JP2008077002A - 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像用現像剤、現像装置および画像形成装置 - Google Patents

静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像用現像剤、現像装置および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電荷のリークを効果的に防止し良好な帯電特性、特に良好な帯電立ち上がり性を得ることができる静電荷像現像用キャリア、かぶりや画像品質の劣化を効果的に抑制し得る静電荷像現像用現像剤を提供する
【解決手段】磁性体粒子表面に被覆樹脂層を有してなり、前記被覆樹脂層がシクロアルキル基を有する樹脂(好ましくはシクロアルキル基を有するモノマーを95モル%以上用いて重合された樹脂)を含有し、32℃/85%RHの環境下に48時間放置したときの水分量が0.05質量%以下である静電荷像現像用キャリア、該キャリアとトナー(好ましくは結晶性ポリエステル樹脂を5〜20質量%含有するトナー)とを含有する静電荷像現像用現像剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法等に用いられる静電荷像現像用キャリア、該キャリアを含有する現像剤、並びに該現像剤を用いた現像装置および画像形成装置に関する。
電子写真法は、潜像保持体(感光体)表面に形成された静電荷像を、着色剤を含むトナーで現像し、得られたトナー画像を記録媒体表面へ転写し、これを熱ロール等で定着することにより画像が得られるものである。また、その潜像保持体は再び静電荷像を形成するために転写残存トナーがクリーニング等され、球形トナーのように該転写残トナーがほとんどない場合にはクリーニング工程が省かれる場合もある。このような電子写真法等に使用される乾式現像剤は、結着樹脂に着色剤等を配合したトナーを単独で用いる一成分現像剤と、そのトナーにキャリアを混合した二成分現像剤とに大別される。
1980年代の後半から、電子写真の市場ではデジタル化をキーワードとして小型化、高機能化の要求が強く、フルカラー画質に関しては、高級印刷、銀塩写真に近い高画質品位が望まれている。また、白黒画質についても同様に高画質が望まれるのと同時に、高生産性、小型化、低コストが要求されている。高画質を達成する手段としては、デジタル化処理が不可欠であり、このような画質に関するデジタル化の効能として、複雑な画像処理を高速で行えることが挙げられている。これにより、文字と写真画像とを分離して制御することが可能となり、両品質の再現性が、アナログ技術に比べ大きく改善されている。特に写真画像に関しては、階調補正と色補正とが可能になった点が大きく、階調特性、精細度、鮮鋭度、色再現、粒状性の点でアナログに比べ有利である。画像出力としては、光学系で作成された静電荷像を忠実に作像する必要があり、トナーとしては益々小粒径化が進み、忠実再現を狙った活動が加速されている。また、一方では小型化のための部品点数の抑制、低コスト化のための消耗品の延命化も要求され、現像剤への高機能化、高信頼性が命題である。さらに、高生産性を達成するために、潜像保持体の速度は高速化が進んでおり、安定的な高画質を得るためには、現像、転写、定着、クリーニングの各プロセスの改善が非常に重要となってきている。
ところで、定着工程においては、従来電子写真用トナーの定着方式として、常温で圧力ロールのみを用いる圧力定着方式、加熱ロール等を用いる接触加熱型定着方式、オーブン加熱によるオーブン定着方式、キセノンランプ等によるフラッシュ定着方式、マイクロ波等による電磁波定着方式、溶剤蒸気を用いる溶剤定着方式等の非接触定着方式が挙げられるが、熱を用いたオーブン定着方式や接触加熱型定着方式は信頼性や安全性の面から主に使用されている。特に加熱ロールやベルト等を用いる接触加熱型定着方式は、通常加熱源を設けた加熱ロールまたはベルトと加圧ロールまたはベルトとから構成され、加熱ロールまたはベルト表面に被定着シートのトナー画像面を圧接触させながら通過させることにより定着を行うものであり、加熱ロールまたはベルト表面と被定着シートのトナー画像面が直接接触するため、熱効率が有効で迅速に定着を行うことができるという特徴を有しており、広く採用されている。
これらの熱定着方式では、電源を入れてから定着機の温度が使用温度まで迅速に上昇し定着可能な状態となるまでの時間、いわゆるウォームアップタイムの短縮とともに、エネルギー使用量を低減するためにより低温で定着できることが望まれている。特に近年では省エネルギーの徹底のため使用時以外は定着機への通電を停止することが望まれており、定着機温度は通電とともに瞬時に定着可能温度に達する必要があるため、より一層低温での定着が必要となっている。また、定着温度を低減することにより同じ消費電力であってもプリントスピードの高速化が可能であり、さらに接触加熱型定着方式では加熱ロールなどの定着部材の長寿命化が可能となり、コストの面からも好ましい。しかしながら、従来の方法ではトナーの定着温度を低温化させることは、同時にトナー粒子のガラス転移点をも低下させてしまうことになり、トナーの保存性との両立が困難となる。従って、低温定着化とトナー保存性の両立のためには、トナーのガラス転移点をより高温に保ったまま、高温領域でトナーの粘度が急速に低下するいわゆるシャープメルト性をもつことが必要である。
しかしながら、トナーに使用される樹脂、すなわち非結晶の樹脂は、通常ある程度ガラス転移点、分子量等に幅を持つため、前記シャープメルト性を得るためには、極端に樹脂の組成、分子量をそろえる必要があるものの、前記樹脂を得るためには、特殊な製法を用いたり、樹脂をクロマトグラフィー等で処理をすることにより樹脂の分子量を整える必要が生じてしまい、この場合樹脂作製のためのコストが高くならざるを得ず、またその際に不要な樹脂が生じ、近年の環境保護の観点からも好ましくない。
このような低温定着性を実現するために、結着樹脂として結晶性樹脂を使用する方法(例えば、特許文献1〜3参照)が検討されている。結晶性樹脂を使用することにより、結晶の融点以下ではトナーの硬さが保持され、融点を超えたところで結晶の融解とともに粘度が急激に低下することにより、低温定着が図られる。しかし、これらの技術は、例えば結晶性樹脂の融点が62〜66℃等の範囲にあり若干融点が低すぎるため、粉体や画像の信頼性に問題がある。また、結晶性樹脂では紙への定着性能が十分ではないという問題点があった(例えば、特許文献4、5参照)。
紙への定着性改善が期待される結晶性樹脂としては、ポリエステル樹脂が挙げられる。ガラス転移温度40℃以上の非結晶性ポリエステルと、融点130℃〜200℃の結晶性ポリエステルを混合して用いる方法が提案されている(例えば、特許文献6参照)。しかし、この方法は優れた粉砕性、耐ブロッキング性を有するものの、結晶性ポリエステル樹脂の融点が高いため、従来以上の低温定着性は達成できない。また、結晶性樹脂の融点として110℃以下の樹脂を用い、非結晶性樹脂を混合させトナーとして使用する例も提案されている(例えば、特許文献7参照)。
しかし、結晶性樹脂を含有させることは低温定着などには有利であるが、静電荷像現像用トナーとしての基本機能である電荷の保持を十分にできないという欠点がある。これは結晶性樹脂の電気抵抗の低さに起因する。通常静電荷像現像用トナーは現像剤保持体に近接する帯電ロールや帯電ブレード、或いはトナーと混合されて摩擦帯電を引き起こすキャリアなどにより、トナーに電荷を与えられる。一方、感光体表面には帯電及び露光により出力画像に応じた電位差のある潜像が形成される。電荷のたまったトナーはこの潜像に現像バイアスなどにより現像される。このときトナーの電荷が漏洩してしまっていると、必要量のトナーが現像されず所望の濃度の画像が得られない。また、トナーの電荷が漏洩するまでには至らない場合においても、トナー表面に導通路が存在してしまう為に現像バイアスの注入によるカブリを引き起こす。さらに、現像されたトナーであっても、転写工程において転写電界の注入や剥離電界の注入により、転写ムラや転写効率の低下が引き起こされ高画質な画像を得ることが出来ない。
これに対し、高温高湿下での電荷漏洩を改善するためにキャリア及びトナーの水分量をコントロールすることが知られている。例えば、高温多湿下での含水率が0.1〜1.0質量%である樹脂粒子を用いた乾式コーティングキャリアを用いることにより高温高湿下での帯電リークを改善する方法(例えば、特許文献8参照)が開示されているが、乾式コートは樹脂粒子の粒径などの理由で材料選択幅が狭い。
また、含水率が100〜500ppmであるキャリアを用いることにより、帯電環境差の低減を図る方法(例えば、特許文献9参照)が開示されている。これによれば製造直後の含水率を規定し、吸湿性の高い樹脂を用いても、製造条件により直後は含水量を下げることが可能である。
更に、トナー水分吸着比を1.0〜7.0とし、キャリア水分吸着比を20.0以下とし、且つトナーとキャリアの水分吸着比を5.0以下とすることにより、帯電の環境安定性を改善する方法(例えば、特許文献10参照)が開示されている。
しかしながら、低温定着を目的としてトナーに結晶性ポリエステル樹脂を用いると、結晶性樹脂に由来する吸湿性の高さと抵抗の低さにより、結晶性樹脂を含有しないトナーと比較して、高温高湿下に放置した時の電荷リークが大きくなり、トナー及びキャリアの水分量をコントロールするだけでは電荷漏洩を防ぐことはできない。このため、長時間高温高湿下に放置された後しばらくは、機械内部あるいは画像背景部に飛散する「かぶり」現象が生じ、機械内部汚染や画像品質が劣化するという問題がある。
すなわち、特に結晶性樹脂を含有したトナーにおいては、より一層帯電付与能力の高いキャリアが必要となってくる。
特公昭56−13943号公報 特公昭62−39428号公報 特公昭63−25335号公報 特公昭62−39428号公報 特公昭63−25335号公報 特公昭62−39428号公報 特公平4−30014号公報 特開平6−324523号公報 特開平7−110603号公報 特開2004−94035号公報
本発明は、前記従来における問題を解決し、以下の課題を達成することを目的とする。
すなわち、本発明の目的は、電荷のリークを効果的に防止し良好な帯電特性、特に良好な帯電立ち上がり性を得ることができる静電荷像現像用キャリア、かぶりや画像品質の劣化を効果的に抑制し得る静電荷像現像用現像剤、該現像剤を用いた現像装置および画像形成装置を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成することができる。即ち、本発明の静電荷像現像用キャリアは、
<1> 磁性体粒子表面に被覆樹脂層を有してなり、前記被覆樹脂層がシクロアルキル基を有する樹脂を含有し、且つ、32℃/85%RHの環境下に48時間放置したときの水分量が0.05質量%以下である静電荷像現像用キャリアである。
<2> 前記被覆樹脂層に含有される樹脂を構成する全モノマー成分のうち、95モル%以上のモノマーがシクロアルキル基を有するモノマーである前記<1>に記載の静電荷像現像用キャリアである。
<3> 前記磁性体粒子における樹脂による被覆率が97%以上である前記<1>又は<2>に記載の静電荷像現像用キャリアである。
また、本発明の静電荷像現像用現像剤は、
<4> キャリアとトナーとを含有し、前記キャリアとして前記<1>〜<3>の何れか1項に記載の静電荷像現像用キャリアを用いる静電荷像現像用現像剤である。
<5> 前記トナーが結晶性ポリエステル樹脂を含有する前記<4>に記載の静電荷像現像用現像剤である。
<6> 前記トナー中における前記結晶性ポリエステル樹脂の割合が3〜20質量%である前記<4>又は<5>に記載の静電荷像現像用現像剤である。
また、本発明の現像装置は、
<7> 前記<4>〜<6>の何れか1項に記載の静電荷像現像用現像剤を用いる現像装置である。
更に、本発明の画像形成装置は、
<8> 潜像保持体と、該潜像保持体表面に静電荷像を形成する潜像形成手段と、現像剤保持体に保持された現像剤を用い、前記潜像保持体表面に形成された静電荷像を現像してトナー画像を形成する現像手段と、前記潜像保持体表面に形成されたトナー画像を記録媒体表面に転写する転写手段と、記録媒体表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を有し、前記現像手段における現像装置として、前記<7>に記載の現像装置を備える画像形成装置である。
本発明によれば、電荷のリークを効果的に防止し良好な帯電特性、特に良好な帯電立ち上がり性を得ることができる静電荷像現像用キャリア、かぶりや画像品質の劣化を効果的に抑制し得る静電荷像現像用現像剤、該現像剤を用いた現像装置および画像形成装置を提供することができる。
<静電荷像現像用キャリア>
本発明の静電荷像現像用キャリアは、磁性体粒子表面に被覆樹脂層を被覆したキャリアであって、前記被覆樹脂層がシクロアルキル基を有する樹脂を含有することを特徴とする。更に、本発明の静電荷像現像用キャリアは、32℃/85%RHの環境下に48時間放置したときの水分量が0.05質量%以下であることを特徴とする。
前述のように、トナーにおいては高温高湿下での電荷リークを効果的に防止することが望まれており、特に結晶性樹脂を含有したトナーにおいては、その問題が顕著である。これに対し、キャリアを32℃/85%RHの環境下で48時間放置した時の水分量(以下単に「水分量」と称す場合がある)が0.05質量%以下であることにより、その電荷リークを最小限に留めることができる。
更にまた、磁性体粒子を被覆する樹脂としてシクロアルキル基を含有する樹脂を用いることにより、上記水分量によって得られる効果以上の電荷保持性を獲得でき、また特に電荷リークが問題となる結晶性樹脂(特に結晶性ポリエステル)含有トナーとの組み合わせにおいて帯電立ち上がりを大幅に向上させることができる。
尚、シクロアルキル基が優れている理由は明らかではないが、一般にアルキル基はキャリアの芯材との密着性が低く、またシクロアルキル基は立体障害が生じやすい。そのため被覆時にシクロアルキル基は芯材からなるべく離れる位置に存在しやすくなり、結果的にキャリアの表面に集まりやすくなるものと考えられ、さらにシクロアルキル基は疎水性が高いため、優れた帯電性が得られるものと考えられる。尚、長鎖のアルキル基である場合には電荷保持性向上の効果が得られず、また芳香環が含まれると電荷保持性には優れる一方で帯電立ち上がり性に問題が生じる。
−シクロアルキル基を有する樹脂−
磁性体粒子を被覆する樹脂としては、(1)側鎖にシクロアルキル基を含むモノマーの単独重合体や、(2)側鎖にシクロアルキル基を含むモノマーを2種以上重合した共重合体、(3)側鎖にシクロアルキル基を含むモノマーとシクロアルキル基を含まないモノマーとの共重合体、等を挙げることができる。尚、上記(3)である場合、シクロアルキル基を含有するモノマーの比率は、全モノマー中95モル%以上であることが、上記効果を明確に発揮できる観点から好ましい。
上記(1)〜(3)の樹脂の中でも、より顕著な帯電性向上の効果が得られる観点から、(2)側鎖にシクロアルキル基を含むモノマーを2種以上重合した共重合体が特に好ましい。
上記シクロアルキル基としては、3〜10員環のものが好ましく、シクロヘキシル基、アダマンチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、イソボニル基、ノルボニル基、ボロニル基等が挙げられ、モノマーの入手容易性の観点から、シクロヘキシル基、アダマンチル基が特に好ましい。
これらのシクロアルキル基を側鎖に含むモノマーの例としては、シクロヘキシルメタクリレート、アダマンチルメタクリレート、シクロプロピルアクリレート、アダマンチルアクリレート、シクロプロピルアクリレート、シクロプロピルメタクリレート、シクロブチルアクリレート、シクロブチルメタクリレート、シクロペンチルアクリレート、シクロペンチルメタクリレート、シクロヘプチルアクリレート、シクロヘプチルメタクリレート、シクロオクチルアクリレート、シクロオクチルメタクリレート、シクロノニルアクリレート、シクロノニルメタクリレート、シクロデシルアクリレート、シクロデシルメタクリレート、イソボニルアクリレート、イソボニルメタクリレート、シクロノルボニルアクリレート、シクロノルボニルメタクリレート、シクロボロニルアクリレート、シクロボロニルメタクリレート等が挙げられる。入手容易性や、ガラス転移温度、キャリアとしての製造性等の観点から、シクロヘキシルメタクリレート、アダマンチルメタクリレートが特に好ましい。
磁性体粒子を被覆する樹脂として、特に好ましくはシクロヘキシルメタクリレートとアダマンチルメタクリレートとの共重合体(重合比100:0〜0:100、分子量Mw3.5万〜40万)が挙げられる。
−キャリア水分量−
本発明の静電荷像現像用キャリアは、32℃/85%RHの環境下に48時間放置したときの水分量が0.05質量%以下であることを特徴とする。上記水分量は、更に、0.04質量%以下であることが好ましく、0.03質量%以下であることがより好ましく、低いほど好ましい。上記水分量が0.05質量%を超えると、良好な電荷リークの抑制効果を得ることができない。
ここで、上記水分量は以下の方法によって測定することができる。
平形はかり瓶を125℃で30分乾燥させた後、デシケータ内で室温まで放冷し、0.1mgまで正確に秤量する(m0)。次いで、約20gの試料を0.1mgまで正しく量りとり、温度32℃、湿度85%の環境下にて48時間放置し、放置後室温下にて質量を測定(m1)する。その後125℃で1時間乾燥し、デシケータ内で室温まで放冷し、0.1mgまで正確に秤量する(m2)。水分量は以下の式によって求めることができる。
吸湿量=(m1−m2)/(m2−m0)×100
本発明の静電荷像現像用キャリアにおける上記水分量は、前記磁性体粒子を被覆する樹脂としてのシクロアルキル基を有する樹脂を、適宜選択することによって制御することができる。
−被覆率−
磁性体粒子は低抵抗であり、樹脂に被覆されていない部分は電荷リークのポイントとなりうる。従って、磁性体粒子への電荷リークを防止する観点から、該磁性体粒子の樹脂による被覆率は97%以上であることが好ましく、更には99%以上であることがより好ましい。
ここで、上記被覆率は以下の方法によって測定することができる。
X線電子分光分析装置として、日本電(株)製 ESCA−9000MXを用い、キャリアを試料ホルダーに固定し、ESCAのチャンバー内に挿入する。チャンバーの真空度を1×10−6Pa以下とし、励起源としてはMg−Kαを用い、出力を200Wとする。以上の条件下で、磁性体粒子及びキャリアのXPSスペクトルを測定し、検出された元素のFeピーク(2p3/2)の面積強度の比から被覆率を算出できる。
被覆率=F2/F1×100
(F1:磁性体粒子のFe面積強度,F2:キャリアのFe面積強度)
−樹脂被覆方法−
キャリア芯材の表面に樹脂を被覆する方法としては、前記被覆層用樹脂、及び必要に応じて各種添加剤を、適当な溶媒に溶解した被覆層形成用溶液により被覆する方法が好適に用いられる。
より具体的には、キャリアの芯材粒子表面に樹脂粒子を付着し、加熱溶融混合したのち冷却させるパウダーコート法、キャリアの芯材の粉末を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液をキャリアの芯材表面に噴霧するスプレー法、キャリアの芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成用溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法などが挙げられる。これらの中でも、芯材粒子との密着性を考えると、一度樹脂を溶液に溶かしたのちコーティングする方法が好ましく、特に好ましくは減圧による脱溶剤が可能なニーダーコーター法である。
前記溶媒としては、特に限定されず、使用する被覆樹脂、塗布適性等を勘案して適宜選択すればよいが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、DMF、THF、クロロフォルム、メチルエチルケトン等を挙げることができる。
尚、前記脱溶媒方法によって被覆層を形成する場合、被覆層用樹脂は溶剤への溶解性が好ましいことが要求され、溶解した際の不溶分が5質量%以下であることが好ましく、不溶分1質量%以下であることがより好ましく、不溶分0.2質量%以下であることが特に好ましい。
また、溶剤への好ましい溶解性を得る観点から、被覆層用樹脂の重量平均分子量は、2000〜100000であることが好ましく、3000〜70000であることがより好ましく、4000〜50000であることが特に好ましい。
尚、前記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)を用いて測定した。GPCは、HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)を用い、カラムは、TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製、6.0mmID×15cm)を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度を0.5質量%、流速を0.6ml/min、サンプル注入量を10μl、測定温度を40℃とし、IR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。
また、本発明に用いる被覆層用樹脂には、前記シクロアルキル基を有する樹脂以外の他の樹脂を併用してもよい。但し、本発明における良好な帯電特性の効果を顕著に得る観点からは、他の樹脂は併用しないことが好ましい。
併用する樹脂としては、例えばポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコーン樹脂又はその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレア樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
一般に、キャリアは適度な電気抵抗値を有することが好ましく、その抵抗調整のために、導電性微粉末を被覆樹脂層中に分散させることが好ましい。前記導電性微粉末としては、金、銀、銅といった金属や、カーボンブラック、さらに酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化スズ、カーボンブラック等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
また、キャリアの芯材としては、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、ガラスビーズ等が挙げられるが、キャリアを磁気ブラシ法に用いるためには、磁性材料であることが好ましい。キャリアの芯材の体積平均粒径としては、10〜100μmの範囲であることが好ましく、25〜50μmの範囲であることがより好ましい。
<電子写真用現像剤>
−トナー−
本発明に用いられるトナーは、例えば結着樹脂や着色剤等を構成成分とするトナー母粒子に、必要により外部添加剤を添加してなる。
(トナー母粒子)
本発明に用いられるトナーのトナー母粒子は、結着樹脂や着色剤等を含有してなり、必要に応じて離型剤、シリカ及び帯電制御剤等を含んでもよい。
結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;等の単独重合体及び共重合体を例示することができ、代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等を挙げることができる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等を挙げることができる。これらの中では、特にスチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体が好ましい。
また、本発明のトナーに用いられる結着樹脂には、必要に応じて結晶性樹脂を併用してもよい。結晶性を持つ樹脂であれば特に制限はなく、具体的には、結晶性ポリエステル樹脂、結晶性ビニル系樹脂が挙げられるが、定着時の紙への接着性や帯電性、及び好ましい範囲での融点調整の観点から結晶性ポリエステル樹脂が好ましい。また、適度な融点をもつ脂肪族系の結晶性ポリエステル樹脂がより好ましい。
尚、結晶性ポリエステル樹脂を添加したトナーは、一般的に電荷の保持が十分でないという欠点を有するが、前述の本発明のキャリアを用いることにより、当該欠点を効果的に補うことができ、良好な帯電特性を得ることができる。
本発明に用いるトナー中における結晶性ポリエステル樹脂の添加量は、3〜20質量%であることが好ましく、5〜15質量%がより好ましい。3質量%以上であることにより、定着温度を効果的に低減させることができ、一方20質量%以下であることにより、電荷を良好に保持することができる。
前記結晶性ビニル系樹脂としては、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸オレイル、(メタ)アクリル酸ベヘニル等の長鎖アルキル、アルケニルの(メタ)アクリル酸エステルを用いたビニル系樹脂が挙げられる。尚、本明細書において、”(メタ)アクリル”なる記述は、”アクリル”および”メタクリル”のいずれをも含むことを意味するものである。
一方前記結晶性ポリエステル樹脂は、酸(ジカルボン酸)成分とアルコール(ジオール)成分とから合成されるものであり、本発明において、「酸由来構成成分」とは、ポリエステル樹脂の合成前には酸成分であった構成部位を指し、「アルコール由来構成成分」とは、ポリエステル樹脂の合成前にはアルコール成分であった構成部位を指す。本発明において、「結晶性ポリエステル樹脂」とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有するものを指す。また、前記結晶性ポリエステル主鎖に対して他成分を共重合したポリマーの場合、他成分が50質量%以下の場合、この共重合体も結晶性ポリエステルと呼ぶ。
(1)酸由来構成成分
前記酸由来構成成分は、脂肪族ジカルボン酸が望ましく特に直鎖型のカルボン酸が望ましい。直鎖型のカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼリン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸、など、或いはその低級アルキルエステルや酸無水物が挙げられる。中でも、炭素数6から10のものが結晶融点や帯電性の観点から好ましい。結晶性を高めるためには、これら直鎖型のジカルボン酸を、酸構成成分の95mol%以上用いることが好ましく、98mol%以上用いることがより好ましい。
その他のモノマーとしては、特に限定は無く、例えば、「高分子データハンドブック:基礎編」(高分子学会編:培風館)に記載されているようなモノマー成分である、従来公知の2価のカルボン酸と、2価のアルコールがある。これらのモノマー成分の具体例としては、2価のカルボン酸としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の二塩基酸、及びこれらの無水物やこれらの低級アルキルエステルなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記酸由来構成成分としては、前述の脂肪族ジカルボン酸由来構成成分のほか、スルホン酸基を持つジカルボン酸由来構成成分等の構成成分が含まれているのが好ましい。
前記スルホン酸基を持つジカルボン酸は、顔料等の色材の分散を良好にできる点で有効である。また樹脂全体を水に乳化或いは懸濁して、トナー母粒子を微粒子に作製する際に、スルホン酸基があれば、後述するように、界面活性剤を使用しないで乳化或いは懸濁が可能である。このようなスルホン基を持つジカルボン酸としては、例えば、2−スルホテレフタル酸ナトリウム塩、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩、スルホコハク酸ナトリウム塩等が挙げられるが、これらに限定されない。また、これらの低級アルキルエステル、酸無水物等も挙げられる。これらの中でも、コストの点で、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩等が好ましい。前記スルホン酸基を持つジカルボン酸の含有量は0.1から2.0mol%であることが好ましく、0.2から1.0mol%であることが好ましい。含有量が2mol%よりも多いと、帯電性が悪化する懸念がある。尚、本発明において「構成mol%」とは、ポリエステル樹脂における各構成成分(酸由来構成成分、アルコール由来構成成分)をそれぞれ1単位(mol)としたときの百分率を指す。
(2)アルコール由来構成成分
アルコール由来構成成分としては脂肪族ジアルコールが望ましく、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ドデカンジオール、1,12−ウンデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール、などが挙げられ、中でも炭素数6から10のものが結晶融点や帯電性の観点から好ましい。結晶性を高めるためには、これら直鎖型のジアルコールを、アルコール構成成分の95mol%以上用いることが好ましく、98mol%以上用いることがより好ましい。
その他の2価のジアルコールとしては、例えば、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキシド又は(及び)プロピレンオキシド付加物、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコールなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、必要に応じて、酸価や水酸基価の調製等の目的で、酢酸、安息香酸等の1価の酸や、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等の1価のアルコールや、ベンゼントリカルボン酸、ナフタレントリカルボン酸等、及びこれらの無水物やこれらの低級アルキルエステル、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなど3価のアルコールも使用することができる。
前記ポリエステル樹脂は、前記のモノマー成分の中から任意の組合せで、例えば、重縮合(化学同人)、高分子実験学(重縮合と重付加:共立出版)やポリエステル樹脂ハンドブック(日刊工業新聞社編)等に記載の従来公知の方法を用いて合成することができ、エステル交換法や直接重縮合法等を単独で、又は組み合せて用いることができる。前記酸成分とアルコール成分とを反応させる際のmol比(酸成分/アルコール成分)としては、反応条件等によっても異なるため、一概には言えないが、直接重縮合の場合は通常1/1程度、エステル交換法の場合は、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノールなど真空下で脱留可能なモノマー過剰に用いる場合が多い。前記ポリエステル樹脂の製造は、通常、重合温度180〜250℃の間でおこなわれ、必要に応じて反応系内を減圧にし、縮合時に発生する水やアルコールを除去しながら反応させる。モノマーが、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。重縮合反応においては、溶解補助溶剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪いモノマーが存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪いモノマーとそのモノマーと重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と供に重縮合させるとよい。
前記ポリエステル樹脂の製造時に使用可能な触媒としては、ナトリウム、リチウム等のアルカリ金属化合物、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属化合物、亜鉛、マンガン、アンチモン、チタン、スズ、ジルコニウム、ゲルマニウム等の金属化合物、亜リン酸化合物、リン酸化合物、及び、アミン化合物等が挙げられ、具体的には、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、酢酸リチウム、炭酸リチウム、酢酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸マンガン、ナフテン酸マンガン、チタンテトラエトキシド、チタンテトラプロポキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラブトキシド、三酸化アンチモン、トリフェニルアンチモン、トリブチルアンチモン、ギ酸スズ、シュウ酸スズ、テトラフェニルスズ、ジブチルスズジクロライド、ジブチルスズオキシド、ジフェニルスズオキシド、ジルコニウムテトラブトキシド、ナフテン酸ジルコニウム、炭酸ジルコニール、酢酸ジルコニール、ステアリン酸ジルコニール、オクチル酸ジルコニール、酸化ゲルマニウム、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、トリエチルアミン、トリフェニルアミン等の化合物が挙げられる。この中で、帯電性の観点からスズ系触媒、チタン系触媒が好ましく、中でも、ジブチルスズオキシドが好ましく用いられる。
本発明の結晶性ポリエステル樹脂の融点は50〜120℃であり、好ましくは60〜110℃である。融点が50℃より低いとトナーの保存性や、定着後のトナー画像の保存性が問題となることがある。また、120℃より高いと、従来のトナーに比べて十分な低温定着が得られない場合がある。
尚、本発明において、前記結晶性ポリエステル樹脂の融点の測定には、示差走査熱量計(DSC)を用い、室温から150℃まで毎分10℃の昇温速度で測定を行った時のJIS K−7121に示す入力補償示差走査熱量測定の融解ピーク温度として求めることができる。尚、結晶性の樹脂には、複数の融解ピークを示す場合があるが、本発明においては、最大のピークをもって融点とみなす。
また、トナーの着色剤としては、マグネタイト、フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとして例示することができる。
また、本発明に用いられるトナーには、必要に応じて離型剤や帯電制御剤が添加されてもよい。離型剤としては、低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレン、フィッシャートロプシュワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等を代表的なものとして例示することができる。帯電制御剤としては、公知のものを使用することができるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプの帯電制御剤を用いることができる。湿式製法でトナーを製造する場合、イオン強度の制御と廃水汚染の低減との点で、水に溶解しにくい素材を使用するのが好ましい。なお、本発明におけるトナーは、磁性材料を内包する磁性トナー及び磁性材料を含有しない非磁性トナーのいずれであってもよい。
トナー母粒子の製造は、例えば結着樹脂と、着色剤、及び必要に応じて離型剤、帯電制御剤等とを混練、粉砕、分級する混練粉砕法;混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力または熱エネルギーにて形状を変化させる方法;結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤、及び必要に応じて離型剤、帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナー粒子を得る乳化重合凝集法;結着樹脂を得るための重合性単量体と、着色剤、及び必要に応じて離型剤、帯電制御剤等の溶液とを水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法;結着樹脂と着色剤、及び必要に応じて離型剤、帯電制御剤等の溶液とを水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法;等が使用できる。また上記方法で得られたトナーをコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造を持たせる製造方法を行ってもよい。
以上のようにして製造したトナー母粒子の粒径は、体積平均粒径で2〜12μmの範囲であることが好ましく、3〜9μmの範囲であることがより好ましい。
前述のように、本発明に用いられるトナー母粒子は、現像性・転写効率の向上、高画質化の観点から擬似球形であることが好ましい。トナー母粒子の球形化度は、下記式(1)の形状係数SF1を用いて表すことができるが、本発明に用いられるトナー母粒子の係数SF1の平均値は、140以下であることが好ましく、115〜140の範囲であることがさらに好ましく、120〜140の範囲であることがより好ましい。
SF1=(L/A)×(π/4)×100
上記式において、Lは各々のトナー母粒子の最大長を表し、Aは各々のトナー母粒子の投影面積を表す。
形状係数SF1の平均値が、140より大きくなると、転写効率が低下してしまい、プリントサンプルの画質の低下が目視で確認できてしまうことがある。
なお、前記形状係数SF1の平均値は、250倍に拡大した1000個のトナー像を光学顕微鏡から画像解析装置(LUZEX III、ニレコ社製)に取り込み、その最大長及び投影面積から、個々の粒子について前記SF1の値を求め平均したものである。
本発明に用いられるトナー母粒子は特に製造方法により限定されるものではなく、公知の方法を使用することができる。
上記トナーに添加される外部添加剤は特に規定はないが、少なくとも1種は、粉体流動性、帯電制御等の機能を担う、1次粒径が平均粒径で7〜40nmの小径無機酸化物であることが好ましい。小径無機酸化物としては、例えば、シリカ、アルミナ、チタン酸化物(酸化チタン、メタチタン酸等)、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、カーボンブラック等を挙げることができる。
特に、体積平均粒径が15〜40nmの酸化チタンを用いることが、透明性に影響を与えず、良好な帯電性、環境安定性、流動性、耐ケーキング性、安定した負帯電性・画質維持性が得られる点で好ましい。
また、無機粒子については、表面処理することにより、分散性が高くなり、粉体流動性をあげる効果が大きくなる。表面処理としては公知のものが使用できるが、具体的にはメチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,O−(ビストリメチルシリル)アセトアミド、N,N−ビス(トリメチルシリル)ウレア、tert−ブチルジメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γーメタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、βー(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γーグリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γーグリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γーメルカプトプロピルトリメトキシシラン、γークロロプロピルトリメトキシシランを代表的なものとして例示することができる。該小径無機酸化物の添加量はトナー母粒子100質量部に対し、0.5〜2.0質量部の範囲であることが好ましい。
また、上記トナーには小径外添剤の代わりにあるいは同時に体積平均粒径が60〜300nmの大径無機酸化物を添加してもかまわない。この大径外添剤は80〜300nmの体積平均粒径であることがさらに好ましい。これらの大径無機酸化物粒子としては、シリカ、酸化チタン、メタチタン酸、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、アルミナ、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化クロム、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム等の粒子が挙げられる。これらの中では、精密な帯電制御を行う観点から、シリカ、酸化チタン、メタチタン酸から選ばれるものを用いること望ましい。
また、特にフルカラー画像などの高転写効率が要求される画像に置いては、上記シリカは、真比重が1.3〜1.9であり、体積平均粒径が60〜300nmである単分散球形シリカであることが好ましく、さらに好ましくは体積平均粒径80〜200nmである。真比重を1.9以下に制御することにより、トナー母粒子からの剥がれを抑制することができる。また、真比重を1.3以上に制御することにより、凝集分散を抑制することができる。当該単分散球形シリカの真比重は、1.4〜1.8の範囲であることがより好ましい。
前記単分散球形シリカの平均粒径が60nm未満であると、トナーと感光体との非静電的付着力低減に有効に働かなくなりやすい。特に、現像器内のストレスにより、単分散球形シリカがトナー母粒子に埋没しやすくなり、現像性、転写性向上効果が著しく低減しやすい。一方、300nmを超えると、トナー母粒子から離脱しやすくなり、前記非静電的付着力低減に有効に働かないと同時に、接触部材に移行しやすくなり、帯電阻害、画質欠陥等の二次障害を引き起こしやすくなる。当該単分散球形シリカの平均粒径は、80〜200nmであることがより好ましい。
前記単分散球形シリカは、単分散かつ球形であるため、トナー母粒子表面に均一に分散し、安定したスペーサー効果を得ることができる。上記単分散の定義としては、凝集体を含め平均粒径に対する標準偏差で議論することができ、標準偏差として体積平均粒径D50×0.22以下であることが好ましい。また、球形の定義としては、Wadellの球形化度で議論することができ、球形化度が0.6以上であることが好ましく、0.8以上であることがより好ましい。
なお、Wadellの球形化度は下記式より求めた。
球形化度=(実際の粒子と同じ体積を有する球の表面積)/(実際の粒子の表面積)
上記式において、分子=(実際の粒子と同じ体積を有する球の表面積)は、平均粒径から計算により求めた。また、分母=(実際の粒子の表面積)は、島津粉体比表面積測定装置SS−100型を用い、BET比表面積より代用させた。
シリカが好ましい理由としては、屈折率が1.5前後であり、粒径を大きくしても光散乱による透明度の低下、特にカラー画像におけるOHP表面への画像採取時のヘイズ値(光透過性の指標)等に影響を及ぼさないことが挙げられる。
該大径無機酸化物の添加量は、トナー母粒子100質量部に対し、1.0〜5.0質量部であることが好ましい。
さらに滑剤粒子としてグラファイト、二硫化モリブデン、滑石、脂肪酸、高級アルコール、脂肪族アルコール、脂肪酸金属塩等の固体潤滑剤や、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪族アミド類;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス;ミツロウのような動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物、石油系ワックス;及びそれらの変性物を併用してもよいがこれら滑剤粒子の形状係数SF1はクリーニング性を得るために140以上であることがより好ましい。
さらに研磨剤として公知の無機酸化物材料を併用してもよい。例えば、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、酸化マグネシウム、アルミナ、炭化ケイ素、酸化亜鉛、シリカ、酸化チタン、窒化ホウ素、ピロリン酸カルシウム、ジルコニア、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、炭酸カルシウム、等が挙げることができる。また、これらの複合材料を用いてもよい。
本発明に用いられるトナー母粒子は擬似球形であることが転写効率とクリーニング性の両立から好ましく、上記無機酸化物を添加した効果も、不定形のトナー母粒子の場合より優れたものとなる。すなわち、トナー母粒子に同一量の無機酸化物を添加した場合、不定形のトナー母粒子の場合に比べ、擬似球形トナー母粒子のトナーの粉体流動性はかなり高いものとなり、その結果、トナー帯電量として同程度であっても、擬似球形トナー母粒子のトナーは高い現像性、転写性を示すこととなる。
本発明に用いられるトナーは、前記トナー母粒子及び上記外部添加剤をヘンシェルミキサーあるいはVブレンダー等で混合することによって製造することができる。また、トナー母粒子を湿式にて製造する場合は、湿式にて外添することも可能である。
−現像剤の作製−
本発明の二成分現像剤は、以上説明したトナーとキャリアとを混合することで製造される。当該現像剤における前記トナーと上記キャリアとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:99〜20:80の範囲であることが好ましく、3:97〜12:88の範囲であることがより好ましい。
<現像装置および画像形成装置>
以下に、本発明の現像装置および画像形成装置について詳細に説明する。
本発明の画像形成装置は、潜像保持体と、潜像保持体表面に静電荷像を形成する潜像形成手段と、現像剤保持体に保持された現像剤を用い、前記潜像保持体表面に形成された静電荷像を現像してトナー画像を形成する現像手段と、前記潜像保持体表面に形成されたトナー画像を記録媒体表面に転写する転写手段と、記録媒体表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を含むものであって、必要に応じて潜像保持体表面に残ったトナーをクリーニングするクリーニング手段を含んでもよい。
−現像装置−
ここでまず、上記現像手段における、本発明の現像装置について図を用いて説明する。図1は、本発明の現像装置の一例を示す概略断面図である。
現像装置15は、非磁性トナーと磁性キャリアからなる二成分現像剤Gを使用して現像を行う二成分現像方式の現像装置である。図1及び図2に示すように、現像装置15は、ハウジング50の内部に、感光体ドラム12側に配設された現像ロール52と、この現像ロール52の後方下方側に二成分現像剤Gを攪拌しながら搬送する2つのオーガー54、56が配設されている。ハウジング50の上部の現像ロール52と対向する位置には、現像ロール52に磁気ブラシを形成した状態で搬送される二成分現像剤Gの層厚を規制するトリマーが配設されている。
現像ロール52は、非磁性導電材料からなる円筒状のスリーブ52Aと、そのスリーブ52Aの中空内に配置されるマグネットロール52Bとで構成されている。マグネットロール52Bは固定支持され、スリーブ52Aは図示しない駆動源により一定方向(矢印B方向)に回転駆動される構成となっている。また、スリーブ52Aには、現像バイアス電源60から所定の現像バイアス(本実施形態では直流に交流を重畳した電圧)が印加されるようになっている。なお、感光体ドラム12は接地されている。
また、図2に示すように、ハウジング50内のオーガー54とオーガー56の間には、仕切り板62がその両端部に通路62A、62Bを形成するような状態で設けられている。図1に示すように、オーガー56の一端部(通路62Aの付近)の上方部には、トナーカートリッジ44から現像剤供給搬送路66を通して供給されるトナー及びキャリアが一旦搬入される搬入部64が配設されている。この搬入部64の底面には、開口が設けられており、オーガー56の一端部にトナー及びキャリアが適量ずつ補給されるようになっている。
図3に示すように、オーガー54、56は、シャフト70の外周面に、軸方向と直交する方向に螺旋状に突出した螺旋状突起部72を備えている。また、隣り合う螺旋状突起部72の間に、シャフト70の軸方向と直交する方向に突出した板片状の凸状部74を備えている。凸状部74は、螺旋状突起部72の1ピッチの間でシャフト70の周方向の0度と180度の位置に形成されている。複数の凸状部74は、板片の方向がシャフト70の軸方向に向くように形成されている。これらの螺旋状突起部72と複数の凸状部74は、現像剤との接触時に表面が変形可能な弾性部材で構成されている。本実施形態では、弾性部材として、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)などの耐ブリード性の良い材料が選択されている。ここで、ブリードとは、ゴム中の低分子成分がゴム表面ににじみ出てゴム同士がブロッキングしたり、白濁したりする現象をいう。なお、弾性部材としては、CR(クロロプレン)などを用いても良い。また、弾性部材の剛性を上げるために、金属フィラー(例えば、SnO,ZnO,Al系粒子など)を30質量%以上添加している。金属フィラーを添加することで、螺旋状突起部72と凸状部74の剛性が大きくなり、二成分現像剤Gの搬送時に螺旋状突起部72と凸状部74の表面が弾性により変形する。
図2に示すように、オーガー54とオーガー56は、二成分現像剤Gをそれぞれ逆方向に搬送するように螺旋状突起部72の搬送方向が逆向きとなるように配設されている。
次に、現像装置15の作用について説明する。
図1及び図2に示すように、この現像装置15では、トナーカートリッジ44からトナー及びキャリアが現像剤供給搬送路66を通じて搬入部64に少量ずつ供給される。そして、搬入部64の開口からハウジング50内に供給される。ハウジング50内の二成分現像剤Gは、オーガー54、56の回転駆動により攪拌されつつ両端部の通路62A,62Bを通過しながら循環搬送される。その際、二成分現像剤Gのトナーがキャリアと混合攪拌されることにより所定の極性に摩擦帯電される。さらに、オーガー54で攪拌されつつ搬送される二成分現像剤Gは、隣に配置された現像ロール52側に供給され、現像ロール52の表面に二成分現像剤Gの磁気ブラシを形成した状態で保持される。
この二成分現像剤Gの磁気ブラシはスリーブ52Aの回転により矢印B方向に搬送される。その際、現像ロール52の表面の二成分現像剤Gの層厚がトリマーとの間を通過することにより所定の厚さに規制される。層厚規制後の二成分現像剤Gは、感光体ドラム12と対向する現像領域に搬送されると、スリーブ52Aに印加されている現像バイアスにて形成される現像電界により、二成分現像剤G中のトナーのみが感光体ドラム12の潜像部分に静電的に付着して現像が行われる。
尚、本発明の静電荷像現像用現像剤は帯電特性に優れるため、現像装置内において帯電させる機構が簡便であっても充分な帯電量を得ることができる。具体的には、オーガーによる攪拌が緩やかな構造をとることができ、即ちオーガーピッチが3〜4.5cmとすることができる。
−その他の手段−
前記潜像形成手段とは、潜像保持体の表面を、帯電手段により一様に帯電した後、レーザー光学系やLEDアレイなどで潜像保持体に露光し、静電荷像を形成する手段である。前記帯電手段としては、コロトロン、スコロトロンなどの非接触方式の帯電器、及び、潜像保持体表面に接触させた導電性部材に電圧を印加することにより、潜像保持体表面を帯電させる接触方式の帯電器が挙げられ、いかなる方式の帯電器でもよい。しかし、オゾンの発生量が少なく、環境に優しく、かつ耐刷性に優れるという効果を発揮するという観点から、接触帯電方式の帯電器が好ましい。前記接触帯電方式の帯電器においては、導電性部材の形状はブラシ状、ブレード状、ピン電極状、ローラー状等の何れでもよいが、ローラー状部材が好ましい。本発明の画像形成装置は、潜像形成手段においてなんら特別の制限を受けるものではない。
前記現像手段とは、潜像保持体表面に、少なくともトナーを含む現像剤層を表面に形成させた現像剤保持体を接触若しくは近接させて、前記潜像保持体表面の静電荷像にトナーの粒子を付着させ、潜像保持体表面にトナー画像を形成する手段である。現像方式は、既知の方式を用いて行うことができるが、本発明に用いられる二成分現像剤による現像方式としては、カスケード方式、磁気ブラシ方式などがある。本発明の画像形成装置は、現像方式に関し、特に制限を受けるものではない。
前記転写手段とは、潜像保持体表面に形成されたトナー画像を、記録媒体に直接転写、或いは中間転写体に一度転写した画像を記録媒体に再度転写して転写画像を形成する手段である。
潜像保持体からのトナー画像を紙等に転写する転写装置としては、コロトロンが利用できる。コロトロンは用紙を均一に帯電する手段としては有効であるが、記録媒体である用紙に所定の電荷を与えるために、数kVという高圧を印加しなければならず、高圧電源を必要とする。また、コロナ放電によってオゾンが発生するため、ゴム部品や潜像保持体の劣化を引き起こすので、弾性材料からなる導電性の転写ロールを潜像保持体に圧接して、用紙にトナー画像を転写する接触転写方式が好ましい。本発明の画像形成装置においては、転写装置に関し、特に制限を受けるものではない。
前記クリーニング手段とは、ブレード、ブラシ、ロール等を潜像保持体表面に直接接触させ、潜像保持体表面に付着しているトナー、紙粉、ゴミなどを除去する手段である。最も一般的に採用されている方式として、ポリウレタン等のゴム製のブレードを潜像保持体に圧接させるブレードクリーニング方式である。これに対し、内部に磁石を固定配置し、その外周に回転可能な円筒状の非磁性体のスリーブを設け、そのスリーブ表面に磁性キャリアを保持させてトナーを回収する磁気ブラシ方式や、半導電性の樹脂繊維や動物の毛をロール状に回転可能にし、トナーと反対極性のバイアスをそのロールに印加してトナーを除去する方式でもよい。前者の磁気ブラシ方式では、クリーニングの前処理用コロトロンを設置してもよい。
前記定着手段とは、記録媒体表面に転写されたトナー画像を定着装置にて定着する手段である。定着装置としては、ヒートロールを用いる加熱定着装置が好ましく用いられる。加熱定着装置は、円筒状芯金の内部に加熱用のヒータランプを備え、その外周面に耐熱性樹脂被膜層あるいは耐熱性ゴム被膜層により、いわゆる離型層を形成した定着ローラと、この定着ローラに対し圧接して配置され、円筒状芯金の外周面あるいはベルト状基材表面に耐熱弾性体層を形成した加圧ローラあるいは加圧ベルトと、で構成される。未定着トナー画像の定着プロセスは、定着ローラと加圧ローラあるいは加圧ベルトとの間に未定着トナー画像が形成された記録媒体を挿通させて、トナー中の結着樹脂、添加剤等の熱溶融による定着を行う。本発明の画像形成装置においては、定着方式については特に制限を受けるものではない。
なお、本発明の画像形成装置において、フルカラー画像を作製する場合には、複数の潜像保持体がそれぞれ各色の現像剤保持体を有しており、その複数の潜像保持体及び現像剤保持体それぞれによる潜像形成手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段からなる一連の手段により、同一の記録媒体表面に前記手段ごとの各色トナー画像が順次積層形成され、その積層されたフルカラーのトナー画像を、定着手段で熱定着する画像形成装置が好ましく用いられる。そして、前記電子写真用現像剤を、上記画像形成装置に用いることにより、例えば、小型、カラー高速化に適したタンデム方式においても、安定した現像、転写、定着性能を得ることができる。
トナー画像を転写する記録媒体としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンター等に使用される普通紙、OHPシート等が挙げられる。定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、前記被転写体の表面もできるだけ平滑であることが好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等を好適に使用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の説明においては、特に断りのない限り「部」及び「%」は質量基準である。
[実施例1]
まず、実施例1に用いるトナーとして、結晶性ポリエステル樹脂を含有するトナーを作製した。
<結晶性ポリエステル樹脂含有トナー(A)の作製>
−結晶性ポリエステル樹脂分散液(A)の調製−
・セバシン酸ジメチル: 52mol%
・1,6−ヘキサンジオール: 48mol%
・ジブチル錫オキサイド: 0.05mol%
以上をフラスコ内で混合し、減圧雰囲気下220℃まで加熱し、6時間脱水縮合反応を行うことで、結晶性ポリエステル樹脂(A)を得た。得られた樹脂の融点は68℃、重量平均分子量Mw=25000であった。
次いで、この結晶性ポリエステル樹脂(A)80部および脱イオン水720部をステンレスビーカーに入れ、温浴につけて98℃に加熱した。結晶性ポリエステル樹脂(A)が溶融した時点で、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて7000rpmで攪拌した。その後、アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンRK;20%)1.8部を滴下しながら乳化分散を行い、平均粒径が0.23μmの結晶性ポリエステル樹脂分散液(A)〔樹脂粒子濃度:10%〕を得た。
−非晶性ポリエステル樹脂分散液(A)の調製−
攪拌機、温度計、コンデンサー、窒素ガス導入管を備えた反応容器中に、下記組成(a)に示す酸成分とアルコール成分とを1:1(モル比)の割合で投入し、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した。その後、触媒としてジブチル錫オキシドを組成(a)に示す材料に対して0.05mol%の割合で加え、窒素ガス気流下195℃で6時間攪拌反応させ、さらに温度を240℃に上げて6時間攪拌反応させた。その後、反応容器内を10.0mmHgまで減圧し、減圧下で0.5時間攪拌反応させて、淡黄色透明なポリエステル樹脂を得た。
次いで、得られたポリエステル樹脂を、キャビトロンCD1010(株式会社ユーロテック製)を高温高圧型に改造した分散機を用いて分散した。イオン交換水濃度80%、ポリエステル樹脂濃度20%の組成比で、アンモニアによりpHを8.5に調整し、回転子の回転速度が60Hz、圧力が5kg/cm、熱交換器による加熱140℃、の条件でキャビトロンを運転し、非晶性ポリエステル樹脂分散液(A)を得た。
≪組成(a)≫
(酸成分)
テレフタル酸ジメチル 30mol%
フマル酸ジメチル 70mol%
(アルコール成分)
ビスフェノールA−エチレンオキサイド1mol付加物 10mol%
ビスフェノールA−プロピレンオキサイド1mol付加物 90mol%
−着色剤分散液(A)の調製−
・シアン顔料 1000部
(大日精化(株)製、Pigment Blue15:3(銅フタロシアニン))
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR) 150部
・イオン交換水 9000部
以上を混合・溶解し、高圧衝撃式分散機アルティマイザー((株)スギノマシン製、HJP30006)を用いて1時間分散して着色剤(シアン顔料)を分散させてなる着色剤分散液(A)を調製した。着色剤分散液(A)における着色剤(シアン顔料)の体積平均粒径は0.15μm、着色剤粒子濃度は23%であった。
−離型剤分散液(A)の調製−
・ポリエチレンワックス 50部
(東洋ペトロライト社製、Polywax725、融点:104℃)
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンRK) 5部
・イオン交換水 200部
以上の各成分を混合し110℃に加熱溶融させ、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザ(ゴーリン社)で分散処理し、体積平均粒径が220nmである離型剤を分散させてなる離型剤分散液(A)(離型剤濃度:20%)を調製した。
−結晶性ポリエステル樹脂含有トナー母粒子(A)の調製−
・非晶性ポリエステル樹脂分散液(A): 350部
・結晶性ポリエステル樹脂分散液(A): 150部
・着色剤分散液(A): 30部
・離型剤分散液(A): 40部
以上を丸型ステンレス製フラスコ中においてホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した。次いで、これにポリ塩化アルミニウム0.20部を加え、ウルトラタラックスで分散操作を継続した。
攪拌機、マントルヒーターを設置し、スラリーが充分に攪拌するように攪拌機の回転数を適宜調整しながら、50℃まで、0.5℃/分で昇温し、50℃で15分保持した後、0.05℃/分で昇温しながら、10分ごとにコールターカウンター[TA−II]型(アパーチャー径:50μm、コールター社製)にて粒径を測定し、体積平均粒径が5.0μmとなったところで、非晶性ポリエステル樹脂分散液(A)80部を3分間かけて投入した。投入後30分間保持した後、5%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを9.0にした。その後、5℃ごとにpHを9.0に調整しながら、昇温速度1℃/分で96℃まで昇温し、96℃で保持した。30分ごとに光学顕微鏡と走査電子顕微鏡(FE−SEM)にて粒子形状及び表面性を観察したところ、5時間目でほぼ球形化したので、1℃/分で20℃まで降温して粒子を固化させた。
その後、反応生成物をろ過し、イオン交換水にて十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させることにより、結晶性ポリエステル樹脂を含有したトナー母粒子(A)を得た。
−静電荷像現像用トナー(A)の作製−
得られたトナー母粒子(A)100部に対してコロイダルシリカ(日本アエロジル社製、R972)1部を加え、ヘンシェルミキサーにて外添混合を行い、結晶性ポリエステル樹脂を含有した静電荷像現像用トナー(A)を得た。
<キャリア(A)の作製>
フェライト粒子(平均粒径=35μm)100部に対し、シクロヘキシルメタクリレートとアダマンチルメタクリレートの共重合体(共重合比50:50,分子量Mw11.2万)のトルエン溶液(固形分20%)を10部加え、ジャケットを備えた容量50Lの回転式ニーダー内で10分間混合し、攪拌しながら混合物の温度を上昇させ、90℃の温度で20分間攪拌した。その後、混合物の温度が60℃になるまで冷却攪拌を行い、被覆キャリアを取り出し、75μmの篩分網で篩分をした。篩分後のキャリアを、再度ニーダーに投入し、温度を上昇させ、120℃で30分間攪拌した後、品温が60℃になるまで冷却攪拌を行い、被覆キャリアを取り出し、75μmの篩分網で篩分した。得られたキャリア(A)の水分量を後述の方法により測定したところ0.017%であった。
<現像剤(A)の作製>
得られた静電荷像現像用トナー(A)7部と得られたキャリア(A)100部をVブレンダーにて40rpmで20分間混合して現像剤(A)を得た。
<キャリアの物性の測定>
−水分量測定−
平形はかり瓶を125℃で30分乾燥させた後、デシケータ内で室温まで放冷し、0.1mgまで正確に秤量した(m0)。次いで、約20gの試料を0.1mgまで正しく量りとり、温度32℃、湿度85%の環境下にて48時間放置し、放置後室温下にて質量を測定(m1)した。その後125℃で1時間乾燥し、デシケータ内で室温まで放冷し、0.1mgまで正確に秤量した(m2)。水分量は以下の式によって求めた。
吸湿量=(m1−m2)/(m2−m0)×100
−被覆率測定−
X線電子分光分析装置として、日本電(株)製 ESCA−9000MXを用いた。
キャリアを試料ホルダーに固定し、ESCAのチャンバー内に挿入した。チャンバーの真空度は1×10−6Pa以下であり、励起源としてはMg−Kαを用い、出力は200Wとした。以上の条件下で、磁性体粒子及びキャリアのXPSスペクトルを測定し、検出された元素のFeピーク(2p3/2)の面積強度の比から被覆率を算出した。
被覆率=F2/F1×100
(F1:磁性体粒子のFe面積強度,F2:キャリアのFe面積強度)
<実機評価>
Fuji Xerox社製 DocuCentreColor400改造機(現像剤の用紙への転写前に強制終了し潜像保持体上の現像剤を回収できるよう改造し、且つ現像装置内のオーガーを、オーガーピッチが長い(3.2cm)オーガーに取り替えたもの)を用いて、高温高湿下(32℃/85%RH)の環境下でテストを行った。
得られた現像剤をトナー濃度を一定に保ちながら、エリアカバレッジ20%の画像を10000枚出力し、現像量及びかぶり量の評価を行った。次いで、評価機を32℃/85%RHの環境下に48時間放置し、放置後にエリアカバレッジ5%の画像を1枚出力し、現像量およびかぶり量の評価を行った。その後、上記サイクル(エリアカバレッジ5%の画像を1枚出力し現像量およびかぶり量の評価を行うサイクル)を、現像量およびかぶり量が48時間放置前と同レベルに改善するまで繰り返した。
−現像量評価方法−
2cm×5cmのベタパッチを2箇所有する画像をコピーし、用紙への転写前に装置を強制停止させて、現像量(用紙への転写前のトナー量)を測定した。具体的には、精秤したテープを2つ用意し、潜像保持体表面の2箇所の現像部分をそれぞれ前記テープに粘着性を利用し転写し、トナー採取後のテープを再度精秤し、トナー採取前のテープ質量をそれぞれ差し引いた後に平均化することにより現像量とした。
−かぶり評価方法−
上記現像量評価における、潜像保持体表面からのテープによるトナー採取時に、前記ベタパッチからおよそ10mm離れた箇所の背景部について、現像量評価の場合と同様にテープに転写し、該テープにおける1cm当たりのトナー個数をカウントした。
尚、判定基準は以下の通りである。
(1)48時間放置後1枚目の現像量
○:放置前の95%以上105%以下
△:放置前の90%以上95%未満、または105%より多く110%以下
×:放置前の90%未満、または110%より多い
(2)48時間放置後1枚目のかぶり量
○:放置前の120%未満である
△:放置前の120%以上、140%未満である
×:放置前の140%以上である
(3)現像量/かぶり量の復帰(同レベルまでの改善)枚数
○:5枚以内に復帰した
△:6枚以上20枚以内に復帰した
×:復帰に21枚以上を要した
(4)総合評価
上記評価基準において、○を1点、△を3点、×を5点で合計し、総合評価は5点以下を○、6〜9点を△、10点以上を×とした。
これらの評価結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1において、キャリア(A)の作製に用いたシクロヘキシルメタクリレートとアダマンチルメタクリレートの共重合体を、シクロヘキシルメタクリレートの単独重合体(分子量Mw12.6万)に変更した以外は、同様にして現像剤を作製し、評価を行った。
[実施例3]
実施例1において、キャリア(A)の作製に用いたシクロヘキシルメタクリレートとアダマンチルメタクリレートの共重合体を、アダマンチルメタクリレートの単独重合体(分子量Mw13.8万)に変更した以外は、同様にして現像剤を作製し、評価を行った。
[実施例4]
実施例1において、キャリア(A)の作製に用いたシクロヘキシルメタクリレートとアダマンチルメタクリレートの共重合体を、シクロヘキシルメタクリレートとブチルメタクリレートとの共重合体(共重合比85:15、分子量Mw14.2万)に変更した以外は、同様にして現像剤を作製し、評価を行った。
[実施例5]
実施例1において、キャリア(A)の作製に用いたシクロヘキシルメタクリレートとアダマンチルメタクリレートの共重合体を、アダマンチルメタクリレートとブチルメタクリレートとの共重合体(共重合比70:30、分子量Mw13.8万)に変更した以外は、同様にして現像剤を作製し、評価を行った。
[比較例1]
実施例1において、キャリア(A)の作製に用いたシクロヘキシルメタクリレートとアダマンチルメタクリレートの共重合体を、スチレンとブチルメタクリレートとの共重合体(共重合比65:35、分子量Mw9.8万)に変更した以外は、同様にして現像剤を作製し、評価を行った。
[比較例2]
実施例1において、キャリア(A)の作製に用いたシクロヘキシルメタクリレートとアダマンチルメタクリレートの共重合体を、スチレンとメチルメタクリレートとの共重合体(共重合比20:80、分子量Mw9.7万)に変更した以外は、同様にして現像剤を作製し、評価を行った。
Figure 2008077002
[実施例6〜10および比較例3〜4]
実施例1〜5および比較例1〜2において、用いた結晶性ポリエステル樹脂含有トナー(A)を、前記非晶性ポリエステル樹脂含有トナー(B)に変更した以外は、同様にして現像剤を作製し、評価を行った。
<非晶性ポリエステル樹脂含有トナーBの作製>
−非晶性ポリエステル樹脂含有トナー母粒子(B)の調製−
・非晶性ポリエステル樹脂分散液(A): 425部
・着色剤分散液(A): 30部
・離型剤分散液(A): 40部
以上を丸型ステンレス製フラスコ中においてホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した。次いで、これにポリ塩化アルミニウム0.20部を加え、ウルトラタラックスで分散操作を継続した。
攪拌機、マントルヒーターを設置し、スラリーが充分に攪拌するように攪拌機の回転数を適宜調整しながら、50℃まで、0.5℃/分で昇温し、50℃で15分保持した後、0.05℃/分で昇温しながら、10分ごとにコールターカウンター[TA−II]型(アパーチャー径:50μm、コールター社製)にて粒径を測定し、体積平均粒径が5.0μmとなったところで、非晶性ポリエステル樹脂分散液(A)80部を3分間かけて投入した。投入後30分間保持した後、5%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを9.0にした。その後、5℃ごとにpHを9.0に調整しながら、昇温速度1℃/分で96℃まで昇温し、96℃で保持した。30分ごとに光学顕微鏡と走査電子顕微鏡(FE−SEM)にて粒子形状及び表面性を観察したところ、5時間目でほぼ球形化したので、1℃/分で20℃まで降温して粒子を固化させた。
その後、反応生成物をろ過し、イオン交換水にて十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させることにより、結晶性ポリエステル樹脂を含有しないトナー母粒子(B)を得た。
−静電荷像現像用トナー(B)の作製−
得られたトナー母粒子(B)100部に対してコロイダルシリカ(日本アエロジル社製、R972)1部を加え、ヘンシェルミキサーにて外添混合を行い、結晶性ポリエステル樹脂を含有しない静電荷像現像用トナー(B)を得た。
実施例1〜5および比較例1〜2において、用いた結晶性ポリエステル樹脂含有の静電荷像現像用トナー(A)を、上記非晶性ポリエステル樹脂含有の静電荷像現像用トナー(B)に変更した以外は、同様にして現像剤を作製し、評価を行った。
Figure 2008077002
本発明の現像装置の一例を示す概略断面図である。 本発明の現像装置の一例を示す概略断面図である。 現像装置内に配置されるオーガーを示す斜視図である。
符号の説明
15 現像装置
44 トナーカートリッジ(現像剤貯留部)
50 ハウジング
52A スリーブ
52B マグネットロール
52 現像ロール
54 オーガー
56 オーガー
60 現像バイアス電源
66 現像剤供給搬送路
70 シャフト
72 螺旋状突起部
74 凸状部

Claims (4)

  1. 磁性体粒子表面に被覆樹脂層を有してなり、
    前記被覆樹脂層がシクロアルキル基を有する樹脂を含有し、
    且つ、32℃/85%RHの環境下に48時間放置したときの水分量が0.05質量%以下であることを特徴とする静電荷像現像用キャリア。
  2. キャリアとトナーとを含有し、
    前記キャリアとして請求項1に記載の静電荷像現像用キャリアを用いることを特徴とする静電荷像現像用現像剤。
  3. 請求項2に記載の静電荷像現像用現像剤を用いることを特徴とする現像装置。
  4. 潜像保持体と、該潜像保持体表面に静電荷像を形成する潜像形成手段と、現像剤保持体に保持された現像剤を用い、前記潜像保持体表面に形成された静電荷像を現像してトナー画像を形成する現像手段と、前記潜像保持体表面に形成されたトナー画像を記録媒体表面に転写する転写手段と、記録媒体表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を有し、
    前記現像手段における現像装置として、請求項3に記載の現像装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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