JP2008101135A - 光半導体封止用樹脂組成物 - Google Patents

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JP2008101135A JP2006285306A JP2006285306A JP2008101135A JP 2008101135 A JP2008101135 A JP 2008101135A JP 2006285306 A JP2006285306 A JP 2006285306A JP 2006285306 A JP2006285306 A JP 2006285306A JP 2008101135 A JP2008101135 A JP 2008101135A
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Abstract

【課題】 高温および高エネルギーの光照射条件下での着色が少なく(低波長領域の光に対する耐光性)、発光などによって生じる熱に対する耐性(耐熱性)に優れ、かつ、耐湿信頼性に関しても充分に満足する、光半導体封止用樹脂組成物を提供する。
を提供する。
【解決手段】 下記の(A)、(B)成分を含有する光半導体封止用樹脂組成物。
(A)シクロブタン環上に炭素数1〜3のアルキル基を有してもよい1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸(a0)、該カルボン酸の一無水物(a1)、該カルボン酸の二無水物(a2)からなる群より選ばれる1種以上のシクロブタンカルボン酸化合物
(B)シクロヘキサン環骨格を有するエポキシ樹脂
【選択図】 なし

Description

本発明は、LED、フォトトランジスタ、フォトダイオード、CCD等の光半導体素子を封止するために用いられる樹脂組成物に関する。
発光波長が250nm〜550nmの青色発光あるいは紫外線発光の発光ダイオード(以下「LED」と称す)に関しては、近年、GaN、GaAlN、InGaN及びInAlGaN等のGaN系化合物半導体を利用した高輝度の製品が得られるようになり、赤色、緑色発光LEDと組み合わせることで高画質なフルカラー画像が形成可能となった。また、青色発光LEDや紫外線発光LEDと蛍光体の組み合わせにより、白色発光のLEDも得られ、液晶ディスプレイのバックライトや一般照明用として需要の高まりが期待されている。
従来、赤色、緑色発光LEDの発光素子用封止材としては、透明性、耐熱性、接着性が良好で、力学的な耐久性が優れているカルボン酸無水物系硬化剤を用いたエポキシ樹脂が広く用いられてきた。かかる、カルボン酸無水物系硬化剤としては、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物等の脂環式カルボン酸無水物が使用されてきた。しかしながら、これらの材料を用いた従来の光半導体封止用樹脂組成物は、青色から紫外の低波長領域の光に対する光線透過率が低く、また、光劣化により着色が起こり、特に、分子構造内に芳香族系炭化水素を有しているものは、短波長領域の光に対する耐光性が著しく悪い。最近では、LEDの高輝度化が進んでいることから、光半導体封止用樹脂組成物は、より高温や高いエネルギーの光にさらされることとなり、それによる着色(黄変)が生じるなど長時間の無色透明性の維持が困難となってきている。すなわち、従来の光半導体封止用樹脂組成物(カルボン酸(無水物)/エポキシ樹脂系)は、低波長領域の光に対する耐光性が低く、長時間の無色透明性の維持が難しい。
また、カルボン酸(無水物)/エポキシ樹脂硬化系は、硬化物中にヒドロキシル基が存在することとなるので、これらの硬化系を利用した光半導体封止用樹脂組成物は、硬化物の耐湿信頼性に関して問題があった。
これらの問題を改良する手法として、例えば、特許文献1では、シクロヘキサントリカルボン酸モノエステルを用いた光半導体封止用樹脂組成物が提案されている。しかしながら、その実力は、未だ不十分であり、硬化物の着色、耐候性、耐光性、耐熱性、光透過性、耐湿信頼性を両立させることが難しい。
特開2005−53872号公報
本発明は、高温および高エネルギーの光照射条件下での着色が少なく(低波長領域の光に対する耐光性)、発光などによって生じる熱に対する耐性(耐熱性)に優れ、かつ、耐湿信頼性に関しても充分に満足する光半導体封止用樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した結果、特定の構造を有するシクロブタンカルボン酸化合物と、シクロヘキサン環骨格を有するエポキシ樹脂を組み合わせて用いることによって、得られた硬化物が、高温および高エネルギーの光照射条件下での着色が少なく(低波長領域の光に対する耐光性)、発光などによって生じる熱に対する耐性(耐熱性)に優れ、かつ、耐湿信頼性に関しても充分に満足する光半導体封止用樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、次の〔1〕である。
〔1〕下記の(A)、(B)成分;
(A)下記の式(1)で表される1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸(a0)、式(2)で表される該カルボン酸の一無水物(a1)、および式(3)で表される該カルボン酸の二無水物(a2)からなる群より選ばれる1種以上のシクロブタンカルボン酸化合物
(式(1)〜(3)において、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基、好ましくは水素原子を表す。)
(B)シクロヘキサン環骨格を有するエポキシ樹脂
からなる光半導体封止用樹脂組成物であって、該組成物中のカルボキシル基相当基/エポキシ基の当量比が0.1〜3.0である光半導体封止用樹脂組成物。
本発明によって、高温および高エネルギーの光照射条件下での着色が少なく(低波長領域の光に対する耐光性)、発光などによって生じる熱に対する耐性(耐熱性)に優れ、かつ、耐湿信頼性に関しても充分に満足する光半導体封止用樹脂組成物が提供される。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明の光半導体封止用樹脂組成物は、下記の(A)、(B)成分からなる。
(A)シクロブタンカルボン酸化合物
(B)シクロヘキサン環骨格を有するエポキシ樹脂
両成分について順に説明する。
<シクロブタンカルボン酸化合物(A)>
本発明に用いるシクロブタンカルボン酸化合物(A)は、下記の式(1)で表される1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸(a0)、式(2)で表される該カルボン酸の一無水物(a1)、および式(3)で表される該カルボン酸の二無水物(a2)からなる群より選ばれる。
(式(1)〜(3)において、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基、好ましくは水素原子を表す。)

〜Rの炭素数が3を上回ると、(B)成分との反応性が悪くなり、硬化物の機械的物性に悪影響を及ぼす。
シクロブタンカルボン酸化合物(A)の中では具体的には、原料の入手性や製造のしやすさなどの点から、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸が好ましい。
これらの化合物は単独で使用することもできるが、適宜組み合わせて使用することもできる。
本発明の光半導体封止用樹脂組成物中の、シクロブタンカルボン酸化合物(A)の含有量は好ましくは10〜90%、より好ましくは20〜70%、さらに好ましくは30〜50%である。
<シクロヘキサン環骨格を有するエポキシ樹脂(B)>
また、本発明の光半導体封止用樹脂組成物において使用するB成分としては、シクロヘキサン環骨格を有するエポキシ樹脂が使用される。
シクロヘキサン環骨格を有するエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の核水添化物、ビスフェノールF型エポキシ樹脂の核水添化物、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の核水添化物、フェノールノボラック型エポキシ樹脂の核水添化物、ビフェニル型エポキシ樹脂の核水添化物、ナフタレン骨格型エポキシ樹脂の核水添化物、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3´,4´−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートやビニルシクロヘキセンジエポキサイド等の脂環式エポキシ樹脂、ヘキサヒドロ無水フタル酸のジグリシジルエステル等の多塩基酸のポリグリシジルエステル等が挙げられる。
これらの中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の核水添化物、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3´,4´−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートが、硬化物のTgが高く、かつ、基材との密着性に優れるのでより好ましい。
これらの化合物は単独で又は二種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
本発明の光半導体封止用樹脂組成物中の、シクロヘキサン環骨格を有するエポキシ樹脂(B)の含有量は好ましくは90〜10%、より好ましくは80〜30%、さらに好ましくは70〜50%である。
<光半導体封止用樹脂組成物>
一般的に、有機カルボン酸(無水物)とエポキシ樹脂との硬化物においては、エポキシ基とカルボキシル基との反応によりヒドロキシル基が生成するため、耐湿性に劣るとされている。しかしながら、本発明においては、硬化物中のヒドロキシル基が多いにもかかわらず、硬化物の耐湿性に非常に優れる。
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸(無水物)は、エポキシ樹脂との硬化物において、従来の多価カルボン酸(無水物)と比較して、架橋間分子量が小さく、水分の透過、浸透が少ない。結果的に、硬化物内部への水分の浸入が少ない。また、シクロブタン環は、熱による分子運動が制御されるので、高温条件下においても、硬化物内部への水分の浸入が少ない。したがって、本発明においては、硬化物中のヒドロキシル基の存在にかかわらず、耐湿信頼性が向上するものと推測できる。
本発明でいうカルボキシル基相当基とは、カルボキシル基および酸無水物基を指していう。ただし、酸無水物基はエポキシ基とのエステル化反応を考えて、酸無水物基1個がカルボキシル基2個に相当するものとする。したがって、エポキシ樹脂と硬化剤(A)の配合割合は、下記式で表される当量比として、0.1〜3.0、好ましくは0.3〜1.5の範囲である。
当量比=(X/2)/Y
(式中、Xは硬化剤(A)中の、酸無水物基をカルボキシル基相当数2としカルボン酸基をカルボキシル相当数1としたときの全カルボキシル基相当数、Yはエポキシ樹脂中のエポキシ基数を表わす。)
該当量比を0.1未満の場合、硬化の進行が不十分となり、また、3.0を上回ると、硬化物のガラス転移温度(Tg)の低下や吸湿性や無色透明性の低下、、或いは高温条件下や高エネルギー光照射下での着色が起きてしまう。なお、ここで上記全カルボキシル基相当数は、中和滴定等の化学定量により求められ、、エポキシ基数はエポキシ基当量より算出される。
本発明の光半導体封止用樹脂組成物においては、硬化物の耐光性を向上させるために、さらに、次式(4)および(5)で表されるエポキシ変性シリコーン樹脂を添加して用いてもよい。
ここで、Rは炭素数1〜5のアルキル基であり、nは0〜5の整数である。Rが、炭素数6以上、または、nが6以上であると、A成分との相溶性が悪くなり、樹脂組成物中に均一に混合することができなくなるので好ましくない。
ここで、Rは炭素数1〜5のアルキル基であり、mは0〜5の整数である。Rが、炭素数6以上、または、mが6以上であると、A成分との相溶性が悪くなり、樹脂組成物中に均一に混合することができなくなるので好ましくない。
硬化特性の観点からエポキシ当量が180〜2000g/当量の範囲であることが好ましく、特に、好ましくは180〜500g/当量である。具体的には、例えば、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス−(オキシラニルメトキシプロピル)−ジシロキサン(式(4)中、R=プロピル基、n=0)、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス−(オキシラニルメトキシエチル)−ジシロキサン(式(4)中、R=エチル基、n=0)、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ビス−(オキシラニルメトキシプロピル)−トリシロキサン(式(4)中、R=プロピル基、n=1)、1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチル−1,7−ビス−(オキシラニルメトキシプロピル)−テトラシロキサン(式(4)中、R=プロピル基、n=2)、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス−(3´,4´−エポキシシクロヘキシルメチル)−ジシロキサン(式(5)中、R=メチル基、n=0)、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス−(3´,4´−エポキシシクロヘキシルエチル)−ジシロキサン(式(5)中、R=エチル基、n=0)、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス−(3´,4´−エポキシシクロヘキシルプロピル)−ジシロキサン(式(5)中、R=プロピル基、n=0)、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ビス−(3´,4´−エポキシシクロヘキシルメチル)−トリシロキサン(式(5)中、R=メチル基、n=1)等が挙げられる。
前記のエポキシ変性シリコーン樹脂を配合する場合には、本発明の光半導体封止用樹脂組成物100重量部に対して、好ましくは3〜100重量部、より好ましくは5〜67重量部、さらに好ましくは11〜54重量部である。
本発明においては、硬化促進剤を使用しなくても、良好な硬化性が得られるが、硬化物の無色透明性が損なわれない範囲で硬化促進剤を適宜使用することもできる。添加しうる硬化促進剤としては、例えば、ベンジルジメチルアミン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ジメチルシクロヘキシルアミン等の3級アミン類;1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;トリフェニルホスフィン、亜リン酸トリフェニル等の有機リン系化合物;テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド等の4級ホスホニウム塩類;1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等やその有機酸塩等のジアザビシクロアルケン類;オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫、アルミニウムアセチルアセトン錯体等の有機金属化合物類;テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩類;三ふっ化ホウ素、トリフェニルボレート等のホウ素化合物;塩化亜鉛、塩化第二錫等の金属ハロゲン化物が挙げられる。さらには、高融点イミダゾール化合物、ジシアンジアミド、アミンなどエポキシ樹脂等に付加したアミン付加型促進剤等の高融点分散型潜在性促進剤;イミダゾール系、リン系、ホスフィン系促進剤の表面をポリマーで被覆したマイクロカプセル型潜在性促進剤;アミン塩型潜在性硬化促進剤、ルイス酸塩、ブレンステッド酸塩等の高温解離型の熱カチオン重合型の潜在性硬化促進剤等に代表される潜在性硬化促進剤も使用することができる。これらの硬化促進剤は単独又は二種以上を適宜組合わせて使用することができる。
本発明の光半導体封止用樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲において必要に応じて、エチレングリコール、プロピレングリコール等の脂肪族ポリオール、脂肪族又は芳香族カルボン酸化合物、フェノール化合物等の炭酸ガス発生防止剤、ポリアルキレングリコール等の可撓性付与剤、酸化防止剤、可塑剤、滑剤、シラン系等のカップリング剤、無機充填材等の表面処理剤、難燃剤、帯電防止剤、着色剤、レベリング剤、イオントラップ剤、摺動性改良剤、各種ゴム、有機ポリマービーズ、ガラスビーズ、グラスファイバー等の無機充填材等の耐衝撃性改良剤、揺変性付与剤、界面活性剤、表面張力低下剤、消泡剤、沈降防止剤、光拡散剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、離型剤、蛍光剤、導電性充填材等の添加剤を配合することができる。
A成分とB成分の反応方法(硬化方法)には特に制限はなく、密閉式硬化炉や連続硬化が可能なトンネル炉等の硬化装置をいずれも採用することができる。加熱源は特に制約されることなく、熱風循環、赤外線加熱、高周波加熱等の方法で行うことができる。硬化温度及び硬化時間は、80〜250℃で30秒〜10時間の範囲が好ましい。硬化物の内部応力を低減したい場合は、80〜120℃、0.5時間〜5時間の条件で前硬化した後、120〜180℃、0.1時間〜5時間の条件で後硬化することが好ましい。短時間硬化を目的とする場合は150〜250℃、30秒〜30分の条件で硬化することが好ましい。
本発明の光半導体封止用樹脂組成物は、それから得られる硬化物が無色透明で、長期高温条件下及び高エネルギーの光照射下での着色が少ないため、特に、青色LED、白色LED用として好適に用いることができる。
本発明の光半導体封止用樹脂組成物の調製は、例えば以下のようにして行うことができる。
本発明の光半導体封止用樹脂組成物の構成成分ならびに必要に応じて他の添加剤を混合した後、万能攪拌釜等の混練機にかけ、加熱状態で混練して溶融混合する。次に、これを室温(25℃程度)にて冷却することにより、目的とする光半導体封止用樹脂組成物を製造することができる。なお、流動性を調製するため有機溶剤を添加することもできる。有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、ジアセトンアルコール等が挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いてもよいし、もしくは2種以上を組みあわせて用いてもよい。
本発明の光半導体封止用樹脂組成物は、例えば、円筒状のLEDにロールコート、スプレイ、ディップ(浸漬法)等の方法により塗布し、得られた塗膜を乾燥し、さらに必要に応じてプリベークした後、加熱することにより封止材層が形成される。
以下、本発明を実施例および比較例により詳細に説明する。
以下に本実施例および比較例で用いた測定方法、評価方法を示す。
[試験方法]
実施例1〜7、比較例1〜5について得られた光半導体封止用樹脂に対して、下記の試験方法により評価を行った。
1.[ガラス転移温度(Tg)(℃)]
TMA(セイコーインスツルメント(株)製TMA/SS150)を用い、10℃/分で昇温した時の硬化物の伸び率が急変する温度を硬化膜Tg(℃)とした。
2.[耐プレッシャークッカ性]
上記の光半導体封止用樹脂組成物で封止した評価用IC(外形寸法:20×6.3×2.3mm、ピン数16)をプレッシャークッカ試験(PCT、121℃/100%)を行った後、導通試験を行い断線したものを不良品とした。導通試験は200時間毎に行い、サンプル全体の内10%(20個のサンプルの内2個)が不良品となった時間を試験結果とした。
3.[耐高温高湿性]
上記の光半導体封止用樹脂組成物で封止した評価用IC(外形寸法:20×6.3×2.3mm、ピン数16)を高温高試験(85℃/85%)を行った後、導通試験を行い断線したものを不良品とした。導通試験は200時間毎に行い、サンプル全体の内10%(20個のサンプルの内2個)が不良品となった時間を試験結果とした。
4.[耐熱衝撃信頼性]
上記の光半導体封止用樹脂組成物で封止した評価用IC(外形寸法:20×6.3×2.3mm、ピン数16)をヒートサイクル試験(−40℃〜125℃、各30分)を行った後、導通試験を行い断線したものを不良品とした。導通試験は50サイクル毎に行い、サンプル全体の内10%(20個のサンプルの内2個)が不良品となった回数を試験結果とした。
5.[光線透過率]
光線透過率分光光度計(株式会社島津製作所製分光光度計UV−3100)を用い、厚さ1mmの成型品について波長400nm、600nmにおける光線透過率を測定した。
6.[熱処理後の光線透過率]
硬化物を空気中200℃で24時間熱処理し、その後、光線透過性(400nm)を光線透過率分光光度計(株式会社島津製作所製分光光度計UV−3100)にて計測した。
7.[光照射後の光線透過率]
同じ硬化物を空気中(温度:60℃)にて、200Wの高圧水銀灯を光源として5万時間の照射を行って高エネルギー光処理し、その後、光線透過性(400nm)を光線透過率分光光度計(株式会社島津製作所製分光光度計UV−3100)にて計測した。
製造例1;1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物(A−1)の製造
窒素雰囲気下、無水マレイン酸30.00gと炭酸ジエチル300.0gをフラスコ中に加えた後、光環化反応を反応温度5℃で33時間、マグネットスターラーを用いて撹拌しながら行った。反応後に反応液中に生成析出している1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物をろ紙で濾過後、減圧乾燥(50℃、10mmHg)して完全に溶媒を除いた。得られた1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物の収量は23.51gであった(収率78.4%、純度99.1%)。
製造例2;1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物(A−2)の製造
窒素雰囲気下、2,3−ジメチル無水マレイン酸30.00gと炭酸ジエチル300.0gをフラスコ中に加えた後、光環化反応を反応温度5℃で33時間、マグネットスターラーを用いて撹拌しながら行った。反応後に反応液中に生成析出している1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物をろ紙で濾過後、減圧乾燥(50℃、10mmHg)して完全に溶媒を除いた。得られた1,2,3,4−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物の収量は13.51gであった(収率45.0%、純度98.7%)。
製造例3;1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸モノ無水物(A−3)の製造
製造例1で得られた1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物(A−1)20.0g、脱イオン水1.8g、テトラヒドロフラン300.0gをフラスコ中に加え、反応温度95℃で5時間、マグネットスターラーを用いて撹拌しながら行った。反応後、カラムクロマトグラフィーにより、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸モノ無水物を分離し、その後、減圧乾燥(50℃、10mmHg)して完全に溶媒を除いた。得られた1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸モノ無水物の収量は10.33gであった(収率51.7%、純度95.1%)。
製造例4;1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸(A−4)の製造
製造例1で得られた1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物(A−1)20.0g、脱イオン水36.7g、テトラヒドロフラン300.0gをフラスコ中に加え、反応温度95℃で5時間、マグネットスターラーを用いて撹拌しながら行った。反応後、ヘキサン/テトラヒドロフラン混合液を用い、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸を再結晶させることにより目的物を得た。得られた1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸の収量は18.16gであった(収率90.8%、純度99.0%)。
なお、製造に使用した光源としては、100W高圧水銀灯(セン特殊光源株式会社製、電源:HB−101、光源:HL100CH−5)を用いた。また、反応容器としては、上記光源を収納できる500mLの平底円筒型フラスコ(内径:80mm)を使用した。
純度はプロトン核磁気共鳴スペクトル測定での積分値から求めた。
実施例1〜7
(A)成分を融解させたあと、表1に示した配合組成で、各種成分を混合し、プラネタリ−ミキサーにて混練した。次に、これを300メッシュのフィルターを用いてろ過した後、さらに、30分間減圧脱泡することで光半導体封止用樹脂組成物を製造した。得られた光半導体封止用樹脂組成物に対して、100℃で2時間プリベイクした後、150℃で3時間硬化させることにより硬化物の試験片を得た。
比較例1〜5
実施例と同じ方法により、樹脂組成物の配合と評価を行った。配合組成と評価結果を表2に示す。
表1、2中の成分および略号は、以下のものを示す。
YX−8000:ビスフェノールA型エポキシ樹脂の芳香族核水添化物(ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名「エピコートYX−8000」)
2021P:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3´,4´−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダイセル化学(株)製、商品名「セロキサイド2021P」)
TSL−9906:エポキシ変性シリコーン樹脂、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス−(オキシラニルメトキシプロピル)−ジシロキサン(GE東芝シリコーン(株)製)
2E4MZ:2−エチル−4−メチルイミダゾール(四国化成(株)製、商品名「キュアゾール2E4MZ」)
Ep828EL:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名「エピコートEp−828EL」)
表1および2の試験結果から、実施例1〜7においては、本発明の光半導体封止用樹脂組成物の硬化物が高いガラス転移温度を有しており、信頼性(耐プレッシャークッカ性、耐高温高湿性、耐熱衝撃信頼性)に関しても問題ないことが確認された。さらに、光線透過率に関しても、高い値が得られ、熱処理後や光照射後に関しても、硬化物はほとんど劣化していないことが確認された。すなわち、本発明の光半導体封止用樹脂組成物は、高温および高エネルギーの光照射条件下での着色が少なく(低波長領域の光に対する耐光性)、発光などによって生じる熱に対する耐性(耐熱性)にも優れ、かつ、耐湿信頼性に関しても充分に満足する光半導体封止用樹脂組成物であることが確認できた。
一方、比較例1では、硬化物が高いガラス転移温度を有しているものの、無水ピロメリット酸のベンゼン環骨格に起因する、光線透過率が低く、熱処理後や光照射後には、硬化物の劣化が生じていることが確認できた。また、信頼性(耐プレッシャークッカ性、耐高温高湿性、耐熱衝撃信頼性)に関しても本発明の光半導体封止用樹脂組成物と比較して悪いことがわかった。
比較例2、3、5では、硬化物のガラス転移温度が低く、その他特性に関しても、本発明の光半導体封止用樹脂組成物に及ばないことが確認できた。
比較例4では、信頼性(耐プレッシャークッカ性、耐高温高湿性、耐熱衝撃信頼性)の低下は少なく、硬化物のガラス転移温度も高いことが確認できたが、エポキシ樹脂のベンゼン環により、光線透過率が低く、熱処理後や光照射後には、硬化物の劣化が生じていることが確認できた。
以上の結果から、本発明で使用する各成分の組み合わせでなければ、目標とする特性を両立させることができないことが確認された。

Claims (1)

  1. 下記の(A)、(B)成分;
    (A)下記の式(1)で表される1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸(a0)、式(2)で表される該カルボン酸の一無水物(a1)、および式(3)で表される該カルボン酸の二無水物(a2)からなる群より選ばれる1種以上のシクロブタンカルボン酸化合物



    (式(1)〜(3)において、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基、好ましくは水素原子を表す。)
    (B)シクロヘキサン環骨格を有するエポキシ樹脂
    からなる光半導体封止用樹脂組成物であって、該組成物中のカルボキシル基相当基/エポキシ基の当量比が0.1〜3.0である光半導体封止用樹脂組成物。
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