JP2008081596A - 透明樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】室温での粘度が低く、主剤の配合作業性に問題がなく、揮発性が低く、かつエポキシ樹脂との硬化時に蒸発することなく、目的とした配合比の硬化物を得ることができるエポキシ樹脂硬化剤を提供する。
【解決手段】酸無水物とエポキシ樹脂を含む熱硬化性組成物であって、該酸無水物の10〜90重量%がシクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水物であり、かつ該エポキシ樹脂の20〜100重量%が脂環式エポキシ樹脂である、低粘度で硬化前後の重量保持率が高い熱硬化性組成物、ならびに該熱硬化性組成物を硬化して得られる透明樹脂硬化物。
【選択図】 無
【解決手段】酸無水物とエポキシ樹脂を含む熱硬化性組成物であって、該酸無水物の10〜90重量%がシクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水物であり、かつ該エポキシ樹脂の20〜100重量%が脂環式エポキシ樹脂である、低粘度で硬化前後の重量保持率が高い熱硬化性組成物、ならびに該熱硬化性組成物を硬化して得られる透明樹脂硬化物。
【選択図】 無
Description
本発明は、特に青色や白色発光ダイオード等の発光ダイオード(以下「LED」と略記する)で代表される光電変換素子の封止材料や、塗料、接着剤および成形品に好適なエポキシ樹脂組成物に関する。
近年、高輝度の青色LEDや白色LEDが開発され、掲示板、フルカラーディスプレーや携帯電話のバックライト等にその用途を広げている。従来、LED等の光電変換素子の封止材料には、無色透明性に優れることから酸無水物硬化系のエポキシ樹脂が使用されている。かかる光電変換素子に用いられるエポキシ樹脂の硬化剤として、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸等の脂環式酸無水物が一般的に使用されている。
しかしながら上記脂環式酸無水物を硬化剤とした場合、硬化反応性が低く、十分に硬化させるためには、硬化促進剤を添加する必要が生じている。
例えば、トリフェニルホスホニウムブロマイド(特許文献1参照)、2−エチル−4−メチルイミダゾール(特許文献2参照)、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7のエチルヘキサン塩(特許文献3参照)、或いはテトラフェニルホスホニウムブロマイド(特許文献4参照)が使用されている。
LEDの強い発光エネルギーによりエポキシ樹脂組成物が高温度で長時間暴露されるために、エポキシ樹脂組成物が青色LEDや白色LED用途への利用可能となるためには、長時間の加熱条件下でのエポキシ樹脂組成物の無色透明性が要求される。上記のような硬化促進剤を使用することにより、長時間加熱により硬化促進剤自身が黄変し、無色透明性が損なわれ、硬化促進剤の使用はLED等の光電変換素子の封止材料には好ましくない。
特開2000−344868号公報
特開2001−114868号公報
特開2002−97251号公報
特表2003−26763号公報
本発明者らは、これを回避すべく硬化促進効果を有する酸無水物であるシクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水物(以下、H−TMAn)を単独で用いた硬化組成物について検討を行ったが、該組成物は粘度が高く増粘倍率も高く、ディスペンサー等による封止工程をおこなった場合、日中での作業時間内で数回先端のチップサイズの交換を必要とするなど、その作業性がわるかった。
本発明の目的は、熱硬化性組成物の調合後の粘度が低く日中作業時間内での室温放置における増粘倍率が低く作業性にすぐれ、硬化促進剤を添加しなくても硬化性が良好であり、その硬化物が無色透明で、長時間の光照射、加熱下での変色が少ない青色LED、白色LED等の光電変換素子の封止材料として好適な熱硬化組成物及びその硬化透明樹脂を提供することにある。
本発明の目的は、熱硬化性組成物の調合後の粘度が低く日中作業時間内での室温放置における増粘倍率が低く作業性にすぐれ、硬化促進剤を添加しなくても硬化性が良好であり、その硬化物が無色透明で、長時間の光照射、加熱下での変色が少ない青色LED、白色LED等の光電変換素子の封止材料として好適な熱硬化組成物及びその硬化透明樹脂を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した結果、酸無水物中のシクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水物(H−TMAn)濃度及び、エポキシ樹脂中の脂環式エポキシ樹脂濃度を特定の範囲にすることで、熱硬化性組成物の調合後の粘度が低く日中作業時間内での室温放置における増粘倍率が低く作業性にすぐれ、硬化促進剤を添加しなくても硬化性が良好であり、その硬化物が無色透明で、長時間の光照射、加熱下での変色が少ない青色LED、白色LED等の光電変換素子の封止材料として好適な熱硬化性組成物及びその硬化透明樹脂が得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は酸無水物とエポキシ樹脂を含む熱硬化性組成物であって、
(1)該酸無水物の10〜90重量%がシクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水物であり、
(2)該エポキシ樹脂の20〜100重量%が脂環式エポキシ樹脂であり、
(3)酸無水物とエポキシ樹脂を調合した直後の熱硬化性組成物の30℃における粘度が5Pa・s以下であり、
(4)調合後、常温で7時間放置した後の増粘倍率が5倍以下であり、
かつ
(5)硬化時の重量保持率が97%以上である
ことを特徴とする熱硬化性組成物、ならびに該熱硬化性組成物を硬化して得られる透明樹脂硬化物に関する。
(1)該酸無水物の10〜90重量%がシクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水物であり、
(2)該エポキシ樹脂の20〜100重量%が脂環式エポキシ樹脂であり、
(3)酸無水物とエポキシ樹脂を調合した直後の熱硬化性組成物の30℃における粘度が5Pa・s以下であり、
(4)調合後、常温で7時間放置した後の増粘倍率が5倍以下であり、
かつ
(5)硬化時の重量保持率が97%以上である
ことを特徴とする熱硬化性組成物、ならびに該熱硬化性組成物を硬化して得られる透明樹脂硬化物に関する。
本発明の熱硬化性組成物は、低粘度で増粘しにくいため、作業性が良好であるとともに、得られる硬化物が無色透明で、長時間の光照射、加熱下での変色が少ないため、青色LED、白色LED等の光電変換素子の封止材料として好適である。
本発明の熱硬化性組成物は、少なくとも酸無水物とエポキシ樹脂を含むものである。
本発明で使用する酸無水物の10〜90重量%はH−TMAnである。また、H−TMAn以外に使用できる酸無水物としては、例えば、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸二無水物、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、グリセリン(アンヒドロトリメリテート)モノアセテート、ドデセニル無水コハク酸、脂肪族二塩基酸ポリ無水物、クロレンド酸無水物等が挙げられ、また上記酸無水物の水添化合物が挙げられる。熱硬化性組成物の低粘度化と作業性改善を考慮すれば、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸等の低粘度酸無水物を単独または複数含むことが好ましい。H−TMAn濃度が10重量%未満だと、H−TMAnが本来有する硬化物の耐クラック性が失われる。H−TMAn濃度が90重量%を超えると、低粘度化と作業性改善の目的が達せられない。酸無水物中のH−TMAnや低粘度酸無水物の割合は、用途や要求性能に応じてH−TMAnが10〜90重量%の範囲で適宜選択できる。例えば、硬化物の耐クラック性を重視すれば、H−TMAnは60重量%以上が好適である。また、組成物を1Pa・s以下の低粘度として作業性を求めるのであれば、低粘度酸無水物が60〜90重量%であることが好適である。
本発明で使用する酸無水物の10〜90重量%はH−TMAnである。また、H−TMAn以外に使用できる酸無水物としては、例えば、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸二無水物、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、グリセリン(アンヒドロトリメリテート)モノアセテート、ドデセニル無水コハク酸、脂肪族二塩基酸ポリ無水物、クロレンド酸無水物等が挙げられ、また上記酸無水物の水添化合物が挙げられる。熱硬化性組成物の低粘度化と作業性改善を考慮すれば、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸等の低粘度酸無水物を単独または複数含むことが好ましい。H−TMAn濃度が10重量%未満だと、H−TMAnが本来有する硬化物の耐クラック性が失われる。H−TMAn濃度が90重量%を超えると、低粘度化と作業性改善の目的が達せられない。酸無水物中のH−TMAnや低粘度酸無水物の割合は、用途や要求性能に応じてH−TMAnが10〜90重量%の範囲で適宜選択できる。例えば、硬化物の耐クラック性を重視すれば、H−TMAnは60重量%以上が好適である。また、組成物を1Pa・s以下の低粘度として作業性を求めるのであれば、低粘度酸無水物が60〜90重量%であることが好適である。
本発明で使用するエポキシ樹脂の20〜100重量%は脂環式エポキシ樹脂である。脂環式エポキシ樹脂とは、その分子内に脂環を有し、且つ、その環を形成するC-C結合の一部がエポキシ環と共有されているエポキシ樹脂であり、例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビニルシクロヘキセンジエボキサイド等が挙げられる。また、脂環式エポキシ樹脂以外に使用できるエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、DPP型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジェンフエノール型エポキシ樹脂、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物のジグリシジルエーテル、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物のジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、脂肪族多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ヘキサヒドロ無水フタル酸のジグリシジルエステル等の多塩基酸のポリグリシジルエステル、ブチルグリシジルエーテル、ラウリルグリシジルエーテル等のアルキルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル等のエポキシ基を1個もったグリシジルエーテル等が挙げられ、また上記エポキシ樹脂の核水添化物が挙げられる。これらの化合物は単独で又は2種以上を適宜混合して使用することができる。特に、核水添化エポキシ樹脂は無色透明性を良好にするためより好ましい。
本発明に用いる酸無水物とエポキシ樹脂との配合量は、所定の効果が得られる限り特に限定されるものではないが、通常、エポキシ樹脂のエポキシ基1モルに対する酸無水物の量が0.1〜2モル程度である。酸無水物の量が0.1モル未満では硬化が進まず好ましくない。2モルを越える場合は硬化物のTgが低下し、吸湿性が悪化し、無色透明性が損なわれ、長期間加熱下での変色が大きくなるため好ましくない。
本発明では、硬化促進剤の使用は硬化物の無色透明性が損なわれやすいため、LED等の光電変換素子の封止材料には好ましくないが、本発明の効果を損なわない範囲で適宜使用できる。例えば、ベンジルジメチルアミン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ジメチルシクロヘキシルアミン等の3級アミン類、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、トリフェニルホスフィン、亜リン酸トリフェニル等の有機リン系化合物、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド等の4級ホスホニウム塩類、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等やその有機酸塩等のジアザビシクロアルケン類、オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫やアルミニウムアセチルアセトン錯体等の有機金属化合物類、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩類、三ふっ化ホウ素、トリフェニルボレート等のホウ素化合物、塩化亜鉛、塩化第二錫等の金属ハロゲン化物が挙げられる。更には、高融点イミダゾール化合物、ジシアンジアミド、アミンをエポキシ樹脂等に付加したアミン付加型促進剤等の高融点分散型潜在性促進剤、イミダゾール系、リン系、ホスフィン系促進剤の表面をポリマーで被覆したマイクロカプセル型潜在性促進剤、アミン塩型潜在性硬化促進剤、ルイス酸塩、ブレンステッド酸塩等の高温解離型の熱カチオン重合型の潜在性硬化促進剤等に代表される潜在性硬化促進剤も使用することができる。これらの硬化促進剤は単独又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明に係る熱硬化性組成物には、必要に応じて、エチレングリコール、プロピレングリコール等脂肪族ポリオール、脂肪族又は芳香族カルボン酸化合物、フェノール化合物等の炭酸ガス発生防止剤、ポリアルキレングリコール等の可撓性付与剤、酸化防止剤、可塑剤、滑剤、シラン系等のカップリング剤、無機充填剤の表面処理剤、難燃剤、着色剤、帯電防止剤、レベリング剤、イオントラップ剤、摺動性改良剤、各種ゴム、有機ポリマービーズ等の耐衝撃性改良剤、揺変性付与剤、界面活性剤、表面張力低下剤、消泡剤、沈降防止剤、光拡散剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、離型剤、蛍光剤、導電性充填剤、粘度調整用低粘度溶剤等の添加剤を 得られる熱硬化性組成物及びその硬化物の特性を損なわない範囲で配合することができる。ここで、高い耐熱着色性が求められる場合には、フェノール系の酸化防止剤を0.1〜5重量%を含むことが好ましい。また、白色LEDの発光素子を封止するためには、主発光ピーク波長が550nm以下である発光素子から発光される光の少なくとも一部を吸収して蛍光を発光することが可能な蛍光物質を含むことが好ましい。
また、本発明の熱硬化性組成物は、2つ以上の成分、例えば酸無水物を含む成分とエポキシ樹脂を含む成分に分けて保存しておき、硬化前にこれらを調合してもよい。また、各成分を配合した熱硬化性組成物として保存し、そのまま硬化に供してもよい。熱硬化性組成物として保存する場合には、低温(通常−40〜15℃)で保存することが好ましい。
各成分を調合した直後の熱硬化性組成物の30℃における粘度は5Pa・s以下である。また、調合後、常温で7時間放置した後の増粘倍率(7時間後の粘度/配合直後の粘度)は5倍以下である。前記低粘度酸無水物の種類および量、ならびに酸無水物とエポキシ樹脂の配合割合を適切に選択することにより、低粘度で増粘しにくい熱硬化性組成物を得ることができる。
硬化方法には、特に制限はなく、密閉式硬化炉や連続硬化が可能なトンネル炉等の従来公知の硬化装置を採用することができる。加熱源は特に制約されることなく、熱風循環、赤外線加熱、高周波加熱等、従来公知の方法で行うことができる。硬化温度及び硬化時間は、80℃〜250℃で30秒〜10時間の範囲が好ましい。硬化物の内部応力を低減したい場合は、80〜120℃、0.5時間〜5時間の条件で前硬化した後、120〜180℃、0.1時間〜5時間の条件で後硬化することが好ましい。短時間硬化を目的とする場合は150〜250℃、30秒〜30分の条件で硬化することが好ましい。
本発明では、硬化時の重量保持率(硬化前の熱硬化性組成物重量に対する、硬化物重量の割合)が97%以上である。前記低粘度酸無水物の種類および量、ならびに酸無水物とエポキシ樹脂の配合割合を適切に選択することにより、重量保持率の高い熱硬化性組成物を得ることができる。
本発明では、硬化時の重量保持率(硬化前の熱硬化性組成物重量に対する、硬化物重量の割合)が97%以上である。前記低粘度酸無水物の種類および量、ならびに酸無水物とエポキシ樹脂の配合割合を適切に選択することにより、重量保持率の高い熱硬化性組成物を得ることができる。
かくして得られた本発明の熱硬化性組成物は、その硬化物が無色透明で、長時間加熱下での変色が少ない、青色LED、白色LEDの封止材等の熱硬化性組成物として用いることができる。
本発明の熱硬化性組成物は前記用途に限定されるものではなく、その他のLED、半導体レーザー等の発光素子、光導電素子、ホトダイオード、太陽電池、ホトトランジスタ、ホトサイリスタ等の受光素子、ホトカプラー、ホトインタラプター等の光結合素子で代表される光電変換素子の絶縁封止材料、液晶等の接着剤、光造形用の樹脂、更にプラスティック、ガラス、金属等の表面コーティング剤、装飾材料等の透明性を要求される用途にも用いることができる。さらに本発明のエポキシ樹脂組成物は、ポッティング、注型、フィラメントワインディング、積層等の従来公知の方法で2mm以上の厚みの絶縁封止や成型物にも適用可能である。具体的には、モールド変圧器、モールド変成器(変流器(CT)、零層変流器(ZCT)、計器用変圧器(PT)、設置型計器用変成器(ZPT))、ガス開閉部品(絶縁スペーサ、支持碍子、操作ロッド、密閉端子、ブッシング、絶縁柱等)、固体絶縁開閉器部品、架空配電線自動化機器部品(回転碍子、電圧検出要素、総合コンデンサ等)、地中配電線機器部品(モールドジスコン、電源変圧器等)、電力用コンデンサ、樹脂碍子、リニアモーターカー用コイル等の重電関係の絶縁封止材、各種回転機器用コイルの含浸ワニス(発電器、モーター等)等にも用いることができる。また、フライバックトランス、イグニッションコイル、ACコンデンサ等のポッティング樹脂、LED、ディテクター、エミッター、フォトカプラー等の透明封止樹脂、フィルムコンデンサー、各種コイルの含浸樹脂等の弱電分野で使用される絶縁封止樹脂にも用いることができる。その他、積層板や絶縁性が必ずしも必要でない用途として、各種FRP成型品、各種コーティング材料、接着剤、装飾材料等にも用いることができる。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定して解釈されるものではない。
<粘度測定>
粘度の測定は、TA社製 ARESを用い25mmΦアルミプレートでプレート間距離0.05mm、炉内温度30℃にて測定した。また、熱硬化性組成物の増粘は、蓋付きガラス製スクリュービン内で室温(15〜27℃)にて7時間経過させた後に確認した。
なお、調合直後の熱硬化性組成物の粘度の評価は、5Pa・s以下のものを○、5Pa・sを超え10Pa・s以下のものを△、10Pa・sを超えるものを×とした。また、増粘倍率の評価は、5倍以下のものを○、5倍を超えるものを×とした。
粘度の測定は、TA社製 ARESを用い25mmΦアルミプレートでプレート間距離0.05mm、炉内温度30℃にて測定した。また、熱硬化性組成物の増粘は、蓋付きガラス製スクリュービン内で室温(15〜27℃)にて7時間経過させた後に確認した。
なお、調合直後の熱硬化性組成物の粘度の評価は、5Pa・s以下のものを○、5Pa・sを超え10Pa・s以下のものを△、10Pa・sを超えるものを×とした。また、増粘倍率の評価は、5倍以下のものを○、5倍を超えるものを×とした。
<硬化操作>
耐UV着色性、耐熱着色性試験用には、所定量の試料をビーカー内で攪拌機にて混合し、組成物中の溶存イナートガスを真空にて脱気した後、シリコーン型に50mm角深さ3mmにて注型し、熱風乾燥機内にて120℃3時間の前硬化、次いで150℃2時間の後硬化を行ない硬化物を得た。
耐クラック試験用には、所定量の試料をビーカー内で攪拌機にて混合し、組成物中の溶存イナートガスを真空にて脱気した後、シリコーン型に50mm角深さ3mmにて注型し、銅製リベット(2mmφ×4mm)を1固体あたり5ピース埋め込み、熱風乾燥機内にて120℃3時間の前硬化、次いで150℃2時間の後硬化を行ない硬化物を得た。
耐UV着色性、耐熱着色性試験用には、所定量の試料をビーカー内で攪拌機にて混合し、組成物中の溶存イナートガスを真空にて脱気した後、シリコーン型に50mm角深さ3mmにて注型し、熱風乾燥機内にて120℃3時間の前硬化、次いで150℃2時間の後硬化を行ない硬化物を得た。
耐クラック試験用には、所定量の試料をビーカー内で攪拌機にて混合し、組成物中の溶存イナートガスを真空にて脱気した後、シリコーン型に50mm角深さ3mmにて注型し、銅製リベット(2mmφ×4mm)を1固体あたり5ピース埋め込み、熱風乾燥機内にて120℃3時間の前硬化、次いで150℃2時間の後硬化を行ない硬化物を得た。
<耐UV着色性試験>
先述した方法で得られた硬化物を、大日本プラスチックス株式会社製 アイ・スーパー・UVテスター SUV−W11の試験炉内に設置し、55℃/50RH%の条件下、波長範囲 295〜450nm(360〜380nmに最高強度ピークを有する)の光を照射面光強度68mW/cm2にて120時間照射した。照射前及び照射後の硬化物について、分光光度計(島津製作所(株)製分光光度計UV−3100)にて光線透過率を測定し、別途 測定した屈折率、密度より計算される表面反射率とから1mm厚み相当の400nmの光線透過率を求めた。
なお、耐UV着色性の評価は、光線透過率低下(照射前の透過率−照射後の透過率)が10%以下のものを◎、10%を超え20%以下のものを○、20%を超えるものを×とした。
先述した方法で得られた硬化物を、大日本プラスチックス株式会社製 アイ・スーパー・UVテスター SUV−W11の試験炉内に設置し、55℃/50RH%の条件下、波長範囲 295〜450nm(360〜380nmに最高強度ピークを有する)の光を照射面光強度68mW/cm2にて120時間照射した。照射前及び照射後の硬化物について、分光光度計(島津製作所(株)製分光光度計UV−3100)にて光線透過率を測定し、別途 測定した屈折率、密度より計算される表面反射率とから1mm厚み相当の400nmの光線透過率を求めた。
なお、耐UV着色性の評価は、光線透過率低下(照射前の透過率−照射後の透過率)が10%以下のものを◎、10%を超え20%以下のものを○、20%を超えるものを×とした。
<耐熱着色性試験>
先述した方法で得られた硬化物を、上島製作所製 ギアオーブンの試験炉内に設置し、150℃の条件で120時間加熱した。加熱前及び加熱後の硬化物について、分光光度計(島津製作所(株)製分光光度計UV−3100)にて光線透過率を測定し、別途 測定した屈折率、密度より計算される表面反射率とから1mm厚み相当の400nmの光線透過率を求めた。
なお、耐UV着色性の評価は、光線透過率低下(加熱前の透過率−加熱後の透過率)が10%以下のものを◎、10%を超え20%以下のものを○、20%を超えるものを×とした。
先述した方法で得られた硬化物を、上島製作所製 ギアオーブンの試験炉内に設置し、150℃の条件で120時間加熱した。加熱前及び加熱後の硬化物について、分光光度計(島津製作所(株)製分光光度計UV−3100)にて光線透過率を測定し、別途 測定した屈折率、密度より計算される表面反射率とから1mm厚み相当の400nmの光線透過率を求めた。
なお、耐UV着色性の評価は、光線透過率低下(加熱前の透過率−加熱後の透過率)が10%以下のものを◎、10%を超え20%以下のものを○、20%を超えるものを×とした。
<耐クラック性試験>
先述した方法で得られた硬化物を、楠本化成株式会社製 気槽式熱衝撃試験器WINTECH NT510の試験炉内に設置し、−40℃/30分、100℃/30分の条件を繰り返し100サイクル経時履歴させた。
クラック発生率は、試験後に試験片を目視で確認し、硬化物に封入されたリベットの総数に対するクラック部位数の比率を%単位で表現した。
なお、耐クラック性の評価は、クラック発生率が25%以下のものを○、25%を超え50%以下のものを△、50%を超えるものを×とした。
先述した方法で得られた硬化物を、楠本化成株式会社製 気槽式熱衝撃試験器WINTECH NT510の試験炉内に設置し、−40℃/30分、100℃/30分の条件を繰り返し100サイクル経時履歴させた。
クラック発生率は、試験後に試験片を目視で確認し、硬化物に封入されたリベットの総数に対するクラック部位数の比率を%単位で表現した。
なお、耐クラック性の評価は、クラック発生率が25%以下のものを○、25%を超え50%以下のものを△、50%を超えるものを×とした。
<重量保持率>
重量保持率(%)は、下記式により計算される。
重量保持率=(硬化物の重量)/(硬化前の熱硬化性組成物の重量)×100
なお、重量保持率の評価は、97%以上のものを○、95%以上97%未満のものを△、95%未満のものを×とした。
重量保持率(%)は、下記式により計算される。
重量保持率=(硬化物の重量)/(硬化前の熱硬化性組成物の重量)×100
なお、重量保持率の評価は、97%以上のものを○、95%以上97%未満のものを△、95%未満のものを×とした。
<実施例1>
H−TMAn33.0重量部とヘキサヒドロ無水フタル酸およびメチルヘキサヒドロ無水フタル酸の混合物(新日本理化(株)社製 MH700G)67.0重量部と脂環式エポキシ樹脂(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート:ダイセル化学工業株式会社製 CEL2021P)131.9重量部とを混合した樹脂組成物を、先述 硬化操作方法にて硬化物を得て、各確認、試験を実施した。
H−TMAn33.0重量部とヘキサヒドロ無水フタル酸およびメチルヘキサヒドロ無水フタル酸の混合物(新日本理化(株)社製 MH700G)67.0重量部と脂環式エポキシ樹脂(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート:ダイセル化学工業株式会社製 CEL2021P)131.9重量部とを混合した樹脂組成物を、先述 硬化操作方法にて硬化物を得て、各確認、試験を実施した。
<実施例2>
H−TMAn80.0重量部とヘキサヒドロ無水フタル酸およびメチルヘキサヒドロ無水フタル酸の混合物(新日本理化(株)社製 MH700G)20.0重量部と脂環式エポキシ樹脂(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート:ダイセル化学工業株式会社製 CEL2021P)233.7重量部とを混合した樹脂組成物を、先述 硬化操作方法にて硬化物を得て、各確認、試験を実施した。
H−TMAn80.0重量部とヘキサヒドロ無水フタル酸およびメチルヘキサヒドロ無水フタル酸の混合物(新日本理化(株)社製 MH700G)20.0重量部と脂環式エポキシ樹脂(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート:ダイセル化学工業株式会社製 CEL2021P)233.7重量部とを混合した樹脂組成物を、先述 硬化操作方法にて硬化物を得て、各確認、試験を実施した。
<比較例1>
ヘキサヒドロ無水フタル酸およびメチルヘキサヒドロ無水フタル酸の混合物(新日本理化(株)社製 MH700G)100.0重量部と脂環式エポキシ樹脂(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート:ダイセル化学工業株式会社製 CEL2021P)83.4重量部、および4−メチル−2−エチルイミダゾール1.83重量部とを混合した樹脂組成物を、先述 硬化操作方法にて硬化物を得て、各確認、試験を実施した。
ヘキサヒドロ無水フタル酸およびメチルヘキサヒドロ無水フタル酸の混合物(新日本理化(株)社製 MH700G)100.0重量部と脂環式エポキシ樹脂(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート:ダイセル化学工業株式会社製 CEL2021P)83.4重量部、および4−メチル−2−エチルイミダゾール1.83重量部とを混合した樹脂組成物を、先述 硬化操作方法にて硬化物を得て、各確認、試験を実施した。
<比較例2>
H−TMAn100.0重量部と脂環式エポキシ樹脂(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート:ダイセル化学工業株式会社製 CEL2021P)141.5重量部とを混合した樹脂組成物を、先述 硬化操作方法にて硬化物を得て、各確認、試験を実施した。
H−TMAn100.0重量部と脂環式エポキシ樹脂(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート:ダイセル化学工業株式会社製 CEL2021P)141.5重量部とを混合した樹脂組成物を、先述 硬化操作方法にて硬化物を得て、各確認、試験を実施した。
比較例1、実施例1、実施例2、比較例2の調合液(樹脂組成物)の粘度、増粘倍率、重量保持率、耐クラック性の結果評価を表1に示す。このことから、調合後粘度を5Pa・s以下になるように、また増粘倍率が5倍以下になるように、硬化時の重量保持率が98%以上であるように、酸無水物中にH−TMAnを特定の濃度範囲で配合し、またエポキシ樹脂中に脂環式エポキシ樹脂を特定の濃度範囲で配合することで、熱硬化性組成物の作業性が良く、硬化前後の重量保持率が高く成形精度が高く、耐クラック性の優れた硬化物が得られる事がわかった。
<実施例3>
H−TMAn80.0重量部とヘキサヒドロ無水フタル酸およびメチルヘキサヒドロ無水フタル酸の混合物(新日本理化(株)社製 MH700G)20.0重量部と脂環式エポキシ樹脂(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート:ダイセル化学工業株式会社製 CEL2021P)57.7重量部と脂肪族エポキシ BisA型エポキシ樹脂の核水添化物(ジャパンエポキシレジン(株)製YX8000)117.2重量部を混合した樹脂組成物を、先述 硬化操作方法にて硬化物を得て、各確認、試験を実施した。
H−TMAn80.0重量部とヘキサヒドロ無水フタル酸およびメチルヘキサヒドロ無水フタル酸の混合物(新日本理化(株)社製 MH700G)20.0重量部と脂環式エポキシ樹脂(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート:ダイセル化学工業株式会社製 CEL2021P)57.7重量部と脂肪族エポキシ BisA型エポキシ樹脂の核水添化物(ジャパンエポキシレジン(株)製YX8000)117.2重量部を混合した樹脂組成物を、先述 硬化操作方法にて硬化物を得て、各確認、試験を実施した。
<比較例3>
H−TMAn80.0重量部とヘキサヒドロ無水フタル酸およびメチルヘキサヒドロ無水フタル酸の混合物(新日本理化(株)社製 MH700G)20.0重量部と脂肪族エポキシ BisA型エポキシ樹脂の核水添化物(ジャパンエポキシレジン(株)製YX8000)210.9重量部を混合した樹脂組成物を、先述 硬化操作方法にて硬化物を得て、各確認、試験を実施した。
H−TMAn80.0重量部とヘキサヒドロ無水フタル酸およびメチルヘキサヒドロ無水フタル酸の混合物(新日本理化(株)社製 MH700G)20.0重量部と脂肪族エポキシ BisA型エポキシ樹脂の核水添化物(ジャパンエポキシレジン(株)製YX8000)210.9重量部を混合した樹脂組成物を、先述 硬化操作方法にて硬化物を得て、各確認、試験を実施した。
<実施例4>
H−TMAn80.0重量部とヘキサヒドロ無水フタル酸およびメチルヘキサヒドロ無水フタル酸の混合物(新日本理化(株)社製 MH700G)20.0重量部と脂環式エポキシ樹脂(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート:ダイセル化学工業株式会社製 CEL2021P)57.7重量部と脂肪族エポキシ BisA型エポキシ樹脂の核水添化物(ジャパンエポキシレジン(株)製YX8000)117.2重量部とフェノール系酸化防止剤 AO−50 (株式会社 ADEKA社製)1.38重量部を混合した樹脂組成物を、先述 硬化操作方法にて硬化物を得て、各確認、試験を実施した。
H−TMAn80.0重量部とヘキサヒドロ無水フタル酸およびメチルヘキサヒドロ無水フタル酸の混合物(新日本理化(株)社製 MH700G)20.0重量部と脂環式エポキシ樹脂(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート:ダイセル化学工業株式会社製 CEL2021P)57.7重量部と脂肪族エポキシ BisA型エポキシ樹脂の核水添化物(ジャパンエポキシレジン(株)製YX8000)117.2重量部とフェノール系酸化防止剤 AO−50 (株式会社 ADEKA社製)1.38重量部を混合した樹脂組成物を、先述 硬化操作方法にて硬化物を得て、各確認、試験を実施した。
実施例3、実施例4、比較例3の耐UV着色性試験、耐熱着色性試験の結果評価を表2に示す。実施例3と比較例3から、エポキシ樹脂中に脂環式エポキシ樹脂を特定の濃度範囲で配合することで、耐UV着色性を損ねることなく耐熱着色性に優れた硬化物が得られる事がわかった。また、実施例3と実施例4から、安定剤を特定の範囲で添加することで、耐UV着色性に影響を与えず、より耐熱着色性に優れた硬化物が得られる事がわかった。
Claims (5)
- 酸無水物とエポキシ樹脂を含む熱硬化性組成物であって、
(1)該酸無水物の10〜90重量%がシクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水物であり、
(2)該エポキシ樹脂の20〜100重量%が脂環式エポキシ樹脂であり、
(3)酸無水物とエポキシ樹脂を調合した直後の熱硬化性組成物の30℃における粘度が5Pa・s以下であり、
(4)調合後、常温で7時間放置した後の増粘倍率が5倍以下であり、
かつ
(5)硬化時の重量保持率が97%以上である
ことを特徴とする熱硬化性組成物。 - フェノール系の酸化防止剤を0.1〜5重量%を含む請求項1に記載の熱硬化性組成物。
- 主発光ピーク波長が550nm以下である発光素子から発光される光の少なくとも一部を吸収して蛍光を発光することが可能な蛍光物質を含有する請求項1ないし請求項2記載の熱硬化性組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の熱硬化性組成物を硬化して得られる透明樹脂硬化物。
- 請求項4記載の透明樹脂硬化物で発光素子が封止されていることを特徴とする発光ダイオード。
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