JP5243023B2 - 生体内留置用ステントおよび生体器官拡張器具 - Google Patents

生体内留置用ステントおよび生体器官拡張器具 Download PDF

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Description

本発明は、血管、胆管、気管、食道、尿道等の生体管腔内に生じた狭窄部、もしくは閉塞部の改善に使用される生体器官拡張器具に関する。
生体器官拡張器具は、狭窄部の改善のためにステントを備えるものが一般的となっている。ステントは、血管あるいは他の生体内管腔が狭窄もしくは閉塞することによって生じる様々な疾患を治療するために、その狭窄もしくは閉塞部位を拡張し、その内腔を確保するためにそこに留置する一般的には管状の医療用具である。
ステントは、体外から体内に挿入するため、そのときは直径が小さく、目的の狭窄もしくは閉塞部位で拡張させて直径を大きくし、かつその管腔をそのままで保持する物である。
ステントとしては、金属線材、あるいは金属管を加工した円筒状のものが一般的である。カテーテルなどに細くした状態で装着され、生体内に挿入され、目的部位で何らかの方法で拡張させ、その管腔内壁に密着、固定することで管腔形状を維持する。ステントは、機能および留置方法によって、セルフエクスパンダブルステントとバルーンエクスパンダブルステントに区別される。バルーンエクスパンダブルステントはステント自体に拡張機能はなく、ステントを目的部位に挿入した後、ステント内にバルーンを位置させてバルーンを拡張させ、バルーンの拡張力によりステントを拡張(塑性変形)させ目的管腔の内面に密着させて固定する。このタイプのステントでは、上記のようなステントの拡張作業が必要になる。
そして、内血管系、特に冠動脈治療に用いられているステントは、バルーンエクスパンドタイプがその大半を占めている。そして、ステントとしては、拡張後の形状を保持できること、いわゆる拡張維持力が高いことが望ましい。
高い拡張維持力を付与するためにロック機構を有する下記のステントが提案されている。
特開平7−531号公報(特許文献1)には、少なくとも1対のオーバーラップ縁部を備えた複数のリング部と、少なくとも一方の前記オーバーラップ縁部に設けられた複数の歯とを有し、前記リング第1直径から調節可能な拡大直径に拡大でき、これにより前記歯が相互ロック関係をなして係合し、前記リングを前記拡大直径形態に保持するものとなっているステントが開示されている。
また、特開平10−113397号公報(特許文献2)には、血管中に位置させるステントであって、複数の相互に接続されたチューブ状バンドからなり、前記バンドの少なくとも1個が、第2の端部に重なり、少なくとも収縮形態と完全拡張形態との間で前記バンドを再形成するように前記第2の端部に対して動きうる第1の端部と、前記端部の一方の近傍で第1の縁部に配置された少なくとも1個の受け取り手段と、前記端部の他方の近傍で第1の縁部から突出した第1のタブであって、前記バンドの中心軸に対して概ね垂直の平面に位置した受け取り部分を含み、前記受け取り部分が前記受け取り手段と係合し、前記バンドが収縮形態に向かって戻らないように阻止する形状にされている第1のタブとを含むことを特徴とするステントが開示されている。
特開平7−531号公報 特開平10−113397号公報
上記特許文献1および特許文献2のものでは、拡張後の高い拡張維持力が期待できる。しかし、特許文献1のものでは、オーバーラップ部を、特許文献2のものでは、重なり部を有しており、ステント全体として均質なものではなく、血管などの埋設部位の変形に対する追従が良好でないとともに、変形しにくい方向を持つものとなる。また、ステントとしては、高い拡張維持力を有することが望ましいが、変形しない剛性を有することを求めるものではない。
そこで、本発明は、拡張後の高い拡張維持力を備え、さらに、全体的に均質で変形方向性を持たず、かつ埋設部位の変形に対する弾性変形性を保持する生体内留置用ステントおよびそれを用いた生体器官拡張器具を提供するものである。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1) 略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、内部より半径方向に広がる力が付加された時に拡張可能なステントであって、該ステントは、軸方向に配列された複数の環状ユニットと、隣り合う各環状ユニットを連結する連結部とを備え、前記環状ユニットは、前記ステントの軸方向に延びる線状リング部を複数前記ステントの周方向に備え、かつそれらが側部にて接合した形態を有するものであり、前記各線状リング部は、前記ステントの内部より半径方向に広がる力が付加された時に、前記ステントの周方向に伸張しかつ軸方向に縮小するものであり、さらに、前記ステントの拡張を阻害することなくかつ拡張時にバネ弾性を有する縮径抑制形態に変形し、前記線状リング部の周方向縮小方向への変形を規制する縮径抑制線状部を備えており、
前記縮径抑制線状部は、両端部が前記線状リング部と連結し、前記側部の接合部の内側を前記ステントの軸方向に延び、かつ、中央部が前記側部の接合部方向に湾曲した向かい合う2つの軸方向線状部と、該2つの軸方向線状部の中央部間を連結する周方向線状部とを備えるものであり、さらに、前記ステントの拡張時に、前記2つの軸方向線状部は、前記側部の接合部より離間しかつ各軸方向線状部の中央部間が前記周方向線状部方向に湾曲する状態に変形することにより、バネ弾性を有する前記縮径抑制形態を発現するものである生体内留置用ステント。
) 前記線状リング部は、前記ステントの軸方向に長い矩形状開口部を有するものである上記(1)に記載の生体内留置用ステント。
) 前記線状リング部は、前記ステントの周方向に向かい合う2つの周方向角部と、前記ステントの軸方向に向かい合う2つの軸方向角部と、前記4つの角部を接続する4本の斜行線状部を備え、前記軸方向線状部は、前記周方向角部を介して隣り合う2本の前記斜行線状部の中央部間を接続するように延び、前記周方向線状部は、前記向かい合う2つの周方向角部を繋ぐ線上付近に位置している上記()または()に記載の生体内留置用ステント。
) 前記側部の接合部は、隣り合う前記線状リング部の隣り合う前記周方向角部を接続するものである上記()に記載の生体内留置用ステント。
) 前記2つの軸方向線状部の周方向に向かい合う端部間の距離は、前記周方向線状部の両端間距離よりも短く、かつ、前記ステントの拡張時には、前記2つの軸方向線状部の周方向に向かい合う端部間の距離は、前記周方向線状部の両端間距離よりも長いものとなる上記()ないし()のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
) 前記環状ユニットは、波状要素により環状に形成された第1の波状環状体と、該第1の波状環状体の谷部に山部が近接するようにステントの軸方向に配置された波状要素により環状に形成された第2の波状環状体と、前記第1の波状環状体の谷部と前記第2の波状環状体の山部とを接続する複数の接合部とからなり、前記線状リング部は、前記第1の波状環状体の1つの山部と、前記第2の波状環状体の1つの谷部と、前記第1の波状環状体の2つの谷部と前記第2の波状環状体の2つの山部とを接続する2つの接合部とにより構成されている上記(1)ないし()のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
) 前記環状ユニットは、前記線状リング部を構成する線状リング体と、該線状リング体の側部を接続する接合部とにより構成されている上記(1)ないし()のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
) 前記連結部は、前記軸方向に隣り合う前記線状リング部の近接部間を連結するものである上記(1)ないし()のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
) 前記連結部は、前記軸方向に隣り合う前記線状リング部の前記側部の接合部間を連結するものである上記(1)ないし()のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
また、上記目的を達成するものは、以下のものである。
10) チューブ状のシャフト本体部と、該シャフト本体部の先端部に設けられた折り畳みおよび拡張可能なバルーンと、折り畳まれた状態の前記バルーンを被包するように装着され、かつ該バルーンの拡張により拡張されるステントとを備える生体器官拡張器具であって、前記ステントは、上記(1)ないし()のいずれかに記載のステントである生体器官拡張器具。
本発明の生体内留置用ステントは、軸方向に配列された複数の環状ユニットと、隣り合う各環状ユニットを連結する連結部とを備え、環状ユニットは、ステントの軸方向に延びる線状リング部を複数前記ステントの周方向に備え、かつそれらが側部にて接合した形態を有するものである。そして、各線状リング部は、ステントの内部より半径方向に広がる力が付加された時に、ステントの周方向に伸張しかつ軸方向に縮小するものであり、さらに、ステントの拡張を阻害することなくかつ拡張時にバネ弾性を有する縮径抑制形態に変形し、線状リング部の周方向縮小方向への変形を規制する縮径抑制線状部を備えている。
特に、本発明のステントは、各線状リング部に縮径抑制線状部を有するものであるため、ステント全体としては均質なものであり、かつ、拡張後に高い拡張維持力を備え、さらに、縮径抑制線状部は、バネ弾性を有する縮径抑制形態を有するものであるため、過剰な剛性を持たず、埋設部位の変形に対する弾性変形性を保持するため、良好な狭窄部の改善を行うことができる。
本発明のステントを図面に示した実施例を用いて説明する。
図1は、本発明のステントの一実施例の正面図である。図2は、図1に示したステントの展開図である。図3は、図2の部分拡大図である。図4は、図1に示したステントの拡張時の正面図である。図5は、図1に示したステントの拡張時の展開図である。図6は、図5の部分拡大図である。
本発明の生体内留置用ステント1は、略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、内部より半径方向に広がる力が付加された時に拡張可能なステントである。ステント1は、軸方向に配列された複数の環状ユニット2と、隣り合う各環状ユニットを連結する連結部3とを備える。環状ユニット2は、ステント1の軸方向に延びる線状リング部4を複数ステントの周方向に備え、かつそれらが側部にて接合した形態を有するものである。各線状リング部(言い換えれば、すべての線状リング部)は、ステント1の内部より半径方向に広がる力が付加された時に、ステント1の周方向に伸張しかつ軸方向に縮小するものである。さらに、各線状リング部(言い換えれば、すべての線状リング部)は、ステント1の拡張を阻害することなくかつ拡張時にバネ弾性を有する縮径抑制形態に変形し、線状リング部4の周方向縮小方向への変形を規制する縮径抑制線状部7を備えている。
そして、図示する実施例のステントでは、縮径抑制線状部7は、両端部が線状リング部4と連結し、かつ、側部の接合部(側部接合部5)の内側(線状リング部4の内側でもある)をステント1の軸方向に延び、さらに、中央部が側部接合部5方向に湾曲した向かい合う2つの軸方向線状部71,72と、2つの軸方向線状部71,72の中央部間を連結する周方向線状部73とを備えている。そして、ステント1の拡張時に、2つの軸方向線状部71,72は、側部接合部5より離間しかつ各軸方向線状部71,72の中央部間が周方向線状部73方向に湾曲する状態に変形することにより、バネ弾性を有する縮径抑制形態71a,72aを発現するものとなっている。
この実施例のステント1は、略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、管状体の内部より半径方向に広がる力が付加された時に拡張可能なステントである。ステント1は、多数の屈曲部を有する波状要素により環状に形成された第1の波状環状体8と、第1の波状環状体8の谷部に山部が近接するようにステント1の軸方向に配置されるとともに線状屈曲部を有する波状要素により環状に形成された第2の波状環状体9と、第1の波状環状体8の谷部と第2の波状環状体9の山部とを接続する複数の接合部5とからなる環状ユニット2を複数備える。複数の環状ユニット2は、ステント1の軸方向に直線状に配列されるとともに、隣り合う環状ユニット2は、連結部3にて連結している。
そして、この実施例のステント1では、線状リング部4は、第1の波状環状体8の1つの山部(軸方向角部)41と、第2の波状環状体9の1つの谷部(軸方向角部)42と、第1の波状環状体8の2つの谷部51と第2の波状環状体9の2つの山部52とを接続する2つの接合部5とにより構成されている。
このステント1は、いわゆるバルーンエキスパンダブルステントである。
ステント1は、図1および図2に示すように、複数の環状ユニット2が、ステント1の軸方向にほぼ直線状となるように配列されるとともに、隣り合う環状ユニット2の近接する端部間(具体的には、近接する屈曲部間)を連結する連結部3を備えている。
ステント1の環状ユニット2は、図1およびその展開図である図2に示すように、ほぼ同じピッチの複数の山と谷を有し、環状に連続した無端の波状体により構成されている。なお、環状ユニットの山(もしくは谷)の数は、4〜10が好適である。そして、第1の波状環状体8の谷部に山部が近接するように軸方向に配置された第2の波状環状体9は、第1の波状環状体の谷部と第2の波状環状体の山部とが複数の短い接合部5により接続され、1つの環状ユニット2を構成している。この実施例では、第1の波状環状体8のすべての谷部と第2の波状環状体9のすべて山部とが接合部5により接続されており、1つの環状ユニット2は、6つ(環状ユニットの山もしくは谷の数)の接合部5を備えている。
この実施例のステント1では、線状リング部4は、ステント1の軸方向に長い矩形状開口部を有するものとなっている。さらに、線状リング部4は、ステント1の周方向に向かい合う2つの周方向角部43,44と、ステント1の軸方向に向かい合う2つの軸方向角部41,42と、4つの角部41,42,43,44を接続する4本の斜行線状部45,46,47,48を備える。
そして、すべての線状リング部4内には、リング部4と一体に形成された縮径抑制線状部7を備えている。縮径抑制線状部7は、2本の軸方向線状部71,72と1本の周方向線状部73とにより構成されている。
軸方向線状部71は、周方向角部43を介して隣り合う(具体的には、周方向角部43を介して軸方向に隣り合う)2本の斜行線状部45,48の中央部間を接続するように延びるととともに、中央部が周方向角部43方向に湾曲した曲線状のものとなっている。同様に、軸方向線状部72は、周方向角部44を介して隣り合う2本の斜行線状部46,47の中央部間を接続するように延びるととともに、中央部が周方向角部44方向に湾曲した曲線状のものとなっている。
そして、周方向線状部73は、2本の軸方向線状部71,72の湾曲した中央部間を接続するように延びている。また、周方向線状部73は、向かい合う2つの周方向角部43,44を繋ぐ仮想線上付近、具体的には、2つの周方向角部43,44を繋ぐ仮想線上に位置するものとなっている。
そして、2本の軸方向線状部71,72の周方向に向かい合う端部間の距離は、周方向線状部73の両端間距離よりも短いものとなっている。そして、ステントの拡張時に、2本の軸方向線状部71,72は、変形することにより、2つの軸方向線状部の周方向に向かい合う端部間の距離が、周方向線状部73の両端間距離よりも長いものとなる。
また、このステント1では、側部接合部5は、隣り合う線状リング部4の隣り合う周方向角部43,44を接続(一体化)するものとなっている。
そして、上記のように構成された線状リング部4を備える環状ユニット2は、ステント1の軸方向に複数(この実施例では、8個)配列されるとともに、隣り合う環状ユニットを連結する連結部3により連結され、筒状のステント1が形成されている。
このステント1では、連結部3は、軸方向に近接する線状リング部4の屈曲部を接続(一体化)するものとなっている。そして、連結部3では、2つの隣り合う環状ユニット間に設けられる連結部の数は、1〜4個が好ましく、特に、隣り合う環状ユニット2を複数カ所連結するように設けられることが好ましい。この実施例のステント1では、連結部3は、隣り合う環状ユニット2間に、2つ設けられており、かつ、ステントの中心軸に対して向かい合う位置に配置されている。しかし、このような形態に限定されるものではなく、隣り合う環状ユニット間には、3以上の連結部を設けてもよく、この場合には、連結部はステントの中心軸に対してほぼ等角度配置となるように設けられる。つまり、隣り合う環状ユニット間に3つの連結部を設ける場合には、約120度毎の配置となり、4つの連結部を設ける場合には、約90度毎の配置となる。
そして、ステント1は、内部より半径方向に広がる力が付加されることにより、図1および図2の状態から、図4および図5の状態に拡張する。この拡張時、各線状リング部4は、図3の形態から図6の形態に変形する。具体的には、各線状リング部(言い換えれば、すべての線状リング部)は、ステント1の内部より半径方向に広がる力が付加された時に、ステント1の周方向に伸張しかつ軸方向に縮小した変形線状リング部4aに変形する。つまり、線状リング部4は、周方向に向かい合う2つの周方向角部43,44は、内角が小さくなる方向に変形し、軸方向に向かい合う2つの軸方向角部41,42は、逆に、内角が大きくなる方向に変形する。
線状リング部4の変形と同時に、縮径抑制線状部7は、線状リング部4の変形を阻害することなく、バネ弾性を有する縮径抑制機能発現形態7aに変形し、線状リング部4aの周方向縮小方向への変形を規制する。具体的には、縮径抑制線状部7の向かい合う2つの軸方向線状部71,72は、中央部が側部接合部方向(離間方向)に湾曲した図3に示す状態から、図6に示す軸方向線状部71,72の中央部間が周方向線状部73方向に湾曲(近接方向)する変形軸方向線状部(縮径抑制機能発現形態軸方向線状部)71a,72aに変形する。言い換えれば、縮径抑制線状部7は、図3に示す上端および下端が近接する方向に湾曲した変形H字状(中ふくれH字状)から、図6に示す上端および下端が離間する方向に湾曲した変形H字状(上下広がりH字状)に変形する。
そして、図6に示す縮径抑制機能発現形態7aを有する線状リング部4aにおいて、ステント1に縮径する方向に力が付与された場合、線状リング部4aを周方向に縮小させる力が働くことになる。しかし、中央部間が周方向線状部73方向に湾曲した変形軸方向線状部71a,72aは、線状リング部4aを周方向に縮小させる力に抵抗するとともにバネ弾性を発現する。つまり、軸方向線状部71a,72aは、線状リング部4aを周方向に縮小させる力が付与されたときに、ある程度撓む(H字状の外側に湾曲する軸方向線状部を直線状に近づける方向に若干撓む)ことができるが、それを越える力に対して強く抵抗し、ステントの縮径化を阻止する。
また、本発明のステントの形態は、上述したステント1のような、第1の波状環状体と、第1の波状環状体の谷部に山部が近接するようにステントの軸方向に配置された波状要素により環状に形成された第2の波状環状体と、第1の波状環状体の谷部と第2の波状環状体の山部とを接続する複数の接合部により構成されたものに限定されるものではない。
例えば、図7ないし図10に示すようなステント10であってもよい。
図7は、本発明のステントの他の実施例の展開図である。図8は、図7の部分拡大図である。図9は、図7に示したステントの拡張時の展開図である。図10は、図9の部分拡大図である。
この実施例のステント10と上述したステント1との基本構成は同じである。相違点は、線状リング部4および接合部5を形成する線状部の形態のみである。
この実施例のステント10では、環状ユニット2は、線状リング部4を構成する線状リング体40と、線状リング体40の側部を接続する接合部5とにより構成されている。具体的には、環状ユニット2は、ステント10の軸方向に延びる線状リング体40を複数ステントの周方向に備え、かつそれらが側部にて接合部5により接合した形態となっている。
ステント10は、図7に示すように、複数の環状ユニット2が、ステント10の軸方向にほぼ直線状となるように配列されるとともに、隣り合う環状ユニット2の近接する端部間(具体的には、近接する屈曲部間)を連結する連結部3を備えている。1つの環状ユニット2における線状リング体40の数は、4〜10が好適である。そして、隣り合う線状リング体40の近接する屈曲部間(谷部と山部)が複数の短い連結部3により連結(一体化)されている。
この実施例のステント10においても、線状リング部4(線状リング体40)は、ステント10の軸方向に長い矩形状開口部を有するものとなっている。さらに、線状リング体40は、ステント10の周方向に向かい合う2つの周方向角部43,44と、ステント1の軸方向に向かい合う2つの軸方向角部41,42と、4つの角部41,42,43,44を接続する4本の斜行線状部45,46,47,48を備える。
そして、すべての線状リング体40内には、リング体40と一体に形成された縮径抑制線状部7を備えている。縮径抑制線状部7は、2本の軸方向線状部71,72と1本の周方向線状部73とにより構成されている。
軸方向線状部71は、周方向角部43を介して隣り合う2本の斜行線状部45,48の中央部間を接続するように延びるととともに、中央部が周方向角部43方向に湾曲した曲線状のものとなっている。同様に、軸方向線状部72は、周方向角部44を介して隣り合う2本の斜行線状部46,47の中央部間を接続するように延びるととともに、中央部が周方向角部44方向に湾曲した曲線状のものとなっている。
周方向線状部73は、2本の軸方向線状部71,72の湾曲した中央部間を接続するように延びている。また、周方向線状部73は、向かい合う2つの周方向角部43,44を繋ぐ仮想線上付近、具体的には、2つの周方向角部43,44を繋ぐ仮想線上に位置するものとなっている。
そして、2本の軸方向線状部71,72の周方向に向かい合う端部間の距離は、周方向線状部73の両端間距離よりも短いものとなっている。そして、ステントの拡張時に、2本の軸方向線状部71,72は、変形することにより、2つの軸方向線状部の周方向に向かい合う端部間の距離が、周方向線状部73の両端間距離よりも長いものとなる。
そして、このステント10においても、内部より半径方向に広がる力が付加されることにより、図7および図8の状態から、図9および図10の状態に拡張する。この拡張時、各線状リング体40は、図8の形態から図10の形態に変形する。具体的には、各線状リング体(言い換えれば、すべての線状リング体)は、ステント10の内部より半径方向に広がる力が付加された時に、ステント10の周方向に伸張しかつ軸方向に縮小した変形線状リング体40aに変形する。つまり、線状リング体40は、周方向に向かい合う2つの周方向角部43,44の内角が小さくなる方向に変形し、軸方向に向かい合う2つの軸方向角部41,42の内角が大きくなる方向に変形する。
線状リング体40の変形と同時に、縮径抑制線状部7は、線状リング体40の変形を阻害することなく、バネ弾性を有する縮径抑制機能発現形態7aに変形し、線状リング体40aの周方向縮小方向への変形を規制する。具体的には、縮径抑制線状部7の向かい合う2つの軸方向線状部71,72は、中央部が側部接合部方向(離間方向)に湾曲した図8に示す状態から、図10に示す軸方向線状部71,72の中央部間が周方向線状部73方向に湾曲(近接方向)する変形軸方向線状部(縮径抑制機能発現形態軸方向線状部)71a,72aに変形する。言い換えれば、縮径抑制線状部7は、図8に示す上端および下端が近接する方向に湾曲した変形H字状(中ふくれH字状)から、図10に示す上端および下端が離間する方向に湾曲した変形H字状(上下広がりH字状)に変形する。
そして、図10に示す縮径抑制機能発現形態7aを有する線状リング体40aにおいて、ステント10に縮径する方向に力が付与された場合、線状リング体40aを周方向に縮小させる力が働くことになる。しかし、中央部間が周方向線状部73方向に湾曲した変形軸方向線状部71a,72aは、線状リング体40aを周方向に縮小させる力に抵抗するとともにバネ弾性を発現する。つまり、軸方向線状部71a,72aは、線状リング体40aを周方向に縮小させる力が付与されたときに、ある程度撓む(H字状の外側に湾曲する軸方向線状部を直線状に近づける方向に若干撓む)ことができるが、それを越える力に対して強く抵抗し、ステントの縮径化を阻止する。
また、上述したいずれの実施例のステントにおいても、連結部3の形態は、図11に示す実施例のステント20のようなものであってもよい。
図11は、本発明のステントの他の実施例の展開図である。
上述した実施例のステント1、10では、連結部3は、隣り合う環状ユニット2の近接する端部間を連結している。具体的には、線状リング部4の近接する屈曲部間、具体的には、軸方向に隣り合う線状リング部4の近接する軸方向角部41,42間を連結し、一体化するものとなっている。これに対して、この実施例のステント20では、連結部30は、周方向に隣り合う線状リング部4を接続する側部接合部5を連結するものとなっている。具体的には、連結部30は、軸方向に隣り合う環状ユニットの軸方向に隣り合う接合部5間を連結している。このため、連結部30は、所定の長さを有するものとなっている。
そして、連結部30では、2つの隣り合う環状ユニット間に設けられる連結部の数は、1〜4個が好ましく、特に、隣り合う環状ユニット2を複数カ所連結するように設けられることが好ましい。ステント20では、連結部30は、隣り合う環状ユニット2間に、2つ設けられており、かつ、ステントの中心軸に対して向かい合う位置に配置されている。しかし、このような形態に限定されるものではなく、隣り合う環状ユニット間には、3以上の連結部を設けてもよく、この場合には、連結部はステントの中心軸に対してほぼ等角度配置となるように設けられる。つまり、隣り合う環状ユニット間に3つの連結部を設ける場合には、約120度毎の配置となり、4つの連結部を設ける場合には、約90度毎の配置となる。
上述したすべての実施例のステントにおいて、ステントは、非拡張時の直径が、0.8〜1.8mm程度が好適であり、特に、0.9〜1.4mmがより好ましい。また、ステントの非拡張時の長さは、9〜40mm程度が好適である。また、1つの波状環状体の長さは、0.7〜2.0mm程度が好適であり、1つの環状ユニットの長さは、1.5〜4.0mm程度が好適であり、特に、2.0〜3.0mmがより好ましい。また、1つの波状環状体の山の数(言い換えれば、谷の数)は、4〜8が好ましく、特に、5〜7が好ましい。また、環状ユニットの数としては、4〜15が好適である。また、ステントの成形時(圧縮前)の直径は、1.5〜3.5mm程度が好適であり、特に、2.0〜3.0mmがより好ましい。さらに、ステントの肉厚としては、0.05〜0.15mm程度が好適であり、特に、0.08〜0.12mmが好適であり、波状要素の幅は、0.07〜0.15mm程度が好適であり、特に、0.08〜0.13mmが好適である。
ステントの形成材料としては、ある程度の生体適合性を有するものが好ましく、例えば、ステンレス鋼、タンタルもしくはタンタル合金、プラチナもしくはプラチナ合金、金もしくは金合金、コバルトベース合金等が考えられる。またステント形状を作製した後に貴金属メッキ(金、プラチナ)をしてもよい。ステンレス鋼としては、最も耐腐食性のあるSUS316Lが好適である。
また、ステントは、面取りされていることが好ましい。ステント1の面取り方法としては、ステントを最終形状に形成した後、化学研磨、電解研磨もしくは機械研磨することにより行うことができる。化学研磨としては、ステンレス化学研磨液に浸漬することにより行うことが好ましい。ステンレス化学研磨液としては、ステンレスを溶解できるものであればよく、例えば、塩酸と硝酸からなる混合液を基本成分とし、これに、溶解速度調整、平滑化および光沢性付与のための有機硫黄化合物および界面活性剤を添加したものが好ましい。
さらに、ステント1の最終形状を作製した後、焼きなましすることが好ましい。焼きなましを行うことにより、ステント全体の柔軟性および可塑性が向上し、屈曲した血管内での留置性が良好となる。焼きなましを行わない場合に比べて、ステント1を拡張した後の拡張前形状に復元しようとする力、特に、屈曲した血管部位で拡張した時に発現する直線状に復帰しようとする力が減少し、屈曲した血管内壁に与える物理的な刺激が減少し、再狭窄の要因を減少させることができる。焼きなましは、ステント表面に酸化被膜が形成されないように、不活性ガス雰囲気下(例えば、窒素と水素の混合ガス)にて、900〜1200℃に加熱した後、ゆっくりと冷却することにより行うことが好ましい。
次に、本発明の生体器官拡張器具を図面に示す実施例を用いて説明する。
図12は、本発明の実施例の生体器官拡張器具の正面図である。図13は、図12に示した生体器官拡張器具の先端部の拡大部分断面図である。図14は、本発明の実施例の生体器官拡張器具の作用を説明するための説明図である。
本発明の血管拡張器具100は、チューブ状のシャフト本体部102と、シャフト本体部102の先端部に設けられた折り畳みおよび拡張可能なバルーン103と、折り畳まれた状態のバルーン103を被包するように装着され、バルーン103の拡張により拡張されるステント1とを備える。
そして、ステント1としては、上述したステント1ならびに上述したすべての実施例のステントを用いることができる。
この実施例の血管拡張器具100は、上述したステント1と、ステント1が装着されたチューブ状の生体器官拡張器具本体101とからなる。
生体器官拡張器具本体101は、チューブ状のシャフト本体部102と、シャフト本体部の先端部に設けられた折り畳みおよび拡張可能なバルーン103とを備え、ステント1は、折り畳まれた状態のバルーン103を被包するように装着され、かつバルーン103の拡張により拡張されるものである。
ステント1としては、上述したすべての実施例のステントを用いることができる。なお、ここで使用されるステントは、生体内管腔への挿入のための直径を有し、管状体の内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張可能ないわゆるバルーン拡張型ステントが用いられる。
この実施例の生体器官拡張器具100では、図13に示すように、シャフト本体部102は、シャフト本体部102の先端にて一端が開口し、シャフト本体部102の後端部にて他端が開口するガイドワイヤールーメン115を備えている。
この生体器官拡張器具本体101は、シャフト本体部102と、シャフト本体部102の先端部に固定されたステント拡張用バルーン103とを備え、このバルーン103上にステント1が装着されている。シャフト本体部102は、内管112と外管113と分岐ハブ110とを備えている。
内管112は、図13に示すように、内部にガイドワイヤーを挿通するためのガイドワイヤールーメン115を備えるチューブ体である。内管112としては、長さは、100〜2500mm、より好ましくは、250〜2000mm、外径が、0.1〜1.0mm、より好ましくは、0.3〜0.7mm、肉厚10〜250μm、より好ましくは、20〜100μmのものである。そして、内管112は、外管113の内部に挿通され、その先端部が外管113より突出している。この内管112の外面と外管113の内面によりバルーン拡張用ルーメン116が形成されており、十分な容積を有している。外管113は、内部に内管112を挿通し、先端が内管112の先端よりやや後退した部分に位置するチューブ体である。
外管113としては、長さは、100〜2500mm、より好ましくは、250〜2000mm、外径が、0.5〜1.5mm、より好ましくは、0.7〜1.1mm、肉厚25〜200μm、より好ましくは、50〜100μmのものである。
この実施例の生体器官拡張器具100では、外管113は、先端側外管113aと本体側外管113bにより形成され、両者が接合されている。そして、先端側外管113aは、本体側外管113bとの接合部より先端側の部分において、テーパー状に縮径し、このテーパー部より先端側が細径となっている。
先端側外管113aの細径部での外径は、0.50〜1.5mm、好ましくは0.60〜1.1mmである。また、先端側外管113aの基端部および本体側外管113bの外径は、0.75〜1.5mm、好ましくは0.9〜1.1mmである。
そして、バルーン103は、先端側接合部103aおよび後端側接合部103bを有し、先端側接合部103aが内管112の先端より若干後端側の位置に固定され、後端側接合部103bが外管の先端に固定されている。また、バルーン103は、基端部付近にてバルーン拡張用ルーメン116と連通している。
内管112および外管113の形成材料としては、ある程度の可撓性を有するものが好ましく、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体など)、ポリ塩化ビニル、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が使用でき、好ましくは上記の熱可塑性樹脂であり、より好ましくは、ポリオレフィンである。
バルーン103は、図13に示すように、折り畳み可能なものであり、拡張させない状態では、内管112の外周に折り畳まれた状態となることができるものである。バルーン103は、図14に示すように、装着されるステント1を拡張できるようにほぼ同一径の筒状部分(好ましくは、円筒部分)となった拡張可能部を有している。略円筒部分は、完全な円筒でなくてもよく、多角柱状のものであってもよい。そして、バルーン103は、上述のように、先端側接合部103aが内管112にまた後端側接合部103bが外管113の先端に接着剤または熱融着などにより液密に固着されている。また、このバルーン103では、拡張可能部と接合部との間がテーパー状に形成されている。
バルーン103は、バルーン103の内面と内管112の外面との間に拡張空間103cを形成する。この拡張空間103cは、後端部ではその全周において拡張用ルーメン116と連通している。このように、バルーン103の後端は、比較的大きい容積を有する拡張用ルーメンと連通しているので、拡張用ルーメン116よりバルーン内への拡張用流体の注入が確実である。
バルーン103の形成材料としては、ある程度の可撓性を有するものが好ましく、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体など)、ポリ塩化ビニル、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート)、ポリアリレーンサルファイド(例えば、ポリフェニレンサルファイド)等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が使用できる。特に、延伸可能な材料であることが好ましく、バルーン103は、高い強度および拡張力を有する二軸延伸されたものが好ましい。
バルーン103の大きさとしては、拡張されたときの円筒部分(拡張可能部)の外径が、2〜4mm、好ましくは2.5〜3.5mmであり、長さが10〜50mm、好ましくは20〜40mmである。また、先端側接合部103aの外径が、0.9〜1.5mm、好ましくは1〜1.3mmであり、長さが1〜5mm、好ましくは1〜1.3mmである。また、後端側接合部103bの外径が、1〜1.6mm、好ましくは1.1〜1.5mmであり、長さが1〜5mm、好ましくは、2〜4mmである。
そして、この血管拡張器具100は、図13および図14に示すように、拡張されたときの円筒部分(拡張可能部)の両端となる位置のシャフト本体部の外面に固定された2つのX線造影性部材117、118を備えている。なお、ステント1の中央部分の所定長の両端となる位置のシャフト本体部102(この実施例では、内管112)の外面に固定された2つのX線造影性部材を備えるものとしてもよい。さらに、ステントの中央部となる位置のシャフト本体部の外面に固定された単独のX線造影性部材を設けるものとしてもよい。
X線造影性部材117、118は、所定の長さを有するリング状のもの、もしくは線状体をコイル状に巻き付けたものなどが好適であり、形成材料は、例えば、金、白金、タングステンあるいはそれらの合金、あるいは銀−パラジウム合金等が好適である。
そして、バルーン103を被包するようにステント1が装着されている。ステントは、ステント拡張時より小径かつ折り畳まれたバルーンの外径より大きい内径の金属パイプを加工することにより作製される。そして、作製されたステント内にバルーンを挿入し、ステントの外面に対して均一な力を内側に向けて与え縮径させることにより製品状態のステントが形成される。つまり、上記のステント1は、バルーンへの圧縮装着により完成する。
内管112と外管113との間(バルーン拡張用ルーメン116内)には、線状の剛性付与体(図示せず)が挿入されていてもよい。剛性付与体は、生体器官拡張器具100の可撓性をあまり低下させることなく、屈曲部位での生体器官拡張器具100の本体部102の極度の折れ曲がりを防止するとともに、生体器官拡張器具100の先端部の押し込みを容易にする。剛性付与体の先端部は、他の部分より研磨などの方法により細径となっていることが好ましい。また、剛性付与体は、細径部分の先端が、本体部外管113の先端部付近まで延びていることが好ましい。剛性付与体としては、金属線であることが好ましく、線径0.05〜1.50mm、好ましくは0.10〜1.00mmのステンレス鋼等の弾性金属、超弾性合金などであり、特に好ましくは、ばね用高張力ステンレス鋼、超弾性合金線である。
この実施例の生体器官拡張器具100では、図12に示すように、基端に分岐ハブ110が固定されている。分岐ハブ110は、ガイドワイヤールーメン115と連通しガイドワイヤーポートを形成するガイドワイヤー導入口109を有し、内管112に固着された内管ハブと、バルーン拡張用ルーメン116と連通しインジェクションポート111を有し、外管113に固着された外管ハブとからなっている。そして、外管ハブと内管ハブとは、固着されている。この分岐ハブ110の形成材料としては、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂が好適に使用できる。
なお、生体器官拡張器具の構造は、上記のようなものに限定されるものではなく、生体器官拡張器具の中間部分にガイドワイヤールーメンと連通するガイドワイヤー挿入口を有するものであってもよい。
図1は、本発明のステントの一実施例の正面図である。 図2は、図1に示したステントの展開図である。 図3は、図2の部分拡大図である。 図4は、図1に示したステントの拡張時の正面図である。 図5は、図1に示したステントの拡張時の展開図である。 図6は、図5の部分拡大図である。 図7は、本発明のステントの他の実施例の展開図である。 図8は、図7の部分拡大図である。 図9は、図7に示したステントの拡張時の展開図である。 図10は、図9の部分拡大図である。 図11は、本発明のステントの他の実施例の展開図である。 図12は、本発明の生体器官拡張器具の正面図である。 図13は、図12に示した生体器官拡張器具の先端部の拡大部分断面図である。 図14は、本発明の実施例の生体器官拡張器具の作用を説明するための説明図である。
符号の説明
1,10、20 ステント
2 環状ユニット
3 連結部
4 線状リング部
7 縮径抑制線状部

Claims (10)

  1. 略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、内部より半径方向に広がる力が付加された時に拡張可能なステントであって、該ステントは、軸方向に配列された複数の環状ユニットと、隣り合う各環状ユニットを連結する連結部とを備え、前記環状ユニットは、前記ステントの軸方向に延びる線状リング部を複数前記ステントの周方向に備え、かつそれらが側部にて接合した形態を有するものであり、前記各線状リング部は、前記ステントの内部より半径方向に広がる力が付加された時に、前記ステントの周方向に伸張しかつ軸方向に縮小するものであり、さらに、前記ステントの拡張を阻害することなくかつ拡張時にバネ弾性を有する縮径抑制形態に変形し、前記線状リング部の周方向縮小方向への変形を規制する縮径抑制線状部を備えており、
    前記縮径抑制線状部は、両端部が前記線状リング部と連結し、前記側部の接合部の内側を前記ステントの軸方向に延び、かつ、中央部が前記側部の接合部方向に湾曲した向かい合う2つの軸方向線状部と、該2つの軸方向線状部の中央部間を連結する周方向線状部とを備えるものであり、さらに、前記ステントの拡張時に、前記2つの軸方向線状部は、前記側部の接合部より離間しかつ各軸方向線状部の中央部間が前記周方向線状部方向に湾曲する状態に変形することにより、バネ弾性を有する前記縮径抑制形態を発現するものであることを特徴とする生体内留置用ステント。
  2. 前記線状リング部は、前記ステントの軸方向に長い矩形状開口部を有するものである請求項1に記載の生体内留置用ステント。
  3. 前記線状リング部は、前記ステントの周方向に向かい合う2つの周方向角部と、前記ステントの軸方向に向かい合う2つの軸方向角部と、前記4つの角部を接続する4本の斜行線状部を備え、前記軸方向線状部は、前記周方向角部を介して隣り合う2本の前記斜行線状部の中央部間を接続するように延び、前記周方向線状部は、前記向かい合う2つの周方向角部を繋ぐ線上付近に位置している請求項1または2に記載の生体内留置用ステント。
  4. 前記側部の接合部は、隣り合う前記線状リング部の隣り合う前記周方向角部を接続するものである請求項に記載の生体内留置用ステント。
  5. 前記2つの軸方向線状部の周方向に向かい合う端部間の距離は、前記周方向線状部の両端間距離よりも短く、かつ、前記ステントの拡張時には、前記2つの軸方向線状部の周方向に向かい合う端部間の距離は、前記周方向線状部の両端間距離よりも長いものとなる請求項ないしのいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  6. 前記環状ユニットは、波状要素により環状に形成された第1の波状環状体と、該第1の波状環状体の谷部に山部が近接するようにステントの軸方向に配置された波状要素により環状に形成された第2の波状環状体と、前記第1の波状環状体の谷部と前記第2の波状環状体の山部とを接続する複数の接合部とからなり、前記線状リング部は、前記第1の波状環状体の1つの山部と、前記第2の波状環状体の1つの谷部と、前記第1の波状環状体の2つの谷部と前記第2の波状環状体の2つの山部とを接続する2つの接合部とにより構成されている請求項1ないしのいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  7. 前記環状ユニットは、前記線状リング部を構成する線状リング体と、該線状リング体の側部を接続する接合部とにより構成されている請求項1ないしのいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  8. 前記連結部は、前記軸方向に隣り合う前記線状リング部の近接部間を連結するものである請求項1ないしのいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  9. 前記連結部は、前記軸方向に隣り合う前記線状リング部の前記側部の接合部間を連結するものである請求項1ないしのいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  10. チューブ状のシャフト本体部と、該シャフト本体部の先端部に設けられた折り畳みおよび拡張可能なバルーンと、折り畳まれた状態の前記バルーンを被包するように装着され、かつ該バルーンの拡張により拡張されるステントとを備える生体器官拡張器具であって、前記ステントは、請求項1ないしのいずれかに記載のステントであることを特徴とする生体器官拡張器具。
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