JP2006328206A - エポキシ樹脂組成物およびその用途 - Google Patents
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Abstract
【解決課題】硬化物が無色透明で、耐紫外線性が良好で、長時間加熱下での光透過率の低下が少なく、耐熱性に優れる青色LED、白色LED等の光電変換素子の封止材料として有用なエポキシ樹脂組成物を提供する。
【解決手段】エポキシ樹脂組成物中、前記一般式(1)で表されるエポキシ樹脂が20〜80重量%及び下記一般式(5)で表されるエポキシ樹脂が80〜20重量%含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
【選択図】なし
【解決手段】エポキシ樹脂組成物中、前記一般式(1)で表されるエポキシ樹脂が20〜80重量%及び下記一般式(5)で表されるエポキシ樹脂が80〜20重量%含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、特に青色や白色発光ダイオード等の発光ダイオード(以下LEDと略す)で代表される光電変換素子の封止材料に好適なエポキシ樹脂組成物に関する。
従来、LED等の光電交換素子の封止材料には、無色透明性や電気的特性に優れることから酸無水物硬化系のエポキシ樹脂が使用されている。かかる光電変換素子に用いられるエポキシ樹脂の硬化剤として、低粘度で無色透明なメチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の脂環式酸無水物が一般的に使用され、また、かかるエポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3‘,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等の脂環式エポキシ樹脂が一般的に使用されている。
しかし、近年、高輝度の青色LEDや白色LEDが開発され、掲示板、フルカラーディスプレーや携帯電話のバックライト等にその用途を広げている。青色LEDや白色LEDは近紫外線領域の光を発光するために、封止するエポキシ樹脂組成物には耐紫外線性が良好なことが求められている。更に、これら高輝度LEDは発光エネルギーが強く、そのために発熱が大きくなることから、かかる封止剤には耐熱性及び熱サイクルに対する耐クラッチ性が要求される。具体的には、高ガラス転移温度(Tg)で弾性率が低く、且つ、長期間の加熱条件下でも光透過率の低下が少ないことが要求される。
硬化物の耐熱性を向上させる方法としては、エポキシ樹脂や硬化剤を多官能型にして硬化物の架橋密度を大きくするという方法が考えられ、例えば、エポキシ樹脂としてノボラック型エポキシ樹脂を使用する方法が考えられる。
しかし、ノボラック型エポキシ樹脂は色相が悪いため光透過率が低い、及び芳香環を含むために耐紫外線性が悪いと言う問題がある。
しかし、ノボラック型エポキシ樹脂は色相が悪いため光透過率が低い、及び芳香環を含むために耐紫外線性が悪いと言う問題がある。
耐紫外線性の良好なエポキシ樹脂として、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノルの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキセン付加物が提案され、耐熱性、耐光性に優れることが知られている(特開平5−32866)。しかしながら、これらの樹脂でも硬化物は高弾性率で脆く、耐熱性が十分ではなく、更に、エポキシ樹脂としても軟化点が85℃程度と高いために、取り扱い性に問題がある。
一方、硬化剤で耐熱性を向上させようとすると、ノボラックやアミンの使用では色相が悪く、また、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の多官能型の酸無水物は、融点が200℃付近であるために、取り扱いが困難になる。
従って、青色LEDや白色LEDの封止樹脂として、取り扱い性が良好で、硬化物が無色透明で、Tgが高く、耐紫外線性が良好で、長時間加熱下での光透過率の低下が少ないエポキシ樹脂組成物が求められている。
特開平5−32866号公報
本発明の目的は、硬化物が無色透明で、耐紫外線性が良好で、長時間加熱下での光透過率の低下が少なく、耐熱性に優れる青色LED、白色LED等の光電変換素子の封止材料として有用なエポキシ樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、下記一般式(1)で表されるエポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物は、色相が良好で濁りが無く、透明性が良好で、粘度が低く、製造工程中の取り扱いが容易であり、従来のものより耐熱性が優れた硬化物を与えることを見出し、かかる知見に基づいて本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記一般式(1)で表されるエポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物である。
(式(1)中、Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基であり、各々同一でも異なっていてもよく、nは0〜7の正数を表わし、mは0又は1を表す。
Yは下記式(2)、(3)又は(4)の何れかを表し、R1は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基であり、各々同一でも異なってもよく、Gはグリシジル基を表す。)
(式(1)中、Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基であり、各々同一でも異なっていてもよく、nは0〜7の正数を表わし、mは0又は1を表す。
Yは下記式(2)、(3)又は(4)の何れかを表し、R1は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基であり、各々同一でも異なってもよく、Gはグリシジル基を表す。)
本発明のエポキシ樹脂組成物は弾性率が低く、耐熱性に優れると共に、光半導体装置の封止に必要な透明性が良好であり、軟化点が低く取り扱いが容易である。
以下、本発明について更に詳しく説明する。本発明のエポキシ樹脂組成物は上記一般式(1)で表されるエポキシ樹脂を含有する。より好ましくは、上記一般式(1)と上記一般式(5)を含有する組成物である。
上記一般式(1)〜(4)中、炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基が例示でき、nは0〜7の正数で、より好ましくは0〜1の正数である。
上記一般式(1)で表されるエポキシ樹脂は、具体的には、1−[α−メチル−α(4‘−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−[α’、α‘−ビス(4’−ヒドロキシフェニルエチル)エチル]ベンゼン、1,1,1,−トリスー(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、ヒドロキシベンズアルデヒドとフェノール化合物から得られる多官能フェノール化合物、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン等の多価フェノール化合物をアルカリの存在化にエピクロルヒドリンを反応させることにより得たエポキシ樹脂を水素化するか、または、前記多価フェノール化合物を水素化した後に、アルカリの存在化にエピクロルヒドリンを反応させることにより得ることができる。
これらのエポキシ樹脂は公知の方法で、例えば、エポキシ樹脂の水素化は、アルコール溶媒中、Rh−Cを触媒として、水素加圧、加熱下反応することにより、また、水素化多価フェノールのエポキシ化は、第一工程で酸性触媒でアルコール性水酸基とエピクロルヒドリンを反応させ、第二工程でこの生成物をアルカリによって脱ヒドロハロゲン反応を行って、エポキシ樹脂を得ることができる。
上記一般式(1)で表されるエポキシ樹脂は、具体的には、1−[α−メチル−α(4‘−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−[α’、α‘−ビス(4’−ヒドロキシフェニルエチル)エチル]ベンゼン、1,1,1,−トリスー(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、ヒドロキシベンズアルデヒドとフェノール化合物から得られる多官能フェノール化合物、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン等の多価フェノール化合物をアルカリの存在化にエピクロルヒドリンを反応させることにより得たエポキシ樹脂を水素化するか、または、前記多価フェノール化合物を水素化した後に、アルカリの存在化にエピクロルヒドリンを反応させることにより得ることができる。
これらのエポキシ樹脂は公知の方法で、例えば、エポキシ樹脂の水素化は、アルコール溶媒中、Rh−Cを触媒として、水素加圧、加熱下反応することにより、また、水素化多価フェノールのエポキシ化は、第一工程で酸性触媒でアルコール性水酸基とエピクロルヒドリンを反応させ、第二工程でこの生成物をアルカリによって脱ヒドロハロゲン反応を行って、エポキシ樹脂を得ることができる。
一般式(1)で示される3官能以上の水素化エポキシ樹脂としてはヒドロキシベンズアルデヒドとフェノール化合物から得られる多官能フェノール化合物、或いは1−[α−メチル−α(4‘−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−[α’、α‘−ビス(4’−ヒドロキシフェニルエチル)エチル]ベンゼンから製造されるものが低粘度、高耐熱性、低弾性率の観点から特に好ましい。
一般式(1)で示される3官能以上のエポキシ樹脂の主成分は3官能体であり、3官能体が50〜95重量%含む組成が好ましく、より好ましくは60〜90重量%である。50重量%以下では粘度が高くなり、又95重量%以上では結晶化し、溶解性が悪くなるために好ましくない場合がある。更に、これら3官能以上のエポキシ樹脂の塩素含有量は0.3重量%以下が好ましく、より好ましくは0.2重量%以下である。ここで、塩素含有量とは、エポキシ樹脂中に含まれる有機塩素及び無機塩素の総量である。塩素の含有量が0.3重量%を超える場合は、耐湿性、高温電気特性及び耐候性が低下する傾向にあるため、特に、電気・電子用エポキシ樹脂としての用途に不適当な場合がある。
上記一般式(1)で表されるエポキシ樹脂と併用するその他の一分子中にエポキシ基を2個以上含有する化合物としては、低粘度で透明な2官能性エポキシ樹脂が使用される。かかるエポキシ樹脂としては、反応性の観点でビスフェノール型エポキシ樹脂の水素化物及びヘキサヒドロ無水フタル酸ジグリシジルエステルが好ましく、更に低波長に対する耐光性で一般式(5)で表されるヘキサヒドロ無水フタル酸ジグリシジルエステルが好ましい。これらエポキシ樹脂の塩素含有量は0.3重量%以下が好ましく、より好ましくは0.2重量%以下である。塩素の含有量が0.3重量%を超える場合は、耐湿性、高温電気特性及び耐候性が低下する傾向にあるため、特に、電気・電子用エポキシ樹脂としての用途に不適当な場合がある。
本発明のエポキシ樹脂組成物で特に好ましいのは一般式(1)と一般式(5)の組み合わせであり、一般式(1)で表されるエポキシ樹脂を20〜80重量%、一般式(5)で表されるエポキシ樹脂を80〜20重量%含有するのが好ましく、より好ましくは一般式(1)で表されるエポキシ樹脂を30〜70重量%、一般式(5)で表されるエポキシ樹脂を70〜30重量%である。一般式(1)の含有量がこれより低いと十分な耐熱性が発現しなくなり、一方多すぎると高粘度及び反応性が早くなり、成形性が悪くなる傾向にある。 一般式(1)及び一般式(5)の組み合わせで、高耐熱、低弾性率であり、耐光性の優れた封止材料を得ることができるが、これら性能を悪化させない範囲においてその他のエポキシ樹脂を併用することができる。
また、上記エポキシ樹脂を硬化するための硬化剤は封止後の部品の性能を損なわない限り、公知のエポキシ樹脂に用いられるいかなる硬化剤でも良く、アミン類、ポリアミド樹脂、ポリメルカプタン樹脂、ノボラック樹脂、ジシアンジアミド、三フッ化ホウ素のアミン錯体、酸無水物等が挙げられるが、これらの中でも特に酸無水物で硬化した硬化物は電気特性、機械的特性、耐熱性に優れ、光透過性が良好で酸化による変色が起こり難いため、酸無水物系硬化剤が光半導体の封止に好ましい。
酸無水物系硬化剤としては、通常エポキシ樹脂の硬化に用いられるものならいずれのものも使用でき、例えばヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチルノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物が好適である。
これら酸無水物の配合量は、所定の効果が得られる限り特に限定されるものではないが、通常、エポキシ基1モルに対する酸無水物基の当量比が0.7〜1.5、好ましくは0.9〜1.3程度である。当量比が0.7未満又は1.5を超える場合は、硬化物のTgが低下し、耐湿性が低下し、無色透明性や長期間加熱下での変色が大きくなるために好ましくない場合がある。特に、無色透明性を重視する場合はメチルヘキサヒドロ無水フタル酸無水物の使用が好ましい。
更に、本発明においては上記したエポキシ樹脂、硬化剤の反応を促進させる目的で硬化促進剤を任意に配合することが好ましい。硬化促進剤としては特に限定されるものではないが、例えば、ベンジルジメチルアミン、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、トリフェニルホスフィン、亜リン酸トリフェニル等の有機リン系化合物、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド等の4級ホスホニウム塩類、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等やその有機酸塩等のジアザビシクロアルケン類、オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫やアルミニウムアセチルアセトン錯体等の有機金属化合物類、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩類、三フッ化ホウ素、トリフェニルボレート等のホウ素化合物、塩化亜鉛、塩化第二錫等の金属ハロゲン化合物が挙げられる。更には、高融点イミダゾール化合物、ジシアンジアミド、リン系、ホスフィン系促進剤の表面をポリマーで被覆したマイクロカプセル型潜在性促進剤、アミン塩型潜在性硬化促進剤、ルイス酸塩、ブレンステッド酸塩等の高温解離型熱カチオン重合型の潜在性硬化促進剤等に代表される潜在性硬化促進剤も使用することができる。これらの硬化促進剤は単独又は2種類以上を混合して使用することができる。
これらの促進剤の中でも、4級ホスホニウム塩類、ジアザビシクロアルケン類、有機金属化合物類、4級アンモニウム塩が無色透明で長時間加熱での変化が少ない硬化物が得られる点で好ましい。
かかる硬化促進剤成分の配合量はエポキシ樹脂100重量部に対して、0.1〜6重量部用いるのが好ましく、より好ましくは0.3〜4重量部である。
これらの配合割合を外れると、硬化速度の低下、色相の悪化、Tg及び機械的強度の低下が起こり、好ましくない傾向にある。
これらの配合割合を外れると、硬化速度の低下、色相の悪化、Tg及び機械的強度の低下が起こり、好ましくない傾向にある。
本発明の組成物では、上記成分以外にも任意成分として各種の添加剤を本発明の効果を妨げない範囲で添加することができ、任意成分としては、具体的には、各種の低応力化剤、変色防止剤、酸化防止剤、可塑剤、離型剤、カップリング材、難燃剤、イオントラップ剤、等を適宜配合することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を製造する場合は、上記成分の所定量を均一に攪拌、混合して得ることができるが、この際、各種のミキサー、ニーダー、ロール、エクストルーダー等を使用して行うことができる。尚、成分の配合順序に特に制限は無い。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、ポッティング法、キャスティング法、トランスファー成型、インジェクション成型等を採用することができる。
エポキシ樹脂組成物の硬化方法には特に制限は無く、密閉式硬化炉や連続硬化が可能なトンネル炉等の従来公知の硬化装置を採用することができる。加熱源は特に制限されること無く、熱風循環、赤外線加熱、高周波加熱等、従来の方法で行うことができる。硬化温度及び硬化時間は、80〜200℃、0.1〜15時間の範囲が好ましい。80〜110℃、1〜5時間の条件で前反応した後に、120〜180℃、1〜10時間の条件で後反応をする緩やかに段階的に反応させることや、150〜200℃、0.1〜1時間の条件で高温、短時間で反応させることもできる。
エポキシ樹脂組成物の硬化方法には特に制限は無く、密閉式硬化炉や連続硬化が可能なトンネル炉等の従来公知の硬化装置を採用することができる。加熱源は特に制限されること無く、熱風循環、赤外線加熱、高周波加熱等、従来の方法で行うことができる。硬化温度及び硬化時間は、80〜200℃、0.1〜15時間の範囲が好ましい。80〜110℃、1〜5時間の条件で前反応した後に、120〜180℃、1〜10時間の条件で後反応をする緩やかに段階的に反応させることや、150〜200℃、0.1〜1時間の条件で高温、短時間で反応させることもできる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。尚、以下の例において部は重量部である。エポキシ樹脂硬化物の物性は、次の方法で測定し評価した。
[実施例1〜3、比較例1〜6]
下記に示すエポキシ樹脂、硬化剤、変色防止剤、カップリング剤及び硬化促進剤を表1に示す配合割合で混合し、エポキシ樹脂組成物を調製した。尚、調製方法は、先ずエポキシ樹脂、硬化剤、変色剤、カップリング剤を配合し、プラネタリーミキサーを使用して減圧脱気を行いつつ、50℃で15分間混合した。その後、硬化促進剤を加えて更に減圧下50℃以下で10分間混合して調製した。
下記に示すエポキシ樹脂、硬化剤、変色防止剤、カップリング剤及び硬化促進剤を表1に示す配合割合で混合し、エポキシ樹脂組成物を調製した。尚、調製方法は、先ずエポキシ樹脂、硬化剤、変色剤、カップリング剤を配合し、プラネタリーミキサーを使用して減圧脱気を行いつつ、50℃で15分間混合した。その後、硬化促進剤を加えて更に減圧下50℃以下で10分間混合して調製した。
エポキシ樹脂
(エポキシ樹脂―1)
ヘキサヒドロ無水フタル酸ジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(商品名エポイミックR−540、三井化学製)の蒸留品 エポキシ当量145g/eq、含有塩素0.15重量%
(エポキシ樹脂―2)
1−[α−メチル−α(4‘−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−[α’、α‘−ビス(4’−ヒドロキシフェニルエチル)エチル]ベンゼンのグリシジルエーテル(商品名テクモアVG3101、三井化学製)の水素化エポキシ樹脂(式(1)で表されるエポキシ樹脂)
製造方法
攪拌器を備えた1000mlのオートクレーブにプロピレングリコールモノメチルエーテルを500g、テクモアVG3101を100g、10%Rh−C触媒を3g入れ、攪拌する。50℃で5MPa水素加圧下、6時間反応する。反応後、触媒をろ過し、ろ液を150℃で減圧し、溶剤を除去する。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は219g、含有塩素は0.04重量%、軟化点は45℃であった。
(エポキシ樹脂―3)
製造方法
攪拌器を備えた1000mlのオートクレーブにイソプロピルアルコールを500g、ヒドロキシベンズアルデヒドとフェノール化合物から得られる多官能フェノール化合物(3官能体成分83重量%)を100g入れ、5%Ru−C触媒を5g入れ、攪拌する。60℃で8MPa水素加圧下、8時間反応する。反応後、触媒をろ過し、ろ液を150℃で減圧し、溶剤を除去し、水素化フェノール化合物を得た(3官能体成分71%)。この水素化フェノール化合物を100g、ジオキサン200gの混合物を加熱沸騰中溶解する。四塩化スズを3g加え、80℃で攪拌しながら、エピクロルヒドリンを670gを添加する。混合物をこの温度で3時間反応させる。その後、30℃で98%水酸化ナトリウム40gを2時間かけて添加する。混合物を更に2時間攪拌した後、ろ過する。120℃、20mmHg以下で未反応のエピクロルヒドリン、ジオキサンを除去する。ブタノール/トルエン=1/1混合溶剤を200g加え、溶解した後、48%水酸化ナトリウム溶液30g加え、5℃で脱ハロゲン化水素を行う。生成物を洗浄水が中性を示すまで洗浄する。東洋ろ紙会社製2Sろ紙でろ過した後、150℃、20mmHgで濃縮し、エポキシ樹脂―3(式(1)で表されるエポキシ樹脂)を得た。 エポキシ当量177g/eq、含有塩素 0.2重量%、粘度30Pa・s/25℃であった。
(エポキシ樹脂―4)
2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物(商品名EHPE3158 、ダイセル化学工業製)エポキシ当量215g/eq、含有塩素0.001重量%以下、軟化点59℃
(エポキシ樹脂―5)
ノボラック型エポキシ樹脂(商品名EOCN1027 日本化薬製)
エポキシ当量201g/eq、軟化点65℃
(エポキシ樹脂―1)
ヘキサヒドロ無水フタル酸ジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(商品名エポイミックR−540、三井化学製)の蒸留品 エポキシ当量145g/eq、含有塩素0.15重量%
(エポキシ樹脂―2)
1−[α−メチル−α(4‘−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−[α’、α‘−ビス(4’−ヒドロキシフェニルエチル)エチル]ベンゼンのグリシジルエーテル(商品名テクモアVG3101、三井化学製)の水素化エポキシ樹脂(式(1)で表されるエポキシ樹脂)
製造方法
攪拌器を備えた1000mlのオートクレーブにプロピレングリコールモノメチルエーテルを500g、テクモアVG3101を100g、10%Rh−C触媒を3g入れ、攪拌する。50℃で5MPa水素加圧下、6時間反応する。反応後、触媒をろ過し、ろ液を150℃で減圧し、溶剤を除去する。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は219g、含有塩素は0.04重量%、軟化点は45℃であった。
(エポキシ樹脂―3)
製造方法
攪拌器を備えた1000mlのオートクレーブにイソプロピルアルコールを500g、ヒドロキシベンズアルデヒドとフェノール化合物から得られる多官能フェノール化合物(3官能体成分83重量%)を100g入れ、5%Ru−C触媒を5g入れ、攪拌する。60℃で8MPa水素加圧下、8時間反応する。反応後、触媒をろ過し、ろ液を150℃で減圧し、溶剤を除去し、水素化フェノール化合物を得た(3官能体成分71%)。この水素化フェノール化合物を100g、ジオキサン200gの混合物を加熱沸騰中溶解する。四塩化スズを3g加え、80℃で攪拌しながら、エピクロルヒドリンを670gを添加する。混合物をこの温度で3時間反応させる。その後、30℃で98%水酸化ナトリウム40gを2時間かけて添加する。混合物を更に2時間攪拌した後、ろ過する。120℃、20mmHg以下で未反応のエピクロルヒドリン、ジオキサンを除去する。ブタノール/トルエン=1/1混合溶剤を200g加え、溶解した後、48%水酸化ナトリウム溶液30g加え、5℃で脱ハロゲン化水素を行う。生成物を洗浄水が中性を示すまで洗浄する。東洋ろ紙会社製2Sろ紙でろ過した後、150℃、20mmHgで濃縮し、エポキシ樹脂―3(式(1)で表されるエポキシ樹脂)を得た。 エポキシ当量177g/eq、含有塩素 0.2重量%、粘度30Pa・s/25℃であった。
(エポキシ樹脂―4)
2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物(商品名EHPE3158 、ダイセル化学工業製)エポキシ当量215g/eq、含有塩素0.001重量%以下、軟化点59℃
(エポキシ樹脂―5)
ノボラック型エポキシ樹脂(商品名EOCN1027 日本化薬製)
エポキシ当量201g/eq、軟化点65℃
硬化剤
3or4−メチルヘキサヒドロフタル酸(商品名HN5500E、日立化成工業製) 分子量168、粘度65mPa・s/25℃
硬化促進剤
オクチル酸亜鉛(商品名ニッカオクチックス亜鉛18%、日本化学産業製)
オクチル酸錫(商品名ニッカオクチックス錫28%、日本化学産業製)
テトラn−ブチルホスホニウムo,o−ジエチルホスホロジチオエイト(商品名ヒシコーリンPX−E4T、日本化学工業製)
3or4−メチルヘキサヒドロフタル酸(商品名HN5500E、日立化成工業製) 分子量168、粘度65mPa・s/25℃
硬化促進剤
オクチル酸亜鉛(商品名ニッカオクチックス亜鉛18%、日本化学産業製)
オクチル酸錫(商品名ニッカオクチックス錫28%、日本化学産業製)
テトラn−ブチルホスホニウムo,o−ジエチルホスホロジチオエイト(商品名ヒシコーリンPX−E4T、日本化学工業製)
硬化物の作成
試料となる表1に記載のエポキシ樹脂組成物を3mm厚みハードクロムメッキした金属製金型に流し込み、100℃×2時間+135℃×6時間硬化して試験片を作製し次に記載の試験を行った。結果を表1に併記する。
Tg及び弾性率
硬化物から作成した3×5×25mmの試験片をDMA(東洋精機製作所製、レオグラフソリッド)で昇温速度5℃/分で測定した。
試料となる表1に記載のエポキシ樹脂組成物を3mm厚みハードクロムメッキした金属製金型に流し込み、100℃×2時間+135℃×6時間硬化して試験片を作製し次に記載の試験を行った。結果を表1に併記する。
Tg及び弾性率
硬化物から作成した3×5×25mmの試験片をDMA(東洋精機製作所製、レオグラフソリッド)で昇温速度5℃/分で測定した。
加熱変色試験
3×50×60mmの硬化物試験片を120℃空気オーブン中で1000時間保持した後、分光光度計で波長400nmの光線透過率(%)を厚さ方向で測定した。光線透過率が高いほど変色が少ないことを示す。
耐光性
3×50×60mmの硬化物試験片をサンシャインウエザーメーターを使用して、83℃で1000時間暴露したものを分光光度計で各波長領域(400nm,500nm,及び650nm)の光線透過率を厚さ方向で測定した。光線透過率が高いほど変色が少ないことを示す。
成型性
プラネタリーミキサーで混合後、金型に流し込む際の流れ性及び硬化後の
試験片中に泡があるかで判断した。
○:流れ性がよく、硬化後に泡がないもの
×:流れ性が悪く,硬化後に泡があるもの
3×50×60mmの硬化物試験片を120℃空気オーブン中で1000時間保持した後、分光光度計で波長400nmの光線透過率(%)を厚さ方向で測定した。光線透過率が高いほど変色が少ないことを示す。
耐光性
3×50×60mmの硬化物試験片をサンシャインウエザーメーターを使用して、83℃で1000時間暴露したものを分光光度計で各波長領域(400nm,500nm,及び650nm)の光線透過率を厚さ方向で測定した。光線透過率が高いほど変色が少ないことを示す。
成型性
プラネタリーミキサーで混合後、金型に流し込む際の流れ性及び硬化後の
試験片中に泡があるかで判断した。
○:流れ性がよく、硬化後に泡がないもの
×:流れ性が悪く,硬化後に泡があるもの
Claims (3)
- 請求項1又は2記載のエポキシ樹脂組成物及び硬化剤を含有することを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005153210A JP2006328206A (ja) | 2005-05-26 | 2005-05-26 | エポキシ樹脂組成物およびその用途 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005153210A JP2006328206A (ja) | 2005-05-26 | 2005-05-26 | エポキシ樹脂組成物およびその用途 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006328206A true JP2006328206A (ja) | 2006-12-07 |
Family
ID=37550239
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005153210A Pending JP2006328206A (ja) | 2005-05-26 | 2005-05-26 | エポキシ樹脂組成物およびその用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006328206A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012101410A (ja) * | 2010-11-09 | 2012-05-31 | Canon Inc | 親水被膜の形成方法および親水被膜、ならびにインクジェット記録ヘッドの製造方法およびインクジェット記録ヘッド |
-
2005
- 2005-05-26 JP JP2005153210A patent/JP2006328206A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012101410A (ja) * | 2010-11-09 | 2012-05-31 | Canon Inc | 親水被膜の形成方法および親水被膜、ならびにインクジェット記録ヘッドの製造方法およびインクジェット記録ヘッド |
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