が付与されたときに伸長可能なものであり、いわゆるバルーン拡張型ステントである。
本発明のステント1は、図1および図2に示すように、複数の波線状環状体2を軸方向に隣り合うように配列するとともに、それぞれを接続した形態となっている。
ステント1を形成する波線状環状体2の数としては、図1ないし図4に示すものでは、10となっている。波線状環状体2の数としては、ステントの長さによって相違し、4〜50が好ましく、特に、10〜35が好ましい。
そして、各波線状環状体2は、ステント1の軸方向の一端側に頂点を有する複数の一端側屈曲部21およびステント1の軸方向の他端側に頂点を有する複数の他端側屈曲部22を有するとともに、環状に連続した無端の波線状体により構成されている。環状体2における一端側屈曲部21と他端側屈曲部22は、交互に形成されており、かつそれぞれの数は同じとなっている。1つの波線状環状体2における一端側屈曲部21(他端側屈曲部22)の数としては、図1ないし図4に示すものでは、6つとなっている。一端側屈曲部21(他端側屈曲部22)の数としては、4〜12が好ましく、特に、6〜8が好ましい。そして、この実施例のステント1における波線状環状体2を形成する線状体は、頂点部分以外は、ほぼ直線状になっている。しかし、このようなものに限定されるものではなく、常に湾曲し、実質的に直線状部分を持たないものであってもよい。また、波線状環状体2の軸方向の長さとしては、0.5〜2.0mmが好ましく、特に、0.9〜1.5mmが好ましい。
そして、この実施例のステント1では、波線状環状体2は、ステントの軸方向の一端側に頂点を有する複数の一端側屈曲部およびステントの軸方向の他端側に頂点を有する複数の他端側屈曲部を有し、かつ、隣り合う2つの波線状環状体では、他端側屈曲部の頂点22と一端側屈曲部の頂点21が、向かい合うもしくは近接するものとなっている。特にこの実施例では、隣り合う2つの波線状環状体では、他端側屈曲部の頂点22と一端側屈曲部の頂点21が、向かい合うもしくは近接するものとなっている。
また、この実施例のステント1では、波線状環状体2は、ステント1の軸方向の一端側に頂点21を有する複数の一端側屈曲部およびステントの軸方向の他端側に頂点22を有する複数の他端側屈曲部を有し、隣り合う波線状環状体2では、一端側屈曲部の頂点21は、ステントの軸方向に対してほぼ直線状に並んだものとなっている。また、隣り合う波線状環状体2では、他端側屈曲部の頂点22も、ステントの軸方向に対してほぼ直線状に並んだものとなっている。
そして、隣り合う波線状環状体2は、連接部4または連接部4と形態が異なる連結部3により接続されているとともに、連接部4および連結部3は、ステントの軸方向に対して交互となるように存在している。この実施例のステント1では、ステントの一端側より、奇数番目の波線状環状体2とこの奇数番目の波線状環状体2とステントの他端側に隣り合う偶数番目の波線状環状体2は、連結部3により接続されており、ステントの一端側より、偶数番目の波線状環状体2とこの偶数番目の波線状環状体2とステントの他端側に隣り合う奇数番目の波線状環状体2は、屈曲部を有する連接部4により接続されている。
この実施例のステント1では、ステントの一端側より奇数番目の波線状環状体2とこの奇数番目の波線状環状体2とステントの他端側に隣り合う偶数番目の波線状環状体2は、奇数番目の波線状環状体2の他端側屈曲部の頂点22と偶数番目の波線状環状体2の頂点21が、向かい合うとともに近接するものとなっている。
そして、この実施例のステント1における連結部3は、奇数番目の波線状環状体2の他端側屈曲部の頂点22と偶数番目の波線状環状体2の頂点21を接続し、一体化するものとなっている。なお、奇数番目の波線状環状体2の他端側屈曲部の頂点22と偶数番目の波線状環状体2の頂点21が、向かい合うとともに若干離間するものであり、連結部が短い直線状となっているものであってもよい。さらに、図11に示すステント40のように、奇数番目の波線状環状体2の他端側屈曲部の頂点22と偶数番目の波線状環状体2の頂点21が、若干ずれた状態にて向かい合うとともに、連結部が短い直線状となっているものであってもよい。
また、ステント1の両端部における隣り合う波線状環状体は、複数の連結部もしくは連接部により接続されていることが好ましい。この実施例のステント1では、ステント1の両端部における隣り合う波線状環状体は、複数の連結部3により接続されている。このようにステント1の両端部における隣り合う波線状環状体を複数の連結部3により接続することにより、ステント1の両端部における不必要な伸張を防止できる。
また、この実施例のステント1では、連結部3は、奇数番目の波線状環状体2とこの奇数番目の波線状環状体2とステントの他端側に隣り合う偶数番目の波線状環状体2間に2つ設けられている。なお、少なくともステント1の両端部における隣り合う波線状環状体は、複数の連結部もしくは連接部により連結されていることが好ましいが、一つのみでもよく、また、その他の部分の隣り合う波線状環状体は、一つ連結部もしくは連接部により接続されたものであってもよい。
そして、この実施例のステント1における連接部4は、偶数番目の波線状環状体2の他端側屈曲部の頂点22と奇数番目の波線状環状体2の頂点21を接続する。なお、この実施例のステント1では、偶数番目の波線状環状体2の他端側屈曲部の頂点22とステントの他端側に隣り合う奇数番目の波線状環状体2の一端側屈曲部の頂点21が、向かい合うとともに所定長離間している。しかし、このようなものに限定されるものではなく、奇数番目の波線状環状体2の他端側屈曲部の頂点22と偶数番目の波線状環状体2の頂点21が、若干ずれた状態にて向かい合うとともに、所定長離間したものであってもよい。そして、連接部4は、偶数番目の波線状環状体2の他端側屈曲部の頂点22とステントの他端側に隣り合う奇数番目の波線状環状体2の一端側屈曲部の頂点21を接続している。この実施例のステント1では、連接部4は、ステント1の軸方向にほぼ直交する方向に延びる部分を有する屈曲部を備えている。また、この実施例のステント1では、連接部4は、偶数番目の波線状環状体2とこの偶数番目の波線状環状体2とステントの他端側に隣り合う奇数番目の波線状環状体2間に2つ設けられている。なお、連接部4は、隣り合う波線状環状体間に一つのみ設けてもよい。
この実施例のステント1における連接部4は、図1ないし図4に示すように、ステント1の軸に対して直交する方向かつステントの円周方向に伸びる屈曲部41と、この屈曲部41の一端を偶数番目の波線状環状体2の他端側屈曲部の頂点22と接続する接続部42と、屈曲部41の他端を奇数番目の波線状環状体2の一端側屈曲部の頂点21と接続する接続部43とを備えている。この連接部4は、略V字状に形成されている。連接部4のステント1の軸方向長さとしては、0.2〜1.2mm程度が好ましく、特に、0.3〜0.5mmが好ましい。また、連接部4のステント1の軸に直交する方向の長さとしては、0.3〜1.2mm程度が好ましく、特に、0.5〜0.9mmが好ましい。
そして、このステント1では、連結部3と連接部4とが、ステント1の軸方向に連続しないように形成されている。さらに、このステント1では、連結部3と連接部4とが、ステント1の中心軸に対して、ほぼ等角度となる位置に配置されている。具体的には、この実施例のステント1では、図1ないし図4に示すように、2つの連結部3は向かい合う位置に設けられており、同様に、2つの連接部4も向かい合う位置に設けられており、そして、連結部3と連接部4は、ステント1の中心軸に対して約90°ずれたものとなっている。
そして、ステント1は、略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、該管状体の内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張可能なステントである。ステント1は、図1および図2に示した状態より外径の大きい、図3の正面図および図4の展開図を有する状態に形成した後、拡張可能なバルーンを有する器具のバルーン上に縮径させることにより装着される。そして、ステント1は、バルーンを拡張することにより、図3の正面図を有する状態よりさらに外径の大きい状態に拡径される。
また、連結部3と連接部4の配置形態は、上述のものに限定されるものではなく。例えば、図5に示すステント1aのようなものであってもよい。このステント1aと上述したステント1との相違は、連結部3と連接部4の配置形態のみである。このステント1aでは、連結部3と軸方向に隣り合う連接部4およびこの連接部4と隣り合う連結部3は、ステント1aの外周面において螺旋状となるように配置されている。具体的には、このステント1aでは、連結部3と連結部3と軸方向に隣り合う連接部4は、ステントの中心軸に対して直交する方向に若干ずれた位置となっており、さらに、この連接部4と軸方向に隣り合う連結部3もステントの中心軸に対して直交する同じ方向に若干ずれたものとなっている。ステント1aでは、連結部3と連結部3と軸方向に隣り合う連接部4を仮想線で繋いだとき、その仮想線は、ステントの中心軸に対して所定角度斜めになる。つまり、このステント1aでは、図5に示すように、連結部3と連結部3と軸方向に隣り合う連接部4は、ステント1aの外周面において螺旋状(具体的には、緩やかな螺旋状)となるように配置されている。そして、連結部3と連接部4は、上記のような螺旋的配置となっているため、連結部3は、図5に示すように、ステントの軸方向に直線的に配列しておらず、同様に、連接部4もステントの軸方向に直線的に配列していない。そして、このステント1aでは、隣り合う波線状環状体2は、2つの連結部3もしくは2つの連接部4により接続されているため、ステント1aにおいて、連結部3と連接部4は、図5に示すように、ステントの軸方向に対して、2本の螺旋状に配置された状態となっている。このようにすることにより、ステント1aは、全体として湾曲方向性を持たない良好な変形が可能なものとなっている。湾曲方向性を持たないとは、易変形方向および難変形方向を持たないことを意味する。連結部と連接部をステントの軸方向に連続しないものとすることにより、一つの波線状環状体が血管の変形に追従するように変化した時の負荷が、隣り合わない波線状環状体にまで直接的(もしくは直線的)に伝達されることを抑制でき、波線状環状体個々の独立した拡張機能を発揮する。さらに、連結部と連接部の配置が、ステント全体から見て螺旋的なものとなっていれば、隣り合わない波線状環状体による影響をより受けにくいものとなる。
また、連接部の形態としては、図6に示す生体内留置用ステント10のようなものであってもよい。図6は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。
このステント10における連接部4aは、略U字状に形成されている。このステント10の連接部4aは、ステント10の軸に対して直交する方向かつステントの円周方向に伸びる略U字状の屈曲部41aと、この屈曲部41aの一端を偶数番目の波線状環状体2の他端側屈曲部の頂点22と接続する接続部42と、屈曲部41の他端を奇数番目の波線状環状体2の一端側屈曲部の頂点21と接続する接続部43とを備えている。この連接部4aのステント10の軸方向長さとしては、0.2〜1.2mm程度が好ましく、特に、0.3〜0.5mmが好ましい。また、連接部4aのステント10の軸に直交する方向の長さとしては、0.3〜1.2mm程度が好ましく、特に、0.5〜0.9mmが好ましい。
また、連接部の形態としては、図7に示す生体内留置用ステント20のようなものであってもよい。図7は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。
このステント20における連接部4bは、Z字状部分もしくはS字状部分を備えている。具体的には、このステント20における連接部4bは、変形Z字状もしくは変形S字状に形成されている。このステント20の連接部4bは、ステント20の軸に対して直交する方向かつステントの円周方向に伸びる略U字状の第1の屈曲部41bと、この第1の屈曲部41bと連続し、かつステント20の軸に対して直交する方向かつステントの円周方向でありかつ第1の屈曲部41bと反対方向に伸びる第2の屈曲部41cと、第1の屈曲部41bの端部をステント20の一端側より偶数番目の波線状環状体2の他端側屈曲部の頂点22と接続する接続部42と、第2の屈曲部41cの端部を奇数番目の波線状環状体2の一端側屈曲部の頂点21と接続する接続部43とを備えている。この連接部4bのステント20の軸方向長さとしては、0.2〜1.2mm程度が好ましく、特に、0.3〜0.5mmが好ましい。また、連接部4bのステント20の軸に直交する方向の長さとしては、0.3〜1.2mm程度が好ましく、特に、0.5〜0.9mmが好ましい。
また、上述したタイプのステント20においても、連結部3と連接部4の配置形態は、図8に示すステント20aのようなものであってもよい。
このステント20aと上述したステント20との相違は、連結部3と連接部4の配置形態のみである。このステント20aでは、連結部3と軸方向に隣り合う連接部4bおよびこの連接部4bと隣り合う連結部3は、ステント20aの外周面において螺旋状となるように配置されている。具体的には、このステント20aでは、連結部3と連結部3と軸方向に隣り合う連接部4bは、ステントの中心軸に対して直交する方向に若干ずれた位置となっており、さらに、この連接部4bと軸方向に隣り合う連結部3もステントの中心軸に対して直交する同じ方向に若干ずれたものとなっている。ステント20aでは、連結部3と連結部3と軸方向に隣り合う連接部4bを仮想線で繋いだとき、その仮想線は、ステントの中心軸に対して所定角度斜めになる。つまり、このステント20aでは、図8に示すように、連結部3と連結部3と軸方向に隣り合う連接部4bは、ステント20aの外周面において螺旋状(具体的には、緩やかな螺旋状)となるように配置されている。そして、連結部3と連接部4bは、上記のような螺旋的配置となっているため、連結部3は、図8に示すように、ステントの軸方向に直線的に配列しておらず、同様に、連接部4bもステントの軸方向に直線的に配列していない。そして、このステント20aでは、隣り合う波線状環状体2は、2つの連結部3もしくは2つの連接部4bにより接続されているため、ステント20aにおいて、連結部3と連接部4bは、図8に示すように、ステントの軸方向に対して、2本の螺旋状に配置された状態となっている。このようにすることにより、ステント20aは、全体として湾曲方向性を持たない良好な変形が可能なものとなっている。湾曲方向性を持たないとは、易変形方向および難変形方向を持たないことを意味する。
また、連接部の形態としては、図9に示す生体内留置用ステント30のようなものであってもよい。図9は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。
このステント30では、異なる形態の連接部を備えている。言い換えれば、ステント30は、形態が異なる少なくとも2種の連接部を備えている。具体的には、ステント30は、第1の形態の連接部4と、第2の形態の連接部4bを備えている。なお、第1の形態の連接部4、第2の形態の連接部4bは、上述した連接部4、連接部4bと同じである。なお、第1の形態の連接部としては、上述した連接部4aを用いてもよい。
そして、この実施例のステント30では、第1の形態の連接部4と第2の形態の連接部4bが、ステント30の軸方向に交互となるように設けられている。具体的には、ステント30では、ステント30の一端側より、2番目の波線状環状体2と3番目の波線状環状体2は、第2の形態の連接部4bにより接続されており、4番目の波線状環状体2と5番目の波線状環状体2は、第1の形態の連接部4により接続されており、6番目の波線状環状体2と7番目の波線状環状体2は、第2の形態の連接部4bにより接続されており、8番目の波線状環状体2と9番目の波線状環状体2は、第1の形態の連接部4により接続されている。なお、第1の形態の連接部4と第2の形態の連接部4bの配置位置は、逆であってもよい。
また、上述したタイプのステント30においても、連結部3と連接部4(4b)の配置形態は、図10に示すステント30aのようなものであってもよい。
このステント30aと上述したステント30との相違は、連結部3と連接部4(4b)の配置形態のみである。このステント30aでは、連結部3と軸方向に隣り合う連接部4bおよびこの連接部4bと隣り合う連結部3、さらには、この連結部3と隣り合う連接部4は、ステント30aの外周面において螺旋状となるように配置されている。具体的には、このステント30aでは、連結部3と連結部3と軸方向に隣り合う連接部4および4bは、ステントの中心軸に対して直交する方向に若干ずれた位置となっており、さらに、この連接部4および4bと軸方向に隣り合う連結部3もステントの中心軸に対して直交する同じ方向に若干ずれたものとなっている。ステント30aでは、連結部3と連結部3と軸方向に隣り合う連接部4および4bを仮想線で繋いだとき、その仮想線は、ステントの中心軸に対して所定角度斜めになる。つまり、このステント30aでは、図10に示すように、連結部3と連結部3と軸方向に隣り合う連接部4および4bは、ステント30aの外周面において螺旋状(具体的には、緩やかな螺旋状)となるように配置されている。そして、連結部3と連接部4および4bは、上記のような螺旋的配置となっているため、連結部3は、図10に示すように、ステントの軸方向に直線的に配列しておらず、同様に、連接部4と4bもステントの軸方向に直線的に配列していない。そして、このステント30aでは、隣り合う波線状環状体2は、2つの連結部3もしくは2つの連接部4および4bにより接続されているため、ステント30aにおいて、連結部3と連接部4および4bは、図10に示すように、ステントの軸方向に対して、2本の螺旋状に配置された状態となっている。このようにすることにより、ステント30aは、全体として湾曲方向性を持たない良好な変形が可能なものとなっている。
次に、図11に示す実施例の生体内留置用ステント40について説明する。図11は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。
この実施例の実施例の生体内留置用ステント40は、波線状環状体2がステント40の軸方向に隣り合うように4つ以上配列され、隣り合う波線状環状体2が接続された形態を有する。波線状環状体2は、ステント40の軸方向の一端側に頂点21を有する複数の一端側屈曲部およびステント40の軸方向の他端側に頂点22を有する複数の他端側屈曲部を有する。隣り合う波線状環状体2の他端側屈曲部の頂点22と一端側屈曲部の頂点21は近接するとともに若干ステントの軸方向に直交する方向にずれた状態となっており、かつ連接部4cまたは連接部4cと形態が異なるとともに連接部4cとステント40の軸方向に対して交互となるように配置された連結部3aにより接続されている。そして、連接部4cは、ステント40の軸方向に直交する方向に延びる屈曲部を備え、連結部3aは、近接する頂点(頂点21と頂点22)を略直線的に接続するものとなっている。
このステント40と上述したステント1との相違点は、隣り合う波線状環状体2の配置形態、連結部の形態、連接部の形態であり、その他の点については、同じであり、上述の説明を参照するものとする。
この実施例の生体内留置用ステント40においても、隣り合う前記波線状環状体2は、連接部4cまたは連接部4cと形態が異なる連結部3aにより接続されているとともに、連接部4cおよび連結部3aは、ステント40の軸方向に対して交互となるように存在している。そして、連接部4cは、屈曲部を保有するものであり、連結部3aは、隣り合う波線状環状体2を略直線的に接続している。
このステント40では、波線状環状体2は、上述したステント1と同様に、ステントの軸方向の一端側に頂点21を有する複数の一端側屈曲部およびステントの軸方向の他端側に頂点22を有する複数の他端側屈曲部を有する。そして、このステント40では、隣り合う前記波線状環状体では、一端側屈曲部の頂点21は、他端側屈曲部の頂点22にある程度近接するもののステントの軸方向に直交する方向に若干ずれたものとなっている。言い換えれば、このステント40では、隣り合う前記波線状環状体2は、一端側屈曲部の頂点21がステントの軸方向に対してほぼ直線状に並んだ状態よりステントの軸方向に直交する方向に若干ずれた状態となっている。
そして、この実施例のステント40における連結部3aは、奇数番目の波線状環状体2の他端側屈曲部の頂点22と偶数番目の波線状環状体2の頂点21を接続している。なお、連結部3aは、ほぼ直線状のものとなっている。また、連結部3aの直線状部分は、ステント40の軸方向に対して所定角度斜めとなっている。また、連結部3aは、頂点21,22ではなく、その付近を接続するものであってもよい。
また、ステント40の両端部における隣り合う波線状環状体は、複数の連結部3aにより接続されている。この実施例のステント40では、ステント40の両端部における隣り合う波線状環状体は、複数の連結部3aにより接続されている。このようにステント40の両端部における隣り合う波線状環状体を複数の連結部3により接続することにより、ステント40の両端部における不必要な伸張を防止できる。
また、この実施例のステント40では、連結部3aは、奇数番目の波線状環状体2とこの奇数番目の波線状環状体2とステントの他端側に隣り合う偶数番目の波線状環状体2間に2つ設けられている。このように、複数の連結部3aを設ける場合には、図11に示すように、それらの連結部3aは平行であることが好ましい。なお、少なくともステント40の両端部における隣り合う波線状環状体は、複数の連結部により連結されていることが好ましいが、一つのみでもよく、また、その他の部分の隣り合う波線状環状体は、一つ連結部のみにより接続されたものであってもよい。
そして、この実施例のステント40における連接部4cは、偶数番目の波線状環状体2の他端側屈曲部の頂点22と奇数番目の波線状環状体2の頂点21を接続する。なお、この実施例のステント40では、偶数番目の波線状環状体2の他端側屈曲部の頂点22は、ステントの他端側に隣り合う奇数番目の波線状環状体2の一端側屈曲部の頂点21とある程度近接するもののステントの軸方向に直交する方向に若干ずれたものとなっている。そして、連接部4cは、偶数番目の波線状環状体2の他端側屈曲部の頂点22とステントの他端側に隣り合う奇数番目の波線状環状体2の一端側屈曲部の頂点21を接続している。
そして、連接部4cは、ステント40の軸方向にほぼ直交する方向に延びる部分を有する屈曲部を備えている。また、連接部4cは、偶数番目の波線状環状体2とこの偶数番目の波線状環状体2とステントの他端側に隣り合う奇数番目の波線状環状体2間に2つ設けられている。なお、連接部4cは、隣り合う波線状環状体間に一つのみ設けてもよい。連接部4cは、図11に示すように、変形Z字状もしくは変形S字状に形成されている。連接部4cは、ステント40の軸に対して直交する方向かつステントの円周方向に伸びる略U字状の第1の屈曲部61と、この第1の屈曲部61と連続し、かつステント40の軸に対して直交する方向かつステントの円周方向でありかつ第1の屈曲部61と反対方向に伸びる第2の屈曲部62と、第1の屈曲部61の端部をステント40の一端側より偶数番目の波線状環状体2の他端側屈曲部の頂点22と接続する接続部63と、第2の屈曲部62の端部を奇数番目の波線状環状体2の一端側屈曲部の頂点21と接続する接続部64とを備えている。
この連接部4cのステント40の軸方向長さとしては、0.2〜1.2mm程度が好ましく、特に、0.3〜0.5mmが好ましい。また、連接部4cのステント40の軸に直交する方向の長さとしては、0.3〜1.2mm程度が好ましく、特に、0.5〜0.9mmが好ましい。
また、上述したタイプのステント40においても、連結部3aと連接部4cの配置形態は、図12に示すステント40aのようなものであってもよい。
このステント40aと上述したステント40との相違は、連結部3aと連接部4cの配置形態のみである。このステント40aでは、連結部3aと軸方向に隣り合う連接部4cおよびこの連接部4cと隣り合う連結部3aは、ステント40aの外周面において螺旋状となるように配置されている。具体的には、このステント40aでは、連結部3aと連結部3aと軸方向に隣り合う連接部4cは、ステントの中心軸に対して直交する方向に若干ずれた位置となっており、さらに、この連接部4cと軸方向に隣り合う連結部3aもステントの中心軸に対して直交する同じ方向に若干ずれたものとなっている。ステント40aでは、連結部3aと連結部3aと軸方向に隣り合う連接部4cを仮想線で繋いだとき、その仮想線は、ステントの中心軸に対して所定角度斜めになる。つまり、このステント40aでは、図12に示すように、連結部3aと連結部3aと軸方向に隣り合う連接部4cは、ステント40aの外周面において螺旋状(具体的には、緩やかな螺旋状)となるように配置されている。そして、連結部3aと連接部4cは、上記のような螺旋的配置となっているため、連結部3aは、図12に示すように、ステントの軸方向に直線的に配列しておらず、同様に、連接部4cもステントの軸方向に直線的に配列していない。そして、このステント40aでは、隣り合う波線状環状体2は、2つの連結部3aもしくは2つの連接部4cにより接続されているため、ステント40aにおいて、連結部3aと連接部4cは、図12に示すように、ステントの軸方向に対して、2本の螺旋状に配置された状態となっている。このようにすることにより、ステント40aは、全体として湾曲方向性を持たない良好な変形が可能なものとなっている。
また、上述したすべての実施例のステントでは、波線状環状体2は、偶数個配置されており、その両端部に位置する隣り合う波線状環状体2は、連結部3(3a)により接続されたものとなっている。しかし、このようなものに限定されるものではなく、例えば、図13に示す実施例のステント50のように、波線状環状体2が奇数個配置され、その一端部に位置する隣り合う波線状環状体2は、連結部3(3a)により接続され、他端部に位置する隣り合う波線状環状体2は、連接部4(4a,4b,4c)により接続されたものであってもよい。なお、上述したように、少なくともステントの両端部に位置する隣り合う波線状環状体2は、連結部もしくは連接部により、2カ所接続されていることが好ましい。
次に、図14に示す実施例の生体内留置用ステント60について説明する。図14は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。
この実施例の実施例の生体内留置用ステント60は、波線状環状体2がステント60の軸方向に隣り合うように4つ以上配列され、隣り合う波線状環状体2が接続された形態を有する。波線状環状体2は、ステント60の軸方向の一端側に頂点21を有する複数の一端側屈曲部およびステント60の軸方向の他端側に頂点22を有する複数の他端側屈曲部を有する。隣り合う波線状環状体2の他端側屈曲部の頂点22と一端側屈曲部の頂点21は近接するとともに若干ステントの軸方向に直交する方向にずれた状態となっており、かつ連接部4aまたは連接部4cと形態が異なるとともに連接部とステント60の軸方向に対して交互となるように配置された連結部3aまたは連結部3bにより接続されている。そして、連接部4a、4cは、ステント60の軸方向に直交する方向に延びる屈曲部を備え、連結部3a,3bは、近接する頂点(頂点21と頂点22)を略直線的に接続するものとなっている。
このステント60と上述したステント1との相違点は、隣り合う波線状環状体2の配置形態、連結部の形態、連接部の形態であり、その他の点については、同じであり、上述の説明を参照するものとする。
この実施例のステント60は、形態が異なる少なくとも2種の連接部4a,4cを備えている。また、このステント60は、形態が異なる少なくとも2種の連結部3a,3bを備えている。
この実施例の生体内留置用ステント60においても、隣り合う前記波線状環状体2は、屈曲部を有する連接部4a、4cまたは直線状の連結部3a、3bにより接続されている。連接部および連結部は、ステント60の軸方向に対して交互となるように存在している。連接部4aおよび4cは、屈曲部を保有するものであり、連結部3aおよび3bは、隣り合う波線状環状体2を略直線的に接続している。
このステント60では、波線状環状体2は、上述したステント1と同様に、ステントの軸方向の一端側に頂点21を有する複数の一端側屈曲部およびステントの軸方向の他端側に頂点22を有する複数の他端側屈曲部を有する。そして、このステント60では、隣り合う前記波線状環状体では、一端側屈曲部の頂点21は、他端側屈曲部の頂点22にある程度近接するもののステントの軸方向に直交する方向に若干ずれたものとなっている。言い換えれば、このステント60では、隣り合う前記波線状環状体2は、一端側屈曲部の頂点21がステントの軸方向に対してほぼ直線状に並んだ状態よりステントの軸方向に直交する方向に若干ずれた状態となっている。
そして、ステント60の両端部における隣り合う波線状環状体は、複数の連接部4cにより接続されている。このようにステント60の両端部における隣り合う波線状環状体を複数の連結部3により接続することにより、ステント60の両端部を柔軟なものとすることができ、また血管拡張維持力を有することができる。連接部4cについては、上述したステント40において説明したものと同じである。
そして、この実施例のステント60では、両端部より一つ中央側の隣り合う波線状環状体は、複数の連結部3aにより接続されている。連結部3aは、ほぼ直線状のものとなっている。また、連結部3aの直線状部分は、ステント60の軸方向に対して所定角度斜め(図14では、右斜め)となっている。また、連結部3aは、頂点21,22ではなく、その付近を接続するものであってもよい。
さらに、この連結部3aにより連結された波線状環状体より、一つ中央側の隣り合う波線状環状体は、複数の連接部4aまたは連接部4dにより接続されている。具体的には、図14に示すように、一端側より3つ目の波線状環状体と4つ目の波線状環状体は、複数の連接部4aにより連結されており、他端側より3つ目の波線状環状体と4つ目の波線状環状体は、複数の連接部4dにより連結されている。連接部4aについては、上述したステント10において説明したものと他端側のストレート部分が短いこと以外は同じである。なお、連接部4aの代わりに、上述したステント1の連接部4を用いてもよい。また、連接部4dと連接部4aとの相違は、向きが反対となっている点のみであり、その他は同じである。同様に、連接部4dの代わりに、上述したステント1の連接部4の向きを反対にしたものを用いてもよい。
そして、連接部4aにより連結された波線状環状体と連接部4dにより連結された波線状環状体は、複数の連結部3bにより接続されている。つまり、ステントの一端側(他端側)より4つ目の波線状環状体と5つ目の波線状環状体は、複数の連結部3bにより接続されている。
連結部3bは、ほぼ直線状のものとなっている。また、連結部3bの直線状部分は、ステント60の軸方向に対して連結部3aと異なる方向に所定角度斜め(図14では、左斜め)となっている。また、連結部3bは、頂点21,22ではなく、その付近を接続するものであってもよい。
この実施例のステント60では、軸方向に隣り合う連接部および連結部は、すべて異なる形状となっている。
そして、上述したすべての実施例におけるステントは、略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、該管状体の内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張可能なステント、いわゆるバルーン拡張型ステントであることが好ましい。
バルーン拡張型ステントの形成材料としては、ある程度の生体適合性を有するものが好ましく、例えば、ステンレス鋼、タンタルもしくはタンタル合金、プラチナもしくはプラチナ合金、金もしくは金合金、コバルトベース合金、コバルトクロム合金、チタン合金、ニオブ合金等が考えられる。またステント形状を作製した後に貴金属メッキ(金、プラチナ)をしてもよい。ステンレス鋼としては、最も耐腐食性のあるSUS316Lが好適である。
さらに、ステントの最終形状を作製したのち、焼なましすることが好ましい。焼きなましを行うことにより、ステント全体の柔軟性および可塑性が向上し、屈曲した血管内での留置性が良好となる。焼きなましを行わない場合に比べて、ステントを拡張した後の拡張前形状に復元しようとする力、特に、屈曲した血管部位で拡張したときに発現する直線状に復帰しようとする力が減少し、屈曲した血管内壁に与える物理的な刺激が減少し、再狭窄の要因を減少させることができる。焼きなましは、ステント表面に酸化被膜が形成されないように、不活性ガス雰囲気下(例えば、窒素と水素の混合ガス)にて、900〜1200℃に加熱したのち、ゆっくりと冷却することにより行うことが好ましい。
また、ステントの非拡張時の直径は、0.8〜1.8mm程度が好適であり、特に、0.9〜1.6mmがより好ましい。また、ステントの非拡張時の長さは、8〜40mm程度が好適である。また、一つの波線状環状体2の長さは、8〜25mm程度が好適である。
そして、ステントの成形は、管状体(具体的には、金属パイプ)よりフレーム構造体となる部分以外を除去することにより行われる。具体的には、金属パイプを、例えば、フォトファブリケーションと呼ばれるマスキングと化学薬品を使用したエッチング方法、型による放電加工法、切削加工(例えば、機械研磨、レーザー切削加工)などにより不要部分を除去することによりステントが形成される。また、フレーム構造体を作製した後に、化学研磨あるいは電解研磨を用いて、構造体のエッジを研磨することが好ましい。
また、本発明のステントは、内面または外面、さらには両面に生体適合性材料を被覆してもよい。生体適合性材料としては、生体適合性を有する合成樹脂または金属が考えられる。ステントの表面を不活性な金属で被覆する方法としては、電気メッキ法を用いた金メッキ、蒸着法を用いたステンレスメッキ、スパッタ法を用いたシリコンカーバイド、ダイヤモンドライクカーボン、窒化チタンメッキ、金メッキなどが考えられる。また、合成樹脂としては、熱可塑系または熱硬化系の樹脂から選択できるが、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体など)、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン、ポリエステル、フッ素樹脂、シリコーン樹脂等が使用でき、好ましくは、ポリオレフィン、ポリアミドエラストマー、ポリエステルあるいはポリウレタン、シリコーン樹脂、また、生体内分解性樹脂(例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、両者のコポリマー)である。合成樹脂被膜は、ステントを構成するフレームの湾曲の妨げにならない程度に柔軟であることが好ましい。合成樹脂被膜の肉厚は、3〜300μm、好ましくは、5〜100μmである。
ステントの表面に合成樹脂を薄く被覆する方法としては、例えば、溶融状態または溶液状態の合成樹脂の中に、ステントを挿入して被覆する方法、モノマーを超弾性金属パイプの表面で重合させながら被覆する化学蒸着などがある。極薄な樹脂被覆が要求される場合は、希薄溶液を用いた被覆、または化学蒸着が好適である。さらに、より生体適合性材料を向上させるために、上記樹脂被膜に抗血栓性材料を被覆または固定してもよい。抗血栓性材料として、公知の各種の樹脂を単独または混合して使用することができるが、例えば、ポリヒドロキシエチルメタアクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレートとスチレンの共重合体(例えば、HEMA−St−HEMAブロック共重合体)などが好適に使用できる。
次に、本発明の血管拡張器具を図面に示す実施例を用いて説明する。
図15は、本発明の実施例の生体器官拡張器具の正面図である。図16は、図15に示した生体器官拡張器具の先端部の拡大部分断面図である。
本発明の血管拡張器具100は、チューブ状のシャフト本体部102と、シャフト本体部102の先端部に設けられた折り畳みおよび拡張可能なバルーン103と、折り畳まれた状態のバルーン103を被包するように装着され、かつバルーン103の拡張により拡張されるステント101とを備えるものである。
ステント101としては、上述したステント1のように、波線状環状体2がステント1の軸方向に隣り合うように4つ以上配列され、隣り合う波線状環状体2が接続された形態を有するものが使用される。ステントとしては、例えば、波線状環状体2が、ステント1の軸方向の一端側に頂点21を有する複数の一端側屈曲部およびステント1の軸方向の他端側に頂点22を有する複数の他端側屈曲部を有し、隣り合う前記波線状環状体2の他端側屈曲部の頂点22と一端側屈曲部の頂点21は近接し、かつ連接部4または連接部4と形態が異なるとともに連接部4とステント1の軸方向に対して交互となるように配置された連結部3により接続され、そして、連接部4は、ステント1の軸方向に直交する方向に延びる屈曲部を備え、連結部3は、接続対象の2つの頂点部分(頂点21と頂点22)を一体化したものが好適である。
そして、この血管拡張器具では、ステントとしては、生体内管腔への挿入のための直径を有し、該管状体の内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張可能なステント、いわゆるバルーン拡張型ステントが用いられる。
具体的には、ステント101としては、上述した実施例のいずれのステントを用いてもよい。具体的には、ステント101としては、例えば、上述したステント1,10,20,30,40,50,60のいずれを用いてもよい。そして、ステントとしては、バルーン103に装着された状態におけるステントの線状体部分が占める面積は、ステントの空隙部を含む外周面の面積の60%〜80%であることが好ましい。さらに、本発明の血管拡張器具100では、シャフト本体部102は、一端がバルーン103内と連通するバルーン拡張用ルーメンを備える。生体器官拡張器具100は、ステントの中央部となる位置のシャフト本体部の外面に固定されたX線造影性部材もしくはステントの中央部分の所定長の両端となる位置のシャフト本体部の外面に固定された2つのX線造影性部材を備えている。
この実施例の生体器官拡張器具100では、図15に示すように、シャフト本体部102は、シャフト本体部102の先端にて一端が開口し、シャフト本体部102の後端部にて他端が開口するガイドワイヤールーメン115を備えている。
この生体器官拡張器具100は、シャフト本体部102と、シャフト本体部102の先端部に固定されたステント拡張用バルーン103と、このバルーン103上に装着されたステント101とを備える。シャフト本体部102は、内管112と外管113と分岐ハブ110とを備えている。
内管112は、図15に示すように、内部にガイドワイヤーを挿通するためのガイドワイヤールーメン115を備えるチューブ体である。内管112としては、長さは、100〜2000mm、より好ましくは、150〜1500mm、外径が、0.1〜1.0mm、より好ましくは、0.3〜0.7mm、肉厚10〜150μm、より好ましくは、20〜100μmのものである。そして、内管112は、外管113の内部に挿通され、その先端部が外管113より突出している。この内管112の外面と外管113の内面によりバルーン拡張用ルーメン116が形成されており、十分な容積を有している。外管113は、内部に内管112を挿通し、先端が内管112の先端よりやや後退した部分に位置するチューブ体である。
外管113としては、長さは、100〜2000mm、より好ましくは、150〜1500mm、外径が、0.5〜1.5mm、より好ましくは、0.7〜1.1mm、肉厚25〜200μm、より好ましくは、50〜100μmのものである。
この実施例の生体器官拡張器具100では、外管113は、先端側外管113aと本体側外管113bにより形成され、両者が接合されている。そして、先端側外管113aは、本体側外管113bとの接合部より先端側の部分において、テーパー状に縮径し、このテーパー部より先端側が細径となっている。
先端側外管113aの細径部での外径は、0.50〜1.5mm、好ましくは0.60〜1.1mmである。また、先端側外管113aの基端部および本体側外管113bの外径は、0.75〜1.5mm、好ましくは0.9〜1.1mmである。
そして、バルーン103は、先端側接合部103aおよび後端側接合部103bを有し、先端側接合部103aが内管112の先端より若干後端側の位置に固定され、後端側接合部103bが外管の先端に固定されている。また、バルーン103は、基端部付近にてバルーン拡張用ルーメン116と連通している。
内管112および外管113の形成材料としては、ある程度の可撓性を有するものが好ましく、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体など)、ポリ塩化ビニル、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が使用でき、好ましくは上記の熱可塑性樹脂であり、より好ましくは、ポリオレフィンである。
バルーン103は、図16に示すように、折り畳み可能なものであり、拡張させない状態では、内管112の外周に折りたたまれた状態となることができるものである。バルーン103は、図17に示すように、装着されるステント101を拡張できるようにほぼ同一径の筒状部分(好ましくは、円筒部分)となった拡張可能部を有している。略円筒部分は、完全な円筒でなくてもよく、多角柱状のものであってもよい。そして、バルーン103は、上述のように、先端側接合部103aが内管112にまた後端側接合部103bが外管113の先端に接着剤または熱融着などにより液密に固着されている。また、このバルーン103では、拡張可能部と接合部との間がテーパー状に形成されている。
バルーン103は、バルーン103の内面と内管112の外面との間に拡張空間103cを形成する。この拡張空間103cは、後端部ではその全周において拡張用ルーメン116と連通している。このように、バルーン103の後端は、比較的大きい容積を有する拡張用ルーメンと連通しているので、拡張用ルーメン116よりバルーン内への拡張用流体の注入が確実である。
バルーン103の形成材料としては、ある程度の可撓性を有するものが好ましく、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体など)、ポリ塩化ビニル、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート)、ポリアリレーンサルファイド(例えば、ポリフェニレンサルファイド)等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が使用できる。特に、延伸可能な材料であることが好ましく、バルーン103は、高い強度および拡張力を有する二軸延伸されたものが好ましい。
バルーン103の大きさとしては、拡張されたときの円筒部分(拡張可能部)の外径が、2〜4mm、好ましくは2.5〜3.5mmであり、長さが10〜50mm、好ましくは20〜40mmである。また、先端側接合部103aの外径が、0.9〜1.5mm、好ましくは1〜1.3mmであり、長さが1〜5mm、好ましくは1〜1.3mmである。また、後端側接合部103bの外径が、1〜1.6mm、好ましくは1.1〜1.5mmであり、長さが1〜5mm、好ましくは、2〜4mmである。
そして、この血管拡張器具100は、図16に示すように、拡張されたときの円筒部分(拡張可能部)の両端となる位置のシャフト本体部の外面に固定された2つのX線造影性部材117、118を備えている。なお、ステント101の中央部分の所定長の両端となる位置のシャフト本体部102(この実施例では、内管112)の外面に固定された2つのX線造影性部材を備えるものとしてもよい。さらに、ステントの中央部となる位置のシャフト本体部の外面に固定された単独のX線造影性部材を設けるものとしてもよい。
X線造影性部材117、118は、所定の長さを有するリング状のもの、もしくは線状体をコイル状に巻き付けたものなどが好適であり、形成材料は、例えば、金、白金、タングステンあるいはそれらの合金、あるいは銀−パラジウム合金等が好適である。
そして、バルーン103を被包するようにステント101が装着されている。ステントは、ステント拡張時より小径かつ折り畳まれたバルーンの外径より大きい内径の金属パイプを加工することにより作成される。そして、作成されたステント内にバルーンを挿入し、ステントの外面に対して均一な力を内側に向けて与え縮径させることにより製品状態のステントが形成される。つまり、上記のステント101は、バルーンへの圧縮装着時により完成する。
また、図17に示すように、内管112と外管113との間(バルーン拡張用ルーメン116内)には、線状の剛性付与体が挿入されていてもよい。剛性付与体は、生体器官拡張器具100の可撓性をあまり低下させることなく、屈曲部位での生体器官拡張器具100の本体部102の極度の折れ曲がりを防止するとともに、生体器官拡張器具100の先端部の押し込みを容易にする。剛性付与体の先端部は、他の部分より研磨などの方法により細径となっていることが好ましい。また、剛性付与体は、細径部分の先端が、本体部外管113の先端部付近まで延びていることが好ましい。剛性付与体としては、金属線であることが好ましく、線径0.05〜1.50mm、好ましくは0.10〜1.00mmのステンレス鋼等の弾性金属、超弾性合金などであり、特に好ましくは、ばね用高張力ステンレス鋼、超弾性合金線である。
この実施例の生体器官拡張器具100では、図15に示すように、基端に分岐ハブ110が固定されている。分岐ハブ110は、ガイドワイヤールーメン115と連通しガイドワイヤーポートを形成するガイドワイヤー導入口109を有し、内管112に固着された内管ハブと、バルーン拡張用ルーメン116と連通しインジェクションポート111を有し、外管113に固着された外管ハブとからなっている。そして、外管ハブと内管ハブとは、固着されている。この分岐ハブ110の形成材料としては、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂が好適に使用できる。
なお、生体器官拡張器具の構造は、上記のようなものに限定されるものではなく、生体器官拡張器具の中間部分にガイドワイヤールーメンと連通するガイドワイヤ挿入口を有するものであってもよい。
図1は、本発明の一実施例の生体内留置用ステントの正面図である。 図2は、図1の生体内留置用ステントの展開図である。 図3は、図1に示す生体内留置用ステントの製造時の正面図である。 図4は、図1に示す生体内留置用ステントの製造時の展開図である。 図5は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。 図6は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。 図7は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。 図8は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。 図9は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。 図10は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。 図11は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。 図12は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。 図13は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。 図14は、本発明の他の実施例の生体内留置用ステントの製造時の展開図である。 図15は、本発明の実施例の生体器官拡張器具の正面図である。 図16は、図15に示した生体器官拡張器具の先端部の拡大部分断面図である。 図17は、本発明の実施例の生体器官拡張器具の作用を説明するための説明図である。
符号の説明
1、1a、10、20、20a,30、30a、40、40a、50、60 生体内留置用ステント
2 波線状環状体
3 連結部
4 連接部
21 一端側屈曲部
22 他端側屈曲部

Claims (14)

  1. 波線状環状体がステントの軸方向に隣り合うように4つ以上配列され、隣り合う波線状環状体が接続された形態を有する生体内留置用ステントであって、前記波線状環状体は、前記ステントの軸方向の一端側に頂点を有する複数の一端側屈曲部および前記ステントの軸方向の他端側に頂点を有する複数の他端側屈曲部を有し、隣り合う前記波線状環状体の前記他端側屈曲部の前記頂点と前記一端側屈曲部の前記頂点は、近接し、かつ隣り合う前記波線状環状体は、連接部または前記連接部と形態が異なるとともに前記連接部と前記ステントの軸方向に対して交互となるように配置された連結部により接続されており、そして、前記連接部は、前記ステントの軸方向に直交する方向に延びる屈曲部を備え、前記連結部は、接続対象の2つの前記頂点部分を一体化するものであることを特徴とする生体内留置用ステント。
  2. 隣り合う前記波線状環状体では、前記他端側屈曲部の前記頂点と前記一端側屈曲部の前記頂点が、向かい合うものとなっている請求項1に記載の生体内留置用ステント。
  3. 波線状環状体がステントの軸方向に隣り合うように4つ以上配列され、隣り合う波線状環状体が接続された形態を有する生体内留置用ステントであって、前記波線状環状体は、前記ステントの軸方向の一端側に頂点を有する複数の一端側屈曲部および前記ステントの軸方向の他端側に頂点を有する複数の他端側屈曲部を有し、隣り合う前記波線状環状体の前記他端側屈曲部の前記頂点と前記一端側屈曲部の前記頂点は、近接するとともに若干ステントの軸方向に直交する方向にずれた状態となっており、かつ隣り合う前記波線状環状体は、連接部または前記連接部と形態が異なるとともに前記連接部と前記ステントの軸方向に対して交互となるように配置された連結部により接続されており、そして、前記連接部は、前記ステントの軸方向に直交する方向に延びる屈曲部を備え、前記連結部は、前記近接する頂点もしくはその付近を略直線的に接続するものであることを特徴とする生体内留置用ステント。
  4. 波線状環状体がステントの軸方向に隣り合うように4つ以上配列され、隣り合う波線状環状体が接続された形態を有する生体内留置用ステントであって、前記波線状環状体は、前記ステントの軸方向の一端側に頂点を有する複数の一端側屈曲部および前記ステントの軸方向の他端側に頂点を有する複数の他端側屈曲部を有し、隣り合う前記波線状環状体の前記一端側屈曲部の前記頂点および隣り合う前記波線状環状体の前記他端側屈曲部の前記頂点は、前記ステントの軸方向にほぼ直線状に並んだ状態となっており、前記隣り合う前記波線状環状体の前記一端側屈曲部もしくは前記他端側屈曲部の前記頂点は、連接部または前記連接部と形態が異なるとともに前記連接部と前記ステントの軸方向に対して交互となるように配置された連結部により接続されており、そして、前記連接部は、前記ステントの軸方向に直交する方向に延びる屈曲部を備え、前記連結部は、前記頂点を略直線的に接続するものであることを特徴とする生体内留置用ステント。
  5. 前記連接部は、前記ステントの軸方向にほぼ直交する方向に延びる第1の部分と、該第1の部分と反対方向に延びる第2の部分とを備えている請求項1ないし4のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  6. 前記連接部は、波状部分、U字状部分、V字状部分、Z字状部分、S字状部分のいずれかもしくはそれらの2以上を組合せたものを備えている請求項1ないし5のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  7. 前記連接部および前記連結部は、前記ステントの中心軸に対して、ほぼ等角度となる位置に配置されている請求項1ないし6のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  8. 前記ステントの両端部における隣り合う波線状環状体は、複数の前記連結部もしくは前記連接部により接続されている請求項1ないし7のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  9. 前記連接部および前記連結部は、前記ステントの軸方向に連続しないように形成されている請求項1ないし8のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  10. 前記連結部と軸方向に隣り合う前記連接部および該連結部と隣り合う前記連結部は、前記ステントの外周面において螺旋状となるように配置されている請求項1ないし8のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  11. 前記ステントは、形態が異なる少なくとも2種の連接部を備えている請求項1ないし10のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  12. 前記ステントは、形態が異なる少なくとも2種の連結部を備えている請求項1ないし11のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  13. 前記ステントは、略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、該管状体の内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張可能なステントである請求項1ないし12のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  14. チューブ状のシャフト本体部と、該シャフト本体部の先端部に設けられた折り畳みおよび拡張可能なバルーンと、折り畳まれた状態の前記バルーンを被包するように装着され、かつ該バルーンの拡張により拡張されるステントとを備える生体器官拡張器具であって、前記ステントは、請求項1ないし13のいずれかに記載の生体内留置用ステントであることを特徴とする生体器官拡張器具。
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