JP2008081958A - 車両のロックノブ構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロックノブの操作時に物の挟み込みを防止する。
【解決手段】車両ドアの内側に設けられるロックノブ構造であって、ロックノブ30はインナハンドルケース10に回転自在に設けられ、回転位置によってドアロック機構のロック/アンロックが切り換えられ、ロックノブ30には、ロック位置に位置しているときにインナハンドルケース10の後方構成部12の表面12aに連続して形成されるロック面部36と、ロック面部36に連続して形成され且つアンロック位置に位置しているときにインナハンドルケース10の表面側に露出するアンロック面部37と、が設けられ、アンロック面部37は、ロックノブ30の回転中心を円弧の中心とする略円弧状に形成され、ロック位置とアンロック位置との回転範囲においてインナハンドルケース10の後方構成部12の内面12bとアンロック面部37との隙間が微小に保たれる。
【選択図】図4

Description

この発明は、車両のロックノブ構造に関するものである。
一般に、車両のドアには、ドアロック機構のロック状態とアンロック状態を切り換えるためのロックノブが設けられている。このロックノブには、ロックノブを回転することによってロック位置とアンロック位置に切り換える回転式のものがある。(例えば、特許文献1参照)。
図5に示すように、従来の回転式のロックノブ90は、ドア内側のノブ取り付け部100に支軸91を介して回転自在に取り付けられており、ロックノブ90の操作部92がノブ取り付け部100の開口部101から車内側に露出していて、この操作部92を操作することにより、ロックノブ90を実線で示すアンロック位置と二点破線で示すロック位置の間で回転可能となっている。
そして、ロックノブ90のアンロック位置では、操作部92の閉塞端面93が開口部101の端面102から離間し、閉塞端面93に形成されたマーキング94が車内側に露出して視認可能となり、ロック位置では、操作部92の閉塞端面93が開口部101の端面102に接近して対向し、閉塞端面93のマーキング94が視認不能となるようにされている。
特開平9−303001号公報
しかしながら、従来の回転式のロックノブ構造の場合には、ロックノブ90のアンロック位置において、操作部92の閉塞端面93と開口部101の端面102との間に溝95が形成される構造であるため、アンロック位置からロック位置への操作時にこの溝95に物を挟み込む可能性がある。
また、アンロック位置において、乗員からはマーキング94が斜めに見えるため視認性が悪かった。
そこで、この発明は、操作時に物の挟み込みを防止することができる車両のロックノブ構造、および、アンロック位置においてマーキングが見え易い車両のロックノブ構造を提供するものである。
この発明に係る車両のロックノブ構造では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
請求項1に係る発明は、車両ドア(例えば、後述する実施例におけるドア1)の内側に設けられるロックノブ構造であって、ロックノブ(例えば、後述する実施例におけるロックノブ30)はドア内側のノブ取り付け部(例えば、後述する実施例におけるインナハンドルケース10)に回転自在に設けられ、回転位置によってドアロック機構(例えば、後述する実施例におけるドアロック機構80)のロック/アンロックが切り換えられ、前記ロックノブには、ロック位置に位置しているときに前記ノブ取り付け部の表面(例えば、後述する実施例における表面12a)に連続して形成されるロック面部(例えば、後述する実施例におけるロック面部36)と、前記ロック面部に連続して形成され且つアンロック位置に位置しているときに前記ノブ取り付け部の表面側に露出するアンロック面部(例えば、後述する実施例におけるアンロック面部37)と、が設けられ、前記アンロック面部は、ロックノブの回転中心を円弧の中心とする略円弧状に形成され、前記ロック位置と前記アンロック位置との回転範囲において前記ノブ取り付け部とアンロック面部との隙間は微小に保たれることを特徴とする車両のロックノブ構造である。
このように構成することにより、ロックノブのアンロック位置からロック位置への操作時に、ロックノブとノブ取り付け部との間に物が挟まることを防止することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記アンロック面部には、アンロック位置を示すマーキング(例えば、後述する実施例におけるマーキング40)が設けられており、前記マーキングは、アンロック位置に位置しているときに車内方向に面して形成されていることを特徴とする。
このように構成することにより、マーキングの視認性を向上させることができる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の発明において、前記マーキングは、前記アンロック面部に設けられた凹状部(例えば、後述する実施例における凹状部39)に設けられ、表面が平面で形成されていることを特徴とする。
このように構成することにより、マーキング表面を平面とすることにより、マーキングの視認性をさらに向上させることができる。
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記ノブ取り付け部は、前記アンロック面部の回転軌跡に沿った逃げ形状部(例えば、後述する実施例における内面12b)を有することを特徴とする。
このように構成することにより、アンロック面部とノブ取り付け部との間に微小な隙間量を有する部位を連続して形成することができ、これにより、該隙間への光の入り込みを防止し、隙間の奥部を見え難くすることができる。
請求項1に係る発明によれば、ロックノブのアンロック位置からロック位置への操作時に、ロックノブとノブ取り付け部との間に物が挟まることを防止することができる。
請求項2に係る発明によれば、マーキングの視認性を向上させることができるので、ドアロック機構がロック状態かアンロック状態かを確実に判別することができる。
請求項3に係る発明によれば、マーキングの視認性をさらに向上させることができるので、ドアロック機構がロック状態かアンロック状態かをさらに確実に判別することができる。
請求項4に係る発明によれば、アンロック面部とノブ取り付け部との間の隙間への光の入り込みを防止し、隙間の奥部を見え難くすることができるので、商品性が向上する。
以下、この発明に係る車両のロックノブ構造の実施例を図1から図4の図面を参照して説明する。なお、以下の説明における前後方向は車体の前後方向と同じとする。
図1は、車両の運転席側のドア1を車内側から見た図であり、ドア1の車内側(すなわち、ドア1の内側)であってその前部における所定位置に、インナハンドル20とロックノブ30とを備えたインナハンドルケース(ノブ取り付け部)10が取り付けられている。
図2、図3は、インナハンドルケース10、インナハンドル20,ロックノブ30の外観斜視図であり、図2はロックノブ30がロック位置に位置している状態を示し、図3はアンロック位置に位置している状態を示す。
インナハンドルインナハンドル20は、インナハンドルケース10の下半側に水平回転自在に取り付けられており、このインナハンドル20はハンドルロッド21を介してドア1のラッチに連係されていて、インナハンドル20を図2及び図3に示す中立位置から車内側に回転することにより、ドア1のラッチと車体側のストライカとの係合を解除してドア1を開くことができ、この解除操作後にインナハンドル20から手を離すと、インナハンドル20は自動的に前記中立位置に戻るようになっている。なお、ドア1のラッチおよび車体側のストライカの構造については周知技術であるので説明を省略する。
ロックノブ30は、インナハンドルケース10においてインナハンドル20の上側に配置され、水平回転自在に取り付けられている。
ロックノブ30は、ロックロッド31を介してドアロック機構80に連係されており、ロックノブ30を図2に示すロック位置に位置させると、ドアロック機構80をロック状態にすることができ、ロックノブ30を図3に示すようにアンロック位置に位置させると、ドアロック機構80をアンロック状態にすることができる。ドアロック機構80がロック状態のときには、インナハンドル20を操作しても、ドア1の車外側に設けられたアウタハンドル(図示せず)を操作しても、前記ラッチとストライカの係合を解除することができなくなり、すなわち、ドア1を開操作することができなくなる。ドアロック機構80がアンロック状態のときにはインナハンドル20あるいは前記アウタハンドルの操作により前記ラッチとストライカの係合を解除することができ、すなわち、ドア1を開操作することができる。なお、ドアロック機構80は周知技術であり、また、上記機能を備えていれば構造を問わないので、詳細説明を省略する。
この発明の特徴部は、インナハンドルケース10とロックノブ30の取り付け部分の構造にあり、以下、これについて、図4を参照して詳述する。なお、図4は、インナハンドルケース10とロックノブ30の取り付け部分を水平に切って示す断面図(図3A−A断面図)である。
インナハンドルケース10には、ロックノブ30の操作部33を車内側に露出させるための開口11が形成されており、開口11に対し後方側に位置するインナハンドルケース10の後方構成部12は、開口11に対し前方側に位置するインナハンドルケース10の前方構成部13よりも車内側に突出している。
後方構成部12の表面12aは略円弧状に形成され、この表面12aに連なる後方構成部12の内面(逃げ形状部)12bは表面12aよりも曲率半径の小さい略円弧状に形成されていて、表面12aと内面12bは後方構成部12の前端12cにおいて凸状の円弧面によって滑らかに接続されている。そして、内面12bの奥部にはロックノブ30をアンロック位置で停止させるためのアンロック係止壁部12dが形成されている。
前方構成部13の表面13aも略円弧状に形成されているが、この表面13aに連なる前方構成部13の内面13bは段差面に形成されている。そして、内面13bの奥部にはロックノブ30をロック位置で停止させるためのロック係止壁部13cが形成されている。
ロックノブ30は、開口11の略中央においてインナハンドルケース10に支軸32を介して水平回転自在に取り付けられている。ロックノブ30は、ロック位置あるいはアンロック位置において開口11から露出する操作部33と、いずれの位置においても開口11から露出することがない作用部34とを備えており、支軸32は操作部33と作用部34との境界部辺りを貫通している。
この作用部34に前述したロックロッド31が連結されている。また、作用部34には互いに平行をなす後側係止面34aと前側係止面34bが形成されており、ロックノブ30をアンロック位置にすると、後側係止面34aがインナハンドルケース10における後方構成部12のアンロック係止壁部12dに突き当たり、ロック位置にすると、前側係止面34bがインナハンドルケース10における前方構成部13のロック係止壁部13cに突き当たって、それぞれロックノブ30がそれ以上回転するのを規制する。
操作部33には、その前側隅部に設けられた指掛け部35と、指掛け部35から後方へ連続して延びるロック面部36と、ロック面部36からさらに後方へ連続して延びるアンロック面部37とが形成されている。
指掛け部35は、ロックノブ30を回転操作する際に乗員が指を掛ける部分であり、操作性および感触を良好にするために適宜の曲面によって形成されている。
ロック面部36は、図4において二点鎖線で示すように、ロックノブ30をロック位置に位置させたときに、インナハンドルケース10における後方構成部12の表面12aの接線延長上に連続するように略平面状に形成されており、ロック位置においてロック面部36は後方構成部12の表面12aと略面一になる。
ロック面部36とアンロック面部37との接続部には、後方構成部12の前端12cの厚さ寸法より若干大きい高さの段差部38が設けられており、ロック位置において段差部38は後方構成部12の前端12cに若干の隙間を有して対向する。
アンロック面部37はロック面部36に対して段差部38の高さ寸法だけ車外側に凹んでいる。アンロック面部37は、ロックノブ30の回転中心を円弧の中心とする円弧面に形成されており、図4において実線で示すように、ロックノブ30をアンロック位置に位置させたときに、アンロック面部37の大部分がインナハンドルケース10の開口11から車内側(インナハンドルケース10の表面側)に露出する。
そして、アンロック位置において開口11から露出するアンロック面部37の中央部には、露出した部分の過半を占める大きさの凹状部39が設けられており、この凹状部39に、ロックノブ30がアンロック位置に位置していることを示すマーキング40が嵌め込まれている。マーキング40はアンロック位置に位置しているときに車内方向に面しており、その表面は平面に形成されるとともに、視認性の高い色(例えば、赤色)にされている。
また、前述したインナハンドルケース10における後方構成部12の内面12bは、アンロック面部37の曲率半径より僅かに大きい曲率半径の円弧面に形成されていて、ロックノブ30を回転したときにアンロック面部37と干渉しないように、アンロック面部37の回転軌跡に沿った逃げ形状に形成されている。
そして、ロック位置とアンロック位置との回転範囲において、アンロック面部37と内面12bとの間に形成される隙間が極めて微小(例えば、1mm前後)に保たれるように設定されている。
このように構成された車両のロックノブ構造によれば、ロックノブ30をアンロック位置にしたときには、ロックノブ30のロック面部36とインナハンドルケース10の後方構成部12との間が、後方構成部12の内面12bと殆ど連続するように配置されるアンロック面部37によって塞がれるので、物が挟まる余地がなく、ロックノブ30のアンロック位置からロック位置への操作時に、ロックノブ30とインナハンドルケース10との間に物が挟まることを防止することができる。
また、アンロック面部37に設けられたマーキング40は、ロックノブ30がアンロック位置のときに車内方向に面しており、その表面が平面に形成されているので、運転者はマーキング40をほぼ正面から視認することができる。しかも、マーキング40の表面が視認性の高い色をしている。その結果、マーキング40の視認性が向上し、運転者はドアロック機構80がロック状態かアンロック状態かを確実に判別することができる。
さらに、インナハンドルケース10における後方構成部12の内面12bが、アンロック面部37の曲率半径より僅かに大きい曲率半径の円弧面に形成されていて、ロックノブ30を回転したときにアンロック面部37と干渉しないように、アンロック面部37の回転軌跡に沿った逃げ形状に形成されているので、アンロック面部37と後方構成部12の内面12bとの間に微小な隙間寸法を有する部位を連続して形成することができ、これにより、隙間への光の入り込みを防止することができ、隙間の奥部を見え難くすることができ、商品性が向上する。
〔他の実施例〕
なお、この発明は前述した実施例に限られるものではない。
例えば、ドアは運転席側のドアに限定されず、助手席側や後部座席側のドアであってもよい。
この発明に係る車両のロックノブ構造を備えたドアを車内側から見た外観斜視図である。 ロックノブを備えたインナハンドルケースの外観斜視図であり、ロックノブがロック位置に位置しているときを示す図である。 ロックノブを備えたインナハンドルケースの外観斜視図であり、ロックノブがアンロック位置に位置しているときを示す図である。 図3A−A断面図である。 従来技術におけるロックノブ構造の図4に相当する断面図である。
符号の説明
1 ドア(車両ドア)
10 インナハンドルケース(ノブ取り付け部)
12a 表面
12b 内面(逃げ形状部)
30 ロックノブ
36 ロック面部
37 アンロック面部
39 凹状部
40 マーキング
80 ドアロック機構

Claims (4)

  1. 車両ドアの内側に設けられるロックノブ構造であって、
    ロックノブはドア内側のノブ取り付け部に回転自在に設けられ、回転位置によってドアロック機構のロック/アンロックが切り換えられ、
    前記ロックノブには、ロック位置に位置しているときに前記ノブ取り付け部の表面に連続して形成されるロック面部と、前記ロック面部に連続して形成され且つアンロック位置に位置しているときに前記ノブ取り付け部の表面側に露出するアンロック面部と、が設けられ、
    前記アンロック面部は、ロックノブの回転中心を円弧の中心とする略円弧状に形成され、前記ロック位置と前記アンロック位置との回転範囲において前記ノブ取り付け部とアンロック面部との隙間は微小に保たれることを特徴とする車両のロックノブ構造。
  2. 前記アンロック面部には、アンロック位置を示すマーキングが設けられており、前記マーキングは、アンロック位置に位置しているときに車内方向に面して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両のロックノブ構造。
  3. 前記マーキングは、前記アンロック面部に設けられた凹状部に設けられ、表面が平面で形成されていることを特徴とする請求項2に記載の車両のロックノブ構造。
  4. 前記ノブ取り付け部は、前記アンロック面部の回転軌跡に沿った逃げ形状部を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両のロックノブ構造。
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