JP4908743B2 - 生体内留置用ステントおよび生体器官拡張器具 - Google Patents

生体内留置用ステントおよび生体器官拡張器具 Download PDF

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Description

本発明は、血管、胆管、気管、食道、尿道等の生体管腔内に生じた狭窄部、もしくは閉塞部の改善に使用される生体内留置用ステントおよび生体器官拡張器具に関する。
ステントは、血管あるいは他の生体内管腔が狭窄もしくは閉塞することによって生じる様々な疾患を治療するために、その狭窄もしくは閉塞部位を拡張し、その内腔を確保するために留置される。ステントは、一般的には管状の医療用具である。ステントは、体外から体内に挿入するため、生体内挿入作業時には小さい直径の状態にて、生体管腔内の狭窄部もしくは閉塞部位内に配置し、そして拡張させて直径を大きくし、狭窄部もしくは閉塞部を拡張するとともに保持力により狭窄部もしくは閉塞部の拡張状態を維持する。
ステントとしては、金属線材、あるいは金属管を加工した円筒状のものが一般的である。バルーンカテーテルなどに、縮径させた状態で装着され、生体内に挿入され、目的部位で何らかの方法で拡張させ、その管腔を拡張するとともに管腔内壁に密着させ、固定することで改善された管腔形状を維持する。
ステントは、機能および留置方法によって、セルフエクスパンダブルステントとバルーンエクスパンダブルステントに区別される。バルーンエクスパンダブルステントは、ステント自体に拡張機能はなく、ステントを目的部位に挿入した後、ステントが装着されているバルーンを拡張させ、バルーンの拡張力によりステントを拡張(塑性変形)させ目的管腔の内面に密着させて固定する。このタイプのステントでは、上記のようなステントの拡張作業が必要になる。
そして、血管系、特に冠動脈治療に用いられているステントは、バルーンエクスパンドタイプがその大半を占めている。バルーンエクスパンドタイプステントは、ストラットの形状によりクローズドセルタイプとオープンドセルタイプ2種に大別できる。オープンドセルタイプは、血管に刺激を与えないように血管走行に追随して留置されるという柔軟性という長所を持つ半面で、ストラットが外側にフレアになるという短所を持つ。一方、クローズドセルタイプはフレアにならない長所を持つ反面、血管走行に追随する柔軟性には劣る。双方ともに一長一短があり、適用する血管形状等に応じて使い分けがされる。
オープンドセルタイプのバルーンエクスパンドタイプステントとしては、例えば、特開2002−136601(特許文献1)を本件出願人が提案している。
特開2002−136601
特許文献1のものでも、オープンドセル部分による十分な拡張保持力を備えているが、より高い拡張保持力を有することが望ましい。また、生体器官に対するより高い追従性が望まれている。
本発明の目的は、生体器官に対するより高い追従性および高い拡張保持力を有する生体内留置用ステントおよび生体器官拡張器具を提供するものである。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1) 略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、該管状体の内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張可能なステントであって、該ステントは、前記半径方向に広がる力が付加されたときに伸張可能であるとともに中央が開口した複数の環状線状体と隣り合う該環状線状体を環状となるように接続する接続部とからなる環状ユニットをステントの軸方向に複数配列するとともに、隣り合う該環状ユニットを軸方向に連結する連結部を備えるものであり、さらに、前記環状線状体の中央開口は、多角形状であるとともに、前記環状線状体の前記ステントの一端側部分に形成され、かつ一端側を向く第1の頂点および第2の頂点と、該第1の頂点と該第2の頂点間に位置し前記ステントの他端側を向く第3の頂点と、前記環状線状体の前記ステントの他端側部分に形成され、かつ他端側を向く第4の頂点および第5の頂点と、該第4の頂点と該第5の頂点間に位置し前記ステントの一端側を向く第6の頂点とを有し、かつ、前記環状線状体における前記第2の頂点は前記第1の頂点より前記ステントの一端側に位置するものであり、前記第5の頂点は前記第4の頂点より前記ステントの他端側に位置するものであり、前記環状線状体は、前記第1の頂点を有する一端側に延びる第1の屈曲部と、前記第2の頂点を有しかつ前記第1の屈曲部より大きい第2の屈曲部と、前記第3の頂点を有する他端側に延びる第3の屈曲部と、前記第4の頂点を有する他端側に延びる第4の屈曲部と、前記第5の頂点を有しかつ前記第4の屈曲部より大きい第5の屈曲部と、前記第6の頂点を有する一端側に延びる第6の屈曲部とを備えるものであり、さらに、軸方向に隣り合う前記環状線状体は、小さい前記第1の屈曲部の頂点である前記第1の頂点と大きい前記第5の屈曲部の頂点である前記第5の頂点が近接し、かつ、大きい前記第2の屈曲部の頂点である前記第2の頂点と小さい前記第4の屈曲部の頂点である前記第4の頂点が近接するように配置されており、さらに、前記連結部は、隣り合う前記環状ユニットの前記環状線状体の前記頂点間に形成される前記中央開口の内側に屈曲する屈曲部同士もしくは隣り合う環状ユニットの前記接続部と隣り合う前記環状ユニットの前記環状線状体の前記頂点間に形成される前記中央開口の内側に屈曲する屈曲部とを連結するものであり、かつ、前記接続部より長くかつ直線状である生体内留置用ステント。
(2) 前記環状線状体の中央開口は、四角形状開口が並列に少なくとも2つ並び、かつ近接する部分にて連結した形状となっている上記(1)に記載の生体内留置用ステント。
(3) 前記四角形状開口は、略平行四辺形状開口である上記(2)に記載の生体内留置用ステント。
(4) 前記環状線状体の中央開口は、ほぼ同じ大きさの2つの前記四角形状開口が並列に並ぶとともに近接する部分にて連結した形状となっている上記(2)または(3)に記載の生体内留置用ステント。
(5) 前記環状線状体の中央開口は、2つの前記四角形状開口が並列かつ一方が前記ステントの一端側に寄った形態であり、かつ近接する部分にて連結した形状となっている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
(6) 前記ステントの両端部に位置する前記環状線状体の中央開口は、異なる大きさの2つの前記四角形状開口が並列に2つ並ぶととともに近接する部分にて連結した形状となっている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
) 前記第1の屈曲部を構成する部分の線状体の幅は、前記第2の屈曲部を構成する部分の線状体の幅より細いものとなっている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
(8) 前記第4の屈曲部を構成する部分の線状体の幅は、前記第5の屈曲部を構成する部分の線状体の幅より細いものとなっている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
) 前記第1の屈曲部および前記第4の屈曲部を構成する部分の線状体の幅は、ステントを構成する他の部分の線状体の幅より細いものとなっている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
10) 前記環状線状体は、前記ステントの一端側部分に形成され、かつ一端側を向く第7の頂点と、該第7の頂点と前記第2の頂点間に位置し前記ステントの他端側を向く第8の頂点と、前記ステントの他端側部分に形成され、かつ他端側を向く第9の頂点と、該第9の頂点と前記第4の頂点間に位置し前記ステントの一端側を向く第10の頂点を有するものである上記(1)に記載の生体内留置用ステント。
11) 前記環状線状体の中央開口は、ほぼ同じ大きさの3つの前記四角形状開口が並列に並ぶととともに近接する部分にて連結した形状となっている上記(1)に記載の生体内留置用ステント。
12) 前記環状線状体の中央開口は、3つの前記四角形状開口が並列に並ぶとともに中央の四角形状開口が前記ステントの端部側に寄った状態となっており、かつ、それぞれの四角形状開口は、近接する部分にて連結した形状となっている上記(1)に記載の生体内留置用ステント。
13) 前記ステントは、前記ステントの一端側部分に形成され、かつ一端側を向く第7の頂点と、該第7の頂点と前記第2の頂点間に位置し前記ステントの他端側を向く第8の頂点を有する第1のタイプの環状線状体と、前記ステントの他端側部分に形成され、かつ他端側を向く第9の頂点と、該第9の頂点と前記第4の頂点間に位置し前記ステントの一端側を向く第10の頂点を有する第2のタイプの環状線状体により構成されている上記(1)に記載の生体内留置用ステント。
14) 前記環状ユニットには、前記第1のタイプの環状線状体と前記第2のタイプの環状線状体が交互に配置されているものである上記(13)に記載の生体内留置用ステント。
15) 前記ステントには、前記第1のタイプの環状線状体と前記第2のタイプの環状線状体が軸方向に交互となるように配置されているものである上記(13)または(14)に記載の生体内留置用ステント。
16) 前記環状線状体は、いずれかの頂点を含むとともに該環状線状体の外側に向かう小さい屈曲部と、いずれかの頂点を含むとともに該環状線状体の外側に向かう大きい屈曲部を有するものであり、かつ、前記小さい屈曲部を形成する部分の線状体の幅は、前記大きい屈曲部を形成する部分の線状体の幅より細いものとなっている上記(1)ないし(15)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
17) 前記環状線状体は側部に屈曲点を持ち、隣り合う環状線状体は、隣り合う側部の屈曲点間が、短い前記接続部にて接続されている上記(1)ないし(1)のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
18) チューブ状のシャフト本体部と、該シャフト本体部の先端部に設けられた折り畳みおよび拡張可能なバルーンと、折り畳まれた状態の前記バルーンを被包するように装着され、かつ該バルーンの拡張により拡張されるステントとを備える生体器官拡張器具であって、前記ステントは、上記(1)ないし(17のいずれかに記載のステントであることを特徴とする生体器官拡張器具。
本発明の生体内留置用ステントは、略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、該管状体の内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張可能なステントであって、該ステントは、前記半径方向に広がる力が付加されたときに伸張可能であるとともに中央が開口した複数の環状線状体と隣り合う該環状線状体を環状となるように接続する接続部とからなる環状ユニットをステントの軸方向に複数配列するとともに、隣り合う該環状ユニットを軸方向に連結する連結部を備えるものであり、さらに、前記環状線状体の中央開口は、多角形状であるとともに、前記環状線状体の前記ステントの一端側部分に形成され、かつ一端側を向く第1の頂点および第2の頂点と、該第1の頂点と該第2の頂点間に位置し前記ステントの他端側を向く第3の頂点と、前記環状線状体の前記ステントの他端側部分に形成され、かつ他端側を向く第4の頂点および第5の頂点と、該第4の頂点と該第5の頂点間に位置し前記ステントの一端側を向く第6の頂点とを有している。
環状線状体の開口は、上記のように開口の外側を向く複数の頂点と開口の内側を向く複数の頂点を有するとともに、第3の頂点および第6の頂点部分が、環状線状体の内側に向かう屈曲部を形成している。このため、1つの環状線状体におけるステントの軸方向に一端側および他端側に向かう屈曲部を多数備えるものとなっている。このため、湾曲時における屈曲部の頂点部分が突出するそり上がりが少なく、留置された生体器官の変形時に対する追従性が良好である。また、環状線状体2における線状体の全長が長いため、強い拡張保持力を発揮するとともに、拡張時における変形も容易なものとなる。
本発明のステントを図面に示した実施例を用いて説明する。
図1は、本発明のステントの一実施例の正面図である。なお、この正面図では、線状体の隙間より見える裏側部分を省略したものとなっている。図2は、図1に示したステントの拡張前の展開図である。なお、図1および図2は、本発明のステントの製造時における図であり、生体器官拡張器具へのマウント時には、図1および図2に示した状態より外径が小さく圧縮された状態となり、生体器官への留置時には、図1および図2に示した状態より外径が大きい拡張された状態となる。図3は、図2の部分拡大図である。
本発明のステント1は、略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、管状体の内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張可能なステントである。ステント1は、半径方向に広がる力が付加されたときに伸張可能であるとともに中央が開口した複数の環状線状体2と隣り合う環状線状体2を環状となるように接続する接続部3とからなる環状ユニット4(4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4h,4i,4j)をステントの軸方向に複数配列するとともに、隣り合う環状ユニット4を軸方向に連結する連結部5を備えている。さらに、環状線状体2の中央開口20は、多角形状である。環状線状体2は、ステント1の一端側部分に形成され、かつ一端側を向く第1の頂点21および第2の頂点22と、第1の頂点21と第2の頂点22間に位置しステント1の他端側を向く第3の頂点23と、環状線状体2のステント1の他端側部分に形成され、かつ他端側を向く第4の頂点24および第5の頂点25と、第4の頂点24と第5の頂点25間に位置し、ステント1の一端側を向く第6の頂点26とを有している。そして、環状線状体2は、両方の接続部3側に形成される接続部側の第1の頂点41および接続部側の第2の頂点42を備えている。
環状線状体2の開口は、上記のように少なくとも8つの頂点を有するとともに、第3の頂点および第6の頂点部分が、環状線状体2の内側に向かう屈曲部を形成している。このため、1つの環状線状体におけるステントの軸方向に一端側および他端側に向かう屈曲部を多数備えるものとなっており、湾曲時における屈曲部の頂点部分が突出するそり上がりが少なく、留置された生体器官の変形時に対する追従性が良好である。また、環状線状体2における線状体の全長が長いため、強い拡張保持力を発揮するとともに、拡張時における変形も容易なものとなる。さらに、環状線状体2は、開口の内側を向く2つの頂点(第3および第6の頂点)を備え、両者は他の頂点間に比べて近い位置にあるため、留置時の血管組織保持が確実となり、血管組織の侵入が少ない。さらに、ステントが血管分岐部に留置される場合に、ステントが留置された血管側から分岐血管内にカテーテル(例えば、バルーンカテーテル、ステント留置用カテーテル)が挿入される場合がある。この際、環状線状体2内に位置するとともにステント側壁を横切るようにバルーンを配置し、バルーンを拡張させることにより環状線状体2を押し広げることが行われる。環状線状体2が上述したような多数の頂点を有するとともに、開口の内側を向く2つの頂点(第3および第6の頂点)を備えるものであるため、拡張したバルーンにより、環状線状体2の開口が大きく広がるように変形することが可能である。このため、分岐血管へのカテーテルの挿入が容易となる。
このステント1は、いわゆるオープンドセルタイプのバルーンエクスパンダブルステントである。
ステント1は、図1および図2に示すように、複数の環状線状体2を環状となるように接続部3により接続した形状の環状ユニット4をステント1の軸方向に複数配列するとともに、環状ユニット4を軸方向に連結する連結部5とを備えている。
この実施例のステント1における環状線状体2では、その中央開口20は、四角形状開口が並列に少なくとも2つ並び、かつ近接する部分にて連結した形状となっている。そして、四角形状開口は、略平行四辺形状開口となっている。さらに、環状線状体の中央開口は、ほぼ同じ大きさの2つの四角形状開口が並列に並ぶととともに近接する部分にて連結した形状となっている。特に、この実施例では、環状線状体2の中央開口20は、2つの四角形状開口が並列かつ一方がステントの一端側に寄った形態であり、かつ近接する部分にて連結した形状となっている。
具体的には、この実施例のステント1における環状線状体2では、図2の部分拡大図である図3に示すように、第2の頂点22は、第1の頂点21よりステント1の一端側(図3における上側)に位置し、第5の頂点25は、第4の頂点24よりステント1の他端側(図3における下側)に位置している。このため、環状線状体2は、第1の頂点21を有する一端側に延びる第1の屈曲部31と、第2の頂点22を有しかつ第1の屈曲部31より大きい第2の屈曲部32と、第3の頂点23を有する他端側に延びる第3の屈曲部33と、第4の頂点24を有する他端側に延びる第4の屈曲部34と、第5の頂点25を有しかつ第4の屈曲部34より大きい第5の屈曲部35と、第6の頂点26を有する一端側に延びる第6の屈曲部とを備えるものとなっている。
そして、第1の屈曲部31を構成する部分の線状体の幅は、第2の屈曲部32を構成する部分の線状体の幅より細いものとなっていることが好ましい。また、第4の屈曲部34を構成する部分の線状体の幅は、第5の屈曲部35を構成する部分の線状体の幅より細いものとなっていることが好ましい。また、第1の屈曲部31および第4の屈曲部34を構成する部分の線状体の幅は、ステントを構成する他の部分の線状体の幅より細いものとなっていることが好ましい。
また、環状線状体を形成する線状体、接続部を形成する線状体および連結部を形成する線状体の幅は、0.05〜0.15mm程度が好適である。また、第1の屈曲部31を構成する部分の線状体の幅W1を第2の屈曲部32を構成する部分の線状体W2の幅より細いものとする場合には、W1は、W2の1/2〜11/12とすることが好ましい。同様に、第4の屈曲部34を構成する部分の線状体の幅W4を第5の屈曲部35を構成する部分の線状体の幅W5より細いものとする場合には、W4は、W5の1/2〜11/12とすることが好ましい。また、第1の屈曲部31を構成する部分の線状体の幅W1および第4の屈曲部34を構成する部分の線状体の幅W4をステントを構成する他の部分の線状体の幅Wより細いものとする場合には、W1およびW4は、Wの1/2〜11/12とすることが好ましい。
また、環状線状体2の開口20の内側を向く第3の頂点23および第6の頂点26は、ステント1を圧縮したとき当接しないような位置となっている。具体的には、第3の頂点23を通りかつステント1の軸方向に直交する環状ラインと、第6の頂点26を通りかつステント1の軸方向に直交する環状ラインとが近接するものの重ならない状態となるように設定されている。このようにすることにより、ステントの縮径が容易となり、生体器官拡張器具への装着を容易に行うことができる。
さらに、この実施例のステント1では、ステント1の両端部に位置する環状線状体の中央開口は、異なる大きさの2つの前記四角形状開口が並列に2つ並ぶととともに近接する部分にて連結した形状となっている。また、表現を変えれば、この実施例のステント1における一端に位置する環状線状体2aでは、図2に示すように、第2の頂点22aは、第1の頂点21とステント1の一端側においてほぼ同じ位置となっており、他端に位置する環状線状体2aでは、第4の頂点24は、第5の頂点25aとステント1の他端側においてほぼ同じ位置となっている。
また、各環状線状体2は、ステント1の軸方向に延びる変形多角形状に形成され、かつ、中央が環状線状体2の形状に対応して、開口している。このように、各環状線状体2は、個々独立した閉鎖系をなす形状、言い換えれば、環状線状体2は、ステント1の側面にて開口するリング状要素である。環状線状体2がこのような形状を有するため、強い拡張保持力を発揮する。また、各環状線状体は、正面図である図1に示すように、ステント1(環状ユニット4)の中心軸より全体がほぼ等距離となるように、円周方向に湾曲している。
環状ユニット4は、この実施例では、ほぼ等角度間隔に配置された複数(具体的には、5つ)の環状線状体2を有する。そして、隣り合う環状線状体2は、接続部3によりそれぞれ接続されている。複数の環状線状体2は、ステントの中心軸に対してほぼ等角度間隔となっている。具体的には、環状線状体2は、隣り合う他の環状線状体2の側部の屈曲点41と屈曲点42が短い接続部3で接続されている。各環状線状体2は、接続部3により円周方向に接続されている。接続部3は、ステント1が拡張されても実質的に変化しないので、拡張するときの力が各環状線状体2の中心にかかりやすく、各環状線状体2は均一に拡張(変形)可能である。環状ユニット4における環状線状体2の数は、5つに限られるものではなく、3〜8が好適である。
そして、隣り合う環状ユニット4は、連結部5により連結されている。この実施例のステント1では、環状ユニット4の接続部3と隣り合う環状ユニット4の接続部3とが、比較的長く(接続部に比べて長く)、ステント1の軸方向に延びる連結部5により連結されている。これら連結部5は、ステント1が拡張されても実質的に変化しない。連結部5および接続部3が、ステント1の拡張によって、実質的に変化しないので、ステント1全体の全長は、拡張前と拡張後においてほとんど変化せず、拡張後にステントが極端に短くなることがない。言い換えれば、拡張要素を接続する接続部3は、ステントが拡張しても軸方向での移動がなく、この接続部同士を軸に平行な連結部5で連結してあるのでステントの全長がほとんど短縮しないのである。
連結部5は、隣り合う環状ユニット4を2か所連結するように設けられている。なお、連結部は、1か所のみであってもよい。さらに、この実施例では、連結部5は、ステントの軸方向に隣り合う連結部が連続しないように配置されている。このため、一つの環状ユニット4が血管の変形に追従するように変化した時の負荷が、隣り合わない環状ユニット4にまで直接的(もしくは直線的)に伝達されることを抑制でき、環状ユニット個々の独立した拡張機能を発揮する。さらに、実施例のように、連結部5の配置が、ステント1全体から見て螺旋状となっていれば、隣り合わない環状ユニットによる影響をより受けにくくなり良好である。
また、ステント1の先端および後端に位置する環状線状体は、端部側の部分が略半楕円状の屈曲部となっていてもよい。このようにすることにより、後端部での拡張力を十分なものとすることができ、かつ、留置される血管内壁およびバルーンに損傷を与えることを少なくすることができる。
さらに、この実施例のステント1では、図2および図3に示すように、軸方向に隣り合う環状線状体2は、小さい第1の屈曲部31の頂点である第1の頂点21と大きい第5の屈曲部35の頂点である第5の頂点35が近接し、大きい第2の屈曲部32の頂点である第2の頂点22と小さい第4の屈曲部34の頂点である第4の頂点34が近接するように配置されている。このように配置することにより、ステントの所定長における環状ユニット数を多いものとできる。また、軸方向に隣り合う環状ユニット4間に形成される隙間も少ないものとなり、高い拡張保持力を有する。
ステント1の非拡張時の直径は、0.6〜1.8mm程度が好適であり、特に、0.8〜1.6mmがより好ましい。また、一つの環状ユニットの長さ、言い換えれば、一つの環状線状体の軸方向の長さは、2.0〜5.0mm程度が好適であり、特に、2.5〜4.0mmがより好ましい。
また、環状ユニットの数としては、3〜10、好ましくは3〜8が好適である。ステント1の肉厚としては、0.05〜0.15mm程度が好適である。また、ステント1は、成形時(圧縮前)の直径は、1.0〜3.5mm程度が好適であり、特に、1.5〜3.0mmがより好ましい。
そして、上述したように、環状ユニット4における環状線状体2の数は、上記の実施例のステント1の5つに限られるものではない。図4および図5に示す実施例のステント10では、環状ユニット4における環状線状体2の数は、6つとなっている。この実施例のステント10と上述したステント1との相違は、上記の環状ユニット4における環状線状体2の数のみである。なお、図4は、本発明のステントの他の実施例の正面図である。なお、この正面図では、線状体の隙間より見える裏側部分を省略したものとなっている。図5は、図4に示したステントの拡張前の展開図である。なお、図4および図5は、本発明のステントの製造時における図であり、生体器官拡張器具へのマウント時には、図4および図5に示した状態より外径が小さく圧縮された状態となり、生体器官への留置時には、図4および図5に示した状態より外径が大きい拡張された状態となる。
次に、図6に示す実施例のステント30について説明する。図6は、本発明のステントの他の実施例の拡張前の展開図である。なお、図6は、上述した図と同様に、ステントの製造時における図である。
この実施例のステント30と上述した実施例のステント1との相違は、ステント1では、連結部5が接続部3を連結しているが、ステント30では、環状線状体同士を連結している点である。また、このステント30では、環状線状体の各頂点が軸方向にほぼ直線上となっている点である。その他は、上述したステント1と同様であり、上述した説明を参照するものとする。
この実施例のステント30では、連結部5は、環状線状体2の開口部20の内側に屈曲する屈曲部の第6の頂点26と、ステントの軸方向に隣り合う環状線状体2の開口部20の内側に屈曲する屈曲部の第3の頂点23とを連結している。このように、環状線状体の開口部の内側に屈曲する屈曲部同士を連結することにより、ステント30の全体を柔軟なものとすることができる。
また、環状線状体2の開口20の内側を向く第3の頂点23および第6の頂点26は、ステント1を圧縮したとき当接しないような位置となっている。具体的には、第3の頂点23を通りかつステント30の軸方向に直交する環状ラインと、第6の頂点26を通りかつステント30の軸方向に直交する環状ラインとが近接するものの重ならない状態となるように設定されている。このようにすることにより、ステントの縮径が容易となり、生体器官拡張器具への装着を容易に行うことができる。
そして、この実施例のステント30では、環状ユニット4は、4つの環状線状体2により形成されており、さらに、環状ユニット4は、軸方向に6つ設けられている。
次に、図7に示す実施例のステント40について説明する。図7は、本発明のステントの他の実施例の拡張前の展開図である。なお、図7は、上述した図と同様に、ステントの製造時における図である。
この実施例のステント40と上述した実施例のステント1との相違は、ステント1では、連結部5が接続部3を連結しているが、ステント40では、環状線状体2と接続部3を連結している点である。また、このステント40では、ステント40の両端に位置する頂点が揃っていないものとなっている。また、隣り合う環状ユニットにおける環状線状体の形状が接続部3を中心軸として180度回転した状態(言い換えれば、反転した状態)となっている。その他は、上述したステント1と同様であり、上述した説明を参照するものとする。
この実施例のステント40では、環状線状体2の接続部3とステントの軸方向に隣り合う環状線状体2の開口部20の内側に屈曲する屈曲部の第3の頂点23とを連結する連結部45aと、環状線状体2の開口部20の内側に屈曲する屈曲部の第6の頂点26とステントの軸方向に隣り合う環状線状体2の接続部3とを連結する連結部45bを備えている。そして、隣り合う環状ユニット4は、連結部45aと連結部45bの2本の異なる部位を接続する連結部により連結されている。
そして、この実施例のステント40では、環状ユニット4は、6つの環状線状体2により形成されており、さらに、環状ユニット4は、軸方向に10個設けられている。
次に、図8および図9に示す実施例のステント50について説明する。
図8は、本発明のステントの他の実施例の正面図である。なお、この正面図では、線状体の隙間より見える裏側部分を省略したものとなっている。図9は、図8に示したステントの拡張前の展開図である。なお、図8および図9は、本発明のステントの製造時における図であり、生体器官拡張器具へのマウント時には、図8および図9に示した状態より外径が小さく圧縮された状態となり、生体器官への留置時には、図8および図9に示した状態より外径が大きい拡張された状態となる。図10は、図9の部分拡大図である。
この実施例のステント50と上述した実施例のステント1との相違は、環状線状体2の形状である。また、このステント50では、環状線状体の各頂点が軸方向にほぼ直線上となっている。さらに、このステント50では、1つの環状ユニットにおいて隣り合う環状線状体2の形状が接続部3を中心軸として180度回転した状態(言い換えれば、反転した状態)となっている。その他は、上述したステント1と同様であり、上述した説明を参照するものとする。
環状線状体2は、ステント50の一端側部分に形成され、かつ一端側を向く第1の頂点21および第2の頂点22と、第1の頂点21と第2の頂点22間に位置しステント50の他端側を向く第3の頂点23と、環状線状体2のステント50の他端側部分に形成され、かつ他端側を向く第4の頂点24および第5の頂点25と、第4の頂点24と第5の頂点25間に位置し、ステント50の一端側を向く第6の頂点26とを有している。そして、環状線状体2は、両方の接続部3側に形成される接続部側の第1の頂点41および接続部側の第2の頂点42を備えている。さらに、この実施例のステント50では、図8ないし図10に示すように、環状線状体2は、ステント50の一端側部分に形成され、かつ一端側を向く第7の頂点27と、第7の頂点27と第2の頂点22間に位置し、ステントの他端側を向く第8の頂点28と、ステントの他端側部分に形成され、かつ他端側を向く第9の頂点29と、第9の頂点29と第4の頂点24間に位置しステントの一端側を向く第10の頂点51を有している。
そして、このステント50における環状線状体2の中央開口20は、ほぼ同じ大きさの3つの四角形状開口が並列に並ぶととともに近接する部分にて連結した形状となっている。
特に、この実施例のステント50では、図9および図10に示すように、環状線状体2の中央開口20は、ほぼ同じ大きさの3つの四角形状開口が並列に並ぶととともに、中央の四角形状開口がステント50の端部側(一端側もしくは他端側)に寄った状態となっており、かつ、それぞれの四角形状開口は、近接する部分にて連結した形状となっている。このため、環状線状体2には、開口部の外側を向くとともに、一端側もしくは他端側に延びる大きな屈曲部と小さな屈曲部を有するものとなっている。そして、上述したステント1と同様に、小さな屈曲部を構成する部分の線状体の幅Waは、大きな屈曲部を構成する部分の線状体の幅Wbよりも細いものであることが好ましく、この場合には、Waは、Wbの1/2〜11/12とすることが好ましい。
そして、この実施例のステント50では、図10に示すように、環状線状体2は、開口部の外側を向く頂点を有する開口部の外側を向く6つの屈曲部と、開口部内側を向く頂点を有する開口部の内側を向く4つの屈曲部を備えている。
また、環状線状体2は、ステント50の一端側に向かう3つの屈曲部の内、中央の屈曲部が大きく、かつ他端側に向かう3つの屈曲部の内、中央の屈曲部が小さい第1のタイプの環状線状体52aと、ステント5の一端側に向かう3つの屈曲部の内、中央の屈曲部が小さく、かつ他端側に向かう3つの屈曲部の内、中央の屈曲部が大きい第2のタイプの環状線状体52bとが接続部3により交互となるように接続されることにより環状ユニット4が形成されている。また、ステント50の軸方向に対して、同じタイプの環状ユニットが並ぶように、各環状ユニットが連結されている。また、表現を変えれば、環状線状体2は、接続部3による接続部位より一端側となる一端側線状体部分と他端側となる他端側線状体部分とを備えている。そして、一端側線状体部分は、環状線状体の外側かつ一端側を向く3つの頂点とこれら頂点間に位置し、内側を向く2つの頂点を有している。また、他端側線状体部分は、環状線状体の外側かつ他端側を向く3つの頂点とこれら頂点間に位置し、内側を向く2つの頂点を有している。
そして、この実施例のステント50では、環状ユニット4は、4つの環状線状体2により形成されており、さらに、環状ユニット4は、軸方向に10個設けられている。
また、この実施例のステント50では、連結部5は、ステント1と同様に、隣り合う環状ユニットの接続部3同士を連結するものとなっている。
なお、連結部5は、図11に示す実施例のステントのように、環状線状体同士を連結するものであってもよい。図11は、本発明のステントの他の実施例の拡張前の展開図である。この実施例のステント60では、連結部5は、環状線状体2の開口部20の内側に屈曲する屈曲部の頂点と、ステントの軸方向に隣り合う環状線状体2の開口部20の内側に屈曲する屈曲部の頂点でありかつ上記の頂点と向かい合う頂点とを連結している。このように、環状線状体の開口部の内側に屈曲する屈曲部同士を連結することにより、ステントの全体を柔軟なものとすることができる。そして、このステント60では、図11に示すように、隣り合う環状ユニットは、2つの連結部5より連結されており、さらに、2つの連結部5は、ステントの中心軸に対して向かい合う位置となるように配置されている。さらに、連結部5がステントの軸方向に連続しない配置となっている。
しかし、連結部5の形成形態は、図11に示すようなものに限定されるものではない。例えば、図12に示すステント70のように、隣り合う環状ユニットが、2つの連結部5より連結された部分と、3つの連結部5により連結された部分とが交互となるものであってもよい。さらに、2つの連結部5は、ステントの中心軸に対して向かい合う位置とならないものであってもよい。そして、この実施例のステント70では、隣り合う環状ユニット間に3つの連結部が存在している連結部位における1つの連結部75aは、上述したステント50と同様に、接続部3同士を連結するものとなっている。
次に、図13および図14に示す実施例のステント80について説明する。
図13は、本発明のステントの他の実施例の正面図である。なお、この正面図では、線状体の隙間より見える裏側部分を省略したものとなっている。図14は、図13に示したステントの拡張前の展開図である。なお、図13および図14は、本発明のステントの製造時における図であり、生体器官拡張器具へのマウント時には、図13および図14に示した状態より外径が小さく圧縮された状態となり、生体器官への留置時には、図13および図14に示した状態より外径が大きい拡張された状態となる。図15は、図14の部分拡大図である。
この実施例のステント80と上述した実施例のステント1との相違は、環状線状体2の形状である。また、このステント80では、環状線状体の各頂点が軸方向にほぼ直線上となっている。さらに、このステント80では、1つの環状ユニットにおいて隣り合う環状線状体2の形状が接続部3を中心軸として180度回転した状態(言い換えれば、反転した状態)となっている。その他は、上述したステント1と同様であり、上述した説明を参照するものとする。つまり、環状線状体2には、第1のタイプの環状線状体82aと第2のタイプの環状線状体82bがあり、これらが、接続部3により交互となるように配置されている。さらに、この実施例では、ステント80の軸方向に対して、異なるタイプの環状ユニットが並ぶように、各環状ユニットが連結されている。
具体的に説明すると、環状線状体2は、接続部による接続部位より一端側となる一端側線状体部分と他端側となる他端側線状体部分とを備える。ステント80は、一端側線状体部分に環状線状体2の外側かつ一端側を向く3つの頂点21,22,27とこれら頂点間に位置し、内側を向く2つの頂点23,28を有し、かつ、他端側線状体部分に環状線状体の外側かつ他端側を向く2つの頂点24,25とこれら頂点間に位置し、内側を向く1つの頂点26を有する第1のタイプの環状線状体82aと、一端側線状体部分に環状線状体の外側かつ一端側を向く2つの頂点21,22とこれら頂点間に位置し、内側を向く1つの頂点23を有し、かつ、他端側線状体部分に環状線状体の外側かつ他端側を向く3つの頂点24,25,29とこれら頂点間に位置し、内側を向く2つの頂点26,51を有する第2のタイプの環状線状体82bとを備えている。
つまり、第1のタイプの環状線状体82aは、ステント80の一端側部分に形成され、かつ一端側を向く第1の頂点21および第2の頂点22と、第1の頂点21と第2の頂点22間に位置しステント80の他端側を向く第3の頂点23と、環状線状体2のステント80の他端側部分に形成され、かつ他端側を向く第4の頂点24および第5の頂点25と、第4の頂点24と第5の頂点25間に位置し、ステント80の一端側を向く第6の頂点26、環状線状体2は、両方の接続部3側に形成される接続部側の第1の頂点41および接続部側の第2の頂点42に加えて、図14および図15に示すように、ステント80の一端側部分に形成され、かつ一端側を向く第7の頂点27と、第7の頂点27と第2の頂点22間に位置し、ステントの他端側を向く第8の頂点28を有する。
また、第2のタイプの環状線状体82bは、ステント80の一端側部分に形成され、かつ一端側を向く第1の頂点21および第2の頂点22と、第1の頂点21と第2の頂点22間に位置しステント80の他端側を向く第3の頂点23と、環状線状体2のステント80の他端側部分に形成され、かつ他端側を向く第4の頂点24および第5の頂点25と、第4の頂点24と第5の頂点25間に位置し、ステント80の一端側を向く第6の頂点26、環状線状体2は、両方の接続部3側に形成される接続部側の第1の頂点41および接続部側の第2の頂点42に加えて、図14および図15に示すように、ステントの他端側部分に形成され、かつ他端側を向く第9の頂点29と、第9の頂点29と第4の頂点24間に位置しステントの一端側を向く第10の頂点51を有している。
そして、上述したように、環状ユニット4には、第1のタイプの環状線状体82aと第2のタイプの環状線状体82bが交互に配置されている。さらに、この実施例のステントでは、第1のタイプの環状線状体82aと第2のタイプの環状線状体82bが軸方向に交互となるように配置されている。
そして、このステント80における環状線状体2の中央開口20は、ほぼ同じ大きさの2つの四角形状開口が並列に並ぶととともに、その中央に略三角形状(具体的には、左右の頂点が斜めに削られた変形五角形状)の開口が位置し、それぞれの近接する部分にて連結した形状となっている。
特に、この実施例のステント80では、図15に示すように、第1のタイプの環状線状体82aの中央開口20aは、ほぼ同じ大きさの2つの四角形状開口が並列に並ぶととともに、中央に頂点が一端側を向く略三角形状の開口がステント80の他端側に若干寄った状態となっており、かつ、それぞれの多角形状開口は、近接する部分にて連結した形状となっている。このため、環状線状体82aでは、略三角形状の開口により形成される頂点22を有する屈曲部は、隣り合う屈曲部(頂点21,27により形成される屈曲部)に比べて小さいものとなっている。
また、図15に示すように、第2のタイプの環状線状体82bの中央開口20bは、ほぼ同じ大きさの2つの四角形状開口が並列に並ぶととともに、中央に頂点が他端側を向く略三角形状の開口がステント80の他端側に若干寄った状態となっており、かつ、それぞれの多角形状開口は、近接する部分にて連結した形状となっている。このため、環状線状体82bでは、略三角形状の開口により形成される頂点24を有する屈曲部は、隣り合う屈曲部(頂点25,29により形成される屈曲部)に比べて大きいものとなっている。
そして、環状線状体は、上記のようにいずれかの頂点を含むとともに環状線状体の外側に向かう小さい屈曲部と、いずれかの頂点を含むとともに環状線状体の外側に向かう大きい屈曲部を有することが好ましい。そして、小さい屈曲部を形成する部分の線状体の幅は、大きい屈曲部を形成する部分の線状体の幅より細いものとなっていることが好ましい。
このため、この実施例のステント80においても、上述したステント1と同様に、小さな屈曲部を構成する部分の線状体の幅Waは、大きな屈曲部を構成する部分の線状体の幅Wbよりも細いものであることが好ましく、WaはWbの1/2〜11/12とすることが好ましい。
そして、この実施例のステント80では、連結部5は、隣り合う環状ユニットの環状線状体同士を連結している。具体的には、ステント80では、連結部5は、環状線状体82aの開口部20aの内側に屈曲する屈曲部の第6の頂点26と、ステントの軸方向に隣り合う環状線状体82bの開口部20bの内側に屈曲する屈曲部の第3の頂点23とを連結している。このように、環状線状体の開口部の内側に屈曲する屈曲部同士を連結することにより、ステント80の全体を柔軟なものとすることができる。また、連結部5は、外方に向かう3つの屈曲部を有する側ではなく、環状線状体2の外方に向かう2つの屈曲部を有する側の2つの屈曲部間の内側に向かう屈曲部同士を連結している。このため、ステントを縮径させる際に、連結部が障害となりにくく、縮径を容易にするとともに縮小径を小さいものにできる。
そして、この実施例のステント80では、環状ユニット4は、4つの環状線状体2により形成されており、さらに、環状ユニット4は、軸方向に11個設けられている。
なお、このタイプのステントにおいても、連結部は、隣り合う環状ユニットの接続部同士を連結するものであってもよい。
さらに、このような第1のタイプの環状線状体と第2のタイプの環状線状体を備えるステントにおいて、環状ユニットの連結形態は上述した形態のものに限定されるものではない。例えば、図16に示すステント90のような形態であってもよい。図16は、本発明のステントの他の実施例の拡張前の展開図である。
図16に示す実施例のステント90では、ステント80と同様に、環状ユニット4には、第1のタイプの環状線状体92aと第2のタイプの環状線状体92bが交互に配置されている。そして、ステント90では、第1のタイプの環状線状体92aおよび第2のタイプの環状線状体92bが軸方向に連続するように配置されている。そして、連結部5は、隣り合う環状ユニットの環状線状体同士を連結している。具体的には、ステント90では、連結部95aは、環状線状体92aの開口部20aの内側に屈曲する屈曲部の第6の頂点26と、ステントの軸方向に隣り合う環状線状体92aの開口部20aの外側に屈曲する屈曲部の第2の頂点22とを連結しており、連結部95bは、環状線状体92bの開口部20bの外側に屈曲する屈曲部の第4の頂点24と、ステントの軸方向に隣り合う環状線状体92bの開口部20bの内側に屈曲する屈曲部の第3の頂点23とを連結している。
環状線状体2は、接続部による接続部位より一端側となる一端側線状体部分と他端側となる他端側線状体部分とを備える。そして、第1のタイプの環状線状体92aは、一端側線状体部分に環状線状体2の外側かつ一端側を向く3つの頂点21,22,27とこれら頂点間に位置し、内側を向く2つの頂点23,28を有し、かつ、他端側線状体部分に環状線状体の外側かつ他端側を向く2つの頂点24,25とこれら頂点間に位置し、内側を向く1つの頂点26を有する。第1のタイプの環状線状体92aは、上述した第1のタイプの環状線状体82aとほぼ同じ形状である。そして、この第1のタイプの環状線状体92aでは、一端側を向く3つの頂点の中央の第2の頂点22は、他の2つの頂点より、若干一端側に位置している。このため、第2の頂点22を有する屈曲部は、他の頂点21および頂点27を有する屈曲部より大きいものとなっている。
また、第2のタイプの環状線状体92bは、一端側線状体部分に環状線状体の外側かつ一端側を向く2つの頂点21,22とこれら頂点間に位置し、内側を向く1つの頂点23を有し、かつ、他端側線状体部分に環状線状体の外側かつ他端側を向く3つの頂点24,25,29とこれら頂点間に位置し、内側を向く2つの頂点26,51を有する。第2のタイプの環状線状体92bは、上述した第2のタイプの環状線状体82bとほぼ同じ形状である。そして、この第2のタイプの環状線状体92bでは、他端側を向く3つの頂点の中央の第4の頂点24は、他の2つの頂点より、若干他端側に位置している。このため、頂点24を有する屈曲部は、他の頂点25および頂点29を有する屈曲部より大きいものとなっている。
このため、この実施例のステント90においても、上述したステント1と同様に、小さな屈曲部を構成する部分の線状体の幅Waは、大きな屈曲部を構成する部分の線状体の幅Wbよりも細いものであることが好ましく、WaはWbの1/12〜11/12とすることが好ましい。
そして、この実施例のステント90では、環状ユニット4は、4つの環状線状体2により形成されており、さらに、環状ユニット4は、軸方向に8個設けられている。
上述したすべての実施例において、ステントの形成材料としては、ある程度の生体適合性を有するものが好ましく、例えば、ステンレス鋼、タンタルもしくはタンタル合金、プラチナもしくはプラチナ合金、金もしくは金合金、コバルトベース合金等が考えられる。またステント形状を作製した後に貴金属メッキ(金、プラチナ)をしてもよい。ステンレス鋼としては、最も耐腐食性のあるSUS316Lが好適である。
さらに、ステントの最終形状を作製したのち、焼なましすることが好ましい。焼きなましを行うことにより、ステント全体の柔軟性および可塑性が向上し、屈曲した血管内での留置性が良好となる。焼きなましを行わない場合に比べて、ステントを拡張した後の拡張前形状に復元しようとする力、特に、屈曲した血管部位で拡張したときに発現する直線状に復帰しようとする力が減少し、屈曲した血管内壁に与える物理的な刺激が減少し、再狭窄の要因を減少させることができる。焼きなましは、ステント表面に酸化被膜が形成されないように、不活性ガス雰囲気下(例えば、アルゴンガス)にて、900〜1200℃に加熱したのち、急冷却することにより行うことが好ましい。
また、ステントは面取りされていることが好ましい。ステントの面取り方法としては、ステントを最終形状に形成した後、化学研磨、電解研磨もしくは機械研磨することにより行うことができる。化学研磨としては、ステンレス化学研磨液に浸漬することにより行うことが好ましい。ステンレス化学研磨液としては、ステンレスを溶解できるものであればよく、例えば、塩酸と硝酸からなる混合液を基本成分とし、これに、溶解速度調整、平滑化および光沢性付与のための有機硫黄化合物および界面活性剤を添加したものが好ましい。
次に、本発明の血管拡張器具を図面に示す実施例を用いて説明する。
図17は、本発明の実施例の生体器官拡張器具の正面図である。図18は、図17に示した生体器官拡張器具の先端部の拡大部分断面図である。
本発明の血管拡張器具100においては、チューブ状のシャフト本体部102と、シャフト本体部102の先端部に設けられた折り畳みおよび拡張可能なバルーン103と、折り畳まれた状態のバルーン103を被包するように装着され、かつバルーン103の拡張により拡張されるステント101とを備えるものである。
ステント101としては、略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、管状体の内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張可能なステントであって、半径方向に広がる力が付加されたときに伸張可能であるとともに中央が開口した複数の環状線状体と隣り合う該環状線状体を環状となるように接続する接続部とからなる環状ユニットをステントの軸方向に複数配列するとともに、隣り合う該環状ユニットを軸方向に連結する連結部を備えるものである。さらに、ステントとしては、環状線状体の中央開口が多角形状であるとともに、環状線状体のステントの一端側部分に形成され、かつ一端側を向く第1の頂点および第2の頂点と、第1の頂点と該第2の頂点間に位置しステントの他端側を向く第3の頂点と、環状線状体の前記ステントの他端側部分に形成され、かつ他端側を向く第4の頂点および第5の頂点と、第4の頂点と第5の頂点間に位置しステントの一端側を向く第6の頂点とを有するものが用いられる。
このようなステント101としては、例えば、上述したすべての実施例のステントを用いることができる。
さらに、本発明の血管拡張器具100は、シャフト本体部102は、一端がバルーン103内と連通するバルーン拡張用ルーメンを備える。生体器官拡張器具100は、ステントの中央部となる位置のシャフト本体部の外面に固定されたX線造影性部材もしくはステントの中央部分の所定長の両端となる位置のシャフト本体部の外面に固定された2つのX線造影性部材を備えている。
この実施例の生体器官拡張器具100では、図17に示すように、シャフト本体部102は、シャフト本体部102の先端にて一端が開口し、シャフト本体部102の後端部にて他端が開口するガイドワイヤールーメン115を備えている。
この生体器官拡張器具100は、シャフト本体部102と、シャフト本体部102の先端部に固定されたステント拡張用バルーン103と、このバルーン103の上に装着されたステント101とを備える。シャフト本体部102は、内管112と外管113と分岐ハブ110とを備えている。
内管112は、図18に示すように、内部にガイドワイヤーを挿通するためのガイドワイヤールーメン115を備えるチューブ体である。内管112としては、長さは、100〜2000mm、より好ましくは、150〜1500mm、外径が、0.1〜1.0mm、より好ましくは、0.3〜0.7mm、肉厚10〜150μm、より好ましくは、20〜100μmのものである。そして、内管112は、外管113の内部に挿通され、その先端部が外管113より突出している。この内管112の外面と外管113の内面によりバルーン拡張用ルーメン116が形成されており、十分な容積を有している。外管113は、内部に内管112を挿通し、先端が内管112の先端よりやや後退した部分に位置するチューブ体である。
外管113としては、長さは、100〜2000mm、より好ましくは、150〜1500mm、外径が、0.5〜1.5mm、より好ましくは、0.7〜1.1mm、肉厚25〜200μm、より好ましくは、50〜100μmのものである。
この実施例の生体器官拡張器具100では、外管113は、先端側外管113aと本体側外管113bにより形成され、両者が接合されている。そして、先端側外管113aは、本体側外管113bとの接合部より先端側の部分において、テーパー状に縮径し、このテーパー部より先端側が細径となっている。
先端側外管113aの細径部での外径は、0.50〜1.5mm、好ましくは0.60〜1.1mmである。また、先端側外管113aの基端部および本体側外管113bの外径は、0.75〜1.5mm、好ましくは0.9〜1.1mmである。
そして、バルーン103は、先端側接合部103aおよび後端側接合部103bを有し、先端側接合部103aが内管112の先端より若干後端側の位置に固定され、後端側接合部103bが外管の先端に固定されている。また、バルーン103は、基端部付近にてバルーン拡張用ルーメン116と連通している。
内管112および外管113の形成材料としては、ある程度の可撓性を有するものが好ましく、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体など)、ポリ塩化ビニル、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が使用でき、好ましくは上記の熱可塑性樹脂であり、より好ましくは、ポリオレフィンである。
バルーン103は、図18に示すように、折り畳み可能なものであり、拡張させない状態では、内管112の外周に折りたたまれた状態となることができるものである。バルーン103は、装着されるステント101を拡張できるようにほぼ同一径の筒状部分(好ましくは、円筒部分)となった拡張可能部を有している。略円筒部分は、完全な円筒でなくてもよく、多角柱状のものであってもよい。そして、バルーン103は、上述のように、先端側接合部103aが内管112にまた後端側接合部103bが外管113の先端に接着剤または熱融着などにより液密に固着されている。また、このバルーン103では、拡張可能部と接合部との間がテーパー状に形成されている。
バルーン103は、バルーン103の内面と内管112の外面との間に拡張空間103cを形成する。この拡張空間103cは、後端部ではその全周において拡張用ルーメン116と連通している。このように、バルーン103の後端は、比較的大きい容積を有する拡張用ルーメンと連通しているので、拡張用ルーメン116よりバルーン内への拡張用流体の注入が確実である。
バルーン103の形成材料としては、ある程度の可撓性を有するものが好ましく、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体など)、ポリ塩化ビニル、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート)、ポリアリレーンサルファイド(例えば、ポリフェニレンサルファイド)等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が使用できる。特に、延伸可能な材料であることが好ましく、バルーン103は、高い強度および拡張力を有する二軸延伸されたものが好ましい。
バルーン103の大きさとしては、拡張されたときの円筒部分(拡張可能部)の外径が、1.0〜5.0mm、好ましくは2.5〜4.0mmであり、長さが5〜50mm、好ましくは10〜40mmである。また、先端側接合部103aの外径が、0.9〜1.5mm、好ましくは1〜1.3mmであり、長さが1〜5mm、好ましくは1〜1.3mmである。また、後端側接合部103bの外径が、1〜1.6mm、好ましくは1.1〜1.5mmであり、長さが1〜5mm、好ましくは、2〜4mmである。
そして、この血管拡張器具100は、図18に示すように、拡張されたときの円筒部分(拡張可能部)の両端となる位置のシャフト本体部の外面に固定された2つのX線造影性部材117、118を備えている。なお、ステント101の中央部分の所定長の両端となる位置のシャフト本体部102(この実施例では、内管112)の外面に固定された2つのX線造影性部材を備えるものとしてもよい。さらに、ステントの中央部となる位置のシャフト本体部の外面に固定された単独のX線造影性部材を設けるものとしてもよい。
X線造影性部材117、118は、所定の長さを有するリング状のもの、もしくは線状体をコイル状に巻き付けたものなどが好適であり、形成材料は、例えば、金、白金、タングステンあるいはそれらの合金、あるいは銀−パラジウム合金等が好適である。
この実施例の生体器官拡張器具100では、図17に示すように、基端に分岐ハブ110が固定されている。
分岐ハブ110は、ガイドワイヤールーメン115と連通しガイドワイヤーポートを形成するガイドワイヤー導入口109を有し、内管112に固着された内管ハブと、バルーン拡張用ルーメン116と連通しインジェクションポート111を有し、外管113に固着された外管ハブとからなっている。そして、外管ハブと内管ハブとは、固着されている。この分岐ハブ110の形成材料としては、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂が好適に使用できる。
なお、生体器官拡張器具の構造は、上記のようなものに限定されるものではなく、生体器官拡張器具の中間部分にガイドワイヤールーメンと連通するガイドワイヤ挿入口を有するものであってもよい。
図1は、本発明のステントの一実施例の正面図である。 図2は、図1に示したステントの拡張前の展開図である。 図3は、図2の部分拡大図である。 図4は、本発明のステントの他の実施例の正面図である。 図5は、図4に示したステントの拡張前の展開図である。 図6は、本発明のステントの他の実施例の拡張前の展開図である。 図7は、本発明のステントの他の実施例の拡張前の展開図である。 図8は、本発明のステントの他の実施例の正面図である。 図9は、図8に示したステントの拡張前の展開図である。 図10は、図9の部分拡大図である。 図11は、本発明のステントの他の実施例の拡張前の展開図である。 図12は、本発明のステントの他の実施例の拡張前の展開図である。 図13は、本発明のステントの他の実施例の正面図である。 図14は、図13に示したステントの拡張前の展開図である。 図15は、図14の部分拡大図である。 図16は、本発明のステントの他の実施例の拡張前の展開図である。 図17は、本発明の実施例の生体器官拡張器具の正面図である。 図18は、図17に示した生体器官拡張器具の先端部の拡大部分断面図である。
符号の説明
1 ステント
2 環状線状体
3 接続部
4 環状ユニット
5 連結部
20 中央開口
21 第1の頂点
22 第2の頂点
23 第3の頂点
24 第4の頂点
25 第5の頂点
26 第6の頂点

Claims (18)

  1. 略管状体に形成され、生体内管腔への挿入のための直径を有し、該管状体の内部より半径方向に広がる力が付加されたときに拡張可能なステントであって、
    該ステントは、前記半径方向に広がる力が付加されたときに伸張可能であるとともに中央が開口した複数の環状線状体と隣り合う該環状線状体を環状となるように接続する接続部とからなる環状ユニットをステントの軸方向に複数配列するとともに、隣り合う該環状ユニットを軸方向に連結する連結部を備えるものであり、さらに、前記環状線状体の中央開口は、多角形状であるとともに、前記環状線状体の前記ステントの一端側部分に形成され、かつ一端側を向く第1の頂点および第2の頂点と、該第1の頂点と該第2の頂点間に位置し前記ステントの他端側を向く第3の頂点と、前記環状線状体の前記ステントの他端側部分に形成され、かつ他端側を向く第4の頂点および第5の頂点と、該第4の頂点と該第5の頂点間に位置し前記ステントの一端側を向く第6の頂点とを有し、かつ、
    前記環状線状体における前記第2の頂点は前記第1の頂点より前記ステントの一端側に位置するものであり、前記第5の頂点は前記第4の頂点より前記ステントの他端側に位置するものであり、前記環状線状体は、前記第1の頂点を有する一端側に延びる第1の屈曲部と、前記第2の頂点を有しかつ前記第1の屈曲部より大きい第2の屈曲部と、前記第3の頂点を有する他端側に延びる第3の屈曲部と、前記第4の頂点を有する他端側に延びる第4の屈曲部と、前記第5の頂点を有しかつ前記第4の屈曲部より大きい第5の屈曲部と、前記第6の頂点を有する一端側に延びる第6の屈曲部とを備えるものであり、さらに、
    軸方向に隣り合う前記環状線状体は、小さい前記第1の屈曲部の頂点である前記第1の頂点と大きい前記第5の屈曲部の頂点である前記第5の頂点が近接し、かつ、大きい前記第2の屈曲部の頂点である前記第2の頂点と小さい前記第4の屈曲部の頂点である前記第4の頂点が近接するように配置されており、さらに、
    前記連結部は、隣り合う前記環状ユニットの前記環状線状体の前記頂点間に形成される前記中央開口の内側に屈曲する屈曲部同士もしくは隣り合う環状ユニットの前記接続部と隣り合う前記環状ユニットの前記環状線状体の前記頂点間に形成される前記中央開口の内側に屈曲する屈曲部とを連結するものであり、かつ、前記接続部より長くかつ直線状であることを特徴とする生体内留置用ステント。
  2. 前記環状線状体の中央開口は、四角形状開口が並列に少なくとも2つ並び、かつ近接する部分にて連結した形状となっている請求項1に記載の生体内留置用ステント。
  3. 前記四角形状開口は、略平行四辺形状開口である請求項2に記載の生体内留置用ステント。
  4. 前記環状線状体の中央開口は、ほぼ同じ大きさの2つの前記四角形状開口が並列に並ぶとともに近接する部分にて連結した形状となっている請求項2または3に記載の生体内留置用ステント。
  5. 前記環状線状体の中央開口は、2つの前記四角形状開口が並列かつ一方が前記ステントの一端側に寄った形態であり、かつ近接する部分にて連結した形状となっている請求項1ないし3のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  6. 前記ステントの両端部に位置する前記環状線状体の中央開口は、異なる大きさの2つの前記四角形状開口が並列に2つ並ぶととともに近接する部分にて連結した形状となっている請求項1ないし5のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  7. 前記第1の屈曲部を構成する部分の線状体の幅は、前記第2の屈曲部を構成する部分の線状体の幅より細いものとなっている請求項1ないし6のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  8. 前記第4の屈曲部を構成する部分の線状体の幅は、前記第5の屈曲部を構成する部分の線状体の幅より細いものとなっている請求項1ないし6のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  9. 前記第1の屈曲部および前記第4の屈曲部を構成する部分の線状体の幅は、ステントを構成する他の部分の線状体の幅より細いものとなっている請求項1ないし6のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  10. 前記環状線状体は、前記ステントの一端側部分に形成され、かつ一端側を向く第7の頂点と、該第7の頂点と前記第2の頂点間に位置し前記ステントの他端側を向く第8の頂点と、前記ステントの他端側部分に形成され、かつ他端側を向く第9の頂点と、該第9の頂点と前記第4の頂点間に位置し前記ステントの一端側を向く第10の頂点を有するものである請求項1に記載の生体内留置用ステント。
  11. 前記環状線状体の中央開口は、ほぼ同じ大きさの3つの前記四角形状開口が並列に並ぶととともに近接する部分にて連結した形状となっている請求項10に記載の生体内留置用ステント。
  12. 前記環状線状体の中央開口は、3つの前記四角形状開口が並列に並ぶとともに中央の四角形状開口が前記ステントの端部側に寄った状態となっており、かつ、それぞれの四角形状開口は、近接する部分にて連結した形状となっている請求項10に記載の生体内留置用ステント。
  13. 前記ステントは、前記ステントの一端側部分に形成され、かつ一端側を向く第7の頂点と、該第7の頂点と前記第2の頂点間に位置し前記ステントの他端側を向く第8の頂点を有する第1のタイプの環状線状体と、前記ステントの他端側部分に形成され、かつ他端側を向く第9の頂点と、該第9の頂点と前記第4の頂点間に位置し前記ステントの一端側を向く第10の頂点を有する第2のタイプの環状線状体により構成されている請求項1に記載の生体内留置用ステント。
  14. 前記環状ユニットには、前記第1のタイプの環状線状体と前記第2のタイプの環状線状体が交互に配置されているものである請求項13に記載の生体内留置用ステント。
  15. 前記ステントには、前記第1のタイプの環状線状体と前記第2のタイプの環状線状体が軸方向に交互となるように配置されているものである請求項13または14に記載の生体内留置用ステント。
  16. 前記環状線状体は、いずれかの頂点を含むとともに該環状線状体の外側に向かう小さい屈曲部と、いずれかの頂点を含むとともに該環状線状体の外側に向かう大きい屈曲部を有するものであり、かつ、前記小さい屈曲部を形成する部分の線状体の幅は、前記大きい屈曲部を形成する部分の線状体の幅より細いものとなっている請求項1ないし15のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  17. 前記環状線状体は側部に屈曲点を持ち、隣り合う環状線状体は、隣り合う側部の屈曲点間が、短い前記接続部にて接続されている請求項1ないし16のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
  18. チューブ状のシャフト本体部と、該シャフト本体部の先端部に設けられた折り畳みおよび拡張可能なバルーンと、折り畳まれた状態の前記バルーンを被包するように装着され、かつ該バルーンの拡張により拡張されるステントとを備える生体器官拡張器具であって、前記ステントは、請求項1ないし17のいずれかに記載のステントであることを特徴とする生体器官拡張器具。
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