JP4336955B2 - シクロヘキサントリカルボン酸モノエステルおよびその用途 - Google Patents

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Description

本発明は、新規なトリカルボン酸モノエステルおよびおよびその用途に関するものであり、詳しくは、塗料、接着剤、成形品、光半導体の封止材用樹脂、あるいは液晶表示装置(LCD)、固体撮像素子(CCD)、エレクトロルミネッセンス(EL)装置等を構成するカラーフィルターの保護膜用塗工液等に好適に使用できる熱硬化性樹脂組成物に関する。
近年、高輝度の青色LEDや白色LEDが開発され、掲示板、フルカラーディスプレーや携帯電話のバックライト等にその用途を広げている。従来、LED等の光電変換素子の封止材料には、無色透明性に優れることからエポキシ基含有化合物と酸無水物硬化剤からなる熱硬化性樹脂組成物が使用されている。かかる光電変換素子に用いられるエポキシ基含有化合物の硬化剤として、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸等の脂環式酸無水物が一般的に使用されている。
しかしながら上記脂環式酸無水物を硬化剤とした場合、硬化反応性が低く、十分に硬化させるためには、硬化促進剤を添加する必要が生じている。例えば、トリフェニルホスホニウムブロマイド(特許文献1参照。)、2−エチル−4−メチルイミダゾール(特許文献2参照。)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7のエチルヘキサン塩(特許文献3参照。)、或いはテトラフェニルホスホニウムブロマイド(特許文献4参照。)が使用されている。
青色LEDや白色LED用途の封止材として熱硬化性樹脂組成物を使用する場合、その硬化物の無色透明性が長期間維持されることが求められる。しかしLEDの高輝度化、高出力化に伴い、該樹脂硬化物はより高温度にさらされ着色(黄変)する事となり、長期間の無色透明性の維持が困難となってきた。硬化促進剤内のフェニル基や窒素分が樹脂硬化物の黄変原因のひとつとして考えられることから、エポキシ基含有化合物の硬化性の改善を考えず無色透明性の維持の観点だけを考えると、封止材用エポキシ基含有化合物に硬化促進剤を使用することは、好ましくない。
特開2000−344868号公報 特開2001−114868号公報 特開2002−97251号公報 特表2003−26763号公報
本発明の目的は、硬化促進剤を添加しなくても硬化性が良好であり、かつ硬化物が無色透明で、高温条件下での変色が少ない青色LED、白色LED等の光電変換素子の封止材料として好適な樹脂組成物、さらに該樹脂組成物に好適な硬化剤を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した結果、シクロヘキサントリカルボン酸モノエステルを硬化剤として使用することで、硬化促進剤を添加しなくても硬化性が良好で、得られる硬化物が無色透明な、青色や白色発光ダイオード等の発光ダイオードで代表される光電変換素子の封止材料に好適な熱硬化性樹脂組成物が得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、式(1)のシクロヘキサントリカルボン酸モノエステルに関するものであり、さらに、エポキシ基含有化合物と硬化剤からなる熱硬化性樹脂組成物であって、該硬化剤がシクロヘキサントリカルボン酸モノエステルである熱硬化性樹脂組成物、および該熱硬化性樹脂組成物を硬化させてなる樹脂硬化物に関するものである。

(Rは、炭素数10以下であり、且つ、R、R−O−R、R−CO−R、およびR−COO−Rから選ばれるものであり、RあるいはRは、直鎖または分岐アルキル基であり、該アルキル基中の一部の水素がヒドロキシ基で置換されていても良い。)
本発明のシクロヘキサントリカルボン酸モノエステルは、エポキシ基含有化合物と硬化剤からなる熱硬化性樹脂組成物における硬化剤として用いることで、硬化促進剤を添加しなくても硬化性が良好であり、かつ硬化物が無色透明で、長期高温条件下での変色が少ない青色LED、白色LED等の光電変換素子の封止材料、成形品、塗料及び接着剤などとして好適な熱硬化性樹脂組成物が得られる。
本発明の(1)式に示す構造を有するシクロヘキサントリカルボン酸モノエステルは、具体的にはシクロヘキサン−1,3,4−トリカルボン酸−4−エステル、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−2−エステル、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−4−エステル、シクロヘキサン−1,3,5−トリカルボン酸−5−エステルなどである。これらの化合物は、エポキシ基含有化合物と硬化剤とからなる熱硬化性樹脂組成物に用いる該硬化剤として、単独で使用してもいいし、或いは混合で使用しても良い。
本発明で使用する、(1)式に示すシクロヘキサントリカルボン酸モノエステルのRとしては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、2−ヒドロキシエチル、2,2−ジ(ヒドロキシメチル)ブチル,2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、1−メトキシ−2−プロピル、1−エトキシ−2−プロピル、3−メトキシ−1−ブチル、2−イソプロポキシエチル、α−アセチルエチル、α−メトキシカルボニル−2−プロピルが例示される。本発明において、炭素数10以下のRが、得られる熱硬化性樹脂の物性から好ましい。さらに、炭素数5以下のRが好ましい。
本発明のシクロヘキサントリカルボン酸モノエステルは、例えばシクロヘキサントリカルボン酸無水物とアルコール類を反応させることにより合成することができる。例えば、シクロヘキサン−1,3,4−トリカルボン酸−4−エステルおよび/またはシクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−2−エステルに関しては、シクロヘキサン−1,3,4−トリカルボン酸−3,4−無水物とアルコール類を無触媒または塩基性触媒存在下で反応させることにより合成することができる。
アルコール類としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、トリメチロールプロパン等の炭素数が10以下のアルコール;2−メトキシエチルアルコール、2−エトキシエチルアルコール、1−メトキシ−2−プロピルアルコール、1−エトキシ−2−プロピルアルコール、3−メトキシ−1−ブチルアルコール、2−イソプロポキシエチルアルコール等のエーテル結合を含む炭素数が10以下のアルコール;3−ヒドロキシ−2−ブタノン等のケトン基を含む炭素数が10以下のアルコール;ヒドロキシイソ酪酸メチル等のようなエステル基を含む炭素数が10以下のアルコールが例示される。本発明において、炭素数10以下の一価アルコールを用いることが、得られる熱硬化性樹脂の物性から好ましい。さらに、炭素数5以下の一価アルコールが好ましい。
本発明において硬化剤は、(1)式に示されるシクロヘキサントリカルボン酸モノエステルを主成分とするが、さらに、熱硬化性樹脂組成物の硬化性や硬化物の透明性を損なわない範囲内で、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸等の脂環式酸無水物を併用してもよい。
本発明で使用できるエポキシ基含有化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、DPP型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートやビニルシクロヘキセンジエポキサイド等の脂環式エポキシ基含有化合物、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物のジグリシジルエーテル、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物のジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、脂肪族多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ヘキサヒドロ無水フタル酸のジグリシジルエステル等の多塩基酸のポリグリシジルエステル、ブチルグリシジルエーテル、ラウリルグリシジルエーテル等のアルキルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル等のエポキシ基を1個もったグリシジルエーテル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等のアクリル誘導体等が挙げられる。また上記エポキシ基含有化合物を核水添化して得られる核水添化エポキシ基含有化合物も使用できる。これらの化合物は単独で又は2種以上を適宜混合して使用することができる。特に、脂環式エポキシ基含有化合物、核水添化エポキシ基含有化合物、およびアクリル誘導体からなる群から選ばれる1種以上を用いると、硬化物の無色透明性を良好にするためより好ましい。
本発明に用いるエポキシ基含有化合物と硬化剤の配合割合は、所定の効果が得られる限り特に限定されるものではないが、通常、当量比((硬化剤中のカルボキシル基相当数/2)/エポキシ基含有化合物中のエポキシ基相当数)が0.1〜3.0の範囲であり、好ましくは0.2〜1.8の範囲である。該当量比を0.1以上とすることで硬化の進行が十分となり、また、3.0以下とすることで硬化物のガラス転移温度(Tg)の低下や吸湿性や無色透明性の低下を防止し、かつ高温条件下や高エネルギー光照射下での着色を防止することができる点で好ましい。なお、ここで上記樹脂中のカルボキシル基相当数はエステル基も含み、中和滴定などにより求められる。また、エポキシ基相当数はエポキシ当量より算出される。
本発明においては、硬化促進剤を使用しなくても、良好な硬化性が得られるが、硬化物の無色透明性が損なわれない範囲で硬化促進剤を適宜使用してもよい。例えば、ベンジルジメチルアミン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ジメチルシクロヘキシルアミン等の3級アミン類、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、トリフェニルホスフィン、亜リン酸トリフェニル等の有機リン系化合物、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド等の4級ホスホニウム塩類、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等やその有機酸塩等のジアザビシクロアルケン類、オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫やアルミニウムアセチルアセトン錯体等の有機金属化合物類、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩類、三ふっ化ホウ素、トリフェニルボレート等のホウ素化合物、塩化亜鉛、塩化第二錫等の金属ハロゲン化物が挙げられる。更には、高融点イミダゾール化合物、ジシアンジアミド、アミンをエポキシ基含有化合物等に付加したアミン付加型促進剤等の高融点分散型潜在性促進剤、イミダゾール系、リン系、ホスフィン系促進剤の表面をポリマーで被覆したマイクロカプセル型潜在性促進剤、アミン塩型潜在性硬化促進剤、ルイス酸塩、ブレンステッド酸塩等の高温解離型の熱カチオン重合型の潜在性硬化促進剤等に代表される潜在性硬化促進剤も使用することができる。これらの硬化促進剤は単独又は2種以上を適宜混合して使用することができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、エチレングリコール、プロピレングリコール等の脂肪族ポリオール;脂肪族又は芳香族カルボン酸化合物;フェノール化合物等の炭酸ガス発生防止剤;ポリアルキレングリコール等の可撓性付与剤;酸化防止剤;可塑剤;滑剤;シラン系等のカップリング剤;無機充填材;表面処理剤;難燃剤;帯電防止剤;着色剤;レベリング剤;イオントラップ剤;摺動性改良剤;各種ゴム;有機ポリマービーズ;ガラスビーズ;グラスファイバー等の無機充填材;耐衝撃性改良剤;揺変性付与剤;界面活性剤;表面張力低下剤;消泡剤;沈降防止剤;光拡散剤;紫外線吸収剤;抗酸化剤;離型剤;蛍光剤;導電性充填材等の添加剤を得られる硬化剤の特性を損なわない範囲で配合することができる。
エポキシ基含有化合物と硬化剤の反応方法(硬化方法)には、特に制限はなく、密閉式硬化炉や連続硬化が可能なトンネル炉等の従来公知の硬化装置を採用することができる。加熱源は特に制約されることなく、熱風循環、赤外線加熱、高周波加熱等、従来公知の方法で行うことができる。硬化温度及び硬化時間は、80〜250℃で30秒〜10時間の範囲が好ましい。硬化物の内部応力を低減したい場合は、80〜120℃、0.5〜5時間の条件で前硬化した後、120〜180℃、0.1〜5時間の条件で後硬化することが好ましい。短時間硬化を目的とする場合は150〜250℃、30秒〜30分の条件で硬化することが好ましい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、それから得られる硬化物が無色透明で、長期高温条件下での変色が少ないため、青色LED、白色LEDの封止材等の熱硬化性樹脂組成物として用いることができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は前記用途に限定されるものではなく、その他のLED、半導体レーザー等の発光素子、光導電素子、フォトダイオード、太陽電池、フォトトランジスタ、フォトサイリスタ等の受光素子、フォトカプラー、フォトインタラプター等の光結合素子で代表される光電変換素子の絶縁封止材料、液晶等の接着剤、光造形用の樹脂、更にプラスティック、ガラス、金属等の表面コーティング剤、装飾材料等の透明性を要求される用途にも用いることができる。さらに本発明の熱硬化性樹脂組成物は、ポッティング、注型、フィラメントワインディング、積層等の従来公知の方法で2mm以上の厚みの絶縁封止や成型物にも適用可能である。具体的には、モールド変圧器、モールド変成器(変流器(CT)、零層変流器(ZCT)、計器用変圧器(PT)、設置型計器用変成器(ZPT))、ガス開閉部品(絶縁スペーサ、支持碍子、操作ロッド、密閉端子、ブッシング、絶縁柱等)、固体絶縁開閉器部品、架空配電線自動化機器部品(回転碍子、電圧検出要素、総合コンデンサ等)、地中配電線機器部品(モールドジスコン、電源変圧器等)、電力用コンデンサ、樹脂碍子、リニアモーターカー用コイル等の重電関係の絶縁封止材、各種回転機器用コイルの含浸ワニス(発電器、モーター等)等にも用いることができる。また、フライバックトランス、イグニッションコイル、ACコンデンサ等のポッティング樹脂、LED、ディテクター、エミッター、フォトカプラー等の透明封止樹脂、フィルムコンデンサー、各種コイルの含浸樹脂等の弱電分野で使用される絶縁封止樹脂にも用いることができる。その他、積層板や絶縁性が必ずしも必要でない用途として、各種FRP成型品、各種コーティング材料、接着剤、装飾材料等にも用いることができる。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定して解釈されるものではない。
<製造例1>
温度計、攪拌機、コンデンサー、温度制御装置を備えた四つ口フラスコに、シクロヘキサン−1,3,4−トリカルボン酸−3,4−無水物198部、n−プロピルアルコール300部を仕込み、100℃で3時間反応させた。反応後、過剰のn−プロピルアルコールを減圧留去し、無色透明液体のシクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸モノプロピルエステルを得た。生成物の同定は、赤外吸収スペクトル(酸無水物基の特性吸収(1850および1790cm−1)が消失し、エステル基の特性吸収(1735cm−1)が発生していることを確認した。)およびガスクロマトグラフ質量分析(分子量を確認した。)により行った。
<硬化性評価>
<実施例1>
製造例1で得られたシクロヘキサン−1,3,4−トリカルボン酸モノプロピルエステル26.4部と、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の核水添化物(ジャパンエポキシレジン(株)製YX8000、エポキシ当量205)41.0部と混合し、ラボプラストミル((株)東洋精機製作所製LABO PLASTOMILL 30C150)にて170℃におけるトルク上昇開始時間を測定し、硬化性を評価した。結果を表1に示す。
<比較例1>
シクロヘキサントリカルボン酸モノエステルに代えて、リカシッドMH700(新日本理化(株)製、主成分:メチルヘキサヒドロ無水フタル酸)33.8部を使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
表1から明らかなように、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、硬化促進剤を添加しなくても硬化性に優れることが分かる。
<光線透過性評価>
<実施例2>
製造例1で得られたシクロヘキサン−1,3,4−トリカルボン酸モノプロピルエステル132部を、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の核水添化物(エポキシ当量205)205部と混合し、120℃/2時間さらに150℃/3時間にて硬化させ、厚さ1mmの硬化物を得た。この硬化物を空気中24時間/150℃で熱処理し、熱処理前後の光線透過性(400nm)を分光光度計(島津製作所(株)製分光光度計UV−3100)にて計測した。また、その熱処理前後の光線透過保持率も算出した。結果を表2に示す。
<比較例2>
シクロヘキサントリカルボン酸モノエステルに代えて、リカシッドMH700(新日本理化(株)製、主成分:メチルヘキサヒドロ無水フタル酸)168部を使用し、また硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾール3.7部を使用した以外は実施例2と同様に行った。結果を表2に示す。
表2から明らかなように、本発明の熱硬化性樹脂組成物から得られる硬化物は、光線透過性に優れ、また熱処理を行っても無色透明性が保持できる。

Claims (3)

  1. エポキシ基含有化合物と硬化剤とからなる熱硬化性樹脂組成物であって、該硬化剤がシクロヘキサン−1,3,4−トリカルボン酸−4−エステル、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−2−エステル、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−4−エステル、およびシクロヘキサン−1,3,5−トリカルボン酸−5−エステルからなる群から選ばれる1種以上のシクロヘキサントリカルボン酸モノエステルを必須成分とするものである熱硬化性樹脂組成物。
  2. 請求項に記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化させてなる樹脂硬化物。
  3. 請求項に記載の樹脂硬化物よりなる光半導体封止材用樹脂。
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